説明

情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法

【課題】伝送路の縮退をおこなっても、データ伝送のスループットの低下を抑制する。
【解決手段】送信側マルチプレクサ103は、セレクタ102dをバイパスして、特殊パケットを送信できる経路が接続される。受信側のデータ伝送装置200aには、受信器202a〜202dによって受信された伝送データを、受信側第1マルチプレクサ204をバイパスしてパケットを受信できる経路が接続される。当該経路の途中には受信データのデータ幅を変換する受信側第2マルチプレクサ206が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Nビット幅のデータ(Nは、正整数)を送信するデータ送信装置と、前記データ送信装置から前記Nビット幅のデータを受信するデータ受信装置と、前記データ送信装置と前記データ送信装置の間を接続するNビット幅のデータバスとを有する情報処理装置、前述のデータ送信装置及びデータ受信装置に相当のデータ伝送装置、および、情報処理装置におけるデータ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、情報処理装置の内部通信、および、情報処理装置と他の情報処理装置もしくは周辺装置との外部通信は、例えば、2の冪乗である2α(αは正整数)の数の伝送線路を有する伝送路を使用して、2αビットのデータ幅のデータをパラレルに送信するパラレル通信であることが多い。
【0003】
このようなパラレル通信において、ある伝送線路において伝送エラーが発生した場合には、通信の信頼性確保の観点から、少なくとも、当該伝送線路を使用して通信をおこなうことを中止しなければならない。
【0004】
そこで、従来技術では、使用中の伝送路を2つのセグメントに等分割し、伝送エラーが発生した伝送線路を含むセグメントの使用を停止し、データ幅を1/2にして、停止されていない他方のセグメントを利用してデータ伝送を継続しておこなうことによって、ある伝送線路において伝送エラーが発生しても、通信の信頼性を維持しつつ、伝送路の継続的使用を可能としていた。
【0005】
【特許文献1】特開平5−250317号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、使用中の伝送路の伝送線路に、伝送エラーが発生するたびに、エラーが発生していないセグメントまでも含めて、伝送路のデータ幅が、1/2へと過剰に縮退されてしまうこととなる。
【0007】
そして、伝送路の伝送速度が、伝送線路で伝送エラーが発生するたびに、さらに1/2へと低下することとなる。伝送速度の低下は、情報処理装置のスループットの低下につながり、伝送データの滞留や、最優先で伝送されるべきデータの伝送遅延を招くこととなっていた。
【0008】
本情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法は、上記問題点(課題)を解消するものであって、伝送エラーが発生した場合に伝送路の縮退をおこなっても、データ伝送および情報処理装置のスループットの低下を抑制し、伝送データの滞留や、最優先に伝送されるべきデータの伝送遅延を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した問題を解決し、目的を達成するため、情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法の一観点において、送信側のデータ伝送装置から受信側のデータ伝送装置へ、エラーチェックデータが付与された伝送データが送信され、受信側のデータ伝送装置において、データ伝送エラーが検出された場合に、伝送エラーが検出された伝送線路(信号線)を含む伝送路のセグメントを縮退制御して使用不可としつつ、使用不可とされたセグメントのうち、使用可能なセグメントを利用して、伝送データを送信することを要件とする。
【発明の効果】
【0010】
開示の情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法によれば、伝送エラーが発生した場合に伝送路の縮退をおこなっても、情報処理装置のスループットの低下を抑制し、伝送データの滞留や、最優先に伝送されるべきデータの伝送遅延を抑制することが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に添付図面を参照し、本情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態の一例では、データ伝送装置は、情報処理装置内で、対向する回路とパラレル通信をおこなう回路であるとする。
【0012】
しかし、これに限定されず、エラーチェックデータを付与したデータをパラレル通信にて、対向する通信装置へ伝送し、対向する通信装置においてデータ通信エラーが検出された場合に、通信エラーが発生した伝送線路を含む伝送路のセグメントを縮退するデータ通信をおこなう通信装置であれば、開示の情報処理装置、データ伝送装置及びデータ伝送方法は、いずれの通信装置へも適用可能である。
【0013】
なお、以下では、「伝送データ」は、少なくとも1パケットを含むとする。
【0014】
実施形態の一例の説明に先立って、実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の前提となる、従来のデータ伝送装置の構成について説明する。図1は、従来のデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。データ伝送装置100は、一般的には、通信インターフェースとして、例えば、2=16ビットのデータ幅のセグメントを4本有する。
【0015】
そして、データ伝送装置100は、4つのセグメントを有することから、通信インターフェースを介して、最大で、16×4=64ビットのデータ幅のデータを送受信することが可能である。
【0016】
ただし、実施形態の一例では、説明の簡略化のため、セグメントのデータ幅は1ビットであるとし、伝送路は、4つのセグメントを有するとすることから、伝送路のデータ幅は、4ビットである。
【0017】
なお、同図では、説明の簡略化のため、対向するデータ伝送装置を、送信側のデータ伝送装置100および受信側のデータ伝送装置200としている。そして、送信側のデータ伝送装置100については、送信機能のみを図示し、受信側のデータ伝送装置200については、受信機能のみを図示している。
【0018】
また、図1では、『1』と記載される線路は、1ビット幅の伝送路であり、『4』と記載される線路は、1ビット幅の伝送路が4本束ねられた4ビットの伝送路であることを示す。以下、図8、図16においても、同様である。
【0019】
送信側のデータ伝送装置100は、装置全体の制御をおこなう管理部101と、伝送データの優先順位に従って、送信順序を調整するデータ調整部102と、後述のデータ縮退通知信号に従って伝送データのデータ幅(パラレル送信する送信データのビット数)を調整する送信側マルチプレクサ103と有する。
【0020】
送信側マルチプレクサ103は、伝送路の状況(例えば、伝送路の縮退状況など)に応じた伝送路のバス幅(縮退によって、バス幅が、1/2となることなど)に応じて調整するとともに、縮退されていない伝送線路を、伝送データを送信する伝送路として選択する。
【0021】
また、送信側マルチプレクサ103には、データ伝送の前に、伝送データにエラーチェックデータを付与する、4つのセグメントにそれぞれ対応するエラーチェックデータ生成器104a〜104dが接続されている。ここでの、エラーチェックコードは、誤り検出のみのCRC(Cyclic Redundancy Check)データ、パリティチェックデータなどである。しかし、誤り検出とともに誤り訂正をおこなうECC(Error Correcting Code)、例えば、ハミングコードなどであってもよい。
【0022】
エラーチェックデータ生成器104a〜104dによってエラーチェックデータが付与された各伝送データは、それぞれ、送信器105a〜105dによって、対向するデータ伝送装置200へ送信される。
【0023】
管理部101は、パケット順位調整部101aと、初期化回路101bと、不揮発メモリである縮退対応レジスタ101cと、タイミング生成回路101dとを有する。パケット順位調整部101aは、伝送データとしてデータ伝送装置100に入力されたデータのパケット種別を判定し、データ調整部102に対して、判定された優先順位に従って、伝送データを選択して、送信側マルチプレクサ103へ出力するように制御する。
【0024】
初期化回路101bは、送信器105a〜105dによって、データ伝送装置200の初期化回路201bによる、エラーが発生したセグメントの電圧操作を検知することによって、エラーが発生した伝送線路を含むセグメントを認識する。
【0025】
送信器105a〜105dは、セグメントの電圧変化を検知したならば、縮退すべきセグメントを特定可能なエラー通知信号(以下、『drop』と略記する)を、初期化回路101bへ出力する。
【0026】
初期化回路101bは、縮退対応レジスタ101cに格納される、後述の縮退対応テーブル101c−1(図2参照)に、伝送エラーが発生した伝送路のセグメントを記録する。
【0027】
なお、dropは、縮退対応テーブル101c−1に網羅されている伝送路の縮退パターンの識別情報を含む。この識別情報を元に、縮退対応テーブル101c−1を参照することによって、伝送エラーが発生したセグメントおよび縮退されるセグメントが特定されることとなる。
【0028】
初期化回路101bは、dropの識別情報を元に、縮退対応テーブル101c−1を参照して特定された縮退されるセグメントの縮退制御に応じて、タイミング生成回路101dに対して、データ調整部102へEN信号(以下、『EN』と略記する)を出力するように指示する。ENは、データ調整部102が送信側マルチプレクサ103へパケットを出力することを許可する信号である。
【0029】
また、初期化回路101bは、dropの識別情報を元に、縮退対応テーブル101c−1を参照して特定された縮退されるセグメントを縮退制御するように、タイミング生成回路10dに対して、送信側マルチプレクサ103へタイミング及びwidth信号を出力するよう指示する。
【0030】
また、初期化回路101bは、縮退されたセグメントに対して、初期化処理をおこなう。この初期化処理が成功したならば、当該セグメントの縮退は解除されることとなる。
【0031】
データ調整部102は、入力されたパケットの種別に応じて格納するバッファ(一般パケット用バッファ102a、優先パケット用バッファ102b、特殊パケット用バッファ102c)と、パケット順位調整部101aの優先制御により、一般パケット用バッファ102a、優先パケット用バッファ102b、特殊パケット用バッファ102cから、最も優先順位が高いパケットを選択して、送信側マルチプレクサ103へ出力するセレクタ102dとを有する。
【0032】
受信側のデータ伝送装置200は、装置全体の制御をおこなう管理部201と、データ伝送装置100の送信器105a〜105dから送信されてきた伝送データをそれぞれ受信する受信器202a〜202dとを有する。
【0033】
また、データ伝送装置200は、受信器202a〜202dによって受信された伝送データに付与されているエラーチェックデータに基づいて、受信した伝送データの誤り検出をそれぞれおこなうエラー検出器203a〜203dを有する。
【0034】
さらに、データ伝送装置200は、エラー検出器203a〜203dから出力された伝送データのデータ幅を調整してバッファ205へと出力する受信側第1マルチプレクサ204と、受信側第1マルチプレクサ204によって入力された伝送データを、すべてのパケットが揃うまで一時蓄積して、出力タイミングを取るバッファ205とを有する。
【0035】
管理部201は、初期化回路201bと、縮退対応レジスタ201cと、タイミング生成回路201dとを有する。
【0036】
初期化回路201bは、エラー検出器203a〜203dからのdropに基づいて、縮退対応レジスタ201cに格納される、後述の縮退対応テーブル201c−1(図2参照)に、伝送エラーが発生した伝送路のセグメントを記録する。
【0037】
また、初期化回路201bは、dropの識別情報を元に、縮退対応テーブル201c−1を参照して特定された縮退されるセグメントを、縮退対応レジスタ201cに記録する。
【0038】
さらに、初期化回路201bは、dropの識別情報を元に、縮退対応テーブル201cを参照して特定された縮退されるセグメントを縮退制御するように、タイミング生成回路201dに対して、受信側マルチプレクサ204へタイミング及びwidth信号を出力するよう指示する。
【0039】
さらに、初期化回路201bは、dropの識別情報を元に、縮退対応テーブル201c−1を参照して特定された縮退されるセグメントの縮退制御に応じて、タイミング生成回路201dに対して、バッファ205へValid信号(以下、『Valid』と略記する)を出力するように指示する。Validは、バッファ204が受信側第1マルチプレクサ204からの複数の入力パケットのデータ幅縮退解除のタイミングを取る信号である。
【0040】
次に、データ伝送装置の縮退対応テーブルについて説明する。図2は、縮退対応テーブルの一例を示す図である。縮退対応テーブル101c−1は、縮退制御のパターンを網羅している。同図に示すように、縮退対応テーブルは、「drop信号」、「幅」、「幅設定信号」「使用セグメント」、「エラー発生セグメント」、「伝送路状況フラグ」のカラムを有する。
【0041】
「drop信号」は、drop信号の値であり、伝送路の縮退状況を識別する識別情報である。例えば、「drop信号」が『1』である場合は、「幅」が『1/2縮退』、「幅設定信号」が『B』、「使用セグメント」が『a,b』、「エラー発生セグメント」が『c』であることを示す。
【0042】
「幅」は、伝送路の縮退幅を示す。本第一実施形態の一例では、エラーなしの状態の伝送路のデータ幅から1/2縮退、さらに1/2縮退した1/4縮退がある。「幅」には、『縮退なし』、『1/2縮退』または『1/4縮退』のいずれかの値が格納され、伝送路のデータ幅の状況を示す。
【0043】
「幅設定信号」は、伝送路の縮退後でも継続して使用可能なセグメントに応じて付与される識別情報である。例えば「幅設定信号」が『B』である場合には、「使用セグメント」が『a,b』である。
【0044】
「使用セグメント」は、エラー発生により伝送路の縮退制御がおこなわれた後も、継続して使用可能とされるセグメントを示す。「エラー発生セグメント」は、伝送エラー発生が検出されたセグメントを示す。
【0045】
また、「伝送路状況フラグ」は、受信側のデータ伝送装置200からのENに基づいておこなわれる縮退制御の状況を示すフラグである。「伝送路状況フラグ」が『1(オン)』であるのは、縮退対応テーブルにおいて常に1エントリのみである。「伝送路状況フラグ」によって、エラー発生セグメントを記録することが可能になる。
【0046】
そして、「伝送路状況フラグ」によって、伝送路の縮退制御の状況が特定可能になる。伝送エラーが検出されず、伝送路の縮退制御がおこなわれていない状況では、「drop信号」が『−』のエントリの「伝送路状況フラグ」が『1』となっている。なお、受信側のデータ伝送装置200の縮退対応レジスタ201cにも、同様の縮退対応テーブル201c−1が格納されている。
【0047】
次に、データ伝送路のセグメントについて説明する。図3は、データ伝送路のセグメントを説明するための説明図である。セグメントは、隣り合う伝送線路を、(伝送線路の総数)/4本ずつに組み合わせたものである。なお、図1では、セグメント内の構成を1本にしたものを記載している。
【0048】
図3に示すように、送信器105(送信器105a〜105d)から受信器202(受信器202a〜202d)への伝送路は、『a』、『b』、『c』、『d』の4本のセグメントを有する。
【0049】
セグメント『a』は、送信器105aから受信器202aへの伝送路であり、セグメント『b』は、送信器105bから受信器202bへの伝送路であり、セグメント『c』、は、送信器105cから受信器202cへの伝送路であり、セグメント『d』は、送信器105dから受信器202dへの伝送路である。
【0050】
データ伝送路の縮退制御は、セグメント『a』および『b』、セグメント『c』および『d』を一組としておこなわれる。例えば、『1/2縮退』は、セグメント『a』、『b』、『c』、『d』のうち、1本の伝送路に伝送エラーが発生したため、エラーが発生した伝送線路を含むセグメントの組のすべてのセグメントを使用不可とし、他方のセグメントの組を縮退制御後のデータ伝送路として使用することとなる。
【0051】
次に、データ伝送幅と、伝送データとの関係について説明する。図4は、データ伝送幅と、伝送データとの関係を示す図である。同図に示すように、4x個の送信器および4x個の受信器を対向させて構成されたデータ伝送装置100およびデータ伝送装置200は、4xビット幅の伝送線路を持ち、(4x×y)ビットの情報を伝送することが可能である。
【0052】
次に、従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送路の縮退範囲について説明する。図5は、従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送路の縮退範囲を説明するための説明図である。
【0053】
図5に示すように、伝送エラーが検出された伝送線路は縮退の対象となり、当該伝送線路を含むセグメント単位で縮退の範囲が決められる。送信器105は、伝送路を使用し、受信側のエラー検出器203a〜203dに対して、エラー検出可能なエラーチェックデータを、伝送データに付与して送信する。
【0054】
ここで、伝送路に障害があり、受信側のエラー検出器203a〜203dが伝送エラーを検出した場合は、dropにて縮退対応レジスタ201cの縮退対応テーブル201c−1に縮退情報をセットし、データ伝送装置100およびデータ伝送装置200のリセットをおこなう。
【0055】
初期化の際に、受信側のデータ伝送装置200は、伝送路の縮退状況を送信側の伝送装置に通知するために、伝送路電圧を操作する。レーン電圧の変化を検出した送信器105は、初期化回路を通して、縮退対応レジスタ101cの縮退対応テーブル101c−1に縮退情報をセットする。
【0056】
伝送する情報の取り扱いの容易さから、縮退範囲は、例えば、伝送線路の全幅から1/2幅へ、1/2から1/4幅のように、1/(2n)(n=1,2,・・・)の幅の縮退範囲で取り決められるものとする。
【0057】
次に、従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送状況を説明する。図6は、従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送状況を説明するための説明図である。同図に示すように、縮退した伝送線路で送出されるはずの情報は、使用できる伝送路側の情報に時分割で組み入れられて、送出されることとなる。
【0058】
次に、従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がない場合の特殊パケットの伝送状況を説明する。図7−1は、従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がない場合の特殊パケットの伝送状況を説明するための説明図である。特殊パケットは、デバッグ情報や装置構成等を含む。図7−1に示すように、特殊パケットは、一般パケットに割り込ませて送出できる、一般パケットよりも伝送優先度が高いパケットである。
【0059】
次に、従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合の特殊パケットの伝送状況を説明する。図7−2は、従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合の特殊パケットの伝送状況を説明するための説明図である。
【0060】
図7−1および図7−2を参照して分かる通り、伝送線路の故障による縮退によって伝送帯域が減少すると、複数のパケットを有する情報が完全に伝送されるまでに時間がかかる。従って、特殊パケットが多数ある場合は、図7−2に示すように、一般パケットの伝送時間の遅延がより顕著に表れることとなる。
【0061】
また、同様に、デバッグパケットのような優先度の低いパケットは、伝送線路の縮退時に、他の優先度の高いパケットが多数ある場合、送出されずに長い時間滞留しつづけるという問題があった。
【0062】
また、さらに、従来のデータ伝送装置では、伝送路に障害が発生した場合、1/(2n)倍の構成単位で縮退をおこなって故障部分の切り離しをおこなっていた。このようにすると、縮退制御回路およびデータ伝送制御回路は簡易な構成になる。
【0063】
しかし、障害が発生していない伝送路に関しても過剰に縮退されることになり、使用できる伝送路が活用されないこととなる。これにより、使用できる帯域が減少し、必要な情報転送を圧迫してしまうという問題があった。
【0064】
[第一実施形態の一例]
先ず、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成について説明する。図8は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置100a(200a)は、従来のデータ伝送装置100(200)の送信側および受信側それぞれの管理部101−1(201−1)の縮退対応レジスタ101c−3(201c−3)に格納される縮退対応テーブル101c−1(201c−1)に、縮退伝送路と遊休セグメントとの対応関係をさらに記録する。
【0065】
そして、送信側マルチプレクサ103には、セレクタ102dをバイパスして、例えば、特殊パケットを送信できる経路が接続される。受信側のデータ伝送装置200aには、受信器202a〜202dによって受信された伝送データを、受信側第1マルチプレクサ204をバイパスしてパケットを受信できる経路が接続される。当該経路の途中には受信データのデータ幅を変換する受信側第2マルチプレクサ206が設けられる。
【0066】
受信側第2マルチプレクサ206の後段には、受信側第2マルチプレクサ206から入力されたデータを、すべてのパケットが揃うまで一時蓄積して、出力タイミングを取るバッファ207が接続されている。
【0067】
タイミング生成回路101d−1およびタイミング生成回路201d−1には、タイミング生成回路101dおよびタイミング生成回路201dと比較して、縮退対応テーブル101c−2および縮退対応テーブル201c−2で参照した遊休セグメントを、パケット送信用の伝送路として利用する制御機能が追加されている。
【0068】
次に、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の縮退対応テーブルについて説明する。図9は、第一実施形態の一例にかかる縮退対応テーブルの一例を示す図である。第一実施形態の一例にかかる縮退対応テーブル101c−2(201c−2)は、縮退対応テーブル101c−1(201c−1)に、「遊休セグメント」のカラムが追加されたものとなっている。このことによって、縮退制御がおこなわれたセグメントであっても、使用可能なセグメントを識別することが可能になる。なお、「遊休セグメント」とは、使用可能であるにもかかわらず、切り離されて使用不可とされたセグメントのことである。
【0069】
例えば、「drop信号」が『1』である場合は、「幅」が『1/2縮退』、「幅設定信号」が『B』、「使用セグメント」が『a,b』、「エラー発生セグメント」が『c』、「遊休セグメント」が『d』であることを示す。
【0070】
次に、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサの構成および第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサが有するタイミングセレクタ部の構成について説明する。
【0071】
図10−1は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサ103の構成を示すブロック図である。図10−2は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサ103が有するタイミングセレクタ部103a〜103dの構成を示すブロック図である。
【0072】
初期化回路101b−1は、縮退対応レジスタ101c−3に記録される縮退設定に基づき、送信側マルチプレクサ103が使用するセグメントの選択結果と、データ送出タイミング信号とを、送信側マルチプレクサ103に出力する。また、送信側マルチプレクサ103の動作状況に合わせ、データ調整部102に対して、タイミング(timing signal)及びwidth信号を使用して、データ送出タイミング及びデータ幅を通知する。
【0073】
なお、縮退対応テーブル101c−2の『幅設定信号』が、送信側マルチプレクサ103のwidth setting A〜Kに対応する。half_tim_01、half_tim_23は、それぞれ、後述する図11−1〜図11−3に示される『タイミング信号』1および2、『タイミング信号』3および4に対応する。また、quarter_tim_0、quarter_tim_1、quarter_tim_2、quarter_tim_3は、それぞれ、後述する図11−1〜図11−3に示される『タイミング信号』1〜4に対応する。
【0074】
なお、本第一実施形態の一例では、伝送路の縮退を、隣接する伝送線路を一組として、データ幅を縮小する単位とし、データ幅を1/2ずつ縮小していくこととしている。したがって、1/2縮退に関するwidth setting C〜F、H〜Kの信号は設定自体されていないため、送信側マルチプレクサ103へ入力されることはない。
【0075】
送信側マルチプレクサ103のタイミングセレクタ部103a〜103dは、送信側マルチプレクサ103が使用するセグメント選択情報と、データ送出タイミング信号とに基づいて、伝送データに対して縮退をおこなったものを出力する。
【0076】
送信側マルチプレクサ103のタイミングセレクタ部103a〜103dは、それぞれ、入力信号であるhalf_sel_1およびhalf_tim_0、half_se1_1およびhalf_tim_1、half_se1_2およびhalf_tim_0、half_sel_2およびhalf_tim_1のそれぞれの積を取るANDゲート151a〜151dを有する。
【0077】
また、送信側マルチプレクサ103のタイミングセレクタ部103a〜103dは、それぞれ、入力信号であるquarter_selおよびquarter_tim_0、quarter_selおよびquarter_tim_1、quarter_selおよびquarter_tim_2、quarter_selおよびquarter_tim_3のそれぞれの積を取るANDゲート152a〜152dを有する。
【0078】
そして、タイミングセレクタ部103a〜103dは、ANDゲート151a〜151d、ANDゲート152a〜152dの入力を図示の如く合成した信号を、切り替えてそれぞれ出力するセレクタ153を有する。すなわち、タイミングセレクタ部103a〜103dは、ANDゲート151a〜151d、ANDゲート152a〜152dのタイミングで、それぞれに対応するデータをセレクタ153へ入力する。
【0079】
タイミングセレクタ部103a〜103dは、セレクタ153から出力された、同一タイミングに伝送されるべきデータのセグメントがすべて揃うまで、データを一時蓄積して縮退を施すDラッチ(Delay ラッチ)154を有する。
【0080】
なお、同一タイミングのデータが揃わなかった場合は、Dラッチ154に一時蓄積されているデータは、セレクタ153に再投入され、再度、セレクタ153によって選択されてDラッチ154へ出力されるのを待つ。
【0081】
なお、図11−1は、縮退がない時のタイミング生成回路101d−1および送信側マルチプレクサ103の動作を示し、図11−2は、1/2縮退をおこなう場合のタイミング生成回路101d−1および送信側マルチプレクサ103の動作を示し、図11−3は、1/4縮退をおこなう場合のタイミング生成回路101d−1および送信側マルチプレクサ103の動作を示す。
【0082】
図11−1によれば、width setting信号である“full_sel”が常に“1”となるので、伝送路の縮退はおこなわれておらず、送信側マルチプレクサ103への入力データは、入力と同時のタイミングで、同一のデータ幅で出力される。
【0083】
図11−2によれば、width setting信号である“half_sel_X”(ここで、“X”は、非縮退伝送路を示す)が常に“1”となるので、伝送路は1/2に縮退されており、ENのタイミングに同期して送信側マルチプレクサ103へ入力された入力データは、入力と同時のタイミングと、入力から1つ後のタイミングとで、1/2のデータ幅へと縮退されて出力される。
【0084】
図11−3によれば、width setting信号である“quater_sel_Y”(ここで、“Y”は、非縮退伝送路を示す)が常に“1”となるので、伝送路は1/4に縮退されており、ENのタイミングに同期して送信側マルチプレクサ103へ入力された入力データは、入力と同時のタイミングと、入力から1つ後のタイミングと、入力から2つ後のタイミングと、入力から3つ後のタイミングとで、1/4のデータ幅へと縮退されて出力される。
【0085】
次に、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサの構成および第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサが有するタイミングセレクタ部の構成について説明する。
【0086】
図12−1は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサ204の構成を示すブロック図である。図12−2は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサ204が有するタイミングセレクタ部204a〜204dの構成を示すブロック図である。
【0087】
タイミング生成回路201d−1は、初期化回路201b−1からの縮退設定により、受信側第1マルチプレクサ204が使用するセグメント選択情報と、データ送出タイミング信号とを、受信側第1マルチプレクサ204に送る。
【0088】
なお、縮退対応テーブル201c−2の『幅設定信号』が、受信側第1マルチプレクサ204のwidth setting A〜Kに対応する。half_tim_01、half_tim_23は、それぞれ、後述する図13−1〜図13−3に示される『タイミング信号』1および2、『タイミング信号』3および4に対応する。
【0089】
また、quarter_tim_0、quarter_tim_1、quarter_tim_2、quarter_tim_3は、それぞれ、後述する図13−1〜図13−3に示される『タイミング信号』1〜4に対応する。
【0090】
受信側第1マルチプレクサ204のタイミングセレクタ部204a〜204dは、受信側第1マルチプレクサ204が使用するセグメント選択情報と、データ送出タイミング信号とに基づいて、伝送データに対して縮退解除をおこなったものを出力する。
【0091】
受信側第1マルチプレクサ204のタイミングセレクタ部204a〜204dは、それぞれ、入力信号である各width setting A〜Kおよび当該width settingに対応するfull_tim、half_tim_0もしくはquarter_tim_0のそれぞれの積を取るANDゲート251a〜251kを有する。
【0092】
なお、第一実施形態の一例では、伝送路の縮退を、隣接する伝送線路を一組としてデータ幅を縮小する単位とし、データ幅を1/2ずつ縮小していくこととしている。したがって、1/2縮退に関するwidth setting C〜F、H〜Kの信号は設定自体されていないため、受信側第1マルチプレクサ204へ入力されることはない。
【0093】
そして、ANDゲート251a〜251kの入力を図示の如く合成したデータを切り替えてそれぞれ出力するセレクタ252と、セレクタ252から出力された、同一タイミングのすべてのセグメントのデータがすべて揃うまで、同一タイミングのデータを一時蓄積して縮退を施すDラッチ253とを有する。
【0094】
なお、同一タイミングのデータが揃わなかった場合は、Dラッチ253に一時蓄積されているデータは、セレクタ252に再投入され、再度、セレクタ252によって選択されてDラッチ253へ出力されるのを待つ。
【0095】
なお、図13−1は、縮退がない時のタイミング生成回路201b−1および受信側第1マルチプレクサ204の動作を示し、図13−2は、1/2縮退をおこなった場合のタイミング生成回路201b−1および受信側第1マルチプレクサ204の動作を示し、図13−3は、1/4縮退をおこなった場合のタイミング生成回路201b−1および受信側第1マルチプレクサ204の動作を示す。
【0096】
図13−1によれば、timing signal信号である“full_tim”が常に“1”となるので、伝送路の縮退はおこなわれておらず、受信側第1マルチプレクサ204への入力データは、入力から1つ後のタイミングで、同一のデータ幅で出力されて、バッファ205に取り込まれることとなる。
【0097】
図13−2によれば、伝送路は1/2に縮退されており、timing signal信号である“half_tim”が“1”となるタイミングで、Validのタイミングに同期して受信側第1マルチプレクサ204へ入力された入力データが1/2のデータ幅から縮退前のデータ幅へと縮退が解除されて出力され、バッファ205に取り込まれることとなる。
【0098】
図13−3によれば、伝送路は1/4に縮退されており、timing setting信号である“quater_sel”が“1”となるタイミングで、Validのタイミングに同期して受信側第1マルチプレクサ204へ入力された入力データは、1/4のデータ幅から縮退前のデータ幅へと、縮退が解除され出力される。その後、バッファ205に取り込まれることとなる。
【0099】
タイミング生成回路201d−1は、受信側第1マルチプレクサ204の後段に接続されているバッファ205に対して、4つのセグメントのデータが揃ったタイミングでデータを補足することができるように、図13−1〜図13−3に示すValid信号を出力する。
【0100】
次に、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第2マルチプレクサの構成について説明する。図14は、第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第2マルチプレクサの構成を示すブロック図である。
【0101】
タイミング生成回路201d−1は、初期化回路201b−1からの縮退設定により、受信側第1マルチプレクサ204が使用せず、遊休となっているセグメント遊休情報と、データ送出タイミング信号とを、受信側第2マルチプレクサ206に送る。
【0102】
同図に示すように、受信側第2マルチプレクサ206は、エラー検出器203a〜203dのいずれかからのデータ(H_quarter_in[0]、I_quarter_in[1]、J_quarter_in[2]、K_quarter_in[3])を入力とする。
【0103】
そして、各データ(H_quarter_in[0]、I_quarter_in[1]、J_quarter_in[2]、K_quarter_in[3])は、タイミング信号quarter_tim_0、quarter_tim_1、quarter_tim_2、quarter_tim_3によってそれぞれ捕捉され、セレクタ261によって、Dラッチ262へ出力される。Dラッチ262は、同一タイミングの4つのセグメントのデータが揃うまでデータを一時蓄積する。
【0104】
Dラッチ262は、同一タイミングの4つのセグメントのデータが揃うと、タイミング生成回路201d−1からのValid信号のタイミングで、当該データを、バッファ207へ出力する。
【0105】
遊休として検索されたセグメントの受信用第2マルチプレクサ206のポートは、管理部201−1のタイミング生成回路201d−1の制御により開かれている。遊休として検索されたセグメントの経路は、既に縮退されており、受信用第1マルチプレクサ204の経路は使用できない。バイパスルートを経由して伝送されてきたパケットは、追加された受信側第2マルチプレクサ206のルートを経由し、受信側第1マルチプレクサ204をバイパスして、受信される。
【0106】
図15に示すように、遊休セグメントを有用活用することによって、パケットの滞留を低減する。さらに、例えば、優先度の高い特殊パケットを、常に送信可能であり、速やかに送受信させることが可能になる。
【0107】
[第二実施形態の一例]
次に、第二実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成について説明する。第二実施形態の一例の説明は、第一実施形態の一例との差異部分のみについておこなう。図16は、第二実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【0108】
第二実施形態の一例にかかるデータ伝送装置100b(200b)は、従来のデータ伝送装置100(200)の送信側および受信側それぞれの管理部101−2(201−2)の縮退対応レジスタ101c−4(201c−4)には、縮退対応テーブル101c−2(201c−2)に代えて、該当する縮退伝送路と遊休セグメントとの対応関係のみを記録する縮退記録テーブル101c−5(201c−5)を格納する。
【0109】
また、データ伝送装置100b(200b)は、MMB(Management Board)300なる管理装置に接続され管理される。データ伝送装置200bの初期化回路201b−2は、エラー検出器203a〜203dからdropの通知を受けると、MMB300の制御部301に対して、dropを通知する。
【0110】
制御部301は、初期化回路201b−2からのdropを受けると、縮退対応テーブル格納部302に対して、格納する縮退対応テーブル302a(図17参照)を参照して、縮退伝送路から遊休セグメントを検索するように指示する。
【0111】
そして、縮退対応テーブル格納部302は、縮退対応テーブル302aから、遊休セグメントを検索すると、縮退記録テーブル101c−2および201c−2に、dropを使用して、縮退伝送路と遊休セグメントとの対応関係を記録する。
【0112】
すなわち、すべての縮退伝送路と遊休セグメントとの関係を網羅した縮退対応テーブル302aをMMB300に持たせる。そして、縮退対応レジスタ101c−5および201c−5には、図18に示すように、実際に縮退された縮退伝送路および遊休セグメントに関するエントリ(drop信号を含む)のみを記録する。
【0113】
このようにすると、データ伝送装置100bおよび200bが有する縮退対応レジスタの容量をコンパクトにすることが可能になり、データ伝送装置100b(200b)の部品コストを削減することが可能になる。
【0114】
以上の第一および第二実施形態の一例で開示したデータ伝送装置は、図19に示すように、例えば、一例として、CPU401と、メモリ402と、XB(クロスバボード)403と、IO(Input Output、入出力インターフェース)404とを有するシステムボード400と、CPU501と、メモリ502と、XB503と、IO504とを有するシステムボード500との間で、相互のXBを介しておこなわれるデータ通信に適用可能である。
【0115】
このように、第一および第二実施形態の一例で開示したデータ伝送装置を、複数のシステムボードがXBを介して通信をおこなう情報処理装置、例えば、並列計算機に適用することによって、情報処理装置のスループットを向上させることが可能になる。
【0116】
第一および第二実施形態の一例では、対向するデータ伝送装置へ、データ調整部102のセレクタ102dをバイパスして、縮退された遊休伝送路を介して送信し、受信側のデータ伝送装置では、受信側第1マルチプレクサ204をバイパスして受信側第2マルチプレクサ206へと至る経路を使用して送信されるパケットは、特殊パケットであるとした。しかし、特殊パケットに限らず、優先パケット、一般パケットであってもよい。
【0117】
以上、第一および第二実施形態の一例を説明したが、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施形態の一例で実施されてもよいものである。また、第一および第二実施形態の一例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
【0118】
具体的には、エラー通知信号であるdropは、伝送エラーが発生したセグメントの識別情報を含むため、縮退対応テーブル101c−2(201c−2)において「幅」、「エラー発生セグメント」、「遊休セグメント」、「伝送状況フラグ」のカラムを省略してもよい。
【0119】
この場合、初期化回路101b−1は、送信器105a〜105dからのdropの通知を受けたならば、直ちに、縮退対応テーブル101c−2(201c−2)を参照して、dropを元に、「幅設定信号」、「使用セグメント」を特定する。そして、特定結果に基づき、直ちに、初期化回路101bは、drop、および、タイミング及びwidth信号にて、データ調整部102および送信側マルチプレクサ103に対して、縮退制御の指示をおこなう。
【0120】
このようにすると、縮退対応テーブル101c−2(201c−2)の情報量がより少なくなることから、縮退対応レジスタ101c−3(201c−3)の記憶資源を節約することができる。
【0121】
また、第一および第二実施形態の一例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的におこなうこともでき、公知の方法で自動的におこなうこともできる。
【0122】
この他、第一および第二実施形態の一例で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0123】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散または統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散または統合して構成することができる。
【0124】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)(またはMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)などのマイクロ・コンピュータ)および当該CPU(またはMPU、MCUなどのマイクロ・コンピュータ)にて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されてもよい。
【0125】
以上の第一および第二実施形態の一例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0126】
(付記1)Nビット幅のデータ(Nは、正整数)を送信するデータ送信装置と、前記データ送信装置から前記Nビット幅のデータを受信するデータ受信装置と、前記データ送信装置と前記データ受信装置との間を接続するNビット幅のデータバスとを有する情報処理装置において、
前記データ送信装置は、
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応レジスタと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応レジスタの記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択回路と
を有し、
前記データ受信装置は、
前記第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査回路と、
前記第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査回路と、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応レジスタと
を有することを特徴とする情報処理装置。
【0127】
(付記2)前記データ送信装置及び前記データ受信装置は、各装置の制御を行う制御回路をそれぞれ有し、
前記データ受信装置は、前記データ送信装置から受信した前記第3のデータを選択して出力する受信側選択回路を有し、
前記データ受信装置の制御回路は、前記第1又は第2のエラー検査回路から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記第2の縮退対応レジスタに、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録し、前記受信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力するとともに、前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記データ送信装置の制御回路へと出力し、
前記データ送信装置の制御回路は、前記データ受信装置の制御回路からの前記第1又は第2のエラー通知信号に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録するとともに、前記送信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力する
ことを特徴とする付記1記載の情報処理装置。
【0128】
(付記3)前記データ送信装置と前記データ受信装置に接続され、前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する縮退対応テーブルを含むシステム監視装置をさらに有し、
前記システム監視装置は、前記データ受信装置からの前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記データ送信装置及び前記データ受信装置へ通知するとともに、前記第2の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録し、
前記データ送信装置は、前記システム監視装置からの前記第1又は第2のエラー通知信号の通知に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録することを特徴とする付記1記載の情報処理装置。
【0129】
(付記4)前記システム監視装置は、前記データ送信装置及び前記データ受信装置に対して、前記第1及び第2のエラー通知信号、及び、前記第1及び第2の縮退対応レジスタに記録された前記エラー発生位置に基づいて、前記データ送信装置及び前記データ受信装置に対して、前記データ縮退通知信号と前記使用可能ビット位置通知信号とを出力することを特徴とする付記3記載の情報処理装置。
【0130】
(付記5)前記Xは、N/2であることを特徴とする付記1〜4のいずれか一項記載の情報処理装置。
【0131】
(付記6)対向するデータ受信装置に対して、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを送信するデータ伝送装置であって
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応レジスタと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応レジスタの記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択回路と
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【0132】
(付記7)前記対向するデータ受信装置の制御回路からの前記第1又は第2のエラー通知信号に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録するとともに、前記送信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力する制御回路を有することを特徴とする付記6記載のデータ伝送装置。
【0133】
(付記8)システム監視装置によって監視され、対向するデータ受信装置に対して、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを送信するデータ伝送装置であって
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記システム監視装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応レジスタと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応レジスタの記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択回路と
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【0134】
(付記9)前記システム監視装置からの前記第1又は第2のエラー通知信号に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録するとともに、前記送信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力する制御回路を有することを特徴とする付記8記載のデータ伝送装置。
【0135】
(付記10)対向するデータ送信装置から、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを受信するデータ伝送装置であって、
前記データ送信装置から受信した第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査回路と、
前記データ送信装置から受信した第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査回路と、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応レジスタと
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【0136】
(付記11)前記対向するデータ送信装置から受信した、前記第1及び第2のエラー検出コード付きデータとは異なる第3のデータを選択して出力する受信側選択回路と、
前記第1又は第2のエラー検査回路から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記第2の縮退対応レジスタに、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録し、前記受信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力するとともに、前記第1又は第2のエラー検査回路から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記対向するデータ送信装置の制御回路へと出力する制御回路と
を有することを特徴とする付記10記載のデータ伝送装置。
【0137】
(付記12)システム監視装置に監視され、対向するデータ送信装置から、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを受信するデータ伝送装置であって、
前記データ送信装置から受信した第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査回路と、
前記データ送信装置から受信した第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第2のエラー通知信号を、前記システム監視装置に対して出力する第2のエラー検査回路と、
前記システム監視装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応レジスタと
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【0138】
(付記13)前記対向するデータ送信装置から受信した、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを選択して出力する受信側選択回路と、
前記システム監視装置から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記第2の縮退対応レジスタに、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録し、前記受信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力するとともに、前記第1又は第2のエラー検査回路から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記対向するデータ送信装置の制御回路へと出力する制御回路と、
を有することを特徴とする付記12記載のデータ伝送装置。
【0139】
(付記14)前記Xは、N/2であることを特徴とする付記6〜13のいずれか一項記載のデータ伝送装置。
【0140】
(付記15)Nビット幅のデータ(Nは、正整数)を送信するデータ送信装置と、前記データ送信装置から前記Nビット幅のデータを受信するデータ受信装置と、前記データ送信装置と前記データ受信装置との間を接続するNビット幅のデータバスとを有する情報処理装置におけるデータ伝送方法において、
前記データ送信装置が、
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成ステップと、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成ステップと、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応記録ステップと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応記録ステップにおける記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択ステップと
を実行し、
前記データ受信装置が、
前記第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査ステップと、
前記第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査ステップ、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応記録ステップと
を実行する
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】従来のデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】縮退対応テーブルの一例を示す図である。
【図3】データ伝送路のセグメントを説明するための説明図である。
【図4】データ伝送幅と、伝送データとの関係を示す図である。
【図5】従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送路の縮退範囲を説明するための説明図である。
【図6】従来のデータ伝送装置におけるデータ伝送エラー発生時のデータ伝送状況を説明するための説明図である。
【図7−1】従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がない場合の特殊パケットの伝送状況を説明するための説明図である。
【図7−2】従来のデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合の特殊パケットの伝送状況を説明するための説明図である。
【図8】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図9】第一実施形態の一例にかかる縮退対応テーブルの一例を示す図である。
【図10−1】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサの構成を示すブロック図である。
【図10−2】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の送信側マルチプレクサが有するタイミングセレクタ部の構成を示すブロック図である。
【図11−1】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がない場合のタイミング生成回路および送信側マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図11−2】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合(1/2縮退のケース)のタイミング生成回路および送信側マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図11−3】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合(1/4縮退のケース)のタイミング生成回路および送信側マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図12−1】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサの構成を示すブロック図である。
【図12−2】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第1マルチプレクサが有するタイミングセレクタ部の構成を示すブロック図である。
【図13−1】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がない場合のタイミング生成回路および受信側第1マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図13−2】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合(1/2縮退のケース)のタイミング生成回路および受信側第1マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図13−3】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合(1/4縮退のケース)のタイミング生成回路および受信側第1マルチプレクサの動作を示すタイミングチャートである。
【図14】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の受信側第2マルチプレクサの構成を示すブロック図である。
【図15】第一実施形態の一例にかかるデータ伝送装置においてデータ伝送路の縮退がある場合のパケットのバイパス伝送状況を説明するための説明図である。
【図16】第二実施形態の一例にかかるデータ伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図17】第二実施形態の一例にかかる縮退対応テーブルの一例を示す図である。
【図18】第二実施形態の一例にかかる縮退対応テーブルの一例を示す図である。
【図19】第一および第二実施形態の一例の適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0142】
100、100a、100b、200、200a、200b データ伝送装置
101、101−1、101−2、201、201−1、201−2 管理部
101a パケット順位調整部
101b、101b−1、101b−2、201b、201b−1、201b−2 初期化回路
101c、101c−3、101c−4、201c、201c−3、201c−4 縮退対応レジスタ
101c−1、101c−2、201c−1、201c−2 縮退対応テーブル
101c−5、201c−5 縮退記録テーブル
101d、101d−1、101d−2、201d、201d−1、201d−2 タイミング生成回路
102 データ調整部
102a 一般パケット用バッファ
102b 優先パケット用バッファ
102c 特殊パケット用バッファ
102d セレクタ
103 送信側マルチプレクサ
103a、103b、103c、103d タイミングセレクタ部
104a、104b、104c、104d エラーチェックデータ生成器
105、105a、105b、105c、105d 送信器
151a、151b、151c、151d、152a、152b、152c、152d ANDゲート
153 セレクタ
154 Dラッチ
202、202a、202b、202c、202d 受信器
203a、203b、203c、203d エラー検出器
204a、204b、204c、204d タイミングセレクタ部
204 受信側第1マルチプレクサ
205、207 バッファ
206 受信側第2マルチプレクサ
251a、251b、251c、251d、251e、251f、251g、251h、251i、251j、251k ANDゲート
252 セレクタ
253 Dラッチ
261 セレクタ
262 Dラッチ
300 MMB
301 制御部
302 縮退対応テーブル格納部
302a 縮退対応テーブル
400、500 システムボード
401、501 CPU
402、502 メモリ
403、503 XB
404、504 IO

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Nビット幅のデータ(Nは、正整数)を送信するデータ送信装置と、前記データ送信装置から前記Nビット幅のデータを受信するデータ受信装置と、前記データ送信装置と前記データ受信装置との間を接続するNビット幅のデータバスとを有する情報処理装置において、
前記データ送信装置は、
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応レジスタと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応レジスタの記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択回路と
を有し、
前記データ受信装置は、
前記第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査回路と、
前記第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査回路と、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応レジスタと
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記データ送信装置及び前記データ受信装置は、各装置の制御を行う制御回路をそれぞれ有し、
前記データ受信装置は、前記データ送信装置から受信した前記第3のデータを選択して出力する受信側選択回路を有し、
前記データ受信装置の制御回路は、前記第1又は第2のエラー検査回路から入力された前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記第2の縮退対応レジスタに、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録し、前記受信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力するとともに、前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記データ送信装置の制御回路へと出力し、
前記データ送信装置の制御回路は、前記データ受信装置の制御回路からの前記第1又は第2のエラー通知信号に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録するとともに、前記送信側選択回路へ、前記データ縮退通知信号を出力する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ送信装置と前記データ受信装置に接続され、前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する縮退対応テーブルを含むシステム監視装置をさらに有し、
前記システム監視装置は、前記データ受信装置からの前記第1又は第2のエラー通知信号を、前記データ送信装置及び前記データ受信装置へ通知するとともに、前記第2の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録し、
前記データ送信装置は、前記システム監視装置からの前記第1又は第2のエラー通知信号の通知に基づき、前記第1の縮退対応レジスタに、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記システム監視装置は、前記データ送信装置及び前記データ受信装置に対して、前記第1及び第2のエラー通知信号、及び、前記第1及び第2の縮退対応レジスタに記録された前記エラー発生位置に基づいて、前記データ送信装置及び前記データ受信装置に対して、前記データ縮退通知信号と前記使用可能ビット位置通知信号とを出力することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記Xは、N/2であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の情報処理装置。
【請求項6】
対向するデータ受信装置に対して、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを送信するデータ伝送装置であって
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成回路と、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応レジスタと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応レジスタの記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択回路と
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項7】
対向するデータ送信装置から、Nビット幅のデータバス(Nは、正整数)を介して、前記Nビット幅のデータを受信するデータ伝送装置であって、
前記データ送信装置から受信した第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査回路と、
前記データ送信装置から受信した第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査回路と、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応レジスタと
を有することを特徴とするデータ伝送装置。
【請求項8】
Nビット幅のデータ(Nは、正整数)を送信するデータ送信装置と、前記データ送信装置から前記Nビット幅のデータを受信するデータ受信装置と、前記データ送信装置と前記データ受送信装置との間を接続するNビット幅のデータバスとを有する情報処理装置におけるデータ伝送方法において、
前記データ送信装置が、
前記Nビット幅のデータのうち、Xビット幅の第1のデータ(Xは、X<Nなる正整数)に対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第1のエラー検出コード付データを生成する第1のエラー検出コード付データ生成ステップと、
前記Nビット幅のデータのうち、(N−X)ビット幅の第2のデータに対して、前記データ受信装置でデータ伝送エラーを検出するためのエラー検出コードが付与された第2のエラー検出コード付データを生成する第2のエラー検出コード付データ生成ステップと、
前記データ受信装置からの第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記データバスにおけるエラー発生位置を記録する第1の縮退対応記録ステップと、
前記Nビット幅のデータバスのうち、Xビット幅の第1のデータバスと(N−X)ビット幅の第2のデータバスのうち、データ縮退通知信号に基づいていずれかを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データを出力するとともに、前記第1のデータバスと第2のデータバスのうち、選択しない側のデータバスにおいて、前記第1の縮退対応記録ステップにおける記録内容に基づいた使用可能ビット位置通知信号に基づいて、前記データバスのいずれかのビットを選択して、前記第1及び第2のエラー検出コード付データとは異なる第3のデータを出力する送信側選択ステップと
を実行し、
前記データ受信装置が、
前記第1のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第1のエラー通知信号を出力する第1のエラー検査ステップと、
前記第2のエラー検出コード付データに対してエラーの検出を行うとともに、エラーを検出した場合には、前記第2のエラー通知信号を出力する第2のエラー検査ステップ、
前記第1又は第2のエラー通知信号に基づいて、前記Nビット幅のデータにおけるエラー発生位置を記録する第2の縮退対応記録ステップと
を実行する
ことを特徴とするデータ伝送方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7−1】
image rotate

【図7−2】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10−1】
image rotate

【図10−2】
image rotate

【図11−1】
image rotate

【図11−2】
image rotate

【図11−3】
image rotate

【図12−1】
image rotate

【図12−2】
image rotate

【図13−1】
image rotate

【図13−2】
image rotate

【図13−3】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2009−294853(P2009−294853A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−147049(P2008−147049)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】