説明

建設機械の熱交換器取り付け構造

【課題】清掃が容易でかつ熱交換器が熱交換群に衝突する虞がない建設機械の熱交換器の取り付け構造を提供する。
【解決手段】動力用エンジンが収容されたエンジン18室内に、オイルクーラ24aやラジエータ24b等の熱交換器群24を設置し、かつ熱交換器群24の前方にヒンジ30を中心に熱交換器25を熱交換器群24より離間する方向へ回動自在に取り付けると共に、ヒンジ30の近傍に、熱交換器24を元の位置へ回動した際、熱交換器24を定位置に停止させるストッパ26gを設けたもので、清掃終了後熱交換器25を元の位置に回動すると、熱交換器25がそれ以上熱交換器群24側へ接近するのをストッパ26gが阻止するため、熱交換器25が熱交換器群24へ衝突することがなく、これによって熱交換器25や熱交換器群24が破損するのを未然に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に設けられた熱交換器の取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来油圧ショベルのような建設機械は、車体に設けられたエンジン室内に動力用エンジンと、エンジンにより駆動される油圧ポンプ等の他に、各種のエンジン補機が設置されている。
またエンジン室の周囲を覆うカバーの一方の側面には吸気口が開口されていて、エンジンにより回転駆動される冷却ファンによりエンジン室内に外部空気が取り込まれるようになっている。
空気取り入れ口よりエンジン室内に取り込まれた空気は、冷却ファンの前方に設置されたラジエータやオイルクーラ、インタクーラ等の熱交換器群を冷却した後、エンジンの周辺部を通過し、反対側の側面カバーに開口された排気口よりエンジン室外へと排出されるように構成されている(例えば特許文献1)。
【0003】
一方最近の建設機械の多くは、運転室内を冷暖房するエアコンデショナ(エアコン)が搭載されていて、エアコンの屋外機であるコンプレッサやコンデンサ等はエンジン室内に設置され、冷気を吹き出す屋内機は、運転室内に設置されている。
また熱交換器であるコンデンサは冷却(放熱)が必要であることから、従来ではエンジン室の吸気口とラジエータ等の熱交換器群との間に、燃料クーラやコンデンサ等の熱交換器を設置して、吸気口より取り込まれた空気により燃料クーラやコンデンサ等の熱交換器を冷却した後、ラジエータやオイルクーラ、インタクーラ等の熱交換器群を冷却するようになっている。
【特許文献1】特開2003−65294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油圧ショベルのような建設機械が長期間稼働していると、冷却ファンにより吸気口よりエンジン室内へ取り込まれた空気が、冷却ファンの前方に設置された燃料クーラやコンデンサ等の熱交換器を冷却する際、空気中に混入する塵埃等が熱交換器のフィン等に付着堆積する。
熱交換器に付着堆積した塵埃等をそのまま放置すると熱交換効率が低下して、熱交換器がコンデンサの場合冷却効率が低下し、その他の熱交換器の場合は、エンジン効率が低下したり、エンジンが過熱する等の問題が発生する。
このため熱交換器や熱交換器群に付着、堆積した塵埃等を定期的に除去する清掃作業が必要となるが、従来の熱交換器の取り付け構造では、ラジエータ等の熱交換器群の前方にエアコンのコンデンサが固定されているため、コンデンサやその他の熱交換器の清掃作業に時間がかかる上、前方の熱交換器と後方の熱交換器群の対向面等に付着した塵埃等は容易に清掃できない問題がある。
【0005】
かかる問題を改善するため、前方開閉自在に支持された支持部材をラジエータ等の熱交換器群の前方に設置して、この支持部材に燃料クーラやコンデンサ等の熱交換器を取り付ければ、熱交換器や熱交換器群の清掃作業が容易となる。
しかし開閉自在な支持部材に熱交換器を取り付けた場合、清掃後支持部材をラジエータ等の熱交換器群側へ閉じた際に支持部材が熱交換器群に衝突して、熱交換器や熱交換器群を損傷する等の問題がある。
【0006】
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、清掃が容易でかつ熱交換器が熱交換群に衝突する虞がない建設機械の熱交換器の取り付け構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の建設機械の熱交換器取り付け構造は、動力用エンジンが収容されたエンジン室内に、オイルクーラやラジエータ等の熱交換器群を設置し、かつ熱交換器群の前方に、支持手段により別の熱交換器を取り付けた建設機械の熱交換器取り付け構造であって、支持手段にヒンジを設けて、ヒンジを中心に熱交換器を熱交換器群より離間する方向へ回動自在に取り付けると共に、ヒンジの近傍に、熱交換器を元の位置へ回動した際、熱交換器を定位置に停止させるストッパを設けたものである。
【0008】
前記構成により、ヒンジを中心に熱交換器を手前へ回動することにより、熱交換器群及び熱交換器の表裏面から圧縮空気を吹き付けて、放熱フィンに付着、堆積した塵埃等を吹き飛ばしながら清掃することができるため、熱交換器群及び熱交換器の表裏面の清掃が短時間で容易に行えるようになる。
また清掃終了後熱交換器を元の位置に回動した際熱交換器が定位置に達すると、熱交換器がそれ以上熱交換器群側へ接近するのをストッパが阻止するため、熱交換器が熱交換器群へ衝突することがなく、これによって熱交換器や熱交換器群が破損するのを未然に防止することができる。
【0009】
本発明の建設機械の熱交換器取り付け構造は、支持手段を、エンジン室側に固着された支持板と熱交換器側に固着された取り付け板とから構成して、支持板にヒンジを介して取り付け板を蝶着すると共に、取り付け板に、熱交換器が定位置となった際に支持板に当接するストッパを設けたものである。
【0010】
前記構成により、熱交換器を支持する支持板にストッパを突設した簡単な構成で熱交換器が熱交換器群へ衝突するのを防止することができるため、容易かつ安価に実施することができる。
【0011】
本発明の建設機械の熱交換器取り付け構造は、自走自在な走行体と、走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、旋回体に設けられたエンジン室内に設置された動力用エンジンと、エンジン室内に設置されたオイルクーラやラジエータ等の熱交換器群と、支持手段により熱交換器群の前方に取り付けられた別の熱交換器とを備えた建設機械の熱交換器取り付け構造であって、支持手段を、エンジン室側に固着された支持板と熱交換器側に固着された取り付け板とから構成し、かつ支持板にヒンジを介して取り付け板を蝶着することにより、ヒンジを中心に熱交換器を熱交換器群より離間する方向へ回動自在に取り付けると共に、取り付け板に、熱交換器が定位置となった際に支持板に当接するストッパを設けたものである。
【0012】
前記構成により、ヒンジを中心に熱交換器を手前へ回動することにより、熱交換器群及び熱交換器の表裏面から圧縮空気を吹き付けて、放熱フィンに付着、堆積した塵埃等を吹き飛ばしながら清掃することができるため、熱交換器群及び熱交換器の表裏面の清掃が短時間で容易に行えるようになる。
また清掃終了後熱交換器を元の位置に回動した際熱交換器が定位置に達すると、熱交換器がそれ以上熱交換器群側へ接近するのをストッパが阻止するため、熱交換器が熱交換器群へ衝突することがなく、これによって熱交換器や熱交換器群が破損するのを未然に防止することができると共に、熱交換器を支持する支持板にストッパを突設した簡単な構成で熱交換器が熱交換器群へ衝突するのを防止することができるため、容易かつ安価に実施することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の建設機械の熱交換器取り付け構造によれば、清掃終了後熱交換器を元の位置に回動した際熱交換器が定位置に達すると、熱交換器がそれ以上熱交換器群側へ接近するのをストッパが阻止するため、熱交換器が熱交換器群へ衝突することがなく、これによって熱交換器や熱交換器群が破損するのを未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1は油圧ショベルよりなる建設機械の側面図、図2は熱交換器取り付け構造の斜視図、図3は同正面図、図4は同平面図、図5は同拡大平面図、図6は図5のA円内の拡大図、図7はヒンジ付近の拡大斜視図である。
【0015】
図1に示す油圧ショベルよりなる建設機械は、自走自在な走行体1と、走行体1上に旋回自在に設置された旋回体2とよりなる。
走行体1は、センタフレーム3aと、その両側に互に平行するよう設けられた一対のサイドフレーム3bよりなるトラックフレーム3を有していて、各サイドフレーム3bの一端側にはアイドラ4が前後移動自在に支承されており、他端側には油圧モータよりなる走行モータ5により回転駆動されるスプロケット6が設けられている。
アイドラ4とスプロケット6の間には無端状の履帯7が捲装されていて、この履帯7をスプロケット6で駆動することにより、走行体1が自走できるようになっていると共に、サイドフレーム3bの上下部には、複数の転輪8が回転自在に支承されている。
【0016】
トラックフレーム3のセンタフレーム3a上に旋回自在に設置された旋回体2は、底部が車体フレーム10により構成されていて、この車体フレーム10の前部中央に作業機11が装着されている。
作業機11は図1に示すように、基端が車体フレーム10に枢着され、かつブームシリンダ13により起伏自在なブーム12と、ブーム12の先端に基端側が枢着され、かつアームシリンダ14により回動自在なアーム15と、アーム15の先端に枢着され、かつバケットシリンダ16により回動自在なバケット17とより構成されている。
車体フレーム10の前部には、作業機11の左側に運転室19が設置され、車体フレーム10の後部にはエンジン室18が設置されていて、このエンジン室18内に動力用のエンジン(図示せず)が収容されており、車体フレーム10の後端にはカウンタウエイト20が取り付けられている。
【0017】
一方エンジン室18は、前後が前面カバー21bと後面カバー21cにより、また両側面が側面カバー21aにより、そして上面が上面カバー21dにより覆われたほぼ密閉構造となっており、このエンジン室18内に動力用エンジンが横置きに設置されている。
エンジン室18内には、エンジンにより駆動される油圧ポンプの他に各種のエンジン補機(ともに図示せず)が設置されており、エンジン室18の両側面を開閉自在に覆う側面カバー21aの一方には、上部に多数のスリットからなる吸気口22が開口されている。
吸気口22が設けられた側面カバー21aの内面と対向する位置には、エンジンにより回転駆動される冷却ファン(図示せず)が設けられていて、この冷却ファンの回転に伴い、側面カバー21aの上部に開口された吸気口22よりエンジン室18内へ外部空気が吸入されるようになっている。
側面カバー21aと冷却ファンの間には、冷却ファン側に寄った位置に熱交換器群24を取り付ける上部フレーム23aと下部フレーム23bが設置されている。
【0018】
上部フレーム23aは図2及び図3に示すように、エンジン室18の前面カバー21bと後面カバー21cに両端部が固定され、下部フレーム23bは車体フレーム10に固定されていて、上部フレーム23aと下部フレーム23bの間にオイルクーラ24aとラジエータ24b及びインタクーラ24cからなる熱交換器群24が、吸気口22と排気口を結ぶ線と直交する方向に一直線状に取り付けられている。
これら熱交換器群24のうち、オイルクーラ24aは作業機11等を駆動する作動油を冷却するもので、図示しない油圧回路に接続されている。
ラジエータ24bはエンジンを冷却する冷却水の放熱を行うもので、図示しないエンジン冷却系に接続されており、インタクーラ24cは、エンジンに吸入される吸気を冷却する冷却系(図示せず)に接続されている。
一方吸気口22が開口された側面カバー21aと熱交換器群24の間にコンデンサ25aと燃料クーラ25bとからなる熱交換器25が設置されている。
コンデンサ25aは運転室18内を冷却房するエアコンの冷却系(図示せず)に接続され、燃料クーラ25bはエンジンの燃料系(図示せず)に接続されていて、これら熱交換器25は、エンジン室18の前面カバー21bと後面カバー21cの間に横架された支持手段26により熱交換器群24の高さ方向の中心付近に支持されている。
【0019】
熱交換器25を支持する支持手段26は、エンジン室18の前面カバー21b側に固着された支持部材26aと、後面カバー21cに固着された支持部材26bよりなる。
支持部材26aは、一端側がL字形に屈曲された板材よりなり、屈曲部が前面カバー21bの内面に溶接等の手段で固着されており、屈曲部側の中間部に、開口部26cが切り欠き形成されていて、この開口部26cに図2に示すようにヒンジ27が設けられている。
ヒンジ27の一端側は前面カバー21bの内面に固着され、他端側は燃料クーラ25bの一側面に固着28により固着されていて、ヒンジ27を中心に燃料クーラ25bが側面カバー21a側へ回動できるように前面カバー21bに対して燃料クーラ25bが蝶着されており、平時は図示しない固定手段により支持ブラケット26aの前面、すなわち側面カバー21aと対向する面に固定されている。
【0020】
また支持部材26bは図7に示すように、後面カバー21cの内面に溶接等の手段で固着されたアングル部材26dと、アングル部材26dに固着された支持板26e及びコンデンサ25aの一方の側面に固着具29により固着された取り付け板26fとからなる。
取り付け板26fの支持板26e側端縁は、ほぼ中央部にストッパ26gが突設されたほぼ凸形に形成されていて、平時はストッパ26gが支持板26eの一方の面に当接することにより、コンデンサ25aを定位置に位置決めしている。
ストッパ26gの上方と下方には、一対のヒンジ30が設けられている。
これらヒンジ30の一端側は支持板26eに固着され、他方は取り付け板26fに固着されていて、ヒンジ30を中心にコンデンサ25bが側面カバー21a側へ回動できるように支持板26eに対してコンデンサ25aが蝶着されている。
またコンデンサ25aの他端側は、燃料クーラ25bが取り付けられた支持部材26aの他端側に固着具31により脱着自在に固定されている。
【0021】
次に前記構成された熱交換器取り付け構造の作用を説明する。
建設機械の稼働時には、コンデンサ25aや燃料クーラ25bからなる熱交換器25は、図1に示すように熱交換器群24前方の定位置にあって、冷却ファンの回転により側板カバー21a上部の吸気口22よりエンジン室18内に吸入された空気は、コンデンサ25a及び燃料クーラ25bを通過する際、これら熱交換器25を冷却して熱交換器群24に達する。
そして、熱交換器群24のオイルクーラ24aやラジエータ25b及びインタクーラ25cを冷却してエンジンに達した後、エンジンの周辺を通過してエンジンの周辺を冷却し、その後吸気口22と反対側の側板カバー21a上部に設けられた排気口(図示せず)よりエンジン室18外へ排出される。
【0022】
一方建設機械が長期間稼働していると、吸気口22よりエンジン室18内に吸入された空気に混入した塵埃等が、熱交換器25や熱交換器群24を通過する際熱交換器25や熱交換器群24に設けられた放熱フィン(図示せず)に付着して堆積する。
放熱フィンに付着、堆積した塵埃等を放置すると熱交換効率が低下して、運転室18内の冷暖房が効かなくなったり、エンジン効率が低下する等の不具合が発生する。
これを防止するため定期的に熱交換器群24及び熱交換器25の清掃を実施する。
清掃に当たっては、まず燃料クーラ25bの取り付けられた支持板26aとコンデンサ25aの端部を固定している固着具31を取り外し、次にヒンジ28、30を中心に燃料クーラ25bとコンデンサ25aを手前へ回動する。
【0023】
この状態で熱交換器群24及び熱交換器25の表裏面から圧縮空気を吹き付けて、放熱フィンに付着、堆積した塵埃等を吹き飛ばしながら清掃するもので、熱交換器群24及び熱交換器25の表裏面の清掃が短時間で容易に行えるようになる。
また清掃が終了したら、コンデンサ25a及び燃料クーラ25bを元の位置に回動するが、このときヒンジ30により蝶着されたコンデンサ25aは回転半径が大きい上、重量も重いので、慣性により先端が熱交換器群24側へ接近しようとする。
しかしコンデンサ25aが定位置に達すると、取り付け板26fより突設されたストッパ26gが支持板26eに図6に示すように当接して、コンデンサ25aがそれ以上熱交換器群24側へ接近するのを阻止するため、コンデンサ25aが熱交換器群24へ衝突することがなく、これによってコンデンサ25aや熱交換器群24が破損するのを防止することができる。
コンデンサ25a及び燃料クーラ25bが定位置に達したら、再び固着具31によりコンデンサ25aの端部を支持板26aに固定することにより、建設機械の運転が開始できるようになる。
【0024】
なお前記実施例では、エンジン室18の前面カバー21bと後面カバー21cの間に支持手段26を介してコンデンサ25aと燃料クーラ25bよりなる熱交換器25を取り付けた場合について説明したが、図8ないし図10に示す変形例のように熱交換器群24の両側に側板21fを配置して、これら側板21fの間に支持手段26を介して熱交換器25を取り付けるようにしてもよい。
また燃料クーラ25b側はヒンジ27により直接前面カバー21bに蝶着したが、支持板26aをヒンジ27により前面カバー21bに蝶着し、この支持板26aに燃料クーラ25bを取り付けてもよい。
この場合ヒンジ27を中心に支持板26aを回動した際、支持板26aの先端が熱交換器群24に衝突する虞れがあるので、コンデンサ25a側と同様なストッパ26gを設けることにより、支持板26aが熱交換器群24に衝突するのを防止することができる。
【0025】
さらに前記実施の形態では、油圧ショベルに実施した例について説明したが、エンジン室を有し、かつエンジン室内に複数基の熱交換器が設置された建設機械全般に実施することができると共に、オイルクーラ24aとラジエータ24b及びインタクーラ24cを並列に設置した熱交換器群24の場合について説明したが、直列に設置した熱交換器群24の場合でも同様に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態になる熱交換器取り付け構造を採用した建設機械の側面図である。
【図2】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の拡大平面図である。
【図6】図5のA円内の拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造のストッパ付近を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の変形例を示す正面図である。
【図10】本発明の実施の形態になる建設機械の熱交換器取り付け構造の変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 走行体
2 旋回体
18 エンジン室
24 熱交換器群
24a オイルクーラ
24b ラジエータ
25 熱交換器
25a コンデンサ
25b 燃料クーラ
26 支持手段
26d 支持板
26f 取り付け板
26g ストッパ
30 ヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力用エンジンが収容されたエンジン室内に、オイルクーラやラジエータ等の熱交換器群を設置し、かつ前記熱交換器群の前方に、支持手段により別の熱交換器を取り付けた建設機械の熱交換器取り付け構造であって、前記支持手段にヒンジを設けて、前記ヒンジを中心に前記熱交換器を前記熱交換器群より離間する方向へ回動自在に取り付けると共に、前記ヒンジの近傍に、前記熱交換器を元の位置へ回動した際、前記熱交換器を定位置に停止させるストッパを設けたことを特徴とする建設機械の熱交換器取り付け構造。
【請求項2】
前記支持手段を、前記エンジン室側に固着された支持板と前記熱交換器側に固着された取り付け板とから構成して、前記支持板に前記ヒンジを介して前記取り付け板を蝶着すると共に、前記取り付け板に、前記熱交換器が定位置となった際に前記支持板に当接するストッパを設けてなる請求項1に記載の建設機械の熱交換器取り付け構造。
【請求項3】
自走自在な走行体と、前記走行体上に旋回自在に設けられた旋回体と、前記旋回体に設けられたエンジン室内に設置された動力用エンジンと、前記エンジン室内に設置されたオイルクーラやラジエータ等の熱交換器群と、支持手段により前記熱交換器群の前方に取り付けられた別の熱交換器とを備えた建設機械の熱交換器取り付け構造であって、前記支持手段を、前記エンジン室側に固着された支持板と前記熱交換器側に固着された取り付け板とから構成し、かつ前記支持板にヒンジを介して前記取り付け板を蝶着することにより、前記ヒンジを中心に前記熱交換器を前記熱交換器群より離間する方向へ回動自在に取り付けると共に、前記取り付け板に、前記熱交換器が定位置となった際に前記支持板に当接するストッパを設けたことを特徴とする建設機械の熱交換器取り付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−44608(P2006−44608A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−232093(P2004−232093)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】