情報処理装置及びプログラム
【課題】対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】記憶部103が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部101が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し(S5)、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し(S7)、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる(S11)。
【解決手段】記憶部103が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部101が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し(S5)、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し(S7)、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる(S11)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カメラ及びプロジェクタが接続されているサーバ(例えばコンピュータ)と、ネットワークを介して当該サーバに接続される遠隔地のクライアント(例えばコンピュータ)とを備える遠隔指示システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この遠隔指示システムでは、サーバに接続されているカメラが対象物を撮影し、ネットワークを介して撮影画像をクライアントに送信する。クライアントは、表示装置の表示画面に撮影画像を表示し、当該表示画面上にアノテーション画像などが書き込まれると、当該アノテーション画像をネットワークを介してサーバに送信する。サーバは受信したアノテーション画像をプロジェクタに送信し、プロジェクタは受信したアノテーション画像を立体物を含む投影領域の適切な位置(これは、クライアントが、撮影画像の範囲内でアノテーション画像を書き込んだ位置に対応する)に投影する。
【0004】
このような環境の下で、サーバ及びクライアント間で行われた撮影画像のデータをサーバ又はクライアントの記憶媒体に保存することが望まれている。
【特許文献1】米国特許公開2004/0070674号公報
【特許文献2】特開2005−33756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記対象物のCADデータを再利用して、当該対象物を再設計する場合には、当該対象物に関する撮影画像のデータを参照することが望ましいが、大量の対象物を含む製品などの場合には、記憶媒体に大量の対象物に関する撮影画像のデータが保存されているため、所望の対象物に関する撮影画像のデータを探し出し、閲覧することは容易ではない。
【0006】
本発明の目的は、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1の情報処理装置は、外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信する情報処理装置であって、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の情報処理装置は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置は、前記外部端末への音声を入力すると共に前記外部端末からの音声を出力する音声入出力装置に接続され、前記音声のデータを前記外部端末との間で通信し、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0009】
請求項3の情報処理装置は、請求項2に記載の情報処理装置において、前記音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0010】
請求項4の情報処理装置は、注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信する情報処理装置であって、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の情報処理装置は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置には、音声を入出力する第1音声入出力装置が接続され、前記サーバには音声を入出力する第2音声入出力装置が接続され、前記情報処理装置と前記サーバとの間で前記音声のデータの通信が行われ、前記制御手段は、 前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0012】
請求項6の情報処理装置は、請求項5に記載の情報処理装置において、前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0013】
請求項7の情報処理装置は、請求項1又は4に記載の情報処理装置において、 複数の対象物が一つずつ撮影される場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0014】
請求項8の情報処理装置は、請求項2又は5に記載の情報処理装置において、 複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置又は前記第1音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0015】
請求項9の情報処理装置は、請求項8に記載の情報処理装置において、仮記憶指示又は最終記憶指示を入力する入力手段を備え、前記入力手段により前記仮記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを前記記憶手段に一時記憶させ、前記入力手段により前記最終記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0016】
請求項10のプログラムは、外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信するコンピュータを、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、前記対象物の識別情報を取得する取得手段、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
請求項11のプログラムは、注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信するコンピュータを、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、前記対象物の識別情報を取得する取得手段、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1,10の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。
【0019】
請求項2の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータ及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0021】
請求項4,11の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0023】
請求項6の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータ及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0024】
請求項7の発明によれば、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、外部端末又はサーバとの間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。途中過程の部品に関するCADデータ等との関連付けはなされないため情報量が少なくなり、情報の整理がしやすくなる。
【0025】
請求項8の発明によれば、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、外部端末又はサーバとの間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。途中過程の部品に関するCADデータ等との関連付けはなされないため情報量が少なくなり、情報の整理がしやすくなる。
【0026】
請求項9の発明によれば、仮記憶指示により対象物毎の撮影画像及び音声のデータを記憶手段に一時記憶し、最終記憶指示により、一時記憶されていた撮影画像及び音声のデータを含む複数の対象物の撮影画像及び音声のデータを、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶手段に記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔指示システムの構成を示すブロック図である。
【0029】
図1の遠隔指示システムは、サーバとして機能するパーソナルコンピュータ(PC)1、クライアントとして機能するPC2(外部端末)を備えており、これらは、ネットワーク3を介して互いに接続されている。PC1には、プロジェクタ4(投影装置)、カメラ5(撮影装置)が接続されている。
【0030】
プロジェクタ4は、PC1からの制御コマンドに基づいて、テーブル9上に載置された対象物8及びスクリーン12に対して、ハーフミラー6を介して単なる光線を照射する又はアノテーション画像(注釈画像)等を投影する。尚、アノテーション画像は、線、文字、記号、図形、色、フォント(書体)等のあらゆる態様の画像を含む。
【0031】
カメラ5は、PTZ(Pan-Tilt-Zoom)カメラ、ネットワークカメラ又はビデオカメラで構成され、テーブル上に設置されており、対象物8を含むスクリーン12の反射画像をハーフミラー6を介して撮影し、撮影画像をPC1に出力する。即ち、カメラ5は、対象物8の全体像を撮影する。プロジェクタ4の光軸及び画角はカメラ5の光軸及び画角と一致する。カメラ5は、PC2から入力される指示若しくはPC1に直接入力される指示に基づいて、又は定期的に(例えば、0.1秒間隔で)、対象物9を静止画像としてキャプチャする。尚、対象物8の表面には、対象物8のID(識別情報)を含むQRコード7が貼り付けられている。
【0032】
PC1は、カメラ5により撮影された撮影画像をネットワーク3を介してPC2に出力する。PC2には、表示部205が接続されており、表示部205は、表示領域15及びユーザインターフェース(UI)14を表示する。この表示領域15は、PC1から送られてきた撮影画像を表示する。尚、PC2は、表示部205を備える一体型のパーソナルコンピュータで構成してもよい。
【0033】
マイク7((第2)音声入出力装置)は、PC1のユーザの指示などの音声を入力し、PC2に接続されているスピーカ19へ出力する。スピーカ8((第2)音声入出力装置)は、PC2に接続されているマイク18から入力されたPC2のユーザの指示などの音声を出力する。
【0034】
UI14は、ペン、テキスト、及び消去などのボタン群と、線種や色種のアイコンとを含む。表示領域15には、カメラ5で撮影された撮影画像が表示される。同図においては、対象物8を含むスクリーン12をカメラ5により撮影した撮影画像が表示領域15に表示されている。
【0035】
例えば、UI14のペンボタンが押下されて、表示領域15内の対象物8上に図形等が記載されると、当該図形の情報(具体的には座標データ)がPC2からPC1へ出力される。PC1は、この図形の情報(具体的には座標データ)をデコードし、プロジェクタ4の投影画像に変換し、プロジェクタ4に出力する。プロジェクタ4は当該投影画像を対象物8上に投写する。
【0036】
また、PC2は、PC1に対して制御コマンドを出力し、プロジェクタ4、及びカメラ5の動作(例えば、カメラ5の撮影角度及び撮影画像の明るさ、並びにプロジェクタ4の投影画像の明るさなど)を制御することができる。
【0037】
マイク18(第1音声入出力装置)は、PC2のユーザの指示などの音声を入力し、PC1に接続されているスピーカ8へ出力し、スピーカ19(第1音声入出力装置)は、PC1に接続されているマイク7から入力されたPC1のユーザの指示などの音声を出力する。
【0038】
尚、同図においては、クライアントは、PC2の1台が記載されているが、遠隔指示システムは、複数のクライアント(PC)を備えていてもよい。
【0039】
以上のように構成された遠隔指示システムでは、カメラ5で撮影された撮影画像がPC2の表示部205に表示され、PC2側で書き込まれたアノテーション画像がプロジェクタ4を介して対象物8に投影されるので、PC1側のユーザとPC2側のユーザは、実物である対象物8を用いたコミュニケーションができ、さらにPC1側のユーザとPC2側のユーザは、それぞれマイク7及びスピーカ8、並びにマイク18及びスピーカ19を使って、互いに音声でコミュニケーションができる。
【0040】
図2は、PC1〜2の機能構成を示すブロック図である。
【0041】
PC1は、装置全体を制御すると共にプロジェクタ4及びカメラ5の動作を制御する制御部101(取得手段、特定手段、制御手段)と、ネットワーク3を介してPC2と情報やデータの送受信を行う送受信部102と、制御プログラム、データ及び情報等を記憶する記憶部103(記憶手段)と、プロジェクタ4、カメラ5及びカメラ7と接続するためのインターフェイス(IF)部104とを備えている。さらに、PC1は、撮影画像を表示するための表示部105と、マウス及びキーボードなどで構成される操作部106(入力手段)とを備えていてもよい。制御部101は、送受信部102、記憶部103、IF部104、表示部105及び操作部106に接続されており、さらにIF部104を介してプロジェクタ4、カメラ5、マイク10及びスピーカ11に接続されている。
【0042】
PC2は、装置全体を制御する制御部201(取得手段、特定手段、制御手段)と、ネットワーク3を介してPC1と情報やデータの送受信を行う送受信部202と、制御プログラム、データ及び情報等を記憶する記憶部203(記憶手段)と、マウスやキーボードなどで構成される操作部204(入力手段)と、表示部205と、IF部206とを備えている。制御部201は、送受信部202、記憶部203、操作部204、表示部205及びIF部206に接続されており、さらにIF部206を介してマイク18及びスピーカ19に接続されている。
【0043】
図3(A)は、PC1のハードウエア構成を示すブロック図であり、図3(B)は、PC2のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0044】
PC1は、装置全体を制御するCPU21、制御プログラムを備えるROM22、ワーキングエリアとして機能するRAM23、各種の情報やプログラムを備えるハードディスクドライブ(HDD)24、他のコンピュータと接続するためのネットワークインターフェース26、及び不図示のUSB機器と接続するためのUSB(universal serial bus)インターフェース28を備えている。CPU21はシステムバス29を介してROM22、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、ネットワークインターフェース26及びUSBインターフェース28に接続されている。PC1はUSBインターフェース28を介してプロジェクタ4、カメラ5、マイク10及びスピーカ11に接続されている。尚、PC1は、マウス及びキーボード25、並びにディスプレイ27を備えていてもよい。
【0045】
制御部101は、制御プログラムに従って各種の処理を実行するCPU21に相当する。送受信部102は、ネットワークインタフェース26に相当し、記憶部103は、ハードディスクドライブ(HDD)24に相当する。表示部105は、ディスプレイ27に相当し、操作部106はマウス及びキーボード25に相当する。
【0046】
PC2は、装置全体を制御するCPU31、制御プログラムを備えるROM32、ワーキングエリアとして機能するRAM33、各種の情報やプログラムを備えるハードディスクドライブ(HDD)34、マウス及びキーボード35、他のコンピュータと接続するためのネットワークインターフェース36、液晶モニタ又はCRTで構成されるディスプレイ37、及び不図示のUSB機器と接続するためのUSB(universal serial bus)インターフェース38を備えている。CPU31はシステムバス39を介してROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(HDD)34、マウス及びキーボード35、ネットワークインターフェース36、ディスプレイ37及びUSBインターフェース38に接続されている。PC2はUSBインターフェース38を介してマイク18及びスピーカ19に接続されている。
【0047】
制御部201は、制御プログラムに従って各種の処理を実行するCPU31に相当する。送受信部202は、ネットワークインターフェース36に相当し、記憶部203は、ハードディスクドライブ(HDD)34に相当する。操作部204は、マウス及びキーボード35に相当し、表示部205は、ディスプレイ37に相当する。
【0048】
図4は、記憶部103及び記憶部203の少なくともいずれか一方に記憶されているCADデータベースの例を示す図である。
【0049】
CADデータベースは、対象物8を識別する識別情報である対象物ID、CADデータ(ファイル名)、及び属性情報を備えている。属性情報は、タイトル、CADデータの作成者を示すユーザ名、及びCADデータの作成日及び作成時間を示す日時に関するデータを含む。
【0050】
図5は、PC1で実行される処理を示すフローチャートである。
【0051】
PC1の制御部101は、初期投射画像をプロジェクタ4に出力する(ステップS1)。初期投射画像とは、黒色の画像である。
【0052】
次いで、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像を送受信部102及びネットワーク3を介してPC2に出力し(ステップS2)、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声の録音を開始する(ステップS3)。
【0053】
次に、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像内にQRコード7が含まれているか否かを判別する(ステップS4)。
【0054】
ステップS4でYESの場合には、制御部101は、QRコード7をデコードし、対象物8の対象物IDを取得し(ステップS5)、記憶部103に記憶されているCADデータベース内の当該対象物IDに対応するCADデータを検索し(ステップS6)、当該対象物IDに対応するCADデータを特定する(ステップS7)。ステップS4でNOの場合には、ステップS8に進む。
【0055】
次に、制御部101は、送受信部102を介してPC2からアノテーション画像の座標データを受信すると(ステップS8)、制御部101は、当該座標データに従って画像の投影処理を実行する(ステップS9)。具体的には、制御部101は、当該アノテーション画像の座標データをデコードし、プロジェクタ4の投影画像に変換し、プロジェクタ4に出力する。プロジェクタ4はこの投影画像、即ち、アノテーション画像を対象物8及びスクリーン12に投影する。
【0056】
次いで、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声の保存指示を受信したか否かを判別する(ステップS10)。尚、撮影画像及び音声の保存指示は、操作部106又は操作部204を介して入力されたり、又は撮影画像及び音声の保存指示を含むQRコードがカメラ5に撮影されることで入力される。
【0057】
ステップS10でNOの場合には、ステップS12に進む。一方、ステップS10でYESの場合には、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声を対象物8の対象物IDを介してステップS7で特定されたCADデータと関連付けして、記憶部103に保存する(ステップS11)。尚、ステップS4でNOの場合には、対象物8の対象物IDが不明なので、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声とステップS7で特定されたCADデータとは別々に記憶部103に保存される。
【0058】
また、ステップS11で保存されるカメラ5で撮影された撮影画像の容量を削減するため、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部103に保存するようにしてもよい。例えば、カメラ5の撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又はカメラ5の撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部101は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部103に保存する。
【0059】
図6にCADデータと撮影画像及び音声のデータとが関連付けて保存されている例を示す。同図においては、対象物IDが「object001」であるCADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存されている。図6の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報は、図4の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報と比べてリンクの項目が追加されている。当該リンクの項目は、関連付けられた撮影画像及び音声のデータのファイル名が記載される。後述するように、制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0060】
尚、同図の撮影画像及び音声のデータに付加されている属性情報は、会議の属性情報であり、タイトル、会議参加者のユーザ名、及び会議の日時を含む。
【0061】
ステップS11の処理後、制御部101は、投影処理、及び画像や音声の保存処理などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS12)、ステップS12でNOの場合には、ステップS2に戻る。一方ステップS12でYESの場合には、本処理を終了する。
【0062】
上記ステップS4,S5では、制御部101は、QRコード7を介して対象物IDを取得したが、対象物IDの取得方法はこれに限定されるものではない。例えば、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して入力された対象物IDを取得してもよい。また、PC1に接続された不図示のRFIDタグのリーダ又はバーコードリーダが、対象物8に貼付られたRFIDタグ又はバーコードを読み取ることで、制御部101が対象物IDを取得してもよい。
【0063】
図7(A)は、対象物IDが「object001」である撮影画像及びその属性情報を示す図であり、図7(B)は、表示部105又は205の画面の変遷を示す図である。
【0064】
図5の処理により、記憶部103に図7(A)に示す撮影画像及び音声のデータが保存されているものとする。
【0065】
制御部101は、記憶部103又は203に記憶されているCADデータを作成するアプリケーションを起動した状態で、操作部106又は204を介して対象物ID「object001」が入力されると、表示部105又は205に図7(B)の左図に示す対象物ID「object001」に対応するCADデータを表示する。さらに、制御部101は、当該CADデータの属性情報を表示させる指示が入力されると、図7(B)の中央図に示すように、表示部105又は205にCADデータの属性情報を表示する。この状態で、操作部106又は204を介して「image001-025」及び「sound001」のリンクがクリックされると、制御部101は、図7(B)の右図に示すように、表示部105又は205の画面に撮影画像を表示するウインドウを表示し、「sound001」の音声をスピーカ11又は19から出力する。このように、制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0066】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、記憶部103が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部101が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータ及びマイク10及びスピーカ11で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる。
【0067】
よって、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0068】
第1の実施の形態では、制御部101が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部101(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0069】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部101は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。
【0070】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、CADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存される例を説明したが、本実施の形態では、CADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部203に保存される例を説明する。
【0071】
第1の実施の形態では、CADデータベースは記憶部103に予め保存されているが、本実施の形態では、図4のCADデータベースは記憶部203に予め保存されているものとする。
【0072】
図8は、PC2で実行される処理を示すフローチャートである。
【0073】
制御部201は、PC1から撮影画像を取得し(ステップS21)、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声の録音を開始する(ステップS22)。
【0074】
次に、制御部201は、取得された撮影画像内にQRコード7が含まれているか否かを判別する(ステップS23)。
【0075】
ステップS23でYESの場合には、制御部201は、QRコード7をデコードし、対象物8の対象物IDを取得し(ステップS24)、記憶部203に記憶されているCADデータベース内の当該対象物IDに対応するCADデータを検索し(ステップS25)、当該対象物IDに対応するCADデータを特定する(ステップS26)。ステップS23でNOの場合には、ステップ27に進む。
【0076】
次いで、制御部201は、操作部204からアノテーション画像を描画する画面処理コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS27)。
【0077】
ステップS27でNOの場合には、ステップS30に進む。ステップS27でYESの場合には、制御部201は、当該画面処理コマンドに従って、アノテーション画像を表示領域15に描画し(ステップS28)、アノテーション画像の座標データを送受信部202を介してPC1に送信する(ステップS29)。尚、PC1に送信された座標データは、図5のステップS8の処理で、送受信部102を介して制御部11により受信される。
【0078】
次いで、制御部201は、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声の保存指示を受信したか否かを判別する(ステップS30)。尚、撮影画像及び音声の保存指示は、操作部106又は操作部204を介して入力されたり、又は撮影画像及び音声の保存指示を含むQRコードがカメラ5に撮影されることで入力される。
【0079】
ステップS30でNOの場合には、ステップS32に進む。一方、ステップS30でYESの場合には、制御部201は、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声を対象物8の対象物IDを介してステップS26で特定されたCADデータと関連付けして、記憶部203に保存する(ステップS31)。尚、ステップS23でNOの場合には、対象物8の対象物IDが不明なので、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声とステップS26で特定されたCADデータとは別々に記憶部203に保存される。
【0080】
また、ステップS31で保存されるカメラ5で撮影された撮影画像の容量を削減するため、制御部201は、撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部203に保存するようにしてもよい。例えば、撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又は撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部201は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部203に保存する。
【0081】
ステップS31の処理後、制御部201は、アノテーション画像の座標データの送信及び画像や音声の保存などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS32)、ステップS32でNOの場合には、ステップS21に戻る。一方ステップS32でYESの場合には、本処理を終了する。
【0082】
上記ステップS23,S24では、制御部201は、QRコード7を介して対象物IDを取得したが、対象物IDの取得方法はこれに限定されるものではない。例えば、制御部201は、操作部106又は操作部204を介して入力された対象物IDを取得してもよい。また、制御部201は、PC1から直接送信される対象物IDを取得してもよい。
【0083】
また、上記図7で説明した制御部101と同様に、制御部201は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部203から読み出し、出力する。
【0084】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、記憶部203が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部201が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータ及びマイク18及びスピーカ19で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させる。
【0085】
よって、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0086】
第2の実施の形態では、制御部201が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部201(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0087】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部201は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。
【0088】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、制御部101は、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部103に保存した。対象物8が任意の完成品に含まれる部品等であり、CADデータを利用して対象物8を再設計する場合、対象物8の撮影画像及び音声のデータだけでなく、対象物8に関連する他の部品の撮影画像及び音声のデータも参照したい場合がある。本実施の形態では、かかる場合を考慮し、制御部101は、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部103に保存する。
【0089】
図9は、PC1が実行する処理を示すフローチャートである。図5と同一の工程には、同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0090】
以下の説明では、対象物8を最初に撮影し、その後、対象物8に関連する他の部品を撮影しているものとする。
【0091】
ステップS9の処理後、制御部101は、表示部105又は表示部205に、保存指示のダイアログを表示する(ステップS41)。
【0092】
図10(A)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部105の一例を示す図であり、図10(B)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部205の一例を示す図である。
【0093】
保存指示のダイアログ61は、各対象物の撮影画像及び音声のデータを記憶部103に一時保存するための仮保存ボタン62、対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを最終的に記憶部103に保存するための最終保存ボタン63、及びキャンセルボタン64を含む。
【0094】
図9に戻り、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して仮保存ボタン62が押下されたか否かを判別する(ステップS42)。
【0095】
ステップS42でYESの場合には、制御部101は、撮影画像及び音声のデータを記憶部103に一時保存し(ステップS43)、ステップS2に戻る。尚、ステップS43からステップS2に戻った場合は、ステップS3において、制御部101は別の音声の録音ファイルに切り換えて音声の録音を開始する。また、ステップS43からステップS2に戻った場合は、対象物8と異なる他の対象物の撮影が可能になる。
【0096】
ステップS42でNOの場合には、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別する(ステップS44)。
【0097】
ステップS44でNOの場合、即ちキャンセルボタン64が押下された場合には、ステップS46に進む。
【0098】
ステップS44でYESの場合には、制御部101は、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存する(ステップS45)。尚、ステップS4でNOの場合には、対象物IDが不明なので、撮影画像及び音声のデータとステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータとは別々に記憶部103に保存される。
【0099】
また、ステップS43で一時保存される撮影画像のデータ又はステップS45で最終保存される撮影画像のデータの容量を削減するため、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部103に保存するようにしてもよい。例えば、カメラ5の撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又はカメラ5の撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部101は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部103に保存する。
【0100】
図11に1つのCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが関連付けて保存されている例を示す。同図においては、対象物IDが「object001」であるCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存されている。図13の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報は、図4の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報と比べてリンクの項目が追加されている。当該リンクの項目は、関連付けられた撮影画像及び音声のデータのファイル名が記載される。制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0101】
尚、同図の撮影画像及び音声のデータに付加されている属性情報は、会議の属性情報であり、タイトル、会議参加者のユーザ名、及び会議の日時を含む。
【0102】
ステップS45の処理後、制御部101は、投影処理、及び画像や音声の保存処理などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS46)、ステップS46でNOの場合には、ステップS2に戻る。一方ステップS46でYESの場合には、本処理を終了する。
【0103】
上記ステップS41〜45では、制御部101は、表示部105又は表示部205に、保存指示のダイアログを表示し、仮保存ボタン62又は最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別しているが、制御部101は、予め設定されている仮保存ボタン62に相当するキー入力(例えば、Alt+F1)又は最終保存ボタン63に相当するキー入力(例えば、Alt+F2)が実行されたか否かにより仮保存ボタン62又は最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別してもよい。
【0104】
上記ステップS45では、制御部101は、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存したが、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最後に特定された対象物のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存してもよい。
【0105】
また、図12に示すように、ステップ41〜ステップS46の処理を図8のステップS21〜ステップS29の処理に加えると、PC2の制御部201が、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部203に保存することができる。
【0106】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、制御部101は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及びマイク10及びスピーカ11で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる。
【0107】
よって、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0108】
同様に、複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、制御部201は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及びマイク18及びスピーカ19で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させる。
【0109】
よって、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0110】
また、仮保存ボタン62が押下された場合には、制御部101又は制御部201は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを記憶部103又は記憶部203に一時記憶させ、最終保存ボタン63が押下された場合には、制御部101又は制御部201は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ並びにマイク10及びスピーカ11、又はマイク18及びスピーカ19で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させる。
【0111】
よって、仮保存ボタン62の押下により対象物毎の撮影画像及び音声のデータを記憶部103又は記憶部203に一時記憶し、最終保存ボタン63の押下により、一時記憶されていた撮影画像及び音声のデータを含む複数の対象物の撮影画像及び音声のデータを、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶することができる。
【0112】
第3の実施の形態では、制御部101又は制御部201が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2又はPC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部101又は制御部201(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2又はPC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0113】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部101又は制御部201は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。
【0114】
PC1〜PC2の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムが記録されている記録媒体を、各PCに供給し、各PCのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD、又はSDカードなどがある。
【0115】
また、各PCのCPUが、各PCの機能を実現するためのソフトウェアのプログラムを実行することによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
【0116】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る遠隔指示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】PC1〜2の機能構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は、PC1のハードウエア構成を示すブロック図であり、(B)は、PC2のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】記憶部103及び記憶部203の少なくともいずれか一方に記憶されているCADデータベースの例を示す図である。
【図5】PC1で実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】CADデータと撮影画像及び音声のデータとが関連付けて保存されている例を示す図である。
【図7】(A)は、対象物IDが「object001」である撮影画像及びその属性情報を示す図であり、(B)は、表示部105又は205の画面の変遷を示す図である。
【図8】第2の実施の形態に係るPC2で実行される処理を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態に係るPC1が実行する処理を示すフローチャートである。
【図10】(A)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部105の一例を示す図であり、(B)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部205の一例を示す図である。
【図11】1つのCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが関連付けて保存されている例を示す図である。
【図12】第3の実施の形態に係るPC2が実行する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1,2 PC
3 ネットワーク
4 プロジェクタ
5 カメラ
6 ハーフミラー
7 QRコード
8 対象物
9 テーブル
10,18 マイク
11,19 スピーカ
101,201 制御部
102,202 送受信部
103,203 記憶部
104,206 IF部
105,205 表示部
106,204 操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、カメラ及びプロジェクタが接続されているサーバ(例えばコンピュータ)と、ネットワークを介して当該サーバに接続される遠隔地のクライアント(例えばコンピュータ)とを備える遠隔指示システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
この遠隔指示システムでは、サーバに接続されているカメラが対象物を撮影し、ネットワークを介して撮影画像をクライアントに送信する。クライアントは、表示装置の表示画面に撮影画像を表示し、当該表示画面上にアノテーション画像などが書き込まれると、当該アノテーション画像をネットワークを介してサーバに送信する。サーバは受信したアノテーション画像をプロジェクタに送信し、プロジェクタは受信したアノテーション画像を立体物を含む投影領域の適切な位置(これは、クライアントが、撮影画像の範囲内でアノテーション画像を書き込んだ位置に対応する)に投影する。
【0004】
このような環境の下で、サーバ及びクライアント間で行われた撮影画像のデータをサーバ又はクライアントの記憶媒体に保存することが望まれている。
【特許文献1】米国特許公開2004/0070674号公報
【特許文献2】特開2005−33756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記対象物のCADデータを再利用して、当該対象物を再設計する場合には、当該対象物に関する撮影画像のデータを参照することが望ましいが、大量の対象物を含む製品などの場合には、記憶媒体に大量の対象物に関する撮影画像のデータが保存されているため、所望の対象物に関する撮影画像のデータを探し出し、閲覧することは容易ではない。
【0006】
本発明の目的は、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1の情報処理装置は、外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信する情報処理装置であって、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の情報処理装置は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置は、前記外部端末への音声を入力すると共に前記外部端末からの音声を出力する音声入出力装置に接続され、前記音声のデータを前記外部端末との間で通信し、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0009】
請求項3の情報処理装置は、請求項2に記載の情報処理装置において、前記音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0010】
請求項4の情報処理装置は、注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信する情報処理装置であって、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の情報処理装置は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記情報処理装置には、音声を入出力する第1音声入出力装置が接続され、前記サーバには音声を入出力する第2音声入出力装置が接続され、前記情報処理装置と前記サーバとの間で前記音声のデータの通信が行われ、前記制御手段は、 前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0012】
請求項6の情報処理装置は、請求項5に記載の情報処理装置において、前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0013】
請求項7の情報処理装置は、請求項1又は4に記載の情報処理装置において、 複数の対象物が一つずつ撮影される場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0014】
請求項8の情報処理装置は、請求項2又は5に記載の情報処理装置において、 複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置又は前記第1音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0015】
請求項9の情報処理装置は、請求項8に記載の情報処理装置において、仮記憶指示又は最終記憶指示を入力する入力手段を備え、前記入力手段により前記仮記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを前記記憶手段に一時記憶させ、前記入力手段により前記最終記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0016】
請求項10のプログラムは、外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信するコンピュータを、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、前記対象物の識別情報を取得する取得手段、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段として機能させることを特徴とする。
【0017】
請求項11のプログラムは、注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信するコンピュータを、前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、前記対象物の識別情報を取得する取得手段、当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1,10の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。
【0019】
請求項2の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、外部端末との間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータ及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0021】
請求項4,11の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0023】
請求項6の発明によれば、対象物のCADデータに基づいて、サーバとの間で通信された当該対象物に関する撮影画像のデータ及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0024】
請求項7の発明によれば、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、外部端末又はサーバとの間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。途中過程の部品に関するCADデータ等との関連付けはなされないため情報量が少なくなり、情報の整理がしやすくなる。
【0025】
請求項8の発明によれば、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、外部端末又はサーバとの間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。途中過程の部品に関するCADデータ等との関連付けはなされないため情報量が少なくなり、情報の整理がしやすくなる。
【0026】
請求項9の発明によれば、仮記憶指示により対象物毎の撮影画像及び音声のデータを記憶手段に一時記憶し、最終記憶指示により、一時記憶されていた撮影画像及び音声のデータを含む複数の対象物の撮影画像及び音声のデータを、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶手段に記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔指示システムの構成を示すブロック図である。
【0029】
図1の遠隔指示システムは、サーバとして機能するパーソナルコンピュータ(PC)1、クライアントとして機能するPC2(外部端末)を備えており、これらは、ネットワーク3を介して互いに接続されている。PC1には、プロジェクタ4(投影装置)、カメラ5(撮影装置)が接続されている。
【0030】
プロジェクタ4は、PC1からの制御コマンドに基づいて、テーブル9上に載置された対象物8及びスクリーン12に対して、ハーフミラー6を介して単なる光線を照射する又はアノテーション画像(注釈画像)等を投影する。尚、アノテーション画像は、線、文字、記号、図形、色、フォント(書体)等のあらゆる態様の画像を含む。
【0031】
カメラ5は、PTZ(Pan-Tilt-Zoom)カメラ、ネットワークカメラ又はビデオカメラで構成され、テーブル上に設置されており、対象物8を含むスクリーン12の反射画像をハーフミラー6を介して撮影し、撮影画像をPC1に出力する。即ち、カメラ5は、対象物8の全体像を撮影する。プロジェクタ4の光軸及び画角はカメラ5の光軸及び画角と一致する。カメラ5は、PC2から入力される指示若しくはPC1に直接入力される指示に基づいて、又は定期的に(例えば、0.1秒間隔で)、対象物9を静止画像としてキャプチャする。尚、対象物8の表面には、対象物8のID(識別情報)を含むQRコード7が貼り付けられている。
【0032】
PC1は、カメラ5により撮影された撮影画像をネットワーク3を介してPC2に出力する。PC2には、表示部205が接続されており、表示部205は、表示領域15及びユーザインターフェース(UI)14を表示する。この表示領域15は、PC1から送られてきた撮影画像を表示する。尚、PC2は、表示部205を備える一体型のパーソナルコンピュータで構成してもよい。
【0033】
マイク7((第2)音声入出力装置)は、PC1のユーザの指示などの音声を入力し、PC2に接続されているスピーカ19へ出力する。スピーカ8((第2)音声入出力装置)は、PC2に接続されているマイク18から入力されたPC2のユーザの指示などの音声を出力する。
【0034】
UI14は、ペン、テキスト、及び消去などのボタン群と、線種や色種のアイコンとを含む。表示領域15には、カメラ5で撮影された撮影画像が表示される。同図においては、対象物8を含むスクリーン12をカメラ5により撮影した撮影画像が表示領域15に表示されている。
【0035】
例えば、UI14のペンボタンが押下されて、表示領域15内の対象物8上に図形等が記載されると、当該図形の情報(具体的には座標データ)がPC2からPC1へ出力される。PC1は、この図形の情報(具体的には座標データ)をデコードし、プロジェクタ4の投影画像に変換し、プロジェクタ4に出力する。プロジェクタ4は当該投影画像を対象物8上に投写する。
【0036】
また、PC2は、PC1に対して制御コマンドを出力し、プロジェクタ4、及びカメラ5の動作(例えば、カメラ5の撮影角度及び撮影画像の明るさ、並びにプロジェクタ4の投影画像の明るさなど)を制御することができる。
【0037】
マイク18(第1音声入出力装置)は、PC2のユーザの指示などの音声を入力し、PC1に接続されているスピーカ8へ出力し、スピーカ19(第1音声入出力装置)は、PC1に接続されているマイク7から入力されたPC1のユーザの指示などの音声を出力する。
【0038】
尚、同図においては、クライアントは、PC2の1台が記載されているが、遠隔指示システムは、複数のクライアント(PC)を備えていてもよい。
【0039】
以上のように構成された遠隔指示システムでは、カメラ5で撮影された撮影画像がPC2の表示部205に表示され、PC2側で書き込まれたアノテーション画像がプロジェクタ4を介して対象物8に投影されるので、PC1側のユーザとPC2側のユーザは、実物である対象物8を用いたコミュニケーションができ、さらにPC1側のユーザとPC2側のユーザは、それぞれマイク7及びスピーカ8、並びにマイク18及びスピーカ19を使って、互いに音声でコミュニケーションができる。
【0040】
図2は、PC1〜2の機能構成を示すブロック図である。
【0041】
PC1は、装置全体を制御すると共にプロジェクタ4及びカメラ5の動作を制御する制御部101(取得手段、特定手段、制御手段)と、ネットワーク3を介してPC2と情報やデータの送受信を行う送受信部102と、制御プログラム、データ及び情報等を記憶する記憶部103(記憶手段)と、プロジェクタ4、カメラ5及びカメラ7と接続するためのインターフェイス(IF)部104とを備えている。さらに、PC1は、撮影画像を表示するための表示部105と、マウス及びキーボードなどで構成される操作部106(入力手段)とを備えていてもよい。制御部101は、送受信部102、記憶部103、IF部104、表示部105及び操作部106に接続されており、さらにIF部104を介してプロジェクタ4、カメラ5、マイク10及びスピーカ11に接続されている。
【0042】
PC2は、装置全体を制御する制御部201(取得手段、特定手段、制御手段)と、ネットワーク3を介してPC1と情報やデータの送受信を行う送受信部202と、制御プログラム、データ及び情報等を記憶する記憶部203(記憶手段)と、マウスやキーボードなどで構成される操作部204(入力手段)と、表示部205と、IF部206とを備えている。制御部201は、送受信部202、記憶部203、操作部204、表示部205及びIF部206に接続されており、さらにIF部206を介してマイク18及びスピーカ19に接続されている。
【0043】
図3(A)は、PC1のハードウエア構成を示すブロック図であり、図3(B)は、PC2のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0044】
PC1は、装置全体を制御するCPU21、制御プログラムを備えるROM22、ワーキングエリアとして機能するRAM23、各種の情報やプログラムを備えるハードディスクドライブ(HDD)24、他のコンピュータと接続するためのネットワークインターフェース26、及び不図示のUSB機器と接続するためのUSB(universal serial bus)インターフェース28を備えている。CPU21はシステムバス29を介してROM22、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、ネットワークインターフェース26及びUSBインターフェース28に接続されている。PC1はUSBインターフェース28を介してプロジェクタ4、カメラ5、マイク10及びスピーカ11に接続されている。尚、PC1は、マウス及びキーボード25、並びにディスプレイ27を備えていてもよい。
【0045】
制御部101は、制御プログラムに従って各種の処理を実行するCPU21に相当する。送受信部102は、ネットワークインタフェース26に相当し、記憶部103は、ハードディスクドライブ(HDD)24に相当する。表示部105は、ディスプレイ27に相当し、操作部106はマウス及びキーボード25に相当する。
【0046】
PC2は、装置全体を制御するCPU31、制御プログラムを備えるROM32、ワーキングエリアとして機能するRAM33、各種の情報やプログラムを備えるハードディスクドライブ(HDD)34、マウス及びキーボード35、他のコンピュータと接続するためのネットワークインターフェース36、液晶モニタ又はCRTで構成されるディスプレイ37、及び不図示のUSB機器と接続するためのUSB(universal serial bus)インターフェース38を備えている。CPU31はシステムバス39を介してROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(HDD)34、マウス及びキーボード35、ネットワークインターフェース36、ディスプレイ37及びUSBインターフェース38に接続されている。PC2はUSBインターフェース38を介してマイク18及びスピーカ19に接続されている。
【0047】
制御部201は、制御プログラムに従って各種の処理を実行するCPU31に相当する。送受信部202は、ネットワークインターフェース36に相当し、記憶部203は、ハードディスクドライブ(HDD)34に相当する。操作部204は、マウス及びキーボード35に相当し、表示部205は、ディスプレイ37に相当する。
【0048】
図4は、記憶部103及び記憶部203の少なくともいずれか一方に記憶されているCADデータベースの例を示す図である。
【0049】
CADデータベースは、対象物8を識別する識別情報である対象物ID、CADデータ(ファイル名)、及び属性情報を備えている。属性情報は、タイトル、CADデータの作成者を示すユーザ名、及びCADデータの作成日及び作成時間を示す日時に関するデータを含む。
【0050】
図5は、PC1で実行される処理を示すフローチャートである。
【0051】
PC1の制御部101は、初期投射画像をプロジェクタ4に出力する(ステップS1)。初期投射画像とは、黒色の画像である。
【0052】
次いで、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像を送受信部102及びネットワーク3を介してPC2に出力し(ステップS2)、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声の録音を開始する(ステップS3)。
【0053】
次に、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像内にQRコード7が含まれているか否かを判別する(ステップS4)。
【0054】
ステップS4でYESの場合には、制御部101は、QRコード7をデコードし、対象物8の対象物IDを取得し(ステップS5)、記憶部103に記憶されているCADデータベース内の当該対象物IDに対応するCADデータを検索し(ステップS6)、当該対象物IDに対応するCADデータを特定する(ステップS7)。ステップS4でNOの場合には、ステップS8に進む。
【0055】
次に、制御部101は、送受信部102を介してPC2からアノテーション画像の座標データを受信すると(ステップS8)、制御部101は、当該座標データに従って画像の投影処理を実行する(ステップS9)。具体的には、制御部101は、当該アノテーション画像の座標データをデコードし、プロジェクタ4の投影画像に変換し、プロジェクタ4に出力する。プロジェクタ4はこの投影画像、即ち、アノテーション画像を対象物8及びスクリーン12に投影する。
【0056】
次いで、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声の保存指示を受信したか否かを判別する(ステップS10)。尚、撮影画像及び音声の保存指示は、操作部106又は操作部204を介して入力されたり、又は撮影画像及び音声の保存指示を含むQRコードがカメラ5に撮影されることで入力される。
【0057】
ステップS10でNOの場合には、ステップS12に進む。一方、ステップS10でYESの場合には、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声を対象物8の対象物IDを介してステップS7で特定されたCADデータと関連付けして、記憶部103に保存する(ステップS11)。尚、ステップS4でNOの場合には、対象物8の対象物IDが不明なので、カメラ5で撮影された撮影画像、マイク10から入力される音声及びスピーカ11から出力される音声とステップS7で特定されたCADデータとは別々に記憶部103に保存される。
【0058】
また、ステップS11で保存されるカメラ5で撮影された撮影画像の容量を削減するため、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部103に保存するようにしてもよい。例えば、カメラ5の撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又はカメラ5の撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部101は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部103に保存する。
【0059】
図6にCADデータと撮影画像及び音声のデータとが関連付けて保存されている例を示す。同図においては、対象物IDが「object001」であるCADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存されている。図6の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報は、図4の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報と比べてリンクの項目が追加されている。当該リンクの項目は、関連付けられた撮影画像及び音声のデータのファイル名が記載される。後述するように、制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0060】
尚、同図の撮影画像及び音声のデータに付加されている属性情報は、会議の属性情報であり、タイトル、会議参加者のユーザ名、及び会議の日時を含む。
【0061】
ステップS11の処理後、制御部101は、投影処理、及び画像や音声の保存処理などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS12)、ステップS12でNOの場合には、ステップS2に戻る。一方ステップS12でYESの場合には、本処理を終了する。
【0062】
上記ステップS4,S5では、制御部101は、QRコード7を介して対象物IDを取得したが、対象物IDの取得方法はこれに限定されるものではない。例えば、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して入力された対象物IDを取得してもよい。また、PC1に接続された不図示のRFIDタグのリーダ又はバーコードリーダが、対象物8に貼付られたRFIDタグ又はバーコードを読み取ることで、制御部101が対象物IDを取得してもよい。
【0063】
図7(A)は、対象物IDが「object001」である撮影画像及びその属性情報を示す図であり、図7(B)は、表示部105又は205の画面の変遷を示す図である。
【0064】
図5の処理により、記憶部103に図7(A)に示す撮影画像及び音声のデータが保存されているものとする。
【0065】
制御部101は、記憶部103又は203に記憶されているCADデータを作成するアプリケーションを起動した状態で、操作部106又は204を介して対象物ID「object001」が入力されると、表示部105又は205に図7(B)の左図に示す対象物ID「object001」に対応するCADデータを表示する。さらに、制御部101は、当該CADデータの属性情報を表示させる指示が入力されると、図7(B)の中央図に示すように、表示部105又は205にCADデータの属性情報を表示する。この状態で、操作部106又は204を介して「image001-025」及び「sound001」のリンクがクリックされると、制御部101は、図7(B)の右図に示すように、表示部105又は205の画面に撮影画像を表示するウインドウを表示し、「sound001」の音声をスピーカ11又は19から出力する。このように、制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0066】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、記憶部103が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部101が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータ及びマイク10及びスピーカ11で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる。
【0067】
よって、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0068】
第1の実施の形態では、制御部101が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部101(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0069】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部101は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させてもよい。
【0070】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、CADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存される例を説明したが、本実施の形態では、CADデータと撮影画像及び音声のデータとが互いに関連付けられて記憶部203に保存される例を説明する。
【0071】
第1の実施の形態では、CADデータベースは記憶部103に予め保存されているが、本実施の形態では、図4のCADデータベースは記憶部203に予め保存されているものとする。
【0072】
図8は、PC2で実行される処理を示すフローチャートである。
【0073】
制御部201は、PC1から撮影画像を取得し(ステップS21)、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声の録音を開始する(ステップS22)。
【0074】
次に、制御部201は、取得された撮影画像内にQRコード7が含まれているか否かを判別する(ステップS23)。
【0075】
ステップS23でYESの場合には、制御部201は、QRコード7をデコードし、対象物8の対象物IDを取得し(ステップS24)、記憶部203に記憶されているCADデータベース内の当該対象物IDに対応するCADデータを検索し(ステップS25)、当該対象物IDに対応するCADデータを特定する(ステップS26)。ステップS23でNOの場合には、ステップ27に進む。
【0076】
次いで、制御部201は、操作部204からアノテーション画像を描画する画面処理コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS27)。
【0077】
ステップS27でNOの場合には、ステップS30に進む。ステップS27でYESの場合には、制御部201は、当該画面処理コマンドに従って、アノテーション画像を表示領域15に描画し(ステップS28)、アノテーション画像の座標データを送受信部202を介してPC1に送信する(ステップS29)。尚、PC1に送信された座標データは、図5のステップS8の処理で、送受信部102を介して制御部11により受信される。
【0078】
次いで、制御部201は、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声の保存指示を受信したか否かを判別する(ステップS30)。尚、撮影画像及び音声の保存指示は、操作部106又は操作部204を介して入力されたり、又は撮影画像及び音声の保存指示を含むQRコードがカメラ5に撮影されることで入力される。
【0079】
ステップS30でNOの場合には、ステップS32に進む。一方、ステップS30でYESの場合には、制御部201は、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声を対象物8の対象物IDを介してステップS26で特定されたCADデータと関連付けして、記憶部203に保存する(ステップS31)。尚、ステップS23でNOの場合には、対象物8の対象物IDが不明なので、撮影画像、マイク18から入力される音声及びスピーカ19から出力される音声とステップS26で特定されたCADデータとは別々に記憶部203に保存される。
【0080】
また、ステップS31で保存されるカメラ5で撮影された撮影画像の容量を削減するため、制御部201は、撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部203に保存するようにしてもよい。例えば、撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又は撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部201は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部203に保存する。
【0081】
ステップS31の処理後、制御部201は、アノテーション画像の座標データの送信及び画像や音声の保存などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS32)、ステップS32でNOの場合には、ステップS21に戻る。一方ステップS32でYESの場合には、本処理を終了する。
【0082】
上記ステップS23,S24では、制御部201は、QRコード7を介して対象物IDを取得したが、対象物IDの取得方法はこれに限定されるものではない。例えば、制御部201は、操作部106又は操作部204を介して入力された対象物IDを取得してもよい。また、制御部201は、PC1から直接送信される対象物IDを取得してもよい。
【0083】
また、上記図7で説明した制御部101と同様に、制御部201は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部203から読み出し、出力する。
【0084】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、記憶部203が対象物8の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶し、制御部201が対象物8の対象物ID(識別情報)を取得し、当該取得された対象物8の対象物IDに基づいてデータベースに含まれる対象物8のCADデータを特定し、当該特定された対象物8のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された撮影画像のデータ及びマイク18及びスピーカ19で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを当該特定された対象物8のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させる。
【0085】
よって、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0086】
第2の実施の形態では、制御部201が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部201(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0087】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部201は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させてもよい。
【0088】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態では、制御部101は、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部103に保存した。対象物8が任意の完成品に含まれる部品等であり、CADデータを利用して対象物8を再設計する場合、対象物8の撮影画像及び音声のデータだけでなく、対象物8に関連する他の部品の撮影画像及び音声のデータも参照したい場合がある。本実施の形態では、かかる場合を考慮し、制御部101は、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部103に保存する。
【0089】
図9は、PC1が実行する処理を示すフローチャートである。図5と同一の工程には、同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0090】
以下の説明では、対象物8を最初に撮影し、その後、対象物8に関連する他の部品を撮影しているものとする。
【0091】
ステップS9の処理後、制御部101は、表示部105又は表示部205に、保存指示のダイアログを表示する(ステップS41)。
【0092】
図10(A)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部105の一例を示す図であり、図10(B)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部205の一例を示す図である。
【0093】
保存指示のダイアログ61は、各対象物の撮影画像及び音声のデータを記憶部103に一時保存するための仮保存ボタン62、対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを最終的に記憶部103に保存するための最終保存ボタン63、及びキャンセルボタン64を含む。
【0094】
図9に戻り、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して仮保存ボタン62が押下されたか否かを判別する(ステップS42)。
【0095】
ステップS42でYESの場合には、制御部101は、撮影画像及び音声のデータを記憶部103に一時保存し(ステップS43)、ステップS2に戻る。尚、ステップS43からステップS2に戻った場合は、ステップS3において、制御部101は別の音声の録音ファイルに切り換えて音声の録音を開始する。また、ステップS43からステップS2に戻った場合は、対象物8と異なる他の対象物の撮影が可能になる。
【0096】
ステップS42でNOの場合には、制御部101は、操作部106又は操作部204を介して最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別する(ステップS44)。
【0097】
ステップS44でNOの場合、即ちキャンセルボタン64が押下された場合には、ステップS46に進む。
【0098】
ステップS44でYESの場合には、制御部101は、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存する(ステップS45)。尚、ステップS4でNOの場合には、対象物IDが不明なので、撮影画像及び音声のデータとステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータとは別々に記憶部103に保存される。
【0099】
また、ステップS43で一時保存される撮影画像のデータ又はステップS45で最終保存される撮影画像のデータの容量を削減するため、制御部101は、カメラ5で撮影された撮影画像(静止画像)を一つ前の撮影画像と比較し、予め設定した閾値以上の違いがあるか否かを判別し、所定の閾値以上の違いがある撮影画像のみを記憶部103に保存するようにしてもよい。例えば、カメラ5の撮影画像を構成するドットが一つ前の撮影画像を構成するドットと比べて100ドット以上異なる場合、又はカメラ5の撮影画像を構成する全ドットが一つ前の撮影画像を構成する全ドットと比べて3%以上異なる場合に、制御部101は、上記所定の閾値以上の違いがあると判別し、当該撮影画像を記憶部103に保存する。
【0100】
図11に1つのCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが関連付けて保存されている例を示す。同図においては、対象物IDが「object001」であるCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが互いに関連付けられて記憶部103に保存されている。図13の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報は、図4の対象物IDが「object001」であるCADデータの属性情報と比べてリンクの項目が追加されている。当該リンクの項目は、関連付けられた撮影画像及び音声のデータのファイル名が記載される。制御部101は、CADデータの属性情報に含まれる撮影画像及び音声のデータのリンクがクリックされることにより、CADデータに関連付けられた撮影画像及び音声のデータを記憶部103から読み出し、出力する。
【0101】
尚、同図の撮影画像及び音声のデータに付加されている属性情報は、会議の属性情報であり、タイトル、会議参加者のユーザ名、及び会議の日時を含む。
【0102】
ステップS45の処理後、制御部101は、投影処理、及び画像や音声の保存処理などの全ての処理が終了したか否かを判別し(ステップS46)、ステップS46でNOの場合には、ステップS2に戻る。一方ステップS46でYESの場合には、本処理を終了する。
【0103】
上記ステップS41〜45では、制御部101は、表示部105又は表示部205に、保存指示のダイアログを表示し、仮保存ボタン62又は最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別しているが、制御部101は、予め設定されている仮保存ボタン62に相当するキー入力(例えば、Alt+F1)又は最終保存ボタン63に相当するキー入力(例えば、Alt+F2)が実行されたか否かにより仮保存ボタン62又は最終保存ボタン63が押下されたか否かを判別してもよい。
【0104】
上記ステップS45では、制御部101は、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最初に特定された対象物8のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存したが、現在撮影中の撮影画像及び音声のデータ並びに記憶部103に一時保存されている撮影画像及び音声のデータを対象物8の対象物IDを介してステップS7で最後に特定された対象物のCADデータと関連付けして、記憶部103に保存してもよい。
【0105】
また、図12に示すように、ステップ41〜ステップS46の処理を図8のステップS21〜ステップS29の処理に加えると、PC2の制御部201が、対象物8の対象物IDに対応するCADデータに対して、当該対象物8及びこれに関連する他の対象物の撮影画像及び音声のデータを関連付けして、記憶部203に保存することができる。
【0106】
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、制御部101は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及びマイク10及びスピーカ11で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103に記憶させる。
【0107】
よって、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、PC2との間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0108】
同様に、複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、制御部201は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及びマイク18及びスピーカ19で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部203に記憶させる。
【0109】
よって、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータに基づいて、PC1との間で通信された当該対象物を含む複数の対象物に関する撮影画像及び音声のデータを容易に閲覧することができる。
【0110】
また、仮保存ボタン62が押下された場合には、制御部101又は制御部201は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを記憶部103又は記憶部203に一時記憶させ、最終保存ボタン63が押下された場合には、制御部101又は制御部201は、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、カメラ5で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ並びにマイク10及びスピーカ11、又はマイク18及びスピーカ19で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させる。
【0111】
よって、仮保存ボタン62の押下により対象物毎の撮影画像及び音声のデータを記憶部103又は記憶部203に一時記憶し、最終保存ボタン63の押下により、一時記憶されていた撮影画像及び音声のデータを含む複数の対象物の撮影画像及び音声のデータを、最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶することができる。
【0112】
第3の実施の形態では、制御部101又は制御部201が、撮影画像のデータ及び音声のデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させているが、撮影画像のデータのみを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2又はPC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像のデータを容易に閲覧することができる。また、制御部101又は制御部201(データ変換手段)が、音声データを公知の方法によりテキストデータに変換し、撮影画像のデータ及びテキストデータを特定された対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。これにより、対象物8のCADデータに基づいて、PC2又はPC1との間で通信された当該対象物8に関する撮影画像及び音声のデータに対応するテキストデータを容易に閲覧することができる。
【0113】
さらに、対象物8を様々な計測機器(サイズ計測器、温度計、湿度計、電流計など)を利用して測定した場合、制御部101又は制御部201は、それらの測定データを対象物のCADデータと関連付けて、記憶部103又は記憶部203に記憶させてもよい。
【0114】
PC1〜PC2の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムが記録されている記録媒体を、各PCに供給し、各PCのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムを読み出し実行することによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD、又はSDカードなどがある。
【0115】
また、各PCのCPUが、各PCの機能を実現するためのソフトウェアのプログラムを実行することによっても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
【0116】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る遠隔指示システムの構成を示すブロック図である。
【図2】PC1〜2の機能構成を示すブロック図である。
【図3】(A)は、PC1のハードウエア構成を示すブロック図であり、(B)は、PC2のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】記憶部103及び記憶部203の少なくともいずれか一方に記憶されているCADデータベースの例を示す図である。
【図5】PC1で実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】CADデータと撮影画像及び音声のデータとが関連付けて保存されている例を示す図である。
【図7】(A)は、対象物IDが「object001」である撮影画像及びその属性情報を示す図であり、(B)は、表示部105又は205の画面の変遷を示す図である。
【図8】第2の実施の形態に係るPC2で実行される処理を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態に係るPC1が実行する処理を示すフローチャートである。
【図10】(A)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部105の一例を示す図であり、(B)は保存指示のダイアログ61を表示する表示部205の一例を示す図である。
【図11】1つのCADデータと撮影画像及び音声の複数のデータとが関連付けて保存されている例を示す図である。
【図12】第3の実施の形態に係るPC2が実行する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1,2 PC
3 ネットワーク
4 プロジェクタ
5 カメラ
6 ハーフミラー
7 QRコード
8 対象物
9 テーブル
10,18 マイク
11,19 スピーカ
101,201 制御部
102,202 送受信部
103,203 記憶部
104,206 IF部
105,205 表示部
106,204 操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信する情報処理装置であって、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記外部端末への音声を入力すると共に前記外部端末からの音声を出力する音声入出力装置に接続され、前記音声のデータを前記外部端末との間で通信し、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信する情報処理装置であって、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置には、音声を入出力する第1音声入出力装置が接続され、前記サーバには音声を入出力する第2音声入出力装置が接続され、前記情報処理装置と前記サーバとの間で前記音声のデータの通信が行われ、
前記制御手段は、 前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の対象物が一つずつ撮影される場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1又は4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置又は前記第1音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2又は5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
仮記憶指示又は最終記憶指示を入力する入力手段を備え、
前記入力手段により前記仮記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを前記記憶手段に一時記憶させ、前記入力手段により前記最終記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信するコンピュータを、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信するコンピュータを、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信する情報処理装置であって、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記外部端末への音声を入力すると共に前記外部端末からの音声を出力する音声入出力装置に接続され、前記音声のデータを前記外部端末との間で通信し、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信する情報処理装置であって、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段と、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段と、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置には、音声を入出力する第1音声入出力装置が接続され、前記サーバには音声を入出力する第2音声入出力装置が接続され、前記情報処理装置と前記サーバとの間で前記音声のデータの通信が行われ、
前記制御手段は、 前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該音声のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1音声入出力装置で入出力された音声のデータをテキストデータに変換するデータ変換手段を備え、
前記制御手段は、前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータ及び前記データ変換手段により変換されたテキストデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータ及び当該テキストデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の対象物が一つずつ撮影される場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1又は4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の対象物が一つずつ撮影されると共に各対象物の交換時に音声のデータのファイルが切り換えられる場合に、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置又は前記第1音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2又は5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
仮記憶指示又は最終記憶指示を入力する入力手段を備え、
前記入力手段により前記仮記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、対象物毎の撮影画像のデータ及び対象物毎の音声のデータを前記記憶手段に一時記憶させ、前記入力手段により前記最終記憶指示が入力された場合には、前記制御手段は、前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された複数の対象物の撮影画像のデータ及び前記音声入出力装置で入出力された複数の音声のデータが視聴可能なように、当該複数の対象物の撮影画像のデータ及び当該複数の音声のデータを前記特定手段により最初に又は最後に特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
外部端末から入力された注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、当該投影領域を撮影する撮影装置、及び前記投影装置、及び前記撮影装置に入出力する画像のデータを前記外部端末との間で通信するコンピュータを、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
注釈画像を対象物を含む投影領域に投影する投影装置、及び当該投影領域を撮影する撮影装置が接続されるサーバとの間で、前記投影装置及び前記撮影装置に入出力される画像のデータを通信するコンピュータを、
前記対象物の設計に使用されるCADデータ及びその属性情報を含むデータベースを記憶する記憶手段、
前記対象物の識別情報を取得する取得手段、
当該取得された対象物の識別情報に基づいて前記データベースに含まれる当該対象物のCADデータを特定する特定手段、及び
前記特定手段により特定された対象物のCADデータの属性情報に基づいて、前記撮影装置で撮影された撮影画像のデータが視聴可能なように、当該撮影画像のデータを前記特定手段により特定された対象物のCADデータと関連付けて、前記記憶手段に記憶させる制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−169768(P2009−169768A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8565(P2008−8565)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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