説明

情報入力装置およびナビゲーション装置

【課題】不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができ、本当に連続的に操作量を変化させたいと意図して連続的な押下に対応する操作をした場合にだけ、連続的に操作量が変化する情報入力装置およびナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】操作キーの押下状態がオンになってからの経過時間がある一定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合に、当該2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させるようにしたので、不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報入力装置に関わり、特に、車載用のナビゲーション装置に好適な情報入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車載用のオーディオ装置やナビゲーション装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、携帯電話機、家庭用のテレビやオーディオ機器等の各種情報機器においては、操作キーを押下することにより、音量、明度、色、コントラスト等をユーザが簡単に調整できる。
この際、例えば、音量を例にして説明すると、音量アップ用の操作キーを断続的に押下(短押し)すると、1ステップだけ音量がアップし、連続的に押下(長押し)すると、連続的に(高速で)最大音量までアップするものが知られている。
【0003】
しかし、操作キーを押し続けるだけで音量を増加できるために、不意に操作キーを押し続けてしまった場合や、故障や不具合により、断続的な押下であるにもかかわらず連続的な押下であると判断されてしまった場合など、不意に大音量が出る可能性があり、特に自動車の運転中にこのような問題が生じた場合には、運転者が驚いて運転操作を誤る等のおそれがあり、大変危険であった。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1には、操作キーの押下時間が基準値以上になったら、その基準値に対応した音量で停止する音量調節装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−245709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような従来技術では、本当に音量を上げ続けたい場合であっても、一旦途中で停止してしまうため、手間がかかるという課題があった。また、操作キーが押下される時点の音量が既にある程度大きな音量に設定されていた場合には、押下時間が基準値に達するまでに最大音量になってしまうおそれがあり、特に自動車の運転中には、依然として大変危険であるという課題があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができ、本当に連続的に操作量を変化させたいと意図して連続的な押下に対応する操作をした場合にだけ、連続的に操作量が変化する情報入力装置およびナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、この発明は、操作キーを押下して所望の操作量に調整することが可能な情報入力装置において、前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオンになった時からの経過時間が第1所定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオフになったことを検出し、前記操作キーの押下状態がオフになっている時間が第2所定時間以内に前記操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合には、前記操作キーの押下状態が2回目のオンになった時からの経過時間が第3所定時間以上であれば、前記2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明の情報入力装置によれば、操作キーの押下状態がオンになってからの経過時間がある一定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合に、当該2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させるようにしたので、不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明における情報入力装置の概略正面図である。
【図2】図1に示す情報入力装置のブロック図である。
【図3】音量を上げる操作キー1を押下した場合の、故障時などのタイミングチャートを示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1における、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のタイミングチャートを示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1における、操作キー1の押下状態としてオン→オフ→オンが検出された場合の処理動作を説明するフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2における、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のタイミングチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明における情報入力装置の概略正面図であり、図2は、図1に示す情報入力装置のブロック図である。この情報入力装置は、複数の操作キー1を有する入力部2と、入力部2からの入力指示(キー操作)を受けて、当該キー操作を解析し、入力指示に対応した制御および出力を行う制御部3、制御部3からの出力指示により表示および音声出力を行う表示部4および音声出力部5、操作量や経過時間の設定値および計測値等を記憶する記憶部6を備えている。なお、制御部3と記憶部6は、必要に応じて情報のやりとりを行っている。
【0011】
この情報入力装置では、操作キー1の押下により、音量、明度、色、コントラストの調整や、ラジオの放送局(周波数)の選局などを行うことができる。そして、制御部3は、操作キー1の断続的な押下により操作量を1ステップずつ変化させ、連続的な押下により操作量を連続的に変化させるものであるが、この発明では「連続的な押下」であると判断する際の条件が、従来とは異なるものである。
なお、操作キー1は、ハードキー(スイッチ、ボタン)でも、画面上のソフトキーやタッチパネル式のタッチキーでも、いずれのキーであってもよい。
【0012】
図3は、例えば、音量を上げる操作キー1を押下した場合の、故障時などのタイミングチャートを示す図である。
図3(a)は、操作キー1が長時間押下されていない(オフであった)状態から、不意なキー操作や故障などにより連続的に押下された(長押しされた)状態になった場合のタイミングチャートと動作結果を、従来技術(図3(b))と比較して示したものである。この場合、従来では、キーの押下時間がある一定時間T(例えば、1秒)を超えた場合に、連続的な押下(長押し)であると判断され、音量が連続的にアップしていたが、この発明では従来とは異なり、図3に示すような操作によっては、すなわち、オンが検出されてから所定時間(第1所定時間=T0)経過してもオフを検出しなかった場合には、何の処理も行われない(音量を変化させない)。
【0013】
このように、この発明では、いわゆる長押し操作によって操作キー1が連続的に押下されていると認識された場合であっても、その押下時間が第1所定時間T0(例えば、3秒)以上になってもオンの状態が継続している場合には、使用者が意図せずに不意に操作キー1を押下してしまっている、または、故障などにより接点が入り続けてしまっている状態であると判断して、音量を変化させずに処理を終了する。
【0014】
一方、図4は、実施の形態1における、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のタイミングチャートを示す図である。
図4(a)は、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のキー操作とタイミングチャートと動作結果を、従来技術(図4(b))と比較して示したものである。この発明では、図4(a)に示すように、操作キー1が押下されてオンであることが検出された後、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると、この操作キー1の押下状態がオフになっている時間(t1)が計測され、このオフの時間(t1)が所定時間(第2所定時間=T1)以内に再び操作キー1が押下されて2回目のオンになったか否かが判定される。そして、2回目のオンが検出された場合に、この2回目のオンが継続している時間(t2)が所定時間(第3所定時間=T2)以上であれば、2回目のオンが継続している間、音量が連続的にアップし続ける。なお、この2回目のオンが検出された場合に、t2<T2であれば、断続的な押下が行われているだけであると判断され、1ステップだけ音量がアップする。
【0015】
図5は、操作キー1の押下状態としてオン→オフ→オンが検出された場合の処理動作を説明するフローチャートである。図4(a)で説明したとおり、操作キー1が押下されてオンであることが検出された後、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると、この操作キー1の押下状態がオフになっている時間(t1)が計測され、記憶部6に記憶される。
【0016】
この状態で、再び操作キー1が押下されて2回目のオンになると、操作キー1がオフになっていた時間(t1)が第2所定時間T1(例えば、0.2秒)以内であるか否かが判定される(ステップST1)。ここで、t1>T1の場合(ステップST1のNOの場合)には、1回目の押下(オン)と2回目の押下(オン)は別々のものと判断され、このフローの処理としては終了する。なお、第2所定時間T1は、予め設定されて記憶部6に記憶されているものとする。
【0017】
一方、t1≦T1の場合(ステップST1のYESの場合)には、オン→オフ→オンが検出されたと判断され、さらに、2回目のオンが検出されてからの時間(t2)が第3所定時間T2(例えば、0.2秒)以上であるか否かが判定される(ステップST2)。ここで、t2<T2の場合(ステップST2のNOの場合)にも、1回目の押下(オン)と2回目の押下(オン)は別々のもの(断続的な押下(オン)が行われているだけである)と判断され、このフローの処理としては終了する。なお、第3所定時間T2についても、予め設定されて記憶部6に記憶されているものとする。
【0018】
一方、t2≧T2の場合(ステップST2のYESの場合)には、連続的な押下が行われたと判断され、2回目のオンの押下時間に応じて、2回目のオンの押下状態が継続している間、すなわち、操作キー1が再びオフになるまでの間(ステップST4のNOの場合)、音量が連続的にアップする(ステップST3)。そして、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると(ステップST4のYESの場合)、音量を連続的にアップする動作を停止し(ステップST5)、処理を終了する。
【0019】
このように、この発明では、操作キー1のオン→オフ→オンを検出し、さらに、オフの時間が第2所定時間T1以内であり、かつ、2回目にオンになった時からの経過時間が第3所定時間T2以上であって2回目のオンが継続している場合に、操作量を連続的に変化させることを意図した操作が行われたと判断して、操作量を連続的に変化させるようにしたので、図3(a)に示すように、不意なキー操作や故障などにより操作キー1が押下され続けていると認識された場合であっても、何も変化しない。したがって、例えば自動車の運転中に、音量アップのための操作キー1が不意に押下されたり故障などにより押下され続けていると認識された場合であっても、音量が不意に最大音量になってしまい、運転に支障をきたすという危険を防止することができる。
【0020】
また、図4に示すように、従来では、操作キー1の押下時間がある一定時間T(例えば、1秒)を超えた場合に、連続的な押下(長押し)であると判断され、音量が連続的にアップしていたが、この発明では、オン→オフ→オンが検出された際に、2回目のオンになった時からの経過時間が所定時間T2(例えば、0.2秒)以上であれば連続的な押下(長押し)であると判断されるため、操作時間の短縮をはかることができるという効果もある。
【0021】
ここで、TよりもT2を短くすることができる理由について、念のため説明しておく。通常の1回のみの断続的な操作キー1の押下の場合には、押下時間は操作者や状況に応じてバラツキがあり、一般的な押下時間(例えば、0.5秒)よりも長めに連続的な押下時間(長押し時間)の下限を設定しておく必要があるため、Tは例えば1秒に設定すればよい。一方、連続的な押下を意図してオン→オフ→オンの操作を行う場合には、通常は1回目のオン→オフを素早く行うと考えられるため、2回目のオンになった時からの経過時間の下限は、一般的な素早い押下時間(例えば、0.1秒)よりも長めに設定しておけばよい。なお、オン→オフ→オンという素早い操作においては、オフである時間の上限も一般的な素早いオフ時間(例えば、0.1秒)よりも長めに設定しておけばよいため、オフ時間の上限T1は例えば0.2秒に、そして、2回目のオンになった時からの経過時間の下限T2は例えば0.2秒に設定することができる。このように、従来のような単なる連続的な押下(長押し)の判断時間Tよりも短い時間で判断することができるので、操作時間の短縮をはかることができる。
【0022】
以上のとおり、この発明の実施の形態1における情報入力装置によれば、操作キーの押下状態がオンになってからの経過時間がある一定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合に、当該2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させるようにしたので、不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができる。
【0023】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2における情報入力装置は、実施の形態1とは、操作量を連続的に変化させる際の条件が異なるのみであり、その他の概略正面図やブロック図、および、故障時などのタイミングチャートについては、実施の形態1の図1〜図3と同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0024】
図6は、実施の形態2における、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のタイミングチャートを示す図である。
図6(a)は、操作キー1を押下することにより音量を連続的に上げる場合のキー操作とタイミングチャートと動作結果を、従来技術(図6(b))と比較して示したものである。この発明では、図6(a)に示すように、操作キー1が押下されてオンであることが検出された後、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると、この操作キー1の押下状態がオフになっている時間(t1)が計測され、このオフの時間(t1)が所定時間(第2所定時間=T1)以内に再び操作キー1が押下されて2回目のオンになったか否かが判定される。そして、2回目のオンが検出された場合に、1回目のオンが解除されてからの時間(t3)が所定時間(第3所定時間=T3)以上であれば、2回目のオンが継続している間、音量が連続的にアップし続ける。なお、この2回目のオンが検出された場合に、t3<T3であれば、断続的な押下が行われているだけであると判断され、1ステップだけ音量がアップする。
【0025】
この実施の形態2における、操作キー1の押下状態としてオン→オフ→オンが検出された場合の処理動作を説明するフローチャートについては、図5のステップST2が「t3≧T3?」に代わるだけであるので、図示を省略する。図6(a)で説明したとおり、操作キー1が押下されてオンであることが検出された後、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると、この操作キー1の押下状態がオフになっている時間(t1)が計測され、記憶部6に記憶される。また、1回目のオンが解除されてからの経過時間(t3)も計測されている。
【0026】
この状態で、再び操作キー1が押下されて2回目のオンになると、操作キー1がオフになっていた時間(t1)が第1所定時間T1(例えば、0.2秒)以内であるか否かが判定される(ステップST1)。ここで、t1>T1の場合(ステップST1のNOの場合)には、1回目の押下(オン)と2回目の押下(オン)は別々のものと判断され、このフローの処理としては終了する。なお、第1所定時間T1は、予め設定されて記憶部6に記憶されているものとする。
【0027】
一方、t1≦T1の場合(ステップST1のYESの場合)には、オン→オフ→オンが検出されたと判断され、さらに、1回目のオンが解除されてからの時間(t3)が第3所定時間T3(例えば、0.3秒)以上であるか否かが判定される(ステップST2)。ここで、t3<T3の場合(ステップST2のNOの場合)にも、1回目の押下(オン)と2回目の押下(オン)は別々のもの(断続的な押下(オン)が行われているだけである)と判断され、このフローの処理としては終了する。なお、第3所定時間T3についても、予め設定されて記憶部6に記憶されているものとする。
【0028】
一方、t3≧T3の場合(ステップST2のYESの場合)には、連続的な押下が行われたと判断され、2回目のオンの押下時間に応じて、2回目のオンの押下状態が継続している間、すなわち、操作キー1が再びオフになるまでの間(ステップST4のNOの場合)、音量が連続的にアップする(ステップST3)。そして、操作キー1が離されて(押下が解除されて)オフになると(ステップST4のYESの場合)、音量を連続的にアップする動作を停止し(ステップST5)、処理を終了する。
【0029】
このように、この発明の実施の形態2では、操作キー1のオン→オフ→オンを検出し、さらに、オフの時間が第2所定時間T1以内であり、かつ、1回目のオンからオフに変化した時からの経過時間が第3所定時間T3以上であって2回目のオンが継続している場合に、操作量を連続的に変化させることを意図した操作が行われたと判断して、操作量を連続的に変化させるようにしたので、図3(a)に示すように、不意なキー操作や故障などにより操作キー1が押下され続けていると認識された場合であっても、何も変化しない。したがって、例えば自動車の運転中に、音量アップのための操作キー1が不意に押下されたり故障などにより押下され続けていると認識された場合であっても、音量が不意に最大音量になってしまい、運転に支障をきたすという危険を防止することができる。
【0030】
また、図6に示すように、従来では、操作キー1の押下時間がある一定時間T(例えば、1秒)を超えた場合に、連続的な押下(長押し)であると判断され、音量が連続的にアップしていたが、この発明では、オン→オフ→オンが検出された際に、1回目のオンからオフに変化した時からの経過時間が所定時間T3(例えば、0.3秒)以上であれば連続的な押下(長押し)であると判断されるため、操作時間の短縮をはかることができるという効果もある。
【0031】
ここで、TよりもT3を短くすることができる理由については、実施の形態1においても同様の説明をしたので、ここでは説明を省略するが、1回目のオンからオフに変化した時からの経過時間の下限T3は、一般的な素早いオフ時間(例えば、0.1秒)と一般的な素早い押下時間(例えば、0.1秒)を考慮して、それらを足し合わせたものよりも長めに設定しておけばよいため、例えば0.3秒に設定している。このように、従来のような単なる連続的な押下(長押し)の判断時間Tよりも短い時間で判断することができるので、操作時間の短縮をはかることができる。
さらに、この実施の形態2では、操作キー1の押下状態がオフになっている時間t1も、1回目のオンが解除されてからの経過時間t3も、計測を開始するのは同じ、操作キー1の押下状態がオンからオフに変化した時であるから、タイマーとしては1つで済むという効果もある。
【0032】
以上のとおり、この発明の実施の形態2における情報入力装置によれば、実施の形態1と同様に、操作キーの押下状態がオンになってからの経過時間がある一定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合に、当該2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させるようにしたので、不意なキー操作や故障などにより操作キーが押下され続けていると誤認識されて連続的に操作量が変化してしまう危険を防ぐことができる。
また、複数計測する時間のためのタイマーを1つで済ませることができるため、部品点数を少なくすることができるという効果もある。
【0033】
なお、上記の実施の形態1,2では、音量を上げる操作キー1について説明したが、音量以外にも、明度、色、コントラストの調整や、ラジオの放送局(周波数)の選局など、断続的な押下により操作量を1ステップずつ変化させ、連続的な押下により操作量を連続的に変化させる操作キーであれば、どのような操作キーにも適用できる。
また、この情報入力装置は、特に車載用のオーディオ装置やナビゲーション装置に好適であるが、その他、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、携帯電話機、家庭用のテレビやオーディオ機器等、各種情報機器に適用することができる。
【0034】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 操作キー、2 入力部、3 制御部、4 表示部、5 音声出力部、6 記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作キーを押下して所望の操作量に調整することが可能な情報入力装置において、
前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオンになった時からの経過時間が第1所定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、
前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオフになったことを検出し、前記操作キーの押下状態がオフになっている時間が第2所定時間以内に前記操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合には、前記操作キーの押下状態が2回目のオンになった時からの経過時間が第3所定時間以上であれば、前記2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させる
ことを特徴とする情報入力装置。
【請求項2】
操作キーを押下して所望の操作量に調整することが可能な情報入力装置において、
前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオンになった時からの経過時間が第1所定時間以上である場合には、操作量を変化させずに処理を終了し、
前記操作キーの押下状態がオンであることを検出した後、前記操作キーの押下状態がオフになったことを検出し、前記操作キーの押下状態がオフになっている時間が第2所定時間以内に前記操作キーの押下状態が2回目のオンになったことを検出した場合には、前記操作キーの押下状態がオフになった時からの経過時間が第3所定時間以上であれば、前記2回目のオン信号が継続する間、前記操作量を連続的に変化させる
ことを特徴とする情報入力装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の情報入力装置を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−248080(P2012−248080A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120533(P2011−120533)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】