説明

建設機械の操作装置

【課題】装着されたアタッチメントに合わせて操作表示を切り替え、アタッチメントに合わせた操作を行ない得る操作性の優れた建設機械の操作装置を提供する。
【解決手段】建設機械の運転室内に設けられた操作レバーと、この操作レバーの操作に基いてアクチュエータを制御するコントローラを備えた建設機械の操作装置において、上記操作レバーの先端グリップの上部にタッチパネルを設け、上記コントローラは、上記タッチパネルの複数の表示画面を記憶するメモリと、このメモリの表示画面を上記タッチパネルに出力すると共に、上記タッチパネルからのタッチ入力を認識して対応するアクチュエータに制御信号を出力する制御部を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械の操作装置に係り、特にアームの先端に装着される多種のアタッチメントの操作に好適な操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルなどの建設機械では、作業の種類に応じてアーム先端に多種多様のアタッチメントが交換装着され、装着されたアタッチメントに付属のアクチュエータが運転席内の操作装置により駆動操作される。したがって、アタッチメントが交換された場合、付属のアクチュエータの特有な動作に合わせるために、操作装置の操作機能を変える必要がある。
【0003】
特許文献1には、操作部のスイッチ操作に応じた操作信号を発生する操作回路にコネクタを介して着脱可能に電気回路を組み込み、スイッチ操作により異なる態様の操作信号を発生するように回路構成を変更して、スイッチの機能を変更するものが記載されている。例えば、プッシュ式を自己保持型に変更、単一のスイッチ操作により複数の操作信号の出力、複数スイッチの操作で同一スイッチに複数の機能を持たせる、などのスイッチの機能変更が行えるものである。この構成によれば、アタッチメントが交換された場合、着脱可能に電気回路を単に組み込むだけで、交換されたアタッチメントに合わせてスイッチの機能変更が容易に行なえる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−163442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、一般にアタッチメントが交換装着されたときは、このアタッチメントに付属のアクチュエータの動作が交換前とは異なる種類の動作となるが、上記従来技術では、各スイッチはそのまま使用され、各スイッチの機能を変えているので、変更後のスイッチ機能の習熟に時間を要するという問題がある。また、スイッチは常に同一動作の押し下げにより操作されるが、この押し下げ方向とアタッチメント(アクチュエータ)の動作方向とが直接的に対応しておらず、イメージ上の方向不一致により操作者に疲労感を与える恐れがある。また、このイメージ上の方向不一致は、アタッチメント交換に伴う変更されたスイッチ機能の習熟にも悪影響を与える恐れがある。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、装着されたアタッチメントに合わせて操作表示を簡単に切り替え、操作機能の短時間習熟およびアタッチメントの動作に合わせた操作を行ない得る、操作性の優れた建設機械の操作装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、建設機械の運転室内に設けられた操作レバーのグリップに設けられた操作部と、この操作部の操作に基いて建設機械のアームに装着されたアタッチメントの動作を制御するコントローラを備えた建設機械の操作装置において、
上記操作部は、上記グリップに設けられたタッチパネルで構成され、
上記コントローラは、建設機械のアームに装着されるアタッチメントに応じた複数種の操作画面を記憶するメモリと、装着されたアタッチメントに応じた操作画面を上記メモリから上記タッチパネルに出力して表示すると共に、上記タッチパネルからのタッチ入力を認識してアタッチメントを動作させるアクチュエータに制御信号を出力する制御部を有することを特徴とする。
【0008】
また、上記に記載の建設機械の操作装置において、上記操作画面は、装着されたアタッチメントの動作に対応した方向に操作される操作シンボルで構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、上記に記載の建設機械の操作装置において、上記操作画面の操作シンボルは、操作伴って表示位置が画面上で移動するように上記コントローラで制御されることを特徴とする。
【0010】
また、上記に記載の建設機械の操作装置において、上記操作画面の操作シンボルは、操作に基いて表示色が画面上で変わるように上記コントローラで制御されることを特徴とする。
【0011】
また、上記に記載の建設機械の操作装置において、上記操作画面の操作シンボルは、装着されたアタッチメントの回転動作に対応して回転操作されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、装着されたアタッチメントに合わせた操作表示を簡単に切替えることができ、アタッチメントの動作に対応した操作で操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例1が適用される建設機械の側面図。
【図2】図1の建設機械の操作レバーを示す図。
【図3】本発明の実施例1の制御系のブロック構成図。
【図4】図2のタッチパネルの操作画面例を示す図。
【図5】本発明の実施例2の制御系のブロック構成図。
【図6】同じく実施例2が適用される建設機械の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1から図6に基づいて本発明の建設機械の操作装置の実施例について説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施例1が適用される建設機械の側面図で、油圧ショベルをベースマシンとし、アタッチメントとして草刈機が装着された例を示している。
【0016】
ベースマシンとしての油圧ショベルは、走行体1と、走行体1上に旋回可能に設けられた旋回体2と、旋回体2に一体に設けられた運転室2Aと、旋回体2に回動可能に設けられたフロント装置3とを有する。フロント装置3は、ブームシリンダ4aを介して旋回体2に回動可能に軸支されたブーム3Aと、アームシリンダ4bを介してブーム3Aの先端に回動可能に軸支されたアーム3Bと、アーム3Bの先端に軸支されたブラケット5を介し、作業装置用シリンダ4cにより回動可能に支持された草刈機本体6とを有する。
【0017】
草刈機本体6は、カバーと61とカバー61に回転可能に支持された回転体62とを有する。回転体62にはカッターが装着され、回転体62の回転動作によってカッターで草を切断する。回転体62は図示しない油圧モータ(以下、回転体用モータと呼ぶ)の駆動により回転する。カバー61は軸線L1を中心にブラケット5に対して回転可能に設けられ、図示しない油圧モータ(以下、カバー用モータと呼ぶ)の駆動により回転体62と一体にカバー61が回転し、車体に対する回転体62の向きが変化する。また、草刈機本体6には紙面に交差する方向の左右一対のチルトシリンダ(図示せず)が設けられ、チルトシリンダの駆動により水平線に対する回転体62の傾斜角が変化する。
【0018】
図2に示すように、運転室2A内にはシリンダ4a〜4cおよび旋回体2の旋回動作用の油圧モータ(図示せず)を操作する2本の操作レバー8A,8Bが設けられている。各操作レバー8A,8Bは図示矢印で示すように直交する四方向に操作可能であり、この操作に応じてブームシリンダ4a、アームシリンダ4b、作業装置用シリンダ4cおよび旋回用油圧モータがそれぞれ駆動される。
【0019】
操作レバー8Aと8Bの先端にはそれぞれグリップ9Aと9Bが設けられ、グリップ9Aと9Bの上部には操作部としてのタッチパネル10Aと10Bが設けられている。上記タッチパネル10Aと10Bには、アーム先端に装着された草刈機6の動作に対応した操作画面がシンボル表示され、操作者が操作レバーを操作しながら、この操作画面を指で触れて操作することにより、草刈機本体6の各アクチュエータが駆動される。
【0020】
図3は本発明の実施例1の制御系のブロック構成図であり、図2と同一符号は同一部分を示す。11A、11Bは、操作者による操作によるタッチパネル10A、10Bから出力される操作信号(タッチ入力)を検出する検出器である。検出器11A、11Bは、それぞれグリップ9A、9Bに内蔵される。12はコントローラで、各種アタッチメントに対応した複数種類の操作画面情報を記憶するメモリ12aを有し、この各種操作画面情報を上記メモリ12aから読み出して上記タッチパネル10A、10Bに出力すると共に、検出器11(11A、11B)を介して上記タッチパネルからのタッチ入力を認識して、アタッチメントを駆動するアクチュエータに制御信号を出力する制御部12bを有する。
【0021】
13は、運転室2A内に設けられたモニタユニットで、装着されるアタッチメントの設定と、設定されたアタッチメントに対応した上記メモリ12a内の操作画面を設定する。ここでの画面設定は通信によりコントローラに伝達され、コントローラ12内の制御部12bによってメモリ12aから該当の操作画面情報が読み出され、タッチパネル10A、10Bに出力される。操作画面情報は図4に示すような画面情報であり、モニタユニット13の上記の設定によりタッチパネル10A、10Bに表示される。
【0022】
タッチパネル10A、10Bは、液晶画面とその表面に形成された透明電極の入力部(図示せず)とから構成され、コントローラ12からの各種操作画面情報に基いて操作画面がシンボル表示され、操作者が表示されたシンボルを指で触れて操作することにより位置信号が出力され、検出器11A、11Bを介してタッチ入力がコントローラ12に入力される。コントローラ12はタッチ入力を認識して、指の操作に基いてアタッチメントのアクチュエータに制御信号を出力する。
【0023】
14は、上記コントローラ12から出力される制御信号によって駆動される比例弁であり、油圧ポンプ15から出力される油圧を変化させて油圧シリンダ(アクチュエータ)16、または油圧モータ(アクチュエータ)17を駆動制御する。このようにして、操作者によるタッチパネルの操作に基いて、油圧シリンダ16、または油圧モータ17が駆動され、装着されたアタッチメントが所定の方向に動作する。
【0024】
上記構成において、アタッチメントとして草刈機本体6について説明する。作業手順として、先ず、建設機械のアーム先端のブラケット5に草刈機6が装着され、草刈機本体6のアクチュエータである前記回転体用モータ、カバー用モータおよびチルトシリンダ(いずれも図示せず)と、ベースマシンに予め用意されている複数種類の油圧パイプとが接続される。次いで、モニタユニット13により、アタッチメントとして草刈機を設定すると共に、草刈機に対応した操作画面情報を設定する。この設定された操作画面情報はメモリ12aから読み出され、タッチパネルに出力される。ここで、タッチパネル10Aには図4(a)の操作画面が表示され、タッチパネル10Bには図4(b)の操作画面が表示されるものとする。
【0025】
図4(a)の操作画面は、横向きのLRバー10Cとその中央の黒四角部10Dと、黒丸10Jの操作シンボルからなり、黒四角部10Dに指を触れてLRバー10Cの範囲内で左右に直線方向に移動操作することにより、これに追従して黒四角部10Dの表示位置が画面上で移動するように構成されている。この黒四角部10Dの操作シンボルの表示位置の移動は、操作シンボルの操作に基くタッチ入力の取込みによって、コントローラ12から操作シンボルの表示位置の変更指令により制御されている。
【0026】
タッチパネル10Aでの黒四角部10Dの操作シンボルの操作は、検出器11Aでタッチ入力として検出されてコントローラ12に入力され、コントローラ12では操作量(スライド量)を読取り、制御部12bから比例弁14に制御信号として電流を出力する。比例弁14は、タッチパネルでのスライド操作量に応じた動作でポンプ15の圧力を変化させ、油圧シリンダ(アクチュエータ)16を駆動する。
【0027】
この油圧シリンダ16は、図1に示す草刈機本体6に設けられている左右一対のチルトシリンダ(図示せず)に用いられ、図4(a)の操作画面で黒四角部の操作シンボルを左右にスライド操作することにより、草刈機本体6の水平線に対する回転体62の傾斜角を左右に変化することができる。この操作画面では、指による操作シンボルの操作方向と草刈機本体の動作方向が左右(横)方向で一致しており、イメージ上の方向が同じで操作が容易となり疲れを生じることが少ない。また、上記操作画面の操作シンボルの移動操作伴って表示位置が移動するので、アクチュエータの動作が実感でき、移動位置の確認にも役立つ。
【0028】
また、タッチパネル10Aでの黒丸10Jに指を接触することにより、コントローラ12から信号を比例弁14に出力し、油圧モータ17を駆動する。ここで油圧モータ17は前記回転体用モータであり、黒丸10Jの接触操作により回転体62を回転させる。また、黒丸10Jは接触操作されたときにより、自己保機能を持たせるように黒から白に表示色が変り、白状態では回転体62が回転動作し続けており、再度押すことにより白から黒に変わり回転体62が停止するように構成されている。この表示色の変化は、操作シンボル10Jの操作に基くタッチ入力の取込みによって、コントローラ12から操作シンボルの表示色の変更指令により制御されている。
【0029】
上記のように、タッチパネル10Aでは2種の操作シンボルによって、2種のアクチュエータ16と17の操作を同時に行なうことができる。また、操作画面の操作シンボルの移動操作伴って表示位置が移動するので、アクチュエータの動作が実感でき移動位置の確認にも役立つ。さらに、上記操作画面の操作シンボルの表示色の変化は回転体62の動作確認に役立つ。
【0030】
次に、タッチパネル10Bについて説明する。タッチパネル10Bには前述のように図4(b)の操作画面が表示され、円形枠10Eの偏心位置に黒丸10Fの操作シンボルが配置されている。黒丸10Fは、指で触れて円周に沿って時計方向と半時計方向に回転操作することにより、これに追従して表示位置が画面上で回転移動するように構成されている。この黒丸10Fの操作シンボルの表示位置の回転移動は、操作シンボルの操作に基くタッチ入力の取込みによって、コントローラ12から操作シンボルの表示位置の変更指令により制御されている。
【0031】
タッチパネル10Bでの上記操作は、前記タッチパネル10Aと同様に検出器11Bを経てコントローラ12に入力され、コントローラ12では操作量(周回量)を読取り、制御部12bから比例弁14に電流を出力する。比例弁14は、タッチパネルでのスライド操作量に応じて動作してポンプ15の圧力を変化させ、油圧モータ(アクチュエータ)17を駆動する。
【0032】
この場合のアクチュエータ17は、図1においてブラケット5に対して軸線L1を中心にカバー61を回転させる前記カバー用モータ(油圧モータ)(図示せず)に用いられ、タッチパネル10Bの操作画面で黒丸10Fを回転操作することにより、草刈機本体6の回転体62と一体にカバー61が回転し、車体に対する回転体62の向きを変化させることができる。この操作画面では、指による操作シンボルの操作方向と、草刈機の回転体の動作方向が共に回転方向で一致しているため、イメージ上の方向が同じで操作が容易となり疲れを生じることが少ない。また、上記操作画面の操作シンボルの移動操作伴って表示位置が回転移動するので、アクチュエータの回転動作が実感でき、移動位置の確認にも役立つ。
【0033】
次に、本発明の実施例2について説明する。図5と図6は、実施例2の制御系のブロック構成図と、建設機械の側面図であり、油圧ショベルをベースマシンとし、アタッチメントとしてブレーカが装着された例を示している。図1および図3と同一符号は同一部分を示す。
【0034】
図6において、7はアーム3Bの先端に軸支され、作業装置用シリンダ4Cにより上下に移動自在(回動自在)に支持されたブレーカ本体であり、カバー71と加振ロッド72を有している。ブレーカ本体7は、加振ロッド72に打撃を与える油圧シリンダとそのピストン(いずれも図示せず)を内蔵しており、打撃が与えられた加振ロッド72を岩石やコンクリートなどの被破砕物に押付けて衝撃を与えて破砕する。
【0035】
上記構成において、アタッチメントとしてブレーカについて説明する。先ず、建設機械のアーム先端にブレーカ7が装着され、加振ロッド72に打撃を与える油圧シリンダと、ベースマシンに用意されている油圧パイプとが接続される。次いで、モニタユニット13(図5で図示省略)により、アタッチメントとしてブレーカを設定すると共に、ブレーカに対応した操作画面情報を設定する。この設定された操作画面情報はメモリ12aから読み出され、タッチパネルに出力される。ここで、タッチパネル10Aには図4(d)の操作画面が読み出されて表示され、タッチパネル10Bには図4(c)の操作画面が読み出されて表示されるものとする。
【0036】
図4(d)の操作画面は、HORNの白丸10KとATT1の黒丸10Jの2種の操作シンボルからなり、白丸10K及び/又は黒丸10Jを指で接触操作することによりタッチ入力がなされる。白丸10Kを指で接触操作することにより、コントローラ12から信号を発生し、ホーン(警笛)18を鳴らす。また、黒丸10Jを操作ことにより、コントローラ12から信号を比例弁14に出力し、油圧シリンダ16を駆動する。ここで油圧シリンダ16は、加振ロッド7bに打撃を与える油圧シリンダとして用いられ、黒丸10Jの操作によりブレーカ7が駆動される。
【0037】
また、黒丸10Jの操作シンボルは操作されたとき、自己保機能を持たせるように黒から白に表示色が変り、白状態ではブレーカが動作し続けており、再度操作することにより白から黒に変わりブレーカが停止するように構成されている。この表示色の変化は、操作シンボル10Jの操作に基くタッチ入力の取込みによって、コントローラ12から操作シンボルの表示色の変更指令により制御されている。この実施例の黒丸10Jの操作シンボルは、図4(a)の黒丸10Jと同様な、動作・停止の機能を有するので符号を同一とした。
【0038】
図4(d)の操作画面は、上記のように、2種の操作シンボルによって、2種のアクチュエータ16と17の操作を同時に行なうことができ、騒音が生じるブレーカの作業において、作業前に周囲に警報を与えるのに役立つ。また、ブレーカの動作は被破砕物に押圧して加振するので、10Jの操作シンボルの接触(押下げ)は、ブレーカの動作と操作イメージが一致しており、操作が容易である。さらに、上記操作画面の操作シンボルの表示色の変化はブレーカの動作確認に役立つ。
【0039】
図4(c)の操作画面は、縦向きの上下バー10Gとその中央の黒四角部10Hの操作シンボルからなり、黒四角部10Hの操作シンボルに指を触れて上下バー10Hの範囲内で上下に移動操作することにより、これに追従して黒四角部10Hが画面上で上下にスライドするように構成されている。黒四角部10Hに指を触れて上下に直線方向に移動操作することにより、これに追従して黒四角部10Hの表示位置が画面上で移動するように構成しても良い。
【0040】
上記黒四角部10Hの上下のスライド動作は、コントローラ12の指令により制御されている。タッチパネル10Bでの上記操作は、検出器11Bでタッチ入力として検出されてコントローラ12に入力され、コントローラ12では操作量(スライド量)を読取り、制御部12bから比例弁14に電流を出力する。比例弁14は、タッチパネルでのスライド操作量に応じて動作してポンプ15の圧力を変化させ、油圧シリンダ(アクチュエータ)16を駆動する。
【0041】
本実施例では、この油圧シリンダ16を図6に示す作業装置用シリンダ4Cとして用いられ、図4(c)の操作画面で黒四角部10Hの操作シンボルを上下にスライド操作することにより、ブレーカ本体7を上下に移動制御して、加振ロッド72の被破砕物への押付け力を微妙に調整することができる。この操作画面では、指による操作シンボルの操作方向とブレーカ本体7の移動方向が上下方向で一致しており、イメージ上の方向が同じで操作が容易で疲れが生じ難い。上記の場合、作業装置用シリンダ4Cは、操作レバー8A、8Bによる制御からは外される。
【符号の説明】
【0042】
1〜3…建設機械、2A…運転室、3B…アーム、4a、4b、4c…アクチュエータ、6、7…アタッチメント、8(8A、8B)…操作レバー、9(9A、9B)…グリップ、10A、10B…タッチパネル(操作部)、10D、10F、10H、10J、10K…操作シンボル、11(11A、11B)…検出器、12…コントローラ、12a…メモリ、12b…制御部、16、17…アクチュエータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械の運転室内に設けられた操作レバーのグリップに設けられた操作部と、この操作部の操作に基いて建設機械のアームに装着されたアタッチメントの動作を制御するコントローラを備えた建設機械の操作装置において、
上記操作部は、上記グリップに設けられたタッチパネルで構成され、
上記コントローラは、建設機械のアームに装着されるアタッチメントに応じた複数種の操作画面を記憶するメモリと、装着されたアタッチメントに応じた操作画面を上記メモリから上記タッチパネルに出力して表示すると共に、上記タッチパネルからのタッチ入力を認識してアタッチメントを動作させるアクチュエータに制御信号を出力する制御部を有することを特徴とする建設機械の操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械の操作装置において、
上記操作画面は、装着されたアタッチメントの動作に対応した方向に操作される操作シンボルで構成されていることを特徴とする建設機械の操作装置。
【請求項3】
請求項2に記載の建設機械の操作装置において、
上記操作画面の操作シンボルは、操作伴って表示位置が画面上で移動するように上記コントローラで制御されることを特徴とする建設機械の操作装置。
【請求項4】
請求項2に記載の建設機械の操作装置において、
上記操作画面の操作シンボルは、操作に基いて表示色が画面上で変わるように上記コントローラで制御されることを特徴とする建設機械の操作装置。
【請求項5】
請求項2に記載の建設機械の操作装置において、
上記操作画面の操作シンボルは、装着されたアタッチメントの回転動作に対応して回転操作されることを特徴とする建設機械の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−156913(P2011−156913A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−18467(P2010−18467)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】