説明

微小流路分離装置

【課題】分離される物質を含有する第一の面状流体から第二の面状流体への物質の分離性に優れ、かつ制御性に優れた微小流路分離装置を提供する。
【解決手段】少なくとも2つ以上の流入口から、分離される物質を含有する第一の面状流体と、第二の面状流体を供給し、前記第一の面状流体から電気泳動により分離された物質を第二の面状流体へ導入して流出口から排出する分離装置であって、前記第一の面状流体を輸送し、流路の側面が分離される物質を流路の外部に排出可能な材料からなる第一の面状流路と、該第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の側面を通して分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する第二の面状流路と、該第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる一対の電極とを有する微小流路分離装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小流路分離装置に関し、特にマイクロ空間反応場を利用した反応容器、マイクロリアクタにおける微小流路分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年マイクロ化学プラントという言葉が聞かれるようになった。これはマイクロ空間反応場を利用して、混合および反応、乳化、分離、抽出、熱交換(加熱もしくは冷却)等のプロセスを効率よく行うものである。
【0003】
従来、微小流路内で電圧を印加する例は、キャピラリ電気泳動など、物質の分離分解能が求められるために長手方向に電極を配置、電圧を印加する分析技術である(特許文献1)。
【0004】
一方マイクロ化学プラントとしてのマイクロリアクタは、物質の製造に関わるものである(特許文献2)。そのために、幾つかの工程で発生した反応の副産物の分離精製に関する工程において電気泳動手段を用いたマイクロリアクタは見当たらない。
【特許文献1】特開平05−215715号公報
【特許文献2】特開2002−012788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、マイクロリアクタの特徴は、流路が細く、その方向には分子の拡散距離が短くてすむために、物質の分離時間が非常に短く、また表面積を大きく取れば、電圧印加による電気泳動時の発熱に対しても熱交換に優れる長所を有している。
【0006】
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、分離される物質を含有する第一の面状流体から第二の面状流体への物質の分離性に優れ、かつ制御性に優れた微小流路分離装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための第一の微小流路分離装置は、少なくとも2つ以上の流入口から、分離される物質を含有する第一の面状流体と、第二の面状流体を供給し、前記第一の面状流体から電気泳動により分離された物質を第二の面状流体へ導入して流出口から排出する分離装置であって、前記第一の面状流体を輸送し、流路の側面が分離される物質を流路の外部に排出可能な材料からなる第一の面状流路と、該第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の側面を通して分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する第二の面状流路と、該第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる一対の電極とを有することを特徴とする。
【0008】
上記課題を解決するための第二の微小流路分離装置は、少なくとも2つ以上の流入口から、分離される物質を含有する第一の面状流体と、第二の面状流体を供給し、前記第一の面状流体から電気泳動により分離された物質を第二の面状流体へ導入して流出口から排出する分離装置であって、前記第一の面状流体を輸送し、流路の途中が分離される物質を流路の外部に排出可能な様に分断されている第一の面状流路と、該第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の分断されている位置において分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する第二の面状流路と、該第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる一対の電極とを有することを特徴とする。
【0009】
前記第一の面状流路の厚さが1mm以下であることが好ましい。
さらに、少なくとも第一の面状流路の流速を制御する制御手段と、少なくとも一対の電極に電圧制御可能な電圧を印加する手段と、第一の面状流体のインピーダンス変化を経時的にモニタリングする手段と、前記経時変化に対し所定の判断をして前記電圧および流速の制御を行う手段を有することが好ましい。
【0010】
微小流路分離装置は、反応副産物または未反応物の除去に用いられることが好ましい。
微小流路分離装置は、アゾ顔料合成時における副産物塩類除去または該アゾ顔料分散体の製造に用いられることが好ましい。
【0011】
なお、本発明における面状流体とは、板状の流体を表す。面状流路とは、板状の流路を表す。すなわち、3次元構造を為す流体または流路の一辺が、残りの二辺に比べ極端に長さが異なる。
【0012】
本発明において、微小流路分離装置は、表面積の大きな面状流路とすることによって、プロダクトの生産性も上がり、面状流路を可能な限り薄くすることによって、分離に必要な電気泳動時間を最小限にすることが出来る。それと同時に、流路内のインピーダンス等の情報を即座に取得できるようになるために、制御性に優れた製造装置、微小流路分離容器が実現可能である。
【0013】
また面状流路を可能な限り薄くすることにより、見かけ上の粘性を大きくすることが出来るので、第一の面状流路と第二の面状流路の界面は層流となり、物質の拡散係数、粘度、濃度、流速などの諸条件によっては、電極に電圧を印加しない限り、殆ど混合されず物質を第一の面状流路から第二の流路に導くことが出来る。
【0014】
また、第一の流路と第二の流路とを分離膜、例えば透析膜や多孔性ガラス膜によって仕切りを設けた場合でも、見かけ上の粘性が高いため、膜のポアザイズを厳密に設定する必要がなくなり、同一の微小流路分離容器で広範囲な物質種の分離に対応できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、面状流路を薄くすることによって、分離に必要な電気泳動時間を最小限にすることが出来るのと同時に、流路内のインピーダンス等の情報を即座に取得できるようになるために、分離される物質を含有する第一の面状流体から第二の面状流体への物質の分離性に優れ、かつ制御性に優れた微小流路分離装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の微小流路分離装置は構造が単純で、例えば少なくとも面内に凹凸形状を含む2枚の板と、形状任意の板を、サンドイッチ状に挟み込んで張り合わせた構造でも可能で、張り合わせ方は、ボルト固定、接着、溶融、いずれの形態も可能である。また凹凸形状を含む板の代わりに、一枚の板と凹凸形状の代わりをする板、計2枚の板を用いてもよい。
【0017】
図1は、本発明の微小流路分離装置の一実施形態を示す断面図である。上下に配置された、面内に凹凸形状を含む板13、14の内側に、一対の電極7a、7bがメッキ法または蒸着によって設けられている。また、分離される物質を含有する第一の面状流体5を輸送し、流路の側面が分離される物質を流路の外部に排出可能な材料、例えば透析チューブ10からなる第一の面状流路11と、該第一の面状流路11の外側に、第一の面状流体の側面を通して分離された物質を収容した第二の面状流体6を輸送する第二の面状流路12が設けられている。
【0018】
透析チューブ10は、第一の面状流体5を導くための流入口3と流出口4に接続したものを上下に配置された面内に凹凸形状を含む板によってサンドイッチ状に挟み込んで固定されている。凹凸形状の内側には予め用意された流入口1と流入口2によって第二の面状流体6が接して移動する。一対の電極7a、7bに電圧を印加して、かつ伝導度をモニターするための端子9a、9bがあり、第一の面状流体及び第二の面状流体の流量に対して電圧を制御、伝導度をモニターすることによって、分離したい物質8を第一の面状流体から第二の面状流体6に導くことが出来る。尚電圧を印加するための端子と伝導度をモニターするための端子は別々に設けても良い。例えば、伝導度モニター端子を流路の上流から下流にかけて複数設けても良いし、最下流部に一つ設けても良い。また透析チューブでなく、その他の多孔質体であっても構わない。
【0019】
図2は、本発明の微小流路分離装置の他の実施形態を示す断面図である。図2では、第一の面状流体5を輸送する第一の面状流路11は、流路の途中が分離される物質を流路の外部に排出可能な様に分断されている開口部15が設けられている。第二の面状流路12は、第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の開口部15で分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する。第一の面状流路11の開口部15に電圧が印加できるように一対の電極7a、7bが第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる。
【0020】
第一と第二の面状流体は、お互い層流となるよう十分薄く、第一と第二の面状流体が開口部で混合されるか否かは、混入するそれぞれの物質の拡散速度と各溶液の粘度および流速に支配されるため、図1のように透析チューブまたはその他の多孔質体でなくてもよい。その場合、本発明の装置の形状、サイズは二つの条件から規程される。第一の条件はレイノルズ数であり、一般的に層流が保たれる条件はレイノルズ数がRe<400であることが望ましい。
【0021】
Re=UL/ν
U:速度(cm/s)
L:代表的長さ(cm)
ν:動粘性係数(cm2/s)
第二の条件は分離すべき物質の移動速度であり、次式で示される。
【0022】
u=μE
u=物質の移動速度(cm/s)
μ=物質固有の電気泳動移動度(cm2/Vs)
E=電場の強さ(V/cm)
【0023】
また流路は少なくとも一辺が微小であるため、電気分解による気泡の発生によって流路閉塞をまねくことを極力抑えることが望ましい。従って印加電圧は高々数十Vでよい。またpHは中性付近がより望ましい。このときの物質の移動速度は、物質の濃度にも依存するが、1mm/sオーダー以下となり、一般的に用いられるマイクロ流路でのポンプの送液能力が数百ml/minであることを考えると、必然的に上記の関係式で、およその装置のサイズ、形状を規定することが出来る。
【0024】
一例を挙げると、ポンプの送液能力が、100ml/minのとき、面状流体の断面積が、0.1cm×10cmであれば流速は1.6cm/sとなり、代表的長さを0.1cm、動粘性係数を1.6×10-2cm2/sとするとRe=10となり、第一の条件は問題ない。このとき物質を1mol/lのNa+イオンだとすると、標準状態における当量イオン伝導度を50cm2/Ωとしてファラデー定数で割り、移動度とするとμ=5.18×10-4cm2/Vs、印加電圧を30Vとして、第一の面状流体とその上下に形成される第二の面状流体の合計が3mm、すなわちE=100V/cmとすれば電極方向へのNa+イオンの移動速度はu=5.18×10-2cm/s、すなわち約0.5mm/sとなり、約2秒で1mmの移動距離が得られる。よって流路方向への電極長さはこのとき3.2cmあればよいことになる。
【0025】
このように、第一の層流条件を満たし、第二の条件である物質質の移動速度を決められたポンプの流量と印加電圧に対して、十分分離できる流路長(または電極長)にすればよい。またはその逆にポンプの流量や印加電圧を物質の移動速度に対して調節しても良い。そうすることによって本発明の分離装置は、例えば化学反応による副産物である塩類の分離、除去、各種化学物質製造工程の酸、アルカリによる洗浄、中和工程によって生じた塩類などの副産物の分離、除去、高分子重合反応後の未反応モノマーの除去、生化学的なポリメラーゼ反応による核酸の除去、蛋白などの塩析工程後の脱塩操作など、多方面に渡って利用することが可能である。
【実施例】
【0026】
以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
図3に示すように、80×80×8mmのアルミ材18に深さ3mmの堀17を加工し、また両端に第一の面状流路の流入口19と流出口21のための切削を施す。さらに第二の面状流路のための流入口20と流出口22を計4ヶ所ドリル加工し、チューブを接続するためのフィッティングが取り付けられるようにする。以上の板を2枚用意し、堀のある側に白金を、蒸着装置で面積60×60mm、厚さ1μmを成膜する。一方、透析チューブ(ポアサイズ1000)を80mmの長さに切断し、両端に、PEEK材チューブ片を接着し、これを真中に挟んで、三枚をしっかりクランプして微小流路分離装置を作製した。2枚のアルミ材は、透析チューブが絶縁体の役目をするので、電圧を印加できる。
【0027】
実施例2
図4に示すように、80×140×8mmのガラス材を上板25と下板29として、上板25には流入口と流出口にフィティングが取り付けられるよう、また白金電極30に通電できるよう、予め超音波加工機で孔加工を施し、それぞれを洗浄後、白金電極30を1μmの厚さにパターンニングして成膜する。また、厚さ100μmのガラス板23、24、26、27、28を、図4のようにレーザーで穴あけ加工し、硫酸−過酸化水素水で洗浄する。先ほどの通電のための貫通口にドータイト(銀フィラー)を詰め込み、導線を引き出して端子9を形成しておく。次にすべての板をアライメント後、平板上でウエイトをかけ、570℃、6時間、炉の中で熱溶着させて微小流路分離装置を作製した。
【0028】
実施例3
アゾ顔料分散体の製造工程における反応副産物の分離の例を示す。
(試薬の調整)
(A液の調整)
2−メトキシ−4−ニトロアニリン3.45g(0.021モル)を、超純水75g、35%塩酸水溶液5.45g(0.052モル)に加え、メタノールを加えたアイスバス中にて攪拌しながら0℃に冷却する。その後、亜硝酸ナトリウム1.45g(0.021モル)を2mlの水に溶解後添加し、60分間攪拌後、スルファミン酸0.2g(0.0021モル)を加えて亜硝酸を消去し、ジアゾニウム塩溶液とする。
【0029】
(B液の調整)
また、o−アセトアセトアニシジド4.45g(0.0214モル)を超純水75g、水酸化ナトリウム1.244g(0.0311モル)と共に溶解し、カップラー溶液とする。
【0030】
(Y74分散体の合成)
B液1mlに対し、スチレン−アクリル共重合体ポリマー(重量平均分子量約4000)を0.03g溶かし、10mMの濃度になるように、予め作製しておいたトリスヒドロキシメチルアミノメタン1M溶液を添加する。これを100倍希釈し、同様にA液も100倍希釈し、両者を1:1で攪拌、混合する。
【0031】
(Y74分散体反応副産物の分離)
図5に示すように、上記の混合し終わったボトルと、塩類を除くために用意される純水の入っているボトルを、実施例1の分離装置34の上流側に取り付ける。接続はPEEK材の3.175mm(1/8インチ)チューブで、図5のように、電圧で流量制御できるポンプ35と、逆流防止のための逆止弁36を間に取り付ける。下流には物質を回収するためのボトルと塩類を回収するためのボトルを接続する。コントローラ33は、キーボード入力31とディスプレイ32に接続されていて、各種条件を与えてモニタすることが出来る。まず初めに既知の容積にしたがって、分離装置34に第二の面状流路に純水を導き、第一の面状流路に混合後の溶液を導く。次に電圧を設定値にしたがって印加すると同時に、導電率の計測を始め、塩類が電極まで到達するのに必要な時間を求める。次にその時間に基づいて、ポンプの流速を決定し、流量の制御電圧を与える。
【0032】
上記の処理により、副産物である塩化ナトリウムNaCl分離の結果が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明による分離装置によって、面状流路を可能な限り薄くし、分離に必要な電気泳動時間を最小限にすることが出来るのと同時に、流路内のインピーダンス等の情報を取得できるようになるために、制御性に優れた分離装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の微小流路分離装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の微小流路分離装置の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例1の微小流路分離装置を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2の微小流路分離装置を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例3の微小流路分離装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1、2、3 流入口
4 流出口
5 第一の面状流体
6 第二の面状流体
7a、7b 電極
8 分離液
9a、9b 端子
10 透析チューブ
11 第一の面状流路
12 第二の面状流路
13 板
14 板
15 開口部
17 堀
18 アルミ材
19 第一の面状流路の流入口
20 第二の面状流路のための流入口
21 第一の面状流路の流出口
22 第二の面状流路のための流出口
23、24、26、27、28 ガラス板
25 上板
29 下板
30 白金電極
31 キーボード入力
32 ディスプレイ
33 コントローラ
34 分離装置
35 ポンプ
36 逆止弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つ以上の流入口から、分離される物質を含有する第一の面状流体と、第二の面状流体を供給し、前記第一の面状流体から電気泳動により分離された物質を第二の面状流体へ導入して流出口から排出する分離装置であって、前記第一の面状流体を輸送し、流路の側面が分離される物質を流路の外部に排出可能な材料からなる第一の面状流路と、該第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の側面を通して分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する第二の面状流路と、該第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる一対の電極とを有することを特徴とする微小流路分離装置。
【請求項2】
少なくとも2つ以上の流入口から、分離される物質を含有する第一の面状流体と、第二の面状流体を供給し、前記第一の面状流体から電気泳動により分離された物質を第二の面状流体へ導入して流出口から排出する分離装置であって、前記第一の面状流体を輸送し、流路の途中が分離される物質を流路の外部に排出可能な様に分断されている第一の面状流路と、該第一の面状流路の外側に接して設けられ、第一の面状流体の分断されている位置において分離された物質を収容した第二の面状流体を輸送する第二の面状流路と、該第二の面状流路の外側に設けられ、電圧を印加することにより起こる電気泳動により、第一の面状流体に含有される分離される物質を第二の面状流体へ移動させる一対の電極とを有することを特徴とする微小流路分離装置。
【請求項3】
前記第一の面状流路の厚さが1mm以下である請求項1または2記載の微小流路分離装置。
【請求項4】
さらに、少なくとも第一の面状流路の流速を制御する制御手段と、少なくとも一対の電極に電圧制御可能な電圧を印加する手段と、第一の面状流体のインピーダンス変化を経時的にモニタリングする手段と、前記経時変化に対し所定の判断をして前記電圧および流速の制御を行う手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の微小流路分離装置。
【請求項5】
反応副産物または未反応物の除去に用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の微小流路分離装置。
【請求項6】
アゾ顔料合成時における副産物塩類除去または該アゾ顔料分散体の製造に用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の微小流路分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−36472(P2008−36472A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−210284(P2006−210284)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】