底面給水による鉢植えの木や草花を使ったアレンジメント用器材
【課題】鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中に複数の木や草花を組み合わせて楽しむアレンジメントができるようにするとともに木や草花を底面給水により給水できる器材を提供する。
【解決手段】先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする台座５の先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにして木や草花７を好みの高さと方向に保持する。好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花７を複数準備する。受け皿として機能する容器１の内側に、水切りができる受け皿２を重ねる。木や草花の組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に並べアレンジメントする。受け皿となる容器１の底面に水３を供給する。細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に供給された水３を吸い上げられるようにセットする。
【解決手段】先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする台座５の先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにして木や草花７を好みの高さと方向に保持する。好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花７を複数準備する。受け皿として機能する容器１の内側に、水切りができる受け皿２を重ねる。木や草花の組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に並べアレンジメントする。受け皿となる容器１の底面に水３を供給する。細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に供給された水３を吸い上げられるようにセットする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中で複数の木や草花を組み合わせて楽しむアレンジメントができるようにするとともに、受け皿となる容器内に並べられた複数の鉢植えの木や草花を底面給水によってまとめて給水できる器材に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむものとして、生け花やフラワーアレンジメントがある。これらは主に室内で楽しまれており素材として切花、プリザーブドフラワー、造花などが使われている。鉢植えの木や草花を使う場合は大きな鉢に寄せ植えされるのが一般的で主に屋外で楽しまれている。
【０００３】
鉢植えの木や草花に水を供給する方法として上から水をかける方法と毛細管現象を利用した底面給水がある。花の生産者の間では以前から底面給水を利用して木や草花を育てている例が多く見られるが一般家庭では上から水をかける方法が一般的で底面給水を利用した給水は専用の鉢に植えられた一部の花に限られている。
【０００４】
上から水をかけて給水する方法だと鉢の底から余分な水が流れ出るため鉢に植えられた木や草花を室内に置いて観賞する場合は必ず鉢の下に受け皿を置く必要がある。水を供給しすぎて受け皿から水をあふれさせたり水をかける時に鉢の周りを濡らしてしまう心配もあり鉢植えの木や草花の多くが給水時に鉢の周りを濡らしても気にならない屋外に置かれて鑑賞されている。
【０００５】
鉢植えの木や草花はビニールポットまたは鉢に植えられている。小さな苗のときは主にビニールポットが利用されている。木や草花が成長すると生産者や消費者の手によって綺麗な鉢や花壇に植え替えられるので、一般家庭においてビニールポットに植えられたままの木や草花をそのまま並べて観賞することはない。一般家庭の多くは綺麗な鉢に植えられた木や草花を屋外の平らな場所に並べるかフラワースタンド等に並べて鑑賞している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特許公開２０００−１７５５７８
特許公開２００１−２８９４８
特許公開２００７−３００８７８
特許公開２００５−１９８６３６
特許公開２００３−２３５３６０
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
ひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむものとして、生け花やフラワーアレンジメントがある。素材として切花、プリザーブドフラワー、造花などが使われているがこれらの素材のかわりに鉢植えの木や草花を使って生け花やフラワーアレンジメントと同じようにひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむアレンジメントができる器材を提供する。
【０００８】
受け皿の上に並べられた複数の鉢植えの木や草花を底面給水によってまとめて給水できる器材を提供する。底面給水によって給水の手間を軽減するとともに給水時に木や草花の周りを濡らす心配をなくし、室内でも気軽に鉢植えの木や草花を育てられるようにする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とする台座の先端部分に細長い帯状の給水マットの上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにする。細長い帯状の給水マットを被せた台座の先端部分に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにすることによって好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花を複数準備する。複数の鉢植えの木や草花を配置でき底面給水用の水を保持するための受け皿として機能する容器の内側に水切りができる受け皿を重ね、受け皿の底面に水を供給する。木や草花の組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に複数の鉢植えの木や草花を並べアレンジメントする。細長い帯状の給水マットの下側を水切りができる機能を有する受け皿の隙間を通し受け皿となる容器に供給された水を吸い上げられるようにセットする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明は、以上説明したように構成されており以下に記載したような効果を得ることができる。木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることによって、鉢植えの木や草花を好みの高さと方向に保持させることができる。好みの高さと方向に保持された複数の鉢植えの木や草花を組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に並べることにより、鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中で複数の木や草花を組み合わせアレンジメントすることができる。
【００１１】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とする台座の先端部分を高くしたものを準備し鉢植えの木や草花を串刺しにすることにより背丈が低い小さな木や草花でも高い位置に配置できる。木や草花の種類を限定することなく高さを自由に設定して立体的にアレンジメントすることがきる。またビニールポットや鉢を台座に串刺しにして受け皿の上に並べるだけなので、簡単に木や草花の組み合わせや配置を変えアレンジメントしなおすことができる。
【００１２】
細長い帯状の給水マットを被せた台座の先端部分に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにすることによって好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花をまとめて底面給水によって給水できるようになる。ビニールポットを大きく傾けて串刺しした場合上から水をかける方法では給水が困難であるが底面給水にすることによりビニールポットまたは鉢の傾きに関係なく給水することができる。給水量は帯状のマットの幅や厚さを変えることにより個々に調整することも可能である。
【００１３】
受け皿となる容器に給水するだけで受け皿となる容器に並べられた鉢植えの木や草花に底面給水によってまとめて給水することができる。給水の手間が大幅に軽減されるとともに受け皿となる大きな容器に給水することにより給水時に木や草花の周りを濡らす心配もほとんどなくなり室内でも気軽に鉢植えの木や草花を育て鑑賞することができる。またビニールポットまたは鉢を串刺しにすることにより高い位置に保持できるため受け皿に給水できる量を多くすることができる。長期間部屋を留守にする場合でも水を切らせて草花を枯らしてしまう心配が少なくなる。水を入れたペットボトルを水切りができる受け皿の上に逆さまに立てておけばペットボトルを利用した自動給水も可能である。
【００１４】
鉢植えの木や草花は日々成長し花の咲き方や葉の大きさも日々変化していくので木や草花の組み合わせだけでなく木や草花の成長による変化も室内で楽しむことができる。また本発明による器材を使って室内で育てた鉢植えの木や草花はいつでも従来と同じように大きな鉢や花壇に植え替えて引き続き屋外で楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】は給水マットで台座の先端部分を被い木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることにより木や草花を好みの高さと方向に保持させるとともに底面給水できるようにした器材の実施例を示した断面図である。
【図２】は水切りができる受け皿２と補助ストッパー８を設置せず給水マットで台座の先端部分を被い木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることにより木や草花を好みの高さと方向に保持させるとともに底面給水できるようにした器材の実施例を示した断面図である。
【図３】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した平面図である。
【図４】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した立面図である。
【図５】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した背面断面図である。
【図６】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
発明の実施の形態を代表的な実施例にもとづき図面１から図面６を参照して説明する。
【実施例】
【００１７】
図面１と図面２に代表的な実施例を示す。複数の鉢植えの木や草花を配置できる大きさを有し底面給水用の水を保持するための受け皿となる容器１の内側に、水切りができる受け皿２を重ね受け皿となる容器１の底面に水３を供給する。複数の鉢植えの木や草花を配置できる大きさを有し底面給水用の水を保持するための受け皿となる容器１は供給された水３を底面に貯めて保持できるものであれば大きさやデザイン、材質は限定されない。水切りができる受け皿２は受け皿となる容器１の受け皿を二重にして内側だけ取り出せるようにすることで供給された水３の交換や受け皿となる容器１の清掃を容易にするために設置するものである。鉢植えの木や草花を配置する数が少ない場合は設置しなくてもよい。水切りができる受け皿２は設置しなくても本発明が解決しようとする課題の機能を損なうものではない。本発明において水切りができる受け皿２は水を保持するための受け皿となる容器１の機能を補佐するものと考えどちらも受け皿として取り扱う。図面１に水切りができる受け皿２を設置した代表的な実施例を示し図面２に水切りができる受け皿２を設置しない代表的な実施例を示す。
【００１８】
木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにして保持できるようにするために先端部分５−１を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする台座５を準備する。
高さの異なる台座を数種類準備することにより、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を異なる高さに保持することができる。細長い板状または棒状にした台座の先端部分５−１をカットして高さを変えられるようにしてもよい。台座５の底面部分はビニールポットまたは鉢４を串刺しにした時に倒れないよう支えられることができれば特に形状は限定されるものではない。
【００１９】
受け皿に供給された水３を毛細管現象によって細長い板状または棒状にした台座の先端部分５−１に導くために、細長い帯状の給水マット６の上側を台座の先端部分５−１に被せる。細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにする。ビニールポットまたは鉢４を細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に串刺しにすることによって、鉢植えの木や草花７を好みの高さと方向に保持させる。
【００２０】
ビニールポットまたは鉢４を斜めに傾けた状態で台座５に串刺しすることにより木や草花を観賞する位置から鉢植えの木や草花７がもっとも綺麗に見える向きに保持することができる。ビニールポットに植えられた木や草花７はビニールポット４にカッターで切込みをいれることにより、大きく斜めに傾けた状態で台座の先端部分５−１に串刺しすることができる。
ビニールポットの重心が台座の先端部分５−１の真上にくるように串刺しすると倒れにくくなり安定する。木や草花が硬い鉢に植えられている場合は底面に空けられた穴の部分に台座の先端部分を串刺しする。鉢が目立たないようにしたい場合や大きく斜めに傾けた状態で細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に串刺したい場合は硬い鉢よりもビニールポットを利用したほうがよい。
【００２１】
ビニールポットまたは鉢４を保持するには串刺しにされたビニールポットまたは鉢４の重さを支える必要がある。基本的には串刺しすることによって生じる摩擦抵抗によってビニールポットまたは鉢４の重さを支える。串刺しにすることによる摩擦抵抗だけではビニールポットまたは鉢４の重さを支えることが出来ない場合はビニールポットまたは鉢４の重さを支える補助ストッパー８をビニールポットまたは鉢４の下に取り付ける。補助ストッパー８はクリップ式にして台座の好きな位置に挟めるようにするとビニールポットまたは鉢４の高さを調整しやすい。補助ストッパー８のかわりに台座５を串刺しにする部分に段差をつけることによりビニールポットまたは鉢４の重さを支えてもよいがクリップ式の補助ストッパーのほうが高さを細かく調整しやすい。図面１に補助ストッパー８を取り付けた代表的な実施例を示し図面２に台座５に段差をつけた代表的な実施例を示す。
【００２２】
細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１にビニールポットまたは鉢４を串刺しにして好みの高さと方向に保持された複数の鉢植えの木や草花４を、組み合わせや配置を考えながら水切りができる機能を有する受け皿２または受け皿となる容器１の上に並べアレンジメントする。細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に保持された水３を吸い上げられるようにセットする。水切りができる機能を有する受け皿２を設置した場合は水切りができる機能を有する受け皿２に設けられた水切り用の穴またはスロット等の隙間を通し供給された水３を吸い上げることができるようにセットする。水切りができる機能を有する受け皿２を重ねて設置しない場合は細長い帯状の給水マット６の下側をそのまま受け皿となる容器１に接するようセットする。図２から図５に受け皿の上に台座に串刺しにされた鉢植えの木や草花を並べアレンジメントした実施例を示す。
【産業上の利用可能性】
【００２３】
一般家庭において従来は主に屋外で鑑賞されていた鉢植えの木や草花を室内でも気軽に育てることができるようにすることで、広い庭が確保できない都市部の住まいでも鉢植えの木や草花を置ける場所を拡大することができる。置ける場所が拡大すれば鉢植えの木や草花に対する需要も拡大することが期待できる。
【００２４】
木や草花の生産者においては同じ品種の小さな木や草花を立体的に並べて大きな株のように見える商品や異なる種類の木や草花を組み合わせたセットとして販売することも可能となる。従来は鉢植えの木や草花はひとつの鉢ごとに出荷されていたがビニールポットに植えられた木や草花を綺麗な鉢に植え替えることなくアレンジメントのセットとして複数の鉢植えの木や草花をまとめて販売することが可能となる。
【００２５】
一方消費者においてもセットとして購入したものを消費者の好みによって自由に鉢植えの木や草花の配置をかえたり異なる種類の木や草花に入れ替えたりしてアレンジメントしなおす楽しみがある。鉢植えの木や草花には木や草花の成長を鑑賞する楽しみもあり成長してある程度大きくなった木や草花を従来と同じように屋外で鉢や花壇に植え替えて引き続き楽しむことができる。セットとして購入してもひとつひとつの鉢植えの木や草花を後で別々に楽しむことが出来るので無駄にならない。鉢植えの木や草花をアレンジメントとして室内で楽しんだ後屋外で大きな鉢や花壇に植え替えるという鉢植えの木や草花の新しい楽しみ方が消費者に受け入れられれば新たな鉢植えの木や草花の需要を生み出すことが可能となる。
【符号の説明】
【００２６】
１ 給水用の水を保持するための受け皿となる容器
２ 水切りができる受け皿
３ 底面給水用の水
４ ビニールポットまたは鉢
５ 台座
５−１ 台座の先端部分
６ 細長い帯状の給水マット
７ 鉢植えの木や草花、ビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花
８ 補助ストッパー
【技術分野】
【０００１】
鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中で複数の木や草花を組み合わせて楽しむアレンジメントができるようにするとともに、受け皿となる容器内に並べられた複数の鉢植えの木や草花を底面給水によってまとめて給水できる器材に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむものとして、生け花やフラワーアレンジメントがある。これらは主に室内で楽しまれており素材として切花、プリザーブドフラワー、造花などが使われている。鉢植えの木や草花を使う場合は大きな鉢に寄せ植えされるのが一般的で主に屋外で楽しまれている。
【０００３】
鉢植えの木や草花に水を供給する方法として上から水をかける方法と毛細管現象を利用した底面給水がある。花の生産者の間では以前から底面給水を利用して木や草花を育てている例が多く見られるが一般家庭では上から水をかける方法が一般的で底面給水を利用した給水は専用の鉢に植えられた一部の花に限られている。
【０００４】
上から水をかけて給水する方法だと鉢の底から余分な水が流れ出るため鉢に植えられた木や草花を室内に置いて観賞する場合は必ず鉢の下に受け皿を置く必要がある。水を供給しすぎて受け皿から水をあふれさせたり水をかける時に鉢の周りを濡らしてしまう心配もあり鉢植えの木や草花の多くが給水時に鉢の周りを濡らしても気にならない屋外に置かれて鑑賞されている。
【０００５】
鉢植えの木や草花はビニールポットまたは鉢に植えられている。小さな苗のときは主にビニールポットが利用されている。木や草花が成長すると生産者や消費者の手によって綺麗な鉢や花壇に植え替えられるので、一般家庭においてビニールポットに植えられたままの木や草花をそのまま並べて観賞することはない。一般家庭の多くは綺麗な鉢に植えられた木や草花を屋外の平らな場所に並べるかフラワースタンド等に並べて鑑賞している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特許公開２０００−１７５５７８
特許公開２００１−２８９４８
特許公開２００７−３００８７８
特許公開２００５−１９８６３６
特許公開２００３−２３５３６０
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
ひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむものとして、生け花やフラワーアレンジメントがある。素材として切花、プリザーブドフラワー、造花などが使われているがこれらの素材のかわりに鉢植えの木や草花を使って生け花やフラワーアレンジメントと同じようにひとつの器の中で複数の木や草花の組み合わせを楽しむアレンジメントができる器材を提供する。
【０００８】
受け皿の上に並べられた複数の鉢植えの木や草花を底面給水によってまとめて給水できる器材を提供する。底面給水によって給水の手間を軽減するとともに給水時に木や草花の周りを濡らす心配をなくし、室内でも気軽に鉢植えの木や草花を育てられるようにする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とする台座の先端部分に細長い帯状の給水マットの上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにする。細長い帯状の給水マットを被せた台座の先端部分に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにすることによって好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花を複数準備する。複数の鉢植えの木や草花を配置でき底面給水用の水を保持するための受け皿として機能する容器の内側に水切りができる受け皿を重ね、受け皿の底面に水を供給する。木や草花の組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に複数の鉢植えの木や草花を並べアレンジメントする。細長い帯状の給水マットの下側を水切りができる機能を有する受け皿の隙間を通し受け皿となる容器に供給された水を吸い上げられるようにセットする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明は、以上説明したように構成されており以下に記載したような効果を得ることができる。木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることによって、鉢植えの木や草花を好みの高さと方向に保持させることができる。好みの高さと方向に保持された複数の鉢植えの木や草花を組み合わせや配置を考えながら受け皿の上に並べることにより、鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中で複数の木や草花を組み合わせアレンジメントすることができる。
【００１１】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とする台座の先端部分を高くしたものを準備し鉢植えの木や草花を串刺しにすることにより背丈が低い小さな木や草花でも高い位置に配置できる。木や草花の種類を限定することなく高さを自由に設定して立体的にアレンジメントすることがきる。またビニールポットや鉢を台座に串刺しにして受け皿の上に並べるだけなので、簡単に木や草花の組み合わせや配置を変えアレンジメントしなおすことができる。
【００１２】
細長い帯状の給水マットを被せた台座の先端部分に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を串刺しにすることによって好みの高さと方向に保持された鉢植えの木や草花をまとめて底面給水によって給水できるようになる。ビニールポットを大きく傾けて串刺しした場合上から水をかける方法では給水が困難であるが底面給水にすることによりビニールポットまたは鉢の傾きに関係なく給水することができる。給水量は帯状のマットの幅や厚さを変えることにより個々に調整することも可能である。
【００１３】
受け皿となる容器に給水するだけで受け皿となる容器に並べられた鉢植えの木や草花に底面給水によってまとめて給水することができる。給水の手間が大幅に軽減されるとともに受け皿となる大きな容器に給水することにより給水時に木や草花の周りを濡らす心配もほとんどなくなり室内でも気軽に鉢植えの木や草花を育て鑑賞することができる。またビニールポットまたは鉢を串刺しにすることにより高い位置に保持できるため受け皿に給水できる量を多くすることができる。長期間部屋を留守にする場合でも水を切らせて草花を枯らしてしまう心配が少なくなる。水を入れたペットボトルを水切りができる受け皿の上に逆さまに立てておけばペットボトルを利用した自動給水も可能である。
【００１４】
鉢植えの木や草花は日々成長し花の咲き方や葉の大きさも日々変化していくので木や草花の組み合わせだけでなく木や草花の成長による変化も室内で楽しむことができる。また本発明による器材を使って室内で育てた鉢植えの木や草花はいつでも従来と同じように大きな鉢や花壇に植え替えて引き続き屋外で楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【００１５】
【図１】は給水マットで台座の先端部分を被い木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることにより木や草花を好みの高さと方向に保持させるとともに底面給水できるようにした器材の実施例を示した断面図である。
【図２】は水切りができる受け皿２と補助ストッパー８を設置せず給水マットで台座の先端部分を被い木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢を台座の先端部分に串刺しにすることにより木や草花を好みの高さと方向に保持させるとともに底面給水できるようにした器材の実施例を示した断面図である。
【図３】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した平面図である。
【図４】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した立面図である。
【図５】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した背面断面図である。
【図６】は台座にビニールポットまたは鉢を串刺しにして好みの高さと方向に保持された木や草花を複数受け皿の上に並べアレンジメントした状態を示した側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１６】
発明の実施の形態を代表的な実施例にもとづき図面１から図面６を参照して説明する。
【実施例】
【００１７】
図面１と図面２に代表的な実施例を示す。複数の鉢植えの木や草花を配置できる大きさを有し底面給水用の水を保持するための受け皿となる容器１の内側に、水切りができる受け皿２を重ね受け皿となる容器１の底面に水３を供給する。複数の鉢植えの木や草花を配置できる大きさを有し底面給水用の水を保持するための受け皿となる容器１は供給された水３を底面に貯めて保持できるものであれば大きさやデザイン、材質は限定されない。水切りができる受け皿２は受け皿となる容器１の受け皿を二重にして内側だけ取り出せるようにすることで供給された水３の交換や受け皿となる容器１の清掃を容易にするために設置するものである。鉢植えの木や草花を配置する数が少ない場合は設置しなくてもよい。水切りができる受け皿２は設置しなくても本発明が解決しようとする課題の機能を損なうものではない。本発明において水切りができる受け皿２は水を保持するための受け皿となる容器１の機能を補佐するものと考えどちらも受け皿として取り扱う。図面１に水切りができる受け皿２を設置した代表的な実施例を示し図面２に水切りができる受け皿２を設置しない代表的な実施例を示す。
【００１８】
木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにして保持できるようにするために先端部分５−１を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする台座５を準備する。
高さの異なる台座を数種類準備することにより、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を異なる高さに保持することができる。細長い板状または棒状にした台座の先端部分５−１をカットして高さを変えられるようにしてもよい。台座５の底面部分はビニールポットまたは鉢４を串刺しにした時に倒れないよう支えられることができれば特に形状は限定されるものではない。
【００１９】
受け皿に供給された水３を毛細管現象によって細長い板状または棒状にした台座の先端部分５−１に導くために、細長い帯状の給水マット６の上側を台座の先端部分５−１に被せる。細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにする。ビニールポットまたは鉢４を細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に串刺しにすることによって、鉢植えの木や草花７を好みの高さと方向に保持させる。
【００２０】
ビニールポットまたは鉢４を斜めに傾けた状態で台座５に串刺しすることにより木や草花を観賞する位置から鉢植えの木や草花７がもっとも綺麗に見える向きに保持することができる。ビニールポットに植えられた木や草花７はビニールポット４にカッターで切込みをいれることにより、大きく斜めに傾けた状態で台座の先端部分５−１に串刺しすることができる。
ビニールポットの重心が台座の先端部分５−１の真上にくるように串刺しすると倒れにくくなり安定する。木や草花が硬い鉢に植えられている場合は底面に空けられた穴の部分に台座の先端部分を串刺しする。鉢が目立たないようにしたい場合や大きく斜めに傾けた状態で細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１に串刺したい場合は硬い鉢よりもビニールポットを利用したほうがよい。
【００２１】
ビニールポットまたは鉢４を保持するには串刺しにされたビニールポットまたは鉢４の重さを支える必要がある。基本的には串刺しすることによって生じる摩擦抵抗によってビニールポットまたは鉢４の重さを支える。串刺しにすることによる摩擦抵抗だけではビニールポットまたは鉢４の重さを支えることが出来ない場合はビニールポットまたは鉢４の重さを支える補助ストッパー８をビニールポットまたは鉢４の下に取り付ける。補助ストッパー８はクリップ式にして台座の好きな位置に挟めるようにするとビニールポットまたは鉢４の高さを調整しやすい。補助ストッパー８のかわりに台座５を串刺しにする部分に段差をつけることによりビニールポットまたは鉢４の重さを支えてもよいがクリップ式の補助ストッパーのほうが高さを細かく調整しやすい。図面１に補助ストッパー８を取り付けた代表的な実施例を示し図面２に台座５に段差をつけた代表的な実施例を示す。
【００２２】
細長い帯状の給水マット６を被せた台座の先端部分５−１にビニールポットまたは鉢４を串刺しにして好みの高さと方向に保持された複数の鉢植えの木や草花４を、組み合わせや配置を考えながら水切りができる機能を有する受け皿２または受け皿となる容器１の上に並べアレンジメントする。細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に保持された水３を吸い上げられるようにセットする。水切りができる機能を有する受け皿２を設置した場合は水切りができる機能を有する受け皿２に設けられた水切り用の穴またはスロット等の隙間を通し供給された水３を吸い上げることができるようにセットする。水切りができる機能を有する受け皿２を重ねて設置しない場合は細長い帯状の給水マット６の下側をそのまま受け皿となる容器１に接するようセットする。図２から図５に受け皿の上に台座に串刺しにされた鉢植えの木や草花を並べアレンジメントした実施例を示す。
【産業上の利用可能性】
【００２３】
一般家庭において従来は主に屋外で鑑賞されていた鉢植えの木や草花を室内でも気軽に育てることができるようにすることで、広い庭が確保できない都市部の住まいでも鉢植えの木や草花を置ける場所を拡大することができる。置ける場所が拡大すれば鉢植えの木や草花に対する需要も拡大することが期待できる。
【００２４】
木や草花の生産者においては同じ品種の小さな木や草花を立体的に並べて大きな株のように見える商品や異なる種類の木や草花を組み合わせたセットとして販売することも可能となる。従来は鉢植えの木や草花はひとつの鉢ごとに出荷されていたがビニールポットに植えられた木や草花を綺麗な鉢に植え替えることなくアレンジメントのセットとして複数の鉢植えの木や草花をまとめて販売することが可能となる。
【００２５】
一方消費者においてもセットとして購入したものを消費者の好みによって自由に鉢植えの木や草花の配置をかえたり異なる種類の木や草花に入れ替えたりしてアレンジメントしなおす楽しみがある。鉢植えの木や草花には木や草花の成長を鑑賞する楽しみもあり成長してある程度大きくなった木や草花を従来と同じように屋外で鉢や花壇に植え替えて引き続き楽しむことができる。セットとして購入してもひとつひとつの鉢植えの木や草花を後で別々に楽しむことが出来るので無駄にならない。鉢植えの木や草花をアレンジメントとして室内で楽しんだ後屋外で大きな鉢や花壇に植え替えるという鉢植えの木や草花の新しい楽しみ方が消費者に受け入れられれば新たな鉢植えの木や草花の需要を生み出すことが可能となる。
【符号の説明】
【００２６】
１ 給水用の水を保持するための受け皿となる容器
２ 水切りができる受け皿
３ 底面給水用の水
４ ビニールポットまたは鉢
５ 台座
５−１ 台座の先端部分
６ 細長い帯状の給水マット
７ 鉢植えの木や草花、ビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花
８ 補助ストッパー
【特許請求の範囲】
【請求項１】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とし、先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにすることによりビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７を好みの高さと向きに保持できるとともに串刺しにしたビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７に底面給水により給水できることを特徴とする台座５。
【請求項２】
先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする請求項１の台座５の先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにし、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４の重さを支えられない場合は補助ストッパー８を台座にはさんで重さを支え、ビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７を好みの高さと方向に保持したものを複数準備し、水切りができる受け皿２を重ねて設置する場合は水切りができる受け皿２の上に、水切りができる受け皿２を重ねて設置しない場合は受け皿として機能する容器１の上に木や草花の組み合わせや配置を考えながら並べ、受け皿として機能する容器１の底面に水３を供給し、細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に供給された水３を吸い上げられるようにセットすることにより、鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中に複数の木や草花を組み合わせて楽しむアレンジメントができるようにするとともに木や草花を底面給水により給水できることを特徴とするアレンジメント用器材のセット。尚、請求項２の器材のセットは受け皿として機能する容器１、複数の先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする請求項１の台座５および複数の細長い帯状の給水マット６を基本構成とする。木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４、補助ストッパー６及び水切りができる受け皿２は補助的な器材と考え請求項２のアレンジメント用器材のセットには含まれなくてもよい。
【請求項１】
先端部分を細長い板状または棒状にしてビニールポットまたは鉢を串刺しにできる形状を特徴とし、先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにすることによりビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７を好みの高さと向きに保持できるとともに串刺しにしたビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７に底面給水により給水できることを特徴とする台座５。
【請求項２】
先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする請求項１の台座５の先端部分５−１に細長い帯状の給水マット６の上側を被せ、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４を串刺しにし、木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４の重さを支えられない場合は補助ストッパー８を台座にはさんで重さを支え、ビニールポットまたは鉢に植えられた木や草花７を好みの高さと方向に保持したものを複数準備し、水切りができる受け皿２を重ねて設置する場合は水切りができる受け皿２の上に、水切りができる受け皿２を重ねて設置しない場合は受け皿として機能する容器１の上に木や草花の組み合わせや配置を考えながら並べ、受け皿として機能する容器１の底面に水３を供給し、細長い帯状の給水マット６の下側を受け皿となる容器１に供給された水３を吸い上げられるようにセットすることにより、鉢植えの木や草花を使ってひとつの器の中に複数の木や草花を組み合わせて楽しむアレンジメントができるようにするとともに木や草花を底面給水により給水できることを特徴とするアレンジメント用器材のセット。尚、請求項２の器材のセットは受け皿として機能する容器１、複数の先端部分を細長い板状または棒状にした形状を特徴とする請求項１の台座５および複数の細長い帯状の給水マット６を基本構成とする。木や草花が植えられたビニールポットまたは鉢４、補助ストッパー６及び水切りができる受け皿２は補助的な器材と考え請求項２のアレンジメント用器材のセットには含まれなくてもよい。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２０１０−２００７３８（Ｐ２０１０−２００７３８Ａ）
【公開日】平成２２年９月１６日（２０１０．９．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−８０３９２（Ｐ２００９−８０３９２）
【出願日】平成２１年３月３日（２００９．３．３）
【出願人】（５０９０８７３７９）有限会社津具松下園芸 (4)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年９月１６日（２０１０．９．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年３月３日（２００９．３．３）
【出願人】（５０９０８７３７９）有限会社津具松下園芸 (4)
【Ｆターム（参考）】
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