説明

情報処理装置および方法、プログラム、並びに記録媒体

【課題】エミュレータの使い勝手を向上させる。
【解決手段】切り換え制御部72は、記録再生装置62からのコマンドが、ドライブ63に対するコマンドであるか否かを判断する。切り換え制御部72は、受信されたコマンドが、ドライブ63に対するコマンドであると判断した場合、スイッチ73を、端子82と端子83が接続されるように制御する。また、切り換え制御部72は、受信されたコマンドが、ドライブ63に対するコマンドではなく、HDD52に対するコマンドであると判断した場合、スイッチ73を、端子82と端子81が接続されるように制御する。本発明は、エミュレータに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、所定の記録媒体に記録するデータを、記録媒体に実際に記録することなく評価を行うときに用いて好適な情報処理装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
405nmの青紫レーザダイオード(以下BDと記す)を光源とし、各種ディスクに映像、音楽、文字データ等を大量に記録可能なディスクとして規格化されたものには、例えば、書き換え可能なディスク規格「BD−RE」、再生専用ディスク規格「BD−ROM」、追記型ディスク規格「BD−R」、DVD(Digital Versatile Disc)等がある。これらのディスクのなかでも特に、「BD−RE」や「BD−ROM」等の規格ではHDTV(高精細テレビジョン)放送の番組をディスクの片面に2時間以上記録することが可能なディスクとして知られている。
【0003】
また、上記したBD−ROMなどに記録する編集データの動作検証を行える編集データ評価装置(以下、エミュレータと記す)という装置がある。エミュレータは、ディスクドライブによる実際のディスクの読み取り条件等をエミュレートする装置である。このエミュレータは、オーサリングで使うものでBD−ROM等のディスクのコンテンツの制作時に、実際にディスクを作る前の時点で、プレーヤやレコーダ(以下、記録再生装置と記す)で正しく動作するかを確認するため、オーサリングスタジオで使用するテストツールである。
【0004】
具体的には、記録再生装置としてのディスクドライブの代わりに、ハードディスクドライブ(以下、HDDと記す)を接続し、あたかも記録再生装置がBD−ROMを読み出しているかのようにHDD上のBD−ROMのイメージデータを記録再生するような装置である。
【0005】
実際の記録再生装置は、ディスクにアクセスするが、エミュレータは、ディスクにアクセスする代わりに、HDDに記録されたデータにアクセスできるように改造される(例えば、特許文献1参照)。このように改造されたエミュレータによれば、編集済のデータである転送レートやアクセスタイムなどの動作検証を行える。
【0006】
図1は、従来のエミュレータの一例の構成を示す図である。エミュレータ11は、HDD12とモニタ13に接続される。エミュレータ1は、エミュレータコントロール部21、記録再生装置22、およびドライブ23を含む構成とされている。ただし、ドライブ23は、HDD12との接続を解除した後、ドライブ23と接続し直されることにより接続される構成とされている。
【0007】
エミュレータ11は、HDD12に記憶されているイメージデータを読み出したり、HDD12にイメージデータを書き込んだりする。エミュレータ11が、HDD12から読み出したイメージデータを処理することで得られる映像は、モニタ13に供給される。
【0008】
エミュレータ11の記録再生装置22は、例えば、市販されているプレーヤであり、ドライブ23は、そのプレーヤに備えられていたドライブである。エミュレータ11は上記したように、ドライブ23にアクセスする代わりに、HDD12にアクセスするように改造されているため、ドライブ23は、必要に応じて装着される構造にされている。記録再生装置22とエミュレータコントロール部21の接続は、記録再生装置22側から見るとエミュレータコントロール部21がディスクドライブとしての動作を行うものとされる。
【0009】
記録再生装置22は、市販されるプレーヤと同等の装置が用いられる。よって、記録再生装置22の本体に備えられた操作ボタンや、付随のリモートコントロールなどで操作できるように構成されている。通常の記録再生装置22(市販されているプレーヤ)では、受け付けた操作は、ドライブ23にセットされている記録媒体から、例えば、データを読み出すためのものであるが、エミュレータ11の場合、HDD12からデータを読み出すためのものである。このような違いをユーザが意識することなくエミュレータ11側で処理される。
【0010】
よって、ユーザは、通常のプレーヤで操作している感覚で、エミュレータ11を操作することができる。エミュレータ11は、記録再生装置22から発行されるATAPIコマンドに応じて、HDD12に記憶されているディスクイメージデータを記録再生装置22に返送し、あたかもディスクを再生しているかのような動作を行う。記録再生装置22は、エミュレータコントロール部21から送られた再生データを、ビデオ信号やオーディオ信号に変換し、モニタ13に出力する。モニタ13に映し出される映像を、ユーザは確認することで、ディスクのイメージが正しく作成されているか検証を行う。
【0011】
このように、ユーザは、ディスクの代わりにディスクイメージの再生を、エミュレータ11で行うことで、操作ボタンやリモートコントローラを操作したときの再生動作、例えばメニュー等の再生動作が編集時の意図通りに動作するか否かを確認する。
【特許文献1】特開2006−285861号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記したように、エミュレータ11はHDD12にアクセスし、データを記録したり、再生したりすることができるように構成されている。エミュレータ11において、HDD12に記憶されているディスクイメージ以外に、実際のディスクの再生を行わせたい場合、HDD12とエミュレータ11を接続しているケーブルを取り外し、HDD12とエミュレータ11が通信できない状態にした後、ドライブ23と所定のケーブルで接続し直し、ドライブ23で実際のディスクを再生する必要があった。
【0013】
また、エミュレータ11の使用目的の1つに、市販の記録再生装置での動作検証を行うというのがある。そのためにエミュレータ11の記録再生装置22には市販のプレーヤそのもの、またはそのプレーヤを改造したものが用いられる。市販のプレーヤは、ディスクのフォーマットの追加や変更があり、それに合わせたバージョンアップがされることがある。また新規開発されることがある。このような状況に合わせるために、エミュレータ11に組み込まれる記録再生装置22も、バージョンアップされたときや新規開発された後には、バージョンアップ後の記録再生装置22や新規開発された記録再生装置22に置き換えて、検証を実行する必要があった。
【0014】
新たな記録再生装置22に置き換えることにより、エミュレータコントロール部21を、新たに置き換えられた記録再生装置22に合わせたドライブ・インターフェイスのコマンド・レスポンスに修正する必要があった。
【0015】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、エミュレータの使い勝手をより向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一側面の情報処理装置は、所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、前記イメージデータを再生する再生手段と、前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段と、前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする制御手段とを備える。
【0017】
前記イメージデータを再生したときの前記再生手段の動作確認を行う装置に適用されるようにすることができる。
【0018】
本発明の一側面の情報処理方法は、所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、前記イメージデータを再生する再生手段と、前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段とを備える情報処理装置の情報処理方法において、前記情報処理装置は、前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする。
【0019】
本発明の一側面のプログラムは、所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、前記イメージデータを再生する再生手段と、前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段とを備える情報処理装置に、前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【0020】
本発明の一側面の記録媒体は、前記プログラムを記録している。
【0021】
本発明の一側面の情報処理装置および方法、並びにプログラムにおいては、所定の記録媒体に記録されるイメージデータが、その所定の記録媒体とは別の記録媒体に記録される。その別の記録媒体からイメージデータが読み出されるとき、所定の記録媒体を再生する装置からのコマンドが、所定の記録媒体がセットされるドライブに出力されるか、または、別の記録媒体に出力されるかが、コマンドの種類により決定される。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一側面によれば、エミュレータなどの情報処理装置の使い勝手をより向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図2は、本発明を適用したエミュレータの一実施の形態の構成を示す図である。本発明の情報処理装置は、以下に説明するエミュレータという装置に適用することが可能であり、本実施の形態においては、本発明の情報処理装置をエミュレータに適用したときを例に挙げて説明する。
【0025】
エミュレータ51は、HDD52とモニタ53に接続される。ここでは、エミュレータ51とHDD52が接続されるとして説明するが、その接続は、有線であっても無線であっても良い。また、ネットワークを介して接続されるようにしても良い。さらに、HDD52がエミュレータ51の内部に備えられる、換言すれば、一体型に構成されるようにしても良い。
【0026】
エミュレータ51は、エミュレータコントロール部61、記録再生装置62、およびドライブ63を含む構成とされている。エミュレータコントロール部61は、イメージデータ変換部71、切り換え制御部72、およびスイッチ73を備える構成とされている。
【0027】
エミュレータ51は、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出したり、HDD52にイメージデータを書き込んだりする。エミュレータ51が、HDD52から読み出したイメージデータを処理することで得られる映像は、モニタ53に供給される。図示していないスピーカにも音声が供給される。
【0028】
イメージデータとは、ドライブ23にセットされる記録媒体に記録されるデータであり、記録媒体に実際に記録する前に動作確認するためのHDD52に記憶されているデータである。以下の説明においてドライブ23は、ディスク状の記録媒体を処理するとし、HDD52は、ディスク状の記録媒体に記録されるイメージデータを記憶しているとする。
【0029】
このように、エミュレータ51においては、所定の記録媒体にアクセスし、その所定の記録媒体に記録されているデータを読み出す読み出し手段としてのドライブ63と、所定の記録媒体に記録されるデータであるイメージデータを記録し、必要に応じて、その記録されているイメージデータを読み出す読み出し手段としてのHDD52を備える構成とされる。
【0030】
エミュレータ51の記録再生装置62は、例えば、市販されているプレーヤであり、ドライブ63は、そのプレーヤに備えられていたドライブである。なお、本実施の形態においては、記録再生装置62と記述するが、再生のみを行う再生装置であっても、本発明の記録再生装置62として用いることは可能である。また、記録再生装置62は、ドライブ63にセットされた所定の記録媒体からのデータを再生したり、HDD52に記憶されているイメージデータを再生したりする再生手段を有する装置である。
【0031】
エミュレータ51は、記録再生装置62がドライブ63にアクセスする代わりに、HDD52にアクセスするように改造されている。よってエミュレータ51においては、ドライブ63は記録再生装置62から外され、記録再生装置62とは別にエミュレータ51に接続される構成とされている。
【0032】
換言すれば、市販されているプレーヤの場合、記録再生装置62とドライブ63は一体型に構成されているが、エミュレータ51を構成する記録再生装置62とドライブ63は、記録再生装置62とドライブ63が別体とされている。そのために、記録再生装置62が、ドライブ63にアクセスするための制御線などが、HDD52を制御できるようにエミュレータ51内で接続されている。
【0033】
従来、ドライブ63は、エミュレータ51には接続されない構成とされていたため、例えば、ドライブ63でディスクを再生したいときなど、HDD52との接続を一旦切断し、ドライブ63と接続し直し、ドライブ63に対して指示を出せる状態にした後、ドライブ63に対して指示を出すといったことを行わなくてはならなかった。このようなことは、使い勝手を低下させることである。そこで、本実施の形態においては、スイッチ73を設けることで、また、そのスイッチ73を適切に動作させる切り換え制御部72を設けることで、上記したような使い勝手を低下させるようなことを改善し、使い勝手を向上させるようにする。
【0034】
また、ドライブ63を制御するときには必要とされるコマンドであるが、HDD52を制御するときには必要ないコマンドもある。例えば、ドライブ63にセットされたディスクを取り出す(イジェクト)に出されるコマンドは、HDD52にディスクがセットされることはないので、HDD52に制御するときには必要のないコマンドである。しかしながら、エミュレータ51は、基本的に記録再生装置62に対してなされる指示を処理できるように構成する必要があるため、HDD52を制御するときには必要なコマンドが発行されたときでも、そのコマンドに対する処理を実行する必要がある。
【0035】
よって、エミュレータ51は、記録再生装置62から出されたコマンドが、ドライブ63を制御するときに必要であるコマンドである場合には、適切に処理できる(変換できる)ように構成されている。
【0036】
エミュレータ51の使用目的の1つに、市販の記録再生装置での動作検証を行うというのがある。市販のプレーヤは、ディスクのフォーマットの追加や変更があり、それに合わせたバージョンアップがされることがある。また新規開発されることがある。このような状況に合わせるために、エミュレータ11に組み込まれる記録再生装置22も、バージョンアップされたときや新規開発された後には、バージョンアップ後の記録再生装置22や新規開発された記録再生装置22に置き換えて、検証を実行する必要がある。
【0037】
新たな記録再生装置62に置き換えることにより、エミュレータコントロール部61を、新たに置き換えられた記録再生装置62に合わせたドライブ・インターフェイスのコマンド・レスポンスに修正する必要がある。従来エミュレータ51にはドライブ63が接続されていないため、このように、新たな記録再生装置62またはドライブ63に合わせた修正を行う必要があったが、本実施の形態においては、エミュレータ51にドライブ63を備える構成とする。
【0038】
単にエミュレータ51にドライブ63を接続すると、記録再生装置62から出されたコマンドは、ドライブ63に出されることになり、HDD52からイメージデータを読み出せないことになる。そこで、ドライブ63に対して出されるコマンドのうち、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出す(書き込む)などに必要なコマンドは、HDD52に出されるようにし、その他のコマンドは、ドライブ63に出されるようにして、ドライブ63側で処理されるようにする。このような処理を実行するために、本実施の形態においては、エミュレータ51にスイッチ73と、そのスイッチ73を制御する切り換え制御部72を備える構成とする。
【0039】
このように構成すれば、ドライブ63を制御するために必要なコマンドは、ドライブ63で処理されるので、例えば、記録再生装置62やドライブ63に変更があったとしても、その変更に合わせてエミュレータ51自体を変更しなくても、処理することが可能となる。
【0040】
エミュレータコンテトロール部61のスイッチ73は、イメージデータ交換部71と接続される端子81、記録再生装置62と接続される端子82、およびドライブ63と接続される端子83を含む構成とされている。スイッチ73は、記録再生装置62とドライブ63を通信可能な状態に接続するか、または、記録再生装置62とイメージデータ変換部71(HDD52)を通信可能な状態に接続を切り換えることができる接続切り換え手段としての機能を有する構成とされている。
【0041】
切り換え制御部72は、記録再生装置62からのコマンドに応じて、スイッチ73を、記録再生装置62とドライブ63が通信を行える状態に接続するか、または、記録再生装置62とイメージデータ変換部71(HDD52)が通信を行える状態に接続するため制御手段としての機能を有する。
【0042】
具体的には、記録再生装置62からATA/ATAPIのコマンドが送出された場合、切り換え制御部72は、ドライブ63固有のコマンドであるか否かを判断する。そして、切り換え制御部72は、ドライブ63固有のコマンドであると判断した場合、スイッチ73を制御し、コマンドが、記録再生装置62からドライブ63の方向に流れるように切り換え、ドライブ63にコマンドを送信し、そのレスポンスが記録再生装置62に供給されるように制御する。
【0043】
また、切り換え制御部72は、記録再生装置62からのコマンドが、ドライブ63固有のコマンドではなく、ディスクイメージの再生に係わるコマンドであると判断した場合、スイッチ73を制御し、コマンドが、記録再生装置62からイメージデータ交換部71の方向に流れるように切り換え、イメージデータ交換部71にコマンドを送信し、そのレスポンスとしてのイメージデータが記録再生装置62に供給されるように制御する。
【0044】
イメージデータ変換部71は、HDD52からのイメージデータを、記録再生装置62が再生できる形式のデータに変換するなどの処理を施して記録再生装置62へとイメージデータを返信する。
【0045】
例えば、ドライブ63にセットされるディスクに記録される予定のイメージデータであり、そのイメージデータは、HDD52に記憶されているが、ディスクとHDD52とでは、データの管理の仕方が異なる。よって、所定のデータを読み出すとき、ディスクに対して出すアドレスを、そのままHDD52に対して出しても、HDD52では異なるアドレスで管理しているために、その所定のデータを読み出すことができないことがある。よって、このようなことを解消するために、イメージデータ変換部71では、アドレスの変換などの処理が実行される。
【0046】
このようなコマンドの解析や、スイッチ73の切り換えなどの処理は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現することも可能であるし、ソフトウエアによって実現することも可能である。
【0047】
エミュレータ51は、このように構成され、ドライブ63にセットされるディスクがセットされない状態で、セットされるディスクに記録される予定のイメージデータをHDD52から読み出し、再生する装置である。そのため、記録再生装置62とエミュレータコントロール部61の接続は、記録再生装置62側から見るとエミュレータコントロール部61がディスクドライブとしての動作を行うものとされる。
【0048】
記録再生装置62は、上記したように、ドライブ63が外された市販されているプレーヤ(又は、市販される予定のプレーヤ)と同等のものであり、本体の操作ボタンや、付随のリモートコントロールなどで操作できるように構成されている。通常の記録再生装置62(市販されているプレーヤ)では、受け付けた操作は、ドライブ63にセットされている記録媒体から、例えば、データを読み出すためのものであるが、エミュレータ51の場合、HDD52からデータを読み出すためのものである。このような違いは、ユーザ側が意識することなくエミュレータ51で処理される。
【0049】
よって、ユーザは、通常のプレーヤで操作している感覚で、エミュレータ51を操作することができる。エミュレータ51は、記録再生装置62から発行されるATAPIコマンドに応じて、HDD52に記憶されているディスクイメージデータを記録再生装置62に返送し、あたかもディスクを再生しているかのような動作を行う。記録再生装置62は、エミュレータコントロール部61から送られた再生データを、ビデオ信号やオーディオ信号に変換し、ビデオ信号をモニタ53に出力し、オーディオ信号を図示していないスピーカに出力する。モニタ53に映し出される映像やスピーカから出力される音声を、ユーザは確認することで、ディスクのイメージデータが正しく作成されているか否かの検証を行う。
【0050】
このように、ユーザは、ディスクの代わりにディスクに記録する予定のイメージデータの再生を、エミュレータ51で行うことで、操作ボタンやリモートコントローラを操作したときの再生動作、例えば、メニュー等の再生動作が編集時の意図通りに動作するか否かを確認する。
【0051】
ここでは記録再生装置62およびドライブ63のインターフェースは、ATAPI(AT attachment packet interface)を例に挙げて説明するが、本発明は、SCSI(small computer system interface)、SATA(Serial ATA)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394等のインターフェースを用いたときにも適用できる。
【0052】
図2に示したように、エミュレータ51には、ドライブ63が接続されているため、例えば、ドライブ63にセットされているディスク(記録媒体)を再生したい場合、切り換え制御部72の制御により、スイッチ73が、ドライブ63と接続されている状態にすることができる。このような状態を維持することで、全てのATAPIコマンドを記録再生装置62とドライブ63間で送受信することができ、ケーブル等の接続を変更することなくドライブ63にセットされたディスクの再生を行うことも可能となる。
【0053】
図3のフローチャートを参照し、切り換え制御部72の処理について説明を加える。ステップS11において、切り換え制御部72は、記録再生装置62からのコマンドを受信したか否かを判断する。受信したと判断されるまで、待機状態が維持される。記録再生装置62からは、ドライブ63に対するコマンドとHDD52(イメージデータ変換部71)に対するコマンドが出される。
【0054】
HDD52に対するコマンドは、本来、ドライブ63に対して出されるコマンドであるが、換言すれば、記録再生装置62とドライブ63が一体型に構成されている装置では、ドライブ63に対して出されるコマンドである。しかしながらエミュレータ51の場合、記録再生装置62とは別にドライブ63が備えられ、HDD52が接続されているため、記録再生装置62から出されるコマンドうちの一部のコマンドは、HDD52に対するコマンドとされる。
【0055】
このHDD52に対するコマンドは、ドライブ63にセットされているディスク(記録媒体)からデータを読み出すときなどに出されるコマンドである。またこのような通常、ディスクからデータを読み出すときなどに出されるコマンドが、エミュレータ51においては、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すときなどに出されるコマンドとして処理される。
【0056】
そのような処理ができるようにするために、切り換え制御部72は、ステップS12において、受信したコマンドはドライブ63へのコマンドであるか否かを判断し、ドライブ63へのコマンドであると判断した場合、ステップS13に処理を進める。ステップS13において、切り換え制御部72は、スイッチ73を、端子82と端子83が接続されるように、すなわち、記録再生装置62とドライブ63が通信を行える状態の接続に切り換える制御を行う。
【0057】
一方、ステップS12において、受信されたコマンドは、ドライブ63へのコマンドではないと判断された場合、ステップS14に処理が進められる。ステップS14において、切り換え制御部72は、スイッチ73を、端子82と端子81が接続されるように、すなわち、記録再生装置62とイメージデータ変換部71が通信を行える状態の接続に切り換える制御を行う。
【0058】
このように、切り換え制御部72は、記録再生装置62からのコマンドにより、スイッチ73の接続先の選択や接続を制御する。
【0059】
図4を参照し、具体的な例を挙げて、コマンドフローに沿ったATAPIコマンドのスイッチ73の切り換えについて説明を加える。図4に示したコマンドフローは、記録再生装置62本体に備え付けられている操作ボタンや記録再生装置62に付随するリモートコントローラが操作され、ディスクのロードが行われるときのコマンドフローである。
【0060】
まず、記録再生装置62から、“INQUIRY”というコマンドが送信される。この“INQUIRY”というコマンドは、パラメータ情報をホストに送るときに出される調査コマンドであり、デバイスに関する情報を取得するときに出されるコマンドである。このコマンドは、ホストである記録再生装置62が、デバイスであるドライブ63に送信するコマンドである。よって、スイッチ73は、ドライブ63側にコマンドが送信されるように、端子82と端子83が接続されるように制御される。
【0061】
記録再生装置62から、“GET CONFIGURATION”というコマンドが送信される。この“GET CONFIGURATION”というコマンドは、デバイスの機能や、その時点で設定されているモードなどをホストが取得するときに出されるコマンドであり、このコマンドが出されることにより、デバイスが対応可能な各種モードや機能の一覧情報などを取得することができる。このコマンドは、ホストである記録再生装置62が、デバイスであるドライブ63に送信するコマンドである。よって、スイッチ73は、ドライブ63側にコマンドが送信されるように、端子82と端子83が接続されるように制御される。すなわちこの場合、スイッチ73の接続状態が維持される。
【0062】
記録再生装置62から、“TEST UNIT READY”というコマンドが送信される。この“TEST UNIT READY”というコマンドは、ATAPIでバスがレディ状態にあるか否かを確認するときに出されるコマンドである。このコマンドは、ホストである記録再生装置62が、デバイスであるHDD52にイメージデータ変換部71を介して送信するコマンドである。よって、スイッチ73は、イメージデータ交換部71側にコマンドが送信されるように、端子81と端子82が接続されるように制御される。すなわちこの時点で、スイッチ73の接続が切り換えられる。
【0063】
イメージデータ交換部71から、“REQUEST SENSE”というコマンドが送信される。この“REQUEST SENSE”というコマンドは、ATAPIデバイスからホストへセンテンスデータを送信するときに出されるコマンドである。このコマンドは、ホストである記録再生装置62に、デバイスであるHDD52からイメージデータ変換部71を介して送信されるコマンドである。よって、スイッチ73は、イメージデータ交換部71側からのコマンドが受信されるように、端子81と端子82が接続されるように制御される。この場合、スイッチ73のその時点での接続状態が維持される。
【0064】
ドライブ63から、“MODE SENSE”というコマンドが送信される。この“MODE SENSE”というコマンドは、パラメータをホストに読み込むときに出されるコマンドであり、“MODE SELECT”というコマンドと対を成すコマンドである。このコマンドは、ホストである記録再生装置62に、デバイスであるドライブ63から送信されるコマンドである。よって、スイッチ73は、ドライブ63側からのコマンドが受信されるように、端子82と端子83が接続されるように制御される。この場合、スイッチ73の接続が切り換えられる。
【0065】
ドライブ63から、“MODE SELECT”というコマンドが送信される。この“MODE SELECT”というコマンドは、“MODE SENSE”というコマンドと対を成すコマンドであるので、“MODE SENSE”が出された後、このコマンドが出される。このコマンドは、ホストである記録再生装置62に、デバイスであるドライブ63から送信されるコマンドである。よって、スイッチ73は、ドライブ63側からのコマンドが受信されるように、端子82と端子83が接続されるように制御される。この場合、スイッチ73のその時点での接続状態が維持される。
【0066】
記録再生装置62から、“TEST UNIT READY”というコマンドが送信される。この“TEST UNIT READY”というコマンドは、イメージデータ交換部71に対するコマンドであるので、スイッチ73は、端子83側から端子81側に切り換えられる。イメージデータ交換部71を介してHDD52から、“REQUEST SENSE”というコマンドが送信される。この“REQUEST SENSE”というコマンドは、記録再生装置62に対するコマンドであり、この時点で、スイッチ73は、イメージデータ交換部71からのコマンドが記録再生装置62に供給される状態になっているので、スイッチ73の接続状態は維持される。
【0067】
記録再生装置62から、“GET CONFIGURATION”というコマンドがドライブ63に対して送信される。よって、スイッチ73は、端子81側から端子83側に切り換えられる。次に、記録再生装置62から、“GET PERFORMANCE”というコマンドが出される。この“GET PERFORMANCE”というコマンドは、例えば、ドライブ63にセットされているディスクに対する書き込み可能な速度などの情報を取得するときに出されるコマンドである。よって、この時点では、記録再生装置62とドライブ63が通信を行える状態にスイッチ73は接続されているので、その接続が維持される。
【0068】
記録再生装置62から、“READ DISC INFO”というコマンドが送信される。この“READ DISC INFO”というコマンドは、ドライブ63にセットされているディスクに対する情報を取得するときに出されるコマンドである。この場合、ディスクは、ドライブ63にセットされているのではなく、HDD52にセットされていると仮定されて処理が行われるので、換言すれば、HDD52に記憶されているイメージデータが読み出されるための処理のため、HDD52に対して、“READ DISC INFO”というコマンドが出力される。よって、スイッチ73は、端子83から端子81へと接続が切り換えられる。
【0069】
記録再生装置62から、“READ TRACK INFO”というコマンドが送信される。この“READ TRACK INFO”というコマンドは、ディスクのトラックに関する情報を読み出すときに出されるコマンドであり、“READ DISC INFO”というコマンドと同様に、本来、ドライブ63に対して送信されるコマンドである。しかしながら、エミュレータ51の場合、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続されている状態が維持される。
【0070】
記録再生装置62から、“READ FORMAT CAPACITY”というコマンドが送信される。この“READ FORMAT CAPACITY”というコマンドは、記録再生装置62がディスクの容量に関する情報を取得するときに出すコマンドであり、“READ DISC INFO”というコマンドと同様に、本来、ドライブ63に対して送信されるコマンドである。しかしながら、エミュレータ51の場合、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続されている状態が維持される。
【0071】
記録再生装置62から、“READ CDROM CAPACITY”というコマンドが送信される。この“READ CDROM CAPACITY”というコマンドは、CD-ROMディスクの容量に関しての情報を取得するときに出されるコマンドであり、“READ DISC INFO”というコマンドと同様に、本来、ドライブ63に対して送信されるコマンドである。しかしながら、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続されている状態が維持される。
【0072】
記録再生装置62から、“READ DVD STRUCTURE”というコマンドが送信される。この“READ DVD STRUCTURE”というコマンドは、DVDディスク固有の様々な情報を入手するときに出されるコマンドであり、“READ DISC INFO”というコマンドと同様に、本来、ドライブ63に対して送信されるコマンドである。しかしながら、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続された状態が維持される。
【0073】
記録再生装置62から、“SET STREAMING”というコマンドが送信される。この“SET STREAMING”というコマンドは、記録再生装置62からドライブ63に対して、提供するデータについての情報を提供するものであり、例えば、次に提供するデータのデータ転送長などの情報を通知するときに出されるコマンドである。この“SET STREAMING”というコマンドは、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続された状態が維持される。
【0074】
記録再生装置62から、“GET PERFORMANCE”というコマンドが送信される。この“GET PERFORMANCE”というコマンドは、読み出し速度などの情報を取得するときに出されるコマンドであり、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続された状態が維持される。
【0075】
再度、記録再生装置62から、“READ DVD STRUCTURE”というコマンドが送信される。このコマンドは上記した場合と同じく、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すために出されるコマンドであるので、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続された状態が維持される。
【0076】
記録再生装置62から、“READ 12”というコマンドが送信される。この“READ 12”というコマンドは、データを読み込むときに出されるコマンドである。この場合、HDD52に記憶されているイメージデータが読み込みの対象とされているので、“READ 12”というコマンドは、HDD52に対して出されるコマンドとして処理される。よって、スイッチ73の接続は、端子81と端子82が接続された状態が維持される。この“READ 12”というコマンドが複数回出された後、“START STOP UNIT”というコマンドが、記録再生装置62から出される。
【0077】
“START STOP UNIT”というコマンドは、ディスクへのアクセスを許可または禁止するときに出されるコマンドである。例えば、ドライブ63からディスクを取り出したり、トレイを閉じたりといった制御をソフトウエアで行う場合などに出されるコマンドである。この“START STOP UNIT”というコマンドは、このように、ドライブ63に対して出されるコマンドであり、HDD52に記憶されているイメージデータを読み出すためのコマンドではないと、切り換え制御部72により判断されるため、スイッチ73は、端子81から端子83に接続が切り換えられる。
【0078】
従来のように、スイッチ73やドライブ63が備えられていないエミュレータ51の場合、例えば、図1に示した従来のエミュレータ11のような構成の場合、“INQUIRY”といったドライブ63に対して出されるコマンド、換言すれば、HDD52を制御するうえでは必要のないコマンドが出されたとき、エミュレータコントロール部61で処理する必要があった。
【0079】
しかしながら、本実施の形態のように、スイッチ73やドライブ63が備えられているエミュレータ51によれば、ドライブ63に対して出されるコマンドは、換言すれば、ドライブ63でしか処理できないようなコマンドは、ドライブ63に出され、処理されるので、エミュレータコントロール部61で処理する必要がない。
【0080】
よって、例えば、“INQUIRY”といったドライブ63に対して出されるコマンドが、バージョンアップなどにより変更が加えられたとしても、その変更に対応するために、エミュレータコントロール部61自体に変更を加えなくてはならないといったようなことを回避することができる。
【0081】
このように、記録再生装置62から発行されたATAPIコマンドは、切り換え制御部72により、コマンドの解析が行われ、そのコマンドは、ドライブ63側に送るべきコマンドか否か、換言すれば、イメージデータ変換部71(HDD52)側に送るべきコマンドか否かが判断される。そしてスイッチ73が切り換えられることにより、それぞれのブロック(データ)やコマンドの送受信が行われる。
【0082】
このコマンドの解析と送受信を順次行うことにより記録再生装置62やドライブ63固有のコマンドのエミュレーションをすることなくディスクイメージの再生を行うことができるようになる。
【0083】
このように、本発明を適用したエミュレータによれば、記録再生装置62から見たドライブ63の動作を行うために必要な固有のコマンドの応答処理を、エミュレータコントロール部61側で行うことなく、HDD52に記憶されているイメージデータの再生処理のフローをエミュレートすることができる。
【0084】
また記録再生装置62およびドライブ63のコマンドフローやレスポンス内容に変更が生じたような場合であっても、エミュレータ51の動作やデータを変更することなく、HDD52に記憶されているイメージデータの再生処理をエミュレートすることができる。また、記録再生装置62およびドライブ63が物理的に置き換わってもエミュレータ51の動作やデータを変更することなく、HDD52に記憶されているイメージデータの再生処理をエミュレートすることができる。
【0085】
さらに、ドライブ63でディスクを再生するような場合であっても、記録再生装置62とドライブ63の接続を変更することなく、ドライブ63にセットしたディスクを再生することができる。
【0086】
上述した実施の形態においては、スイッチ73を1つだけ設け、記録再生装置62とドライブ63の組が1組だけ設けられている場合を例に挙げて説明したが、スイッチ73をマトリクス状に構成し、記録再生装置62とドライブ63の組を複数設けるようにしても良い。このように構成すれば、1つのイメージデータで、記録再生装置62とドライブ63の複数の組に対して動作確認を行うことが可能となる。
【0087】
また、1台の記録再生装置62に、複数台のドライブ63が選択的に接続されるような構成としても良い。このようにすれば、1つのイメージデータで、1台の記録再生装置62と複数台のドライブ63との組み合わせに対して動作確認することができる。このようなことができれば、例えば、記録再生装置62との相性の良いドライブ63を判定するといったようなことが、1つのイメージデータにより行うことができるようになる。
【0088】
また、複数の記録再生装置62が選択的に1台のドライブ63に接続されるような構成としても良い。このようにすれば、1つのイメージデータで、複数の記録再生装置62と1台のドライブ63との組み合わせに対して動作確認することができる。このようなことができれば、例えば、同じドライブ63を備える異なる記録再生装置62に対して、1つのイメージデータにより動作確認を行うことができるようになる。
【0089】
上述した一連の処理、例えば、切り換え制御部72が行う処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0090】
図5は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータのハードウェアの構成の例を示すブロック図である。
【0091】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
【0092】
バス104には、さらに、入出力インターフェース105が接続されている。入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部108、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部109、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111を駆動するドライブ110が接続されている。
【0093】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU101が、例えば、記憶部108に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース105及びバス104を介して、RAM103にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0094】
コンピュータ(CPU101)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア111に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0095】
そして、プログラムは、リムーバブルメディア111をドライブ110に装着することにより、入出力インターフェース105を介して、記憶部108にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部109で受信し、記憶部108にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM102や記憶部108に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0096】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0097】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0098】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】従来のエミュレータの一例の構成を示す図である。
【図2】本発明を適用したエミュレータの一実施の形態の構成を示す図である。
【図3】エミュレータの動作について説明するフローチャートである。
【図4】コマンドフローを示す図である。
【図5】記録媒体について説明する図である。
【符号の説明】
【0100】
51 エミュレータ, 52 HDD, 53 モニタ, 61 エミュレータコントロール部, 62 記録再生装置, 63 ドライブ, 71 イメージデータ変換部, 72 切り換え制御部, 73 スイッチ, 81乃至83 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、
前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、
前記イメージデータを再生する再生手段と、
前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段と、
前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする制御手段と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記イメージデータを再生したときの前記再生手段の動作確認を行う装置に適用される
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、
前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、
前記イメージデータを再生する再生手段と、
前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段と
を備える情報処理装置の情報処理方法において、
前記情報処理装置は、
前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする
情報処理方法。
【請求項4】
所定の記録媒体にアクセスし、データを読み出す第1の読み出し手段と、
前記記録媒体に記録されるイメージデータを記憶している記憶手段から、前記イメージデータを読み出す第2の読み出し手段と、
前記イメージデータを再生する再生手段と、
前記再生手段と前記第1の読み出し手段を通信可能な状態に接続するか、または前記再生手段と前記第2の読み出し手段を通信可能な状態に接続する接続切り換え手段と
を備える情報処理装置に、
前記再生手段からのコマンドが、前記第1の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第1の読み出し手段が通信可能な状態にし、前記第2の読み出し手段に出力すべきコマンドであった場合、前記切り換え手段を制御し、前記再生手段と前記第2の読み出し手段が通信可能な状態にする
処理を実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムを記録している
記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−252263(P2009−252263A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95794(P2008−95794)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】