説明

弦楽器

【課題】弦楽器として使用可能であり、かつ、演奏者による演奏の場合と遜色なく弦楽器が本来持つ音色を再現することができる自動演奏可能な弦楽器を提供する。
【解決手段】弦楽器1は、弦21と、表板11、裏板12及び表板11と裏板12とを接合する側板13を有し、内部に空洞14を備える本体10と、表板11上に設けられ、弦21を支持する駒20と、駒20と接触し、入力された電気音響信号に基づく振動を駒20に与えるアクチュエーター40とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動演奏が可能な弦楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ギターやバイオリンなどの弦楽器を自動演奏で楽しむための装置が開発されている。弦楽器は、弦による振動を駒を介して主として本体の表板に伝達することにより、表板、裏板及び本体内部の空洞で共鳴が発生し、これによって奥行きのある音色を奏でるようになされている。この楽器の音発生メカニズムを利用して表板をアクチュエーターにより直接振動させることにより自動演奏を可能にした弦楽器が知られている(特許文献1)。また機械的振動を発生するアクチュエーターとして、磁歪素子を用いたアクチュエーターも知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特許第3788382号公報
【特許文献2】特許第3615883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示される方法では、アクチュエーターが本体の表板に単に設けられているため、実際に演奏者が演奏する場合と比較して振動伝達経路が異なり、その結果、自動演奏の場合には演奏者による演奏と比較すると音質が低下するという不都合が生じていた。
【0004】
そこで、本発明は弦楽器として使用可能であり、かつ、演奏者による演奏の場合と遜色なく弦楽器が本来持つ音色を再現することができる自動演奏可能な弦楽器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の弦楽器は、弦と、表板、裏板及び表板と裏板とを接合する側板を有し、内部に空洞を備える本体と、表板上に設けられ、弦を支持する駒と、入力された電気音響信号に基づく振動を駒に与えるアクチュエーターと、を備えている。
【0006】
弦楽器は演奏者が弦を振動させると、その振動が駒を介して本体の表板に伝達し、表板、裏板、本体の空洞が共鳴して音を発する。ここで、駒は演奏者が演奏した場合に弦の振動を表板に与えて全体として奥行きのある音を奏でるような適切な位置に設けられている。
【0007】
一方、電気音響信号を入力してアクチュエーターを当該電気音響信号に基づいて振動させた場合には、アクチュエーターからの振動が駒を介して本体の表板に伝達し、演奏者により弦を振動させた場合と同様に、表板、裏板、本体の空洞が共鳴して音を発生する。このように電気音響信号を入力して自動演奏した場合にも、弦を振動させた場合と同様に駒を介して振動の伝達が行われるので、演奏者による演奏の場合と遜色なく弦楽器が本来持つ音色を再現した自動演奏が可能となる。
【0008】
本発明では、一端に振動出力部を有するアクチュエーターが本体の空洞内部に設けられ、さらに表板に空洞と連通する貫通孔を有しており、貫通孔を介して振動出力部が駒と接し、振動を与えるように配置されていると好ましい。弦楽器が元来備えている共鳴空間が損なわれる可能性が小さくなり、弦楽器が本来もつ音色により近づけることができる。また、アクチュエーターが空洞内部に配置され、また振動出力部が貫通孔から弦楽器外部に露出しているため、弦楽器の外観を損なうことがない。
【0009】
本発明の弦楽器は、アクチュエーターの他端と弦楽器の裏板との間に挟持された弾性部材をさらに備えていることが好ましい。この構成によれば、アクチュエーターが弾性部材で支持、固定されるだけでなく、アクチュエーターの振動を弾性部材で吸収するため、アクチュエーターから裏板へ直接的に振動が伝達されることを抑制できる。
【0010】
本発明の弦楽器は、対向する側板同士を連結しており、アクチュエーターの他端を支持するように設けられた梁を有していることが好ましい。側板を連結している梁が、アクチュエーターを支持することにより、アクチュエーターの振動が直接裏板へ伝達するのを防止し、音質の低下を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、弦楽器としての利用が可能で、かつ、演奏者による演奏の場合と遜色なく弦楽器が本来持つ音色を再現した自動演奏が可能な弦楽器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<第一の実施形態>
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
<全体構成>
図1は、本発明の弦楽器の一実施形態であるバイオリンの全体構成を示す斜視図である。また図2は、そのバイオリンの内部構造を示す断面図である。本実施形態のバイオリン1は、本体10、その本体10の一方の端部に設けられたネック30、本体10の他方の端部に設けられたテールピース32、及びネック30の先端からテールピース32にかけて張られた弦21を有している。
【0014】
本体10は、表板11、裏板12、表板11と裏板12の周縁同士を接合する側板13を有しており、これら表板11、裏板12及び側板13によって形成される空洞14を内部に有している。空洞14内には表板11と裏板12との間に挟持された魂柱22を有している。本体10を形成する表板11、裏板12、側板13及び魂柱22は、いずれも木製の材料で構成されている。
【0015】
また本体10の表板11には、f字孔33が設けられており、空洞14で共鳴した音がこのf字孔33を介して外部に伝達されるようになされている。さらに本体10の表板11の中央付近には、弦21を下方から支持する駒20が設けられている。この駒20には、アクチュエーター40が当接しており、当該アクチュエーター40で発生した振動が駒20に伝達されるようになされている。
【0016】
ネック30の先端には、弦21の一端を係止するための糸巻31が設けられている。またテールピース32には、弦21の他端を係止するための係合部が設けられている。
【0017】
弦21は、その一端が表板11上のテールピース32によって固定され、他端がネック30の先端に設けられた糸巻31に対して巻回されている。また弦21は、本体10の中央付近において駒20の上端により下方から支持されており、糸巻31を回して弦21の長さを調節することにより、所望の音を奏でるように駒20の上端を支持点として張られている。
【0018】
魂柱22は、駒20及びアクチュエーター40と接触しないよう、表板11と裏板12との間に挟まれた状態で接着剤を用いずに固定される円柱状の部材である。魂柱22は、駒20から表板11に与えられた振動を裏板12に伝え、本体10の振動及び音発生に寄与している。
【0019】
駒20は、アクチュエーター40または弦21からの振動を表板11へと伝える木製の部材である。バイオリン1は、駒20からの振動を表板11で受け、振動が表板11から魂柱22及び側板13を介して裏板12へと伝達し、各板と空洞14とが共鳴して音を発する。アクチュエーター40から振動を入力する場合には、アクチュエーター40が駒20に振動を与えて自動演奏が可能であるが、アクチュエーターを用いない場合には、演奏者が弓(図示しない)で弦21を振動させ、弦21が駒20に振動を与えることで演奏が可能である。
【0020】
駒20は表板11上に設けられ、弦21からの振動を表板11に伝達する役割を持っている。弦楽器は主に表板11を振動させることによって、楽器本体から外部へと音を発するものである。駒20の位置は演奏する弦楽器の表板11とそれ以外の裏板12、側板13、魂柱22及び空洞14の振動を最適な状態とし、また、弦楽器が本来備える奥行きのある音色を出すために最適な位置に微調整されている。本実施形態の駒20も、表板11を用いたバイオリン1に元々備えられていた位置と同様の位置に備え付けられている。駒20が正確な位置に設けられているため、演奏者による演奏に際しても、またアクチュエーター40からの振動伝達による自動演奏に際しても、バイオリン1が本来持つ音色を奏でることができる。
【0021】
駒20は一方の端部が二股に分かれ、他方の端部が丸みを帯びた円弧状に形成された板状部材であり、表板11に対して垂直、かつ弦21に対しても直交するように設けられている。駒20の一方の端部は、接着剤等を用いずに、表板11に設けられた凹部又は孔(図示せず)と係合することにより仮固定されており、他方の端部は弦21に当接するようになされており、弦21から与えられる付勢力によって当該弦21と表板11との間に固定されている。従って、弦21を緩めた場合には、駒20の固定は解除され、表板11に対しては垂直な状態ではなくなる。このように駒20を接着剤等で固定しない理由は、駒20と表板11との間に接着剤等が入り込み、駒20から表板11への良好な振動伝達が損なわれるため、好ましくないからである。
【0022】
上述のように、二股に形成された駒20の一方の端部が表板11に当接するが、表板11におけるその当接点A、B間には、空洞14と連通する貫通孔15が設けられている。アクチュエーター40は空洞14内に配置されている。アクチュエーター40の一端には、振動出力部41が設けられており、この振動出力部41が貫通孔15を介して外部に露出している。この振動出力部41の先端は、駒20の二股の根元部分に当接しており、アクチュエーター40で発生した振動が振動出力部41を介して駒20に与えられる。
【0023】
また、振動出力部41は貫通孔15の内壁に接触することなく配置される。貫通孔15の内壁に接触してしまうと、振動出力部41から表板11に直接振動が伝達されるため、表板11に対して最適な位置に設けられている駒20からの振動伝達を阻害し、音質を低下させてしまう。貫通孔15の径が大きすぎると、空洞14内での共鳴状態を阻害してしまうおそれがあるため、貫通孔15はできるだけ小さく、かつ、振動出力部41と接しないような径であることが好ましい。
【0024】
一方、アクチュエーター40の他端と裏板12との間には、例えばシリコンゴムからなる弾性部材16が挟持されている。この場合、アクチュエーター40は、弦21を張ることにより固定された駒20と、裏板12によって支持された弾性部材16とによって挟まれて固定されている。アクチュエーター40の他端と裏板12との間に弾性部材16を介在させたことにより、アクチュエーター40の振動が弾性部材で吸収されるため、アクチュエーター40から裏板12へ直接伝達される振動を減少させることができる。このように、魂柱22及び側板13以外からの裏板へ振動伝達を減少させることで、バイオリン1の音質の低下を防ぐことができる。
【0025】
<アクチュエーターの構成>
アクチュエーター40は、圧電アクチュエーター、磁歪アクチュエーターなど、様々なアクチュエーターを用いることができるが、本実施形態では、磁歪アクチュエーターを用いた例を説明する。
【0026】
図3は磁歪アクチュエーターであるアクチュエーター40の正面断面図である。アクチュエーター40は、振動出力部41と、外装体42と、与圧部材43と、磁歪素子44と、永久磁石45と、ヨーク部材46と、コイル47と、ボビン48とを備える。
【0027】
外装体42は、金属材料などの剛性材料によって構成され、内部空間49と、底部50とを有する。外装体42は、筒状部51の一端に、底部50を嵌め込んで、ねじなどの止め具52によって固定した構造となっており、底部50と対向する側には開口部53を有している。
【0028】
開口部53は、筒状部51の他端に形成した内向きつば部54を有する。振動出力部41、与圧部材43、磁歪素子44、永久磁石45、ヨーク部材46、コイル47及びボビン48は、外装体42の内部空間49に収納されている。
【0029】
ボビン48は、筒状部55及びその両端につば部56、57を有しており、コイル47はボビン48の筒状部55の外周面に巻かれている。ボビン48の筒状部55の内部には、棒状の磁歪素子44が挿入されている。ボビン48のつば部56は、底部50の内面に設けられた段部60に嵌め込まれる。磁歪素子44は、相対する両端のうち、一端が段部60に当接し、底部50によって受けられている。
【0030】
永久磁石45は、円筒体で構成されていて、内部に磁歪素子44、コイル47及びボビン48を収納するとともに、外装体42の内部空間49内に配置され、相対する両端の一端が、外装体42の底部50によって受けられ、他端が外装体42の内部空間49の内壁面に形成された段部61によって受けられている。
【0031】
ヨーク部材46は、中央部に厚み方向に貫通する貫通口62が空けられた円環状盤体である。ヨーク部材46は、永久磁石45及び底部50とともに、擬似閉磁路を形成して、磁歪素子44に磁気バイアスを印加する。
【0032】
振動出力部41は、一端側が磁歪素子44の他端側に、貫通口62を介して接続され、他端が開口部53を通して外部に導かれている。振動出力部41は、好ましくは、高分子材料を主成分とする材料によって構成される。振動出力部41は、磁歪素子44と接続される一端側に、磁歪素子44を受ける凹部63が設けられている。振動出力部41の胴部64は、段付状となっており、その胴部64の後端部には、つば部65が設けられている。
【0033】
与圧部材43は、外装体42と振動出力部41との間に介在し、振動出力部41を磁歪素子44の方向に付勢する。与圧部材43は、金属製板ばね、または、金属コイルばねが使用できるが、高分子材料を主成分とする弾性材料が好ましい。具体的には、ある一定の弾性係数を有する高分子ゴム、または、高分子プラスチックなどである。これらは、高分子材料の単独材料であってもよいし、高分子材料に無機粉体等を添加した複合材料であってもよい。この場合、与圧部材43は、円筒状であり、筒状体の軸方向でみた一端が外装体42によって受けられ、他端が、振動出力部41のつば部65によって構成される段部66によって受けられる。与圧部材43は、振動出力部41の胴部64を包囲するように配置され、胴部64の端部に設けたつば部65によって構成される段部66と、スペーサ67のつば部68の段部69との間で圧縮される。
【0034】
スペーサ67は、外装体42と振動出力部41との間に挿入されている。スペーサ67も、高分子材料を主成分とする材料によって構成することが好ましい。スペーサ67は、つば部68を有しており、つば部68が、外装体42の内向きつば部54の内面70に重なり、それによって支持されている。
【0035】
かくしてこのような構成を有するアクチュエーター40において、コイル47に後述する受信機によって得た電気音響信号を流すことにより、当該電気音響信号に基づく磁界が磁歪素子44に印加され、磁歪素子44を電気音響信号に応じて伸縮させることができる。この磁歪素子44の伸縮は、機械的振動として振動出力部41に伝達され、当該振動出力部41を介して外部に出力される。上述したように、本実施形態では、振動出力部41は、駒20に当接しているので、電気音響信号に基づく振動を駒20に伝達することができる。
【0036】
<受信機の構成>
図1及び図2を用いて説明した本実施形態のバイオリン1においては、本体10の空洞14内に図示せぬ受信機が設けられており、この受信機によって外部から送信されたアクチュエーター40を駆動するための電気音響信号を受信し、その受信した電気音響信号をアクチュエーター40に供給して電気音響信号に基づく振動を発生させる。
【0037】
図4は、本体10に設けられた受信機及びその受信機に対して電気音響信号を送信する送信機の構成を示すブロック図である。図4に示すように、送信機80には、半導体メモリやハードディスクドライブ、或いは光ディスク等に記録された音楽データを再生する音楽再生装置、いわゆる再生プレーヤー81が接続されている。この場合、音楽データとしては、バイオリンの演奏データである。再生プレーヤー81によって再生された音楽データは、アナログの電気音響信号に変換され、当該再生プレーヤー81から出力される。この場合、再生プレーヤー81から出力される電気音響信号は、バイオリンの演奏音を示す電気信号である。電気音響信号は、送信回路82に入力され、ここで所定の通信方式に基づく信号処理が施され、当該電気音響信号に基づく無線信号が生成される。この無線信号は、送信アンテナ83を介して送信される。
【0038】
一方、受信機90は、受信アンテナ91及び受信回路92を有しており、送信アンテナ83から送信された無線信号を受信アンテナ91で受信する。受信された無線信号は受信回路92に送られ、ここで所定の受信処理を施すことにより電気音響信号が復元され、上述したように、アクチュエーター40の駆動用信号として当該アクチュエーター40に供給される。かくしてアクチュエーター40において、この電気音響信号を内部のコイルに供給することにより、この電気音響信号に基づく振動を発生することができる。
【0039】
なお、ここでは図示しないが、受信機90には動作スイッチが設けられており、動作スイッチをオフすることにより、アクチュエーター40に対する電気音響信号の供給を停止することができ、アクチュエーター40による自動演奏を停止して、演奏者による通常の演奏も可能になっている。その場合、演奏者は、通常のバイオリンと同様に、弓で弦21を振動させれば良い。
【0040】
<第二の実施形態>
図5は本発明の第二の実施形態であるバイオリン100の断面図を表すものである。なお、駒20やアクチュエーター40など、図2で説明した部分と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0041】
空洞14内には、側板13同士を接続する木製の梁17が設けられている。アクチュエーター40は第一の実施形態とは異なり、梁17と駒20との間に固定されている。
【0042】
この構成によれば、アクチュエーター40が裏板12と直接接することなく配置されているため、アクチュエーター40から直接裏板12に振動が伝達されることを防止でき、音質の低下を防止することができる。梁17は側板13との接合面積を小さくできるため、また弦楽器の共鳴は主に表板11と裏板12によって起こると考えられるため、その振動が伝わったとしても音質に対する影響は小さくなる。この構成では、魂柱22が表板11から裏板12への振動伝達を担うことによって、表板11と裏板12の振動が通常のバイオリンと同様の振動状態に近くなり、バイオリンが狙う本来の音色に近づけることができる。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、これらも本発明の範囲に包含されるものであることは言うまでもない。
【0044】
例えば上述の第二の実施形態においては、梁17によってアクチュエーター40を支持するようにしたが、本発明はこれに限らず、第一の実施形態と同様に、梁17とアクチュエーター40との間に弾性部材を介在させるようにしても良い。
【0045】
また、第一の実施形態、第二の実施形態では共に空洞14の内部にアクチュエーター40を配置しているが、バイオリン本体10の外部に駒20と接触するようにアクチュエーター40を配置するようにしてもよい。
【0046】
また、上記の各実施形態では、アクチュエーター40の振動出力部41と駒20とが直接接触しているが、アクチュエーター40による振動が駒20に直接的に伝達される限り、両者間に何らかの部材が介在していても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】第一の実施形態であるバイオリン1の斜視図である。
【図2】第一の実施形態であるバイオリン1の断面図である。
【図3】アクチュエーター40の内部断面図である。
【図4】送信機及び受信機の構成を示すブロック図である。
【図5】第二の実施形態であるバイオリン100の断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1,100…バイオリン
10…本体
11…表板
12…裏板
13…側板
14…空洞
15…貫通孔
16…弾性部材
17…梁
33…f字孔
20…駒
21…弦
22…魂柱
30…ネック
31…糸巻
32…テールピース
40…アクチュエーター
41…振動出力部
42…外装体
43…与圧部材
44…磁歪素子
45…永久磁石
46…ヨーク部材
47…コイル
48…ボビン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弦と、
表板、裏板及び前記表板と前記裏板とを接合する側板を有し、内部に空洞を備える本体と、
前記表板上に設けられ、前記弦を支持する駒と、
入力された電気音響信号に基づく振動を前記駒に与えるアクチュエーターと、
を備えることを特徴とする弦楽器。
【請求項2】
前記本体は、前記空洞と連通するように前記表板に設けられた貫通孔を有し、
前記アクチュエーターは、一端に設けられた振動出力部を有し、
前記振動出力部が前記貫通孔を介して前記駒に接触するように、前記アクチュエーターは前記空洞内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器。
【請求項3】
前記アクチュエーターの他端と前記裏板との間に挟持された弾性部材をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の弦楽器。
【請求項4】
前記本体は、対向する前記側板同士を連結すると共に、前記アクチュエーターの他端を支持するように設けられた梁をさらに備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の弦楽器。
【請求項5】
前記アクチュエーターが磁歪アクチュエーターである、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の弦楽器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate