往復旋回によるロボットハンドの把持装置
【課題】塵埃等の問題もない往復旋回によるロボットのワーク把持装置を提供する。
【解決手段】角柱枠1の中心部に駆動歯車軸6が回転できるように形成し、下面部には、角柱枠1の駆動歯車軸6の下部に取り付けられた歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cに取り付けた旋回軸9A,9B,9Cにシールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを挿入できるように形成した下フタ10を角柱枠1にネジで取り付け、該旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10下面より突出させて、該旋回軸9A,9B,9Cの下部にフインガー12A,12B,12Cを固着した腕11A,11B,11Cを取り付け、駆動歯車軸6を往復回転させることにより、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回してワーク50を把持、開放する。
【解決手段】角柱枠1の中心部に駆動歯車軸6が回転できるように形成し、下面部には、角柱枠1の駆動歯車軸6の下部に取り付けられた歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cに取り付けた旋回軸9A,9B,9Cにシールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを挿入できるように形成した下フタ10を角柱枠1にネジで取り付け、該旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10下面より突出させて、該旋回軸9A,9B,9Cの下部にフインガー12A,12B,12Cを固着した腕11A,11B,11Cを取り付け、駆動歯車軸6を往復回転させることにより、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回してワーク50を把持、開放する。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[産業上の利用分野]
自動車及び電子産業分野等において組み立て工程や加工工程等でワークの搬送にロボットを使用して行っているが、そのロボットに使用する把持装置である。
【0002】
[従来の技術]
従来、ロボットに使用する把持装置は色々な種類がありますが、本発明に相当する把持装置は三つ爪把持装置といわれる把持装置である。
三つ爪把持装置は放射状に3等配された3個のフインガーが中心に向かって直線摺動して3点でワークを把持するため、求心性および安定性があるため、多くの産業ロボットに使用されている。しかし、構造上の欠点がある。従来の三つ爪把持装置はフインガーを取り付けている腕駒を直線摺動させて把持している、摺動の構造としては、腕駒部をT溝構造にして、直接金属どうしで接触させて摺動させているため、金属の磨耗が生じて耐久性に問題がありましたし、防塵装置が不十分で塵埃等が摺動部に混入するのと、外部に出すので、すぐに精度が悪くなる欠点があるため、クリーンルーム等には使用出来ない状態でした。精度を良くするために、摺動部にリニアガイドを使用しているものもありますが、精度と耐久性の点では良くなりますが、塵埃等に対しては解決にならない。
図1,2,3,4を参照して説明すれば、正方形の角柱枠31の側面に円柱の中央部分の片側にラック歯車を形成し、両端の内側にOリング35A,35Bが挿入できる溝を形成したピストンラック34Aと同一形状のピストンラック34Bが駆動歯車軸36の歯車とかみあえる位置に貫通穴2個を平行に形成し、ピストンラック34Aの左端面が角柱枠31の貫通穴左端に接するように配置し、他方のピストンラック34Bの右端面が角柱枠31の貫通穴右端に接するように配置し、角柱枠31の右側面にはピストンラック34A,34Bの穴に合致した供給口を直方体のカバー32Aに形成し、カバー32Aと角柱枠31との間にパッキン40Aにもピストンラック34A,34Bの穴に合致した穴を形成したパッキン40Aを挟んでカバー32Aを角柱枠31にネジで固定し、反対面にも同様にカバー32Bとパッキン40Bを角柱枠31との間に挟んでネジで固定し、角柱枠31の上面の中央部に鍔付き玉軸受け37が挿入できる穴を下半部ぐらい迄の深さに形成し、その下部には駆動歯車軸36が回転できる貫通穴を形成し、円柱形状の中央部に歯車を形成し、該歯車の上部に鍔付き玉軸受け37が挿入できる軸部を形成し、鍔付き玉軸受け37を止め輪で固定できる溝を形成し、該歯車の下部には角柱枠31より突き出して搖動円盤39を取り付ける細いインロー用のボスを形成し、搖動円盤39は搖動円盤39の内側に放射状に円周3等配してピン42A,42B,42Cを固着する穴を形成し、該ピン穴のピン42Aがピストンラック34A、34Bに平行になるように配置して搖動円盤39にピン42A,42B,42Cを搖動円盤39に固着して歯車軸36の下端にネジ等で固定し、駆動歯車軸36を角柱枠31に挿入して鍔付き玉軸受け37を止め輪で固定した駆動歯車軸36を鍔付き玉軸受け37の鍔部を上フタ38で押さえて角柱枠31にネジで固定し,角柱枠31の下部には円柱枠41の上部には連接杆42A,42B,42Cが干渉しないような穴を形成し、該穴の下にはT溝の加工時に工具の逃げ場となる穴を貫通させ、円柱枠41の下面部には円柱枠41の側面より中心に向かって3等配されたT溝を放射状に形成し、T溝部のひとつがピストンラック34A、34Bに平行になるように配置して角柱枠31の下部にネジ等で取り付け、T溝部には直方体の両側面に溝を形成するのであるが溝の幅と深さは該T溝部の幅と厚みに対しガタが無く摺動出来るように形成し、該直方体上面には連接杆42A,42B,42Cが回動可能なピン43A,43B,43Cを固着する穴を形成し、該穴にピン43A,43B,43C固着させ下面にはフインガー46A,46B,46Cを固定するネジ穴を形成し、該ネジ穴にフインガー46A,46B,46Cを取り付けた腕駒45A,45B,45CをT溝部に挿入して搖動円盤39のピン42A,42B,42Cと腕駒45A,45B,45Cのピン43A,43B,43Cを連接杆42A,42B,42Cの両側に該ピン42A,42B,42C,43A,43B,43Cが回動できる穴を形成した連接杆42A,42B,42Cをそれぞれのピンに挿入して、円柱枠41を角柱枠31の下部にネジ等で固定する。
次に、動作について説明すれば、圧縮空気を供給口33A,33Dに供給すると、ピストンラック34Aは右側に移動し、また、ピストンラック34Bは左側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸36が時計方向に回転して、駆動歯車軸36の下部の搖動円盤39も時計方向に回転するので、ピン42A,42B,42Cが挿入された連接杆42A,42B,42Cが腕駒45A,45B,45Cを円柱枠41の中心方向に引き寄せ腕駒45A,45B,45Cに固定されたフインガー46A,46B,46Cも中心方向に引き寄せられてワークを把持するのである。
次に、圧縮空気を供給口33B,33Cに供給すると、ピストンラック34Aは左側に移動し、また、ピストンラック34Bは右側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸36が反時計方向に回転して、駆動歯車軸36の下部の搖動円盤39も反時計方向に回転するので、ピン42A,42B,42Cが挿入された連接杆42A,42B,42Cが腕駒45A,45B,45Cを円柱枠41の外周方向に押し出し腕駒45A,45B,45Cに固定されたフインガー46A,46B,46Cも外周方向に押さ出されてワークを開放するのである。
即ち圧縮空気の供給を切り替えることによりワークを把持したり、開放したりできるのである。しかし、上述したように腕駒45A,45B,45Cと円柱枠41との摺動磨耗によるガタや摺動部が開放されているため塵埃等で装置の寿命が短い欠点がありました。
【0003】
[課題を解決するための手段]
本発明では、従来の欠点を解決するために、腕駒45A,45B,45Cを直線摺動させるのではなくて、それを図面5〜12について説明すれば、円柱形状の中央上部に歯車を形成し、該歯車の上部に軸受け13Aが挿入できる軸部を形成し、軸受け13Aを止め輪で固定できる溝を形成し、該歯車の下部には軸受け13Bが挿入できる軸部を形成した駆動歯車軸6の軸受け13Bが挿入できる穴を角柱枠1の上面中央部に形成し、該穴の深さは駆動歯車軸6の該歯車の上下部に軸受け13A,13Bを挿入した状態で上部の軸受け13Aが角柱枠1の上面より出ないようにして固定できる深さの穴を形成し、その穴の下部には該穴より小さな穴を貫通させ、軸受け13Bを角柱枠1に挿入して軸受け13Aを駆動歯車軸6に挿入し、軸受け13Aを止め輪で固定した駆動歯車軸6を角柱枠1に挿入して上フタ14を角柱枠1にネジ等で取り付け、角柱枠1の側面には円柱の中央部分の片側にラック歯車を形成し、両端の内側にOリング5A,5Bが挿入できる溝を形成したピストンラック4Aと同一形状のピストンラック4Bが駆動歯車軸6の歯車とかみあえる位置に貫通穴2個を平行に形成し、ピストンラック4Aの左端面が角柱枠1の貫通穴左端に接するように配置し、他方のピストンラック4Bの右端面が角柱枠1の貫通穴右端に接するように配置し、角柱枠1の右側面にはピストンラック4A,4Bの穴に合致した供給口を板状のカバー2Aに形成し、カバー2Aと角柱枠1との間にパッキン17Aにもピストンラック4A,4Bの穴に合致した穴を形成したパッキン17Aを挟んでカバー2Aを角柱枠1にネジで固定し、反対面にも同様にパッキン17Bをカバー2Bと角柱枠1との間に挟んでネジで固定し、角柱枠1の下面部には、駆動歯車軸6の下部に駆動歯車軸6にネジ等で固定された歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cが干渉しない穴を形成し、該穴の底面に歯車8A,8B,8Cをネジ等で固定した旋回軸9A,9B,9Cの上端に少し細くした軸を形成し,該軸に取り付けた軸受け18A,18B,18Cが挿入できる穴を形成し、下面には板状の下フタ10を取り付けるネジ穴を形成する。また、下フタ10の上面には軸受け18A,18B,18Cの穴に合致した位置に旋回軸9A,9B,9Cに挿入するシールド形軸受け15A,15B,15Cの穴を形成し、その下部に防塵シール16A,16B,16Cが挿入する穴を形成し、その下部には旋回軸9A,9B,9Cより大きい穴を貫通させ、下面には角柱枠1に取り付けるネジ穴を形成する。シールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを取り付けた下フタ10に旋回軸9A,9B,9Cを挿入させ角柱枠1にネジで固定し、旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10の下面より突出させ、旋回軸9A,9B,9Cの下部に直方体の端面の内側に軸状のフインガー12A,12B,12Cを固着する穴を形成し、その中央部に旋回軸8A,8B,8Cが挿入できる穴を形成し、該フインガー12A,12B,12Cを固着する穴の反対側の端面より旋回軸9A,9B,9Cの穴の中心に向かってスリワリを形成し、その直角面に旋回軸9A,9B,9Cをネジで固定できる穴を形成し、フインガー12A,12B,12Cを固着させた腕11A,11B,11Cを旋回軸9A,9B,9Cに挿入してネジで固定するのであるが、旋回軸9A,9B,9Cとフインガー12A,12B,12Cとの距離や旋回軸9A,9B,9Cに対するフインガー12A,12B,12Cの取り付け角度はワークの大きさや、旋回角度により決定されるが、第9図に示す如くワークの把持の可能範囲はフインガー12A,12B,12Cと旋回軸9A,9B,9Cとが放射状に配置されフインガー12A,12B,12Cが外周に配置された時が最大となり、第10図に示す如くフインガー12A,12B,12Cが内側に配置した時が最小となる。
次に、動作について説明すれば、圧縮空気を供給口3A,3Dに供給すると、ピストンラック4Aは右側に移動し、また、ピストンラック4Bは左側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸6が時計方向に回転して、駆動歯車軸6の下部の歯車7にかみあっている歯車8A,8B,8Cは反時計方向に回転するので、歯車8A,8B,8Cに固定している旋回軸9A,9B,9Cも反時計方向に回転し、旋回軸9A,9B,9Cの下部に取り付けられている腕11A,11B,11Cも反時計方向に旋回するので、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回し第11図に示す如くワーク50を把持できる。
次に、圧縮空気を供給口3B,3Cに供給すると、ピストンラック4Aは左側に移動し、また、ピストンラック4Bは右側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸6が反時計方向に回転して、駆動歯車軸6の下部の歯車7にかみあっている歯車8A,8B,8Cは時計方向に回転するので、歯車8A,8B,8Cに固定している旋回軸9A,9B,9Cも時計方向に回転し、旋回軸9A,9B,9Cの下部に取り付けられている腕11A,11B,11Cも時計方向に旋回するので、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回しワーク50を解放する。
以上のように圧縮空気の供給を切り替えることによりフインガー12A,12B,12Cが往復旋回してワーク50を把持したり、解放したりするのである。即ち、フインガー12A,12B,12Cを旋回させて3点でワーク50を把持するため、求心性や安定性も良く、旋回の中心の旋回軸9A,9B,9Cは丸軸で構成することが出来るのでシールド形軸受け15A,15B,15Cや防塵シール16A,16B,16Cが使用できるため、密閉のできる構造が簡単に,しかも高精度の把持装置が安価で製作出来て、クリーンルーム等にも使用することが出来る。また、防塵シール16A,16B,16Cを使用せずにシールド形軸受け15A,15B,15Cのみで構成しても塵埃対策になる。
小形化にするために旋回軸9A,9B,9Cの円周ピッチが小さくなる時は第12図に示す如く旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10より長く突出させて腕11A,11B,11Cの取り付けを互いに干渉しないように上下方向にずらせて多段層に取り付けると解決できる。
ピストンラック4A,4Bを使用して歯車7を回転させたが、ロータリシリンダやモータ等によって歯車7を回転させても良いのである。また、今フインガー12A,12B,12Cと3本にしているが、3本以上の多数本にして多角形のワークを把持することも出来る。
【0004】
[発明の効果]
今まで三つ爪把持装置において塵埃対策に悩んでいた事柄が旋回軸9A,9B,9Cを丸軸にすることにより解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来装置のJ−J’切断面図
【図2】従来装置のF−F’切断面図
【図3】従来装置の下面図
【図4】従来装置のG−G’切断面図
【図5】本発明のP−P’切断面図
【図6】本発明のY−Y’切断面図
【図7】本発明のQ−Q’切断面図
【図8】本発明のX−X’切断面図
【図9】本発明のW−W’切断面図でワークの最大把持範囲図
【図10】本発明のW−W’切断面図でワークの最小把持範囲図
【図11】本発明のW−W’切断面図でワーク把持図
【図12】本発明の旋回軸ピッチの狭い時のフインガー取り付け図
【符号の説明】
1,31・・・・・・・・・・・・・・・・角柱枠
2A,2B、32A、32B・・・・・・・カバー
3A,3B,3C,3D,33A,33B,33C,33D・・・・・圧縮空気の供給口4A,4B,34A,34B・・・・・・・ピストンラック
5A,5B,35A,35B・・・・・・・Oリング
6,36・・・・・・・・・・・・・・・・駆動歯車軸
7,8A,8B,8C・・・・・・・・・・歯車
9A,9B,9C・・・・・・・・・・・・旋回軸
10・・・・・・・・・・・・・・・・・・下フタ
11A,11B,11C・・・・・・・・・腕
12A,12B,12C,46A,46B,46C・・・・・・・フインガー
13A,13B,18A,18B,18C・・・・・・・・・軸受け
14,38・・・・・・・・・・・・・・・上フタ
15A,15B,15C・・・・・・・・・シールド形軸受け
16A,16B,16C・・・・・・・・・防塵シール
17A,17B,40A,40B・・・・・パッキン
37・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍔付き玉軸受け
39・・・・・・・・・・・・・・・・・・搖動円盤
41・・・・・・・・・・・・・・・・・・円柱枠
42A,42B,42C・・・・・・・・・連接杆
43A,43B,43C,44A,44B,44C・・・・・・・ピン
45A,45B,45C・・・・・・・・・腕駒
50・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワーク
【発明の詳細な説明】
【0001】
[産業上の利用分野]
自動車及び電子産業分野等において組み立て工程や加工工程等でワークの搬送にロボットを使用して行っているが、そのロボットに使用する把持装置である。
【0002】
[従来の技術]
従来、ロボットに使用する把持装置は色々な種類がありますが、本発明に相当する把持装置は三つ爪把持装置といわれる把持装置である。
三つ爪把持装置は放射状に3等配された3個のフインガーが中心に向かって直線摺動して3点でワークを把持するため、求心性および安定性があるため、多くの産業ロボットに使用されている。しかし、構造上の欠点がある。従来の三つ爪把持装置はフインガーを取り付けている腕駒を直線摺動させて把持している、摺動の構造としては、腕駒部をT溝構造にして、直接金属どうしで接触させて摺動させているため、金属の磨耗が生じて耐久性に問題がありましたし、防塵装置が不十分で塵埃等が摺動部に混入するのと、外部に出すので、すぐに精度が悪くなる欠点があるため、クリーンルーム等には使用出来ない状態でした。精度を良くするために、摺動部にリニアガイドを使用しているものもありますが、精度と耐久性の点では良くなりますが、塵埃等に対しては解決にならない。
図1,2,3,4を参照して説明すれば、正方形の角柱枠31の側面に円柱の中央部分の片側にラック歯車を形成し、両端の内側にOリング35A,35Bが挿入できる溝を形成したピストンラック34Aと同一形状のピストンラック34Bが駆動歯車軸36の歯車とかみあえる位置に貫通穴2個を平行に形成し、ピストンラック34Aの左端面が角柱枠31の貫通穴左端に接するように配置し、他方のピストンラック34Bの右端面が角柱枠31の貫通穴右端に接するように配置し、角柱枠31の右側面にはピストンラック34A,34Bの穴に合致した供給口を直方体のカバー32Aに形成し、カバー32Aと角柱枠31との間にパッキン40Aにもピストンラック34A,34Bの穴に合致した穴を形成したパッキン40Aを挟んでカバー32Aを角柱枠31にネジで固定し、反対面にも同様にカバー32Bとパッキン40Bを角柱枠31との間に挟んでネジで固定し、角柱枠31の上面の中央部に鍔付き玉軸受け37が挿入できる穴を下半部ぐらい迄の深さに形成し、その下部には駆動歯車軸36が回転できる貫通穴を形成し、円柱形状の中央部に歯車を形成し、該歯車の上部に鍔付き玉軸受け37が挿入できる軸部を形成し、鍔付き玉軸受け37を止め輪で固定できる溝を形成し、該歯車の下部には角柱枠31より突き出して搖動円盤39を取り付ける細いインロー用のボスを形成し、搖動円盤39は搖動円盤39の内側に放射状に円周3等配してピン42A,42B,42Cを固着する穴を形成し、該ピン穴のピン42Aがピストンラック34A、34Bに平行になるように配置して搖動円盤39にピン42A,42B,42Cを搖動円盤39に固着して歯車軸36の下端にネジ等で固定し、駆動歯車軸36を角柱枠31に挿入して鍔付き玉軸受け37を止め輪で固定した駆動歯車軸36を鍔付き玉軸受け37の鍔部を上フタ38で押さえて角柱枠31にネジで固定し,角柱枠31の下部には円柱枠41の上部には連接杆42A,42B,42Cが干渉しないような穴を形成し、該穴の下にはT溝の加工時に工具の逃げ場となる穴を貫通させ、円柱枠41の下面部には円柱枠41の側面より中心に向かって3等配されたT溝を放射状に形成し、T溝部のひとつがピストンラック34A、34Bに平行になるように配置して角柱枠31の下部にネジ等で取り付け、T溝部には直方体の両側面に溝を形成するのであるが溝の幅と深さは該T溝部の幅と厚みに対しガタが無く摺動出来るように形成し、該直方体上面には連接杆42A,42B,42Cが回動可能なピン43A,43B,43Cを固着する穴を形成し、該穴にピン43A,43B,43C固着させ下面にはフインガー46A,46B,46Cを固定するネジ穴を形成し、該ネジ穴にフインガー46A,46B,46Cを取り付けた腕駒45A,45B,45CをT溝部に挿入して搖動円盤39のピン42A,42B,42Cと腕駒45A,45B,45Cのピン43A,43B,43Cを連接杆42A,42B,42Cの両側に該ピン42A,42B,42C,43A,43B,43Cが回動できる穴を形成した連接杆42A,42B,42Cをそれぞれのピンに挿入して、円柱枠41を角柱枠31の下部にネジ等で固定する。
次に、動作について説明すれば、圧縮空気を供給口33A,33Dに供給すると、ピストンラック34Aは右側に移動し、また、ピストンラック34Bは左側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸36が時計方向に回転して、駆動歯車軸36の下部の搖動円盤39も時計方向に回転するので、ピン42A,42B,42Cが挿入された連接杆42A,42B,42Cが腕駒45A,45B,45Cを円柱枠41の中心方向に引き寄せ腕駒45A,45B,45Cに固定されたフインガー46A,46B,46Cも中心方向に引き寄せられてワークを把持するのである。
次に、圧縮空気を供給口33B,33Cに供給すると、ピストンラック34Aは左側に移動し、また、ピストンラック34Bは右側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸36が反時計方向に回転して、駆動歯車軸36の下部の搖動円盤39も反時計方向に回転するので、ピン42A,42B,42Cが挿入された連接杆42A,42B,42Cが腕駒45A,45B,45Cを円柱枠41の外周方向に押し出し腕駒45A,45B,45Cに固定されたフインガー46A,46B,46Cも外周方向に押さ出されてワークを開放するのである。
即ち圧縮空気の供給を切り替えることによりワークを把持したり、開放したりできるのである。しかし、上述したように腕駒45A,45B,45Cと円柱枠41との摺動磨耗によるガタや摺動部が開放されているため塵埃等で装置の寿命が短い欠点がありました。
【0003】
[課題を解決するための手段]
本発明では、従来の欠点を解決するために、腕駒45A,45B,45Cを直線摺動させるのではなくて、それを図面5〜12について説明すれば、円柱形状の中央上部に歯車を形成し、該歯車の上部に軸受け13Aが挿入できる軸部を形成し、軸受け13Aを止め輪で固定できる溝を形成し、該歯車の下部には軸受け13Bが挿入できる軸部を形成した駆動歯車軸6の軸受け13Bが挿入できる穴を角柱枠1の上面中央部に形成し、該穴の深さは駆動歯車軸6の該歯車の上下部に軸受け13A,13Bを挿入した状態で上部の軸受け13Aが角柱枠1の上面より出ないようにして固定できる深さの穴を形成し、その穴の下部には該穴より小さな穴を貫通させ、軸受け13Bを角柱枠1に挿入して軸受け13Aを駆動歯車軸6に挿入し、軸受け13Aを止め輪で固定した駆動歯車軸6を角柱枠1に挿入して上フタ14を角柱枠1にネジ等で取り付け、角柱枠1の側面には円柱の中央部分の片側にラック歯車を形成し、両端の内側にOリング5A,5Bが挿入できる溝を形成したピストンラック4Aと同一形状のピストンラック4Bが駆動歯車軸6の歯車とかみあえる位置に貫通穴2個を平行に形成し、ピストンラック4Aの左端面が角柱枠1の貫通穴左端に接するように配置し、他方のピストンラック4Bの右端面が角柱枠1の貫通穴右端に接するように配置し、角柱枠1の右側面にはピストンラック4A,4Bの穴に合致した供給口を板状のカバー2Aに形成し、カバー2Aと角柱枠1との間にパッキン17Aにもピストンラック4A,4Bの穴に合致した穴を形成したパッキン17Aを挟んでカバー2Aを角柱枠1にネジで固定し、反対面にも同様にパッキン17Bをカバー2Bと角柱枠1との間に挟んでネジで固定し、角柱枠1の下面部には、駆動歯車軸6の下部に駆動歯車軸6にネジ等で固定された歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cが干渉しない穴を形成し、該穴の底面に歯車8A,8B,8Cをネジ等で固定した旋回軸9A,9B,9Cの上端に少し細くした軸を形成し,該軸に取り付けた軸受け18A,18B,18Cが挿入できる穴を形成し、下面には板状の下フタ10を取り付けるネジ穴を形成する。また、下フタ10の上面には軸受け18A,18B,18Cの穴に合致した位置に旋回軸9A,9B,9Cに挿入するシールド形軸受け15A,15B,15Cの穴を形成し、その下部に防塵シール16A,16B,16Cが挿入する穴を形成し、その下部には旋回軸9A,9B,9Cより大きい穴を貫通させ、下面には角柱枠1に取り付けるネジ穴を形成する。シールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを取り付けた下フタ10に旋回軸9A,9B,9Cを挿入させ角柱枠1にネジで固定し、旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10の下面より突出させ、旋回軸9A,9B,9Cの下部に直方体の端面の内側に軸状のフインガー12A,12B,12Cを固着する穴を形成し、その中央部に旋回軸8A,8B,8Cが挿入できる穴を形成し、該フインガー12A,12B,12Cを固着する穴の反対側の端面より旋回軸9A,9B,9Cの穴の中心に向かってスリワリを形成し、その直角面に旋回軸9A,9B,9Cをネジで固定できる穴を形成し、フインガー12A,12B,12Cを固着させた腕11A,11B,11Cを旋回軸9A,9B,9Cに挿入してネジで固定するのであるが、旋回軸9A,9B,9Cとフインガー12A,12B,12Cとの距離や旋回軸9A,9B,9Cに対するフインガー12A,12B,12Cの取り付け角度はワークの大きさや、旋回角度により決定されるが、第9図に示す如くワークの把持の可能範囲はフインガー12A,12B,12Cと旋回軸9A,9B,9Cとが放射状に配置されフインガー12A,12B,12Cが外周に配置された時が最大となり、第10図に示す如くフインガー12A,12B,12Cが内側に配置した時が最小となる。
次に、動作について説明すれば、圧縮空気を供給口3A,3Dに供給すると、ピストンラック4Aは右側に移動し、また、ピストンラック4Bは左側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸6が時計方向に回転して、駆動歯車軸6の下部の歯車7にかみあっている歯車8A,8B,8Cは反時計方向に回転するので、歯車8A,8B,8Cに固定している旋回軸9A,9B,9Cも反時計方向に回転し、旋回軸9A,9B,9Cの下部に取り付けられている腕11A,11B,11Cも反時計方向に旋回するので、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回し第11図に示す如くワーク50を把持できる。
次に、圧縮空気を供給口3B,3Cに供給すると、ピストンラック4Aは左側に移動し、また、ピストンラック4Bは右側に移動すると、ラック歯車にかみあっている駆動歯車軸6が反時計方向に回転して、駆動歯車軸6の下部の歯車7にかみあっている歯車8A,8B,8Cは時計方向に回転するので、歯車8A,8B,8Cに固定している旋回軸9A,9B,9Cも時計方向に回転し、旋回軸9A,9B,9Cの下部に取り付けられている腕11A,11B,11Cも時計方向に旋回するので、同時にフインガー12A,12B,12Cも旋回しワーク50を解放する。
以上のように圧縮空気の供給を切り替えることによりフインガー12A,12B,12Cが往復旋回してワーク50を把持したり、解放したりするのである。即ち、フインガー12A,12B,12Cを旋回させて3点でワーク50を把持するため、求心性や安定性も良く、旋回の中心の旋回軸9A,9B,9Cは丸軸で構成することが出来るのでシールド形軸受け15A,15B,15Cや防塵シール16A,16B,16Cが使用できるため、密閉のできる構造が簡単に,しかも高精度の把持装置が安価で製作出来て、クリーンルーム等にも使用することが出来る。また、防塵シール16A,16B,16Cを使用せずにシールド形軸受け15A,15B,15Cのみで構成しても塵埃対策になる。
小形化にするために旋回軸9A,9B,9Cの円周ピッチが小さくなる時は第12図に示す如く旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10より長く突出させて腕11A,11B,11Cの取り付けを互いに干渉しないように上下方向にずらせて多段層に取り付けると解決できる。
ピストンラック4A,4Bを使用して歯車7を回転させたが、ロータリシリンダやモータ等によって歯車7を回転させても良いのである。また、今フインガー12A,12B,12Cと3本にしているが、3本以上の多数本にして多角形のワークを把持することも出来る。
【0004】
[発明の効果]
今まで三つ爪把持装置において塵埃対策に悩んでいた事柄が旋回軸9A,9B,9Cを丸軸にすることにより解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来装置のJ−J’切断面図
【図2】従来装置のF−F’切断面図
【図3】従来装置の下面図
【図4】従来装置のG−G’切断面図
【図5】本発明のP−P’切断面図
【図6】本発明のY−Y’切断面図
【図7】本発明のQ−Q’切断面図
【図8】本発明のX−X’切断面図
【図9】本発明のW−W’切断面図でワークの最大把持範囲図
【図10】本発明のW−W’切断面図でワークの最小把持範囲図
【図11】本発明のW−W’切断面図でワーク把持図
【図12】本発明の旋回軸ピッチの狭い時のフインガー取り付け図
【符号の説明】
1,31・・・・・・・・・・・・・・・・角柱枠
2A,2B、32A、32B・・・・・・・カバー
3A,3B,3C,3D,33A,33B,33C,33D・・・・・圧縮空気の供給口4A,4B,34A,34B・・・・・・・ピストンラック
5A,5B,35A,35B・・・・・・・Oリング
6,36・・・・・・・・・・・・・・・・駆動歯車軸
7,8A,8B,8C・・・・・・・・・・歯車
9A,9B,9C・・・・・・・・・・・・旋回軸
10・・・・・・・・・・・・・・・・・・下フタ
11A,11B,11C・・・・・・・・・腕
12A,12B,12C,46A,46B,46C・・・・・・・フインガー
13A,13B,18A,18B,18C・・・・・・・・・軸受け
14,38・・・・・・・・・・・・・・・上フタ
15A,15B,15C・・・・・・・・・シールド形軸受け
16A,16B,16C・・・・・・・・・防塵シール
17A,17B,40A,40B・・・・・パッキン
37・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍔付き玉軸受け
39・・・・・・・・・・・・・・・・・・搖動円盤
41・・・・・・・・・・・・・・・・・・円柱枠
42A,42B,42C・・・・・・・・・連接杆
43A,43B,43C,44A,44B,44C・・・・・・・ピン
45A,45B,45C・・・・・・・・・腕駒
50・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
角柱枠1の中心部に駆動歯車軸6が回転できるように形成し、角柱枠1の下面に該駆動歯車軸6の下部に取り付けられた歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cが干渉しないように穴を形成し、該穴の底面には歯車8A,8B,8Cを固定した旋回軸9A,9B,9Cの軸受け18A,18B,18Cを挿入する穴を形成し、該軸受け穴に軸受け18A,18B,18Cを挿入し、該旋回軸9A,9B,9Cの位置に合致させてシールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを取り付けた板状の下フタ10に該旋回軸9A,9B,9Cを挿入して角柱枠1にネジ等で取り付け、該旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10の下面より突出させ、該旋回軸9A,9B,9Cの下部にフインガー12A,12B,12Cを固着した腕11A,11B,11Cをネジ等で取り付け、該駆動歯車軸6を往復回転させることにより、該フインガー12A,12B,12Cも往復旋回してワーク50を把持、開放できる装置。
【請求項1】
角柱枠1の中心部に駆動歯車軸6が回転できるように形成し、角柱枠1の下面に該駆動歯車軸6の下部に取り付けられた歯車7にかみ合わせた歯車8A,8B,8Cを3等配に配置し、該歯車8A,8B,8Cが干渉しないように穴を形成し、該穴の底面には歯車8A,8B,8Cを固定した旋回軸9A,9B,9Cの軸受け18A,18B,18Cを挿入する穴を形成し、該軸受け穴に軸受け18A,18B,18Cを挿入し、該旋回軸9A,9B,9Cの位置に合致させてシールド形軸受け15A,15B,15Cと防塵シール16A,16B,16Cを取り付けた板状の下フタ10に該旋回軸9A,9B,9Cを挿入して角柱枠1にネジ等で取り付け、該旋回軸9A,9B,9Cを下フタ10の下面より突出させ、該旋回軸9A,9B,9Cの下部にフインガー12A,12B,12Cを固着した腕11A,11B,11Cをネジ等で取り付け、該駆動歯車軸6を往復回転させることにより、該フインガー12A,12B,12Cも往復旋回してワーク50を把持、開放できる装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−346846(P2006−346846A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−203613(P2005−203613)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(505263487)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(505263487)
【Fターム(参考)】
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