説明

強化フォーム材を製造するための装置及び方法

本発明は、強化フォーム材を製造するための、及び繊維半製品(4)をフック(16)に受容させるための装置に関する。この場合、この装置は、搬送装置を備えた第1のサブユニットと、受容装置(3)を備えた第2のサブユニット(5)とを有している。搬送装置(1)は、繊維半製品を受容装置(3)に供給するように構成されていて、前記第1のサブユニット(6)と第2のサブユニット(5)とは、第1のサブユニット(4)を第2のサブユニット(5)に対して相対運動させることによって、所定の長さの繊維半製品(4)が提供される。第2のサブユニット(5)の受容装置は、フック(16)に対して受容装置(3)を相対運動させることによって繊維半製品(4)をフック(16)内に受容させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料を製造する技術分野に関する。特に本発明は、強化フォーム材を製造するための、かつ繊維半製品をフック内に受容するための装置に関する。また本発明は、強化フォーム材を製造するためのシステム、並びにフォーム材を補強するために、繊維半製品をフック内に受容するための方法に関する。また本発明は、強化フォーム材を航空機において使用するための使用法、並びにこのような強化フォーム材を使用した航空機に関する。
【0002】
背景技術
密度に対する剛性若しくは強度の良好な比に基づいて、航空機構造の分野において、複合材料及び特にサンドイッチ構造が広く使用されている。サンドイッチ構造は、一般的に、上部及び下部のカバーシート若しくはカバー層より形成されていて、これらの上部のカバー層と下部のカバー層との間に、強度を高めるために、例えば六角形横断面を有する垂直に延在する複数の隔室より形成されたハニカム状のコア構造が設けられている。
【0003】
フォーム材の固有の機械的なポテンシャルは、フォーム材の構造に基づいて、ハニカム構造と比較して低い。それにも拘わらず、フォーム材は、特に構成部材の製造時において、また追加された構成部材特性の範囲内において、フォーム材のマルチ機能に基づいて、航空機構造のためのサンドイッチ構造に使用するために適している。従って、密度の過大な増加を招くことなく、フォーム材の機械的な特性を高めるための様々な試みがなされている。縫製技術、ピンの組み込み等の方法によって、構造の重量を著しく高めることなしに、コアが局所的に強化される。しかも、種々異なる方法において、コア構造の機械的な特性を、ピンの密度及びピンの角度を局所的に変化させることによって、構造の機械的な特性を使用状況に応じて調整する可能性がある。静的な観点で見て有利である機械的な特性の他に、このコア構造は付加的に、衝撃つまりインパクト若しくはインパクトダメージの大きさのために非常に有利な特性を有している。例えば強化フォーム材においては、亀裂を止める作用が確認されている。
【0004】
硬質フォーム材(ハードフォーム材)より成るコアを有するサンドイッチ構造は、特に、熱的及び音響学的な絶縁の領域において、並びに製造時に、ハニカム構造に対して利点を有しているが、機械的な特性に関しては比較的弱いという欠点がある。このような機械的な欠点を補うために、縫製技術が用いられており、この縫製技術によって、繊維、繊維束又は糸が硬質フォーム材より成る構成部分内に縫い込まれる。樹脂含浸プロセス後に、繊維が縫い込まれた領域が、フォーム材を機械的に強化する。
【0005】
フォーム材を強化するために一般的に実施される縫製法は、ニードルによってフォーム材を突き刺し、それと同時に糸若しくは繊維束又は繊維によって、硬質フォーム材を貫き通すようになっている。糸を固定するために、2つの異なる方法が用いられる。一方では、いわゆるタフティング(tufting)縫製法を用いて、糸を硬質フォーム材層に通し、反対側に位置する基板例えばシリコーンゴムに固定するようになっている。縫い目の形成後に基板は取り出される。
【0006】
第2の縫製法は、両面縫製法のカテゴリーに属する。この場合、ニードルを用いて上糸をサンドイッチ構造のカバー層から、層構造に貫き通すようになっている。次いで、上糸が、層構造の他方側で下糸によって固定される。
【0007】
ニードル及び糸が同時にフォーム材に侵入するので、提供された繊維量の直径よりも大きい孔がフォーム材に形成される。例えば硬質フォーム材が、さらに処理され場合(例えば含浸中に)、繊維束によって満たされていない、孔の残存する中空室が樹脂によって満たされる。
【0008】
公知の縫製法は、少なくとも1本のニードルがフォーム材を貫通し、この際に同時に糸がフォーム材内に侵入するようになっている点で共通している。この場合、フォーム材にニードルを刺し込む間、糸はニードルのほぼ全長に亘ってニードルに対して平行に延在している。従って、刺し込み孔の大きさは、ニードル直径及び糸の太さによって決定される。
【0009】
従って、すべての公知の方法における欠点は、フォーム材からニードルを引き抜いた後に残存する孔は、挿入された糸の太さに対して大きすぎることになる。この場合、樹脂を含浸させると、繊維によって満たされない孔領域が樹脂によって満たされるので、繊維によって得ようとする、機械的な特性の改善は、予定した程度には得られず、ほぼ使用された樹脂に依存することになる。しかしながら、固有の、つまり重量に基づく機械的な特性の改善は、ハニカム構造と比較して、航空機構造において必要とされる軽量構造の可能性のためには小さすぎるので、このような形式の強化フォーム材は希にしか使用されない。
【0010】
本発明の利点及び重要性を明らかにするために、強化材料を製造するための技術分野について以下に説明する。
【0011】
チタンピン強化材(Titan-Pinverstaerkung)の影響によるサンドイッチ構造におけるダメージパターンの検証において、強化フォーム材のダメージを受ける面は、内側列内の領域に限定されていることが分かった。従って、ダメージは局所的に限定されている。また、強化された領域間の間隔が互いに影響し合うことも分かった。強化箇所を比較的密集して設けた場合に、局所的な撓み及び全体的な撓み、並びにカバー層の剪断ダメージ等の相互作用によってカバー層にダメージが発生すると、強化密度が低いことによって剛性が低下し、カバー層のダメージを被った箇所は撓み易くなる。ダメージパターンは、衝撃を受けたカバー層における局所的なダメージ及び微小クラック(微小亀裂)を示しており、裏面にダメージは発生していない。カバー層内に侵入したピンは、衝撃を受けた領域内で抜け出している。さらに、衝撃を受けた領域において繊維破断が生じ、またコアがカバー層から局所的に剥離する。実際に得られた結果は、論理的なシミュレーションによって得られた結果とほぼ同じである。この検証において、CAI実験(CAI Untesuchung)も行われている。CAI実験によれば、強化されていないフォーム材における主なダメージメカニズムは、カバー層のマイクロバックリング(microbuckling;微小座屈)に存在することが分かった。強化フォーム材のNDT(脆性破壊遷移)特性の検証の他に、強化角度の関連性も検証されている。この場合、カバー層からピンが抜け出ることによって、ダメージ導入の限界値はピン角度に大きく関係している。大きいダメージが生じた場合の限界値は、20゜の強化角度のほぼ2倍以上である。圧力負荷時の強化フォーム材のエネルギー吸収能力の実験(経験的にも、またFEM分析によっても)によれば、厚さを大きくすることによって、エネルギー吸収能力は著しく高められることが分かった。そのための重要な注意点は、強化エレメントの間隔が、同じ構造の強化されていないサンドイッチ構造において生じる折りたたみ(Faltung)の半分の波長よりも小さい、という点にある。
【0012】
補強ピンによる強化:
工業的な開発プロジェクトにおいて、48kg/mのハニカム構造の特性に相当し、この場合、10%の重量削減が達成されている、新規なサンドイッチ構造が開発されている。この新規なコア材は、構造特性を改善するために、薄いピンによって強化された軽量のキャリアフォーム材より成っている。この強化された半製品は、任意の横断面を有する薄いロッド状のエレメントである。この薄いロッド状のエレメントは、十分な自立性を有することを前提としている。何故ならば、そうでなければ加工することができないからである。使用されたピンは、0.279〜0.711mmの直径を有している。それぞれの材料特性を考慮して、ピンは、全部で3種類の材料、例えばFVK(繊維強化プラスチック)、チタン合金、ガラス、ニカロン(Nicalon)又は石英より成っている。開発された方法によれば、ピンが超音波によってフォーム材内に打ち込まれ、第2段階で表面の変換が行われる。この方法によって製造された製品は、トレードマークK−CORTMの名前で市販されている。また選択的に、ピンをカバー層内に侵入させてもよい。この製品は、X−CORTMの商品名で市販されている。この方法の利点は、強化半製品が、別個のプロセス段階でエンドレス製品(長尺製品)として製造できる、という点にある。このような利点は、その特性が繊維体積量及び繊維配向に大きく関連している繊維強化半製品において、非常に有利である。従って、設計者は、局所的なピンの密度、ピンの長さ、ピンの直径及びピンの角度を変化させることによって、それぞれの使用のために最適なコア材を設計する可能性を得ることができる。可能な角度は、特に強い圧力にさらされる構成部分領域のための垂直なピンから、剪断負荷に対する強化のための角度20゜乃至30゜までである。
【0013】
乾燥した半製品による強化:
フォーム材の乾燥強化は種々異なる方法(縫製法、巻き上げ/編み込み法)で可能である。形成された製品は、強化の質においても、また適応性においても異なっている。乾燥補強したフォーム材コアは、続いて行われる含浸プロセスで完成される。
【0014】
縫製法:
縫製法においては、原理的に異なる2つの方法がある。例えば、1本の上糸(例えばタフティング、ブラインドステッチ)だけを使用した片面縫製法、及び上糸と下糸とから成る両面縫製法がある。まず、両面縫製法について説明する。一般的に、繊維処理における種々異なるステッチ形式が公知である。例えば、本縫い及び鎖縫いがある。
【0015】
このような形式のステッチのうちの、二度本縫いが、フォーム材を強化するために最も適していることが分かった。二度本縫いを形成するために、繊維工業における上糸及び下糸(ニードル糸及びグリッパ糸とも称呼されている)が使用される。ニードル糸は、ニードルの尖端に設けられたニードル孔によってニードルに保持され、構成部分に刺し込まれる。ニードルを引き戻すと、ニードル糸がループを形成し、このループがグリッパ尖端によって掴まえられる。グリッパを回転運動させることによって、ループは広げられ、グリッパ周囲が引き寄せられる。この過程によって、グリッパ糸はニードル糸のループによって囲まれ、これによってグリッパ糸は固定される。ループ点の位置は、糸の張力によって調節される。繊維工業においては、上糸の張力と下糸の張力とを同じにすることによって、結び目を縫製品の中央に位置決めすることが一般的である。これによって特に、縫い目の高い伸縮性が得られる。繊維強化技術において二度本縫いを行う際に、結び目を中央に配置すると、不都合な副作用が生じる。基板内で糸が伸張すると、繊維束の繊維に既に発生しているウェーブが一層強くなる。しかしながら、繊維強化材の相互作用は、積層材内の繊維の配向に著しく依存しているので、妨害(避けられないものではあるが)をできるだけ小さくする必要がある。
【0016】
その他の副作用は、繊維強化織物を縫い合わせることによって生じる。縫い合わせることによって、各層の固定と共に、層間の剪断強度を高めることができる。つまり三次元で強化が得られる。ループ箇所は、この強化における弱い箇所を形成するので、できるだけこの作用領域の外に位置させるようにしなければならない。以上の理由から、繊維強化技術において、ループ箇所は、下糸張力が高められることによって積層材の下側に位置する。処理しようとする縫い糸において、ニードル糸がステッチ形成時に強い摩擦及び横方向負荷にさらされることを考慮する必要がある。これによって、十分な強度を有する糸(例えばケブラー;Kevlar)だけが問題なく処理できる。粗糸の使用は、困難なだけではなく、しばしば不可能でもある。繊維半製品における前記二度本縫いの原理は、繊維の厚さに対して基板の厚さが大きいために、変更を加えなければ、フォーム半製品の強化プロセスにそのまま利用することはできない。このために、それに適した装置が、研究プロジェクトで開発されている。
【0017】
ソーイングマシン(ミシン;sewing machine)における、例えば個別の縫い針はニードルバーに置き換えられ、このニードルバーによって、複数のステッチ(縫い)が同時に実施される。基板下側のグリッパシステムは、シャトル織機の原理によって代用される。刺し込んだ後で、上糸のループは下側で広げられ、下糸がすべてのループに通される。二度本縫いによって強化された構成部分が、特に研究の対象である。強化フォーム材においては、衝撃を受けた後に剥離されたカバー層の面が著しくは減少され、この場合、目に見える外側のダメージは、内部ダメージよりもほんの少しだけ小さい。吸収されるエネルギーの大きさは、カバー層が穿孔されて再び低下するまで、まず増大する。縫製技術によって強化フォーム材の挙動に対するさらなる研究において、このような強化形式によって、ダメージ公差は公称機械特性と同じように高められるが、重量の増大はわずかである。片面縫製法は、前記両面縫製法に対して、構成部分を一方側から処理すればよいので、非常に有利である。可能な縫製法は、例えばブラインドステッチ及びタフティングである。
【0018】
ブラインドステッチは、ステッチ形成に基づいて強化法とは異なる。縫製法としてのタフティングは、二度本縫いにおいて使用されるが、この場合、下糸の代わりに、基板例えばシリコンが使用され、このシリコン内に、形成されたループが、ニードル引き抜き時に固定されるようになっている。
【0019】
発明の開示
本発明の課題は、強化フォーム材の製造を改善することである。
【0020】
本発明によれば、独立請求項の特徴を有する、三次元的に補強されたフォーム材を製造するための、かつ繊維半製品をフック内に受容するための装置、並びにシステムが提供されている。
【0021】
本発明は、例えばフォーム材に使用した例について記載されているが、その他の分野において使用することもできる。本発明の枠内で、繊維束とは、延伸された複数の、撚られていない単繊維又はモノフィラメントより成る粗糸、単繊維自体並びに、単繊維又は繊維束に撚りを加えた糸のことである。本発明の枠内で、繊維束の太さとは、圧縮された形のすべての単繊維を合計したもののことである。
【0022】
さらにまた、本発明による装置、システム及び方法は、場合によっては、繊維半製品の概念とは異なる強化材を有する別の材料を製造するためにも使用することができる。
【0023】
本発明の有利な実施例によれば、強化フォーム材を製造するための、及び繊維半製品をフックに受容させるための装置が提供されている。この装置は、搬送装置を備えた第1のサブユニットと、受容装置を備えた第2のサブユニットとを有している。この場合、前記搬送装置は、前記受容装置内に繊維半製品を供給するように、構成されている。これに対して、前記第1のサブユニットと第2のサブユニットとは、第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動によって、所定の長さの繊維半製品が提供されるように、構成されている。前記第2のサブユニットの受容装置は、前記フックに対して相対的な受容装置の相対運動によって繊維半製品がフック内に挿入されるように、構成されている。
【0024】
第1のサブユニットの本発明による搬送装置は、繊維半製品を所定の方向に搬送する状態にある。例えば繊維半製品は、第2のサブユニットの受容装置内に導入され、この受容装置のギャップ内でフック例えばフックニードル内に挿入されるようになっている。この挿入は、強化しようとする材料若しくは強化しようとするフォーム材にフックが刺し込まれた後で行われる。この搬送装置は、例えば複数のいわゆる搬送ローラによって実現される。これらの搬送ローラは、互いに接近して向かい合って配置され、かつ互いに逆向きに回転せしめられ、2つのローラ間の中央に位置する繊維半製品を、ローラ表面との摩擦力によって搬送するようになっている。しかしながら、搬送装置として、繊維半製品を所定の軸線に沿って搬送するコンベヤベルト又は個別の機械的なグリッパを使用してもよい。繊維半製品を搬送する目的は、半製品を所定の長さだけ搬送装置の後ろの領域に搬送し、それによって、所定量の半製品を、後で切断するか又は切断せずに、強化しようとする材料内に組み込むことである。
【0025】
第2のサブユニットに対する第1のサブユニットの相対運動によって、原理的に、この装置の3つの異なる独立した運動が可能である。第1の運動可能性において、第1のサブユニットがその位置に留まるか若しくは不動であって、第2のサブユニットの運動によってすべての運動が実施される。第2の運動可能性において、第2のサブユニットがその位置に留まり、第1のサブユニットだけが移動可能である。第3の運動可能性において、第1のサブユニットも第2のサブユニットも、その他のすべての運動可能性と同じように、所定の長さの繊維半製品を提供することができるように運動可能である。
【0026】
この場合、本発明によるこのような運動及びその他の運動は、任意の駆動手段、例えば電気式、機械式、空気圧式又は液圧式の駆動手段によって生ぜしめられる。
【0027】
本発明において、所定の長さとは、繊維半製品が受容装置に供給された後、及び第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動後に、繊維半製品の位置が、受容装置に対して、つまり半製品が後で受容される箇所に対して適合されることによって得られる長さ、という意味である。この場合、所定の長さは、大抵の場合、処理しようとする材料内において必要とされる半製品の長さによって規定される。またこの場合、材料厚さ及び、補強しようとする材料内に半製品が組み込まれる刺し込み角度若しくは敷設角度が、重要な値である。
【0028】
本発明の実施例において用いられた相対運動の概念は、繊維半製品をフックに受容させる運動のためにも用いられる。この場合、繊維半製品若しくは繊維束を受容する対象物、つまり例えばフックに対して相対的な相対運動を意味する。このことはつまり、受容装置が運動を実施し、かつフックがその位置に留まっている(第1のケース)ことも、またそれとは逆に、受容装置がその位置に留まっていて、かつフックが運動を実施する(第2のケース)ことも可能である。この場合、前記第1のケースにおいては、繊維半製品が受容装置と機械的に、かつ力を伝達する形式で結合されているので、繊維半製品が受容装置の運動時に、受容装置と一緒に同じ方向及び同じ配向で移動する、ということが考慮される。これによって、前記第1のケースにおいて、繊維半製品を、フック内に又は半製品を受容するためのその他の任意の装置に受容させることができる。また、受容装置が静止していて、ひいては機械的な結合に基づいて繊維半製品も静止している、前記第2のケースにおいても、フック内に繊維半製品を受容するために、フックを繊維半製品に向かって移動させることができる。第1のケースと第2のケースとを組み合わせて、2つの部分、つまり受容装置とフックとを同時に移動させて、繊維半製品をフックに受容させることも可能である。
【0029】
本発明の前記実施例によれば、フォーム材に孔を形成し、次いで繊維をフォーム材に挿入することができる。従って、本発明のシステムによれば、繊維によってフォーム材が強化されるようになっており、この場合、フォーム材コアの機械的な特性の改善は、主に組み込まれた繊維によって得られ、それに続いて行われる、繊維を取り囲む大きすぎる孔内に含浸プロセスによって浸透せしめられる樹脂によって得られるものではない。
【0030】
本発明による装置は、繊維強化フォーム材の利点を実現することができ、この場合、従来の欠点を伴うことはない。
【0031】
本発明の別の実施例によれば、繊維半製品を所定の長さに切断するように構成された少なくとも1つの切断工具が設けられている。
【0032】
本発明の考え方は、フォーム材を強化するための繊維束を、複数の孔(この孔内で繊維束が最終的に整列される)を形成する際に、同時にもたらすのではなく、まずフォーム材に第1の面から第2の面に向かって貫通孔を設け、次いで前記第2の面側に準備してある繊維半製品又は繊維束の一部を、前記貫通孔を通して前記第1の面に向かって引き込む、ということである。これは、本発明による装置のその他のすべての実施例に当てはまる。
【0033】
本発明のこのような考え方は、半製品密度の局所的な変化、ピン密度の局所的な変化及び、半製品がフォーム材内にもたらされる角度の局所的な変化によって、構造の機械的な特性を、使用例、及び局所的に必要とされる機械的な特性に合わせることができるように、さらに補足されるべきである。この可能性は、縫い目が閉じられている場合には、限定的である。従って、本発明による装置は、この実施例におけるように、繊維半製品を短くするために、少なくとも1つの切断装置を有している。この場合、それぞれの必要に応じて例えば、強化しようとするフォーム材の厚さによって、及び半製品をフォーム材に挿入させる挿入角度によって、半製品の必要な長さが得られる。
【0034】
本発明の装置において、特別な繊維半製品(繊維半製品を分離するために特殊なカッタを必要とする)を使用する場合、この特殊な切断工具は、1つの実施例として可能である。鋭いカッタ状の刃を備えた機械的なカッタ以外に、熱、超音波、又は電流或いは光りを用いた切断に基づいて、可能である。
【0035】
本発明の別の実施例によれば、切断工具は、第1のサブユニットに取り付けられている。
【0036】
この本発明による装置の実施例は、例えば図1に示されており、この図1において、例えば2つの切断工具2が第1のサブユニット6に取り付けられている。この場合、この切断工具2は、刃を備えた機械式の切断工具であるが、可能な切断工具として、前記特殊な切断工具が除外されるものではない。
【0037】
本発明の別の実施例によれば、フックはいわゆるフックニードルに配置されている。
【0038】
この場合、フックニードルとは、例えば繊維束をフォーム材に引き込むために構成された縫い装置を意味する。従って、特にサンドイッチ構造を製造するための分野において使用される縫い装置が公知である。サンドイッチ構造は、カーボンファイバ又はその他の繊維複合材によって強化される、例えば心材を有する複合材又はフォーム材より成っている。本発明による装置を、このようなサンドイッチ構造を製造するためのものに技術的に転用するために、このような縫い装置のために、いわゆるフックニードルが使用される。この場合、フックニードルは追加的に、閉鎖機構を有していてよい。
【0039】
本発明の実施例によれば、この装置は空気圧式の駆動装置を有しており、この場合、この空気圧式の駆動装置は、2つの相対運動のうちの少なくとも1つを生ぜしめるように構成されている。
【0040】
この場合、空気圧式の駆動手段は、圧縮空気を生ぜしめるための手段であってもよいし、圧縮空気管路によって圧縮空気を、シール及びノズルを含む相応の運動部分に伝達する手段であってもよい。
【0041】
本発明の別の実施例によれば、受容装置はさらに垂直なギャプを有している。この場合、垂直なギャプは、フックがギャプ内に導入されるように、構成されている。また、第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動は、この相対運動を実施した後で、繊維半製品の中央がギャップの中央に位置するように実施される。
【0042】
この場合、繊維半製品の中央は図2cに概略的に示されている。繊維半製品の中央は、繊維半製品が後から、(場合によっては、若しくは必要に応じて)カッタ若しくは切断工具によって切断される箇所から測定される。従って、図2cでカッタの左側に位置する、繊維半製品の部分が、次の段階で受容され、かつ強化しようとする材料内に設けられる、繊維半製品の部分の全長を構成している。第2のサブユニットに対する第1のサブユニットの相対運動は、受容装置のギャップの中央までの、切断工具2の可能な間隔が、ギャップの中央から繊維半製品の端部までの間隔と同じ長さになるように、実施される。
【0043】
これによって、繊維半製品をフック内でギャプの中央に正確に受容する際に、及び強化しようとするフォーム材料内に繊維半製品を後から引き込む際に、フォーム材に形成された孔の各箇所に同じ繊維密度が得られるように保証される。フック内に受容する際に半製品の一部がフックを包囲することによって形成されるループは、同じ長さの2つの端部を有する。
【0044】
本発明の実施例によれば、この装置は、搬送装置として少なくとも1つの搬送ローラを有している。
【0045】
この場合、これらの搬送ローラは、繊維半製品を連続的に機械式に受容装置内に搬送する。また、図2a〜図2fには、繊維半製品若しくは粗糸を前進送り運動するための搬送ローラの機能形式及び意義について鳥瞰的に上から見た図が示されている。後で強化材としてフォーム材に挿入される繊維半製品を、適した長さで、フックによって受容される箇所の中央にもたらすために、ローラは半製品の前進送り運動を実施する。粗糸若しくは半製品の前進送り運動と、本発明による装置内に位置する、半製品の部分の中央に対して相対的にギャップ中央を位置決めする作業とを組み合わせることによって、所定の長さの繊維半製品を、フックによって後で受容する箇所に準備することができる。この場合、「本発明の装置内に位置する半製品の部分」とは、例えば図2cで切断工具の左側に位置する、半製品の部分のことである。本発明による装置内における半製品の長さを測定するための始点が選定されているのは、幾つかの実施例において、処理しようとする半製品の長さが切断過程時における切断によって規定されるからである。
【0046】
本発明の別の実施例によれば、下部の部分システムと上部の部分システムとを有する、強化された材料を製造するためのシステムが提案されている。この場合、強化しようとするフォーム材料が前記2つの部分システム間にもたらされるようになっていて、前記下部の部分システムが、前記本発明の実施襟による装置を有している。これに対して、前記上部の部分システムがニードルロッド駆動装置及び/又はタフティング・ミシン(tufting sewing machine)を有している。
【0047】
本発明の考え方は、フォーム材を強化するための繊維束を、複数の孔(これらの孔内で繊維束が最終的に整列される)の形成時に同時に設けるのではなく、フォーム材にまず第1の面から第2の面に向かって貫通孔を設け、この貫通孔内に、第2の面側(つまり第1の面とは反対側)に準備された繊維束を、前記第1の面に向かう方向に引き込む、という点にある。
【0048】
この場合、繊維束は繊維半製品であって、この繊維半製品は、下部の部分システムによって、つまり本発明の前記実施例による装置によって、第2の面側で準備されるようになっている。これに対して、繊維束若しくは繊維半製品を最終的に整列させ、それと同時に繊維半製品を受容するためのフックを受容装置に近づけるための複数の孔の製造は、上部の部分システムによって、例えばニードルバー駆動装置によって行われる。
【0049】
本発明によるシステムは、片面縫製法を実施するために使用され、フック若しくはフックニードルは、オーム材内に孔を同時に形成し、かつフォーム材内に繊維を引き込むようになっているので、本発明によるシステムによって、提供された繊維が主にフォーム材の機械的な特性を改善するための用いられるようになっており、このようにして、繊維によるフォーム材の強化を改善することができた。
【0050】
上部の部分システムによって、強化しようとする材料を貫通縫いするために、材料を両部分システム間にもたらすことも、また両部分システム間に固定することもできる。
【0051】
これは、前記本発明のすべての装置に当てはまる。
【0052】
貫通孔の配向は、特に強化しようとするフォーム材のそれぞれの形状、並びに運転中に得ようとする負荷状況に応じて、個別に適合させることができる。このシステムによれば、特殊な負荷時及び使用例に適合させてコア構造を調整する可能性が得られる。
【0053】
本発明の別の実施例によれば、本発明によるシステムはさらに、強化しようとするフォーム材を搬送するための搬送機構を有しており、該搬送機構は、フォーム材を前記2つの部分システム間において所定の段階で搬送するように、構成されている。
【0054】
フォーム材平面におけるフォーム材の種々異なる箇所を強化することができるようにするために、フォーム材に貫通孔を形成する際に、所望の局所的な箇所に繊維半製品が所望の角度で設けられるように、フォーム材を、搬送システム若しくは搬送機構によって、2つの部分システム間に位置決めする必要がある。この場合、特殊な負荷時若しくは特殊な使用例のためにコア構造の局所的な機械的特性が得られるように、種々異なる任意のパターンが選択される。この場合、繊維半製品は、切断工具によって各作業段階後に切断して短くされるので、材料の、空間的に大きい範囲に亘って閉じた継ぎ目が延在することはなく、ひいては、材料内におけるいわゆるピンの密度は、最小の単位まで局所的に小さくすることができる。
【0055】
この場合、搬送機構の所定の段階は、ソフトウエアプログラム又は制御ユニットによって予め規定されるか若しくは実行される。
【0056】
本発明の別の有利な実施例によれば、このシステムは、本発明による装置、搬送機構及び/又は本発明による上部の部分システムを制御するための、少なくとも1つのコンピュータユニットを有している。
【0057】
繊維半製品の送り作業を搬送装置によって実施するために、また本発明による装置の相対運動のうちの少なくとも1つを制御することができるようにするために、この実施例ではコンピュータユニットが設けられている。さらに、このコンピュータユニットは、フォーム材を、強化しようとする、局所的に正しい位置にフォーム材を走行させる搬送機構を制御することができる。
【0058】
ニードルロッド駆動装置を有する、本発明による上部の部分システムを、本発明によるコンピュータユニットによって制御してもよい。
【0059】
従って、本発明のシステムによって、強化フォーム材の製造及び、フック内への繊維半製品の受容を全自動式に実施する、全自動式のコンピュータ制御されるプロセスユニットが実現される。
【0060】
本発明の別の実施例によれば、材料を強化するために、フックに繊維半製品を受容させるための方法が提供されており、この場合、この方法は、強化しようとする材料の下側に繊維半製品を設置し、繊維半製品の中央を、フックに繊維半製品を受容させるための箇所に位置決めし、前記フックを、強化しようとする材料内に刺し込み、前記繊維半製品を前記フック内に挿入し、前記フックを引き戻すと同時に前記繊維半製品を、強化しようとする材料内に位置決め断する、段階を有している。
【0061】
材料に貫通孔を形成する作業が、強化材つまりピンを貫通案内する作業と同時に行われない片面縫いを実現するために、蒸気本発明による方法段階が得られる。この場合、図2a乃至図2fは、強化しようとする材料の下側で行われる方法の一部を示す。ここでは、粗糸を供給している間の繊維半製品、及びそれに続いて行われる、半製品中央部を受容部に位置決めする作業が示されている。強化しようとする材料にフックを刺し込む作業は、例えば本発明による上部の部分システム、例えば繊維束をフォーム材内に引き込むための特殊な縫い装置によって実施される。半製品をフックに受容させることは、例えば、フックを繊維半製品に対して相対運動させることによって実現される。
【0062】
繊維半製品を強化しようとする材料内に設けるために、フックは材料を通して引き戻され、次いで、繊維半製品若しくは繊維束がフックから解放される。
【0063】
この場合、この方法の「初期状態」が得られる。本明細書において「初期状態」とは、既に処理された材料の状態を意味するのではなく、むしろこの方法を実施する装置の位置及び状態を意味する。このような初期状態が得られると、この方法は装置の初期状態において開始され、実施される。
【0064】
局所的に密度が異なるフォーム材を使用することができる、本発明による方法を連続的に繰り返し行うことによって、局所的に密度の異なる、大面積の(面積の大きい)フォーム材を強化することができ、この場合、繊維半製品をフォーム材に引き込む際に孔の大きさは縮小される。これによって、本発明の方法に基づいて例えば硬質フォーム材コアを有するサンドイッチ構造が得られる。このサンドイッチ構造は、熱的及び音響的な絶縁効果、並びにハニカム構造に対して製造し易いという利点を有しており、さらに本発明の方法によって、従来のフォーム材又は従来の強化フォーム材と比較して、より改善された機械的な特性が得られた。
【0065】
本発明の別の実施例によれば、追加的に、繊維半製品を前記フックから解放する段階を有している。
【0066】
繊維半製品の個別の限定された部分をフォーム材内に局所的に設けることができるようにし、この際に局所的に異なるピン密度が得られるようにするために、繊維半製品の各部分を、強化しようとする材料内にもたらす前に、例えば切断することによって短くする必要がある。強化を実施し、かつ強化された材料内に設けた後で、繊維半製品はフックから解放される。次いでフックに、強化しようとするフォーム材の反対側で、新たに全プロセスを実施することによって繊維束若しくは繊維半製品の一部を設けることができる。この場合、フックから繊維半製品を解放するプロセス若しくは方法段階は、例えば鋏あるいは任意の電気的、熱的又は機械的な切断工具を用いて切断することによって行われる。また、本発明の方法に従って、例えばニードルのフックの周囲を取り囲む繊維半製品のループを切り開くことによって形成してもよい。この場合、このループを切り開く作業は、強化しようとする材料の上側で行われる。何故ならば半製品は、強化しようとする材料の下側に既に縫い付けられていて、次いで材料を貫通させて引き戻されているからである。また、フックを開放させてから、繊維半製品を例えば重力によって解放させるか、又は半製品を解放方向に引っ張ることによって解放させてもよい。
【0067】
本発明の別の実施例によれば、追加的に、強化しようとする材料の下側において維半製品を切断工具によって所定の長さに切り離す段階を有している。
【0068】
繊維半製品をフックから解放する段階におけるのと同様に、前記追加的な方法段階は、ピン密度を局所的に変えるために、ひいてはフォーム材の機械的な特性を使用例に合わせて調整するために必要である。この場合、切断工具として、機械的なカッタを使用してもよいし、また電気的、光学的又は熱的な技術によって作業する切断技術を切断工具として用いてもよい。フォーム材の下側に繊維半製品を準備しておき、次いで繊維半製品の一部をフォーム材を貫通させてフォーム材の上側に引き上げるようにするためには、繊維半製品の切断作業はフォーム材の下側で行われる。
【0069】
本発明の別の実施例によれば、フックはフックニードルに設けられていて、半製品は、フックニードルに対して相対的に半製品を移動させることによってフック内に挿入される。
【0070】
本発明の別の実施例によれば、この方法段階は繰り返し実施され、繊維半製品の切断作業を省くことによって、閉じた縫い目が形成される。フォーム材の所定の領域に閉じた縫い目を形成することは、特殊な使用例において有利である。従って、本発明の方法は、切断工具による切断作業を省くことによって、同じ繊維半製品を、その他に使用された半製品の数倍の長さでフォーム材に設け、それによって閉じた長い縫い目を形成することができる。
【0071】
本発明の別の実施例によれば、繊維半製品は繊維束であって、この場合、繊維束の繊維が、強化しようとする材料内に平行に、かつ延伸させて設けられる。
【0072】
例えばフックは、フック状の尖端を備えたニードルに取り付けることができる。このフックは、材料の下側の中央において粗糸若しくは繊維半製品を把持して、フォーム材を通して引き出し、さらにこの粗糸若しくは繊維半製品を互いに平行に設置し、かつ延伸させることができる。
【0073】
本発明の別の実施例によれば、強化フォーム材を航空機に使用する使用法が提供されている。この場合、フォーム材は、本発明の装置、本発明のシステム又は本発明の方法によって製造される。
【0074】
本発明の別の実施例によれば、強化フォーム材を備えた航空機が提供されており、該強化フォーム材は、本発明の装置、本発明のシステム又は本発明の方法によって製造されている。
【0075】
本発明による装置及びシステムの実施例は、本発明による方法にも提供することができ、またそれとは逆に、本発明による方法の実施例は、本発明による装置及びシステムの提供することができる。
【0076】
本発明によれば、特にサンドイッチ構造を製造する分野に使用される装置が提供される。サンドイッチ構造は、例えば炭素繊維又はその他の繊維強化材によって強化されるサンドイッチ構造又はフォーム材より成っている。
【0077】
本発明のその他の実施例及び利点は、以下に図面を用いて説明された実施例に記載されている。
【0078】
本発明の実施例の一部は、米国仮出願第60/685296号明細書(US provisional application US 60/685296)に開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な斜視図である。
【図2a】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図2b】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図2c】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図2d】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図2e】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図2f】強化フォーム材を製造するための、及び本発明の1実施例によるフックに、繊維半製品を受容するための、本発明による装置の概略的な平面図である。
【図3】本発明の装置によって実施される本発明の方法又は本発明のシステムを示す概略的な斜視図である。
【図4】本発明の1実施例による本発明のシステムの概略である。
【図5a】本発明の方法において使用されるフック付きニードルの概略図である。
【図5b】本発明の方法において使用されるフック付きニードルの概略図である。
【図6】本発明の1実施例による上部の部分システムの概略的な斜視図である。
【0080】
以下に本発明の有利な実施例を用いて説明する。
【0081】
以下の説明において、同じ部材又は類似の部材には同じ符号が付けられている。
【0082】
以下の実施例は、本発明による装置、本発明によるシステム又は本発明による方法によって製造された強化材料を含有する航空機のために適用される。同様に、この実施例は、航空機において強化フォーム材を使用するために適用され、この場合、フォーム材は、本発明の装置、本発明のシステム又は本発明の方法によって製造されている。
【0083】
図1は、本発明による装置の1実施例の概略的な斜視図を示す。搬送装置を備えた第1のサブユニット6が示されており、この場合、搬送装置は例えば搬送ローラ1として構成されている。第2のサブユニット5が示されており、この第2のサブユニット5は、垂直なユニットとしてベースプレート11に固定されている。これに対して、第1のサブユニット6はこの実施例では、機械的な駆動機構8によってリニア軸10に沿って線状に移動するようになっている。この場合、この実施例では、相対運動は、リニア軸10に沿って行われるのではなく、任意の三次元曲線を描く。
【0084】
図示の実施例では、この運動は、圧縮空気供給管路7によって空気圧式に行われる。しかしながら原則として、第1のサブユニットと第2のサブユニットとの間で相対運動を生ぜしめるために、それぞれ電気式、液圧式又は機械式の駆動装置を使用してもよい。この実施例では、第2のサブユニット5が不動であって、これに対して2つのサブユニット間の相対運動は第1のサブユニット6によって生ぜしめられる。この実施例では、第1のサブユニットはリニア軸上に設けられたスライダとして構成されている。繊維半製品を切断するか、若しくは短くすることを保証するために、例えば2つの機械式のカッタ2が示されており、これらのカッタは第1のサブユニット上に取り付けられている。繊維半製品が搬送ローラ1によって相応の長さだけ提供され、第1のサブユニットと第2のサブユニットとの間の相対運動によって、繊維半製品の中央部となるべき箇所が、受容装置内のギャップ14の中央に位置決めされると、繊維半製品が切断されて短くなる。これによって、半完成された各繊維製品がそれぞれ個別に、つまり、各繊維束又は各粗糸が個別に、フォーム材内のそれぞれ所望の箇所にもたらされる。ギャップ14を有する受容装置3は繊維半製品4のための通路9を有しており、繊維半製品4は、搬送ローラによって受容装置を貫通挿入されるようになっている。繊維半製品4の端部は、図1に示されているように、受容装置3から出て垂れ下がっている。
【0085】
この場合、特に、搬送装置の変化実施例、切断工具の変化実施例、第1のサブユニットと第2のサブユニットとの間の相対運動を生ぜしめるための変化実施例、並びに受容装置とフックとの間の相対運動を生ぜしめるための変化実施例は、例として選択可能であって、本発明の前記別の実施例に従って可能である。
【0086】
この場合、受容装置3とフックとの間の相対運動は、受容装置3を横方向運動させるためのスライダ12によって実施される。これは、受容装置だけが移動し、図示していないフックは停止している相対運動に相当する。
【0087】
図1に示した本発明の装置によって、本発明の基本的な考え方が実現される。本発明の装置によれば、フォーム材の機械的な特性の改善は、繊維によって実現されており、従来公知なように樹脂に基づくものではない。
【0088】
本発明の装置によって改善されたフォーム材を、オートマチックプロセスで製造できるようにするために、次のような個別の段階が、図1に示した本発明の装置によって実施される。個別の段階とは、所定の長さの粗糸を提供する段階、粗糸を切断する段階、粗糸をニードル内に挿入する段階、ニードル上部のループを解放する段階である。これらの各段階(各機能)は、オートマチックプロセスにおいて、図1では次のように実行される。全機能ユニットは2つのサブユニットから成っている。図示の実施例ではスライダとして構成されている第1のサブユニット6は、リニア軸10を用いてベースプレート11上で移動し、これに対して、図示の実施例では垂直なユニットとして構成された第2のサブユニット5がベースプレート上に組み付けられている。第1のスライダにおいて、ローラ1が粗糸4を所望の長さまで前進方向に送る。この場合、繊維は、受容装置3に通されて、他端部は自由に垂れ下がっている。次の段階で、スライダ6はリニア軸に沿って、粗糸の中央が受容装置3のギャップの中央に正確に位置するのに必要な程度だけ移動する。粗糸が位置決めされると、フック付きニードルが基板に刺し込まれ、基板下側においてユニット3若しくは受容装置3のギャップ内に侵入する。粗糸をフック内に通すために、受容装置3はスライダ12上に支承されており、このスライダ12は、例えば空気圧式に駆動されて側方運動を実施することができる。フックが受容装置3のギャップ内に位置している場合、開口は、粗糸が位置している側に向かって開放している。この場合、開口とは、粗糸を特にフック内に挿入できるようにするための、フックの開口のことである。例えばフックは、そうでなければ閉じられているフックの開口によって準備してもよい。スライダがニードルに向かって少しだけ側方に移動されると、粗糸はフック内に挿入される。ニードルが戻り運動される前に、粗糸はスライダ若しくはカッタによって切断され、短くされる。
【0089】
図2a乃至図2fは、強化フォーム材を製造するための、及び繊維半製品をフック内に受容するための本発明による方法を実施している間の、本発明による装置の種々異なる状態を示す。
【0090】
図2aは、本発明による装置の1実施例の概略的な平面図である。この場合、この装置は鳥瞰図で示されている。例えば搬送ローラ1として構成された搬送装置が示されており、この搬送ローラは、繊維半製品4を、受容装置3内で繊維半製品のための通路9内に挿入する。受容装置14内のギャプは、後でフック付きニードルが粗糸若しくは繊維半製品を受容するための容積領域を保証する。この場合、図2aは、本発明の装置を用いた本発明による方法の初期状態を示す。この場合、矢印17で、第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動の方向が示されており、この場合、カッタ2は例えば機械的な切断工具として構成されている。
【0091】
図2bは、本発明による方法を実施する際の本発明の装置の状態を示しており、この方法段階において、繊維半製品が搬送ローラ1によって前送りされている。繊維半製品を前送りすることによって、受容装置3内における繊維半製品のための通路9が繊維半製品によって満たされ、繊維半製品4の端部が図面で左側に自由に垂れ下がっている。
【0092】
図2cは、第1のサブユニットと第2のサブユニットとの相対運動が、繊維半製品の中央が受容装置14のギャップの中央に正確に位置する距離だけ戻り運動を実施する方法段階中における、本発明による装置の概略的な平面図を示す。次の段階で、ギャップ18の中央が、フックが繊維半製品を受容する位置にもたらされる。この場合、矢印17によって、第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動の方向が示されている。この場合、運動の3つのすべての可能性、つまり第1のサブユニットも第2のサブユニットも移動する可能性及び、第1のサブユニットだけが移動する可能性又は第2のサブユニットだけが移動する可能性が含まれているか、又はこれらの3つのすべての可能性は少なくとも除外されない。
【0093】
図2cによれば、カッタ若しくは切断工具2の左側にある繊維半製品が、相対運動によって、繊維半製品4の中央がギャプ14a若しくは18の中央に正確に落下するように、正確に位置決めされることが分かる。これによって、繊維半製品をフックによって受容した後で、フォーム材内に繊維材料が一様に分配される。
【0094】
図2は、本発明による方法を実施する際の本発明による装置の概略的な平面図を示す。この場合、図2dには、相応のフック16を有するニードル15の刺し込み段階が示されている。図2dの左側は、搬送ローラ1と繊維半製品4とカッタ2とを有する本発明による装置の鳥瞰図を示している。この場合、図2dの右側には、受容装置3のギャップの領域の拡大図が示されている。この図2dの右側の領域は、ギャップと、フック16を有するニードル15と、受容装置の横断面3bを示している。同様に、図2dの右側には、繊維半製品の横断面4aが示されている。この位置において、ニードル15は、このニードルの上に位置するフォーム材の孔を通して刺し込まれていて、繊維を受容するために受容装置のギャップ内に押し込まれている。この位置で、ニードル15はフック16と共に、繊維から所定の間隔を保っている。その後、相対運動によって繊維はニードル15内に挿入される。
【0095】
図2eは、図2dと同様に、左側に本発明による装置の鳥瞰図を示し、右側に受容装置3のギャップの横断面図を示している。この場合、左側には矢印13で示されているように、フック16若しくはニードル15に対して相対的な受容装置3の相対運動によって、繊維がニードル若しくはフック内に完全に挿入されている。横断面3bで示された受容装置は、繊維半製品4bを挿入する際のいわば押し付け抵抗部材として用いられる。繊維半製品は、横断面図で示された受容装置3によって生ぜしめられた押し付け力に基づいて、ニードル15の開口内に押し込まれる。このことは、受容装置とフックの相対運動において、3つのすべての相対運動の可能性が許容される、という点でも重要である。繊維半製品がフック内に挿入されると、カッタ2によって粗糸若しくは繊維半製品が切断されて短くされる。次いでニードルが戻り運動を行い、粗糸若しくは繊維半製品が、強化フォーム材内に挿入される。フォーム材の図示していない上側には、切り離し端部bが配置されているか、又はフックを取り囲む強化材によって形成されたループを解いた端部が配置されている。
【0096】
図2fは、本発明による装置の鳥瞰図的に上から見た概略的な平面図を示す。この場合、2つの矢印は、ニードルが戻された後の初期状態を得るために前もって行われた相対運動に対する対向運動を示す。次いで、強化しようとする材料の位置が変えられた後で、この方法の本発明による第1段階が繰り返される。
【0097】
図3は、本発明による装置を用いた本発明による方法又は本発明によるシステムの概略的な立体図を示す。この場合、7つの連続する段階図によって、フォーム材を上から見た個別の段階が示されている。ニードル15が示されており、このニードル15は、まだフォーム材の上に位置している。フォーム材19は、方形の形状を有していて、以下の手順で繊維半製品によって予め定められた箇所が強化される。段階図4には、ニードル15がフォーム材19内に刺し込まれた後で、前もって形成された孔内でニードル15を引き戻すことによって、引っ掛けた繊維半製品を、フォーム材を貫通させてフォーム材の上側から引き出す状態が示されている。続いて段階図5で、繊維半製品を手動でカットするための鋏によって、繊維半製品をフック付きニードル15から離す状態が示されている。それに続く段階図6に、それぞれフォーム材を貫通させた、繊維半製品の複数の部分が示されており、これらの部分は、互いに平行な3列の配列でフォーム材に組み込まれている。最後の段階図7で、フォーム材19の拡大図が示されおり、この場合、繊維半製品のすべての部分が組み込まれた後の完全なフォーム材の、規則的に強化された箇所を有している。
【0098】
図4は、強化された材料を製造するための本発明によるシステムの概略図を示す。この場合、上部の部分システム24及び下部の部分システム25が示されており、上部の部分システム24と下部の部分システム25との間に、処理しょうとする材料を載せるための中央のユニット27が示されている。このような処理しようとする材料を、上部のユニット24によって規定される刺し込み箇所に関連して、位置決めできるようにするために、中央のユニットのための搬送機構28が設けられている。この場合、コンピュータユニット26は、中央のユニットの搬送機構を制御する位置にあり、また上部のユニット及び下部のユニット若しくは上部の部分システム及び下部の部分システムを、コンピュータユニットからそれぞれ制御しようとするユニットまで通じるラインによって完全に自動的に制御できる位置にある。この場合、上部の部分システムはニードルロッド駆動装置を有していて、下部の部分システムは、本発明に基づく装置であってよい。図4に示したシステムによって、補強されたフォーム材の製造を完全に自動化することができる。
【0099】
図5a及び図5には、2つの異なる構成のニードルを示しており、このニードルによって、本発明の方法を実施することができるか、又は本発明の装置に使用することができる。図5aは、フック付きニードル30の第1実施例を示す。このフック付きニードル30は、直線状に延びるシャフト31を有していて、このシャフト31はその前側が尖端32に向かって先細りしている。ニードル30は尖端32の領域に小穴(アイレット、はと目)33を有しており、この小穴33は、繊維束をニードル30の小穴33内に挿入できるようにするために、1箇所に開口を備えている。
【0100】
図5bに示したフック付きニードル30は、閉鎖機構35を備えている以外は、図5aのものとほぼ同じである。閉鎖機構35は、フック付きニードル30をフォーム材から引き抜く間、小穴33の開口を閉じるように構成されている。閉鎖機構35は、主としてフラップ36より成っており、このフラップ36は、ニードル30のシャフトの細くなった領域37内に当接する。ニードルがフォーム材から引き抜かれる際に、フラップ36の自由端部がフォーム材にぶつかると直ちに、フラップ36は反時計回り方向でその初期位置から、図5bに示した、小穴33の開口を完全に閉鎖する位置へ移動する。これによって、一方では、ニードル30をフォーム材から引き抜く際に、第2の脚のフック端部が、フォーム材の貫通孔の内径を傷つけることは避けられる。また他方では、閉鎖機構35によって、フォーム材に挿入する間、繊維が繊維束から解き離れることはない。カバー層が設けられているフォーム材が、カバー層と共にニードルによって貫通される場合は、閉鎖機構35は、ニードルがフォーム材から引き抜かれる際に繊維製品から繊維がニードル30によって捕まれ、孔内部に引き込まれるのを阻止する。
【0101】
図6は、上部の部分システム602と下部の部分システム603とを備えた本発明によるシステム600の概略的な立体図を示す。この場合、強化しようとする材料に突き刺した後で、下部の部分システム603内で繊維半製品を受容するニードル601が、ロッド607に取り付けられている。このロッドは、ニードルバー駆動装置604の一部である。さらにまた、下部の部分システムの駆動装置のための配線605が示されている。上部の部分システムと下部の部分システムとの間の、強化しようとする材料が挿入される領域には、符号606が付けられている。
【符号の説明】
【0102】
1 搬送ローラ、 2 カッタ、 3 受容装置、 3a 位置決め位置にある受容装置、 3b 受容装置の横断面、 4 繊維半製品、 4a 繊維半製品の横断面、 4b 挿入された繊維製品、 5 第2のサブユニット、 6 第1のサブユニット、 7 制御システムのための接続部(圧縮空気供給管路)、 8 駆動機構、 9 繊維半製品のための通路、 10 リニア軸、 11 ベースプレート、 12 受容装置3を横方向運動させるためのスライダ、 13 フックに対して相対的な受容装置の相対運動方向、 14 受容装置3内のギャプ、 14a 繊維半製品を有する受容装置3内のギャプ、 15 ニードル、 16 ニードルのフック、 17 第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動方向、 18 ギャップ14の中央、 19 フォーム材、 20 フォーム材を貫通させた後でカットされた、繊維半製品、 21 繊維半製品を手動でカットするための鋏、 22 半完成され、かつ貫通された繊維製品の配列、 23 すべての繊維半製品を組み込んだ後の完全なフォーム材、 24 上部の部分システム、 25 下部の部分システム、 26 コンピュータ、 27 処理しようとする材料を載せるための中央のユニット、 28 中央のユニットの搬送機構、 29 コンピュータにより様々なユニットをコントロールするためのライン、 30 フック付きニードル、 31 シャフト、 32 尖端、 33 小穴(アイレット、はと目)、 34 第1の脚、 35 閉鎖機構、 36 フラップ、 37 細くなった領域、 600 上部及び下部の部分システムを備えたシステム、 601 ニードル、 602 上部の部分システム、 603 下部の部分システム、 604 ニードルバー駆動装置、 605 下部の駆動装置のための配線、 606 強化しようとする材料が挿入される領域、 607 ニードルバー駆動装置のロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化フォーム材を製造するための、及び繊維半製品をフックに受容させるための装置であって、搬送装置を備えた第1のサブユニットと、受容装置を備えた第2のサブユニットとを有しており、前記搬送装置が、前記受容装置内に繊維半製品を供給するように、構成されており、
前記第1のサブユニットと第2のサブユニットとは、第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動によって、所定の長さの繊維半製品が提供されるように、構成されており、
前記第2のサブユニットの受容装置は、前記フックに対して相対的な受容装置の相対運動によって繊維半製品がフック内に挿入されるように、構成されている、
ことを特徴とする、強化フォーム材を製造するための、及び繊維半製品をフックに受容させるための装置。
【請求項2】
繊維半製品を所定の長さに切断するように構成された少なくとも1つの切断工具が設けられている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記切断工具が前記第1のサブユニットに取り付けられている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記フックがフックニードルに配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記2つの相対運動の少なくとも一方の相対運動を実施するための空気圧式の駆動手段が設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記受容装置が、垂直方向に延在するギャップを有していて、該垂直なギャップは、該ギャップ内に前記フックが導入され得るように構成されており、
前記第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動は、該相対運動が実施された後で、繊維半製品の中央が前記ギャップの中央に位置するように、実施されるようになっている、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記搬送装置が少なくとも1つの搬送ローラとして構成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。
【請求項8】
下部の部分システムと上部の部分システムとを有する、強化フォーム材を製造するためのシステムにおいて、
強化しようとするフォーム材料が前記2つの部分システム間にもたらされるようになっており、
前記下部の部分システムが、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置を有しており、
前記上部の部分システムがニードルロッド駆動装置を有している、
ことを特徴とする、強化フォーム材を製造するためのシステム。
【請求項9】
強化しようとするフォーム材を搬送するための搬送機構を有しており、該搬送機構は、フォーム材を前記2つの部分システム間において所定の段階で搬送するように、構成されている、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
本発明による装置、搬送機構及び/又は本発明による上部の部分システムを制御するためのコンピュータユニットを有している、請求項8又は9記載のシステム。
【請求項11】
材料を強化するために、フックに繊維半製品を受容させるための方法において、
強化しようとする材料の下側に繊維半製品を設置し、
繊維半製品の中央を、フックに繊維半製品を受容させようとする箇所に位置決めし、
前記フックを、強化しようとする材料内に刺し込み、
前記繊維半製品を前記フック内に挿入し、
前記フックを引き戻すと同時に前記繊維半製品を、強化しようとする材料内に位置決めし、
前記フックを引き戻す前に、強化しようとする材料の下側において前記繊維半製品を切断工具によって所定の長さに切断する、
段階を有していることを特徴とする、強化フォーム材を製造するための方法。
【請求項12】
追加的に、繊維半製品を前記フックから解放する段階を有している、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記フックをフックニードルに設け、該フックニードルに対して相対的に繊維半製品を移動させ、それによって前記繊維半製品をフック内に挿入する、請求項11又は12記載の方法。
【請求項14】
前記方法段階を繰り返し実施し、この際に、前記繊維半製品の切断作業を省くことによって、閉じた縫い目を形成する、請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記繊維半製品として繊維束を使用し、繊維を、強化しようとする材料内で平行に、かつ延伸させて設ける、請求項11から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
材料としてフォーム材を使用する、請求項11から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
第1のサブユニットと第2のサブユニットとを有する装置を使用し、
前記第1のサブユニットに搬送装置を設け、
前記第2のサブユニットに受容装置を設け、
前記搬送装置によって前記繊維半製品を前記受容装置内に供給する、
方法段階を有している、請求項11から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
第2のサブユニットに対して相対的な第1のサブユニットの相対運動を実施し、これによって、繊維半製品を供給する、段階を有している、請求項11から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
強化フォーム材を航空機に使用する使用法において、フォーム材を、前記本願発明の装置、前記本発明のシステム又は前記本発明の方法によって製造することを特徴とする、強化フォーム材の使用法。
【請求項20】
強化フォーム材を有する航空機において、前記フォーム材が、前記本発明の装置、前記本発明のシステム又は前記本発明の方法によって製造されていることを特徴とする、強化フォーム材を有する航空機。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−504148(P2011−504148A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534475(P2010−534475)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際出願番号】PCT/EP2008/065923
【国際公開番号】WO2009/065896
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(390009128)エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (293)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Roehm GmbH
【住所又は居所原語表記】Kirschenallee,D−64293 Darmstadt,Germany
【Fターム(参考)】