説明

建築部材の位置決め固定方法

【課題】簡単に建築部材のレベル出しを行うことができ、その状態で壁面、天井面、床面などに簡単に貼り付けることのできる建築部材の位置決め固定方法を提案すること。
【解決手段】内装ボードの直貼工法では、壁面2に接着固定したスペーサ7の側面に墨出し用のレーザー光を当て、レーザー照射線6aに沿ってスペーサ7を切断する。レーザー照射線6aに沿って各スペーサ7を切断すると、各スペーサ7の切断縁7bがレーザー光によって規定されるレベル面上に位置する。各スペーサ7の切断縁7bに内装ボード11を押し当て、ホットメルト接着剤で接着すれば、内装ボード11がレベル出しされた状態で各スペーサ7を介して壁面2に仮固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築施工において床板、壁板等を、床面、壁面などに、レベル出しが行なわれた状態で固定するのに適した建築部材の位置決め固定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マンションなどの建物の室内壁の施工法としては、コンクリート壁面に接着剤を介してプラスターボードなどの内装ボードを直接に貼り付ける直貼工法が知られている。この工法は一般にGL工法と呼ばれており、石膏の粉と接着剤とを混練したGLボンドと呼ばれる接着剤を調製し、これを壁面に団子状に離散的に盛り付け、その上から内装ボードを貼り付け、接着剤が硬化するまで内装ボードをレベル出しが行われた状態に保持するようにしている。かかる方法はGLボンドの調製のための前準備が必要であり、また、調製したGLボンドを使い切るまで施工を中断できないなどの不便さがある。また、レベル出しを簡単に行うことができないという問題点がある。
【0003】
特許文献1(特開2002−121879号公報)には、GLボンドの代わりに硬質発泡ウレタンなどの接着剤を壁面に線状に盛り付けて内装ボードを貼り付ける方法が開示されている。しかしながら、レベル出しの方法については何ら開示されていない。
【0004】
本願出願人は、特許文献2(特開平7−91015号公報)、特許文献3(同9−72039号公報)等において、発泡性接着剤を含浸させた弾性スペーサを挟み、ボード類を壁面、天井面に貼りつけ、接着剤が硬化するまでの間、アジャスタピンを用いてボード類のレベル出し、仮固定を行う工法を提案している。この工法によれば、発泡性接着剤によってボード類がアジャスタピンに押し付けられて確実にレベル出しが行われた状態で壁面などにボード類を貼り付けることができる。
【0005】
しかしながら、専用のアジャスタピンを用意する必要があり、アジャスタピンを取り付けるためにボード類に事前に穴を開けておく必要がある。さらには、複数本のアジャスタピンを調整してボード類のレベル出しを行う必要があるので、レベル出しの作業に時間を要する。
【0006】
そこで、本願出願人は、特許文献4(特開2001−12050号公報)において、スチロール樹脂発泡体からなるスペーサを用いて部材のレベル出しを行う方法を提案している。この方法では、スチロール樹脂発泡体のスペーサを所定の長さに切断して、位置決め対象の部材と、壁面あるいは天井面との間隔に入れて接着剤で固定することにより、位置決め対象の部材のレベル出しを行うようにしている。
【特許文献1】特開2002−121879号公報
【特許文献2】特開平7−91015号公報
【特許文献3】特開平9−72039号公報
【特許文献4】特開2001−12050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献4に開示の方法は、特許文献1〜3に開示の方法に比べて簡単にレベル出しができるなどの利点を備えている。しかしながら、スペーサとしてスチロール樹脂発泡体を用いる必要があり、また、レベル出しの際には、部材が水平あるいは垂直となるように、スチロール樹脂発泡体からなるスペーサを切断して部材と基準面の間に入れる必要がある。かかる作業は、部材と基準面の間隔が場所によって異なるので、スペーサを入れる間隔に応じてスペーサを一つ一つ異なる長さに切断する必要がある。
【0008】
本発明の課題は、従来に比べて簡単に部材のレベル出しを行うことができ、また、その状態で壁面、天井面、床面などに簡単に貼り付けることのできる建築部材の位置決め固定方法、内装ボードの貼り付け方法、および位置決め固定具セットを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、位置決め対象の建築部材を、床面、壁面、天井面等の基準面から所定の距離だけ離れた位置に、レベル出しが行われた状態で固定するための建築部材の位置決め固定方法であって、
前記基準面から所定の距離だけ離れた位置に、レーザー光線を用いてレベル面を規定するレーザー墨出し工程と、
当該基準面に、所定の間隔で複数の箇所に所定長さのスペーサをホットメルト接着剤で接着固定するスペーサ接着工程と、
各スペーサにおける前記レーザー光線の照射位置に沿って各スペーサを切断するスペーサ切断工程と、
各スペーサの切断後の先端面に、位置決め対象の建築部材をホットメルト接着剤を介して押し当てることにより、各スペーサの先端面に建築部材を接着固定する建築部材取り付け工程とを含むことを特徴としている。
【0010】
本発明では、基準面に接着固定したスペーサの側面に墨出し用のレーザー光線を当て、当該レーザー光線の照射位置に沿ってスペーサを切断している。レーザー光線の照射位置に沿って各スペーサを切断すると、各スペーサの切断面がレーザー光線によって規定されるレベル面上に位置する状態になる。この後に、各スペーサの先端面に建築部材を押し当てて接着すれば、建築部材はレベル出しされた状態で各スペーサを介して基準面に仮固定される。よって、本発明によれば、基準面に貼り付けたスペーサをレーザー光線の照射位置に沿って切断するという極めて簡単な作業により建築部材のレベル出しを行うことができる。
【0011】
ここで、前記レーザー墨出し工程と同時に、あるいは、それに先立って、前記スペーサ接着工程を行うようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の方法は、前記スペーサ接着工程の後に、前記基準面に、合成樹脂接着剤を所定の厚さで塗布あるいは盛り付ける合成樹脂接着剤塗布工程を含み、前記建築部材取り付け工程の後に所定時間が経過すると、前記合成樹脂接着剤が硬化して、前記スペーサによってレベル出しが行われた状態の前記建築部材が当該合成樹脂接着剤を介して前記基準面に接着固定されることを特徴としている。
【0013】
さらに、本発明の方法は、前記建築部材取り付け工程の後に、前記基準面と前記建築部材の間に、これらの側方から合成樹脂接着剤を充填する合成樹脂接着剤充填工程を含むことを特徴としている。
【0014】
本発明の方法は、コンクリート壁面にプラスターボードなどの内装ボードをレベル出しが行われた状態で貼り付ける内装ボードの貼り付け工法として用いるのに適している。
【0015】
すなわち、本発明の内装ボードの貼り付け工法は、
コンクリート壁面から所定の間隔の所に、レーザー光線を用いてレベル面を規定するレーザー墨出し工程と、
前記コンクリート壁面に、所定の間隔で複数の箇所に所定長さのスペーサをホットメルト接着剤で接着固定するスペーサ接着工程と、
前記コンクリート壁面に、合成樹脂接着剤を所定の厚さで塗布あるいは盛り付ける合成樹脂接着剤塗布工程と、
各スペーサの側面における前記レーザー光線の照射位置に沿って各スペーサを切断するスペーサ切断工程と、
各スペーサの切断後の先端面に、前記内装ボードをホットメルト接着剤を介して押し当てることにより、各スペーサの先端面に当該内装ボードを接着固定する内装ボード取り付け工程とを含み、
当該内装ボード取り付け工程の後に所定時間が経過すると、前記合成樹脂接着剤が硬化して、前記スペーサによってレベル出しが行われた状態の前記内装ボードが当該合成樹脂接着剤を介して前記コンクリート壁面に接着固定されることを特徴としている。
【0016】
ここで、前記レーザー墨出し工程と同時に、あるいは、それに先立って、前記スペーサ接着工程を行うこともできる。
【0017】
また、前記内装ボード取り付け工程の後に、前記コンクリート壁面と前記内装ボードの間に、これらの側方から合成樹脂接着剤を充填する合成樹脂接着剤充填工程を行うようにしてもよい。
【0018】
一方、本発明は、上記の建築部材の位置決め固定方法に用いる位置決め固定具セットであって、前記レーザー光を照射するレーザー墨出し器と、複数の前記スペーサと、前記ホットメルト接着剤が充填されているホットメルト接着剤容器と、前記スペーサを切断するためのカッタと、これらが収納されている袋と有していることを特徴としている。
【0019】
これに加えて、前記ホットメルト接着剤用のスプレーガンと、合成樹脂接着剤が充填されている合成樹脂接着剤容器と、当該合成樹脂接着剤用のスプレーガンも備わっていることが望ましい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明の建築部材の位置決め固定方法では、基準面に取り付けた各スペーサにレーザー光線を照射して墨出しを行い、墨出しされた位置(レーザー光線の照射位置)に沿って各スペーサを切断し、しかる後に各スペーサの先端面に建築部材を押し当てて接着固定するようにしている。各スペーサを、それらの側面に当たるレーザー光線の照射位置に沿って切断するという極めて簡単な作業によって建築部材のレベル出しを行うことができる。また、基準面の表面に塗布した合成樹脂接着剤が硬化すると、レベル出しが行われた状態で建築部材が合成樹脂接着剤を介して基準面に貼り付けられる。よって極めて簡単な作業によって建築部材を位置決め固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した建築部材の位置決め固定方法の一例を説明する。
【0022】
図1ないし図6は、本発明を適用した内装ボードの直貼工法を示す説明図である。まず、図1に示すように、コンクリート製の室内の床面1における壁面2から僅かに離れた位置に水平にレーザー墨出し器3を置く。レーザー墨出し器3はほぼ90度の出射角度でレーザー光線を射出可能なものである。レーザー墨出し器3を床面1に水平に置き、レーザー光線を射出させると、図において一点鎖線で示すように床面1、隣接の壁面4および天井面5の表面に、レーザー光線が照射する。これらのレーザー照射線6によって垂直なレベル面(ボードの裏墨)が規定される(レーザー墨出し工程)。
【0023】
次に、図2に示すように、壁面2におけるボード貼り付け領域内の部位に、スペーサ7を所定の間隔で複数箇所にホットメルト接着剤8を用いて接着固定する(スペーサ接着工程)。スペーサ7は、一定厚さの長方形をしている。勿論、他の形状のものであってもよい。スペーサ7は耐熱性があり、ナイフなどのカッタによって簡単に切断でき、寸法が変化しない硬質のものである。例えば、「ゼットロン」(登録商標:積水化学工業株式会社)を用いることができる。一定形状のスペーサ7を予め多数本用意しておき、スペーサ7の端面にホットメルト接着剤8を塗布し、ホットメルト接着剤8が硬化する前にスペーサ7を壁面2に接着固定する作業を繰り返す。スペーサ7はボード貼り付け位置よりも長いものを用いることは勿論である。この結果、各スペーサ7の側面には、レーザー光線が当り、レーザー照射線6aができる。
【0024】
この後は、図3に示すように、各スペーサ7をその側面のレーザー照射線6aに沿って切断する(スペーサ切断工程)。スペーサ7の切断はカッタなどを用いて行い、切断面としては図3(b)、(c)に示すように傾斜面7aとすることが望ましい。傾斜面7aとなるように切断することにより、レーザー照射線6aに沿った切断縁7bが正確に形成される。
【0025】
次に、図4に示すように、壁面2におけるボード貼り付け領域内の部分に、団子状に合成樹脂接着剤9を所定の間隔で塗布あるいは盛り付ける(合成樹脂接着剤塗布工程)。合成樹脂接着剤9の塗布厚あるいは盛り付け高さは、壁面2からボード貼り付け位置(レーザー照射線6)までの厚さよりも厚くしておく。また、塗布および盛り付けを、団子状ではなく連続した状態で行うようにすることもできる。さらに、合成樹脂接着剤9としては、例えば、発泡ウレタン樹脂、硬質発泡ポリウレタンなどの接着剤を用いることができる。
【0026】
この後は、図5に示すように、各スペーサ7の先端面(傾斜面)7aにホットメルト接着剤8を塗布した後に、各スペーサ7および合成樹脂接着剤9の上から、プラスターボードなどの内装ボード11を押し当てる(内装ボード取り付け工程)。内装ボード11の裏面は、スペーサ7の傾斜面7aの切断縁7bによって支持された状態で、ホットメルト接着剤8によって当該スペーサ7に接着固定される。切断縁7bはレーザー照射線6によって規定されるレベル面上に位置しており、これによって支持される内装ボード11は精度良く垂直に取り付けられる。すなわち、レベル出しが精度良く行われた状態が形成される。ホットメルト接着剤8は1分間程度で硬化するので、内装ボード11を、僅かの時間だけ、その裏面が確実に各スペーサ7の切断縁7bに押し当てられた状態となるように保持すればよい。
【0027】
このようにして内装ボード11を壁面2にレベル出しされた状態で仮止めした後は、図6に示すように、その側方から、合成樹脂接着剤9を、内装ボード11と壁面2の間に充填する(合成樹脂接着剤充填工程)。内装ボード11の外周縁に沿って連続して充填してもよいし、不連続状態で充填してもよい。
【0028】
このようにして、壁面2に順次に内装ボード11を貼り付ける。内装ボード11の貼り付け作業が終了した後に所定時間が経過すると、合成樹脂接着剤9が硬化して、スペーサ7によってレベル出しが行われた状態の各内装ボード11が当該合成樹脂接着剤9を介して壁面2に強固に接着固定される。一般的には、6時間ないし1日後に合成樹脂接着剤9が完全に硬化して内装ボード11が壁面2に固定される。
【0029】
以上説明したように、本例の内装ボードの直貼り工法によれば、壁面2に接着固定したスペーサ7をレーザー照射線に沿って切断するという極めて簡単な作業により内装ボード11のレベル出しを行うことができる。また、アジャスタピンなどの器具を用いる場合とは異なり、内装ボード11にアジャスタピン取り付け用の穴を形成しておく必要もない。さらに、GL工法における前工程および後工程が不要となるので、施工時間も短縮できる。
【0030】
なお、次の部品が備わった建築部材の位置決め固定具セットを予め用意しておけば、本例の作業を一層効率良く行うことができる。すなわち、位置決め固定具セットとして、袋内に、レーザー光を照射するレーザー墨出し器3と、複数のスペーサ7と、ホットメルト接着剤8が充填されているホットメルト接着剤容器と、スペーサを切断するためのカッタとが収納されたものを用意しておくと便利である。
【0031】
また、一般的には、これらに加えて、ホットメルト接着剤用のスプレーガンと、合成樹脂接着剤9が充填されている合成樹脂接着剤容器と、当該合成樹脂接着剤用のスプレーガンも用意しておくことが望ましい。
【0032】
(その他の実施の形態)
上記の例は本発明の方法を壁面施工法として用いた場合の例である。本発明の方法は、壁面施工法だけでなく、床面施工法、天井面施工法などのように、建築部材をレベル出しして設置する場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明を適用した内装ボードの直貼り工法におけるレーザー墨出し工程を示す説明図である。
【図2】スペーサ接着工程を示す説明図である。
【図3】スペーサ切断工程を示す説明図である。
【図4】合成樹脂接着剤塗布工程を示す説明図である。
【図5】内装ボード取り付け工程を示す説明図である。
【図6】合成樹脂接着剤充填工程を示す説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 床面
2 壁面
3 レーザー墨出し器
4 壁面
5 天井面
6、6a レーザー照射線
7 スペーサ
7a 傾斜面
7b 切断縁
8 ホットメルト接着剤
9 合成樹脂接着剤
11 内装ボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置決め対象の建築部材を、床面、壁面、天井面等の基準面から所定の距離だけ離れた位置に、レベル出しが行われた状態で固定するための建築部材の位置決め固定方法であって、
前記基準面から所定の距離だけ離れた位置に、レーザー光線を用いてレベル面を規定するレーザー墨出し工程と、
当該基準面に、所定の間隔で複数の箇所に所定長さのスペーサをホットメルト接着剤で接着固定するスペーサ接着工程と、
各スペーサにおける前記レーザー光線の照射位置に沿って各スペーサを切断するスペーサ切断工程と、
各スペーサの切断後の先端面に、位置決め対象の建築部材をホットメルト接着剤を介して押し当てることにより、各スペーサの先端面に建築部材を接着固定する建築部材取り付け工程とを含むことを特徴とする建築部材の位置決め固定方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記レーザー墨出し工程と同時に、あるいは、それに先立って、前記スペーサ接着工程を行うことを特徴とする建築部材の位置決め固定方法。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記スペーサ接着工程の後に、前記基準面に、合成樹脂接着剤を所定の厚さで塗布あるいは盛り付ける合成樹脂接着剤塗布工程を含み、
前記建築部材取り付け工程の後に所定時間が経過すると、前記合成樹脂接着剤が硬化して、前記スペーサによってレベル出しが行われた状態の前記建築部材が当該合成樹脂接着剤を介して前記基準面に接着固定されることを特徴とする建築部材の位置決め固定方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
前記建築部材取り付け工程の後に、前記基準面と前記建築部材の間に、これらの側方から合成樹脂接着剤を充填する合成樹脂接着剤充填工程を含むことを特徴とする建築部材の位置決め固定方法。
【請求項5】
コンクリート壁面にプラスターボードなどの内装ボードをレベル出しが行われた状態で貼り付ける内装ボードの貼り付け工法であって、
コンクリート壁面から所定の間隔の所に、レーザー光線を用いてレベル面を規定するレーザー墨出し工程と、
前記コンクリート壁面に、所定の間隔で複数の箇所に所定長さのスペーサをホットメルト接着剤で接着固定するスペーサ接着工程と、
前記コンクリート壁面に、合成樹脂接着剤を所定の厚さで塗布あるいは盛り付ける合成樹脂接着剤塗布工程と、
各スペーサの側面における前記レーザー光線の照射位置に沿って各スペーサを切断するスペーサ切断工程と、
各スペーサの切断後の先端面に、前記内装ボードをホットメルト接着剤を介して押し当てることにより、各スペーサの先端面に当該内装ボードを接着固定する内装ボード取り付け工程とを含み、
当該内装ボード取り付け工程の後に所定時間が経過すると、前記合成樹脂接着剤が硬化して、前記スペーサによってレベル出しが行われた状態の前記内装ボードが当該合成樹脂接着剤を介して前記コンクリート壁面に接着固定されることを特徴とする内装ボードの貼り付け工法。
【請求項6】
請求項5において、
前記レーザー墨出し工程と同時に、あるいは、それに先立って、前記スペーサ接着工程を行うことを特徴とする内装ボードの貼り付け工法。
【請求項7】
請求項5または6において、
前記内装ボード取り付け工程の後に、前記コンクリート壁面と前記内装ボードの間に、これらの側方から合成樹脂接着剤を充填する合成樹脂接着剤充填工程を含むことを特徴とする内装ボードの貼り付け工法。
【請求項8】
請求項1ないし4のうちの何れかの項に記載の建築部材の位置決め固定方法に用いる位置決め固定具セットであって、
前記レーザー光を照射するレーザー墨出し器と、
複数の前記スペーサと、
前記ホットメルト接着剤が充填されているホットメルト接着剤容器と、
前記スペーサを切断するためのカッタと、
これらが収納されている袋と、
を有していることを特徴とする建築部材の位置決め固定具セット。
【請求項9】
請求項8において、更に、
前記ホットメルト接着剤用のスプレーガンと、
合成樹脂接着剤が充填されている合成樹脂接着剤容器と、
当該合成樹脂接着剤用のスプレーガンと、
を有していることを特徴とする建築部材の位置決め固定具セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−31753(P2008−31753A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−207413(P2006−207413)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(591110333)孝和建商株式会社 (6)
【Fターム(参考)】