説明

情報共有システム

【課題】筆記式試験においても、試験問題の作成も含め、利用者の解答入力から採点結果の表示による確認までを、完全にペーパレスで迅速に行うことを課題とする。
【解決手段】情報端末が、情報管理装置から配信された共有情報を記憶し、表示部に表示された共有情報に含まれる複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答情報を、画面上であってその解答情報を入力すべき所定の位置に入力する入力部と、入力された解答情報を情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、情報管理装置から送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信し、表示する採点結果受信部とを備え、情報管理装置が、共有情報と、解答情報と、情報端末の利用者のユーザ情報とを記憶する記憶部と、共有情報を情報端末へ配信する情報配信部と、共有情報に基づいて解答情報に対する採点を行う自動採点部と、採点結果を情報端末へ送信する採点結果送信部を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報共有システムに関し、特に、ネットワークを介して接続された多数の情報端末で試験問題などの共有情報の入力,解答入力,採点および結果の通知等の一連の処理を、ペーパレスで行うことのできる情報共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入学試験などを行う場合、受験者は指定された日時に、指定された場所へ行き、試験問題と解答用紙が配布され、配布された解答用紙に解答を記入した後、その解答用紙を回収し、採点者が採点し、採点結果を後日受験者に通知することが行われている。
また、採点効率を向上させるために、いわゆるマークシート式の解答用紙を用いて、受験者が所望の位置のマークを塗りつぶし、マークされた位置を機械的に読み取って採点するようにした試験も行われている。
さらに、試験日に関係なく、ネットワーク接続環境において受験でき、受験後ただちに合否判定を行うeラーニング等の自動採点システムも提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、ガイダンス・出題内容等を表示する表示部と、メニュー選択、個人情報・回答入力などを行なう入力部と、受験料、端末使用料を受取るための現金入出金部と、答案用紙・試験結果を印刷する印刷部と、本人確認書類、申込書、答案の読み取りを行なう書画カメラと、申込書、答案を回収する書類回収機構と、面接試験を実施するためのTV会議部と、試験中の挙動を監視する監視カメラを具備した無人自動試験機と、試験問題と回答を格納した問題データベースと、受験者の個人情報を登録する受験者データベースと、面接試験および不正行為監視用のTV会議部とを具備した管理端末とからなり、管理端末で、ネットワークを介して送信された答案を採点・評価して、さらに監視カメラとTV会議部で撮影した試験中の利用者の挙動から、不正行為の有無を判定し評価に加味して合否判定を行う自動試験システムが、提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−290412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の試験の場合、英会話の会話式試験のような音声認識を行う特別な試験を除いて、いずれも紙媒体を利用して、試験を実施している。
試験場へ出向いて受験する場合や、マークシート式の解答用紙を用いる場合も、紙媒体の解答用紙を回収し、採点した後、採点結果や合否を受験者に郵便や電子メール等で通知するので、受験者は、採点結果や模範解答等を、受験直後に知ることができない。
【0006】
また、特許文献1では、多岐選択式の場合、タッチパネル付きモニタを用いて、選択肢の番号に接触することにより解答を入力するものが示されているが、文字列の入力ではなく、番号を選択することによって解答を入力するものに限られる。また、受験者が文字入力をすることが必要な筆記式の試験では、紙媒体である答案用紙の印刷と、解答後の答案用紙を画像として読み取るという処理が必要であり、従来のように紙媒体を介在させた試験を行う必要がある。この場合、受験者自らが、印刷や画像読み取りの操作を、ガイダンスに従って行う必要があり、試験そのもの以外の特別な操作を受験者に要求するため、操作に不慣れな者にとっては操作ミスをする場合もあり、受験者にかける操作負担が大きい。
したがって、従来、受験者の文字等の入力が必要な試験では、紙媒体の介在が必要であり、完全なペーパレスによって試験を行うものではなく、採点結果の通知は、後日行われることが多く、特許文献1における筆記式や会話式の試験の場合では、管理端末のオペレータが各受験者の解答をチェックして採点をするので、多数の受験者がある場合には、採点や集計に時間がかかり、試験終了後すぐに採点結果を全員に通知するのは、困難であった。
【0007】
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、筆記式試験の場合でも、試験問題の作成から、受験者の解答入力や採点も含め、採点結果の通知までを、紙媒体を介さずに、完全にペーパレスで迅速に行うことのできる情報共有システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、共有情報を予め備えた情報管理装置と、その共有情報を利用する情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムであって、前記情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共有情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に含まれる複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答情報を、前記表示部の画面上であってその解答情報を入力すべき所定の位置に、入力する入力部と、前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信し、かつその採点結果を表示部に表示する採点結果受信部とを備え、前記情報管理装置が、前記共有情報と、前記情報端末から送信された解答情報と、前記情報端末の利用者のユーザ情報とを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を、前記情報端末へ配信する情報配信部と、前記第2の記憶部の共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システムを提供するものである。
【0009】
これによれば、情報端末の利用者は、表示画面を見ながらその表示画面上の所定の位置に解答情報を入力し、その解答情報に対して採点を行った結果である採点結果もその情報端末の表示部に表示されるので、利用者が解答を開始してから、その解答に対する採点結果である点数などを利用者が確認するまでの処理を、完全にペーパレスで実施することが可能となる。
また、利用者の解答情報に対して自動的な採点を行うことにより、マークシート式または筆記式のどちらの解答方式であったとしても、情報管理装置側に担当者が不在でも、情報端末の利用者は、所定の入力操作を行うだけで、迅速かつマンツーマン的に、解答に対する採点結果を、その情報端末の画面上で確認することができる。
【0010】
また、この発明は、情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続され、第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信し、前記情報管理装置が、前記共有情報を他の複数の情報端末へ配信する情報共有システムであって、前記他の複数の情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、前記共通情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報に含まれる複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答情報を、前記表示部の画面上であってその解答情報を入力すべき所定の位置に、入力する入力部と、前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信し、かつその採点結果を表示部に表示する採点結果受信部とを備え、前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報を登録する情報登録部と、前記他の複数の情報端末からそれぞれ送信された解答情報と登録する解答データ登録部と、前記登録された共有情報と、解答情報と、前記接続された情報端末を利用する者のユーザ情報とを記憶する第2の記憶部と、前記共有情報を前記他の複数の情報端末へ配信する情報配信部と、前記登録された共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記解答情報を送信してきた情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システムを提供するものである。
【0011】
これによれば、複数の情報端末において、各利用者が表示画面を見ながらその表示画面上の所定の位置に解答情報を入力し、その解答情報に対して採点を行った結果である採点結果も、それぞれの情報端末の表示部に表示されるので、利用者が同一の共有情報に対する解答を開始してから、その解答に対する採点結果である点数などの確認するまでの処理を、複数の利用者すべてに対して、完全にペーパレスで実施することが可能となる。
また、解答情報の入力と採点結果の送信は、各情報端末ごとに行われるので、従来の試験のように、多数の利用者が同時かつ同じ場所で解答する必要はなく、他人の解答や正解を事前に知ることができない状況を確保することを条件として、各利用者は、自己の所有する情報端末などを用いて、自分の都合のよい時間にいつでも解答することが可能となる。
さらに、自動的な採点を行うようにしているので、マークシート式または筆記式のどちらの解答方式であっても、各利用者は迅速かつ容易に、採点結果を各自の情報端末で確認することができる。
【0012】
また、前記共有情報は、利用者が解答する試験問題と、その試験問題の各解答項目ごとの正解データとを含み、前記自動採点部は、前記共有情報の正解データと前記解答情報との対応する解答項目同士を比較することにより、解答情報の採点を行うことを特徴とする。
これにより、予め記憶された共有情報の中の正解データと、利用者が入力した解答データとの比較を、各解答項目ごとに行うので、マークシート式のみならず筆記式の試験を受ける場合でも、利用者は、自分が受験した情報端末で、採点結果を迅速かつ容易に確認することができる。
【0013】
また、前記自動採点部は、前記第2の記憶部に記憶された共有情報と前記情報端末から送信された解答情報とが、文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較を行い、前記共有情報と解答情報とが、手書き入力された文字の場合は、その手書き入力された文字のストローク情報同士の比較、その手書き入力された文字を文字認識した認識結果同士の比較、あるいは、前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理、および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を行うことにより、前記解答情報の採点を行うことを特徴とする。
これにより、利用者が予め準備された正解データと完全に同一の解答をした場合と、同一ではないが意味的に正解とみなしてもよいような解答をした場合にも対応可能な採点が可能となり、柔軟性および公平性を考慮した試験を提供できる。
【0014】
また、前記入力部は、前記解答情報を、手書き情報により入力することが可能なタブレットと、所定の文字列データおよび記号データを入力することが可能なキーボードとの少なくともどちらか一方を備え、前記タブレットは、前記表示部の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備え、表示部に表示された前記共有情報の所定の解答情報入力位置に対応する入力検知部に、前記解答情報を手書き入力することを特徴とする。
これによれば、たとえば筆記式の解答を要求する試験でも、解答情報を手書き入力することが可能となり、しかもタブレットを用いることにより、紙媒体を介さずに、解答情報を入力することができる。
【0015】
また、前記情報管理装置は、前記情報端末から送信される端末利用者のユーザ情報と、前記第2の記憶部に記憶されたユーザ情報とを比較するユーザ照合部と、ユーザ照合部の比較結果に基づいて、前記情報端末を起動すべき端末モードを決定し、決定された端末モードの情報をその情報端末へ送信する端末モード通知部とを、さらに備え、前記共有情報が入力される第1の情報端末は、前記情報管理装置から送信される端末モード情報を受信する端末モード受信部をさらに備え、受信された端末モード情報が、共有情報の入力を許可することを意味する教師モードであることを特徴とする。
これにより、利用者が利用する情報端末のうち、共有情報を入力することのできる第1の情報端末は、情報管理装置から送信される端末モードによって決定されるので、共有情報を入力するための専用の情報端末を予め準備する必要はなく、すべての情報端末に共有情報を入力する機能を予め備えておくことにより、必要に応じて情報端末を共有情報を入力する端末として使用することができる。
【0016】
また、この発明は、情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続され、第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信するステップと、第2の情報端末において入力された解答情報を前記情報管理装置へ送信するステップと、前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報と、前記第2の情報端末から送信された解答情報とを受信するステップと、前記受信された共有情報と解答情報との対応する解答項目同士を比較することにより前記解答情報の採点をするステップと、その採点の結果を、前記第2の情報端末へ送信するステップと、前記第2の情報端末が、前記採点の結果を表示させるステップとを備え、前記入力される解答情報は、前記第2の情報端末に備えられた表示部に表示された共有情報の中の所定の解答入力位置に重ね合わせて手書き入力するか、または、その解答入力位置にデータ入力することを特徴とする情報共有システムの情報共有方法を提供するものである。
さらに、コンピュータに、前記した情報共有方法の各ステップを実行させるための情報共有システムのプログラムを提供するものである。
【0017】
また、この発明は、ネットワークを介して接続されかつ複数の解答項目を有する共有情報を保存している情報管理装置から、配信された前記共有情報を記憶する記憶部と、前記共有情報を表示する表示部と、前記表示された共有情報の各解答項目に対応して、解答情報を入力する入力部と、前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信する採点結果受信部とを備えたことを特徴とする情報端末を提供するものである。
ここで、前記共有情報が、利用者が解答する試験問題であり、前記入力部によって前記試験問題の解答項目に対する解答情報の入力を終了し、前記解答データ処理部がその入力したすべての解答情報を送信した後、前記情報管理装置に対して、解答情報の採点をすることを要求する情報を送信する採点要求部をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、前記情報管理装置から送信される端末モード情報を受信する端末モード受信部を備え、前記受信される端末モード情報は、前記情報管理装置に予め記憶された端末利用者のユーザ情報によって定められる情報であり、かつ前記試験問題とその問題に対する正解データを入力する機能を実行する教師モード、および前記試験問題の各解答項目に対して解答情報を入力する機能を実行する受験者モードのいずれかであり、前記受信した端末モード情報に基づいて、前記教師モードあるいは受験者モードのいずれかの機能を実行できるように起動させる端末起動部を備えたことを特徴とする。
また、前記入力部は、前記解答情報を、手書き情報により入力することが可能なタブレットおよび文字列データとして入力することが可能なキーボードの少なくともどちらか一方を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、この発明は、ネットワークを介して接続された情報端末から送信された共有情報および解答情報を登録する情報登録部と、前記登録された共有情報および解答情報と、前記情報端末を利用する者のユーザ情報とを記憶する記憶部と、前記記憶された共有情報を前記情報端末へ配信する情報配信部と、前記登録された共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記解答情報を送信してきた情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報管理装置を提供するものである。
ここで、前記情報端末から送信される端末利用者のユーザ情報と、前記記憶部に記憶されたユーザ情報とを比較するユーザ照合部と、ユーザ照合部の比較結果に基づいて、前記情報端末を起動すべき端末モードを決定し、決定された端末モードをその情報端末へ送信する端末モード通知部とを、さらに備えることを特徴とする。
また、前記自動採点部は、前記記憶された共有情報と、前記解答情報との対応する解答項目同士を比較する比較処理を実行することにより採点を行い、前記比較処理は、両者が文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較、両者が手書き入力された文字の場合は、その手書き入力のストローク情報同士の比較、手書き入力された文字の文字認識によって生成された認識結果同士の比較、あるいは前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を実行することにより行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、情報端末の利用者は、情報端末の表示部の表示画面上の所定の位置に解答情報を入力し、採点結果も表示部に表示されるので、利用者が解答を開始してから、その解答に対する採点結果を確認するまでの処理を、完全にペーパレスで実施することができる。
また、情報管理装置に記憶された共有情報に基づいて、利用者が入力した解答情報に対する採点を自動的に行うので、筆記式の解答方式であっても、利用者が所定の入力操作を行うだけで、迅速かつ容易に、利用者が解答情報の入力を行った情報端末で採点結果を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】情報共有システムの一実施例の概略構成図である。
【図2】試験端末の一実施例の構成ブロック図である。
【図3】サーバの一実施例の構成ブロック図である。
【図4】サーバに記憶されるユーザ情報と試験問題の説明図である。
【図5】サーバに記憶される正解データと解答データの説明図である。
【図6】端末の起動処理のフローチャートである。
【図7】端末の終了処理のフローチャートである。
【図8】サーバにおけるユーザ管理処理のフローチャートである。
【図9】サーバにおける端末終了処理のフローチャートである。
【図10】端末における試験問題送信処理のフローチャートである。
【図11】サーバにおける試験問題登録処理のフローチャートである。
【図12】端末における正解データ送信処理のフローチャートである。
【図13】サーバにおける正解データ登録処理のフローチャートである。
【図14】端末における解答データ送信処理のフローチャートである。
【図15】サーバにおける解答データ登録処理のフローチャートである。
【図16】端末における採点結果受信処理のフローチャートである。
【図17】サーバにおける採点処理のフローチャートである。
【図18】起動処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図19】終了処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図20】試験問題の送信登録処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図21】正解データの送信登録処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図22】解答データの送信登録処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図23】採点要求と受信および採点処理に対し、端末とサーバ間の通信シーケンスの説明図である。
【図24】ログイン操作をする表示画面の説明図である。
【図25】教師モードの初期画面の説明図である。
【図26】試験問題登録用の初期画面の説明図である。
【図27】試験問題登録時のファイル名表示画面の説明図である。
【図28】試験問題登録時のファイル名表示画面の説明図である。
【図29】試験問題登録時のファイル名表示画面の説明図である。
【図30】試験問題に正解データを入力する表示画面の説明図である。
【図31】試験問題に解答データを入力する表示画面の説明図である。
【図32】解答終了後の採点結果を要求する表示画面の説明図である。
【図33】採点結果の表示画面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
以下の実施例では、この発明の情報端末を、試験端末または単に端末と記す。また、この発明の情報管理装置を、サーバと記す。
また、共有情報には、原則として、試験問題と、正解データが含まれるものとする。ただし、サーバから受験者モードの端末へ配信される共有情報には、試験問題が含まれ、正解データは含まれない。
第1の記憶部は、端末の記憶部61に相当し、第2の記憶部はサーバの記憶部141に相当する。
共有情報を登録する情報登録部は、サーバの試験問題登録部167と、正解データ登録部168とに対応する。
解答情報は、解答データと称する。
第1の情報端末は、教師モードの端末に相当する。端末起動部は、端末の教師モード起動部76と、受験者モード起動部77とに対応する。
【0023】
<この発明の情報共有システムの構成>
図1に、この発明の情報共有システムの一実施例の概略構成図を示す。
図1において、この発明の情報共有システムは、主として、1台のサーバ1と、複数台の試験端末(以下、単に端末とも呼ぶ)2とから構成される。
サーバ1と、各試験端末2とは、ネットワークを介して接続される。
【0024】
サーバ1は、共有情報等の保存と提供を行う情報管理装置であり、主として試験端末から送信されてきた各種情報の保存,利用者情報の管理,試験端末の動作モードの選択,解答の採点,ユーザ認証,機器認証,通信暗号化などの処理を行うものである。
また、試験端末2は、学校・教育機関の教員や試験業者などの試験実施者が試験問題とその正解データを作成する第1の機能と、実際に受験者が試験問題に対して解答する第2の機能を有するものであり、どちらの機能を利用するかは、起動時に選択されるものとする。
【0025】
以下、第1の機能を実行する端末を、教師モードの端末と呼び、第2の機能を実行する端末を、受験者モードの端末と呼ぶ。
端末の汎用性を持たせるためには、2つの機能を予め有していることが望ましい。ただし、試験実施者用の第1の機能のみを有する教師モード専用端末と、受験者用の第2の機能のみを有する受験者モード専用端末を設けてもよい。
サーバ1は、主として、試験実施者が所有してもよく、あるいは、ASP(Application Service Provider)やネットワークサービス業者の施設等に設置してもよい。
一方、端末2は、受験者個人の所有するパソコンや携帯端末、あるいは教育施設や企業等に設置される情報処理装置を用いてもよい。
【0026】
教師モードの端末(TE0)は、サーバに「教師」として予め登録されている利用者が利用するものであり、受験者モードの端末(TE1〜TEn)は、サーバに「受験者」として予め登録されている利用者が利用するものである。
たとえば、端末でログインするときに、利用者に、氏名,利用者ID(受験番号など),パスワードなどからなるユーザ情報を入力してもらい、これらのユーザ情報をサーバへ送信して、サーバにおいて予め登録されている利用者のユーザ情報と照合することにより、利用者が「教師」かまたは「受験者」であるかを判断し、その端末をどちらのモードで起動するかを決定する。
教師モードで起動された端末(TE0)では、試験問題や各問題に対する正解データの入力や編集が可能となり、これらの入力情報が、サーバへ送信される。サーバには、試験問題と正解データとが記憶される。この試験問題と正解データは、複数の端末へ配信される共有情報となる。
【0027】
また、受験者モードで起動された端末(TE1〜TEn)では、共有情報のうちサーバから配信される試験問題が各受験者の端末の表示画面に表示され、受験者が各問題の解答を入力できるようになる。解答データが入力された後、解答データがサーバに送信される。サーバでは、解答データを保存し、この解答データと正解データとを照合することにより、自動的に採点処理を行う。
また、採点結果は、各端末からの採点要求に応じて、サーバから各受験者の端末に送信され、その端末の画面に表示される。
以上が、この発明のサーバと各試験端末との間で行われる情報通信の概要である。
【0028】
サーバ1と端末2(TE1〜TEn)との接続は、たとえば有線の通信ケーブルによって直接接続してもよく、また、いわゆる無線LAN等の無線通信方式によって接続してもよい。
また、各種のネットワーク(LAN(N1),インターネット(N2),専用通信網(N3)など)を介して、サーバ1と端末2とを接続してもよい。
利用者が教師モードの端末(TE0)を利用する場合、その端末とサーバとの間の通信回線を接続し、リンクを確立させた後、端末で作成した試験問題や正解データなどが、サーバに送信される。
このとき、試験問題や正解データなどの情報伝送における機密性、秘匿性を考慮し、送信データの暗号化(例えば、AES:Advanced Encryption Standard、3DES:Triple−Data Encryption Standard等)を行うことが望ましい。また、ネットワーク伝送量を軽減する目的で、データの可逆圧縮符号化を行っても良い。
【0029】
<自動採点処理の説明>
この発明では、サーバにおいて、マークシート式の試験だけでなく、解答を手書き入力する筆記式試験についても、自動採点処理を行うことを特徴とする。
マークシート式試験の場合では、たとえばディスプレイに表示されたマークシート(解答用紙)の所定のマークを受験者がマウスや専用のタッチペン等で選択することにより、解答を入力する。
マークシートに配置される多数のマークの位置は予め固定されているので、正解が入力されたマークシートと、受験者が解答を入力したマークシートの対応するマーク位置(たとえばX座標とY座標で特定される位置)のマークを比較して、両者の入力の有無が一致すれば正答とし、一致しなければ誤答と判定する。
【0030】
一方、筆記式試験の場合は、主として、キーボード等で入力された文字列データの比較、タブレット等で入力されたストローク情報の比較、ストローク情報を手書き文字認識によって変換した文字列データの比較、意味解析などの言語処理を利用した比較などを利用して、正解データと解答データとを比較して採点を行う。
【0031】
(1)文字列データの比較
解答データと正解データとが、どちらも文字列データの場合に、その文字列データ同士の比較を行う。
ここでは、キーボード等を用いて入力された文字に予め付与されたコード(文字列データ)を比較することにより、採点を行う。
たとえば、ある問題の正解データが、キーボードを用いて入力された「チューリップ」という文字列データであった場合に、解答データも、キーボードを用いて入力された「チューリップ」という文字列データであった場合、各文字の文字コードが比較され、文字列データ全体としてすべての文字コードが一致したとき、その解答は正しいと判定する。
一方、文字列の文字コードの中に、1つでも異なる文字コードがあるときは、その解答は誤りであると判定する。
ただし、正解データとして、1つの文字列データだけでなく、正答とみなしてもよい複数の文字列データを予め登録しておくことにより、解答の文字列データが、この登録されたいずれかの文字列データに一致すれば、正答であると判定してもよい。
たとえば、正解データとして、「桜」、「さくら」、「サクラ」という3つの文字列データを登録しておき、解答データがこれらの登録された文字列データのいずれかと一致する場合は、正答であると判定してもよい。これにより、柔軟かつ公平な解答を認めることができる。
【0032】
(2)入力ストローク情報の比較
これは、タブレットを利用して手書き入力により解答を入力する場合の採点方法の1つであり、解答データと正解データとが手書き入力された文字や記号の場合に、その手書き入力された文字や記号のストローク情報同士を比較するものである。
たとえば、「桜」という文字が手書き入力される場合、いくつかの線分を重ね合わせた1かたまりの形状として認識され、各線分の開始点と終了点とは、相対的な位置情報(ストローク情報)として算出することができる。この「桜」という文字を形成するストローク情報を、正解データとして予め登録しておき、解答データとして手書き入力された「桜」という文字を形成するストローク情報とを比較して、両者の手書き入力文字の特徴が所定の類似度の範囲内にあれば、正答であると判定する。
この場合も、正解データとして、1つの手書き文字だけでなく、正答とみなしてもよいいくつかの手書き文字を登録しておいてもよい。
【0033】
(3)手書き文字認識による比較
ここでは、タブレット等を利用して入力されたストローク情報を手書き文字認識によって変換した文字列データ同士の比較を行う。
たとえば、正解データを作成するときに、「桜」という文字を手書き入力し、従来から利用されている文字認識用データベースを利用して、入力された文字の認識を行い、その認識結果である「桜」という文字列データを、正解データとして登録しておく。解答データとして手書き入力された文字について同様の文字認識処理を行い、その認識結果である文字列データが、正解データ「桜」と一致した場合、その手書き入力された解答は、正答であると判定する。
一方、解答データとして手書き入力された文字が、正解データ「桜」以外の異なる文字列データ(たとえば「桃」)に認識された場合は、その解答は、誤答であると判定する。
この場合も、正解データの認識結果として1つの文字列データのみを登録するのではなく、柔軟な採点をするためには、いくつかの文字列データを正解データとして登録しておいてもよい。
【0034】
(4)言語処理を利用した比較
ここでは、上記した(3)の手書き文字認識をした後、その認識結果そのものとは別に、意味的に類似した解答も正解として扱うようにするために、認識結果に対して所定の言語処理を用いた比較を行う。
たとえば、正解データとして、文字列データ「桜」が登録された場合、この「桜」に対して言語処理を行い、「さくら」、「サクラ」のように文字としての形状や表現が異なるが、意味的に同じものは正答として扱うように、正解データを拡張する。
すなわち、解答データとして、「さくら」というひらがなの文字列が手書き入力された場合、文字認識処理では、「さ」、「く」、「ら」という3つの文字からなる文字列データに認識されたとしても、この「さくら」という文字列データは、正解データ「桜」とは一致しないが、言語処理によって「さくら」と「桜」とは意味的に同一とみなすことができるので、正答と判定する。
ここで、利用する言語処理としては、たとえば、ひらがな,かたかな,漢字相互間の言い換え処理,類似性判断処理,シソーラスデータベース解析処理,形態素解析処理などの処理を用いることができる。これらのいずれか1つを用いてもよく、また、これらの処理をいくつか組合せてもよい。
以上のような比較処理を用いることにより、マークシート式のみならず、利用者が文字列を手書き入力して解答をする筆記式の試験でも、自動的な採点が可能となる。
【0035】
<試験端末の構成>
図2に、この発明の試験端末の一実施例の構成ブロック図を示す。
この発明の試験端末2(TE)は、主として、入力部11,表示部21,通信部31,認証部41,外部記憶IF部51,記憶部61,および制御部71から構成される。
【0036】
入力部11は、キーボード12,マウス13,タブレット14などのポインティングデバイスを備え、これらの入力を受信し、制御部71へ送信するための信号に変換する入力処理部16とを備える。
入力部11からは、主として、利用者のログイン情報,試験問題,正解データ,解答データ等が入力され、採点要求や機能選択などの入力も行われる。
【0037】
入力部11のうち、キーボード12は、文字列データおよび記号データを入力するものであり、入力された文字列データ等に対するコード情報が入力信号として出力される。
また、タブレット14は、解答データや正解データを、手書き情報として入力するものであり、表示部21の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備える。この入力検知部に対して、指もしくは専用の入力ペンを押圧することにより、手書き情報を入力する。手書きされた情報は、線分の開始点と終了点を結ぶストローク情報として入力される。
【0038】
また、タブレット14の入力検知部には、抵抗膜式,静電容量式,あるいは赤外線式など、従来から用いられている各種の方式を利用することができる。また、表示部と入力部を一体化した光センサ液晶等を用いてもよい。
たとえば、表示部に共有情報である試験問題が表示された場合には、その試験問題の所定の解答情報入力位置に対応する入力検知部に、解答データや正解データが手書き入力される。
また、一般に、試験問題には、複数の解答項目が含まれているが、これらの入力部を用いて、複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答データを、表示部の画面上であってその解答データを入力すべき所定の位置に入力するようにする。
【0039】
表示部21は、試験問題,解答用紙、あるいは各種入力選択画面を表示する部分であり、LCD,CRTなどのディスプレイ22と、ディスプレイ22へ表示させる表示信号を生成する表示処理部23とを備える。
【0040】
通信部31は、サーバとの間で、データ送信やデータ受信を行う部分であり、種々のネットワークを介して所定の通信プロトコルでデータ通信ができるように、データの通信制御を行う。また、必要に応じてデータの秘匿化や、データ量の削減のために、データの暗号化処理(例えば、AES:Advanced Encryption Standard、3DES:Triple−Data Encryption Standard等)、データの圧縮処理を行う。
したがって、通信部31は、通信暗号部32および通信復号部33を備えることが望ましい。
【0041】
認証部41は、利用者の特定や端末および情報共有システムへのログイン認証を行う部分であり、主として事前に登録・管理されているID,パスワード入力を行うことにより、認証を行う。
【0042】
記憶部61は、端末の利用者の情報(ユーザ情報),各種の入力情報,表示情報,送受信データ,サーバから配信された共有情報(試験問題)などの情報を記憶する部分である。
ユーザ情報62は、端末を利用する者を特定する情報であり、たとえば、受験者の氏名,受験番号,パスワード,ユーザ属性などを含む情報である。このユーザ情報62は、サーバにも予め転送され、サーバの記憶部141にもユーザ情報142として記憶される。ユーザ情報をサーバ側で一元管理(端末の認証とサーバを通じた情報共有システム全体の認証を共通化)し、認証部41と後述するログイン要求部72,ログオフ要求部74,ログオフ処理部75を統合的に構成しても良い。
【0043】
ユーザ属性とは、利用者が「教師」であるか、あるいは「受験者」であるかを区別する情報である。「教師」の場合は、利用者が、試験問題や正解データを作成等する者であり、端末を教師モードとして起動させることができる。
教師モードでは、主として試験問題の入力,作成,編集,送信,正解データの入力と送信,試験問題および正解データの表示(閲覧),受験者モードの各端末からサーバに送られてきた解答データの表示(閲覧)等の機能を実行できるものとする。
【0044】
一方、ユーザ属性が「受験者」の場合は、利用者が試験を受ける者であり、端末を受験者モードで起動させることができる。受験者モードでは、主として、試験問題の表示(閲覧),解答データの入力と送信,サーバに対する採点要求,採点結果の表示等の機能を実行できる。
記憶部61の試験問題63は、利用者(教師)が入力したデータであり、たとえば、数ページの文書ファイルからなる数字の試験問題である。文書ファイルは、各種アプリケーションプログラムで作成されたファイルであり、特に作成されるプログラムは限定されるものではない。
また、そのような試験問題の文書ファイルは、この発明の端末で作成する必要はなく、他のパソコンやサーバで作成してもよい。試験問題63には、問題そのものだけが書かれたページの他、問題と解答記入欄を含むページや、解答用紙のみからなるページも含む。
以下、作成された試験問題のオリジナルファイルを、試験問題元ファイルとも呼ぶ。
この試験問題元ファイルは、サーバへ転送され、サーバの記憶部141に保存される。
【0045】
また、サーバに保存された試験問題143は、後に、受験者に配信するために、書き込みや変更ができないように、各ページごとに画像化(イメージ処理)する。すなわち、サーバでは、受信した試験問題の元ファイルを、画像変換した後、記憶部141に保存する。
たとえば、後述するように、「数学試験問題.doc」という8ページからなる試験問題元ファイルは、各ページごとに画像変換をした後、「a01.jpg」から「a08.jpg」までの8つの画像ファイル(イメージ変換ファイル)として保存される。
1つの試験問題を構成する画像変換された後の複数の画像ファイルは、レイヤ構造で保存され、各ページごとにディスプレイに表示され、順次ページ送りやページ戻しを意味する入力操作により、利用者がページを進めたり戻したりすることができるようにする。
【0046】
正解入力データ64は、教師モードで起動された端末で入力されるデータである。
正解データの入力は、試験問題作成者自身が受験者と同じ状態で行い、たとえば実際に試験問題や解答用紙のページを順次ディスプレイに表示させながら、自ら作成した正解を入力していく。
ただし、正解データは、試験問題や解答用紙のページそのものに入力するのではなく、試験問題のページと重ねて表示した異なるページ情報(書込情報)として入力するものとする。すなわち、試験問題と、正解データとを別ファイルとして保存する。試験問題と正解データの各ページは相対的にレイヤ構造を持って保存されるものとする。
また、正解データは、その入力位置が、試験問題や解答用紙の解答記入位置と重なる位置となるように、その位置情報も記憶しておくことが望ましい。これにより、試験問題のページと、正解データのページとを重ねて表示したときに、正解データの入力位置と、試験問題の解答記入位置とが一致するように表示できるので、利用者(教師)は、入力した正解データを容易に確認できるようになる。
【0047】
解答入力データ65は、受験者モードで起動された端末で入力されるデータである。解答データの入力は、受験者がディスプレイに表示された試験問題を見ながら行う。その入力は、たとえば、入力部11のキーボード,マウスによる入力、あるいはタブレットを用いた手書き入力により行う。
また、解答データも、試験問題や解答用紙のページそのものに入力するのではなく、問題等のページと重ねて表示された異なるページ情報(書込情報)として入力する。すなわち、解答データの各ページも、試験問題のファイルとは別ファイルとして保存され、試験問題と解答データの各ページは相対的にレイヤ構造を持って保存される。
また、解答データも、正解データと同様に、その入力位置を記憶し、受験者がディスプレイを見て解答を容易に確認できるようにすることが望ましい。
試験問題,正解データ,解答データなどの具体例については、後述する。
【0048】
外部記憶IF部51は、試験問題の元ファイルが記憶された外部記憶装置50を、端末に接続するインタフェース部分である。
たとえば、外部記憶装置50としては、CD,DVDなどの記憶媒体、USBメモリやカード型メモリなどの携帯メモリを用いることができる。
試験問題を作成する利用者は、試験問題を予め他のパソコン等で作成して、外部記憶装置50に保存しておき、この外部記憶装置50を、端末の外部記憶IF部51に接続すればよい。
【0049】
また、試験問題を端末へ転送する方法としては、この他に、作成に利用したパソコン等をケーブルで直接端末に接続するか、あるいは、LAN等のネットワークを介して、試験問題を保存しているパソコンからダウンロードするようにしてもよい。
記憶部61には、ROM,RAMなどの半導体素子,ハードディスク,CD,DVD,USBメモリなどの記憶媒体などが用いられる。
また、記憶部61には、端末TEの各機能を実行させるためのプログラムも記憶される。
【0050】
制御部71は、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ,タイマー等を含むマイクロコンピュータに相当する部分であり、CPUが、記憶部61に記憶されたプログラムをRAM(主記憶)に読み出すことにより、各種ハードウェアを有機的に動作させて、端末の各機能を実行させる。
図2では、制御部71内部に、ログイン要求部72から、採点結果受信部82まで、11個の機能を示しているが、実現される機能はこれに限るものではない。
これらの機能ブロックの各機能は、CPUが、その機能ごとのプログラムに基づいて、入力部11から入力された情報等を用いて、それぞれ所定の処理を実行することにより実現される。
【0051】
図2において、ログイン要求部72は、端末の利用者が、ログインを意味する操作をしたときに、ログイン要求情報を、サーバへ送信する部分である。たとえば、ログイン要求情報としては、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどからなるデータが含まれる。
端末モード受信部73は、サーバから、端末モードの情報を受信する部分である。この受信情報には、「教師モード」および「受験者モード」のうち、いずれかのモードを特定する情報が含まれる。
たとえば、「教師モード」であることを示す情報を受信した端末は、この後、教師モードの端末として起動させられ、試験問題等の入力ができるようになる。
【0052】
ログオフ要求部74は、端末の利用者が、ログオフを意味する操作をしたときに、ログオフ要求情報を、サーバへ送信する部分である。たとえば、ログオフ要求情報には、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどのデータが含まれる。
ログオフ処理部75は、サーバからのログオフを許可する情報を受信したときに、その端末を実際にログオフさせる部分である。ログオフ処理としては、たとえば、サーバとの接続を論理的に切断する処理や、端末の利用を終了する処理を行う。
前述した通り、ユーザ情報をサーバ側で一元管理(端末の認証とサーバを通じた情報共有システム全体の認証を共通化)し、認証部41とログイン要求部72,ログオフ要求部74,ログオフ処理部75を統合的に構成しても良い。
【0053】
教師モード起動部76は、サーバから送られてきた「端末モード」の情報が「教師モード」のときに、その端末を教師モードとして起動させる部分である。ここでは、たとえば、教師モードで実行可能な機能のメニュー一覧をディスプレイに表示させる処理を行う。
その後、所定の操作をすることにより、教師として認識された者が、試験問題や正解データの入力、送信および表示等ができるようになる。
【0054】
受験者モード起動部77は、サーバから送られてきた「端末モード」の情報が「受験者モード」のときに、その端末を受験者モードとして起動させる部分である。ここでは、たとえば、受験者モードで実行可能な機能のメニュー一覧をディスプレイに表示させる処理を行う。
その後、所定の操作をすることにより、受験者として特定された者が、試験問題の表示と、解答データの入力、送信および表示等ができるようになる。
【0055】
試験問題送信部78は、教師モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、その端末で作成された試験問題を、サーバへ送信する部分である。すなわち、試験問題元ファイルが、サーバへ送信される。
正解データ処理部79は、教師モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、その端末で正解データを入力する処理、編集する処理、および作成された正解データをサーバへ送信する処理、サーバから正解データの登録が完了したことを示す通知を受信する処理などを行う部分である。
解答データ処理部80は、受験者モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、その端末で解答データを入力する処理、入力された解答データを試験問題の各解答項目と対応づけてサーバへ送信する処理、サーバから解答データの登録が完了したことを示す通知を受信する処理などを行う部分である。
【0056】
採点要求部81は、受験者モードとして起動された端末で動作可能な機能であり、サーバに対して、その端末で受験した利用者の解答を採点するように要求する情報を送信する部分である。この要求情報には、たとえば、ユーザ情報,IPアドレス,端末IDなどのデータが含まれる。
採点結果受信部82は、サーバから、送信した解答データに対する採点結果を受信する部分であり、受信した採点結果をディスプレイに表示する部分である。または、採点結果は、必要に応じて、図示しないプリンタによって印刷してもよい。
【0057】
以上が、端末の主要な機能ブロックであるが、制御部71によって実現される機能は、これに限るものではない。採点結果等を印刷する情報出力部を設けてもよい。
これらの機能は、主としてソフトウェアによって実現されるものであるので、必要に応じて他の機能を実行するプログラムを記憶部61に格納し、そのプログラムに基づいてCPUがハードウェアを有機的に動作させることにより、その機能を実行させてもよい。
また、プログラムは、予めROM等に固定記憶して提供してもよいが、その後に削除,追加,変更,アップデート等をするために、ハードディスク等の書きかえ可能な記憶装置に記憶してもよく、CDやDVDなどの記録媒体によって提供してもよく、あるいはネットワークを介してサーバ等からダウンロードするようにしてもよい。
【0058】
<サーバの構成>
図3に、この発明のサーバの一実施例の構成ブロック図を示す。
サーバ1は、主として、入力部101,表示部111,通信部121,認証部131,記憶部141,および制御部161から構成される。
【0059】
入力部101は、各種情報を入力する部分であり、キーボード102,マウス103,およびこれらの入力デバイスからの入力を、制御部161へ送信することのできる信号に変換する入力処理部104とを備える。
表示部111は、LCD,CRTなどのディスプレイ112と、ディスプレイに表示する表示信号を生成する表示処理部113とからなる。
ただし、サーバ1を完全に無人で運用する場合は、入力部や表示部はなくてもよい。
【0060】
通信部121は、ネットワークを介して、端末TEとデータの送受信をする部分であり、端末と同様に、所定の通信プロトコルでデータ通信し、送受信する情報を所定の規格(例えば、AES:Advanced Encryption Standard、3DES:Triple−Data Encryption Standard等)で暗号化処理をする通信暗号部122と通信復号部123とを備える。
認証部131は、端末TEと同様に、利用者の特定や端末および情報共有システムへのログイン認証を行う部分である。
【0061】
記憶部141は、サーバで実行される処理で利用される各種データを記憶する部分であり、ユーザ情報142,共有情報である試験問題143と正解データ144,解答データ145,言語処理データベース146,文字認識データベース147を記憶する部分である。
この言語処理データベース146と、文字認識データベース147は、手書き入力された正解データや解答データを認識し、文字列データに変換するときに利用される。
【0062】
ユーザ情報142は、上記したように端末の利用者を識別するための情報であり、たとえば、図4(a)に示すようなデータ(U1〜U6)から構成される。これらのデータは、予めサーバに登録されるものとする。ここで、ユーザ属性U3によって起動される端末のモードが決定され、図4(a)のユーザ名が「USER001」の利用者が、端末TE0を利用し、接続状態U5がログインとなった場合、その利用者のユーザ属性が「教師」なので、その端末TE0は、教師モードで起動させられる。
また、利用者が、ある端末でログイン操作を行うとき、その端末でユーザ名と、受験番号と、パスワードとを入力し、これらの情報が、ログイン情報としてサーバに送信され、サーバの記憶部に記憶されているユーザ情報142のユーザ名U1,受験番号U2,およびパスワードU3と照合されて、すべて一致した場合に、そのログインが許可される。ここで、機密性,秘匿性を考慮して、ユーザ名U1,受験番号U2,パスワードU3のデータは暗号化されることが望ましい。
【0063】
試験問題143は、上記したように、端末で作成され送信されてきたデータであり、たとえば、図4(b)に示すようなファイル(143-f1,143-f2)から構成される。
ファイル(143-f1)は、試験問題元ファイル名を示し、ファイル(143-f2)は、その元ファイル名に対応づけられた実際の試験問題のイメージ変換ファイル群を示している。
ここでは、「数学試験問題.doc」という元ファイル名の試験問題は、8つのイメージ変換ファイル(a01.jpg〜a08.jpg)からなり、「英語試験問題.doc」という元ファイル名の試験問題は、6つのイメージ変換ファイル(b01.jpg〜b06.jpg)からなることを示している。また、端末から送られてくる試験問題の元ファイルそのものを、サーバに保存しておいてもよい。
正解データ144,解答データ145は、それぞれ端末で作成された正解入力データ64,解答入力データ65であり、どちらも試験問題とレイヤ構造により結びつけられたデータとして保存される。
【0064】
図5に、正解データと解答データの一実施例の説明図を示す。
図5(a)は、正解データ144の一実施例を示しており、解答項目別の正解データa1と、手書き文字認識の結果(テキスト)a2と、その正解データが対応付けられたイメージ変換ファイルa3(143-f2)と、試験問題元ファイル名a4(143-f1)とが対応付けられて記憶される。
ここで、正解データ(解答項目別)の「a01_01.dat」は、教師モードの端末で入力された情報のファイルを示しており、手書き文字認識結果(テキスト)「1」は、入力された正解データが手書き文字であった場合、その手書き文字を文字認識した結果である文字列データを示している。あるいは、キーボード等で入力された文字列データは、そのままテキストデータとして保存される。
【0065】
図5(a)において、解答項目の1番目の正解データ「a01_01.dat」として手書き入力された文字は、「1」であることを示している。
また、「英語試験問題.doc」の問題1の解答項目の3番目の正解データ「b01_03.dat」として手書き入力された文字は、「country」であることを示している。
図5(b)は、受験者が入力した解答データ145の一実施例を示しており、解答項目別の解答データb1と、手書き文字認識結果(テキスト)b2と、イメージ変換ファイルb3(143-f2)と、試験問題元ファイル名b4(143-f1)と、受験番号b5(U2)とが対応付けられて記憶される。
【0066】
ここで、たとえば、解答データ(解答項目別)の「a01_01.dat」は、受験者モードの端末で入力された情報のファイルを示しており、その手書き文字認識した結果(テキスト)「1」は、入力された解答データが手書き文字であった場合、その手書き文字を文字認識した結果である文字列データを示している。
サーバでは、後述するように、この正解データと解答データの中のそれぞれ対応する情報が比較され、自動採点が行われる。
【0067】
図5において、解答項目別の中の同じファイル名称を持つ正解データと解答データについて、それぞれの手書き文字認識結果(テキスト)が比較され、一致する場合は、正答と判定され、一致しない場合は誤答と判定される。
たとえば、同じ名称「a01_01.dat」を持つ手書き文字認識結果である正解データの「1」と解答データの「1」とが比較されると、両者は一致するので、その解答は正しいと判定される。
また、同じ「a01_02.dat」に対応する正解データの「3」と、解答データ「4」とが比較され、この場合は両者が一致しないので、その解答は誤りであると判定される。
さらに、同じ「b02_01.dat」に対応する正解データと解答データの認識結果(テキスト)はともに「science」であるので、この解答は正しいと判定される。
【0068】
以上のように、対応する解答項目ごとに、正解データと解答データとの比較が行われ、自動採点が行われる。
この他に、サーバの各機能を実行するのに必要なプログラムも、記憶部141に記憶される。
記憶部141には、ROM,RAM,ハードディスク,CDやDVDなどの記録媒体などが用いられる。
【0069】
制御部161は、CPU,ROM,RAM,I/Oコントローラ,タイマー等からなるマイクロコンピュータに相当する部分であり、CPUが、記憶部141に記憶されたプログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させることにより、サーバの各機能が実現される。
図3では、制御部161内部、ログイン要求受信部162から、情報配信部172まで、11個の機能を示しているが、実現される機能はこれに限るものではない。
【0070】
図3において、ログイン要求受信部162は、端末から送られてくるログイン要求情報を受信する部分である。
ユーザ照合部163は、ログイン時に端末から送られてくる利用者のユーザ情報を受信して、その受信したユーザ情報と、サーバの記憶部141に予め記憶されたユーザ情報とを比較し、一致するものが存在するか否かを確認する部分である。一致するものが存在した場合はユーザの照合が成功し、一致するものがなかった場合はユーザの照合に失敗したと判断する。
また、ユーザの照合に成功した場合、ユーザ情報142の中のユーザ属性をチェックして、その端末の利用者が、「教師」であるか、あるいは「受験者」であるかを、確認する。
【0071】
端末モード通知部164は、ユーザ照合部の比較結果に基づいて、端末を起動すべき端末モードを決定し、すなわちユーザの照合に成功した利用者のユーザ属性に基づいて端末モードを決定し、決定された「端末モード」を、端末に対して送信する部分である。
端末モードとしては上記したように、「教師モード」と、「受験者モード」とがあり、どちらであるかを示す情報を、端末へ送信する。
ログオフ要求受信部165は、端末から送られてくるログオフ要求情報を受信する部分である。
ログオフ許可部166は、受信したログオフ要求情報を確認し、記憶部141のユーザ情報142と比較してその内容が正当なものである場合には、端末に対して、ログオフを許可する情報を送信する部分である。
【0072】
試験問題登録部167は、教師モードの端末から送られてきた試験問題を、記憶部141に記憶させる部分である。
ここで、受信した試験問題は、上記したようにイメージ変換された後、イメージ変換ファイルの状態で記憶される。記憶後は、登録が完了したことを示す登録完了通知を、端末へ送信する。
正解データ登録部168は、教師モードの端末から送られてきた正解データを、記憶部141に記憶させる部分である。ここで、正解データ144としては、図5(a)に示すような情報が記憶される。
【0073】
解答データ登録部169は、受験者モードの端末から送られてきた解答データを、記憶部141に記憶させる部分である。解答データ145としては、図5(b)に示すような情報が記憶される。
【0074】
自動採点部170は、記憶部141に記憶された共有情報のうち正解データに基づいて、解答データの採点を行う部分であり、上記したような方法で採点を行う部分である。
たとえば、正解データと解答データとの対応する解答項目同士を比較することにより、解答データの採点を行う。
この採点は、紙媒体を介さずに、正解データと解答データとの比較によって、自動的に正答と誤答の判断を行い、点数を計算する。あるいは合否を判定する。
採点結果送信部171は、自動採点部170によって採点された結果を、採点要求をした受験者の端末へ、送信する部分である。
【0075】
情報配信部172は、サーバから情報端末へ共有情報を配信する部分である。ただし、サーバから、受験者モードの端末へ配信される共有情報は、試験問題に限られ、正解データは配信されない。
以上が、サーバの主な機能である。
【0076】
<サーバと試験端末間の情報通信の説明>
以下に、この発明のサーバと試験端末との間で行われる情報通信の一実施例の処理内容について説明する。
(1)端末の起動処理
図6に、端末の起動処理のフローチャートを示す。
図6のステップS101において、端末の利用者が、ログインに相当する操作をした場合に、端末のログイン要求部72が、サーバに対してログイン要求を意味する情報を送信する(ログイン要求処理)。
図24に、ログイン操作をする表示画面の一実施例を示す。
図24の表示画面において、利用者は、氏名と、受験番号と、パスワードを入力する。ここで、受験番号とパスワードは、予めサーバに登録されたものと同じデータを入力する。教師の場合は、受験番号の欄に、教師として予め登録された番号を入力する。氏名は手書き文字で入力するものを図示しているが、キーボード等を使って文字入力してもよい。このような入力をした後、ログイン要求を意味する操作入力をすることにより、ログイン要求が、サーバに送信される。
ステップS102において、端末モード受信部73が、サーバから、起動すべき端末モードを通知する情報を受信するか否か、確認する(端末モード受信処理)。
【0077】
「端末モード」の情報を受信した場合、ステップS103において、受信した情報が、「教師モード」か、「受験者モード」かを確認する。
「教師モード」であった場合、ステップS104へ進み、「受験者モード」の場合、ステップS105へ進む。
ステップS104において、教師モード起動部76が、その端末を、教師モードの端末として起動させる。
図25に、教師モードとして起動させられたときの初期画面の一実施例を示す。
この初期画面で、3つの選択メニューのうち、いずれかの表示部分を、ペン等で選択することにより、選択された項目の機能を実行する。
ステップS105において、受験者モード起動部77が、その端末を、受験者モードの端末として起動させる。
【0078】
受験者モードで起動された端末は、サーバから試験問題が配信される。端末からサーバへ、試験問題の配信を要求する情報を送信してもよい。
また、ユーザごとに付与された受験番号U2によって、配信する試験問題が予め設定されるようにしてもよい。
サーバからの配信により受信された試験問題は、端末の利用者の所定の操作により、ディスプレイに表示させる。
その後、利用者である受験者は、ディスプレイに表示された試験問題の中の解答スペースに、解答データを入力していく。このとき、入力される解答データは、受験者にとっては、あたかも試験問題そのものに書き込むように入力するが、書き込まれた情報は、試験問題とは別のデータファイルとして記憶される。
このように、受験者モードの端末では、試験問題の表示や、解答データの入力を行うことができるようになる。
【0079】
図8に、サーバにおけるユーザ管理処理のフローチャートを示す。
ステップS1において、サーバのログイン要求受信部162が、端末から送信されてくるログイン要求情報を受信するか否か、確認する(ログイン要求受信処理)。
【0080】
ログイン要求情報を受信した場合、ステップS2に進み、ユーザ照合部163が、ログイン要求情報に含まれるユーザ情報を取得して、サーバの記憶部141に記憶されているユーザ情報142と比較して、端末の利用者の照合を行う。
この照合処理において、照合が成功した利用者が、「教師」か「受験者」であるかを、ユーザ情報142のユーザ属性(U3)から判断する。
両ユーザ情報が一致した場合、ステップS3へ進み、端末モード通知部164が、ユーザ属性に基づいた判断により、決定したその端末を起動すべき端末モードの情報を、端末へ送信する。
【0081】
図18に、この端末の起動処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図6と図8に示したような一連の処理を実行することにより、端末からのログイン要求に対して、サーバから起動すべき端末モードが、端末へ通知される。
この後、端末は、サーバから通知された端末モードに従って、教師モードあるいは受験者モードの端末として起動させられる。
【0082】
(2)端末の終了処理
図7に、端末の終了処理のフローチャートを示す。
ステップS106において、端末の利用者がログオフに相当する操作をすると、ログオフ要求部74が、ログオフ要求情報を、サーバへ送信する(ログオフ要求処理)。
ステップS107において、サーバから、ログオフを許可する情報が送られてくるか否かを、チェックする。
ログオフ許可情報が受信された場合、ステップS108へ進み、そうでない場合、ステップS106をループする。
ステップS108において、ログオフ処理部75が、ログオフ処理を実行する。ここで、ログオフ処理としては、たとえば、サーバおよび情報共有システムの利用終了,端末の利用終了などの処理を行う。
【0083】
図9に、サーバにおける端末終了処理のフローチャートを示す。
ステップS5において、ログオフ要求受信部165が、端末からログオフ要求情報を受信したか否か、チェックする(ログオフ要求受信処理)。
ログオフ要求を受信した場合、ステップS6へ進み、ログオフ許可部166が、そのログオフを許可するか否かを確認し、許可してよい場合は、ログオフ許可情報を、端末に送信する。
【0084】
図19に、この端末の終了処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図7と図9に示したような一連の処理を実行することにより、端末からのログオフ要求に対して、サーバから、ログオフを許可する通知が送信される。
この後、端末では、ログオフ処理が実行され、たとえばログインを受け付ける表示画面が表示される。
【0085】
(3)試験問題送信処理
図10に、端末における試験問題送信処理のフローチャートを示す。
この処理は、教師モードとして起動された端末で実行されるものである。
上記した図25の表示画面が表示されている状態で、「試験問題登録」の部分を選択する入力をしたとする。このとき、たとえば、図26に示すような試験問題登録用の初期画面が表示される。この表示状態で、USBメモリが接続された場合について、以下に説明する。
ステップS111において、利用者が、試験問題が記憶された外部メモリ(たとえば、USBメモリ)を、外部記憶IF部51に接続したか否かを確認する。USBメモリが接続されたことを確認した場合、試験問題送信部78が、USBメモリの中に、試験問題元ファイルが存在するか否か、チェックする。
ステップS112において、元ファイルが存在する場合、ステップS113へ進み、存在しない場合は、処理を終了する。
【0086】
元ファイルが存在する場合は、ステップS113において、利用者が、存在する元ファイルのうち、利用するファイルを選択したか否か、チェックする。ここで、USBメモリに試験問題の元ファイルが存在する場合は、試験問題の元ファイルのファイル名を読み出して、図27に示すように、外部記録装置に存在する元ファイルのファイル名を、外部記録フォルダの領域に表示させる。
すなわち、利用者にどの元ファイルを利用するかを選択させる画面を、表示部に表示させる。
【0087】
利用者はこの表示画面を見ながら、利用したい元ファイルを選択入力すればよい。
たとえば、図28に示すように、ペンで外部記録フォルダ内の「数学試験問題.doc」アイコンを選択し、試験問題登録ボタンの部分を入力する。この後、図29に示すように、選択された「数学試験問題.doc」アイコンは、「試験サーバ変換」の領域内に表示され、利用者に選択されたことを知らせる。
このように、利用者が元ファイルを選択する入力をした場合は、ステップS114へ進む。
ステップS114において、選択した試験問題を、サーバへ送信する。
【0088】
ステップS115において、サーバから試験問題の登録が完了したことを示す通知を受信したか否か、チェックする。この登録完了通知を受信した場合は、ステップS116へ進む。
ステップS116では、表示部に表示される表示画面を更新し、試験問題の送信が正常に完了したこと(ここでは、図29における「試験サーバ変換」領域に、「数学試験問題.doc」アイコンを表示)を利用者に知らせる。さらに、正解データを入力することができることを示す画面を表示するようにしてもよい。
【0089】
図11に、サーバにおける試験問題登録処理のフローチャートを示す。
ステップS11において、サーバは端末から試験問題元ファイルを受信したか否か、チェックし、受信しなかった場合は処理を終了する。
一方、元ファイルを受信した場合は、ステップS12へ進み、試験問題登録部167が、受信した試験問題元ファイルを、イメージ変換して、画像化データを生成する(イメージ変換処理)。
ここで、図4(b)に示したようなイメージ変換ファイル(143-f2)が生成される。このイメージ変換ファイルが、試験問題143としてサーバの記憶部141に記憶される。
【0090】
ステップS13において、試験問題登録部167が、端末に、試験問題の登録が完了したことを示す情報を送信する。
【0091】
図20に、この試験問題の送信処理と登録処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図10と図11に示した一連の処理を実行することにより、教師である利用者によって作成された試験問題元ファイルがサーバに送信され、イメージ変換された後、サーバに試験問題として記憶される。
試験問題が記憶された後、その登録完了通知が端末へ送信されることにより、端末の利用者は、登録が完了したことを知ることができる。
【0092】
(4)正解データ送信処理
図12に、端末における正解データ送信処理のフローチャートを示す。この処理も、教師モードとして起動された端末で実行されるものである。
ステップS121において、利用者が、入力部11を用いて、正解データの入力や編集操作をすると、正解データ処理部79が、その入力等された情報を用いて、所定の正解データのデータファイルを生成する。
【0093】
ここで、正解データの入力は、たとえば、すでに入力されている試験問題63の所定のページを表示画面に表示させ、その問題の中の解答スペースに、正答である文字等を手書き入力することに行えばよい。
たとえば、図30に示すように、イメージ変換された試験問題のあるページを表示させ、解答を入力すべき位置に、ペンで、正答を手書き入力する。ここでは、問い(1)に対して、「1」を手書き入力し、問い(2)に対して、「3」を手書き入力したことを示している。
これにより、正答として入力された手書き文字情報と、入力位置等の情報からなる正解データが生成される。
また、手書き入力された手書き文字情報は、画像としてだけでなく、文字認識処理を実行して、文字列データ(テキスト情報)に変換してもよい。
【0094】
生成された正解データのデータファイル(正解入力データ64)は、記憶部に記憶される。このとき、正解入力データ64は、試験問題63の対応するページと対応付けられて記憶される。
ステップS122において、正解データ処理部79が、生成された正解データを、サーバへ送信する。
ステップS123において、すべての正解データの入力が完了したか否か、チェックする。たとえば、利用者によって入力完了を意味する操作がされたか否か、チェックする。入力完了を意味する操作がされた場合、ステップS124へ進み、そうでない場合は、ステップS121へ戻る。
ステップS124において、サーバから、正解データの登録が完了したことを示す通知が受信されたか否か、チェックする。この通知が受信された場合、処理を終了する。
【0095】
図13に、サーバにおける正解データ登録処理のフローチャートを示す。
ステップS21において、サーバは、端末から正解データが受信されたか否か、チェックする。受信された場合、ステップS22へ進み、そうでない場合、処理を終了する。
ステップS22において、正解データ登録部168が、受信した正解データを、記憶部141に登録する。たとえば、正解データは、図5(a)に示すような情報として登録される。
ステップS23において、登録が完了すると、正解データ登録部168は、端末に対して、正解データの登録が完了したことを示す情報を送信する。
【0096】
図21に、この正解データの送信処理と登録処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図12と図13に示した一連の処理を実行することにより、作成された正解データがサーバへ送信され、サーバで登録された後、登録が完了したことを示す情報が端末へ送信される。これにより、端末の利用者は、正解データの登録が完了したことを知ることができる。
【0097】
(5)解答データ送信処理
図14に、端末における解答データ送信処理のフローチャートを示す。この処理は、受験者モードとして起動された端末で実行されるものである。
ステップS131において、利用者が、入力部11を用いて、解答データの入力や編集操作を行うと、解答データ処理部80が、その入力された情報を用いて、所定の解答データのデータファイルを生成する。
解答データの入力は、正解データの入力と同様にして行われ、正解データを入力する者が教師であるのに対し、解答データを入力する者が受験者に変わるだけである。
【0098】
すなわち、上記したように、受験者が解答しようとする試験問題63の所定のページを表示画面に表示させ、その問題の中の解答スペースに、解答である文字等を手書き入力することにより、解答データを入力する。
たとえば、図31に示すように、イメージ変換された試験問題の所定のページを表示させ、その解答スペースに解答を手書き入力する。ここでは、問い(1)に対して「1」を手書き入力し、問い(2)に対しては、「4」を手書き入力した場合を示している。
これにより、入力された線分のストローク情報などからなる手書き文字情報と、入力位置等の情報からなる解答データが生成される。
【0099】
生成された解答データのデータファイル(解答入力データ65)は、記憶部に記憶される。このとき、解答入力データ65は、試験問題63の対応するページと対応づけて、レイヤ構造で記憶される。
ステップS132において、解答データ処理部80が、生成された解答データを、サーバへ送信する。
ステップS133において、解答データの入力が完了したか否か、チェックする。
たとえば、受験者によって入力完了を意味する操作がされたか否か、チェックする。入力完了を意味する操作がされた場合、ステップS134へ進み、そうでない場合は、ステップS131へ戻る。
ステップS134において、サーバから、解答データの登録が完了したことを示す通知が受信されたか否か、チェックする。この完了通知を受信した場合、処理を終了する。
ただし、解答データの入力があるごとに、そのデータを送信するのではなく、一旦記憶部に保存していき、入力完了の操作入力があったときに、すべての解答データを一括して、サーバに送信するようにしてもよい。
【0100】
図15に、サーバにおける解答データ登録処理のフローチャートを示す。
ステップS31において、サーバは、端末から解答データが受信されたか否か、チェックする。受信された場合、ステップS32へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS32において、解答データ登録部169が、受信した解答データを、記憶部141に登録する。解答データは、たとえば、図5(b)に示すような情報として登録される。
ステップS33において、登録が完了すると、解答データ登録部169が、端末に対して、解答データの登録が完了したことを示す情報を送信する。
【0101】
図22に、この解答データの送信処理と登録処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図14と図15に示した一連の処理を実行することにより、作成された解答データがサーバへ送信され、サーバで登録された後、登録が完了したことを示す情報が端末へ送信される。これにより、端末の利用者である受験者は、解答が受理されたことを知ることができる。
【0102】
(6)採点結果要求と受信処理
図16に、端末における採点結果受信処理のフローチャートを示す。この処理は、受験者モードとして起動された端末で実行される。
たとえば、図32の表示画面が表示された状態で、「採点」の表示部分をペンで選択入力したとする。
ステップS141において、端末で受験者が採点を要求するための操作をしたとすると、採点要求部81が、サーバに対して、採点要求を意味する情報を送信する。ここで、採点要求情報としては、たとえば、ユーザ情報,IPアドレス,端末ID等からなる情報である。
【0103】
ステップS142において、採点結果受信部82が、サーバから、採点結果が送られてくるのを待ち、採点結果が受信された場合、ステップS143へ進む。
受信した採点結果には、たとえば、得点が含まれ、その他に、正答であった問いと、誤答であった問いとを区別する情報や、誤答であった問いに対する正答の内容あるいは試験問題全体に対する正解データを含めてもよい。
採点結果に含まれるこれらの情報は、試験問題の各ページに対応したレイヤ構造の情報として提供してもよい。
【0104】
ステップS143において、受信した採点結果をディスプレイに表示させる。たとえば、図33に示すように、採点結果が表示される。
【0105】
図17に、サーバにおける採点処理のフローチャートを示す。
ステップS41において、サーバは、端末から送られてくる採点要求が受信されるか否かチェックする。採点要求が受信された場合、ステップS42へ進み、そうでない場合は処理を終了する。
ステップS42において、自動採点部170が、上記した採点方法を用いて、受信した解答データに対する採点を行う。
各間ごとに正答か誤答かの判断を行い、点数を集計し、採点結果を記憶部に記憶する。
ステップS43において、採点結果送信部171が、採点結果を、採点を要求してきた端末に送信する。
【0106】
図23に、採点要求と受信処理およびサーバの採点処理に対応して実行される端末とサーバ間の通信シーケンスの一実施例の説明図を示す。
図16と図17に示した一連の処理を実行することにより、採点要求がサーバに送信されると、サーバで自動採点処理が行われ、その採点結果が採点要求をしてきた端末に、送信され表示される。これにより、端末の利用者である受験者は、解答終了後すぐに採点要求をすることにより、採点処理にかかる時間の経過後、採点結果を画面上で確認することができる。
【0107】
採点結果は、端末に接続されたプリンタがある場合には、印刷してもよく、あるいは、試験端末が利用者の所有するパソコンである場合は、その端末の記憶部に保存してもよく、また、個人のパソコンでない場合は、外部記憶IF部51に接続した外部記憶装置(USBメモリなど)50に、保存して持って帰ってもよい。
また、採点要求としては、利用者が採点要求を意味する特定の操作をするのではなく、解答の終了を意味する特定の操作をしたときに、解答の終了と採点要求の両方を意味する情報を、サーバに送信するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 サーバ
2 情報端末(試験端末)
11 入力部
12 キーボード
13 マウス
14 タブレット
16 入力処理部
21 表示部
22 ディスプレイ
23 表示処理部
31 通信部
32 通信暗号部
33 通信復号部
41 認証部
50 外部記憶装置
51 外部記憶IF部
61 記憶部
62 ユーザ情報
63 試験問題
64 正解入力データ
65 解答入力データ
71 制御部
72 ログイン要求部
73 端末モード受信部
74 ログオフ要求部
75 ログオフ処理部
76 教師モード起動部
77 受験者モード起動部
78 試験問題送信部
79 正解データ処理部
80 解答データ処理部
81 採点要求部
82 採点結果受信部
101 入力部
111 表示部
121 通信部
131 認証部
141 記憶部
142 ユーザ情報
143 試験問題
144 正解データ
145 解答データ
146 言語処理データベース
147 文字認識データベース
161 制御部
162 ログイン要求受信部
163 ユーザ照合部
164 端末モード通知部
165 ログオフ要求受信部
166 ログオフ許可部
167 試験問題登録部
168 正解データ登録部
169 解答データ登録部
170 自動採点部
171 採点結果送信部
172 情報配信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有情報を予め備えた情報管理装置と、その共有情報を利用する情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムであって、
前記情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、
前記共有情報を表示する表示部と、
前記表示された共有情報に含まれる複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答情報を、前記表示部の画面上であってその解答情報を入力すべき所定の位置に、入力する入力部と、
前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、
前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信し、かつその採点結果を表示部に表示する採点結果受信部とを備え、
前記情報管理装置が、前記共有情報と、前記情報端末から送信された解答情報と、前記情報端末の利用者のユーザ情報とを記憶する第2の記憶部と、
前記共有情報を、前記情報端末へ配信する情報配信部と、
前記第2の記憶部の共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、
前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システム。
【請求項2】
情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続され、
第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信し、
前記情報管理装置が、前記共有情報を他の複数の情報端末へ配信する情報共有システムであって、
前記他の複数の情報端末が、前記情報管理装置から配信された共有情報を記憶する第1の記憶部と、
前記共通情報を表示する表示部と、
前記表示された共有情報に含まれる複数の解答項目ごとに、その解答項目に対応した解答情報を、前記表示部の画面上であってその解答情報を入力すべき所定の位置に、入力する入力部と、
前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、
前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信し、かつその採点結果を表示部に表示する採点結果受信部とを備え、
前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報を登録する情報登録部と、
前記他の複数の情報端末からそれぞれ送信された解答情報と登録する解答データ登録部と、
前記登録された共有情報と、解答情報と、前記接続された情報端末を利用する者のユーザ情報とを記憶する第2の記憶部と、
前記共有情報を前記他の複数の情報端末へ配信する情報配信部と、
前記登録された共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、
前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記解答情報を送信してきた情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報共有システム。
【請求項3】
前記共有情報は、利用者が解答する試験問題と、その試験問題の各解答項目ごとの正解データとを含み、
前記自動採点部は、前記共有情報の正解データと前記解答情報との対応する解答項目同士を比較することにより、解答情報の採点を行うことを特徴とする請求項1または2の情報共有システム。
【請求項4】
前記自動採点部は、
前記第2の記憶部に記憶された共有情報と前記情報端末から送信された解答情報とが、文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較を行い、
前記共有情報と解答情報とが、手書き入力された文字の場合は、
その手書き入力された文字のストローク情報同士の比較、その手書き入力された文字を文字認識した認識結果同士の比較、あるいは、前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理、および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を行うことにより、前記解答情報の採点を行うことを特徴とする請求項3の情報共有システム。
【請求項5】
前記入力部は、前記解答情報を、手書き情報により入力することが可能なタブレットと、
所定の文字列データおよび記号データを入力することが可能なキーボードとの少なくともどちらか一方を備え、
前記タブレットは、前記表示部の表示画面に重ねて配置された入力検知部を備え、
表示部に表示された前記共有情報の所定の解答情報入力位置に対応する入力検知部に、前記解答情報を手書き入力することを特徴とする請求項1乃至4に記載したいずれかの情報共有システム。
【請求項6】
前記情報管理装置は、前記情報端末から送信される端末利用者のユーザ情報と、
前記第2の記憶部に記憶されたユーザ情報とを比較するユーザ照合部と、
ユーザ照合部の比較結果に基づいて、前記情報端末を起動すべき端末モードを決定し、決定された端末モードの情報をその情報端末へ送信する端末モード通知部とを、さらに備え、
前記共有情報が入力される第1の情報端末は、前記情報管理装置から送信される端末モード情報を受信する端末モード受信部をさらに備え、受信された端末モード情報が、共有情報の入力を許可することを意味する教師モードであることを特徴とする請求項2の情報共有システム。
【請求項7】
情報管理装置と、複数の情報端末とがネットワークを介して接続された情報共有システムの情報共有方法であって、
第1の情報端末において入力された共有情報を前記情報管理装置に送信するステップと、
第2の情報端末において入力された解答情報を前記情報管理装置へ送信するステップと、
前記情報管理装置が、前記第1の情報端末から送信された共有情報と、前記第2の情報端末から送信された解答情報とを受信するステップと、
前記受信された共有情報と解答情報との対応する解答項目同士を比較することにより前記解答情報の採点をするステップと、
その採点の結果を、前記第2の情報端末へ送信するステップと、
前記第2の情報端末が、前記採点の結果を表示させるステップとを備え、
前記入力される解答情報は、前記第2の情報端末に備えられた表示部に表示された共有情報の中の所定の解答入力位置に重ね合わせて手書き入力するか、または、その解答入力位置にデータ入力することを特徴とする情報共有システムの情報共有方法。
【請求項8】
コンピュータに、前記請求項7に記載した情報共有方法の各ステップを実行させるための情報共有システムのプログラム。
【請求項9】
ネットワークを介して接続されかつ複数の解答項目を有する共有情報を保存している情報管理装置から、配信された前記共有情報を記憶する記憶部と、
前記共有情報を表示する表示部と、
前記表示された共有情報の各解答項目に対応して、解答情報を入力する入力部と、
前記入力された解答情報を、前記共有情報の各解答項目と対応付けて、前記情報管理装置へ送信する解答データ処理部と、
前記情報管理装置から、前記送信された解答情報に対して採点処理をした結果を受信する採点結果受信部とを備えたことを特徴とする情報端末。
【請求項10】
前記共有情報が、利用者が解答する試験問題であり、
前記入力部によって前記試験問題の解答項目に対する解答情報の入力を終了し、前記解答データ処理部がその入力したすべての解答情報を送信した後、前記情報管理装置に対して、解答情報の採点をすることを要求する情報を送信する採点要求部をさらに備えたことを特徴とする請求項9の情報端末。
【請求項11】
前記情報管理装置から送信される端末モード情報を受信する端末モード受信部を備え、
前記受信される端末モード情報は、前記情報管理装置に予め記憶された端末利用者のユーザ情報によって定められる情報であり、かつ前記試験問題とその問題に対する正解データを入力する機能を実行する教師モード、および前記試験問題の各解答項目に対して解答情報を入力する機能を実行する受験者モードのいずれかであり、
前記受信した端末モード情報に基づいて、前記教師モードあるいは受験者モードのいずれかの機能を実行できるように起動させる端末起動部を備えたことを特徴とする請求項10の情報端末。
【請求項12】
前記入力部は、前記解答情報を、手書き情報により入力することが可能なタブレットおよび文字列データとして入力することが可能なキーボードの少なくともどちらか一方を備えたことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の情報端末。
【請求項13】
ネットワークを介して接続された情報端末から送信された共有情報および解答情報を登録する情報登録部と、
前記登録された共有情報および解答情報と、前記情報端末を利用する者のユーザ情報とを記憶する記憶部と、
前記記憶された共有情報を前記情報端末へ配信する情報配信部と、
前記登録された共有情報に基づいて、前記解答情報に対する採点を行う自動採点部と、
前記自動採点部によって行われた採点結果を、前記解答情報を送信してきた情報端末へ送信する採点結果送信部とを備えたことを特徴とする情報管理装置。
【請求項14】
前記情報端末から送信される端末利用者のユーザ情報と、前記記憶部に記憶されたユーザ情報とを比較するユーザ照合部と、
ユーザ照合部の比較結果に基づいて、前記情報端末を起動すべき端末モードを決定し、決定された端末モードをその情報端末へ送信する端末モード通知部とを、さらに備えることを特徴とする請求項13の情報管理装置。
【請求項15】
前記自動採点部は、
前記記憶された共有情報と、前記解答情報との対応する解答項目同士を比較する比較処理を実行することにより採点を行い、
前記比較処理は、両者が文字列データの場合は、その文字列データ同士の比較、両者が手書き入力された文字の場合は、その手書き入力のストローク情報同士の比較、手書き入力された文字の文字認識によって生成された認識結果同士の比較、あるいは前記認識結果の言い換え処理、類似性判断処理、シソーラスデータベース解析処理および形態素解析処理を含む言語処理を用いた比較のいずれかの処理を実行することにより行われることを特徴とする請求項13または14の情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2011−81024(P2011−81024A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230542(P2009−230542)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】