説明

情報処理装置、撮像装置およびプログラム

【課題】小さいメッシュ単位で指定されたデータ範囲の地図データを取得することができる情報処理装置、撮像装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】 概略情報の地図データおよび詳細情報の地図データについて所望のデータ範囲44aを指定し、指定されたデータ範囲における詳細情報の地図データ44aのみを外部から取得し、取得された詳細情報の地図データ44aを電子カメラに送信するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図データを有する撮像装置、地図データを有する撮像装置に地図データを送信する情報処理装置、地図データと関連して画像ファイルに位置情報を付与するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
全体の地図を複数のブロックに区分し、入力された移動経路とその近傍の地域を含むブロックの地図データを据置型パーソナルコンピュータの記憶装置から携帯用ナビゲーション装置のハードディスクに転送し、記憶させる地図データ管理方法が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−44083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地図データは、概略な情報を有する地図データ、より詳細な情報を有する地図データ、さらに詳細な情報を有する地図データなどと、階層的な構造になっている。そして、情報が簡略になるにしたがって、地図のブロックの大きさは大きく、情報が詳細になるにしたがって、地図のブロックの大きさは小さくなる。特許文献1に記載された地図データ管理方法では、概略情報および詳細情報に関係なく地図データを転送するので、地図データの範囲を指定するためのブロックの大きさは概略情報のものに合わせなければならないので非常に大きくなってしまう。このため、不必要な地図データが大量に転送されるという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明の情報処理装置は、概略情報の地図データおよび詳細情報の地図データについて所望のデータ範囲を指定するデータ範囲指定手段と、データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲における詳細情報の地図データのみを外部から取得する地図データ取得手段と、地図データ取得手段によって取得された詳細情報の地図データを撮像装置に送信する地図データ送信手段とを備えることを特徴とする。
請求項6の発明の撮像装置は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、概略情報の地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段によって記憶されている概略情報の地図データに基づいて地図を表示する地図表示手段と、地図表示手段によって表示された地図に、データ範囲を指定するデータ範囲指定手段と、データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲における、概略情報に対する詳細情報の地図データを外部から取得する地図データ取得手段とを備え、地図データ記憶手段は、地図データ取得手段によって取得された詳細情報の地図データを記憶することを特徴とする。
請求項10の発明の撮像装置は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、目印設定手段によって地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、撮像手段によって取得された画像データと、位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報とを有する画像ファイルを作成する画像ファイル作成手段とを備えることを特徴とする。
請求項11の発明の撮像装置は、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、目印設定手段によって地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、画像ファイルを入力する画像ファイル入力手段と、画像ファイル入力手段によって入力された画像ファイルに、位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報を付与する位置情報付与手段とを備えることを特徴とする。
請求項12の発明のプログラムは、コンピュータを、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、目印設定手段によって地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、画像ファイルを入力する画像ファイル入力手段と、画像ファイル入力手段によって入力された画像ファイルに、位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報を付与する位置情報付与手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮像装置は、小さいメッシュ単位で指定されたデータ範囲の地図データを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施形態による地図データ転送システムを説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるパーソナルコンピュータの構成を説明するためのブロック図である。
【図3】地図データを説明するための図である。
【図4】地図データの構成を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における電子カメラの構成を説明するためのブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における地図データのデータ範囲を説明するための図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における、地図データが転送された電子カメラに表示される地図を説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるパーソナルコンピュータの地図データ配信処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態における地図データのデータ範囲の変形例を説明するための図である。
【図10】本発明の第1の実施形態における地図データのデータ範囲の変形例を説明するための図である。
【図11】本発明の第1の実施形態における地図データのデータ範囲の変形例を説明するための図である。
【図12】本発明の第1の実施形態の変形例における地図データのデータ範囲の指定操作を説明するための図である。
【図13】本発明の第1の実施形態における地図データのデータ範囲の変形例を説明するための図である。
【図14】地図データの付加情報として入力する領域名および縮尺の入力操作を説明するための図である。
【図15】ブックマークおよびコメントの入力操作を説明するための図である。
【図16】ブックマークおよびコメントが転送された電子カメラに表示された地図を説明するための図である。
【図17】画像ファイルの構成を説明するための図である。
【図18】本発明の第2の実施形態における位置情報の設定操作を説明するための図である。
【図19】本発明の第2の実施形態における電子カメラにおける画像ファイルの撮影場所設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】本発明の第2の実施形態における電子カメラにおける画像ファイルの撮影場所設定操作の変形例を説明するための図である。
【図21】画像ファイルの選択操作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施形態−
以下、図を参照して本発明の第1の実施形態による地図データ転送システムを説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における地図データ転送システムの構成を説明するための図である。この地図データ転送システムは、パーソナルコンピュータ1と、地図データ配信センタのサーバ2と、電子カメラ3Aとから構成される。この地図データ転送システムは、パーソナルコンピュータ1を中継して、地図データ配信センタのサーバ2から電子カメラ3Aへ地図データが送信される。パーソナルコンピュータ1とサーバ2とはインターネット4を介して接続しており、パーソナルコンピュータ1と電子カメラ3Aとはケーブルを介して接続している。
【0009】
パーソナルコンピュータ1は、サーバ2に配信させる地図データのデータ範囲を指定し、サーバ2にその情報を送信する。サーバ2は、パーソナルコンピュータ1から送信されたデータ範囲の地図データをパーソナルコンピュータ1へ送信する。さらにパーソナルコンピュータ1は、サーバ2から送信された地図データを受信し、電子カメラ3Aにその地図データを転送する。
【0010】
図2を参照して、本発明の第1の実施形態におけるパーソナルコンピュータ1を説明する。図2はパーソナルコンピュータ1の構成を説明するためのブロック図である。パーソナルコンピュータ1は、制御回路101と、メモリ102と、操作部103と、表示モニタ104と、スピーカ105と、外部インターフェイス(I/F)回路106と、メモリカードインターフェイス(I/F)107と、記憶装置108と、通信用インターフェイス(I/F)回路109とを有する。メモリカードインターフェイス107にはメモリカード150が実装される。
【0011】
制御回路101は、制御プログラムを実行してパーソナルコンピュータ1の地図データ転送処理を制御する。制御プログラムは記憶装置108に格納されている。制御回路101が実行する地図データ転送処理の詳細は後述する。メモリ102は、制御回路101が記憶装置108から読み出した制御プログラムを一時的に記憶したり、制御回路101の作業用メモリとして使用されたりする。操作部103は、マウスやボタン、スイッチなどを含み、操作されたマウスなどに対応する操作信号を制御回路101へ出力する。メモリカードインターフェイス107は、制御回路101の指示によりメモリカード150へ地図データを書き込んだりメモリカード150から地図データを読み出したりする。メモリカード150は、メモリカードインターフェイス107に着脱可能な外部記録媒体である。
【0012】
表示モニタ104は、制御回路101からの指示により地図、テキスト情報などを表示する。スピーカ105は、制御回路101からの指示により音声を出力する。外部インターフェイス回路106は、不図示のケーブルを介して制御回路101からの指示により電子カメラ3Aや他のパーソナルコンピュータ、プリンタなどの外部機器との間でコマンドおよびデータを送受信する。
【0013】
記憶装置108は、パーソナルコンピュータ1の地図データ転送処理やその他の処理を制御するための制御プログラムを記憶する。また、記憶装置108は、サーバ2から送信された地図データを一時的に記憶する。通信用インターフェイス回路109は、不図示のケーブルを介してインターネット4と接続し、制御回路101からの指示によりコマンドおよびデータを送受信する。
【0014】
次に、本発明の第1の実施形態のサーバ2について説明する。サーバ2は、地図データを記憶し、パーソナルコンピュータ1からの指示にしたがって、パーソナルコンピュータ1へ地図データを配信する。パーソナルコンピュータ1からの指示は、Webページを通して行われる。
【0015】
図3を参照して、サーバ2に記憶されている地図データについて説明する。地図データは、所定の縮尺ごとに作成された複数の地図データ21〜23から構成され、それぞれの地図データはメッシュ単位で管理されている。なお、図3では、地図データ21〜23の数は3であるが、地図データの数は3に限定されない。
【0016】
図3では、地図データ21が最も広域側の縮尺における地図の地図データであり、地図データ23が最も詳細側の縮尺における地図の地図データである。また、地図の縮尺が最も広域側の地図データには、地図の概略情報が含まれており、地図の縮尺が詳細側になるにしたがって、地図の情報は詳細になる。さらに、地図の縮尺が詳細側になるにしたがって、地図データの管理単位であるメッシュ単位の大きさが小さくなり、メッシュは細かくなる。
【0017】
次に、図4を参照して地図データのデータ構造を説明する。図4に示すように、地図データ30は階層構造になっている。1階層目は、付加情報が格納されたフォルダ31と縮尺ごとに分けられた地図データのフォルダ32,33,・・・とから構成される。なお、図4では、地図データのフォルダ32,33を2つだけ示しているが、実際の地図データのフォルダ32,33の数は、表示できる地図の縮尺の数だけある。各地図データのフォルダ32,33,・・・には、地図データ32a〜32c,33a〜33c,・・・がメッシュ単位で格納されている。地図データ32a〜32c,33a〜33c,・・・には、不図示のID番号が付されていて、地図の縮尺が変更されても同じ地点の地図が表示されるように、フォルダ32,33,・・・の異なる地図データ同士がID番号によって関連付けられている。
【0018】
サーバ2はメッシュ単位の地図データを配信し、パーソナルコンピュータ1の記憶装置108には、メッシュ単位の地図データが一時的に記憶される。
【0019】
次に、図5を参照して、本発明の第1の実施形態における電子カメラ3Aを説明する。図5は、電子カメラ3Aの構成を説明するブロック図である。図5において電子カメラ3Aは、制御回路301と、メモリ302と、操作部303と、表示モニタ304と、スピーカ305と、メモリカードインターフェイス(I/F)306と、外部インターフェイス(I/F)回路307と、測光装置308と、地図データ記憶装置309とを有している。メモリカードインターフェイス306にはメモリカード150が実装される。
【0020】
制御回路301は、制御プログラムに基づいて、電子カメラ内各部から出力される信号を用いて所定の演算を行う。制御回路301は、電子カメラ内各部に対して制御信号を送出することにより、電子カメラ3Aの撮影動作を制御する。なお、制御プログラムは制御回路301内の不図示のROM( Read Only Memory )に格納される。
【0021】
制御回路301は、電子カメラ内各部から取得した撮影条件の情報、不図示のGPS機器などから取得した位置情報、撮影した画像の画像データなどから画像ファイルを作成し、メモリ150などに記憶させる。この画像ファイルはExif( Exchangeable image file format )画像ファイル規定にしたがって作成される。
【0022】
メモリ302は、制御回路301の作業用メモリとして使用される。操作部303は、レリーズボタン、操作ボタンなどを含み、操作されたボタンに対応する操作信号を制御回路301へ送出する。メモリカードインターフェイス306は、制御回路301の指示によりメモリカード150へ画像ファイルを書き込んだりメモリカード150から画像ファイルを読み出したりする。
【0023】
表示モニタ304は、制御回路301からの指示により画像ファイルの画像や、地図、テキストなどの情報を表示する。スピーカ305は、制御回路301からの指示により音声を出力する。外部インターフェイス回路306は、制御回路201からの指示によりケーブルを介してパーソナルコンピュータ1やプリンタなどの外部機器との間でコマンドおよびデータを送受信する。測光装置308は、測光センサによって被写体の輝度を検出し、輝度情報を制御回路301へ送出する。制御回路301は輝度情報に基づき、シャッター速度や絞り値等の露出設定値を算出する。
【0024】
地図データ記憶装置309は、表示モニタ304に地図を表示するための地図データを記憶する。地図データのデータ構造は、サーバ2に記憶されている地図データと同一である。ただし、地図データ記憶装置309の記憶容量は、サーバ2の記憶容量に比べて著しく小さいので、地図データ記憶装置309は、縮尺が広域側の地図データ(LEVEL0、図4参照)を記憶している。詳細な地図を表示モニタ304に表示させたい場合は、電子カメラ3Aは、パーソナルコンピュータ1に詳細情報の地図データを配信させて、地図データ記憶装置309に記憶する。そして、詳細情報の地図データを使用して詳細な地図を表示モニタ304に表示する。この地図データの配信方法は後述する。
【0025】
撮像部320は、撮影光学系321、撮像素子322および撮像制御回路323を有し、制御回路301からの指示に応じて被写体の撮像を行う。撮影光学系321は、撮像素子322の撮像面上に被写体像を結像させる。撮像素子322としては、CCD( Charge Coupled Device )撮像素子やCMOS( Complementary Metal Oxide Semiconductor )撮像素子などが用いられる。撮像制御回路323は、制御回路301からの指示により撮像素子322を駆動制御する。また、撮像制御回路323は、撮像素子322から出力される画像信号に対して所定の信号処理を行う。信号処理後の画像のデータは、上述のExif画像ファイル規定の画像ファイルとしてメモリカード150に記録される。
【0026】
図6を参照して、本発明の第1の実施形態における地図データの転送方法を説明する。図6(a)は、パーソナルコンピュータ1の表示モニタ104に表示された、地図データの配信を受けるときに使用するWebページを示す図である。Webページ40には、地図データの配信範囲を指定するときに使用する地図41と、地図データの配信をサーバ2に指示させるための転送ボタン42とが表示される。図6(b)は、図6(a)の地図41に対応するメッシュを示す図である。このメッシュのメッシュ単位は、詳細情報の地図データのメッシュ単位であり、地図データはこのメッシュ単位でサーバ2に管理されている。
【0027】
パーソナルコンピュータ1は、ユーザが地図41上に指定した範囲と、地図41に対応するメッシュとを比較して、サーバ2に配信させる地図データをメッシュ単位で特定する。そして、その特定したメッシュ単位の地図データを配信するようにサーバ2に対して指示する。
【0028】
具体的に説明すると、地図データの転送範囲を指定する場合、図6(a)に示すように、ユーザは不図示のマウスのドラッグ操作により始点と終点とを指定し、地図上に矩形43aを描く。なお、ユーザが始点と終点とを指定して描ける図形であれば、矩形に限定されない。たとえば、円形でもよい。その結果、図6(b)に示すように、パーソナルコンピュータ1は、描かれた矩形43aに含まれるメッシュ単位と、描かれた矩形43aが通過するメッシュ単位とを、サーバ2に配信させる地図データのデータ範囲44aとして特定する。
【0029】
ユーザが不図示のマウスを使用して転送ボタン42をクリック操作すると、データ範囲44aの地図データの配信がサーバ2に指示され、サーバ2からパーソナルコンピュータ1にデータ範囲44aにおける詳細情報の地図データが送信される。データ範囲44aの地図データを受信したパーソナルコンピュータ1は、その地図データを記憶装置108に一時的に記憶する。そして、パーソナルコンピュータ1は、記憶装置108に記憶した地図データを電子カメラ3Aに出力する。なお、パーソナルコンピュータ1は、記憶装置108に地図データを記憶せずに、サーバ2から送信された地図データを電子カメラ3Aにそのまま出力するようにしてもよい。
【0030】
詳細情報の地図データを受信した電子カメラ3Aは、その地図データを地図データ記憶装置309に記憶する。その結果、概略の地図45しか表示モニタ304に表示できなかった電子カメラ3A(図7(a)参照)は、図7(b)に示すように、受信した地図データに対応する範囲46においては、詳細な情報を表示できるようになる。また、地図データがないことを理由に詳細地図を表示モニタ304に表示できなかった領域も、地図データを受信した範囲46では、縮尺を変更して詳細地図を表示することができる。
【0031】
図8のフローチャートを参照して、本発明の第1の実施形態におけるパーソナルコンピュータ1の地図データ配信処理を説明する。図8の処理は、ユーザが、表示モニタ104に表示されたWebブラウザ画面から、地図データのデータ範囲を指定するためのWebページのURLアドレスを入力するとスタートするプログラムにより、制御回路101において実行される。
【0032】
ステップS101では、地図データ配信センタの地図データのデータ範囲を指定するためのWebページにアクセスする。ステップS102では、地図データのデータ範囲を指定するためのWebページの地図に、ユーザが図形を描画したか否かを判定する。ユーザが地図に図形を描画した場合はステップS102が肯定判定され、ステップS103へ進む。ユーザが地図に図形を描画していない場合はステップS102を繰り返す。
【0033】
ステップS103では、ユーザが地図に描いた図形に基づいて、地図データ配信センタに地図データを配信させるメッシュ単位を特定する。具体的には、ユーザが描かれた図形に含まれるメッシュ単位と、描かれた図形が通過するメッシュ単位とを、地図データ配信センタに地図データを配信させるメッシュ単位として特定する。ステップS104では、Webページに表示されている転送ボタンが選択されたか否かを判定する。転送ボタンが選択された場合はステップS104が肯定判定され、ステップS105へ進む。転送ボタンが選択されていない場合はステップS104を繰り返す。ステップS105では、地図データを配信させるメッシュ単位の情報を地図データ配信センタに送信する。
【0034】
ステップS106では、地図データ配信センタから詳細情報の地図データを受信したか否かを判定する。地図データ配信センタから詳細情報の地図データを受信した場合はステップS106が肯定判定され、ステップS107へ進む。地図データ配信センタから詳細情報の地図データを受信していない場合はステップS106を繰り返す。ステップS107では、受信した地図データを記憶装置108に記憶する。
【0035】
ステップS108では、電子カメラ3Aが外部インターフェイス回路306に接続されているか否かを判定する。電子カメラ3Aが接続されている場合はステップS108が肯定判定され、ステップS109へ進む。電子カメラ3Aが接続されていない場合はステップS108を繰り返す。ステップS109では、記憶装置108に記憶した地図データを電子カメラ3Aに送信する。ステップS110では、記憶装置108に記憶した地図データを消去する。
【0036】
以上説明した第1の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
概略情報の地図データおよび詳細情報の地図データについて所望のデータ範囲を指定し、指定されたデータ範囲における詳細情報の地図データのみを外部から取得し、取得された詳細情報の地図データを電子カメラ3Aに送信するようにした。これにより、電子カメラ3Aは、詳細情報の地図データの小さいメッシュ単位で指定されたデータ範囲の地図データを取得することができる。
【0037】
以上の本発明の第1の実施形態を次のように変形することができる。
(1)電子カメラ3Aがインターネットと接続できる場合、電子カメラ3Aがインターネットを通じて地図データ配信センタから地図データを直接取得できるようにしてもよい。パーソナルコンピュータ1で行っていた地図データの範囲指定操作は、電子カメラ3Aの表示モニタ304に表示された地図上で行う。この範囲を指定させるための地図は、地図データ記憶装置309に記憶されている概略情報の地図データを使用して表示させるようにしてもよい。これにより、パーソナルコンピュータ1を起動する必要がないので便利である。また、この場合、電子カメラ3Aの表示モニタ304にタッチパネルを設けて、タッチパネル上の操作によって地図データのデータ範囲を指定して、その範囲の地図データを取得するようにしてもよい。
【0038】
(2)パーソナルコンピュータ1が配信用の地図データを記憶するようにしてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ1に記憶されている地図データの中から、指定されたデータ範囲の地図データが電子カメラ3Aに送信される。地図データのデータ範囲を指定するための地図は、パーソナルコンピュータ1に記憶されている地図データに基づいて表示モニタ104に表示される。これにより、インターネットに接続する必要がないので、指定されたデータ範囲の地図データを速やかに電子カメラ3Aに送信することができる。また、この場合、地図データを記憶している情報処理装置であれば、パーソナルコンピュータに限定されず、ナビゲーション装置、ナビゲーション機能を有するゲーム機などでもよい。
【0039】
(3)ユーザがフリーハンドで地図上に描いた閉じた図形に基づいて、地図データのデータ範囲が指定されるようにしてもよい。たとえば、図9(a)に示すように、ユーザは地図上に図形43bを描くと、図9(b)に示すように、描かれた図形43bに含まれるメッシュ単位と、描かれた矩形43bが通過するメッシュ単位とが、配信する地図データのデータ範囲44bとして指定される。
【0040】
(4)ユーザが地図上に描いた線に基づいて、地図データのデータ範囲が指定されるようにしてもよい。たとえば、図10(a)に示すように、ユーザは地図上に線43cを描くと、図10(b)に示すように、描かれた線43cが通過するメッシュ単位が、配信する地図データのデータ範囲44cとして指定される。
【0041】
(5)表示モニタ104に表示された地図に基づいて、地図データのデータ範囲を指定されるようにしてもよい。たとえば、図11(a)に示すように、ユーザは地図を表示モニタ104に表示すると、図11(b)に示すように、表示モニタ104に表示された地図の範囲のメッシュ単位が、配信する地図データのデータ範囲44dとして指定される。
【0042】
(6)ユーザが指定した地点と、ユーザが指定した距離とに基づいて、地図データのデータ範囲が指定されるようにしてもよい。たとえば、ユーザが指定した地点を中心とし、ユーザが指定した距離を半径とする円形に基づいて、地図データのデータ範囲が指定されるようにしてもよい。
【0043】
図12(a)に示すように、Webページ50のプルダウンボタン51をクリック操作すると、中心地点の候補地がプルダウンメニュー52で表示される。ユーザはこのプルダウンメニュー52の候補地の中から中心地点を選択する。なお、候補地は、ランドマークや地名であればとくに限定されない。また、座標を数値入力して中心地点を指定できるようにしてもよい。
【0044】
次に、図12(b)に示すように、Webページ50のプルダウンボタン53をクリック操作すると、距離の候補がプルダウンメニュー54で表示される。ユーザはこのプルダウンメニュー54の候補の中から距離を選択する。なお、距離を数値入力するようにしてもよい。そして、図12(c)に示すようにOKボタン55をクリック操作する。なお、地図データのデータ範囲の指定を中止する場合は、CANCELボタン56をクリック操作する。
【0045】
図12(c)に示すOKボタン55をクリック操作すると、図13(a)に示すWebページ60が表示モニタ104に表示される。Webページ60には、地図61と転送ボタン62とが表示される。地図61には、Webページ50で指定した中心地点63と、Webページ50で指定した中心地点63を中心とし、Webページ50で指定した距離を半径とする円形64とが表示される。この円形64は、不図示のマウスのドラッグ操作によって、中心地点63を中心に大きくしたり小さくしたりすることができる。これにより、Webページ50で指定した距離を変更することができる。
【0046】
図13(b)に示すように、パーソナルコンピュータ1は、円形64に含まれるメッシュ単位と、円形64が通過するメッシュ単位とを、サーバ2に配信させる地図データのデータ範囲65として特定する。
【0047】
ユーザが、図13(a)に示す転送ボタン62をクリック操作すると、データ範囲64の地図データの配信がサーバ2に指示され、サーバ2からパーソナルコンピュータ1にデータ範囲44aの地図データが送信される。
【0048】
なお、ユーザが文字入力したランドマークの名称や地名に基づいて中心地点が指定されるようにしてもよい。この場合、ランドマークの名称や地名と、ランドマークや地名の位置とを関連付けたデータベースを予め作成しておく。そして、そのデータベースを使用してユーザが入力したランドマークの名称や地名から位置を検索し、その検索された位置が中心地点として指定されるようにしてもよい。中心地点の名称を覚えていれば、その名称の地点を地図の中から探す必要がないので便利である。また、表示モニタ104の表面にタッチパネルを設けておき、タッチパネルに文字を描くことによって文字を入力できるようにしてもよい。
【0049】
(7)パーソナルコンピュータ1から電子カメラ3Aに地図データを送信するときケーブルを介して送信したが、無線手段を使用して、パーソナルコンピュータ1から電子カメラ3Aに地図データを送信するようにしてもよい。
【0050】
(8)パーソナルコンピュータ1から電子カメラ3Aに地図データを送信するときケーブルを介して送信したが、メモリカード150を介して、パーソナルコンピュータ1から電子カメラ3Aに地図データを送るようにしてもよい。このとき、メモリカード150に記憶した地図データが、どこの領域の地図データであるかを認識できるようにするため、地図データの付加情報として領域名を入力できるようにしてもよい。また、ユーザが地図上で指定した範囲の全ての縮尺の地図データを記憶すると、メモリカード150に記録しきれない場合があるので、メモリカード150に記憶させる地図データの縮尺を選択できるようにしてもよい。
【0051】
図14(a)に示すように、Webページ70のプルダウンボタン71をクリック操作すると、地図データに付加する領域名の候補地がプルダウンメニュー72で表示される。ユーザはこのプルダウンメニュー52の候補地の中から領域名を選択する。なお、候補地は、ランドマークや地名であればとくに限定されない。
【0052】
次に、図14(b)に示すように、ユーザは、Webページ70に表示されている縮尺候補73から、メモリカード150に記憶する地図データの縮尺を選択する。そして、OKボタン74をクリック操作すると、選択された縮尺の地図データと選択された領域名とがメモリカード150に書き込まれる。なお、メモリカード150への地図データの記録を中止する場合は、CANCELボタン75をクリック操作する。
【0053】
また、地図データに付加する領域名が自動的に入力されるようにしてもよい。この場合、地図データの地図上の範囲の重心付近の地名がデータ範囲の領域名として入力される。
【0054】
なお、ケーブルや無線手段を使用してパーソナルコンピュータ1から電子カメラ3Aに地図データを転送する場合も、指定した地図データのデータ範囲に領域名を付与したり、転送する地図データの縮尺を指定できるようにしてもよい。
【0055】
(9)転送する地図データの縮尺を指定し、その縮尺におけるメッシュ単位で転送する地図データのデータ範囲を指定できるようにしてもよい。指定する縮尺が詳細側であればあるほど、メッシュ単位は小さくなるので、データ範囲を細かく指定して地図データを取得することが可能になる。
【0056】
(10)パーソナルコンピュータ1で、地図に目印(ブックマーク)を設定したり、コメントを入力したりするようにし、ブックマークやコメントも地図データと同様に電子カメラ3Aに出力できるようにしてもよい。これにより、撮影に関する情報を地図上に表示させることができ、地図の活用範囲が広がる。
【0057】
図15に示すWebページ80において地図にブックマークを設定したり、コメントを入力したりする。Webページ80には、地図81と、ブックマーク追加ボタン82と、コメント追加ボタン83と、付加データ転送ボタン84とが表示される。図15(a)に示すように、ブックマーク追加ボタン82をクリック操作した後、地図81中の所定の位置をクリック操作すると、クリック操作された位置にブックマーク85が設定される。
【0058】
また、図15(b)に示すように、コメント追加ボタン83をクリック操作した後に、地図81中の所定の位置をクリック操作すると、クリック操作された位置にコメント入力欄86が表示される。ユーザは、コメント入力欄86にコメントを入力することができる。そして、付加データ転送ボタン84をクリック操作すると、ブックマークの情報やコメントの情報が電子カメラ3Aに出力される。
【0059】
ブックマークやコメントを受信した電子カメラ3Aは、これらブックマークやコメントの情報を地図データのINFO31(図4参照)のフォルダに格納する。その結果、図16に示すように、電子カメラ3Aの表示モニタ304に表示された地図45にブックマーク47やコメント48を表示することが可能になる。
【0060】
なお、地図におけるブックマークの位置やコメントの位置は、転送する地図データにおける地図の範囲に含むものとしてもよいし、転送する地図データにおける地図の範囲と関係ないようにしてもよい。
【0061】
(11)転送する地図データにおけるデータ範囲の指定や転送の指示を電子カメラで行えるようにし、パーソナルコンピュータは、電子カメラの指示に基づいて地図データ配信センタから地図データを取得するようにしてもよい。また、転送する地図データの縮尺を電子カメラ3で指定できるようにしてもよい。
【0062】
(12)インターネットに接続できる情報処理装置であれば、パーソナルコンピュータ1に限定されない。たとえば、携帯電話端末装置を使用して、地図データ配信センタから地図データを受信し、受信した地図データを電子カメラ3Aに送信するようにしてもよい。
【0063】
(13)撮像装置であれば電子カメラ3Aに限定されない。たとえば、ビデオカメラでもよい。
【0064】
−第2の実施形態−
以下、図を参照して本発明の第2の実施形態による電子カメラを説明する。第2の実施形態における電子カメラは、表示モニタを備え、表示モニタに地図を表示させることができ、表示モニタに表示された地図に目印(ブックマーク)を設定することができる。そして、この電子カメラで撮影を行うと、ブックマークの設定された位置が、撮影場所の位置情報として画像ファイルに記録される。
【0065】
次に図17を参照して、電子カメラが撮影を行うと作成される画像ファイルについて説明する。この画像ファイルは、第1の実施形態と同様に、Exif画像ファイル規定の画像ファイルである。画像ファイル9は、主画像データ95と、主画像データの付属情報が記載された複数のタグとから構成される。この複数のタグの中には、撮影場所が北緯であるか南緯であるかを記載するタグ91と、撮影場所の緯度を記載するタグ92と、撮影場所が東経であるか西経であるかを記載するタグ93と、撮影場所の経度を記載するタグ94とが含まれる。通常、撮影場所のデータ91〜94は、GPS(Global Positioning Systems)装置によって測位されたデータが記載されるが、本発明の第2の実施形態では、ブックマークが設定された位置が記載される。
【0066】
本発明の第2の実施形態における電子カメラの構成は、本発明の第1の実施形態における電子カメラ3Aの構成と同一であるので、本発明の第2の実施形態における電子カメラの説明は省略する。
【0067】
図18を参照して、ブックマークの設定操作を説明する。図18(a)は、本発明の第2の実施形態における電子カメラ3Bの表示モニタ304に表示された、設定メニュー画面を説明するための図である。設定メニュー画面401には、起動画面ボタン401aと、カード初期化ボタン401bと、位置情報の設定ボタン401cとが表示される。起動画面ボタン401aは、起動画面の設定画面を表示させるためのボタンであり、カード初期化ボタン401bは、メモリカード150を初期化させるためのボタンである。位置情報の設定ボタン401cは、ブックマークを地図に設定するための画面を表示させるためのボタンである。
【0068】
表示モニタ304の隣には十字ボタン303aが設けられている。十字ボタン303aは、上下方向および左右方向の指示を入力できるボタンである。十字ボタン303aを操作することにより、3つのボタン401a〜401cの中から位置情報の設定ボタン401cを選択することができる。
【0069】
図18(b)は位置情報設定画面を示す図である。位置情報設定画面402は、位置情報の設定ボタン401cが選択されると表示モニタ304に表示される。位置情報設定画面402には地図が表示され、地図には、ブックマーク403が表示される。この地図は、地図データ記憶装置309に記憶されている地図データに基づいて表示される。ユーザは、ブックマーク403の位置を、十字ボタン303aを操作して移動し、所望の位置にブックマーク403を移動することができる。そして、所定のボタンを操作すると、移動した位置にブックマークを設定することができる。ブックマークが設定されると、ブックマークが設定された位置における地図上の位置(座標)が検出される。
【0070】
第2の実施形態における電子カメラ3Bも、第1の実施形態における電子カメラ3Aと同様に、詳細情報を有する地図データの配信を受けることができる。詳細情報を有する地図データの配信を受けた範囲404については、詳細な情報を地図に表示させることができる。また、範囲404については、地図の縮尺を変更して詳細地図を表示させることができる。この詳細地図を通じて、ブックマーク403の位置を所望の位置に対して精度高く設定することができる。
【0071】
ブックマークの位置を設定した後、撮影を行うと、画像ファイルの撮影場所のデータ91〜94に、ブックマークが設定された位置が記載される。
【0072】
図19のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施形態における電子カメラ3Bにおける画像ファイルの撮影場所設定処理を説明する。図19の処理は、電子カメラ3Bのモードを、撮影を行うための撮影モードに設定するとスタートするプログラムにより、制御回路301において実行される。
【0073】
ステップS201では、電子カメラ3BがGPS装置と接続していたり、GPS装置を内蔵していたりするか否か、つまり、GPS装置があるか否かを判定する。GPS装置がある場合はステップS201が肯定判定され、ステップS202へ進む。GPS装置がない場合はステップS201が否定判定され、ステップS203へ進む。
【0074】
ステップS202では、GPS装置が検出した位置を撮影場所の情報とする。この場合、撮影が行われると、画像ファイルの撮影場所のデータ91〜94(図17参照)にGPS装置が検出した測位データが記載される。一方、ステップS203では、ブックマークの設定された位置から地図上の位置を検出し、ブックマークの地図上の位置を撮影場所の情報とする。この場合、撮影が行われると、画像ファイルの撮影場所のデータ91〜94(図17参照)にブックマークの位置が記載される。
【0075】
ステップS204では、撮影を行ったか否かを判定する。撮影を行った場合はステップS204が肯定判定され、ステップS205へ進む。撮影を行っていない場合はステップS204を繰り返す。ステップS205では、撮影場所の情報を有する画像ファイルを作成する。
【0076】
ステップS206では、撮影モードを終了して、撮影を終了したか否かを判定する。撮影を終了した場合はステップS206が肯定判定され、撮影場所設定処理を終了する。撮影を終了していない場合はステップS206が否定判定され、S201に戻る。
【0077】
以上説明した第2の実施形態によれば次の作用効果が得られる。
表示モニタ304に表示された地図にブックマークを設定し、地図に設定されたブックマークの地図上の位置を検出し、撮影によって得られた画像データと、検出された地図上の位置の情報とを有する画像ファイルを作成するようにした。これにより、GPS装置と接続またはGPS装置を内蔵しなくても撮影場所の情報を有する画像ファイルを作成することができる。
【0078】
以上の第2の実施形態を次のように変形することができる。
(1)複数の位置にブックマークを予め設定しておき、撮影を行うとき、設定されている複数のブックマークの中から撮影場所のブックマークを選択できるようにしてもよい。
【0079】
たとえば、図20(a)に示すように、複数のブックマーク403a〜403eを地図402に予め設定しておく。このとき、複数のブックマーク93a〜93eの表示色を相互に異なるようにする。たとえば、ブックマーク403aの表示色を青色、ブックマーク403bの表示色を緑色、ブックマーク403cの表示色を黄色、ブックマーク406dの表示色を橙色、ブックマーク403eの表示色を赤色にしておく。
【0080】
そして、撮影を行った後、図20(b)に示すブックマーク選択画面405を表示モニタ304に表示させ、ブックマーク選択画面405から撮影場所を選択させるようにしてもよい。ブックマーク選択画面405には、ブックマーク403a〜403eの表示色を示したマーク406a〜406eが表示される。ユーザは、撮影場所のブックマーク403a〜403eと同じ表示色のマーク406a〜406eを選択することにより、撮影場所のブックマーク403a〜403eを選択することができる。
【0081】
(2)撮影場所の情報を有していない画像ファイルにブックマークの地図上の位置を撮影場所の情報として付与したり、画像ファイルの撮影場所の情報をブックマークの地図上の位置に変更したりできるようにしてもよい。
【0082】
たとえば、図21に示すように、画像ファイル選択画面501を表示モニタ304に表示させ、画像ファイル選択画面501から、撮影場所の情報を付与したり、撮影場所の情報を変更したりする画像ファイルを選択する。画像ファイル選択画面501には画像ファイルの画像を表した小画像(サムネイル)502a〜502eが表示され、小画像502a〜502eから画像ファイルを選択する。
【0083】
画像ファイル選択画面501から小画像502a〜502eを選択した後は、上述の変形例の(1)と同様に、予め設定されたブックマーク(図20(a)参照)の中から図20(b)のブックマーク選択画面405を使用してブックマークを選択する。この選択されたブックマークの位置が、撮影場所の情報として画像ファイルに付与されたり、画像ファイルの撮影場所の情報に変更されたりする。
【0084】
なお、情報処理装置を使用して、撮影場所の情報を有していない画像ファイルにブックマークの地図上の位置を撮影場所の情報として付与したり、画像ファイルの撮影場所の情報をブックマークの地図上の位置に変更したりするようにしてもよい。この場合、撮影場所の情報を有していない画像ファイルにブックマークの地図上の位置を撮影場所の情報として付与する処理や、画像ファイルの撮影場所の情報をブックマークの地図上の位置に変更する処理を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記憶した記録媒体からプログラムを情報処理装置に読み取らせて、以上の処理を情報処理装置に実行させてもよい。
【0085】
(3)撮像装置であれば電子カメラ3A,3Bに限定されない。たとえば、ビデオカメラでもよい。
【0086】
以上の実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0087】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明は上記実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0088】
1 パーソナルコンピュータ
2 地図データ配信センタのサーバ
3A,3B 電子カメラ
4 インターネット
104,304 表示モニタ
106,307 外部インターフェイス回路
108 記憶装置
309 地図データ記憶装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
概略情報の地図データおよび詳細情報の地図データについて所望のデータ範囲を指定するデータ範囲指定手段と、
前記データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲における詳細情報の地図データのみを外部から取得する地図データ取得手段と、
前記地図データ取得手段によって取得された詳細情報の地図データを撮像装置に送信する地図データ送信手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
文字を入力する文字入力手段と、
前記文字入力手段によって入力された文字に基づいて、地図上の位置を検索する位置検索手段と、
距離を入力する距離入力手段とを備え、
前記データ範囲指定手段は、前記位置検索手段によって検索された地図上の位置と、前記距離入力手段によって入力された距離とに基づいて、データ範囲を指定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理装置において、
前記データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲に付与する名称を入力する名称入力手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
地図を表示する地図表示手段と、
前記地図表示手段によって表示された地図に目印およびコメントのうちの少なくとも一方を入力する付加情報入力手段とを備え、
前記地図データ送信手段は、前記地図データとともに前記付加情報入力手段によって入力された目印およびコメントのうちの少なくとも一方の情報を前記撮像装置に送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記地図データ送信手段は、前記地図データ取得手段によって取得された地図データを、前記撮像装置に読み取り可能な記録媒体に記録することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、
概略情報の地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記地図データ記憶手段によって記憶されている概略情報の地図データに基づいて地図を表示する地図表示手段と、
前記地図表示手段によって表示された地図に、データ範囲を指定するデータ範囲指定手段と、
前記データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲における、前記概略情報に対する詳細情報の地図データを外部から取得する地図データ取得手段とを備え、
前記地図データ記憶手段は、前記地図データ取得手段によって取得された詳細情報の地図データを記憶することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮像装置において、
文字を入力する文字入力手段と、
前記文字入力手段によって入力された文字に基づいて、地図上の位置を検索する位置検索手段と、
距離を入力する距離入力手段とを備え、
前記データ範囲指定手段は、前記位置検索手段によって検索された地図上の位置と、前記距離入力手段によって入力された距離とに基づいて、データ範囲を指定することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の撮像装置において、
前記データ範囲指定手段によって指定されたデータ範囲に付与する名称を入力する名称入力手段を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記地図表示手段によって表示された地図に目印およびコメントのうちの少なくとも一方を入力する付加情報入力手段とを備え、
前記地図データ記憶手段は、前記地図データ取得手段によって取得された地図データとともに前記付加情報入力手段によって入力された目印およびコメントのうちの少なくとも一方の情報を記憶することを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
被写体を撮像して画像データを取得する撮像手段と、
地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、
前記地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、
前記目印設定手段によって前記地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、
前記撮像手段によって取得された画像データと、前記位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報とを有する画像ファイルを作成する画像ファイル作成手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、
前記地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、
前記目印設定手段によって前記地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、
画像ファイルを入力する画像ファイル入力手段と、
前記画像ファイル入力手段によって入力された画像ファイルに、前記位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報を付与する位置情報付与手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
コンピュータを、地図データを記憶する地図データ記憶手段と、
前記地図データ記憶手段によって記憶された地図データに基づいて、地図を表示する地図表示手段と、
前記地図表示手段によって表示された地図に目印を設定する目印設定手段と、
前記目印設定手段によって前記地図に設定された目印の地図上の位置を検出する位置検出手段と、
画像ファイルを入力する画像ファイル入力手段と、
前記画像ファイル入力手段によって入力された画像ファイルに、前記位置検出手段によって検出された地図上の位置の情報を付与する位置情報付与手段として機能させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−175896(P2010−175896A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19283(P2009−19283)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】