説明

往復動ポンプおよび酸素濃縮装置

【課題】大型化を抑制することのできる往復動ポンプを提供する。
【解決手段】往復動ポンプは、モータ軸を有するモータと、モータ軸回りに90度ずつずれた位置に配置され、シリンダ軸方向がモータ軸方向に直交する4つのシリンダ30Ap、30Bp、30Cv、30Dvと、4つのピストンと、モータ軸を収容するケーシング20とを備える。さらに、往復動ポンプは、4つのシリンダ30に気体を導入するための4つの吸気流路24pi、24viと、4つのシリンダ30から気体を排出するための4つの排気流路24pe、24veとを備えている。この8つの流路は、モータ軸方向から視て4つのシリンダ30で囲まれた領域内に配置されているとともに、2つずつ、モータ軸回りに隣り合うシリンダの間に配置されている。そして、モータ軸回りに隣り合うシリンダの間に配置された2つの流路は、モータ軸方向に並んで配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のシリンダを備える往復動ポンプ、およびこの往復動ポンプを用いた酸素濃縮装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の酸素濃縮装置等に用いられる往復動ポンプとして、複数のシリンダを有するものが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、モータ軸を挟んで対向配置された2つの加圧用シリンダを有する往復動ポンプが開示されている。2つの加圧用シリンダの端部には、それぞれ、シリンダ室内と連通するシリンダヘッドが取り付けられており、このシリンダヘッドには、シリンダ室内に空気を導入するための吸気流路と、シリンダ室から圧縮空気を排出するための排気流路とが接続されている。吸気流路および排気流路は、往復動ポンプとは別体の配管であって、ポンプの外側に配置されている。
【0004】
また、従来の4つのシリンダを有するポンプでも、特許文献1のポンプと同様に、シリンダ室と連通する吸気流路および排気流路は、ポンプとは別体の配管であって、ポンプの外部に配置されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−233863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したように、吸気用の配管と排気用の配管を、ポンプの外側に配置すると、大型化してしまうという問題があった。特に、4つのシリンダを有するポンプの場合、配管の数が8つになるため、コンパクトに設置することが困難であり、より大型化してしまう。
【0007】
そこで、本発明は、大型化を抑制することのできる往復動ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、第1の発明に係る往復動ポンプは、モータ軸を有するモータと、前記モータ軸回りに90度ずつずれた位置に配置され、シリンダ軸方向がモータ軸方向に直交する4つのシリンダと、前記シリンダ内にそれぞれ配置され、前記モータ軸により往復駆動される4つのピストンと、前記モータ軸を収容するケーシングと、前記4つのシリンダに気体を導入するための4つの吸気流路、および、前記4つのシリンダから気体を排出するための4つの排気流路からなり、前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域内に配置される8つの流路とを備え、前記8つの流路が2つずつ、前記モータ軸回りに隣り合う前記シリンダの間に配置されており、前記モータ軸回りに隣り合う前記シリンダの間に配置された2つの前記流路が、前記モータ軸方向に並んで配置されることを特徴とする。
【0009】
この往復動ポンプでは、8つの流路が4つのシリンダで囲まれた領域内に配置されているため、流路がこの領域の外側に配置されている場合に比べて、往復動ポンプの大型化を抑制することができる。
また、8つの流路が2つずつ、モータ軸回りに隣り合うシリンダの間に配置されているため、4つのシリンダで囲まれた空間を有効に活用して、流路を効率的に配置することができる。
さらに、隣り合うシリンダの間に配置された2つの流路が、モータ軸方向に並んで配置されているため、モータ軸方向から見て上記2つ流路をコンパクトに配置できる。
なお、2つの流路が「モータ軸方向に並んで配置される」とは、2つの流路が、モータ軸方向から視て重なっていない場合を含む。
【0010】
第2の発明に係る往復動ポンプは、第1の発明において、前記8つの流路が、それぞれ、前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域の外側から前記モータ軸側に延びる第1流路を有し、前記8つの流路のうち少なくとも4つの前記流路は、それぞれ、前記モータ軸方向に沿って形成された第2流路を有することを特徴とする。
【0011】
この往復動ポンプでは、第2流路がモータ軸方向に沿って形成されているため、第2流路を効率的に配置することができる。そのため、大型化をより確実に抑制できる。
【0012】
第3の発明に係る往復動ポンプは、第2の発明において、前記第1流路および第2流路が、前記ケーシングに形成されていることを特徴とする。
【0013】
この往復動ポンプでは、第1流路および第2流路がケーシングに形成されているため、第1流路または第2流路としてパイプ等の部材を用いる場合に比べて、第1流路および第2流路を効率的に配置することができ、大型化をより確実に抑制できる。
【0014】
第4の発明に係る往復動ポンプは、第2または第3の発明において、前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域内に配置され、複数の前記シリンダに連通する複数の前記流路を統合するための統合流路を備えることを特徴とする。
【0015】
この往復動ポンプでは、モータ軸方向から視て4つのシリンダで囲まれた領域内で、複数の流路を統合しているため、流路を効率的に統合することができる。
【0016】
第5の発明に係る往復動ポンプは、第4の発明において、2つの前記統合流路が、前記モータ軸方向に並んで配置されることを特徴とする。
【0017】
この往復動ポンプでは、2つの統合流路をモータ軸方向に並べて配置するため、複数の統合流路をコンパクトに配置することができる。
【0018】
第6の発明に係る往復動ポンプは、第4または第5の発明において、前記統合流路が、前記モータ軸と同心の環状に形成されていることを特徴とする。
【0019】
この往復動ポンプでは、統合流路をモータ軸の近くに配置する場合であっても、モータ軸の邪魔にならないように配置することができる。
【0020】
第7の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第6のいずれかの発明において、前記4つのシリンダのうち少なくとも1つの前記シリンダが加圧用であって、残りの前記シリンダが減圧用であることを特徴とする。
【0021】
この往復動ポンプでは、加圧用ポンプと減圧用ポンプの両方を機能を持つ往復動ポンプとすることができる。
【0022】
第8の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第6のいずれかの発明において、前記4つのシリンダが全て加圧用または減圧用であって、前記4つのシリンダのうち2つまたは3つの前記シリンダの圧力レベルが、互いに同じであって、且つ、残りの前記シリンダの圧力レベルと異なることを特徴とする。
【0023】
この往復動ポンプでは、圧力の異なる圧縮空気を排出する2種類の加圧ポンプとしての機能、または、吸引力の異なる2種類の減圧ポンプとしての機能を持つ往復動ポンプとすることができる。
なお、「2つのシリンダの圧力レベルが同じである」とは、2つのシリンダが加圧用の場合には、シリンダ室内の最大圧力が同じであり、2つのシリンダが減圧用の場合には、シリンダ室内の最小圧力が同じであることをいう。
【0024】
第9の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第8のいずれかの発明において、2つの前記シリンダが、同じ圧力レベルの加圧用または減圧用であって、この2つのシリンダ内に配置される2つの前記ピストンが、180度の位相ずれで往復駆動されることを特徴とする。
【0025】
この往復動ポンプでは、同じ圧力レベルの2つのシリンダ内に配置される2つのピストンが、180度の位相ずれで往復駆動されるため、2つのピストンに最大負荷がかかるタイミング、即ち、モータ軸の負荷トルクが大きくなるタイミングをバランス良くずらすことができる。そのため、モータ軸の負荷変動を抑制することができる。
【0026】
第11の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第9のいずれかの発明において、対向配置される2つの前記シリンダが、同じ圧力レベルの加圧用または減圧用であることを特徴とする。
【0027】
この往復動ポンプでは、同じ圧力レベルの2つのシリンダが、モータ軸を挟んで対向配置されているため、この2つのシリンダに配置される2つのピストンからモータ軸が受けるモータ軸に直交する方向の力は、大きさが同じで逆向きとなる。そのため、モータ軸にバランス良く力を作用させることができる。その結果、回転トルクの変動が抑えられ、効率の向上や振動の抑制ができる。
【0028】
第11の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第10のいずれかの発明において、減圧用の前記シリンダに接続された前記排気流路の前記第1流路が、前記ケーシングの内側と連通していることを特徴とする。
【0029】
この往復動ポンプでは、減圧用のシリンダから排出される気体を、モータ軸等の冷却に使用することができるため、冷却装置を別途設けなくて済む。
【0030】
第12の発明に係る往復動ポンプは、第1〜第11のいずれかの発明において、90度ずれて配置された2つの前記シリンダに連通する2つの前記第2流路が、前記モータ軸方向に並んで接続されていることを特徴とする。
【0031】
この往復動ポンプでは、モータ軸方向に並んで配置された2つの第2流路を接続することによって、この2つの流路は統合される。そのため、2つの流路を簡易な構成で統合することができる。
【0032】
第13の発明に係る酸素濃縮装置は、圧力に応じて窒素の吸着および脱離を行う吸着剤が封入されており、供給された空気中の窒素を前記吸着剤に吸着させて酸素濃縮ガスを生成する吸着部と、前記吸着部への圧縮空気の供給、または、前記吸着部内の減圧の少なくとも一方を行うポンプとを備え、前記ポンプが、請求項1〜12のいずれかに記載された往復動ポンプであることを特徴とする。
【0033】
この酸素濃縮装置では、大型化が抑制されたポンプを用いることにより、酸素濃縮装置の大型化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0034】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0035】
第1の発明では、8つの流路が4つのシリンダで囲まれた領域内に配置されているため、流路がこの領域の外側に配置されている場合に比べて、往復動ポンプの大型化を抑制することができる。
また、8つの流路が2つずつ、モータ軸回りに隣り合うシリンダの間に配置されているため、4つのシリンダで囲まれた空間を有効に活用して、流路を効率的に配置することができる。
さらに、隣り合うシリンダの間に配置された2つの流路が、モータ軸方向に並んで配置されているため、モータ軸方向から見て上記2つ流路をコンパクトに配置できる。
【0036】
第2の発明では、第2流路がモータ軸方向に沿って形成されているため、第2流路を効率的に配置することができる。そのため、大型化をより確実に抑制できる。
【0037】
第3の発明では、第1流路および第2流路がケーシングに形成されているため、第1流路または第2流路としてパイプ等の部材を用いる場合に比べて、第1流路および第2流路を効率的に配置することができ、大型化をより確実に抑制できる。
【0038】
第4の発明では、モータ軸方向から視て4つのシリンダで囲まれた領域内で、複数の流路を統合しているため、流路を効率的に統合することができる。
【0039】
第5の発明では、2つの統合流路をモータ軸方向に並べて配置するため、複数の統合流路をコンパクトに配置することができる。
【0040】
第6の発明では、統合流路をモータ軸の近くに配置する場合であっても、モータ軸の邪魔にならないように配置することができる。
【0041】
第7の発明では、加圧用ポンプと減圧用ポンプの両方を機能を持つ往復動ポンプとすることができる。
【0042】
第8の発明では、圧力の異なる圧縮空気を排出する2種類の加圧ポンプとしての機能、または、吸引力の異なる2種類の減圧ポンプとしての機能を持つ往復動ポンプとすることができる。
【0043】
第9の発明では、同じ圧力レベルの2つのシリンダ内に配置される2つのピストンが、180度の位相ずれで往復駆動されるため、2つのピストンに最大負荷がかかるタイミング、即ち、モータ軸の負荷トルクが大きくなるタイミングをバランス良くずらすことができる。そのため、モータ軸の負荷変動を抑制することができる。
【0044】
第10の発明では、同じ圧力レベルの2つのシリンダが、モータ軸を挟んで対向配置されているため、この2つのシリンダに配置される2つのピストンからモータ軸が受けるモータ軸に直交する方向の力は、大きさが同じで逆向きとなる。そのため、モータ軸にバランス良く力を作用させることができる。その結果、回転トルクの変動が抑えられ、効率の向上や振動の抑制ができる。
【0045】
第11の発明では、減圧用のシリンダから排出される気体を、モータ軸等の冷却に使用することができるため、冷却装置を別途設けなくて済む。
【0046】
第12の発明では、モータ軸方向に並んで配置された2つの第2流路を接続することによって、この2つの流路は統合される。そのため、2つの流路を簡易な構成で統合することができる。
【0047】
第13の発明では、大型化が抑制されたポンプを用いることにより、酸素濃縮装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係る酸素濃縮装置を示す図である。
【図2】往復動ポンプの斜視図である。
【図3】往復動ポンプの分解斜視図である。
【図4】往復動ポンプの平面図である。
【図5】図4のA矢視図である。
【図6】図4のB矢視図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】図6のD−D線断面図である。
【図9】図6のE−E線断面図である。
【図10】図6のF−F線断面図である。
【図11】図7のG−G線断面図である。
【図12】図9、10のH−H線断面図である。
【図13】図9、10のI−I線断面図である。
【図14】(a)はケーシングの平面図であり、(b)(d)はケーシングの側面図であり、(c)はケーシングの背面図である。
【図15】シリンダヘッドの斜視図である。
【図16】4つのピストンの配置を示す斜視図である。
【図17】(a)は第1ケーシングヘッドの平面斜視図であり、(b)は第1ケーシングヘッドの背面斜視図であるる。
【図18】(a)は第2ケーシングヘッドの平面図であり、(b)は第2ケーシングヘッドの背面図である。
【図19】往復動ポンプの流路を示す概略斜視図である。
【図20】本発明の他の実施形態の往復動ポンプのケーシングの背面図である。
【図21】本発明の他の実施形態の往復動ポンプの流路を示す概略斜視図である。
【図22】本発明の他の実施形態の往復動ポンプの流路を示す概略斜視図である。
【図23】(a)は本発明の他の実施形態の往復動ポンプの4つのシリンダの配置を示す概略平面図であって、(b)は(a)の往復動ポンプの流路を示す概略斜視図である。
【図24】本発明の他の実施形態の往復動ポンプのモータ軸周囲の概略断面図である。
【図25】本発明の他の実施形態の往復動ポンプの流路を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態に係る酸素濃縮装置について説明する。
本実施形態の酸素濃縮装置1は、空気中の窒素を吸着剤に吸着させて酸素濃縮ガスを生成する吸着方式の酸素濃縮装置であって、その中でも、真空圧力スィング吸着方式(VPSA:Vacuum Pressure Swing Adsorption System)方式の酸素濃縮装置である。VPSA方式の酸素濃縮装置とは、窒素吸着工程時に、圧縮空気を吸着筒内に供給し、窒素脱離工程時に、吸着筒内を負圧にして吸着剤から窒素を脱離させるものである。
【0050】
図1に示すように、酸素濃縮装置1は、往復動ポンプ3と、2つの方向制御弁4a、4bと、2つの吸着筒(吸着部)5a、5bと、2つの逆止弁6a、6bと、酸素タンク7と、減圧弁8と、流量調整器9と、制御部(図示省略)と、これらを収容する筺体2と、筺体2に設けられた操作部(図示省略)とを備える。筺体2には、空気吸込口2aと排気口2bと酸素排出口2cとが形成されている。酸素排出口2cには、酸素を使用者に供給するためのチューブが接続されている。
【0051】
往復動ポンプ3は、詳細は後述するが、加圧と減圧の両方を行うポンプであって、吸着筒5a、5bの一方に圧縮空気を供給すると同時に、吸着筒5a、5bの他方の内部の窒素含有ガス(以下、単に空気という)を吸引して減圧する。また、この往復動ポンプ3は、減圧用のポンプで吸引した空気を内部冷却に利用している。往復動ポンプ3には、加圧用吸気口82piと加圧用排気口63peと減圧用吸気口23viと冷却用排気口63eとが設けられている。
【0052】
筺体2の外部の空気は、空気吸込口2aから筺体2の内部に流入し、加圧用吸気口82piから往復動ポンプ3内に流入して圧縮される。圧縮された空気は加圧用排気口63peから往復動ポンプ3の外に排出されて、方向制御弁4a、4bを経て吸着筒5a、5bに供給される。また、吸着筒5a、5b内の空気は、方向制御弁4a、4bを経て、減圧用吸気口23viから往復動ポンプ3に引き込まれる。引き込まれた空気は、往復動ポンプ3の内部を冷却した後、冷却用排気口63eから排出されて、最終的に、排気口2bから筺体2の外部に排出される。
【0053】
2つの吸着筒5a、5bは、2つの方向制御弁4a、4bによって交互に往復動ポンプ3の加圧用排気口63peと減圧用吸気口23viに連通される。吸着筒5a、5bの内部には、高圧下で窒素を吸着して、低圧下で吸着した窒素を脱離させるゼオライトなどの吸着剤が封入されている。
【0054】
図1は、吸着筒5aが加圧用排気口63peと連通し、吸着筒5bが減圧用吸気口23viと連通する状態を示している。この場合には、吸着筒5aに圧縮空気が供給されて、圧縮空気中の窒素が吸着剤に吸着されて酸素濃縮ガスが生成される。一方、吸着筒5bでは、内部の空気が吸引されて負圧となり、吸着剤に吸着されていた窒素が脱離して吸着筒5bから排出される。また、図示は省略するが、方向制御弁4a、4bの切換位置が図1と反対側の場合には、吸着筒5bにおいて酸素濃縮ガスが生成され、吸着筒5aにおいて吸着剤から窒素が脱離して排出される。以上の工程を交互に繰り返すことにより、連続して安定した酸素濃縮ガスの生成を行う。
【0055】
また、吸着筒5a、5bで生成された酸素濃縮ガスは、逆流を防止するための逆止弁6a、6bを介して、酸素タンク7に送られる。酸素タンク7は、酸素濃縮ガスを一時的に貯留するためのものである。酸素タンク7内の酸素濃縮ガスは、酸素濃縮ガスの圧力を調整する減圧弁8と、酸素濃縮ガスの流量を調整する流量調整器9とを通過した後、酸素排出口2cから排出され、使用者に供給される。
【0056】
次に、往復動ポンプ3について図2〜図19を参照して説明する。
本実施形態の往復動ポンプ3は、モータ10と、ケーシング20と、2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpと、2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvと、4つのシリンダヘッド40と、4つのピストン50と、第1ケーシングヘッド60と、仕切板70と、第2ケーシングヘッド80とを備えている。以下、図2、3、図5〜図10中の上下方向を上下方向と定義して説明する。また、以下の説明において、加圧用シリンダ30Ap、30Bpおよび減圧用シリンダ30Cv、30Dvを単にシリンダ30という場合がある。
【0057】
[モータ]
図7等に示すように、モータ10は、モータ本体10aと、モータ本体10aから上方向に延在するモータ軸10bとを備えている。また、モータ本体10aの上面には、環状板11が取り付けられている。
【0058】
[ケーシング]
図7等に示すように、ケーシング20は、環状板11の上面に設置され、内部にモータ軸10bを収容している。図3および図14に示すように、ケーシング20は、上下方向に延びる略四角筒状の部材である。ケーシング20の下側部分の内周面には、ベアリング27が内嵌されており、ケーシング20は、ベアリング27と筒軸28と介してモータ軸10bを回転自在に支持している。
【0059】
また、図14等に示すように、ケーシング20の4つの側壁20A〜20Dには切欠部20aが形成されており、側面視がU字状となっている。図5および図6に示すように、ケーシング20の対向する2つの側壁20A、20Bの外側には、それぞれ、加圧用シリンダ30Ap、30Bpが配置され、他方の対向する2つの側壁20C、20Dの外側には、それぞれ、減圧用シリンダ30Cv、30Dvが配置されている。これら4つのシリンダ30は、そのシリンダ軸方向がモータ軸10bと直交する向きに配置されている。また、図14(b)、(d)に示すように、ケーシング20の2つの角の上下方向略中央部には、凹部20bが形成されている。各凹部20bには、この凹部20bを挟んで隣接する2つのシリンダ30に形成された凸部31bが挿入されている。凹部20bおよび凸部31bは、ケーシング20に対するシリンダ30の位置決めを行うためのものである。
【0060】
図7および図14(c)等に示すように、ケーシング20の下面には、環状溝21viが形成されている。この環状溝21viと、環状板11とによって、減圧用統合吸気流路22viが構成される。図7および図14に示すように、ケーシング20の側壁には、この環状溝21viに連通する減圧用吸気口23viが形成されている。
【0061】
図19に示すように、ケーシング20には、2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpに空気を導入するための2つの流路24piと、2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpから空気を排出するための2つの流路24peと、2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvに空気を導入するための2つの流路24viと、2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvから空気を排出するための2つの流路24veの8つの流路が形成されている。流路24piは、加圧用吸気流路(第1流路)25piと加圧用吸気流路(第2流路)26piとからなり、流路24peは、加圧用排気流路(第1流路)25peと加圧用排気流路(第2流路)26peとからなり、流路24viは、減圧用吸気流路(第1流路)25viと減圧用吸気流路(第2流路)26viとからなる。また、流路24veは、本発明の第1流路のみで構成されている。
【0062】
図3および図14に示すように、側壁20Aに、加圧用吸気流路(第1流路)25piと加圧用排気流路(第1流路)25peが形成されており、側壁20Bにも同様に、加圧用吸気流路25piと加圧用排気流路25peが形成されている。図12に示すように、2つの加圧用吸気流路25piおよび2つの加圧用排気流路25peは、加圧用シリンダ30Ap、30Bpのシリンダ軸方向(図12中の上下方向)に沿って形成されている。加圧用吸気流路25piの端部は、加圧用吸気流路(第2流路)26piに接続されており、加圧用排気流路25peの端部は、加圧用排気流路(第2流路)26peに接続されている。
【0063】
また、図3および図14に示すように、側壁20Cに、減圧用吸気流路(第1流路)25viと減圧用排気流路(第1流路)24veが形成されており、側壁20Dにも同様に、減圧用吸気流路25viと減圧用排気流路24veが形成されている。図13に示すように、2つの減圧用吸気流路25viおよび2つの減圧用排気流路24veは、減圧用シリンダ30Cv、30Dvのシリンダ軸方向(図13中の左右方向)に沿って形成されている。減圧用吸気流路25viの端部は、減圧用吸気流路26viに接続されている。減圧用排気流路24veは、ケーシング20を貫通している。
【0064】
図9に示すように、2つの加圧用吸気流路(第2流路)26piは、ケーシング20の対角線(図4中のE−E線)上の2つの角部分の上側略半分の領域に、上下方向に沿って形成されている。この加圧用吸気流路26piの下側部分に、加圧用吸気流路(第1流路)25piが接続されている。また、この2つの加圧用吸気流路26piの下方に、それぞれ、減圧用吸気流路(第2流路)26viが上下方向に沿って形成されている。減圧用吸気流路26viの下端は、環状溝21viに接続されている。
【0065】
図10に示すように、2つの加圧用排気流路(第2流路)26peは、ケーシング20の対角線(図4中のF−F線)上の2つの角部分の上側略半分の領域に、上下方向に沿って形成されている。この加圧用排気流路26peの下側部分に、加圧用排気流路(第1流路)25peが接続されている。また、この2つの加圧用排気流路26peの下方に、それぞれ、2つの減圧用排気流路24veが設けられている。
【0066】
したがって、図19に示すように、2つの流路24piは、それぞれ、2つの流路24viと上下方向に並んで配置されており、2つの流路24peは、それぞれ、2つの流路24veと上下方向に並んで配置されている。
【0067】
[シリンダ]
上述したように、4つのシリンダ30は、ケーシング20の4つの側壁の外側、即ち、モータ軸10b回りに90度ずつずれた位置に配置されている。シリンダ30は、シリンダヘッド40とケーシング20との間に挟持されて固定されている。図6等に示すように、対向配置された2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpは、同じ高さに配置されており、図5等に示すように、対向配置された2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvは、同じ高さであって、加圧用シリンダ30Cv、30Dvよりも高い位置に配置されている。また、加圧用シリンダと減圧用シリンダとは、上下方向が逆(反転している)である点以外、同じ構成である。
【0068】
図3等に示すように、シリンダ30は、シリンダ筒31と底部材33とから構成されている。シリンダ筒31は、モータ軸10bに直交する方向に延びている。図11等に示すように、シリンダ筒31の内周面と、底部材33とによって、シリンダ室32が構成される。また、図11に示すように、シリンダ筒31のケーシング20側の端部には、凹部20bに挿入される凸部31bが形成されている。
【0069】
また、図3に示すように、シリンダ筒31の外周部分には、吸気流路31iと排気流路31eが形成されている。吸気流路31iは、ケーシング20に形成された吸気流路(加圧用吸気流路25piまたは減圧用吸気流路25vi)に接続される。また、排気流路31eは、ケーシング20に形成された排気流路(加圧用排気流路25peまたは減圧用排気流路24ve)に接続される。
【0070】
底部材33は、シリンダ筒31の一端に取り付けられている。図3に示すように、底部材33のシリンダ筒31の筒軸方向から視てシリンダ筒31の内側の領域には、吸気口35iと排気口35eが形成されている。また、図3、図12および図13に示すように、底部材33には、シリンダ筒31の吸気流路31iと排気流路31eに接続される2つの連通孔34i、34eが形成されている。
【0071】
また、図3に示すように、底部材33のシリンダ筒31と反対側の面には、排気口35eを開閉するための排気弁36と、この排気弁36の開度を制御する弁押さえ37とが、ボルト38によって取り付けられている。排気弁36は、通常は排気口35eの周囲に密着し、閉状態となっている。シリンダ室32の内部の圧力がシリンダ室32の外部(後述する排気室41e)の圧力より大きくなった場合に、シリンダ室32内の空気によって、排気弁36の先端部は(弁押さえ37により最大撓み角度を制限されつつ)押し上げられて開状態となる。
【0072】
また、図示は省略するが、底部材33のシリンダ筒31側の面には、吸気口35iを開閉するための吸気弁がボルトによって取り付けられている。吸気弁は、通常は吸気口35iの周囲に密着し、閉状態となっている。シリンダ室32の内部の圧力が外部(後述する吸気室41i)の圧力より小さくなると、吸気弁の先端部はシリンダ室32内に引き込まれて開状態となる。
【0073】
[シリンダヘッド]
4つのシリンダヘッド40は、4つのシリンダ30の底部材33に取り付けられている。シリンダヘッド40は、4つのボルト43によって、ケーシング20に固定されている。図3等に示すように、図15に示すように、シリンダヘッド40のシリンダ30側の面には、シリンダ筒31の筒軸方向から視て略半円形状の吸気溝40iと排気溝40eが形成されている。吸気溝40iは、シリンダ筒31の筒軸方向から視て、底部材33の連通孔34iと吸気口35iとを含む領域に形成されており、排気溝40eは、シリンダ筒31の筒軸方向から視て、底部材33の連通孔34eと排気口35eとを含む領域に形成されている。図11等に示すように、吸気溝40iと、シリンダ30の底部材33とによって、吸気室41iが構成され、排気溝40eと、シリンダ30の底部材33とによって、排気室41eが構成される。
【0074】
[ピストン]
図7および図8等に示すように、4つのピストン50は、それぞれ、ピストン本体51とピストンロッド52とリング部53とから構成されている。4つのピストン50のリング部53は、偏心軸55に上下方向に並んで取り付けられている。4つのピストン50のピストン本体51は、リング部53の配列方向の上から順に、減圧用シリンダ30Cv、減圧用シリンダ30Dv、加圧用シリンダ30Bp、加圧用シリンダ30Apに配置されている。また、偏心軸55の最上段のリング部53よりも上側の位置には、偏心したリング状のバランスウエイト56が外嵌されている。
【0075】
図3および図16に示すように、ピストン本体51は、円盤状の部材であって、シリンダ筒31内に筒軸方向に摺動可能に配置されている。ピストンロッド52は、リング部53とピストン本体51とを連結する部材であって、図7等に示すように、ケーシング20に形成された切欠部20a内を通るように配置されている。リング部53の内周面は、ベアリング54を介して、偏心軸55に相対回転可能に外嵌されている。この偏心軸55は、モータ軸10bに外嵌されて、モータ軸10bと一体的に回転可能となっている。そのため、モータ軸10bが回転すると、偏心軸55が偏心回転(モータ軸10bの軸心とずれた軸を中心に回転)し、これに伴って、リング部53が揺動して、ピストン本体51がシリンダ筒31の筒軸方向に沿って往復運動する。
【0076】
減圧用の2つのピストン50は、リング部53が共通の偏心軸55に装着されていると共に、ピストン本体51が対向配置されているため、180度ずれた位相で往復駆動される。同様に、加圧用の2つのピストン50も、180度ずれた位相で往復駆動される。また、減圧用のピストン50と、加圧用のピストン50とは、90度または270度ずれた位相で往復駆動される。
【0077】
[第1ケーシングヘッド]
図2等に示すように、第1ケーシングヘッド60は、ケーシング20の上に設置されている。図3等に示すように、第1ケーシングヘッド60は、上下方向から視た外形がケーシング20と同じ大きさの四角形状であって、中央に貫通孔を有する部材である。第1ケーシングヘッド60の下端は、ケーシング20の4つの切欠部20aに嵌合するように形成されている。図9等に示すように、第1ケーシングヘッド60の上下方向から視た4つの角部分には、第2ケーシングヘッド80をケーシング20に固定するためのボルト84が貫通している。
【0078】
第1ケーシングヘッド60の上面には、略環状の溝60peが形成されている。溝60peは、外周の形状が略四角形状で、内周の形状が円形状に形成されている。この溝60peと、仕切板70とによって、加圧用統合排気流路61peが構成される。図7等に示すように、溝60peの深さは、内周側部分が外周側部分よりも深くなっている。また、溝60peの内周壁部には、ベアリング66が内嵌されており、第1ケーシングヘッドは、ベアリング66と筒軸67とを介してモータ軸10bの上端を回転自在に支持している。
【0079】
図10および図17に示すように、溝60peの底部には、2つの連通孔62peが形成されている。2つの連通孔62peは、上下方向から視て第1ケーシングヘッド60の対角線上の角部分に形成されている。2つの連通孔62peの下端は、ケーシング20に形成された2つの加圧用排気流路26peに接続されている。
【0080】
また、図3および図9に示すように、第1ケーシングヘッド60の溝60peの外側には、2つの加圧用吸気流路65piが形成されている。2つの加圧用吸気流路65piは、2つの連通孔62peが形成されていない方の対角線上の角部に形成されている。2つの加圧用吸気流路65piの下端は、ケーシング20に形成された2つの加圧用吸気流路26piに接続されている。
【0081】
また、図3および図8に示すように、第1ケーシングヘッド60の側面には、加圧用統合排気流路61pe(溝60pe)と連通する加圧用排気口63peが形成されている。また、図8および図17に示すように、加圧用排気口63peが形成された面と対向する側面には、冷却用排気口63eが形成されている。冷却用排気口63eは、ケーシング20の内側と外側とを連通させるための開口部である。
【0082】
[仕切板]
図2および図3等に示すように、仕切板70は、中央に貫通孔を有する四角形状の平板部材であり、第1ケーシングヘッド60の上に設置されている。図7等に示すように、仕切板70は、加圧用統合排気流路61peと後述する加圧用統合吸気流路81piとを仕切るためのものである。仕切板70の4つの角部分には、第2ケーシングヘッド80をケーシング20に固定するためのボルト84が貫通している。仕切板70の対角線上の2つの角部分(詳細には、ボルト84よりも中央寄りの位置)には、連通孔70piが形成されている。図9に示すように、2つの連通孔70piの下端は、第1ケーシングヘッド60に形成された2つの加圧用吸気流路65piに接続されている。
【0083】
[第2ケーシングヘッド]
図2等に示すように、第2ケーシングヘッド80は、仕切板70の上に設置されている。図3等に示すように、第2ケーシングヘッド80は、上下方向から視た外形がケーシング20と同じ大きさの四角形状であって、中央に貫通孔を有する部材である。図9等に示すように、第2ケーシングヘッド80は、4つのボルト84により、ケーシング20の上端に固定されている。
【0084】
図18に示すように、第2ケーシングヘッド80の下面には、略環状の溝80piが形成されている。図7等に示すように、この溝80piと、仕切板70とによって、加圧用統合吸気流路81piが構成される。図9に示すように、溝80piは、上下方向から視て、仕切板70の2つの連通孔70piを含む領域に形成されている。そのため、加圧用統合吸気流路81piは、2つの連通孔70piと2つの加圧用吸気流路65piを介して、ケーシング20の2つの加圧用吸気流路26piと連通している。また、図3および図7等に示すように、第2ケーシングヘッド80の上面には、溝80pi(加圧用統合吸気流路81pi)に接続される加圧用吸気口82piが形成されている。
【0085】
加圧用シリンダ30Ap、30Bpに空気を導入するための流路をまとめると以下の通りである。
図9に示すように、加圧用統合吸気流路81piは、連通孔70piと加圧用吸気流路65piとを介して、2つの加圧用吸気流路(第2流路)26piに連通している。図12に示すように、2つの加圧用吸気流路26piは、加圧用吸気流路(第1流路)25piと、加圧用シリンダ30Ap、30Bpの吸気流路31iと連通孔34iとを介して、シリンダヘッド40の吸気室41iに連通しており、この吸気室41iは、吸気口35iを介して加圧用シリンダ30Ap、30Bpのシリンダ室32に連通している。
【0086】
加圧用シリンダ30Ap、30Bpから空気を排出するための流路をまとめると以下の通りである。
図12に示すように、加圧用シリンダ30Ap、30Bpのシリンダ室32は、それぞれ、排気口35eを介して、排気室41eに連通しており、この2つの排気室41eは、加圧用シリンダ30Ap、30Bpの連通孔34eと排気流路31eとを介して、2つの加圧用排気流路(第1流路)25peに連通している。図10に示すように、2つの加圧用排気流路26peは、加圧用排気流路(第2流路)26peと連通孔62peとを介して、加圧用統合排気流路61peに連通している。
【0087】
減圧用シリンダ30Cv、30Dvに空気を導入するための流路をまとめると以下の通りである。
図9に示すように、減圧用統合吸気流路22viは、2つの減圧用吸気流路(第2流路)26viに連通している。図13に示すように、2つの減圧用吸気流路26viは、減圧用吸気流路(第1流路)25viと、減圧用シリンダ30Cv、30Dvの吸気流路31iと連通孔34iとを介して、シリンダヘッド40の吸気室41iに連通しており、この2つの吸気室41iは、吸気口35iを介して減圧用シリンダ30Cv、30Dvのシリンダ室32に連通している。
【0088】
減圧用シリンダ30Cv、30Dvから空気を排出するための流路をまとめると以下の通りである。
図13に示すように、減圧用シリンダ30Cv、30Dvのシリンダ室32は、排気口35eを介して排気室41eと連通しており、この2つの排気室41eは、減圧用シリンダ30Cv、30Dvの連通孔34eと排気流路31eと介して、2つの減圧用排気流路24veに連通してしている。
【0089】
次に、往復動ポンプ3の動作について説明する。
モータ軸10bの回転により、4つのピストン本体51がシリンダ筒31内で往復駆動される。モータ軸10bは、上方から視て時計回りに回転しているものとする。
図11中、加圧用シリンダ30Ap内のピストン本体51は、吸気工程の最終時(下死点)の状態を示しており、加圧用シリンダ30Bp内のピストン本体51は、排気工程の最終時(上死点)の状態を示しており、減圧用シリンダ30Cv内のピストン本体51は、排気工程の途中時の状態を示しており、減圧用シリンダ30Dv内のピストン本体51は、吸気工程の途中時の状態を示している。
【0090】
加圧用シリンダ30Ap、30Bpにおける吸気工程では、加圧用シリンダ内のピストン本体51が上死点から後退し、シリンダ室32内が負圧になると、吸気弁(図示省略)が開状態となり、吸気室41iから吸気口35iを介してシリンダ室32内に空気が吸い込まれる。これにより、大気が空気吸込口2aから吸引されて、加圧用吸気口82piから加圧用統合吸気流路81piに流入し、この空気が、連通孔70piと加圧用吸気流路65piと加圧用吸気流路26piと加圧用吸気流路25piと吸気流路31iと連通孔34iとを通って、吸気室41iに流れ込む。
【0091】
加圧用シリンダ30Ap、30Bpにおける排気工程では、加圧用シリンダ内のピストン本体51が下死点から前進し、シリンダ室32内が加圧されると、排気弁36が開状態となり、シリンダ室32内の圧縮空気が排気口35eから排気室41eに排出される。排気室41eに排出された圧縮空気は、連通孔34eと排気流路31eと加圧用排気流路25peと加圧用排気流路26peと連通孔62peとを通過して、加圧用統合排気流路61peに排出された後、加圧用排気口63peから排出されて、吸着筒5a、5bに供給される。
【0092】
2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bp内のピストン本体51は、180度の位相ずれで上記の吸気工程と排気工程とを繰り返す。これにより、往復動ポンプ3から圧縮空気が連続的に排出される。
【0093】
減圧用シリンダ30Cv、30Dvにおける吸気工程では、減圧用シリンダ内のピストン本体51が上死点から後退し、シリンダ室32内が負圧になると、吸気弁(図示省略)が開状態となり、吸気室41iから吸気口35iを介してシリンダ室32内に空気が吸い込まれる。これにより、吸着筒5a、5b内の空気(窒素含有ガス)が吸引されて、減圧用吸気口23viから減圧用統合吸気流路22viに流入し、この空気が、減圧用吸気流路26viと減圧用吸気流路25viと吸気流路31iと連通孔34iとを通って、吸気室41iに流れ込む。
【0094】
減圧用シリンダ30Cv、30Dvにおける排気工程では、減圧用シリンダ内のピストン本体51が下死点から前進し、シリンダ室32内が加圧されると、排気弁36が開状態となり、シリンダ室32内の空気が排気口35eから排気室41eに排出される。排気室41eに排出された空気は、連通孔34eと排気流路31eと減圧用排気流路24veとを通過して、ケーシング20の内側に排出される。
【0095】
2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dv内のピストン本体51は、180度の位相ずれで上記の吸気工程と排気工程とを繰り返す。これにより、往復動ポンプ3によって連続的に吸着筒5a、5b内の空気が吸引される。
【0096】
また、減圧用排気流路24veからケーシング20の内側に排出された空気は、ケーシング20の内側を通過して、第1ケーシングヘッド60の冷却用排気口63eから排出される。
ケーシング20の内側を通過する空気によって、摺動部やピストン50やケーシング20等を冷却することによって、摩擦熱や圧縮熱によってケーシング20内の温度が上昇するのを抑制することができる。これにより、ベアリングやシール部材等の熱による歪みや劣化を防止することができる。また、加圧用吸気流路25pi、26piを通過する空気の温度上昇を抑制することができ、その結果、圧縮効率を向上させることができる。また、加圧用排気流路25pe、26pe内を通過する空気の温度上昇を防止(または冷却)することができ、その結果、酸素濃縮ガスの酸素濃度の低下を防止することができる。これは、ゼオライト等の吸着剤は供給される空気の温度が低い方が吸着効率が高いためである。
【0097】
本実施形態の往復動ポンプ3では、2つの流路24piと2つの流路24peと2つの流路24viと2つの流路24veからなる8つの流路が、上下方向から視て4つのシリンダ30で囲まれた領域内に配置されているため、往復動ポンプ3の大型化を抑制することができる。これにより、酸素濃縮装置1の大型化も抑制することができる。
また、8つの流路が2つずつ、モータ軸回りに隣り合うシリンダ30の間に配置されているため、4つのシリンダ30で囲まれた空間を有効に活用して、流路を効率的に配置することができる。
さらに、隣り合うシリンダの間に配置された2つの流路が、上下方向に並んで配置されているため、モータ軸方向から見て上記2つ流路をコンパクトに配置することができる。
【0098】
また、上記8つの流路は、ケーシング20に形成されているため、流路としてパイプ等の部材を用いる場合に比べて、流路を効率的に配置することができ、大型化をより確実に抑制できる。
【0099】
また、本実施形態の往復動ポンプ3は、上下方向から視て4つのシリンダ30で囲まれた領域内で流路を統合しているため、流路を効率的に統合することができる。
【0100】
また、2つの統合流路61pe、81piが上下に並んで配置されているため、2つの統合流路をコンパクトに配置することができる。
【0101】
また、統合流路22vi、61peは、モータ軸10bと同心の環状に形成されているため、モータ軸10bの邪魔になることがない。
【0102】
加圧用シリンダ30Ap、30Bpに配置されるピストン50には、排気工程時に最大負荷がかかる。本実施形態では、加圧用の2つのピストン50は、180度の位相ずれで往復駆動されるため、2つのピストン50に最大負荷がかかるタイミング(即ち、加圧用のピストン50によってモータ軸10bの負荷トルクが大きくなるタイミング)をバランス良くずらすことができる。
【0103】
減圧用シリンダ30Cv、30Dvに配置されるピストン50には、吸気工程時に最大負荷がかかる。本実施形態では、減圧用の2つのピストン50は、180度の位相ずれで往復駆動されるため、減圧用の2つのピストン50に最大負荷がかかるタイミング(即ち、減圧用のピストン50によってモータ軸10bの負荷トルクが大きくなるタイミング)をバランス良くずらすことができる。
【0104】
また、加圧用シリンダ30Ap、30Bpに配置されるピストン50と、減圧用シリンダ30Cp、30Dpに配置されるピストン50とは、90度または270度の位相ずれで往復駆動されるため、加圧用のピストン50によってモータ軸10bの負荷トルクが大きくなるタイミングと、減圧用のピストン50によってモータ軸10bの負荷トルクが大きくなるタイミングとをずらすことができる。これらにより、モータ軸10bの負荷変動を抑制することができる。
【0105】
また、2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpは対向配置されているため、2つの加圧用のピストン50からモータ軸10bが受けるモータ軸10bに直交する方向の力は、大きさが同じで逆向きとなる。また、2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvも対向配置されているため、2つの減圧用のピストン50からモータ軸10bが受けるモータ軸10bに直交する方向の力は、大きさが同じで逆向きとなる。そのため、モータ軸にバランス良く力を作用させることができる。その結果、回転トルクの変動が抑えられ、効率の向上や振動の抑制ができる。
【0106】
また、本実施形態の往復動ポンプ3は、ケーシング20に形成された減圧用排気流路24veをケーシング20の内側と連通させて、減圧用のシリンダ30Cv、30Dvから排出される空気を、モータ軸10b等の冷却に使用しているため、冷却装置を別途設けなくて済む。
【0107】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成は、上記実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。なお、後述する変更形態は、適宜組み合わせて実施することも可能である。
【0108】
上記実施形態では、モータ軸回りに隣り合うシリンダ30の間に配置された2つの流路は、モータ軸方向から見て重なる領域に形成されているが、モータ軸方向に並んでいれば、モータ軸方向から見て重ならない領域に形成されていてもよい。例えば、図20に示すように、流路26viを設けずに、減圧用統合吸気流路22viに2つの流路125viが直接接続されており、この流路125viが、流路24piとモータ軸方向から見て重ならないように形成されていてもよい。
【0109】
上記実施形態では、加圧用の流路24pi、24peの下方に、減圧用の流路24vi、24veが配置されているが、この構成に限定されるものではない。例えば図21に示すケーシング220のように、減圧用吸気流路24viの下方に、加圧用吸気流路24piを配置してもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、上下に並んで配置される2つの流路は、共に排気用または吸気用となっているが、この構成に限定されるものではなく、吸気流路と排気流路とを上下に並べて配置してもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、異なる2つのシリンダ30と連通する2つの流路が、上下に並んで配置されているが、例えば図22に示すケーシング320のように、1つのシリンダ30に接続される吸気流路と排気流路とを上下に並べて配置してもよい。
【0112】
第2流路は、必ずしもケーシング20に形成されてなくてもよい。例えば、第2流路としてパイプ等の部材を用いて、この第2流路をケーシング20の内側に配置してもよい。
【0113】
上記実施形態では、減圧用シリンダ30Cv、30Dvから空気を排出するための流路24veは、冷却のためにケーシング20の内側に連通しているが、この構成に限定されるものではない。他の流路と同様に第2流路を設けて、減圧用シリンダ30Cv、30Dvから排出された空気を、ケーシング20の内側を通過させずに、ケーシング20の外部に排出してもよい。この場合、減圧用の2つの排気流路を統合するための統合流路は、ケーシング20の下側に設けられる。
【0114】
統合流路は、環状流路に限られるものではなく、例えば、半環状(扇形状)であってもよい。
【0115】
上記実施形態では、ケーシング20の上側に2つの統合流路が設けられ、ケーシング20の下側に1つの統合流路が設けられているが、8つの流路の配置が例えば図22のような場合には、ケーシング20の上側に1つの統合流路が設けられ、ケーシング20の下側に2つの統合流路が設けられていてもよい。
【0116】
上記実施形態では、統合流路は、ケーシング20に取り付けまたはケーシング20自体に形成されており、上下方向から視て4つのシリンダ30で囲まれた領域内に配置されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、ケーシング20に形成された第2流路にパイプ等の部材を接続して、このパイプ等の部材を、管継手等からなる統合流路によって統合してもよい。
【0117】
上記実施形態では、2つの加圧用シリンダ30Ap、30Bpと、2つの減圧用シリンダ30Cv、30Dvは、共に、対向配置されているが、図23(a)に示すように、90度ずれた位置に配置されていてもよい。この場合、2つの加圧用のピストン本体51は、90度の位相ずれで往復駆動され、2つの減圧用のピストン本体51も、90度の位相ずれで往復駆動される。
また、このように、同じ用途のシリンダ30を90度ずれた位置に配置した場合には、例えば図23(b)に示すケーシング420のように、同じ用途の2つのシリンダと連通する2つの第2流路を上下に並べて接続してもよい。なお、図23(b)では、2つの加圧用排気流路24peの第2流路が接続されていると共に、2つの減圧用吸気流路24viの第2流路も接続されている。このように2つの第2流路を接続することで、2つの流路を簡易な構成で統合することができ、統合流路を設けなくて済む。
【0118】
上記実施形態では、4つのピストン50のリング部53は、1つの偏心軸55に装着されているが、別々の偏心軸に装着されていてもよい。この構成によると、図24に示すように、偏心軸555aの外周面の中心位置と、別の偏心軸555bの外周面の中心位置とをずらすことが可能であるため、4つのピストン本体51の位相を自由に調整することができる。また、1つの偏心軸に加圧用の2つのピストン50を連結し、別の偏心軸に減圧用の2つのピストン50を連結してもよい。
【0119】
上記実施形態では、加圧用のシリンダおよびピストンと、減圧用のシリンダおよびピストンとは、同じ構成のものが用いられているが、異なる構成のものを用いてもよい。例えば、加圧用シリンダの内径(ピストン本体の径)と、減圧用シリンダの内径とが異なっていてもよい。また、加圧用のピストンと、減圧用のピストンとを、外径の異なる偏心軸に取り付けることにより、加圧用のピストン本体の速度と、減圧用のピストン本体の速度とを異ならせてもよい。
【0120】
上記実施形態では、4つのシリンダ30のうち2つが加圧用で、残りの2つが減圧用であるが、4つのシリンダ30のうち3つを加圧用とし、残りの1つを減圧用としてもよい。また、その逆であってもよい。この場合、3つの加圧用または減圧用のシリンダ30に接続される流路が、統合流路によって統合される。
【0121】
4つのシリンダが、2種類の圧力レベルの加圧用であってもよい。つまり、4つの加圧用シリンダのうち2つまたは3つのシリンダの圧力レベルが、互いに同じであって、且つ、残りのシリンダの圧力レベルと異なっていてもよい。この往復動ポンプは、圧力の異なる圧縮空気を排出する2種類の加圧ポンプとしての機能を有する。この場合、例えば図25に示すケーシング620のように、8つの流路(4つの吸気流路624iと4つの排気流路624e)は全て第2流路を有する。また、この変更形態では、同じ圧力レベルの複数のシリンダに連通する流路が、統合流路によって統合されるため、統合流路の数は4つとなり、4つの統合流路はケーシング620の上下に2つずつ設けられる。また、この変更形態の往復動ポンプは、圧力スィング吸着(PSA:Pressure Swing Adsorption System)方式の酸素濃縮装置に適用される。PSA方式の酸素濃縮装置とは、窒素吸着工程時に、圧縮空気を吸着筒内に供給し、窒素脱離工程時に、吸着筒内を大気圧に開放して吸着剤から窒素を脱離させるものである。
【0122】
4つのシリンダが、2種類の圧力レベルの減圧用であってもよい。この往復動ポンプは、吸引力の異なる2種類の減圧ポンプとしての機能を有する。排気をケーシング20の内側の冷却に利用する場合には、8つの流路のうち4つの流路だけが第2流路を有し、統合流路の数は2つとなる。この変更形態の往復動ポンプは、真空スィング吸着(VSA:Vacuum Swing Adsorption System)方式の酸素濃縮装置に適用される。VSA方式の酸素濃縮装置とは、窒素吸着工程の前(窒素脱離工程時)に、吸着筒内を負圧にし、窒素吸着工程時に、吸着筒を略大気圧に開放することにより、吸着剤に窒素を吸着させるものである。
【0123】
上記実施形態では、本発明の往復動ポンプを酸素濃縮装置に適用した場合について説明したが、本発明の往復動ポンプの適用対象は酸素濃縮装置に限定されるものではない。また、往復動ポンプの適用対象によっては、統合流路を設けなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明を利用すれば、往復動ポンプの大型化を抑制することができる。
【符号の説明】
【0125】
1 酸素濃縮装置
3 往復動ポンプ
5a、5b 吸着筒(吸着部)
10 モータ
10b モータ軸
20 ケーシング
22vi 減圧用統合吸気流路
23vi 減圧用吸気口
24pi、24pe、24vi 流路
24ve 減圧用排気流路(流路、第1流路)
25pi 加圧用吸気流路(第1流路)
25pe 加圧用排気流路(第1流路)
25vi 減圧用吸気流路(第1流路)
26pi 加圧用吸気流路(第2流路)
26pe 加圧用排気流路(第2流路)
26vi 減圧用吸気流路(第2流路)
30 シリンダ
30Ap、30Bp 加圧用シリンダ
30Cv、30Dv 減圧用シリンダ
50 ピストン
51 ピストン本体
60 第1ケーシングヘッド
61pe 加圧用統合排気流路
63pe 加圧用排気口
63e 冷却用排気口
65pi 加圧用吸気流路
70 仕切板
80 第2ケーシングヘッド
81pi 加圧用統合吸気流路
82pi 加圧用吸気口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ軸を有するモータと、
前記モータ軸回りに90度ずつずれた位置に配置され、シリンダ軸方向がモータ軸方向に直交する4つのシリンダと、
前記シリンダ内にそれぞれ配置され、前記モータ軸により往復駆動される4つのピストンと、
前記モータ軸を収容するケーシングと、
前記4つのシリンダに気体を導入するための4つの吸気流路、および、前記4つのシリンダから気体を排出するための4つの排気流路からなり、前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域内に配置される8つの流路とを備え、
前記8つの流路が2つずつ、前記モータ軸回りに隣り合う前記シリンダの間に配置されており、
前記モータ軸回りに隣り合う前記シリンダの間に配置された2つの前記流路が、前記モータ軸方向に並んで配置されることを特徴とする往復動ポンプ。
【請求項2】
前記8つの流路が、それぞれ、
前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域の外側から前記モータ軸側に延びる第1流路を有し、
前記8つの流路のうち少なくとも4つの前記流路が、それぞれ、
前記モータ軸方向に沿って形成された第2流路を有することを特徴とする請求項1に記載の往復動ポンプ。
【請求項3】
前記第1流路および前記第2流路が、
前記ケーシングに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の往復動ポンプ。
【請求項4】
前記モータ軸方向から視て前記4つのシリンダで囲まれた領域内に配置され、複数の前記シリンダに連通する複数の前記流路を統合するための統合流路を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の往復動ポンプ。
【請求項5】
2つの前記統合流路が、前記モータ軸方向に並んで配置されることを特徴とする請求項4に記載の往復動ポンプ。
【請求項6】
前記統合流路が、前記モータ軸と同心の環状に形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の往復動ポンプ。
【請求項7】
前記4つのシリンダのうち少なくとも1つの前記シリンダが加圧用であって、残りの前記シリンダが減圧用であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項8】
前記4つのシリンダが、全て加圧用または減圧用であって、
前記4つのシリンダのうち2つまたは3つの前記シリンダの圧力レベルが、互いに同じであって、且つ、残りの前記シリンダの圧力レベルと異なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項9】
2つの前記シリンダが、同じ圧力レベルの加圧用または減圧用であって、
この2つのシリンダ内に配置される2つの前記ピストンが、180度の位相ずれで往復駆動されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項10】
対向配置される2つの前記シリンダが、同じ圧力レベルの加圧用または減圧用であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項11】
減圧用の前記シリンダに接続された前記排気流路の前記第1流路が、前記ケーシングの内側と連通していることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項12】
90度ずれて配置された2つの前記シリンダに連通する2つの前記第2流路が、前記モータ軸方向に並んで接続されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の往復動ポンプ。
【請求項13】
圧力に応じて窒素の吸着および脱離を行う吸着剤が封入されており、供給された空気中の窒素を前記吸着剤に吸着させて酸素濃縮ガスを生成する吸着部と、
前記吸着部への圧縮空気の供給、または、前記吸着部内の減圧の少なくとも一方を行うポンプとを備え、
前記ポンプが、請求項1〜12のいずれかに記載された往復動ポンプであることを特徴とする酸素濃縮装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2013−68111(P2013−68111A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205671(P2011−205671)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】