説明

情報提供システム

【課題】クレジットカードのユーザに対し、各ユーザの現在位置に合わせて種々の情報を提供する。
【解決手段】〔手順1〕情報管理サーバ10aは、店舗端末20から与信可否の照会情報を受信すると、店舗端末20に与信の可否を回答するとともに、ユーザ及び店舗の各識別情報を含む受付情報を情報提供サーバ10bに送信する。〔手順2〕情報提供サーバ10bは、情報管理サーバ10aから照会の受付情報を受信すると、受信した識別情報に対応する店舗の周辺に位置する所定の店舗の店舗情報を店舗DB13より抽出する。〔手順3〕情報提供サーバ10bは、抽出した店舗情報を基に電子メールを生成し、受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を提供するシステムに関し、特に、クレジットカードを利用したユーザに対し所定のタイミングで所定の情報を提供する処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
<従来例1>
所定のクレジットカードを利用したユーザに対し、利用内容を電子メールで通知するサービスが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
同サービスの内容を掲載するWebページには、カード会社にカード利用情報が登録された後に電子メールを配信することにより、利用明細書が届く前(最短でカード利用日の翌日)に利用内容の確認が可能になる旨が記載されている(非特許文献1参照)。なお、同サービスを提供するシステムの構成,処理手順も公開されている(特許文献1の図1,図12,図13等参照)。
【0003】
<従来例2>
所定の店舗(実社会に展開している店舗)において所定のクレジットカードを利用したユーザに対し、通常より割増のポイントを付与するサービスが知られている(例えば、非特許文献2参照)。
同サービスを提供しているWebサイトでは、店舗の情報を(a)エリアから,(b)ジャンルから,(c)エリア及びジャンルから検索し、一覧表示させることができる(非特許文献3参照)。
【0004】
<従来例3>
所定の期間中に複数の対象サービス(インターネット上で提供されるサービス)において所定のクレジットカードを利用したユーザに、通常付与されるポイントを倍付けするキャンペーンが知られている(例えば、非特許文献4参照)。
例えば、同キャンペーンの詳細なルール等の情報を掲載しているWebページには、表1に示す条件でユーザに特典を付与する旨が記載されている(非特許文献5参照)。なお、同キャンペーンにおける「サービス」は、オンラインショッピングモールサービス,宿泊予約サービス,航空券予約サービス,書籍販売サービス,モバイルサービス,ゴルフ場予約サービス等のインターネット上で実施される事業の区分である。
【0005】
【表1】

【0006】
<従来例4>
標準のHTTP要求によって送信されるURLパラメータに基づいて地図を作成し、ウェブページに表示可能な画像として返すサービスが知られている(例えば、非特許文献6参照)。また、同サービスを利用するためのマップAPIも公開されている(同)。
同サービスは、<img>タグのsrc属性内にパラメータを含むURLを埋め込んでおくと、URLを介したHTTP要求に応答してGIF形式の画像を返す。各要求では、例えば、地図の範囲,画像のサイズ,ズームレベル,マップタイプ(携帯端末用を含む),地図上の特定の位置へのオプションマーカーの配置を指定することができる。また、アルファベット文字を使用してマーカーにラベルを付け、見出しで説明することも可能である。
【0007】
<従来例5>
位置情報(緯度・経度・高度)と住所とを相互に変換する仕組みが知られている(例えば、特許文献2参照)。
例えば、位置情報と住所の対応したデータを記憶しておけば、必要なときに位置情報に基づいて住所を読み出したり、逆に住所に基づいて位置情報を読み出したりすることができる(明細書[0003]〜[0006]・[0013],図面[図2]・[図5]等参照)。
【0008】
<従来例6>
所定のクレジットカードを利用したユーザに対し、利用内容を電子メールで早期に通知する仕組みが知られている(例えば、特許文献3参照)。
例えば、与信可否の照会に対し与信を承認する処理(いわゆるオーソリゼーション)があった後に当該承認に係る情報に基づいて夜間バッチ処理により電子メールを配信すれば、上記従来例1のサービスと比較してより早い時期に利用内容の確認が可能になる(同図面図2,図14,図15等参照)。また、バッチ処理の頻度を増加し,又はリアルタイムで処理すれば、カードの利用内容をさらに早い時期に通知することが可能になる(同明細書[0040],[0050]参照)。
【0009】
【特許文献1】特開2007−213491号公報
【特許文献2】特開平05−313583号公報
【特許文献3】特開2008−276499号公報
【非特許文献1】楽天株式会社、“楽天カード”、[online]、インターネット<URL: https://card.rakuten.co.jp/doc/safety.html>
【非特許文献2】楽天KC株式会社、“ポイント加盟店サービス”、[online]、インターネット<URL: http://www.rakuten-kc.co.jp/p/kc-net/shop/>
【非特許文献3】楽天株式会社、“ポイント加盟店サービス”、[online]、インターネット<URL: http://p-store.rakuten.co.jp/>
【非特許文献4】楽天株式会社、“楽天PointClub ポン!カン!攻略状況”、[online]、インターネット<URL: https://ponkan.point.rakuten.co.jp/>
【非特許文献5】楽天株式会社、“楽天PointClub ポン!カン!キャンペーンルール”、[online]、インターネット<URL: https://ponkan.point.rakuten.co.jp/doc/rule.html>
【非特許文献6】Google, Inc.、“Google Static Maps API”、[online]、インターネット<URL: http://code.google.com/intl/ja/apis/maps/documentation/staticmaps/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
店舗(実社会に展開している店舗)がカード会社に対し与信可否を照会している間、カードを利用しようとしているユーザは当該店舗内で待っているのが通常である。
したがって、店舗から与信可否の照会を受けたカード会社は、特定のユーザが当該店舗内に存在するという事実をリアルタイムで補足することが可能である。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、クレジットカードのユーザに対し、各ユーザの現在位置に合わせて種々の情報を提供する、という点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は、クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報提供サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムの情報提供サーバであって、前記ユーザの識別情報と、前記ユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段とを有し、前記情報管理サーバが前記店舗に設置されたCAT端末から通信回線を介して与信可否の照会情報を受信したことを契機として、カードを利用したユーザの識別情報と、カードが利用された店舗の識別情報とを少なくとも含む受付情報を該情報管理サーバから受信する受付情報受信手段と、前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも記載した電子メールを生成し、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
前記店舗情報記憶手段に記憶する前記地理的情報は、前記店舗の所在地を特定する店舗所在地特定情報であり、前記店舗情報抽出手段は、前記店舗所在地特定情報を用いて、前記基点位置から所定の距離範囲内に位置する店舗の店舗情報を抽出してもよい。
前記メール送信手段は、前記店舗所在地特定情報を用いて、前記抽出した各店舗情報に係る店舗の所在地と前記基点位置との間の距離を算出し、該各店舗の名称とともに前記電子メールに記載してもよい。
前記メール送信手段は、前記抽出した少なくとも1件の店舗情報に係る店舗の所在地を含む所定範囲の地図画像を少なくとも配置したWebページへのリンク情報を、前記店舗の名称若しくはこれと前記距離との組に代えて、又は該名称若しくは該組とともに、前記電子メールに記載してもよい。
【0014】
前記クレジットカードの利用に対する特典付与の条件を少なくとも含む条件情報を記憶する条件情報記憶手段をさらに有し、前記店舗情報抽出手段は、前記条件情報記憶手段に記憶している特典付与条件をさらに用いて、前記カードが利用された店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置し、かつ、該カードが利用された店舗との関係で該特典付与条件を満たす1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出してもよい。
前記ユーザ情報記憶手段に記憶するユーザ情報は、前記ユーザによる前記クレジットカードの利用の履歴を示す履歴情報をさらに含み、前記店舗情報抽出手段は、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザの履歴情報をさらに用いて、前記カードが利用された店舗及び前記カードの利用実績のあるいずれかの店舗との関係で前記特典付与の条件を満たす1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出してもよい。
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、店舗が区分されているグループを識別するグループ識別情報をさらに含み、前記条件情報記憶手段に記憶する特典付与条件は、同一のグループ内において前記カードを利用した店舗の数に応じて所定の特典を付与するという条件であり、前記店舗情報抽出手段は、前記特典付与条件を満たすか否かを判定するとき、前記グループ識別情報をさらに用いてもよい。
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、店舗が区分されているジャンルを識別するジャンル識別情報をさらに含み、前記条件情報記憶手段に記憶する特典付与条件は、前記カードを利用した先の店舗が区分されているジャンルの数に応じて所定の特典を付与するという条件であり、前記店舗情報抽出手段は、前記特典付与条件を満たすか否かを判定するとき、前記ジャンル識別情報をさらに用いてもよい。
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、ポイントの付与に対応しているポイント加盟店であるか否かを示すポイント加盟店フラグをさらに含み、前記カードの利用に対し付与する特典は、カードを利用したユーザに対し所定数のポイントを付与するという特典であり、前記店舗情報抽出手段は、前記受信した識別情報に対応する店舗がポイント加盟店でないとき、前記条件情報を用いずに店舗情報を抽出してもよい。
【0015】
前記ユーザ情報記憶手段が記憶するユーザ情報は、電子メールによる所定の情報の提供を承諾しているか否かを示す情報提供承諾フラグをさらに含み、前記店舗情報抽出手段は、前記受信した識別情報に対応するユーザの情報提供承諾フラグが立っていないとき、店舗情報を抽出しなくてもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するため、本発明は、クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報提供サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムの情報提供サーバによる情報提供方法であって、前記情報提供サーバは、前記ユーザの識別情報と、前記ユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段とを有し、前記情報管理サーバが前記店舗に設置されたCAT端末から通信回線を介して与信可否の照会情報を受信したことを契機として、カードを利用したユーザの識別情報と、カードが利用された店舗の識別情報とを少なくとも含む受付情報を該情報管理サーバから受信する受付情報受信ステップと、前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出ステップと、前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも記載した電子メールを生成し、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信ステップとを備えることを特徴とする。
【0017】
上記いずれかの情報提供サーバが備える各手段をコンピュータに機能として実現させるためのプログラムも本発明である。
【0018】
また、上記課題を解決するため、本発明は、クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードが利用可能な店舗に関する情報を該情報管理サーバに提供する検索サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムであって、前記情報管理サーバは、前記店舗に設置されたCAT端末と通信回線を介して接続しており、前記カードの識別番号と、該カードを保有するユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有し、前記カードの識別情報を少なくとも含む与信可否の照会情報を前記CAT端末から受信する照会情報受信手段と、カードが利用された店舗の識別情報を少なくとも含む受付情報を前記検索サーバに送信する受付情報送信手段と、前記検索サーバからメールデータを受信して電子メールを生成し、前記受信した識別番号に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段とを備え、前記検索サーバは、前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段を有し、前記情報管理サーバから前記受付情報を受信する受付情報受信手段と、前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも用いてメールデータを生成し、前記情報管理サーバに送信するメールデータ送信手段とを備えることを特徴とする。
上記情報提供システムを構成する情報管理サーバも本発明である。
【0019】
また、上記課題を解決するため、本発明は、クレジットカードに関する情報を管理するとともに、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報管理サーバであって、前記店舗に設置されたCAT端末と通信回線を介して接続しており、前記カードの識別番号と、該カードを保有するユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段とを有し、前記店舗の識別情報と、前記カードの識別番号とを少なくとも含む与信可否の照会情報を前記CAT端末から受信する照会情報受信手段と、前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも用いて電子メールを生成し、前記受信した識別番号に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の情報提供サーバは、情報管理サーバが店舗から与信可否の照会情報を受信したことを契機として当該情報管理サーバから照会の受付情報を受信したとき、ユーザの携帯端末用メールアドレス宛に、当該店舗の位置に関連する情報を記載した電子メールを送信する。
したがって、本発明の情報提供サーバを情報管理サーバと接続して情報提供システムを構成すれば、クレジットカードのユーザに対し、各ユーザの現在位置に合わせて種々の情報を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
<定義>
以下の説明中で使用される用語の意義は、それぞれ次の定義の通りとする。
・店舗…実社会において商品を販売し又は役務を提供する拠点。インターネット上の仮想商店は含まない。
・ポイント…金銭的価値を示すデータ。
・特典…ユーザに還元される利益。ポイントの付与,景品の贈呈,権利の授与等によりユーザに付与される。
【0022】
・地理的情報…店舗に密接に関係する位置の情報。店舗の所在地を特定するための情報(緯度・経度又は住所)の他、所在地の最寄駅を特定するための情報(駅名コード又は駅名)や所在地が属するエリアの区分(例えば、渋谷駅周辺,新宿駅周辺,池袋駅周辺等)を示す情報等を含む概念である。
・グループ…特典付与の条件を満たす店舗の組合せの単位。
・ジャンル…販売する商品又は提供する役務等に基づく店舗の区分の単位。
【0023】
<目次>
[1.実施形態のシステムの概略]
[1−1.システムの概要]
[1−2.サービスの概要]
[1−3.主要な特徴]
[2.実施形態のシステムの詳細]
[2−1.情報管理サーバ]
[2−2.情報提供サーバ]
[2−3.データベース]
(a)カードDB (b)ユーザDB (c)店舗DB (d)サービスDB
[2−4.店舗端末]
[2−5.ユーザ端末]
[3.実施形態のシステムによる情報提供手順]
[3−1.与信可否の照会]
[3−2.照会受付の通知]
[3−3.店舗情報の抽出]
[3−4.店舗情報の提供]
[4.実施形態の変形例等]
[4−1.システム構成・処理分担に関して]
(a)システム構成 (b)情報提供手順 (c)照会情報 (d)受付情報
(e)その他
[4−2.DBに記憶する情報・店舗の抽出条件に関して]
(a)〔条件A〕 (b)〔条件B〕
(c)特典付与条件 (d)ポイント加盟店フラグ
[4−3.その他]
(a)情報の提供態様 (b)提供する情報
【0024】
<実施形態>
[1.実施形態のシステムの概略]
本実施形態のシステムの概略を、図1を参照して簡単に説明する。
本実施形態のシステムは、クレジットカードを利用する少なくとも1人のユーザに対し、情報提供サービスを提供するシステムである。なお、以下の説明では、1人のユーザに対し同サービスを提供する例を用いている。
【0025】
[1−1.システムの概要]
図1に示すように、本実施形態のシステムは、全体として、クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバ10a,情報提供サービスを提供する情報提供サーバ10b,店舗に設置する店舗端末20及びユーザが使用するユーザ端末30により構成される。
情報管理サーバ10aは、クレジットカードに関連する情報を記憶するカードDB11を有している。情報提供サーバ10bは、クレジットカードを利用するユーザに関連する情報を記憶するユーザDB12,クレジットカードの利用が可能な店舗に関連する情報を記憶する店舗DB13,情報提供サービスに関連する情報を記憶するサービスDB14を有している。
【0026】
情報管理サーバ10aと情報提供サーバ10bは、通信回線(本実施形態では、専用線40a)により互いに接続しており、情報提供サービスの提供に関して連携している。
店舗端末20は、与信可否の照会に用いるCAT(Credit Authorization Terminal)端末であり、通信回線(本実施形態では、固定電話回線網40b)を介して情報管理サーバ10aと接続可能である。
ユーザ端末30は、無線通信機能を有する携帯端末であり、通信ネットワーク(本実施形態では携帯電話回線網40d及びインターネット40c)を介して情報提供サーバ10bと接続可能である。
【0027】
[1−2.サービスの概要]
情報提供サービスは、クレジットカードのユーザに対し、種々の情報(例えば、クレジットカードの利用内容,広告情報,お役立ち情報等)を提供するサービスである。
情報提供サービスは、情報提供サーバ10bが、ユーザ端末30を使用するユーザに対し、通信ネットワーク(本実施形態では、インターネット40c及び携帯電話回線網40d)を介して提供する。
【0028】
[1−3.主要な特徴]
情報提供サービスにおいて情報提供サーバ10bは、情報管理サーバ10aと連携して下記〔手順1〕〜〔手順3〕によりユーザに情報を提供する。
下記〔手順1〕〜〔手順3〕のように、店舗端末20から与信可否の照会情報を受信した直後にユーザ端末30に電子メールを送信することにより、クレジットカードのユーザに対し、各ユーザの現在位置に合わせて種々の情報を提供することができる。
なお、下記〔手順1〕〜〔手順3〕は、図3の「情報管理サーバ」及び「情報提供サーバ」の処理に対応している。処理の詳細は後述する。
【0029】
〔手順1〕情報管理サーバ10aは、店舗端末20から与信可否の照会情報を受信する(図3のS310b)と、店舗端末20に与信の可否を回答する(図3のS320b)とともに、ユーザ及び店舗の各識別情報を含む受付情報を情報提供サーバ10bに送信する(図3のS330b)。
〔手順2〕情報提供サーバ10bは、情報管理サーバ10aから照会の受付情報を受信する(図3のS330c1)と、受信した識別情報に対応する店舗の周辺に位置する所定の店舗の店舗情報を店舗DB13より抽出する(図5のS505〜S535)。
〔手順3〕情報提供サーバ10bは、抽出した店舗情報を基に電子メールを生成し(図3のS340c1)、受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信する(図3のS350c)。
【0030】
[2.実施形態のシステムの詳細]
本実施形態のシステムを構成するハードウェアを、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
ここでは、主として情報提供サービスの提供に必要な部分を説明する。特に、各DB(カードDB11,ユーザDB12,店舗DB13及びサービスDB14)に記憶する情報の内容について詳細に言及する。
【0031】
[2−1.情報管理サーバ]
図1において、情報管理サーバ10aは、クレジットカードに関連する情報を管理するサーバである。本実施形態では、加盟店を獲得する業務を担当する事業者又はその情報処理を代行する事業者(図1において、これらを「アクワイヤラ」という。)の管理下にあるものとする。
情報管理サーバ10aは、クレジットカードの利用等に関連する処理を行う。例えば、情報管理サーバ10aは、カードDB11に記憶している情報を適宜用いて、与信承認に関する処理(与信可否の照会情報を店舗端末20から受信し、与信の可否を店舗端末20に回答する処理)や、売上請求に関する処理を行うことができる。
【0032】
[2−2.情報提供サーバ]
図1において、情報提供サーバ10bは、情報提供サービスを提供するサーバである。本実施形態では、顧客にカードを発行する業務を担当する事業者又はその情報処理を代行する事業者(図1において、これらを「イシュア」という。)の管理下にあるものとする。
情報提供サーバ10bは、電子メールの生成・送信等の処理を行う。例えば、情報提供サーバ10bは、DB12〜14に記憶している必要な情報を読み出し、電子メールを生成してユーザ端末30宛に送信することができる。
【0033】
[2−3.データベース]
図1において、DB11〜14は、情報提供サービスの提供に必要な情報等を記憶するデータベースである。
DB11及びDB12〜14は、それぞれデータベース管理システム(DBMS)を構成しており、要求に応じて各種の情報を提供する。例えば、DB11〜14は、情報管理サーバ10aや情報提供サーバ10bからの要求に応じて条件を満たす情報を読み出し、提供することができる。
なお、ここでは、情報管理サーバ10aに接続された外部の記憶装置にDB11を構築した例を示すが、記憶している情報の読出しが可能であれば情報管理サーバ10aに内蔵された記憶装置に構築してもよい。同様に、情報提供サーバ10bに接続された外部の記憶装置にDB12〜14を構築した例を示すが、記憶している情報の読出しが可能であれば情報提供サーバ10bに内蔵された記憶装置に構築してもよい。
【0034】
[(a)カードDB]
図1において、カードDB11は、クレジットカードに関連する情報を記憶することが可能なデータベースである。本実施形態では、カード情報,加盟店情報をそれぞれ複数件ずつ記憶しているものとする。
カード情報,加盟店情報は、例えば、ユーザとクレジットカード会社,店舗とクレジットカード会社との間の契約に基づいてそれぞれ生成され、必要に応じて適宜変更される。
【0035】
図2(a)に、カード情報の主要な項目を示す。図2(a)は、1件のカード利用契約に対応するカード情報である。
図2(a)において、「カード番号」は、各クレジットカードに一意の識別番号である。「有効期限」は、そのカードの利用が可能な期間の末日(末月)である。「利用限度額」は、そのカードを保有するユーザに対する1月当たりの与信限度額である。「与信可能額」は、そのカードを保有するユーザに対する与信可能枠の残額であり、その月の利用分として確保されている与信枠(与信の予約額)の合計値を上記「利用限度額」から差引いた額に相当する。「盗難紛失フラグ」は、そのカードの利用が所定の事情(例えば、カードの盗難,カードの紛失等)により停止状態であるか否かを示すフラグであり、停止状態のときにフラグを立てる。
【0036】
図2(b)に、加盟店情報の主要な項目を示す。図2(b)は、1件の加盟契約に対応するカード情報である。
図2(b)において、「加盟店番号」は、各加盟店に一意の番号である。「電話番号」は、その加盟店の電話番号である。
【0037】
なお、カード情報には、各ユーザの情報が含まれるものとする。また、加盟店情報には、各店舗の情報が含まれるものとする。
その他、カードDB11には、与信の承認処理に関連する情報や売上の請求処理に関連する情報等を記憶しているものとする。
【0038】
[(b)ユーザDB]
図1において、ユーザDB12は、少なくとも1件のユーザ情報を記憶することが可能なデータベースである。本実施形態では、複数件のユーザ情報を記憶しているものとする。
ユーザ情報は、例えば、クレジットカードを保有するユーザによる情報提供サービスへの登録申請に基づいて生成される。なお、例えば、カード情報(前述)と定期的に同期することにより、カード情報の項目の変更に伴い適宜変更してもよい。
【0039】
図2(c)に、ユーザ情報の主要な項目を示す。図2(c)は、1人のユーザに対応するユーザ情報である。
図2(c)において、「ユーザID」は、情報提供サービスのユーザに一意の識別情報である。「カード番号」は、そのユーザのクレジットカードの番号であり、ユーザ情報にカード情報(前述)を関連付けている。「メールアドレス」は、そのユーザが使用するユーザ端末30用のメールアドレスである。
同じく、図2(c)において、「情報提供承諾フラグ」は、そのユーザが広告情報の提供を承諾しているか否かを示すフラグであり、承諾している場合にフラグを立てる。「利用履歴」は、そのユーザがクレジットカードを利用した取引に対応する取引IDであり、ユーザ情報に取引情報(後述)を関連付けている。
【0040】
なお、ユーザ情報に含まれる上記「メールアドレス」は、携帯端末のメールアドレスだけでなく、パソコン等で利用可能なメールアドレスも含まれる。後者を記憶しておく場合には、各ユーザがそのメールアドレス宛の電子メールをユーザ端末30のメールアドレス宛にリアルタイムで転送するように設定していることを前提とする。要は、ユーザがユーザ端末30により、電子メールをリアルタイムで受信できればよい。
その他、ユーザDB12には、ポイントの情報(例えば、保有ポイント数等)を記憶しているものとする。
【0041】
[(c)店舗DB]
図1において、店舗DB13は、少なくとも1件の店舗情報を記憶することが可能なデータベースである。本実施形態では、複数件の店舗情報を記憶しているものとする。
店舗情報は、例えば、加盟店による情報提供サービスの対象店舗への登録申請に基づいて生成さる。なお、例えば、加盟店情報(前述)と定期的に同期することにより、加盟店情報の項目の変更に伴い適宜変更してもよい。
【0042】
図2(d)に、店舗情報の主要な項目を示す。図2(d)は、1店の店舗に対応する店舗情報である。
図2(d)において、「店舗ID」は、情報提供サービスの対象店舗に一意の識別情報である。「加盟店番号」は、その店舗の加盟店番号であり、店舗情報に加盟店情報(前述)を関連づけている。「名称」は、その店舗を判別しやすくするための文字列であり、その店舗の正式名称(商号・屋号等)又はその略称の他、これらにその店舗の特徴を示すキャッチコピー等が付加された文字列であってもよい。
【0043】
同じく、図2(d)において、「地理的情報」は、その店舗に密接に関係する位置の情報である(上記<定義>参照)。本実施形態では、その店舗の所在地を特定するための緯度・経度を記憶している。なお、その店舗の所在地を特定するための住所を記憶しておき、必要に応じて緯度・経度に変換してもよい(上記<従来例5>参照)。
同じく、図2(d)において、「ポイント加盟店フラグ」は、その店舗がポイントの付与に対応しているポイント加盟店であるか否かを示すフラグである。「グループID」は、その店舗が属するグループの識別情報である。「詳細ページURL」は、その店舗に関連する詳細な情報を掲載するWebページのURLである。
【0044】
[(d)サービスDB]
図1において、サービスDB14は、情報提供サービスに関連する情報を記憶することが可能なデータベースである。本実施形態では、表2に示す条件情報及び複数の取引情報を記憶しているものとする。なお、特典付与の条件は、クレジットカードの利用に応じてユーザにポイントを付与する条件である。
条件情報は、例えば、事業の実施計画等に基づいて生成され、必要に応じて順次追加される。取引情報は、情報提供サーバ10bが情報管理サーバ10aから受付情報(後述の図4(b))を受信するごとに生成される。
【0045】
【表2】

【0046】
図2(e)に、条件情報の主要な項目を示す。図2(e)は、1件の特典付与条件に対応する条件情報である。
図2(e)において、「条件ID」は、各条件に一意の識別情報である。「名称」は、その条件を判別しやすくする文字列である。「内容」は、その条件の内容である。「適用期間」は、その条件が適用される期間である。なお、期間の限定がない場合には、例えば「無期限」を示す情報を記憶しておく。「詳細ページURL」は、その条件に関連する詳細な情報を掲載するWebページのURLである。
【0047】
図2(f)に、取引情報の主要な項目を示す。図2(f)は、クレジットカードを利用した1件の取引に対応する取引情報である。
図2(f)において、「取引ID」は、各取引に一意の識別情報である。「取引日時」は、その取引が成立した日時(その取引に関する与信が承認された日時)である。「ユーザID」は、その取引の一方当事者であるユーザのユーザIDであり、取引情報にユーザ情報(前述)を関連付けている。「店舗ID」は、その取引の一方当事者である店舗の店舗IDであり、取引情報に店舗情報(前述)を関連付けている。
【0048】
[2−4.店舗端末]
図1において、店舗端末20は、店舗に設置される端末である。本実施形態では、固定電話回線網40bを介して情報管理サーバ10aと接続可能な既存のCAT端末とする。
店舗端末20は、例えば、店舗の店員が金額を入力し、クレジットカードを通し、支払方法を選択すると、情報管理サーバ10aと通信して与信可否の照会を行う機能を有している。前提として、クレジットカードは磁気ストライプタイプのものとする。
【0049】
なお、クレジットカードのタイプは、例えばICチップが埋め込まれたものでもよい。また、カードタイプのものに限らず、例えば携帯電話に埋め込まれたICチップを利用するもの(いわゆる携帯クレジット)であってもよい。
これらの場合、情報管理サーバ10aは、カード情報(図2(a))の項目として、カード番号に代えてICチップの識別番号をユーザDB12に記憶しておく。また、店舗端末20は、照会情報(後述の図4(a))の項目として、カード番号に代えてICチップの識別情報を情報管理サーバ10aに送信する。
なお、同様の機能を有していれば、レジスター(レジ)と一体になっていてもよい。
【0050】
[2−5.ユーザ端末]
図1において、ユーザ端末30は、ユーザが使用する端末である。本実施形態では、無線通信機能を有する既存の携帯端末(例えば、携帯電話,スマートフォン,PDA等)とする。
ユーザ端末30は、メーラ又はWebブラウザの機能を有しており、電子メールの受信・表示処理を行うことができる。なお、情報提供サービスは、電子メールをリアルタイムで受信することが前提となる。したがって、メーラ又はWebブラウザは、メールサーバ(図示せず)から電子メールを自動的に受信する機能を有していることが好ましい。
【0051】
[3.実施形態のシステムによる情報提供手順]
本実施形態のシステムによる情報提供手順を、図3〜図7(特に、図3のシーケンスチャート,図5のフローチャート)を参照して詳細に説明する。
なお、図3のシーケンスチャート,図5のフローチャートには、参照すべき他の図面の番号が付記されている。必要に応じて、当該他の図面を参照されたい。
【0052】
[3−1.与信可否の照会]
店舗において決済を行うに当たりユーザがクレジットカードの利用を申し出ると、当該店舗の店員は、当該ユーザのカードを店舗端末20に通す等の所定の操作を行う。
図3に示すように、このとき店舗端末20は、情報管理サーバ10aに与信可否の照会情報を送信し、与信の承認を求める(S310a)。
【0053】
図4(a)に、照会情報の主要な項目等を例示する。
図4(a)において、「(発信者番号)」は、その照会情報を送信した店舗端末20が設置されている店舗の電話番号であり、照会情報に含まれるものではないが照会情報の受信により特定することが可能な項目である。「カード番号」は、その照会に係るカードの番号である。「与信承認要求額」は、その照会において確保が要求された与信枠である。
【0054】
図3に戻り、情報管理サーバ10aは、店舗端末20から与信可否の照会情報を受信する(S310b)と、店舗端末20に与信の可否を回答する(S320b)。このとき、店舗端末20は、情報管理サーバ10aから回答を受信する(S320a)。
なお、与信が承認されれば、ユーザと店舗との間のクレジットカードを利用した決済が完了し、取引が成立する。
【0055】
[3−2.照会受付の通知]
情報管理サーバ10aは続いて、照会の受付情報を情報提供サーバ10bに送信し、与信可否の照会を受け付けた旨を通知する(S330b)。このとき、情報提供サーバ10bは、照会の受付情報を受信する(S330c1)。
なお、情報管理サーバ10aは、与信を承認することができないと判定したとき、カードの利用内容(与信の承認が得られなかった旨)の情報のみを電子メールで提供するよう情報提供サーバ10bに命令してもよい。例えば、与信承認要求額(図4(a))が利用限度額又は与信可能額(いずれも図2(a))を超過する場合,盗難紛失フラグ(図2(a))が立っている場合に、与信を承認することができないと判定するとよい。
その他、与信を承認することができないと判定したとき、受付情報を情報提供サーバ10bに送信しないようにしてもよい。この場合、以降の手順は実行されず、ユーザには情報が提供されない。
【0056】
図4(b)に、受付情報の主要な項目を例示する。
図4(b)において、「承認日時」は、与信可否の照会に対して与信を承認した日時である。「ユーザ識別情報」は、カードを利用したユーザの識別情報である。「店舗識別情報」は、カードが利用された店舗の識別情報である。
本実施形態では、ユーザ識別情報,店舗識別情報はそれぞれカード番号,加盟店番号であるが、それぞれユーザID,店舗IDとしてもよい。なお、受付情報の項目としてユーザID及び店舗IDを送信する場合には、カード情報(図2(a)),加盟店情報(図2(b))にそれぞれユーザID,店舗IDを記憶しておくことが前提となる。
【0057】
[3−3.店舗情報の抽出]
図5に進み、続いて情報提供サーバ10bは、下記〔処理1〕〜〔処理4〕の検索処理を実行し、店舗情報を抽出する(S505〜S535)。
なお、情報提供サーバ10bは、下記〔処理1〕〜〔処理4〕と並行して又はこれらの処理の完了後に、受信した受付情報を基に取引情報(図2(f))を生成し、サービスDB14に記憶しているものとする。
【0058】
〔処理1〕
受付情報の項目として受信したユーザ識別情報(図4(b))に対応するユーザ(カードを利用したユーザ)のユーザ情報を読み出し(S505)、当該ユーザに対する広告情報の提供が可能か否かを判定する(S510)。具体的には、情報提供承諾フラグが立っているか否かを判定する。
広告情報の提供が可能であるとき(S510でYes)、下記〔処理2〕に進む。一方、広告情報の提供が可能でないとき(S510でNo)、店舗情報の抽出処理を実行せず、電子メールを生成する(図3のS340c1)。
【0059】
〔処理2〕
受付情報の項目として受信した店舗識別情報(図4(b))に対応する店舗(カードが利用された店舗)の店舗情報を読み出し(S515)、当該店舗がポイント加盟店であるか否かを判定する(S520)。具体的には、ポイント加盟店フラグが立っているか否かを判定する。
当該店舗がポイント加盟店であるとき(S520でYes)、下記〔処理3A〕に進む。一方、当該店舗がポイント加盟店でないとき(S520でNo)、下記〔処理3B〕に進む。
【0060】
〔処理3A〕
適用すべき特典付与条件に対応する条件情報をサービスDB14より読み出す(S525a)。具体的には、受信した受付情報に含まれる承認日時に適用される特典付与条件に対応する条件情報を読み出す。
続いて、適用すべき特典付与条件と当該店舗の地理的情報とを用いて、店舗情報の抽出条件を生成する(S530a)。具体的には、抽出条件を〔条件A〕かつ〔条件B〕とし(図6(a))、この複合条件を満たすデータの取得命令に当たる文字列(例えば、SQLのSELECT文)を生成し、下記〔処理4〕に進む。
〔条件A〕カードが利用された店舗と同一のグループに属する。
〔条件B〕カードが利用された店舗の位置を基点とし、所定の距離範囲内(例えば、直線距離500m以内)に位置する。
【0061】
〔処理3B〕
当該店舗の地理的情報のみを考慮して、店舗情報の抽出条件を生成する(S530b)。具体的には、抽出条件を〔条件B〕のみとし(図6(b))、この条件を満たすデータの取得命令に当たる文字列(例えば、SQLのSELECT文)を生成し、下記〔処理4〕に進む。
〔条件B〕カードが利用された店舗の位置を基点とし、所定の距離範囲内(例えば、直線距離500m以内)に位置する。
【0062】
〔処理4〕
生成した取得命令を実行し、抽出条件を満たす店舗情報を店舗DB13より抽出する(S535)。ここでは、ポイント加盟店フラグが立っている店舗情報のみを抽出する。
具体的には、上記〔条件A〕を満たす店舗情報の絞込みには、店舗DB13に記憶している各店舗の「グループID」を用いる。また、上記〔条件B〕を満たす店舗情報の絞込みには、店舗DB13に記憶している各店舗の「地理的情報(所在地)」を用いる。
【0063】
例えば、上記〔処理3A〕においては、基点とする位置の緯度(Y)・経度(X)を用いて境界となる円の関係式を導き、上記〔条件A〕で絞り込まれた各店舗情報(1〜i(iは自然数))につき所在地の緯度(Y)・経度(X)がこの円の内部領域に含まれる関係にあるか否かを判定する。
なお、上記〔条件A〕及び〔条件B〕は、逆順に処理してもよい。ただし、処理効率を考慮するならば、〔条件A〕の絞込み処理を先に行うのが好ましい。一方、上記〔処理3B〕においては、上記〔条件B〕のみを考慮すればよい。
【0064】
[3−4.店舗情報の提供]
図3に戻り、情報提供サーバ10bは、抽出した店舗情報の必要項目(本実施形態では、店舗の名称・URL)及びその他の情報(クレジットカードの利用内容,特典付与条件の内容・適用時期・URL等)を基に電子メールを生成し(S340c1)、受付情報の項目として受信したユーザ識別情報(図4(b))に対応するユーザのメールアドレス宛に送信する(S350c)。
ユーザ端末30は、情報提供サーバ10bから電子メールを受信する(S350d)と、ユーザの操作に応じて受信した電子メールを表示する(S360d)。
【0065】
図7に、ユーザ端末30に表示される電子メールを例示する。
電子メール700は、送信元メールアドレス欄710,件名欄720及び本文欄730により構成される。本文欄730には、クレジットカードの利用情報731及び他の店舗の広告情報732が記載されている。
【0066】
店舗の広告情報732には、例えば、下記の項目が含まれる。
(a)抽出した店舗情報に係る店舗の情報733a〜c(ここでは、名称,カードが利用された店舗の位置(すなわち、カードを利用したユーザの現在位置)からの直線距離,詳細ページのURL)
(b)カードが利用された店舗周辺の地図を表示するWebページのURL734
(c)特典付与条件の適用期間735(本実施形態では、ポイント付与キャンペーンの実施期間)
(d)キャンペーンの詳細情報を掲載するWebページのURL736
【0067】
上記の項目のうち、カードが利用された店舗の位置と他の店舗の位置との距離は、地理的情報(緯度・経度)を基に算出することができる。
また、カードが利用された店舗周辺の地図を表示するWebページには、例えば、所定の静止画像形式の地図データが表示される。この場合、当該地図データ(静止画)を指定するURL(<img>タグのsrc属性として記載するもの)に他の各店舗の位置(緯度・経度)等のパラメータを埋め込んでおけば、当該他の店舗の位置を当該地図データ上にマーキングすることができる(上記<従来例4>のサービス及びマップAPI参照)。
【0068】
なお、電子メール700(図7)は、店舗の情報をクレジットカードの利用内容とともに提供する場合の文例である。店舗の情報をクレジットカードの利用内容と別に提供する場合には、例えば、クレジットカードの利用情報731が本文内に記載されない。
また、電子メール700(図7)は、店舗情報の抽出処理において、特典付与の条件を考慮していない場合の文例である。特典付与の条件を考慮した場合には、広告情報732中に例えば下記の文例を挿入し、ユーザに注意喚起をするとよい。
・「下記の店舗でクレジットカードを利用すれば、通常より割増のポイントがもらえる可能性が高まります。」
【0069】
[4.実施形態の変形例等]
[4−1.システム構成・処理分担に関して]
上述の実施形態では、電子メールを生成しユーザのメールアドレス宛に送信する処理を情報提供サーバ10bが実行している(S340C1〜S350c(図3)参照)。
これに対し、電子メールの生成・送信処理を情報管理サーバ10aが実行してもよい。この場合、店舗DB13より店舗情報を抽出する処理(S505〜S535(図5))及び電子メールの生成・送信処理(S340C1〜S350c(図3))の全てを情報管理サーバ10aが実行してもよい。また、情報管理サーバ10aと他のサーバ装置とを接続して、一部の処理を当該他のサーバ装置に実行させてもよい。
【0070】
[(a)システム構成の変形例]
図8に、システム構成の変形例を示す。
図8に示すシステム構成は、電子メールの生成・送信処理を情報管理サーバ10aが実行し、店舗DB13より店舗情報を抽出する処理のみ検索サーバ10cに実行させることを想定した構成である。この場合、情報管理サーバ10a及び検索サーバ10cは、いずれも加盟店を獲得する業務とカードを発行する業務とを兼務する事業者又はその情報処理を代行する事業者(図8において、「カード会社」という。)の管理下にあるものとする。
なお、特に断りがない限り、図1と同一の符号が付されているハードウェアは同様の機能を備え同様の処理を実行するものとする。
【0071】
図8に示すシステムは、全体として、クレジットカードに関する情報を管理するとともに情報提供サービスを提供する情報管理サーバ10a,店舗情報を検索する検索サーバ10c,店舗端末20及びユーザ端末30により構成される。
情報管理サーバ10aと検索サーバ10cは、プライベートなネットワーク(LAN,WAN,VPN等)により互いに接続している。また、情報管理サーバ10aと検索サーバ10cは、カードDB11,ユーザDB12,店舗DB13及びサービスDB14を共有している。
店舗端末20は、インターネット40cを介して情報管理サーバ10aと接続可能なCAT端末とする。ユーザ端末30は、インターネット40c及び携帯電話回線網40dを介して情報管理サーバ10aと接続可能な携帯端末である。
なお、店舗端末20は、上述の実施形態と同様に固定電話回線網40bを介して情報管理サーバ10aと接続可能なCAT端末でもよい。
【0072】
[(b)情報提供手順の変形例]
図9に、情報提供手順の変形例を示す。
図9に示すように、図8に示すシステムでは、電子メールの生成・送信処理を情報管理サーバ10aが実行し、店舗DB13より店舗情報を抽出する処理のみ検索サーバ10cに実行させる。なお、特に断りがない限り、図3と同一の符号が付されている処理は同様のものである。
情報管理サーバ10aは、検索サーバ10cと連携して下記〔手順1a〕〜〔手順4a〕によりユーザに情報を提供する。
【0073】
〔手順1a〕情報管理サーバ10aは、店舗端末20から与信可否の照会情報を受信する(図9のS310b)と、店舗端末20に与信の可否を回答する(図9のS320b)とともに、店舗の識別情報を含む受付情報を検索サーバ10cに送信する(図9のS330b)。
〔手順2a〕検索サーバ10cは、情報管理サーバ10aから受付情報を受信する(図3のS330c2)と、受付情報に含まれる店舗識別情報に対応する店舗の周辺に位置する所定の店舗の店舗情報を店舗DB13より抽出する(図5のS515〜S535と同様)。
〔手順3a〕検索サーバ10cは、抽出した店舗情報を基にメールデータ(例えば、抽出した情報項目を所定の形式にしたデータ)を生成し、情報管理サーバ10aに送信する(図9のS340c2)。
〔手順4a〕情報管理サーバ10aは、検索サーバ10cからメールデータを受信する(図9のS340b)と、受信したメールデータを基に電子メールを生成し(図9のS350b)、照会情報に含まれるカード番号に対応するユーザのメールアドレス宛に送信する(図9のS350b)。
【0074】
[(c)照会情報の変形例]
図4(c)に、照会情報の変形例を示す。
図8に示す変形したシステムでは、店舗端末20と情報管理サーバ10aとがインターネット40cを介して接続される点を考慮し、照会情報に「加盟店番号」を追加し、店舗端末20から送信された照会情報中の加盟店番号により店舗を識別する。
その他の項目は、図4(a)に示す照会情報と同様である。
【0075】
[(d)受付情報の変形例]
図4(d)に、受付情報の変形例を示す。
図8に示す変形したシステムでは、電子メールの生成・送信処理を情報管理サーバ10aが実行するため、カードを利用したユーザの識別情報を検索サーバ10cに送信する必要がない。そこで、この変形したシステムでは、受付情報から「ユーザ識別情報」を除外している。
その他の項目は、図4(b)に示す受付情報と同様である。
【0076】
[(e)その他]
なお、図8に示すシステムにおいて、情報管理サーバ10aは、上述の実施形態と同様に、与信を承認することができないと判定したときカードの利用内容(与信の承認が得られなかった旨)の情報のみを電子メールで提供してもよい。このとき、照会の受付を検索サーバ10cに通知しないようにするとよい。
また、情報管理サーバ10aは、カードを利用したユーザが広告情報の提供を承諾しているか否かを予め判定し、ユーザが広告情報の提供を承諾していないときにも、カードの利用内容の情報のみを電子メールで提供するようにしてもよい。
【0077】
[4−2.DBに記憶する情報・店舗の抽出条件に関して]
[(a)〔条件A〕の変形例]
上述の実施形態では、カードが利用された店舗がポイント加盟店であるとき、店舗どうしの関係が特典付与の条件を満たすか(満たし得るか)という観点から、カードが利用された店舗と同一の「グループ」に属することを店舗情報の抽出条件としている(図6(a)の〔条件A〕)。抽出処理においては、店舗情報に含まれる「グループID」を用いている。
これに対し、上記〔条件A〕は、特典付与条件の設定内容しだいで〔条件A1〕〜〔条件A4〕のように変形することができる(図6(c)参照)。
【0078】
例えば、表3のような特典付与条件を設定した場合、上記〔条件A1〕を抽出条件とするとよい。この場合、店舗情報に「ジャンルID」(各店舗が区分されるジャンルに一意の識別情報)を記憶しておき、店舗情報の抽出処理に「ジャンルID」を用いるとよい。
同様に、表4のような特典付与条件を設定した場合、上記〔条件A2〕を抽出条件とするとよい。この場合、店舗情報の抽出処理には、店舗情報に含まれる「店舗ID」(図2(d))を用いるとよい。
【0079】
【表3】

【0080】
【表4】

【0081】
さらに、表3又は表4の特典付与条件の下で、上記〔条件A3〕又は〔条件A4〕を抽出条件としてもよい。この場合、店舗情報の抽出処理には、ユーザ情報に含まれる「履歴情報」(図2(c))並びにこれに関連する取引情報(図2(f))及び店舗情報(図2(d))をさらに用いるとよい。
上記〔条件A3〕又は〔条件A4〕を抽出条件とする場合、情報提供サーバ10bは、カードが利用された店舗及びカードの利用実績があるいずれかの店舗との関係で表3又は表4の特典付与条件を満たす店舗の情報をユーザに提供する。このときユーザには、あと1店舗でカードを利用すれば特典付与の条件が成就するという事実とともに、残り1店舗の選択肢が提供される。したがって、ユーザ情報に含まれる「履歴情報」(図2(c))をさらに用いて上記〔条件A3〕又は〔条件A4〕を抽出条件とすれば、提供される情報の広告効果がより高まることが期待できる。
【0082】
なお、ユーザのカード利用実績を考慮した場合には、電子メール700(図7)の広告情報732中に例えば下記の文例を挿入し、あと1店舗でカードを利用すれば特典付与の条件が成就する点につき注意喚起をするとよい。
・「下記の店舗でクレジットカードを利用すれば、通常より割増のポイントがもらえます。」
【0083】
[(b)〔条件B〕の変形例]
上述の実施形態では、カードが利用された店舗の位置に関連があるかという観点から、カードが利用された店舗の位置を基点位置とする所定の距離範囲内に位置することを店舗情報の抽出条件としている(図6(a)・(b)の〔条件B〕)。抽出処理においては、店舗情報に含まれる「地理的情報(所在地)」を用いている。
これに対し、上記〔条件B〕を〔条件B1〕・〔条件B2〕のように変形してもよい(図6(d)参照)。例えば、店舗情報の「地理的情報」(図2(d))として店舗の最寄駅の情報(駅名コード又は駅名)を記憶しておけば、上記〔条件B1〕を抽出条件とすることができる。同様に、店舗情報の「地理的情報」(図2(d))として店舗が属するエリア区分の情報を記憶しておけば、上記〔条件B2〕を抽出条件とすることができる。
【0084】
[(c)特典付与条件の変形例]
上述の実施形態において、特典付与条件は、少なくとも3店舗でカードを利用したときに特典が付与されるように設定されている(上記[表2]等参照)。
これに対し、少なくとも2店舗でカードを利用したときに特典が付与されるように、特典付与の条件を設定してもよい。変形例として示した特典付与条件(上記[表3],上記[表4]参照)についても同様である。
【0085】
[(d)ポイント加盟店フラグ]
上述の実施形態において、店舗情報には、ポイントの付与に対応しているポイント加盟店であるか否かを示す「ポイント加盟店フラグ」が含まれている(図2(d)参照)。
これに対し、全ての店舗がポイントの付与に対応しているときは、「ポイント加盟店フラグ」が含まれていなくてもよい。この場合、情報提供サーバ10bは、「ポイント加盟店フラグ」が立っているか否かを判定する処理(S520(図5))を省略し、上記〔処理3A〕(S525a〜S530a(図5))又は〔処理3B〕(S530b(図5))を任意に又は所定の条件に基づいて選択してもよい。また、上記〔処理3A〕又は〔処理3B〕のいずれかの処理に固定してもよい。
【0086】
[4−3.その他]
[(a)情報の提供態様の変形例]
上述の実施形態では、ユーザのメールアドレス宛に送信する電子メールに、他の店舗の情報をカードの利用内容とともに記載している(電子メール700(図7)の本文欄730参照)。
これに対し、与信を承認することができたか否かに関わらず、店舗の情報のみを記載した電子メールをユーザのメールアドレス宛に送信してもよい。
【0087】
[(b)提供する情報の変形例]
上述の実施形態では、カードが利用された店舗の周辺に位置する他の店舗(ポイント加盟店)の情報を抽出し、ユーザに提供している(S535(図5)等参照)。
これに対し、カードが利用された店舗に関連する、他の店舗の情報以外の情報をユーザに提供してもよい。例えば、次のとおりである。
・店舗情報の「地理的情報」として1又は複数の最寄駅の情報(駅名コード又は駅名)を記憶しておき、カードが利用された時間帯(例えば、22時〜24時等)に応じて、当該最寄駅を発車する最終電車(終電)の時刻情報を提供する。
・カードが利用された時間帯(例えば、0時〜4時等)に応じて、カードが利用された店舗の最寄りの又は提携先のタクシー会社の情報(例えば、電話番号,料金等)を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】システムの構成例を示す図である。
【図2】DBに記憶する(a)カード情報,(b)加盟店情報,(c)ユーザ情報,(d)店舗情報,(e)条件情報,(f)取引情報の主要な項目を示す図である。
【図3】情報提供手順を示すシーケンスチャートである。
【図4】(a)照会情報の主要な項目等の例,(b)受付情報の主要な項目の例,(c)照会情報の変形例,(d)受付情報の変形例である。
【図5】情報抽出手順を示すフローチャートである。
【図6】(a)特典付与条件と地理的条件を考慮した抽出条件の例,(b)地理的条件のみを考慮した抽出条件の例,(c)特典付与条件を考慮した条件の変形例,(d)地理的条件を考慮した条件の変形例を示す図である。
【図7】ユーザ端末に表示される電子メールの文例を示す図である。
【図8】システム構成の変形例を示す図である。
【図9】情報提供手順の変形例を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0089】
10a 情報管理サーバ
10b 情報提供サーバ
10c 検索サーバ
11 カードDB
12 ユーザDB
13 店舗DB
14 サービスDB
20 店舗端末
30 ユーザ端末
40a 専用線
40b 固定電話回線網
40c インターネット
40d 携帯電話回線網
700 電子メール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報提供サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムの情報提供サーバであって、
前記ユーザの識別情報と、前記ユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段と
を有し、
前記情報管理サーバが前記店舗に設置されたCAT端末から通信回線を介して与信可否の照会情報を受信したことを契機として、カードを利用したユーザの識別情報と、カードが利用された店舗の識別情報とを少なくとも含む受付情報を該情報管理サーバから受信する受付情報受信手段と、
前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、
前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも記載した電子メールを生成し、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段と
を備える
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供サーバにおいて、
前記店舗情報記憶手段に記憶する前記地理的情報は、前記店舗の所在地を特定する店舗所在地特定情報であり、
前記店舗情報抽出手段は、前記店舗所在地特定情報を用いて、前記基点位置から所定の距離範囲内に位置する店舗の店舗情報を抽出する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項3】
請求項2に記載の情報提供サーバにおいて、
前記メール送信手段は、前記店舗所在地特定情報を用いて、前記抽出した各店舗情報に係る店舗の所在地と前記基点位置との間の距離を算出し、該各店舗の名称とともに前記電子メールに記載する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の情報提供サーバにおいて、
前記メール送信手段は、前記抽出した少なくとも1件の店舗情報に係る店舗の所在地を含む所定範囲の地図画像を少なくとも配置したWebページへのリンク情報を、前記店舗の名称若しくはこれと前記距離との組に代えて、又は該名称若しくは該組とともに、前記電子メールに記載する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の情報提供サーバにおいて、
前記クレジットカードの利用に対する特典付与の条件を少なくとも含む条件情報を記憶する条件情報記憶手段をさらに有し、
前記店舗情報抽出手段は、前記条件情報記憶手段に記憶している特典付与条件をさらに用いて、前記カードが利用された店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置し、かつ、該カードが利用された店舗との関係で該特典付与条件を満たす1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項6】
請求項5に記載の情報提供サーバにおいて、
前記ユーザ情報記憶手段に記憶するユーザ情報は、前記ユーザによる前記クレジットカードの利用の履歴を示す履歴情報をさらに含み、
前記店舗情報抽出手段は、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザの履歴情報をさらに用いて、前記カードが利用された店舗及び前記カードの利用実績のあるいずれかの店舗との関係で前記特典付与の条件を満たす1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報提供サーバにおいて、
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、店舗が区分されているグループを識別するグループ識別情報をさらに含み、
前記条件情報記憶手段に記憶する特典付与条件は、同一のグループ内において前記カードを利用した店舗の数に応じて所定の特典を付与するという条件であり、
前記店舗情報抽出手段は、前記特典付与条件を満たすか否かを判定するとき、前記グループ識別情報をさらに用いる
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の情報提供サーバにおいて、
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、店舗が区分されているジャンルを識別するジャンル識別情報をさらに含み、
前記条件情報記憶手段に記憶する特典付与条件は、前記カードを利用した先の店舗が区分されているジャンルの数に応じて所定の特典を付与するという条件であり、
前記店舗情報抽出手段は、前記特典付与条件を満たすか否かを判定するとき、前記ジャンル識別情報をさらに用いる
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれかに記載の情報提供サーバにおいて、
前記店舗情報記憶手段に記憶する店舗情報は、ポイントの付与に対応しているポイント加盟店であるか否かを示すポイント加盟店フラグをさらに含み、
前記カードの利用に対し付与する特典は、カードを利用したユーザに対し所定数のポイントを付与するという特典であり、
前記店舗情報抽出手段は、前記受信した識別情報に対応する店舗がポイント加盟店でないとき、前記条件情報を用いずに店舗情報を抽出する
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の情報提供サーバにおいて、
前記ユーザ情報記憶手段が記憶するユーザ情報は、電子メールによる所定の情報の提供を承諾しているか否かを示す情報提供承諾フラグをさらに含み、
前記店舗情報抽出手段は、前記受信した識別情報に対応するユーザの情報提供承諾フラグが立っていないとき、店舗情報を抽出しない
ことを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項11】
クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報提供サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムの情報提供サーバによる情報提供方法であって、
前記情報提供サーバは、
前記ユーザの識別情報と、前記ユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段と
を有し、
前記情報管理サーバが前記店舗に設置されたCAT端末から通信回線を介して与信可否の照会情報を受信したことを契機として、カードを利用したユーザの識別情報と、カードが利用された店舗の識別情報とを少なくとも含む受付情報を該情報管理サーバから受信する受付情報受信ステップと、
前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出ステップと、
前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも記載した電子メールを生成し、前記ユーザ情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信ステップと
を備える
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれかに記載の情報提供サーバが備える各手段をコンピュータに機能として実現させるためのプログラム。
【請求項13】
クレジットカードに関する情報を管理する情報管理サーバと、該カードが利用可能な店舗に関する情報を該情報管理サーバに提供する検索サーバとが通信ネットワークを介して接続している情報提供システムであって、
前記情報管理サーバは、
前記店舗に設置されたCAT端末と通信回線を介して接続しており、
前記カードの識別番号と、該カードを保有するユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段を有し、
前記カードの識別情報を少なくとも含む与信可否の照会情報を前記CAT端末から受信する照会情報受信手段と、
カードが利用された店舗の識別情報を少なくとも含む受付情報を前記検索サーバに送信する受付情報送信手段と、
前記検索サーバからメールデータを受信して電子メールを生成し、前記受信した識別番号に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段と
を備え、
前記検索サーバは、
前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段を有し、
前記情報管理サーバから前記受付情報を受信する受付情報受信手段と、
前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、
前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも用いてメールデータを生成し、前記情報管理サーバに送信するメールデータ送信手段と
を備える
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項14】
請求項13に記載の情報提供システムを構成する情報管理サーバ。
【請求項15】
クレジットカードに関する情報を管理するとともに、該カードを保有するユーザに該カードが利用可能な店舗に関する情報を提供する情報管理サーバであって、
前記店舗に設置されたCAT端末と通信回線を介して接続しており、
前記カードの識別番号と、該カードを保有するユーザの携帯端末用のメールアドレスとを少なくとも含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記店舗の識別情報と、前記店舗の名称と、前記店舗に関係する地理的情報とを少なくとも含む店舗情報を記憶する店舗情報記憶手段と
を有し、
前記店舗の識別情報と、前記カードの識別番号とを少なくとも含む与信可否の照会情報を前記CAT端末から受信する照会情報受信手段と、
前記店舗情報記憶手段に記憶している前記受信した識別情報に対応する店舗の地理的情報を少なくとも用いて、該店舗の地理的情報に対応する位置を基点位置とする所定の範囲内に位置する1又は複数の店舗の店舗情報を前記店舗情報記憶手段より抽出する店舗情報抽出手段と、
前記抽出した店舗情報に係る店舗の名称を少なくとも用いて電子メールを生成し、前記受信した識別番号に対応するユーザのメールアドレス宛に送信するメール送信手段と
を備える
ことを特徴とする情報管理サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−152752(P2010−152752A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−331544(P2008−331544)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】