情報処理装置および項目選択処理プログラム
【構成】情報処理装置は、複数の項目70を含むメニュー選択画面上のタッチパネル、
カーソル72の移動方向を指示する方向キーおよび選択項目70に対応する処理の実行を指示する実行キーを含む。カーソル72の表示は方向キーだけでなくタッチパネルで指示された位置に従って移動される。選択項目70に対応する処理は、実行キーの操作だけでなく、タッチオフ時に実行される。ただし、タッチオンから所定時間以上タッチ入力が継続された場合、タッチオフまでにタッチ開始時に指示された項目70に対応する領域外でのタッチ入力があった場合、あるいは、タッチオフまでにタッチ開始時に指示された位置から所定距離範囲外でのタッチ入力があった場合には、選択項目70に対応する処理は実行されない。
【効果】メニュー選択の際の操作性を向上できる。
カーソル72の移動方向を指示する方向キーおよび選択項目70に対応する処理の実行を指示する実行キーを含む。カーソル72の表示は方向キーだけでなくタッチパネルで指示された位置に従って移動される。選択項目70に対応する処理は、実行キーの操作だけでなく、タッチオフ時に実行される。ただし、タッチオンから所定時間以上タッチ入力が継続された場合、タッチオフまでにタッチ開始時に指示された項目70に対応する領域外でのタッチ入力があった場合、あるいは、タッチオフまでにタッチ開始時に指示された位置から所定距離範囲外でのタッチ入力があった場合には、選択項目70に対応する処理は実行されない。
【効果】メニュー選択の際の操作性を向上できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理装置および項目選択処理プログラムに関し、特にたとえば、複数の項目を含むメニュー画面の表示される表示器、画面上に設けられたタッチパネルのようなポインティングデバイス、方向指示キーおよび実行指示キーを備える情報処理装置およびその項目選択処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルの重ねられた表示器に表示されるメニュー項目を選択する技術の一例が特許文献1に開示される。特許文献1では、タッチセンサ(タッチパネル)の取り付けられたディスプレイ装置に表示された項目を指で押すと、当該項目に対応する画面がディスプレイ装置に表示される。
【0003】
一方、移動方向指示のための方向キー(十字キーや矢印キー等)と実行指示のための実行キー(Aボタンやエンターキー等)とを備えるゲーム装置やパーソナルコンピュータのような情報処理装置では、一般的に、入力の位置や選択状態にあることを示すカーソルがメニュー項目に関連して表示されている。そして、方向キーの操作によってカーソルが移動されることによって項目が選択され、実行キーの操作によって選択項目に対応する動作または処理が実行される。
【特許文献1】特開平10−28777号公報(段落0027および図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、メニュー項目が直接タッチされたときに当該項目に対応する処理が実行されるが、タッチパネル操作によるカーソルの移動については何ら明らかにされていない。特許文献1の技術のようにタッチパネル操作でしかメニュー項目を指示できない場合には、タッチパネル操作に慣れると便利であるという利点はあるが、カーソルの表示および移動のための操作すなわち項目を実行せずに単に選択移動する操作ができないため、従来のキー操作に慣れたユーザにとっては、慣れるまでは操作が難しく、操作性に問題があった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、項目の選択および選択項目に対応する動作を従来のキー操作と同じように指示する際の操作性を向上できる、情報処理装置および項目選択処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明(請求項1の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。この情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、計測手段、第1条件判定手段、座標検出手段、および記憶手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。計測手段は、入力検出手段によって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定手段は、計測手段によって計測された時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定手段によって時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0007】
請求項1の発明では、情報処理装置(10:後述する実施例で相当する参照符号。以下同じ。)は、複数の項目(70)を含む画面を表示する表示器(12、14)を備える。情報処理装置は、メニュー画面に表示された複数の項目の中からユーザによって選択された項目に対応する処理を実行するためのものであり、方向キー(20a)および実行キー(20d)をさらに備えている。方向キーは選択中の項目を変更するためのものであり、特定手段(42、S39)は、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行キーは特定された選択中の項目に対応する処理の実行を指示するためものであり、実行手段(42、92、S47)は、実行キーの操作に応じて特定された項目に対応する処理を実行する。このように方向キーおよび実行キーによってメニュー項目選択処理を実行可能な情報処理装置は、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス(22)をさらに備えている。ポインティングデバイスは、実施例では、表示器の画面に装着されるタッチパネルを含む。入力検出手段(42、54、88、S3、S5)は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。タッチパネルの場合にはタッチオンであるかタッチオフであるかが検出される。計測手段(42、114、S17)は、ポインティングデバイスへの入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定手段(42、94、S21)は、計測された入力継続時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出手段(42、88、S7)は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段(28a、48)には、複数の項目のそれぞれに対応付けられた位置座標を示す項目位置データ(100)が記憶されている。また、特定手段(42、S11)は、検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目として特定し、かつ選択中の項目を変更する。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、入力継続時間が閾値を超えたと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、入力継続時間が閾値を超えていないと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0008】
したがって、ポインティングデバイスでの入力継続時間が所定時間以上経過した後に入力無し状態にされたときには、選択中の項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力継続時間が所定時間を経過する前に入力無し状態にされたときには、選択中の項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択中の項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に従属し、特定手段によって特定中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0010】
請求項2の発明では、特定項目指示画像表示制御手段(42、50、52、60、86、S13、S41、S87)が選択中の項目を示す画像(72)を表示するので、選択中の項目がいずれであるかをユーザにはっきりと示すことができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目の位置を示しているとき、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えていないと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0012】
請求項3の発明では、実行手段(S27)は、入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示していることを処理の前提としている。つまり、項目に対応する位置が指示された状態で入力が有りから無しにされたときに、入力継続時間の条件が満足されている場合には、選択中の項目に対応する処理が実行される。したがって、項目に対応する位置での実行指示操作(たとえば項目表示領域上でのタッチオフ操作)が必要とされるので、選択項目の実行の指示を直感的に簡単に行える。
【0013】
第2の発明(請求項4の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、計測ステップ、第1条件判定ステップ、および座標検出ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。計測ステップは、入力検出ステップによって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定ステップは、計測ステップによって計測された時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第1条件判定ステップによって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定ステップによって時間が閾値を超えていないと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0014】
請求項4の発明は、上述の第1の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【0015】
第3の発明(請求項5の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、開始判定手段、座標検出手段、記憶手段、および第2条件判定手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定手段は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。第2条件判定手段は、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出手段によって検出された座標が、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出手段によって検出された座標に対応して項目位置データに基づいて特定される項目の位置であり続けているか否かを判定する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0016】
請求項5の発明では、選択中の項目に対応する処理を実行させるための条件として、上述の第1の発明の情報処理装置における条件とは異なる条件が設定される。すなわち、第1の発明では入力継続時間の判定が行われたが、請求項5の発明では、当該条件として、入力開始時(たとえばタッチオン時)に指示された位置に対応する項目が指示され続けた否かが判定される。なお、ここでは、この条件設定の相違に関連して異なる部分を説明し、上述の第1の発明と同一の部分の説明は省略する。開始判定手段(42、S81)は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。第2条件判定手段(42、94、S89、S93)は、入力が無しから有りになったと判定されてから検出された座標が、入力開始時に指示された位置に対応する項目に対応する位置であり続けているか否かを判定する。つまり、入力が開始されてから終了するまで入力開始時に指示された項目への入力指示が継続されているか否かが判定される。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、座標が入力開始時に指示された項目に対応する位置であり続けなかったと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、座標が入力開始時に指示された項目に対応する位置であり続けたと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。したがって、ポインティングデバイスでの入力開始時に選択された項目以外の位置が指示されて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力開始時に選択された項目に対応する位置ないし領域が指示され続けて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5の発明に従属し、特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5または6の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示しているとき、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。なお、入力無し状態にされたときに直前の座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示していることの検出は、実施例では、S9およびS93によって検出されることとなる。
【0019】
請求項6および7の発明によっても、上述の第1の発明の請求項2および3の発明と同様の効果を奏する。
【0020】
第4の発明(請求項8の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、開始判定ステップ、座標検出ステップ、および第2条件判定ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定ステップは、入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。第2条件判定ステップは、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出ステップによって検出された座標が、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出ステップによって検出された座標に対応して項目位置データに基づいて特定される項目の位置であり続けているか否かを判定する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第2条件判定ステップによって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定ステップによって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0021】
請求項8の発明は、上述の第2の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【0022】
第5の発明(請求項9の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、開始判定手段、座標検出手段、記憶手段、第3条件判定手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定手段は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。第3条件判定手段は、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出手段によって検出された座標が、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出手段によって検出された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0023】
請求項9の発明では、選択中の項目に対応する処理を実行させるための条件として、上述の第3の発明の情報処理装置における条件とは異なる条件が設定される。すなわち、第3の発明では入力開始時に指示された位置に対応する項目が指示され続けた否かが判定されたが、この第5の発明では、入力開始時に指示された位置から所定距離以内の位置が指示され続けたか否かが判定される。なお、ここでは、この条件設定の相違に関連して異なる部分を説明し、上述の第3の発明と同一の部分の説明は省略する。第3条件判定手段(42、94、S89)は、入力が無しから有りになったと判定されてから検出された座標が、入力開始時に指示された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。つまり、入力開始時の座標とその後の入力座標との距離が所定距離以内であり続けたか否かが判定される。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、入力開始時の座標から所定距離以内が指示され続けなかったと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、入力開始時の座標から所定距離以内が指示され続けたと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。したがって、ポインティングデバイスでの入力開始時に指示された位置から所定距離範囲外の位置が指示されて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力開始時に指示された位置から所定距離範囲内が指示され続けて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0024】
請求項10の発明は、請求項9の発明に従属し、特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0025】
請求項11の発明は、請求項9または10の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示しているとき、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0026】
請求項10および11の発明によっても、上述の第1の発明の請求項2および3ならびに第3の発明の請求項6および7と同様の効果を奏する。
【0027】
第6の発明(請求項12の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、開始判定ステップ、座標検出ステップ、および第3条件判定ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定ステップは、入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。第3条件判定ステップは、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出ステップによって検出された座標が、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出ステップによって検出された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を前記項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第3条件判定ステップによって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定ステップによって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0028】
請求項12の発明は、上述の第5の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、方向キーおよび実行キーを用いた操作とポインティングデバイスを用いた操作の両方によって、項目の選択と選択項目に対応する処理とを実行することができる。したがって、ユーザは両操作を自由に使い分けることが可能であり、項目の選択および選択項目に対応する処理の実行を指示する際の操作性を向上することができる。
【0030】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1を参照して、この発明の実施例である情報処理装置10は、一例としてゲーム装置の形態で実現される。このゲーム装置10は、第1の液晶表示器(LCD)12および第2のLCD14を含む。このLCD12およびLCD14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、LCD12は上側ハウジング16aに収納され、LCD14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、LCD12とLCD14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0032】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0033】
図1からも分かるように、上側ハウジング16aは、LCD12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD12の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング16bは、その平面形状が上側ハウジング16aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD14の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング16bには、音抜き孔18が形成されるとともに、操作スイッチ20(20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20R)が設けられる。
【0034】
また、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD12の表示面とLCD14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、LCD12の表示面およびLCD14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0035】
操作スイッチないし操作キー20は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)20a,スタートスイッチ20b、セレクトスイッチ20c、動作スイッチ(Aボタン)20d、動作スイッチ(Bボタン)20e、動作スイッチ(Lボタン)20Lおよび動作スイッチ(Rボタン)20Rを含む。スイッチ20a,20bおよび20cは、下側ハウジング16bの一方主面において、LCD14の左側に配置される。また、スイッチ20dおよび20eは、下側ハウジング16bの一方主面において、LCD14の右側に配置される。さらに、スイッチ20Lおよびスイッチ20Rは、それぞれ、下側ハウジング16bの上端(天面)の一部であり上側ハウジング16aとの連結部以外の部分において、当該連結部を挟むようにして左右に配置される。
【0036】
方向指示スイッチ20aは、ディジタルジョイスティックとして機能する。4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤ(ユーザ)によって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)やカーソルの移動方向の指示等が可能である。つまり、この実施例では、方向指示スイッチ20aはカーソルの移動方向を指示するための方向キーである。
【0037】
なお、この実施例では、この発明にかかる情報処理装置10がゲーム装置として実現された場合を説明しているが、情報処理装置10はたとえばキーボードを備えるパーソナルコンピュータで構成されてもよい。この場合には、キーボードの4つの方向キー(カーソルキーまたは矢印キーとも呼ばれる。)が方向指示スイッチ20aに相当する。
【0038】
スタートスイッチ20bは、プッシュボタンで構成され、ゲームの開始(再開)、や一時停止等のために用いられる。セレクトスイッチ20cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等のために用いられる。
【0039】
動作スイッチ20dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、移動方向以外の動作の指示のために用いられる。たとえばプレイヤキャラクタに、打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプする、切る等の任意の動作(アクション)をさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。また、メニュー選択の際には、カーソルの表示された、すなわち、選択状態にあるメニュー項目を決定して当該項目に対応する動作ないし処理を実行させることが可能である。つまり、この実施例では、動作スイッチ20dは、選択された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キーである。
【0040】
なお、情報処理装置10が上述のようにパーソナルコンピュータで構成される場合には、キーボードのたとえば実行キー(エンターキーまたはリターンキー)が動作スイッチ20dに相当する。
【0041】
動作スイッチ20eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ20cで選択したゲームモードの変更やAボタン20dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0042】
動作スイッチ20L(Lボタン)および動作スイッチ20R(Rボタン)は、プッシュボタンで構成され、Lボタン20LおよびRボタン20Rは、Aボタン20dおよびBボタン20eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン20dおよびBボタン20eの補助的な操作に用いることができる。
【0043】
また、LCD14の上面には、タッチパネル22が装着される。タッチパネル22としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル22は、その上面をスティック24ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック24等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたり、叩いたりすることによって操作すると、スティック24等によって指示された(つまり、タッチ入力された)位置の座標を検出して、検出した座標(検出座標)に対応する座標データを出力する。
【0044】
なお、この実施例では、LCD14(LCD12も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル22の検出精度(操作面)も表示画面に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、図1では、タッチパネル22を分かり易く示すために、タッチパネル22をLCD14と異なる大きさで示してあるが、LCD14の表示画面の大きさとタッチパネル22の操作面の大きさとは同じ大きさである。なお、タッチパネル22の検出精度は、表示画面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0045】
LCD12およびLCD14には異なるゲーム画面などの表示画面が表示され得る。たとえば、レースゲームでは一方のLCDに運転席からの視点による画面を表示し、他方のLCDにレース(コース)全体の画面を表示することができる。また、RPGでは、一方のLCDにマップやプレイヤキャラクタ等のキャラクタを表示し、他方のLCDにプレイヤキャラクタが所有するアイテムを表示することができる。さらに、一方のLCD(この実施例では、LCD12)にゲームのプレイ画面を表示し、他方のLCD(この実施例では、LCD14)に当該ゲームを操作するための文字情報やアイコン等の画像を含むゲーム画面(操作画面)を表示することができる。さらには、2つのLCD12およびLCD14を合わせて1つの画面として用いることにより、プレイヤキャラクタが倒さなければならない巨大な怪物(敵キャラクタ)を表示することもできる。
【0046】
したがって、プレイヤはスティック24等でタッチパネル22を操作することにより、LCD14の画面に表示されるプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、アイテムキャラクタ、文字情報、アイコン等のキャラクタ画像を指示したり、コマンドを選択したりすることができる。
【0047】
なお、ゲームの種類によっては、その他の入力指示、たとえばLCD14に表示されたアイコンの選択または操作、座標入力指示等に用いることもできる。
【0048】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となるLCD12およびLCD14を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD14)の上面にタッチパネル22が設けられるので、2画面(12,14)と2系統の操作部(20,22)とを有する構成になっている。
【0049】
また、この実施例では、スティック24は、たとえば上側ハウジング16aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(穴ないし凹部)26に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック24を設けない場合には、収納部26を設ける必要もない。
【0050】
さらに、ゲーム装置10はメモリカード(またはゲームカートリッジ)28を含む。このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの裏面ないしは底面(下端)に設けられる挿入口30から挿入される。図1では省略するが、挿入口30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するためのコネクタ46(図2参照)が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入口30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア42(図2参照)がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0051】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング16bの音抜き孔18と対応する位置であり、この下側ハウジング16bの内部には、スピーカ32(図2参照)が設けられる。
【0052】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング16bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング16bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなども設けられる。
【0053】
図2はゲーム装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム装置10は電子回路基板40を含み、この電子回路基板40にはCPUコア42等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア42は、バス44を介してコネクタ46に接続されるとともに、RAM48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)50、第2のGPU52、入出力インターフェイス回路(以下、「I/F回路」という。)54、LCDコントローラ60およびワイヤレス通信部64に接続される。
【0054】
コネコタ46には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、ROM28aおよびRAM28bを含み、図示は省略するが、ROM28aおよびRAM28bは、互いにバスで接続され、さらに、コネクタ46と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、上述したように、CPUコア42は、ROM28aおよびRAM28bにアクセスすることができるのである。
【0055】
ROM28aは、ゲーム装置10で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のためのゲームプログラム、画像(キャラクタ画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像、カーソル画像など)データおよびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。本発明にかかる項目選択処理プログラムはこの実施例ではROM28aに予め記憶される。RAM(バックアップRAM)28bは、そのゲームの途中データや結果データを記憶(セーブ)する。
【0056】
また、ゲーム以外のアプリケーションが実行される場合、メモリカード28のROM28aには、当該アプリケーションについてのプログラムおよび当該アプリケーションの実行に必要な画像データ等が記憶される。また、必要に応じて、音(音楽)データが記憶されてもよい。
【0057】
RAM48は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア42は、メモリカード28のROM28aに記憶されたプログラム、画像データおよび音データ等をRAM48にロードし、ロードしたプログラムに従って処理を実行する。また、CPUコア42は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータ(ゲームデータやフラグデータ等)をRAM48に記憶しつつ処理を実行する。
【0058】
なお、プログラム、画像データおよび音データ等は、ROM28aから一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM48に記憶される。
【0059】
GPU50およびGPU52は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア42からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、CPUコア42は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU50およびGPU52のそれぞれに与える。
【0060】
また、GPU50には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)56が接続され、GPU52には、第2のVRAM58が接続される。GPU50およびGPU52が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU50およびGPU52が、それぞれ、第1のVRAM56および第2のVRAM58にアクセスして取得する。ただし、CPUコア42は、描画に必要な画像データをRAM48から読み出し、GPU50およびGPU52を介して第1のVRAM56および第2のVRAM58に書き込む。GPU50はVRAM56にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM56の描画バッファに記憶する。GPU52はVRAM58にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM58の描画バッファに記憶する。描画バッファとしてはフレームバッファまたはラインバッファ等が採用されてよい。
【0061】
VRAM56およびVRAM58は、LCDコントローラ60に接続される。LCDコントローラ60はレジスタ62を含み、レジスタ62はたとえば1ビットで構成され、CPUコア42の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力する。一方、レジスタ62のデータ値が「1」である場合には、LCDコントローラ60は、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力する。
【0062】
なお、LCDコントローラ60は、VRAM56およびVRAM58から直接画像データを読み出すことができるし、あるいはGPU50およびGPU52を介してVRAM56およびVRAM58から画像データを読み出すこともできる。
【0063】
また、VRAM56およびVRAM58はRAM48に設けられてもよいし、あるいはその描画バッファおよびZバッファがRAM48に設けられてもよい。
【0064】
I/F回路54には、操作スイッチ20,タッチパネル22およびスピーカ32が接続される。ここで、操作スイッチ20は、上述したスイッチ20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20Rであり、操作スイッチ20が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。また、タッチパネル22から出力される操作データ(座標データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。さらに、CPUコア42は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM48から読み出し、I/F回路54を介してスピーカ32からその音を出力する。
【0065】
ワイヤレス通信部64は他のゲーム装置10との間でたとえば近距離無線によってデータを送受信するための通信手段である。すなわち、ワイヤレス通信部64は、相手方への通信データを無線信号に変調してアンテナから送信し、また、相手方のゲーム装置10からの無線信号を同じアンテナで受信して通信データに復調する。
【0066】
この情報処理装置10では、図3に示すように、タッチパネル22の重ねられたLCD14にメニュー画面が表示される。メニュー画面は、選択されるべき複数の項目70を含み、複数の項目70は所定の形状(図3では上下方向の1列)に配置される。このメニュー画面では、選択状態にある項目70に関連してカーソル72が表示される。この図3ではカーソル72は項目70の上に重ねて表示される。初期状態では、所定の項目70に関連して、たとえば最上に配置された項目70上に、カーソル72が表示される。このカーソル72の表示によって、ユーザに選択中の項目がいずれであるかを明確に知らせることができる。なお、カーソル72は、当該項目が選択状態にあることを示すマーク(しるし、記号等)であればよいので、他の実施例では、カーソルすなわちマーク72は彩色を変化させた項目画像として表示されてもよいし、また、項目70上ではなくその近隣に表示されてもよい。
【0067】
このメニュー画面では、所望の項目70を選択して実行するという操作が、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を同じように用いても実行される。
【0068】
すなわち、方向キー20aで指示されたときには、当該指示方向に従ってカーソル72が移動されて表示される。図3の例では、複数の項目70は上下方向に並べられているので方向キー20aの上または下方向を示す部分の操作に応じて、カーソル72は移動する。そして、実行キー20dが操作されたとき、選択状態にある項目70に対応する処理ないし動作が実行される。
【0069】
一方、スティック24等でタッチパネル22に触れていない状態つまり入力無し状態(タッチオフ状態)からタッチパネル22上に触れた状態つまり入力有り状態(タッチオン状態)に操作されることによって項目70が指示されたときには、当該指示された項目70上にカーソル72が表示されて、当該項目70が選択状態であることが表現される。図3では、上から2番目のメニュー項目2がスティック24等で指示されたので、当該メニュー項目2にカーソル72が表示されている。
【0070】
その後、タッチオン状態のまま、つまり、スティック24等をタッチパネル22上に接触させたまま、指示位置が項目70上を移動(スライド)すると、カーソル72は当該移動に従って、指示された項目70上に移動する。図4(A)には、タッチオン状態のままで指示位置が項目2から下方向の項目3へ移動されて、カーソル72が項目3上に表示された場合が示されている。この下方向へのタッチ操作は、図4(B)に示すように、操作スイッチ20のうちの方向キー20aの下方向を示す部分の押し下げ操作に相当する。
【0071】
このように、この実施例では、タッチオフ状態からタッチ操作することによって、項目70を選択することができるし、タッチオン状態のままで指示位置をスライドさせることによっても項目70を選択することができる。
【0072】
そして、タッチパネル22を用いて選択項目70に対応する処理ないし動作を実行させるためには、スティック24等をタッチパネル22上から離す操作が必要である。つまり、タッチオンの状態からタッチオフの状態への操作が実行指示操作であり、この操作に応じて、選択項目70に対応する処理が起動される。図5(A)では、項目2にカーソル72が表示された状態でタッチオフされたので、選択状態にある項目2に対応する処理が実行される。この操作は、図5(B)に示すように、操作スイッチ20のうちの実行キー20dの押し下げ操作に相当する。
【0073】
上述のように、操作スイッチ20を用いた操作では、方向キー20aによって項目選択が行われ、実行キー20dによって実行が起動される。つまり、選択と実行とは不連続である。このため、操作スイッチ20を用いる場合には、たとえば、ユーザはさしあたり項目70の選択のみを行っておき、その後、選択をし直したりしてから、選択項目の実行に移行するといった自由な操作を行える。
【0074】
一方、タッチパネル22を用いた操作では、タッチオンによって項目70の選択が行われ、基本的にはその後タッチオフになったときに選択項目70に対応する処理が実行される。つまり、選択と実行とが連続して行われる。ユーザが選択する項目70を既に決めている場合には、選択と実行とがセットで処理されても問題はない。しかし、項目70の選択を考え中であったり迷っていたりする場合には、このままだと、ユーザは必ず実行したい項目70上でタッチオフしなければならないので、選択する項目70を決めるまでずっとタッチオンを続けなければならなくなってしまい、不便である。
【0075】
そこで、この情報処理装置10では、タッチパネル22を用いた操作でも、方向キー20aおよび実行キー20dを用いた場合と同様な感覚で操作を行えるようにするために、タッチオフ時の選択項目実行処理の起動に条件を設けて、その条件の判定を行い、判定の結果、条件が満足されているときに、当該処理を起動するようにした。換言すれば、タッチオフ時の選択項目実行処理に所定の条件で失効する実行権を設けて、タッチオフ時に実行権が存続していれば当該処理を起動するようにした。
【0076】
すなわち、この実施例では、タッチオンから所定時間が経過する前にタッチオフになった場合に、選択項目に対応する処理を実行し、タッチオンから所定時間経過後にタッチオフになった場合には、選択項目に対応する処理を実行しないようにした。ユーザは項目選択に迷い等がない場合には比較的早くに実行を指示する傾向があるので、この条件設定はユーザの操作感覚に適切であり、操作性がよい。たとえば、図6に示すように、タッチオンから所定時間以上タッチ操作を継続してからタッチオフすると、選択項目に対応する処理が起動されないので、ユーザはタッチオンを所定時間以上継続することによって、さしあたってのカーソル72の移動表示すなわち項目70の選択の変更のみを行うことができる。
【0077】
図7には、RAM48のメモリマップの一例が示される。RAM48は、プログラム記憶領域80およびデータ記憶領域82を含む。なお、図7にはメモリマップの一部のみが示されており、RAM48にはゲームの進行に必要な各種プログラムおよびデータが記憶される。
【0078】
項目表示プログラム記憶領域84には、選択対象となる複数の項目70を含むメニュー画面をLCD14に表示するためのプログラムが記憶される。カーソル表示プログラム記憶領域86には、選択状態にある項目70を示すためのカーソル72をメニュー画面に表示するためのプログラムが記憶される。
【0079】
タッチ入力検出プログラム記憶領域88には、ユーザによってタッチパネル22を用いて入力された場合の指示位置の座標データを検出するためのプログラムが記憶される。キー入力検出プログラム記憶領域90には、ユーザによって操作スイッチ20を用いて入力された場合の操作データを検出するためのプログラムが記憶される。
【0080】
項目実行プログラム記憶領域92には、選択状態にある項目70に対応する処理ないし動作を実行するためのプログラムが記憶される。判定プログラム記憶領域94には、タッチオフ時に選択項目に対応する処理(項目実行プログラム)を起動させるための条件を判定するためのプログラムが記憶される。すなわち、この実施例では、タッチオフになったときに、タッチオン状態が所定時間以上継続されていたか否かが判定される。
【0081】
また、項目画像データ記憶領域96には、複数の項目70を表示するための画像データがたとえば各項目70の識別番号(項目番号)に関連付けて記憶される。カーソル画像データ記憶領域98にはカーソル72を表示するための画像データが記憶される。
【0082】
項目表示位置データ記憶領域100には複数の項目70のそれぞれの表示位置座標を示すデータが項目番号に関連付けて記憶される。タッチパネル22の出力データから取得される指示位置の座標データとこの項目表示位置データとが照合されることによって、ユーザに指示された(選択された)項目70が特定される。選択された項目番号記憶領域102には、選択された項目70の識別番号が記憶される。なお、初期値としては、図3の例では最上に位置するメニュー項目1の識別番号が記憶される。カーソル表示位置データ記憶領域104には、カーソル72の表示位置座標を示すデータが記憶される。カーソル72の表示位置は、各項目70に対応して予め決められている。この実施例ではカーソル72は項目上に表示されるので、たとえば選択項目70の表示位置座標が記憶され、この項目表示位置データに基づいてカーソル72は表示される。
【0083】
タッチ入力座標履歴データ記憶領域106には、ユーザのタッチパネル22の操作に応じた出力データから検出された入力指示位置を示す座標データの履歴が記憶される。たとえば、今回のフレームと前回のフレームにおいて検出された座標データが記憶される。なお、この実施例では、1フレームはたとえば1/60秒である。タッチオンオフ履歴記憶領域108には、タッチパネル22の操作状態(タッチオンかタッチオフか)の履歴が記憶される。たとえば、今回のフレームと前回のフレームにおけるタッチ状態が記憶される。操作キー入力データ記憶領域110には、ユーザの操作キー(操作スイッチ)20の操作に応じた出力データから検出された操作データが記憶される。
【0084】
実行権フラグ記憶領域112には、選択項目に対応する処理の実行の許否を示す実行権フラグデータが記憶される。判定プログラムによる判定の結果、当該処理を実行してよい場合には実行権フラグはオン(たとえば「1」)に設定され、実行不可の場合には実行権フラグはオフ(たとえば「0」)に設定される。
【0085】
入力継続時間記憶領域114には、タッチパネル22における入力時間すなわちタッチオン状態の継続時間を示すデータが記憶される。この入力継続時間の計測はタッチオフの状態からタッチオン(項目70上)の状態になったときに開始される。
【0086】
図8および図9には、この実施例の情報処理装置10のメニュー項目選択処理における動作の一例が示される。まず、ステップS1で、CPUコア42は、項目表示プログラムおよびカーソル表示プログラムならびに項目画像データおよびカーソル画像データ等に基づいて、GPU50または52およびLCDコントローラ60等を用いて、複数の項目70とカーソル72を含むメニュー画面を、タッチパネル22の設けられたLCD14に表示する。各項目70は各項目表示位置データの示す位置に表示され、カーソル72はカーソル表示位置データの示す位置に表示される。
【0087】
次に、ステップS3で、CPUコア42は、タッチパネル22での操作入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファからタッチパネル22の出力データをRAM48に取得する。続いて、ステップS5で、CPUコア42は、取得したタッチパネル22の出力データに基づいて、タッチ入力が有るか否かを判断する。ステップS5で“YES”であれば、つまり、出力データがタッチパネル22での操作入力があること(タッチオン状態)を示す場合には、CPUコア42は、ステップS7で、取得した出力データからタッチ入力によって指示された位置の座標を検出して、当該座標データをタッチ入力座標履歴データ記憶領域106に今回フレームのデータとして記憶する。なお、既に記憶されていた今回フレームのデータは前回フレームのデータとして記憶される。また、タッチオンオフ履歴記憶領域108には、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回のフレームがタッチオンであることを記憶する。
【0088】
そして、ステップS9で、CPUコア42は、タッチ入力座標は項目70の領域内であるか否かを、今回フレームのタッチ入力座標データと項目表示位置データとに基づいて判断する。ステップS9で“NO”であれば、項目70外がタッチされているので、処理はステップS3に戻る。
【0089】
一方、ステップS9で“YES”であれば、つまり、項目70上がタッチ操作されている場合には、CPUコア42は、ステップS11で、今回の入力座標データと項目表示位置データとに基づいて、複数の項目70の中から、入力座標に対応する項目70を特定し、特定した項目70の項目番号を選択された項目番号記憶領域102に記憶する。
【0090】
そして、ステップS13で、CPUコア42は、カーソル表示処理を実行する。カーソル表示処理の動作は、図10に示される。図10のステップS61で、CPUコア42は、カーソル位置を特定された項目72の位置に設定する。具体的には、CPUコア42は、特定された項目番号に対応する項目表示位置データをコピーして、カーソル表示位置データ記憶領域104に記憶する。そして、ステップS63で、CPUコア42は、カーソル位置データ等に基づいて、GPU50または52およびLCDコントローラ60等を用いて、設定したカーソル位置にカーソル72を表示する。ステップS63を終了すると、カーソル表示処理を終了して、図8または図9のメニュー選択処理にリターンする。
【0091】
図8に戻ると、続くステップS15で、CPUコア42は、タッチオフからタッチオンになったか否かを、タッチオンオフ履歴記憶領域108のデータに基づいて判断する。ステップS15で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS17で、入力時間の計測を開始して、入力継続時間記憶領域114に当該計測時間を記憶する。たとえば入力継続時間として経過フレーム数をカウントするタイマを設定するようにしてもよいし、図示しない時計ICの時刻情報に基づいて入力継続時間を算出するようにしてもよい。また、ステップS19で、CPUコア42は、実行権フラグ記憶領域112にたとえば「1」を記憶して、実行権フラグをオンに設定する。
【0092】
一方、ステップS15で“NO”であれば、つまり、タッチオン状態が継続している場合には、ステップS21で、CPUコア42は、入力継続時間データに基づいて、計測している入力時間が所定の閾値を超えたか否かを判断する。ステップS21で“YES”であれば、つまり、タッチオンされてからタッチオン状態が所定時間以上継続された場合には、CPUコア42は、ステップS23で、実行権フラグ記憶領域112にたとえば「0」を記憶して、実行権フラグをオフに設定する。
【0093】
なお、ステップS19またはステップS23を終了し、あるいは、ステップS21で“NO”である場合には、処理はステップS3に戻る。
【0094】
一方、ステップS5で“NO”であれば、つまり、タッチオフ状態である場合には、CPUコア42は、ステップS25の前に、タッチ入力座標履歴データ記憶領域106を更新して、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回フレームのデータとしてたとえば座標なしを示すデータを記憶する。また、タッチオンオフ履歴記憶領域108を更新して、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回のフレームのデータとしてタッチオフを示すデータを記憶する。そして、ステップS25で、CPUコア42は、タッチオンからタッチオフになったか否かを、タッチオンオフ履歴データに基づいて判断する。ステップS25で“YES”であれば、つまり、タッチオフ操作が行われた場合には、CPUコア42は、ステップS27で、前回フレームのタッチ入力座標は項目70の領域内であるか否かを、項目表示位置データおよびタッチ入力座標履歴データに基づいて判断する。なお、この実施例では、すべての項目70の領域内であるか否かが判断される。このように、項目70に対応する位置での実行指示操作(タッチオフ操作)を要求するようにしたので、選択項目70の実行の指示を直感的に簡単に行える。
【0095】
ステップS27で“YES”であれば、つまり、複数の項目70の表示範囲内でタッチオフ操作が行われた場合には、CPUコア42は、ステップS29で、実行権フラグ記憶領域112を参照して、実行権フラグがオンに設定されているか否かを判断する。ステップS29で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS31で実行処理を実行して、メニュー画面での処理を終了する。実行処理の動作は図11に示される。図11のステップS71で、CPUコア42は、選択された項目番号記憶領域102から当該データをRAM48のワークエリアに読み出す。そして、ステップS73で、CPUコア42は、読み出した項目番号に基づいて選択された項目に対応する処理を実行するための項目実行プログラムを起動して、当該選択項目に対応する処理ないし動作を実行する。
【0096】
図8に戻って、ステップS25で“NO”である場合、つまり、タッチオフ状態が継続している場合には、処理は、操作キー20に基づく処理を実行すべく、図9のステップS33に進む。また、ステップS27で“NO”である場合、つまり、複数の項目70の表示領域外でタッチオフ操作が行われた場合にも、処理は図9のステップS33に進む。また、ステップS29で“NO”である場合、つまり、タッチオフ時の実行の条件が満足されていない場合、つまり、この実施例ではタッチオフまでに所定時間以上タッチ入力が継続されていた場合には、選択項目に対応する処理を実行せずに、処理は図9のステップS33に進む。
【0097】
図9のステップS33では、CPUコア42は、操作スイッチ20のうちの方向キー20aの入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファから操作スイッチ20の方向キー20aからの操作データを取得してRAM48の操作キー入力データ記憶領域110に記憶する。続いて、ステップS35で、CPUコア42は、取得した方向キー20aの操作データに基づいて、方向キー20aの入力が有るか否かを判断する。ステップS35で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS37で、取得した操作データから入力方向を検出する。続くステップS39で、CPUコア42は、検出した入力方向データに基づいて、選択された項目70を特定する。たとえば、選択された項目番号記憶領域102のデータと項目表示位置データと検出した入力方向データに基づいて、選択されている項目70の検出方向側に別の項目70が存在するか否かを判定する。その結果、別の項目70が存在する場合には、当該別の項目70の識別番号を選択された項目番号記憶領域102に記憶する。また、カーソル表示位置を特定された項目70に対応する位置に設定する。たとえば、特定された項目70の項目表示位置データをカーソル表示位置データ記憶領域104に記憶する。そして、CPUコア42は、ステップS41で、上述のステップS13と同様に、図10のカーソル表示処理を実行する。ステップS41を終了すると、処理は図8のステップS3に戻る。
【0098】
一方、ステップS35で“NO”であれば、つまり、方向キー20aの操作がなかった場合には、CPUコア42は、ステップS43で、操作スイッチ20のうちの実行キー20dの入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファから操作スイッチ20の実行キー20dからの操作データを取得してRAM48の操作キー入力データ記憶領域110に記憶する。続いて、ステップS45で、CPUコア42は、取得した実行キー20dの操作データに基づいて、実行キー20dの入力が有るか否かを判断する。ステップS45で“NO”であれば、つまり、実行キー20dの操作がなかった場合には、処理は図8のステップS3に戻る。一方、ステップS45で“YES”であれば、CPUコア42は、上述のステップS31と同様に、図11の実行処理を実行して、メニュー画面での処理を終了する。
【0099】
この実施例によれば、メニュー選択画面においてタッチパネル22の操作があった場合には、項目70の選択(カーソル72の移動)はタッチ入力の指示位置に基づいて行われるようにするとともに、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は、タッチ入力時間が所定時間以上継続していなければ実行されるようにした。つまり、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は、所定時間以上タッチ入力が継続されたときには実行されないようにした。したがって、単なる項目70の選択(項目70に対応する処理の実行を伴わない)およびカーソル72の移動を、タッチパネル22の操作によって、操作キー20のうちの方向キー20aの操作と同様に行うことができる。また、選択項目70に対応する処理の実行も、タッチパネル22のへの入力継続時間が所定時間を超えないうちにタッチオフ操作することによって、操作キー20のうちの実行キー20dの操作と同様に行うことができる。このように、方向キー20aおよび実行キー20dなどの操作スイッチ20を用いた操作と、タッチパネル22を用いた操作の両方によって、項目70の選択と選択項目70に対応する処理の起動とを指示することができる。ユーザは両操作を自由に使い分けることが可能であるので、項目70の選択および選択項目70に対応する処理ないし動作を指示する際の操作性、すなわちメニュー項目選択における操作性を向上できる。
【0100】
また、項目70の選択を行う際には、ユーザは、方向キー20aを用いる場合、選択したい項目70の存在する方向を指示する操作によって、カーソル72を所望の項目70に移動させることができる。タッチパネル22を用いる場合にも、このような方向キー20aと同様な操作によって、つまり、スティック24等の指示位置を選択したい項目70の存在する方向へ移動させる操作によって、ユーザは、カーソル72を所望の項目70に移動させることができる。そして、選択した項目70に対応する処理を起動させたいときには、ユーザは、実行キー20dを用いる場合には当該キー20dを押せばよく、タッチパネル22を用いる場合には、当該項目70上でタッチオンから所定時間以内にタッチオフ操作を行えばよい。このように、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を用いてもユーザは同じ感覚で操作することができるので、メニュー項目選択における操作性のよい情報処理装置10を実現できる。
【0101】
なお、上述の実施例では、タッチオフ時の処理の起動の条件は、タッチ入力の継続時間に基づいて設定された。しかし、他の実施例では、当該条件は、タッチ入力の指示位置に基づいて設定されてよい。
【0102】
すなわち、図12に示す他の実施例では、タッチオンが継続されている場合において、タッチ入力位置がタッチ開始時の選択項目70の領域外になったときには、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は実行されず、タッチ開始時の選択項目70の領域内への指示が継続されたときには、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理が実行される。図12の例では、タッチ開始時にはメニュー項目2が指示されたが、スティック24等による指示位置がメニュー項目3に移動した後にタッチオフされたので、当該選択されたメニュー項目3に対応する処理は実行されない。
【0103】
図13には、図12実施例のRAM48のメモリマップの一部が示される。すなわち、他の実施例では、データ記憶領域82は、タッチ開始時の項目番号記憶領域116をさらに含む。この記憶領域116には、タッチオフからタッチオンになったときに指示された項目(開始項目)70の識別番号が記憶される。
【0104】
図14には、図12実施例におけるメニュー項目選択処理の動作の一例の一部が示される。図14は上述の実施例の図8に対応し、図14の続きの処理は図9に示される。図14では、上述の図8と同じ処理には同じ参照符号を付し、以下の説明では、詳細な説明を省略する。
【0105】
図14のステップS11でタッチ入力座標に対応する項目を特定すると、CPUコア42は、ステップS81で、タッチオフからタッチオンになったか否かを、タッチオンオフ履歴記憶領域108のデータに基づいて判断する。ステップS81で“YES”であれば、つまり、タッチ入力が開始されたときには、CPUコア42は、ステップS83で、ステップS11で特定された指示項目70の識別番号をタッチ開始時の項目番号記憶領域116に記憶する。また、ステップS85で、CPUコア42は、実行権フラグ記憶領域112の実行権フラグをオンに設定する。
【0106】
ステップS85を終了し、またはステップS81で“NO”であれば、CPUコア42は、ステップS87で、上述の図10に示すカーソル表示処理を実行する。続いて、ステップS89で、CPUコア42は、今回フレームの入力座標は、タッチ開始時の項目の領域外であるか否かを判断する。たとえば、タッチ入力座標履歴データ記憶領域106の今回フレームのタッチ入力座標が、タッチ開始時の項目番号記憶領域116に記憶された識別番号に対応する項目表示位置データ記憶領域100の項目表示位置データに基づく当該項目70の表示領域の範囲外であるか否かが判定される。ステップS89で“YES”であれば、つまり、タッチ開始時の項目70とは別の項目70が指示された場合には、CPUコア42は、ステップS91で、実効権フラグ記憶領域112の実効権フラグをオフに設定する。ステップS91を終了し、または、ステップS89で“NO”である場合(タッチ開始時の選択項目70の指示が継続されている場合)には、処理はステップS3に戻る。
【0107】
一方、ステップS9で“NO”であれば、つまり、タッチオン状態で複数の項目70の領域外が指示された場合には、CPUコア42は、ステップS93で、前回フレームはタッチオンであったか否かを、タッチオンオフ履歴データに基づいて判断する。ステップS93で“YES”であれば、つまり、タッチオン継続状態で指示位置が複数の項目70の領域外に移動した場合には、CPUコア42は、ステップS91で、実行権フラグをオフに設定する。これによって、タッチオフ操作時の直前に指示位置がタッチ開始時の項目70から複数の項目70の表示範囲外に移動した場合における、処理の起動を回避することができる。なお、ステップS93で“NO”である場合(タッチ開始時に複数の項目70の表示範囲外が指示された場合)には、処理はステップS3に戻る。
【0108】
また、ステップS25で“YES”であれば、つまり、タッチオンからタッチオフ操作が行われたときには、CPUコア42は、続くステップS29で、実行権フラグがオンに設定されているか否かを判断する。ステップS29で“YES”であれば、つまり、タッチ開始時に選択された項目70の表示領域外が一度も指示されることなく当該領域内でタッチオフ操作が行われたときには、CPUコア42は、ステップS31で図11に示す実行処理を実行して、このメニュー選択処理を終了する。また、ステップS29で“NO”であれば、つまり、タッチオフ操作があるまでにタッチ開始時の選択項目70の範囲外が一度でも指示されていた場合には、処理は図9のステップS33に進む。
【0109】
この他の実施例によれば、選択項目70に対応する処理は、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の表示範囲内が指示され続けたときに実行されるようにした。つまり、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の範囲外が一度でも指示されたときには、ユーザが所望の項目70を探している最中であったり、あるいは考え中であったり迷いがあったりするものとみなして、選択項目70に対応する処理が起動されないようにした。したがって、単なる項目70の選択およびカーソル72の移動を、タッチパネル22の操作によっても、操作キー20のうちの方向キー20aの操作と同様に行うことができる。また、選択項目70に対応する処理の実行も、タッチパネル22へのタッチ開始時に選択した項目70の表示領域外を指示することなくタッチオフ操作することによって、操作キー20のうちの実行キー20dの操作と同様に指示することができる。このように、方向キー20aおよび実行キー20dなどの操作スイッチ20を用いた操作と、タッチパネル22を用いた操作の両方によって、項目70の選択と選択項目70に対応する処理とを実行することができる。したがって、上述の実施例と同様に、項目70の選択および選択項目70に対応する処理ないし動作を指示する際の操作性を向上できるし、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を用いても同じ感覚で操作可能なので、メニュー選択における操作性に優れる。
【0110】
なお、上述の実施例では、タッチオフ時の処理の起動の条件は、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の表示範囲内が指示され続けたときに起動されるという条件とした。しかし、他の実施例では、当該条件は、タッチ開始時のタッチ座標とその後のタッチ座標との距離が所定距離以内であり続けたときに起動されるという条件としてもよい。すなわち、図14において、ステップS81で“YES”のとき、ステップS83において、タッチ開始時の項目を記憶する代わりに、タッチ座標を記憶し、ステップS89において、入力座標がタッチ開始時の項目の領域外かを判定する代わりに、入力座標がステップS83で記憶されたタッチ座標(タッチ開始時のタッチ座標)から所定距離以上か否かを判定するようにすればよい。
【0111】
なお、上述の各実施例では、複数の項目70のそれぞれに対応する表示位置座標を示す項目表示位置データに基づいて、タッチ入力によって指示された座標が各項目70の表示位置(表示領域)であるか否かを判定することによって、タッチパネル22の操作で選択された項目70を特定するようにしていた。しかし、他の実施例では、複数の項目70のそれぞれの表示領域とは異なる場所に、各項目70に対応付けられて各項目70を選択するための所定領域ないし所定位置をそれぞれ設けておくようにしてもよい。つまり、複数の項目70のそれぞれに対応する位置座標(所定領域)を示す項目位置データを予め記憶しておき、タッチ入力によって指示された座標が各項目70に対応する位置であるか否かを判定することによって、タッチパネル22の操作で選択された項目70を特定するようにしてもよい。この場合には、たとえば図12実施例に対応する実施例では、選択項目70に対応する処理の実行の条件としては、タッチオフされるまでに検出された指示位置の座標が、タッチ開始時の項目70の表示領域内であり続けたか否かを判断するのではなく、当該座標がタッチ開始時の項目70に対応する位置座標(所定領域)であり続けたか否かが判断される。
【0112】
また、上述の各実施例では、タッチパネル22の入力の検出を方向キー20aおよび実行キー20dの入力の検出よりも先に行って、タッチパネル22での入力が有った場合には当該タッチ入力に対応する処理を優先するようにしていた。しかし、逆に操作キー20の入力の検出を先に行って、方向キー20aおよび実行キー20の入力が有った場合に対応する処理を優先するようにしてもよい。
【0113】
また、上述の各実施例では、情報処理装置10は、項目70の選択および実行のための入力手段の1つとしてメニュー画面に重ねられるタッチパネル22を含んでいた。しかし、この入力手段は、画面上の位置(座標)を指示することができる装置であればよく、つまり、たとえばトラックパッドやタブレットのような他のポインティングデバイスが適用されてもよい。この場合には、たとえばメニュー画面上の複数の項目70のそれぞれとポインティングデバイスの入力領域上の位置座標とが対応付けられた項目位置データが予め記憶され、この項目位置データに基づいて指示位置に対応する項目70が特定される。なお、ポインティングデバイスとしてマウスが適用される場合には、マウスのボタンが押されている状態をタッチオン状態とみなし、かつ、マウスのボタンが放された状態をタッチオフ状態とみなすことによって、ポインティングデバイスでの入力の有無を判断する。また、カーソル72がマウスポインタとして扱われる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】この発明の一実施例の情報処理装置の一例を示す外観図である。
【図2】図1実施例の情報処理装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】タッチオンによって項目が選択された場合の表示画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4(A)はタッチオン状態で指示位置を下方向に移動させる操作を行った場合の表示画面の一例を示す図解図であり、図4(B)は図4(A)のタッチパネルでの操作に相当する操作キーの操作を示す。
【図5】図5(A)はタッチオンから所定時間経過前にタッチオフする操作を示す図解図であり、図5(B)は図5(A)のタッチパネルでの操作に相当する操作ボタンの操作を示す。
【図6】タッチオンから所定時間経過後にタッチオフする操作が行われた場合の処理を説明するための図解図である。
【図7】RAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図8】情報処理装置の動作の一例の一部を示すフロー図である。
【図9】図8の続きを示すフロー図である。
【図10】図8および図9のカーソル表示処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図8および図9の実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図12】他の実施例においてタッチオン時の選択項目の領域外へ指示位置が移動した後にタッチオフする操作が行われた場合の処理を説明するための図解図である。
【図13】図12実施例におけるメモリマップのデータ記憶領域の一部を示す図解図である。
【図14】図12実施例の動作の一例の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0115】
10 …情報処理装置
12,14…LCD
20 …操作スイッチ
20a …方向キー
20d …実行キー
22 …タッチパネル
28 …メモリカード
28a …ROM
42 …CPUコア
48 …RAM
50,52 …GPU
54 …I/F回路
60 …LCDコントローラ
70 …項目
72 …カーソル
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報処理装置および項目選択処理プログラムに関し、特にたとえば、複数の項目を含むメニュー画面の表示される表示器、画面上に設けられたタッチパネルのようなポインティングデバイス、方向指示キーおよび実行指示キーを備える情報処理装置およびその項目選択処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルの重ねられた表示器に表示されるメニュー項目を選択する技術の一例が特許文献1に開示される。特許文献1では、タッチセンサ(タッチパネル)の取り付けられたディスプレイ装置に表示された項目を指で押すと、当該項目に対応する画面がディスプレイ装置に表示される。
【0003】
一方、移動方向指示のための方向キー(十字キーや矢印キー等)と実行指示のための実行キー(Aボタンやエンターキー等)とを備えるゲーム装置やパーソナルコンピュータのような情報処理装置では、一般的に、入力の位置や選択状態にあることを示すカーソルがメニュー項目に関連して表示されている。そして、方向キーの操作によってカーソルが移動されることによって項目が選択され、実行キーの操作によって選択項目に対応する動作または処理が実行される。
【特許文献1】特開平10−28777号公報(段落0027および図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、メニュー項目が直接タッチされたときに当該項目に対応する処理が実行されるが、タッチパネル操作によるカーソルの移動については何ら明らかにされていない。特許文献1の技術のようにタッチパネル操作でしかメニュー項目を指示できない場合には、タッチパネル操作に慣れると便利であるという利点はあるが、カーソルの表示および移動のための操作すなわち項目を実行せずに単に選択移動する操作ができないため、従来のキー操作に慣れたユーザにとっては、慣れるまでは操作が難しく、操作性に問題があった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、項目の選択および選択項目に対応する動作を従来のキー操作と同じように指示する際の操作性を向上できる、情報処理装置および項目選択処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明(請求項1の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。この情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、計測手段、第1条件判定手段、座標検出手段、および記憶手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。計測手段は、入力検出手段によって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定手段は、計測手段によって計測された時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定手段によって時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0007】
請求項1の発明では、情報処理装置(10:後述する実施例で相当する参照符号。以下同じ。)は、複数の項目(70)を含む画面を表示する表示器(12、14)を備える。情報処理装置は、メニュー画面に表示された複数の項目の中からユーザによって選択された項目に対応する処理を実行するためのものであり、方向キー(20a)および実行キー(20d)をさらに備えている。方向キーは選択中の項目を変更するためのものであり、特定手段(42、S39)は、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行キーは特定された選択中の項目に対応する処理の実行を指示するためものであり、実行手段(42、92、S47)は、実行キーの操作に応じて特定された項目に対応する処理を実行する。このように方向キーおよび実行キーによってメニュー項目選択処理を実行可能な情報処理装置は、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス(22)をさらに備えている。ポインティングデバイスは、実施例では、表示器の画面に装着されるタッチパネルを含む。入力検出手段(42、54、88、S3、S5)は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。タッチパネルの場合にはタッチオンであるかタッチオフであるかが検出される。計測手段(42、114、S17)は、ポインティングデバイスへの入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定手段(42、94、S21)は、計測された入力継続時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出手段(42、88、S7)は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段(28a、48)には、複数の項目のそれぞれに対応付けられた位置座標を示す項目位置データ(100)が記憶されている。また、特定手段(42、S11)は、検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目として特定し、かつ選択中の項目を変更する。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、入力継続時間が閾値を超えたと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、入力継続時間が閾値を超えていないと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0008】
したがって、ポインティングデバイスでの入力継続時間が所定時間以上経過した後に入力無し状態にされたときには、選択中の項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力継続時間が所定時間を経過する前に入力無し状態にされたときには、選択中の項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択中の項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に従属し、特定手段によって特定中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0010】
請求項2の発明では、特定項目指示画像表示制御手段(42、50、52、60、86、S13、S41、S87)が選択中の項目を示す画像(72)を表示するので、選択中の項目がいずれであるかをユーザにはっきりと示すことができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目の位置を示しているとき、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定手段によって時間が閾値を超えていないと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0012】
請求項3の発明では、実行手段(S27)は、入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示していることを処理の前提としている。つまり、項目に対応する位置が指示された状態で入力が有りから無しにされたときに、入力継続時間の条件が満足されている場合には、選択中の項目に対応する処理が実行される。したがって、項目に対応する位置での実行指示操作(たとえば項目表示領域上でのタッチオフ操作)が必要とされるので、選択項目の実行の指示を直感的に簡単に行える。
【0013】
第2の発明(請求項4の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、計測ステップ、第1条件判定ステップ、および座標検出ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。計測ステップは、入力検出ステップによって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する。第1条件判定ステップは、計測ステップによって計測された時間が閾値を超えたか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第1条件判定ステップによって時間が閾値を超えたと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第1条件判定ステップによって時間が閾値を超えていないと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0014】
請求項4の発明は、上述の第1の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【0015】
第3の発明(請求項5の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、開始判定手段、座標検出手段、記憶手段、および第2条件判定手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定手段は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。第2条件判定手段は、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出手段によって検出された座標が、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出手段によって検出された座標に対応して項目位置データに基づいて特定される項目の位置であり続けているか否かを判定する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0016】
請求項5の発明では、選択中の項目に対応する処理を実行させるための条件として、上述の第1の発明の情報処理装置における条件とは異なる条件が設定される。すなわち、第1の発明では入力継続時間の判定が行われたが、請求項5の発明では、当該条件として、入力開始時(たとえばタッチオン時)に指示された位置に対応する項目が指示され続けた否かが判定される。なお、ここでは、この条件設定の相違に関連して異なる部分を説明し、上述の第1の発明と同一の部分の説明は省略する。開始判定手段(42、S81)は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。第2条件判定手段(42、94、S89、S93)は、入力が無しから有りになったと判定されてから検出された座標が、入力開始時に指示された位置に対応する項目に対応する位置であり続けているか否かを判定する。つまり、入力が開始されてから終了するまで入力開始時に指示された項目への入力指示が継続されているか否かが判定される。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、座標が入力開始時に指示された項目に対応する位置であり続けなかったと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、座標が入力開始時に指示された項目に対応する位置であり続けたと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。したがって、ポインティングデバイスでの入力開始時に選択された項目以外の位置が指示されて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力開始時に選択された項目に対応する位置ないし領域が指示され続けて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項5の発明に従属し、特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0018】
請求項7の発明は、請求項5または6の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示しているとき、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定手段によって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。なお、入力無し状態にされたときに直前の座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示していることの検出は、実施例では、S9およびS93によって検出されることとなる。
【0019】
請求項6および7の発明によっても、上述の第1の発明の請求項2および3の発明と同様の効果を奏する。
【0020】
第4の発明(請求項8の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、開始判定ステップ、座標検出ステップ、および第2条件判定ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定ステップは、入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。第2条件判定ステップは、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出ステップによって検出された座標が、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出ステップによって検出された座標に対応して項目位置データに基づいて特定される項目の位置であり続けているか否かを判定する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第2条件判定ステップによって項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第2条件判定ステップによって項目の位置であり続けたと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0021】
請求項8の発明は、上述の第2の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【0022】
第5の発明(請求項9の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および実行キーが操作されたときに特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置である。情報処理装置は、ポインティングデバイス、入力検出手段、開始判定手段、座標検出手段、記憶手段、第3条件判定手段をさらに備える。ポインティングデバイスは、画面上の位置を指示するためのものである。入力検出手段は、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定手段は、入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出手段は、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。記憶手段は、複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する。第3条件判定手段は、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出手段によって検出された座標が、開始判定手段によって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出手段によって検出された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。特定手段は、座標検出手段によって検出された座標に対応する項目を項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0023】
請求項9の発明では、選択中の項目に対応する処理を実行させるための条件として、上述の第3の発明の情報処理装置における条件とは異なる条件が設定される。すなわち、第3の発明では入力開始時に指示された位置に対応する項目が指示され続けた否かが判定されたが、この第5の発明では、入力開始時に指示された位置から所定距離以内の位置が指示され続けたか否かが判定される。なお、ここでは、この条件設定の相違に関連して異なる部分を説明し、上述の第3の発明と同一の部分の説明は省略する。第3条件判定手段(42、94、S89)は、入力が無しから有りになったと判定されてから検出された座標が、入力開始時に指示された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。つまり、入力開始時の座標とその後の入力座標との距離が所定距離以内であり続けたか否かが判定される。実行手段(42、92、S25、S29、S31)は、入力が有りから無しになったことが検出されるとき、入力開始時の座標から所定距離以内が指示され続けなかったと判定される場合には、選択中の項目に対応する処理を実行せず、入力開始時の座標から所定距離以内が指示され続けたと判定される場合に、選択中の項目に対応する処理を実行する。したがって、ポインティングデバイスでの入力開始時に指示された位置から所定距離範囲外の位置が指示されて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が実行されず、指示位置に応じた項目の選択のみが実行される。一方、ポインティングデバイスでの入力開始時に指示された位置から所定距離範囲内が指示され続けて入力無し状態にされたときには、選択項目に対応する処理が起動される。このように、方向キーおよび実行キーを用いても、ポインティングデバイスを用いても、項目の選択と選択項目に対応する処理の実行とを指示することができるので、メニュー項目選択における操作性を向上することができる。
【0024】
請求項10の発明は、請求項9の発明に従属し、特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える。
【0025】
請求項11の発明は、請求項9または10の発明に従属し、実行手段は、入力検出手段によって入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに座標検出手段によって検出された座標が項目位置データに基づく項目に対応する位置を示しているとき、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定手段によって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定手段によって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0026】
請求項10および11の発明によっても、上述の第1の発明の請求項2および3ならびに第3の発明の請求項6および7と同様の効果を奏する。
【0027】
第6の発明(請求項12の発明)は、複数の項目を含む画面を表示する表示器、複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムである。このプログラムは、情報処理装置のプロセサに、特定ステップ、実行ステップ、入力検出ステップ、開始判定ステップ、座標検出ステップ、および第3条件判定ステップを実行させる。特定ステップは、方向キーによって選択中となった項目を特定する。実行ステップは、実行キーが操作されたときに特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する。入力検出ステップは、ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する。開始判定ステップは、入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する。座標検出ステップは、ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する。第3条件判定ステップは、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定された後に座標検出ステップによって検出された座標が、開始判定ステップによって入力が無しから有りになったと判定されるときに座標検出ステップによって検出された座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する。特定ステップは、座標検出ステップによって検出された座標に対応する項目を前記項目位置データに基づいて特定して、選択中の項目を特定かつ変更する。実行ステップは、入力検出ステップによって入力が有りから無しになったことが検出されるとき、第3条件判定ステップによって所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行せず、第3条件判定ステップによって所定距離以内であり続けたと判定される場合に、特定ステップによって特定された選択中の項目に対応する処理を実行する。
【0028】
請求項12の発明は、上述の第5の発明の情報処理装置に対応する項目選択処理プログラムであり、上述の情報処理装置と同様にして、操作性を向上できる。
【発明の効果】
【0029】
この発明によれば、方向キーおよび実行キーを用いた操作とポインティングデバイスを用いた操作の両方によって、項目の選択と選択項目に対応する処理とを実行することができる。したがって、ユーザは両操作を自由に使い分けることが可能であり、項目の選択および選択項目に対応する処理の実行を指示する際の操作性を向上することができる。
【0030】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
図1を参照して、この発明の実施例である情報処理装置10は、一例としてゲーム装置の形態で実現される。このゲーム装置10は、第1の液晶表示器(LCD)12および第2のLCD14を含む。このLCD12およびLCD14は、所定の配置位置となるようにハウジング16に収納される。この実施例では、ハウジング16は、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとによって構成され、LCD12は上側ハウジング16aに収納され、LCD14は下側ハウジング16bに収納される。したがって、LCD12とLCD14とは縦(上下)に並ぶように近接して配置される。
【0032】
なお、この実施例では、表示器としてLCDを用いるようにしてあるが、LCDに代えて、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイを用いるようにしてもよい。
【0033】
図1からも分かるように、上側ハウジング16aは、LCD12の平面形状よりも少し大きな平面形状を有し、一方主面からLCD12の表示面を露出するように開口部が形成される。一方、下側ハウジング16bは、その平面形状が上側ハウジング16aよりも横長に選ばれ、横方向の略中央部にLCD14の表示面を露出するように開口部が形成される。また、下側ハウジング16bには、音抜き孔18が形成されるとともに、操作スイッチ20(20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20R)が設けられる。
【0034】
また、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、上側ハウジング16aの下辺(下端)と下側ハウジング16bの上辺(上端)の一部とが回動可能に連結されている。したがって、たとえば、ゲームをプレイしない場合には、LCD12の表示面とLCD14の表示面とが対面するように、上側ハウジング16aを回動させて折りたたんでおけば、LCD12の表示面およびLCD14の表示面に傷がつくなどの破損を防止することができる。ただし、上側ハウジング16aと下側ハウジング16bとは、回動可能に連結せずに、それらを一体的(固定的)に設けたハウジング16を形成するようにしてもよい。
【0035】
操作スイッチないし操作キー20は、方向指示スイッチ(十字スイッチ)20a,スタートスイッチ20b、セレクトスイッチ20c、動作スイッチ(Aボタン)20d、動作スイッチ(Bボタン)20e、動作スイッチ(Lボタン)20Lおよび動作スイッチ(Rボタン)20Rを含む。スイッチ20a,20bおよび20cは、下側ハウジング16bの一方主面において、LCD14の左側に配置される。また、スイッチ20dおよび20eは、下側ハウジング16bの一方主面において、LCD14の右側に配置される。さらに、スイッチ20Lおよびスイッチ20Rは、それぞれ、下側ハウジング16bの上端(天面)の一部であり上側ハウジング16aとの連結部以外の部分において、当該連結部を挟むようにして左右に配置される。
【0036】
方向指示スイッチ20aは、ディジタルジョイスティックとして機能する。4つの押圧部の1つを操作することによって、プレイヤ(ユーザ)によって操作可能なプレイヤキャラクタ(またはプレイヤオブジェクト)やカーソルの移動方向の指示等が可能である。つまり、この実施例では、方向指示スイッチ20aはカーソルの移動方向を指示するための方向キーである。
【0037】
なお、この実施例では、この発明にかかる情報処理装置10がゲーム装置として実現された場合を説明しているが、情報処理装置10はたとえばキーボードを備えるパーソナルコンピュータで構成されてもよい。この場合には、キーボードの4つの方向キー(カーソルキーまたは矢印キーとも呼ばれる。)が方向指示スイッチ20aに相当する。
【0038】
スタートスイッチ20bは、プッシュボタンで構成され、ゲームの開始(再開)、や一時停止等のために用いられる。セレクトスイッチ20cは、プッシュボタンで構成され、ゲームモードの選択等のために用いられる。
【0039】
動作スイッチ20dすなわちAボタンは、プッシュボタンで構成され、移動方向以外の動作の指示のために用いられる。たとえばプレイヤキャラクタに、打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプする、切る等の任意の動作(アクション)をさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。また、メニュー選択の際には、カーソルの表示された、すなわち、選択状態にあるメニュー項目を決定して当該項目に対応する動作ないし処理を実行させることが可能である。つまり、この実施例では、動作スイッチ20dは、選択された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キーである。
【0040】
なお、情報処理装置10が上述のようにパーソナルコンピュータで構成される場合には、キーボードのたとえば実行キー(エンターキーまたはリターンキー)が動作スイッチ20dに相当する。
【0041】
動作スイッチ20eすなわちBボタンは、プッシュボタンで構成され、セレクトスイッチ20cで選択したゲームモードの変更やAボタン20dで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0042】
動作スイッチ20L(Lボタン)および動作スイッチ20R(Rボタン)は、プッシュボタンで構成され、Lボタン20LおよびRボタン20Rは、Aボタン20dおよびBボタン20eと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン20dおよびBボタン20eの補助的な操作に用いることができる。
【0043】
また、LCD14の上面には、タッチパネル22が装着される。タッチパネル22としては、たとえば、抵抗膜方式、光学式(赤外線方式)および静電容量結合式のいずれかの種類のものを用いることができる。また、タッチパネル22は、その上面をスティック24ないしはペン(スタイラスペン)或いは指(以下、これらを「スティック24等」という場合がある。)で、押圧したり、撫でたり、触れたり、叩いたりすることによって操作すると、スティック24等によって指示された(つまり、タッチ入力された)位置の座標を検出して、検出した座標(検出座標)に対応する座標データを出力する。
【0044】
なお、この実施例では、LCD14(LCD12も同じ、または略同じ。)の表示面の解像度は256dot×192dotであり、タッチパネル22の検出精度(操作面)も表示画面に対応して256dot×192dotとしてある。ただし、図1では、タッチパネル22を分かり易く示すために、タッチパネル22をLCD14と異なる大きさで示してあるが、LCD14の表示画面の大きさとタッチパネル22の操作面の大きさとは同じ大きさである。なお、タッチパネル22の検出精度は、表示画面の解像度よりも低くてもよく、高くてもよい。
【0045】
LCD12およびLCD14には異なるゲーム画面などの表示画面が表示され得る。たとえば、レースゲームでは一方のLCDに運転席からの視点による画面を表示し、他方のLCDにレース(コース)全体の画面を表示することができる。また、RPGでは、一方のLCDにマップやプレイヤキャラクタ等のキャラクタを表示し、他方のLCDにプレイヤキャラクタが所有するアイテムを表示することができる。さらに、一方のLCD(この実施例では、LCD12)にゲームのプレイ画面を表示し、他方のLCD(この実施例では、LCD14)に当該ゲームを操作するための文字情報やアイコン等の画像を含むゲーム画面(操作画面)を表示することができる。さらには、2つのLCD12およびLCD14を合わせて1つの画面として用いることにより、プレイヤキャラクタが倒さなければならない巨大な怪物(敵キャラクタ)を表示することもできる。
【0046】
したがって、プレイヤはスティック24等でタッチパネル22を操作することにより、LCD14の画面に表示されるプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、アイテムキャラクタ、文字情報、アイコン等のキャラクタ画像を指示したり、コマンドを選択したりすることができる。
【0047】
なお、ゲームの種類によっては、その他の入力指示、たとえばLCD14に表示されたアイコンの選択または操作、座標入力指示等に用いることもできる。
【0048】
このように、ゲーム装置10は、2画面分の表示部となるLCD12およびLCD14を有し、いずれか一方(この実施例では、LCD14)の上面にタッチパネル22が設けられるので、2画面(12,14)と2系統の操作部(20,22)とを有する構成になっている。
【0049】
また、この実施例では、スティック24は、たとえば上側ハウジング16aの側面(右側面)近傍に設けられる収納部(穴ないし凹部)26に収納することができ、必要に応じて取り出される。ただし、スティック24を設けない場合には、収納部26を設ける必要もない。
【0050】
さらに、ゲーム装置10はメモリカード(またはゲームカートリッジ)28を含む。このメモリカード28は着脱自在であり、下側ハウジング16bの裏面ないしは底面(下端)に設けられる挿入口30から挿入される。図1では省略するが、挿入口30の奥部には、メモリカード28の挿入方向先端部に設けられるコネクタ(図示せず)と接合するためのコネクタ46(図2参照)が設けられており、したがって、メモリカード28が挿入口30に挿入されると、コネクタ同士が接合され、ゲーム装置10のCPUコア42(図2参照)がメモリカード28にアクセス可能となる。
【0051】
なお、図1では表現できないが、下側ハウジング16bの音抜き孔18と対応する位置であり、この下側ハウジング16bの内部には、スピーカ32(図2参照)が設けられる。
【0052】
また、図1では省略するが、たとえば、下側ハウジング16bの裏面側には、電池収容ボックスが設けられ、また、下側ハウジング16bの底面側には、電源スイッチ、音量スイッチ、外部拡張コネクタおよびイヤフォンジャックなども設けられる。
【0053】
図2はゲーム装置10の電気的な構成を示すブロック図である。図2を参照して、ゲーム装置10は電子回路基板40を含み、この電子回路基板40にはCPUコア42等の回路コンポーネントが実装される。CPUコア42は、バス44を介してコネクタ46に接続されるとともに、RAM48、第1のグラフィック処理ユニット(GPU)50、第2のGPU52、入出力インターフェイス回路(以下、「I/F回路」という。)54、LCDコントローラ60およびワイヤレス通信部64に接続される。
【0054】
コネコタ46には、上述したように、メモリカード28が着脱自在に接続される。メモリカード28は、ROM28aおよびRAM28bを含み、図示は省略するが、ROM28aおよびRAM28bは、互いにバスで接続され、さらに、コネクタ46と接合されるコネクタ(図示せず)に接続される。したがって、上述したように、CPUコア42は、ROM28aおよびRAM28bにアクセスすることができるのである。
【0055】
ROM28aは、ゲーム装置10で実行すべきゲーム(仮想ゲーム)のためのゲームプログラム、画像(キャラクタ画像、背景画像、アイテム画像、アイコン(ボタン)画像、メッセージ画像、カーソル画像など)データおよびゲームに必要な音(音楽)のデータ(音データ)等を予め記憶する。本発明にかかる項目選択処理プログラムはこの実施例ではROM28aに予め記憶される。RAM(バックアップRAM)28bは、そのゲームの途中データや結果データを記憶(セーブ)する。
【0056】
また、ゲーム以外のアプリケーションが実行される場合、メモリカード28のROM28aには、当該アプリケーションについてのプログラムおよび当該アプリケーションの実行に必要な画像データ等が記憶される。また、必要に応じて、音(音楽)データが記憶されてもよい。
【0057】
RAM48は、バッファメモリないしはワーキングメモリとして使用される。つまり、CPUコア42は、メモリカード28のROM28aに記憶されたプログラム、画像データおよび音データ等をRAM48にロードし、ロードしたプログラムに従って処理を実行する。また、CPUコア42は、ゲーム等の進行に応じて発生または取得されるデータ(ゲームデータやフラグデータ等)をRAM48に記憶しつつ処理を実行する。
【0058】
なお、プログラム、画像データおよび音データ等は、ROM28aから一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM48に記憶される。
【0059】
GPU50およびGPU52は、それぞれ、描画手段の一部を形成し、たとえばシングルチップASICで構成され、CPUコア42からのグラフィックスコマンド(graphics command :作画命令)を受け、そのグラフィックスコマンドに従ってゲーム画像データを生成する。ただし、CPUコア42は、グラフィックスコマンドに加えて、ゲーム画像データの生成に必要な画像生成プログラム(ゲームプログラムに含まれる。)をGPU50およびGPU52のそれぞれに与える。
【0060】
また、GPU50には、第1のビデオRAM(以下、「VRAM」という。)56が接続され、GPU52には、第2のVRAM58が接続される。GPU50およびGPU52が作画コマンドを実行するにあたって必要なデータ(画像データ:キャラクタデータやテクスチャ等のデータ)は、GPU50およびGPU52が、それぞれ、第1のVRAM56および第2のVRAM58にアクセスして取得する。ただし、CPUコア42は、描画に必要な画像データをRAM48から読み出し、GPU50およびGPU52を介して第1のVRAM56および第2のVRAM58に書き込む。GPU50はVRAM56にアクセスして表示のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM56の描画バッファに記憶する。GPU52はVRAM58にアクセスして描画のためのゲーム画像データを作成し、その画像データをVRAM58の描画バッファに記憶する。描画バッファとしてはフレームバッファまたはラインバッファ等が採用されてよい。
【0061】
VRAM56およびVRAM58は、LCDコントローラ60に接続される。LCDコントローラ60はレジスタ62を含み、レジスタ62はたとえば1ビットで構成され、CPUコア42の指示によって「0」または「1」の値(データ値)を記憶する。LCDコントローラ60は、レジスタ62のデータ値が「0」である場合には、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力する。一方、レジスタ62のデータ値が「1」である場合には、LCDコントローラ60は、GPU50によって作成されたゲーム画像データをLCD14に出力し、GPU52によって作成されたゲーム画像データをLCD12に出力する。
【0062】
なお、LCDコントローラ60は、VRAM56およびVRAM58から直接画像データを読み出すことができるし、あるいはGPU50およびGPU52を介してVRAM56およびVRAM58から画像データを読み出すこともできる。
【0063】
また、VRAM56およびVRAM58はRAM48に設けられてもよいし、あるいはその描画バッファおよびZバッファがRAM48に設けられてもよい。
【0064】
I/F回路54には、操作スイッチ20,タッチパネル22およびスピーカ32が接続される。ここで、操作スイッチ20は、上述したスイッチ20a,20b,20c,20d,20e,20Lおよび20Rであり、操作スイッチ20が操作されると、対応する操作信号(操作データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。また、タッチパネル22から出力される操作データ(座標データ)がI/F回路54を介してCPUコア42に入力される。さらに、CPUコア42は、ゲーム音楽(BGM)、効果音またはゲームキャラクタの音声(擬制音)などのゲームに必要な音データをRAM48から読み出し、I/F回路54を介してスピーカ32からその音を出力する。
【0065】
ワイヤレス通信部64は他のゲーム装置10との間でたとえば近距離無線によってデータを送受信するための通信手段である。すなわち、ワイヤレス通信部64は、相手方への通信データを無線信号に変調してアンテナから送信し、また、相手方のゲーム装置10からの無線信号を同じアンテナで受信して通信データに復調する。
【0066】
この情報処理装置10では、図3に示すように、タッチパネル22の重ねられたLCD14にメニュー画面が表示される。メニュー画面は、選択されるべき複数の項目70を含み、複数の項目70は所定の形状(図3では上下方向の1列)に配置される。このメニュー画面では、選択状態にある項目70に関連してカーソル72が表示される。この図3ではカーソル72は項目70の上に重ねて表示される。初期状態では、所定の項目70に関連して、たとえば最上に配置された項目70上に、カーソル72が表示される。このカーソル72の表示によって、ユーザに選択中の項目がいずれであるかを明確に知らせることができる。なお、カーソル72は、当該項目が選択状態にあることを示すマーク(しるし、記号等)であればよいので、他の実施例では、カーソルすなわちマーク72は彩色を変化させた項目画像として表示されてもよいし、また、項目70上ではなくその近隣に表示されてもよい。
【0067】
このメニュー画面では、所望の項目70を選択して実行するという操作が、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を同じように用いても実行される。
【0068】
すなわち、方向キー20aで指示されたときには、当該指示方向に従ってカーソル72が移動されて表示される。図3の例では、複数の項目70は上下方向に並べられているので方向キー20aの上または下方向を示す部分の操作に応じて、カーソル72は移動する。そして、実行キー20dが操作されたとき、選択状態にある項目70に対応する処理ないし動作が実行される。
【0069】
一方、スティック24等でタッチパネル22に触れていない状態つまり入力無し状態(タッチオフ状態)からタッチパネル22上に触れた状態つまり入力有り状態(タッチオン状態)に操作されることによって項目70が指示されたときには、当該指示された項目70上にカーソル72が表示されて、当該項目70が選択状態であることが表現される。図3では、上から2番目のメニュー項目2がスティック24等で指示されたので、当該メニュー項目2にカーソル72が表示されている。
【0070】
その後、タッチオン状態のまま、つまり、スティック24等をタッチパネル22上に接触させたまま、指示位置が項目70上を移動(スライド)すると、カーソル72は当該移動に従って、指示された項目70上に移動する。図4(A)には、タッチオン状態のままで指示位置が項目2から下方向の項目3へ移動されて、カーソル72が項目3上に表示された場合が示されている。この下方向へのタッチ操作は、図4(B)に示すように、操作スイッチ20のうちの方向キー20aの下方向を示す部分の押し下げ操作に相当する。
【0071】
このように、この実施例では、タッチオフ状態からタッチ操作することによって、項目70を選択することができるし、タッチオン状態のままで指示位置をスライドさせることによっても項目70を選択することができる。
【0072】
そして、タッチパネル22を用いて選択項目70に対応する処理ないし動作を実行させるためには、スティック24等をタッチパネル22上から離す操作が必要である。つまり、タッチオンの状態からタッチオフの状態への操作が実行指示操作であり、この操作に応じて、選択項目70に対応する処理が起動される。図5(A)では、項目2にカーソル72が表示された状態でタッチオフされたので、選択状態にある項目2に対応する処理が実行される。この操作は、図5(B)に示すように、操作スイッチ20のうちの実行キー20dの押し下げ操作に相当する。
【0073】
上述のように、操作スイッチ20を用いた操作では、方向キー20aによって項目選択が行われ、実行キー20dによって実行が起動される。つまり、選択と実行とは不連続である。このため、操作スイッチ20を用いる場合には、たとえば、ユーザはさしあたり項目70の選択のみを行っておき、その後、選択をし直したりしてから、選択項目の実行に移行するといった自由な操作を行える。
【0074】
一方、タッチパネル22を用いた操作では、タッチオンによって項目70の選択が行われ、基本的にはその後タッチオフになったときに選択項目70に対応する処理が実行される。つまり、選択と実行とが連続して行われる。ユーザが選択する項目70を既に決めている場合には、選択と実行とがセットで処理されても問題はない。しかし、項目70の選択を考え中であったり迷っていたりする場合には、このままだと、ユーザは必ず実行したい項目70上でタッチオフしなければならないので、選択する項目70を決めるまでずっとタッチオンを続けなければならなくなってしまい、不便である。
【0075】
そこで、この情報処理装置10では、タッチパネル22を用いた操作でも、方向キー20aおよび実行キー20dを用いた場合と同様な感覚で操作を行えるようにするために、タッチオフ時の選択項目実行処理の起動に条件を設けて、その条件の判定を行い、判定の結果、条件が満足されているときに、当該処理を起動するようにした。換言すれば、タッチオフ時の選択項目実行処理に所定の条件で失効する実行権を設けて、タッチオフ時に実行権が存続していれば当該処理を起動するようにした。
【0076】
すなわち、この実施例では、タッチオンから所定時間が経過する前にタッチオフになった場合に、選択項目に対応する処理を実行し、タッチオンから所定時間経過後にタッチオフになった場合には、選択項目に対応する処理を実行しないようにした。ユーザは項目選択に迷い等がない場合には比較的早くに実行を指示する傾向があるので、この条件設定はユーザの操作感覚に適切であり、操作性がよい。たとえば、図6に示すように、タッチオンから所定時間以上タッチ操作を継続してからタッチオフすると、選択項目に対応する処理が起動されないので、ユーザはタッチオンを所定時間以上継続することによって、さしあたってのカーソル72の移動表示すなわち項目70の選択の変更のみを行うことができる。
【0077】
図7には、RAM48のメモリマップの一例が示される。RAM48は、プログラム記憶領域80およびデータ記憶領域82を含む。なお、図7にはメモリマップの一部のみが示されており、RAM48にはゲームの進行に必要な各種プログラムおよびデータが記憶される。
【0078】
項目表示プログラム記憶領域84には、選択対象となる複数の項目70を含むメニュー画面をLCD14に表示するためのプログラムが記憶される。カーソル表示プログラム記憶領域86には、選択状態にある項目70を示すためのカーソル72をメニュー画面に表示するためのプログラムが記憶される。
【0079】
タッチ入力検出プログラム記憶領域88には、ユーザによってタッチパネル22を用いて入力された場合の指示位置の座標データを検出するためのプログラムが記憶される。キー入力検出プログラム記憶領域90には、ユーザによって操作スイッチ20を用いて入力された場合の操作データを検出するためのプログラムが記憶される。
【0080】
項目実行プログラム記憶領域92には、選択状態にある項目70に対応する処理ないし動作を実行するためのプログラムが記憶される。判定プログラム記憶領域94には、タッチオフ時に選択項目に対応する処理(項目実行プログラム)を起動させるための条件を判定するためのプログラムが記憶される。すなわち、この実施例では、タッチオフになったときに、タッチオン状態が所定時間以上継続されていたか否かが判定される。
【0081】
また、項目画像データ記憶領域96には、複数の項目70を表示するための画像データがたとえば各項目70の識別番号(項目番号)に関連付けて記憶される。カーソル画像データ記憶領域98にはカーソル72を表示するための画像データが記憶される。
【0082】
項目表示位置データ記憶領域100には複数の項目70のそれぞれの表示位置座標を示すデータが項目番号に関連付けて記憶される。タッチパネル22の出力データから取得される指示位置の座標データとこの項目表示位置データとが照合されることによって、ユーザに指示された(選択された)項目70が特定される。選択された項目番号記憶領域102には、選択された項目70の識別番号が記憶される。なお、初期値としては、図3の例では最上に位置するメニュー項目1の識別番号が記憶される。カーソル表示位置データ記憶領域104には、カーソル72の表示位置座標を示すデータが記憶される。カーソル72の表示位置は、各項目70に対応して予め決められている。この実施例ではカーソル72は項目上に表示されるので、たとえば選択項目70の表示位置座標が記憶され、この項目表示位置データに基づいてカーソル72は表示される。
【0083】
タッチ入力座標履歴データ記憶領域106には、ユーザのタッチパネル22の操作に応じた出力データから検出された入力指示位置を示す座標データの履歴が記憶される。たとえば、今回のフレームと前回のフレームにおいて検出された座標データが記憶される。なお、この実施例では、1フレームはたとえば1/60秒である。タッチオンオフ履歴記憶領域108には、タッチパネル22の操作状態(タッチオンかタッチオフか)の履歴が記憶される。たとえば、今回のフレームと前回のフレームにおけるタッチ状態が記憶される。操作キー入力データ記憶領域110には、ユーザの操作キー(操作スイッチ)20の操作に応じた出力データから検出された操作データが記憶される。
【0084】
実行権フラグ記憶領域112には、選択項目に対応する処理の実行の許否を示す実行権フラグデータが記憶される。判定プログラムによる判定の結果、当該処理を実行してよい場合には実行権フラグはオン(たとえば「1」)に設定され、実行不可の場合には実行権フラグはオフ(たとえば「0」)に設定される。
【0085】
入力継続時間記憶領域114には、タッチパネル22における入力時間すなわちタッチオン状態の継続時間を示すデータが記憶される。この入力継続時間の計測はタッチオフの状態からタッチオン(項目70上)の状態になったときに開始される。
【0086】
図8および図9には、この実施例の情報処理装置10のメニュー項目選択処理における動作の一例が示される。まず、ステップS1で、CPUコア42は、項目表示プログラムおよびカーソル表示プログラムならびに項目画像データおよびカーソル画像データ等に基づいて、GPU50または52およびLCDコントローラ60等を用いて、複数の項目70とカーソル72を含むメニュー画面を、タッチパネル22の設けられたLCD14に表示する。各項目70は各項目表示位置データの示す位置に表示され、カーソル72はカーソル表示位置データの示す位置に表示される。
【0087】
次に、ステップS3で、CPUコア42は、タッチパネル22での操作入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファからタッチパネル22の出力データをRAM48に取得する。続いて、ステップS5で、CPUコア42は、取得したタッチパネル22の出力データに基づいて、タッチ入力が有るか否かを判断する。ステップS5で“YES”であれば、つまり、出力データがタッチパネル22での操作入力があること(タッチオン状態)を示す場合には、CPUコア42は、ステップS7で、取得した出力データからタッチ入力によって指示された位置の座標を検出して、当該座標データをタッチ入力座標履歴データ記憶領域106に今回フレームのデータとして記憶する。なお、既に記憶されていた今回フレームのデータは前回フレームのデータとして記憶される。また、タッチオンオフ履歴記憶領域108には、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回のフレームがタッチオンであることを記憶する。
【0088】
そして、ステップS9で、CPUコア42は、タッチ入力座標は項目70の領域内であるか否かを、今回フレームのタッチ入力座標データと項目表示位置データとに基づいて判断する。ステップS9で“NO”であれば、項目70外がタッチされているので、処理はステップS3に戻る。
【0089】
一方、ステップS9で“YES”であれば、つまり、項目70上がタッチ操作されている場合には、CPUコア42は、ステップS11で、今回の入力座標データと項目表示位置データとに基づいて、複数の項目70の中から、入力座標に対応する項目70を特定し、特定した項目70の項目番号を選択された項目番号記憶領域102に記憶する。
【0090】
そして、ステップS13で、CPUコア42は、カーソル表示処理を実行する。カーソル表示処理の動作は、図10に示される。図10のステップS61で、CPUコア42は、カーソル位置を特定された項目72の位置に設定する。具体的には、CPUコア42は、特定された項目番号に対応する項目表示位置データをコピーして、カーソル表示位置データ記憶領域104に記憶する。そして、ステップS63で、CPUコア42は、カーソル位置データ等に基づいて、GPU50または52およびLCDコントローラ60等を用いて、設定したカーソル位置にカーソル72を表示する。ステップS63を終了すると、カーソル表示処理を終了して、図8または図9のメニュー選択処理にリターンする。
【0091】
図8に戻ると、続くステップS15で、CPUコア42は、タッチオフからタッチオンになったか否かを、タッチオンオフ履歴記憶領域108のデータに基づいて判断する。ステップS15で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS17で、入力時間の計測を開始して、入力継続時間記憶領域114に当該計測時間を記憶する。たとえば入力継続時間として経過フレーム数をカウントするタイマを設定するようにしてもよいし、図示しない時計ICの時刻情報に基づいて入力継続時間を算出するようにしてもよい。また、ステップS19で、CPUコア42は、実行権フラグ記憶領域112にたとえば「1」を記憶して、実行権フラグをオンに設定する。
【0092】
一方、ステップS15で“NO”であれば、つまり、タッチオン状態が継続している場合には、ステップS21で、CPUコア42は、入力継続時間データに基づいて、計測している入力時間が所定の閾値を超えたか否かを判断する。ステップS21で“YES”であれば、つまり、タッチオンされてからタッチオン状態が所定時間以上継続された場合には、CPUコア42は、ステップS23で、実行権フラグ記憶領域112にたとえば「0」を記憶して、実行権フラグをオフに設定する。
【0093】
なお、ステップS19またはステップS23を終了し、あるいは、ステップS21で“NO”である場合には、処理はステップS3に戻る。
【0094】
一方、ステップS5で“NO”であれば、つまり、タッチオフ状態である場合には、CPUコア42は、ステップS25の前に、タッチ入力座標履歴データ記憶領域106を更新して、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回フレームのデータとしてたとえば座標なしを示すデータを記憶する。また、タッチオンオフ履歴記憶領域108を更新して、既に記憶されていた今回フレームのデータを前回フレームのデータとして記憶し、今回のフレームのデータとしてタッチオフを示すデータを記憶する。そして、ステップS25で、CPUコア42は、タッチオンからタッチオフになったか否かを、タッチオンオフ履歴データに基づいて判断する。ステップS25で“YES”であれば、つまり、タッチオフ操作が行われた場合には、CPUコア42は、ステップS27で、前回フレームのタッチ入力座標は項目70の領域内であるか否かを、項目表示位置データおよびタッチ入力座標履歴データに基づいて判断する。なお、この実施例では、すべての項目70の領域内であるか否かが判断される。このように、項目70に対応する位置での実行指示操作(タッチオフ操作)を要求するようにしたので、選択項目70の実行の指示を直感的に簡単に行える。
【0095】
ステップS27で“YES”であれば、つまり、複数の項目70の表示範囲内でタッチオフ操作が行われた場合には、CPUコア42は、ステップS29で、実行権フラグ記憶領域112を参照して、実行権フラグがオンに設定されているか否かを判断する。ステップS29で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS31で実行処理を実行して、メニュー画面での処理を終了する。実行処理の動作は図11に示される。図11のステップS71で、CPUコア42は、選択された項目番号記憶領域102から当該データをRAM48のワークエリアに読み出す。そして、ステップS73で、CPUコア42は、読み出した項目番号に基づいて選択された項目に対応する処理を実行するための項目実行プログラムを起動して、当該選択項目に対応する処理ないし動作を実行する。
【0096】
図8に戻って、ステップS25で“NO”である場合、つまり、タッチオフ状態が継続している場合には、処理は、操作キー20に基づく処理を実行すべく、図9のステップS33に進む。また、ステップS27で“NO”である場合、つまり、複数の項目70の表示領域外でタッチオフ操作が行われた場合にも、処理は図9のステップS33に進む。また、ステップS29で“NO”である場合、つまり、タッチオフ時の実行の条件が満足されていない場合、つまり、この実施例ではタッチオフまでに所定時間以上タッチ入力が継続されていた場合には、選択項目に対応する処理を実行せずに、処理は図9のステップS33に進む。
【0097】
図9のステップS33では、CPUコア42は、操作スイッチ20のうちの方向キー20aの入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファから操作スイッチ20の方向キー20aからの操作データを取得してRAM48の操作キー入力データ記憶領域110に記憶する。続いて、ステップS35で、CPUコア42は、取得した方向キー20aの操作データに基づいて、方向キー20aの入力が有るか否かを判断する。ステップS35で“YES”であれば、CPUコア42は、ステップS37で、取得した操作データから入力方向を検出する。続くステップS39で、CPUコア42は、検出した入力方向データに基づいて、選択された項目70を特定する。たとえば、選択された項目番号記憶領域102のデータと項目表示位置データと検出した入力方向データに基づいて、選択されている項目70の検出方向側に別の項目70が存在するか否かを判定する。その結果、別の項目70が存在する場合には、当該別の項目70の識別番号を選択された項目番号記憶領域102に記憶する。また、カーソル表示位置を特定された項目70に対応する位置に設定する。たとえば、特定された項目70の項目表示位置データをカーソル表示位置データ記憶領域104に記憶する。そして、CPUコア42は、ステップS41で、上述のステップS13と同様に、図10のカーソル表示処理を実行する。ステップS41を終了すると、処理は図8のステップS3に戻る。
【0098】
一方、ステップS35で“NO”であれば、つまり、方向キー20aの操作がなかった場合には、CPUコア42は、ステップS43で、操作スイッチ20のうちの実行キー20dの入力を検出する。たとえば、CPUコア42は、I/F回路54のバッファから操作スイッチ20の実行キー20dからの操作データを取得してRAM48の操作キー入力データ記憶領域110に記憶する。続いて、ステップS45で、CPUコア42は、取得した実行キー20dの操作データに基づいて、実行キー20dの入力が有るか否かを判断する。ステップS45で“NO”であれば、つまり、実行キー20dの操作がなかった場合には、処理は図8のステップS3に戻る。一方、ステップS45で“YES”であれば、CPUコア42は、上述のステップS31と同様に、図11の実行処理を実行して、メニュー画面での処理を終了する。
【0099】
この実施例によれば、メニュー選択画面においてタッチパネル22の操作があった場合には、項目70の選択(カーソル72の移動)はタッチ入力の指示位置に基づいて行われるようにするとともに、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は、タッチ入力時間が所定時間以上継続していなければ実行されるようにした。つまり、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は、所定時間以上タッチ入力が継続されたときには実行されないようにした。したがって、単なる項目70の選択(項目70に対応する処理の実行を伴わない)およびカーソル72の移動を、タッチパネル22の操作によって、操作キー20のうちの方向キー20aの操作と同様に行うことができる。また、選択項目70に対応する処理の実行も、タッチパネル22のへの入力継続時間が所定時間を超えないうちにタッチオフ操作することによって、操作キー20のうちの実行キー20dの操作と同様に行うことができる。このように、方向キー20aおよび実行キー20dなどの操作スイッチ20を用いた操作と、タッチパネル22を用いた操作の両方によって、項目70の選択と選択項目70に対応する処理の起動とを指示することができる。ユーザは両操作を自由に使い分けることが可能であるので、項目70の選択および選択項目70に対応する処理ないし動作を指示する際の操作性、すなわちメニュー項目選択における操作性を向上できる。
【0100】
また、項目70の選択を行う際には、ユーザは、方向キー20aを用いる場合、選択したい項目70の存在する方向を指示する操作によって、カーソル72を所望の項目70に移動させることができる。タッチパネル22を用いる場合にも、このような方向キー20aと同様な操作によって、つまり、スティック24等の指示位置を選択したい項目70の存在する方向へ移動させる操作によって、ユーザは、カーソル72を所望の項目70に移動させることができる。そして、選択した項目70に対応する処理を起動させたいときには、ユーザは、実行キー20dを用いる場合には当該キー20dを押せばよく、タッチパネル22を用いる場合には、当該項目70上でタッチオンから所定時間以内にタッチオフ操作を行えばよい。このように、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を用いてもユーザは同じ感覚で操作することができるので、メニュー項目選択における操作性のよい情報処理装置10を実現できる。
【0101】
なお、上述の実施例では、タッチオフ時の処理の起動の条件は、タッチ入力の継続時間に基づいて設定された。しかし、他の実施例では、当該条件は、タッチ入力の指示位置に基づいて設定されてよい。
【0102】
すなわち、図12に示す他の実施例では、タッチオンが継続されている場合において、タッチ入力位置がタッチ開始時の選択項目70の領域外になったときには、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理は実行されず、タッチ開始時の選択項目70の領域内への指示が継続されたときには、タッチオフ時の選択項目70に対応する処理が実行される。図12の例では、タッチ開始時にはメニュー項目2が指示されたが、スティック24等による指示位置がメニュー項目3に移動した後にタッチオフされたので、当該選択されたメニュー項目3に対応する処理は実行されない。
【0103】
図13には、図12実施例のRAM48のメモリマップの一部が示される。すなわち、他の実施例では、データ記憶領域82は、タッチ開始時の項目番号記憶領域116をさらに含む。この記憶領域116には、タッチオフからタッチオンになったときに指示された項目(開始項目)70の識別番号が記憶される。
【0104】
図14には、図12実施例におけるメニュー項目選択処理の動作の一例の一部が示される。図14は上述の実施例の図8に対応し、図14の続きの処理は図9に示される。図14では、上述の図8と同じ処理には同じ参照符号を付し、以下の説明では、詳細な説明を省略する。
【0105】
図14のステップS11でタッチ入力座標に対応する項目を特定すると、CPUコア42は、ステップS81で、タッチオフからタッチオンになったか否かを、タッチオンオフ履歴記憶領域108のデータに基づいて判断する。ステップS81で“YES”であれば、つまり、タッチ入力が開始されたときには、CPUコア42は、ステップS83で、ステップS11で特定された指示項目70の識別番号をタッチ開始時の項目番号記憶領域116に記憶する。また、ステップS85で、CPUコア42は、実行権フラグ記憶領域112の実行権フラグをオンに設定する。
【0106】
ステップS85を終了し、またはステップS81で“NO”であれば、CPUコア42は、ステップS87で、上述の図10に示すカーソル表示処理を実行する。続いて、ステップS89で、CPUコア42は、今回フレームの入力座標は、タッチ開始時の項目の領域外であるか否かを判断する。たとえば、タッチ入力座標履歴データ記憶領域106の今回フレームのタッチ入力座標が、タッチ開始時の項目番号記憶領域116に記憶された識別番号に対応する項目表示位置データ記憶領域100の項目表示位置データに基づく当該項目70の表示領域の範囲外であるか否かが判定される。ステップS89で“YES”であれば、つまり、タッチ開始時の項目70とは別の項目70が指示された場合には、CPUコア42は、ステップS91で、実効権フラグ記憶領域112の実効権フラグをオフに設定する。ステップS91を終了し、または、ステップS89で“NO”である場合(タッチ開始時の選択項目70の指示が継続されている場合)には、処理はステップS3に戻る。
【0107】
一方、ステップS9で“NO”であれば、つまり、タッチオン状態で複数の項目70の領域外が指示された場合には、CPUコア42は、ステップS93で、前回フレームはタッチオンであったか否かを、タッチオンオフ履歴データに基づいて判断する。ステップS93で“YES”であれば、つまり、タッチオン継続状態で指示位置が複数の項目70の領域外に移動した場合には、CPUコア42は、ステップS91で、実行権フラグをオフに設定する。これによって、タッチオフ操作時の直前に指示位置がタッチ開始時の項目70から複数の項目70の表示範囲外に移動した場合における、処理の起動を回避することができる。なお、ステップS93で“NO”である場合(タッチ開始時に複数の項目70の表示範囲外が指示された場合)には、処理はステップS3に戻る。
【0108】
また、ステップS25で“YES”であれば、つまり、タッチオンからタッチオフ操作が行われたときには、CPUコア42は、続くステップS29で、実行権フラグがオンに設定されているか否かを判断する。ステップS29で“YES”であれば、つまり、タッチ開始時に選択された項目70の表示領域外が一度も指示されることなく当該領域内でタッチオフ操作が行われたときには、CPUコア42は、ステップS31で図11に示す実行処理を実行して、このメニュー選択処理を終了する。また、ステップS29で“NO”であれば、つまり、タッチオフ操作があるまでにタッチ開始時の選択項目70の範囲外が一度でも指示されていた場合には、処理は図9のステップS33に進む。
【0109】
この他の実施例によれば、選択項目70に対応する処理は、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の表示範囲内が指示され続けたときに実行されるようにした。つまり、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の範囲外が一度でも指示されたときには、ユーザが所望の項目70を探している最中であったり、あるいは考え中であったり迷いがあったりするものとみなして、選択項目70に対応する処理が起動されないようにした。したがって、単なる項目70の選択およびカーソル72の移動を、タッチパネル22の操作によっても、操作キー20のうちの方向キー20aの操作と同様に行うことができる。また、選択項目70に対応する処理の実行も、タッチパネル22へのタッチ開始時に選択した項目70の表示領域外を指示することなくタッチオフ操作することによって、操作キー20のうちの実行キー20dの操作と同様に指示することができる。このように、方向キー20aおよび実行キー20dなどの操作スイッチ20を用いた操作と、タッチパネル22を用いた操作の両方によって、項目70の選択と選択項目70に対応する処理とを実行することができる。したがって、上述の実施例と同様に、項目70の選択および選択項目70に対応する処理ないし動作を指示する際の操作性を向上できるし、操作スイッチ20を用いてもタッチパネル22を用いても同じ感覚で操作可能なので、メニュー選択における操作性に優れる。
【0110】
なお、上述の実施例では、タッチオフ時の処理の起動の条件は、タッチオフまでにタッチ開始時の選択項目70の表示範囲内が指示され続けたときに起動されるという条件とした。しかし、他の実施例では、当該条件は、タッチ開始時のタッチ座標とその後のタッチ座標との距離が所定距離以内であり続けたときに起動されるという条件としてもよい。すなわち、図14において、ステップS81で“YES”のとき、ステップS83において、タッチ開始時の項目を記憶する代わりに、タッチ座標を記憶し、ステップS89において、入力座標がタッチ開始時の項目の領域外かを判定する代わりに、入力座標がステップS83で記憶されたタッチ座標(タッチ開始時のタッチ座標)から所定距離以上か否かを判定するようにすればよい。
【0111】
なお、上述の各実施例では、複数の項目70のそれぞれに対応する表示位置座標を示す項目表示位置データに基づいて、タッチ入力によって指示された座標が各項目70の表示位置(表示領域)であるか否かを判定することによって、タッチパネル22の操作で選択された項目70を特定するようにしていた。しかし、他の実施例では、複数の項目70のそれぞれの表示領域とは異なる場所に、各項目70に対応付けられて各項目70を選択するための所定領域ないし所定位置をそれぞれ設けておくようにしてもよい。つまり、複数の項目70のそれぞれに対応する位置座標(所定領域)を示す項目位置データを予め記憶しておき、タッチ入力によって指示された座標が各項目70に対応する位置であるか否かを判定することによって、タッチパネル22の操作で選択された項目70を特定するようにしてもよい。この場合には、たとえば図12実施例に対応する実施例では、選択項目70に対応する処理の実行の条件としては、タッチオフされるまでに検出された指示位置の座標が、タッチ開始時の項目70の表示領域内であり続けたか否かを判断するのではなく、当該座標がタッチ開始時の項目70に対応する位置座標(所定領域)であり続けたか否かが判断される。
【0112】
また、上述の各実施例では、タッチパネル22の入力の検出を方向キー20aおよび実行キー20dの入力の検出よりも先に行って、タッチパネル22での入力が有った場合には当該タッチ入力に対応する処理を優先するようにしていた。しかし、逆に操作キー20の入力の検出を先に行って、方向キー20aおよび実行キー20の入力が有った場合に対応する処理を優先するようにしてもよい。
【0113】
また、上述の各実施例では、情報処理装置10は、項目70の選択および実行のための入力手段の1つとしてメニュー画面に重ねられるタッチパネル22を含んでいた。しかし、この入力手段は、画面上の位置(座標)を指示することができる装置であればよく、つまり、たとえばトラックパッドやタブレットのような他のポインティングデバイスが適用されてもよい。この場合には、たとえばメニュー画面上の複数の項目70のそれぞれとポインティングデバイスの入力領域上の位置座標とが対応付けられた項目位置データが予め記憶され、この項目位置データに基づいて指示位置に対応する項目70が特定される。なお、ポインティングデバイスとしてマウスが適用される場合には、マウスのボタンが押されている状態をタッチオン状態とみなし、かつ、マウスのボタンが放された状態をタッチオフ状態とみなすことによって、ポインティングデバイスでの入力の有無を判断する。また、カーソル72がマウスポインタとして扱われる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】この発明の一実施例の情報処理装置の一例を示す外観図である。
【図2】図1実施例の情報処理装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】タッチオンによって項目が選択された場合の表示画面の一例を示す図解図である。
【図4】図4(A)はタッチオン状態で指示位置を下方向に移動させる操作を行った場合の表示画面の一例を示す図解図であり、図4(B)は図4(A)のタッチパネルでの操作に相当する操作キーの操作を示す。
【図5】図5(A)はタッチオンから所定時間経過前にタッチオフする操作を示す図解図であり、図5(B)は図5(A)のタッチパネルでの操作に相当する操作ボタンの操作を示す。
【図6】タッチオンから所定時間経過後にタッチオフする操作が行われた場合の処理を説明するための図解図である。
【図7】RAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図8】情報処理装置の動作の一例の一部を示すフロー図である。
【図9】図8の続きを示すフロー図である。
【図10】図8および図9のカーソル表示処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図11】図8および図9の実行処理の動作の一例を示すフロー図である。
【図12】他の実施例においてタッチオン時の選択項目の領域外へ指示位置が移動した後にタッチオフする操作が行われた場合の処理を説明するための図解図である。
【図13】図12実施例におけるメモリマップのデータ記憶領域の一部を示す図解図である。
【図14】図12実施例の動作の一例の一部を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0115】
10 …情報処理装置
12,14…LCD
20 …操作スイッチ
20a …方向キー
20d …実行キー
22 …タッチパネル
28 …メモリカード
28a …ROM
42 …CPUコア
48 …RAM
50,52 …GPU
54 …I/F回路
60 …LCDコントローラ
70 …項目
72 …カーソル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する計測手段、
前記計測手段によって計測された前記時間が閾値を超えたか否かを判定する第1条件判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、および
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項2】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する計測ステップ、
前記計測ステップによって計測された前記時間が閾値を超えたか否かを判定する第1条件判定ステップ、および
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第1条件判定ステップによって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定ステップによって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【請求項5】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段、および
前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出手段によって検出された前記座標が、前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応して前記項目位置データに基づいて特定される前記項目の位置であり続けているか否かを判定する第2条件判定手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項6】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項5または6記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定ステップ、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップ、および
前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出ステップによって検出された前記座標が、前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応して前記項目位置データに基づいて特定される前記項目の位置であり続けているか否かを判定する第2条件判定ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第2条件判定ステップによって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定ステップによって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【請求項9】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段、
前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出手段によって検出された前記座標が、前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出手段によって検出された前記座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する第3条件判定手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項10】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項9記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項9または10記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定ステップ、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップ、および
前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出ステップによって検出された前記座標が、前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出ステップによって検出された前記座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する第3条件判定ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第3条件判定ステップによって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定ステップによって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【請求項1】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する計測手段、
前記計測手段によって計測された前記時間が閾値を超えたか否かを判定する第1条件判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、および
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項2】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定手段によって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力有りの状態の継続する時間を計測する計測ステップ、
前記計測ステップによって計測された前記時間が閾値を超えたか否かを判定する第1条件判定ステップ、および
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第1条件判定ステップによって前記時間が前記閾値を超えたと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第1条件判定ステップによって前記時間が前記閾値を超えていないと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【請求項5】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段、および
前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出手段によって検出された前記座標が、前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応して前記項目位置データに基づいて特定される前記項目の位置であり続けているか否かを判定する第2条件判定手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項6】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定手段によって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項5または6記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定ステップ、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップ、および
前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出ステップによって検出された前記座標が、前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応して前記項目位置データに基づいて特定される前記項目の位置であり続けているか否かを判定する第2条件判定ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第2条件判定ステップによって前記項目の位置であり続けなかったと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第2条件判定ステップによって前記項目の位置であり続けたと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【請求項9】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定手段、前記特定手段によって特定された項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、および前記実行キーが操作されたときに前記特定手段によって特定された項目に対応する処理を実行する実行手段を備える情報処理装置であって、
前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出手段、
前記入力検出手段によって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定手段、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出手段、
前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段、
前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出手段によって検出された前記座標が、前記開始判定手段によって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出手段によって検出された前記座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する第3条件判定手段をさらに備え、
前記特定手段は、前記座標検出手段によって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、情報処理装置。
【請求項10】
前記特定手段によって特定された選択中の項目を示す画像を表示する特定項目指示画像表示制御手段をさらに備える、請求項9記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記実行手段は、前記入力検出手段によって前記入力が有りから無しになったことが検出され、かつ、当該検出されたときに前記座標検出手段によって検出された前記座標が前記項目位置データに基づく前記項目に対応する位置を示しているとき、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定手段によって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定手段によって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、請求項9または10記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数の項目を含む画面を表示する表示器、前記複数の項目のうち選択中の項目を変更するための方向キー、前記方向キーによって選択中となった項目に対応する処理の実行を指示するための実行キー、前記画面上の位置を指示するためのポインティングデバイス、および前記複数の項目のそれぞれに対応する位置座標を示す項目位置データを記憶する記憶手段を備える情報処理装置の項目選択処理プログラムであって、
前記情報処理装置のプロセサに、
前記方向キーによって選択中となった項目を特定する特定ステップ、
前記実行キーが操作されたときに前記特定ステップによって特定された項目に対応する処理を実行する実行ステップ、
前記ポインティングデバイスによる入力の有無を検出する入力検出ステップ、
前記入力検出ステップによって検出される入力が無しから有りになったか否かを判定する開始判定ステップ、
前記ポインティングデバイスで入力された位置の座標を検出する座標検出ステップ、および
前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定された後に前記座標検出ステップによって検出された前記座標が、前記開始判定ステップによって前記入力が無しから有りになったと判定されるときに前記座標検出ステップによって検出された前記座標から所定距離以内であり続けているか否かを判定する第3条件判定ステップを実行させ、
前記特定ステップは、前記座標検出ステップによって検出された前記座標に対応する前記項目を前記項目位置データに基づいて特定して、前記選択中の項目を特定かつ変更し、
前記実行ステップは、前記入力検出ステップによって前記入力が有りから無しになったことが検出されるとき、前記第3条件判定ステップによって前記所定距離以内であり続けなかったと判定される場合には、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行せず、前記第3条件判定ステップによって前記所定距離以内であり続けたと判定される場合に、前記特定ステップによって特定された前記選択中の項目に対応する処理を実行する、項目選択処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−318393(P2006−318393A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142858(P2005−142858)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【出願人】(397037890)株式会社インテリジェントシステムズ (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【出願人】(397037890)株式会社インテリジェントシステムズ (14)
【Fターム(参考)】
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