説明

情報処理装置およびプログラム

【課題】適切な書類の撮影データを取得する。
【解決手段】実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが開閉可能に接続された情報処理装置であって、表示部に撮影部が固定され、筐体と表示部との角度が所定の角度であるかを判定する。実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが所定の角度の場合に撮影部によって撮影された画像における、筐体の形状に関する基準データが記憶された記憶装置と、撮影部によって撮影された画像データを取得して、記憶装置に記憶する取得手段と、画像データから筐体の形状を取得するとともに記憶装置から基準データを読み出して、取得された筐体の形状と基準データとを比較して、筐体と表示部との角度が所定の角度であるかを判定する角度判定手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、筐体と表示部とが開閉可能に接続された情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理装置の発達に伴い、小型化および高性能化が著しい。これに伴い、保険会社などの営業担当者が、ノートパソコンを携行して顧客の元を訪れ、職務に当たる機会が増えている。
【0003】
例えば、顧客が記入した申込書などの書類に基づいて、営業担当者が、携行したノートパソコンにデータを入力するとともに、その書類を撮影して電子データ化して、エビデンスデータとして保管する場合が考えられる。ここで、書類を撮影した電子データを保管する際、エビデンスデータとして保管することに対して顧客の同意を得るため、顧客の前で電子データ化して保管することが好ましい。また、文字の可読性などのエビデンスデータとしての画質を備えていることが、リアルタイムに確認できることが好ましい。
【0004】
文字の可読性など、エビデンスデータに求められる条件を備えていることを、営業担当者がリアルタイムに確認するためには、客先で画像を取り込む必要がある。また、文字のそのように取得した画像の可読性を担保するために、常に一定のレベル以上の画質で撮影可能な仕組みが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−194450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の技術でエビデンスデータに求められる条件を備えた撮影データを取得することは、困難である。
【0007】
適切な書類の撮影データを取得することのできる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが開閉可能に接続された情報処理装置であって、表示部に撮影部が固定され、筐体と表示部との角度が所定の角度であるかを判定する。実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが所定の角度の場合に撮影部によって撮影された画像における、筐体の形状に関する基準データが記憶された記憶装置と、撮影部によって撮影された画像データを取得して、記憶装置に記憶する取得手段と、画像データから筐体の形状を取得するとともに記憶装置から基準データを読み出して、取得された筐体の形状と基準データとを比較して、筐体と表示部との角度が所定の角度であるかを判定する角度判定手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係る情報処理装置が、書類を撮影する様子を正面から表した図である。
【図2】実施形態に係る情報処理装置が、書類を撮影する様子を斜め方向から表した図である。
【図3】実施形態に係る情報処理装置に、書類を配置した様子を上から観察した図である。
【図4】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図5】第1の実施形態に係る情報処理装置が撮影する画像データを説明する図である。
【図6】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図7】第1の実施形態に係る基準データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図8】第1の実施形態に係る基準データを説明する図である。
【図9】第1の実施形態に係る情報処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図11】第2の実施形態に係る情報処理装置が撮影する画像データを説明する図である。
【図12】第2の実施形態に係る基準データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図13】第2の実施形態に係る基準データを説明する図である。
【図14】第2の実施形態に係る情報処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0011】
実施形態に係る情報処理装置1は、例えば、ノートパソコン等の可搬性を備える情報機器である。図1および図2に示すように、実施形態に係る情報処理装置1において、ヒンジ部151を介して、筐体152および表示部105が、開閉可能に接続されている。キーボード104aは、筐体152上の面であって、情報処理装置1を開閉したときに内側に収納される面に設けられる。筐体152には、情報処理装置1の中央処理制御装置101、記憶装置107等が格納されている。
【0012】
実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図1および図2に示すように、撮影部121を備えている。ノートパソコンを開いて使用可能な状態で、撮影部121は、表示部105の上部に設置される。一方、実施形態に係る情報処理装置1が撮影する書類3は、ノートパソコンを開き、キーボード104aおよび表示部105を露出させた状態で、キーボード104aの上に設置される。
【0013】
実施形態において書類3は、例えばA4サイズであって、情報処理装置1のヒンジ部151と平行な方向に長辺が来るように、キーボード104a上に書類が配置される。ここで実施形態において、書類3の長辺およびヒンジ部151と平行な方向をX軸方向、X軸に垂直な方向であって、書類3の短辺に平行な方向をY軸方向と称す。また、実施形態において書類3は、情報処理装置1の筐体152とほぼ同じ大きさである。
【0014】
ここで、実施形態に係る撮影部121において、長方形をしており、その内部にCCD(Charge Coupled Device)が埋め込まれている。撮影部121の長辺は、ヒンジ部151と平行に設置されている。このような形状にすることにより、撮影部121は、書類3がヒンジ部151と平行の方向に長い場合、書類3を画面に大きく納めて撮影することができる。
【0015】
図2に示すように、ノートパソコンの筐体152と表示部105とが一定の角度を備えることにより、撮影部121は、キーボード104a上の書類3を撮影することができる。実施形態において、図2に示す様に、ヒンジ152と筐体152との角度を、撮影角度θと称する。
【0016】
ここで図3を参照して、情報処理装置1の筐体152に書類3が設置された状態を説明する。図3は、図1における筐体152を上から観察した図である。図3において、筐体152の上部に書類3が設置されている。図2に示すような角度でディスプレイ105が設置され、筐体152の上側、具体的には、筐体152のヒンジ部151側の上方から、撮影部121が、書類3を撮影する。
【0017】
実施形態に係る情報処理装置1には、撮影部121が固定されている。例えば、手持ちのデジタルカメラなどで書類を撮影すると、ユーザがデジタルカメラからノートパソコンに画像を取り込む手間が発生してしまう。これに対し実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザは撮影の指示のみを入力すればよく、その後はユーザの操作を介在することなく、情報処理装置1が画像データを取り込むことができる。これにより、画像取り込みに要する時間を短縮でき顧客を待たせることはないので、客先など、短時間での作業が求められる場合に好適である。
【0018】
また、実施の形態に係る情報処理装置1に撮影部121が固定されていることにより、手持ちのデジタルカメラで撮影する場合に比べて、多くのユーザが、同様の条件で撮影することが容易になる。
【0019】
さらに、実施形態に係る情報処理装置1は、撮影部121が、書類3を最適に撮影できるように、筐体152と表示部105との角度の調整を支援するものである。例えば図3に示すように、筐体152と表示部105とが最適角度の場合、撮影部121は、書類3を大きく撮影することができる。例えば、この最適角度は、書類3をエビデンスデータとしての画質を備えることが可能な撮影角度θである。最適角度は、例えば直角である。このとき最適角度は、87度から93度など、角度の幅があっても良い。筐体152と表示部105との角度が最適角度よりも大きくなった場合、撮影部121は、書類3ではなく、情報処理装置1を設置した台や、その台の上の空間を撮影することになる。また、この角度が最適角度よりも小さくなった場合、ヒンジ部151の近傍を撮影することになる。そこで、実施形態に係る情報処理装置1は、筐体152と表示部151の角度について、筐体152の上部に設置される書類3を適切に撮影できる角度になるように、ユーザの操作を支援する。
【0020】
(第1の実施形態)
第1の実施形態においては、書類3を設置していない状態で、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定する場合について説明する。情報処理装置1は、撮影部121で撮影した画像データにおける筐体152の形状に基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定する。第1の実施形態においては、撮影角度θが最適角度になった後に、書類3を筐体152上に設置して、エビデンスデータの撮影をすることが好ましい。
【0021】
図4に示すように、第1の実施形態に係る情報処理装置1は、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入出力インタフェース109および画像データ生成部123が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示部105、通信制御装置106、記憶装置107およびリムーバブルディスク108が接続されている。画像データ生成部123には、第1の撮影部121および第2の撮影部が接続されている。
【0022】
撮影部121は、例えばCCDであって、書類3から受けた光を電気信号に変換する。撮影部121は、電気信号を、画像データ生成部122に入力する。撮影部121は、例えば、情報処理装置1に固定され、かつ内蔵されたCCDである。
【0023】
撮影部121は、例えば、情報処理装置1に固定可能であって、USBポート等を介して接続可能なカメラであっても良い。ここで、「固定可能」とは、情報処理装置1と撮影部121が別のハードウェアで構成されており、撮影部121が、フックなどの接続部材によって取り外し可能な状態で情報処理装置1に固定できることを言う。この場合、撮影部121は、USBポートなどの外部インタフェースを介して、中央処理制御装置101に画像データを入力する。
【0024】
画像データ生成部122は、撮影部121から受信した電気信号を画像データに変換して、バス110に送出する回路である。第1の実施形態に係る画像データ生成部122は、画像データ生成部122は、回路基盤により実装されても良いし、ソフトウェアプログラムによって実装されても良い。
【0025】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102から情報処理装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、さらに記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。さらに中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106などの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、RAM103や記憶装置107などに記憶されたプログラムおよびデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0026】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード104a、マウス104bなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成し、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送信される。表示部105は、例えば液晶ディスプレイである。表示部105は、中央処理制御装置101からバス110および入出力インタフェース109を介して表示部105において表示させる出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理結果などを表示する。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、情報処理装置1をインターネットやLANなどの通信ネットワークに接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0027】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0028】
第1の実施形態において情報処理装置1は、筐体152と表示部105とが開閉可能に接続されており、表示部105に撮影部121が固定され、筐体152と表示部105との角度が所定の角度であるかを判定する。ここで所定の角度とは、筐体152の上に書類3を設置し撮影部121で書類3を撮影した際、撮影部121によって撮影された画像に、書類3が撮影される角度である。所定の角度は、最適角度である。より好ましくは所定の角度は、撮影部121による撮影エリアに書類3が収まり、かつ書類3を撮影した画像データがエビデンスデータとしての画質を備えている場合の、筐体152と表示部105との内角である。
【0029】
図5を参照して、第1の実施形態において、画像データから最適角度を判定する方法を概説する。図5に示す各図は、例えば、図1および図2に示す状態で、書類3をキーボード104aの上に置かずに、撮影部121で筐体152を撮影した画像データである。
【0030】
図5(a)は、撮影角度θが最適角度の場合の画像データである。図5(a)に示す画像データ11aは、キーボードの全体が撮影されており、キーボード以外の部分が少ない。図5(a)における撮影角度θで、キーボードの上に書類3を設置して撮影すると、書類3は広い領域に投影されるので、書類3に印字された文字を読み取れる可能性が高い。従って、この撮影角度θで撮影した画像データ11aは、エビデンスデータとしての画質を備えていると考えられる。
【0031】
一方、図5(b)および(c)に示す画像データは、エビデンスデータとしての画質を備えていない場合の撮影例である。図5(b)は、撮影角度θが最適角度より大きい場合の画像データである。図5(b)に示す画像データ11aは、キーボードの全体が撮影されているものの、図6(a)に比べて、キーボードが撮影された領域が小さく、キーボード以外の部分が大きい。この角度で書類3を撮影した場合、書類3に印字された文字が小さくなり、画像データ11aから文字を読み取るのが困難になるおそれがある。従って、エビデンスデータとしての画質を備えていないと考えられる。
【0032】
図5(c)は、撮影角度θが最適角度より小さい場合の画像データである。図5(c)に示す画像データ11aは、キーボードの一部しか撮影されておらず、図5(a)に比べてキーボードの領域が広いものの、キーボード全体が撮影されていない。この角度で書類3を撮影した場合、書類3の全体を撮影することができず、エビデンスデータとしての画質を備えていないと考えられる。
【0033】
第1の実施形態に係る情報処理装置1においては、情報処理装置1に固定された撮影部121によって撮影された画像データにおいて、情報処理装置1の筐体152が、図5(a)に示すように撮影されている場合、撮影角度θが最適角度であると判定する。
【0034】
第1の実施形態に係る情報処理装置1の記憶装置107には、情報処理プログラムが記憶されるとともに、図6に示すように、記憶装置107は、画像データ記憶部11、基準データ記憶部12および保存画像データ記憶部13を備える。また、情報処理プログラムが情報処理装置1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、取得手段21、角度判定手段22、判定結果表示手段23、プレビュー手段24および保存手段25が情報処理装置1に実装される。
【0035】
画像データ記憶部11は、記憶装置107のうち、撮影部121および画像データ生成部122によって生成された画像データ11aが記憶された記憶領域である。
【0036】
基準データ記憶部12は、記憶装置107のうち、基準データが記憶された記憶領域である。基準データは、筐体152と表示部105とが所定の角度の場合に、撮影部121によって撮影された画像における、筐体121の形状に関するデータである。第1の実施形態において基準データは、筐体152の上に書類3が設置されていない状態で、撮影角度が最適角度の場合に撮影された画像に基づいて取得される。
【0037】
基準データ記憶部12には、筐体エッジ位置データ12aおよび筐体エッジ距離データ12bが記憶されている。筐体エッジ位置データ12aは、画像データ11aにおける筐体のエッジの位置に基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定するための基準データである。筐体エッジ距離データ12bは、画像データ11aにおける筐体152のエッジの距離に基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定するための基準データである。
【0038】
筐体エッジ位置データ12aは、例えば、図7(a)に示すデータ構造を備える。筐体エッジ位置データ12aは、筐体のエッジ位置の上限値および下限値の各データを備えている。筐体エッジ距離データ12bは、例えば、図7(b)に示すデータ構造を備える。筐体エッジ距離データ12bは、筐体のエッジ距離の上限値および下限値の各データを備える。
【0039】
ここで図8を参照して、筐体152のエッジ位置およびエッジ距離を説明する。図8は、任意の撮影角度θで、撮影部121で撮影した画像データである。図8に示す例において、Y1上限値およびY1下限値の各Y軸座標の値はそれぞれ、筐体エッジ位置データ12aの上限値および下限値に対応する。Y1筐体エッジ位置は、画像データにおいて、筐体121のヒンジ部151に対向する辺のエッジのY軸座標の値である。筐体エッジ位置データ12aの上限値は、最適角度に幅がある場合であって、最適角度が最大値の場合の筐体のエッジ位置のデータである。下限値は、最適角度が最小値の場合の筐体のエッジ位置のデータである。
【0040】
筐体エッジ距離は、筐体152においてヒンジ部151と直交する辺の距離である。なお、図8に示す図においては、撮影部121から撮影しているので、筐体エッジ距離l1およびl2の各辺は、ヒンジ部151と直交していないが、図4に示すように、筐体152は上から観察すると矩形である。第1の実施形態においては、筐体エッジ距離l1およびl2を足した筐体エッジ距離lについて、筐体エッジ距離データ12bと比較する場合について説明する。
【0041】
なお、筐体エッジ距離を比較する別の実施例としては、筐体エッジ距離データ12bが、図8の左側の筐体エッジと右側の筐体エッジのそれぞれについて上限値および下限値を備え、筐体エッジ距離l1およびl2のそれぞれが、筐体エッジ距離データと比較される方法も考えられる。
【0042】
保存画像データ記憶部13は、記憶装置107のうち保存画像データ13aが記憶された記憶領域である。保存画像データ13aは、ユーザによって入力部104から保存の指示が入力された画像データである。第1の実施形態においては、保存画像データ13aは、角度判定手段22によって最適角度であると判定された場合の画像データであるので、エビデンスデータとしての画質を満たしていると考える。
【0043】
取得手段21は、撮影部121によって撮影された電気信号に基づいて、画像データ生成部122で生成された画像データ11aを取得して、画像データ記憶部11に記憶する。
【0044】
角度判定手段22は、画像データ11aから筐体152の形状を取得するとともに記憶装置107から基準データを読み出す。さらに角度判定手段22は、画像データ11aから取得された筐体152の形状と基準データとを比較して、筐体152と表示部105との撮影角度θが最適角度であるかを判定する。
【0045】
角度判定手段22は、画像データ11aから、筐体152のヒンジ部151に対向する辺のエッジを抽出して、そのエッジのY軸座標を取得する。角度判定手段22は、筐体エッジ位置データ12aを読み出して、取得したY軸座標が、筐体エッジ位置データ12aの上限値と下限値の範囲内に収まっているかを判定する。さらに角度判定手段22は、画像データ11aから、ヒンジ部151に直交する辺のエッジを抽出して、そのエッジ部分の長さを取得する。このとき、ヒンジ部151と直交する辺は2つあるので、各エッジ部分の長さを足して、画像データ11aにおけるエッジ距離とする。角度判定手段22は、筐体エッジ距離データ12bを読み出して、算出したエッジ距離が、筐体エッジ距離データ12bの上限値と下限値の範囲内に収まっているかを判定する。
【0046】
角度判定手段22は、エッジ位置およびエッジ距離が、基準データの範囲内に収まっている場合、撮影角度θが最適角度であると判定する。一方、いずれかが収まっていない場合、撮影角度θが最適角度でないと判定する。
【0047】
なお、角度判定手段22で用いられるエッジ検出処理について、具体的な方法は様々な技術が考えられる。角度判定手段22は例えば、情報処理装置1の筐体の色を予め取得し、画像データ11aの色調の変化に基づいて、筐体のエッジを取得する。
【0048】
判定結果表示手段23は、角度判定手段22による判定結果を表示部105に表示する。角度判定手段22によって、撮影角度θが最適角度でないと判定された場合、判定結果表示手段23は、撮影角度θの変更を促すメッセージを表示部105に表示する。角度判定手段22によって、撮影角度θが最適角度であると判定された場合、判定結果表示手段23は、例えば、書類の設置を促すメッセージを表示部105に表示する。
【0049】
図9を参照して、角度判定手段22および判定結果表示手段23の処理を説明する。まずステップS101において角度判定手段22は、画像データ11aを取得する。ステップS102において角度判定手段22は、筐体152のエッジを検出する。ここで検出するエッジは、ヒンジ部151に対向する辺のエッジと、ヒンジ部151に直交する辺のエッジである。
【0050】
ステップS103において、ヒンジ部151に対向する辺のエッジについて、Y軸方向の座標を算出する。さらにステップS104において、ヒンジ部151に直交する辺のエッジについて、2つの辺のエッジの距離を足して、エッジ距離を算出する。
【0051】
次にステップS105において角度判定手段22は、ステップS103で算出したエッジのY軸座標と、ステップS104で算出したエッジ距離とが、所定値内であるか否かを判定する。このとき角度判定手段22は、記憶装置107から筐体エッジ位置データ12aを読み出して、ステップS103で算出したエッジのY軸座標が筐体エッジ位置データ12aの上限値と下限値の範囲内であるかを判定する。さらに、角度判定手段22は、記憶装置107から筐体エッジ距離データ12bを読み出して、ステップS104で算出したエッジ距離が筐体エッジ距離データ12bの上限値と下限値の範囲内であるかを判定する。
【0052】
ステップS105においてエッジのY軸座標とエッジ距離が、ともに範囲内であると判定された場合、角度判定手段22は、撮影角度θが最適角度であると判断する。ステップS106において判定結果表示手段23は、例えば、「書類を設置してください」とメッセージを出力する。また判定結果表示手段23は、「ディスプレイの角度が正しいです」と表示しても良い。
【0053】
一方ステップS105においてエッジのY軸座標とエッジ距離の少なくともいずれかが範囲内でないと判定された場合、ステップS107に進む。ステップS107において、エッジのY軸座標が筐体エッジ位置データ12aの上限値よりも大きい場合、角度判定手段22は撮影角度θが最適角度よりも小さいと判断する。ステップS107において判定結果表示手段23は、「ディスプレイ角度を大きくしてください」と、ユーザに撮影角度θを大きくする操作を促すメッセージを表示する。
【0054】
ステップS107において、エッジのY軸座標が筐体エッジ位置データ12aの下限値よりも小さい場合、角度判定手段22は撮影角度θが最適角度よりも大きいと判断する。ステップS108において判定結果表示手段23は、「ディスプレイ角度を小さくしてください」と、ユーザに撮影角度θを小さくする操作を促すメッセージを表示する。
【0055】
プレビュー手段24は、画像データ11aを表示部105に表示して、ユーザに撮影部121による撮影画像を認識させる。プレビュー手段24は、逐次画像データ11aを表示部105に表示することにより、撮影部121による撮影状況をリアルタイムにユーザに知らせることができる。
【0056】
保存手段25は、ユーザから画像データを保存する指示が入力されると、その入力された時点の画像データ11aを、保存画像データ13aとして保存画像データ記憶部13に記憶する。この保存画像データ13aは、撮影角度θが最適角度であって、エビデンスデータとしての画質を備えている可能性の高い画像データである。また、保存手段25は、画像データ11aから書類3の部分のみをトリミングして保存画像データ13aを生成しても良い。さらに保存手段25は、書類3の部分を台形補正して、書類3と相似形となる矩形の形状に変換して保存画像データ13aを生成しても良い。
【0057】
このように第1の実施形態において情報処理装置1は、書類を設置する前の状態で撮影された画像データ11aにおける情報処理装置1のエッジの情報と、基準データと比較することにより、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定することができる。また撮影角度θが最適角度でない場合、情報処理装置1は、表示部105の開閉角度が最適角度になるように、ユーザに調整を促すことができる。
【0058】
このとき、第1の実施形態において情報処理装置1は、最適角度であるかを判定する際、画像データ11aにおける情報処理装置1のエッジのうち、ヒンジ部151に対向する辺のエッジと、ヒンジ部151に直交する辺のエッジのいずれか一つ以上を用いる。また、筐体152の辺のうちヒンジ部151側の辺のエッジを用いても良い。
【0059】
また、第1の実施形態に係る情報処理装置1において、ヒンジ部152に直交する辺のエッジについては、距離で判定したが、エッジの位置で判定しても良い。この場合、例えばエッジの各端の座標に基づいて判断する方法が考えられる。
【0060】
また、第1の実施形態に係る情報処理装置1は、予め、最適角度で撮影した場合の筐体152のエッジの形状を記憶しこのエッジの形状と、画像データ11aにおけるエッジの形状とを比較して、最適角度であるか否かを判定しても良い。
【0061】
また、第1の実施形態においては、筐体152のうち、情報処理装置1のハードディスク等が格納された本体部の形状に基づいて撮影角度を判断するが、撮影角度が最適角度で撮影した場合の画像データにおいて、情報処理装置1のいずれかの部分が含まれる場合、その部分を基準データとして撮影角度を判断しても良い。
【0062】
このように、第1の実施形態に係る情報処理装置1によれば、情報処理装置1の形状の情報を用いて予め最適角度であるか否かを判定してからユーザに画像データの保存を促すことにより、適切な書類の撮影データを取得することができる。
【0063】
(第2の実施形態)
第2の実施形態においては、書類3を設置した状態で、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定する場合について説明する。第2の実施形態に係る情報処理装置1aは、撮影部121で撮影した画像データにおける筐体152の形状または書類3の形状に基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定する。
【0064】
図10に示す第2の実施形態に係る情報処理装置1aは、図6に示す第1の実施形態に係る情報処理装置1と比べて、基準データ記憶部12に記憶されるデータおよび角度判定手段22aが異なる。
【0065】
図11を参照して、第2の実施形態において、画像データから最適角度を判定する方法を概説する。図11に示す各図は、例えば、図1および図2に示す状態で、書類3をキーボード104aの上に置いて、撮影部121で筐体152を撮影した画像データである。なお、図11(a)ないし(c)において、点線部分は、筐体152のエッジの部分である。この点線部分は、筐体152の上に書類3が設置されることによって撮影されない部分を、説明のために付したものである。
【0066】
図11(a)は、撮影角度θが最適角度の場合の画像データである。図11(a)に示す画像データ11aは、書類3の全体が撮影されており、余白部分が少ない。この撮影角度θで撮影された画像データは、書類3に印字された文字が読み取られる可能性が高く、エビデンスデータとしての画質を備えていると考えられる。
【0067】
一方、図11(b)および(c)に示す画像データは、エビデンスデータとしての画質を備えていない場合の例である。図11(b)は、撮影角度θが最適角度より大きい場合の画像データである。図11(b)に示す画像データ11aは、書類3の全体が撮影されているものの、図11(a)に比べて、書類3の撮影された領域が小さく、書類3以外の部分が大きい。この角度で書類3を撮影した場合、書類3に印字された文字が小さくなり、画像データ11aから文字を読み取るのが困難になるおそれがある。従って、エビデンスデータとしての画質を備えていないと考えられる。
【0068】
図11(c)は、撮影角度θが最適角度より小さい場合の画像データである。図11(c)に示す画像データ11aは、書類3の一部しか撮影されておらず、図11(a)に比べて書類3の領域が広いものの、書類3の全体が撮影されない。この角度で書類3を撮影した場合、書類3の全体を撮影することができず、エビデンスデータとしての画質を備えていないと考えられる。
【0069】
第2の実施形態において基準データは、筐体152の上に書類3が設置され、筐体152と表示部105とが所定の角度で撮影された画像における、筐体152または書類3の形状に関するデータである。第2の実施形態に係る基準データは、所定の角度で撮影された画像における、筐体152のエッジの位置のデータと、書類3のエッジの位置のデータと、エッジの距離のデータと、のいずれか一つ以上である。基準データはさらに、筐体152のエッジの距離のデータを含んでいても良い。第2の実施形態において基準データは、筐体152の上に書類3が設置された状態で、撮影角度が最適角度の場合に撮影された画像に基づいて取得される。
【0070】
第2の実施形態において基準データ記憶部12には、ヒンジ位置データ12c、書類エッジ位置データ12dおよび書類エッジ距離データ12eが記憶されている。ヒンジ位置データ12cは、画像データ11aにおけるヒンジ部151の位置に基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定するための基準データである。書類エッジ位置データ12dおよび書類エッジ距離データ12eは、画像データ11aにおける書類3のエッジの位置および距離に基づいて、書類の設置位置が正しいかを判定するための基準データである。
【0071】
ヒンジ位置データ12cは、例えば、図12(a)に示すデータ構造を備える。ヒンジ位置データ12cは、ヒンジ151の位置の上限値および下限値の各データを備える。書類エッジ位置データ12dは、図12(b)に示すように、書類3のエッジ位置の上限値および下限値の各データを備える。書類エッジ距離データ12eは、図12(c)に示すように、書類3のエッジ距離の上限値および下限値の各データを備える。
【0072】
ここで図13を参照して、筐体152のヒンジ位置、書類3のエッジ位置およびエッジ距離を説明する。図13は、任意の撮影角度θで、撮影部121で撮影した画像データである。図13においては、キーボード104aの上に書類3が設置されている。図13に示す例において、Y2上限値およびY2下限値の各Y軸座標の値はそれぞれ、ヒンジ位置データ12cの上限値および下限値に対応する。Y2ヒンジ位置は、画像データにおいて、筐体121のヒンジ部151のY軸座標の値である。図13に示す例では特に、ヒンジ部151の筐体152側のエッジ部分を、ヒンジ位置としている。ヒンジ位置データ12cの上限値は、最適角度に幅がある場合であって、最適角度が最大値の場合のヒンジの位置のデータである。下限値は、最適角度が最小値の場合のヒンジの位置のデータである。
【0073】
Y3上限値およびY3下限値の各Y軸座標の値はそれぞれ、書類エッジ位置データ12dの上限値および下限値に対応する。Y3書類エッジ位置は、画像データにおいて、書類3のエッジのうち、筐体121のヒンジ部151に遠い辺のエッジのY軸座標の値である。書類エッジ位置データ12dの上限値は、最適角度に幅がある場合であって、最適角度が最大値の場合の書類のエッジ位置のデータである。下限値は、最適角度が最小値の場合の書類のエッジ位置のデータである。
【0074】
書類エッジ距離は、書類3においてヒンジ部151と略直交する辺の距離である。ここで、書類3は、ヒンジ部151と平行に設置されることが好ましいが、手動で書類を設置するため、平行であるとは限らない。そこで、第2の実施形態において、書類3の長辺について、ヒンジ部151と略平行であると表記するとともに、書類3の短辺について、ヒンジ部151と略直交であると表記する。
【0075】
図13に示す図においては、撮影部121から撮影しているので、書類エッジ距離l3およびl4の各辺は、図4に示すように、書類3は上から観察すると矩形である。第2の実施形態においては、書類エッジ距離l3およびl4を足した書類エッジ距離lPについて、書類エッジ距離データ12eと比較する場合について説明する。書類エッジ距離データ12eの上限値は、最適角度に幅がある場合であって、最適角度が最大値の場合の書類エッジ位置l3と筐体エッジ距離l4を足した距離のデータである。下限値は、最適角度が最小値の場合の書類エッジ位置l3と筐体エッジ距離l4を足した距離のデータである。
【0076】
書類エッジ距離を比較する別の実施例としては、書類エッジ距離データ12eが、図13の左側の書類エッジと右側の書類エッジのそれぞれについて上限値および下限値を備え、書類エッジ距離l3およびl4のそれぞれが、書類エッジ距離データと比較される方法も考えられる。
【0077】
角度判定手段22aは、画像データ11aから筐体152または書類3の形状を取得するとともに記憶装置107から基準データを読み出す。さらに角度判定手段22は、画像データ11aから取得された筐体152または書類3の形状と基準データとを比較して、筐体152と表示部105との撮影角度θが最適角度であるかを判定する。
【0078】
角度判定手段22aは、画像データ11aから、ヒンジ部151のエッジを抽出して、そのエッジのY軸座標を取得する。角度判定手段22aは、ヒンジ位置データ12cを読み出して、取得したY軸座標が、ヒンジ位置データ12cの上限値と下限値の範囲内に収まっているかを判定する。さらに角度判定手段22aは、画像データ11aから、書類3のエッジのうち、ヒンジ部151に遠くかつ略平行のエッジを抽出して、そのエッジのY軸座標を取得する。角度判定手段22aは、書類エッジ位置データ12dを読み出して、取得したY軸座標が、書類エッジ位置データ12dの上限値と下限値の範囲内に収まっているかを判定する。さらに角度判定手段22aは、書類3のエッジのうち、ヒンジ部151に略直交する辺のエッジを抽出して、そのエッジ部分の長さを取得する。このとき、ヒンジ部151と略直交する辺は2つあるので、各エッジ部分の長さを足して、画像データ11aにおけるエッジ距離とする。角度判定手段22aは、書類エッジ距離データ12eを読み出して、算出したエッジ距離が、書類エッジ距離データ12eの上限値と下限値の範囲内に収まっているかを判定する。
【0079】
角度判定手段22aは、ヒンジ位置、書類のエッジ位置およびエッジ距離が、基準データの範囲内に収まっている場合、撮影角度θが最適角度であると判定する。一方、いずれかが収まっていない場合、角度判定手段22aは、撮影角度θが最適角度でないと判定する。
【0080】
図14を参照して、角度判定手段22aおよび判定結果表示手段23の処理を説明する。まずステップS201において角度判定手段22aは、画像データ11aを取得する。ステップS202において角度判定手段22aは、情報処理装置1のヒンジ部151のエッジを検出する。ここで検出するヒンジ部151のエッジは、ヒンジ部151の書類3側のエッジである。ステップS203において、ステップS202で検出したヒンジ部151のエッジについて、Y軸方向の座標を算出する。
【0081】
次にステップS204において角度判定手段22aは、ステップS203で算出したヒンジ部151のY軸座標が、所定値内であるか否かを判定する。このとき角度判定手段22aは、記憶装置107からヒンジ位置データ12cを読み出して、ステップS203で算出したヒンジ部151のY軸座標がヒンジ位置データ12cの上限値と下限値の範囲内であるかを判定する。
【0082】
ステップS204において、ヒンジ部151のY軸座標が所定値内でないと判定されると、判定結果表示手段23は、「ディスプレイ角度を変更してください」と表示し、ステップS201に戻る。このとき、判定結果表示手段23はさらに、ヒンジ部151のY軸座標が、ヒンジ位置データ12cの上限値を超過しているのか、あるいは下限値未満なのかに従って、ディスプレイ角度を変更する方向を表示しても良い。
【0083】
ステップS204において、ヒンジ部151のY軸座標が所定値内であると判定されると、ステップS206において角度判定手段22aは、書類3のエッジを検出する。ステップS207において角度判定手段22aは、書類のエッジのうち、ヒンジ部151に略平行で遠い辺のエッジについて、Y軸方向の座標を算出する。さらに、ステップS208において角度判定手段22aは、ヒンジ部151に略直交する辺のエッジについて、2つの辺のエッジの距離を足して、エッジ距離を算出する。
【0084】
次にステップS209において角度判定手段22aは、ステップS207で算出したエッジのY軸座標と、ステップS208で算出したエッジ距離とが、所定値内であるか否かを判定する。このとき角度判定手段22aは、記憶装置107から書類エッジ位置データ12dを読み出して、ステップS207で算出したエッジのY軸座標が書類エッジ位置データ12dの上限値と下限値の範囲内であるかを判定する。さらに、角度判定手段22aは、記憶装置107から書類エッジ距離データ12bを読み出して、ステップS208で算出したエッジ距離が書類エッジ距離データ12dの上限値と下限値の範囲内であるかを判定する。
【0085】
ステップS209においてエッジのY軸座標とエッジ距離が、ともに範囲内であると判定された場合、角度判定手段22aは、撮影角度θが最適角度であり、書類の位置も適切であると判断する。ステップS210において判定結果表示手段23は、例えば、「書類位置が正しい」とメッセージを出力する。また判定結果表示手段23は、「撮影指示を入力してください」と表示して、ユーザに保存画像データの撮影指示の入力を促しても良い。
【0086】
一方ステップS209においてエッジのY軸座標とエッジ距離の少なくともいずれかが範囲内でないと判定された場合、ステップS211に進む。ステップS211において判定結果表示手段23は、「書類位置を変更してください」と書類位置を正すためのメッセージを表示する。このとき、判定結果表示手段23はさらに、各データの上限値を超過しているのか、あるいは下限値未満なのかに従って、書類位置を変更する方向を表示しても良い。
【0087】
このように第2の実施形態に係る情報処理装置1aによれば、情報処理装置1aの形状の情報と書類3の形状の情報を用いて、予め最適角度であるか否か、また書類の設置位置が適切か否かを判定してからユーザに画像データの保存を促すことにより、適切な書類の撮影データを取得することができる。
【0088】
以上説明した少なくとも一つの実施形態に係る情報処理装置は、適切な書類の撮影データを取得することができる。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理装置
3 書類
11 画像データ記憶部
12 基準データ記憶部
13 保存画像データ記憶部
21 取得手段
22 角度判定手段
23 判定結果表示手段
24 プレビュー手段
25 保存送信手段
101 中央処理制御装置
102 ROM
103 RAM
104 入力装置
105 表示部
106 通信制御装置
107 記憶装置
108 リムーバブルディスク
109 入出力インタフェース
110 バス
121 撮影部
122 画像データ変換部
151 ヒンジ部
152 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と表示部とが開閉可能に接続され、前記表示部に撮影部が固定された情報処理装置において、
前記筐体と前記表示部とが所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影された画像における、前記筐体の形状に関する基準データが記憶された記憶装置と、
前記撮影部によって撮影された画像データを取得して、前記記憶装置に記憶する取得手段と、
前記画像データから前記筐体の形状を取得するとともに前記記憶装置から前記基準データを読み出して、取得された前記筐体の形状と前記基準データとを比較して、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であるかを判定する角度判定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記基準データは、前記所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影された画像における、前記筐体のエッジの位置のデータと、前記エッジの距離のデータと、のいずれか一つ以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記基準データは、前記筐体の上に書類が設置され、前記筐体と前記表示部とが前記所定の角度で撮影された画像における、前記筐体または前記書類の形状に関するデータであって、
前記基準データは、前記所定の角度で撮影された画像における、前記筐体のエッジの位置のデータと、前記エッジの距離のデータと、前記書類のエッジの位置のデータと、前記エッジの距離のデータと、のいずれか一つ以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定の角度は、前記筐体の上に書類を設置し前記撮影部で前記書類を撮影した際、前記撮影部によって撮影された画像に、前記書類が撮影される角度である
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
筐体と表示部とが開閉可能に接続され、前記表示部に撮影部が固定されたコンピュータに用いられるプログラムであって、
前記コンピュータは、前記筐体と前記表示部とが所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影された画像における、前記筐体の形状に関する基準データが記憶された記憶装置を備え、
前記コンピュータに、前記撮影部によって撮影された画像データから前記筐体の形状を取得するとともに、前記筐体と前記表示部とが前記所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影された画像における、前記筐体の形状に関する基準データを読み出して、取得された前記筐体の形状と前記基準データとを比較して、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であるかを判定する角度判定手順を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−4958(P2012−4958A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139645(P2010−139645)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】