患者を監視するためにマットレスにパッシブ・センサ・アレイを内蔵させるための方法およびシステム
病院内で患者の生理状態の連続受動的監視をサポートするために、患者のマットレス(32)にパッシブ・センサまたはセンサ・アレイ(21)を内蔵するためのシステムが提供される。センサまたはセンサ・アレイ(21)は、マットレス(32)を囲むベッドカバーに固定することにより、またはマットレス芯内に埋め込むことによりマットレスに内蔵させることができる。別の方法としては、センサまたはセンサ・アレイ(21)を、マットレス芯とベッドカバーの間に位置する下層に固定することもできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、医療監視装置に関し、特に、患者の生理的パラメータを観察し、分析し、臨床的に有意に陰性状態の場合に、そのイベントを病院の既存のナース・コール・システムにより医療スタッフに通知し、報告する患者用の目に見えない「セーフティ・ネット」を提供するための医療監視システムに関する。より詳細に説明すると、本発明は、このようなシステム用のパッシブ・センサ・アレイを患者が使用する医療用マットレスに内蔵させるための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2004年2月18日付けの米国仮特許出願第60/546,695号の利益を主張する。
患者の監視は、多くの異なる環境での患者の治療の重要な一面である。病院の一般的な治療フロアまたは病棟内においては、例えば、呼吸数、心拍数および血圧のような生命維持に必要な生理的兆候の監視は、患者治療の基本的な構成要素である。病院のベッドに患者がいるのかいないのかの監視、およびベッド上での患者の動きの監視も、病院の一般的な治療病棟または他のエリアで役に立つ場合がある。ある患者がベッドを離れている場合には、患者が転倒したりおよび/または負傷を負う恐れがある。患者がベッドでの動きを止めた場合には、患者が死にかけていたり、昏睡状態になっていたり、または動きを困難にしたりまたはできなくしたり、また注意を必要としたりする医療上の合併症を引き起こしている恐れがある。過度の動きは発作または他の症状を示す。
【0003】
患者監視用の現在のシステムでは、通常、患者を簡単にいつでも24時間体制で監視することはできない。病院の一般的な治療病棟の場合には、例えば、監視は、通常、呼吸数および心拍数のような生命維持に必要な兆候をチェックするために、3時間または4時間間隔で患者から患者へ巡回するナースのチームからなる。ある病院の場合には、患者の指に取り付けた小型のクランプ状のデバイスにより脈拍および酸素飽和を監視するベッド脇の脈拍−酸素濃度計のような1つまたは複数のデバイスによりこの監視を増強することができる。脈拍−酸素濃度計は、ある脈拍または酸素しきい値レベルになった場合、警報をならすように設計することができる。
【0004】
患者監視用の現在入手できるシステムおよび方法は、いくつかの共通の特徴を有する。事実上すべてのシステムおよび方法の場合、患者を監視装置に物理的に接続しなければならない。多くのこのような自動的血圧加圧帯は、間欠的に監視するだけである。監視装置への物理的接続は、患者にとって厄介なものであり、不便なものであり、場合によっては、患者が不快であるためにデバイスを取り外す場合のように、患者が言うことをきかなくなる場合が生じる。また、取り付けたデバイスが緩んだり、ずれたり、その一部が患者から外れたりするなどして、監視データが不正確なものになる恐れがある。監視が間欠的なものになると、診断ができなかったり、遅れたり、特に、その病状が急速に変わる恐れがある病状の重い患者の場合には、患者にとって困った結果になる恐れがある。
【0005】
現在入手できるシステムは、通常、患者の動きまたは位置を監視することはない。すでに説明したように、患者の動きは、本質的な監視ツールである。例えば、ベッド上の患者の動きが全然ない場合には、患者がベッドを離れていることを示す場合がある。比較的動きが少ない場合、動きが有意に低減した場合等は、ある種の医療問題が起こっていて患者が非常に静かにしていることを示す場合がある。患者の動きが有意に増大した場合には、発作または有意の患者の苦痛を示している場合がある。
【0006】
それ故、患者または病院スタッフがその存在に気が付かないで、患者の生理的状態および動きを受動的に監視することができる、患者がまったく「見ることができない」、すなわち、患者が使用する寝具内またはベッドクロス内に隠されているセンサ付き受動的監視システムを開発するための努力が行われてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、問題の1つは、薄くて患者にとって快適であり、マットレス上の正しい位置にしっかりと保持されていて、もとのマットレスまたは就寝面の特性を劣化しないし、しわにならず、折り曲がらず、折り目ができず、または一カ所に集まらず、治療用マットレス上で使用する通常の殺菌剤で清掃することができ、またパッシブ・センサの電子信号を有意に減衰または劣化させず、異なるメーカー、サイズおよび材質のマットレスに適合し、ベッドを作ったり変えたりする際に通常の病院のワークフローに影響を与えないような方法でベッドにセンサをどのように装着したらよいかという問題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、これらのニーズを満足させる。
要するに、一般的に、本発明は、病院環境で患者の生理状態の連続受動的監視をサポートするために、患者のマットレスにパッシブ・センサまたはセンサ・アレイを内蔵させるための新規で改善された方法およびシステムを提供する。「受動的監視」という用語は、通常、本発明による監視の場合、患者にデバイスを直接取り付ける必要がないことを意味する。むしろ、患者にセンサ・デバイスが接続されるが、患者は病院のベッドの表面上で自由に寝たり、座ったりすることができる。
【0009】
より詳細に説明すると、本発明は、患者の病院のベッドのマットレス組立体にしっかりと内蔵させることができ、患者のマットレス組立体の望ましい特性を維持しながら、不当な干渉なしで病院のスタッフが寝具を変えたり、マットレスを清掃することができる薄くて快適なセンサ・パッドまたはキャリア・シートを提供する。
【0010】
本発明のパッドまたはキャリア・シートは、必要に応じて、マットレス組立体の頂面または底面に装着することができる。本発明のパッドまたはキャリア・シートは、もとのベッドカバー上に取り付けるマットレス・ベッドカバーに内蔵させることもできるし、別の方法としては、既存のベッドカバーの代りに使用することもできる。本発明のパッドまたはキャリア・シートは、ベッドカバーとマットレス組立体芯の間に配置される交換用、追加用のまたは既存の下層に内蔵させることもできる。また、本発明のパッドまたはキャリア・シートは、既存のマットレス組立体芯内に設置することもできるし、新しい置換芯内に内蔵させることもできる。
【0011】
好ましい実施形態の場合には、本発明のセンサ・デバイスは、就寝面を含む病院のベッドのマットレス組立体上または内に位置する、平らなパッドまたはキャリア・シート内に装着されている圧電感知素子および/または圧力スイッチのアレイを含む。この位置において、センサは寝具または患者の衣服等の1つまたは複数の層を通して患者を監視することができる。センサは、通常、有線通信または無線通信によりプロセッサに結合している。プロセッサは、センサから感知したデータを受信し、その感知したデータを医師、ナースまたは他のユーザが使用することができる形に処理する。患者の動き、患者の位置、呼吸数、心拍数、血圧等のようなしかしこれらに限定されない任意の適当な患者のパラメータを監視することができる。
【0012】
センサ・パッドまたはキャリア・シートは、任意の適当な数のセンサを含むことができる。より詳細に説明すると、任意の数、パターン、サイズ、形状またはタイプのセンサを使用することができる。センサ・デバイス内に3つ以上のセンサを含んでいる場合には、センサの任意の組合せを、信号を感知するために使用することができ、種々のセンサからの信号の任意の組合せを、ユーザに患者のデータを提供するために比較することができる。
【0013】
圧電センサは、任意の適当な材料から作ることができる。しかし、好ましい実施形態の場合には、センサはフッ化ポリビニリデン・フィルムまたは圧電特性を有する他の偏光ポリマー・フィルムから形成されている。
【0014】
ある実施形態の場合には、センサは、患者の監視をすることができるようにするのに適したパッドの形をしている弾性フォームの層内に埋め込むことができる。好ましい実施形態の場合には、センサ・アレイは、薄いキャリア・シートの表面に装着される。パッドまたはキャリア・シートの表面は、任意の適当な寸法を有することができる。好適には、寸法は、パッドまたはキャリア・シート、それ故、センサ・アレイが患者の肩と臀部の間のマットレスの表面の実質的な部分を横切って延びることができるような十分な大きさであることが好ましい。
【0015】
任意で、センサ・パッドまたはキャリア・シートは、さらに、パッドの表面と患者との間に配置される保護層を含むことができる。通常、このような保護層は防水性である。
本発明の機能を示す例示としての添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、他の機能および利点を理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
例示としての図面に示すように、本発明は、病院または他の医療施設内でマットレス組立体上または内で医療監視のために使用する、パッシブ・センサ・アレイを装着または内蔵するための種々の方法で実施される。
【0017】
図1についてより詳細に説明すると、この図は、ユーザに生理的データを供給するためにデータ・ディスプレイ・デバイス25に接続されたプロセッサ24と接続している少なくとも2つの圧電センサ23を有するセンサ・デバイス21を含む受動的患者監視用の一般化システム20を示す。通常、センサ・デバイス21は、ケーブル、ワイヤ、無線送信機等のような任意の適当なコネクタ26(または複数のコネクタ)によりプロセッサ24と接続することができる。同様に、プロセッサ24をデータ・ディスプレイ・デバイス25と接続するために、任意の適当なコネクタ26を使用することができる。好ましい実施形態の場合には、センサ・デバイス21は、無線リンクのような信号調整回路または他の電子回路を内蔵しているアンカー・ボックス27を通してプロセッサ24と接続することができる。プロセッサは、また、任意の適当な接続により病院の既存のナース・コール・システム(図示せず)と接続することができる。好ましい実施形態の場合には、プロセッサ24およびディスプレイ・デバイス25は、1つのベッド脇のユニットに内蔵させることができる。
【0018】
圧電センサは、通常、センサ内の応力の変化を測定するための歪み計として機能する。次に、検出した応力の変化は、患者の監視に有用な電子データに変換することができる。複数のこのようなセンサをアレイ内に内蔵させることができる。センサ・アレイは、患者の下に設置され、患者の身体の動きにより加わる力が変化した場合、圧電センサは加えられた力の変化を示す低電圧を発生する。使用中、アレイ内の各センサ素子は、心臓周期、呼吸周期および他の物理的運動による患者の身体からの力を別々に測定し、表示電圧信号を供給することができる。他の生理的信号およびノイズから当該信号を分離するために、デジタル処理技術によりこれらの信号が分析される。これらのタイプのセンサは、アレイ内で使用した場合に有利である。何故なら、これらのセンサは、患者の身体がセンサ・アレイ・エリアとある程度接触している限りは、患者から当該信号を感知することができるからである。感知は、特定の身体の機能を感知するための能動エリア内のセンサの特定の場所に依存することはない。
【0019】
好適には、アレイ内の各圧電センサは、非常に強力な電界により、そのもとの製造中に偏向されるフッ化ポリビニリデン(PVDF)ポリマーからなる薄いフィルムであることが好ましい。偏向後、分子構造は整合状態を維持し、そのため構造に力が加わると頂面と底面との間に電圧差が生じる。この電圧を検出することができるようにするため、通常、銀のインクまたは金属フォイルがセンサ素子の頂面および底面に塗布される。
【0020】
圧電フィルムの圧力感知機能、患者のパラメータを感知するためのその使用、および患者の心臓、呼吸または他の信号を発生するためのこれらのフィルムからの信号の処理方法を完全に理解するために、本発明の譲受人であるHoana Medical社に共通譲渡された同時係属出願、すなわち、(2004年6月10日付けの米国特許出願公開第20040111045号公報)2002年11月20日付けの「受動的患者監視のためのデバイスおよび方法」(Devices and Methods for Passive Patient Monitoring)という名称の米国特許出願第10/301,524号を参照されたい。上記出願の全文は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0021】
すでに説明したように、センサ・アレイ21は、患者のベッドの底面シートに、患者の皮膚に直接触れないように取り付けるように設計されている。アレイは、ベッド脇のプロセッサ・ユニット24に電子的に接続または結合されていて、プロセッサ・ユニットは、ディスプレイおよび既存の病院のナース・コール・システム(図示せず)と接続されている。ベッド脇のユニット24内には、一緒にセンサ・アレイからのデータを測定し、臨床的に有意のイベントが発生しているか否かを評価する信号プロセッサおよびアラーム・プロセッサが配置されている。ベッド脇のユニットは、アラーム条件が動作可能になった場合またはナースが命令した場合、作動するデータ・ディスプレイ25を備える壁掛けタイプのユニットであってもよい。プロセッサ・ユニット24は、多数の専用およびソフトキー・ボタン、および情報を入力し、特定の項目を設定し、システムと相互作用を行うための制御装置を有することができる。ナース・コール機能は、ハードウェア、ソフトウェア、および病院または医療施設内にすでに設置されているナース・コール・システムに接続するためのケーブルを含む。信号プロセッサ24は、ハードウェア、およびセンサ・アレイ21信号を受信し、バッファし、以降の処理のためにアナログ形式からデジタル形式に変換するソフトウェアを含む。アラーム・プロセッサは、論理機能を使用して患者のパラメータの傾向を監視し、陰性状態がいつ発生するのかを判断する。次に、アラーム・プロセッサは、ローカルおよび/または遠隔アラームのためにアラーム回路を作動する。
【0022】
一実施形態の場合には、プロセッサは、デジタル信号の比較が、表面上で患者が動いていないこと、患者が表面に接触していないこと、または患者が表面上で過度に動いていることを示唆している場合にはアラームを作動する。他の実施形態の場合には、プロセッサは、患者の呼吸数が最低呼吸数より低くなった場合、または最高呼吸数より高くなった場合にアラームを作動する。さらに他の実施形態の場合には、プロセッサは、患者の心拍数が最低心拍数より低くなった場合、または最高心拍数より高くなった場合に、アラームを作動する。他の実施形態の場合には、上記任意の組合せが発生した場合に、アラームを作動することができる。ある実施形態の場合には、陰性心拍数の傾向、陰性呼吸数の傾向、患者の動きまたは他の傾向または傾向の組合せのような陰性の傾向が発生した場合に、アラームを鳴動させる。ある実施形態の場合には、プロセッサは、さらに、患者の呼吸数、心拍数、または両方の形で患者のデータを提供する。好適には、アラームが局所的に、病院内の既存のナース・コール・システムを通して作動することが好ましい。
【0023】
センサ・アレイ21内の複数の圧電フィルム23は、個々にまた相互の関係で任意の構成または数とすることができる。例えば、図2〜図3に示すように、センサ・アレイ21は、隣接した状態で、垂直コラム内で相互に平行に配置されている少なくとも8つの圧電センサ素子23のアレイを含むことができる。この例の場合には、各センサ素子は、薄いまたはより薄い紙であり、ほぼ24インチ×0.75インチ(61cm x 1.9cm)の薄く、平らで細長い矩形のストリップを形成する。各センサ素子は、また、ベッド脇のユニット24(図1)にセンサ信号を送る適当なコネクタ26に接続している一組の端子29を含む。一実施形態の場合には、各センサ素子23および全センサ・アレイ21は、患者が快適に感じるネオプレーンのような柔らかいフォーム・パッド材料30により、頂面および底面の両方を保護することができる。流体または他の汚染物質からアレイ内のセンサを保護する遮水外面となり、また追加の電気絶縁体となる外部湿気バリア31が、柔らかいパッド材料を囲み、アレイ全体を封入している(図3)。センサ・パッド・アレイの全体の厚さは、通常、1mm〜7mm、好適には5mm未満であり、ベッドの全幅をほとんどカバーし、肩から臀部まで患者の胴体を横切って延びる十分な大きさの約32インチ×24インチ(81cm x 61cm)の柔軟で薄い矩形のパッドを形成する。必要に応じて、ベッドのズレおよび脚部の動きを監視するために、患者の脚部の下のベッド内に追加のセンサまたはセンサ・アレイを設置することができる。
【0024】
別の方法としては、図2A〜図3Aに示すように、アレイ内の各センサ素子23を、患者が検出しにくいかなり薄いセンサ・デバイスを提供するために、適当な接着剤または接着材料により、キャリア・シート33の表面に直接接続することができる。例えば、接着剤によりウレタン・キャリア・シートの表面上に装着したセンサ・アレイの厚さは、1mm未満、好適には200μm未満であってもよい。
【0025】
上記センサ・パッドまたはキャリア装置は、容易に取り扱うことができ、清掃することができ、患者の就寝面の一部を形成するためにシートの下の患者のベッド内に設置するのに適していることを理解することができるだろう。センサは直接患者の肌に接触していないので、センサは皮膚への直接の接触または特定の身体の位置または方向に依存するアレイより、より融通性を持たせることができる。これにより、必ずしも恒久的にベッドまたはマットレスに内蔵させないで、必要に応じてマットレスの表面または内部により接近させて、より容易にアレイを取り付けたり内蔵させることができる。代わりに、以下にさらに詳細に説明する取付位置および方法により、センサ・アレイを、ベッド全体またはマットレス全体を交換しないでも、既存のベッドに容易にまた安価に改装することができる。
【0026】
典型的な病院のベッドは、ベッド・フレームおよびマットレス組立体を備えていることを理解することができるだろう。医療用マットレス組立体は、通常、低摩擦ウレタンまたはブチルでコーティングした織物から形成され、通常、マットレス・メーカーが、マットレス組立体の一部として供給する防水ベッドカバーにより囲まれているフォーム芯を有する。ベッドカバーは、通常、マットレス芯の下に底部を有し、また上に頂部を有する。ほとんどの場合、ベッドカバーは、取り替えることができ、マットレス芯の少なくとも1つの側面上にジッパーまたは類似の装置により芯の周囲を囲んでいる。蒸気浸透湿気バリアとして機能するベッドカバーは、通常、患者間の家政スタッフにより殺菌剤により拭かれる。取り付けられているシートであってもまたは平坦なシートであっても、洗濯することができるベッド・シートは、通常、マットレス・ベッドカバー上に置かれる。場合によっては、通常、引き延ばすことができる低重量のメッシュまたはガーゼから形成された下層、または薄いポリウレタン・フィルムが、湿った蒸気がフォーム芯に進入するのを防止し、ベッドカバーとフォーム芯との間に平滑で滑りやすい界面を提供するように、ベッドカバーと芯の間の蒸気バリアとして機能するようにメーカーにより供給される。
【0027】
本発明によれば、患者の生理状態および動きを受動的に監視するために使用する薄いセンサ・パッドまたはキャリア・シート組立体は、患者のマットレス組立体内のベッドカバーに、マットレス組立体上に固定状態に置かれた追加のベッドカバーに、またはマットレス芯とベッドカバーの間に配置される追加または既存の層にしっかりと取り付けられる。この場合、薄いセンサ・パッドまたはキャリア・シート組立体は、使用中は、患者および病院スタッフがほとんど見ることができないシートまたは他の寝具の下に平滑に平らに位置する。この柔軟なパッドまたはキャリア・シート組立体は、ベッドの頂面に横たわっている患者にとって快適なものであり、所望のマットレス特性と不当な干渉を起こさないで、種々の異なるタイプの医療用マットレス上で容易に使用することができる。
【0028】
図4に示す一実施形態の場合には、すでに説明した独立している自立パッドまたはキャリア・シートの形をしているセンサ・アレイ21が、ベッドカバー56の外側でマットレス組立体32の頂面または底面に対して直接設置されるように配置される。このようなパッドまたはキャリア・シートは、被覆エンベロープまたは他の保護層(図示せず)により保護することができるし、またはベッド・シートだけで保護することもできる。パッドまたはキャリアは、種々の異なる方法で所望の位置でマットレス・ベッドカバーの表面に恒久的にまたは取り外し可能に取り付けることができる。
【0029】
例えば、簡単で安価な取付方法としては接着がある。この場合、センサ・パッドまたはキャリア・シート21の下面とベッドカバー56の外側との間に接着剤の層または両面接着フィルムを貼ることができる。接着剤は、ベッドカバー56にパッドまたはキャリア・シート24を効果的に固定するという利点があり、一方、交換または修理のためにベッドカバー56からパッドまたはキャリア・シート21を選択的に取り外すことができる。取り外し可能な剥離ライナーを、マットレスに取り付ける前に、センサ・パッドまたはキャリア・シートを容易に取り扱い、保管および輸送することができるようにするために、接着剤バッキングが塗られた露出している粘着面に貼ることができる。
【0030】
別の方法としては、にかわ、エポキシ、化学接着剤等のような永久接着剤を、接着剤バッキングの代わりに使用することもできる。適当な永久接着方法としては、また無線周波溶接、超音波溶接、およびヒート・シール等がある。恒久的に取り付けるためにパッドまたはキャリア・シートを、ベッドカバーに縫い合わせたり、縫ったり、または取り外し可能に取り付けるために、面(Velcro(商標))ファスナーを使用したり、またはパッドまたはキャリア・シートおよびベッドカバー間に摩擦の大きい界面を供給するというような機械的接着を使用することもできる。
【0031】
図5〜図7に示す別の方法の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21は、ストラップによりマットレス組立体32に取り付けることができる。図5に示すように、パッドまたはキャリア・シート21の側面に取り付けられている幅の広いストラップ34を、マットレス組立体32の頂面または底面に対してパッドまたはキャリア・シート21を保持するために、マットレス組立体32の側面または周囲の一部を延びるように位置させることもできる。ストラップは、マットレス組立体の周囲を延びる連続帯の形をしているものでもよいし、バックル、面(Velcro(商標))ファスナー、またはある他のタイプの取付装置と結合しているセグメントとして形成することもできる。マットレスの周囲の一部だけを延びるストラップは、マットレスの下に適合し、マットレスおよび患者の重量により正しい位置に保持される。図6に示す他の態様の場合には、パッドまたはキャリア・シート21のコーナーに接続している狭いストラップ36は、マットレスのコーナーに対して横方向に、縦方向に対角線方向に、またはその2つの組合せにより種々の方向を向くことができ、マットレス組立体32に対してパッドまたはキャリア・シートを効果的に保持する。別の方法としては、図7に示すように、2つのコーナーおよびマットレス組立体の頂部の2つのコーナーのような共有面を捕捉するウェブのような、多方向サポートを行うパッドまたはキャリア・シートの対向面から延びる弾性または引き延ばすことができる材料のウェブを使用することができる。別の方法としては、大型で幅の広いストラップのシステムを使用することもできる。このようなストラップは、マットレス組立体の周囲全体を延びることもできるし、側面または下面に延びることもできる。ストラップの断面は、仮接着または永久接着のような上記固定方法のうちの1つを内蔵することができる。図6〜図7に示すマットレス組立体のコーナーにパッドまたはキャリア・シートを固定するストラップまたはウェブは、位置安定性を改善する。
【0032】
さらに他の態様の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス組立体32のベッドカバー面に対してパッドまたはキャリア・シートを保持するために、マットレス組立体に取り付けられている保護層内または下に設置することができる。例えば、図8に示すように、保護層40は、層40とマットレス組立体のベッドカバーとの間にパッドまたはキャリア・シートをサンドイッチ状に挟んでいるパッドまたはキャリア・シート21(図8に図示せず)の露出面をカバーしている材料の1つの層であってもよい。他の態様においては、図9に示すように、パッドまたはキャリア・シートを囲み、保護していて、パッドまたはキャリア・シートをポケットまたはエンベロープの縁部に沿った開口部48を通して挿入または取り外すことができるようにする材料のポケットまたはエンベロープ44を形成している布のシートにより、マットレス組立体32に対してパッドまたはキャリア・シート21を保持することができる。接着剤層または面(Velcro(商標))ファスナーにより開口部48を閉じることにより、パッドまたはキャリア・シートを、ポケットまたはエンベロープから選択的に取り外すことができる。保護層40またはポケットまたはエンベロープ44は、センサ・パッドまたはキャリア・シートを尿、水、血液または患者のベッド上にこぼれるかも知れない任意の他の流体から保護するために、Tyvek(商標)(不織高密度ポリエチレン材料)のようなある程度の耐水性を有することが好ましい任意の適当な材料または材料の組合せから形成することができるし、マットレス組立体の頂部側面または底部側面上に設置することができる。保護層は、仮接着または永久接着のような上記方法のうちの任意の方法によりマットレス・ベッドカバー56に固定することができる。一実施形態の場合には、保護層は、使い捨てであり、1人の患者に1日だけというような使い方をされる。他の実施形態の場合には、保護層40またはポケットまたはエンベロープ44は、マットレス・ベッドカバーの代りに、シートまたは他の従来の寝具の表面に対してセンサ・パッドまたはキャリア・シートを保持するために使用することができる。
【0033】
マットレス組立体32に対してパッド21を保持するために耐水性の保護層を使用する場合には、センサ・パッドの一部を形成している外部湿気バリアの代わりに、センサ信号特性および患者の快適さを潜在的に改善する、センサ素子の周囲によりゆったりと適合する、引き延ばすことができるメッシュまたはガーゼ材料を使用することができる。耐水性保護層は使い捨てにすることができ、清掃する必要がない。
【0034】
図10〜図13に示すさらに他の実施形態の場合には、すでに説明したパッドまたはキャリア・シートの形をしているセンサ・アレイをベッドカバーに内蔵させることができる。このような内蔵は、従来のベッドカバーの代わりに、その内蔵部分としてセンサ・アレイを含む新しいベッドカバーを使用することにより行うことができる。別の方法としては、その従来のベッドカバーを含む既存のマットレス組立体を、センサ・アレイを含む追加の新しいマットレス・カバーまたはベッドカバーで囲むことができる。両方の代わりとしての方法は、マットレスにカバーまたはベッドカバーを取り外し可能に取り付けるために、多数の別の方法を単独でまたは組み合わせて使用することができる。これらの方法としては、ジッパー、面ファスナー(例えば、Velcro(商標))、またはマットレスに新しいまたは交換用のカバーまたはベッドカバーを取り付けるためのストラップ、または例えば、ゴムひも、糸またはクリップによりマットレスの基部の周囲にカバーまたはベッドカバーを集め、保持する方法等がある。
【0035】
追加の交換カバーまたはベッドカバーは、対向側面上の1つの側面および下面材料上の患者の接触材料のような2つ以上の材料から形成することができる。センサ・アレイは、材料の2つの層間に配置することができ、次に、アレイを正しい位置に保持するためにこれら2つの層は一緒に密封される。マットレス芯を内部に挿入することができるように、少なくとも1つの開口部をカバーまたはベッドカバー内に設けることができる。この開口部の位置、形状および大きさは、それを密封する方法により種々様々である。
【0036】
図10に示す一実施形態の場合には、カバーまたはベッドカバー56内の縫い目を閉じるためにジッパー52を使用することができる。カバーまたはベッドカバー56は、中線の高さのところでマットレスの4つのすべての側面に沿ってジッパー52により合体する、または1つ、2つ、または3つの側面のみに沿ってジッパーにより合体する2つの半分の部分60、64から形成することができる。別の方法としては、図11に示すように、ジッパー52全体を、側面上ではなく、カバーまたはベッドカバー56の底面68上に設置することもできるし、底面68の周囲の縫い目を閉じるために使用することもできる。面(hook and loop)(Velcro(商標))ファスナーおよび接着テープも、カバーまたはベッドカバー内の開口部の重なっている縫い目を閉じるのに適している。
【0037】
図12に示す他の態様の場合には、大きな開口部70が、マットレス芯35を収容するベッドカバー56の底部に設けられている。次に、開口部を取り巻く織物の周囲を、ベッドカバー内に張力を発生し、滑りを防止するために一緒に集め、縛ることができる。他の実施形態の場合には、ゴムバンド72全体またはその一部を、しっかりと配置する目的でカバーまたはベッドカバーを自動的に引っ張るために、カバーまたはベッドカバーの縁部のところの縁を通すことができる。他の方法としては、縁に糸を通すこともできる。その場合、開口部の大きさを等しくし、小さくするために引き紐により糸が一緒に手で引かれる。
【0038】
図13に示すさらに他の実施形態の場合には、マットレス芯35の周囲にカバーまたはベッドカバー56を引っ張るためにストラップを使用することができる。カバーまたはベッドカバーの底面上には、カバーまたはベッドカバーを正しい位置にしっかりと保持する目的で、ストラップ74、それ故カバーまたはベッドカバーに張力を与える目的で、ジグザグにまたは千鳥状にカバーまたはベッドカバー内の開口部70を横切って延びるように、複数のストラップ74またはタイを配置することができる。好適には、ストラップは、カバーまたはベッドカバーの縁部に沿って配置されている一連の鳩目と係合し、そこを通ることが好ましい。
【0039】
さらに他の実施形態の場合には、磁石(図示せず)をマットレスの下面上のカバーまたはベッドカバーの内側に取り付け、正しい位置に固定するためにカバーまたはベッドカバー内に適当な張力を発生するためにベッド・フレームに接着することができる。
【0040】
図18および図19に示す本発明のこの好ましい態様の場合には、センサ・アレイ21を、ベッドカバー56とマットレス芯35の間に配置されている下層102に取り付けるかまたは埋め込むことができる。好適には、下層は、適合したシートのように芯35の周囲に置かれ芯35に固定され、ベッドカバーで囲まれる薄いウレタン・フィルムであることが好ましい(図19)。センサ・パッドは、ベッドカバー56にセンサ・パッドまたはキャリア・シートを取り付けるのに適しているとすでに説明した方法のうちのいずれかで芯35上の下層の内面または外面に取り付けることができる。この配置は、従来の下層をその一部としてセンサ・アレイを含む新しい下層で置き換えることにより行うことができる。別の方法としては、センサ・アレイを、既存の下層または既存の下層上に置かれた追加の下層に取り付けることもできる。下層にセンサ・アレイを取り付けると、湿気からアレイをさらに保護することができ、患者とセンサ・アレイの間の材料の追加の層により患者はさらに快適に感じる。
【0041】
交換または追加のベッドカバー(図10〜図13)内に取り付けるための、または既存の、追加のまたは交換した下層(図18〜図19)に取り付けまたは内蔵させるための既存のベッドカバー(図4〜図9)にセンサ・アレイを取り付けるための上記すべてのアプローチは、マットレス組立体内に直接センサを内蔵させるという利点を有する。これにより、全マットレス組立体を交換しなくても、センサを効果的に変えたり、交換したりすることができる。
【0042】
他の実施形態の場合には、本発明のセンサ・アレイを、マットレス芯を交換することにより、アレイを既存のマットレス芯内に設置することにより、またはマットレス芯とマットレス・ベッドカバーの頂部または底部間にアレイを設置することにより、マットレス芯自身に内蔵させることもできる。
【0043】
例えば、図14〜図15に示すように、芯(図14)を形成しているフォームまたは他の材料の層82、86間にまたは芯(図15)内にポケット90または開口部を形成し、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を挿入することにより、既存のマットレス芯32内にアレイ21を設置することができる。好適には、ポケットはフォーム芯の表面から材料の矩形のブロック92を除去することにより形成することが好ましい。パッドまたはキャリア・シートは、自立パッドまたはキャリア・シートをベッドカバーの外面に取り付けることができる同じ方法により、接着アンカーまたはストラップを使用してポケット内に固定することができる。好適には、芯から除去した材料のブロック92は、パッドまたはキャリア・シートが開口部内に置かれた後で、任意の適当な手段により交換し、固定することが好ましい。別の方法としては、1つの内蔵ユニットになるように、全マットレス芯をセンサ素子を内蔵させて製造することもできる。次に、既存のマットレス芯を交換するために、この芯を従来のマットレス・ベッドカバーに挿入することができる。
【0044】
さらに他の実施形態(図示せず)の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス芯の頂面または下面上のマットレス・ベッドカバー56とマットレス芯35の間に設置することができる。パッドまたはキャリア・シート21は、隣接する芯32または隣接するベッドカバー56に固定することができる。いずれにせよ、上記取付方法のほとんど全部を使用することができる。
【0045】
パッドまたキャリア・シート21が比較的小さい場合には、接着およびストラップが適当な取付方法である。別の方法としては、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス芯35に機械的に取り付けることができる。図16〜図17は、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を正しい位置に固定するために、小型の返しのついたアンカー78をセンサ・パッドまたはキャリア・シート21を通して設置し、マットレス芯内にセットすることができる方法を示す。これらのアンカー78は、取り外し可能に取り付けることもできるし、恒久的に取り付けることもできる。パッドまたはキャリア・シート21の各コーナー、またはパッドまたはキャリア・シートの周囲のようなアンカー78のための複数の位置が必要になる場合もある。アンカー78をマットレス芯の任意の表面上に取り付けることができることを理解できるであろう。
【0046】
カバーの形に類似している大型のパッドまたはキャリア・シートをマットレス芯の周囲に巻くことができ、新しいカバーまたは交換用ベッドカバーをマットレス芯に取り付けるために上記方法により固定することができる。これらは、縫い目の閉鎖、ゴムひもまたは糸の集合、ストラップまたは磁石を含む。
【0047】
上記実施形態のいずれかで使用するセンサ・アレイも、予め形成したセンサ・パッドまたはキャリア・シートに装着するのではなく、マットレス組立体の対応する部分に個々におよび別々に組み立てられ、取り付けられる自立センサ素子から作ることができることを理解できるであろう。しかし、パッドまたはキャリア・シートを使用すれば、楽に確実に、センサ素子の適切な相対的位置を決めることができ、センサ・フィルムに対して追加の構造支持体を供給することができ、マットレス組立体からセンサ・アレイを取り外したり、またはそれに取り付けたりすることが容易にできる。
【0048】
さらに他の態様においては、本発明は、センサ・パッドまたはキャリア・シート21にプロセッサ24を接続するための装置および方法を提供する。ケーブル26に偶発的に加わる力がセンサへの接続を破壊し、センサ・アレイ21をその所望の位置からずらすという点で、プロセッサ24とセンサ21の間に延びるコネクタ・ケーブル26に関して時々問題が起こることを理解できるであろう。本発明の場合には、図20に示すように、ベッドカバー56にアンカー・ボックス27をしっかりと取り付けることによりこの問題を解決することができる。コネクタ・ケーブル26は、ケーブル26に偶発的に加わる力が、アンカー・ボックスを通してベッドカバー56に伝えられ、センサ・アレイ21自身に伝わらないように、プロセッサ24からアンカー・ボックス27に延びるように配置される。
【0049】
図21に示すように、アンカー・ボックス27は、両方が内部空間112と一緒に密封ボックスを形成するハウジング106および蓋108を備えることができる。プリント回路基板110は、内部空間内に装着され、コネクタ・ケーブル26は、プロセッサ24(図21に図示せず)から、アンカー・ボックスの蓋108に設けられているアパーチャを通してプリント回路基板110に延びるように配置されている。コネクタ・ケーブル26は、好適にはハウジングの底面114に位置することが好ましいもう1つの開口部を通して、プリント回路基板からセンサ・アレイ21(図21には図示せず)に延びるようにさらに配置されている。好ましい実施形態の場合には、蓋108は、蓋がベッドカバー56の外側に置かれ、ハウジングが蓋108と並置されているベッドカバーの内側に置かれた場合に、蓋108が、アンカー・ボックス27が、上記有利な結果をもたらすように、ベッドカバーの表面上の正しい位置に固定状態で保持されるように、蓋108とハウジング106の間のベッドカバー56の織物を捕捉しながら、密封接続を達成するためにスナップ・フィットによりハウジング106と係合することができるようにハウジング106に対して構成される。
【0050】
上記説明から、本発明を使用すれば、病院環境で連続受動的監視をサポートするために、種々の異なる方法で患者のマットレスにパッシブ・センサまたはセンサ・アレイを内蔵させることができることを理解することができるだろう。薄い柔軟なセンサは、その上に横たわる患者にとって快適なものであり、使用中、患者の目にも病院スタッフの目にも触れることはない。センサは医療マットレスの所望の特性を維持し、患者の動きによるしわまたは折り目に耐えるだけの丈夫さを有している。
【0051】
本発明の特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、種々の修正を行うことができることを理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】センサ・アレイ、アンカー・ボックス、プロセッサおよびディスプレイ・デバイス間の関係を示す受動的患者監視システムの略図。
【図2】本発明による受動的患者監視システムの一部として使用するのに適したパッドを形成するセンサ・アレイの部分断面図。
【図2A】図2のセンサ・アレイの他の実施形態の平面図。
【図3】図2の3−3線にほぼ沿って切断した断面図。
【図3A】図2Aの3A−3A線にほぼ沿って切断した断面図。
【図4】マットレスの外面に直接取り付けてある縮尺した、図2または図2Aのセンサ・パッドを示すマットレス組立体の分解斜視図。
【図5】幅の広いストラップを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるための他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図6】幅の狭いストラップを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図7】ウェブを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図8】膜を使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図9】エンベロープまたはポケットを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図10】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むための方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図11】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むための他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図12】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図13】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図14】マットレス芯の層間に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の斜視図。
【図15】マットレス芯材料のブロックを除去することにより形成したマットレス芯内の凹部内に位置する図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の分解斜視図。
【図16】アンカーによりマットレス芯の表面に取り付けられている図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の斜視図。
【図17】図16の17−17線にほぼ沿って切断した部分断面図。
【図18】構造を示すためにマットレス組立体の一部が分離している下層内に埋め込まれている図4のベッドカバーおよびマットレス芯およびセンサ・アレイの間に位置する下層を含むベッドカバー内に収容されるマットレス芯を示すマットレス組立体の斜視図。
【図19】マットレス芯がベッドカバーにより完全に包まれている場合の図18の19−19線にほぼ沿って切断したマットレス組立体の断面図。
【図20】ベッドカバーに取り付けられているセンサ・アレイおよびアンカー・ボックスの相対位置を示すマットレス組立体の斜視図。
【図21】ベッドカバーに取り付けられているアンカー・ボックスの断面図。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、医療監視装置に関し、特に、患者の生理的パラメータを観察し、分析し、臨床的に有意に陰性状態の場合に、そのイベントを病院の既存のナース・コール・システムにより医療スタッフに通知し、報告する患者用の目に見えない「セーフティ・ネット」を提供するための医療監視システムに関する。より詳細に説明すると、本発明は、このようなシステム用のパッシブ・センサ・アレイを患者が使用する医療用マットレスに内蔵させるための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2004年2月18日付けの米国仮特許出願第60/546,695号の利益を主張する。
患者の監視は、多くの異なる環境での患者の治療の重要な一面である。病院の一般的な治療フロアまたは病棟内においては、例えば、呼吸数、心拍数および血圧のような生命維持に必要な生理的兆候の監視は、患者治療の基本的な構成要素である。病院のベッドに患者がいるのかいないのかの監視、およびベッド上での患者の動きの監視も、病院の一般的な治療病棟または他のエリアで役に立つ場合がある。ある患者がベッドを離れている場合には、患者が転倒したりおよび/または負傷を負う恐れがある。患者がベッドでの動きを止めた場合には、患者が死にかけていたり、昏睡状態になっていたり、または動きを困難にしたりまたはできなくしたり、また注意を必要としたりする医療上の合併症を引き起こしている恐れがある。過度の動きは発作または他の症状を示す。
【0003】
患者監視用の現在のシステムでは、通常、患者を簡単にいつでも24時間体制で監視することはできない。病院の一般的な治療病棟の場合には、例えば、監視は、通常、呼吸数および心拍数のような生命維持に必要な兆候をチェックするために、3時間または4時間間隔で患者から患者へ巡回するナースのチームからなる。ある病院の場合には、患者の指に取り付けた小型のクランプ状のデバイスにより脈拍および酸素飽和を監視するベッド脇の脈拍−酸素濃度計のような1つまたは複数のデバイスによりこの監視を増強することができる。脈拍−酸素濃度計は、ある脈拍または酸素しきい値レベルになった場合、警報をならすように設計することができる。
【0004】
患者監視用の現在入手できるシステムおよび方法は、いくつかの共通の特徴を有する。事実上すべてのシステムおよび方法の場合、患者を監視装置に物理的に接続しなければならない。多くのこのような自動的血圧加圧帯は、間欠的に監視するだけである。監視装置への物理的接続は、患者にとって厄介なものであり、不便なものであり、場合によっては、患者が不快であるためにデバイスを取り外す場合のように、患者が言うことをきかなくなる場合が生じる。また、取り付けたデバイスが緩んだり、ずれたり、その一部が患者から外れたりするなどして、監視データが不正確なものになる恐れがある。監視が間欠的なものになると、診断ができなかったり、遅れたり、特に、その病状が急速に変わる恐れがある病状の重い患者の場合には、患者にとって困った結果になる恐れがある。
【0005】
現在入手できるシステムは、通常、患者の動きまたは位置を監視することはない。すでに説明したように、患者の動きは、本質的な監視ツールである。例えば、ベッド上の患者の動きが全然ない場合には、患者がベッドを離れていることを示す場合がある。比較的動きが少ない場合、動きが有意に低減した場合等は、ある種の医療問題が起こっていて患者が非常に静かにしていることを示す場合がある。患者の動きが有意に増大した場合には、発作または有意の患者の苦痛を示している場合がある。
【0006】
それ故、患者または病院スタッフがその存在に気が付かないで、患者の生理的状態および動きを受動的に監視することができる、患者がまったく「見ることができない」、すなわち、患者が使用する寝具内またはベッドクロス内に隠されているセンサ付き受動的監視システムを開発するための努力が行われてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、問題の1つは、薄くて患者にとって快適であり、マットレス上の正しい位置にしっかりと保持されていて、もとのマットレスまたは就寝面の特性を劣化しないし、しわにならず、折り曲がらず、折り目ができず、または一カ所に集まらず、治療用マットレス上で使用する通常の殺菌剤で清掃することができ、またパッシブ・センサの電子信号を有意に減衰または劣化させず、異なるメーカー、サイズおよび材質のマットレスに適合し、ベッドを作ったり変えたりする際に通常の病院のワークフローに影響を与えないような方法でベッドにセンサをどのように装着したらよいかという問題である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、これらのニーズを満足させる。
要するに、一般的に、本発明は、病院環境で患者の生理状態の連続受動的監視をサポートするために、患者のマットレスにパッシブ・センサまたはセンサ・アレイを内蔵させるための新規で改善された方法およびシステムを提供する。「受動的監視」という用語は、通常、本発明による監視の場合、患者にデバイスを直接取り付ける必要がないことを意味する。むしろ、患者にセンサ・デバイスが接続されるが、患者は病院のベッドの表面上で自由に寝たり、座ったりすることができる。
【0009】
より詳細に説明すると、本発明は、患者の病院のベッドのマットレス組立体にしっかりと内蔵させることができ、患者のマットレス組立体の望ましい特性を維持しながら、不当な干渉なしで病院のスタッフが寝具を変えたり、マットレスを清掃することができる薄くて快適なセンサ・パッドまたはキャリア・シートを提供する。
【0010】
本発明のパッドまたはキャリア・シートは、必要に応じて、マットレス組立体の頂面または底面に装着することができる。本発明のパッドまたはキャリア・シートは、もとのベッドカバー上に取り付けるマットレス・ベッドカバーに内蔵させることもできるし、別の方法としては、既存のベッドカバーの代りに使用することもできる。本発明のパッドまたはキャリア・シートは、ベッドカバーとマットレス組立体芯の間に配置される交換用、追加用のまたは既存の下層に内蔵させることもできる。また、本発明のパッドまたはキャリア・シートは、既存のマットレス組立体芯内に設置することもできるし、新しい置換芯内に内蔵させることもできる。
【0011】
好ましい実施形態の場合には、本発明のセンサ・デバイスは、就寝面を含む病院のベッドのマットレス組立体上または内に位置する、平らなパッドまたはキャリア・シート内に装着されている圧電感知素子および/または圧力スイッチのアレイを含む。この位置において、センサは寝具または患者の衣服等の1つまたは複数の層を通して患者を監視することができる。センサは、通常、有線通信または無線通信によりプロセッサに結合している。プロセッサは、センサから感知したデータを受信し、その感知したデータを医師、ナースまたは他のユーザが使用することができる形に処理する。患者の動き、患者の位置、呼吸数、心拍数、血圧等のようなしかしこれらに限定されない任意の適当な患者のパラメータを監視することができる。
【0012】
センサ・パッドまたはキャリア・シートは、任意の適当な数のセンサを含むことができる。より詳細に説明すると、任意の数、パターン、サイズ、形状またはタイプのセンサを使用することができる。センサ・デバイス内に3つ以上のセンサを含んでいる場合には、センサの任意の組合せを、信号を感知するために使用することができ、種々のセンサからの信号の任意の組合せを、ユーザに患者のデータを提供するために比較することができる。
【0013】
圧電センサは、任意の適当な材料から作ることができる。しかし、好ましい実施形態の場合には、センサはフッ化ポリビニリデン・フィルムまたは圧電特性を有する他の偏光ポリマー・フィルムから形成されている。
【0014】
ある実施形態の場合には、センサは、患者の監視をすることができるようにするのに適したパッドの形をしている弾性フォームの層内に埋め込むことができる。好ましい実施形態の場合には、センサ・アレイは、薄いキャリア・シートの表面に装着される。パッドまたはキャリア・シートの表面は、任意の適当な寸法を有することができる。好適には、寸法は、パッドまたはキャリア・シート、それ故、センサ・アレイが患者の肩と臀部の間のマットレスの表面の実質的な部分を横切って延びることができるような十分な大きさであることが好ましい。
【0015】
任意で、センサ・パッドまたはキャリア・シートは、さらに、パッドの表面と患者との間に配置される保護層を含むことができる。通常、このような保護層は防水性である。
本発明の機能を示す例示としての添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、他の機能および利点を理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
例示としての図面に示すように、本発明は、病院または他の医療施設内でマットレス組立体上または内で医療監視のために使用する、パッシブ・センサ・アレイを装着または内蔵するための種々の方法で実施される。
【0017】
図1についてより詳細に説明すると、この図は、ユーザに生理的データを供給するためにデータ・ディスプレイ・デバイス25に接続されたプロセッサ24と接続している少なくとも2つの圧電センサ23を有するセンサ・デバイス21を含む受動的患者監視用の一般化システム20を示す。通常、センサ・デバイス21は、ケーブル、ワイヤ、無線送信機等のような任意の適当なコネクタ26(または複数のコネクタ)によりプロセッサ24と接続することができる。同様に、プロセッサ24をデータ・ディスプレイ・デバイス25と接続するために、任意の適当なコネクタ26を使用することができる。好ましい実施形態の場合には、センサ・デバイス21は、無線リンクのような信号調整回路または他の電子回路を内蔵しているアンカー・ボックス27を通してプロセッサ24と接続することができる。プロセッサは、また、任意の適当な接続により病院の既存のナース・コール・システム(図示せず)と接続することができる。好ましい実施形態の場合には、プロセッサ24およびディスプレイ・デバイス25は、1つのベッド脇のユニットに内蔵させることができる。
【0018】
圧電センサは、通常、センサ内の応力の変化を測定するための歪み計として機能する。次に、検出した応力の変化は、患者の監視に有用な電子データに変換することができる。複数のこのようなセンサをアレイ内に内蔵させることができる。センサ・アレイは、患者の下に設置され、患者の身体の動きにより加わる力が変化した場合、圧電センサは加えられた力の変化を示す低電圧を発生する。使用中、アレイ内の各センサ素子は、心臓周期、呼吸周期および他の物理的運動による患者の身体からの力を別々に測定し、表示電圧信号を供給することができる。他の生理的信号およびノイズから当該信号を分離するために、デジタル処理技術によりこれらの信号が分析される。これらのタイプのセンサは、アレイ内で使用した場合に有利である。何故なら、これらのセンサは、患者の身体がセンサ・アレイ・エリアとある程度接触している限りは、患者から当該信号を感知することができるからである。感知は、特定の身体の機能を感知するための能動エリア内のセンサの特定の場所に依存することはない。
【0019】
好適には、アレイ内の各圧電センサは、非常に強力な電界により、そのもとの製造中に偏向されるフッ化ポリビニリデン(PVDF)ポリマーからなる薄いフィルムであることが好ましい。偏向後、分子構造は整合状態を維持し、そのため構造に力が加わると頂面と底面との間に電圧差が生じる。この電圧を検出することができるようにするため、通常、銀のインクまたは金属フォイルがセンサ素子の頂面および底面に塗布される。
【0020】
圧電フィルムの圧力感知機能、患者のパラメータを感知するためのその使用、および患者の心臓、呼吸または他の信号を発生するためのこれらのフィルムからの信号の処理方法を完全に理解するために、本発明の譲受人であるHoana Medical社に共通譲渡された同時係属出願、すなわち、(2004年6月10日付けの米国特許出願公開第20040111045号公報)2002年11月20日付けの「受動的患者監視のためのデバイスおよび方法」(Devices and Methods for Passive Patient Monitoring)という名称の米国特許出願第10/301,524号を参照されたい。上記出願の全文は参照により本明細書に組み込むものとする。
【0021】
すでに説明したように、センサ・アレイ21は、患者のベッドの底面シートに、患者の皮膚に直接触れないように取り付けるように設計されている。アレイは、ベッド脇のプロセッサ・ユニット24に電子的に接続または結合されていて、プロセッサ・ユニットは、ディスプレイおよび既存の病院のナース・コール・システム(図示せず)と接続されている。ベッド脇のユニット24内には、一緒にセンサ・アレイからのデータを測定し、臨床的に有意のイベントが発生しているか否かを評価する信号プロセッサおよびアラーム・プロセッサが配置されている。ベッド脇のユニットは、アラーム条件が動作可能になった場合またはナースが命令した場合、作動するデータ・ディスプレイ25を備える壁掛けタイプのユニットであってもよい。プロセッサ・ユニット24は、多数の専用およびソフトキー・ボタン、および情報を入力し、特定の項目を設定し、システムと相互作用を行うための制御装置を有することができる。ナース・コール機能は、ハードウェア、ソフトウェア、および病院または医療施設内にすでに設置されているナース・コール・システムに接続するためのケーブルを含む。信号プロセッサ24は、ハードウェア、およびセンサ・アレイ21信号を受信し、バッファし、以降の処理のためにアナログ形式からデジタル形式に変換するソフトウェアを含む。アラーム・プロセッサは、論理機能を使用して患者のパラメータの傾向を監視し、陰性状態がいつ発生するのかを判断する。次に、アラーム・プロセッサは、ローカルおよび/または遠隔アラームのためにアラーム回路を作動する。
【0022】
一実施形態の場合には、プロセッサは、デジタル信号の比較が、表面上で患者が動いていないこと、患者が表面に接触していないこと、または患者が表面上で過度に動いていることを示唆している場合にはアラームを作動する。他の実施形態の場合には、プロセッサは、患者の呼吸数が最低呼吸数より低くなった場合、または最高呼吸数より高くなった場合にアラームを作動する。さらに他の実施形態の場合には、プロセッサは、患者の心拍数が最低心拍数より低くなった場合、または最高心拍数より高くなった場合に、アラームを作動する。他の実施形態の場合には、上記任意の組合せが発生した場合に、アラームを作動することができる。ある実施形態の場合には、陰性心拍数の傾向、陰性呼吸数の傾向、患者の動きまたは他の傾向または傾向の組合せのような陰性の傾向が発生した場合に、アラームを鳴動させる。ある実施形態の場合には、プロセッサは、さらに、患者の呼吸数、心拍数、または両方の形で患者のデータを提供する。好適には、アラームが局所的に、病院内の既存のナース・コール・システムを通して作動することが好ましい。
【0023】
センサ・アレイ21内の複数の圧電フィルム23は、個々にまた相互の関係で任意の構成または数とすることができる。例えば、図2〜図3に示すように、センサ・アレイ21は、隣接した状態で、垂直コラム内で相互に平行に配置されている少なくとも8つの圧電センサ素子23のアレイを含むことができる。この例の場合には、各センサ素子は、薄いまたはより薄い紙であり、ほぼ24インチ×0.75インチ(61cm x 1.9cm)の薄く、平らで細長い矩形のストリップを形成する。各センサ素子は、また、ベッド脇のユニット24(図1)にセンサ信号を送る適当なコネクタ26に接続している一組の端子29を含む。一実施形態の場合には、各センサ素子23および全センサ・アレイ21は、患者が快適に感じるネオプレーンのような柔らかいフォーム・パッド材料30により、頂面および底面の両方を保護することができる。流体または他の汚染物質からアレイ内のセンサを保護する遮水外面となり、また追加の電気絶縁体となる外部湿気バリア31が、柔らかいパッド材料を囲み、アレイ全体を封入している(図3)。センサ・パッド・アレイの全体の厚さは、通常、1mm〜7mm、好適には5mm未満であり、ベッドの全幅をほとんどカバーし、肩から臀部まで患者の胴体を横切って延びる十分な大きさの約32インチ×24インチ(81cm x 61cm)の柔軟で薄い矩形のパッドを形成する。必要に応じて、ベッドのズレおよび脚部の動きを監視するために、患者の脚部の下のベッド内に追加のセンサまたはセンサ・アレイを設置することができる。
【0024】
別の方法としては、図2A〜図3Aに示すように、アレイ内の各センサ素子23を、患者が検出しにくいかなり薄いセンサ・デバイスを提供するために、適当な接着剤または接着材料により、キャリア・シート33の表面に直接接続することができる。例えば、接着剤によりウレタン・キャリア・シートの表面上に装着したセンサ・アレイの厚さは、1mm未満、好適には200μm未満であってもよい。
【0025】
上記センサ・パッドまたはキャリア装置は、容易に取り扱うことができ、清掃することができ、患者の就寝面の一部を形成するためにシートの下の患者のベッド内に設置するのに適していることを理解することができるだろう。センサは直接患者の肌に接触していないので、センサは皮膚への直接の接触または特定の身体の位置または方向に依存するアレイより、より融通性を持たせることができる。これにより、必ずしも恒久的にベッドまたはマットレスに内蔵させないで、必要に応じてマットレスの表面または内部により接近させて、より容易にアレイを取り付けたり内蔵させることができる。代わりに、以下にさらに詳細に説明する取付位置および方法により、センサ・アレイを、ベッド全体またはマットレス全体を交換しないでも、既存のベッドに容易にまた安価に改装することができる。
【0026】
典型的な病院のベッドは、ベッド・フレームおよびマットレス組立体を備えていることを理解することができるだろう。医療用マットレス組立体は、通常、低摩擦ウレタンまたはブチルでコーティングした織物から形成され、通常、マットレス・メーカーが、マットレス組立体の一部として供給する防水ベッドカバーにより囲まれているフォーム芯を有する。ベッドカバーは、通常、マットレス芯の下に底部を有し、また上に頂部を有する。ほとんどの場合、ベッドカバーは、取り替えることができ、マットレス芯の少なくとも1つの側面上にジッパーまたは類似の装置により芯の周囲を囲んでいる。蒸気浸透湿気バリアとして機能するベッドカバーは、通常、患者間の家政スタッフにより殺菌剤により拭かれる。取り付けられているシートであってもまたは平坦なシートであっても、洗濯することができるベッド・シートは、通常、マットレス・ベッドカバー上に置かれる。場合によっては、通常、引き延ばすことができる低重量のメッシュまたはガーゼから形成された下層、または薄いポリウレタン・フィルムが、湿った蒸気がフォーム芯に進入するのを防止し、ベッドカバーとフォーム芯との間に平滑で滑りやすい界面を提供するように、ベッドカバーと芯の間の蒸気バリアとして機能するようにメーカーにより供給される。
【0027】
本発明によれば、患者の生理状態および動きを受動的に監視するために使用する薄いセンサ・パッドまたはキャリア・シート組立体は、患者のマットレス組立体内のベッドカバーに、マットレス組立体上に固定状態に置かれた追加のベッドカバーに、またはマットレス芯とベッドカバーの間に配置される追加または既存の層にしっかりと取り付けられる。この場合、薄いセンサ・パッドまたはキャリア・シート組立体は、使用中は、患者および病院スタッフがほとんど見ることができないシートまたは他の寝具の下に平滑に平らに位置する。この柔軟なパッドまたはキャリア・シート組立体は、ベッドの頂面に横たわっている患者にとって快適なものであり、所望のマットレス特性と不当な干渉を起こさないで、種々の異なるタイプの医療用マットレス上で容易に使用することができる。
【0028】
図4に示す一実施形態の場合には、すでに説明した独立している自立パッドまたはキャリア・シートの形をしているセンサ・アレイ21が、ベッドカバー56の外側でマットレス組立体32の頂面または底面に対して直接設置されるように配置される。このようなパッドまたはキャリア・シートは、被覆エンベロープまたは他の保護層(図示せず)により保護することができるし、またはベッド・シートだけで保護することもできる。パッドまたはキャリアは、種々の異なる方法で所望の位置でマットレス・ベッドカバーの表面に恒久的にまたは取り外し可能に取り付けることができる。
【0029】
例えば、簡単で安価な取付方法としては接着がある。この場合、センサ・パッドまたはキャリア・シート21の下面とベッドカバー56の外側との間に接着剤の層または両面接着フィルムを貼ることができる。接着剤は、ベッドカバー56にパッドまたはキャリア・シート24を効果的に固定するという利点があり、一方、交換または修理のためにベッドカバー56からパッドまたはキャリア・シート21を選択的に取り外すことができる。取り外し可能な剥離ライナーを、マットレスに取り付ける前に、センサ・パッドまたはキャリア・シートを容易に取り扱い、保管および輸送することができるようにするために、接着剤バッキングが塗られた露出している粘着面に貼ることができる。
【0030】
別の方法としては、にかわ、エポキシ、化学接着剤等のような永久接着剤を、接着剤バッキングの代わりに使用することもできる。適当な永久接着方法としては、また無線周波溶接、超音波溶接、およびヒート・シール等がある。恒久的に取り付けるためにパッドまたはキャリア・シートを、ベッドカバーに縫い合わせたり、縫ったり、または取り外し可能に取り付けるために、面(Velcro(商標))ファスナーを使用したり、またはパッドまたはキャリア・シートおよびベッドカバー間に摩擦の大きい界面を供給するというような機械的接着を使用することもできる。
【0031】
図5〜図7に示す別の方法の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21は、ストラップによりマットレス組立体32に取り付けることができる。図5に示すように、パッドまたはキャリア・シート21の側面に取り付けられている幅の広いストラップ34を、マットレス組立体32の頂面または底面に対してパッドまたはキャリア・シート21を保持するために、マットレス組立体32の側面または周囲の一部を延びるように位置させることもできる。ストラップは、マットレス組立体の周囲を延びる連続帯の形をしているものでもよいし、バックル、面(Velcro(商標))ファスナー、またはある他のタイプの取付装置と結合しているセグメントとして形成することもできる。マットレスの周囲の一部だけを延びるストラップは、マットレスの下に適合し、マットレスおよび患者の重量により正しい位置に保持される。図6に示す他の態様の場合には、パッドまたはキャリア・シート21のコーナーに接続している狭いストラップ36は、マットレスのコーナーに対して横方向に、縦方向に対角線方向に、またはその2つの組合せにより種々の方向を向くことができ、マットレス組立体32に対してパッドまたはキャリア・シートを効果的に保持する。別の方法としては、図7に示すように、2つのコーナーおよびマットレス組立体の頂部の2つのコーナーのような共有面を捕捉するウェブのような、多方向サポートを行うパッドまたはキャリア・シートの対向面から延びる弾性または引き延ばすことができる材料のウェブを使用することができる。別の方法としては、大型で幅の広いストラップのシステムを使用することもできる。このようなストラップは、マットレス組立体の周囲全体を延びることもできるし、側面または下面に延びることもできる。ストラップの断面は、仮接着または永久接着のような上記固定方法のうちの1つを内蔵することができる。図6〜図7に示すマットレス組立体のコーナーにパッドまたはキャリア・シートを固定するストラップまたはウェブは、位置安定性を改善する。
【0032】
さらに他の態様の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス組立体32のベッドカバー面に対してパッドまたはキャリア・シートを保持するために、マットレス組立体に取り付けられている保護層内または下に設置することができる。例えば、図8に示すように、保護層40は、層40とマットレス組立体のベッドカバーとの間にパッドまたはキャリア・シートをサンドイッチ状に挟んでいるパッドまたはキャリア・シート21(図8に図示せず)の露出面をカバーしている材料の1つの層であってもよい。他の態様においては、図9に示すように、パッドまたはキャリア・シートを囲み、保護していて、パッドまたはキャリア・シートをポケットまたはエンベロープの縁部に沿った開口部48を通して挿入または取り外すことができるようにする材料のポケットまたはエンベロープ44を形成している布のシートにより、マットレス組立体32に対してパッドまたはキャリア・シート21を保持することができる。接着剤層または面(Velcro(商標))ファスナーにより開口部48を閉じることにより、パッドまたはキャリア・シートを、ポケットまたはエンベロープから選択的に取り外すことができる。保護層40またはポケットまたはエンベロープ44は、センサ・パッドまたはキャリア・シートを尿、水、血液または患者のベッド上にこぼれるかも知れない任意の他の流体から保護するために、Tyvek(商標)(不織高密度ポリエチレン材料)のようなある程度の耐水性を有することが好ましい任意の適当な材料または材料の組合せから形成することができるし、マットレス組立体の頂部側面または底部側面上に設置することができる。保護層は、仮接着または永久接着のような上記方法のうちの任意の方法によりマットレス・ベッドカバー56に固定することができる。一実施形態の場合には、保護層は、使い捨てであり、1人の患者に1日だけというような使い方をされる。他の実施形態の場合には、保護層40またはポケットまたはエンベロープ44は、マットレス・ベッドカバーの代りに、シートまたは他の従来の寝具の表面に対してセンサ・パッドまたはキャリア・シートを保持するために使用することができる。
【0033】
マットレス組立体32に対してパッド21を保持するために耐水性の保護層を使用する場合には、センサ・パッドの一部を形成している外部湿気バリアの代わりに、センサ信号特性および患者の快適さを潜在的に改善する、センサ素子の周囲によりゆったりと適合する、引き延ばすことができるメッシュまたはガーゼ材料を使用することができる。耐水性保護層は使い捨てにすることができ、清掃する必要がない。
【0034】
図10〜図13に示すさらに他の実施形態の場合には、すでに説明したパッドまたはキャリア・シートの形をしているセンサ・アレイをベッドカバーに内蔵させることができる。このような内蔵は、従来のベッドカバーの代わりに、その内蔵部分としてセンサ・アレイを含む新しいベッドカバーを使用することにより行うことができる。別の方法としては、その従来のベッドカバーを含む既存のマットレス組立体を、センサ・アレイを含む追加の新しいマットレス・カバーまたはベッドカバーで囲むことができる。両方の代わりとしての方法は、マットレスにカバーまたはベッドカバーを取り外し可能に取り付けるために、多数の別の方法を単独でまたは組み合わせて使用することができる。これらの方法としては、ジッパー、面ファスナー(例えば、Velcro(商標))、またはマットレスに新しいまたは交換用のカバーまたはベッドカバーを取り付けるためのストラップ、または例えば、ゴムひも、糸またはクリップによりマットレスの基部の周囲にカバーまたはベッドカバーを集め、保持する方法等がある。
【0035】
追加の交換カバーまたはベッドカバーは、対向側面上の1つの側面および下面材料上の患者の接触材料のような2つ以上の材料から形成することができる。センサ・アレイは、材料の2つの層間に配置することができ、次に、アレイを正しい位置に保持するためにこれら2つの層は一緒に密封される。マットレス芯を内部に挿入することができるように、少なくとも1つの開口部をカバーまたはベッドカバー内に設けることができる。この開口部の位置、形状および大きさは、それを密封する方法により種々様々である。
【0036】
図10に示す一実施形態の場合には、カバーまたはベッドカバー56内の縫い目を閉じるためにジッパー52を使用することができる。カバーまたはベッドカバー56は、中線の高さのところでマットレスの4つのすべての側面に沿ってジッパー52により合体する、または1つ、2つ、または3つの側面のみに沿ってジッパーにより合体する2つの半分の部分60、64から形成することができる。別の方法としては、図11に示すように、ジッパー52全体を、側面上ではなく、カバーまたはベッドカバー56の底面68上に設置することもできるし、底面68の周囲の縫い目を閉じるために使用することもできる。面(hook and loop)(Velcro(商標))ファスナーおよび接着テープも、カバーまたはベッドカバー内の開口部の重なっている縫い目を閉じるのに適している。
【0037】
図12に示す他の態様の場合には、大きな開口部70が、マットレス芯35を収容するベッドカバー56の底部に設けられている。次に、開口部を取り巻く織物の周囲を、ベッドカバー内に張力を発生し、滑りを防止するために一緒に集め、縛ることができる。他の実施形態の場合には、ゴムバンド72全体またはその一部を、しっかりと配置する目的でカバーまたはベッドカバーを自動的に引っ張るために、カバーまたはベッドカバーの縁部のところの縁を通すことができる。他の方法としては、縁に糸を通すこともできる。その場合、開口部の大きさを等しくし、小さくするために引き紐により糸が一緒に手で引かれる。
【0038】
図13に示すさらに他の実施形態の場合には、マットレス芯35の周囲にカバーまたはベッドカバー56を引っ張るためにストラップを使用することができる。カバーまたはベッドカバーの底面上には、カバーまたはベッドカバーを正しい位置にしっかりと保持する目的で、ストラップ74、それ故カバーまたはベッドカバーに張力を与える目的で、ジグザグにまたは千鳥状にカバーまたはベッドカバー内の開口部70を横切って延びるように、複数のストラップ74またはタイを配置することができる。好適には、ストラップは、カバーまたはベッドカバーの縁部に沿って配置されている一連の鳩目と係合し、そこを通ることが好ましい。
【0039】
さらに他の実施形態の場合には、磁石(図示せず)をマットレスの下面上のカバーまたはベッドカバーの内側に取り付け、正しい位置に固定するためにカバーまたはベッドカバー内に適当な張力を発生するためにベッド・フレームに接着することができる。
【0040】
図18および図19に示す本発明のこの好ましい態様の場合には、センサ・アレイ21を、ベッドカバー56とマットレス芯35の間に配置されている下層102に取り付けるかまたは埋め込むことができる。好適には、下層は、適合したシートのように芯35の周囲に置かれ芯35に固定され、ベッドカバーで囲まれる薄いウレタン・フィルムであることが好ましい(図19)。センサ・パッドは、ベッドカバー56にセンサ・パッドまたはキャリア・シートを取り付けるのに適しているとすでに説明した方法のうちのいずれかで芯35上の下層の内面または外面に取り付けることができる。この配置は、従来の下層をその一部としてセンサ・アレイを含む新しい下層で置き換えることにより行うことができる。別の方法としては、センサ・アレイを、既存の下層または既存の下層上に置かれた追加の下層に取り付けることもできる。下層にセンサ・アレイを取り付けると、湿気からアレイをさらに保護することができ、患者とセンサ・アレイの間の材料の追加の層により患者はさらに快適に感じる。
【0041】
交換または追加のベッドカバー(図10〜図13)内に取り付けるための、または既存の、追加のまたは交換した下層(図18〜図19)に取り付けまたは内蔵させるための既存のベッドカバー(図4〜図9)にセンサ・アレイを取り付けるための上記すべてのアプローチは、マットレス組立体内に直接センサを内蔵させるという利点を有する。これにより、全マットレス組立体を交換しなくても、センサを効果的に変えたり、交換したりすることができる。
【0042】
他の実施形態の場合には、本発明のセンサ・アレイを、マットレス芯を交換することにより、アレイを既存のマットレス芯内に設置することにより、またはマットレス芯とマットレス・ベッドカバーの頂部または底部間にアレイを設置することにより、マットレス芯自身に内蔵させることもできる。
【0043】
例えば、図14〜図15に示すように、芯(図14)を形成しているフォームまたは他の材料の層82、86間にまたは芯(図15)内にポケット90または開口部を形成し、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を挿入することにより、既存のマットレス芯32内にアレイ21を設置することができる。好適には、ポケットはフォーム芯の表面から材料の矩形のブロック92を除去することにより形成することが好ましい。パッドまたはキャリア・シートは、自立パッドまたはキャリア・シートをベッドカバーの外面に取り付けることができる同じ方法により、接着アンカーまたはストラップを使用してポケット内に固定することができる。好適には、芯から除去した材料のブロック92は、パッドまたはキャリア・シートが開口部内に置かれた後で、任意の適当な手段により交換し、固定することが好ましい。別の方法としては、1つの内蔵ユニットになるように、全マットレス芯をセンサ素子を内蔵させて製造することもできる。次に、既存のマットレス芯を交換するために、この芯を従来のマットレス・ベッドカバーに挿入することができる。
【0044】
さらに他の実施形態(図示せず)の場合には、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス芯の頂面または下面上のマットレス・ベッドカバー56とマットレス芯35の間に設置することができる。パッドまたはキャリア・シート21は、隣接する芯32または隣接するベッドカバー56に固定することができる。いずれにせよ、上記取付方法のほとんど全部を使用することができる。
【0045】
パッドまたキャリア・シート21が比較的小さい場合には、接着およびストラップが適当な取付方法である。別の方法としては、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を、マットレス芯35に機械的に取り付けることができる。図16〜図17は、センサ・パッドまたはキャリア・シート21を正しい位置に固定するために、小型の返しのついたアンカー78をセンサ・パッドまたはキャリア・シート21を通して設置し、マットレス芯内にセットすることができる方法を示す。これらのアンカー78は、取り外し可能に取り付けることもできるし、恒久的に取り付けることもできる。パッドまたはキャリア・シート21の各コーナー、またはパッドまたはキャリア・シートの周囲のようなアンカー78のための複数の位置が必要になる場合もある。アンカー78をマットレス芯の任意の表面上に取り付けることができることを理解できるであろう。
【0046】
カバーの形に類似している大型のパッドまたはキャリア・シートをマットレス芯の周囲に巻くことができ、新しいカバーまたは交換用ベッドカバーをマットレス芯に取り付けるために上記方法により固定することができる。これらは、縫い目の閉鎖、ゴムひもまたは糸の集合、ストラップまたは磁石を含む。
【0047】
上記実施形態のいずれかで使用するセンサ・アレイも、予め形成したセンサ・パッドまたはキャリア・シートに装着するのではなく、マットレス組立体の対応する部分に個々におよび別々に組み立てられ、取り付けられる自立センサ素子から作ることができることを理解できるであろう。しかし、パッドまたはキャリア・シートを使用すれば、楽に確実に、センサ素子の適切な相対的位置を決めることができ、センサ・フィルムに対して追加の構造支持体を供給することができ、マットレス組立体からセンサ・アレイを取り外したり、またはそれに取り付けたりすることが容易にできる。
【0048】
さらに他の態様においては、本発明は、センサ・パッドまたはキャリア・シート21にプロセッサ24を接続するための装置および方法を提供する。ケーブル26に偶発的に加わる力がセンサへの接続を破壊し、センサ・アレイ21をその所望の位置からずらすという点で、プロセッサ24とセンサ21の間に延びるコネクタ・ケーブル26に関して時々問題が起こることを理解できるであろう。本発明の場合には、図20に示すように、ベッドカバー56にアンカー・ボックス27をしっかりと取り付けることによりこの問題を解決することができる。コネクタ・ケーブル26は、ケーブル26に偶発的に加わる力が、アンカー・ボックスを通してベッドカバー56に伝えられ、センサ・アレイ21自身に伝わらないように、プロセッサ24からアンカー・ボックス27に延びるように配置される。
【0049】
図21に示すように、アンカー・ボックス27は、両方が内部空間112と一緒に密封ボックスを形成するハウジング106および蓋108を備えることができる。プリント回路基板110は、内部空間内に装着され、コネクタ・ケーブル26は、プロセッサ24(図21に図示せず)から、アンカー・ボックスの蓋108に設けられているアパーチャを通してプリント回路基板110に延びるように配置されている。コネクタ・ケーブル26は、好適にはハウジングの底面114に位置することが好ましいもう1つの開口部を通して、プリント回路基板からセンサ・アレイ21(図21には図示せず)に延びるようにさらに配置されている。好ましい実施形態の場合には、蓋108は、蓋がベッドカバー56の外側に置かれ、ハウジングが蓋108と並置されているベッドカバーの内側に置かれた場合に、蓋108が、アンカー・ボックス27が、上記有利な結果をもたらすように、ベッドカバーの表面上の正しい位置に固定状態で保持されるように、蓋108とハウジング106の間のベッドカバー56の織物を捕捉しながら、密封接続を達成するためにスナップ・フィットによりハウジング106と係合することができるようにハウジング106に対して構成される。
【0050】
上記説明から、本発明を使用すれば、病院環境で連続受動的監視をサポートするために、種々の異なる方法で患者のマットレスにパッシブ・センサまたはセンサ・アレイを内蔵させることができることを理解することができるだろう。薄い柔軟なセンサは、その上に横たわる患者にとって快適なものであり、使用中、患者の目にも病院スタッフの目にも触れることはない。センサは医療マットレスの所望の特性を維持し、患者の動きによるしわまたは折り目に耐えるだけの丈夫さを有している。
【0051】
本発明の特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、種々の修正を行うことができることを理解することができるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】センサ・アレイ、アンカー・ボックス、プロセッサおよびディスプレイ・デバイス間の関係を示す受動的患者監視システムの略図。
【図2】本発明による受動的患者監視システムの一部として使用するのに適したパッドを形成するセンサ・アレイの部分断面図。
【図2A】図2のセンサ・アレイの他の実施形態の平面図。
【図3】図2の3−3線にほぼ沿って切断した断面図。
【図3A】図2Aの3A−3A線にほぼ沿って切断した断面図。
【図4】マットレスの外面に直接取り付けてある縮尺した、図2または図2Aのセンサ・パッドを示すマットレス組立体の分解斜視図。
【図5】幅の広いストラップを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるための他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図6】幅の狭いストラップを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図7】ウェブを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図8】膜を使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図9】エンベロープまたはポケットを使用してマットレスの表面へ図4のセンサ・パッドを取り付けるためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図10】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むための方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図11】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むための他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図12】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図13】中に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを有するベッドカバー内にマットレス芯を封じ込むためのさらに他の方法を示すマットレス組立体の斜視図。
【図14】マットレス芯の層間に埋め込まれている図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の斜視図。
【図15】マットレス芯材料のブロックを除去することにより形成したマットレス芯内の凹部内に位置する図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の分解斜視図。
【図16】アンカーによりマットレス芯の表面に取り付けられている図4のセンサ・パッドを示すマットレス組立体の斜視図。
【図17】図16の17−17線にほぼ沿って切断した部分断面図。
【図18】構造を示すためにマットレス組立体の一部が分離している下層内に埋め込まれている図4のベッドカバーおよびマットレス芯およびセンサ・アレイの間に位置する下層を含むベッドカバー内に収容されるマットレス芯を示すマットレス組立体の斜視図。
【図19】マットレス芯がベッドカバーにより完全に包まれている場合の図18の19−19線にほぼ沿って切断したマットレス組立体の断面図。
【図20】ベッドカバーに取り付けられているセンサ・アレイおよびアンカー・ボックスの相対位置を示すマットレス組立体の斜視図。
【図21】ベッドカバーに取り付けられているアンカー・ボックスの断面図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯と、
前記マットレス芯を囲むように構成されているベッドカバーとを備え、
前記センサが前記ベッドカバーに取り付けられるシステム。
【請求項2】
前記ベッドカバーが、その間に前記センサを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサが、接着層により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサが、両面接着フィルムにより前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサが、保護層と前記ベッドカバーの表面の間の前記ベッドカバーに取り付けられ、前記保護層が前記ベッドカバーに取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記保護層が、前記センサを封入するエンベロープを形成し、前記センサを選択的に挿入および取り外すことができる請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサが、少なくとも2つのストラップに接続し、前記ストラップが、前記センサを正しい位置に保持するために前記マットレス芯の全周囲を延びるように構成され、前記少なくとも2つのストラップのいずれかが、バックル、面ファスナーのグループから選択したコネクタと接続しているセグメントとして形成される請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ベッドカバーが、縦方向のある寸法および横方向のある寸法を有し、少なくとも1つのストラップが、前記ベッドカバーの全周囲を横方向に延びる連続帯である請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ベッドカバーが、複数のコーナーを有し、少なくとも2つのストラップが、前記センサから延び、前記ベッドカバーの隣接するコーナーと係合する請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記ベッドカバーが、前記芯を挿入するための開口部を形成し、前記ベッドカバーが、前記開口部を密封するように構成されているジッパーを含み、それにより前記ベッドカバーが、前記開口部が密封された場合に前記芯を囲んでいる請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ジッパーが、前記ベッドカバーが前記芯を囲んだ場合に、前記マットレスの高さの中線にほぼ沿って延びるように、前記ベッドカバーに対して位置する請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ジッパーが、前記ベッドカバーが前記芯を囲んだ場合に、前記芯の縁部にほぼ沿って延びるように、前記ベッドカバーに対して位置する請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記パッシブ・センサが圧力感知素子のアレイを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記圧力感知素子が、圧電センサを含む請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記圧力感知素子が、それぞれ2つの対向表面を有し、各表面がフォーム・パッド材料で保護される請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記圧力感知素子が、キャリア・シート上に配置され、前記キャリア・シートが前記ベッドカバーに取り付けられる請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯と、
前記マットレス芯を囲んでいるベッドカバーと、
前記マットレス芯と前記ベッドカバーの間に位置する下層とを備え、
前記センサが前記下層に取り付けられるシステム。
【請求項20】
前記下層が、その間に前記センサ・アレイを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサが、接着剤により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯とを備え、
前記センサが前記芯内に埋め込まれるシステム。
【請求項25】
前記芯が、第1の層および第2の層を含み、各層が前記芯のほぼ全長を延び、前記センサが前記第1の層と前記第2の層の間に位置する請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
ポケットが、前記芯の一部内に形成され、前記センサが前記ポケット内に位置していて、前記ポケットを閉じる芯材料の層によりカバーされる請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記センサが、永久アンカーにより前記芯の表面に取り付けられる請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
前記センサが、取り外し可能なアンカーにより前記芯の表面に取り付けられる請求項24に記載のシステム。
【請求項29】
マットレス組立体にパッシブ・センサを固定するためのシステムであって、前記マットレス組立体が、芯および前記芯を囲んでいるベッドカバーを含み、前記システムが、
開口部を有するハウジングと、
前記開口部を密封するように構成されている取り外し可能な蓋であって、前記蓋およびハウジングが、前記蓋が前記開口部を密封した場合に一緒に空間を形成する蓋と、
前記空間内に位置する回路基板と、
前記回路基板からプロセッサに接続するために延びる第1のケーブルと、
前記回路基板から前記センサに接続するために延びる第2のケーブルとを備え、
前記蓋とハウジングが、前記蓋が前記開口部を密封した場合に、前記ベッドカバーの一部を捕捉するように構成されていて、それにより前記ハウジングを前記ベッドカバーに対して固定位置に保持するシステム。
【請求項30】
前記ハウジングおよび蓋が、相互にスナップ・フィットにより接続するように構成される請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
患者の連続受動的監視をサポートするためにマットレスに接続するためのパッシブ・センサ・システムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
前記マットレスをほぼ囲むように構成されているベッドカバーとを備え、
前記センサが前記ベッドカバーに取り付けられるシステム。
【請求項32】
前記センサが、接着剤により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記ベッドカバーが、その間に前記センサを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
前記センサが、保護層と前記ベッドカバーの表面の間の前記ベッドカバーに取り付けられ、前記保護層が前記ベッドカバーに取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成し、前記ベッドカバーが、前記開口部を密封するように構成されているジッパーを含み、それにより前記ベッドカバーが、前記開口部が密封された場合に前記マットレスを囲んでいる請求項31に記載のシステム。
【請求項38】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、縁が前記開口部を囲んでいて、前記縁が、ゴムバンドが収縮することができる場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成されているゴムバンドを含む請求項31に記載のシステム。
【請求項39】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、縁が前記開口部を囲んでいて、前記縁が、糸に張力がかかった場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成されているある長さの糸を含む請求項31に記載のシステム。
【請求項40】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、ストラップが前記開口部を横切って延びるように配置され、前記ストラップが、前記ストラップに張力がかかった場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成される請求項31に記載のシステム。
【請求項41】
患者の連続受動的監視をサポートするためにマットレスに接続するためのパッシブ・センサ・システムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
前記マットレスに取り付けるために前記センサの表面に取り付けられている接着層とを備えるパッシブ・センサ・システム。
【請求項42】
前記センサ・システムが、圧力感知素子のアレイを含む請求項41に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項43】
前記圧力感知素子が圧電センサを含む請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項44】
前記圧力感知素子が、それぞれ2つの対向表面を有し、各表面がフォーム・パッド材料で保護される請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項45】
前記パッシブ・センサが、前記圧力感知素子が取り付けられるキャリア・シートを含み、前記接着層が前記キャリア・シートに取り付けられる請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項46】
前記接着層が、取り外し可能な保護層を有する両面接着フィルムである請求項41に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項1】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯と、
前記マットレス芯を囲むように構成されているベッドカバーとを備え、
前記センサが前記ベッドカバーに取り付けられるシステム。
【請求項2】
前記ベッドカバーが、その間に前記センサを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記センサが、接着層により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記センサが、両面接着フィルムにより前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサが、保護層と前記ベッドカバーの表面の間の前記ベッドカバーに取り付けられ、前記保護層が前記ベッドカバーに取り付けられる請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記保護層が、前記センサを封入するエンベロープを形成し、前記センサを選択的に挿入および取り外すことができる請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサが、少なくとも2つのストラップに接続し、前記ストラップが、前記センサを正しい位置に保持するために前記マットレス芯の全周囲を延びるように構成され、前記少なくとも2つのストラップのいずれかが、バックル、面ファスナーのグループから選択したコネクタと接続しているセグメントとして形成される請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ベッドカバーが、縦方向のある寸法および横方向のある寸法を有し、少なくとも1つのストラップが、前記ベッドカバーの全周囲を横方向に延びる連続帯である請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ベッドカバーが、複数のコーナーを有し、少なくとも2つのストラップが、前記センサから延び、前記ベッドカバーの隣接するコーナーと係合する請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記ベッドカバーが、前記芯を挿入するための開口部を形成し、前記ベッドカバーが、前記開口部を密封するように構成されているジッパーを含み、それにより前記ベッドカバーが、前記開口部が密封された場合に前記芯を囲んでいる請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ジッパーが、前記ベッドカバーが前記芯を囲んだ場合に、前記マットレスの高さの中線にほぼ沿って延びるように、前記ベッドカバーに対して位置する請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ジッパーが、前記ベッドカバーが前記芯を囲んだ場合に、前記芯の縁部にほぼ沿って延びるように、前記ベッドカバーに対して位置する請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記パッシブ・センサが圧力感知素子のアレイを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記圧力感知素子が、圧電センサを含む請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記圧力感知素子が、それぞれ2つの対向表面を有し、各表面がフォーム・パッド材料で保護される請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記圧力感知素子が、キャリア・シート上に配置され、前記キャリア・シートが前記ベッドカバーに取り付けられる請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯と、
前記マットレス芯を囲んでいるベッドカバーと、
前記マットレス芯と前記ベッドカバーの間に位置する下層とを備え、
前記センサが前記下層に取り付けられるシステム。
【請求項20】
前記下層が、その間に前記センサ・アレイを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサが、接着剤により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記下層の表面に取り付けられる請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
患者の連続受動的監視をサポートするためにベッド内にパッシブ・センサを内蔵するためのシステムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
マットレス芯とを備え、
前記センサが前記芯内に埋め込まれるシステム。
【請求項25】
前記芯が、第1の層および第2の層を含み、各層が前記芯のほぼ全長を延び、前記センサが前記第1の層と前記第2の層の間に位置する請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
ポケットが、前記芯の一部内に形成され、前記センサが前記ポケット内に位置していて、前記ポケットを閉じる芯材料の層によりカバーされる請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記センサが、永久アンカーにより前記芯の表面に取り付けられる請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
前記センサが、取り外し可能なアンカーにより前記芯の表面に取り付けられる請求項24に記載のシステム。
【請求項29】
マットレス組立体にパッシブ・センサを固定するためのシステムであって、前記マットレス組立体が、芯および前記芯を囲んでいるベッドカバーを含み、前記システムが、
開口部を有するハウジングと、
前記開口部を密封するように構成されている取り外し可能な蓋であって、前記蓋およびハウジングが、前記蓋が前記開口部を密封した場合に一緒に空間を形成する蓋と、
前記空間内に位置する回路基板と、
前記回路基板からプロセッサに接続するために延びる第1のケーブルと、
前記回路基板から前記センサに接続するために延びる第2のケーブルとを備え、
前記蓋とハウジングが、前記蓋が前記開口部を密封した場合に、前記ベッドカバーの一部を捕捉するように構成されていて、それにより前記ハウジングを前記ベッドカバーに対して固定位置に保持するシステム。
【請求項30】
前記ハウジングおよび蓋が、相互にスナップ・フィットにより接続するように構成される請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
患者の連続受動的監視をサポートするためにマットレスに接続するためのパッシブ・センサ・システムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
前記マットレスをほぼ囲むように構成されているベッドカバーとを備え、
前記センサが前記ベッドカバーに取り付けられるシステム。
【請求項32】
前記センサが、接着剤により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記センサが、無線周波溶接、超音波溶接およびヒート・シールからなるグループから選択した接着方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記センサが、縫い付け、面ファスナー、および高摩擦からなるグループから選択した取付方法により前記ベッドカバーの表面に取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記ベッドカバーが、その間に前記センサを保持するために一緒に密封されている材料の2つの層を含む請求項31に記載のシステム。
【請求項36】
前記センサが、保護層と前記ベッドカバーの表面の間の前記ベッドカバーに取り付けられ、前記保護層が前記ベッドカバーに取り付けられる請求項31に記載のシステム。
【請求項37】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成し、前記ベッドカバーが、前記開口部を密封するように構成されているジッパーを含み、それにより前記ベッドカバーが、前記開口部が密封された場合に前記マットレスを囲んでいる請求項31に記載のシステム。
【請求項38】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、縁が前記開口部を囲んでいて、前記縁が、ゴムバンドが収縮することができる場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成されているゴムバンドを含む請求項31に記載のシステム。
【請求項39】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、縁が前記開口部を囲んでいて、前記縁が、糸に張力がかかった場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成されているある長さの糸を含む請求項31に記載のシステム。
【請求項40】
前記ベッドカバーが、前記マットレスを挿入するための開口部を形成するように構成され、ストラップが前記開口部を横切って延びるように配置され、前記ストラップが、前記ストラップに張力がかかった場合、前記開口部の大きさを小さくするように構成される請求項31に記載のシステム。
【請求項41】
患者の連続受動的監視をサポートするためにマットレスに接続するためのパッシブ・センサ・システムであって、
患者を監視するためのパッシブ・センサと、
前記マットレスに取り付けるために前記センサの表面に取り付けられている接着層とを備えるパッシブ・センサ・システム。
【請求項42】
前記センサ・システムが、圧力感知素子のアレイを含む請求項41に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項43】
前記圧力感知素子が圧電センサを含む請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項44】
前記圧力感知素子が、それぞれ2つの対向表面を有し、各表面がフォーム・パッド材料で保護される請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項45】
前記パッシブ・センサが、前記圧力感知素子が取り付けられるキャリア・シートを含み、前記接着層が前記キャリア・シートに取り付けられる請求項42に記載のパッシブ・センサ・システム。
【請求項46】
前記接着層が、取り外し可能な保護層を有する両面接着フィルムである請求項41に記載のパッシブ・センサ・システム。
【図1】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公表番号】特表2007−525266(P2007−525266A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554274(P2006−554274)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/005460
【国際公開番号】WO2005/079530
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(504361632)ホアナ メディカル、インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2005/005460
【国際公開番号】WO2005/079530
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(504361632)ホアナ メディカル、インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
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