説明

心血管疾患に関連する分泌ポリペプチド種

本発明は、心血管疾患を有する患者の血漿において増加したレベルで循環するヒト分泌型ポリペプチドを開示する。本発明はまた、診断、予後および創薬のための、これらポリペプチド、それらをコードするポリヌクレオチド、およびこれらのポリペプチドに特異的な抗体を含む組成物の使用方法も提供する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象において心血管疾患をスクリーニングおよび/または診断する方法であって、
a)前記対象の生体サンプルにおけるポリペプチドのレベルを検出および/または定量するステップ、なお、このポリペプチドは
i)心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii)CPP149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%の配列同一性を有する変異体;および
iii)少なくとも10アミノ酸長の、上記i)またはii)で定義したようなポリペプチドの断片
から選択される;
b)前記レベルを対照サンプルのレベルと比較するステップ
を含み、対照レベルに対する前記レベルの上昇が心血管疾患の指標となる、方法。
【請求項2】
対象において心血管疾患を予測する方法であって、
a)前記対象の生体サンプルにおけるポリペプチドのレベルを検出および/または定量するステップ、なお、このポリペプチドは
i)心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii)CPP149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して1以上の アミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%配列同一性を有する変異体;および
iii)少なくとも10アミノ酸長の、上記i)またはii)で定義したようなポリペプチドの断片
から選択される;
b)前記レベルを対照サンプルのレベルと比較するステップ
を含み、対照レベルに対する前記レベルの上昇が心血管疾患発症の危険性を示す、方法。
【請求項3】
前記心血管疾患が冠動脈疾患(CAD)である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記生体サンプルが血漿である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法がex vivoで行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ポリペプチドが質量分析により検出および/または定量される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリペプチドが酵素免疫測定法により検出および/または定量される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、異種ポリペプチド配列と融合された、単離されたポリペプチド。
【請求項9】
CPP149〜402からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドと選択的に結合する、抗心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)抗体。
【請求項10】
抗体を心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)に結合する方法であって、
i)抗体結合を可能にする条件下で、請求項9に記載の抗体を生体サンプルと接触させるステップ;
ii)混入物を除去するステップ
を含む、方法。
【請求項11】
前記抗体が標識基と結合している、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記生体サンプルがヒト血漿である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)モジュレーターを同定する方法であって、
i)試験化合物をCPP149〜402からなる群から選択されるポリペプチドと、少なくとも1つのCPP生物活性が許容される条件下で接触させるステップ;
ii)前記の少なくとも1つのCPP生物活性のレベルを判定するステップ;
iii)前記レベルを、前記試験化合物を含まない対照サンプルのレベルと比較するステップ;および
iv)心血管疾患の予防および/または治療処置のためのCPPモジュレーターとしてのさらなる試験に向け、前記レベルを変化させる試験化合物を選択するステップ
を含む、方法。
【請求項14】
CPP154、155、181〜192、197、198、210、214、258〜268、273、275〜289、292、294〜297、302〜402からなる群から選択される心血管疾患血漿ポリペプチド(CPP)のアミノ酸配列を有する、単離されたポリペプチド。
【請求項15】
請求項14に記載のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項16】
心血管疾患のモジュレーターを同定する方法であって、
(a)心血管疾患に罹患しやすい、または心血管疾患に罹患している非ヒト試験動物に候補薬剤を投与するステップ;
(b)心血管疾患に罹患しにくい、または心血管疾患に罹患していない、対応する対照非ヒト動物に(a)の候補薬剤を投与するステップ;
(c)ステップ(a)の非ヒト試験動物から得られた生体サンプルとステップ(b)の対照動物から得られた生体サンプルにおける、
i)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%の配列同一性を有する変異体;および
iii)少なくとも10アミノ酸長の、上記i)またはii)で定義したようなポリペプチドの断片
から選択されるポリペプチドのレベルを検出および/または定量するステップ;および
(d)ステップ(c)のポリペプチドのレベルを比較するステップ
を含み、非ヒト試験動物から得られた生体サンプルにおけるそのポリペプチドのレベルの、対照動物から得られた生体サンプルにおけるそのポリペプチドのレベルへの移行が、その候補薬剤が心血管疾患のモジュレーターであることを示す、方法。
【請求項17】
心血管疾患に罹患しやすい、または心血管疾患に罹患している非ヒト試験動物が
i)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%の配列同一性を有する変異体;および
iii)少なくとも10アミノ酸長の、上記i)またはii)で定義したようなポリペプチドの断片
から選択されるポリペプチドの血漿レベルの増加を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
心血管疾患を有している、または心血管疾患を発症する危険性を有している対象の薬剤による処置の有効性をモニタリングするための方法であって、
(a)その薬剤の投与前にその対象から投与前生体サンプルを得ること;
(b)前記対象の生体サンプルにおける、
i)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチド;
ii)表3に挙げられているアミノ酸配列(CPP149〜402)からなる群から選択されるアミノ酸配列に対して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%の配列同一性を有する変異体;および
iii)少なくとも10アミノ酸長の、上記i)またはii)で定義したようなポリペプチド
から選択されるポリペプチドのレベルを検出および/または定量すること;
(c)その対象から1以上の投与後生体サンプルを得ること;
(d)その投与後サンプルにおけるそのポリペプチドのレベルを検出すること;
(e)その投与前サンプルにおけるそのポリペプチドのレベルを、その投与後サンプルにおけるそのポリペプチドのレベルと比較すること;および
(f)それに応じて、その薬剤の投与を調整すること
を含む、方法。
【請求項19】
胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状の処置のための方法であって、前記疾病を患うヒトを含む哺乳類に有効量のCPP232ポリペプチドを投与することを含む、方法。
【請求項20】
前記腸管運動障害が、過敏性腸症候群、糖尿病、胃不全麻痺、食道痙攣、ヒルシスプルング病、慢性腸偽閉塞、硬皮症およびアカラシアからなる群から選択される胃腸運動障害である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記の腸運動障害に関連する症候が、嚥下困難、胸やけ、ガス、膨満感、悪心、嘔吐、便秘および下痢からなる群から選択される症候である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状のモジュレーターを同定する方法であって、
i)試験化合物をCPP232と、CPP232生物活性が許容されるサンプル条件下で接触させるステップ;
ii)前記CPP232生物活性のレベルを判定するステップ;
iii)前記レベルを、前記試験化合物を含まない対照サンプルのレベルと比較するステップ;および
iv)胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状心血管疾患の予防および/または治療処置のためのCPP232モジュレーターとしてのさらなる試験に向け、前記レベルを変化させる試験化合物を選択するステップ
を含む、方法。
【請求項23】
CPP232生物活性のレベルが表4に示される1以上の遺伝子の発現レベルを判定することにより測定される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
胆石またはセリアック病の予後または診断のための方法であって、CPP232の血漿レベルを検出することを含み、レベルの上昇が胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状の指標となる、方法。
【請求項25】
胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状の予後または診断のための方法であって、
i)対象から得られる好適な組織のサンプルにおいて、表4に示される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを検出して第一の値を得ること;および
ii)その第一の値を無病対象からの前記遺伝子の発現レベルと比較することを含み、無病対象からのサンプルに比べた場合の、対象サンプルにおける発現レベルの大小が、その患者が胆汁性肝硬変、胆石、セリアック病または腸管運動障害に関連する症候および症状に罹りやすいか、または罹患していることを示す、方法。
【請求項26】
表4に示される少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つの遺伝子の発現レベルが検出される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記CPP232が、配列番号706に示されるアミノ酸配列に対して1以上のアミノ酸置換、欠失または挿入を有し、少なくとも75%の配列同一性を有する変異体である、請求項19〜26に記載の方法。


【公表番号】特表2007−501605(P2007−501605A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522332(P2006−522332)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008860
【国際公開番号】WO2005/015206
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.レーザーディスク
2.フロッピー
【出願人】(504289071)ジェノバ・リミテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】GENOVA LTD.
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】