説明

弾性表面波部品およびその製造方法

【課題】本発明は、高い信頼性の接続電極を得るとともに、効率的に電解めっきを行うことができる弾性表面波部品を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の弾性表面波部品の製造方法は、基板1の主面に形成された櫛形電極2と、前記櫛形電極2に電気的に接続された内部電極3aと、前記内部電極3aの周囲の一部を開放部として開放し残りの周囲を囲む絶縁層4と、が形成された基板1に、前記内部電極3a上と前記絶縁層4における前記内部電極3aの周囲を囲んでいる側壁にめっきの下地となる電極下地層10を形成する下地層形成工程と、前記電極下地層10をめっきの下地として、前記内部電極3a上面の空間に電解めっきにより接続電極11を形成する接続電極形成工程とを備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話などの各種移動体通信端末機器あるいはその他の電子部品などに使用される弾性表面波部品およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
弾性表面波部品において、櫛形電極などの機能素子部を保護するためにパッケージ内に機能素子部とこの機能素子部と電気的に接続する内部電極とを形成し、この内部電極とパッケージの外部に形成した外部電極とを接続する接続電極を形成するものが知られている。そのような接続電極としては、内部電極上に電解めっきにより、柱状に形成する技術が知られている。
【0003】
このような、電解めっきで接続電極を形成する方法の一つとして、内部電極が露出する貫通孔を形成しためっき用のレジストを形成し、さらに内部電極上およびこの貫通孔の内側にめっきの下地層となる金属の薄膜をスパッタにより形成し、その後にめっきの下地層に通電しながら電解めっきにより接続電極を形成する方法が知られている(特許文献1参照。)。
【特許文献1】国際公開第2006/106831号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された従来の弾性表面波部品は、内部電極と外部電極とを接続する接続電極を電解めっきで形成しているが、この電解めっきを行うためのめっきの下地層を内部電極と貫通孔の全面に形成している。この場合、接続電極が長くなる場合には貫通孔が深くなるが、そのような深い貫通孔の奥の部分では下地層が均一に形成されにくくなる。このため、内部電極上に形成された下地層と貫通孔の内壁に形成された下地層が接続しない状態が生じる場合がある。このような状態で電解めっきを行うと、内部電極上の下地層へ通電することができず、その結果内部電極上にめっき層は形成されず、内部電極とめっき層は断線状態となる。このため、長い接続電極を形成することが困難であるという課題を有していた。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高い信頼性の接続電極を得るとともに、効率的に電解めっきを行うことができる弾性表面波部品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0007】
請求項1に記載の発明は、圧電体である基板であって、前記基板の主面に形成された櫛形電極と、前記櫛形電極と電気的に接続された内部導体と、前記内部導体の一部である、または前記内部導体と電気的に接続された内部電極と、前記内部電極の周囲の一部を開放部として開放し残りの周囲を囲む絶縁層と、が形成された基板を用意する準備工程と、
前記内部電極上と前記絶縁層における前記内部電極の周囲を囲んでいる側壁にめっきの下地となる電極下地層を形成する下地層形成工程と、前記絶縁層が開放している前記内部電極の周囲を囲むことにより、前記内部電極の周囲を前記絶縁層とともに囲む第1のめっきレジストを形成する第1のめっきレジスト形成工程と、前記電極下地層をめっきの下地として、前記絶縁層および前記第1のめっきレジスト層に囲まれた前記内部電極上面の空間に電解めっきにより接続電極を形成する接続電極形成工程と、を備えたものである。
【0008】
この方法により、請求項1に記載の発明は、電極下地層を形成する際に、貫通孔に形成するのではなく、周囲の一部が開放された絶縁層と内部電極に形成するので、電極下地層が断線することなく形成され、これにより電解めっきで形成する接続電極内部の結合が十分に行われるという作用効果を有する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、特に、前記下地層形成工程は前記基板の主面方向から前記基板および前記基板に形成されている構造物であって露出しているものの全面に下地層を薄膜工法により形成する工程であり、前記第1のめっきレジスト形成工程における第1のめっきレジストは前記下地層の中で前記接続電極形成工程においてめっきがなされない部分を覆うように形成されたものであり、前記接続電極形成工程の後に前記第1のめっきレジストおよび前記下地層の一部を剥離する剥離工程を付加し、前記剥離工程の後に、前記接続電極の上面を一旦絶縁保護体ですべて覆いその後前記絶縁保護体の表面を削り前記接続電極上面を前記絶縁保護体から露出させつつ前記基板の主面側の全面に前記絶縁保護体を形成する保護体形成工程を付加したものである。
【0010】
この方法により請求項2記載の発明は、第1のめっきレジストと絶縁保護体とが別の構造物であるので、第1のめっきレジストはめっきレジストとして好適な材料を用いることができ、絶縁保護体は耐湿性などに優れた保護体として好適な材料を用いることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、特に、前記準備工程における、前記絶縁層は前記櫛形電極の周囲を囲むものでもあり、前記基板には前記絶縁層の上部に前記櫛形電極を空間を介して覆う蓋体が形成されたものであり、前記下地層形成工程は、下地層を形成する際に前記蓋体の上面にめっきの下地となる蓋体下地層が形成されるものであり、前記第1のめっきレジスト形成工程において、前記第1のめっきレジストは前記蓋体下地層も露出するように形成され、前記接続電極形成工程は、一度電解めっきを行い前記絶縁層および前記第1のめっきレジスト層に囲まれた前記内部電極上面の空間に接続電極を形成し、さらに前記蓋体下地層上に蓋体めっき層を形成し、この後に、前記接続電極の上面を露出させるように、かつ前記蓋体めっき層を覆うように第2のめっきレジストを形成し、さらにその後に再び電解めっきにより接続電極を前記蓋体めっき層より高く形成する工程であり、前記剥離工程は前記第2のめっきレジストも剥離する工程であるものである。
【0012】
この方法により請求項3記載の発明は、蓋体めっき層を形成することにより蓋体を補強することができ、さらにこの蓋体めっき層の形成を接続電極の形成と同時に行うために、効率よく形成することができるという作用効果を有する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、圧電体である基板と、前記基板上に形成された櫛形電極と、前記櫛形電極と電気的に接続された内部導体と、前記内部導体の一部である、または前記内部導体と電気的に接続された内部電極と、前記内部電極の周囲の一部を開放部として開放し残りの周囲を囲む絶縁層と、前記内部電極の周囲における前記絶縁層が開放している部分に形成され、前記絶縁層と共に前記内部電極の周囲を囲む絶縁保護体と、前記絶縁層における前記内部電極の周囲を囲んでいる部分および前記内部電極に形成された電極下地層と、前記絶縁層および前記絶縁保護体によって周囲を囲まれた部分に形成された電極下地層上ならびに前記内部電極に形成された電極下地層上に形成された接続電極と、前記絶縁層および前記絶縁保護体の外部に形成され、前記接続電極と電気的に接続された外部電極とを備えたものである。
【0014】
この構成により、請求項4記載の発明は、絶縁層の開放部分の存在により内部電極と基板間の段差が殆ど無い部分を確保することができるため、電極下地層を内部電極に安定して接続することが可能となり、その結果、櫛形電極から外部電極への電気的接続を確実に行うことができる弾性表面波部品を形成することができるという作用効果を有する。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記絶縁層の上部に前記櫛形電極を空間を介して覆う蓋体が形成され、前記蓋体の上面にはめっきの下地となる蓋体下地層および蓋体めっき層とを備えたものである。
【0016】
この構成により、弾性表面波部品として最も重要な櫛形電極の振動を阻害することなく所望の特性を引き出すことができるという作用効果を有する。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記接続電極は前記蓋体めっき層より高く形成されているとしたものである。
【0018】
この構成により、接続電極と外部電極の電気的接続を確実に行うことができるという作用効果を有する。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記接続電極の少なくとも1つは前記蓋体めっき層と電気的に接続しているとしたものである。
【0020】
この構成により、蓋体部の電位は、外部電極を通じて弾性表面波部品が実装される基板側の電位と同一化することができるので、弾性表面波部品の特性を安定化できるという作用効果を有する。
【0021】
請求項8に記載の発明は、前記蓋体めっき層はGND端子に接続しているとしたものである。
【0022】
この構成により、蓋体部を接地することができるため、櫛形電極を蓋体部でシールドすることができ、弾性表面波部品の特性を安定化できるという作用効果を有する。
【発明の効果】
【0023】
以上のように本発明の弾性表面波部品は、接続電極が長い形状であっても電気的接続に優れるという効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
(実施の形態1)
以下、本発明の特に請求項1〜8記載の発明について図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1は本発明の実施の形態1における正面断面図である。
【0026】
図1において、基板1は圧電体からなり、より詳細には単結晶からなる圧電体である。
【0027】
櫛形電極2は基板1の主面に形成された櫛形の電極からなるものであり、弾性表面波部品における機能素子部である。
【0028】
内部導体3は櫛形電極2と電気的に接続された導体であり基板1に形成されている。
【0029】
内部電極3aは、基板1上に、内部導体3と一体的に形成されている電極である。この内部電極3aは、内部導体3と電気的に接続していれば、この内部導体3と一体的に形成されていなくても良い。
【0030】
絶縁層4は、櫛形電極2の周囲を囲うように基板1上に形成されている。さらに、絶縁層4は、内部電極3aの周囲の一部を開放し残りを囲むように形成されている。この絶縁層4の詳細な形状は、後述する図3において説明する。また、絶縁層4は、絶縁体からなり、所定の形状に加工することが容易なことから樹脂を用いることが好ましく、さらに、感光性樹脂を用いることで基板上に複数個の弾性表面波部品を作るための絶縁層4を精度良く所望の形状に形成することが可能である。感光性樹脂としては、感光性ポリイミド樹脂、感光性エポキシ樹脂、感光性アクリレート樹脂等、感光性を有する樹脂材料であれば様々な材料を用いることが可能である。感光性ポリイミド樹脂はガラス転移点が高く、高温環境下での信頼性が高いため、特に好ましい。
【0031】
接着層5は接着剤からなるものである。
【0032】
蓋体6は接着層5を介して絶縁層4の上部に接着されることにより保持されており、基板1および絶縁層4とともに櫛形電極2を収容している。この蓋体6には、金属を用いると機械的強度に優れ、かつ導電性を有することにより蓋体6の電位を制御することが可能となる点で好ましく、さらに銅を用いると単結晶の圧電体からなる基板1と線膨張係数が略等しい点でより好ましい。蓋体6は箔状のものを用いることができ、さらにあらかじめ接着層5を形成していて、その後に絶縁層4の上部に貼り付ける構成にすると、製造上の取り扱いが便利である。
【0033】
蓋体下地層7は蓋体6上に形成された金属薄膜である。蓋体下地層7としては、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、マグネシウムを用いることができる。特にチタンは密着性が高いので好ましく、チタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、後述する蓋体めっき層8が形成しやすく好ましい。この蓋体下地層7は、電解めっきの下地となるものである。
【0034】
蓋体めっき層8は、蓋体下地層7の上面に電解めっきにより形成されたものであり、その材質としては、銅を用いると機械的強度に優れ、かつ線膨張係数を基板1と整合することができるため好ましい。この蓋体めっき層8は、蓋体6に銅箔などの箔状の物質を用いた際に、蓋体6の強度を補強する機能を有する。
【0035】
空間9は、基板1、絶縁層4および蓋体6によって囲まれた領域である。この空間9は気密性を有するものであり、その内部に櫛形電極2が収容されている。この空間9内は空気であっても構わないが、減圧密封されていると櫛形電極2の腐食を防止できるので、なお好ましい。
【0036】
電極下地層10は、内部電極3a上および絶縁層4における内部電極3aを囲んでいる部分に形成された金属薄膜であり、その材質としては、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、マグネシウムを用いることができる。特にチタンは密着性が高いので好ましく、チタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、後述する接続電極11が形成しやすく好ましい。
【0037】
接続電極11は、電極下地層10を介して内部電極3a上に電解めっきにより形成された電極であり、内部導体3および内部電極3aを介して櫛形電極2と電気的に接続している。接続電極11の材質としては、銅を用いると機械的強度に優れ、かつ線膨張係数を基板1と整合することができるため好ましい。
【0038】
絶縁保護体12は、内部電極3aの周囲において絶縁層4が開放している部分に形成され、さらに絶縁層4上にも形成されて、絶縁層4とともに接続電極11を囲んでいる。さらに、この絶縁保護体12は、基板1の主面上全体を覆うことにより機械的衝撃や湿気から櫛形電極2等を保護する機能を有している。当然ながら、絶縁保護体12は、蓋体6、蓋体めっき層8を覆う構成になっている。この絶縁保護体12の材質としては、熱硬化性樹脂を用いると取り扱い性に優れる点で好ましく、エポキシ樹脂は耐熱性および気密性の点で特に好ましく、さらにエポキシ樹脂中に無機フィラーを含有させることで線膨張係数を低減することができ、なお好ましい。無機フィラーとしては、アルミナ粉末、二酸化珪素粉末、酸化マグネシウム粉末等を用いることができる。なお、これらの粉末に限らず様々な無機系材料の使用が可能である。
【0039】
外部電極13は、絶縁保護体12の外部に形成され、接続電極11と電気的に接続する電極である。本実施の形態においては、絶縁層4は絶縁保護体12よりも内側、即ち基板1側に形成されているので、外部電極13は絶縁層4とは直接接しない構成になっている。
【0040】
以上のように構成された本実施の形態における弾性表面波部品の製造方法について、以下に説明する。
【0041】
図2〜図15は、本発明の一実施の形態における弾性表面波部品の製造工程を示す図である。
【0042】
図2は絶縁層塗布工程を示し、図2(a)はその正面断面図、図2(b)はその平面図である。絶縁層4はスピンコート法、ディスペンス法、スクリーン印刷法等の膜形成方法により櫛形電極2、内部導体3および内部電極3aを覆って基板1の主面の全面に形成される。特にスピンコート法は均一な膜厚を形成する方法として好ましい。
【0043】
図3は絶縁層加工工程を示し、図3(a)はその正面断面図、図3(b)はその平面図、図3(c)は絶縁層4の平面図である。
【0044】
図3に示すように、絶縁層4はフォトリソグラフィ法により所定の形状に加工され形成される。具体的には絶縁層4は櫛形電極2を囲むように形成されている。また、内部電極3aの周囲の一部を開放する開放部4aを備えて残りの周囲を囲む形状に形成されている。絶縁層4が内部電極3aの周囲を囲む割合は、本実施の形態においては内部電極3aの円周の1/4であるが、この割合に限られず、1/2であってもよい。しかし、全周を囲むと貫通孔になってしまうので、最大でも3/4にするのがよい。なお、絶縁層4は、所定の形状に加工した後、必要に応じて加熱処理を施し、材料の硬化を促進する。
【0045】
図4は、蓋体接着工程を示し、図4(a)はその正面断面図、図4(b)はその平面図である。
【0046】
絶縁層4の上部に蓋体6を接着層5を介して接着することで蓋体6、基板1および絶縁層4により空間9が形成され、この空間9内に、櫛形電極2が収容される構成になる。
【0047】
図5は、蓋体加工工程を示す図で、図5(a)はその正面断面図、図5(b)は平面図である。
【0048】
蓋体6は、空間9を開放空間にすることのない範囲で不要部を取り除くように加工され、具体的には、櫛形電極2を囲む絶縁層4の外側の部分は除去される。特に、内部電極3a上の空間には蓋体6が位置しないように加工される。また、絶縁層4の上部の全面に蓋体6を残すのではなく、絶縁層4と蓋体6間の接着力が十分になる面積を確保した上で、外側に位置する蓋体6を除去する加工がなされる。この蓋体6の具体的な加工法としては、エッチングが挙げられる。
【0049】
図6は、接着層加工工程を示す図で、図6(a)はその正面断面図、図6(b)は平面図である。接着層5は蓋体6が加工された形状に沿って加工される。この接着層5の加工は、ドライエッチングによる乾式工法による加工が好ましい。
【0050】
図7は、下地層形成工程を示し、図7(a)はその正面断面図、図7(b)は平面図である。
【0051】
下地層14は、基板1の主面上の全面に形成される。なお、図7(b)においては、その全面が下地層14で覆われているが、下地層14の厚みは極めて薄く、絶縁層4等の構造物の形状も明確に把握できるので、図7(b)の符号は、下地層14の下部に位置する構成要素を示している。なお、図8以降についても同様に記載している。ここで、下地層14は薄膜工法で形成された金属薄膜からなるもので、この薄膜工法としてはスパッタを用いることができる。この下地層14は、基板1の主面上に形成された構造物の露出された側面にも形成され、絶縁層4の側面にも形成される。下地層14の内、この絶縁層4の側面に形成された部分と内部電極3aの上面に形成された部分を電極下地層10とする。また、蓋体6の上面に形成された部分を蓋体下地層7とする。下地層14の材質としては、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、マグネシウムを用いることができる。特にチタンは密着性が高いので好ましく、チタンの上部に銅を形成する2層構造にすると、後の工程の蓋体めっき層8や接続電極11が形成しやすく好ましい。
【0052】
図8は、第1のめっきレジスト形成工程を示し、図8(a)はその正面断面図、図8(b)は平面図である。
【0053】
第1のめっきレジスト15は基板1の主面側の所定の位置に形成される。この第1のめっきレジスト15は次の電解めっきを施す工程でめっき層の形成を防ぐためのレジストである。具体的には、電極下地層10を介した内部電極3aの上部と、蓋体下地層7を介した蓋体6の上部は露出させ、その他の部分を覆うように形成される。第1のめっきレジスト15は感光性を有する液状材料から成り、基板1の主面側にスピンコート法により全面に塗布し、フォトリソグラフィ法により所定の形状に加工する。
【0054】
図9は、1度目の接続電極形成工程を示し、図9(a)はその正面断面図、図9(b)は平面図である。この工程では、電解めっきを施すことにより、電極下地層10上に接続電極11を形成しているが、同時に、蓋体下地層7上にも蓋体めっき層8を形成するものである。接続電極11としては、導電率に優れる銅を用いている。なお、蓋体めっき層8の材質としては、銅である必要はないが、蓋体6と線膨張係数を整合させることと、接続電極11と同時に形成することから銅を用いている。なお、図9では接続電極11と蓋体めっき層8は分離独立した構造としているが、接続電極11の少なくとも1つと蓋体めっき層8間の第1のめっきレジスト15を除去して、めっき工程で接続電極11と蓋体めっき層8が接続するようにしても良い。こうすることで、蓋体6および蓋体めっき層8が電気的に浮いた状態を回避し、電位を安定させることができるものである。特にGND端子となる接続電極11と接続させることで、蓋体6および蓋体めっき層8をGND電位とすることができ、櫛形電極2をノイズから保護するシールド層としての役割を持たすことが可能となる。
【0055】
図10は、第2のめっきレジスト形成工程を示し、図10(a)はその正面断面図、図10(b)は平面図である。
【0056】
第2のめっきレジスト16は接続電極11の上部の空間を除いて基板1の主面側の全面に形成される。従って、第1のめっきレジスト15の上面や、蓋体めっき層8の上面にも形成される。この第2のめっきレジスト16は、第1のめっきレジスト15と同一材料を用いることが可能であり、第1のめっきレジスト15と同様に基板1の主面側にスピンコート法により全面に塗布し、フォトリソグラフィ法により所定の形状に加工する。なお、第2のめっきレジスト16は、第1のめっきレジスト15と異なる材料であっても構わない。
【0057】
図11は、2度目の接続電極形成工程を示し、図11(a)はその正面断面図、図11(b)は平面図である。
【0058】
この工程も電解めっきにより行われ、第2のめっきレジスト16が形成されずに導電体が露出している部分である接続電極11上に再び銅が形成される。この工程により接続電極11を第2のめっきレジスト16と同等の高さまで成長させる。
【0059】
図12は、剥離工程を示し、図12(a)はその正面断面図、図12(b)は平面図である。この工程では、第1のめっきレジスト15および第2のめっきレジスト16を剥離している。レジストの剥離方法は公知であり、本工程においても公知の剥離液を用いて行えばよい。
【0060】
図13は、下地層除去工程を示し、図13(a)はその正面断面図、図13(b)は平面図である。
【0061】
この工程では、露出している下地層14を除去し、下地層14を介して導通している蓋体めっき層8と接続電極11とを電気的に絶縁状態にしている。この下地層14の除去は、エッチングで行うことができる。なお、蓋体めっき層8と接続電極11を意図的にめっきにより接続させている場合には、蓋体めっき層8と接続電極11間の下地層14の除去は行わず、両者は電気的に導通した状態となる。
【0062】
図14は、絶縁保護体12を形成した図であり、図14(a)はその正面断面図、図14(b)は平面図である。この絶縁保護体12は、接続電極11の上面を露出させながら、その他の基板1の主面および主面上の構造物を覆うものである。この絶縁保護体12の形成方法としては、印刷工法を用いることができる。なお、絶縁保護体12を接続電極11と全く同じ高さに形成するためには、一度、接続電極11の上面より高く絶縁保護体12を形成し、その後に絶縁保護体12を機械的に削る方法を用いることもできる。この場合において、基板1の主面および接続電極11も含めた主面上の全ての構造物を覆うように絶縁保護体12を形成した後に、機械的に絶縁保護体12を削ってもよい。なお、この機械的に絶縁保護体12を削る際に、接続電極11を全く削らないで、絶縁保護体12と接続電極11の高さを同一にすることは困難なので、接続電極11も一部削ることになるが、この分を考慮して、接続電極11をめっきで形成する際に、最終的に必要になる高さより高く形成しておくとよい。なお、この様に、絶縁保護体12および接続電極11を削ることにより、これらの上面の高さが同一になり、さらに平面度も高くなるので、実装時には好ましい構造になる。
【0063】
図15は、外部電極形成工程を示し、図15(a)はその正面断面図、図15(b)は平面図である。外部電極13は、接続電極11上および絶縁保護体12上に形成された電極であり、接続電極11とは電気的に接続されている。この外部電極13は、スパッタなどの薄膜工法でめっきの下地となる薄膜を接続電極11および絶縁保護体12の全面に形成した後に、外部電極13を形成する領域以外の部分にめっきレジストを形成し、その後に電解めっきを行い、電解めっきを終えた後にレジストおよびめっきの下地となった薄膜の一部を除去して形成することができる。また、この製造方法以外にも、例えば印刷等の工法により形成することもできる。
【0064】
この外部電極13を形成した後に、個片の弾性表面波部品に分割するための分割工程を経て、図1に示す弾性表面波部品を得ることができる。
【0065】
なお、図16は、バンプ電極17を形成した正面断面図であり、この図16のようにはんだや錫からなるバンプ電極17を外部電極13上に形成してもよい。このバンプ電極17は、はんだなどを外部電極13上に印刷した後にリフローを行う方法やめっきにより形成することができる。このバンプ電極17の形成は、弾性表面波部品を個片に分割する前に行う方が効率がよい。
【0066】
また、図7に示した下地層形成工程の前の工程までが準備工程であるが、準備工程は、本実施の形態で説明した図2の絶縁層塗布工程から図6の接着層加工工程の全てを備えなければならない訳ではない。準備工程では、基板1の主面に櫛形電極2、内部導体3および内部電極3aと、内部電極3aの周囲の一部を開放部4aとして開放し残りの周囲を囲み、さらに櫛形電極2の周囲も囲んでいる絶縁層4が形成されていることが求められるが、それぞれの構成要素の形成方法や、基板1上に形成された他の構成要素に関しては任意である。
【0067】
なお、本実施の形態の図9の1度目の接続電極形成工程から図11の2度目の接続電極形成工程までが接続電極形成工程であるが、接続電極形成工程は、接続電極11を2回に分けて形成しなければならないものではない。蓋体6の強度が十分である場合などで蓋体めっき層8を形成しないときには、図9の1度目の接続電極形成工程のみで接続電極11を形成することができる。この場合には、図10で説明した第2のめっきレジスト工程を削除することができる。
【0068】
また、第1のめっきレジスト15が絶縁保護体12を兼ねる場合には、図12で説明した剥離工程が削除できる。
【0069】
以上のように本実施の形態の弾性表面波部品は、圧電体である基板1であって、基板1の主面に形成された櫛形電極2と、櫛形電極2と電気的に接続された内部導体3と、内部導体3の一部である内部電極3aと、内部電極3aの周囲の一部を開放部4aとして開放し残りの周囲を囲む絶縁層4と、が形成された基板1を用意する準備工程と、櫛形電極2上と絶縁層4における内部電極3aの周囲を囲んでいる側壁にめっきの下地となる電極下地層10を形成する下地層形成工程と、絶縁層4が開放している内部電極3aの周囲を囲むことにより、内部電極3aの周囲を絶縁層4とともに囲む第1のめっきレジスト15を形成する第1のめっきレジスト形成工程と、電極下地層10をめっきの下地として、絶縁層4および第1のめっきレジスト15に囲まれた内部電極3a上面の空間に電解めっきにより接続電極11を形成する接続電極形成工程とを備えている。
【0070】
この方法により、電極下地層10を形成する際に、貫通孔に形成するのではなく、周囲の一部が開放された絶縁層4と内部電極3aに形成するので、電極下地層10が断線することなく形成され、これにより電解めっきで形成する接続電極11の内部の結合が十分に行われるため接続電極11の断線を防止するという作用効果を有する。
【0071】
また、下地層形成工程は基板1の主面方向から基板1および基板1に形成されている構造物であって露出しているものの全面に下地層14を薄膜工法により形成する工程であり、第1のめっきレジスト形成工程における第1のめっきレジスト15は下地層14の中で接続電極形成工程においてめっきがなされない部分を覆うように形成されたものであり、接続電極形成工程の後に第1のめっきレジスト15および下地層14の一部を剥離する剥離工程を付加し、剥離工程の後に、接続電極11の上面を露出させつつ基板1の主面側の全面に絶縁保護体12を形成する保護体形成工程を付加している。
【0072】
この方法により第1のめっきレジスト15と絶縁保護体12とが別の構造物であるので、第1のめっきレジスト15はめっきレジストとして好適な材料を用いることができ、絶縁保護体12は耐湿性などに優れた保護体として好適な材料を用いることができる。
【0073】
さらに、準備工程における、絶縁層4は櫛形電極2の周囲を囲むものでもあり、基板1には絶縁層4の上部に櫛形電極2を空間を介して覆う蓋体6が形成されたものであり、前記下地層形成工程は、下地層14を形成する際に蓋体6の上面にめっきの下地となる蓋体下地層7が形成されるものであり、第1のめっきレジスト形成工程において、第1のめっきレジスト15は蓋体下地層7も露出するように形成され、接続電極形成工程は、一度電解めっきを行い絶縁層4および第1のめっきレジスト15に囲まれた内部導体3の上面の空間に接続電極11を形成し、さらに蓋体下地層7上に蓋体めっき層8を形成し、この後に、接続電極11の上面を露出させるように、かつ蓋体めっき層8を覆うように第2のめっきレジスト16を形成し、さらにその後に再び電解めっきにより接続電極11を高く形成する工程であり、前記剥離工程は第2のめっきレジスト16も剥離する工程であるものである。
【0074】
この方法により、蓋体めっき層8を形成することにより蓋体6を補強することができ、さらにこの蓋体めっき層8の形成を接続電極11の形成と同時に行うために、効率よく形成することができるという作用効果を有する。
【0075】
また、圧電体である基板1と、基板1上に形成された櫛形電極2と、櫛形電極2と電気的に接続された内部導体3と、内部導体3の一部である、または内部導体3と電気的に接続された内部電極3aと、内部電極3aの周囲の一部を開放部4aとして開放し残りの周囲を囲む絶縁層4と、内部電極3aの周囲における絶縁層4が開放している部分に形成され、絶縁層4と共に内部電極3aの周囲を囲む絶縁保護体12と、絶縁層4における内部電極3aの周囲を囲んでいる部分および内部電極3aに形成された電極下地層10と、絶縁層4および絶縁保護体12によって周囲を囲まれた部分に形成された電極下地層10上ならびに内部電極3aに形成された電極下地層10に形成された接続電極11と、絶縁層4および絶縁保護体12の外部に形成され、接続電極11と電気的に接続された外部電極13とを備えたものである。
【0076】
この構成により、絶縁層4の開放部分の存在により内部電極3aと基板1間の段差が殆ど無い部分を確保することができるため、電極下地層10を内部電極3aに安定して接続することが可能となり、その結果、櫛形電極2から外部電極13への電気的接続を確実に行うことができる弾性表面波部品を形成することができるという作用効果を有する。なお、接続電極11の少なくとも1つと蓋体めっき層8が接続するようにしても良い。こうすることで、蓋体6および蓋体めっき層8が電気的に浮いた状態を回避し、電位を安定させることができるものである。特にGND端子となる接続電極11と接続させることで、蓋体6および蓋体めっき層8をGND電位とすることができ、櫛形電極2をノイズから保護するシールド層としての役割を持たすことが可能となる。
【0077】
なお、参考ではあるが、本実施の形態においては、弾性表面波部品の製造方法を説明したが、この製造方法における接続電極11を形成する方法は半導体や弾性表面波部品以外の電子部品の製造方法にも適用できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明に係る弾性表面波部品は、外部電極と内部電極を接続する接続電極を長くすることができるという効果を有するもので、移動体通信機器端末などの電子機器に適用して有用となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の一実施の形態における弾性表面波部品の正面断面図
【図2】(a)同弾性表面波部品の製造方法における絶縁層塗布工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図3】(a)同製造方法における絶縁層加工工程の正面断面図、(b)同工程の平面図、(c)同工程の絶縁層を示す平面図
【図4】(a)同製造方法における蓋体接着層工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図5】(a)同製造方法における蓋体加工工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図6】(a)同製造方法における接着層加工工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図7】(a)同製造方法における下地層形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図8】(a)同製造方法における第1のめっきレジスト形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図9】(a)同製造方法における1度目の接続電極形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図10】(a)同製造方法における第2のめっきレジスト形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図11】(a)同製造方法における2度目の接続電極形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図12】(a)同製造方法における剥離工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図13】(a)同製造方法における露出している下地層除去工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図14】(a)同製造方法における保護体形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図15】(a)同製造方法における外部電極形成工程の正面断面図、(b)同工程の平面図
【図16】同弾性表面波部品におけるバンプ電極を形成した正面断面図
【符号の説明】
【0080】
1 基板
2 櫛形電極
3 内部導体
3a 内部電極
4 絶縁層
4a 開放部
5 接着層
6 蓋体
7 蓋体下地層
8 蓋体めっき層
9 空間
10 電極下地層
11 接続電極
12 絶縁保護体
13 外部電極
14 下地層
15 第1のめっきレジスト
16 第2のめっきレジスト
17 バンプ電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電体である基板であって、前記基板の主面に形成された櫛形電極と、前記櫛形電極と電気的に接続された内部導体と、前記内部導体の一部である、または前記内部導体と電気的に接続された内部電極と、前記内部電極の周囲の一部を開放部として開放し残りの周囲を囲む絶縁層と、が形成された基板を用意する準備工程と、
前記内部電極上と前記絶縁層における前記内部電極の周囲を囲んでいる側壁にめっきの下地となる電極下地層を形成する下地層形成工程と、
前記絶縁層が開放している前記内部電極の周囲を囲むことにより、前記内部電極の周囲を前記絶縁層とともに囲む第1のめっきレジストを形成する第1のめっきレジスト形成工程と、
前記電極下地層をめっきの下地として、前記絶縁層および前記第1のめっきレジスト層に囲まれた前記内部電極上面の空間に電解めっきにより接続電極を形成する接続電極形成工程と、
を備えた弾性表面波部品の製造方法。
【請求項2】
前記下地層形成工程は前記基板の主面方向から前記基板および前記基板に形成されている構造物であって露出しているものの全面に下地層を薄膜工法により形成する工程であり、
前記第1のめっきレジスト形成工程における第1のめっきレジストは前記下地層の中で前記接続電極形成工程においてめっきがなされない部分を覆うように形成されたものであり、
前記接続電極形成工程の後に前記第1のめっきレジストおよび前記下地層の一部を剥離する剥離工程を付加し、
前記剥離工程の後に、前記接続電極の上面を一旦絶縁保護体ですべて覆いその後前記絶縁保護体の表面を削り前記接続電極上面を前記絶縁保護体から露出させつつ前記基板の主面側の全面に前記絶縁保護体を形成する保護体形成工程を付加した、
請求項1記載の弾性表面波部品。
【請求項3】
前記準備工程における、前記絶縁層は前記櫛形電極の周囲を囲むものでもあり、前記基板には前記絶縁層の上部に前記櫛形電極を空間を介して覆う蓋体が形成されたものであり、
前記下地層形成工程は、下地層を形成する際に前記蓋体の上面にめっきの下地となる蓋体下地層が形成されるものであり、
前記第1のめっきレジスト形成工程において、前記第1のめっきレジストは前記蓋体下地層も露出するように形成され、
前記接続電極形成工程は、一度電解めっきを行い前記絶縁層および前記第1のめっきレジスト層に囲まれた前記内部電極上面の空間に接続電極を形成し、さらに前記蓋体下地層上に蓋体めっき層を形成し、この後に、前記接続電極の上面を露出させるように、かつ前記蓋体めっき層を覆うように第2のめっきレジストを形成し、さらにその後に再び電解めっきにより接続電極を前記蓋体めっき層より高く形成する工程であり、
前記剥離工程は前記第2のめっきレジストも剥離する工程である、
請求項2に記載の弾性表面波部品の製造方法。
【請求項4】
圧電体である基板と、
前記基板上に形成された櫛形電極と、
前記櫛形電極と電気的に接続された内部導体と、
前記内部導体の一部である、または前記内部導体と電気的に接続された内部電極と、
前記内部電極の周囲の一部を開放部として開放し残りの周囲を囲む絶縁層と、
前記内部電極の周囲における前記絶縁層が開放している部分に形成され、前記絶縁層と共に前記内部電極の周囲を囲む絶縁保護体と、
前記絶縁層における前記内部電極の周囲を囲んでいる部分および前記内部電極に形成された電極下地層と、
前記絶縁層および前記絶縁保護体によって周囲を囲まれた部分に形成された電極下地層上ならびに前記内部電極に形成された電極下地層上に形成された接続電極と、
前記絶縁層および前記絶縁保護体の外部に形成され、前記接続電極と電気的に接続された外部電極と、
を備えた弾性表面波部品。
【請求項5】
前記絶縁層の上部に前記櫛形電極を空間を介して覆う蓋体が形成され、
前記蓋体の上面にはめっき下地となる蓋体下地層および蓋体めっき層が形成されている請求項4記載の弾性表面波部品。
【請求項6】
前記接続電極は前記蓋体めっき層より高く形成されている請求項5記載の弾性表面波部品。
【請求項7】
前記接続電極の少なくとも1つは前記蓋体めっき層と電気的に接続している請求項5または6に記載の弾性表面波部品。
【請求項8】
前記蓋体めっき層はGND端子に接続されている請求項7に記載の弾性表面波部品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2010−200198(P2010−200198A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−45140(P2009−45140)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】