説明

建築用パネル製造装置

【課題】壁パネル、床パネル、屋根パネル等の建築用パネルを効率的に製造することができる建築用パネル製造装置を提供する。
【解決手段】軸組材材料50aをフィンガージョイントすることによって軸組材50を製造する軸組材製造装置1と、製造された軸組材50を矩形枠状に組んで枠体52を得る枠組エリア30と、面材材料51aをスカーフジョイントすることによって面材51を製造する面材製造装置20と、製造された面材51を、枠組エリア30で組まれた枠体52に貼り付ける面材貼付け装置40とを備えるので、建築用パネルを効率よく製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁パネル、床パネル、屋根パネル等の建築用パネルを製造する建築用パネル製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
予め工場等で木質系の壁パネル、床パネル、屋根パネルを製造しておき、これらパネルを建築現場で組み立てることによって住宅等の建築物を短期間で施工できるパネル工法が知られている。
このようなパネル工法で使用される木質系のパネルは、軸組材を矩形状に組み立てるとともに、この矩形状の枠体の表裏両面の少なくとも一方に合板等からなる面材を取り付けることで形成される。
【0003】
前記軸組材は、長尺な角材から切り出すことによって得ているので、角材から長尺材を所定本数切り出した後は、端材が残ることになる。
一方、面材は規格寸法のものを使用しているが、建築用パネルの大きさによっては面材どうしを接合したり、所定寸法に切断して使用するため、切断後に端材が残ることになる。
そこで、上記のような軸組材や面材の端材を、軸組材材料や面材材料として再利用するためにこれらを接続して、所定長さの軸組材や面材を得る技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、軸組材の端材(軸組材材料)をフィンガージョイントによって接続することによって、所定寸法の軸組材を得、面材の端材(面材材料)をスカーフジョイントによって接続することによって、所定寸法の面材を得るようにしている。
【特許文献1】特開2000−145010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1には、軸組材材料をフィンガージョイントによって接続することや、面材材料をスカーフジョイントによって接続することは記載されているが、軸組材材料をフィンガージョイントによって接続する装置、面材材料をスカーフジョイントによって接続する装置等をどのように配置し、さらにはこれら装置から得られた軸組材や面材を使用して建築用パネルを効率よく製造する装置については記載されていない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、壁パネル、床パネル、屋根パネル等の建築用パネルを効率的に製造することができる建築用パネル製造装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、軸組材を矩形枠状に組んだ枠体と、この枠体の少なくとも一方の表面に取り付けられた面材とを備えた建築用パネルを製造する建築用パネル製造装置であって、
複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントすることによって前記軸組材50を製造する軸組材製造装置1と、
この軸組材製造装置1の下流に設けられて、該軸組材製造装置1によって製造された軸組材50を矩形枠状に組んで前記枠体52を得る枠組エリア30と、
複数の面材材料51aをスカーフジョイントすることによって前記面材51を製造する面材製造装置20と、
前記枠組エリア30の下流に設けられて、前記面材製造装置20によって製造された面材51を、前記枠組エリア30で組まれた枠体52に貼り付ける面材貼付け装置40とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、軸組材製造装置1によって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントして軸組材50を製造し、この製造した軸組材50を、枠組エリア30にて、矩形枠状に組んで枠体52を得、面材製造装置20によって、複数の面材材料51aをスカーフジョイントして面材51を製造し、この製造された面材51を、面材貼付け装置40によって、枠組エリア30で得られた枠体52に貼り付けることによって、建築用パネルを効率よく製造することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置1は、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる軸組材50を高周波によって養生する第1高周波養生部5を備え、
前記面材製造装置20は、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる面材51を高周波によって養生する第2高周波養生部23を備えていることを特徴とする。
【0009】
ここで、高周波によって養生するとは、ジョイントすべき軸組材材料50aどうしや、面材材料51aどうしを接着剤によって接着するとともに、この接着剤を高周波加熱して、接着剤の硬化を早めて、端材どうしが接着剤によって完全に接続さるまで養生することを意味する。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、第1高周波養生部5によって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる軸組材50を高周波によって養生するので、ジョイント部分の接着剤の硬化時間を短縮でき、これによって軸組材50を素早く製造できる。
また、第2高周波養生部23によって、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる面材51を高周波によって養生するので、ジョイント部分の接着剤の硬化時間を短縮でき、これによって面材51を素早く製造できる。
したがって、軸組材50や面材51を枠組エリア30や面材貼付け装置40に滞りなく素早く供給できるので、建築用パネルを効率よくかつ素早く製造できる。
【0011】
請求項3に記載の記載の発明は、請求項1または2に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置1は、前記軸組材材料50aから欠点を除去する欠点除去部3を備えていることを特徴とする。
【0012】
ここで、前記欠点とは、一定以上の大きさの節ややにつぼなどの穴等で、軸組材の強度を低下させるものを意味する。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、欠点除去部3によって軸組材材料50aから欠点を除去することによって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる軸組材50を、欠点がないものとすることができる。したがって、最終的に製造された建築用パネルは所定の強度を備えたものとなる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置1は、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる長尺材50bを所定長さに切断する第1切断機9を備え、
前記面材製造装置20は、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる長尺面材51bを所定長さに切断する第2切断機26を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる長尺材50bを第1切断機9によって所定の長さに切断することによって、所定長さの軸組材50を連続的に製造できる。
また、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる長尺面材51bを第2切断機26によって所定長さに切断することによって、所定長さの面材51を連続的に製造できる。
したがって、これら軸組材50や面材51を使用して連続的に建築用パネルを製造できる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の建築用パネル製造装置において、
前記第1切断機9および第2切断機26には、製造すべき建築用パネルのデータが入力され、このデータに基づいて、前記長尺材50bおよび長尺面材51bを切断することを特徴とする。
【0017】
ここで、製造すべき建築用パネルのデータとは、例えば、建築用パネルを構成する軸組材の長さや本数、面材の大きさや枚数の数値データである。なお、建築用パネルは、軸組材を矩形状に組み立てるとともに、この矩形状の枠体の表裏両面の少なくとも一方に合板等からなる面材を取り付けることで形成される。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、長尺材50bおよび長尺面材51bは、製造すべき建築用パネルのデータに基づいて切断されるので、この切断して得られた軸組材50および面材51によって製造すべき建築用パネルを容易かつ確実に製造できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の軸組材材料をフィンガージョイントすることによって軸組材を製造する軸組材製造装置と、軸組材製造装置によって製造された軸組材を矩形枠状に組んで前記枠体を得る枠組エリアと、複数の面材材料をスカーフジョイントすることによって面材を製造する面材製造装置と、面材製造装置によって製造された面材を、枠組エリアで組まれた枠体に貼り付ける面材貼付け装置とを備えているので、建築用パネルを効率よく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建築用パネル製造装置の概略構成を示す平面図、図2は軸組材製造装置の概略構成を示す平面図、図3は面材製造装置の概略構成を示す平面図、図4は軸組エリアを示す平面図である。
【0021】
図1に示すように、建築用パネル製造装置は、2つの軸組材製造装置1,1と、面材製造装置20と、枠組エリア30と、面材貼付け装置40とを備えている。
2つの軸組材製造装置1,1は同じ構成のものであるので、一方の軸組材製造装置1の構成について説明し、他方の軸組材製造装置1の構成についての説明は省略する。また、2つの軸組材製造装置1,1は、平面視において直角に配置されており、それらの下流には枠組エリア30が配置されている。
【0022】
前記軸組材製造装置1は、複数の軸組材材料をフィンガージョイントすることによって軸組材を製造するものであり、軸組材材料置場2、欠点除去部3、FJ加工機4、第1高周波養生部5を備えている。
軸組材材料置場2は、図2に示すように、軸組材材料50aが複数載置されている場所であり、コンベア6の側方に設けられている。なお、軸組材材料置場2に載置されている複数の軸組材材料50aのそれぞれの長さは一定ではなくバラバラになっている。また、コンベア6は、欠点除去部を通ってFJ加工機4まで延びている。
【0023】
欠点除去部3は、軸組材材料50aにある、一定以上の大きさの節ややにつぼなどの穴等の欠点を除去するものである。
欠点除去部3は、欠点検査部3aと欠点除去部3bとから構成されている。欠点検査部3aは、欠点を検査して示すものであり、センサ3cと着色部3dとを備えている。センサ3cは、欠点を感知できるものあり、このセンサ3cによって感知された欠点は、その大きさや位置が検査され、大きさが所定値より小さければ、欠点と判断しない。一方、大きさが所定値以上であれば、欠点として判断し、その位置(特に軸組材材料の軸方向における位置)が求められる。そして、その欠点は着色部3dによって着色される。
欠点除去部3bは例えば切断鋸等を備えており、前記着色された欠点の両端側を切断することによって、軸組材材料50aから欠点を除去する。欠点が除去されることによって1本の軸組材材料50aは2本あるいはそれ以上の本数の軸組材材料50aとなる。
【0024】
FJ(フィンガージョイント)加工機4は、軸組材材料50aの端部をジグザグ状に切削して、該端部にジョイント部を形成するものであり、前記コンベア6と直交して設けられたコンベア7の一方の側端部と他方の側端部とにそれぞれ設けられている。一方のFJ加工機は、軸組材材料50aの一方の端部にジグザグ状のジョイント部を形成するものであり、他方のFJ加工機4は、軸組材材料50aの端部にジグザグ状のジョイント部を形成するとともに、このジョイント部に接着剤を塗布するようになっている。
そして、コンベア6によって軸方向に搬送されてきた軸組材材料50aはコンベア7によって軸方向と直交する方向に搬送され、一方のFJ加工機4によって、一方の端部にジグザグ状のジョイント部が形成された後、さらにコンベア7によって搬送され、他方のFJ加工機4によって、他方の端部にジグザグ状のジョイント部が形成されるとともにこのジョイント部に接着剤が塗布される。
【0025】
前記コンベア7には、コンベア8が接続されている。このコンベア8は前記コンベア6と平行に配置されており、前記第1高周波養生部5を通ってさらに第1切断機9まで延びている。
第1高周波養生部5の上流には、FJ接合部10aと圧締部10bとが設けられている。FJ接合部10aは、端部にジグザグ状のジョイント部が形成された軸組材材料50a,50aのジョイント部どうしをかみ合わせて接合するものである。圧締部10bはジョイント部どうしが接合された接合部を圧締することによって、ジグザグ状のジョイント部どうしを密着させるものである。そして、これらFJ接合部10aと圧締部10bでは、両端部にジョイント部が形成された軸組材材料50aを連続的に次々に接合していき、長尺材50bを形成するようになっている。
【0026】
上記のようにして得られた長尺材50bは、コンベア8によって第1高周波養生部5に搬送される。この第1高周波養生部5では、前記長尺材50bに高周波を照射して、ジョイント部を接着している接着剤を高周波加熱する。これによって、接着剤の硬化が早まる。そして、軸組材材料50a,50aどうしが接着剤によって完全に接続されるまで養生する。これによって、複数の軸組材材料50a・・・が接続されてなる長尺材50bが製造される。
【0027】
前記コンベア8の下流には、前記第1切断機9が設けられており、この第1切断機9によって前記長尺材50bを所定長さに切断する。すなわち、第1切断機9には、製造すべき建築用パネルのデータが入力され、このデータに基づいて、長尺材50bを所定寸法で所定の本数切断して軸組材50を得る。製造すべき建築用パネルのデータは、該パネルの枠体を構成する縦横の軸組材の長さや本数、面材の長さや枚数等の寸法データ等を含んでおり、第1切断機9には、軸組材の長さや本数の数値データが入力され、このデータに基づいて、長尺材50bが所定長さに所定本数次々に切断され、これによって、所定長さの軸組材50が所定本数得られる。
【0028】
第1切断機9の下流には、図4に示すように、溝欠き加工機11が設けられている。この溝欠き加工機11は、第1切断機9で長尺材50bが切断されてなる軸組材50の所定の位置に溝を形成するものである。この溝は複数の軸組材50を矩形枠状に組み立てる際に、互いに嵌め合わせることによって、軸組材50を直交させるためのものである。
なお、図1では、第1切断機9と溝欠き加工機11とを併せて芯材加工機12としている。
【0029】
前記面材製造装置20は、複数の面材材料をスカーフジョイントすることによって面材を製造するものであり、面材材料置場21、SJ加工機22、第2高周波養生部23を備えている。
面材材料置場21は、図3に示すように、軸組材材料51aが複数載置されている場所であり、コンベア24の側方に設けられている。なお、面材材料置場21に載置されている複数の面材材料51aは、それぞれの長さや幅が同じ規格品が大多数であるが、幅は規格品と同じであるが長さは異なる面材材料51aも含まれている。また、コンベア24は、SJ加工機22、接着剤塗布機25、第2高周波養生部23を通って第2切断機26まで延びている。
【0030】
SJ(スカーフジョイント)加工機22は、面材材料51aの端部を斜めに切断して該端部に、ジョイント部となる傾斜面を面材材料51aの幅全体に亙って形成しするものであり、この傾斜面にはSJ加工機22の下流側に設けられた接着剤塗布機25によって、接着剤を塗布するようになっている。
【0031】
第2高周波養生部23は、接着剤が傾斜面に塗布され、傾斜面どうしを突き合わせて接合されてなる長尺面材51bを圧締したままで該長尺面材51bに高周波を照射して、ジョイント部(傾斜面)を接着している接着剤を高周波加熱する。これによって、接着剤の硬化が早まる。そして、面材材料51a,51aどうしが接着剤によって完全に接続されるまで養生する。これによって、複数の面材材料51a・・・が接続されてなる長尺面材51bが製造される。
【0032】
前記コンベア24の下流には、前記第2切断機26が設けられており、この第2切断機26によって前記長尺面材51bを所定長さに切断する。すなわち、第2切断機26には、製造すべき建築用パネルのデータが入力され、このデータに基づいて、長尺面材51bを所定寸法で所定の枚数切断して面材51を得る。製造すべき建築用パネルのデータは、該パネルの枠体を構成する縦横の軸組材の長さや本数、面材の長さや枚数等の寸法データ等を含んでおり、第2切断機26には、面材の長さや枚数の数値データが入力され、このデータに基づいて、長尺面材51bが所定長さに所定枚数次々に切断され、これによって、所定長さの面材51が所定枚数得られる。
【0033】
前記2つの軸組材製造装置1,1の下流側には、前記枠組エリア30が設けられている。この枠組エリア30は、図4に示すように、軸組材製造装置1,1によって製造された複数の軸組材50を平面視において縦横に配置するとともに矩形枠状に枠組みするエリアであり、例えば所定の台上に、縦芯材となる軸組材50と横芯材となる軸組材50とを人力または機械で配置し、矩形枠状に枠組みする。
【0034】
枠組エリア30と面材製造装置20の下流側には、図1に示すように、面材貼付装置40が設けられている。この面材貼付装置40は、軸組エリア30で組まれた枠体52の表面に面材製造装置20で製造された面材51を貼付けるものである。この面材貼付装置40は、台と、この台上で上下に移動可能なプレス機を備えており、台上に枠体52を載置したうえで、この枠体52の表面(上面)に面材51を載せてプレスすることによって枠体52の表面に面材51を貼り付けるようになっている。なお、接着剤は枠体52を台に載置する前あるいは後で、枠体52の表面に接着剤を塗布する。この接着剤の塗布は人力で行ってもよいし、接着剤塗布機を用いて行ってもよい。
上記のようにして、建築用パネルが製造され、この製造された建築用パネルは、さらに後工程に搬送される。
【0035】
本実施の形態によれば、軸組材製造装置1,1によって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントして軸組材50を製造し、この製造した軸組材50を、枠組エリア30にて、矩形枠状に組んで枠体52を得、面材製造装置20によって、複数の面材材料51aをスカーフジョイントして面材51を製造し、この製造された面材51を、面材貼付け装置40によって、枠組エリア30で得られた枠体52に貼り付けることによって、建築用パネルを効率よく製造することができる。
また、第1高周波養生部5によって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる軸組材50を高周波によって養生するので、ジョイント部分の接着剤の硬化時間を短縮でき、これによって軸組材50を素早く製造できる。
また、第2高周波養生部23によって、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる面材51を高周波によって養生するので、ジョイント部分の接着剤の硬化時間を短縮でき、これによって面材51を素早く製造できる。
したがって、軸組材50や面材51を枠組エリア30や面材貼付け装置40に滞りなく素早く供給できるので、建築用パネルを効率よくかつ素早く製造できる。
【0036】
さらに、欠点除去部3によって軸組材材料50aから欠点を除去することによって、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる軸組材50を、欠点がないものとすることができる。したがって、最終的に製造された建築用パネルは所定の強度を備えたものとなる。
また、複数の軸組材材料50aをフィンガージョイントしてなる長尺材50bを第1切断機9によって所定の長さに切断することによって、所定長さの軸組材50を連続的に製造でき、複数の面材材料51aをスカーフジョイントしてなる長尺面材51bを第2切断機26によって所定長さに切断することによって、所定長さの面材51を連続的に製造できる。したがって、これら軸組材50や面材51を使用して連続的に建築用パネルを製造できる。
加えて、長尺材50bおよび長尺面材51bは、製造すべき建築用パネルのデータに基づいて切断されるので、この切断して得られた軸組材50および面材51によって製造すべき建築用パネルを容易かつ確実に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る建築用パネル製造装置を示すもので、その概略構成を示す平面図である。
【図2】同、軸組材製造装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】同、面材製造装置の概略構成を示す平面図である。
【図4】同、軸組エリアを示す平面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 軸組材製造装置
3 欠点除去部
5 第1高周波養生部
9 第1切断機
20 面材製造装置
23 第2高周波養生部
26 第2切断機
30 枠組エリア
40 面材貼付け装置
50 軸組材
50a 軸組材材料
50b 長尺材
51 面材
51a 面材材料
51b 長尺面材
52 枠体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸組材を矩形枠状に組んだ枠体と、この枠体の少なくとも一方の表面に取り付けられた面材とを備えた建築用パネルを製造する建築用パネル製造装置であって、
複数の軸組材材料をフィンガージョイントすることによって前記軸組材を製造する軸組材製造装置と、
この軸組材製造装置の下流に設けられて、該軸組材製造装置によって製造された軸組材を矩形枠状に組んで前記枠体を得る枠組エリアと、
複数の面材材料をスカーフジョイントすることによって前記面材を製造する面材製造装置と、
前記枠組エリアの下流に設けられて、前記面材製造装置によって製造された面材を、前記枠組エリアで組まれた枠体に貼り付ける面材貼付け装置とを備えたことを特徴とする建築用パネル製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置は、複数の軸組材材料をフィンガージョイントしてなる軸組材を高周波によって養生する第1高周波養生部を備え、
前記面材製造装置は、複数の面材材料をスカーフジョイントしてなる面材を高周波によって養生する第2高周波養生部を備えていることを特徴とする建築用パネル製造装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置は、前記軸組材材料から欠点を除去する欠点除去部を備えていることを特徴とする建築用パネル製造装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の建築用パネル製造装置において、
前記軸組材製造装置は、複数の軸組材材料をフィンガージョイントしてなる長尺材を所定長さに切断する第1切断機を備え、
前記面材製造装置は、複数の面材材料をスカーフジョイントしてなる長尺面材を所定長さに切断する第2切断機を備えていることを特徴とする建築用パネル製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載の建築用パネル製造装置において、
前記第1切断機および第2切断機には、製造すべき建築用パネルのデータが入力され、このデータに基づいて、前記長尺材および長尺面材を切断することを特徴とする建築用パネル製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−159848(P2006−159848A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358350(P2004−358350)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(000114086)ミサワホーム株式会社 (288)
【Fターム(参考)】