説明

微生物担持デバイスおよび微生物担持方法

【課題】環境中で場を乱さずに微生物を採取することのできる微生物担持デバイス、および環境浄化工法に使用される微生物担持デバイスにおいて、目的の微生物の集積作業、微生物担持デバイスへの付着作業を行わない簡単な微生物担持デバイスの提供。
【解決手段】粒状寒天培地5を用いることにより、環境中で場を乱さずに微生物を採取することができるデバイス。また、該デバイスを用いて、簡易な方法で微生物の集積と担持を同時に行う方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を用いた環境浄化に使用される微生物担持デバイスおよびその担持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、微生物の採取には平板培地が用いられる。一般的に、この培地を用いる場合、実験室内にサンプルを持ち帰って平板培地上で増殖させて採取する。
【0003】
また、微生物担持デバイスは水処理や汚泥処理といった環境浄化技術に適用することを目的に作成される。微生物担持デバイスに付着した微生物によって汚染浄化を図る工法が注目されている。微生物担持デバイスに付着させる微生物としては、汚染物質分解菌が主であり、事前に分解菌を集積培養させた菌液を用意し、その中に微生物担持デバイスを投入して付着させるという手段が知られている。
【0004】
以下、その微生物の集積培養について説明する。
【0005】
微生物の集積は土壌、地下水、河川、湖沼、海洋、大気の環境試料を選択物質含有液体培地に添加し、選択物質に耐えうる微生物群のみを増殖させる。汚染物質分解菌を集積させる場合は、添加する選択物質として汚染物質を採用する。その後、植え継ぎを繰り返し行うことで、微生物の選択が進み、結果的に目的の微生物のみが集積される。
【0006】
この種の微生物の集積方法は海洋、河川、湖沼の水中で行うことのできるものもある(例えば特許文献1参照)。
【0007】
以下、水中での微生物の集積方法について説明する。
【0008】
この集積装置はスポンジに代表される多孔体とそれに含浸させた培地からなり、水中に放置することで水中の微生物が培地含浸多孔体に集積される。また、多孔体に含浸させた培地に選択物質を添加することで、集積される微生物に選択がかかり、目的の微生物のみを集積し、採取することができる。
【0009】
以上のような方法で集積した微生物を付着させる微生物担持デバイスは、円筒状のもの(例えば特許文献2参照)、極細繊維糸を用いたのもの(例えば特許文献3、4参照)等が知られている。
【0010】
また、従来の集積させた微生物の微生物担持デバイスへの付着には、ポリアクリル酸金属塩ゲルおよびポリメタクリル酸金属塩ゲル(例えば特許文献5参照)等の付着剤が用いられる場合もある。
【特許文献1】特開2003−334064号公報
【特許文献2】特開昭58−198288号公報
【特許文献3】特開昭62−3784号公報
【特許文献4】特開昭62−36190号公報
【特許文献5】特開昭62−166889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような従来の微生物採取法では、土壌や地下水といった複雑な間隙構造を有する場で直接微生物を採取することは困難であるという課題があり、複雑な場からも微生物採取することが可能な手法の確立が期待されている。
【0012】
また、このような従来の微生物担持デバイスの作成法では、微生物の集積作業が煩雑であるという課題があり、簡略化した手法が要求されている。
【0013】
また、集積した微生物の微生物担持デバイスへの付着菌数が少ないという課題があり、付着菌数の多い微生物担持デバイスの開発が要求されている。
【0014】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、微生物を微生物担持デバイス表面で集積培養することができ、また、微生物担持デバイス表面で増殖させることにより付着菌数の多い微生物担持デバイスを提供することを目的としている。
【0015】
そして、従来の微生物の担持方法では、微生物の集積作業と担持作業の二度の煩雑な作業を要するという課題があった。
【0016】
本発明は、同時にこのような従来の課題も解決するものであり、微生物の集積、担持を同時に行うことのできる微生物担持デバイスを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、土壌や地下水といった複雑な間隙構造を有する場に粒状寒天培地を直接投入するものである。
【0018】
また、請求項2〜4記載の発明は、上記目的を達成するために、複数の粒状寒天培地の集合体を網目状の孔隙で覆われた容器に充填したものを微生担持デバイスとして用いるものである。
【0019】
また、請求項5または6記載の発明は、上記目的を達成するために、粒状寒天培地成分に被浄化物質を添加したものを微生担持デバイスとして用いるものである。
【0020】
また、請求項7記載の発明は、上記目的を達成するために、被浄化物質の液相または気相への溶出濃度が環境基準値以下である粒状寒天培地を用いるものである。
【0021】
また、請求項8と9記載の発明は、上記目的を達成するために、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が揮発性有機化合物であるというものである。
【0022】
また、請求項10と11記載の発明は、上記目的を達成するために、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が芳香族炭化水素化合物であるというものである。
【0023】
また、請求項12と13記載の発明は、上記目的を達成するために、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が重金属であるというものである。
【0024】
また、請求項14記載の発明は、上記目的を達成するために、分解菌を集積させた菌液に微生物担持デバイスを浸すというものである。
【0025】
また、請求項15記載の発明は、上記目的を達成するために、土壌、地下水、河川、湖沼、海洋、大気の環境試料に微生物担持デバイスを暴露させるというものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明の請求項1記載の発明は、粒状寒天培地を微生物担持デバイスとして用いるものであり、土壌中や地下水中といった複雑な間隙構造を持つ場所でも容易に注入でき、その場で微生物を採取でき、微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0027】
また、請求項2〜4記載の発明は、複数の粒状寒天培地の集合体を網目状の孔隙で覆われた容器に充填したものを微生担持デバイスとして用いるものであり、大量の微生物を担持でき、微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0028】
また、請求項5または6記載の発明は、粒状寒天培地成分に被浄化物質を添加するものであり、目的の微生物群のみを担持でき、目的の微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0029】
また、請求項7記載の発明は、被浄化物質の液相または気相への溶出濃度が環境基準値以下である粒状寒天培地を用いるものであり、生態系への負荷を低減し、、微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0030】
また、請求項8と9記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が揮発性有機化合物であるというものであり、この培地組成により揮発性有機化合物分解菌のみを担持でき、揮発性有機化合物を分解する微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0031】
また、請求項10と11記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が芳香族炭化水素化合物であるというものであり、この培地組成により芳香族炭化水素化合物分解菌のみを担持でき、芳香族炭化水素化合物を分解する微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0032】
また、請求項12と13記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が重金属であるというものであり、この培地組成により重金属分解菌のみを担持でき、重金属を分解する微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【0033】
また、請求項14記載の発明は、分解菌を集積させた菌液に微生物担持デバイスを浸すというものであり、集積培養系での微生物群の担持が可能であるという効果を有する。
【0034】
また、請求項15記載の発明は、土壌、地下水、河川、湖沼、海洋、大気の環境試料に微生物担持デバイスを暴露させるというものであり、分解菌群の環境試料からの担持が可能であり、微生物の集積、担持を同時に行うことができるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の請求項1記載の発明は、粒状寒天培地であれば土壌や地下水といった複雑な間隙構造を持つ場に注入することができるという作用を有する。
【0036】
また、請求項2または3記載の発明は、複数の粒状寒天培地の集合体を網目状の孔隙で覆われた容器に充填したものを微生担持デバイスとして用いるものであり、微生物が接触可能な面積を大きくするという作用を有する。
【0037】
また、請求項4記載の発明は、粒状寒天培地の形状が球体であるというものであり、微生物が粒状寒天培地表面に接触する確率を上げるという作用を有する。
【0038】
また、請求項5記載の発明は、粒状寒天培地成分に被浄化物質を添加するものであり、表面に増殖する微生物を選択するという作用を有する。
【0039】
また、請求項6記載の発明は、中心から外周に向かって含有被浄化物質濃度が減少勾配を持つ粒状寒天培地を使用するものであり、寒天培地の外周に増殖した微生物を中心に近づくに従って選択するという作用を有する。
【0040】
また、請求項8と9記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が揮発性有機化合物であるというものであり、この培地組成により揮発性有機化合物分解菌の増殖を促進するという作用を有する。
【0041】
また、請求項10と11記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が芳香族炭化水素化合物であるというものであり、この培地組成により芳香族炭化水素化合物分解菌の増殖を促進するという作用を有する。
【0042】
また、請求項12と13記載の発明は、粒状寒天培地に添加する被浄化物質が重金属であるというものであり、この培地組成により重金属分解菌の増殖を促進するという作用を有する。
【0043】
また、請求項14記載の発明は、分解菌を集積させた菌液に微生物担持デバイスを浸すというものであり、微生物の液相から微生物担持デバイスへの付着を促進するという作用を有する。
【0044】
また、請求項15記載の発明は、土壌、地下水、河川、湖沼、海洋、大気の環境試料に微生物担持デバイスを暴露させるというものであり、微生物の環境試料から微生物担持デバイスへの付着を促進させるという作用を有する。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
(実施の形態1)
以下に、粒状寒天培地の組成を説明する。
【0047】
粒状寒天培地は微生物の生育に用いられるものであれば限定されない。
【0048】
培地に固化剤として添加する寒天は6g/Lの濃度で添加するのが好ましいが、この数値に限定されず、環境中で球体を維持することができる寒天濃度であれば良い。また、固化剤は寒天のみに限定されるのではなく、ゼラチン、ゲランガム、カラギーナン、アラビアガムを使用しても良い。
【0049】
土壌や地下水由来の微生物を担持する場合は、LB培地を用いるのが好ましい。LB培地組成は定法、つまりBacto−tryptone10g/L、Bacto−yeast extract5g/L、NaCl 5g/L である。
【0050】
海洋微生物を担持する場合はMarine Broth(Bacto Marine Broth 2216)を用いるのが好ましい。
【0051】
微生物集積培養物の微生物を担持する場合は、集積に用いた液体培地と同じ組成の寒天培地を用いることが好ましい。
【0052】
培地組成は担持させる微生物の種や微生物源によって異なるため、上記の培地に限定されない。
【0053】
固化剤含有培地は雑菌の混入を防ぐため、121℃で15分間オートクレーブ滅菌した上で使用するのが好ましい。
【0054】
(実施の形態2)
以下に球状寒天培地の作成方法を示す。
【0055】
図1に示すように、38℃まで冷ました液状寒天培地1をピペットチップ(1mL)3を装着したピペット2で吸い上げ、1℃に冷却した滅菌水4の中に滴下する。この作業を行うことにより、球状寒天培地5が作製される。このとき、滅菌水の水面に滴下する高さは5cmで行う。
【0056】
滴下するゲル状寒天培地の温度は38℃に限らず、使用する固化剤に応じて定義される。
【0057】
また、滴下対象として滅菌水を用いたが、滅菌済みの液体であればこれに限らない。例えば、油に代表される疎水性の液体でも良い。その温度は滴下する液状寒天培地含有の固化剤の種類によって定義される。
【0058】
また、液状寒天培地の滴下に使用する器具はピペットに限らず、シリンジを使用しても良い。
【0059】
また、図2に示すようにペリスタルティックポンプ6にテフロン(登録商標)チューブ7を結合しゲル状寒天培地を汲み上げて、滴下対象に滴下する方法でも良い。このとき、液状寒天培地が固化しないように、ヒーターを用いてゲル状寒天培地の温度を制御しながら球状培地を作成することが好ましい。
【0060】
また、液状寒天培地を滴下する高さは液状寒天培地が滴下対象の界面で破砕しなければ上記の5cmに限らない。
【0061】
これら一連の操作は、雑菌の混入を防ぐためにクリーンベンチ、安全キャビネット内で行うのが好ましい。
【0062】
(実施の形態3)
以下に粒状寒天培地の土壌中への注入方法を示す。
【0063】
滅菌したパイプを微生物を採取したい場所、深さに突き刺した後、粒状寒天培地を投入する。その後、パイプを引き抜き粒状寒天培地を完全に土中に埋設する。粒状寒天培地表面に付着した土壌微生物が増殖した後、土壌を掘り起こして粒状寒天培地を回収することにより、土壌中から直接微生物を採取することが可能となる。
【0064】
粒状寒天培地の粒子径は、微生物採取地点の間隙構造を乱さないように、土粒子の粒子径と近い値であるものが好ましい。
【0065】
また、パイプの口径は、微生物採取地点の間隙構造を乱さないように、粒状寒天培地の粒子径以上でなるべく口径の小さいものが好ましい。
【0066】
(実施の形態4)
以下に容器の形態を示す。
【0067】
粒状寒天培地を充填する容器はステンレス製のメッシュで覆われているものが好ましい。
【0068】
充填した粒状寒天培地表面に微生物が到達できれば良いため、メッシュの口径は微生物の最大長以上かつ粒状寒天培地の最小長以下であれば良い。
【0069】
また、容器の材料は錆が発生しやすい環境では上記ステンレス製を用いることが好ましいが、これに限らず、ナイロン製、プラスティック製、ガラス製のものを用いても良い。
【0070】
(実施の形態5)
以下に被浄化物質の添加方法を示す。
【0071】
図3に示すように、実施の形態1記載の球状寒天培地5の球体中心8にシリンジを用いてテトラクロロエチレンのメタノール溶液を添加する。この作業により、図3の濃度分布9に示すような中心部のみがテトラクロロエチレン濃度をもつ粒状寒天培地が作製される。
【0072】
テトラクロロエチレンを添加した微生物担持デバイスを地下水に投入すると仮定した場合、環境省規定の水質基準0.01mg/Lという基準値が設定されているため、それ以下の溶出濃度となるようにテトラクロロエチレンを添加する必要がある。
【0073】
(実施の形態6)
以下に被浄化物質の添加方法を示す。
【0074】
38℃液状寒天培地を滅菌済みのガラス製バイアルに入れ、ブチルゴム栓とアルミシールを用いて密閉する。シリンジを用いてテトラクロロエチレンのメタノール溶液をバイアルの中に注入し、混ぜ合わせる。その後、シリンジを用いて少量を吸い上げ、3℃に調整された滅菌水の中に滴下する。これらの作業によって、図4に示す濃度分布9を持つ球状寒天培地が作製される。
【0075】
(実施の形態7)
以下に被浄化物質の添加方法を示す。
【0076】
38℃ゲル状寒天培地を3℃に調整されたテトラクロロエチレンのメタノール溶液に滴下すると同時に引き上げる。それを38℃に調整された液状寒天培地が入ったシャーレに投入し、球体の周りで再び寒天を固化させる。これらの作業によって、図5に示すように内側の1層目の球状寒天培地10の外周に吸着したテトラクロロエチレンが2層目の球状寒天培地11に分散され、2層目の内側から外側に向かってテトラクロロエチレン濃度が濃度分布9をもつ球状寒天培地が得られる。
【0077】
(実施の形態8)
以下に微生物担持デバイスへの微生物の担持方法を示す。
【0078】
上記の方法で作製された微生物担持デバイスを微生物集積培養液の中に浸して、微生物担持デバイス表面に付着した微生物が増殖するまで放置する。
【0079】
微生物集積培養液に含まれる微生物は単離菌に限定されず、環境試料由来の微生物群集でも良い。環境試料とは、土壌、地下水、河川、湖沼、海洋、大気などの環境中でサンプリングした試料をいい、例えば、土壌であれば土壌中の土などをサンプリングした試料などがある。
【0080】
(実施の形態9)
以下に微生物担持デバイスへの地下水中の微生物の担持方法を示す。
【0081】
上記の方法で作製された微生物担持デバイスを注入井から地下水中に埋設し、微生物担持デバイス表面に付着した微生物が増殖するまで放置する。その後、回収して地下水由来微生物が担持された微生物担持デバイスを得る。
【産業上の利用可能性】
【0082】
粒状寒天培地からなる微生物担持デバイスを用いて、複雑な場からも微生物を容易に採取することができる。また、粒状寒天培地からなる微生物担持デバイスを用いて、微生物を集積、担持でき、環境浄化へ適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施の形態2の粒状寒天培地作成法を示す概念図
【図2】本発明の実施の形態2の粒状寒天培地作成法を示す概念図
【図3】本発明の実施の形態5の粒状寒天培地含有トリクロロエチレン濃度分布を示す図
【図4】本発明の実施の形態6の粒状寒天培地含有トリクロロエチレン濃度分布を示す図
【図5】本発明の実施の形態7の粒状寒天培地含有トリクロロエチレン濃度分布を示す図
【符号の説明】
【0084】
1 液状寒天培地
2 ピペット
3 ピペットチップ(1mL)
4 滅菌水
5 球状寒天培地
6 ペリスタルティックポンプ
7 テフロン(登録商標)チューブ
8 球体中心
9 濃度分布
10 1層目の球状寒天培地
11 2層目の球状寒天培地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状寒天培地を微生物担持体として用いることを特徴とする微生物担持デバイス。
【請求項2】
複数の粒状寒天培地を集合させた形態をとることを特徴とする請求項1記載の微生物担持デバイス。
【請求項3】
複数の粒状寒天培地を網目状の孔隙で覆われた容器に充填することを特徴とする請求項1または2記載の微生物担持デバイス。
【請求項4】
粒状寒天培地の形状が球体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項5】
粒状寒天培地の成分に被浄化物質を添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項6】
中心から外周に向かって含有被浄化物質濃度が減少勾配を持つ粒状寒天培地を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項7】
含有被浄化物質の液相または気相への溶出濃度が環境基準値以下である粒状寒天培地を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項8】
粒状寒天培地に添加する被浄化物質が揮発性有機化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項9】
粒状寒天培地に添加する揮発性有機化合物がテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、cis1,2−ジクロロエチレン、塩化ビニルであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項10】
粒状寒天培地に添加する被浄化物質が芳香族炭化水素化合物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項11】
芳香族炭化水素化合物がベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンである請求項1〜7または10記載の微生物担持デバイス。
【請求項12】
粒状寒天培地に添加する被浄化物質が重金属である請求項1〜7のいずれかに記載の微生物担持デバイス。
【請求項13】
重金属がカドミウム、砒素、六価クロムである請求項1〜7のいずれかまたは12記載の微生物担持デバイス。
【請求項14】
微生物の集積培養液に請求項1〜13のいずれかに記載の微生物担持デバイスを浸すことを特徴とする微生物担持方法。
【請求項15】
環境試料に請求項1〜13のいずれかに記載の微生物担持デバイスを暴露させることを特徴とする微生物担持方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−142013(P2008−142013A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−333001(P2006−333001)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】