情報処理装置、再生制御方法、プログラム、及びコンテンツ再生システム
【課題】ネットワークを介してコンテンツを取得し再生する再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御を実現すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生されたコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、コンテンツ種別情報を含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、再生要求に含まれるコンテンツ種別情報をもとに履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、ネットワークを介して再生装置に送信する指示送信部とを具備する。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生されたコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、コンテンツ種別情報を含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、再生要求に含まれるコンテンツ種別情報をもとに履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、ネットワークを介して再生装置に送信する指示送信部とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してコンテンツを取得して再生する再生装置を制御する情報処理装置、再生制御方法、プログラム、及びコンテンツ再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内のホームネットワークを構築する規格として、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)が知られている。このDLNA規格により、音楽コンテンツや動画コンテンツ等のデジタルコンテンツが、ホームネットワーク内にて制御される。
【0003】
特許文献1には、ホームネットワーク上の複数のサーバからコンテンツを取得し再生するコンテンツ再生機器について記載されている。このコンテンツ再生機器は、過去の接続履歴に基づいて、前回接続されたサーバを記憶する。そしてサーバ検索のためのSD要求(Service Discovery Request)に対して当該サーバからの応答を受け取ると、そのサーバに優先的に接続する。これによりサーバ検索時間が短縮され、ユーザの操作性が向上される(特許文献1の段落[0013][0016]、図3等参照)。
【0004】
また特許文献2では、DLNA規格を用いたホームネットワークに接続されたコントローラ、サーバ及びレンダラについて記載されている。ユーザがコントローラを操作することで、コンテンツを再生するレンダラの動作が制御される(特許文献2の段落[0076]、[0124]、図2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−330827号公報
【特許文献2】特許第4281798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここでユーザが過去に視聴したコンテンツを再び視聴する場合を考える。ユーザはコントローラを用いてレンダラに再生を指示する。特許文献1に記載の技術を援用すると、前回接続されたサーバがレンダラに優先的に接続される。これによりサーバ検索時間は短縮されるが、ユーザはサーバが記憶する複数のコンテンツの中から視聴したいコンテンツを再び選択しなければならない。
【0007】
また1つのレンダラにより、音楽コンテンツや動画コンテンツ等の、複数の種別のコンテンツが再生される場合がある。この場合、前回接続されたサーバにより提供されたコンテンツと異なる種別のコンテンツの再視聴を希望するときには、再びサーバ検索が必要となる。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生する再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御を実現する情報処理装置、再生制御方法、プログラム及びコンテンツ再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、記憶部と、入力部と、指示送信部とを具備する。
前記記憶部は、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記入力部は、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能である。
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
【0010】
この情報処理装置では、再生装置により再生されたコンテンツの識別情報と、当該コンテンツの種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求が入力されると、当該コンテンツ種別情報をもとに履歴情報が検索され再生対象のコンテンツが判定される。そして再生対象のコンテンツの識別情報を含む再生指示がネットワークを介して再生装置に送信される。これにより再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0011】
前記再生装置が前記ネットワークに1以上接続されていてもよい。この場合、前記記憶部は、前記ネットワークに接続された再生装置毎に、前記履歴情報を記憶してもよい。
これにより、ネットワークに接続された各再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0012】
前記記憶部は、前記履歴情報として、前記コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを関連付けて記憶してもよい。
この情報処理装置では、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とが記憶される。従ってユーザは、コンテンツ種別ごとに、最後に視聴していたコンテンツを操作性よく再び視聴することが可能となる。
【0013】
前記情報処理装置は、更新部をさらに具備してもよい。
前記更新部は、前記再生装置により再生中のコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを取得して、前記記憶部の履歴情報を更新する。
この情報処理装置では、再生装置により再生中のコンテンツの識別情報及びコンテンツの種別情報が取得され、前記記憶部の履歴情報が更新される。これにより、ユーザによるコンテンツの再視聴が信頼性よく実現される。
【0014】
前記コンテンツ供給サーバが前記ネットワークに1以上接続されていてもよい。
この場合、前記記憶部は、前記コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積された前記コンテンツ供給サーバに関する情報とが互いに関連付けられた前記履歴情報を記憶してもよい。
また前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツの識別情報を検索するとともに前記サーバに関する情報を検索し、前記コンテンツの識別情報及び前記サーバに関する情報を含む再生指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信してもよい。
【0015】
この情報処理装置では、コンテンツ識別情報と互いに関連付けられた情報としてコンテンツ供給サーバに関する情報も記憶される。そしてコンテンツの識別情報とコンテンツ供給サーバに関する情報とを含む再生指示が再生装置に送信される。これにより再生装置によるコンテンツの再生処理にかかる時間が短縮される。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0016】
本発明の一形態に係る情報処理方法は、情報処理装置により実行される以下の方法である。
すなわち、前記情報処理方法では、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力が受け付けられる。
前記受け付けられた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報が検索され再生対象のコンテンツが判定され、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示が、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信される。
【0017】
本発明の一形態に係るプログラムは、コンピュータに、記憶ステップと、受付ステップと、送信ステップとを実行させる。
前記記憶ステップは、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記受付ステップは、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付ける。
前記送信ステップは、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
前記プログラムは、記録媒体に記録されていてもよい。
【0018】
本発明の一形態に係るコンテンツ再生システムは、ネットワークに接続されたコンテンツ供給サーバと、再生装置と、情報処理装置とを具備する。
前記コンテンツ供給サーバには、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される。
前記再生装置は、前記コンテンツ供給サーバから、前記ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能である。
前記情報処理装置は、記憶部と、入力部と、指示送信部とを具備する。
前記記憶部は、前記再生装置により再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記入力部は、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能である。
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生する再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムを示す模式的な図である。
【図2】図1に示すコントローラの外観を示す模式的な平面図である。
【図3】図1に示すレンダラ、サーバ及びコントローラのそれぞれの構成例を示す模式的なブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る履歴情報を表すテーブルを示す図である。
【図5】図1に示すコントローラの動作を示すフローチャートである。
【図6】図2に示すコントローラの表示画面を示す模式的な図である。
【図7】図2に示すコントローラの表示画面を示す模式的な図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るコントローラと、ホームネットワークに接続されたレンダラとの間で行われる制御例を示すシーケンス図である。
【図9】図8に示す制御シーケンスによりコントローラが取得可能な情報について説明するための図である。
【図10】第2の実施形態に係るコントローラによる、履歴情報の更新に必要な情報を取得する処理の例を示すフローチャートである。
【図11】図9に示すコンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報を取得するためのテーブルの例を示す図である。
【図12】第1及び第2の実施形態において実行される一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図13】図7に示す表示画面に表示されたコンテンツ種別リストの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0022】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムを示す模式的な図である。コンテンツ再生システム100は、ホームネットワーク10を介して相互に接続された複数の機器の間で、コンテンツの送信及び受信が行われるシステムである。本実施形態では、ホームネットワーク10に、再生装置としてのレンダラ20(20a、20b)と、コンテンツ提供サーバとしてのサーバ30(30a〜30c)と、レンダラ20にコンテンツの再生を指示するコントローラ40とが接続されている。コントローラ40は、本発明の実施形態に係る情報処理装置に相当する。
【0023】
ホームネットワーク10は、DLNA規格に準拠したネットワークである。従って本実施形態では、レンダラ20は、DLNAのDMR(Digital Media Renderer)として機能する。またサーバ30は、DMS(Digital Media Server)として機能する。そしてコントローラ40は、DMC(Digital Media Controller)として機能する。しかしながら他のプロトコルを利用したネットワークが用いられてもよい。
【0024】
レンダラ20は、コントローラ40からの再生指示をもとに、ホームネットワーク10を介して、サーバ30からコンテンツを取得し再生することが可能である。
【0025】
レンダラ20が、DLNAのDMP(Digital Media Player)として動作可能であってもよい。この場合、レンダラ20は、例えば自己が有するUI(User Interface)を介したユーザからの再生要求をもとに、サーバ30からコンテンツを取得し再生する。
【0026】
レンダラ20としては、例えばテレビジョン装置、PC(Personal computer)、オーディオビデオレシーバ、ビデオモニタ、又は家庭用ゲーム機器等が用いられる。
【0027】
サーバ30は、コントローラ40に、自己が提供可能な複数のコンテンツのリスト情報を送信する。またサーバ30は、レンダラ20に、指定されたコンテンツのストリーミング配信を行う。なお指定されたコンテンツがダウンロード形式で配信されてもよい。
【0028】
サーバ30には、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される。本実施形態では、コンテンツの属性情報によりコンテンツが複数の種別に分類される。例えば「HDD(Hard disk drive)ビデオ」、「HDDフォト」、「HDDミュージック」、「インターネットラジオ」、又は「外部入力」等の種別によりコンテンツが分類される。
【0029】
しかしながらコンテンツの種別をどのように定めて、コンテンツをどのように分類するかについては適宜設定可能である。例えばコンテンツのアクティビティ名、カテゴリ名、又はファンクション名をもとにコンテンツが分類されてもよい。あるいはコンテンツのデータ形式等に基づいてコンテンツが分類されてもよい。
【0030】
図1に示すように、本実施形態では、サーバ30aにより「HDDビデオ」、「HDDフォト」、「HDDミュージック」、「インターネットラジオ」、及び「外部入力」のコンテンツが配信される。サーバ30bにより、「HDDミュージック」のコンテンツが配信される。そしてサーバ30cにより、「HDDビデオ」、「HDDフォト」及び「HDDミュージック」のコンテンツが配信される。
【0031】
サーバ30としては、例えばPC又はネットワーク対応のHDD(NAS)等が用いられる。
【0032】
図2は、本実施形態に係るコントローラ40の外観を示す模式的な平面図である。コントローラ40は、ユーザが携帯可能なサイズを有している。そしてコントローラ40には、タッチパネルとして機能する表示画面41、十字キー42及び操作ボタン43等が設けられている。
【0033】
表示画面41には、サーバ30より送信されたコンテンツリストや、レンダラ20への再生要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)等が表示される。ユーザは、表示されるGUIや十字キー42等を操作することで、コンテンツの選択や、当該選択したコンテンツを再生するレンダラ20の指定等を行うことができる。表示画面41及び十字キー42等は、本実施形態に係る入力部に相当する。
【0034】
また以下に説明するように本実施形態では、コンテンツの種別情報を少なくとも含む再生要求が入力部に入力される。すなわちユーザにより、再生させたいコンテンツの種別が指定される。
【0035】
コントローラ40としては、例えばPDA(Personal Digital Assistants)やゲーム機器等が用いられる。
【0036】
図3は、図1に示すレンダラ20、サーバ30及びコントローラ40のそれぞれの構成例を示す模式的なブロック図である。
【0037】
図3に示すように、コントローラ40は、再生機器選択部44と、コンテンツ種別選択部45と、サーバリスト取得部46と、サーバリスト表示/選択部47と、コンテンツリスト取得部48と、コンテンツリスト表示/選択部49と、レンダラ制御部50と、再生コンテンツ履歴管理部51と、再生コンテンツ判断部52と、ネットワークI/F(Interface)部53とを有する。
【0038】
レンダラ20は、制御コマンド受信部21と、コマンド処理部22と、コンテンツ受信処理部23と、コンテンツデコード部24と、コンテンツ表示/再生部25と、ネットワークI/F部26とを有する。
【0039】
サーバ30は、コンテンツ配信処理部31と、コンテンツ管理部32と、ネットワークI/F部33とを有する。
【0040】
コントローラ40の再生機器選択部44は、コンテンツを再生するレンダラ20を選択するためのGUIを表示画面41に表示する。そしてユーザにより選択されたレンダラ20の情報を、再生先のレンダラ情報としてコンテンツ種別選択部45に出力する。
【0041】
コンテンツ種別選択部45は、再生先のレンダラ20が再生可能なコンテンツ種別(「HDDビデオ」、「HDDフォト」等)のリストを表示画面41に表示させる。そしてユーザにより選択されたコンテンツ種別の情報を、サーバリスト表示/選択部47と再生コンテンツ判断部52とに出力する。なお本実施形態では、レンダラ20は、上記した「HDDビデオ」〜「外部入力」の種別のコンテンツを全て再生可能な機器である。
【0042】
サーバリスト表示/選択部47は、コンテンツ種別選択部45により選択されたコンテンツ種別のコンテンツを配信可能なサーバ30を絞り込み、サーバリストとして表示画面41に表示する。例えばサーバリスト取得部46により、ホームネットワーク10上に存在するサーバ30のプロファイル情報がそれぞれ取得される。このプロファイル情報をもとにサーバリストが作成される。プロファイル情報としては、例えばサーバ30がそれぞれ対応するプロトコルの情報等である。または各サーバ30についてのコンテンツリストが取得され、そのコンテンツリストをもとにサーバリストが作成されてもよい。
【0043】
コンテンツリスト取得部48は、ユーザにより選択されたサーバ30が提供するコンテンツのリストを取得する。コンテンツリスト取得部48は、ネットワークI/F部53を介して、サーバ30のコンテンツ配信処理部31にコンテンツリスト取得のリクエストを送信する。リクエストを受けたコンテンツ配信処理部31は、コンテンツ管理部32からコンテンツリストを受け取り、コントローラ40のコンテンツリスト取得部48に送信する。取得されたコンテンツリストは、コンテンツリスト表示/選択部49に出力される。
【0044】
コンテンツリスト表示/選択部49は、コンテンツ種別選択部45により選択されたコンテンツ種別に一致するコンテンツを、コンテンツリストのツリー構造やコンテンツのメタ情報をもとに絞り込み、該当するコンテンツを表示画面41にリスト表示する。そしてユーザにより選択されたコンテンツの識別情報と、再生先のレンダラ20及びコンテンツを提供するサーバ30の情報とが、レンダラ制御部50及び再生コンテンツ履歴管理部51に出力される。
【0045】
コンテンツの識別情報は、レンダラ20において再生される1以上のコンテンツを識別する情報である。本実施形態では、コンテンツの識別情報としてコンテンツID及びコンテンツのURI(Uniform Resource Identifier)が用いられるが、これに限られるわけではない。またレンダラ20及びサーバ30の情報としては、例えば各機器のIPアドレスやUDN(Unique Device Name)等の情報が用いられる。
【0046】
レンダラ制御部50は、ネットワークI/F部53を介して、再生先のレンダラ20の制御コマンド受信部21に、再生制御コマンドを送信する。再生制御コマンドは、コンテンツを提供するサーバ30からコンテンツを取得して再生することの指示であり、コンテンツの識別情報及びサーバ情報を含む。
【0047】
再生コンテンツ履歴管理部51は、ユーザにより選択されてレンダラ20により再生されたコンテンツについての履歴情報を作成し記憶する。この履歴情報は、コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別(「HDDビデオ」等)を示す種別情報とが互いに関連付けられた情報である。再生コンテンツ履歴管理部51は、本実施形態に係る記憶部に相当する。
【0048】
図4は、本実施形態に係る履歴情報を表すテーブルを示す図である。本実施形態では、コンテンツ識別情報と、コンテンツ種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積されたサーバ30に関する情報とが互いに関連付けられた履歴情報が作成される。
【0049】
図4では、レンダラ20aについての履歴情報のテーブルが図示されているが、レンダラ20bについての履歴情報も作成され記憶される。すなわちホームネットワーク10に接続された複数のレンダラ20ごとに履歴情報が作成され記憶される。
【0050】
また本実施形態では、履歴情報として、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報とコンテンツ種別情報とが関連付けられた情報が記憶される。
【0051】
図3に示す再生コンテンツ判断部52は、選択されたレンダラ20により、選択されたコンテンツ種別のコンテンツが過去に再生されたかを判断する。再生コンテンツ判断部52は、ユーザから受け付けた再生要求に含まれるコンテンツ種別情報をもとに、再生コンテンツ履歴管理部51の履歴情報を検索する。これにより、当該コンテンツ種別のコンテンツが過去に再生されたか否かが判断される。
【0052】
コンテンツ再生の履歴が存在する場合には、過去に再生されたコンテンツが再生対象のコンテンツとして判定される。そして履歴情報に含まれるコンテンツ識別情報及びサーバ情報がレンダラ制御部50に出力され、再生制御コマンドがレンダラ20に送信される。コンテンツ再生の履歴が存在しない場合には、サーバ30及びコンテンツの選択処理が実行され、再生コンテンツ履歴管理部51により履歴情報が作成される。再生コンテンツ判断部52及びレンダラ制御部50は、本実施形態に係る指示送信部に相当する。
【0053】
レンダラ20の、制御コマンド受信部21は、コントローラ40から送信された再生制御コマンドを受信する。コマンド処理部22は、制御コマンド受信部21より再生制御コマンドを受け取り、コンテンツ受信処理部23へストリーミング再生の開始を指示する。
【0054】
コンテンツ受信処理部23は、ネットワークI/F部26を介して、サーバ30のコンテンツ配信処理部31にコンテンツ配信のリクエストを送信する。リクエストを受けたコンテンツ配信処理部31は、コンテンツ管理部32からコンテンツを受け取り、レンダラ20のコンテンツ受信処理部23に送信する。
【0055】
コンテンツデコード部24は、コンテンツ受信処理部23から受け取ったストリームをデコードしてコンテンツ表示/再生部25に出力する。そしてコンテンツ表示/再生部25によりコンテンツが再生される。
【0056】
図5は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラ40の動作を示すフローチャートである。図6及び図7は、コントローラ40の表示画面41を示す模式的な図である。
【0057】
まず、ユーザによりコンテンツが選択され、そのコンテンツがレンダラにより再生される場合について説明する。これはユーザにより選択されたコンテンツ種別において、過去にコンテンツの再生が行われておらず、再生の履歴が存在しない場合の動作である。
【0058】
図6に示すように、表示画面41に再生機器リスト61が表示され(ステップ101)、ユーザにより再生先のレンダラ20aが選択される(ステップ102)。レンダラ20aにより再生可能なコンテンツの識別リスト62が、表示画面41に表示される(ステップ103)。そしてコンテンツ種別として「HDDビデオ」が選択される(ステップ104)。
【0059】
「HDDビデオ」のコンテンツを配信可能なサーバ30が絞り込まれ(ステップ105)、該当するサーバ30a及び30cを示すサーバリスト63が表示される(ステップ106)。そしてユーザによりサーバ30aが選択される(ステップ107)。
【0060】
サーバ30aが配信可能な複数のコンテンツの中で「HDDビデオ」のみに絞り込んだコンテンツリスト64が、表示画面41に表示される(ステップ108)。ユーザによりコンテンツV3が選択されると(ステップ109)、レンダラ20aに再生制御コマンドが送信される(ステップ110)。これによりレンダラ20aによってコンテンツV3が再生される。
【0061】
コントローラ40の表示画面41には、一時停止や早送り等の指示を入力するための再生操作画面65が表示される。また図3に示す再生コンテンツ履歴管理部51により、図4に示す履歴情報のテーブルが作成され記憶される。これによりレンダラ20aにおける、「HDDビデオ」のコンテンツについての再生履歴が更新される(ステップ111)。
【0062】
次に、コンテンツ再生の履歴が存在する場合について説明する。ここでは上記したコンテンツV3について、ユーザにより再度の再生要求が入力された場合を例として説明する。
【0063】
図7に示すように、表示画面41に再生機器リスト61が表示され、レンダラ20aが選択される(ステップ121及び122)。そして表示画面41に、コンテンツ種別リスト62が表示され、「HDDビデオ」が選択される(ステップ123及び124)。
【0064】
図3に示す再生コンテンツ判断部52により、レンダラ20aにて「HDDビデオ」のコンテンツの再生履歴が存在するかが判断される(ステップ125)。再生コンテンツ履歴管理部51には、図4に示すテーブルが格納されており、このテーブル基づいてコンテンツV3及びサーバ30aが特定される(ステップ126)。
【0065】
ステップ110にて、サーバ30aからコンテンツV3を取得し再生することを指示する再生制御コマンドがレンダラ20aに送信される。ステップ111の更新処理において、コンテンツV3の識別情報とサーバ30aの情報とが改めて履歴情報として作成されてもよい。あるいは履歴情報に基づいた再生制御か行なわれた場合には、再生履歴の更新処理が行われなくてもよい。
【0066】
以上本実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラ40では、レンダラ20aにより再生されたコンテンツV3の識別情報と、当該コンテンツV3の種別情報(「HDDビデオ」)とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求が入力されると、当該コンテンツ種別情報をもとに履歴情報が検索され再生対象のコンテンツV3が判定される。そして再生対象のコンテンツV3の識別情報を含む再生指示がホームネットワーク10を介してレンダラ20aに送信される。
【0067】
従って、過去の再生の履歴が記憶されているコンテンツV3に関しては、当該コンテンツの種別を選択するだけで、当該コンテンツV3の再生を開始することが可能となる。すなわちユーザによるサーバ選択やコンテンツ選択を省略することができる。これによりレンダラ20に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0068】
本実施形態では、ホームネットワーク10に接続されたレンダラ20a及び20bのそれぞれについて、履歴情報が作成され記憶される。これにより、ホームネットワーク10に接続された各レンダラ20a及び20bに対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0069】
本実施形態では再生コンテンツ履歴管理部51により、履歴情報として、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報とコンテンツ種別情報とが関連付けられた情報が記憶される。従ってユーザは、コンテンツ種別ごとに、最後に視聴していたコンテンツを操作性よく再び視聴することが可能となる。すなわち最後に視聴していたコンテンツが「HDDミュージック」のコンテンツである場合でも、その前に視聴していた「HDDビデオ」のコンテンツであって最後に視聴していたコンテンツを簡単に再視聴することができる。
【0070】
また本実施形態では、再生コンテンツ履歴管理部51により、コンテンツ識別情報と互いに関連付けられた情報としてサーバ30に関する情報も記憶される。そしてコンテンツの識別情報とサーバ30に関する情報とを含む再生制御コマンドがレンダラ20に送信される。これによりレンダラ20によるコンテンツの再生処理にかかる時間が短縮される。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0071】
また履歴情報に含まれるレンダラ20やサーバ30がホームネットワーク10上で発見された時点で、再生処理を開始する事ができる。従って、他のレンダラ20やサーバ30等の応答を待つ必要がなく、再生開始までの時間を短縮することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラについて説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明したコンテンツ再生システム100及びコントローラ40における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
【0073】
本実施形態に係るコントローラ240は、レンダラ20により再生中のコンテンツの識別情報と、当該コンテンツの種別情報を取得することが可能である。そして取得したコンテンツの識別情報及び種別情報により、再生コンテンツ管理部に記憶された履歴情報を更新することができる。例えば図3に示す各ブロックとともに、上記処理を行うブロックとしての更新部が設けられる。
【0074】
図8は、本実施形態のコントローラ240と、ホームネットワークに接続されたレンダラ20との間で行われる制御例を示すシーケンス図である。図9は、図8に示す制御シーケンスによりコントローラ240が取得可能な情報について説明するための図である。
【0075】
図8及び図9に示すように、コントローラ240からレンダラ20へ、UPnP(Universal Plug and Play)の制御メッセージとして、「GetMediaInfo」又は「GetPositionInfo」が送信される。
【0076】
このメッセージに応答して、レンダラ20からコントローラ240に、「AVTransportURIMetaData」又は「CurrentMetaData」が送信される。図9に示すように、レンダラ20から返された情報には、例えばコンテンツ名、コンテンツURI、DLNA.ORG_PN等のコンテンツに関するメタ情報が含まれる。このコンテンツメタ情報をもとに、コンテンツの識別情報及び種別情報を含む、履歴情報の更新に必要な情報が取得される。
【0077】
図10は、コントローラ240による、図9に示すコンテンツメタ情報をもとに履歴情報の更新に必要な情報を取得する処理の例を示すフローチャートである。
【0078】
レンダラ20に「GetPositionInfo」が送信される(ステップ201)所定の時間内にレンダラ20からの応答があるか判定される(ステップ202)。レンダラ20からの応答がない状態でタイムアウトとなった場合、コンテンツメタ情報の取得が失敗と判断され、処理が終了する(ステップ203)。
【0079】
レンダラ20からの応答があった場合、レンダラ20からの「CurrentMetaData」に含まれるコンテンツメタ情報が確認される(ステップ204)。コンテンツメタ情報であるdc:titleが、再生中のコンテンツ名の情報として取得される(ステップ205)。またコンテンツURIが、再生中のコンテンツのURIとして取得される(ステップ206)。本実施形態では、このコンテンツ名の情報と、コンテンツURIとが、コンテンツ識別情報として取得される。
【0080】
コンテンツメタ情報に、再生中のコンテンツを提供したサーバのUDNが含まれているかが判定される(ステップ207)。コンテンツメタ情報に、サーバのUDNが含まれている場合には、当該UDNがサーバを識別する情報として取得される(ステップ208)。サーバのUDNは、例えば当該サーバにより独自のメタ情報として付加されてもよい。またサーバのUDNは、PlayContainerの再生により取得されてもよい。
【0081】
コンテンツメタ情報に、サーバのUDNが含まれていない場合には、ステップ206で取得されたコンテンツURIからアドレス情報が取得される。そして当該アドレス情報がサーバ識別情報として取得される(ステップ209)。なお、コンテンツURIを用いることで、サーバからコンテンツを取得して再生することが可能である。従って、サーバ識別情報が取得されなくてもよい。しかしながら、サーバ識別情報を取得することで、コントローラ240の表示画面にサーバの情報を表示させたり、サーバのコンテンツリストを表示させる等の処理が適宜可能となる。
【0082】
後述するテーブルを参照することで、コンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報が取得される(ステップ210)。本実施形態では、コンテンツのカテゴリ情報が、コンテンツの種別情報として取得される。
【0083】
図11は、コンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報を取得するためのテーブルの例を示す図である。図11(A)は、コンテンツメタ情報であるDLNA.ORG_PNをもとにカテゴリを判定するためのテーブルである。このようにDLNA.ORG_PNとしてDLNAで定義されているプロファイルと、これに対応するカテゴリとのテーブルが用いられてもよい。
【0084】
DLNA.ORG_PNの値は、例えば「MPEG_PS_NTSC」のような値になるが、図11に示すように前半の部分(この例ではMPEG)に着目して、前方一致によりプロファイルを判定してもよい。これによりテーブルを簡略することができる。
【0085】
またDLNA.ORG_PNの他に、ARIB.OR.JP_PN、又は機器ベンダーが独自に定義したプロファイル情報等が定義されている場合、図11に示すのと同様なテーブルを用いて、プロファイルに対応するカテゴリが判定されてもよい。なお、ここで説明した考え方は、図9に示すコンテンツメタ情報であるmime‐typeをもとにしたコンテンツのカテゴリ判定にも、同様に適用できる。
【0086】
図11(B)は、サーバにより独自に付加されたメタ情報をもとにコンテンツのカテゴリを判定するためのテーブルである。コントローラ240がレンダラ20から取得可能なメタ情報は、レンダラ20が当該コンテンツを配信するサーバから取得した情報に基づくものとなる。従って例えばサーバがコンテンツを提供する時点で独自のコンテンツメタ情報を付加しておき、レンダラ20から取得した当該コンテンツメタ情報をもとにコンテンツカテゴリが判定されてもよい。
【0087】
図11(B)に示すように、サーバが独自に付加したコンテンツメタ情報がもととなるので、より詳細にコンテンツのカテゴリを判定することができる。これよりユーザは、より詳細に分類されたコンテンツ種別(ここでいうカテゴリ)毎に、過去に視聴したコンテンツを操作性よく再視聴することができる。
【0088】
図10のステップ211において、「CurrentMetaData」をコントローラ240に返したレンダラ20の情報と、カテゴリ情報と、コンテンツ名の情報と、コンテンツURIと、サーバ識別情報が紐付けられる。そしてこれらの情報により、再生コンテンツ履歴管理部により記憶されている履歴情報が更新される。
【0089】
例えばホームネットワークに接続された他のコントローラによる再生指示によりコンテンツが再生される場合や、レンダラがDMPとして機能することでコンテンツが再生される場合等がある。このような場合でも履歴情報が適宜更新されることで、ユーザによるコンテンツの再視聴が信頼性よく実現される。
【0090】
上記した第1及び第2の実施形態においてコントローラ40及び240に実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、例えばそのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータが用いられる。あるいは、各種のプログラムをインストールすることで一連の処理を実行することが可能なコンピュータ等に、プログラム記録媒体からプログラムがインストールされる。
【0091】
図12は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示すブロック図である。図2に示したコントローラ40に限られず、以下に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータにより、上記した一連の処理が実行されてもよい。
【0092】
コンピュータ300は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、入出力インターフェース305及びこれらを互いに接続するバス304を備える。
【0093】
入出力インターフェース305には、表示部306、入力部307、記憶部308、通信部309、ドライブ部310等が接続される。表示部306は、例えば液晶、EL(Electro-Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。入力部307は、例えばポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の操作装置である。入力部307がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは表示部306と一体となり得る。
【0094】
記憶部308は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、その他の固体メモリである。ドライブ部310は、例えば光学記録媒体、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気記録テープ、フラッシュメモリ等、リムーバブルの記録媒体311を駆動することが可能なデバイスである。これに対し上記記憶部308は、主にリムーバブルでない記録媒体を駆動する、コンピュータ300に予め搭載されたデバイスとして使用される場合が多い。
【0095】
通信部309は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等に接続可能な、他のデバイスと通信するためのモデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部309は、有線及び無線のどちらを利用して通信するものであってもよい。通信部309は、コンピュータとは別体で使用される場合が多い。
【0096】
コンピュータ300によるデータ処理は、記憶部308またはROM302等に記憶されたソフトウェアと、コンピュータのハードウェア資源との協働により実現される。具体的には、CPU301が記憶部308またはROM302等に記憶された、ソフトウェアを構成するプログラムをRAM303にロードして実行することにより、各種のデータ処理が実現される。
【0097】
<変形例>
本発明に係る実施形態は、以上説明した実施形態に限定されず種々変形される。
【0098】
例えば上記した実施形態では、図5に示すステップ125においてコンテンツV3の再生履歴が存在すると判定された場合、当該コンテンツV3の再生制御コマンドがレンダラ20aに送信される。この再生制御コマンドが送信される前に、ユーザに当該コンテンツV3を再生するか否かが判断されてもよい。
【0099】
例えばコントローラ40の表示画面41に、「選択したコンテンツ種別において過去に再生したコンテンツが存在します。当該コンテンツを再生しますか?」等のポップアップウィンドウが表示されてもよい。これにより、ユーザが過去に視聴したコンテンツV3と異なるコンテンツを視聴しようとする場合に、操作性のよい再生制御が実現する。
【0100】
図13は、図7に示す表示画面41に表示されたコンテンツ種別リスト62の変形例を示す図である。このようにコンテンツ種別リスト62に、コンテンツ種別毎の過去に再生されたコンテンツの名等が表示されてもよい。これによりユーザは、コンテンツ種別を選択することで再生されるコンテンツを、コンテンツ種別リストを目視することで把握することができる。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0101】
また上記では、履歴情報として、コンテンツ種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報が記憶された。しかしながら、コンテンツ種別毎に複数のコンテンツの履歴情報が記憶されてもよい。例えば最後に再生されたコンテンツだけではなく、その前に再生されたコンテンツ、さらにはもう1つ前に再生されたコンテンツの各識別情報が、コンテンツ識別毎に記憶されてもよい。
【0102】
この場合、例えばコンテンツ種別が選択された後に、当該コンテンツにおいて過去に再生された複数のコンテンツのリストが表示画面に表示される。ユーザは、リスト表示されたコンテンツの中から再視聴を希望するコンテンツを選択する。これにより例えば過去に再生されたコンテンツの中から最も視聴したいコンテンツを選択して再生させるといった操作が可能となる。
【0103】
また図5に示すステップ101〜109において、レンダラ、コンテンツ種別、サーバの順で選択処理が行われて、コンテンツが選択された。しかしながらこの順番に限られない。例えばコンテンツ種別、サーバ、レンダラの順に選択処理が行われて、コンテンツが選択されてもよい。
【0104】
また図5のステップ121におけるレンダラ選択処理が省略されてもよい。例えばコントローラから最後に再生制御コマンドを受信したレンダラがデフォルトのレンダラとして設定されてもよい。これによりレンダラ選択処理を省略することができる。
【0105】
また履歴情報をもとにコンテンツの再生指示がレンダラに送信されたときに、当該コンテンツを提供するサーバが見つからないときに、ユーザが選択したコンテンツ種別のコンテンツを配信可能な他のサーバがコントローラの表示画面に表示されてもよい。これにより例えば最初に接続されるべきサーバが起動していないとき等に、同じコンテンツ種別のコンテンツを速やかに視聴することができる。
【0106】
上記した各実施形態に係るコントローラが、マクロ機能を備えたIRリモコンとしても動作可能であってよい。これによりユーザは、コントローラを操作して、ホームネットワークに接続されていない機器をも制御することが可能となる。
【符号の説明】
【0107】
10…ホームネットワーク
20(20a、20b)…レンダラ
30(30a〜30c)…サーバ
40、240…コントローラ
41…表示画面
42…十字キー
43…操作ボタン
50…レンダラ制御部
51…再生コンテンツ履歴管理部
52…再生コンテンツ判断部
100…コンテンツ再生システム
300…コンピュータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介してコンテンツを取得して再生する再生装置を制御する情報処理装置、再生制御方法、プログラム、及びコンテンツ再生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内のホームネットワークを構築する規格として、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)が知られている。このDLNA規格により、音楽コンテンツや動画コンテンツ等のデジタルコンテンツが、ホームネットワーク内にて制御される。
【0003】
特許文献1には、ホームネットワーク上の複数のサーバからコンテンツを取得し再生するコンテンツ再生機器について記載されている。このコンテンツ再生機器は、過去の接続履歴に基づいて、前回接続されたサーバを記憶する。そしてサーバ検索のためのSD要求(Service Discovery Request)に対して当該サーバからの応答を受け取ると、そのサーバに優先的に接続する。これによりサーバ検索時間が短縮され、ユーザの操作性が向上される(特許文献1の段落[0013][0016]、図3等参照)。
【0004】
また特許文献2では、DLNA規格を用いたホームネットワークに接続されたコントローラ、サーバ及びレンダラについて記載されている。ユーザがコントローラを操作することで、コンテンツを再生するレンダラの動作が制御される(特許文献2の段落[0076]、[0124]、図2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−330827号公報
【特許文献2】特許第4281798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここでユーザが過去に視聴したコンテンツを再び視聴する場合を考える。ユーザはコントローラを用いてレンダラに再生を指示する。特許文献1に記載の技術を援用すると、前回接続されたサーバがレンダラに優先的に接続される。これによりサーバ検索時間は短縮されるが、ユーザはサーバが記憶する複数のコンテンツの中から視聴したいコンテンツを再び選択しなければならない。
【0007】
また1つのレンダラにより、音楽コンテンツや動画コンテンツ等の、複数の種別のコンテンツが再生される場合がある。この場合、前回接続されたサーバにより提供されたコンテンツと異なる種別のコンテンツの再視聴を希望するときには、再びサーバ検索が必要となる。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生する再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御を実現する情報処理装置、再生制御方法、プログラム及びコンテンツ再生システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、記憶部と、入力部と、指示送信部とを具備する。
前記記憶部は、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記入力部は、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能である。
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
【0010】
この情報処理装置では、再生装置により再生されたコンテンツの識別情報と、当該コンテンツの種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求が入力されると、当該コンテンツ種別情報をもとに履歴情報が検索され再生対象のコンテンツが判定される。そして再生対象のコンテンツの識別情報を含む再生指示がネットワークを介して再生装置に送信される。これにより再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0011】
前記再生装置が前記ネットワークに1以上接続されていてもよい。この場合、前記記憶部は、前記ネットワークに接続された再生装置毎に、前記履歴情報を記憶してもよい。
これにより、ネットワークに接続された各再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0012】
前記記憶部は、前記履歴情報として、前記コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを関連付けて記憶してもよい。
この情報処理装置では、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とが記憶される。従ってユーザは、コンテンツ種別ごとに、最後に視聴していたコンテンツを操作性よく再び視聴することが可能となる。
【0013】
前記情報処理装置は、更新部をさらに具備してもよい。
前記更新部は、前記再生装置により再生中のコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを取得して、前記記憶部の履歴情報を更新する。
この情報処理装置では、再生装置により再生中のコンテンツの識別情報及びコンテンツの種別情報が取得され、前記記憶部の履歴情報が更新される。これにより、ユーザによるコンテンツの再視聴が信頼性よく実現される。
【0014】
前記コンテンツ供給サーバが前記ネットワークに1以上接続されていてもよい。
この場合、前記記憶部は、前記コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積された前記コンテンツ供給サーバに関する情報とが互いに関連付けられた前記履歴情報を記憶してもよい。
また前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツの識別情報を検索するとともに前記サーバに関する情報を検索し、前記コンテンツの識別情報及び前記サーバに関する情報を含む再生指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信してもよい。
【0015】
この情報処理装置では、コンテンツ識別情報と互いに関連付けられた情報としてコンテンツ供給サーバに関する情報も記憶される。そしてコンテンツの識別情報とコンテンツ供給サーバに関する情報とを含む再生指示が再生装置に送信される。これにより再生装置によるコンテンツの再生処理にかかる時間が短縮される。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0016】
本発明の一形態に係る情報処理方法は、情報処理装置により実行される以下の方法である。
すなわち、前記情報処理方法では、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力が受け付けられる。
前記受け付けられた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報が検索され再生対象のコンテンツが判定され、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示が、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信される。
【0017】
本発明の一形態に係るプログラムは、コンピュータに、記憶ステップと、受付ステップと、送信ステップとを実行させる。
前記記憶ステップは、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記受付ステップは、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付ける。
前記送信ステップは、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
前記プログラムは、記録媒体に記録されていてもよい。
【0018】
本発明の一形態に係るコンテンツ再生システムは、ネットワークに接続されたコンテンツ供給サーバと、再生装置と、情報処理装置とを具備する。
前記コンテンツ供給サーバには、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される。
前記再生装置は、前記コンテンツ供給サーバから、前記ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能である。
前記情報処理装置は、記憶部と、入力部と、指示送信部とを具備する。
前記記憶部は、前記再生装置により再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する。
前記入力部は、前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能である。
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、ネットワークを介してコンテンツを取得し再生する再生装置に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムを示す模式的な図である。
【図2】図1に示すコントローラの外観を示す模式的な平面図である。
【図3】図1に示すレンダラ、サーバ及びコントローラのそれぞれの構成例を示す模式的なブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る履歴情報を表すテーブルを示す図である。
【図5】図1に示すコントローラの動作を示すフローチャートである。
【図6】図2に示すコントローラの表示画面を示す模式的な図である。
【図7】図2に示すコントローラの表示画面を示す模式的な図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るコントローラと、ホームネットワークに接続されたレンダラとの間で行われる制御例を示すシーケンス図である。
【図9】図8に示す制御シーケンスによりコントローラが取得可能な情報について説明するための図である。
【図10】第2の実施形態に係るコントローラによる、履歴情報の更新に必要な情報を取得する処理の例を示すフローチャートである。
【図11】図9に示すコンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報を取得するためのテーブルの例を示す図である。
【図12】第1及び第2の実施形態において実行される一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図13】図7に示す表示画面に表示されたコンテンツ種別リストの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0022】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生システムを示す模式的な図である。コンテンツ再生システム100は、ホームネットワーク10を介して相互に接続された複数の機器の間で、コンテンツの送信及び受信が行われるシステムである。本実施形態では、ホームネットワーク10に、再生装置としてのレンダラ20(20a、20b)と、コンテンツ提供サーバとしてのサーバ30(30a〜30c)と、レンダラ20にコンテンツの再生を指示するコントローラ40とが接続されている。コントローラ40は、本発明の実施形態に係る情報処理装置に相当する。
【0023】
ホームネットワーク10は、DLNA規格に準拠したネットワークである。従って本実施形態では、レンダラ20は、DLNAのDMR(Digital Media Renderer)として機能する。またサーバ30は、DMS(Digital Media Server)として機能する。そしてコントローラ40は、DMC(Digital Media Controller)として機能する。しかしながら他のプロトコルを利用したネットワークが用いられてもよい。
【0024】
レンダラ20は、コントローラ40からの再生指示をもとに、ホームネットワーク10を介して、サーバ30からコンテンツを取得し再生することが可能である。
【0025】
レンダラ20が、DLNAのDMP(Digital Media Player)として動作可能であってもよい。この場合、レンダラ20は、例えば自己が有するUI(User Interface)を介したユーザからの再生要求をもとに、サーバ30からコンテンツを取得し再生する。
【0026】
レンダラ20としては、例えばテレビジョン装置、PC(Personal computer)、オーディオビデオレシーバ、ビデオモニタ、又は家庭用ゲーム機器等が用いられる。
【0027】
サーバ30は、コントローラ40に、自己が提供可能な複数のコンテンツのリスト情報を送信する。またサーバ30は、レンダラ20に、指定されたコンテンツのストリーミング配信を行う。なお指定されたコンテンツがダウンロード形式で配信されてもよい。
【0028】
サーバ30には、予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される。本実施形態では、コンテンツの属性情報によりコンテンツが複数の種別に分類される。例えば「HDD(Hard disk drive)ビデオ」、「HDDフォト」、「HDDミュージック」、「インターネットラジオ」、又は「外部入力」等の種別によりコンテンツが分類される。
【0029】
しかしながらコンテンツの種別をどのように定めて、コンテンツをどのように分類するかについては適宜設定可能である。例えばコンテンツのアクティビティ名、カテゴリ名、又はファンクション名をもとにコンテンツが分類されてもよい。あるいはコンテンツのデータ形式等に基づいてコンテンツが分類されてもよい。
【0030】
図1に示すように、本実施形態では、サーバ30aにより「HDDビデオ」、「HDDフォト」、「HDDミュージック」、「インターネットラジオ」、及び「外部入力」のコンテンツが配信される。サーバ30bにより、「HDDミュージック」のコンテンツが配信される。そしてサーバ30cにより、「HDDビデオ」、「HDDフォト」及び「HDDミュージック」のコンテンツが配信される。
【0031】
サーバ30としては、例えばPC又はネットワーク対応のHDD(NAS)等が用いられる。
【0032】
図2は、本実施形態に係るコントローラ40の外観を示す模式的な平面図である。コントローラ40は、ユーザが携帯可能なサイズを有している。そしてコントローラ40には、タッチパネルとして機能する表示画面41、十字キー42及び操作ボタン43等が設けられている。
【0033】
表示画面41には、サーバ30より送信されたコンテンツリストや、レンダラ20への再生要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)等が表示される。ユーザは、表示されるGUIや十字キー42等を操作することで、コンテンツの選択や、当該選択したコンテンツを再生するレンダラ20の指定等を行うことができる。表示画面41及び十字キー42等は、本実施形態に係る入力部に相当する。
【0034】
また以下に説明するように本実施形態では、コンテンツの種別情報を少なくとも含む再生要求が入力部に入力される。すなわちユーザにより、再生させたいコンテンツの種別が指定される。
【0035】
コントローラ40としては、例えばPDA(Personal Digital Assistants)やゲーム機器等が用いられる。
【0036】
図3は、図1に示すレンダラ20、サーバ30及びコントローラ40のそれぞれの構成例を示す模式的なブロック図である。
【0037】
図3に示すように、コントローラ40は、再生機器選択部44と、コンテンツ種別選択部45と、サーバリスト取得部46と、サーバリスト表示/選択部47と、コンテンツリスト取得部48と、コンテンツリスト表示/選択部49と、レンダラ制御部50と、再生コンテンツ履歴管理部51と、再生コンテンツ判断部52と、ネットワークI/F(Interface)部53とを有する。
【0038】
レンダラ20は、制御コマンド受信部21と、コマンド処理部22と、コンテンツ受信処理部23と、コンテンツデコード部24と、コンテンツ表示/再生部25と、ネットワークI/F部26とを有する。
【0039】
サーバ30は、コンテンツ配信処理部31と、コンテンツ管理部32と、ネットワークI/F部33とを有する。
【0040】
コントローラ40の再生機器選択部44は、コンテンツを再生するレンダラ20を選択するためのGUIを表示画面41に表示する。そしてユーザにより選択されたレンダラ20の情報を、再生先のレンダラ情報としてコンテンツ種別選択部45に出力する。
【0041】
コンテンツ種別選択部45は、再生先のレンダラ20が再生可能なコンテンツ種別(「HDDビデオ」、「HDDフォト」等)のリストを表示画面41に表示させる。そしてユーザにより選択されたコンテンツ種別の情報を、サーバリスト表示/選択部47と再生コンテンツ判断部52とに出力する。なお本実施形態では、レンダラ20は、上記した「HDDビデオ」〜「外部入力」の種別のコンテンツを全て再生可能な機器である。
【0042】
サーバリスト表示/選択部47は、コンテンツ種別選択部45により選択されたコンテンツ種別のコンテンツを配信可能なサーバ30を絞り込み、サーバリストとして表示画面41に表示する。例えばサーバリスト取得部46により、ホームネットワーク10上に存在するサーバ30のプロファイル情報がそれぞれ取得される。このプロファイル情報をもとにサーバリストが作成される。プロファイル情報としては、例えばサーバ30がそれぞれ対応するプロトコルの情報等である。または各サーバ30についてのコンテンツリストが取得され、そのコンテンツリストをもとにサーバリストが作成されてもよい。
【0043】
コンテンツリスト取得部48は、ユーザにより選択されたサーバ30が提供するコンテンツのリストを取得する。コンテンツリスト取得部48は、ネットワークI/F部53を介して、サーバ30のコンテンツ配信処理部31にコンテンツリスト取得のリクエストを送信する。リクエストを受けたコンテンツ配信処理部31は、コンテンツ管理部32からコンテンツリストを受け取り、コントローラ40のコンテンツリスト取得部48に送信する。取得されたコンテンツリストは、コンテンツリスト表示/選択部49に出力される。
【0044】
コンテンツリスト表示/選択部49は、コンテンツ種別選択部45により選択されたコンテンツ種別に一致するコンテンツを、コンテンツリストのツリー構造やコンテンツのメタ情報をもとに絞り込み、該当するコンテンツを表示画面41にリスト表示する。そしてユーザにより選択されたコンテンツの識別情報と、再生先のレンダラ20及びコンテンツを提供するサーバ30の情報とが、レンダラ制御部50及び再生コンテンツ履歴管理部51に出力される。
【0045】
コンテンツの識別情報は、レンダラ20において再生される1以上のコンテンツを識別する情報である。本実施形態では、コンテンツの識別情報としてコンテンツID及びコンテンツのURI(Uniform Resource Identifier)が用いられるが、これに限られるわけではない。またレンダラ20及びサーバ30の情報としては、例えば各機器のIPアドレスやUDN(Unique Device Name)等の情報が用いられる。
【0046】
レンダラ制御部50は、ネットワークI/F部53を介して、再生先のレンダラ20の制御コマンド受信部21に、再生制御コマンドを送信する。再生制御コマンドは、コンテンツを提供するサーバ30からコンテンツを取得して再生することの指示であり、コンテンツの識別情報及びサーバ情報を含む。
【0047】
再生コンテンツ履歴管理部51は、ユーザにより選択されてレンダラ20により再生されたコンテンツについての履歴情報を作成し記憶する。この履歴情報は、コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別(「HDDビデオ」等)を示す種別情報とが互いに関連付けられた情報である。再生コンテンツ履歴管理部51は、本実施形態に係る記憶部に相当する。
【0048】
図4は、本実施形態に係る履歴情報を表すテーブルを示す図である。本実施形態では、コンテンツ識別情報と、コンテンツ種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積されたサーバ30に関する情報とが互いに関連付けられた履歴情報が作成される。
【0049】
図4では、レンダラ20aについての履歴情報のテーブルが図示されているが、レンダラ20bについての履歴情報も作成され記憶される。すなわちホームネットワーク10に接続された複数のレンダラ20ごとに履歴情報が作成され記憶される。
【0050】
また本実施形態では、履歴情報として、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報とコンテンツ種別情報とが関連付けられた情報が記憶される。
【0051】
図3に示す再生コンテンツ判断部52は、選択されたレンダラ20により、選択されたコンテンツ種別のコンテンツが過去に再生されたかを判断する。再生コンテンツ判断部52は、ユーザから受け付けた再生要求に含まれるコンテンツ種別情報をもとに、再生コンテンツ履歴管理部51の履歴情報を検索する。これにより、当該コンテンツ種別のコンテンツが過去に再生されたか否かが判断される。
【0052】
コンテンツ再生の履歴が存在する場合には、過去に再生されたコンテンツが再生対象のコンテンツとして判定される。そして履歴情報に含まれるコンテンツ識別情報及びサーバ情報がレンダラ制御部50に出力され、再生制御コマンドがレンダラ20に送信される。コンテンツ再生の履歴が存在しない場合には、サーバ30及びコンテンツの選択処理が実行され、再生コンテンツ履歴管理部51により履歴情報が作成される。再生コンテンツ判断部52及びレンダラ制御部50は、本実施形態に係る指示送信部に相当する。
【0053】
レンダラ20の、制御コマンド受信部21は、コントローラ40から送信された再生制御コマンドを受信する。コマンド処理部22は、制御コマンド受信部21より再生制御コマンドを受け取り、コンテンツ受信処理部23へストリーミング再生の開始を指示する。
【0054】
コンテンツ受信処理部23は、ネットワークI/F部26を介して、サーバ30のコンテンツ配信処理部31にコンテンツ配信のリクエストを送信する。リクエストを受けたコンテンツ配信処理部31は、コンテンツ管理部32からコンテンツを受け取り、レンダラ20のコンテンツ受信処理部23に送信する。
【0055】
コンテンツデコード部24は、コンテンツ受信処理部23から受け取ったストリームをデコードしてコンテンツ表示/再生部25に出力する。そしてコンテンツ表示/再生部25によりコンテンツが再生される。
【0056】
図5は、本実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラ40の動作を示すフローチャートである。図6及び図7は、コントローラ40の表示画面41を示す模式的な図である。
【0057】
まず、ユーザによりコンテンツが選択され、そのコンテンツがレンダラにより再生される場合について説明する。これはユーザにより選択されたコンテンツ種別において、過去にコンテンツの再生が行われておらず、再生の履歴が存在しない場合の動作である。
【0058】
図6に示すように、表示画面41に再生機器リスト61が表示され(ステップ101)、ユーザにより再生先のレンダラ20aが選択される(ステップ102)。レンダラ20aにより再生可能なコンテンツの識別リスト62が、表示画面41に表示される(ステップ103)。そしてコンテンツ種別として「HDDビデオ」が選択される(ステップ104)。
【0059】
「HDDビデオ」のコンテンツを配信可能なサーバ30が絞り込まれ(ステップ105)、該当するサーバ30a及び30cを示すサーバリスト63が表示される(ステップ106)。そしてユーザによりサーバ30aが選択される(ステップ107)。
【0060】
サーバ30aが配信可能な複数のコンテンツの中で「HDDビデオ」のみに絞り込んだコンテンツリスト64が、表示画面41に表示される(ステップ108)。ユーザによりコンテンツV3が選択されると(ステップ109)、レンダラ20aに再生制御コマンドが送信される(ステップ110)。これによりレンダラ20aによってコンテンツV3が再生される。
【0061】
コントローラ40の表示画面41には、一時停止や早送り等の指示を入力するための再生操作画面65が表示される。また図3に示す再生コンテンツ履歴管理部51により、図4に示す履歴情報のテーブルが作成され記憶される。これによりレンダラ20aにおける、「HDDビデオ」のコンテンツについての再生履歴が更新される(ステップ111)。
【0062】
次に、コンテンツ再生の履歴が存在する場合について説明する。ここでは上記したコンテンツV3について、ユーザにより再度の再生要求が入力された場合を例として説明する。
【0063】
図7に示すように、表示画面41に再生機器リスト61が表示され、レンダラ20aが選択される(ステップ121及び122)。そして表示画面41に、コンテンツ種別リスト62が表示され、「HDDビデオ」が選択される(ステップ123及び124)。
【0064】
図3に示す再生コンテンツ判断部52により、レンダラ20aにて「HDDビデオ」のコンテンツの再生履歴が存在するかが判断される(ステップ125)。再生コンテンツ履歴管理部51には、図4に示すテーブルが格納されており、このテーブル基づいてコンテンツV3及びサーバ30aが特定される(ステップ126)。
【0065】
ステップ110にて、サーバ30aからコンテンツV3を取得し再生することを指示する再生制御コマンドがレンダラ20aに送信される。ステップ111の更新処理において、コンテンツV3の識別情報とサーバ30aの情報とが改めて履歴情報として作成されてもよい。あるいは履歴情報に基づいた再生制御か行なわれた場合には、再生履歴の更新処理が行われなくてもよい。
【0066】
以上本実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラ40では、レンダラ20aにより再生されたコンテンツV3の識別情報と、当該コンテンツV3の種別情報(「HDDビデオ」)とが互いに関連付けられた履歴情報が記憶される。コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求が入力されると、当該コンテンツ種別情報をもとに履歴情報が検索され再生対象のコンテンツV3が判定される。そして再生対象のコンテンツV3の識別情報を含む再生指示がホームネットワーク10を介してレンダラ20aに送信される。
【0067】
従って、過去の再生の履歴が記憶されているコンテンツV3に関しては、当該コンテンツの種別を選択するだけで、当該コンテンツV3の再生を開始することが可能となる。すなわちユーザによるサーバ選択やコンテンツ選択を省略することができる。これによりレンダラ20に対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0068】
本実施形態では、ホームネットワーク10に接続されたレンダラ20a及び20bのそれぞれについて、履歴情報が作成され記憶される。これにより、ホームネットワーク10に接続された各レンダラ20a及び20bに対する、ユーザが過去に視聴したコンテンツを操作性よく再び視聴できるような制御が実現される。
【0069】
本実施形態では再生コンテンツ履歴管理部51により、履歴情報として、コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報とコンテンツ種別情報とが関連付けられた情報が記憶される。従ってユーザは、コンテンツ種別ごとに、最後に視聴していたコンテンツを操作性よく再び視聴することが可能となる。すなわち最後に視聴していたコンテンツが「HDDミュージック」のコンテンツである場合でも、その前に視聴していた「HDDビデオ」のコンテンツであって最後に視聴していたコンテンツを簡単に再視聴することができる。
【0070】
また本実施形態では、再生コンテンツ履歴管理部51により、コンテンツ識別情報と互いに関連付けられた情報としてサーバ30に関する情報も記憶される。そしてコンテンツの識別情報とサーバ30に関する情報とを含む再生制御コマンドがレンダラ20に送信される。これによりレンダラ20によるコンテンツの再生処理にかかる時間が短縮される。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0071】
また履歴情報に含まれるレンダラ20やサーバ30がホームネットワーク10上で発見された時点で、再生処理を開始する事ができる。従って、他のレンダラ20やサーバ30等の応答を待つ必要がなく、再生開始までの時間を短縮することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置としてのコントローラについて説明する。これ以降の説明では、上記の実施形態で説明したコンテンツ再生システム100及びコントローラ40における構成及び作用と同様な部分については、その説明を省略又は簡略化する。
【0073】
本実施形態に係るコントローラ240は、レンダラ20により再生中のコンテンツの識別情報と、当該コンテンツの種別情報を取得することが可能である。そして取得したコンテンツの識別情報及び種別情報により、再生コンテンツ管理部に記憶された履歴情報を更新することができる。例えば図3に示す各ブロックとともに、上記処理を行うブロックとしての更新部が設けられる。
【0074】
図8は、本実施形態のコントローラ240と、ホームネットワークに接続されたレンダラ20との間で行われる制御例を示すシーケンス図である。図9は、図8に示す制御シーケンスによりコントローラ240が取得可能な情報について説明するための図である。
【0075】
図8及び図9に示すように、コントローラ240からレンダラ20へ、UPnP(Universal Plug and Play)の制御メッセージとして、「GetMediaInfo」又は「GetPositionInfo」が送信される。
【0076】
このメッセージに応答して、レンダラ20からコントローラ240に、「AVTransportURIMetaData」又は「CurrentMetaData」が送信される。図9に示すように、レンダラ20から返された情報には、例えばコンテンツ名、コンテンツURI、DLNA.ORG_PN等のコンテンツに関するメタ情報が含まれる。このコンテンツメタ情報をもとに、コンテンツの識別情報及び種別情報を含む、履歴情報の更新に必要な情報が取得される。
【0077】
図10は、コントローラ240による、図9に示すコンテンツメタ情報をもとに履歴情報の更新に必要な情報を取得する処理の例を示すフローチャートである。
【0078】
レンダラ20に「GetPositionInfo」が送信される(ステップ201)所定の時間内にレンダラ20からの応答があるか判定される(ステップ202)。レンダラ20からの応答がない状態でタイムアウトとなった場合、コンテンツメタ情報の取得が失敗と判断され、処理が終了する(ステップ203)。
【0079】
レンダラ20からの応答があった場合、レンダラ20からの「CurrentMetaData」に含まれるコンテンツメタ情報が確認される(ステップ204)。コンテンツメタ情報であるdc:titleが、再生中のコンテンツ名の情報として取得される(ステップ205)。またコンテンツURIが、再生中のコンテンツのURIとして取得される(ステップ206)。本実施形態では、このコンテンツ名の情報と、コンテンツURIとが、コンテンツ識別情報として取得される。
【0080】
コンテンツメタ情報に、再生中のコンテンツを提供したサーバのUDNが含まれているかが判定される(ステップ207)。コンテンツメタ情報に、サーバのUDNが含まれている場合には、当該UDNがサーバを識別する情報として取得される(ステップ208)。サーバのUDNは、例えば当該サーバにより独自のメタ情報として付加されてもよい。またサーバのUDNは、PlayContainerの再生により取得されてもよい。
【0081】
コンテンツメタ情報に、サーバのUDNが含まれていない場合には、ステップ206で取得されたコンテンツURIからアドレス情報が取得される。そして当該アドレス情報がサーバ識別情報として取得される(ステップ209)。なお、コンテンツURIを用いることで、サーバからコンテンツを取得して再生することが可能である。従って、サーバ識別情報が取得されなくてもよい。しかしながら、サーバ識別情報を取得することで、コントローラ240の表示画面にサーバの情報を表示させたり、サーバのコンテンツリストを表示させる等の処理が適宜可能となる。
【0082】
後述するテーブルを参照することで、コンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報が取得される(ステップ210)。本実施形態では、コンテンツのカテゴリ情報が、コンテンツの種別情報として取得される。
【0083】
図11は、コンテンツメタ情報からコンテンツのカテゴリ情報を取得するためのテーブルの例を示す図である。図11(A)は、コンテンツメタ情報であるDLNA.ORG_PNをもとにカテゴリを判定するためのテーブルである。このようにDLNA.ORG_PNとしてDLNAで定義されているプロファイルと、これに対応するカテゴリとのテーブルが用いられてもよい。
【0084】
DLNA.ORG_PNの値は、例えば「MPEG_PS_NTSC」のような値になるが、図11に示すように前半の部分(この例ではMPEG)に着目して、前方一致によりプロファイルを判定してもよい。これによりテーブルを簡略することができる。
【0085】
またDLNA.ORG_PNの他に、ARIB.OR.JP_PN、又は機器ベンダーが独自に定義したプロファイル情報等が定義されている場合、図11に示すのと同様なテーブルを用いて、プロファイルに対応するカテゴリが判定されてもよい。なお、ここで説明した考え方は、図9に示すコンテンツメタ情報であるmime‐typeをもとにしたコンテンツのカテゴリ判定にも、同様に適用できる。
【0086】
図11(B)は、サーバにより独自に付加されたメタ情報をもとにコンテンツのカテゴリを判定するためのテーブルである。コントローラ240がレンダラ20から取得可能なメタ情報は、レンダラ20が当該コンテンツを配信するサーバから取得した情報に基づくものとなる。従って例えばサーバがコンテンツを提供する時点で独自のコンテンツメタ情報を付加しておき、レンダラ20から取得した当該コンテンツメタ情報をもとにコンテンツカテゴリが判定されてもよい。
【0087】
図11(B)に示すように、サーバが独自に付加したコンテンツメタ情報がもととなるので、より詳細にコンテンツのカテゴリを判定することができる。これよりユーザは、より詳細に分類されたコンテンツ種別(ここでいうカテゴリ)毎に、過去に視聴したコンテンツを操作性よく再視聴することができる。
【0088】
図10のステップ211において、「CurrentMetaData」をコントローラ240に返したレンダラ20の情報と、カテゴリ情報と、コンテンツ名の情報と、コンテンツURIと、サーバ識別情報が紐付けられる。そしてこれらの情報により、再生コンテンツ履歴管理部により記憶されている履歴情報が更新される。
【0089】
例えばホームネットワークに接続された他のコントローラによる再生指示によりコンテンツが再生される場合や、レンダラがDMPとして機能することでコンテンツが再生される場合等がある。このような場合でも履歴情報が適宜更新されることで、ユーザによるコンテンツの再視聴が信頼性よく実現される。
【0090】
上記した第1及び第2の実施形態においてコントローラ40及び240に実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、例えばそのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータが用いられる。あるいは、各種のプログラムをインストールすることで一連の処理を実行することが可能なコンピュータ等に、プログラム記録媒体からプログラムがインストールされる。
【0091】
図12は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータの構成例を示すブロック図である。図2に示したコントローラ40に限られず、以下に示すようなハードウェア構成を有するコンピュータにより、上記した一連の処理が実行されてもよい。
【0092】
コンピュータ300は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、入出力インターフェース305及びこれらを互いに接続するバス304を備える。
【0093】
入出力インターフェース305には、表示部306、入力部307、記憶部308、通信部309、ドライブ部310等が接続される。表示部306は、例えば液晶、EL(Electro-Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。入力部307は、例えばポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の操作装置である。入力部307がタッチパネルを含む場合、そのタッチパネルは表示部306と一体となり得る。
【0094】
記憶部308は、不揮発性の記憶デバイスであり、例えばHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、その他の固体メモリである。ドライブ部310は、例えば光学記録媒体、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気記録テープ、フラッシュメモリ等、リムーバブルの記録媒体311を駆動することが可能なデバイスである。これに対し上記記憶部308は、主にリムーバブルでない記録媒体を駆動する、コンピュータ300に予め搭載されたデバイスとして使用される場合が多い。
【0095】
通信部309は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等に接続可能な、他のデバイスと通信するためのモデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部309は、有線及び無線のどちらを利用して通信するものであってもよい。通信部309は、コンピュータとは別体で使用される場合が多い。
【0096】
コンピュータ300によるデータ処理は、記憶部308またはROM302等に記憶されたソフトウェアと、コンピュータのハードウェア資源との協働により実現される。具体的には、CPU301が記憶部308またはROM302等に記憶された、ソフトウェアを構成するプログラムをRAM303にロードして実行することにより、各種のデータ処理が実現される。
【0097】
<変形例>
本発明に係る実施形態は、以上説明した実施形態に限定されず種々変形される。
【0098】
例えば上記した実施形態では、図5に示すステップ125においてコンテンツV3の再生履歴が存在すると判定された場合、当該コンテンツV3の再生制御コマンドがレンダラ20aに送信される。この再生制御コマンドが送信される前に、ユーザに当該コンテンツV3を再生するか否かが判断されてもよい。
【0099】
例えばコントローラ40の表示画面41に、「選択したコンテンツ種別において過去に再生したコンテンツが存在します。当該コンテンツを再生しますか?」等のポップアップウィンドウが表示されてもよい。これにより、ユーザが過去に視聴したコンテンツV3と異なるコンテンツを視聴しようとする場合に、操作性のよい再生制御が実現する。
【0100】
図13は、図7に示す表示画面41に表示されたコンテンツ種別リスト62の変形例を示す図である。このようにコンテンツ種別リスト62に、コンテンツ種別毎の過去に再生されたコンテンツの名等が表示されてもよい。これによりユーザは、コンテンツ種別を選択することで再生されるコンテンツを、コンテンツ種別リストを目視することで把握することができる。この結果、ユーザにとっての操作性が向上する。
【0101】
また上記では、履歴情報として、コンテンツ種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報が記憶された。しかしながら、コンテンツ種別毎に複数のコンテンツの履歴情報が記憶されてもよい。例えば最後に再生されたコンテンツだけではなく、その前に再生されたコンテンツ、さらにはもう1つ前に再生されたコンテンツの各識別情報が、コンテンツ識別毎に記憶されてもよい。
【0102】
この場合、例えばコンテンツ種別が選択された後に、当該コンテンツにおいて過去に再生された複数のコンテンツのリストが表示画面に表示される。ユーザは、リスト表示されたコンテンツの中から再視聴を希望するコンテンツを選択する。これにより例えば過去に再生されたコンテンツの中から最も視聴したいコンテンツを選択して再生させるといった操作が可能となる。
【0103】
また図5に示すステップ101〜109において、レンダラ、コンテンツ種別、サーバの順で選択処理が行われて、コンテンツが選択された。しかしながらこの順番に限られない。例えばコンテンツ種別、サーバ、レンダラの順に選択処理が行われて、コンテンツが選択されてもよい。
【0104】
また図5のステップ121におけるレンダラ選択処理が省略されてもよい。例えばコントローラから最後に再生制御コマンドを受信したレンダラがデフォルトのレンダラとして設定されてもよい。これによりレンダラ選択処理を省略することができる。
【0105】
また履歴情報をもとにコンテンツの再生指示がレンダラに送信されたときに、当該コンテンツを提供するサーバが見つからないときに、ユーザが選択したコンテンツ種別のコンテンツを配信可能な他のサーバがコントローラの表示画面に表示されてもよい。これにより例えば最初に接続されるべきサーバが起動していないとき等に、同じコンテンツ種別のコンテンツを速やかに視聴することができる。
【0106】
上記した各実施形態に係るコントローラが、マクロ機能を備えたIRリモコンとしても動作可能であってよい。これによりユーザは、コントローラを操作して、ホームネットワークに接続されていない機器をも制御することが可能となる。
【符号の説明】
【0107】
10…ホームネットワーク
20(20a、20b)…レンダラ
30(30a〜30c)…サーバ
40、240…コントローラ
41…表示画面
42…十字キー
43…操作ボタン
50…レンダラ制御部
51…再生コンテンツ履歴管理部
52…再生コンテンツ判断部
100…コンテンツ再生システム
300…コンピュータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する指示送信部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記再生装置が前記ネットワークに1以上接続され、
前記記憶部は、前記ネットワークに接続された再生装置毎に、前記履歴情報を記憶する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記履歴情報として、前記コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを関連付けて記憶する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記再生装置により再生中のコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを取得して、前記記憶部の履歴情報を更新する更新部をさらに具備する情報処理装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記コンテンツ供給サーバが前記ネットワークに1以上接続され、
前記記憶部は、前記コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積された前記コンテンツ供給サーバに関する情報とが互いに関連付けられた前記履歴情報を記憶し、
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツの識別情報を検索するとともに前記サーバに関する情報を検索し、前記コンテンツの識別情報及び前記サーバに関する情報を含む再生指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する
情報処理装置。
【請求項6】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶し、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付け、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する
ことを情報処理装置が実行する再生制御方法。
【請求項7】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される、ネットワークに接続されたコンテンツ供給サーバと、
前記コンテンツ供給サーバから、前記ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置と、
前記再生装置により再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する指示送信部と
を有する情報処理装置と
を具備するコンテンツ再生システム。
【請求項1】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する指示送信部と
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記再生装置が前記ネットワークに1以上接続され、
前記記憶部は、前記ネットワークに接続された再生装置毎に、前記履歴情報を記憶する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記履歴情報として、前記コンテンツの種別毎に、最後に再生されたコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを関連付けて記憶する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記再生装置により再生中のコンテンツの識別情報と当該コンテンツの種別を示す種別情報とを取得して、前記記憶部の履歴情報を更新する更新部をさらに具備する情報処理装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記コンテンツ供給サーバが前記ネットワークに1以上接続され、
前記記憶部は、前記コンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報に加えて当該コンテンツが蓄積された前記コンテンツ供給サーバに関する情報とが互いに関連付けられた前記履歴情報を記憶し、
前記指示送信部は、前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツの識別情報を検索するとともに前記サーバに関する情報を検索し、前記コンテンツの識別情報及び前記サーバに関する情報を含む再生指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する
情報処理装置。
【請求項6】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶し、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付け、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する
ことを情報処理装置が実行する再生制御方法。
【請求項7】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積されるコンテンツ供給サーバから、ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置において再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶するステップと、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
予め決められた基準に従って複数の種別に分類される複数のコンテンツのデータが蓄積される、ネットワークに接続されたコンテンツ供給サーバと、
前記コンテンツ供給サーバから、前記ネットワークを介して前記コンテンツを取得し再生することが可能な再生装置と、
前記再生装置により再生された1以上のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該コンテンツの種別を示す種別情報とが互いに関連付けられた履歴情報を記憶する記憶部と、
前記コンテンツ種別情報を少なくとも含む再生要求の入力を受け付けることが可能な入力部と、
前記受け付けた再生要求に含まれる前記コンテンツ種別情報をもとに前記履歴情報を検索して再生対象のコンテンツを判定し、このコンテンツの識別情報を含む、当該コンテンツを取得して再生することの指示を、前記ネットワークを介して前記再生装置に送信する指示送信部と
を有する情報処理装置と
を具備するコンテンツ再生システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−142660(P2012−142660A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291988(P2010−291988)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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