情報処理装置
【課題】データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行できる情報処理装置を実現する。
【解決手段】データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする。
【解決手段】データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを保存するために着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段を備えた情報処理装置におけるバックアップ処理の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の情報処理装置では、大容量の不揮発性記憶手段として、一般的にはハードディスクドライブを使用している。
そして、この種の情報処理装置では、ハードディスクドライブの障害発生によるデータ消失を防止するため、定期的にバックアップとしてデータを他の不揮発性記憶手段(待避用不揮発性記憶手段)に待避させるようにしている。
【0003】
これにより、万が一、障害が発生した場合には、待避用不揮発性記憶手段からデータを書き戻すことで、情報処理装置の動作を保証するようにしている。
なお、この種のバックアップ処理では、ジョブあるいはファイル毎のバックアップと、ハードディスクドライブ毎全体のバックアップとしてのフルバックアップとの2種類のバックアップが存在している。
【0004】
ここで、ジョブあるいはファイル毎のバックアップはネットワーク経由で待避用不揮発性記憶手段にバックアップすることが可能である。
しかし、ハードディスクドライブ毎を単位とするフルバックアップの場合には複写するデータが膨大になるため、同じ装置内で隣接するインタフェースにバックアップ元のハードディスクドライブとバックアップ先の待避用不揮発性記憶手段とを接続してバックアップ処理を実行することが望ましい。
【0005】
また、カラー画像処理装置などの場合には、記録色(たとえば、YMCKあるいは、RGB)毎にハードディスクドライブを備えているため、全てのハードディスクドライブでバックアップ処理を実行するとなると、台数分の処理時間がかかるという問題も生じる。
【0006】
なお、この種のバックアップ処理については、以下の特許文献1に効率的なバックアップ処理についての提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−278706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の特許文献1では、装置に必要とされるハードディスクドライブに加え、バックアップ用のハードディスクドライブを加えて、装置内に予め搭載しておく。
これにより、装置内部で、データ用のハードディスクドライブからバックアップ用のハードディスクドライブへのバックアップを、効率的に実行することが可能になる。
【0009】
ただし、この特許文献1のバックアップシステムでは、このバックアップ用のハードディスクドライブを予め備えて構成しておく必要がある。このため、ハードディスクドライブの設置スペース(スロット)、インタフェース、ハードディスクコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、データ用のハードディスクドライブだけの通常のシステムよりもコスト,スペース,消費電力などが余分にかかってしまう問題がある。
【0010】
なお、この問題は、ハードディスクドライブを用いた場合だけではなく、各種の不揮発性記憶手段においてバックアップ処理を実行する場合に、同様に発生するものである。
本発明は以上の問題点を解決するものであり、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行できる情報処理装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決する本願発明は、以下に述べる通りである。
(1)請求項1記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0012】
(2)請求項2記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0013】
(3)請求項3記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置である。
【0014】
(4)請求項4記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置である。
【0015】
(5)請求項5記載の発明は、各種表示を行う表示手段を備え、前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の前記不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0016】
(6)請求項6記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0017】
(7)請求項7記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記バックアップ処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0018】
(8)請求項8記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップデータを前記不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0019】
(9)請求項9記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0020】
(10)請求項10記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置である。
【0021】
(11)請求項11記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置である。
【0022】
(12)請求項12記載の発明は、各種表示を行う表示手段を備え、前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して前記待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項8−11のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0023】
(13)請求項13記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0024】
(14)請求項14記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記復元処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0025】
(15)請求項15記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項1−14のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0026】
(16)請求項16記載の発明は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、前記情報処理装置上に表示されている、ことを特徴とする請求項1−15のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【発明の効果】
【0027】
以上の発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)請求項1記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0028】
すなわち、バックアップ処理実行モード時に、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0029】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0030】
(2)請求項2記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0031】
すなわち、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、自動的にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0032】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0033】
(3)請求項3記載の情報処理装置の発明では、上記(1)または(2)において、当初は複数a個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数a個の不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数c(c=a−b)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる。
【0034】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0035】
さらに、この情報処理装置では、複数d個の不揮発性記憶手段から退避用不揮発性記憶手段に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0036】
(4)請求項4記載の情報処理装置の発明では、上記(1)または(2)において、当初は複数2n個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数2n個の不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数n(n=2n−n)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数n個の、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる。
【0037】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0038】
さらに、この情報処理装置では、複数n個の不揮発性記憶手段から退避用不揮発性記憶手段に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0039】
(5)請求項5記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(4)において、各種表示を行う表示手段を備えており、記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、不揮発性記憶手段または待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを表示手段に表示する。
【0040】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、すべての不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行することが可能になる。
【0041】
(6)請求項6記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(5)において、バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう、制御部が各部を制御する。
【0042】
これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としての一部の動作も不揮発性記憶手段を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置の動作との両立が実現可能になる。
【0043】
(7)請求項7記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(5)において、バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、制御部が、該情報処理装置の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しない。
【0044】
これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0045】
(8)請求項8記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、バックアップデータを不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0046】
すなわち、復元処理モード時に、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、バックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0047】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0048】
(9)請求項9記載の情報処理装置の発明では、記憶制御手段は、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0049】
すなわち、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、バックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、自動的に、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0050】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0051】
(10)請求項10記載の情報処理装置の発明では、上記(8)または(9)において、当初は複数a個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数a個の不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個のバックアップデータ記憶済みの待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数c(c=a−b)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0052】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存する不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0053】
さらに、この情報処理装置では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段から不揮発性記憶手段に並行して復元処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0054】
(11)請求項11記載の情報処理装置の発明では、上記(8)または(9)において、当初は複数2n個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数2n個の不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個のバックアップデータ記憶済みの待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数n(n=2n−n)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数n個で並行して、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0055】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存する不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0056】
さらに、この情報処理装置では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段から不揮発性記憶手段に並行して復元処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0057】
(12)請求項12記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(11)において、各種表示を行う表示手段を備え、記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、不揮発性記憶手段または待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを表示手段に表示する。
【0058】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、すべての不揮発性記憶手段の復元処理を実行することが可能になる。
【0059】
(13)請求項13記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(12)において、復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう、制御部が各部を制御する。
【0060】
これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としての一部の動作も不揮発性記憶手段を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置の動作との両立が実現可能になる。
【0061】
(14)請求項14記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(12)において、復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、制御部が、該情報処理装置の実行中の復元処理以外の動作を許可しない。
【0062】
これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0063】
(15)請求項15記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(14)において、記憶制御手段は、不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を表示手段に表示する。
【0064】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、確実に、バックアップ処理と復元処理とを実行することが可能になる。
【0065】
(16)請求項16記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(15)において、不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、情報処理装置上に表示されている。
【0066】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、確実に、バックアップ処理と復元処理とを実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態の概略構成を示す構成図である
【図2】本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図8】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図10】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図11】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図12】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図13】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図14】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、図面を参照して本発明の情報処理装置を実施するための形態(実施形態)を詳細に説明する。
〔情報処理装置100の構成(1)〕
ここで、第一実施形態の情報処理装置100の構成を、図1(ブロック図)に基づいて詳細に説明する。
【0069】
なお、この実施形態の情報処理装置100としては、各種の情報処理装置に適用が可能であるが、ここでは、ネットワークに接続された、スキャナ,複写機,プリンタ,ファクシミリ装置の機能を備えた複合機(MFP)を具体例にして説明を続ける。
【0070】
また、情報処理装置100として既知であって、本実施形態の特徴的な動作や制御に直接に関係しない一般的な部分についての説明は省略してある。
本実施形態の情報処理装置100は、各部を制御する制御部としてのCPU(Central Processing Unit)101、システムバス102、操作表示部103、ROM(Read Only Memory)105、RAM(Random Access Memory)107、画像入力部110、画像処理部120、画像出力部130、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ170(170-1〜170-n)、HDD180(180-1〜180-n)、を備えて構成される。ここで、情報処理装置100を構成する各部はシステムバス102を介して相互に接続されている。
【0071】
CPU101は、インストールされているOS(Operating System)またはファームウェア等に基づいて、情報処理装置100の制御プログラムに従って、情報処理装置100を構成する各部を制御して、各種の演算処理を行うことによって、情報処理装置を統括的に制御する。
【0072】
操作表示部103にはCPU101からの指示による各種メッセージ表示がなされ、また、利用者からの操作がCPU101に伝達される。
ROM105は、BIOS(Basic Input Output System)や各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。ここで、BIOSは、CPU101の基本動作を制御するためのプログラム(ファームウェア)である。また、BIOSは、CPU101に起動イベントが発生したときに、最初に実行され、各コンポーネントを初期化するためのPOST(Power On Self Test)処理を実行するものである。
【0073】
RAM107は、CPU101の作業用領域(メインメモリ)として使用される揮発性のメモリである。例えばHDD180等に記憶されたOSや制御プログラム、処理データ等を一時的に記憶するメモリである。
【0074】
画像入力部110は、原稿から画像を読み取って画像データを入力するスキャナなどの画像入力手段である。原稿から画像を読み取って画像データを取得する画像入力部110は、走査光源部、走査ミラー部、結像レンズ、CCDイメージセンサから構成される。なお、情報処理装置100が映像録画装置などの場合には、画像入力部110としては、映像入力端子、チューナ、DVDプレーヤなどが該当する。
【0075】
画像処理部120としては、情報処理装置100において処理すべきデータ(画像データあるいは映像データ)を必要に応じて画像処理する。なお、この際に、処理前あるいは処理中あるいは処理後の画像データを、画像出力までの間にスプールデータとしてHDD180に記憶させる。
【0076】
画像出力部130としては、情報処理装置100が上述した複合機である場合には、記録材上にトナー像を形成するプリンタとして構成することが可能である。なお、情報処理装置100が映像録画装置などの場合には、画像出力部130としては、映像出力端子、映像表示装置(ディスプレイ)などが該当する。
【0077】
HDDコントローラ170は、以下のHDD180のライト(書き込み)/リード(読み出し)を制御する記憶制御手段であり、CPU101と共に記憶制御手段を構成している。
【0078】
HDD180は、ディスク型記録媒体にデータを記憶させる不揮発性の記憶部(請求項における不揮発性記憶手段)を構成しており、ランダムアクセス可能な大容量の記憶装置である。なお、ここでは、複数のHDD180-1〜180-2が情報処理装置100に接続される。
【0079】
また、このHDD180は、情報処理装置100に着脱に構成されて接続されている。また、ここでは、データを記憶する通常のHDD180が接続されているが、後述するバックアップ処理、バックアップ復元処理(以下、単に復元処理)の際には、退避用不揮発性記憶手段としての退避用HDDが接続される。
【0080】
この図1に示した具体例では、情報処理装置100の第1スロットにHDDコントローラ170-1とHDD180-1が接続されており、第2スロットにHDDコントローラ170-2とHDD180-2が接続されており、2組のHDDが接続された状態を例示している。
【0081】
〔情報処理装置100の動作(1)〕
以下、図2のフローチャート、図3以降の説明図を参照して、本実施形態の情報処理装置100のバックアップ処理の動作を説明する。
【0082】
まず、バックアップ処理を実行する権限を有する利用者が、操作表示部103からバックアップ処理実行の指示を入力する。なお、この状態でのHDD180の接続状態は、図3(a)のようになっている。
【0083】
そして、操作表示部103からの指示はCPU101に伝達され、この指示を受けたCPU101は情報処理装置100をバックアップ処理実行モードに切り替える(図2中のステップS201,S211)。
【0084】
ここで、CPU101は、操作表示部103にHDD180の交換を促すメッセージを表示する(図2中のステップS212)。ここでは、たとえば、図4(a)のようなメッセージを表示し、図3(a)のような状態から、図3(b)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されているデータ用のHDD180-1を取り外し、代わりに、退避用のHDD180’-1に交換させる。
【0085】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図3(b)のようにして第1スロットに退避用のHDD180’-1が接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS213)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0086】
ここで、この図3(b)のようにして第1スロットに退避用のHDD180’-1が接続されたことを、HDD180’-1のIDなどから検知した場合(図2中のステップS213でYES)、CPU101は、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータを読み出して、第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1にバックアップデータとしてコピーすることで、バックアップ処理を実行する(図2中のステップS214)。
【0087】
ここで、CPU101は、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータをすべて第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1にバックアップデータとしてコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについてバックアップ処理を実行したかを確認する(図2中のステップS215)。
【0088】
この時点では、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータのバックアップ処理が完了していないため、CPU101は、操作表示部103に図4(b)のようなメッセージを表示し、図3(b)のような状態から、図3(c)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1を取り外してデータ用のHDD180-1に交換させると共に第2スロットに接続されているデータ用のHDD180-2を取り外し、退避用のHDD180’-2に交換させる(図2中のステップS212)。
【0089】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図3(c)のようにして各HDDが接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS213)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0090】
ここで、この図3(c)のようにして第1スロットにデータ用のHDD180-1が接続され、第2スロットに退避用のHDD180’-2が接続されたことを、HDD180のIDなどから検知した場合(図2中のステップS213でYES)、CPU101は、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータを読み出して、第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2にバックアップデータとしてコピーすることで、バックアップ処理を実行する(図2中のステップS214)。
【0091】
ここで、CPU101は、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータをすべて第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2にバックアップデータとしてコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについてバックアップ処理を実行したかを確認する(図2中のステップS215)。
【0092】
この時点では、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータのバックアップ処理と、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータのバックアップ処理と、が完了しているため、CPU101は、操作表示部103に図4(c)のようなメッセージを表示し、図3(c)のような状態から、図3(d)のような状態、すなわち、第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2を取り外してデータ用のHDD180-2に交換させて、図3(a)と同じ当初の状態に戻させる(図2中のステップS217)。
【0093】
そして、この後に、CPU101は、動作モードをバックアップ処理実行モードから通常動作モードに切り替え、情報処理装置100を通常の動作に戻す(図2中のステップS202)。
【0094】
以上のように、バックアップ処理実行モード時に、情報処理装置100でそれまでデータ保存に使用していた複数のHDD180のいずれかが取り外され、退避用のHDD180’が接続されることで、該退避用のHDD180’の交換を検知したCPU101が、該情報処理装置に接続されているデータ用のHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用のHDD180’に記憶させる。そして、この動作を交互に繰り返す。
【0095】
したがって、この情報処理装置100では、退避用のHDD180’のために、設置スペース(スロット)、インタフェース、コントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、退避用専用に余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0096】
なお、以上のバックアップ処理実行モード中に、情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0097】
また、以上のバックアップ処理実行モード中に、該情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0098】
なお、以上の場合に、通常時に第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2、を異なるスロットに装着しないよう、各HDDと情報処理装置100のスロット付近に色分け表示や文字表示をすることが望ましい。
【0099】
図5は、文字やマークによる表示をした様子であり、情報処理装置100の各スロット付近に装着されるHDDの表示100m-1、100m-2が付され、HDD180-1には文字表示180m-1、HDD180-2には文字表示180m-2が付されている。
【0100】
また、以上の場合に、通常時に第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2、を異なるスロットに装着しないよう、各HDDと情報処理装置100のスロットとで、コネクタ形状やスロット形状、凹凸などを設けることも望ましい。
【0101】
図6に示す例では、情報処理装置100内のスロットの内部を外から見た外観図であり、内部に各スロット毎に異なる突起100p-1と100p-2とが設けてある。そして、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1には、第1スロットの突起100p-1に対応した凹部(くぼみ)が設けられ、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2には、第2スロットの突起100p-2に対応した凹部(くぼみ)が設けられているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0102】
図7に示す例では、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1と、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2とで、異なる形状で構成されているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0103】
図8に示す例では、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1と、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2とで、異なる形状で構成されているものとする。更に、内部に各スロット毎に異なる突起100p-1と100p-2とが設けてある。そして、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1には、第1スロットの突起100p-1に対応した凹部(くぼみ)が設けられ、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2には、第2スロットの突起100p-2に対応した凹部(くぼみ)が設けられているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0104】
また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
〔情報処理装置100の動作(2)〕
以下、図2のフローチャート、図9以降の説明図を参照して、本実施形態の情報処理装置100の復元処理の動作を説明する。
【0105】
まず、復元処理を実行する権限を有する利用者が、操作表示部103から復元処理実行の指示を入力する。なお、この状態でのHDD180の接続状態は、図9(a)のようになっている。
【0106】
そして、操作表示部103からの指示はCPU101に伝達され、この指示を受けたCPU101は情報処理装置100を復元処理実行モードに切り替える(図2中のステップS201,S221)。
【0107】
ここで、CPU101は、操作表示部103にHDD180の交換を促すメッセージを表示する(図2中のステップS222)。ここでは、たとえば、図10(a)のようなメッセージを表示し、図9(a)のような状態から、図9(b)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されているデータ用のHDD180-1を取り外し、代わりに、記録済み退避用HDD180’-1に交換させる。
【0108】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図9(b)のようにして第1スロットに記録済み退避用HDD180’-1が接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS223)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0109】
ここで、この図9(b)のようにして第1スロットに記録済み退避用HDD180’-1が接続されたことを、HDD180’-1のIDなどから検知した場合(図2中のステップS223でYES)、CPU101は、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1に保存されているバックアップデータを読み出して、第2スロットのHDD180-2にコピーすることで、復元処理を実行する(図2中のステップS224)。
【0110】
ここで、CPU101は、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1に保存されているデータをすべて第2スロットのHDD180-2にコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てに対して復元処理を実行したかを確認する(図2中のステップS225)。
【0111】
この時点では、記録済み待避用HDD180’-2に保存されているデータの復元処理が完了していないため、CPU101は、操作表示部103に図10(b)のようなメッセージを表示し、
図9(b)のような状態から、図9(c)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1を取り外してデータ用のHDD180-1に交換させると共に、第2スロットに接続されているデータ用のHDD180-2を取り外し、記録済み退避用HDD180’-2に交換させる(図2中のステップS222)。
【0112】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図9(c)のようにして各HDDが接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS223)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0113】
ここで、この図9(c)のようにして第1スロットにデータ用のHDD180-1が接続され、第2スロットに記録済み退避用HDD180’-2が接続されたことを、HDD180のIDなどから検知した場合(図2中のステップS223でYES)、CPU101は、第2スロットに接続されている記録済み退避用のHDD180’-2に保存されているデータを読み出して、第1スロットのHDD180-1にコピーすることで、復元処理を実行する(図2中のステップS224)。
【0114】
ここで、CPU101は、第2スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-2に保存されているデータをすべて第1スロットのHDD180-1にコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについて復元処理を実行したかを確認する(図2中のステップS225)。
【0115】
この時点では、第1スロットの復元処理と第2スロットの復元処理とが完了しているため、CPU101は、操作表示部103に図10(c)のようなメッセージを表示し、図9(c)のような状態から、図9(d)のような状態、すなわち、第2スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-2を取り外してデータ用のHDD180-2に交換させて、図9(a)と同じ当初の状態に戻させる(図2中のステップS227)。
【0116】
そして、この後に、CPU101は、動作モードを復元処理実行モードから通常動作モードに切り替え、情報処理装置100を通常の動作に戻す(図2中のステップS202)。
【0117】
以上のように、復元処理実行モード時に、情報処理装置100でそれまでデータ保存に使用していた複数のHDD180のいずれかが取り外され、記録済み退避用HDD180’が接続されることで、該退避用のHDD180’の交換を検知したCPU101が、該情報処理装置に接続されている記録済み待避用HDD180’に記憶されたデータをデータ用のHDD180に記憶させる。そして、この動作を交互に繰り返す。
【0118】
したがって、この情報処理装置100では、退避用のHDD180’のために、設置スペース(スロット)、インタフェース、コントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、退避用専用に余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0119】
なお、以上の復元処理実行モード中に、情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0120】
また、以上の復元処理実行モード中に、該情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中の復元処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての復元処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0121】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時と同様にして、復元処理を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0122】
〔情報処理装置100の構成(2)〕
ここで、第二実施形態の情報処理装置100の構成を、図11(ブロック図)に基づいて詳細に説明する。
【0123】
なお、この実施形態の情報処理装置100としては、各種の情報処理装置に適用が可能であるが、ここでは、ネットワークに接続された、スキャナ,複写機,プリンタ,ファクシミリ装置の機能を備えた複合機(MFP)を具体例にして説明を続ける。
【0124】
また、情報処理装置100として既知であって、本実施形態の特徴的な動作や制御に直接に関係しない一般的な部分についての説明は省略してある。さらに、この図11では、図1で示した部分と同一物には同一番号を付すことで、重複した説明を省略する。
【0125】
HDDコントローラ170(170-1〜170-4)は、以下のHDD180のライト(書き込み)/リード(読み出し)を制御する制御手段であり、CPU101と共に記憶制御手段を構成している。
【0126】
HDD180(180-1〜180-4)は、ディスク型記録媒体にデータを記憶させる不揮発性の記憶部(請求項における不揮発性記憶手段)を構成しており、ランダムアクセス可能な大容量の記憶装置である。なお、ここでは、複数のHDD180-1〜180-4の4組が情報処理装置100に接続される。
【0127】
また、このHDD180は、情報処理装置100に着脱に構成されて接続されている。また、ここでは、データを記憶する通常のHDD180が接続されているが、後述するバックアップ処理、バックアップ復元処理(以下、単に復元処理)の際には、退避用不揮発性記憶手段としての退避用HDDが接続される。
【0128】
この図11に示した具体例では、情報処理装置100の第1スロットにHDDコントローラ170-1とHDD180-1が接続されており、第2スロットにHDDコントローラ170-2とHDD180-2が接続されており、第3スロットにHDDコントローラ170-3とHDD180-3が接続されており、第4スロットにHDDコントローラ170-4とHDD180-4が接続されており、合計で4組のHDDが接続された状態を例示している。
【0129】
なお、必要に応じて、バス102とHDDコントローラ170との間に、バスコントローラを配置してもよい。
〔情報処理装置100の動作(3)〕
基本的には、図2のフローチャートに従ってバックアップ処理を実行する。
【0130】
ここで、バックアップ処理の際に、まず、図11に示すように、複数組みで並行してバックアップ処理を実行する。そして、図11のように、複数組みで並行してバックアップ処理を実行した後に、図12に示すように、残りのHDD180についても複数組みで並行してバックアップ処理を実行する。
【0131】
すなわち、当初は複数2n個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数2n個のHDD180のうちの複数n個のいずれかが複数n個の待避用HDD180’に交換されて、複数n(n=2n−n)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数n個の、該情報処理装置100に接続されているHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用HDD180’に並行して記憶させる。
【0132】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0133】
さらに、この情報処理装置100では、複数n個のHDD180から退避用HDD180に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0134】
なお、以上は4組のHDDについて、2組ずつバックアップ処理を実行する例であったが、6,8,…など他の数値であってもよい。
また、複数のHDDが奇数個である場合は、以下のようにする。すなわち、当初は複数a個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数a個のHDD180のうちの複数b個のいずれかが複数b個の待避用HDD180’に交換されて、複数c(c=a−b)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置100に接続されているHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用HDD180’に並行して記憶させる。
【0135】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0136】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のHDD180から退避用HDD180に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0137】
なお、以上のバックアップ処理実行モード中に、情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0138】
また、以上のバックアップ処理実行モード中に、該情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0139】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0140】
〔情報処理装置100の動作(4)〕
基本的には、図2のフローチャートに従って復元処理を実行する。
この復元処理の際も、まず、図13に示すように、複数組みで並行して復元処理を実行する。そして、図13のように、複数組みで並行して復元処理を実行した後に、図14に示すように、残りのHDD180についても複数組みで並行して復元処理を実行する。
【0141】
すなわち、当初は複数2n個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数2n個のHDD180のうちの複数n個のいずれかが複数n個のバックアップデータ記憶済みの待避用HDD180’に交換されて、複数n(n=2n−n)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数n個で並行して、待避用HDD180’に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置100に接続されているHDD180に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0142】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0143】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用HDD180からHDD180に並行して復元処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0144】
また、複数のHDDが奇数個である場合は、以下のようにする。すなわち、当初は複数a個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数a個のHDD180のうちの複数b個のいずれかが複数b個のバックアップデータ記憶済みの待避用HDD180’に交換されて、複数c(c=a−b)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、待避用HDD180’に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置100に接続されているHDD180に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0145】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0146】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用HDD180からHDD180に並行して復元処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0147】
なお、以上の復元処理実行モード中に、情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0148】
また、以上の復元処理実行モード中に、該情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中の復元処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての復元処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0149】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時と同様にして、復元処理を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0150】
〔情報処理装置100の動作(5)〕
以上の情報処理装置100の動作(1)〜(4)においては、操作表示部103に対して利用者からバックアップ処理や復元処理の指示が発生した場合に、CPU101が動作モードを切り替えていた。
【0151】
これに対し、各スロットへの待避用HDD180’の接続を検知したCPU101は、バックアップ処理を開始しても良い。同様にして、各スロットへの記録済み待避用HDD180’の接続を検知したCPU101は、復元処理を開始しても良い。
【0152】
〔情報処理装置100のその他の構成〕
以上の実施形態では、不揮発性記憶手段の具体例として、HDDを用いて説明してきた。しかし、データ用と待避用の不揮発性記憶手段はこれに限定されず、フラッシュメモリであってもよい。
【符号の説明】
【0153】
100 情報処理装置
103 操作表示部
105 ROM
107 RAM
110 画像入力部
120 画像処理部
130 画像出力部
170 HDDコントローラ
180 HDD
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを保存するために着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段を備えた情報処理装置におけるバックアップ処理の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の情報処理装置では、大容量の不揮発性記憶手段として、一般的にはハードディスクドライブを使用している。
そして、この種の情報処理装置では、ハードディスクドライブの障害発生によるデータ消失を防止するため、定期的にバックアップとしてデータを他の不揮発性記憶手段(待避用不揮発性記憶手段)に待避させるようにしている。
【0003】
これにより、万が一、障害が発生した場合には、待避用不揮発性記憶手段からデータを書き戻すことで、情報処理装置の動作を保証するようにしている。
なお、この種のバックアップ処理では、ジョブあるいはファイル毎のバックアップと、ハードディスクドライブ毎全体のバックアップとしてのフルバックアップとの2種類のバックアップが存在している。
【0004】
ここで、ジョブあるいはファイル毎のバックアップはネットワーク経由で待避用不揮発性記憶手段にバックアップすることが可能である。
しかし、ハードディスクドライブ毎を単位とするフルバックアップの場合には複写するデータが膨大になるため、同じ装置内で隣接するインタフェースにバックアップ元のハードディスクドライブとバックアップ先の待避用不揮発性記憶手段とを接続してバックアップ処理を実行することが望ましい。
【0005】
また、カラー画像処理装置などの場合には、記録色(たとえば、YMCKあるいは、RGB)毎にハードディスクドライブを備えているため、全てのハードディスクドライブでバックアップ処理を実行するとなると、台数分の処理時間がかかるという問題も生じる。
【0006】
なお、この種のバックアップ処理については、以下の特許文献1に効率的なバックアップ処理についての提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−278706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の特許文献1では、装置に必要とされるハードディスクドライブに加え、バックアップ用のハードディスクドライブを加えて、装置内に予め搭載しておく。
これにより、装置内部で、データ用のハードディスクドライブからバックアップ用のハードディスクドライブへのバックアップを、効率的に実行することが可能になる。
【0009】
ただし、この特許文献1のバックアップシステムでは、このバックアップ用のハードディスクドライブを予め備えて構成しておく必要がある。このため、ハードディスクドライブの設置スペース(スロット)、インタフェース、ハードディスクコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、データ用のハードディスクドライブだけの通常のシステムよりもコスト,スペース,消費電力などが余分にかかってしまう問題がある。
【0010】
なお、この問題は、ハードディスクドライブを用いた場合だけではなく、各種の不揮発性記憶手段においてバックアップ処理を実行する場合に、同様に発生するものである。
本発明は以上の問題点を解決するものであり、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行できる情報処理装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決する本願発明は、以下に述べる通りである。
(1)請求項1記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0012】
(2)請求項2記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0013】
(3)請求項3記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置である。
【0014】
(4)請求項4記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置である。
【0015】
(5)請求項5記載の発明は、各種表示を行う表示手段を備え、前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の前記不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0016】
(6)請求項6記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0017】
(7)請求項7記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記バックアップ処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0018】
(8)請求項8記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、バックアップデータを前記不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0019】
(9)請求項9記載の発明は、データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、前記記憶制御手段は、前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする情報処理装置である。
【0020】
(10)請求項10記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置である。
【0021】
(11)請求項11記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置である。
【0022】
(12)請求項12記載の発明は、各種表示を行う表示手段を備え、前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して前記待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項8−11のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0023】
(13)請求項13記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0024】
(14)請求項14記載の発明は、情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、前記復元処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0025】
(15)請求項15記載の発明は、前記記憶制御手段は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を前記表示手段に表示する、ことを特徴とする請求項1−14のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0026】
(16)請求項16記載の発明は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、前記情報処理装置上に表示されている、ことを特徴とする請求項1−15のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【発明の効果】
【0027】
以上の発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)請求項1記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、バックアップ処理実行時には、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0028】
すなわち、バックアップ処理実行モード時に、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0029】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0030】
(2)請求項2記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0031】
すなわち、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、自動的にバックアップ処理を開始し、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させる。
【0032】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0033】
(3)請求項3記載の情報処理装置の発明では、上記(1)または(2)において、当初は複数a個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数a個の不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数c(c=a−b)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる。
【0034】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0035】
さらに、この情報処理装置では、複数d個の不揮発性記憶手段から退避用不揮発性記憶手段に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0036】
(4)請求項4記載の情報処理装置の発明では、上記(1)または(2)において、当初は複数2n個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数2n個の不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数n(n=2n−n)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数n個の、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる。
【0037】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存する不揮発性記憶手段のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0038】
さらに、この情報処理装置では、複数n個の不揮発性記憶手段から退避用不揮発性記憶手段に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0039】
(5)請求項5記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(4)において、各種表示を行う表示手段を備えており、記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、不揮発性記憶手段または待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを表示手段に表示する。
【0040】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、すべての不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行することが可能になる。
【0041】
(6)請求項6記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(5)において、バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう、制御部が各部を制御する。
【0042】
これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としての一部の動作も不揮発性記憶手段を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置の動作との両立が実現可能になる。
【0043】
(7)請求項7記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(5)において、バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、制御部が、該情報処理装置の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しない。
【0044】
これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0045】
(8)請求項8記載の情報処理装置の発明では、データを保存するために複数の不揮発性記憶手段が情報処理装置に着脱可能に接続されている場合に、記憶制御手段は、バックアップデータを不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0046】
すなわち、復元処理モード時に、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、バックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0047】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0048】
(9)請求項9記載の情報処理装置の発明では、記憶制御手段は、複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0049】
すなわち、情報処理装置でそれまでデータ保存に使用していた複数の不揮発性記憶手段のいずれかが取り外され、バックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段が接続されることで、該不揮発性記憶手段の交換を検知した記憶制御手段が、自動的に、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0050】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0051】
(10)請求項10記載の情報処理装置の発明では、上記(8)または(9)において、当初は複数a個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数a個の不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個のバックアップデータ記憶済みの待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数c(c=a−b)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0052】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存する不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0053】
さらに、この情報処理装置では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段から不揮発性記憶手段に並行して復元処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0054】
(11)請求項11記載の情報処理装置の発明では、上記(8)または(9)において、当初は複数2n個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されており、この複数2n個の不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個のバックアップデータ記憶済みの待避用不揮発性記憶手段に交換されて、複数n(n=2n−n)個の不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、記憶制御手段は、複数n個で並行して、待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0055】
したがって、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存する不揮発性記憶手段の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0056】
さらに、この情報処理装置では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用不揮発性記憶手段から不揮発性記憶手段に並行して復元処理を実行することができ、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0057】
(12)請求項12記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(11)において、各種表示を行う表示手段を備え、記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている不揮発性記憶手段に対して待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、不揮発性記憶手段または待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを表示手段に表示する。
【0058】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、すべての不揮発性記憶手段の復元処理を実行することが可能になる。
【0059】
(13)請求項13記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(12)において、復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう、制御部が各部を制御する。
【0060】
これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としての一部の動作も不揮発性記憶手段を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置の動作との両立が実現可能になる。
【0061】
(14)請求項14記載の情報処理装置の発明では、上記(8)−(12)において、復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、制御部が、該情報処理装置の実行中の復元処理以外の動作を許可しない。
【0062】
これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0063】
(15)請求項15記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(14)において、記憶制御手段は、不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を表示手段に表示する。
【0064】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、確実に、バックアップ処理と復元処理とを実行することが可能になる。
【0065】
(16)請求項16記載の情報処理装置の発明では、上記(1)−(15)において、不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、情報処理装置上に表示されている。
【0066】
これにより、この情報処理装置では、退避用不揮発性記憶手段の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用不揮発性記憶手段のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなく、確実に、バックアップ処理と復元処理とを実行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施形態の概略構成を示す構成図である
【図2】本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図8】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図10】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図11】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図12】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図13】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【図14】本発明の実施形態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、図面を参照して本発明の情報処理装置を実施するための形態(実施形態)を詳細に説明する。
〔情報処理装置100の構成(1)〕
ここで、第一実施形態の情報処理装置100の構成を、図1(ブロック図)に基づいて詳細に説明する。
【0069】
なお、この実施形態の情報処理装置100としては、各種の情報処理装置に適用が可能であるが、ここでは、ネットワークに接続された、スキャナ,複写機,プリンタ,ファクシミリ装置の機能を備えた複合機(MFP)を具体例にして説明を続ける。
【0070】
また、情報処理装置100として既知であって、本実施形態の特徴的な動作や制御に直接に関係しない一般的な部分についての説明は省略してある。
本実施形態の情報処理装置100は、各部を制御する制御部としてのCPU(Central Processing Unit)101、システムバス102、操作表示部103、ROM(Read Only Memory)105、RAM(Random Access Memory)107、画像入力部110、画像処理部120、画像出力部130、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ170(170-1〜170-n)、HDD180(180-1〜180-n)、を備えて構成される。ここで、情報処理装置100を構成する各部はシステムバス102を介して相互に接続されている。
【0071】
CPU101は、インストールされているOS(Operating System)またはファームウェア等に基づいて、情報処理装置100の制御プログラムに従って、情報処理装置100を構成する各部を制御して、各種の演算処理を行うことによって、情報処理装置を統括的に制御する。
【0072】
操作表示部103にはCPU101からの指示による各種メッセージ表示がなされ、また、利用者からの操作がCPU101に伝達される。
ROM105は、BIOS(Basic Input Output System)や各種プログラムを記憶する読み出し専用のメモリである。ここで、BIOSは、CPU101の基本動作を制御するためのプログラム(ファームウェア)である。また、BIOSは、CPU101に起動イベントが発生したときに、最初に実行され、各コンポーネントを初期化するためのPOST(Power On Self Test)処理を実行するものである。
【0073】
RAM107は、CPU101の作業用領域(メインメモリ)として使用される揮発性のメモリである。例えばHDD180等に記憶されたOSや制御プログラム、処理データ等を一時的に記憶するメモリである。
【0074】
画像入力部110は、原稿から画像を読み取って画像データを入力するスキャナなどの画像入力手段である。原稿から画像を読み取って画像データを取得する画像入力部110は、走査光源部、走査ミラー部、結像レンズ、CCDイメージセンサから構成される。なお、情報処理装置100が映像録画装置などの場合には、画像入力部110としては、映像入力端子、チューナ、DVDプレーヤなどが該当する。
【0075】
画像処理部120としては、情報処理装置100において処理すべきデータ(画像データあるいは映像データ)を必要に応じて画像処理する。なお、この際に、処理前あるいは処理中あるいは処理後の画像データを、画像出力までの間にスプールデータとしてHDD180に記憶させる。
【0076】
画像出力部130としては、情報処理装置100が上述した複合機である場合には、記録材上にトナー像を形成するプリンタとして構成することが可能である。なお、情報処理装置100が映像録画装置などの場合には、画像出力部130としては、映像出力端子、映像表示装置(ディスプレイ)などが該当する。
【0077】
HDDコントローラ170は、以下のHDD180のライト(書き込み)/リード(読み出し)を制御する記憶制御手段であり、CPU101と共に記憶制御手段を構成している。
【0078】
HDD180は、ディスク型記録媒体にデータを記憶させる不揮発性の記憶部(請求項における不揮発性記憶手段)を構成しており、ランダムアクセス可能な大容量の記憶装置である。なお、ここでは、複数のHDD180-1〜180-2が情報処理装置100に接続される。
【0079】
また、このHDD180は、情報処理装置100に着脱に構成されて接続されている。また、ここでは、データを記憶する通常のHDD180が接続されているが、後述するバックアップ処理、バックアップ復元処理(以下、単に復元処理)の際には、退避用不揮発性記憶手段としての退避用HDDが接続される。
【0080】
この図1に示した具体例では、情報処理装置100の第1スロットにHDDコントローラ170-1とHDD180-1が接続されており、第2スロットにHDDコントローラ170-2とHDD180-2が接続されており、2組のHDDが接続された状態を例示している。
【0081】
〔情報処理装置100の動作(1)〕
以下、図2のフローチャート、図3以降の説明図を参照して、本実施形態の情報処理装置100のバックアップ処理の動作を説明する。
【0082】
まず、バックアップ処理を実行する権限を有する利用者が、操作表示部103からバックアップ処理実行の指示を入力する。なお、この状態でのHDD180の接続状態は、図3(a)のようになっている。
【0083】
そして、操作表示部103からの指示はCPU101に伝達され、この指示を受けたCPU101は情報処理装置100をバックアップ処理実行モードに切り替える(図2中のステップS201,S211)。
【0084】
ここで、CPU101は、操作表示部103にHDD180の交換を促すメッセージを表示する(図2中のステップS212)。ここでは、たとえば、図4(a)のようなメッセージを表示し、図3(a)のような状態から、図3(b)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されているデータ用のHDD180-1を取り外し、代わりに、退避用のHDD180’-1に交換させる。
【0085】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図3(b)のようにして第1スロットに退避用のHDD180’-1が接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS213)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0086】
ここで、この図3(b)のようにして第1スロットに退避用のHDD180’-1が接続されたことを、HDD180’-1のIDなどから検知した場合(図2中のステップS213でYES)、CPU101は、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータを読み出して、第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1にバックアップデータとしてコピーすることで、バックアップ処理を実行する(図2中のステップS214)。
【0087】
ここで、CPU101は、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータをすべて第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1にバックアップデータとしてコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについてバックアップ処理を実行したかを確認する(図2中のステップS215)。
【0088】
この時点では、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータのバックアップ処理が完了していないため、CPU101は、操作表示部103に図4(b)のようなメッセージを表示し、図3(b)のような状態から、図3(c)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されている退避用のHDD180’-1を取り外してデータ用のHDD180-1に交換させると共に第2スロットに接続されているデータ用のHDD180-2を取り外し、退避用のHDD180’-2に交換させる(図2中のステップS212)。
【0089】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図3(c)のようにして各HDDが接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS213)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0090】
ここで、この図3(c)のようにして第1スロットにデータ用のHDD180-1が接続され、第2スロットに退避用のHDD180’-2が接続されたことを、HDD180のIDなどから検知した場合(図2中のステップS213でYES)、CPU101は、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータを読み出して、第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2にバックアップデータとしてコピーすることで、バックアップ処理を実行する(図2中のステップS214)。
【0091】
ここで、CPU101は、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータをすべて第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2にバックアップデータとしてコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについてバックアップ処理を実行したかを確認する(図2中のステップS215)。
【0092】
この時点では、第1スロットのHDD180-1に保存されているデータのバックアップ処理と、第2スロットのHDD180-2に保存されているデータのバックアップ処理と、が完了しているため、CPU101は、操作表示部103に図4(c)のようなメッセージを表示し、図3(c)のような状態から、図3(d)のような状態、すなわち、第2スロットに接続されている退避用のHDD180’-2を取り外してデータ用のHDD180-2に交換させて、図3(a)と同じ当初の状態に戻させる(図2中のステップS217)。
【0093】
そして、この後に、CPU101は、動作モードをバックアップ処理実行モードから通常動作モードに切り替え、情報処理装置100を通常の動作に戻す(図2中のステップS202)。
【0094】
以上のように、バックアップ処理実行モード時に、情報処理装置100でそれまでデータ保存に使用していた複数のHDD180のいずれかが取り外され、退避用のHDD180’が接続されることで、該退避用のHDD180’の交換を検知したCPU101が、該情報処理装置に接続されているデータ用のHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用のHDD180’に記憶させる。そして、この動作を交互に繰り返す。
【0095】
したがって、この情報処理装置100では、退避用のHDD180’のために、設置スペース(スロット)、インタフェース、コントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、退避用専用に余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0096】
なお、以上のバックアップ処理実行モード中に、情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0097】
また、以上のバックアップ処理実行モード中に、該情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0098】
なお、以上の場合に、通常時に第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2、を異なるスロットに装着しないよう、各HDDと情報処理装置100のスロット付近に色分け表示や文字表示をすることが望ましい。
【0099】
図5は、文字やマークによる表示をした様子であり、情報処理装置100の各スロット付近に装着されるHDDの表示100m-1、100m-2が付され、HDD180-1には文字表示180m-1、HDD180-2には文字表示180m-2が付されている。
【0100】
また、以上の場合に、通常時に第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2、を異なるスロットに装着しないよう、各HDDと情報処理装置100のスロットとで、コネクタ形状やスロット形状、凹凸などを設けることも望ましい。
【0101】
図6に示す例では、情報処理装置100内のスロットの内部を外から見た外観図であり、内部に各スロット毎に異なる突起100p-1と100p-2とが設けてある。そして、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1には、第1スロットの突起100p-1に対応した凹部(くぼみ)が設けられ、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2には、第2スロットの突起100p-2に対応した凹部(くぼみ)が設けられているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0102】
図7に示す例では、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1と、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2とで、異なる形状で構成されているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0103】
図8に示す例では、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1と、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2とで、異なる形状で構成されているものとする。更に、内部に各スロット毎に異なる突起100p-1と100p-2とが設けてある。そして、第1スロットに接続されているHDD180-1とバックアップ処理時に第1スロットに装着されるHDD180’-1には、第1スロットの突起100p-1に対応した凹部(くぼみ)が設けられ、通常時に第2スロットに接続されているHDD180-2とバックアップ処理時に第2スロットに装着されるHDD180’-2には、第2スロットの突起100p-2に対応した凹部(くぼみ)が設けられているものとする。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は不可能になる。
【0104】
また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
〔情報処理装置100の動作(2)〕
以下、図2のフローチャート、図9以降の説明図を参照して、本実施形態の情報処理装置100の復元処理の動作を説明する。
【0105】
まず、復元処理を実行する権限を有する利用者が、操作表示部103から復元処理実行の指示を入力する。なお、この状態でのHDD180の接続状態は、図9(a)のようになっている。
【0106】
そして、操作表示部103からの指示はCPU101に伝達され、この指示を受けたCPU101は情報処理装置100を復元処理実行モードに切り替える(図2中のステップS201,S221)。
【0107】
ここで、CPU101は、操作表示部103にHDD180の交換を促すメッセージを表示する(図2中のステップS222)。ここでは、たとえば、図10(a)のようなメッセージを表示し、図9(a)のような状態から、図9(b)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されているデータ用のHDD180-1を取り外し、代わりに、記録済み退避用HDD180’-1に交換させる。
【0108】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図9(b)のようにして第1スロットに記録済み退避用HDD180’-1が接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS223)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0109】
ここで、この図9(b)のようにして第1スロットに記録済み退避用HDD180’-1が接続されたことを、HDD180’-1のIDなどから検知した場合(図2中のステップS223でYES)、CPU101は、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1に保存されているバックアップデータを読み出して、第2スロットのHDD180-2にコピーすることで、復元処理を実行する(図2中のステップS224)。
【0110】
ここで、CPU101は、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1に保存されているデータをすべて第2スロットのHDD180-2にコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てに対して復元処理を実行したかを確認する(図2中のステップS225)。
【0111】
この時点では、記録済み待避用HDD180’-2に保存されているデータの復元処理が完了していないため、CPU101は、操作表示部103に図10(b)のようなメッセージを表示し、
図9(b)のような状態から、図9(c)のような状態、すなわち、第1スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-1を取り外してデータ用のHDD180-1に交換させると共に、第2スロットに接続されているデータ用のHDD180-2を取り外し、記録済み退避用HDD180’-2に交換させる(図2中のステップS222)。
【0112】
ここで、CPU101はHDDのIDなどを確認し、この図9(c)のようにして各HDDが接続されるまでメッセージを操作表示部103に表示し続ける(図2中のステップS223)。なお、交換すべきHDDのスロット近傍で、LEDなどのパイロットランプを点灯させてもよい。
【0113】
ここで、この図9(c)のようにして第1スロットにデータ用のHDD180-1が接続され、第2スロットに記録済み退避用HDD180’-2が接続されたことを、HDD180のIDなどから検知した場合(図2中のステップS223でYES)、CPU101は、第2スロットに接続されている記録済み退避用のHDD180’-2に保存されているデータを読み出して、第1スロットのHDD180-1にコピーすることで、復元処理を実行する(図2中のステップS224)。
【0114】
ここで、CPU101は、第2スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-2に保存されているデータをすべて第1スロットのHDD180-1にコピーし終わった時点で、HDD180のIDを確認することで、情報処理装置100に当初から接続されている各HDD180の全てについて復元処理を実行したかを確認する(図2中のステップS225)。
【0115】
この時点では、第1スロットの復元処理と第2スロットの復元処理とが完了しているため、CPU101は、操作表示部103に図10(c)のようなメッセージを表示し、図9(c)のような状態から、図9(d)のような状態、すなわち、第2スロットに接続されている記録済み退避用HDD180’-2を取り外してデータ用のHDD180-2に交換させて、図9(a)と同じ当初の状態に戻させる(図2中のステップS227)。
【0116】
そして、この後に、CPU101は、動作モードを復元処理実行モードから通常動作モードに切り替え、情報処理装置100を通常の動作に戻す(図2中のステップS202)。
【0117】
以上のように、復元処理実行モード時に、情報処理装置100でそれまでデータ保存に使用していた複数のHDD180のいずれかが取り外され、記録済み退避用HDD180’が接続されることで、該退避用のHDD180’の交換を検知したCPU101が、該情報処理装置に接続されている記録済み待避用HDD180’に記憶されたデータをデータ用のHDD180に記憶させる。そして、この動作を交互に繰り返す。
【0118】
したがって、この情報処理装置100では、退避用のHDD180’のために、設置スペース(スロット)、インタフェース、コントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、退避用専用に余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0119】
なお、以上の復元処理実行モード中に、情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0120】
また、以上の復元処理実行モード中に、該情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中の復元処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての復元処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0121】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時と同様にして、復元処理を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0122】
〔情報処理装置100の構成(2)〕
ここで、第二実施形態の情報処理装置100の構成を、図11(ブロック図)に基づいて詳細に説明する。
【0123】
なお、この実施形態の情報処理装置100としては、各種の情報処理装置に適用が可能であるが、ここでは、ネットワークに接続された、スキャナ,複写機,プリンタ,ファクシミリ装置の機能を備えた複合機(MFP)を具体例にして説明を続ける。
【0124】
また、情報処理装置100として既知であって、本実施形態の特徴的な動作や制御に直接に関係しない一般的な部分についての説明は省略してある。さらに、この図11では、図1で示した部分と同一物には同一番号を付すことで、重複した説明を省略する。
【0125】
HDDコントローラ170(170-1〜170-4)は、以下のHDD180のライト(書き込み)/リード(読み出し)を制御する制御手段であり、CPU101と共に記憶制御手段を構成している。
【0126】
HDD180(180-1〜180-4)は、ディスク型記録媒体にデータを記憶させる不揮発性の記憶部(請求項における不揮発性記憶手段)を構成しており、ランダムアクセス可能な大容量の記憶装置である。なお、ここでは、複数のHDD180-1〜180-4の4組が情報処理装置100に接続される。
【0127】
また、このHDD180は、情報処理装置100に着脱に構成されて接続されている。また、ここでは、データを記憶する通常のHDD180が接続されているが、後述するバックアップ処理、バックアップ復元処理(以下、単に復元処理)の際には、退避用不揮発性記憶手段としての退避用HDDが接続される。
【0128】
この図11に示した具体例では、情報処理装置100の第1スロットにHDDコントローラ170-1とHDD180-1が接続されており、第2スロットにHDDコントローラ170-2とHDD180-2が接続されており、第3スロットにHDDコントローラ170-3とHDD180-3が接続されており、第4スロットにHDDコントローラ170-4とHDD180-4が接続されており、合計で4組のHDDが接続された状態を例示している。
【0129】
なお、必要に応じて、バス102とHDDコントローラ170との間に、バスコントローラを配置してもよい。
〔情報処理装置100の動作(3)〕
基本的には、図2のフローチャートに従ってバックアップ処理を実行する。
【0130】
ここで、バックアップ処理の際に、まず、図11に示すように、複数組みで並行してバックアップ処理を実行する。そして、図11のように、複数組みで並行してバックアップ処理を実行した後に、図12に示すように、残りのHDD180についても複数組みで並行してバックアップ処理を実行する。
【0131】
すなわち、当初は複数2n個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数2n個のHDD180のうちの複数n個のいずれかが複数n個の待避用HDD180’に交換されて、複数n(n=2n−n)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数n個の、該情報処理装置100に接続されているHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用HDD180’に並行して記憶させる。
【0132】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0133】
さらに、この情報処理装置100では、複数n個のHDD180から退避用HDD180に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0134】
なお、以上は4組のHDDについて、2組ずつバックアップ処理を実行する例であったが、6,8,…など他の数値であってもよい。
また、複数のHDDが奇数個である場合は、以下のようにする。すなわち、当初は複数a個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数a個のHDD180のうちの複数b個のいずれかが複数b個の待避用HDD180’に交換されて、複数c(c=a−b)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置100に接続されているHDD180に記憶されたデータをバックアップデータとして待避用HDD180’に並行して記憶させる。
【0135】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、退避専用の余分な構成を必要とせず、データを保存するHDD180のバックアップを効率的に実行することが可能になる。
【0136】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のHDD180から退避用HDD180に並行してバックアップ処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的なバックアップ処理が可能になる。
【0137】
なお、以上のバックアップ処理実行モード中に、情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良いバックアップ処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0138】
また、以上のバックアップ処理実行モード中に、該情報処理装置100のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中のバックアップ処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中のバックアップ処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としてのバックアップ処理以外の動作は不許可となってバックアップ処理が優先となるため、バックアップ処理を確実に実行することが可能になる。
【0139】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0140】
〔情報処理装置100の動作(4)〕
基本的には、図2のフローチャートに従って復元処理を実行する。
この復元処理の際も、まず、図13に示すように、複数組みで並行して復元処理を実行する。そして、図13のように、複数組みで並行して復元処理を実行した後に、図14に示すように、残りのHDD180についても複数組みで並行して復元処理を実行する。
【0141】
すなわち、当初は複数2n個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数2n個のHDD180のうちの複数n個のいずれかが複数n個のバックアップデータ記憶済みの待避用HDD180’に交換されて、複数n(n=2n−n)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数n個で並行して、待避用HDD180’に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置100に接続されているHDD180に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0142】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0143】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用HDD180からHDD180に並行して復元処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0144】
また、複数のHDDが奇数個である場合は、以下のようにする。すなわち、当初は複数a個のHDD180が情報処理装置100に接続されており、この複数a個のHDD180のうちの複数b個のいずれかが複数b個のバックアップデータ記憶済みの待避用HDD180’に交換されて、複数c(c=a−b)個のHDD180が情報処理装置100に接続されている場合、CPU101は、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、待避用HDD180’に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置100に接続されているHDD180に対して戻すことにより復元処理を実行する。
【0145】
したがって、この情報処理装置100では、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱など、全ての点において、余分に設ける必要がなくなる。この結果、データを保存するHDD180の復元処理を効率的に実行することが可能になる。
【0146】
さらに、この情報処理装置100では、複数d個のバックアップデータ記憶済みの退避用HDD180からHDD180に並行して復元処理を実行することができ、退避用HDD180の設置スペース(スロット)、インタフェース、退避用HDD180のコントローラ、電源容量、信号ケーブル、放熱などを、増設することなく、効率的な復元処理が可能になる。
【0147】
なお、以上の復元処理実行モード中に、情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置100の動作としてHDD180を使用しない動作モードで動作するよう、CPU101が各部を制御する。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての一部の動作もHDD180を使用せずに可能な範囲で実行できるため、効率の良い復元処理と情報処理装置100の動作との両立が実現可能になる。
【0148】
また、以上の復元処理実行モード中に、該情報処理装置100の復元処理以外の動作要求があった場合には、CPU101が、該情報処理装置100の実行中の復元処理以外の動作を許可しないようにしてもよい。これにより、実行中の復元処理が中断されることが無く、また、情報処理装置100としての復元処理以外の動作は不許可となって復元処理が優先となるため、復元処理を確実に実行することが可能になる。
【0149】
そして、図5〜図8で示したスロットとHDDとの装着位置の工夫により、バックアップ処理時と同様にして、復元処理を確実に実行することができる。また、図5−8の何れかを、適宜組み合わせた状態に構成してもよい。これにより、間違ったスロットへのHDD180の装着は更に不可能になる。
【0150】
〔情報処理装置100の動作(5)〕
以上の情報処理装置100の動作(1)〜(4)においては、操作表示部103に対して利用者からバックアップ処理や復元処理の指示が発生した場合に、CPU101が動作モードを切り替えていた。
【0151】
これに対し、各スロットへの待避用HDD180’の接続を検知したCPU101は、バックアップ処理を開始しても良い。同様にして、各スロットへの記録済み待避用HDD180’の接続を検知したCPU101は、復元処理を開始しても良い。
【0152】
〔情報処理装置100のその他の構成〕
以上の実施形態では、不揮発性記憶手段の具体例として、HDDを用いて説明してきた。しかし、データ用と待避用の不揮発性記憶手段はこれに限定されず、フラッシュメモリであってもよい。
【符号の説明】
【0153】
100 情報処理装置
103 操作表示部
105 ROM
107 RAM
110 画像入力部
120 画像処理部
130 画像出力部
170 HDDコントローラ
180 HDD
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
バックアップ処理実行時には、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、
前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、
前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
各種表示を行う表示手段を備え、
前記記憶制御手段は、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の前記不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、
ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記バックアップ処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、
ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
バックアップデータを前記不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、
前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、
前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶制御手段は、
前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記記憶制御手段は、
前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
各種表示を行う表示手段を備え、
前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して前記待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項8−11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、
ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記復元処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、
ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記記憶制御手段は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1−14のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、前記情報処理装置上に表示されている、
ことを特徴とする請求項1−15のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項1】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
バックアップ処理実行時には、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別に用意された、バックアップデータを記憶させる待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合にバックアップ処理を開始し、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、
前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、
前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個の、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に並行して記憶させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
各種表示を行う表示手段を備え、
前記記憶制御手段は、
該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に記憶されたデータをバックアップデータとして前記待避用不揮発性記憶手段に記憶させた後、バックアップ処理が未完了の前記不揮発性記憶手段のバックアップ処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記バックアップ処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、
ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記バックアップ処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、
ことを特徴とする請求項1−5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
バックアップデータを前記不揮発性記憶手段に戻す復元処理の実行時には、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知し、
前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
データを保存するために情報処理装置に対して着脱可能に接続されている複数の不揮発性記憶手段と、
前記不揮発性記憶手段に対してデータの書き込み若しくは読み出しを実行する記憶制御手段と、を備え、
前記記憶制御手段は、
前記複数の不揮発性記憶手段のうちのいずれかが、前記複数の不揮発性記憶手段とは別のバックアップデータを既に記憶している待避用不揮発性記憶手段に交換されたことを検知した場合に復元処理を開始し、
前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶制御手段は、
前記複数a個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数b個のいずれかが複数b個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数c(c=a−b)個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数d(dはbあるいはcのいずれか小さい方)個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記記憶制御手段は、
前記複数2n個の前記不揮発性記憶手段のうちの複数n個のいずれかが複数n個の前記待避用不揮発性記憶手段に交換され、複数n個の前記不揮発性記憶手段が情報処理装置に接続されている場合、複数n個で並行して、前記待避用不揮発性記憶手段に記憶されているバックアップデータを、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して戻すことにより復元処理を実行する、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項12】
各種表示を行う表示手段を備え、
前記記憶制御手段は、該情報処理装置に接続されている前記不揮発性記憶手段に対して前記待避用不揮発性記憶手段から復元処理を実行した後、未完了の復元処理を実行するために、前記不揮発性記憶手段または前記待避用不揮発性記憶手段の交換を促すメッセージを前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項8−11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記復元処理を実行中に該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があった場合には、該情報処理装置の動作として前記不揮発性記憶手段を使用しない動作モードで動作するよう各部を制御する、
ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置の動作を制御する制御手段を備え、
前記復元処理を実行中には、該情報処理装置のバックアップ処理以外の動作要求があっても該情報処理装置の動作を許可しない、
ことを特徴とする請求項8−12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記記憶制御手段は、前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置を前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする請求項1−14のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記不揮発性記憶手段と交換されて情報処理装置に装着される待避用不揮発性記憶手段の装着位置が、前記情報処理装置上に表示されている、
ことを特徴とする請求項1−15のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−224732(P2010−224732A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69594(P2009−69594)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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