説明

情報収集装置

【課題】行動履歴情報を収集するのに適した領域を推定することが可能な情報収集装置を提供する。
【解決手段】対象者が訪れた対象地点Pから対象者の自宅A,B,Cまでの距離に応じて、対象地点Pに対する情報収集の処理を変更可能する。これにより、対象地点Pと自宅A,B,Cまでの距離に応じて対象地点Pの情報を整理することが可能となり、目的に合致した対象地点Pを推定することができる。そのため、対象者の行動履歴情報を収集するのに適した領域を推定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象者の行動履歴情報に基づいて各種情報を収集する情報収集装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば観光地のような広い領域において、ユーザ(対象者)と共に移動するICカードの使用履歴情報に基づいて、対象者の行動に関する情報を収集する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−7482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の技術は、そもそも対象者の行動履歴を収集するのに適した領域(例えば観光地など)を推定するものではなかった。一般的なナビゲーション装置などでは、予め観光地が設定されているため、その必要がなかった。近年、適切な情報収集領域を設定する技術が求められている。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、行動履歴情報を収集するのに適した領域を推定することが可能な情報収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による情報収集装置は、対象者の位置情報、対象者が訪れた地点である対象地点に関する情報を収集する情報収集装置において、対象地点から対象者の自宅までの距離である対象距離を演算する演算手段と、演算手段によって演算された対象距離に応じて、対象地点に関する情報収集の処理を変更する情報分析手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
このような情報収集装置によれば、対象者が訪れた対象地点から対象者の自宅までの距離に応じて、対象地点の情報収集の処理が変更されるため、この距離に応じて対象地点の情報を整理することが可能となり、目的に合致した対象地点を推定することができる。そのため、対象者の行動履歴情報を収集するのに適した領域を推定することができる。
【0008】
ここで、情報分析手段は、対象距離が判定基準より長い場合に、対象地点を観光対象地点であると推定してもよい。これにより、自宅から一定距離以上離れた対象地点を、観光対象地点と推定することができる。また、観光対象地点を訪れた対象者の行動履歴情報を収集することで、有用な情報を的確に抽出することが可能となる。
【0009】
また、情報収集装置は、対象者の位置情報を送信する移動体端末と、移動体端末から送信された位置情報を受信するサーバと、を備え、当該サーバは、演算手段及び情報分析手段を有する構成でもよい。
【0010】
また、情報収集装置は、対象者の位置情報を送信する移動体端末と、移動体端末から送信された位置情報を受信するサーバと、を備え、移動体端末は、演算手段及び情報分析手段を有し、移動体端末は、情報分析手段による分析結果をサーバに送信する構成でもよい。このように、移動体端末側で、対象距離の演算、情報分析を行ってもよい。
【0011】
また、移動体端末は、車両に搭載された車載機であることが好ましい。これにより、対象者が車両を用いて移動した場合の行動履歴を収集することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報収集装置によれば、対象地点と自宅との距離に応じて対象地点に関する情報収集の処理を変更することが可能であるので、目的に合致した対象地点を推定することが可能となる。そのため、行動履歴情報を収集するのに適した領域を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る情報収集システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報収集システムの動作手順を示すフローチャートである。
【図3】対象地点及び自宅の位置を示す地図情報の一例を示す図である。
【図4】車載機における動作を示すフローチャートである。
【図5】情報収集センターのサーバにおける動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る推奨情報提供処理の動作手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1に本発明の実施形態に係る情報収集システムの概略構成図を示す。本実施形態の情報収集システム1は、複数のユーザ(対象者)A〜Eから送信された位置情報、POI情報をセンターサーバ10で収集して分析するシステムである。情報収集システム1では、例えば、分析結果に基づいて、有用な情報をユーザに提供することができる。なお、「POI情報」とは、位置情報と関連付けられた情報であり、施設名称、電話番号、ジャンルなどの情報がある。
【0016】
情報収集システム1は、ユーザの行動履歴情報を受信するセンターサーバ10、車両に搭載されユーザの行動履歴情報を送信する車載機20、GPS機能を備えユーザの行動履歴情報を送信する携帯通信端末(携帯電話)30によって構成されている。
【0017】
なお、ユーザAは、車載機20を搭載した車両を使用する者、ユーザBは、携帯通信端末30を使用する者、ユーザC〜Eは、車載機20及び/又は携帯通信端末30を使用する者として説明する。
【0018】
次に、車載機20について説明する。車載機20は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成されている。車載機20は、ナビゲーション装置21、無線装置22、中央演算処理装置(CPU)23、位置検出装置24、記憶部27、地図DB28、POI−DB29を備えている。
【0019】
ナビゲーション装置21は、目的地までの経路案内を行うものであり、操作者によって操作される操作部、目的地設定や経路探索を行う演算処理部、地図情報などを表示する画像表示部などを備えている。また、演算処理部は、自車の走行軌跡(走行履歴情報)を作成する。
【0020】
無線装置22は、ネットワーク100との接続を可能とする通信手段である。無線装置22は、自車の走行履歴情報を送信する送信手段として機能する。車載機20では、ユーザの行動履歴情報として自車の走行履歴情報を送信する。また、無線装置22は、センターサーバ10から送信された各種情報を受信する受信手段として機能する。なお、車載機20は、無線通信可能な情報処理端末(PC)、携帯電話を介して、ネットワーク100に接続してもよく、路車間通信、車車間通信などを利用して、センターサーバ10との通信を可能とする構成でもよい。
【0021】
中央演算処理装置23は、車載機20の装置全体の制御を司る制御手段である。中央演算処理装置23は、各種演算処理を実行する。位置検出装置24は、自車位置を検出するものであり、GPS衛星からの信号を受信するGPS受信機、車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ、車両の走行距離を検出する距離センサなどを備えている。車載機20は、車両の現在位置、進行方向、車速、走行距離、現在時刻などを検出可能な構成とされている。
【0022】
記憶部27は、各種情報、分析結果などを記憶する記憶手段である。また、記憶部27は、ユーザを識別するための情報、ユーザの自宅に関する情報などを記録している。地図DB28は、地図情報を記憶する記憶手段である。POI−DB26は、施設などの対象地点に関するPOI情報を記録する記憶手段である。
【0023】
次に、携帯通信端末30について説明する。携帯通信端末30は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成されている。携帯通信端末30は、通信部32、中央演算処理装置33、GPS受信機34、記憶部37、地図DB38、POI−DB39を備えている。
【0024】
通信部32は、ネットワーク100との接続を可能とする通信手段である。通信部32は、ユーザの行動履歴情報を送信する送信手段として機能する。また、通信部32は、センターサーバ10から送信された各種情報を受信する受信手段として機能する。
【0025】
中央演算処理装置33は、携帯通信端末30の装置全体の制御を司る制御手段である。中央演算処理装置33は、各種演算処理を実行する。中央演算処理装置33は、GPS衛星信号に基づいてユーザの位置情報を取得し、ユーザの行動履歴情報を作成する。
【0026】
記憶部37は、各種情報、分析結果などを記憶する記憶手段である。また、記憶部37は、ユーザを識別するための情報、ユーザの自宅に関する情報などを記録している。地図DB38は、地図情報を記憶する記憶手段である。POI−DB36は、施設などの対象地点に関するPOI情報を記録する記憶手段である。
【0027】
次に、センターサーバ10について説明する。センターサーバ10は、ユーザから取得した情報を管理する情報管理センターに設定されたサーバである。センターサーバ10は、演算処理を行うCPU、記憶部となるROM及びRAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などにより構成されている。センターサーバ10は、通信部12、中央演算処理装置13、記憶部17、地図DB18、POI−DB19を備えている。
【0028】
通信部12は、ネットワーク100との接続を可能とする通信制御手段として機能するものである。通信部12は、車載機20及び携帯通信端末30から送信されたユーザの行動履歴情報などを受信する受信手段として機能する。また、通信部12は、車載機20及び携帯通信端末30に、各種情報を送信する送信手段として機能する。
【0029】
中央演算処理装置13は、センターサーバ10の装置全体の制御を司る制御手段である。中央演算処理装置13は、各種演算処理を実行する。中央演算処理装置13は、対象地点からユーザの自宅までの距離である対象距離を演算する本発明の演算手段として機能する。対象地点とは、施設、店舗など、ユーザが訪問した場所である。対象地点は、例えば、ユーザの行動履歴情報に基づいて判定することができる。ユーザが所定時間滞在した場合などは、対象地点と判定する。また、対象地点は、観光地となり得る場所を含む。ユーザの自宅の位置情報は、行動履歴情報に基づいて算出してもよく、事前に登録された情報に基づいて設定してもよい。
【0030】
中央演算処理装置13は、上記の対象距離に応じて、当該対象地点に関する情報収集の処理を変更する本発明の情報分析手段として機能する。中央演算処理装置13では、対象距離が判定基準より長い場合に、「対象地点」を「観光対象地点」であると推定する。ユーザの自宅から一定距離以上離れている対象地点を観光対象地点と推定する。「観光対象地点」とは、不特定多数の人が訪れる可能性のある地点を含む。「観光対象地点」として、例えば、施設、店舗、景勝地、イベント会場などが挙げられる。上記の判定基準は、任意に設定することが可能である。「観光対象地点」を推定する際に、訪問者の人数、滞在時間の長さ、訪問した時期などを考慮してもよい。
【0031】
また、中央演算処理装置13は、「観光対象地点」と推定された対象地点を訪れたユーザを「観光客」と推定する。中央演算処理装置13は、行動履歴情報に基づいて、観光客のその後の行動を分析してもよい。これにより、観光対象地点を訪問するユーザに対して、推奨情報を提供することが可能となる。例えば、次に行く観光地、近くの店舗などを推奨情報として提供してもよい。
【0032】
また、中央演算処理装置13は、例えば、観光対象地点の近隣に自宅があるユーザ(地元の人)を抽出してもよい。そして、中央演算処理装置13は、観光対象地点の近くで地元の人が良く行く店舗(飲食店)などを抽出してもよい。これにより、観光客に対する推奨情報として、地元の人が良く行く店舗を提供することができる。
【0033】
記憶部13は、収集された情報、分析結果などを記憶する記憶手段である。地図DB17は、地図情報を記憶する記憶手段である。地図DB71に、ユーザの自宅の位置情報、対象地点の位置情報を記憶させてもよい。POI−DB18は、施設などの対象地点に関するPOI情報を記録する記憶手段である。
【0034】
次に、図2〜6を参照して、情報収集システムの動作を説明する。まず、図2及び図3を参照して、システム全体の動作の流れを説明し、図4を参照して車載機における手順、図5を参照してセンターサーバにおける手順、図6を参照して推奨情報提供処理の手順を各々説明する。
【0035】
図2及び図3を参照して、システム全体の流れを説明する。図2は、本発明の実施形態に係る情報収集システムの動作手順を示すフローチャート、図3は、対象地点及び自宅の位置を示す地図情報の一例を示す図である。車載機20及び携帯通信端末30は、各ユーザの行動履歴情報を送信し、センターサーバ10は、各ユーザの行動履歴情報を受信する。
【0036】
センターサーバ10は、ユーザの行動履歴情報に基づいてユーザの自宅を特定する。次に、センターサーバ10は、集団(複数ユーザ)の行動履歴情報を重ね合わせ、対象施設とそこを訪れたユーザの自宅との距離を算出する。図3に示すように、例えば「豊田城址」を対象地点P1とした場合、センターサーバ10は、対象地点Pを訪れたユーザA〜Cの自宅A,B,Cから対象地点Pまでの距離を各々算出する。
【0037】
次に、センターサーバ10は、算出された距離に基づいて、観光対象地点及び観光客を設定する。具体的には、所定距離以上離れたところから来たユーザが多い対象地点を観光対象地点と設定し、当該観光対象地点を訪れたユーザを観光客と設定する。
【0038】
例えば、自宅A,B,Cから対象地点「豊田城址」Pまでは、所定距離以上離れているものとし、自宅Dから対象地点「豊田城址」Pまでは、所定距離以上離れていないものする。また、自宅A,Bから対象地点「ラーメン屋」Qまでは、所定距離以上離れていないものとする。このとき、対象地点「豊田城址」Pは、所定距離以上離れているユーザが多く訪れているので、観光対象地点と設定される。この対象地点「豊田城址」Pを訪れたユーザは、観光客と設定される。一方、対象地点「ラーメン屋」Qに、ユーザA,Bが訪れ、ユーザC,Dが訪れていないとする。この場合、対象地点「ラーメン屋」Qは、所定距離以上離れているユーザが多く訪れていないので、観光対象地点と設定されない。
【0039】
情報収集システム1では、施設の分類結果(ラベリング結果)、及びユーザの分類結果(ラベリング結果)を基に情報推奨サービスを高度化することが可能である。
【0040】
次に、図4を参照して、車載機側の処理について説明する。図4は、車載機における動作を示すフローチャートである。車載機20は、ナビゲーション装置21の電源がON状態である場合に、図4に示す処理を繰り返し実行する。まず、位置検出装置24は、所定時間ごとに自車両の位置情報を取得し、ナビゲーション装置21は、自車両の走行履歴情報を作成する。
【0041】
ステップ1では、中央演算処理装置23は、前回の走行履歴情報の送信から一定時間が、経過したか否かを判定する。前回の走行履歴の送信から一定時間が経過している場合には、ステップ2に進み、一定時間が経過していない場合には、一定時間の経過を待ってステップ2に進む。
【0042】
続くステップ2では、中央演算処理装置23は、車両の走行履歴情報を取得する。ここでは、中央演算処理装置23は、ナビゲーション装置21から出力された走行履歴情報を入力する。続くステップ3では、無線装置22は、中央演算処理装置23の指示に従い走行履歴情報10をセンターサーバ10へ送信する。中央演算処理装置23は、ステップ3の処理後、再びステップ1に戻る。なお、携帯通信端末30においても、車載機20と同様の処理を行い、センターサーバ10へユーザの行動履歴情報を送信する。
【0043】
次に、図5を参照して、センター側の処理について説明する。図5は、情報収集センターのサーバにおける動作を示すフローチャートである。まず、センターサーバ10の通信部12は、車載機20及び携帯通信端末30から送信された行動履歴情報を受信する。受信した情報は、記憶部17に保存される。
【0044】
ステップ11では、中央演算処理装置13は、ユーザの自宅位置判定処理を行う。中央演算処理装置13は、収集された情報を分析し、ユーザの自宅位置を特定する。ステップ12では、中央演算処理装置23は、行動履歴情報に基づいて、ユーザの自宅から対象地点までの距離(移動距離)を算出する。ステップ13では、対象地点(施設)を訪れたユーザの「識別情報(ユーザID)」、「自宅から対象地点までの距離L」、「訪問回数をPOI−DB19」を記録する。
【0045】
ステップ14では、中央演算処理装置13は、対象地点について、訪問ユーザの自宅までの距離の分布を分析する。続く、ステップ15では、中央演算処理装置13は、観光地判定基準が成立するか否かを判定する。中央演算処理装置13は、対象地点について、距離D≧閾値Kであるものが多いか否かを判定し、例えば、距離D≧閾値Kを満たす情報が全体の50%以上である場合に、観光地判定基準が成立したと判定する。観光地判定基準が成立する場合には、ステップ16に進み、観光地判定基準が成立しない場合には、処理を終了する。
【0046】
ステップ16では、中央演算処理装置13は、観光地判定基準を満足する対象地点を「観光地(観光対象地点)」と判定する。ステップ17では、中央演算処理装置13は、判定結果を記憶部17に記録し、ここでの処理を終了する。
【0047】
次に、図6を参照して、システムによる情報提供サービス(PUSH型サービス)について説明する。図6は、本実施形態の推奨情報提供処理の動作手順を示すフローチャートである。まず、センターサーバ10の中央演算処理装置13は、「ユーザの現在の位置」と「観光地と判定された対象地点」との位置関係を分析する。なお、ここでいう「ユーザ」は、システムによる情報提供サービスを受けるユーザである。ステップ21では、中央演算処理装置13は、ユーザが観光地を訪れたか否かを判定する。ユーザが観光地を訪れている場合には、ステップ22に進み、ユーザが観光地を訪れていない場合には、処理を終了する。
【0048】
続くステップ22では、中央演算処理装置13は、他のユーザの行動履歴情報に基づいて、観光地を訪れた人が次に訪問した場所(他の施設、お店など)を分析する。次に、ステップ23では、ステップ22における分析結果に基づいて、お勧め施設(次の観光地、お店)を紹介する。具体的には、センターサーバ10は、お勧め施設に関する情報を、ユーザの車載機20及び/又は携帯通信端末30に送信する。お勧め施設に関する情報を受信した車載機20、携帯通信端末30は、推奨情報として、お勧め施設の情報をユーザに報知する。例えば、画像表示装置に表示することで、ユーザへの情報提供を行う。
【0049】
このような情報収集システム1では、対象地点とユーザの自宅との距離に応じて対象地点の情報収集の処理を変更することが可能であるため、対象地点と自宅との距離に応じて対象地点(POI情報)を分類・整理することが可能となる。その結果、目的に合致した施設(対象地点)を容易に推定することができる。
【0050】
また、情報収集システム1では、ユーザの行動履歴情報を収集・分析して、多くのユーザが訪れる対象地点である観光地を推定することが可能である。情報収集システム1は、自宅が対象地点から所定距離以上離れているユーザが訪れる対象地点を抽出することが可能であり、この抽出された対象地点を観光地として推定することができる。これにより、観光地として予め設定されていない対象地点であっても、収集された行動履歴情報に基づいて抽出された対象地点を観光地として設定することができる。
【0051】
また、情報収集システム1では、抽出された観光地に応じて、例えばこの観光地を中心とする所定の範囲内を、ユーザの行動履歴情報を収集する範囲と設定することができる。そして、観光地を訪れたユーザのその後の行動履歴情報を収集・分析することができる。これらにより、観光地を訪れるユーザに対して、他のユーザの行動履歴情報に基づいた推奨情報を提供することができる。その結果、観光客に対する情報推奨サービスを高度化することができる。
【0052】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、行動履歴情報の受信側であるセンターサーバ10で実行されている処理の一部を、送信側端末である車載機や携帯端末等で実行してもよい。送信側端末で、対象地点から自宅までの距離を演算してもよい。また、送信側端末において、自宅から所定距離以上離れた対象地点を観光地と判定してもよい。そして、判定結果に基づいて、センターサーバ10へ送信する情報を選別してもよい。
【0053】
また、情報収集システム1における通信手段は、無線装置を用いるものに限定されず、その他の通信手段を用いて通信するものでもよい。また、情報収集システム1では、行動履歴情報の収集において、例えば、自宅のパソコンを用いて入力された行動履歴情報を収集してもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…情報収集システム、10…センターサーバ(演算手段、情報分析手段)、20…車載機(移動体端末)、30…携帯通信端末(移動体端末)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の位置情報、前記対象者が訪れた地点である対象地点に関する情報を収集する情報収集装置において、
前記対象地点から前記対象者の自宅までの距離である対象距離を演算する演算手段と、
前記演算手段によって演算された前記対象距離に応じて、前記対象地点に関する情報収集の処理を変更する情報分析手段と、を備えることを特徴とする情報収集装置。
【請求項2】
前記情報分析手段は、前記対象距離が判定基準より長い場合に、前記対象地点を観光対象地点であると推定することを特徴とする請求項1記載の情報収集装置。
【請求項3】
前記対象者の位置情報を送信する移動体端末と、
前記移動体端末から送信された前記位置情報を受信するサーバと、を備え、
前記サーバは、前記演算手段及び前記情報分析手段を有することを請求項1又は2記載の情報収集装置。
【請求項4】
前記対象者の位置情報を送信する移動体端末と、
前記移動体端末から送信された前記位置情報を受信するサーバと、を備え、
前記移動体端末は、前記演算手段及び前記情報分析手段を有し、
前記移動体端末は、前記情報分析手段による分析結果を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の情報収集装置。
【請求項5】
前記移動体端末は、車両に搭載された車載機であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の情報収集装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−48582(P2011−48582A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195879(P2009−195879)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】