説明

微孔性フィルム

【課題】
【解決手段】
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤
を含有する組成物から作成された微孔性フィルムであって;
23℃/50%r.h.において≧200g/m2d又は
23℃/85%r.h.において≧800g/m2
の水蒸気透過性を有するフィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリプロピレン及び所望によりポリエチレン ホモ又はコポリマー、及びトリスアミド部分を有するβ−核剤を含有する組成物より作成された微孔性フィルム、該微孔性フィルム含有製品及び該フィルムを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
微孔性フィルムは、例えば、特開平9−255804号明細書,米国特許第5,208,098号明細書、米国特許第5,910,225号明細書及び欧州特許出願公開第632,095号明細書に記載されている。β−核剤は、例えば国際公開第03/102,069号パンフレット及び米国特許第5,231,126号明細書に記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−255804号明細書
【特許文献2】米国特許第5,208,098号明細書
【特許文献3】米国特許第5,910,225号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第632,095号明細書
【特許文献5】国際公開第03/102,069号パンフレット
【特許文献6】米国特許第5,231,126号明細書
【発明の開示】
【0004】
本発明は、特に、
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤
を含有する組成物から作成された微孔性フィルムであって;
23℃/50%r.h.において≧200g/m2d又は
23℃/85%r.h.において≧800g/m2
の水蒸気透過性を有する微孔性フィルムに関する。
【0005】
成分A)は、好ましくは95ないし65質量部の量で存在し、特に好ましくは90ないし70質量部で存在する。
【0006】
成分B)は、好ましくは5ないし35質量部の量で存在し、特に好ましくは10ないし30質量部で存在する。
【0007】
成分C)は、成分A)の質量に対し、好ましくは0.01ないし0.1質量%の量で存在し、特に好ましくは0.015ないし0.05質量%で存在する。
【0008】
本発明の好ましい実施態様は、成分A)は95ないし65質量部の量で存在し、成分B)は5ないし35質量部の量で存在する微孔性フィルムに関する。
【0009】
水蒸気透過性は、使用の意図及び要求される通気性の状態に基づいて異なる試験方法により測定され得る。
【0010】
TAPPI公式試験方法T448(1997年)による水蒸気透過性は、23℃/50%r.h.において好ましくは200ないし3000であり、特に好ましくは300ない
し2500又は500ないし2000又は750ないし1800、g/m2dである(d
:日、r.h.:相対湿度)。
【0011】
水蒸気透過速度は、択一的にASTM E398−03又はISO/CD 15106−1により、23℃/85%r.h.において操作される市販のLYSSY 水蒸気透過度計L80−4000(MRS Seitter GmbH、ドイツ、ホルツマーデン;現在はDansensor(RTM)の一部))を用いて測定し得る。後者のより高湿度条件において、水蒸気透過速度は、好ましくは、≧800g/m2d、例えば800ない
し4000g/m2dであり、特に、≧1000g/m2d、例えば1000ないし3000g/m2dであり、最も好ましくは、≧1500g/m2d、例えば1500ないし2000g/m2dである。
【0012】
微孔性フィルムの薄さは、好ましくは1ないし250ミクロンであり、好ましくは5ないし200ミクロンであり、より好ましくは10ないし150ミクロンであり、最も好ましくは15ないし100ミクロンである。
【0013】
次の特性プロフィルに従いポリエチレンホモポリマーを選択するのが有利である:230℃での2.16kgの負荷において測定されたメルトフローインデックス(MFI、ASTM D−1238により測定)0.5ないし25dg/分、好ましくは0.7ないし15dg/分、密度0.87ないし0.93g/cm3の範囲、融点(窒素雰囲気下、1
0℃/分の加熱速度において示差走査熱量測定(DSC)によるピーク温度として決定した)少なくとも160℃。
【0014】
本発明のポリプロピレン ホモポリマーの使用は、その製造に依存しない。それは、文献に充分記載されている一般的な方法により製造され得る。例としては:
通常、周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用され得る。活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は通常、フィリップス、スタンダード・オイル・インディアナ、チグラー(−ナッタ)、TNZ(デュポン)、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0015】
次の特性プロフィルに従い、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体を選択することが有利である:190℃での2.16kgの負荷において測定されたメルトフローインデックス(MFI、ASTM D−1238により測定された)0.5ないし25dg/分、好ましくは0.7ないし15dg/分、密度0.87ないし0.94g/cm3の範囲、融点(窒素雰囲気下、10℃/分の加熱速度に
おいて示差走査熱量測定(DSC)によるピーク温度として決定した)130℃未満。
【0016】
本発明の低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体の使用は、その製造に依存しない。それは、文献に充分記載されている一般的な方法により製造され得る。低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体は、上記の様に、気体において又は凝縮相において、大量に、溶液で又は
スラリーで、低温または高温において、触媒工程により製造し得る。最も好適な低密度ポリエチレン又はポリエチレン共重合体の種類は、0.7ないし15dg/分のMFI、0.90ないし0.93g/cm3の密度、125℃未満の融点を有するものである;最も
好適な共重合体は、ブテン−1及びヘキセン−1である。
【0017】
本発明の好適な実施態様によると、該β−核剤は、ポリプロピレンホモポリマーの結晶化ピーク温度Tcを少なくとも3℃、好ましくは少なくとも5℃、更に好ましくは少なくとも8℃上昇させる有効量において添加される。
【0018】
好適な該β−核剤は、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリスアミド誘導体であり、特に、式(I);
【化1】

(式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、
炭素原子数1ないし20のアルキル基、
炭素原子数1ないし10のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし10のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基又はヒドロキシ基により置換された炭素原子数2ないし20のアルキル基;
炭素原子数3ないし20のアルケニル基、
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基;
シクロヘキシルメチル基;
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたシクロヘキシルメチル基;
炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基、
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基;
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲンメチル基、トリハロゲンメトキシ基、ベンゾイル基、フェニルアミノ基、アシルアミノ基及びフェニルアゾ基からなる群より選択された1、2又は3個の基により置換されたフェニル基;
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基及びヒドロキシ基からなる群より選択された1、2又は3個の基によりフェニル基上で置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;
ナフチル基、
炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたナフチル基、
アダマンチル基、又は
5又は6員ヘテロ環基を表す。)で表される化合物
である。
【0019】
式(I)に表される化合物は公知であり、例えば国際公開第03/102,069号パンフレットに記載の方法と類似の方法により製造し得る。
【0020】
炭素原子数1ないし20のアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基である。好ましいものは、分枝の炭素原子数3ないし20のアルキル基、特に、第三ブチル基及び第三オクチル基である。
【0021】
炭素原子数1ないし10のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし10のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基又はヒドロキシ基により置換された炭素原子数2ないし20のアルキル基の例は、3−メチルアミノプロピル基、2−ジメチルアミノエチル基、2−ジエチルアミノエチル基、3−ジメチルアミノプロピル基、3−ジエチルアミノプロピル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、2−エトキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基及びヒドロキシエチル基である。
好ましい例は、3−ジメチルアミノプロピル基、3−メトキシプロピル基及び2−メトキシエチル基である。
【0022】
炭素原子数3ないし20のアルケニル基の例は、アリル基、2−メタリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基及びオレイル基である。1位の炭素原子は好ましくは飽和されている。特に好ましい例はアリル基及びオレイル基である。
【0023】
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基の例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基及びシクロドデシル基である。
好ましい例は、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基及びシクロドデシル基である。
【0024】
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基の例は、3−メチルシクロヘキシル基及び2,3−ジメチルシクロヘキシル基である。
【0025】
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたシクロヘキシルメチル基の例は、1−シクロヘキシルエチル基である。
【0026】
炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基の例は、シクロヘキセニル基である。
【0027】
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基の例は、メチルシクロヘキセニル基である。
【0028】
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲンメチル基、トリハロゲンメトキシ基、ベンゾイル基、フェニルアミノ基、アシルアミノ基及びフェニルアゾ基からなる群より選択された1、2又は3個の基により置換されたフェニル基の例は、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−第三ブチルフェニル基、4−第二ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−エチル−6−メチルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、3−クロロ−6−メチルフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、2−ベンゾイルフェニル基、4−フェニルアミノフェニル基、4−アセトアミドフェニル基及び4−(フェニルアゾ)フェニル基である。
好ましい例は、3,4−ジメチルフェニル基である。
【0029】
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基の例は、ベンジル基及び2−フェニルエチル基である。ベンジル基が好ましい。
【0030】
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基及びヒドロキシ基からなる群より選択された1、2又は3個の基によりフェニル基上で置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基の例は、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基、第三ブチルベンジル基、メトキシベンジル基及び3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル基である。
【0031】
炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたナフチル基の例は、メチルナフチル基である。
【0032】
5又は6員ヘテロ環基の例は、2−ピコリル基、(2−フリル)メチル基、(2−テトラヒドロフリル)メチル基、2−ピリミジル基、6−メチル−2−ピリジル基、1,2,4−トリアゾリ−3−イル基及び2−(1−ピペラジニル)エチル基である。
【0033】
1、R2及びR3は、互いに独立して、好ましくは炭素原子数3ないし20の分枝アル
キル基、又は無置換又は1、2又は3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基を表す。
【0034】
1、R2及びR3は特に同一であり、そして第三オクチル、2,3−ジメチルシクロヘ
キシル基又はシクロオクチル基を表す。
【0035】
本発明に従い適用されるβ−核剤は、溶融加工に先行して又は溶融加工中に、慣用される産業技術により、熱可塑性ポリマー又はポリマーブレンドに配合され得る。β−核剤は純粋な形か又はその他の慣用される添加剤との混合物として適用され得る。これはまた、ポリマー毛羽との固体粉末混合物の形で、濃縮物又はマスターバッチ(この化合物を例えば1ないし50%、特に1ないし10%の濃度で含有する)として、又は融液、溶液又は好適な担体物質中への分散物の形で製造される液体として添加され得る。β−核剤は、本発明のポリプロピレン及びポリエチレンのブレンドに添加され得、より好ましくは、ポリプロピレン成分に、次の処理工程の前に添加される。
【0036】
本発明に従い使用される組成物は、付加的に1以上の慣用の添加剤を含有し得る。好適な例としては以下である。
【0037】
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、側鎖において直鎖又は分岐したノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0038】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0039】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル ステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0040】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0041】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0042】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−
2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0043】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0044】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0045】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0046】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2
−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0047】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0048】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチル N−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0049】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の
エステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0050】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価または多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカンとのエステル。
【0051】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0052】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0053】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤルによって供給されるナウガードXL−1;登録商標:Naugard)。
【0054】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0055】
1.19.アミン系酸化防止剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチル−フェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン。
【0056】
2.紫外線吸収剤及び光安定剤
2.1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5'−ジ−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(
5'−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロ
キシ−5'−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(3',5'−ジ−第三ブチル−2'−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾト
リアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)−5−
クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3'−第二ブチル−5'−第三ブチル−2'−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3',5'−ジ−第三アミル−2'−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(3',5'−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2'−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリア
ゾール、2−(3'−第三ブチル−5'−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2'−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−2'−ヒドロキシ−5'−(
2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチ
ル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチル−5'−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−ドデシル−2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3'−第三ブチ
ル−2'−ヒドロキシ−5'−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2'−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−6−ベンゾトリアゾレ−2−イルフェノール];2−[3'−第三ブチル−5'−(2−メトキシカルボニルエチル)−2'−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾ
ールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;Rが3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す[R−CH2CH2−COO−CH2CH2−]2−、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジ
メチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’− (1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)−フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0057】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0058】
2.3.置換された及び非置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0059】
2.4.アクリレート
例えば、エチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン及びネオペンチル テトラ(α−シアノ−β、β−ジフェニルアクリレート。
【0060】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような他の配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケル ジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステル、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル−ウンデシルケトキシムのニッケル錯体、他の配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0061】
2.6.立体障害性アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの線状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジア
ミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミン及び4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[192268−64−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルフォリノン、サンデュボア(Sanduvor)(Clariant;CAS Reg.No.[106917−31−1]、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルフォリノン、2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N‘−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン。
【0062】
2.7.オキサミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0063】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシ
フェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−[2−エチルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0064】
3.金属奪活剤
例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0065】
4.ホスフィット及びホスホナイト、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスフィット
]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0066】
とりわけ以下のホスフィットが好ましい:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス168(登録商標:Irgafos)、チバ スペシャルティ ケミカルズ社)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化2】

【化3】

【0067】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0068】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0069】
7.チオ相乗剤、
例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミストリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート又はジステアリルジスルフィド。
【0070】
8.パーオキシド捕捉剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0071】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マンガンの塩。
【0072】
10.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアレート、亜鉛ステアレート、マグネシウムベヘネート、マグネシウムステアレート、ナトリウムリシノレート及びカリウムパルミテート、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート。
【0073】
11.核剤、 例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、特にナノサイズのFe34のような金属酸化物、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例としては、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;ポリビニルシクロヘキサン又はイオンコポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物;フタロシアニン又はキナクリドン色素;ヘキサヒドロフタル酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン ジカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン ジカルボン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スバリン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタリン ジカルボン酸の誘導体、などの核形成活性を有する脂肪族又は芳香族ジカルボン酸の任意の誘導体であって、特にこれらの酸とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩類、それ自体又は、これらの酸とステアリン酸のアルカリ金属塩又はステアリン酸のアルカリ土類金属塩等を組み合わせることによりその場で生成されたもの、並びに、これら酸の該アミドであって、有機基でさらにN−置換され得、核形成活性のある誘導体を最終的に生じるもの。とりわけ好ましくは、ソルビトール又はマンニトールのビス−アセタールであり、例としては、1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラ−メチルジベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラ−エチルジベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(モノ−フルオロ−ジベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(モノ−クロロ−ジベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(モノ−メチル−モノ−クロロ−ジベンジリデン)ソルビトール及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトール。
【0074】
12.充填剤及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0075】
13.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調整剤、蛍光増白剤、防炎加工剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0076】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書;欧州特許出願公開第0591102号明細書又は欧州特許出願公開第1291384号明細書に開示されたもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−
2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3′−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチル−ベンゾフラン−2−オン。
【0077】
慣用の添加剤は、好ましくは0.001ないし10、好ましくは0.01ないし5質量部の量で本発明により用いられる組成物中に存在する。
【0078】
本発明のその他の実施態様は、
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤
を含有する組成物から作成された微孔性フィルムであって;
23℃/50%r.h.において≧200g/m2d又は
23℃/85%r.h.において≧800g/m2
の水蒸気透過性を有するフィルムを含む製品である。
【0079】
前記製品は、好ましくは建築材料、機能材料、包装材料、透湿性防水衣類又は衛生用品である。
【0080】
建築材料の例としては、ジオテキスタイル(geotextile)フィルム又はホイル、断熱及び遮音材料、排水及び分離膜、分離フリース、屋根ふき膜が挙げられる。屋根ふき膜が好ましい。
【0081】
梱包材料としては例えば、食品用、洗剤用及び医薬品用の通気性包装フィルム又はホイル、印刷物質用の合成紙、フィルム又はホイル、収縮性フィルム、イン−モールドラベル等が挙げられる。
【0082】
透湿性防水衣類は、例えば、軽雨具、軽作業着、テント及び寝袋のようなキャンプ用具、病院内(即ち、手術衣、包帯、感染バリアー衣類)、電子回路のクリーンルーム及び化学物質の流出が問題となり得るエリアで用いる使い捨て防護衣類が挙げられる。更なる衣料品分野における用途は、例えばスポーツウエア、ライニング類及び装飾的なカバー類が挙げられる。
【0083】
衛生用品の例としては、紙おむつ(使い捨ておむつ、パンツ型おむつ等)、生理ナプキン及びタオル又は食卓用リネンのようなその他の衛生製品、尿漏れ防止用パッド又は吸収剤製品、ベッドシート及び顔用脂とりのようなその他の衛生商品が挙げられる。
【0084】
好適な本発明の製品は、屋根膜であり、ここでβ−核剤が、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(第三オクチルアミド)又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(2,3−ジメチルシクロヘキシルアミド)である。
【0085】
その他の好適な本発明の実施態様は以下のものに関する、
I)微孔性フィルム上に積層された不織織物をさらに含有する複合材料である、上記に定義したような製品。
II)微孔性フィルムが2つの不織織物の間に挟まれている複合材料である、上記に定義したような製品。
III)微孔性フィルムが2つの不織織物の間に挟まれており、及びβ−核剤が、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(第三オクチルアミド)又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(2,3−ジメチルシクロヘキシルアミド)であるところの屋根ふき膜である、上記に定義したような製品。
【0086】
さらなる本発明の実施態様は、微孔性フィルムを製造する方法であって、
a)
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤、
を含有する組成物の;
混合及び180℃ないし280℃、好ましくは200℃ないし250℃、の押出し温度における単層又は多層フィルムへの押出し、
b)80℃ないし140℃、好ましくは100°ないし130℃又は110°ないし125℃、の温度における1以上の冷却ロール上での該フィルムの制御された結晶化、
c)25℃ないし140℃の温度において、及び1:1.2ないし1:10の延伸比において少なくとも1つの方向へフィルムを延伸すること、
から成る方法である。
【0087】
少なくとも1つの方向へのフィルムの延伸は、好ましくは、50℃ないし120℃、特に70℃ないし100℃の温度において、1:1.5ないし1:8、特に1:1.5ないし1:5の延伸比において行われる。好適な延伸方向は、流れ方向、即ち、該フィルムの押出し及び供給が行われる方向である。
【0088】
所望により、本発明による微孔性フィルムは、順次か又は同時に行われ得る、二軸延伸により製造され得る。そのような工程のための延伸温度は、上記のものと同じでもよく又は異なっていてもよい。しかしながら、任意の更に必要とされる調製が、工程中で容易に行われ得、これは当業者にとり明白である。特に、順次行われる二軸延伸において、通常異なる延伸温度が、流れ方向及び横軸方向の方向のために適用され、最高190℃までも達し得る。それにより、二軸引き出しのための引き出し温度の必要な調整は全て本明細書中に取り込まれる。
【0089】
延伸前に、フィルムは好ましくは、示差走査熱量計(DSC)から測定された30ないし80%のβ−ポリプロピレン含有量を有する。β−ポリプロピレン含有量は、DSC(窒素雰囲気下10℃/分の加熱下)によりそれぞれの融解ピークの面積比から以下の通りに測定される。
【0090】
β−PPの%=100%×ピーク面積(β−PP)/[ピーク面積(α−PP)+ピーク面積(β−PP)]
【0091】
α−PP及びβ−PPのDSC融解ピークは、それぞれ、典型的にそれぞれTm(α-PP)=160ないし170℃及びTm(β-PP)=145ないし155℃であるこれらの異なる融解ピーク温度範囲に起因し得る。これらの融解ピークの個々のピーク面積は一般的な手順
、DSC標準ソフトウェア及び操作マニュアル又はDSC装置製造業者の推奨により測定される。
【0092】
更にその他の好適な本発明の対象としては、1ないし250ミクロンの厚さを有する微孔性フィルムであって、
A)95ないし65質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)5ないし35質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤を含有する組成物から作成された微孔性フィルムである。
【0093】
上記に示した好適な実施態様はまた、該フィルムに関する。
【実施例】
【0094】
以下の実施例は、本発明をより詳細に述べるものである。全ての部及び百分率は特に示さない限り質量を基準とする。
【0095】
下記の実施例で用いたβ−核剤
β−核剤(I−1)
【化4】

【0096】
β−核剤(I−2)
【化5】

【0097】
実施例1
ポリプロピレンホモポリマー(モプレン(Moplen(登録商標))HP−522H,230℃/2.16kgにおけるMFI=2dg/分、Tm=165℃)であって、さ
らにβ−核剤(I−1)を前記ポリプロピレンホモポリマーの質量に対し0.024質量%の濃度で含有するもの85質量部と、低密度ポリエチレン(エクソンモービル(登録商標)LL4004EL、190℃/2.16kgにおけるMFI=3.6dg/分、密度0.924g/cm3及びTm=123℃を有するブテン−1とのエチレン共重合体)15質量部とのブレンドを、220−240℃で二軸スクリューでコンパウンドした。次いでフィルム試料を、250℃において圧縮成形を、次いで120℃において制御された結晶化を室温まで最終冷却する前に行うことにより製造した。
DSCによる同定を行ったところ、これらのフィルムは45%のβ−ポリプロピレン含有量を示した。次いで行われたこれらのフィルムの異なる温度における及び1:3の延伸比における延伸により、柔らかな手触りと表1に一覧したような望ましい範囲内の水蒸気透過速度を有する、白色がかった多孔質フィルムを得た。
【0098】
【表1】

【0099】
実施例2
ポリプロピレンホモポリマー(モプレン(Moplen(登録商標))HP−522H,230℃/2.16kgにおけるMFI=2dg/分、Tm=165℃)であって、さ
らにβ−核剤(I−1)を全体の処方の質量に対し0.020質量%の濃度で含有するもの80ないし100質量部と、低密度ポリエチレン(LLDPE;エクソンモービル(登録商標)LL4004EL、190℃/2.16kgにおけるMFI=3.6dg/分、密度0.924g/cm3及びTm=123℃を有するブテン−1とのエチレン共重合体)20ないし0質量部とのブレンドを、220−240℃で二軸スクリューでコンパウンドした。次いで50ミクロンのフィルム試料を、210℃において圧縮成形を、次いで加熱した冷却ロール上で120℃において制御された結晶化を行うことにより製造した。DSCによる同定を行ったところ、これらのフィルムは20−40%の範囲のβ−ポリプロピレン含有量を示した。次いで行われたこれらのフィルムの70℃(KARO IV,laboratory stretching unit)における及び2.5×2.5の延伸比における同時の二方向の延伸により、柔らかな手触り及び表2に一覧したような望ましい範囲内の水蒸気透過速度(LYSSY 標準23℃/85%r.h.)を有する、白色がかった多孔質フィルムが得られ、LLDPE共添加の利点が強調された。
【0100】
【表2】

【0101】
実施例3
実施例2と類似の方法で製造された未延伸のフィルムを、70℃において2ステップの引張延伸にかけた。まず、フィルムは、流れ方向に延伸比2まで延伸し、最初の変形工程の間に起こった側部の収縮を補填するために次いで横方向に(延伸比:1.5)延伸した。この手順は、実質上一方向にのみ延伸された試料を再現性よく生成した。表3にフィルム特性を要約したが、ここでも又LLDPE共添加の好ましい影響が強調されている。
【0102】
【表3】

【0103】
実施例4
ポリプロピレン(Moplen(RTM)HP−522R,230℃/2.16kgにおけるMFI=25dg/分、Tm=165℃)であって、さらにβ−核剤(I−1)又
は(I−2)を全体の配合物の質量に対し0.01ないし0.02質量%の濃度で含有するもの90質量部と、低密度ポリエチレン(エクソンモービル(登録商標)LL4004EL、190℃/2.16kgにおけるMFI=3.6dg/分、密度0.924g/cm3及びTm=123℃を有するブテン−1とのエチレン共重合体)10質量部とのブレンドを、220−240℃で二軸スクリューでコンパウンドした。これらの配合物は、次に、124℃に設定した冷却ロール上で230℃において押出し、100ミクロンの厚のフィルムを得た。これらのフィルムは、次いで実施例3に記載した様に延伸した。得られた水蒸気透過速度の結果を表4に示す。
【0104】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤
を含有する組成物から作成された微孔性フィルムであって;
23℃/50%r.h.において≧200g/m2d又は
23℃/85%r.h.において≧800g/m2
の水蒸気透過性を有するフィルム。
【請求項2】
前記水蒸気透過性が、23℃/50%r.h.において≧200g/m2dである、請
求項1に記載の微孔性フィルム。
【請求項3】
成分A)が95ないし65質量部の量で存在し、成分B)が5ないし35質量部の量で存在する、請求項1に記載の微孔性フィルム。
【請求項4】
前記β−核剤が、前記ポリプロピレンホモポリマーの結晶化ピーク温度Tcを少なくとも3℃上昇させるものである、請求項1に記載の微孔性フィルム。
【請求項5】
前記β−核剤が、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリスアミド誘導体である、請求項1に記載の微孔性フィルム。
【請求項6】
前記β−核剤が、式(I)
【化1】

(式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、
炭素原子数1ないし20のアルキル基、
炭素原子数1ないし10のアルキルアミノ基、ジ(炭素原子数1ないし10のアルキル)アミノ基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基又はヒドロキシ基により置換された炭素原子数2ないし20のアルキル基;
炭素原子数3ないし20のアルケニル基、
炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基;
シクロヘキシルメチル基;
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたシクロヘキシ
ルメチル基;
炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基、
1、2又は3個の炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし9のシクロアルケニル基;
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルキルオキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲンメチル基、トリハロゲンメトキシ基、ベンゾイル基、フェニルアミノ基、アシルアミノ基及びフェニルアゾ基からなる群より選択された1、2又は3個の基により置換されたフェニル基;
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、
炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子数1ないし10のアルコキシ基及びヒドロキシ基からなる群より選択された1、2又は3個の基によりフェニル基上で置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;
ナフチル基、
炭素原子数1ないし10のアルキル基により置換されたナフチル基、
アダマンチル基、又は
5又は6員ヘテロ環基を表す。)で表される化合物
である請求項1記載の微孔性フィルム。
【請求項7】
式中、
1、R2及びR3は、互いに独立して、
炭素原子数3ないし20の分枝アルキル基、又は
非置換又は1、2又は3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基;
を表す請求項6記載の微孔性フィルム。
【請求項8】
式中、R1、R2及びR3は同一であり、そして第三オクチル基、2,3−ジメチルシク
ロヘキシル基又はシクロオクチル基を表す請求項6記載の微孔性フィルム。
【請求項9】
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤、
を含有する組成物から作成された微孔性フィルムであって;
23℃/50%r.h.において≧200g/m2d又は
23℃/85%r.h.において≧800g/m2
の水蒸気透過性を有するフィルム、
を含む製品。
【請求項10】
建築材料、包装材料、透湿性防水衣類又は衛生用品である、請求項9に記載の製品。
【請求項11】
屋根ふき膜である、請求項9に記載の製品。
【請求項12】
該β−核剤が、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(第三オクチルアミド)又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(2,3−ジメチルシクロヘキシルアミド)であるところの屋根ふき膜である、
請求項9に記載の製品。
【請求項13】
該微孔性フィルム上に積層された不織織物をさらに含む複合材料である、請求項9に記載の製品。
【請求項14】
該微孔性フィルムが2つの不織織物の間に挟まれている複合材料である、請求項9に記載の製品。
【請求項15】
該微孔性フィルムが2つの不織織物の間に挟まれており、及び該β−核剤が、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(第三オクチルアミド)又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸 トリス(2,3−ジメチルシクロヘキシルアミド)であるところの屋根膜である、
請求項9に記載の製品。
【請求項16】
微孔性フィルムを製造する方法であって、
a)
A)100ないし60質量部のポリプロピレンホモポリマー、
B)0ないし40質量部の、低密度ポリエチレン又はブテン、ヘキセン又はオクテンとのポリエチレン共重合体、及び、
C)成分A)の質量に対し0.005質量%ないし0.5質量%の少なくとも1つの、トリスアミド部分を含有する有機化合物からなる類から選択されたβ−核剤、
を含有する組成物の;
混合及び180℃ないし280℃の押出し温度における単層又は多層フィルムへの押出し、
b)80℃ないし140℃の温度における1以上の冷却ロール上での該フィルムの制御された結晶化、
c)25℃ないし140℃の温度において、及び1:1.2ないし1:10の延伸比において少なくとも1つの方向へのフィルム延伸、
から成る方法。


【公表番号】特表2009−510203(P2009−510203A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532767(P2008−532767)
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066753
【国際公開番号】WO2007/039521
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】