説明

情報処理装置及びその制御方法

【課題】他の機器との相互間での操作情報の伝送を可能にして操作形態の多様化を図り得るとともに、簡易な構成として小型化も効果的に促進することができるようにした情報処理装置及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】実施の形態によれば、情報処理装置は、受信手段と接続端子と発生手段と切替手段とを備える。受信手段は、リモートコントローラから無線送信される操作情報を受信する。接続端子は、有線により操作情報の入出力を行なう。発生手段は、接続端子を介して出力する操作情報を発生する。切替手段は、接続端子を介して操作情報を入力する状態と、接続端子を介して受信手段で受信した操作情報及び発生手段から出力される操作情報の少なくとも一方を出力する状態とに選択的に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施の形態は、リモートコントローラを用いた無線による遠隔操作が可能な情報処理装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、首記の如き情報処理装置として、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置等に代表される一般的な家庭向けのAV(audio visual)機器にあっては、ユーザがリモートコントローラを操作して無線送信した操作情報を受信することにより、種々の動作状態や停止状態等に遠隔操作することが可能となっている。
【0003】
また、近年では、1つのAV機器をそれに対応するリモートコントローラで操作するだけでなく、複数のAV機器同士を操作情報の伝送可能に有線接続し、特定のAV機器で他のAV機器を操作することや、リモートコントローラから特定のAV機器に送信された操作情報で他のAV機器を操作するといった、操作形態の多様化が促進されている。
【0004】
ところで、上記のようにして複数のAV機器に対して操作形態の多様化を図るようにした技術は、まだまだ開発途上にある段階であり、細部に亘って改良を施す余地が多々残されている。特に現在では、表示画面を除いて殆どのAV機器が小型化傾向にあるため、その傾向に十分に対応するような開発が強く望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−268659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
他の機器との相互間での操作情報の伝送を可能にして操作形態の多様化を図り得るとともに、簡易な構成として小型化も効果的に促進することができるようにした情報処理装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態によれば、情報処理装置は、受信手段と接続端子と発生手段と切替手段とを備える。受信手段は、リモートコントローラから無線送信される操作情報を受信する。接続端子は、有線により操作情報の入出力を行なう。発生手段は、接続端子を介して出力する操作情報を発生する。切替手段は、接続端子を介して操作情報を入力する状態と、接続端子を介して受信手段で受信した操作情報及び発生手段から出力される操作情報の少なくとも一方を出力する状態とに選択的に設定する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置の信号処理系の一例を説明するために示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置に使用されるリモートコントローラの一例を説明するために示す外観図。
【図3】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置で表示される設定メニュー画面の一例を説明するために示す図。
【図4】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置をリモートコントローラで操作する操作形態の一例を説明するために示す図。
【図5】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置を外部のAV機器で操作する操作形態の一例を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置のリモートコントローラで外部のAV機器を操作する操作形態の一例を説明するために示す図。
【図7】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置で外部のAV機器を操作する操作形態の一例を説明するために示す図。
【図8】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置で表示される操作情報選択メニュー画面の一例を説明するために示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明する情報処理装置の一例として、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11の信号処理系を概略的に示している。
【0010】
すなわち、アンテナ12で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子13を介してチューナ部14に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。チューナ部14で選局された放送信号は、復調復号部15に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号等に復元された後、信号処理部16に出力される。
【0011】
この信号処理部16は、復調復号部15から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対してそれぞれ所定のデジタル信号処理を施している。そして、この信号処理部16は、デジタルの映像信号を合成処理部17に出力し、デジタルの音声信号を音声処理部18に出力している。
【0012】
このうち、合成処理部17は、信号処理部16から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号生成部19で生成されるOSD信号を重畳して出力している。そして、合成処理部17から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部20に供給される。
【0013】
この映像処理部20は、入力されたデジタルの映像信号を、後段の、例えば液晶表示パネル等を有する平面型の映像表示部21で表示可能なフォーマットに変換している。そして、この映像処理部20から出力された表示映像信号が、映像表示部21に供給されて映像表示に供される。
【0014】
また、上記音声処理部18は、入力されたデジタルの音声信号を、後段のスピーカ22で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換している。そして、この音声処理部18から出力されたアナログ音声信号が、スピーカ22に供給されることにより音声再生に供される。
【0015】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部23によって統括的に制御されている。この制御部23は、CPU(central processing unit)23aを内蔵しており、デジタルテレビジョン放送受信装置11の本体に設置された操作部24からの操作情報を受けて、または、リモートコントローラ25から送出され受光部26で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0016】
この場合、制御部23は、メモリ部23bを利用している。このメモリ部23bは、主として、CPU23aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、該CPU23aに作業エリアを提供するためのRAM(random access memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0017】
また、この制御部23には、HDD(hard disk drive)27が接続されている。この制御部23は、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に基づいて、上記復調復号部15から得られるデジタルの映像信号及び音声信号を、記録再生処理部28によって暗号化し所定の記録フォーマットに変換した後、HDD27に供給してハードディスク27aに記録させるように制御することができる。
【0018】
さらに、この制御部23は、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に基づいて、HDD27によりハードディスク27aからデジタルの映像信号及び音声信号を読み出させ、上記記録再生処理部28によって復号化した後、信号処理部16に供給することによって、以後、上記した映像表示及び音声再生に供させるように制御することができる。
【0019】
また、上記デジタルテレビジョン放送受信装置11には、入力端子29が接続されている。この入力端子29は、デジタルテレビジョン放送受信装置11の外部からデジタルの映像信号及び音声信号を直接入力するためのものである。この入力端子29を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に対応した制御部23の制御に基づいて、記録再生処理部28を介した後、信号処理部16に供給されて、以後、上記した映像表示及び音声再生に供される。
【0020】
さらに、この入力端子29を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に対応した制御部23の制御に基づいて、記録再生処理部28を介した後、HDD27によるハードディスク27aに対しての記録再生に供される。
【0021】
ここで、上記制御部23には、切替制御部30が接続されている。この切替制御部30は、外部接続端子30aを備えており、この外部接続端子30aを介して、例えばPCや光ディスク記録再生装置等々の他のAV機器31と有線接続されることによって、操作情報の伝送を可能とすることができる。
【0022】
すなわち、この切替制御部30は、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に対応した制御部23の制御に基づいて、その外部接続端子30aを、操作情報の入力端子として使用可能とする入力モードと、操作情報の出力端子として使用可能とする出力モードとに、選択的に切り替えることができる。
【0023】
つまり、外部接続端子30aは、AV機器31が備えた操作情報の出力端子が接続される場合、そのAV機器31から出力される操作情報を入力するために入力モードに設定することができる。また、外部接続端子30aは、AV機器31が備えた操作情報の入力端子が接続される場合、そのAV機器31に入力すべき操作情報を出力するために出力モードに設定することができる。
【0024】
そして、詳細は後述するが、まず、上記切替制御部30は、入力モード及び出力モードのいずれに設定されている場合であっても、リモートコントローラ25から送信され受光部26で受信された操作情報が供給された場合には、受光部26からの操作情報を無条件に制御部23に供給するように動作する。これにより、制御部23は、リモートコントローラ25から送信された操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御することが可能になる。
【0025】
また、上記切替制御部30は、入力モードに設定されているとき、外部のAV機器31から供給される操作情報を制御部23に供給するように動作する。これにより、制御部23は、AV機器31から供給された操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御することが可能になる。
【0026】
さらに、上記切替制御部30は、出力モードに設定されているとき、リモートコントローラ25から送信され受光部26で受信された操作情報を、外部接続端子30aを介してAV機器31に出力するように動作する。これにより、リモートコントローラ25から送信される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することが可能になる。
【0027】
また、上記切替制御部30は、出力モードに設定されているとき、ユーザによる操作部24やリモートコントローラ25の操作に対応した制御部23の制御に基づいて操作情報発生部32から出力される操作情報を、外部接続端子30aを介してAV機器31に出力するように動作する。これにより、デジタルテレビジョン放送受信装置11に内蔵された操作情報発生部32から出力される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することが可能になる。
【0028】
すなわち、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、リモートコントローラ25から送信された操作情報、または、他のAV機器31から供給された操作情報によって制御されることになる。また、このAV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、リモートコントローラ25から送信された操作情報、または、自己が発生する操作情報によって、他のAV機器31を制御することができる。
【0029】
このように、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、他のAV機器31との相互間での操作情報の伝送を多様な形態で実現することを可能にしている。これにより、操作形態の多様化を図ることができ、ユーザにとっての取り扱いを便利にすることができる。
【0030】
また、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、外部のAV機器31と接続するための外部接続端子30aを1つとし、その外部接続端子30aを操作情報の入力用と出力用とに選択的に切り替えて使用するようにしている。このため、構成も簡易となり小型化を効果的に促進することができるようになる。
【0031】
図2は、上記リモートコントローラ25の外観を示している。このリモートコントローラ25には、主として、電源キー25a、入力切替キー25b、数字キー25c、チャンネルアップダウンキー25d、音量調整キー25e、カーソル上キー25f、カーソル下キー25g、カーソル左キー25h、カーソル右キー25i、決定キー25j、メニューキー25k、戻るキー25l、終了キー25m、4色(青,赤,緑,黄)のカラーキー25n等が設けられている。
【0032】
また、このリモートコントローラ25には、再生停止キー25o、再生/一時停止キー25p、逆方向スキップキー25q、順方向スキップキー25r、早戻しキー25s、早送りキー25t等が設けられている。
【0033】
すなわち、上記HDD27から取得した映像や音声等の情報に対しては、リモートコントローラ25の再生停止キー25oや再生/一時停止キー25pを操作することにより、再生、停止、一時停止を行なうことが可能となる。
【0034】
また、リモートコントローラ25の逆方向スキップキー25qや順方向スキップキー25rを操作することにより、HDD27で再生している映像や音声等の情報を、その再生方向に対して逆方向や順方向に一定量ずつスキップさせる、いわゆる、逆方向スキップや順方向スキップを行なうことができる。
【0035】
さらに、リモートコントローラ25の早戻しキー25sや早送りキー25t等を操作することにより、HDD27で再生している映像や音声等の情報を、その再生方向に対して逆方向や順方向に連続的に高速で再生させる、いわゆる、早戻し再生や早送り再生を行なうことができる。
【0036】
次に、上記切替制御部30を入力モードと出力モードとに選択的に切り替える操作について説明する。この切り替え操作は、ユーザがリモートコントローラ25のメニューキー25kを操作して、階層構造となされた複数種類のメニュー画面に分け入ることにより、図3に一例を示すような設定メニュー画面33を映像表示部21に表示させることによって行なわれる。
【0037】
この設定メニュー画面33には、デジタルテレビジョン放送受信装置11の各種状態を設定するための複数(図示の場合は6つ)の項目「Auto Input」、「IR Control」、「Energy Saving Settings」、「Blue Screen」、「HDMI Information」、「LED Dimmer」が表示されている。なお、リモートコントローラ25のカーソル上または下キー25f,25gを操作して、表示されている各項目を上または下方向にスクロールさせることにより、上記した6つの項目以外の複数の項目を表示させることができる。
【0038】
そして、この設定メニュー画面33の表示状態で、ユーザがリモートコントローラ25のカーソル上または下キー25f,25gを操作して「IR Control」の項目を選択する。この状態で、ユーザがリモートコントローラ25のカーソル左または右キー25h,25iを操作すると、操作する毎に「IR Control」の項目に対して「In」と「Out」とが交互に切り替えられる。
【0039】
この場合、「IR Control」の項目が「In」に設定されたとき、上記切替制御部30が入力モードに設定され、「IR Control」の項目が「Out」に設定されたとき、上記切替制御部30が出力モードに設定される。このため、ユーザが、「IR Control」の項目を「In」または「Out」に設定した後、リモートコントローラ25の決定キー25jを操作することにより、切替制御部30を入力モードまたは出力モードに設定することができる。
【0040】
次に、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11と他のAV機器31との相互間における、操作情報の多様化された伝送形態について具体的に説明する。まず、図4は、リモートコントローラ25から送信される操作情報に基づいてデジタルテレビジョン放送受信装置11を制御する際の、操作情報の流れを示している。
【0041】
すなわち、ユーザの操作により、リモートコントローラ25から例えば赤外線を伝送媒体として送信される操作情報は、デジタルテレビジョン放送受信装置11の受光部26に受信されて電気的な操作情報に変換された後、切替制御部30に供給される。この切替制御部30は、入力モード及び出力モードのいずれに設定されている場合であっても、受光部26から供給された操作情報は、制御部23に供給するように動作する。これにより、制御部23は、リモートコントローラ25から送信された操作情報を受けて、デジタルテレビジョン放送受信装置11を制御することができる。
【0042】
また、図5は、他のAV機器31から出力される操作情報に基づいてデジタルテレビジョン放送受信装置11を制御する際の、操作情報の流れを示している。すなわち、AV機器31には、操作情報を外部に導出するための出力端子31aが設置されており、この出力端子31aと、上記切替制御部30の外部接続端子30aとが信号線34で接続されている。
【0043】
この場合、信号線34の両端部には、それぞれ、例えば3.5mm程度の小型ジャック35,36が設置されている。そして、AV機器31の出力端子31aは、一方のジャック35が装着される構造となっており、上記切替制御部30の外部接続端子30aは、他方のジャック36が装着される構成となっている。これにより、AV機器31と切替制御部30とが操作情報の伝送可能に有線接続されることになる。
【0044】
さらに、上記切替制御部30は、入力モードに設定されており、その外部接続端子30aに供給された操作情報をデジタルテレビジョン放送受信装置11の制御部23に供給するように動作している。このため、AV機器31の出力端子31aから出力された操作情報は、ジャック35、信号線34、ジャック36、外部接続端子30a及び切替制御部30を介して制御部23に供給される。これにより、制御部23は、AV機器31から供給された操作情報を受けて、デジタルテレビジョン放送受信装置11を制御することができる。
【0045】
また、図6(a)は、リモートコントローラ25から送信される操作情報に基づいてAV機器31を制御する際の、操作情報の流れを示している。すなわち、AV機器31には、操作情報を外部から導入するための入力端子31bが設置されており、この入力端子31bと、上記切替制御部30の外部接続端子30aとが信号線37で接続されている。
【0046】
この場合、信号線37の両端部には、それぞれ、例えば3.5mm程度の小型ジャック38,39が設置されている。そして、AV機器31の入力端子31bは、一方のジャック39が装着される構造となっており、上記切替制御部30の外部接続端子30aは、他方のジャック38が装着される構成となっている。これにより、AV機器31と切替制御部30とが操作情報の伝送可能に有線接続されることになる。
【0047】
さらに、上記切替制御部30は、出力モードに設定されており、受光部26から供給された操作情報を外部接続端子30aから出力するように動作している。このため、リモートコントローラ25から例えば赤外線を伝送媒体として送信される操作情報は、デジタルテレビジョン放送受信装置11の受光部26に受信されて電気的な操作情報に変換された後、切替制御部30、外部接続端子30a、ジャック38、信号線37、ジャック39及びAV機器31の入力端子31bを介してAV機器31に供給される。これにより、リモートコントローラ25から送信される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することができる。
【0048】
なお、図6(b)に示すように、AV機器31に、入力端子31bに代えて、例えば赤外線を媒体として伝送される操作情報を受信するための受光部31cが設置されている場合には、ジャック39に代えて、電気赤外線変換機能を有する発光部40を信号線37の一端部に設け、AV機器31の受光部31aの近傍に設置する。
【0049】
このようにすれば、リモートコントローラ25から送信される操作情報は、デジタルテレビジョン放送受信装置11の受光部26で電気的な操作情報に変換された後、切替制御部30、外部接続端子30a、ジャック38、信号線37、発光部40及びAV機器31の受光部31cを介してAV機器31に供給される。このため、リモートコントローラ25から送信される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することができる。
【0050】
また、図7(a)は、デジタルテレビジョン放送受信装置11の操作情報発生部32から出力される操作情報に基づいてAV機器31を制御する際の、操作情報の流れを示している。図7(a)において、図6(a)と同一部分には同一符号を付して説明すると、切替制御部30は、出力モードに設定されており、操作情報発生部32から供給された操作情報を外部接続端子30aから出力するように動作している。
【0051】
このため、操作情報発生部32から出力された操作情報は、切替制御部30、外部接続端子30a、ジャック38、信号線37、ジャック39及びAV機器31の入力端子31bを介してAV機器31に供給される。これにより、デジタルテレビジョン放送受信装置11から送信される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することができる。
【0052】
なお、図7(b)に示すように、AV機器31に、入力端子31bに代えて、例えば赤外線を媒体として伝送される操作情報を受信するための受光部31cが設置されている場合には、図6(b)の説明と同様に、ジャック39に代えて、電気赤外線変換機能を有する発光部40を信号線37の一端部に設け、AV機器31の受光部31aの近傍に設置する。
【0053】
これにより、操作情報発生部32から出力された操作情報は、切替制御部30、外部接続端子30a、ジャック38、信号線37、発光部40及びAV機器31の受光部31cを介してAV機器31に供給される。このため、デジタルテレビジョン放送受信装置11から送信される操作情報によって、外部のAV機器31を制御することができる。
【0054】
次に、上記操作情報発生部32から外部のAV機器31を制御するための所望の操作情報を発生させる操作について説明する。この操作情報発生操作は、ユーザがリモートコントローラ25のメニューキー25kを操作して、階層構造となされた複数種類のメニュー画面に分け入ることにより、図8に一例を示すような操作情報選択メニュー画面41を映像表示部21に表示させることによって行なわれる。
【0055】
この操作情報選択メニュー画面41には、切替制御部30の外部接続端子30aに接続されているAV機器31を示す項目41aと、そのAV機器31を制御するための複数の操作内容を示す項目41bとが表示されている。そして、ユーザがリモートコントローラ25のカーソル上、下、左、右キー25f,25g,25h,25iを操作して、複数の項目41bの中から所望の操作内容を選択し、決定キー25jを操作することにより、選択された操作内容に対応した操作情報が操作情報発生部32から出力される。
【0056】
なお、外部接続端子30aに複数のAV機器がシリアルに接続されている場合には、ユーザがリモートコントローラ25のカーソル上または下キー25f,25gを操作することにより、接続されている各AV機器が項目41aに順次表示される。そして、所望のAV機器が表示された状態でリモートコントローラ25の決定キー25jを操作すると、そのAV機器が選定される。このとき、操作情報選択メニュー画面41には、その選定されたAV機器を制御するための複数の操作内容を示す項目41bが表示されることになる。
【0057】
上記した実施の形態によれば、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、リモートコントローラ25から送信された操作情報、または、他のAV機器31から供給された操作情報によって制御することが可能となる。また、このAV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、リモートコントローラ25から送信された操作情報、または、自己が発生する操作情報によって、他のAV機器31を制御することが可能となる。
【0058】
このように、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、他のAV機器31との相互間での操作情報の伝送を多様な形態で実現することを可能にしている。これにより、操作形態の多様化を図ることができ、ユーザにとっての取り扱いを便利にすることができる。
【0059】
また、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、外部のAV機器31と接続するための外部接続端子30aを1つとし、その外部接続端子30aを操作情報の入力用と出力用とに選択的に切り替えて使用するようにしている。このため、構成も簡易となり小型化を効果的に促進することができるようになる。
【0060】
さらに、上記した実施の形態において、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、電源をオンにする旨の操作情報を受光部26で受けた場合、以後、リモートコントローラ25によって操作される可能性が高く、ひいては、自己が外部のAV機器31を操作する可能性が高いと判断して、電源のオンされている期間、切替制御部30を自動的に出力モードに設定するようにすることもできる。
【0061】
また、AV機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置11は、電源をオンにする旨の操作情報を外部接続端子30aで受けた場合、以後、外部のAV機器31によって操作される可能性が高いと判断して、電源のオンされている期間、切替制御部30を自動的に入力モードに設定するようにすることもできる。このようにすれば、ユーザにとっての取り扱いをより一層便利にすることができる。
【0062】
さらに、上記した実施の形態では、リモートコントローラ25や発光部40が、赤外線を伝送媒体として操作情報を送信するものであると説明したが、これに限定されるものではなく、例えば電波や赤外線以外の光等を伝送媒体として操作情報を無線送信するものであっても良いことはもちろんである。
【0063】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0064】
11…デジタルテレビジョン放送受信装置、12…アンテナ、13…入力端子、14…チューナ部、15…復調復号部、16…信号処理部、17…合成処理部、18…音声処理部、19…OSD信号生成部、20…映像処理部、21…映像表示部、22…スピーカ、23…制御部、23a…CPU、23b…メモリ部、24…操作部、25…リモートコントローラ、26…受光部、27…HDD、27a…ハードディスク、28…記録再生処理部、29…入力端子、30…切替制御部、30a…外部接続端子、31…AV機器、31a…出力端子、31b…入力端子、31c…受光部、32…操作情報発生部、33…設定メニュー画面、34…信号線、35,36…ジャック、37…信号線、38,39…ジャック、40…発光部、41…操作情報選択メニュー画面、41a,41b…項目。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモートコントローラから無線送信される操作情報を受信する受信手段と、
有線により操作情報の入出力を行なう接続端子と、
前記接続端子を介して出力する操作情報を発生する発生手段と
前記接続端子を介して操作情報を入力する状態と、前記接続端子を介して前記受信手段で受信した操作情報及び前記発生手段から出力される操作情報の少なくとも一方を出力する状態とに選択的に設定する切替手段とを具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記切替手段は、表示されたメニュー画面上で、状態を設定する操作が行なわれるように構成される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記切替手段は、電源をオンにする旨の操作情報を前記受信手段で受けた場合、自動的に出力状態に設定され、電源をオンにする旨の操作情報を前記接続端子を介して受けた場合、自動的に入力状態に設定される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記発生手段は、表示されたメニュー画面上で、発生する操作情報を選定する操作が行なわれるように構成される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記接続端子は、操作情報を伝送する信号線の一端部に設置されたジャックが装着されるように構成される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記接続端子は、操作情報を伝送する信号線の一端部に設置された3.5mmの小型ジャックが装着されるように構成される請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記信号線の他端部には、他の機器が有する操作情報の出力端子、または、他の機器が有する操作情報の入力端子に、選択的に装着されるジャックが設置される請求項5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記信号線の他端部には、前記接続端子を介して出力される操作情報を無線送信する送信手段が設置される請求項5記載の情報処理装置。
【請求項9】
リモートコントローラから無線送信される操作情報を受信手段で受信し、
接続端子を介して有線により操作情報の入出力を行ない、
前記接続端子を介して出力する操作情報を発生手段で発生し
前記接続端子を介して操作情報を入力する状態と、前記接続端子を介して前記受信手段で受信した操作情報及び前記発生手段から出力される操作情報の少なくとも一方を出力する状態とに、切替手段により選択的に設定する情報処理装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−34190(P2012−34190A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172049(P2010−172049)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】