説明

建物屋上の冷却システム

【課題】 ヒートアイランド現象の緩和を目的とした、軽量で管理が少なくて済み、かつ、その冷却効果を簡易的に評価することができる建物屋上の冷却システムを提供する。
【解決手段】 天面が開口した底の浅い貯水槽3の底面に、上面7と下面8を連通する水分吸収用の微細孔を有する複数枚の多孔体2を敷設して、多孔体2の上面7が外気に露出するような高さに貯水槽3内の水位を維持する。毛細管現象により多孔体2の下面8から吸い上げられて、多孔体2を湿潤する水5が、上面7から蒸発する際の気化熱を利用することにより建物屋上の冷却を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルなどの屋上を有する建物の冷却、特にヒートアイランド現象を防止する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、都市の中央部の気温が郊外に比べて島状に高くなる現象、いわゆるヒートアイランド現象が環境問題の1つとして注目されている。
【0003】
このヒートアイランド現象は、熱中症や睡眠障害など人への健康影響、植物の開花時期など生態系への影響、また冷房負荷の増大による夏季電力消費の増加などの様々な影響を与えている。
【0004】
ヒートアイランド現象の原因として、地表面被覆の人工化、人工排熱の増加、及び都市形態の変化などが挙げられているが、その対策の1つとして、ビルなどの建物の屋上に人工の地盤をつくり、そこに植物を植えて緑化するという、いわゆる屋上緑化が行われている。
【0005】
この屋上緑化を施した建物においては、緑化による熱的な効果により、反射熱の減少や夏季の冷房の削減が可能になるため、ヒートアイランド現象の緩和につながることが期待されている。(例えば、非特許文献1を参照。)
【非特許文献1】ヒートアイランド対策関係府省連絡会議、”ヒートアイランド対策大綱”、[online]、平成16年3月30日、環境省環境管理局大気環境課大気生活環境室、[平成17年5月13日検索]、インターネット<URL:http://www.env.go.jp/air/life/heat_island/taikou.pdf>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、屋上緑化においては、植物の生育に必要な相当量の土壌又は人工土壌を確保しなければならないことから、屋上には大きな荷重がかかり、建物への負担が大きくなるため、建物の構造によっては屋上緑化を施すことができないという問題がある。
【0007】
また、植栽された植物への水やりや手入れなどの管理に手間がかかるという問題もある。
【0008】
更に、屋上緑化による建物の冷房効果は、土壌の断熱効果、土壌に含まれる水分の蒸発、植物の蒸散効果、及び緑陰による効果などの様々な熱的効果の相乗的な結果として表れるため、その冷房効果を評価することが極めて困難であるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、軽量で管理の手間が少なくて済み、かつ、冷却効果の評価を簡易に行うことができる建物屋上の冷却システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1にかかる建物屋上の冷却システムは、天面が開口した薄い貯水槽の底面上に、一方の面と他方の面とを連通する水分吸収用の微細孔を有する多孔体を敷設してなる建物屋上の冷却システムであって、前記多孔体の上面が常に外気に露出する程度に前記貯水槽に供給された水を備え、前記微細孔による毛細管現象により前記多孔体は前記水で湿潤される建物屋上の冷却システムである。
【0011】
このような建物屋上の冷却システムによれば、毛細管現象により多孔体内の微細孔に吸い込まれた貯水槽の水が、その上面から外気中に蒸発する際の潜熱(気化熱)により冷却効果を生じさせることができる。
【0012】
また、貯水槽と多孔体とからなる簡易な構成であるため、軽量で管理の手間が少なくて済むとともに、気化熱という単純な物理現象を利用して冷却をおこなうため、冷却効果を容易に評価することができる。
【0013】
請求項2にかかる建物屋上の冷却システムは、外表面の一部分を防水処理した前記多孔体を湿潤して、建物の屋上に敷設してなる、建物屋上の冷却システムである。
【0014】
このような建物屋上の冷却システムによれば、貯水槽を不要とすることができるため、建物屋上の冷却システムの更なる軽量化を図ることができる。
【0015】
また、防水処理面の大きさを変えることにより、冷却システムの保水量と蒸発量とを調整することができるため、気象条件や必要な冷却性能に合わせた効率的な冷却システムの構築が可能となる。
【0016】
請求項3にかかる建物屋上の冷却システムは、ラバー系のチップ片とバインダーと骨材とを混合して加圧成形してなるタイル材を、多孔体に用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物屋上の冷却システムである。
【0017】
廃タイヤを原料とするラバー系のチップから製造される安価で軽量なタイル材を水分蒸発性多孔体として用いることにより、本発明にかかる建物屋上の冷却システムの更なる軽量化と低コスト化を図ることができ、また、省資源化にも資することができる。
【発明の効果】
【0018】
上記に説明したように、本発明により、軽量で管理が少なくて済み、かつ、冷却効果の評価が容易である建物屋上の冷却システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明にかかる建物屋上の冷却システム(以下、冷却システムという。)の実施の形態について、図面に基づき説明する。ただし、この実施の形態により本発明が限定されるものではなく、それぞれの実施の形態を適切に組み合わせたものをも含むことはいうまでもない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる冷却システムを、ビルなどの建物の屋上などに設置した場合の斜視図である。
【0021】
この冷却システム1は、天面が開口した底の浅い金属製の貯水槽3と、その底面上に平面方向にほぼ隙間なく整列して敷き詰めた複数枚の多孔体2、及びそれらの多孔体2を湿潤するために貯水槽3内に貯められている水5から構成されている。
【0022】
貯水槽3の材質としては、軽量で耐食性があることが求められることから、アルミニウムやステンレスの薄板などが望ましい。
【0023】
また、多孔体2の材質については、道路舗装用のセラミックス系の材料、樹脂製のコンクリート、及びラバー系の材料のものなどがある。
【0024】
このうちで、ラバー系の材料からなる多孔体が、安価かつ軽量であり、製造・加工が容易であることから、冷却システム1の多孔体2として好ましい。
【0025】
このラバー系の多孔体の断面を図2に示す。
【0026】
ラバー系の多孔体は、廃タイヤを原料とする直径が約2mm〜3mmの大きさのラバーチップ片2aと、強度や熱伝導度を調整するための骨材(セラミックス片など)2bを、ポリウレタン系の接着剤などのバインダーで結合して圧縮成形したものであり、その内部には微細孔2cが数多く存在している。
【0027】
貯水槽3や多孔体2の平面方向の形状は、図1のように矩形に限られるものではなく、冷却システム1の設置場所等に応じて矩形以外の形状であってもよい。また、個々の多孔体2の大きさや形状が不揃いであってもよいことはもちろんである。
【0028】
この貯水槽3には、建物屋上に降った雨水等が貯まるため、多孔体2は湿潤した状態を維持するようになっている。
【0029】
冷却システム1の機能について、図3に基づいて説明する。
【0030】
図3は、図1における冷却システム1のA−A部における断面を示したものである。
【0031】
貯水槽3の凹部の底面上には、複数の多孔体2が敷設・固定されている。この固定方法は、エポキシ系の接着剤で多孔体の下面8を貯水槽3の底面に直接に接着することにより行うが、その他に金属製の保持金具などを用いた機械的なものでもよい。
【0032】
貯水槽3内に貯められている水5の水位は、多孔体2の上面7が常に外気に露出する程度の高さ(例えば、多孔体2の厚さの8割程度の高さなど)を維持するように自動的に調整される。
【0033】
例えば図3の場合においては、貯水槽3の側壁4の高さを水位と同一として、余分な水を側壁4越しに貯水槽3外に排水することにより、貯水槽3内の水位を一定の高さに自動的に調整することができる。
【0034】
多孔体2の内部には、前述のように多数の微細孔2cが存在しているため、多孔体2に湿潤している水5は、毛細管現象により多孔体2の下面8から外気に露出している上面7へと吸い上げられることになる。このようにして吸い上げられた水は、夏期のように冷却システム1の周囲の気温が高いときには、多孔体2の上面7から外気中に蒸発するため、その際に生じる潜熱(気化熱)により、冷却システム1の周囲の熱が奪われることにより冷却効果が生じることとなる。
【0035】
なお、冷却システム1の周囲の気温が低くなる冬期においては、多孔体2から蒸発する水分の量は少なくなるが、多孔体2の内部に含浸している水が凍る際に生じる潜熱(凝固熱)により、冷却システム1の周囲に熱が発散されるため、逆に暖房効果が生じることとなる。
【0036】
以上のように、本発明にかかる冷却システム1は、貯水槽3、多孔体2及び貯水5からなる簡単な構造であるため軽量であり、また、水位が一定に保たれるため管理が少なくて済み、かつ、気化熱という単純な現象を利用して冷却を行うため、その冷却性能を容易に評価することができる。
【0037】
また、気温が低くなる冬期においては、暖房システムとして機能するため、建物の暖房費の削減を通じて省エネルギーに貢献することができる。
【実施例1】
【0038】
実施の形態1にかかる実施例1について、図4に基づいて説明する。図4は、実施の形態1における図3に対応する断面図である。
【0039】
実施例1は、側壁4の高さの代わりに、貯水槽3の側壁4を貫通する排水口6の設置位置により、貯水槽3内の水位を一定に調整するものである。
【0040】
具体的には、貯水槽3の底面から排水口の下端6aまでの高さを変えるにより、水位を一定の高さに調整することができる。
【実施例2】
【0041】
実施の形態1にかかる実施例2について、図5に基づいて説明する。図5は、実施例1における図4に対応する断面図である。
【0042】
貯水槽3内の貯水5が、雨水のみにより供給されるのでは、雨量が少ない時期には冷却システム1が十分に機能しなくなる可能性がある。
【0043】
そこで、冷却システム1に給水システム9を付加することにより、雨水とは別に水を供給できるようにした。
【0044】
この給水システム9は、貯水槽3に水を供給する給水装置13、その出水口付近に設けられた流量弁10、貯水槽3の底面から所定の高さに設置された水感知センサー11、及び水分センサー11からの信号に基づき流量弁10の開度を調節する制御装置12から構成されている。
【0045】
給水装置13については、開放された水道栓でもよいが、貯水槽3よりも高い位置に設置した給水タンク13からの重力による落下を利用してのものであるほうが、管理の手間を少なくするという点から好ましい。
【0046】
貯水槽3内に貯められた水5の水位が蒸発等により所定の高さより低くなり、水感知センサー11が水を感知しなくなった場合には、水感知センサー11から信号が発せられ、その信号を受けた制御装置12により流量弁10が開いて、必要な量の水が貯水槽3内に供給される。そして、水位が所定の高さに回復すると、水を感知した水感知センサー11からの信号により流量弁10が閉じるため給水が停止する。
【0047】
なお、多孔体2はほぼ隙間なく敷き詰められているため、多孔体2の一部分を加工して水感知センサー11を設置するためのスペースを設けることが好ましい。
【0048】
このようにして、雨量の多少にかかわらず、貯水槽3内には一定の水位をもつ水5が常に貯められるため、冷却システム1の機能を維持することができる。
【0049】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2にかかる冷却システム1を、ビルなどの建物の屋上などに設置した場合の斜視図である。
【0050】
前述の実施の形態1における貯水槽3は、多孔体2を常に湿潤した状態に維持するための水5を貯めるために必要なものであるが、多孔体2の外表面の一部に防水処理を施して、それ自身に貯水の機能を持たせることにより、この貯水槽3を不要なものとすることができる。
【0051】
実施の形態2は、外表面に防水処理が施された湿潤した複数枚の多孔体2を、図6に示すように、建物の屋上面の平面方向にほぼ隙間なく整列して敷設することにより、冷却システム1を構成するものである。
【0052】
多孔体2の平面方向の形状が矩形に限られるものではなく、また個々の多孔体2の大きさや形状が不揃いであってもよいことは、実施の形態1の場合と同様である。
【0053】
防水処理が施された多孔体2の例を図7〜9に示す。これらの図において、色塗りされている面が防水処理された面を表している。
【0054】
防水処理は、多孔体2の外表面への防水テープの貼付、又は防水接着剤の塗布などにより容易に行うことができる。この防水処理を施すことにより、その面から多孔体2内部への水の浸透が制限されることになる。
【0055】
底面20及び側面21に防水処理を施した多孔体2の斜視図を、図7及び図8にそれぞれ示す。側面21への防水処理は、図8のように1つの側面に限られるものではなく、複数の側面についてのものでもよいことはもちろんである。
【0056】
また、図9に示すように、底面20と側面21の両方に防水処理を施すこともできる。
【0057】
このように防水処理を施した多孔体2を、図6に示す冷却システム1において、内側部分の多孔体30には図7のように底面20を防水処理したものを、外縁部分31には図8のように側面21を防水処理したものを、コーナー部分32には図9のように隣接する2つの側面と底面の3つの面に防水処理を施したものを、それぞれ防水処理された面が冷却システム1の表面になるように配置する。
【0058】
以上のような構成をした冷却システム1におけるB−B部の断面を図10に示す。
【0059】
この図から分かるように、底面の防水処理面21と側面の防水処理面22により、冷却システム1全体として凹状の貯水槽が形成されて、上方から降る雨水等により多孔体30、31、32を常に湿潤した状態に維持することができるため、実施の形態1の場合と同様に気化熱により建物屋上を冷却することができる。
【0060】
このようにして、本実施の形態により貯水槽3を不要のものとすることができるため、冷却システム1の更なる軽量化及び製作・設置費用の低減化を図ることができる。
【実施例3】
【0061】
実施の形態2にかかる実施例3について、図11に基づいて説明する。図11は、実施の形態2における図10に対応する断面図である。
【0062】
多孔体2の外表面への防水処理は、底面20や側面21の全面に限られるものではなく、図12及び図13に示すように、底面20又は側面21の一部にのみ施すこともできる。なお、防水処理面の形状は、後述する冷却システム1への吸収・排水機能を調節する上からは矩形であることが好ましい。
【0063】
実施例3では、図6に示す冷却システム1において内側部分の多孔体30には図12のように底面20の一部を防水処理したものを、外縁部分31には図13のように側面21の一部を防水処理したものを、コーナー部32には図14のように隣接する2つの側面と底面の3つの面の一部を防水処理を施したものを、それぞれ防水処理された面が冷却システム1の表面になるように配置する。
【0064】
このような多孔体30、31、32の構成により、例えば、底面20については処理面の幅W1を、側面21については処理面の高さHを、それぞれ変えることにより、W1については冷却システム1への吸水量を、Hについては冷却システム1からの排水量を、それぞれ調整することができるため、冷却システム1の湿潤の程度(保水量)を精度よく調整することができる。
【0065】
従って、実施例3においては、冷却システム1が設置される場所の気象条件や、必要な冷却能力に対応した効率的な冷却システム1を構築することが可能となる。
【実施例4】
【0066】
実施の形態2にかかる実施例4について、図15に基づいて説明する。図15は、実施の形態2における図10に対応する断面図である。
【0067】
実施例4は、上面を除く残りの5つの面の全面に防水処理を施した多孔体を、図6に示す冷却システム1の全ての多孔体30、31、32に配置するものである。
【0068】
このような構成においては、図14から分かるように、多孔体30、31、32ごとに5つの防水処理面により囲まれた貯水機能を有する部分が多孔体30、31、32の内部に形成されることになる。
【0069】
従って、本実施例においては、前出の実施例3の場合とは異なり、多孔体の防水処理は1種類でよく、かつ、図6に示すような敷設箇所に応じていちいち配置する手間が省けるため、冷却システム1の製作・設置費用の更なる合理化を図ることができる。
【実施例5】
【0070】
実施の形態2にかかる実施例5について、図16に基づいて説明する。図16は、実施の形態2における図10に対応する断面図である。
【0071】
多孔体2においては、水に湿潤する底面20や側面21に限らず、水分が蒸発する上面22についても防水処理を施すことができる。
【0072】
上面に防水処理をした多孔体の例を図17に示す。上面からは水分が蒸発するため、本図に示すように、防水処理は一部分しか施すことはできない。
【0073】
実施例5は、実施の形態2及びその実施例3、4における多孔体30、31、32の一部または全部について、その上面に図17に示すような防水処理を施したものである。
【0074】
これにより、例えば、防水処理面の幅W2を変えることにより、冷却システム1からの水分の蒸発量を調整することができる。
【0075】
従って、実施例5においては、冷却システム1が設置される場所の気象条件や、必要とされる冷却能力を考慮した効率的な冷却システム1を構築することが可能となる。
【0076】
以上に説明した冷却システム1にかかる実施の形態2については、軽量でかつ設置が容易であるため、ビルなどの建物の屋上のような場所だけではなく、一般の家屋の屋根にも設置することができる。
【0077】
(実施の形態3)
図18に、家屋の屋根上に実施の形態2にかかる冷却システム1を設置した例を示す。
【0078】
一般の家屋40の屋根面41は、ビルなどの屋上とは異なり傾斜がついているが、エポキシ樹脂系の接着剤等を用いて多孔体2の底面を屋根面41に直接貼り付けることにより、冷却システム1を容易に設置することができる。なお、安全性の面から、実際の設置に当たっては金属製の保持具42などを併用することが望ましい。
【0079】
このように、本発明にかかる冷却システム1は、一般の家屋についても適用が可能なものであり、ヒートアイランド現象を広く緩和することができ、省エネルギー及び省資源に寄与することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる冷却システムの設置を示す斜視図である。
【図2】ラバー系の多孔体の断面図である。
【図3】図1に示すA−A矢視の断面図である。
【図4】実施例1にかかる冷却システムの断面図である。
【図5】実施例2にかかる冷却システムの断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2にかかる冷却システムの設置を示す斜視図である。
【図7】底面に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図8】側面に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図9】底面と隣接する2つの側面に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図10】図6に示すB−B矢視の断面図である。
【図11】実施例3にかかる冷却システムの断面図である。
【図12】底面の一部に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図13】側面の一部に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図14】底面と側面のそれぞれの一部に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図15】実施例4にかかる冷却システムの断面図である。
【図16】実施例5にかかる冷却システムの断面図である。
【図17】上面に防水処理を施した多孔体の斜視図である。
【図18】本発明の実施の形態3にかかる冷却システムの設置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1 建物屋上の冷却システム
2 多孔体
2a ゴムチップ
2b 骨材
2c 微細孔
3 貯水槽
4 側壁
5 貯水
6 排水口
6a 排水口の下端
7 多孔体の上面
8 多孔体の下面
9 給水システム
10 流量弁
11 水位計
12 制御装置
13 給水タンク
20 多孔体底面の防水処理面
21 多孔体側面の防水処理面
22 多孔体上面の防水処理面
30 内側部分
31 外縁部分
32 コーナー部分
40 住宅
41 屋根(傾斜面)
42 保持具


【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面が開口した薄い貯水槽の底面上に、一方の面と他方の面とを連通する水分吸収用の微細孔を有する多孔体を敷設してなる建物屋上の冷却システムであって、
前記多孔体の上面が常に外気に露出する程度に前記貯水槽に供給された水を備え、
前記微細孔による毛細管現象により前記多孔体は前記水で湿潤される建物屋上の冷却システム。
【請求項2】
外表面の一部分を防水処理した前記多孔体を湿潤して、建物の屋上に敷設してなる、建物屋上の冷却システム。
【請求項3】
前記多孔体は、ラバー系のチップ片とバインダーと骨材とを混合して加圧成形してなるタイル材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物屋上の冷却システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−322261(P2006−322261A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147986(P2005−147986)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(594079512)西日本環境エネルギー株式会社 (5)
【Fターム(参考)】