説明

情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム

【課題】AVCHDフォーマットを適用したデータ記録構成において、再生、編集、追記を迅速に実行可能とした構成を提供する。
【解決手段】AVCHDフォーマットのように予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録を行なう構成において、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに、記録データの再生処理、または、記録データの編集処理、または、データの追記処理に必要となる特定情報を格納する。本構成により、記録データの再生、編集、追記処理に際して、様々なファイルを読み出して情報を取得する必要がなくなり迅速な処理が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記録または再生処理を実行する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに、詳細には、階層型のデータ管理構成を有する記録フォーマットに従ったデータ記録やデータ再生を行なう情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、ディスク型記録メディアの記録容量の増大に伴って、従来の録画テープに代わってディスクに動画像や静止画を保存するタイプのビデオカメラが出現してきている。ディスク型記録メディアはランダム・アクセスが可能であるから、好きなシーンを効率的に見つけ出すことができるとともに、データへのアクセスは非接触であるから情報記録媒体(メディア)を劣化させることなく利用することができる。例えば、DVDビデオカメラは、画質の良さや編集ができるなどの使い勝手の良さから年々ユーザが拡大してきている。
【0003】
さらに、近年、データ品質を向上させたハイビジョンデータ、すなわちHD(High−Definition)デジタルデータの記録、再生を行なう機器が開発され、利用されている。
【0004】
また、最新のHDデータの記録フォーマットとしてAVCHDフォーマットが提案された。AVCHDフォーマットは、例えば、ビデオカメラで撮影した動画像ストリームをMPEG2−TSストリームに符号化して記録するフォーマットであり、階層型のデータ管理構成を持つ。
【0005】
このAVCHDフォーマットは、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが生成され記録される。なお、この記録フォーマットについては、本発明の説明中において詳細に説明する。
【0006】
このAVCHDフォーマットにおいては、記録された実データは、クリップAVストリーム(ClipAVStream)ファイルに記録され、この実データに対応する管理情報などが、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)の各属性情報ファィルに散在して記録される設定とされている。
【0007】
例えば、データ記録後に、記録されたデータの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合、編集、再生、追記の開始に必要となる情報をこれらの各ファイルから読み込むことが必要となる。しかし、必要な情報が複数のファイルに分散されて記録されていると、複数のファイルのアクセス、読み込みを行うことが必要となり、必要な情報を集めるための処理に時間を要するという問題が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、階層型のデータ管理構成を持つデータ記録フォーマットでの記録処理を行なう構成において、例えば、記録データの編集、再生、あるいは追記処理などに際して、多数のファイルに対するアクセスの必要性を排除して効率的な処理を可能とする情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面は、
情報処理装置であり、
情報記録媒体に対するデータ記録処理制御を行う制御部を有し、
前記制御部は、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なう構成であり、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録する制御を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置にある。
【0010】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記情報記録媒体に記録されたデータの変更に応じて前記特定情報の更新処理を行なう構成であることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記情報記録媒体に記録されたデータの編集処理、または情報記録媒体に対するデータの追記処理の完了後に前記特定情報の更新処理を行なう構成であることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定される属性情報を格納した属性情報ファイルに記録された情報から選択された情報であることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、記録データの編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して必要とされる情報、すなわち、
(A1)プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ、
(A2)プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数、
(A3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
(A4)クリップ情報のエントリポイント(EP)数、
(A5)クリップ情報のビデオ属性、
(A6)プレイリストの自機他機判定結果、
(A7)情報記録媒体に記録されたプレイリストのファイル番号、
(A8)情報記録媒体に記録されたクリップ情報のファイル番号、
(A9)情報記録媒体に記録されたクリップAVストリームのファイル番号、
上記(A1)〜(A9)の情報を含むことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、
記録データの再生処理に必要となる情報、すなわち、
(B1)プレイリストの総再生時間、
(B2)プレイリストの自機他機判定結果、
(B3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
上記(B1)〜(B3)の情報を含むことを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、追記可否の判定処理または追記態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に記録されたデータの編集処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、編集可否の判定処理または編集態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に記録されたデータの再生処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、再生処理に適用する情報を取得する処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の第2の側面は、
情報処理装置であり、
情報記録媒体に記録されたデータの再生または編集処理の制御を行う制御部を有し、
前記制御部は、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なう構成であり、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納し、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置にある。
【0020】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明の第3の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なうとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録する制御を行なうことを特徴とする情報処理方法にある。
【0022】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記制御部は、前記情報記録媒体に記録されたデータの変更に応じて前記特定情報の更新処理を行なうことを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記制御部は、前記情報記録媒体に記録されたデータの編集処理、または情報記録媒体に対するデータの追記処理の完了後に前記特定情報の更新処理を行なうことを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定される属性情報を格納した属性情報ファイルに記録された情報から選択された情報であることを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、記録データの編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して必要とされる情報、すなわち、
(A1)プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ、
(A2)プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数、
(A3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
(A4)クリップ情報のエントリポイント(EP)数、
(A5)クリップ情報のビデオ属性、
(A6)プレイリストの自機他機判定結果、
(A7)情報記録媒体に記録されたプレイリストのファイル番号、
(A8)情報記録媒体に記録されたクリップ情報のファイル番号、
(A9)情報記録媒体に記録されたクリップAVストリームのファイル番号、
上記(A1)〜(A9)の情報を含むことを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記特定情報は、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、記録データの再生処理に必要となる情報、すなわち、
(B1)プレイリストの総再生時間、
(B2)プレイリストの自機他機判定結果、
(B3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
上記(B1)〜(B3)の情報を含むことを特徴とする。
【0027】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、追記可否の判定処理または追記態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0028】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に記録されたデータの編集処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、編集可否の判定処理または編集態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする。
【0029】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記制御部は、情報記録媒体に記録されたデータの再生処理に際して、前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、再生処理に適用する情報を取得する処理を実行することを特徴とする。
【0030】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする。
【0031】
さらに、本発明の第4の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なうとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納し、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なうことを特徴とする情報処理方法にある。
【0032】
さらに、本発明の情報処理方法の一実施態様において、前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする。
【0033】
さらに、本発明の第5の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なわせるとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録させることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
【0034】
さらに、本発明の第6の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なわせるとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納させ、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なわせることを特徴とするコンピュータ・プログラムにある。
【0035】
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0036】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0037】
本発明の一実施例構成によれば、AVCHDフォーマットのような階層型管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録を行なう構成において、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに、記録データの再生処理、編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に必要となる特定情報を格納する構成としたので、記録データの再生、または編集、または追記処理に際して、様々なファイルを読み出して必要な情報を取得する必要がなくなり、記録データの再生、または編集、または追記処理を迅速に行なうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。なお、説明は、以下の項目順に行なう。
1.システム構成
2.データ・フォーマット
3.インデックスファイルに対する管理情報記録構成
4.データ処理シーケンス
【0039】
[1.システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の構成示したブロック図である。図1には、本発明の情報処理装置の一例であるビデオカメラの構成を示している。図1に示すように情報処理装置100は、記録再生制御部110、媒体制御部(読み書き処理部)120、記録再生用ワークメモリ130、符号復号化部140、入出力信号制御部150を有する。記録再生制御部110は、主制御部(プロセッサ)111、ROM112、RAM113、入出力インタフェース114を有する。
【0040】
情報処理装置100は、例えば、情報記録媒体(メディア)180を利用して動画像などのデータの記録再生を行なう。情報記録媒体(メディア)180に対するデータ記録は、AVCHDフォーマットに従って実行される。AVCHDフォーマットに従ったデータ記録構成については、次の[2.データ・フォーマット]の項目において詳細に説明する。
【0041】
データ記録処理に際しては、入出力信号制御部150から入力する例えば動画像データに対して、符号復号化部140において符号化を実行する。符号復号化部140では、たとえば、入力された動画像信号を構成するビデオストリームとオーディオストリームに対する符号化を行ない多重化したデータストリームを生成する。符号復号化部140において符号化されたデータは、記録再生用ワークメモリ130に格納された後、媒体制御部120の処理によって情報記録媒体(メディア)180に記録される。
【0042】
符号復号化部140においてデータ記録処理の際に実行する符号化処理は、記録データが動画である場合と静止画である場合と異なり、情報記録媒体(メディア)180には、動画ファイルと静止画ファイルが記録される。
【0043】
記録再生制御部110は、情報処理装置において実行するデータ記録処理、データ再生処理などの各種の処理を制御する。記録再生制御部110は、主制御部(プロセッサ)111と,ROM112と,RAM113と,入出力インタフェース114と,これらを相互に接続するバス115とを備えている。
【0044】
主制御部(プロセッサ)111は、例えば、符号復号化部140に符号復号化処理の開始・停止の指示を出す。また、媒体制御部120に情報記録媒体(メディア)180に対するデータの読み込み・書き込み処理の実行命令を出力する。さらに、入出力信号制御部150に対して、符号復号化部140からの入力信号をキャプチャし、キャプチャした入力信号を符号復号化部140へ出力する制御などを実行する。
【0045】
記録再生制御部110のROM112は、主制御部(プロセッサ)111において実行されるプログラムや各種パラメータ等を保持するメモリであり、例えば,フラッシュメモリ等のEEPROMにより実現される。RAM113は、主制御部(プロセッサ)111におけるプログラム実行に必要な作業データ等を保持するメモリであり,例えばSRAMやDRAM等により実現される。入出力インタフェース114は、例えばユーザ入力部や表示部、ネットワークなどに接続され、外部とのデータやコマンドの入出力を行うインタフェースである。例えば、ROM112内のプログラムを更新する等のためにも使用される。
【0046】
[2.データ・フォーマット]
図2には、情報記録媒体(メディア)180にデータを記録するためのデータ構造の一例を示している。以下では、AVCHDフォーマットに従ったデータ記録構成について説明する。図示のように、ビデオカメラで撮影した動画像ストリームをMPEG2−TSストリームに符号化して記録する際に、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが生成され記録される。また、所定データ単位のクリップAVストリームファイルと対応するクリップ情報ファイルをまとめて便宜上クリップと呼ぶ。また、撮影した動画データの格納されるクリップAVストリームファイル以外の管理情報等が格納されるインデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)の各ファイルを属性情報ファイルとする。以下、各ファイルの詳細について説明する表を示す。
【0047】
【表1】

【0048】
インデックスのファイル種別レイヤで情報記録媒体180全体が管理されている。ユーザに見せるタイトル毎にインデックスファイルが作成され、ムービーオブジェクトとの対応関係を管理している。AVCHDフォーマットでは、本来ムービーオブジェクトファイルで管理すべきプレイリストの再生順をインデックスファイルのメタデータ内で管理している。情報記録媒体をプレーヤに装填した際にはまずインデックスが読み込まれ、ユーザはインデックスに記述されたタイトルを見ることができる。
【0049】
ムービーオブジェクトは、再生されるプレイリストを管理しているファイルである。ムービーオブジェクトへの参照は、タイトルの入り口としてインデックスに列挙されている。但し、AVCHDフォーマットでは、ムービーオブジェクトファイルを参照せずに、インデックスファイルのメタデータによってプレイリストとタイトルの関係を管理するようになっている。
【0050】
プレイリストは、ユーザに見せるタイトルに対応して設けられ、少なくとも1以上のプレイアイテムで構成される再生リストである。各プレイアイテムは、クリップに対する再生開始点(IN点)と再生終了点(OUT点)を持つことで、その再生区間を指定している。そして、プレイリスト内で複数のプレイアイテムを時間軸上に並べることで、それぞれの再生区間の再生順序を指定することができる。また、異なるクリップを参照するプレイアイテムを1つのプレイリストに含めることができる。
【0051】
クリップとプレイリスト間の参照関係は、自由に設定することができる。例えば、1つのクリップに対する参照を、IN点及びOUT点の異なる2つのプレイリストから行なうことができる。さらに、タイトルとムービーオブジェクト間での参照関係も自由に設定することができる。プレイリストは、クリップとの参照関係に応じて、リアルプレイリスト(実プレイリスト)とバーチャルプレイリスト(仮想プレイリスト)の2種類に大別される。
【0052】
リアルプレイリストは、オリジナル・タイトル用のプレイリストであり、ビデオカメラにより録画・撮影した映像ストリームについてのプレイアイテムを記録した順に記録している。
【0053】
バーチャルプレイリストは、非破壊編集によりユーザ定義の再生リストを作成するためのプレイリストであり、バーチャルプレイリスト独自のクリップ(AVストリーム)を持たず、同リスト内のプレイアイテムはいずれかのリアルプレイリストに登録されているクリップ又はその一部の範囲を指している。すなわち、ユーザは複数のクリップから必要な再生区間のみを切り出して、これらを指す各プレイアイテムを取りまとめてバーチャルプレイリストを編集することができる。
【0054】
クリップAVストリームは、MPEG−TS形式で情報記録媒体180に記録されたストリームが格納されているファイルである。画像データはこのファイル内に格納される。
【0055】
クリップ情報は、クリップAVストリームファイルと対で存在し、実際のストリームを再生する上で必要となるストリームに関する情報が記載されたファイルである。
【0056】
AVCHDフォーマットにおいては、上述したように、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)の属性情報ファイルと、動画像データの格納されるAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが図2に示すような階層構成として生成され記録される。
【0057】
なお、これらのファイルやデータの名称は一例であり、他の表現が使用される場合もある。各ファイル、データの実質的な内容は、以下のような対応となる。
(1)AVストリーム(ClipAVStream):コンテンツデータ
(2)クリップ情報(ClipInformation):AVストリームと1対1で対応し、対応するAVストリームの属性を定義するファイル。(例えば、coding,size,時間→アドレス変換、再生管理情報、タイムマップ等が含まれている。)
(3)プレイアイテム(PlayItem):クリップ情報(ClipInformation)に対する再生開始点と再生終了点で再生区間を指定するデータ。
(4)プレイリスト(PlayList):1以上のプレイアイテム(PlayItem)で構成される再生リスト。
(5)マーク(Mark):一般的には、プレイリスト(PlayList)中に存在し、再生コンテンツのある時間的位置を示すもの。一般的にマークとマークの間をチャプタという。
(6)ムービーオブジェクト(MovieObject):再生制御を行うためのコマンドの集合体。
(7)タイトル(Title):(ユーザが認識できる)再生リストの集合体。
【0058】
なお、以下の説明では、上述の対応を持つデータやファイルについて、それぞれ、クリップAVストリーム(ClipAVStream)、クリップ情報(ClipInformation)、プレイアイテム(PlayItem)、プレイリスト(PlayList)、マーク(Mark)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、タイトル(Title)として説明するが、実質的に同じ内容のデータ、ファイル等を持つ構成についても本発明が適用可能である。
【0059】
図3は、図2を参照して説明したプレイリスト(PlayList)、プレイアイテム(PlayItem)、クリップ(Clip)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の関係を示すUML(Unified Modeling Language)図である。プレイリストは、1または複数のプレイアイテムに対応付けられ、プレイアイテムは、1のクリップに対応付けられる。1のクリップに対して、それぞれ開始点および/または終了点が異なる複数のプレイアイテムを対応付けることができる。1のクリップから1のクリップAVストリームファイルが参照される。同様に、1のクリップから1のクリップ情報ファイルが参照される。また、クリップAVストリームファイルとクリップ情報ファイルとは、1対1の対応関係を有する。このような構造を定義することにより、クリップAVストリームファイルを変更することなく、任意の部分だけを再生する、非破壊の再生順序指定を行うことが可能となる。
【0060】
また、図4のように、複数のプレイリストから同一のクリップを参照することもできる。また、1のプレイリストから複数のクリップを指定することもできる。クリップは、プレイリスト中のプレイアイテムに示されるIN点およびOUT点により、参照される。図4の例では、クリップ200は、プレイリスト210のプレイアイテム220から参照されると共に、プレイリスト211を構成するプレイアイテム221および222のうちプレイアイテム221から、IN点およびOUT点で示される区間が参照される。また、クリップ201は、プレイリスト211のプレイアイテム222からIN点およびOUT点で示される区間が参照されると共に、プレイリスト212のプレイアイテム223および224のうち、プレイアイテム223のIN点およびOUT点で示される区間が参照される。
【0061】
なお、プレイリストは、図5に一例が示されるように、主として再生されるプレイアイテムに対応するメインパスに対して、サブプレイアイテムに対応するサブパスを持つことができる。例えば、このプレイリストに付けられているアフレコオーディオ用のプレイアイテムをサブプレイアイテムとして、プレイリストに持たせることができる。詳細は省略するが、プレイリストは、所定の条件を満たす場合にだけ、サブプレイアイテムを持つことができる。
【0062】
次に、情報記録媒体(メディア)に記録されるファイルの管理構造について、図6を用いて説明する。図2〜図4等を参照して説明したように、情報記録媒体(メディア)に記録されるデータには、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ(Clip)があり、クリップ(Clip)には、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが含まれる。ファイルは、ディレクトリ構造により階層的に管理される。記録媒体上には、先ず、1つのディレクトリ(図6の例ではルート(root)ディレクトリ)が作成される。このディレクトリの下が、1つの記録再生システムで管理される範囲とする。
【0063】
ルートディレクトリの下に、ディレクトリ[BDMV]、およびディレクトリ[AVCHDTN]が置かれる。ディレクトリ[AVCHDTN]には、例えばクリップの代表画像を所定サイズに縮小したサムネイルファイルが置かれる。ディレクトリ[BDMV]に、図2を用いて説明したデータ構造が格納される。
【0064】
ディレクトリ[BDMV]の直下には、インデックスファイル[index.bdmv]およびムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]の2つのみを置くことができる。また、BDMVディレクトリ[BDMV]の下に、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]、ストリームディレクトリ[STREAM]、およびディレクトリ[BACKUP]が置かれる。
【0065】
インデックスファイル[index.bdmv]は、ディレクトリBDMVの内容について記述される。また、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]は、1つ以上のムービーオブジェクトの情報が格納される。
【0066】
プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]は、プレイリストのデータベースが置かれるディレクトリである。すなわち、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]は、ムービープレイリストに関するファイルであるプレイリストファイル[xxxxx.mpls]を含む。プレイリストファイル[xxxxx.mpls]は、ムービープレイリストのそれぞれに対して作成されるファイルである。ファイル名において、[.](ピリオド)の前の[xxxxx]は、5桁の数字とされ、ピリオドの後ろの[mpls]は、このタイプのファイルに固定的とされた拡張子である。
【0067】
クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]は、クリップのデータベースが置かれるディレクトリである。すなわち、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]は、クリップAVストリームファイルのそれぞれに対するクリップ情報ファイル[zzzzz.clpi]を含む。ファイル名において、[.](ピリオド)の前の[zzzzz]は、5桁の数字とされ、ピリオドの後ろの[clpi]は、このタイプのファイルに固定的とされた拡張子である。
【0068】
ストリームディレクトリ[STREAM]は、実体としてのAVストリームファイルが置かれるディレクトリである。すなわち、ストリームディレクトリ[STREAM]は、クリップ情報ファイルのそれぞれに対応するクリップAVストリームファイルを含む。クリップAVストリームファイルは、MPEG2(Moving Pictures Experts Group 2)のトランスポートストリーム(以下、MPEG2 TSと略称する)からなり、ファイル名が[zzzzz.m2ts]とされる。ファイル名において、ピリオドの前の[zzzzz]は、対応するクリップ情報ファイルと同一することで、クリップ情報ファイルとこのクリップAVストリームファイルとの対応関係を容易に把握することができる。
【0069】
なお、ディレクトリ[AVCHDTN]は、2種類のサムネイルファイルthumbnail.tidxおよびthumbnail.tdt2を置くことができる。サムネイルファイルthumbnail.tidxは、所定の方式で暗号化されたサムネイル画像が格納される。サムネイルファイルthumbnail.tdt2は、暗号化されていないサムネイル画像が格納される。例えばビデオカメラでユーザが撮影したクリップに対応するサムネイル画像は、コピーフリーであって暗号化する必要が無いと考えられるため、このサムネイルファイルthumbnail.tdt2に格納される。
【0070】
続いて、ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について、図7〜図8を参照しながら説明する。
【0071】
図7(a),(b)、図8(c),(d)は、(a)〜(d)の順にユーザが録画処理の開始、停止を繰り返し実行した場合のクリップおよびプレイリストの生成過程を示している。図7、図8から理解されるように、ユーザが録画開始してから録画停止する区間毎にプレイアイテムが1つずつ作成される。また、録画・撮影したストリームの区切りで1つのクリップAVストリームファイルとなり、これに伴ってクリップ情報ファイルも作成される。1つのクリップは連続同期再生すなわち実時間再生が保証された再生が必要な単位となる。
【0072】
また、ユーザが録画を開始する度に、プレイアイテムの先頭には、エントリマーク(entry mark)としてのマーク(Mark)が付け加えられる(プレイリスト内のエントリマークを「プレイリスト・マーク(PLM)」とも呼ぶ)。1つのプレイリスト内では、プレイアイテムやマークには、連続的となるシーケンス番号が付与されている。動画像対応のプレイリストの先頭には必ずエントリマークが打たれるという制約があるが、所定の編集操作により時間軸上でエントリマークの位置を移動させることができる。
【0073】
各エントリマークは、ユーザがストリームにアクセスするエントリ位置となる。したがって、隣接するエントリマーク間で仕切られる区間(並びに最後のマークから最後尾のプレイアイテムの終端の区間)がユーザから見える最小の編集単位すなわち「チャプタ」となる。プレイ項目を再生順に並べることと、エントリマークを再生順に並べることでプレイリストの再生順序が定義される。
【0074】
[3.インデックスファイルに対する管理情報記録構成]
先に図2〜図6を参照して説明したように、AVCHDフォーマットでは、
インデックス(index)、
ムービーオブジェクト(MovieObject)、
プレイリスト(PlayList)、
クリップ情報(ClipInformation)、
AVストリーム(ClipAVStream)
これらの各ファイルがデータベース内に生成され記録される。
【0075】
実データとしてのコンテンツは、AVストリームファイルに記録され、コンテンツに対応する各種の管理情報が、インデックス〜クリップ情報によって構成されるデータベースファイルに記録されることになる。データ記録後に、記録されたデータの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合には、これらの処理の開始前に、処理を行なうために必要となる情報をデータベース内の各ファイルから読み込まなければならない。従って、必要な情報が複数のファイルに分散記録されている場合には、それらの複数のファイルのアクセスを行うことが必要となり、必要な情報を集めるための処理に時間を要する。
【0076】
本発明の構成では、これら、編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる情報をインデックスファイルに記録する。例えば、インデックスファイルのメーカーズプライベートデータ領域に記録する。
【0077】
すなわち、本発明の情報処理装置は、情報記録媒体に対するデータ記録処理制御を行う制御部の制御の下、予め規定された階層型の管理構成(インデックス〜クリップAVストリーム)を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御が行なわれ、さらに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して記録媒体に記録、また必要に応じてこれらの情報の更新処理が実行される。
【0078】
編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる具体的な情報について説明する。編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる情報としては、以下の情報がある。
A.追記処理や編集処理に必要となる情報
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
【0079】
B 再生処理に必要となる情報
B−1.プレイリストの総再生時間
B−2.プレイリストの自機他機判定結果(※A−6と重複)
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数(※A−3と重複)
【0080】
上記のA−1〜A−9、およびB−1〜B−3の各情報は、AVCHDフォーマットでは、原則としてプレイリストファイル、または、クリップ情報ファイルに分散して記録される。すなわち、AVストリームの記録されたAVストリームファイルに対応して設定されたプレイリストファイル、または、クリップ情報ファイルに分散して記録される。従って、データの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合には、これらの処理の開始前に、各処理を行なうために必要となる情報を各ファイルから読み込まなければならない。
【0081】
従って、必要な情報が複数のファイルに分散記録されている場合には、それらの複数のファイルのアクセスを行うことが必要となり、必要な情報を集めるための処理に時間を要する。本発明の構成では、これらの各情報をインデックスファイルに設定されるメーカーズプライベートデータ領域に記録する。
【0082】
インデックスファイルの記録データは、データ記録メディアが装着された装置においてメディア起動時に装置による読み込み処理が実行され、装置のメモリ(RAM)に格納される。従って、データの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合には、メモリから必要な情報を取得可能であり、迅速に、追記、編集、再生処理を開始することが可能となる。
【0083】
インデックスファイルに設定されるメーカーズプライベートデータについて、図9以下を参照して説明する。図9は、インデックスファイル300のシンタクスである。インデックスファイル[Index.bdmv]は、タイトルなどのインデックス情報が格納される。図9に示すように、インデックスファイル[Index.bdmv]には、実体データとして、アプリケーション情報ブロック[ApplInfoBDMV()]、インデックス情報ブロック[Indexes()]、エクステンションデータブロック[blkExtensionData()]301が含まれる。
【0084】
図10は、図9に示すインデックスファイル[Index.bdmv]中のエクステンションデータブロック[blkExtensionData()]のシンタクスである。このエクステンションデータブロックには、インデックス情報内の他のブロックに記述できない様々な拡張データを記録することが可能である。特に、データブロック302には、メーカー独自のデータなどが記録可能である。
【0085】
データブロック302の例を図11に示す。データブロックには、メーカー独自のデータなどが記録可能であり、図11に示す例において、メーカーズプライベートデータブロック[MakersPrivateData()]303に、メーカー独自のデータが記録可能である。
【0086】
図12は、図11に示すインデックス情報ファイルのエクステンションデータブロック中のメーカーズプライベートデータブロック[MakersPrivateData()]303の構成例である。ここには、メーカーのIDやモデルコードなどの他、メーカー独自のデータをデータブロック304に記録することができる。
【0087】
本発明の構成では、このインデックス情報ファイルのメーカーズプライベートデータブロックのデータ領域に、上記の編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる各情報A−1〜A−9,B−1〜B−3を記録する。
【0088】
図13に、インデックスファイル300〜メーカーズプライベートデータ303へ至る構成、およびメーカーズプライベートデータ内のデータブロック304に記録される具体的な情報について説明する図を示す。
【0089】
図13に示すように、本発明の構成では、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ領域に編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる情報、すなわち、以下の情報を記録する。
A.追記処理や編集処理に必要となる情報
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
【0090】
B 再生処理に必要となる情報
B−1.プレイリストの総再生時間
B−2.プレイリストの自機他機判定結果(※A−6と重複)
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数(※A−3と重複)
【0091】
図14に、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ領域に記録する情報の詳細構成を示す。図14に示す情報は、上記情報A−1〜A−9,B−1〜B−3に対応する情報である。なお、図14では、クリップ情報ファイルをクリップインフォファイルとして記載している。
【0092】
このように、本発明の構成では、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ領域に編集、再生、追記処理を行なう場合に必要となる上記情報を記録し、必要に応じて更新する処理を実行する。前述のように、インデックスファイルの記録データは、データ記録メディアが装着された装置においてメディア起動時に装置による読み込み処理が実行され、装置のメモリ(RAM)に格納されることになり、データの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合には、メモリから必要な情報を取得可能であり、迅速に、追記、編集、再生処理を開始することが可能となる。
【0093】
データの編集や再生を行なう場合、あるいは新たなデータの追記などの処理を行なう場合において、上記A−1〜A−9、およびB−1〜B−3の各情報が必要となる理由、およびこれらの各情報の更新処理タイミングについて、以下、説明する。なお、本発明の構成では、上記A−1〜A−9、およびB−1〜B−3の各情報の更新処理については、AVCHDフォーマットに従ってこれらの情報が記録されたファイルの更新に併せて、インデックスファイルの記録情報の更新が行なわれることになる。
【0094】
以下、上記A−1〜A−9、およびB−1〜B−3の各情報の必要性と更新タイミングについて、その必要となる理由別に、以下の1〜4に区分して説明する。
1.最終のリアルプレイリストに追記可能か判断するための情報(A−1〜A−6)
2.新規作成ファイルの番号決定に必要な情報(A−7〜A−9)
3.ユーザに見せる再生コンテンツの情報の算出に必要な情報(B−1)
4.ユーザに見せる再生コンテンツの決定に必要な情報(B−2〜B−3)
【0095】
(1.最終のリアルプレイリストに追記可能か判断するための情報(A−1〜A−6))
まず、上記の情報中、以下のA−1〜A−6の情報、すなわち、
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
これらの情報について、
最終のリアルプレイリストに追記可能か判断するための情報として必要であることと、更新タイミングについて説明する。
【0096】
<情報の必要性>
これらA−1〜A−6の各情報は、最終のリアルプレイリストに追記可能か判断するための情報として必要となる。先に、図2を参照して説明したように、リアルプレイリストは、オリジナル・タイトル用のプレイリストであり、ビデオカメラにより録画・撮影した映像ストリームについてのプレイアイテムを記録した順に記録している。メディアに対して、新たなデータ記録(追記)を実行する場合には、フォーマット上の制約、実装仕様上の制約、商品仕様上の制約などに基づいて追記可否判断を行なうことが必要となる。
この追記可否判定に適用する情報が上記情報A−1〜A−6である。以下、各情報の詳細と必要性について説明する。
【0097】
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
メディアに記録可能なプレイリストのファイルサイズと、クリップ情報のファイルサイズにはフォーマット上の上限が設定されている。
【0098】
プレイリストファイルのファイルサイズの上限は、例えば600kB(キロバイト)が上限とされる。また、1のクリップ情報ファイルのファイルサイズの上限が例えば1MB(メガバイト)とされている場合、1のプレイリストファイルに関連しているクリップ情報ファイルの合計のファイルサイズの上限は、例えば2MBとされる。
【0099】
追記処理を開始する場合は、これらの制約を満足して新たなデータ記録が可能か否かを判断することが必要となり、
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
これらの情報を取得することが必要となる。これらの情報は、AVCHDフォーマットにおいては、プレイリストファイル、または、クリップ情報ファイルに分散して記録され、追記処理を実行しようとする場合、これらの各ファイルからの情報読み取りが必要となっていた。
【0100】
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
追記処理を実行する場合、追記候補のプレイリストを利用した記録が可能か否かを判断することが必要となる。この判断において必要となる情報がプレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数である。これらの数には、フォーマット上、それぞれ上限が設定されており、追記処理を行なう場合、上限を超えることなく追記候補のプレイリストを利用した記録が可能か否かを判断する処理が必要となる。これらの情報は、AVCHDフォーマットにおいては、プレイリストファイルに記録され、追記処理を実行しようとする場合、プレイリストファイルからの情報読み取りが必要となっていた。
【0101】
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
1つのプレイリストファイルに存在可能なプレイリストマーク数に対して設定された所定の上限が設定される。なお、プレイリストマークは、チャプタを規定するマークとしてのエントリマークおよびチャプタに対応しない再生開始位置を示すリンクポイントを含む概念であり、1つのプレイリストファイルに存在可能なプレイリストマーク数およびエントリマーク数には、それぞれフォーマト上の上限(例えば999)が設定されている。
【0102】
追記処理を行なう場合、上限を超えることなく追記候補のプレイリストを利用した記録が可能か否かを判断する処理が必要となる。これらの情報は、AVCHDフォーマットにおいては、プレイリストファイルに記録され、追記処理を実行しようとする場合、プレイリストファイルからの情報読み取りが必要となっていた。
【0103】
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
AVCHDフォーマットでは、1つのプレイリストファイルから参照されるクリップ情報ファイルに対応するエントリポイント(EP)の合計数に対して上限が設けられている。
【0104】
エントリポイント(EP)について簡単に説明する。MPEGストリームのような、フレーム間圧縮を行っている符号化ストリームにおいては、デコード開始可能な箇所は、GOP(Group Of Picture)の先頭など一部の箇所に限定されることが多い。再生を行なう場合、デコード可能な開始点位置情報が必要となる。デコード単位の先頭位置(この例ではGOPの先頭位置)が、エントリポイント(EP)である。
【0105】
AVCHDフォーマットでは、1つのプレイリストファイルから参照されるクリップ情報ファイルに対応するエントリポイント(EP)の合計数に対して上限が設けられている。従って、追記処理を行なう場合、上限を超えることなく追記候補のプレイリストを利用した記録が可能か否かを判断する処理が必要となる。これらの情報は、AVCHDフォーマットにおいては、プレイリストファイルに記録され、追記処理を実行しようとする場合、プレイリストファイルからの情報読み取りが必要となっていた。
【0106】
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
AVCHDフォーマットでは、1つのプレイリストファイルが複数のクリップを参照する場合に、参照される複数のクリップそれぞれの所定のビデオ属性が一致していなければならないという制約が設定されている。従って、追記処理を実行する場合、追記候補のプレイリストファイルに記述されるビデオ属性と、新規に記録しようとするクリップのビデオ属性とが一致するか否かを判定することが必要となる。ビデオ属性としては、例えば、HD,SD等の記録データ種別、レームレート、アスペクト、画サイズなどの情報である。
【0107】
AVCHDフォーマット上では、クリップのビデオ属性はクリップ情報ファイルに記録されており、追記処理を実行する場合は、追記候補のプレイリストファイルから、クリップ情報ファイル名を取得して、取得したクリップ情報ファイル名に対応するクリップ情報を取得して、取得したクリップ情報から記録済みのデータのビデオ属性を取得して検証することが必要となる。
【0108】
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
プレイリストファイルには、データ記録を実行する装置のメーカー独自の記録領域としてメーカーズプライベートデータ領域が設定され、メーカー独自の情報が記録可能となっている。実装仕様上の制約として、他機で記録したデータに対応するプレイリストファイルのメーカーズプライベートデータに記録情報がある場合、この情報を更新してはならないという制約がある。
【0109】
従って、追記処理を実行する場合、追記候補のプレイリストファイルに他機において記録済みのメーカーズプライベートデータが存在するか否かを判断することが必要となり、プレイリストファイルを参照して確認することが必要となる。
【0110】
このように、A−1〜A−6の各情報は動画の追記を行なう場合に、確認することが必要となる。
【0111】
<更新タイミング>
上述のA−1〜A−6の各情報は、動画の追記を行なう場合や編集時に変更される。更新タイミングとしては、追記の場合と、編集の場合とにおいて以下のタイミングとする。
追記処理の場合、記録を終了して、すべてのストリームデータを書き出し、AVCHDフォーマットにおいて上記情報の正式な格納先として指定されたデータベースファイルの更新を行った後に、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ(MakersPrivateData)にあるA−1〜A−6の内容を追記・更新する。
編集処理の場合は、編集を終了してAVCHDフォーマットにおいて上記情報の正式な格納先として指定されたデータベースファイルの更新を行った後に、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ(MakersPrivateData)にあるA−1〜A−6の内容を追記・更新する。
【0112】
(2.新規作成ファイルの番号決定に必要な情報(A−7〜A−9))
次に、上記の情報中、以下のA−7〜A−9の情報、すなわち、
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
これらの情報について、
新規作成ファイルの番号決定に必要であること、および更新タイミングについて説明する。
【0113】
<情報の必要性>
動画の追記や編集時に、新しいプレイリストやクリップ情報、クリップAVストリームファイルの作成が必要になる場合がある。例えば、動画の追記時に新しいプレイリストが必要になるのは、最終リアルプレイリストに追記不可の場合である。上述したように、動画の追記や編集を行なう場合、最終のリアルプレイリストに追記可能かの判断がなされる。
【0114】
動画の追記時に新しいクリップ情報ファイルやクリップAVストリームファイルが必要になるのは、セット仕様として1記録1ファイルとしている場合や、ビデオ属性などの条件によって同一ファイルに追記できない場合などである。
編集時に新しいプレイリストやクリップ情報、クリップAVストリームファイルが必要になるのは、動画の分割などによって実際にクリップ情報やクリップAVストリームファイルを別に設定することが必要となる場合や、分割のエントリマークを設定したり、プレイアイテムが分かれることによってプレイリスト内のプレイリストマーク上限やプレイアイテム上限を超えることになり、新たなプレイリストを設定することが必要になる場合などである。
【0115】
このような新しいプレイリストやクリップ情報、クリップAVストリームファイルの作成が必要になる場合には、新規作成するプレイリストやクリップ情報、クリップAVストリームファイルの識別子としての番号を設定することが必要となる。ファイル番号は、既に存在するファイル番号と重複することは許されないため、既存ファイルのファイル番号を確認し、未使用のファイル番号を設定する処理が実行される。
【0116】
この処理のために、
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
これらの情報が必要となる。
【0117】
なお、有効なデータである場合、クリップ情報とAVストリームファイルは対応して設定され、クリップ情報のファイル番号とクリップAVストリームのファイル番号とは一致する。従って、インデックスファイルに記録するファイル番号は、有効なデータファイルに関しては、
プレイリストのファイル番号と、
クリップ情報のファイル番号
となる。
ただし、無効ファイルについては、クリップ情報ファイルとクリップAVストリームファイルが対で存在しない場合があり、それぞれのファイル番号を個別に記録する。
【0118】
図14に示すインデックスファイルに記録される記録データ詳細構成に示すように、無効ファイルについては、クリップ情報ファイルとクリップAVストリームファイルのファイル番号を個別に記録する。有効データについては、プレイリストのファイル番号と、クリップ情報のファイル番号(=クリップAVストリームファイル番号)を記録する。
【0119】
<更新タイミング>
上述のA−7〜A−9の各情報の更新タイミングは、先に説明したA−1〜A−6の各情報と同様のタイミングで更新が行なわれる。すなわち、追記の場合と、編集の場合とにおいて以下のタイミングとする。
追記処理の場合、記録を終了して、すべてのストリームデータを書き出し、AVCHDフォーマットにおいて上記情報の正式な格納先として指定されたデータベースファイルの更新を行った後に、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ(MakersPrivateData)にあるA−7〜A−9の内容を追記・更新する。
編集処理の場合は、編集を終了してAVCHDフォーマットにおいて上記情報の正式な格納先として指定されたデータベースファイルの更新を行った後に、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ(MakersPrivateData)にあるA−7〜A−9の内容を追記・更新する。
【0120】
(3.ユーザに見せる再生コンテンツの情報の算出に必要な情報(B−1))
次に、上記の情報中、以下のB−1の情報、すなわち、
B−1.プレイリストの総再生時間
この情報について、
ユーザに見せる再生コンテンツの情報の算出に必要であること、および更新タイミングについて説明する。
【0121】
<情報の必要性>
再生装置において、メディアに記録された動画を再生する場合、再生中に現在の再生位置のメディア先頭からの総再生時間を、ディスプレイに表示する処理が実行される場合がある。また、再生装置において、メディアを認識したときに、メディア内のコンテンツの総再生時間を表示することがある。
【0122】
これらの処理を実行するためには、メディアに記録済みの各プレイリストの再生時間が必要となる。AVCHDフォーマットでは、プレイリストファイルにそれぞれの再生時間が記録されており、通常の処理では、プレイリストファイルを読み込まないと再生時間の算出はできない。
【0123】
本発明の構成では、
B−1.プレイリストの総再生時間
この情報をインデックスファイルに記録する。
このデータ記録構成によって、再生装置は、現在、再生中であり読み込み中のプレイリスト以外のプレイリストの再生時間を、それらのプレイリストファイルを読まずに取得することが可能となる。すなわち、動画再生時やメディア認識時にインデックスファイルに記録された情報に基づいて、総再生時間を表示することが可能となる。
【0124】
<更新タイミング>
プレイリストの再生時間は、記録データの追記や編集が実行された場合に変更が必要となるので、インデックスファイルに記録された[B−1.プレイリストの総再生時間]のデータ更新タイミングは、上述のA−1〜A−6の各情報の更新タイミングと同様、追記、編集の各処理の終了時となる。
【0125】
(4.ユーザに見せる再生コンテンツの決定に必要な情報(B−2〜B−3))
次に、上記の情報中、以下のB−2〜B−3の情報、すなわち、
B−2.プレイリストの自機他機判定結果(※A−6と重複)
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数(※A−3と重複)
これらの情報について、
ユーザに見せる再生コンテンツの決定に必要であること、および更新タイミングについて説明する。
【0126】
<情報の必要性>
再生装置において、装置の実行する再生アプリケーションによっては、メディア内のコンテンツを表示する際に、タイトルごとの表示ではなく、すべてのチャプタを並べて表示するものがある。しかし、プレイリスト内にエントリマーク(=チャプタ)がいくつ存在するかはプレイリストファイルを解析して見ないと分からない。よって、チャプタを並べて表示する際にはすべてのプレイリストを解析してチャプタ数を取得してからでないと各ページに表示すべきチャプタが決定できない。
【0127】
さらに、装置の実行する再生アプリケーションには他機記録のプレイリストファイルは複数チャプタを含むものであっても1チャプタのプレイリストであるとして表示するものがある。このようなアプリにおいては、自機記録のプレイリストであるか、他機記録のプレイリストであるかを知っていないと各ページに表示すべきチャプタが決定できないが、これらの情報はプレイリストを解析しないと得られない情報である。
【0128】
このように、再生装置において、ユーザに見せる再生コンテンツの決定に際して、
B−2.プレイリストの自機他機判定結果
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
これらの情報が必要となる。
【0129】
本発明の構成では、これらのB−2,B−3の情報をインデックスファイルに記録する。
このデータ記録構成によって、再生装置は、現在、再生中であり読み込み中のプレイリスト以外のプレイリストの再生時間を、それらのプレイリストファイルを読まずに取得することが可能となる。すなわち、動画再生時やメディア認識時にインデックスファイルに記録された情報に基づいて、総再生時間を表示することが可能となる。
【0130】
<更新タイミング>
記録装置において、メディアを認識した際に、各プレイリストを解析して、
B−2.プレイリストの自機他機判定結果
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
これらの情報をプレイリストファイルから取得してインデックスファイル内に格納する。その後、追記や編集でこれらの情報が変更になったときにも情報更新を行なう、追記や、編集処理の際の更新は、前述のA−1〜A−6等の情報更新処理と同様のタイミングで行なう。
【0131】
[4.データ処理シーケンス]
次に、上述した[3.インデックスファイルに対する管理情報記録構成]に従った処理を実行する場合において、情報処理装置で実行されるインデックスファイルの記録情報を利用した処理(再生、追記、編集)と、インデックスファイルの更新処理について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0132】
図15に示すフローチャートは、メディアに対して、前述のAVCHDフォーマットでデータ記録を行なうとともに、記録データの再生、編集、さらにデータ追記が実行可能な装置において実行する処理シーケンスの一例を示すフローチャートであり、例えば、図1に示す装置構成例における記録再生制御部110の制御の下に実行される処理である。
【0133】
まず、ステップS101において、データ記録再生可能なメディアを認識すると、ステップS102において、メディアに記録されたデータベースファイル中のインデックスファイルに書き込まれた情報を装置内のメモリ、例えば図1に示す構成におけるRAM113に書き込む。本処理によって、インデックスファイル内のメーカーズプライベートデータ領域に記録された以下のデータが、読み込まれてメモリに書き込まれる。
A.追記処理や編集処理に必要となる情報
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
B 再生処理に必要となる情報
B−1.プレイリストの総再生時間
B−2.プレイリストの自機他機判定結果(※A−6と重複)
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数(※A−3と重複)
【0134】
次に、ステップS103において、メディアに記録されたプレイリストファイルの解析に基づいて、
B−1.プレイリストの総再生時間
B−2.プレイリストの自機他機判定結果(※A−6と重複)
これらの情報が取得され、これらの情報に基づいて、インデックスファイルに記録された対応情報の更新、およびメモリ内の対応情報の更新が行なわれる。なお、情報に変化がない場合は更新は不要である。
【0135】
次に、ステップS104において、再生実行要求の有無を判定し、再生実行要求があった場合は、ステップS105において、再生処理に必要となる情報、すなわち、前述した以下の情報、
B 再生処理に必要となる情報
B−1.プレイリストの総再生時間
B−2.プレイリストの自機他機判定結果
B−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
これらの情報をメモリから取得して再生処理を実行開始する。
【0136】
本発明の構成では、メディアの起動時に読み込み済みの情報をメモリから取得することで、再生処理に必要となる情報B−1〜B−3が取得可能となり、再生処理を迅速に開始することが可能となる。
【0137】
また、ステップS106では、追記処理または編集処理の実行要求の有無を判定し、追記処理または編集処理の実行要求があった場合は、ステップS107において、追記処理または編集処理の実行に必要な情報、すなわち、前述した以下の情報、
A.追記処理や編集処理に必要となる情報
A−1.プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ
A−2.プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数
A−3.プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数
A−4.クリップ情報のEP数(Fine・EP、およびCoarse・EP)
A−5.クリップ情報のビデオ属性(種別、フレームレート、アスペクト、画サイズ)
A−6.プレイリストの自機他機判定結果
A−7.メディア上に存在するプレイリストのファイル番号
A−8.メディア上に存在するクリップ情報のファイル番号
A−9.メディア上に存在するクリップAVストリームのファイル番号
これらの情報をメモリから取得して追記処理または編集処理を実行する。
【0138】
本発明の構成では、メディアの起動時に読み込み済みの情報をメモリから取得することで、追記または編集処理に必要となる情報A−1〜A−9が取得可能となり、追記処理や編集処理を迅速に開始することが可能となる。
【0139】
ステップS107における追記処理または編集処理が終了すると、ステップS108に進み、AVCHDフォーマットに従って記録されたデータベースファイルの更新を実行する。追記処理または編集処理によって発生した必要なデータ更新をプレイリストファイルやクリップ情報ファイルに対して実行する。さらに、ステップS109に進み、インデックスファイルに記録された上記各情報A−1〜9,B−1〜3の情報更新処理を実行する。
【0140】
このように、本発明の情報処理装置は、制御部の制御の下、メディア(情報記録媒体)の記録データの再生処理、編集処理、さらにデータ追記の際に参照が必要となる情報をインデックスファイルに記録し、記録データの変更に応じて更新する構成とした。インデックスファイル情報は、メディアの認識時に装置内のメモリ(RAM)に書き込まれるので、装置において再生処理や編集処理、あるいは追記処理を開始する場合は、メモリ内の情報から必要な情報を即座に取得することが可能であり、個別のプレイリストファイルやクリップ情報ファイルにアクセスして必要情報を取得する処理が省略でき、迅速に再生、編集、追記処理を開始することができる。
【0141】
なお、図15に示すフローチャートは、前述したように、記録データの再生、編集、さらにデータ追記のすべてを実行する装置の1つの処理シーケンス例を示している。このシーケンスは一例であり、例えば、再生処理を実行する装置では、ステップS101→S102→S104→S105の各処理のみを実行する構成としてもよい。この場合も、再生処理に際して、必要な情報は、インデックスファイルの記録情報を適用することが可能となる。
【0142】
また、記録データの編集、または追記を実行する装置は、ステップS104,S105の処理は省略可能である。この場合も、編集、追記処理に際して、必要な情報は、インデックスファイルの記録情報を適用することが可能となる。
【0143】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0144】
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0145】
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0146】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0147】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上、説明したように、本発明の一実施例構成によれば、AVCHDフォーマットのような階層型管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録を行なう構成において、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに、記録データの再生処理、編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に必要となる特定情報を格納する構成としたので、記録データの再生、または編集、または追記処理に際して、様々なファイルを読み出して必要な情報を取得する必要がなくなり、記録データの再生、または編集、または追記処理を迅速に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】情報記録媒体における記録データのデータ構造を説明する図である。
【図3】プレイリスト(PlayList)、プレイアイテム(PlayItem)、クリップ(Clip)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の関係を示すUML(Unified Modeling Language)図である。
【図4】プレイリストによるクリップの参照関係について説明する図である。
【図5】プレイリストに設定されるメインパスとサプパス対応のプレイリストとクリップの関係について説明する図である。
【図6】情報記録媒体に記録されるファイルの管理構造について説明する図である。
【図7】ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について説明する図である。
【図8】ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について説明する図である。
【図9】インデックスファイルのシンタクスについて説明する図である。
【図10】インデックスファイルのエクステンション情報ブロックのシンタクスについて説明する図である。
【図11】インデックスファイルのエクステンション情報ブロックのデータブロック内の構成例について説明する図である。
【図12】インデックスファイルのエクステンション情報ブロックのメーカーズプライベートデータブロック内の構成データ例について説明する図である。
【図13】インデックスファイルの〜メーカーズプライベートデータへ至る構成、およびメーカーズプライベートデータ内のデータブロックに記録される具体的な情報について説明する図である。
【図14】インデックスファイルのメーカーズプライベートデータに記録される具体的な情報について説明する図である。
【図15】情報処理装置におけるデータ処理シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
【0150】
100 情報処理装置
110 記録再生制御部
111 主制御部(プロセッサ)
112 ROM
113 RAM
114 入出力インタフェース
115 バス
120 媒体制御部
130 記録再生用ワークメモリ
140 符号復号化部
150 入出力信号制御部
180 情報記録媒体
200,201 クリップ
210〜212 プレイリスト
220,223,224 プレイアイテム
300 インデックスファイル
301 拡張データブロック
302 データブロック
303 メーカーズプライベートデータ
304 データブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であり、
情報記録媒体に対するデータ記録処理制御を行う制御部を有し、
前記制御部は、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なう構成であり、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録する制御を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記情報記録媒体に記録されたデータの変更に応じて前記特定情報の更新処理を行なう構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記情報記録媒体に記録されたデータの編集処理、または情報記録媒体に対するデータの追記処理の完了後に前記特定情報の更新処理を行なう構成であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定される属性情報を格納した属性情報ファイルに記録された情報から選択された情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、
記録データの編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して必要とされる情報、すなわち、
(A1)プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ、
(A2)プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数、
(A3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
(A4)クリップ情報のエントリポイント(EP)数、
(A5)クリップ情報のビデオ属性、
(A6)プレイリストの自機他機判定結果、
(A7)情報記録媒体に記録されたプレイリストのファイル番号、
(A8)情報記録媒体に記録されたクリップ情報のファイル番号、
(A9)情報記録媒体に記録されたクリップAVストリームのファイル番号、
上記(A1)〜(A9)の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、
記録データの再生処理に必要となる情報、すなわち、
(B1)プレイリストの総再生時間、
(B2)プレイリストの自機他機判定結果、
(B3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
上記(B1)〜(B3)の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、追記可否の判定処理または追記態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
情報記録媒体に記録されたデータの編集処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、編集可否の判定処理または編集態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
情報記録媒体に記録されたデータの再生処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、再生処理に適用する情報を取得する処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置であり、
情報記録媒体に記録されたデータの再生または編集処理の制御を行う制御部を有し、
前記制御部は、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なう構成であり、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納し、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なう構成であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なうとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録する制御を行なうことを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
前記制御部は、前記情報記録媒体に記録されたデータの変更に応じて前記特定情報の更新処理を行なうことを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記制御部は、
前記情報記録媒体に記録されたデータの編集処理、または情報記録媒体に対するデータの追記処理の完了後に前記特定情報の更新処理を行なうことを特徴とする請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定される属性情報を格納した属性情報ファイルに記録された情報から選択された情報であることを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、
記録データの編集処理、または、情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して必要とされる情報、すなわち、
(A1)プレイリストおよびクリップ情報のファイルサイズ、
(A2)プレイリストのプレイアイテム数、およびサブパス数、
(A3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
(A4)クリップ情報のエントリポイント(EP)数、
(A5)クリップ情報のビデオ属性、
(A6)プレイリストの自機他機判定結果、
(A7)情報記録媒体に記録されたプレイリストのファイル番号、
(A8)情報記録媒体に記録されたクリップ情報のファイル番号、
(A9)情報記録媒体に記録されたクリップAVストリームのファイル番号、
上記(A1)〜(A9)の情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記特定情報は、
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに規定されるプレイリストファイルまたはクリップ情報ファイルに記録される情報であり、
記録データの再生処理に必要となる情報、すなわち、
(B1)プレイリストの総再生時間、
(B2)プレイリストの自機他機判定結果、
(B3)プレイリストのエントリマーク数、およびプレイリストマーク数、
上記(B1)〜(B3)の情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記制御部は、
情報記録媒体に対するデータの追記処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、追記可否の判定処理または追記態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記制御部は、
情報記録媒体に記録されたデータの編集処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、編集可否の判定処理または編集態様の決定処理の少なくともいずれかの処理を実行する構成であることを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項21】
前記制御部は、
情報記録媒体に記録されたデータの再生処理に際して、
前記インデックスファイルから取得され、情報処理装置のメモリに格納された前記特定情報を参照して、再生処理に適用する情報を取得する処理を実行することを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項22】
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする請求項13〜21いずれかに記載の情報処理方法。
【請求項23】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なうとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納し、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なうことを特徴とする情報処理方法。
【請求項24】
前記階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットはAVCHDフォーマットであることを特徴とする請求項22に記載の情報処理方法。
【請求項25】
情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従ったデータ記録制御を行なわせるとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルに対して、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、または、
情報記録媒体に対するデータの追記処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を格納して前記情報記録媒体に記録させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
【請求項26】
情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
制御部において、予め規定された階層型の管理構成を持つデータ記録フォーマットに従って記録されたデータを前記情報記録媒体から読み出して再生または編集処理を行なわせるとともに、記録データに対するインデックス情報を格納したインデックスファイルから、
記録データの再生処理、または、
記録データの編集処理、
上記処理の少なくともいずれかの処理の実行に必要となる特定情報を読み出して、メモリに格納させ、メモリ格納情報を参照して、データの再生または編集処理を行なわせることを特徴とするコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−47163(P2008−47163A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−218764(P2006−218764)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】