説明

情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム

【課題】本発明は、ネットワークトラフィックを軽減しつつネットワーク上の画像処理装置の状態管理を行う。
【解決手段】ネットワークシステム1は、情報処理装置Jsの要求送信機能部12が、ネットワークNWを介して該ネットワークNWに接続されている画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を示す装置状態情報を取得し、エラー内容判定機能部14が、要求送信機能部12の取得した装置状態情報に基づいて該画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定する。そして、状態確認機能部11が、エラー内容判定機能部14の判定した装置状態に応じて、要求送信機能部12による所定期間当たりにおける装置状態情報の取得総時間を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関し、詳細には、ネットワーク上の画像処理装置の状態管理を行う情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、ネットワークプリンタ等のネットワーク画像処理装置の急速な普及に伴って、ネットワーク画像処理装置を管理する情報処理装置が出現している。このような情報処理装置は、ネットワークに接続されているネットワーク画像処理装置にポーリング等によって該ネットワーク画像処理装置に通信して、該ネットワーク画像処理装置から該ネットワーク情報処理装置の装置状態情報を取得している。
【0003】
このようなネットワーク画像処理装置の装置状態情報をネットワークを介して取得してネットワーク画像処理装置を管理する場合、ネットワーク画像処理装置の数の増加及び取得する情報の増加に伴ってネットワークトラフィックに対する負荷が増加し、ネットワークを利用した画像処理に対する負荷が増加する。
【0004】
そして、従来、通信網を介して、該通信網に接続されている出力装置の状態を取得するための監視間隔を、取得内容に応じて変更する情報処理装置が提案されている(特許文献1参照)。すなわち、この従来技術は、取得した出力装置の状態に応じて監視間隔を変更することで、通信網に与える負荷の軽減を図っているとともに、特許文献1には、エラー状態の場合に、監視間隔を長く変更することが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、取得した出力装置の状態に応じて監視間隔を変更しているのみであり、また、エラー状態の場合に、監視間隔を長く変更しているため、ネットワークトラフィックに対する負荷の軽減を図る上で、不十分であるだけでなく、エラー状態によっては、監視間隔を短縮して監視を強化することがエラー状態の遷移を監視する上で必要な場合もあるが、エラー状態の場合に監視間隔を長く変更しているため、ネットワーク画像処理装置の管理を適切に行う上で、改良の必要があった。
【0006】
そこで、本発明は、ネットワーク上の画像処理装置の状態管理をネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、適切に行うことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の情報処理装置は、ネットワークを介して該ネットワークに接続されている画像処理装置の装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得手段と、前記状態取得手段の取得した装置状態情報に基づいて該画像処理装置の装置状態を判定する装置状態判定手段と、前記装置状態判定手段の判定した前記装置状態に応じて、前記状態取得手段による所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、ネットワーク上の画像処理装置の状態管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例を適用したネットワークシステムのシステム構成図。
【図2】ネットワークシステムの要部機能ブロック構成図。
【図3】画像処理装置が正常かエラーかに基づく装置状態確認時間調整処理を示すフローチャート。
【図4】画像処理装置のエラー内容に基づく装置状態確認時間調整処理を示すフローチャート。
【図5】エラー毎装置状態確認時間調整テーブルの一例を示す図。
【図6】取得情報量調整処理を示すフローチャート。
【図7】取得状態情報テーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0011】
図1〜図7は、本発明の情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明の情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムの一実施例を適用したネットワークシステム1のシステム構成図である。
【0012】
図1において、ネットワークシステム1は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNWに、情報処理装置Js及び複数の画像処理装置Gs1〜Gsnが接続されている。
【0013】
画像処理装置Gs1〜Gsnは、例えば、ネットワークプリンタ、ネットワーク複写装置、ネットワーク複合装置等のネットワークNWに接続されて情報処理装置Jsとの間で画像データやその他の情報を授受する画像処理装置であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、操作表示部等を備えているとともに、画像処理を行う画像処理部及びエラー情報記憶部Kb等を備えている。画像処理部は、例えば、原稿の画像を読み取るスキャナ部、画像データに基づいて所定の画像出力方式、例えば、インク噴射方式、電子写真方式等によって画像をフィルムや用紙等(以下、単に用紙という。)に形成出力するプリンタ部等である。
【0014】
そして、画像処理装置Gs1〜Gsnは、そのCPUが、ROM内のプログラムに従ってRAMをワークメモリとして利用しつつ画像処理装置Gs1〜Gsnの各部を制御して、画像処理装置Gs1〜Gsnとしての基本処理を実行するとともに、所定タイミングに、画像処理装置Gs1〜Gsn自身の状態を自己診断して、診断結果を装置状態情報としてエラー情報記憶部Ksに記憶する。このエラー情報記憶部Ksは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)やハードディスク等で構成され、CPUの制御下で、自己診断結果を記憶する。画像処理装置Gs1〜Gsnは、ネットワークNWを介して情報処理装置Jsから状態情報要求があると、エラー情報記憶部Ksに記憶されている装置状態情報を該情報処理装置Jsに送信する。
【0015】
情報処理装置Jsは、通常のハードウェア構成で、OS(Operating System)上に、通常のアプリケーション及び本発明の情報処理プログラムを搭載するコンピュータ等が用いられ、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、ネットワークインターフェイス、ユーザインターフェイス(キーボード、ディスプレイ、マウス等)等を備えている。また、情報処理装置Jsは、アプリケーションを使用して作成、編集等された文書の印刷要求をネットワークNWを介して情報処理装置Jsに行う。
【0016】
すなわち、情報処理装置Jsは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の情報処理方法を実行する情報処理プログラムを読み込んでROMやハードディスク等に導入することで、後述する画像処理装置の状態情報をネットワーク負荷を軽減しつつ取得する情報処理方法を実行する情報識別装置として構築されている。この情報処理プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0017】
情報処理装置Jsは、上記本発明の情報処理プログラムが導入されることで、図2に示すように、状態確認機能部11、要求送信機能部12、情報受信機能部13、エラー内容判定機能部14及びデータ記憶機能部15等が構築される。
【0018】
データ記憶機能部15は、ハードディスク等で構築されており、画像処理装置Gs1〜Gsnに対してネットワークNWを介して装置状態確認要求を行う装置状態確認時間が画像処理装置Gs1〜Gsn毎に格納された取得ステータス設定テーブルを記憶している。
【0019】
状態確認機能部11は、CPU等で構築され、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルに基づいて、各画像処理装置Gs1〜Gsn毎に、装置状態確認要求を発行する。
【0020】
要求送信機能部(状態取得手段)12は、ネットワークインターフェイスで構築されており、ネットワークNWに接続されて、状態確認機能部11の発行した装置状態確認要求を、ポーリングにより、ネットワークNWを介して指定の画像処理装置Gs1〜Gsnに送信して、画像処理装置Gs1〜Gsnから装置状態情報を取得する。
【0021】
情報受信機能部13は、ネットワークインターフェイスで構築されており、ネットワークNWに接続されて、画像処理装置Gs1〜Gsnから送られてくる装置状態情報を受信して、エラー内容判定機能部14に渡す。
【0022】
エラー内容判定機能部(装置状態判定手段)14は、CPU等で構築され、情報受信機能部13の受信した装置状態情報に基づいて、装置状態確認要求先の画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態(正常状態、動作中状態、エラー発生中、発生エラーの種類等)を判定して、判定した装置状態を状態確認機能部11に渡す。
【0023】
状態確認機能部(状態取得総時間設定手段)11は、エラー内容判定機能部14が判定した装置状態に基づいて、該画像処理装置Gs1〜Gsnに対応してデータ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルに登録されている装置状態確認時間を変更・維持する時間設定を行い、また、装置状態確認要求で取得する情報量の設定を行うことで、画像処理装置Gs1〜Gsnから装置状態情報を取得する取得総時間を設定する。
【0024】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のネットワークシステム1は、ネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態情報を取得する。
【0025】
すなわち、情報処理装置Jsは、状態確認機能部11が、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルに画像処理装置Gs1〜Gsn毎に登録されている装置状態確認時間毎に、該画像処理装置Gs1〜Gsnに対する装置状態確認要求をポーリングで発行し、要求送信機能部12が、ネットワークNWを介して当該画像処理装置Gs1〜Gsnに装置状態確認要求を送信して、装置状態確認要求を行う。
【0026】
装置状態確認要求を受信した画像処理装置Gs1〜Gsnは、エラー情報記憶部Ksに記憶されている装置状態情報を読み取って、装置状態確認要求を送ってきた情報処理装置Jsに送信する。
【0027】
情報処理装置Jsは、画像処理装置Gs1〜Gsnから装置状態情報が送られてくると、情報受信機能部13が受信してエラー内容判定機能部14に渡し(ステップS101)、エラー内容判定機能部14が、装置状態確認先の画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定(確認)する(ステップS102)。
【0028】
情報処理装置Jsは、ステップS102で、装置状態が正常であると、エラー内容判定機能部14が、装置正常の判定結果を状態確認機能部11に渡し、状態確認機能部11が、装置正常の場合には、画像処理装置Gs1〜Gsnの状態が安定しているとして、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルの当該画像処理装置Gs1〜Gsnに対応する装置状態確認時間を所定時間延長する時間調整を行って、装置状態確認時間調整処理を終了する(ステップS103)。
【0029】
情報処理装置Jsは、ステップS102で、装置状態がエラー状態であると、エラー内容判定機能部14が、装置エラーの判定結果を状態確認機能部11に渡し、状態確認機能部11が、装置エラーの場合には、画像処理装置Gs1〜Gsnのエラー状態の復帰を速やかに確認するために、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルの当該画像処理装置Gs1〜Gsnに対応する装置状態確認時間を所定時間短縮する時間調整を行って、装置状態確認時間調整処理を終了する(ステップS104)。
【0030】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnが正常状態であるか、異常状態であるかに基づいて、次回以降に実行する装置状態確認要求の時間間隔である装置状態確認時間を調整することができ、画像処理装置Gs1〜Gsnの状態を適切に確認することができるとともに、ネットワークNWのトラフィックに対する負荷を軽減することができる。
【0031】
また、情報処理装置Jsは、図4に示すように、エラー状態のタイプに基づいて装置状態確認時間を調整する装置状態確認時間調整処理を行ってもよい。
【0032】
すなわち、情報処理装置Jsは、上述のように、状態確認機能部11が、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルに画像処理装置Gs1〜Gsn毎に登録されている装置状態確認時間毎に、該画像処理装置Gs1〜Gsnに対する装置状態確認要求を発行して、要求送信機能部12が、ネットワークNWを介して当該画像処理装置Gs1〜Gsnに装置状態確認要求を送信して、装置状態確認要求を行い、上述のように、画像処理装置Gs1〜Gsnから装置状態情報が送られてくると、情報受信機能部13が受信してエラー内容判定機能部14に渡す(ステップS201)。
【0033】
エラー内容判定機能部14は、装置状態情報に基づいて、装置状態確認先の画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定(確認)し(ステップS102)、装置状態が正常であると、エラー内容判定機能部14が、装置正常の判定結果を状態確認機能部11に渡して、状態確認機能部11が、装置正常の場合には、画像処理装置Gs1〜Gsnの状態が安定しているとして、データ記憶機能部15の取得ステータス設定テーブルの当該画像処理装置Gs1〜Gsnに対応する装置状態確認時間を所定時間延長する時間調整を行って、装置状態確認時間調整処理を終了する(ステップS203)。
【0034】
情報処理装置Jsは、ステップS202で、装置状態がエラー状態であると、エラー内容判定機能部14が、装置エラーの判定結果を状態確認機能部11に渡し、状態確認機能部11が、装置エラーの場合には、エラー内容を確認する(ステップS204)。
【0035】
状態確認機能部11は、図5に示すようなデータ記憶機能部15に格納されているエラー毎装置状態確認時間調整テーブルを参照して、エラー内容がエラータイプAであるかエラータイプBであるかチェックして、例えば、エラー内容が図5のエラー毎装置状態確認時間調整テーブルのジャム(用紙ジャム)であると、エラータイプAと判断し、装置状態確認時間をデフォルト値に戻す時間調整を行って、装置状態確認時間調整処理を終了する(ステップS205)。
【0036】
そして、状態確認機能部11は、ステップS204において、エラー内容が、例えば、図5のインクニアエンドであると、エラータイプBと判断し、装置状態確認時間を短縮(−15min)する時間調整を行って、装置状態確認時間調整処理を終了する(ステップS206)。なお、図5のエラー毎装置状態確認時間調整テーブルには、エラー内容にたいして、種別(装置状態種別)、装置状態確認時間変更値及びエラータイプがそれぞれ対応付けて登録されており、例えば、エラー内容が、インクエンドに対して、種別がエラー状態、装置状態確認時間変更値が、−15min及びエラータイプが、Bとなっている。また、エラー毎装置状態確認時間調整テーブルは、例えば、エラー内容が、インクエンプティに対して、種別がエラー状態、装置状態確認時間変更値がデフォルト値及びエラータイプが、Aとなっている。なお、図5では、ユーザによる対応処理がないと印刷を継続することができないジャム、インクエンプティ等がエラータイプA、印刷の実行に際してユーザによる対応処理を近いうちに必要とするか簡単な対応を必要とする廃液ニアフル、インクニアエンド、カバーオープン等がエラータイプBとなっている。
【0037】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnのエラーの内容に応じて、次回以降に実行する装置状態確認要求の時間間隔である装置状態確認時間を調整することができ、画像処理装置Gs1〜Gsnの状態、特に、エラー状態の遷移をより一層適切に確認することができるとともに、ネットワークNWのトラフィックに対する負荷を軽減することができる。
【0038】
さらに、情報処理装置Jsは、図6に示すように、エラーの内容に応じて、取得する装置状態情報の情報量を調整する取得情報量調整処理を行う。
【0039】
すなわち、情報処理装置Jsは、要求送信機能部12によってネットワークNWを介して所定時間毎にポーリングによって装置状態情報を受け取って、エラー内容判定機能部14が装置状態の確認を行い(ステップS301)、通常状態であると、状態確認機能部11が、置状態確認要求を要求送信機能部12から該画像処理装置Gs1〜Gsnに送って全ての装置状態情報を取得して(ステップS302)、ステップS301に戻って、同様に装置状態の確認を行う。情報処理装置Jsは、この装置状態の確認を、データ記憶機能部15に予め設定登録されているポーリング時間間隔毎に行う。
【0040】
ステップS301で、エラー内容判定機能部14が装置状態を確認してエラー状態であると判定すると、状態確認機能部11は、エラーログのヘッダを確認し(ステップS303)、画像処理装置Gs1〜Gsnから取得したヘッダ情報を、例えば、データ記憶機能部15に格納されているログ情報のヘッダ情報と比較してエラーがエラータイプAとエラータイプBのいずれであるかを判断する(ステップS304)。
【0041】
すなわち、情報処理装置Jsが画像処理装置Gs1〜Gsnから取得する状態情報を順次チェックしてエラーステータス(Error Status)を確認して、ステータスが、エラータイプAであるか、エラータイプBであるかを判断する。なお、図7には、エラーステータスのステータスが、「0x0000000H]であるエラータイプAの場合が示されており、エラーステータスのステータスが、上記Hのまえの「0」のいずれかが「0」以外であると、エラータイプBを示している。
【0042】
情報処理装置Jsは、ステップS304で、ヘッダ情報がエラータイプAであると、状態確認機能部11が、残りのログ情報を取得することなく、操作表示部等にエラー通知を行って(ステップS305)、今までに取得した情報を装置状態として取得して、処理を終了する(ステップS306)。
【0043】
情報処理装置Jsは、ステップS304で、ヘッダ情報がエラータイプBであると、状態確認機能部11が、残りのすべての情報の要求を要求送信機能部12を介して画像処理装置Gs1〜Gsnに行って、画像処理装置Gs1〜Gsnから送られてくる残りの全ての装置状態情報を情報受信機能部13で受け取って(ステップS307)、状態確認機能部11が全ての装置状態情報をデータ記憶機能部15に格納する(ステップS306)。
【0044】
したがって、エラー内容によって、装置状態情報の取得量を調整することができ、画像処理装置Gs1〜Gsnの状態をより一層適切に確認することができるとともに、ネットワークNWのトラフィックに対する負荷を軽減することができる。
【0045】
このように、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、ネットワークNWを介して該ネットワークNWに接続されている画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を示す装置状態情報を取得する要求送信機能部(状態取得手段)12と、要求送信機能部12の取得した装置状態情報に基づいて該画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定するエラー内容判定機能部(装置状態判定手段)14と、エラー内容判定機能部14の判定した装置状態に応じて、要求送信機能部12による所定期間当たりにおける装置状態情報の取得総時間を設定する状態確認機能部(状態取得総時間設定手段)11と、を備えている。
【0046】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態に応じて画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態情報を取得する所定期間当たりにおける取得総時間を設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理を適切に行うことができる。
【0047】
また、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、ネットワークNWを介して該ネットワークNWに接続されている画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得処理ステップと、該状態取得処理ステップで取得された装置状態情報に基づいて該画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定する装置状態判定処理ステップと、該装置状態判定処理ステップで判定された前記装置状態に応じて、前記状態取得処理ステップにおける所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定処理ステップと、を有する情報処理方法を実行している。
【0048】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態に応じて画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態情報を取得する所定期間当たりにおける取得総時間を設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理を適切に行うことができる。
【0049】
さらに、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、コンピュータに、ネットワークNWを介して該ネットワークNWに接続されている画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得処理と、該状態取得処理で取得された装置状態情報に基づいて該画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態を判定する装置状態判定処理と、該装置状態判定処理で判定された前記装置状態に応じて、前記状態取得処理における所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定処理と、を実行させる情報処理プログラムを搭載している。
【0050】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態に応じて画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態情報を取得する所定期間当たりにおける取得総時間を設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷を軽減しつつ、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理を適切に行うことができる。
【0051】
また、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態と前記取得総時間を対応させた取得総時間テーブルをデータ記憶機能部15に格納しており、状態確認機能部11が、エラー内容判定機能部14の判定した装置状態に基づいて該取得総時間テーブルを参照して、要求送信機能部12による前記装置状態情報の取得総時間を設定している。
【0052】
したがって、画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態に応じて画像処理装置Gs1〜Gsnの装置状態情報を取得する所定期間当たりにおける取得総時間を取得総時間テーブルに基づいて速やかにかつ容易に設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷をより一層軽減しつつ、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理を適切に行うことができる。
【0053】
さらに、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、前記取得総時間として、要求送信機能部12の取得する画像処理装置Gs1〜Gsnの情報量を設定している。
【0054】
したがって、装置状態に応じて必要な情報のみを取得することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷をより一層軽減しつつ、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理をより一層適切に行うことができる。
【0055】
また、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、前記取得総時間として、要求送信機能部12による装置状態の取得時間間隔を設定している。
【0056】
したがって、装置状態に応じて装置状態情報の取得時間間隔を設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷をより一層軽減しつつ、画像処理装置Gs1〜Gsnのエラー状態等においてその後のエラー状態の変遷を適切に把握して、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理をより一層適切に行うことができる。
【0057】
さらに、本実施例のネットワークシステム1は、情報処理装置Jsが、少なくとも前記装置状態が異常状態であると、該異常状態の内容に応じて、前記取得総時間を短く設定している。
【0058】
したがって、装置状態に応じて装置状態情報の取得時間間隔を設定することができ、ネットワークトラフィックに対する負荷をより一層軽減しつつ、画像処理装置Gs1〜Gsnのエラー状態等においてその後のエラー状態の変遷を適切に把握して、ネットワークNW上の画像処理装置Gs1〜Gsnの状態管理をより一層適切に行うことができる。
【0059】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0060】
1 ネットワークシステム
NW ネットワーク
Js 情報処理装置
Gs1〜Gsn 画像処理装置
Ks エラー情報記憶部
11 状態確認機能部
12 要求送信機能部
13 情報受信機能部
14 エラー内容判定機能部
15 データ記憶機能部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開平10−301728号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して該ネットワークに接続されている画像処理装置の装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得手段と、
前記状態取得手段の取得した装置状態情報に基づいて該画像処理装置の装置状態を判定する装置状態判定手段と、
前記装置状態判定手段の判定した前記装置状態に応じて、前記状態取得手段による所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定手段と、
を備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記装置状態と前記取得総時間を対応させた取得総時間テーブルを備えており、
前記状態取得総時間設定手段は、
前記装置状態判定手段の判定した前記装置状態に基づいて前記取得総時間テーブルを参照して、前記状態取得手段による前記装置状態情報の取得総時間を設定することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記状態取得総時間設定手段は、
前記取得総時間として、前記状態取得手段の取得する前記装置状態情報の情報量を設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記状態取得総時間設定手段は、
前記取得総時間として、前記状態取得手段による前記装置状態の取得時間間隔を設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記状態取得総時間設定手段は、
少なくとも前記装置状態が異常状態であると、該異常状態の内容に応じて、前記取得総時間を短く設定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
ネットワークを介して該ネットワークに接続されている画像処理装置の装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得処理ステップと、
前記状態取得処理ステップで取得された装置状態情報に基づいて該画像処理装置の装置状態を判定する装置状態判定処理ステップと、
前記装置状態判定処理ステップで判定された前記装置状態に応じて、前記状態取得処理ステップにおける所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定処理ステップと、
を有していることを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ネットワークを介して該ネットワークに接続されている画像処理装置の装置状態を示す装置状態情報を取得する状態取得処理と、
前記状態取得処理で取得された装置状態情報に基づいて該画像処理装置の装置状態を判定する装置状態判定処理と、
前記装置状態判定処理で判定された前記装置状態に応じて、前記状態取得処理における所定期間当たりにおける前記装置状態情報の取得総時間を設定する状態取得総時間設定処理と、
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−41435(P2013−41435A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178163(P2011−178163)
【出願日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】