説明

情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム

【課題】データの通信、およびデータの記録または再生の機能を有する装置において、消費電力を低減する。
【解決手段】通信部26は、基地局を介して通信を行う。HDD27は、ハードディスク27Bに対するデータの記録または再生を行う。記録再生部28は、通信部26とHDD27への電源の供給を制御する。例えば、記録再生部28は、HDD27が楽曲データの再生を行う場合、HDD27への電源の供給を許可するとともに、通信部26への電源の供給を不許可にし、通信部26が通信を行う場合、通信部26への電源の供給を許可するとともに、HDD27への電源の供給を不許可にする。本発明は、例えば、通信機能付き記録再生装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、データの通信、およびデータの記録または再生の機能を有する装置において、消費電力を低減することができるようにする情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機を利用した音楽配信サービスが数多く提供されており、受信した音楽(楽曲)を、楽曲の再生や記録を行うオーディオ機能が搭載された携帯電話機を利用して聴くユーザも増えてきた。一方、従来のオーディオ機能に絞った携帯端末(いわゆるウォークマン(商標)など)に、携帯電話機などの通信機能が搭載され、通話したり、音楽配信サービスを受けることができる携帯端末も提案されている。
【0003】
このような携帯端末においては、従来のオーディオ機能に絞った携帯端末では実現できなかった便利な機能(例えば、楽曲の再生とともに電子メールの受信または送信を行うことができる機能)を有する一方で、従来のオーディオプレーヤでは考慮されていなかった問題点も生じてくる。
【0004】
例えば、携帯端末が、オーディオ機能を有するHDD(Hard Disk Drive)と、通話機能を有する通信部とを備える場合、HDDと通信部のそれぞれが大電力(例えば、1W以上)を必要とするため、HDDと通信部が同時に動作されると、携帯端末の消費電力のピーク値は極めて大きくなる。
【0005】
ところで、ドライブに記録媒体が装着されていない場合、ドライブへの電力の供給を停止し、ドライブの待機電力をゼロにすることで、消費電力を低減する情報処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−206530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、オーディオ機能と通話機能を有する携帯端末において、消費電力を低減することは提案されていなかった。即ち、このような携帯端末において、例えば、充電電池を長持ちさせたい(1回の充電による携帯端末の動作時間を長くしたい)というユーザの要望は満たされていなかった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、データの通信、およびデータの記録または再生の機能を有する装置において、消費電力を低減することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の情報処理装置は、記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生手段と、通信を行う通信手段と、記録再生手段および通信手段への電源の供給を制御する制御手段とを備え、制御手段は、記録再生手段がデータの再生を行う場合、記録再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、通信手段が通信を行う場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、記録再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0009】
この情報処理装置には、記録再生手段により記録媒体から再生されたデータ、または記録媒体に記録させるデータを記憶する記憶手段をさらに設けることができる。
【0010】
通信手段は、他の情報処理装置からデータを受信し、制御手段は、記録再生手段が通信手段により受信されたデータを記録媒体に記録する場合、記録再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にすることができる。
【0011】
情報処理装置には、電源を供給する複数の電源供給手段をさらに設け、複数の電源供給手段のうちのいずれか1つが、記録再生手段と通信手段に電源を供給することができる。
【0012】
本発明の第1の情報処理方法は、記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生ステップと、通信を行う通信ステップと、記録再生手段および通信手段への電源の供給を制御する制御ステップとを含み、制御ステップの処理は、記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、記録再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、通信ステップの処理により通信が行われる場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、記録再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0013】
本発明の第1のプログラムは、記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生ステップと、通信を行う通信ステップと、記録再生手段および通信手段への電源の供給を制御する制御ステップとを含み、制御ステップの処理は、記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、記録再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、通信ステップの処理により通信が行われる場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、記録再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の情報処理装置は、記録媒体に記録されている第2のデータを再生する再生手段と、再生手段により再生された第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段と、蓄積手段から第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力手段と、第1のデータの通信を行う通信手段と、再生手段および通信手段への電源の供給を制御する電源制御手段とを備え、電源制御手段は、出力手段により第2のデータが出力されている間に、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0015】
通信手段による通信を制御する通信制御手段をさらに備え、通信制御手段は、通信手段への電源の供給が不許可にされるとき、第1のデータの通信を中断させ、その通信を中断させた第1のデータの位置を記憶し、その後に通信手段への電源の供給が許可されるとき、第1のデータの位置から、第1のデータの通信を行わせる
ことを特徴とする。
【0016】
本発明の第2の情報処理方法は、記録媒体から第2のデータを再生する再生ステップと、蓄積手段から第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップと、第1のデータの通信を行う通信ステップと、再生手段および通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップとを含み、電源制御ステップの処理は、出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0017】
本発明の第2のプログラムは、記録媒体から第2のデータを再生する再生ステップと、蓄積手段から第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップと、第1のデータの通信を行う通信ステップと、再生手段および通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップとを含み、電源制御ステップの処理は、出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、再生手段への電源の供給を不許可にすることを特徴とする。
【0018】
本発明の第1の情報処理装置および第1の情報処理方法、並びに第1のプログラムにおいては、記録再生手段がデータの再生を行う場合、記録再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、通信手段が通信を行う場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、記録再生手段への電源の供給を不許可にする。
【0019】
本発明の第2の情報処理装置および第2の情報処理方法、並びに第2のプログラムにおいては、蓄積手段に蓄積されたデータが出力されている間に、蓄積手段に蓄積されるデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、再生手段への電源の供給を許可するとともに、通信手段への電源の供給を不許可にし、蓄積手段に蓄積されるデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、通信手段への電源の供給を許可するとともに、再生手段への電源の供給を不許可にする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、データの通信、およびデータの記録または再生の機能を有する装置において、消費電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0022】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0023】
請求項1に記載の情報処理装置は、
他の情報処理装置と通信を行う情報処理装置(例えば、図1の記録再生装置12)において、
記録媒体(例えば、図2のハードディスク27B)に対するデータ(例えば、楽曲データ)の記録または再生を行う記録再生手段(例えば、図2のHDD27)と、
前記通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)と、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御手段(例えば、図2の記録再生部28)と
を備え、
前記制御手段は、前記記録再生手段がデータの再生を行う場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記通信手段が前記通信を行う場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0024】
請求項2に記載の情報処理装置は、
前記記録再生手段により前記記録媒体から再生されたデータ、または前記記録媒体に記録させるデータを記憶する記憶手段(例えば、図4のバッファRAM113)
をさらに備える
ことを特徴とする。
【0025】
請求項3に記載の情報処理装置は、
前記通信手段は、前記他の情報処理装置から前記データを受信し(例えば、図12のステップS42の処理)、
前記制御手段は、前記記録再生手段が前記通信手段により受信されたデータを前記記録媒体に記録する場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図11のステップS35の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図11のステップS34の処理)
ことを特徴とする。
【0026】
請求項4に記載の情報処理装置は、
電源を供給する複数の電源供給手段(例えば、図13のDC/DCコンバータ201と電源回路22C)
をさらに備え、
複数の前記電源供給手段のうちのいずれか1つ(例えば、図13のDC/DCコンバータ201)が、前記記録再生手段と前記通信手段に前記電源を供給する
ことを特徴とする。
【0027】
請求項5に記載の情報処理方法は、
記録媒体(例えば、図2のハードディスク27B)に対するデータ(例えば、楽曲データ)の記録または再生を行う記録再生手段(例えば、図2のHDD27)と、他の情報処理装置と通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)とを備える情報処理装置(例えば、図2の記録再生装置12)の情報処理方法において、
前記記録媒体に対する前記データの記録または再生を行う記録再生ステップ(例えば、図9のステップS12)と、
前記通信を行う通信ステップ(例えば、図10のステップS23,S24,S26)と、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御ステップ(例えば、図8のステップS3,S4,S6,S7)と
を含み、
前記制御ステップの処理は、前記記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記通信ステップの処理により前記通信が行われる場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0028】
請求項6に記載のプログラムは、
記録媒体(例えば、図2のハードディスク27B)に対するデータ(例えば、楽曲データ)の記録または再生を行う記録再生手段(例えば、図2のHDD27)と、他の情報処理装置と通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)とを備える情報処理装置(例えば、図2の記録再生装置12)を制御するコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記記録媒体に対する前記データの記録または再生を行う記録再生ステップ(例えば、図9のステップS12)と、
前記通信を行う通信ステップ(例えば、図10のステップS23,S24,S26)と、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御ステップ(例えば、図8のステップS3,S4,S6,S7)と
を含み、
前記制御ステップの処理は、前記記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記通信ステップの処理により前記通信が行われる場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0029】
請求項7に記載の情報処理装置は、
他の情報処理装置と第1のデータ(例えば、電子メール)の通信を行う情報処理装置(例えば、図1の記録再生装置12)において、
記録媒体(例えば、図2のハードディスク27B)に記録されている第2のデータ(例えば、楽曲データ)を再生する再生手段(例えば、図2のHDD27)と、
前記再生手段により再生された第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段(例えば、図4のバッファRAM113)と、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力手段(例えば、図4のRAMI/F122)と、
前記第1のデータの通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)と、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御手段(例えば、図4のCPU102)と
を備え、
前記電源制御手段は、前記出力手段により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0030】
請求項8に記載の情報処理装置は、
前記通信手段による通信を制御する通信制御手段(例えば、図3のマイコン72)
をさらに備え、
前記通信制御手段は、前記通信手段への電源の供給が不許可にされるとき、前記第1のデータの通信を中断させ、その通信を中断させた第1のデータの位置を記憶し(例えば、図10のステップS29の処理)、その後に前記通信手段への電源の供給が許可されるとき、前記第1のデータの位置から、前記第1のデータの通信を行わせる(例えば、図10のステップS26の処理)
ことを特徴とする。
【0031】
請求項9に記載の情報処理方法は、
他の情報処理装置と第1のデータ(例えば、電子メール)の通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)、記録媒体に記録されている第2のデータ(例えば、楽曲データ)を再生する再生手段(例えば、図2のHDD27)、および前記第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段(例えば、図4バッファRAM113)を備える情報処理装置(例えば、図2の記録再生装置12)の情報処理方法において、
前記記録媒体から前記第2のデータを再生する再生ステップ(例えば、図9のステップS12)と、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップ(例えば、図9のステップS13)と、
前記第1のデータの通信を行う通信ステップ(例えば、図10のステップS23,S24,S26)と、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップ(例えば、図8のステップS3,S4,S6,S7)と
を含み、
前記電源制御ステップの処理は、前記出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0032】
請求項10に記載のプログラムは、
他の情報処理装置と第1のデータ(例えば、電子メール)の通信を行う通信手段(例えば、図3の選択部73)、記録媒体に記録されている第2のデータ(例えば、楽曲データ)を再生する再生手段(例えば、図2のHDD27)、および前記第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段(例えば、図4バッファRAM113)を備える情報処理装置(例えば、図2の記録再生装置12)を制御するコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記記録媒体から前記第2のデータを再生する再生ステップ(例えば、図9のステップS12)と、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップ(例えば、図9のステップS13)、
前記第1のデータの通信を行う通信ステップ(例えば、図10のステップS23,S24,S26)と、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップ(例えば、図8のステップS3,S4,S6,S7)と
を含み、
前記電源制御ステップの処理は、前記出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS4の処理)、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし(例えば、図8のステップS3の処理)、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに(例えば、図8のステップS7の処理)、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする(例えば、図8のステップS6の処理)
ことを特徴とする。
【0033】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明を適用した通信システムの構成例を示している。
【0035】
図1の通信システム1は、携帯キャリアの基地局11と記録再生装置12から構成される。記録再生装置12は、基地局11を介して、電子メールの送受信、通話、または楽曲のデータ(楽曲データ)のダウンロードなどを行う。また、記録再生装置12は、ダウンロードした楽曲データを記録したり、再生する。
【0036】
図2は、図1の記録再生装置12の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0037】
図2の記録再生装置12は、電源蓄積部21、電源供給部22、電池23、スイッチ24と25、通信部26、HDD(Hard Disk Drive)27、記録再生部28、アンテナ29、マイクロホン30、音声出力部31、操作部32、並びに表示出力部33から構成される。
【0038】
電源蓄積部21には、外部から直流電源が供給され、電源蓄積部21は、その直流電源を充電し、電力を電源供給部22に供給する。電源供給部22は、電源回路22A乃至22Cから構成され、電源供給部22には、外部、電源蓄積部21、またはリチウムイオン電池などの電池23から電源が供給される。電源供給部22の電源回路22Aには、電源ライン26Aが接続され、電源回路22Aは、電源ライン26Aとスイッチ24を介して通信部26に電源を供給する。
【0039】
また、電源供給部22の電源回路22Bには、電源ライン27Aが接続され、電源回路22Bは、電源ライン27Aとスイッチ25を介してHDD27に電源を供給する。さらに、電源供給部22の電源回路22Cには、電源ライン28Aが接続され、電源回路22Cは、電源ライン28Aを介して記録再生部28に電源を供給する。なお、図示はしないが、電源供給部22の電源回路22Cは、例えば、電源ライン28Aを介して、記録再生部28のほか、通信部26とHDD27以外の各部にも電源を供給する。
【0040】
スイッチ24は、記録再生部28から供給される通信部26への電源の供給を制御する通信部制御信号に基づいて、通信部26に電源を供給したり、通信部26への電源の供給を停止する。スイッチ25は、スイッチ24と同様に、記録再生部28から供給されるHDD27への電源の供給を制御するHDD制御信号に基づいて、HDD27に電源を供給したり、HDD27への電源の供給を停止する。
【0041】
通信部26には、アンテナ29が接続される。通信部26は、アンテナ29を介して、基地局11(図1)から電波を受信したり、基地局11に電波を送信する。通信部26にはまた、記録再生部28、マイクロホン30、および音声出力部31が接続されている。通信部26は、マイクロホン30から供給される音声(の信号)に対応する電波を、アンテナ29を介して送信したり、アンテナ29を介して受信した電波に対応する音声(の信号)を、音声出力部31に供給することにより、通話を行う。
【0042】
また、通信部26は、アンテナ29を介して、楽曲データをダウンロードし、記録再生部28に供給する。さらに、通信部26は、アンテナ29を介して、電子メール(のデータ)を送受信する。また、記録再生部28からスタンバイの指令が供給される場合、通信部26は、動作モードを消費電力の少ないスタンバイモード(省電力モード)に設定する。さらに、通信部26は、動作モードがスタンバイモードであるかどうかを表すステータス信号を、記録再生部28に供給する。
【0043】
HDD27は、内蔵するハードディスク27Bに対する、記録再生部28から供給される楽曲データなどの記録または再生を行う。HDD27は、ハードディスク27Bから再生したが曲データを記録再生部28に供給する。
【0044】
記録再生部28は、操作部32から供給されるユーザからの操作を表す操作信号にしたがって、各種の処理を行う。例えば、記録再生部28は、通信部26からの楽曲データをHDD27に供給したり、HDD27から供給される楽曲データを、音声出力部31に供給する。記録再生部28は、通信部制御信号をスイッチ24に供給し、HDD制御信号をスイッチ25に供給する。
【0045】
また、記録再生部28は、通信部26にスタンバイの指令を供給する。記録再生部28は、表示出力部33のLCD(Liquid Crystal Display)51に各種の画像や通信部26で送受信する電子メールを表示させたり、表示出力部33のLED(Light Emitting Diode)52を点灯または点滅させる。例えば、通信部26から動作モードがスタンバイモードではないことを表すステータス信号が供給される場合、記録再生部28は、LED52を点灯させ、ユーザに通信部26が動作していることを通知する。
【0046】
マイクロホン30は、周囲の音声を取得し、通信部26に供給する。音声出力部31は、ヘッドホン41とスピーカ42から構成され、通信部26および記録再生部28から供給される音声を出力する。操作部32は、キー(例えば、プレイ(再生)キー、AMSキー、ボリュウムキーなど)やボタンから構成され、ユーザからの操作を受け付ける。例えば、操作部32は、ユーザからの操作を表す操作信号を、記録再生部28に供給する。表示出力部33は、LCD51とLED52から構成される。LCD51は、記録再生部28の制御により、画像を表示する。LED52は、記録再生部28の制御により、点灯または点滅する。
【0047】
図3は、図2の通信部26の詳細構成例を示すブロック図である。
【0048】
図3の通信部26は、電源供給部71、マイコン(マイクロコンピュータ)72、選択部73、受信部74、モデム75、フラッシュメモリ76、コーデック77、D/A(Digital/Analog)変換部78、A/D(Analog/Digital)変換部79、および送信部80から構成される。
【0049】
電源供給部71には、図2の電源供給部22の電源回路22Aから電源ライン26Aとスイッチ24を介して電源が供給される。電源供給部71は、マイコン72の制御により、各部に電源を供給する。
【0050】
マイコン72は、図2の記録再生部27から供給されるスタンバイの指令に応じて、動作モードをスタンバイモードに設定する。このとき、マイコン72は、電源供給部71を制御し、マイコン72とモデム75以外への電源の供給を停止させる。なお、マイコン72とモデム75における消費電力は、通信部26全体における消費電力に比べて十分小さい。
【0051】
マイコン72はまた、モデム75と送信部80を制御する。また、マイコン72は、動作モードがスタンバイモードであるかどうかを表すステータス信号を、記録再生部27に供給する。
【0052】
選択部73は、アンテナ29を介して基地局11から受信した電波を、受信部74に供給する。また、選択部73は、送信部80からの電波を、アンテナ29を介して、基地局11に送信する。即ち、選択部73は、基地局11を介して他の装置と通信を行う。
【0053】
受信部74は、選択部73から供給される電波をモデム75に供給する。モデム75は、復調部91と変調部92から構成される。復調部91は、受信部74からの電波を、例えば、GSM(Global System for Mobile Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式などしたがって復調し、その結果得られるデータを、受信データとしてフラッシュメモリ76に供給し、一時的に記憶させる。
【0054】
復調部91は、フラッシュメモリ76から受信データを読み出し、受信データのうち楽曲データを記録再生部27またはマイコン72に供給し、通話のデータ(通話データ)や電子メール(のデータ)をコーデック77に供給する。また、変調部92は、コーデック77のエンコード部102からの通話データや電子メールをGSM方式、CDMA方式などしたがって変調し、その結果得られる電波を送信部80に供給する。
【0055】
コーデック77は、デコード部101とエンコード部102から構成される。デコード部101は、復調部91からの通話データをデコードし、D/A変換部78に供給する。また、デコード部101は、復調部91からの電子メールをデコードし、記録再生部27に供給する。エンコード部102は、A/D変換部79からの通話データや記録再生部27からの電子メールをエンコードし、モデム75の変調部92に供給する。
【0056】
D/A変換部78は、コーデック77のデコード部101からの通話データに対して、D/A変換を行い、その結果得られるアナログ信号を音声出力部31(図2)に供給する。これにより、ユーザは、通話相手からの音声を聞くことができる。A/D変換部79は、マイクロホン30から供給される周囲の音声(アナログ信号)に対して、A/D変換を行い、その結果得られるデジタルデータを、通話データとして、コーデック77のエンコード部102に供給する。送信部80は、モデム75の変調部91から供給される電波を、選択部73に供給する。
【0057】
図4は、図2の記録再生部28の詳細構成例を示すブロック図である。
【0058】
図4の記録再生部28は、電源供給部101、CPU102、バス103、RAM104、フラッシュメモリ105、処理部106、入力アンプ107、ADC(Analog Digital Converter)108、コーデック109、DAC(Digital Analog Converter)110、出力アンプ111、撮影部112、バッファRAM113、およびUSB(Universal Serial Bus)114から構成される。
【0059】
電源供給部101には、図2の電源供給部22の電源回路22Cから電源ライン28Aを介して電源が供給され、電源供給部101は、各部に電源を供給する。
【0060】
CPU102は、各部を制御し、各種の処理を実行する。例えば、CPU102は、操作部32(図2)からCPUI/F128を介して供給される操作信号にしたがって、各部を制御する。CPU102は、通信部26のマイコン72(図3)に、スタンバイの指令を行うことにより、通信部26のマイコン72とモデム75以外への電源の供給を制御する。また、CPU102は、通信部26への電源の供給を制御する通信部制御信号をスイッチ24に供給し、HDD27への電源の供給を制御するHDD制御信号をスイッチ25に供給することにより、通信部26とHDD27への電源の供給を制御する。
【0061】
CPU102は、CPUI/F128を介して表示出力部33(図2)を制御し、表示出力部33のLCD51に各種の画像や通信部26から通信部I/F125とCPUI/F128を介して供給される電子メールを表示させたり、表示出力部33のLED52を点灯または点滅させる。また、CPU102は、操作部32からの操作信号にしたがって、送信対象とする電子メール(のデータ)を作成し、CPUI/F128と通信部I/F125を介して、通信部26のエンコード部102に供給する。
【0062】
CPU102には、バス103を介して、RAM104、フラッシュメモリ105、および処理部106のCPUI/F(Interface)128が接続されている。RAM104は、CPU102の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータを格納する。フラッシュメモリ105は、例えば、CPU102が使用するプログラム、その実行において適宜変化するパラメータ、演算用のパラメータなどを格納する。
【0063】
処理部106は、撮影部I/F121、RAMI/F122、コーデック123、USBI/F124、通信部I/F125、コーデックI/F126、DMAC(Direct Memory Access Controller)127、CPUI/F128、およびHDDI/F129から構成される。
【0064】
撮影部I/F121は、撮影部112から供給される画像データをコーデック123に供給する。RAMI/F122は、DMAC127の制御により、バッファRAM113から楽曲データを読み出してコーデックI/F126またはHDDI/F129に供給したり、通信部I/F125またはHDDI/F129からの楽曲データをバッファRAM113に記憶させる。コーデック123は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式にしたがって、撮影部I/F121からの画像データをエンコードしたり、HDDI/F129からの画像データをデコードする。コーデック123は、デコード後の画像データを、CPUI/F128とバス103を介して、表示出力部33に供給し、その画像データに対応する画像を、表示出力部33のLCD51に表示させる。
【0065】
USBI/F124は、USB114を介して接続されている図示せぬパーソナルコンピュータなどの外部装置から楽曲データや画像データをダウンロードし、HDDI/F129に供給したり、HDDI/F129から供給される楽曲データや画像データを、USB114を介して外部装置に送信する。
【0066】
通信部I/F125には、通信部26の復調部91(図3)から楽曲データが供給され、通信部I/F125は、その楽曲データをRAMI/F122に供給する。また、通信部I/F125には、通信部26のマイコン72からステータス信号が供給され、通信部I/F125は、そのステータス信号を、CPUI/F128とバス103を介して、CPU102に供給する。さらに、通信部I/F125は、CPU102から、バス103とCPUI/F128を介して供給されるスタンバイの指令を、通信部26のマイコン72に供給する。
【0067】
コーデックI/F126は、コーデック109のエンコーダ131から供給される音声データを、HDDI/F129に供給する。ここで、音声データとは、マイクロホン30で通話時以外に取得される音声のデータである。HDDI/F129からの楽曲データや音声データを、コーデック109のデコーダ132に供給する。DMAC127は、RAMI/F122を制御して、HDD27から読み出された楽曲データや音声データをバッファRAM113に記憶させたり、バッファRAM113から楽曲データや音声データを読み出してコーデックI/F126に供給させる。
【0068】
CPUI/F128は、CPU102からバス103を介して供給されるスタンバイの指令を、通信部I/F125に供給したり、通信部I/F125から供給されるステータス信号を、バス103を介してCPU102に供給する。
【0069】
HDDI/F129は、図2のHDD27のハードディスク27Bに記録されている画像データを読み出し、コーデック123またはUSBI/F124に供給したり、ハードディスク27Bに記録されている楽曲データや音声データを読み出し、RAMI/F122またはUSBI/F124に供給する。また、HDDI/F129は、RAMI/F122からの楽曲データ、コーデック123からの画像データ、USBI/F124からの画像データや楽曲データ、あるいはコーデックI/F126からの音声データを、HDD27のハードディスク27Bに記録させる。
【0070】
入力アンプ107には、図2のマイクロホン30から音声(のアナログ信号)が供給され、入力アンプ107は、その音声のアナログ信号を増幅して、ADC108に供給する。ADC108は、入力アンプ107からの音声のアナログ信号に対して、A/D変換を行い、その結果得られるデジタル信号を、音声データとして、コーデック109に供給する。
【0071】
コーデック109は、エンコーダ131とデコーダ132から構成される。エンコーダ131は、ADC108からの音声データを、所定の方式でエンコードし、コーデックI/F126に供給する。デコーダ132は、コーデックI/F126からの音声データを、所定の方式でデコードし、DAC110に供給する。
【0072】
DAC110は、コーデック109のデコーダ132からの楽曲データや音声データに対して、D/A変換を行い、その結果得られるアナログ信号を、楽曲信号や音声信号として出力アンプ111に供給する。出力アンプ111は、DAC110からの楽曲信号や音声信号を増幅し、音声出力部31(図2)に供給する。その結果、音声出力部31のヘッドホン41またはスピーカ42から楽曲信号に対応する楽曲や音声信号に対応する音声が出力される。
【0073】
撮影部112は、レンズ部141、イメージセンサ142、および撮影処理部143から構成される。被写体から反射された光は、レンズ部141を介して、イメージセンサ142に入力される。イメージセンサ142は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などから構成され、レンズ部141を介して入力される光に対して光電変換を行い、その結果得られる画像信号を撮影処理部143に供給する。
【0074】
撮影処理部143は、信号処理部151とCPU152から構成される。信号処理部151は、撮影処理部143からの画像信号に対して、A/D変換などの所定の処理を行い、その結果得られるデジタル信号を、画像データとして、処理部106の撮影部I/F121に供給する。CPU152は、撮影部112の各部を制御し、被写体の撮影を行う。
【0075】
バッファRAM113は、RAMI/F122からの楽曲データや音声データを記憶する。USB114は、USBI/F124からの画像データや楽曲データを、外部装置に送信したり、外部装置からの画像データや楽曲データを、USBI/F14に供給する。
【0076】
次に、図5乃至図7を参照して、図4の記録再生部28のCPU102が行う通信部26とHDD27への電源の供給の制御について説明する。なお、図5乃至図7では、横軸は時間を表している。
【0077】
また、以下では、記録再生装置12の電源がオンにされている場合、即ち電源供給部22(の電源回路22C)から記録再生部28に電源が供給されている場合において、ユーザが操作部32(図2)を操作することにより、楽曲データの記録または再生を指令していないとき、CPU102は、スイッチ24に通信部26への電源の供給を許可する通信部制御信号を供給し、スイッチ25にHDD27への電源の供給を不許可にするHDD制御信号を供給しているものとする。即ち、通信部26には電源が供給され、HDD27には電源が供給されないものとする。
【0078】
図5では、ユーザが通話をしていない場合に、ユーザが操作部32を操作することにより、HDD27のハードディスク27Bに記録されている楽曲データの再生を指令したとき、CPU102が行う電源の供給の制御について説明する。
【0079】
図5に示すように、時刻t1において、ユーザが操作部32を操作し、楽曲データの再生を指令する場合、操作部32は、その操作を表す操作信号を記録再生部28のCPU102に供給する。CPU102は、その操作信号に応じて、バス103、CPUI/F128、および通信部I/F125を介して、通信部26のマイコン72にスタンバイの指令を供給する。マイコン72は、CPU102からのスタンバイの指令に応じて、CPU102に通信部I/F125、CPUI/F128、およびバス103を介して供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードであることを表すステータス信号に変更する(図中、ステータス信号をオフにする)。
【0080】
時刻t2において、マイコン72は、スタンバイの指令に応じて、動作モードをスタンバイモードにする。即ち、マイコン72は、電源供給部71を制御し、マイコン72とモデム75以外への電源の供給を停止させる。換言すれば、通信部26のマイコン72とモデム75以外への電源の供給は不許可にされる。
【0081】
その後、時刻t3において、CPU102は、HDD27への電源の供給を許可するHDD制御信号をスイッチ25に供給し、スイッチ25は、そのHDD制御信号に基づいて、電源供給部22(の電源回路22B)からの電源のHDD27への供給を開始する。その結果、HDD27の電源はオンにされる。
【0082】
HDD27の電源がオンにされると、処理部106のHDDI/F129は、CPU102の制御により、HDD27に内蔵するハードディスク27Bに記録されている楽曲データを読み出し、RAMI/F122に供給する。時刻t4において、RAMI/F122は、DMAC127の制御により、HDDI/F129からの楽曲データを、バッファRAM113に供給し、記憶させる(書き込む)とともに、バッファRAM113に記憶されている楽曲データを読み出し、コーデックI/F126に供給する。
【0083】
コーデックI/F126は、バッファRAM113からの楽曲データを、コーデック126のデコーダ132に供給し、デコーダ132は、その楽曲データをデコードしてDAC110に供給する。DAC110は、デコード後の楽曲データに対して、D/A変換を行い、その結果得られる楽曲信号を出力アンプ111に供給する。出力アンプ111は、その楽曲信号を増幅して音声出力部30に供給し、音声出力部30のヘッドホン41とスピーカ42は、その増幅後の楽曲信号に対応する楽曲を出力する。
【0084】
RAMI/F122は、バッファRAM113に記憶可能な楽曲データの容量(空き容量)がなくなる(バッファRAM113の記憶容量が、製造時に予め設定された所定の容量以上である)時刻t5まで、HDDI/F129からの楽曲データをバッファRAM123に書き込むとともに、バッファRAM123から楽曲データを読み出す。即ち、時刻t4から時刻t5までの期間において、バッファRAM123は読み出しと書き込みの両方を行っている。
【0085】
時刻t5において、CPU102は、HDD27への電源の供給を不許可にするHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオフにする。これにより、HDD27は楽曲データの再生を停止し、HDDI/F129は、RAMI/F122への楽曲データの供給を停止する。また、RAMI/F122は、HDD27からの楽曲データの書き込みを停止し、楽曲データの読み出しのみを行う。その結果、バッファRAM113に記憶されている楽曲データに対応する楽曲の音声出力部31からの出力は停止されない。
【0086】
その後、時刻t6において、CPU102は、マイコン72に通信部26の各部への電源の供給の指令を供給する。マイコン72は、その指令に応じて、電源供給部71を制御し、電源供給部22(の電源回路22A)からの電源を、通信部26の各部に供給させる。即ち、通信部26の電源がオンにされる。これにより、時刻t6から、通信部26の動作モードがスタンバイモードにされる後述する時刻t9までの間、通信部26は、通話や電子メールの送受信を行う。即ち、ユーザは通話や電子メールの送受信を行うことができる。
【0087】
時刻t7において、通信部26の電源供給部71は、電源供給部22(の電源回路22A)から電源ライン26Aとスイッチ24を介して供給される電源を、各部に供給する。マイコン72は、CPU102に供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードではないことを表すステータス信号に変更する(図中、ステータス信号をオンにする)。
【0088】
バッファRAM113に記憶されている楽曲データがすべて読み出される前の時刻t8において、CPU102は、マイコン72にスタンバイの指令を供給する。マイコン72は、スタンバイの指令に応じて、時刻t1の場合と同様に、CPU102に供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードであることを表すステータス信号に変更する。
【0089】
時刻t9において、マイコン72は、時刻t2の場合と同様に、動作モードをスタンバイモードにする。
【0090】
その後、時刻t10において、CPU102は、時刻t3の場合と同様に、HDD27への電源の供給を許可するHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオンにする。時刻t11において、時刻t4の場合と同様に、ハードディスク27Bから再生された楽曲データが、HDDI/F129とRAMI/F122を介して、バッファRAM113に記憶される。即ち、バッファRAM113への書き込みと、バッファRAM113からの読み出しが同時に行われる。そして、以降、ユーザが操作部32を操作することにより、再生の終了を指令するまで、上述した処理が繰り返し行われる。
【0091】
時刻t12において、ユーザが操作部32を操作し、再生の終了を指令する場合、CPU102は、その操作を表す操作信号に応じて、DMAC127を制御し、バッファRAM113からの楽曲データの読み出しを停止させる。その結果、時刻t13において、RAMI/F122は、DMAC127の制御により、バッファRAM113からの楽曲データの読み出しを停止する。
【0092】
以上のように、記録再生装置12では、ハードディスク27Bに記録されている楽曲データが、間欠的に読み出されてバッファRAM123に書き込まれ、その期間(例えば、時刻t3から時刻t5までの期間)において、通信部26の動作モードはスタンバイモードにされる。但し、楽曲の音声出力部31からの出力は、時刻t1におけるユーザの再生の指令に応じて時刻t4で開始してから、時刻t12におけるユーザの再生の終了の指令に応じて時刻t13において終了するまで継続される。即ち、記録再生装置12では、楽曲の連続出力を保証しつつ、所定の期間(例えば、時刻t6から時刻t8の期間)において通信を行うことができる。その結果、ユーザは、楽曲を聴きながら電子メールなどの通信も行うことができる。
【0093】
図6では、ユーザが通話をしている場合に、楽曲データの再生を指令したとき、CPU102が行う電源の供給の制御について説明する。
【0094】
図6に示すように、時刻t21において、ユーザが操作部32を操作し、通話の指令を行う場合、操作部32は、その操作を表す操作信号を記録再生部28のCPU102に供給する。CPU102は、その操作信号に応じて、通信部26のマイコン72に通話の指令を供給する。マイコン72は、通話の指令に応じて、モデム75を制御し、通話を行う。
【0095】
具体的には、モデム75の復調部91は、受信部74からの電波を復調し、その結果得られる通話データを、デコード部101とD/A変換部78を介して音声出力部31に供給し、その通話データに対応する通話を、音声出力部31から出力する。また、変調部75は、マイクロホン30からA/D変換部79とエンコード部102を介して供給される通話データを変調し、その結果得られる電波を、送信部80、選択部73、およびアンテナ29を介して、基地局11に送信する。
【0096】
時刻t22において、ユーザが操作部32を操作し、楽曲データの再生の指令を行う場合、CPU102は、操作部32からの操作信号に応じて、表示出力部33に、楽曲の再生を行うことができない旨を表すメッセージを表示させる。そして、ユーザが操作部32を操作し、通話の終了を指令するまで、CPU102は、楽曲データの再生を行わない。なお、CPU102は、表示出力部33にメッセージを表示させるのではなく、音声出力部31からメッセージに対応する音声を出力するようにしてもよい。
【0097】
時刻t23において、ユーザが操作部32を操作し、通話の終了を指令した場合、CPU102は、マイコン72にスタンバイの指令を行う。マイコン72は、そのスタンバイの指令に応じて、CPU102に供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードであることを表すステータス信号に変更する。
【0098】
時刻t24において、マイコン72は、動作モードをスタンバイモードに設定する。その後、時刻t25において、CPU102は、楽曲データの再生を開始する。具体的には、上述した図5の場合と同様に、楽曲データの再生が行われる。
【0099】
なお、図6では、ユーザが通話中に楽曲の再生を指令した場合、通話の終了後に自動的に楽曲データの再生が開始されるようにしたが、通話中の再生の指令を無視し、通話の終了後に、新たにユーザから再生の指令が行われた場合、楽曲データの再生が開始されるようにしてもよい。
【0100】
図7では、ユーザが、基地局11を介する楽曲データのダウンロードを指令する場合、CPU102が行う電源の供給の制御について説明する。
【0101】
図7に示すように、時刻t31に、ユーザが操作部32を操作し、基地局11を介する楽曲データのダウンロードを指令する場合、操作部32は、その操作を表す操作信号を記録再生部28のCPU102に供給する。CPU102は、その操作信号に応じて、通信部26のマイコン72にダウンロードの指令を供給する。マイコン72は、ダウンロードの指令に応じて、例えば、モデム75の変調部92を制御し、ダウンロードの要求を行うためのデータを変調させ、その結果得られる電波を、送信部80、選択部73、およびアンテナ29を介して、基地局11に送信する。図示せぬ楽曲データを配信するサーバは、その要求に応じて、基地局11を介して、記録再生装置12に楽曲データを電波として送信する。
【0102】
時刻t32において、アンテナ29は、その電波を受信し、ダウンロードが開始される。アンテナ29により受信された電波は、受信部74を介して復調部91に供給される。復調部92は、その電波を復調し、その結果得られる楽曲データを、一時的にフラッシュメモリ76に記憶させる。復調部92は、フラッシュメモリ76に記憶されている楽曲データを読み出し、記録再生部27の通信部I/F125を介して、RAMI/F122に供給する。
【0103】
時刻t33において、RAMI/F122は、DMAC127の制御により、通信部I/F125から供給される楽曲データのバッファRAM113への書き込みを開始する。バッファRAM113の空き容量がなくなる前の時刻t34において、CPU102は、スタンバイの指令をマイコン72に供給し、マイコン72は、CPU102に供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードであることを表すステータス信号に変更する。
【0104】
時刻t35において、マイコン72は、電源供給部71を制御し、マイコン72とモデム75以外への電源の供給を停止させる。即ち、マイコン72は、通信部26の動作モードをスタンバイモードに設定する。これにより、楽曲データのダウンロードは停止する。
【0105】
なお、このとき、例えば、マイコン72は、内蔵するRAM(図示せぬ)に、最後にダウンロードした楽曲データの情報(例えば、ダウンロード対象の楽曲データの先頭からの位置など)を記憶しておき、ダウンロードを再開する場合、その情報を、変調部92、送信部80、選択部73、アンテナ29、および基地局11を介して、楽曲データを配信するサーバに送信する。サーバは、記録再生装置12から送信されてくる情報に基づいて、記録再生装置12が最後にダウンロードした楽曲データの次の楽曲データから、楽曲データを送信する。
【0106】
バッファRAM113の空き容量がなくなる時刻t36において、CPU102は、HDD27への電源の供給を許可するHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオンにする。RAMI/F122は、DMAC127の制御により、バッファRAM113への楽曲データの書き込みを停止し、バッファRAM113に記憶されている楽曲データの読み出しを開始する。
【0107】
RAMI/F113は、バッファRAM113から読み出した楽曲データを、HDDI/F129に供給し、HDDI/F129は、その楽曲データをHDD27のハードディスク27Bに記録させる。バッファRAM113に記憶されている楽曲データがすべて読み出される時刻t37において、RAMI/F113は、バッファRAM113からの楽曲データの読み出しを停止する。また、CPU102は、HDD27への電源の供給を不許可にするHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオフにする。
【0108】
時刻t38において、CPU102は、マイコン72に通信部26の各部への電源の供給の指令を供給する。マイコン72は、その指令に応じて、電源供給部71を制御し、電源供給部22(の電源回路22A)からの電源を、通信部26の各部に供給させる。即ち、通信部26の電源がオンにされる。時刻t39において、マイコン72は、CPU102に供給するステータス信号を、動作モードがスタンバイモードではないことを表すステータス信号に変更する。
【0109】
また、マイコン72は、例えば、モデム75の変調部92を制御し、ダウンロードの要求を行うためのデータと時刻t35において記憶した最後にダウンロードした楽曲データの情報とを変調させ、その結果得られる電波を基地局11に送信させる。その結果、サーバから送信されてくる最後にダウンロードされた楽曲データの次の楽曲データが電波として受信され、ダウンロードが再開される。そして、以降、ユーザが操作部32を操作することにより、ダウンロードの終了を指令するまで、上述した処理が繰り返し行われる。
【0110】
次に、図8を参照して、記録再生部28のCPU102による楽曲データの再生時の電源制御処理を説明する。この再生時の電源制御処理は、例えば、ユーザが操作部32を操作し、楽曲データの再生を指令したとき、開始される。
【0111】
ステップS1において、CPU102は、通信中であるかどうかを判定する。具体的には、CPU102は、ユーザからの通話の指令の操作を表す操作信号が供給された後、ユーザからの通話の終了の操作を表す操作信号が供給されるまでの間、通話中であると判定する。
【0112】
ステップS1において、通話中であると判定された場合、ステップS2に進み、CPU102は、楽曲データの再生を行うことができない旨を表すメッセージを、表示出力部33のLCD51に表示させ、ステップS1に戻る。
【0113】
一方、ステップS1において、通話中ではないと判定された場合、ステップS3に進み、CPU102は、通信部26のマイコン72にスタンバイの指令を行う(供給する)。このとき、マイコン72は、電源供給部71を制御し、マイコン72とモデム75以外への電源の供給を停止させる。即ち、マイコン72は、通信部26の動作モードをスタンバイモードに設定する。
【0114】
ステップS3の処理後は、ステップS4に進み、CPU102は、HDD27への電源の供給を許可するHDD電源制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオンにする。
【0115】
ステップS4の処理後は、ステップS5に進み、CPU102は、バッファRAM113の蓄積容量(記憶容量)を検出し、蓄積が完了したかどうかを判定する。具体的には、HDD27の電源がオンにされると、HDDI/F129は、HDD27のハードディスク27Bに記録されている楽曲データを再生し、RAMI/F122に供給する。RAMI/F122は、DMAC127の制御により、その楽曲データをバッファRAM113に記憶させるとともに、バッファRAM113に記憶されている楽曲データを読み出す。そして、CPU102は、例えば、バッファRAM113の蓄積容量を検出し、その蓄積容量が、製造時に予め設定された所定の容量以上である場合、蓄積が完了したと判定し、蓄積容量が、その所定の容量未満である場合、蓄積が完了していないと判定する。
【0116】
ステップS5において、CPU102は、バッファRAM113の蓄積が完了していないと判定した場合、蓄積が完了したと判定されるまで、待機する。
【0117】
ステップS5において、バッファRAM113の蓄積が完了したると判定された場合、ステップS6に進み、CPU102は、HDD27への電源の供給を不許可にするHDD電源制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオフにする。
【0118】
ステップS6の処理後は、ステップS7に進み、CPU102は、マイコン72に通信部26の各部への電源の供給の指令を行う。マイコン72は、その指令に応じて、電源供給部71を制御し、電源供給部22(の電源回路22A)からの電源を通信部26の各部に供給させる。即ち、通信部26の電源をオンにする。これにより、通信部26は通信を行うことができる。
【0119】
ステップS7の処理後は、ステップS8に進み、CPU102は、バッファRAM113の蓄積量を検出し、その蓄積量が所定量以下であるかどうかを判定する。この所定量は、例えば、製造時に予め設定される値であり、楽曲データを連続して再生するために必要な最低限の楽曲データの容量である。具体的には、HDD27の電源がオフにされると、ハードディスク27Bに記録されている楽曲データの再生が終了するので、RAMI/F122は、DMAC127の制御により、バッファRAM113に記憶されている楽曲データの読み出しのみを行う。そして、CPU102は、バッファRAM113の蓄積量を検出し、その蓄積量が所定量以下であるかどうかを判定する。
【0120】
ステップS8において、CPU102は、バッファRAM113の蓄積量が所定量以下ではないと判定した場合、所定量以下であると判定するまで待機する。
【0121】
また、ステップS8において、バッファRAM113の蓄積量が所定量以下であると判定された場合、ステップS9に進み、CPU102は、再生を終了するかどうか、即ち操作部32から再生の終了の指令の操作を表す操作信号が供給されたどうかを判定する。
【0122】
ステップS9において、再生を終了しない、即ち操作部32から再生の終了の指令の操作を表す操作信号が供給されていないと判定された場合、ステップS3に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0123】
一方、ステップS9において、再生を終了する、即ち操作部32から再生の終了の指令の操作を表す操作信号が供給されたと判定された場合、処理は終了する。
【0124】
以上のように、図8の再生時の電源制御処理では、CPU102は、HDD27の電源をオンにするとき、通信部26の動作モードをスタンバイモードに設定し、通信部26の電源をオンにするとき、HDD27の電源をオフにする。即ち、CPU102は、通信部26(のマイコン72とモデム75以外)とHDD27への電源の供給を排他的に行うように制御する。上述したように、マイコン72とモデム75における消費電力は、通信部26全体における消費電力に比べて十分小さい(少ない)ので、HDD27の電源をオンにするとき、通信部26をスタンバイモードに設定することにより、通信部26全体とHDD27に電源を供給する場合に比べて、記録再生装置12の消費電力を低減することができる。
【0125】
次に、図9を参照して、図4の記録再生部28によるバッファRAM113に対して楽曲データの書き込みまたは読み出しを行うバッファRAM処理を説明する。このバッファRAM処理は、図8の再生時の電源制御処理と同時に行われる。
【0126】
ステップS11において、CPU102は、HDD27の電源がオンにされたかどうか、即ち図8のステップS4でHDD27への電源の供給を許可するHDD電源制御信号をスイッチ25に供給したかどうかを判定し、HDD27の電源がオンにされていないと判定した場合、HDD27の電源がオンにされていると判定するまで待機する。
【0127】
一方、ステップS11において、HDD27の電源がオンにされていると判定された場合、ステップS12に進み、RAMI/F122は、HDD27の電源がオンにされることによりハードディスク27Bから再生された楽曲データの、バッファRAM113への書き込みを開始する。
【0128】
ステップS12の処理後は、ステップS13に進み、RAMI/F122は、バッファRAM113から、ステップS12で記憶された楽曲データの読み出しを開始し、ステップS14に進む。
【0129】
ステップS14において、CPU102は、HDD27の電源がオフにされたかどうか、即ち図8のステップS6でHDD27への電源の供給を不許可にするHDD電源制御信号をスイッチ25に供給したかどうかを判定し、HDD27の電源がオフにされるまで待機する。即ち、バッファRAM113の蓄積が完了するまで、バッファRAM113への書き込みと、バッファRAM113からの読み出しとが行われる。
【0130】
また、ステップS14において、HDD27の電源がオフにされたと判定された場合、ステップS15に進み、HDD27の電源がオフされることによりHDD27から楽曲データが供給されないので、RAMI/F122は、バッファRAM113への書き込み(動作)を停止する。
【0131】
ステップS15の処理後は、ステップS16に進み、CPU102は、図8のステップS9と同様に、再生を終了するかどうかを判定し、再生を終了しないと判定した場合、ステップS17に進む。
【0132】
ステップS17において、CPU102は、ステップS11と同様に、HDD27の電源がオンにされたかどうかを判定し、HDD27の電源がオンにされていないと判定した場合、ステップS16に戻る。
【0133】
一方、ステップS17において、HDD27の電源がオンにされたと判定された場合、ステップS18に進み、RAMI/F122は、ステップS12と同様に、HDD27からの楽曲データの、バッファRAM113への書き込みを開始し、ステップS14に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0134】
また、ステップS16において、再生を終了すると判定された場合、ステップS19に進み、RAMI/F122は、バッファRAM113からの楽曲データの読み出しを終了して、処理を終了する。
【0135】
以上のように、バッファRAM113からの楽曲データの読み出しは、ステップS13で開始されてからステップS19で終了されるまで、即ち楽曲データの再生が指令されてから、楽曲データの再生の終了が指令されるまで連続して行われる。その結果、楽曲データの再生が指令されてから再生の終了が指令されるまで、バッファRAM113から読み出された楽曲データに対応する楽曲は、音声出力部31から連続して出力される。このように、HDD27から読み出された楽曲データを一時的にバッファRAM113に記憶させることにより、HDD27の電源を常にオンにする必要なく、音声出力部31から楽曲データを連続して出力させることができる。
【0136】
図10を参照して、図3の通信部26による、電子メールを送信または受信する電子メール送受信処理を説明する。この電子メール送受信処理は、図8の再生時の電源制御処理や図9のバッファRAM処理と同時に行われる。
【0137】
ステップS21において、マイコン72(図3)は、通信部26の電源がオンにされている(通信部26の各部に電源が供給されている)かどうかを判定し、オンにされていないと判定された場合、オンにされるまで待機する。
【0138】
一方、ステップS21において、通信部26の電源がオンにされていると判定された場合、ステップS22に進み、マイコン72(図3)は、内蔵するRAM(図示せず)に中断位置が記憶されているかどうか、即ち後述するステップS30で中断位置が記憶されたかどうかを判定し、中断位置が記憶されていると判定した場合、ステップS23に進む。
【0139】
ステップS23において、エンコード部102は、電子メールを送信するかどうかを判定する。具体的には、ユーザが操作部32を操作して電子メールの送信を指令する場合、その操作を表す操作信号に応じて、記録再生部28のCPU102は、送信対象とする電子メール(のデータ)を作成し、RAM104に記憶させる。CPU102は、RAM104に記憶されている電子メールを読み出し、CPUI/F128と通信部I/F125を介して、その電子メールを通信部26のエンコード部102に供給する。そこで、エンコード部102は、CPU102から電子メールが供給されたかどうかを判定することにより、電子メールを送信するかどうかを判定する。
【0140】
ステップS23において、電子メールを送信する場合、即ちCPU102から電子メールが供給された場合、ステップS24に進み、エンコード部102は、その電子メールをエンコードし、変調部92に供給する。変調部92は、そのエンコード後の電子メールを変調し、変調後の電子メールを、送信部80、選択部73、アンテナ29、および基地局11を介して、送信相手に送信する。
【0141】
ステップS23において、電子メールを送信しない場合、即ちCPU102から電子メールが供給されていない場合、ステップS25に進み、受信部74は、基地局11、アンテナ29、および選択部73を介して電子メールが受信されたかどうかを判定し、電子メールが受信されたと判定した場合、ステップS26に進む。
【0142】
ステップS26において、受信部74は、受信した電子メールを復調部91に供給して復調させ、その復調後の電子メールをフラッシュメモリ76に記憶させる。
【0143】
また、ステップS22において、中断位置が記憶されていると判定された場合、ステップS27に進み、マイコン72は、その中断位置に基づいて、受信部74による電子メールの受信または送信部80による電子メールの送信を行う。具体的には、マイコン72は、内蔵するRAMに記憶されている中断位置が、受信対象である電子メールの中断位置である場合、送信部80を制御し、その中断位置を基地局11を介して、図示せぬ電子メールを送受信するサーバに送信する。サーバは、通信部26から送信されてくる中断位置に基づいて、送信対象(受信部74により受信される受信対象)となる電子メール(のデータ)の、先頭から中断位置後のデータを送信し、受信部74は、そのデータを受信する。
【0144】
また、マイコン72は、内蔵するRAMに記憶されている中断位置が、送信対象である電子メールの中断位置である場合、その中断位置を記録再生部27のCPU102に供給する。CPU102は、RAM194から、送信対象として作成して記憶した電子メールの、先頭から中断位置後のデータをエンコード部102に供給する。その結果、電子メールの、先頭から中断位置後のデータが、通信部26から基地局11を介して、電子メールを送受信するサーバに送信される。
【0145】
ステップS24,S26、またはS27の処理後、あるいはステップS25で電子メールが受信されていないと判定された場合、ステップS28に進み、マイコン72は、図8のステップS3で記録再生部27のCPU102からスタンバイの指令が供給されたかどうかを判定し、スタンバイの指令が供給されていないと判定した場合、ステップS23に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0146】
一方、ステップS28において、スタンバイの指令が供給されていると判定された場合、ステップS29に進み、マイコン72は、電源供給部71を制御し、モデム75とマイコン72以外への電源の供給を停止させる。その結果、選択部73による電子メールの通信(送受信)が中断される。
【0147】
ステップS29の処理後は、ステップS30に進み、マイコン72は、復調部91を介して最後に受信された電子メール(のデータ)、または変調部92を介して最後に送信された電子メール(のデータ)の先頭からの位置を、中断位置として認識する。そして、マイコン72は、内蔵するRAM(図示せず)に記憶し、ステップS21に戻る。
【0148】
このように、電子メールの通信が中断された場合、マイコン72は、その中断した位置を記憶するので、ステップS27で、その中断位置後のデータから確実に通信を再開することができる。
【0149】
なお、上述した図10のステップS30では、マイコン72が、内蔵するRAMに受信対象の電子メールの中断位置を記憶させたが、RAMに記憶させずに、送信部80を制御して、電子メールを送受信するサーバに送信してもよい。この場合、マイコン72は、電子メールの受信を再開する場合、サーバに電子メールの受信を要求し、サーバは、直前に送信部80から送信された中断位置に基づいて、電子メール(のデータ)を送信する。
【0150】
また、図10の電子メール送受信処理では、電子メールの送信または受信を中断した場合、その電子メール(のデータ)の、先頭から中断位置後のデータから、送信または受信を再開するようにしたが、再度先頭から送信または受信を再開するようにしてもよい。
【0151】
次に、図11を参照して、CPU102による基地局11を介してダウンロードされた楽曲データのハードディスク27Bへの記録時の電源制御処理を説明する。この記録時の電源制御処理は、例えば、ユーザが操作部32を操作し、楽曲データのダウンロードを指令したとき、開始される。
【0152】
ステップS31において、CPU102は、通信部26(の復調部91)から通信部I/F125に楽曲データが供給されたかどうかを判定し、楽曲データが供給されたと判定するまで待機する。
【0153】
ステップS31において、楽曲データが供給されたと判定された場合、ステップS32に進み、通信部I/F125は、その楽曲データをRAMI/F122に供給する。RAMI/F122は、DMAC127の制御により、通信部I/F125からの楽曲データを、バッファRAM113に供給し、楽曲データを記憶(蓄積)させる。
【0154】
ステップS32の処理後は、ステップS33に進み、CPU102は、図8のステップS5と同様に、バッファRAM113の蓄積容量(記憶容量)を検出し、蓄積が完了したかどうかを判定する。
【0155】
ステップS33において、CPU102は、バッファRAM113の蓄積が完了していないと判定した場合、ステップS32に戻り、蓄積が完了したと判定されるまで、楽曲データがバッファRAM113に記憶される。
【0156】
一方、ステップS33において、バッファRAM113の蓄積が完了したと判定された場合、ステップS34に進み、CPU102は、通信部26のマイコン72にスタンバイの指令を行う。このとき、マイコン72は、電源供給部71を制御し、マイコン72とモデム75以外への電源の供給を停止させる。即ち、マイコン72は、通信部26の動作モードをスタンバイモードに設定する。その結果、通信部26からの楽曲データの供給が停止される。
【0157】
ステップS34の処理後は、ステップS35に進み、CPU102は、HDD27への電源の供給を許可するHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオンにする。このとき、RAMI/F122は、DMAC127の制御により、バッファRAM113への楽曲データの書き込みを停止し、バッファRAM113に記憶されている楽曲データの読み出しを開始する。
【0158】
ステップS35の処理後は、ステップS36に進み、HDDI/F129は、RAMI/F122によりバッファRAM113から読み出された楽曲データを、HDD27のハードディスク27Bに記憶させ、ステップS37に進む。
【0159】
ステップS37において、CPU102は、バッファRAM113に記憶されている楽曲データがすべて読み出されるかどうかを判定し、すべて読み出されないと判定した場合、ステップS36に戻り、ハードディスク27Bに、バッファRAM113に記憶されている楽曲データがすべて記憶されるまで、バッファRAM113から読み出された楽曲データが、ハードディスク27Bに記憶される。
【0160】
ステップS37において、バッファRAM113に記憶されている楽曲データがすべて読み出されたと判定された場合、ステップS38に進み、CPU102は、HDD27への電源の供給を不許可にするHDD制御信号をスイッチ25に供給し、HDD27の電源をオフにする。
【0161】
ステップS38の処理後は、ステップS39に進み、CPU102は、マイコン72に通信部26の各部への電源の供給の指令を行う。マイコン72は、その指令に応じて、電源供給部71を制御し、電源供給部22(の電源回路22A)からの電源を通信部26の各部に供給させる。即ち、通信部26の電源をオンにする。その結果、楽曲データのダウンロードが再開され、処理はステップS31に戻る。
【0162】
以上のように、図11の記録時の電源制御処理では、CPU102は、HDD27の電源をオンにするとき、通信部26をスタンバイモードに設定し、通信部26の電源をオンにするとき、HDD27の電源をオフにする。上述したように、マイコン72とモデム75における消費電力は、通信部26全体における消費電力に比べて十分小さい(少ない)ので、HDD27の電源をオンにするとき、通信部26をスタンバイモードに設定することにより、通信部26全体とHDD27に電源を供給する場合に比べて、記録再生装置12の消費電力を低減することができる。
【0163】
次に、図12を参照して、図3の通信部26による基地局11を介する楽曲データのダウンロード処理を説明する。このダウンロード処理は、例えば、記録再生部27のCPU102から楽曲データのダウンロードの指令が供給されたとき、開始される。
【0164】
ステップS41において、マイコン72は、モデム75を制御し、楽曲データのダウンロードを要求するデータを基地局11に送信させる。具体的には、モデム75の変調部92は、マイコン72から供給される楽曲データのダウンロードを要求するためのデータ(例えば、ダウンロード対象となる楽曲を識別するデータと、要求元の記録再生装置12を識別するためのデータ)を変調し、その結果得られる電波を、送信部80、選択部73、およびアンテナ29を介して、基地局11に送信する。
【0165】
ここで、楽曲には、楽曲を識別するデータとして、楽曲に固有のID(以下、楽曲IDという)が付されており、記録再生装置12には、記録再生装置12を識別するデータとして、記録再生装置12に固有のID(以下、装置IDという)が付されている。変調部92は、例えば、楽曲データのダウンロードを要求するためのデータとして、ダウンロード対象となる楽曲ID(例えば、100xxxx1)と、要求元である自分自身の装置ID(例えば、9x98sxx)とを送信する。
【0166】
ステップS41の処理後は、ステップS42に進み、復調部91は、ステップS41で送信した要求に応じてサーバから基地局11を介して電波として送信されてくる楽曲データが、アンテナ29、選択部73、および受信部74を介して受信されたかどうかを判定する。
【0167】
ステップS42において、復調部91は、楽曲データが受信されていないと判定された場合、楽曲データが受信されたと判定されるまで待機する。一方、ステップS42において、楽曲データが受信されたと判定された場合、ステップS43に進み、復調部91は、電波として受信された楽曲データを復調し、その結果得られる楽曲データを、フラッシュメモリ76に一時的に記憶させる。
【0168】
ステップS43の処理後は、ステップS44に進み、復調部91は、フラッシュメモリ76に記憶されている楽曲データを読み出し、その楽曲データを通信部26の通信部I/F125に供給して、ステップS45に進む。
【0169】
ステップS45において、マイコン72は、CPU102からスタンバイの指令が供給されたかどうか、即ち図11のステップS93で記録再生部27のCPU102によりスタンバイの指令が行われたかどうかを判定し、スタンバイの指令が供給されたと判定した場合、ステップS46に進む。
【0170】
ステップS46において、マイコン72は、電源供給部71を制御し、モデム75とマイコン72以外への電源の供給を停止させ、ステップS47に進む。ステップS47において、マイコン72は、フラッシュメモリ76から復調部91を介して最後にダウンロードされた楽曲データの情報(例えば、先頭から3分20秒)を読み出し、内蔵するRAM(図示せず)に記憶する。
【0171】
ステップS47の処理後は、ステップS48に進み、マイコン72は、CPU102から通信部26の各部への電源の供給の指令が供給されたかどうか、即ち図11のステップS39でCPU102により通信部26の各部への電源の供給の指令が行われたかどうかを判定し、通信部26の各部への電源の供給の指令が供給されていないと判定した場合、通信部26の各部への電源の供給の指令が供給されたと判定するまで待機する。
【0172】
ステップS48において、通信部26の各部への電源の供給の指令が供給されたと判定された場合、マイコン72は、電源供給部71を制御し、通信部26の各部に電源を供給させる。即ち、通信部26の電源はオンにされる。
【0173】
ステップS48の処理後は、ステップS49に進み、マイコン72は、内蔵するRAMに記憶されている楽曲データの情報に基づいて、すべての楽曲データのダウンロードが終了したかどうかを判定し、すべての楽曲データのダウンロードが終了していないと判定した場合、ステップS50に進む。
【0174】
ステップS50において、マイコン72は、ステップS47で内蔵するRAMに記憶した最後にダウンロードされた楽曲データの情報(例えば、先頭から3分20秒)と、楽曲データのダウンロードを要求するためのデータ(例えば、楽曲ID「100xxxx1」と装置ID「9x98sxx」)とを変調部92に供給して変調させ、送信部80、選択部73、アンテナ29、および基地局11を介してサーバに送信する。
【0175】
サーバは、記録再生装置12の通信部26から送信されてくる楽曲データの情報に基づいて、その情報に対応する楽曲データの次の楽曲データを送信する。ステップS49の処理後は、ステップS42に戻り、その楽曲データが受信(ダウンロード)され、上述した処理が繰り返される。
【0176】
一方、ステップS45において、記録再生部27のCPU102からスタンバイの指令が供給されていないと判定された場合、ステップS51に進み、ステップS49と同様に、マイコン72は、すべての楽曲データのダウンロードが終了したかどうかを判定し、終了していないと判定した場合、ステップS42に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0177】
また、ステップS49とS51で、すべての楽曲データのダウンロードが終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0178】
なお、上述した図10のステップS47では、マイコン72が、内蔵するRAMに楽曲データの情報を記憶させたが、RAMに記憶させずに、送信部80を制御して、楽曲データを配信するサーバに送信してもよい。この場合、ステップS50では、マイコン72は、サーバに装置IDのみを送信する。
【0179】
図13は、図1の記録再生装置12の第2の実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図2における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0180】
図13の記録再生装置12では、スイッチ24に接続されている電源ライン26Aと、スイッチ25に接続されている電源ライン27Aとが、一本化されている。
【0181】
即ち、図13の記録再生装置12では、電源供給部200は、電源回路22CとDC/DCコンバータ201から構成される。DC/DCコンバータ201は、外部、電源蓄積部21、または電池23から供給される電源の電圧を変換し、大電流を生成する。DC/DCコンバータ201には、1つの電源ライン202が接続され、その電源ライン202が分岐してスイッチ24とスイッチ25に接続されている。DC/DCコンバータ201から出力される電源(電力)は、電源ライン202を介して、スイッチ24と25に供給される。
【0182】
以上のように、図13の記録再生装置12では、1つのDC/DCコンバータ201が、通信部26とHDD27に電源を供給するので、2つの電源回路22Aと22Bを有する場合に比べて、記録再生装置12のコストを削減することができる。
【0183】
また、本実施の形態では、記録再生装置12がハードディスク27Bを内蔵するHDD27を有していたが、HDD27ではなく、Hi-MD(Hi-Mini-Disk)(商標)などのリムーバブルメディアが装着されるドライブを有するようにしてもよい。
【0184】
さらに、基地局11を介してダウンロードするデータは、楽曲データに限定されず、動画像や静止画像、あるいは数値などのデータ、またはプログラムなどであってもよい。
【0185】
次に、上述した一連の処理は、専用のハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0186】
そこで、図14は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0187】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としての記憶部308やROM302に予め記録しておくことができる。
【0188】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア312に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア312は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0189】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブルメディア312からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、デジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部309で受信し、内蔵する記憶部308にインストールすることができる。
【0190】
コンピュータは、CPU301を内蔵している。CPU301には、バス304を介してROM302とRAM303が接続されている。例えば、CPU301、ROM302、およびRAM303は、マイクロコンピュータ(マイコン)として構成される。
【0191】
CPU301にはまた、バス304を介して、入出力インタフェース305が接続されており、CPU301は、入出力インタフェース305を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部306が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM302に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU301は、記憶部308に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部309で受信されて記憶部308にインストールされたプログラム、またはドライブ311に装着されたリムーバブルメディア312から読み出されて記憶部308にインストールされたプログラムを、RAM303にロードして実行する。
【0192】
これにより、CPU301は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU301は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース305を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部307から出力、あるいは、通信部309から送信、さらには、記憶部308に記録等させる。撮影部310は、被写体を撮影し、その結果得られる画像データを、記憶部308に記録させる。また、電源供給部313は、CPU301の制御により、各部に電源を供給する。
【0193】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0194】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明を適用した通信システムの構成例を示す図である。
【図2】図1の記録再生装置の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の通信部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図4】図2の記録再生部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の記録再生部が行う通信部とHDDへの電源の供給の制御について説明する図である。
【図6】図4の記録再生部が行う通信部とHDDへの電源の供給の制御について説明する図である。
【図7】図4の記録再生部が行う通信部とHDDへの電源の供給の制御について説明する図である。
【図8】CPUによる再生時の電源制御処理を説明するフローチャートである。
【図9】バッファRAMに対して楽曲データの書き込みまたは読み出しを行うバッファRAM処理を説明するフローチャートである。
【図10】電子メールを送信または受信する電子メール送受信処理を説明するフローチャートである。
【図11】CPUによる記録時の電源制御処理を説明するフローチャートである。
【図12】通信部による楽曲データのダウンロード処理を説明するフローチャートである。
【図13】図1の記録再生装置の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0196】
11 基地局, 12 記録再生装置, 22 電源供給部, 24 スイッチ, 26 通信部, 27 HDD, 27B ハードディスク27B, 28 記録再生部, 71 電源供給部, 72 マイコン, 102 CPU, 113 バッファRAM, 122 RAMI/F, 301 CPU, 302 ROM, 303 RAM, 308 記憶部, 309 通信部, 313 電源供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の情報処理装置と通信を行う情報処理装置において、
記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生手段と、
前記通信を行う通信手段と、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記記録再生手段がデータの再生を行う場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記通信手段が前記通信を行う場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記録再生手段により前記記録媒体から再生されたデータ、または前記記録媒体に記録させるデータを記憶する記憶手段
をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信手段は、前記他の情報処理装置から前記データを受信し、
前記制御手段は、前記記録再生手段が前記通信手段により受信されたデータを前記記録媒体に記録する場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
電源を供給する複数の電源供給手段
をさらに備え、
複数の前記電源供給手段のうちのいずれか1つが、前記記録再生手段と前記通信手段に前記電源を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生手段と、他の情報処理装置と通信を行う通信手段とを備える情報処理装置の情報処理方法において、
前記記録媒体に対する前記データの記録または再生を行う記録再生ステップと、
前記通信を行う通信ステップと、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御ステップと
を含み、
前記制御ステップの処理は、前記記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記通信ステップの処理により前記通信が行われる場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
記録媒体に対するデータの記録または再生を行う記録再生手段と、他の情報処理装置と通信を行う通信手段とを備える情報処理装置を制御するコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記記録媒体に対する前記データの記録または再生を行う記録再生ステップと、
前記通信を行う通信ステップと、
前記記録再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する制御ステップと
を含み、
前記制御ステップの処理は、前記記録再生ステップの処理によりデータの再生が行われる場合、前記記録再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記通信ステップの処理により前記通信が行われる場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記記録再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
他の情報処理装置と第1のデータの通信を行う情報処理装置において、
記録媒体に記録されている第2のデータを再生する再生手段と、
前記再生手段により再生された第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力手段と、
前記第1のデータの通信を行う通信手段と、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御手段と
を備え、
前記電源制御手段は、前記出力手段により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記通信手段による通信を制御する通信制御手段
をさらに備え、
前記通信制御手段は、前記通信手段への電源の供給が不許可にされるとき、前記第1のデータの通信を中断させ、その通信を中断させた第1のデータの位置を記憶し、その後に前記通信手段への電源の供給が許可されるとき、前記第1のデータの位置から、前記第1のデータの通信を行わせる
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
他の情報処理装置と第1のデータの通信を行う通信手段、記録媒体に記録されている第2のデータを再生する再生手段、および前記第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段を備える情報処理装置の情報処理方法において、
前記記録媒体から前記第2のデータを再生する再生ステップと、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップと、
前記第1のデータの通信を行う通信ステップと、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップと
を含み、
前記電源制御ステップの処理は、前記出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
他の情報処理装置と第1のデータの通信を行う通信手段、記録媒体に記録されている第2のデータを再生する再生手段、および前記第2のデータを一時的に蓄積する蓄積手段を備える情報処理装置を制御するコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記記録媒体から前記第2のデータを再生する再生ステップと、
前記蓄積手段から前記第2のデータを読み出し、その第2のデータを出力する出力ステップと、
前記第1のデータの通信を行う通信ステップと、
前記再生手段および前記通信手段への電源の供給を制御する電源制御ステップと
を含み、
前記電源制御ステップの処理は、前記出力ステップの処理により第2のデータが出力されている間に、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第1の所定量以下になった場合、前記再生手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記通信手段への前記電源の供給を不許可にし、前記蓄積手段に蓄積される第2のデータの蓄積量が第2の所定量以上になった場合、前記通信手段への前記電源の供給を許可するとともに、前記再生手段への前記電源の供給を不許可にする
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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