説明

延焼火災モニタリングシステム

【課題】多量且つ高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる延焼火災モニタリングシステムを、安価に提供する。
【解決手段】火災発生を感知した際に火災発生信号10aを発信する火災発生信号発信装置10と、発信された火災発生信号10aを検知した際に、発報信号20aを発信する、発報信号発信装置20と、発信された前記発報信号20aを検知することによって得られる火災発生情報54と、地図情報52とを情報処理することによって得られる火災地域情報32を発信する、火災情報処理装置30と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、延焼火災を監視する装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅内に設置される火災報知機等とセキュリティ装置とを通信可能に接続し、当該セキュリティ装置と、消防署等とを通信回線を介して接続し、当該住宅にて火災が発生した際には、消防署等に自動通報する技術は公知となっている。
【特許文献1】特開2000−311284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来における以上のような技術においては、住宅単位でしか火災状況を把握することはできない。また、多くの住宅においては、このようなセキュリティ装置が設置されていない。このため、延焼火災の状況を把握するための情報としては、情報の量が少なく、また情報の信頼性に欠けるため、延焼火災の状況を把握することはできない。つまり、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断することができず、延焼火災による被害を最小限に留めることができない。さらに、延焼火災の状況を把握することができるまで、このような技術を配置することは、費用的負担が大きい。
【0004】
本発明は以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、多量且つ高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる延焼火災モニタリングシステムを、安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、火災発生を感知した際に火災発生信号を発信する火災発生信号発信装置と、発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を発信する、発報信号発信装置と、発信された前記発報信号を検知することによって得られる火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する、火災情報処理装置とを具備するものである。
【0007】
請求項2においては、前記発報信号発信装置は、発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を連続して発信し、前記火災情報処理装置は、連続して発信される前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報、および/または、前記火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信するものである。
【0008】
請求項3においては、前記火災発生信号発信装置、および、前記発報信号発信装置は、一地域内に複数配置され、前記地図情報は、前記一地域内における一地域内地図情報としたものである。
【0009】
請求項4においては、一地域内に複数配置され、火災発生を感知した際に火災発生信号を発信する、火災発生信号発信装置と、一地域内に複数配置され、発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を連続して発信する、発報信号発信装置と、連続して発信される複数の前記発報信号を検知することによって得られる複数の火災発生情報、および/または、連続して発信される複数の前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる複数の火災進行度情報を情報処理することによって得られる火災度速度情報を発信する火災情報処理装置とを具備するものである。
【0010】
請求項5においては、一地域内に複数配置され、火災発生を感知した際に火災警報音を発信する、火災発生信号発信装置と、一地域内に複数配置され、発信された前記火災警報音を検知した際に、発報信号を連続して発信する、発報信号発信装置と、連続して発信されるの前記発報信号を検知することによって得られる火災発生情報、および/または、連続して発信される前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する、火災情報処理装置とを具備するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0012】
請求項1においては、発報信号発信装置は、火災発生信号発信装置が発信する火災発生信号を検知した際に、発報信号を発信する。そして、火災情報処理装置は、火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する。
このため、多量且つ高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。また、既に建築物等に設置されている火災警報機等を、火災発生信号発信装置として流用して、当該延焼火災モニタリングシステムを、安価に実現することができる。
【0013】
請求項2においては、火災情報処理装置は、火災進行情報、および/または、前記火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得た火災地域情報を発信する。
このため、火災の発生状況に加えて、火災の進行状況に関する情報から、延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。
【0014】
請求項3においては、火災発生信号発信装置および前記発報信号発信装置は一地域内に複数配置され、地図情報は当該一地域内における一地域内地図情報である。
このため、一地域内における延焼火災の状況を把握して、当該一地域内における火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害をより最小限に留めることができる。
【0015】
請求項4においては、火災情報処理装置は、火災速度情報を発信する。このため、延焼速度の観点から、延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害をより最小限に留めることができる。
【0016】
請求項5においては、火災発生信号発信装置は、火災発生を感知した際に火災警報音を発信する。また、発報信号発信装置は、発信された火災警報音を検知した際に、発報信号を発信する。このため、既に建築物等に設置されている火災警報機等を、火災発生信号発信装置として流用して、当該延焼火災モニタリングシステムを、安価に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明に係る延焼火災モニタリングシステムの一実施形態に係る延焼火災モニタリングシステム1について説明する。
【0018】
まず、延焼火災モニタリングシステム1の概略構成について、図1から図3を用いて説明する。
図1から図3に示す如く、延焼火災モニタリングシステム1は、火災発生信号発信装置10(10α、10β、10γ・・・)と、発報信号発信装置20(20α、20β、20γ・・・)と、火災情報処理装置30(30A、30B・・・)とを具備する。
【0019】
火災発生信号発信装置10は、火災発生を感知した際に、後述する火災発生信号10aを発信する装置である(図3参照)。具体的には、火災発生信号発信装置10は、火災により発生する煙を感知した際に、火災発生信号10a、例えば火災警報音(警報ブザー音)を発する装置である。
また、火災発生信号発信装置10は、一地域内にある複数の建築物に配置される。具体的には、火災発生信号発信装置10は、一つの市のような一地域内における複数の住宅や公共施設等の建築物に複数台配置される。例えば、一地域内における建築物α、建築物β、建築物γのそれぞれに、火災発生信号発信装置10α、火災発生信号発信装置10β、火災発生信号発信装置10γとして、火災発生信号発信装置10は配置される(図1および図2参照)。
【0020】
発報信号発信装置20は、発信された前記火災発生信号10aを検知した際に後述する発報信号20aを連続して発信する装置であり(図3参照)、前記一地域内に複数配置される。例えば、前記一地域内に配置された火災発生信号発信装置10α、火災発生信号発信装置10β、火災発生信号発信装置10γのそれぞれの近傍に、発報信号発信装置20α、発報信号発信装置20β、発報信号発信装置20γとして、発報信号発信装置20は配置される(図1および図2参照)。
【0021】
火災情報処理装置30は、一地域内あるいは一地域外の消防署、市役所、都道府県庁、防災センター等に、単数もしくは複数台配置される(図1および図2参照)。例えば、図1に示す如く、火災情報処理装置30Aは前記一地域内に配置され、また火災情報処理装置30Bは前記一地域外に配置される。
また、火災情報処理装置30は、主に、演算装置40と、記憶装置50とで構成され、演算装置40と記憶装置50とは、それぞれバスで接続される。
【0022】
演算装置40は、記憶装置を制御しつつ、演算処理などを行うためのものであり、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)等により構成される。
【0023】
記憶装置50は、種々のデータおよび後述するデータベース51等を記憶するとともに、前記種々のデータを出力するためのものである。記憶装置50は、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)、HDD(Hard Disc Drive)等により構成される。
【0024】
発報信号発信装置20と火災情報処理装置30とは、インターネット等のネットワークにより接続されている。
【0025】
以下に、延焼火災モニタリングシステム1の詳細な構成について、図1から図5を用いて説明する。
【0026】
図2に示す如く、発報信号発信装置20は、主に、火災発生信号検知部21と、発報信号発信部22とで構成されている。
【0027】
火災発生信号検知部21は、火災発生信号発信装置10から発信された火災警報信号10a(例えば火災警報音)を検知することができる、集音マイク等からなる。
【0028】
発報信号発信部22は、火災発生信号検知部21が前記火災警報信号10aを検知した際に、前記ネットワークを介して火災情報処理装置30に向けて、発報信号20aを発信する(図3参照)。
発報信号20aは、「地域コード」に関する情報を伴う信号であり、また、所定の間隔、例えば、5秒に1回の間隔で連続して発信される。
なお、本実施形態における「地域コード」とは、前記一地域内を更に細分化した、例えば一つの地番を特定するためのコードをいう。例えば、『0001』のような数字が、前記一地域内における当該地番ごとに一意に設定されている。
【0029】
火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aを検知することこによって得られる火災発生情報54、および/または、連続して発信される発報信号20aが停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報55と、地図情報52とを情報処理することによって得られる火災地域情報32を発信する(図3参照)。
また、火災情報処理装置30は、連続して発信される複数の発報信号20aを検知することによって得られる複数の火災発生情報54、および/または、連続して発信される複数の発報信号20aが停止したことを検知することによって得られる複数の火災進行度情報55、を情報処理することによって得られる火災速度情報33を発信する(図4および図5参照)。
具体的には、火災情報処理装置30は、発報信号20aが伴う情報から火災地域情報32および火災速度情報33を作成し、また、携帯端末やPC等を保有する情報利用者に向けて当該火災地域情報32や火災速度情報33を送信する。
【0030】
図2に示す如く、火災情報処理装置30の記憶装置50は、主に、データベース51、検知情報56とで構成されている。
【0031】
データベース51は、主に、地図情報52、地域コード管理情報53、火災発生情報54、および、火災進行度情報55により構成される。
【0032】
地図情報52には、例えば一つの市のような一地域内における地図の画像データが格納される。
【0033】
地域コード管理情報53は、地域コードおよび位置コードが格納される。
地域コード管理情報53の地域コードは、延焼火災モニタリングシステム1において設定される全ての地域コードが格納されている。
位置コードは、地図情報52の地図における地域コードが示すの具体的な座標が格納される。位置コードは、例えば『2,3』といった座標(カンマ区切りされた2つの数字)からなる。そして、例えば『2,3』とする前記位置コードの1つ目の数字(『2』)によって、地図情報52における地図の横の座標が設定される。また、例えば『2,3』とする前記位置コードの2つ目の数字(『3』)によって、地図情報52における地図の縦の座標が設定される。
【0034】
火災発生情報54は、連続して発信される複数の発報信号20aを発報信号検知部41が検知したという情報である。
具体的には、火災発生情報54には、地域コードおよび検知日時が格納される(図3から図5参照)。
火災発生情報54の地域コードには、受信した発報信号20aが伴う地域コードのみが格納される。
火災発生情報54の検知日時には、ある一台の発報信号発信装置20から連続して発信される発報信号20aのうち、当該発報信号20aを発報信号検知部41が最初に検知した日時が格納される。例えば、ある一台の発報信号発信装置20から発報信号20aが連続して発信され、そして、当該発報信号20aを発報信号検知部41が最初に検知した日時が、「2008年9月1日午前11時00分00秒」で、次に検知した日時が、「2008年9月1日午前11時00分05秒」であった場合には、当該検知日時は『2008/09/01 11:00:00』といった形で格納される。
【0035】
火災進行度情報55は、連続して発信される複数の発報信号20aが停止したことを発報信号検知部41が検知したという情報である。
具体的には、火災進行度情報55には、地域コード、停止日時が格納される(図3から図5参照)。
火災進行度情報55の地域コードは、停止した発報信号20aが伴う地域コードのみが格納される。
火災進行度情報55の停止日時には、ある一台の発報信号発信装置20から連続して発信されていた発報信号20aの発信が停止したことを発報信号検知部41が検知した日時が格納される。停止日時は、例えば、『2008/09/01 11:00:00』といった形で格納される。
なお、連続して発信される発報信号20aが停止したこととは、発報信号発信装置20が火災によって焼け落ちて、発報信号20aを発信することができなくなった場合や、火災発生信号を検知することができなくなった場合をいう。若しくは、火災発生信号発信装置10が火災によって焼け落ちて、火災発生を検知することができなくなった場合や、火災発生信号を発信することができなくなった場合等をいう。
【0036】
検知情報56には、地域コード、最新検知日時、および検知間隔が格納される。
検知情報56の地域コードは、検知した発報信号20aが伴う地域コードが格納される。
検知情報56の最新検知日時には、ある一台の発報信号発信装置20から連続して発信される発報信号20aのうち、当該発報信号20aを発報信号検知部41が検知した最新の日時が格納される。例えば、ある一台の発報信号発信装置20から発報信号20aが連続して発信され、そして、当該発報信号20aを発報信号検知部41が最後に検知した日時が「2008年9月1日午前11時00分00秒」であった場合には、当該最新検知日時は『2008/09/01 11:00:00』といった形で格納される。
検知情報56の検知間隔は、連続して発信される発報信号20aの間隔が格納される。検知間隔は、例えば、『5』等の数値が格納される。
【0037】
図2に示す如く、火災情報処理装置30の演算装置40は、主に、発報信号検知部41、火災地域情報送信部42、火災速度情報送信部43により構成されている。
【0038】
発報信号検知部41は、連続して発信される複数の発報信号20aが発信されたこと、および/または、連続して発信される複数の前記発報信号20aが停止したことを検知する。
【0039】
発報信号検知部41が、発報信号20aの発信を検知する際の動作について以下に説明する。
発報信号検知部41は、発報信号20aを検知すると、発報信号20aが伴う地域コードが、既に検知情報に存在するか否かを確認する。
検知情報56に当該地域コードが存在していない場合には、発報信号検知部41は、火災発生情報54の地域コードに当該地域コードを、また、火災発生情報54の検知日時に当該発報信号20aを検知した日時を格納する。
さらに、検知情報56に当該地域コードが存在していない場合には、検知情報56の地域コードにも当該地域コードを、また、検知情報56の最新検知日時に当該前記発報信号20aを検知した日時を格納する。
一方、検知情報56に前記地域コードが存在している場合には、検知情報56の最新検知日時は、当該発報信号20aを検知した日時に変更される。
【0040】
次に、発報信号検知部41が、発報信号20aの発信の停止を検知する際の動作について以下に説明する。
発報信号検知部41は、検知情報56の最新検知日時と現在の日時とを比較する。そしてこの際に、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差が、検知情報56の検知間隔より短いか長いかについて判断する。
検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差が、検知情報56の検知間隔よりも短い場合には、発報信号20aは発信されているものとして、発報信号20aの発信の停止は検知されない。例えば、検知情報56の最新検知日時が『2008/09/01 11:00:00』であり、現在の日時が『2008/09/01 11:00:00』であり、検知情報の検知間隔が『5』である場合には、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差は、『0』である。このような場合には、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差『0』は、検知情報56の検知間隔『5』よりも短いため、発報信号20aの発信の停止は検知されない。
一方、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差が、検知情報56の検知間隔よりも長くなった場合には、発報信号20aは発信されていないものとして、発報信号20aの発信の停止が検知される。例えば、検知情報56の最新検知日時が『2008/09/01 11:00:00』であり、現在の日時が『2008/09/01 11:00:06』であり、検知情報の検知間隔が『5』である場合には、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差は、『6』である。このような場合には、検知情報56の最新検知日時と現在の日時との差『6』は、検知情報56の検知間隔『5』よりも長いため、発報信号20aの発信の停止が検知される。
そして、発報信号20aの発信の停止を検知した際には、発報信号検知部41は、火災進行度情報55の地域コードに停止が検知された発報信号20aが伴う地域コードを、また、火災進行度情報55の停止日時に現在の日時を格納する。
また、発報信号20aの発信の停止を検知した際には、発報信号検知部41は、検知情報56および火災発生情報54に格納される停止した発報信号20aが伴う地域コード等を削除する。
【0041】
火災地域情報送信部42は、火災発生情報54、および/または、火災進行度情報55と地図情報とを情報処理することによって火災地域情報32を作成し、また、火災地域情報32を携帯端末やPC等に送信する(図1から図3参照)。
【0042】
火災発生情報54と地図情報52を情報処理することについて以下に説明する。
火災地域情報送信部42は、地図情報52に格納される地図、火災発生情報54に格納される「地域コード」、火災発生情報54に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53の「位置コード」を取得する(図3参照)。
そして、火災地域情報送信部42は、地図情報52に格納される地図上に、前記「位置コード」が示す座標に赤色の円を描く。例えば、位置コードが『2,3』であった場合には、前記地図の『2,3』に相当する座標に赤色の円を描く。
火災発生情報54に格納される地域コードが2つ以上ある場合、つまり、地図情報52に格納される地図における「位置コード」が示す座標が2つ以上ある場合には、火災地域情報送信部42は、地図情報52に格納される地図上に、当該各々の「位置コード」が近似する座標を結ぶ赤色の直線を描く。例えば、前記地図における「位置コード」が示す座標が2つである場合であって、一方の位置コードが『2,3』であり、他方の位置コードが『4,5』である場合には、当該地図の『2,3』に相当する座標と『4,5』に相当する座標とを結ぶ赤色の直線を描く。
以上のようにして、火災発生情報54および地図情報52を情報処理することによって、火災地域情報32は作成される。
【0043】
火災進行度情報55と地図情報52とを情報処理することについて以下に説明する。
火災地域情報送信部42は、地図情報52に格納される地図、火災進行度情報55に格納される「地域コード」、火災進行度情報55に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53の「位置コード」を取得する(図3参照)。
そして、火災地域情報送信部42は、地図情報52に格納される地図上に、「位置コード」が示す座標に灰色の円を描く。例えば、位置コードが『2,3』であった場合には、前記地図の『2,3』に相当する座標に灰色の円を描く。
火災進行度情報55に格納される地域コードが複数ある場合、つまり、地図情報52に格納される地図における「位置コード」が示す座標が複数ある場合には、火災地域情報送信部42は、当該地図上に、各々の「位置コード」が近似する座標を結ぶ灰色の直線を描く。例えば、前記地図における「位置コード」が示す座標が2つある場合であって、一方の位置コードが『2,3』であり、他方の位置コードが『4,5』である場合には、当該地図の『2,3』に相当する座標と『4,5』に相当する座標とを結ぶ灰色の直線を描く。
以上のようにして、火災進行度情報55および地図情報52を情報処理することによって、火災地域情報32は作成される。
【0044】
次に、火災発生から火災地域情報32を送信するまでの一連の動作について、図3を用いて説明する。
図3に示す如く、建築物で火災が発生すると、建築物に配置された火災発生信号発信装置10が当該火災を感知して、火災発生信号10aを送信する。
発報信号発信装置20は、発信された前記火災発生信号10aを検知した際に発報信号20aを連続して発信する。
火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aを検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災発生情報54に格納する。そして、火災情報処理装置30は、記憶装置50内の地図情報52に格納される地図、火災発生情報54に格納される「地域コード」、火災発生情報54に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53の「位置コード」を取得して、これらを情報処理することによって火災地域情報32を作成し、また当該火災地域情報32を携帯端末やPC等に送信する。
また、火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aの発信の停止を検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災進行度情報55に格納する。そして、火災情報処理装置30は、記憶装置50内の地図情報52に格納される地図、火災進行度情報55に格納される「地域コード」、火災進行度情報55に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53の「位置コード」を取得して、これらを情報処理することによって火災地域情報32を作成し、また当該火災地域情報を携帯端末やPC等に送信する。
【0045】
火災速度情報送信部43は、複数の火災発生情報54、および/または、複数の火災進行度情報55を情報処理することによって火災速度情報33を作成し、また、火災速度情報33を携帯端末やPC等に送信する(図1、図4、図5参照)。
【0046】
複数の火災発生情報54を情報処理すること以下に説明する。
複数台の発報信号発信装置20から発信される発報信号20aを検知して、火災発生情報54に格納されている検知日時および地域コードが複数ある場合において、火災地域情報送信部42は、火災発生情報54に格納された複数の検知日時のうち、任意の2つの検知日時、および、当該発報信号20aが伴う地域コードが示す地域コード管理情報53の複数の位置コードのうち、任意の2つの位置コードを取得する(図4参照)。そして、火災速度情報送信部43は、前記2つの検知日時の差、および、前記2つの位置コード間の長さから、前記2つの地域間における火災発生速度を計算する。
例えば、2台の発報信号発信装置20から発報信号20aが発信され、火災発生情報54に格納された検知日時および位置コードが2つある場合において、一方の検知日時が『2008/09/01 11:00:00』であり、他方の検知日時が『2008/09/01 11:05:00』である場合には、当該2つの検知日時の差は『5』と計算される。また、当該一方の発報信号20aが伴う地域コードに相当する位置コードの座標が『2、3』であり、当該他方の発報信号20aが伴う地域コードに相当する位置コードの座標が『4、5』である場合には、当該座標『2、3』座標『4、5』間の長さを計算する。このようにして得た検知日時の差および取得した位置コード間の長さにより、当該発報信号20aが発信された2台の発報信号発信装置20間における火災発生速度を計算する。
以上のようにして、複数の火災発生情報54を情報処理することによって火災発生速度の情報を得、当該火災発生速度の情報は、火災速度情報33として作成される。
【0047】
次に、火災発生から、火災発生情報54に基づく火災速度情報33を送信するまでの一連の動作について、図4を用いて説明する。
図4に示すごとく、建築物αで火災が発生すると、建築物αに配置された火災発生信号発信装置10αが当該火災を感知して、火災発生信号10aを送信する。
発報信号発信装置20αは、発信された前記火災発生信号10aを検知した際に発報信号20aを連続して発信する。
火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aを検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災発生情報54に格納する。
一方、建築物Βで火災が発生すると、建築物Βに配置された火災発生信号発信装置10Βが当該火災を感知して、火災発生信号10aを送信する。
発報信号発信装置20βは、発信された前記火災発生信号10aを検知した際に発報信号20aを連続して発信する。
火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aを検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災発生情報54に格納する。
そして、火災情報処理装置30は、記憶装置50内の火災発生情報54に格納されるそれぞれの「地域コード」、火災発生情報54に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53のそれぞれの「位置コード」を取得して、これらを情報処理することによって火災速度情報33を作成し、また当該火災速度情報33を携帯端末やPC等に送信する。
【0048】
複数の火災進行度情報55を情報処理することについて以下に説明する。
複数台の発報信号発信装置20からの発報信号20aの発信の停止を検知して、火災進行度情報55に格納されている停止日時および地域コードが複数ある場合において、火災地域情報送信部42は、火災進行度情報55に格納された複数の停止日時のうち、任意の2つの停止日時、および、当該発報信号20aが伴う地域コードが示す地域コード管理情報53の複数の位置コードのうち、任意の2つの位置コードを取得する(図5参照)。そして、火災地域情報送信部42は、前記2つの停止日時の差、および、前記2つの位置コード間の長さから、前記2つの地域間における焼落速度を計算する。
例えば、2台の発報信号発信装置20からの発報信号20aの発信が停止され、火災進行度情報55に格納された停止日時および地域コードが2つある場合において、一方の停止日時が『2008/09/01 11:00:00』であり、他方の停止日時が『2008/09/01 11:05:00』である場合には、当該2つの停止日時の差は『5』と計算される。また、当該一方の発報信号20aが伴う地域コードに相当する位置コードの座標が『2、3』であり、当該他方の発報信号20aが伴う地域コードに相当する位置コードの座標が『4、5』である場合には、当該座標『2、3』座標『4、5』間の長さを計算する。このようにして得た停止日時の差および取得した位置コード間の長さにより、当該発報信号20aの発信が停止された2台の発報信号発信装置20間における焼落速度を計算する。
以上のようにして、複数の火災発生情報55を情報処理することによって火災発生速度の情報を得、当該火災発生速度の情報は、火災速度情報33として作成される。
【0049】
次に、火災発生から、火災進行度情報55に基づく火災速度情報33を送信するまでの一連の動作について、図5を用いて説明する。但し、前記で説明した、火災発生から、火災発生情報54に基づく火災速度情報33を送信するまでの一連の動作と同一の部分についてはその説明を省略する。
図5に示すごとく、火災情報処理装置30は、発報信号発信装置20αから連続して発信される発報信号20aの発信の停止を検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災進行度情報55に格納する。
また、火災情報処理装置30は、発報信号発信装置20βから連続して発信される発報信号20aを検知すると、当該発報信号20aが伴う位置コードおよび検知日時を記憶装置50内の火災進行度情報55に格納する。
そして、火災情報処理装置30は、記憶装置50内の火災発生情報54に格納されるそれぞれの「地域コード」、火災進行度情報55に格納される当該地域コードが示す地域コード管理情報53のそれぞれの「位置コード」を取得して、これらを情報処理することによって火災速度情報33を作成し、また当該火災速度情報33を携帯端末やPC等に送信する。
【0050】
なお、一地域内は、市単位であることに限定するものでなく、都道府県、区町村、校区等を一地域内の単位とする場合であってもよいものとする。
地域コードは、地番単位であることに限定するものではなく、建築物、町、村等を地域コードの単位とする場合であってもよいものとする。
【0051】
火災情報の利用者は、例えば、携帯端末やPC等からインターネット等のネットワークを介して火災地域情報32や火災速度情報33を取得し、係る火災地域情報32や火災速度情報33を当該携帯端末やPC等の画面に表示する。但し、火災地域情報32および火災速度情報33を取得する手段は、携帯端末やPCであることに限定するものではなく、テレビ受像機等を用いてテレビ放送を受信することによって火災地域情報32や火災速度情報33を取得して、当該テレビ受像機等のモニタに表示する場合であってもよいものとする。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る延焼火災モニタリングシステム1においては、火災発生信号発信装置10は、火災発生を感知した際に火災発生信号10aを発信する装置であり、一地域内にある複数の建築物に配置される。発報信号発信装置20は前記一地域内に配置され、発信された火災発生信号10aを検知した際に発報信号20aを発信する。火災情報処理装置30は、発信された発報信号20aを検知することこによって得られる火災発生情報54および地図情報52を情報処理することによって得られる火災地域情報32を発信する。火災地域情報32は、例えば、地図情報52に格納された地図に対して、発信された発報信号20aが伴う地域コードに相当する地図の座標に、赤色の円を描いた情報である。また、発信された発報信号20aが複数或場合には、地図情報52に格納された地図に対して、当該複数の発信された発報信号20aが伴う地域コードに相当する地図の座標のうち、近侍する座標を結ぶ赤色の直線が描かれた情報である。そして、このようにして描かれる赤色の円は、火災が発生した地域を示し、また、赤色の直線は、火災が発生して延焼しているエリアを示す(図6参照)。火災地域情報32の利用者は、インターネットおよびイントラネットなどのネットワーク、テレビジョン放送等を介して、火災地域情報32を取得することができる。
このため、火災地域情報32の利用者は、一地域内における火災が発生した地域や延焼エリアを逐次的に把握することができる。したがって、多量且つ高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、前記一地域内における火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。
【0053】
また、火災情報処理装置30は、連続して発信される発報信号20aが停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報55および地図情報52とを情報処理することによって得られる火災地域情報32を発信する。
火災地域情報32は、例えば、地図情報52に格納された地図に対して、発信が停止された発報信号20aが伴う地域コードに相当する地図の座標に、灰色の円を描いた情報である。また、発信が停止された発報信号20aが複数或場合には、地図情報52に格納された地図に対して、当該複数の発信が停止された発報信号20aが伴う地域コードに相当する地図の座標のうち、近侍する座標を結ぶ灰色の直線が描かれた情報である。以上のようにして描かれる灰色の円は、既に焼落ちた地域を示し、また、灰色の直線は、既に焼落ちたエリアを示す(図6参照)。
このため、火災地域情報32の利用者は、一地域内における火災が発生した地域やエリアの情報に加え、一地域内における既に焼落ちた地域やエリアを逐次的に把握することができる。
したがって、多量且つ高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、前記一地域内における火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。
【0054】
火災情報処理装置30は、連続して発信される複数の発報信号20aを検知することによって得られる複数の火災発生情報54、および/または、連続して発信される複数の発報信号20aが停止したことを検知することによって得られる複数の火災進行度情報55を、情報処理することによって得られる火災度速度情報33を発信する。火災速度情報33の利用者は、インターネットなどのネットワーク、テレビジョン放送等を介して、火災速度情報33を取得することができる。
このため、火災地域情報32の利用者は、火災発生速度や焼落速度、即ち延焼速度を逐次的に把握することができる。
したがって、延焼速度の観点から、延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害をより最小限に留めることができる。
【0055】
火災発生信号発信装置10および発報信号発信装置20は、例えば一つの市のような一地域内に配置される。また、地図情報52には、当該一地域内における地図の画像データが格納される。
このため、火災情報処理装置30は、前記一地域内の火災地域情報32および火災速度情報33を発信することとなる。
したがって、火災地域情報32の利用者は、当該一地域内における延焼火災の状況を把握して、当該一地域内における火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害をより最小限に留めることができる。
【0056】
火災発生信号発信装置10は、火災により発生する煙を感知した際に、火災発生信号10aである火災警報音(警報ブザー音)を発する装置であり、住宅や公共施設等に配置されている。このため、既に建築物等に設置されている火災警報機等を、火災発生信号発信装置10として流用することができる。したがって、本発明に係る延焼火災モニタリングシステム1を、安価に実現することができる。
【0057】
火災発生信号発信装置10は、火災により発生する煙を感知することに、限定するものではなく、所定の温度の炎を感知する場合であってもよいものとする。
また、火災発生信号10aは、警報ブザー音の火災警報音であることに限定するものでなく、電気信号である場合や、音声による火災警報音である場合であってもよいものとする。
なお、火災発生信号10aを電気信号とし、且つ、発報信号検知部41は前記電気信号を検知するように構成した場合には、当該発報信号検知部41による火災発生信号10aの誤検知が減少し、より信頼性の高い情報から延焼火災の状況を把握することができる。
【0058】
火災発生信号発信装置10と発報信号発信装置20とは、分離して配置することに特に限定するものではない。即ち、火災発生信号発信装置10と発報信号発信装置20とは、両装置を具備する一台の装置として、構成する場合であってもよいものとする。
このように構成することにより、発報信号発信装置20を配置するためのスペースを改めて設ける必要がなくなる。また火災発生信号発信装置10を配置すると同時に、発報信号発信装置20も配置することとなる。このため、発報信号発信装置20を容易にまた安価に配置することができることとなり、また発報信号発信装置20の配置台数の増加が見込める。
したがって、より多量且つより高信頼性の情報から延焼火災の状況を把握して、火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。
【0059】
火災情報処理装置30は一地域内あるいは一地域外に複数台配置され、また、インターネット等のネットワークにより、当該複数の火災情報処理装置30は、相互に接続されている。
このため、例えば、広域災害によって一つの火災情報処理装置30が可動しなくなった場合でも、他の火災情報処理装置30によって火災地域情報32を送信することができる。したがって、このような広域災害が起こった場合であっても、延焼火災による被害を最小限に留めることができる。
但し、火災情報処理装置30は、複数台配置されることに特に限定するものではなく、一台配置されていればよいものとする。
【0060】
前記で説明した火災地域情報送信部42が火災地域情報32を作成する際の、地図上の近侍する2つの座標を結ぶ赤色の直線および灰色の線は、これに代えて矢印とすることもできる。例えば、火災発生情報54に格納される2つ以上の地域コードのうち近侍する2つの地域コードであって、当該2つの地域コードを伴っていた発報信号20aの検知日時が異なる場合において、検知日時が早い方の地域コードが示す地図上の座標から、検知日時が遅い方の地域コードが示す地図上の座標に向けて、赤色若しくは灰色の矢印が描かれる。
このように、検知日時が異なる2つの座標について地図上に矢印を描くことによって、延焼火災が進行する方向を把握することができる。このため、当該一地域内における火災地区の住民が避難する方向や優先消火地区を判断し、延焼火災による被害をより最小限に留めることができる。
【0061】
発報信号発信装置20は、火災発生信号10a以外の緊急信号を検知する構成とすることもできる。例えば、在宅の高齢者や身体不自由者等が体調不良時の緊急状態を連絡するための緊急通報装置等や、建築物に配置される防犯装置(赤外線感知装置、窓や扉の開閉感知装置等)から発信される緊急信号を検知するような構成である。
発報信号発信装置20を、このような構成とした場合には、延焼火災による被害を最小限に留めることができることに加え、多量且つ高信頼性の情報から前記一地域内における介護支援機能や防犯機能を向上させることができる。また、既に建築物等に設置されている発報信号発信装置20を流用して、在宅介護用緊急通報システムや建築物防犯システム等を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施形態に係る延焼火災モニタリングシステムの全体的な概略構成を示した図。
【図2】本発明の一実施形態に係る延焼火災モニタリングシステムの発報信号発信装置および火災情報処理装置の詳細な構成を示した図。
【図3】火災地域情報を発信する際のフローチャート図。
【図4】火災速度情報を発信する際のフローチャート図。
【図5】火災速度情報を発信する際のフローチャート図。
【図6】火災地域情報を示した模式図。
【符号の説明】
【0063】
1 延焼火災モニタリングシステム
10 火災発生信号発信装置
10a 火災発生信号
20 発報信号発信装置
20a 発報信号
30 火災情報処理装置
32 火災地域情報
33 火災速度情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災発生を感知した際に火災発生信号を発信する火災発生信号発信装置と、
発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を発信する、発報信号発信装置と、
発信された前記発報信号を検知することによって得られる火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する、火災情報処理装置と、
を具備する延焼火災モニタリングシステム。
【請求項2】
前記発報信号発信装置は、発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を連続して発信し、
前記火災情報処理装置は、連続して発信される前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報、および/または、前記火災発生情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する、請求項1に記載の延焼火災モニタリングシステム。
【請求項3】
前記火災発生信号発信装置、および、前記発報信号発信装置は、一地域内に複数配置され、前記地図情報は、前記一地域内における一地域内地図情報である、請求項1または請求項2に記載の延焼火災モニタリングシステム。
【請求項4】
一地域内に複数配置され、火災発生を感知した際に火災発生信号を発信する、火災発生信号発信装置と、
一地域内に複数配置され、発信された前記火災発生信号を検知した際に、発報信号を連続して発信する、発報信号発信装置と、
連続して発信される複数の前記発報信号を検知することによって得られる複数の火災発生情報、および/または、連続して発信される複数の前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる複数の火災進行度情報、を情報処理することによって得られる火災速度情報を発信する、火災情報処理装置と、
を具備する延焼火災モニタリングシステム。
【請求項5】
一地域内に複数配置され、火災発生を感知した際に火災警報音を発信する、火災発生信号発信装置と、
一地域内に複数配置され、発信された前記火災警報音を検知した際に、発報信号を連続して発信する、発報信号発信装置と、
連続して発信されるの前記発報信号を検知することによって得られる火災発生情報、および/または、連続して発信される前記発報信号が停止したことを検知することによって得られる火災進行度情報と、地図情報とを情報処理することによって得られる火災地域情報を発信する、火災情報処理装置と、
を具備する延焼火災モニタリングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−61398(P2010−61398A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226387(P2008−226387)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(508266971)
【出願人】(507281627)株式会社テサキ製作所 (1)
【出願人】(397011258)日新機器工販株式会社 (1)
【出願人】(000192073)株式会社モリタホールディングス (80)
【出願人】(508267392)株式会社ユーコウ産業 (1)
【出願人】(394010540)株式会社ユニックス (11)
【出願人】(000126296)株式会社アイエス工業所 (9)
【Fターム(参考)】