説明

建具

【課題】 下枠と縦枠との接合部における止水性に優れた建具を提供する。
【解決手段】 下枠及び縦枠を有する枠体と、当該枠体に開閉自在に設けた障子と、を有し、前記縦枠は、縦枠本体と、前記縦枠本体から延出され下端が当該縦枠本体の下端より上方に位置する延出部と、を有し、前記縦枠と前記下枠とは、前記延出部の下端と前記下枠との間に中間部材を介するとともに、前記延出部及び前記下枠と前記中間部材との間に、弾性を有するシール材が介在されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つの空間の境界部に設けられ、上下に配置された上枠及び下枠と接合される縦枠を有する枠体を備えた建具に関する。
【背景技術】
【0002】
二つの空間の境界部に設けられ、上下に配置された上枠及び下枠と接合される縦枠を有する枠体を備えた建具としては、例えば、二つの空間としての浴室内及び浴室外の境界部に設けられ、縦枠に設けられたタイト材保持枠の下端部と下枠に設けられた床タイト材との間のコーナー部に止水ピースが設けられているドア付出入り部が知られている。この止水ピースは、補助タイト材が取り付けられて縦枠に取り付けられている。このような、ドア付出入り部は、下枠の上面に縦枠の下端が直接当接されて固定されるとともに、浴室外となる脱衣室側への漏水を防止するための止水ピースが下枠上に配置されて縦枠に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−147137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドア付出入り部のように、下枠の上面に縦枠の下端が直接当接されて固定されている場合には、たとえ止水ピースが設けられていても、下枠や縦枠の変形等が生じると、下枠と縦枠との接合部における止水性が低下する虞があるという課題がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、下枠と縦枠との接合部における止水性に優れた建具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明の建具は、下枠及び縦枠を有する枠体と、当該枠体に開閉自在に設けた障子と、を有し、前記縦枠は、縦枠本体と、前記縦枠本体から延出され下端が当該縦枠本体の下端より上方に位置する延出部と、を有し、前記縦枠と前記下枠とは、前記延出部の下端と前記下枠との間に中間部材を介するとともに、前記延出部及び前記下枠と前記中間部材との間に、弾性を有するシール材が介在されていることを特徴とする建具である。
【0007】
このような建具によれば、延出部の下端は縦枠本体の下端より上方に位置し、縦枠と下枠とは、延出部の下端と下枠との間に中間部材を介するとともに、延出部及び下枠と中間部材との間に、弾性を有するシール材が介在されているので、たとえ縦枠や下枠に歪みが生じても、延出部と中間部材との間及び下枠と中間部材との間に介在されたシール材の弾性によりシール性が維持される。このため、下枠と縦枠との接合部の止水性を確保することが可能であり、下枠と縦枠との接合部における止水性に優れた建具を提供することが可能である。
【0008】
かかる建具であって、前記中間部材は、前記下枠に載置される下枠載置面と、前記下枠の見付け方向における端部と対向する下枠対向部と、を有しており、前記下枠と前記中間部材との間に介在されている前記シール材は、前記下枠の上面から前記端部にわたって設けられていることが望ましい。
【0009】
このような建具によれば、中間部材と下枠との間では、下枠載置面と下枠の上面との間、及び、下枠対向部と下枠の端部との間に、それぞれシール材が介在されているので、より高い止水性を備えることが可能である。
【0010】
かかる建具であって、前記中間部材は、前記延出部の下端との間に前記シール材が介在される延出部載置面と、前記下枠の見付け方向における端部との間に前記シール材が介在される下枠対向面と、を有しており、前記延出部載置面及び前記下枠対向面は、それぞれ前記延出部及び前記下枠の肉厚より広い面積を有していることが望ましい。
【0011】
このような建具によれば、延出部載置面及び下枠対向面の面積を、それぞれ延出部及び下枠の肉厚より広くすることにより、延出部及び下枠の肉厚よりも広い面積のシール材を採用できるため、延出部及び下枠が変形したとしても、シール材から外れ難くすることが可能であり、もって延出部及び下枠が変形しても止水性を維持することが可能である。
【0012】
かかる建具であって、前記中間部材の上部には、前記延出部の下端が収容される収容部を有し、前記延出部は、前記収容部内にて、前記延出部載置面上に設けられた前記シール材に当接されていることが望ましい。
【0013】
このような建具によれば、延出部の下端は中間部材の上部に設けられた収容部に収容されているので、延出部と中間部材との間からの漏水を確実に防止することが可能である。また、延出部の下端は、収容部内の延出部載置面上に設けられたシール材と収容部内にて当接しているので、延出部と中間部材との間をより確実に止水することが可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、下枠と縦枠との接合部における止水性に優れた建具を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係る建具を脱衣室側から見た正面図である。
【図2】本実施形態に係る建具の水平断面図である。
【図3】本実施形態に係る建具の縦断面図である。
【図4】縦枠と下枠との接合部の構成を説明するための斜視図である。
【図5】縦枠と下枠との接合部を浴室側から見た斜視図である。
【図6】コーナー部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る建具について図を参照して説明する。
本実施形態に係る建具10は、図1〜図3に示すような、2つの空間としての浴室と脱衣室の境界部に設けられ、下枠13及び下枠13と接合される縦枠14を有する枠体11と、二つの空間のうちの一方の空間としての浴室側にて枠体11に回動自在に設けられて、浴室と脱衣室とを連通する開口10aを閉止可能な障子20と、を備えた浴室用の建具10を例に挙げて説明する。
【0017】
以下の説明においては、建物等に取り付けられた状態の浴室用の建具10を脱衣側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向または見付け方向、浴室内外方向である奥行き方向を見込み方向として示す。また、浴室用の建具10が備える各部材は、単体として説明する場合であっても、建物等に取り付けられた状態で上下方向、見付け方向、見込み方向等となる方向にて方向を特定して説明する。
【0018】
枠体11は、開口10aの上縁をなす上枠12と、開口10aの下縁をなす下枠13と、開口10aの左右の縁をなす左右の縦枠14と、下枠13と左右の縦枠14との間にそれぞれ介在される中間部材としてのコーナー部材30と、を有している。そして、上下に間隔を隔てて対向する上枠12及び下枠13の両端にそれぞれ縦枠14が突き当てられるとともに、縦枠14をそれぞれ見付け方向に貫通するビスが上枠12及び下枠13に螺合されて矩形状に枠組みされている。このとき、縦枠14の下端側の一部が切り欠かれており、この切り欠かれた部位の下端と下枠13との間にコーナー部材30が介在されている。ここで、上枠12、下枠13、縦枠14は、いずれもアルミニウム製の押出成形部材でありほぼ均一の肉厚をなすように薄肉状に形成されている。尚、上枠12、下枠13、縦枠14はアルミニウム製の押出成形部材に限らず、他の成形方法によって成形されたものでもよく、また、樹脂製であってもよい。
【0019】
上枠12には、下側に垂設されて閉止された障子20の上框20aの他方の空間としての脱衣室側に臨む面と対向する上枠壁部12aを有しており、上枠壁部には閉止された障子20に当接される上止水部材17が見付け方向に沿って設けられている。
【0020】
下枠13は、浴室側にて防水パン7上に配置される浴室側下枠部13aと、脱衣室側にて床5の端部を覆う脱衣室側下枠部13bとを有し、浴室側下枠部13aと脱衣室側下枠部13bの一部とが見付け方向に連通する中空部13cを形成している。脱衣室側下枠部13bの上面は、浴室側下枠部13aの上面より高く形成されており、浴室側下枠部13aの上面は、脱衣室側から浴室側に向かって漸次低くなるように湾曲している。また、浴室側下枠部13aと脱衣室側下枠部13bとの間に位置する浴室側下枠部13aの上面の脱衣室側には閉止された障子20に当接される下止水部材18が嵌合される下嵌合部13dが見付け方向に沿って設けられている。
【0021】
左右の縦枠14は、互いに左右が反転した対称の構造をなしている。このため、ここでは左右の縦枠14の同一部位に同符号を付し、脱衣室側から見て左側に位置する縦枠14を例に挙げて説明する。
【0022】
左の縦枠14は、図4、図5に示すように、上下方向に連通する平断面が矩形状をなす中空部15aを有し、下枠13の浴室側下枠部13aの左側端部が側部に当接される縦枠本体15と、縦枠本体15において枠体11の内周側に位置する面の脱衣室側から延出された延出部16とを有している。つまり、延出部16は、縦枠本体15に対して、見込み方向に延出する部位と開口10aの中央側に向かって延出する部位とを有して形成されている。
【0023】
延出部16は、縦枠本体15の矩形状をなす中空部15aの、開口10aの中央側及び脱衣室側の角部近傍から、見付け方向に開口10aの中央側に延出されて浴室に臨む面を有する縦枠壁部16aと、縦枠壁部16aの先端から脱衣室側に延出されて湾曲し、額縁8に固定される湾曲壁部16bと、を有している。
【0024】
縦枠壁部16aの先端側、すなわち開口10aの中央側には、上下方向に沿って設けられ、閉止された障子20(図2)に当接して止水する縦止水部材19(図2)が嵌め込まれる縦嵌合部16cが浴室側の面に設けられている。
【0025】
湾曲壁部16bは、縦枠壁部16aの先端から脱衣室側に延出され、開口10aの外側に向かって漸次脱衣室側に位置するように湾曲させて形成されている。湾曲壁部16bの脱衣室側の部位は、枠体11の外周側に設けられている額縁8(図2)と見付け方向に僅かに間隔を隔てて対向しており、湾曲壁部16bの脱衣室側の端部は、開口10aの外周側に屈曲されて、先端が額縁8に当接されている。
【0026】
延出部16の下端16dは、縦枠本体15の下端15bより上方に位置している。具体的には、たとえば、押出成形されて適宜長さに切断された縦枠素材の、延出部16の下端となる側の部位が切除されて縦枠14が形成されている。
【0027】
そして、縦枠14と下枠13とが接合される際に、縦枠14の切除された部位、すなわち切り欠かれている部位にコーナー部材30がシール材38、39と共に介在される。
【0028】
コーナー部材30は、図6に示すように、上部に延出部16の下端16dを収容する収容凹部31を有するブロック状なす樹脂製の成形部品である。コーナー部材30の下端部は、下枠13の脱衣室側下枠部13b上と下嵌合部13d上とに載置される下枠載置面32aを有する下枠載置部としての本体部32と、本体部32より額縁8側にて下方に突出され、脱衣室側下枠部13bの見付け方向における端が当接される下枠対向面33aを有する下枠対向部33と、を有している。
【0029】
また、コーナー部材30の上部から下端部に向かって断面積(本実施形態では水平断面積)が開口10aの中央側に漸次広がるように湾曲した湾曲周面34と、額縁8に対向する鉛直壁面35と、を有し、浴室側には、延出部16の下端が収容凹部31に収容された際に、縦嵌合部16cから繋がっている縦止水部材19(図2)が嵌め込まれる嵌合溝36が設けられている。
【0030】
収容凹部31は、縦枠14の湾曲壁部16bの外周の輪郭と縦嵌合部16cの浴室に臨む面に沿う線とを繋いだ形状の縁部31aが上方に突出されて内側が窪んだ形状をなしており、縦枠14の延出部16の下端が収容されるように形成されている。窪んでいる収容凹部31の底をなす延出部載置面37上には、収容凹部31の底部の平面形状に合わせて形成され、延出部16の肉厚より広い面積を有する上シール材38が配置されている。
【0031】
下枠13と縦枠14とを接合した際には、収容凹部31の延出部載置面37上に設けられた上シール材38に縦枠14の延出部16の下端16dが当接されて、延出部16とコーナー部材30との間の止水性が確保される。すなわち、延出部載置面37と延出部16の下端16dとの間に上シール材38が介在されており、延出部載置面37と延出部16の下端16dとは上シール材38に当接されている。ここで、上シール材38には、縦止水部材19が、縦枠14の縦嵌合部16cからコーナー部材30の嵌合溝36に渡って嵌合されるように切り欠き部38aが設けられている。
【0032】
本体部32の下枠載置面32aは平坦であって、下枠13の脱衣室側下枠部13b上と下嵌合部13d上とに下シール材39を介して載置される。
【0033】
下枠対向部33は、下枠載置面32aより下方に位置する下面33bが、下枠13の脱衣室側下枠部13bの下縁と一致(若しくは、略一致)するように形成されており、下枠対向部33の下面33bと脱衣室側下枠部13bの下縁とは、枠体11が取り付けられた際に床5(図1)の上面に載置されるように構成されている。
【0034】
また、下枠対向部33の下枠対向面33aは平坦であって、下枠13の見付け方向の端との間に下シール材39が介在されており、下枠対向面33aと下枠13の見付け方向の端は下シール材39に当接されている。すなわち、下シール材39の見付け方向に沿う方向に切断した縦断面は、下枠13及び下枠載置面32aが当接する部位39aと、下枠13及び下枠対向面33aが当接する部位39bとが繋がって略L字状をなし、下シール材39は下枠13の上面から側部にわたって当接されるように形成されている。
【0035】
そして、下枠13と縦枠14とを接合した際には、下枠13の脱衣室側下枠部13b、下嵌合部13d、下枠載置面32a、脱衣室側下枠部13bの見付け方向の端部、及び、下枠対向面33aが、いずれも下シール材39に当接されて、下枠13とコーナー部材30との間の止水性が確保される。ここで、下枠対向面33aは薄肉状に形成されている下枠13の端の肉厚より広い面積を有しており、下シール材39における下枠13及び下枠対向面33aが当接する部位39bも、下枠13の端の肉厚より広い面積を有している。
【0036】
ここで、上シール材38と下シール材39とが、延出部16及び下枠13とコーナー部材30との間に介在される、弾性を有するシール材に相当し、軟質の樹脂である例えばゴムにて形成されている。
【0037】
本実施形態の建具10によれば、延出部16の下端16dは縦枠本体15の下端15bより上方に位置し、縦枠14と下枠13とは、延出部16の下端16dと下枠13との間にコーナー部材30を介するとともに、延出部16及び下枠13とコーナー部材30との間に、弾性を有する上シール材38及び下シール材39が介在されている。このため、たとえ縦枠14や下枠13に歪みが生じていても、延出部16とコーナー部材30との間に介在された上シール材38及び下枠13とコーナー部材30との間に介在された下シール材39の弾性により変形が吸収されて隙間が生じ難い。このため、延出部16及び下枠13とコーナー部材30との間のシール性が確保されるので、下枠13と縦枠14との接合部の止水性を確保することが可能であり、下枠13と縦枠と14の接合部における止水性に優れた建具10を提供することが可能である。
【0038】
また、コーナー部材30と下枠13との間では、本体部32と下枠13の上面との間、及び、下枠対向部33と下枠13の端部との間に介在される下シール材39は、下枠13と下枠載置面32aとが当接する部位39aと、下枠13と下枠対向面33aとが当接する部位39bとを有しているので、より高い止水性を備えることが可能である。
【0039】
また、縦枠14及び下枠13はいずれも薄肉状に形成されているので、上シール材38及び下シール材39と広い面積で当接することは難しい。具体的には、上シール材及び下シール材が縦枠14及び下枠13の肉厚に合わせて狭い幅にて形成されていると、延出部16及び下枠13が上シール材及び下シール材に当接され難い。そこで、収容凹部31の延出部載置面37及び下枠対向面33aが、それぞれ延出部16及び下枠13の肉厚より広い面積を備えることで、延出部16及び下枠13の肉厚より広い面積を有した上シール材38及び下シール材39を設けることが可能となり、延出部16及び下枠13が変形したとしても、上シール材38及び下シール材39に当接された状態を維持させることが可能である。このため、延出部16及び下枠13が変形しても止水性を維持することが可能である。
【0040】
また、延出部16の下端16dはコーナー部材30の上部に設けられた収容凹部31に収容されているので、延出部16とコーナー部材30との間からの漏水を確実に防止することが可能である。また、延出部16の下端16dは収容凹部31内に設けられた上シール材38と収容凹部31内にて当接しているので、延出部16とコーナー部材30との間をより確実に止水することが可能である。
【0041】
上記実施形態においては、浴室建具を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。例えば、屋内外の境界部に設けられる建具であっても構わない。この場合には、水が侵入する方向が本願と逆になる。すなわち、浴室建具の場合には、浴室側の水が脱衣室側、すなわち浴室内側から浴室外側への水の浸入を防止するが、屋内外の境界に設けられる建具の場合には、屋外側から屋内側への水の浸入を防止することになる。
【0042】
また、上記実施形態においては、縦枠14の縦枠本体15が矩形状をなす中空部15aを備えていたが、これに限ることなく、中空部を備えていない形状であってもよい。
【0043】
また、上記実施形態においては、延出部16が、見付け方向に開口10aの中央側に延出されて浴室に臨む面を有する縦枠壁部16aと、縦枠壁部16aの先端から脱衣室側に延出されて湾曲し、額縁8に固定される湾曲壁部16bと、を有しているとしたが、これに限るものではない。
【0044】
例えば、縦枠壁部16aの先端から脱衣室側に延出される壁部(前記実施形態では湾曲壁部16bに相当する部位)を湾曲形状とせず、額縁8に向かって漸次接近するような直線形状や、脱衣室側に向かって見込み方向と平行に延出した後に額縁8に向かって見付け方向と平行に延出する略L字形状等であってもよい。
【0045】
また、縦枠壁部16aの基端部(中空部15a側端部)と湾曲壁部16b(湾曲しない壁部でもよい)の額縁8側先端部とにわたって見込み方向に平行な額縁側壁部を設け、縦枠壁部16aと湾曲壁部16bと額縁側壁部とによって中空部を形成する形状であってもよい
なお、コーナー部材30の形状も延出部16の形状に合わせて形状を適宜設定すればよいため、湾曲周面34に相当する部位もその形状に合わせて直線形状等にしても良い。
【0046】
また、上記実施形態においては、枠体に障子を回動自在に設けた建具を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。例えば、枠体に対して見付け方向にスライド開閉自在に障子を設けた建具でもよく、また、一対の障子からなる折戸を枠体に対して開閉自在に設けた建具などであってもよい。
【0047】
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0048】
10 建具、10a 開口、11 枠体、13 下枠、
14 縦枠、15 縦枠本体、15b 縦枠本体の下端、
16 延出部、16c 縦嵌合部、16d 延出部の下端、
19 縦止水部材、20 障子、30 コーナー部材、
31 収容凹部、32 本体部、32a 下枠載置面、
33 下枠対向部、37 延出部載置面、38 上シール材、
39 下シール材、39a 下枠及び下枠載置面が当接する部位、
39b 下枠と下枠対向面とが当接する部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下枠及び縦枠を有する枠体と、当該枠体に開閉自在に設けた障子と、を有し、
前記縦枠は、縦枠本体と、前記縦枠本体から延出され下端が当該縦枠本体の下端より上方に位置する延出部と、
を有し、
前記縦枠と前記下枠とは、前記延出部の下端と前記下枠との間に中間部材を介するとともに、前記延出部及び前記下枠と前記中間部材との間に、弾性を有するシール材が介在されていることを特徴とする建具。
【請求項2】
請求項1に記載の建具であって、
前記中間部材は、前記下枠に載置される下枠載置面と、前記下枠の見付け方向における端部と対向する下枠対向部と、を有しており、前記下枠と前記中間部材との間に介在されている前記シール材は、前記下枠の上面から前記端部にわたって設けられていることを特徴とする建具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の建具であって、
前記中間部材は、前記延出部の下端との間に前記シール材が介在される延出部載置面と、前記下枠の見付け方向における端部との間に前記シール材が介在される下枠対向面と、を有しており、
前記延出部載置面及び前記下枠対向面は、それぞれ前記延出部及び前記下枠の肉厚より広い面積を有していることを特徴とする建具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の建具であって、
前記中間部材の上部には、前記延出部の下端が収容される収容部を有し、
前記延出部は、前記収容部内にて、前記延出部載置面上に設けられた前記シール材に当接されていることを特徴とする建具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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