説明

情報検索表示方法およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】コンピュータシステムに蓄積された情報から、所定のキーワードに関連する情報を網羅的に抽出し、ユーザに分かり易い形式で表示する技術を提供する。
【解決手段】コンピュータシステムに蓄積された電子名刺に関連する交際情報を検索したときに、電子名刺に関連する電子文書を見つけ、その情報を一覧表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報検索表示方法、および該情報検索表示方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシステムには種々の情報が蓄積される。例えば、紙の名刺を相手に渡す代わりに、インターネットの電子メールを使用して名刺に記載された名前、組織名、電話番号、メールアドレス等の個人情報(以下、名刺情報と称する)を相手に伝えることが行われている。また、ユーザが上記名刺情報をサーバコンピュータに登録しておき、登録ユーザのクライアントコンピュータ同士がサーバを介して登録した名刺を交換するサービスも知られている(特許文献1)。コンピュータシステムには、名刺情報のようにある者から他の者へ伝達される情報も含めて様々な情報が蓄積されうる。
【0003】
コンピュータシステムに蓄積された情報の内、ユーザが所望する情報は、通常、ユーザが確定的な検索キーワードを指定することにより検索される。そして、この検索キーワードに一致する情報のみが抽出され、検索結果として表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−32033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ユーザは、検索したい対象があっても、あいまいな記憶のため確定的な検索キーワードを指定できないという状況がしばしば起こりうる。例えば、連絡する相手の名前を忘れてしまった場合に、住所録から連絡先を見つけようとしても困難である。このような場合、他の何らかの確かな情報を基にその連絡先を見つける方法が必要となる。従来の情報検索方法では、検索キーワードに一致する情報が検索されるだけで、上記のようなケースでは所望の情報(すなわち、探したい連絡先の情報)を取得できない。一方、検索キーワードに単純に一致する情報以外の関連情報をも取得する場合には、従来の検索方法による場合に比べ多くの情報が含まれうるので、ユーザに分かり易い形式で表示される必要がある。
【0006】
他方、ユーザは、電子メール等により文書や名刺情報等を誰かとやりとりするが、例えば、特定の連絡先に対し、どのドキュメントを送ったかとか、どのドキュメントを受けたかなど、情報過多の中では、把握することが困難である。こうした状況で、ユーザと関係のある連絡先とユーザとの間でやりとりしたドキュメント類を網羅的に知りたいという要望もあった。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、コンピュータシステムに蓄積された情報から、所定のキーワードに関連する情報を網羅的に抽出し、ユーザに分かり易い形式で表示する情報検索表示方法およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
コンピュータシステムに蓄積された情報を検索する情報検索表示方法であって、
前記コンピュータシステムに電子名刺を蓄積するステップであって、前記電子名刺は個人情報を含み、該個人情報は個人の名前を含む、電子名刺を蓄積するステップと、
データベース中に交際レコードを蓄積するステップであって、前記交際レコードは、前記電子名刺が送られてきた、または受け取った日時、送り手およぶ受け手の電子メールアドレスおよび前記電子名刺の示す個人とユーザとが行った交際についての情報を含む、交際レコードを蓄積するステップと、
前記コンピュータシステムにより、連絡先に関して前記データベースに検索要求するステップと、
前記連絡先に送ったまたは該連絡先から受け取った電子文書に関する情報を前記データベースにおいて検索する検索ステップと、
前記検索ステップにより検索された電子文書に関する情報を一覧にしてディスプレイデバイスにより表示するステップと
を備えることを特徴とする情報検索表示方法。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、前記交際レコードはユーザが入力デバイスを介して登録した連絡先を含むことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、前記連絡先は、ユーザが送った電子メールのFrom、To、CCにより規定されるかまたは前記ユーザが受け取った電子メールのFrom、To、CCにより規定されること特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、前記電子文書に関する前記情報を検索するステップは前記電子名刺を作成した人物についての背景情報を前記データベース中で検索するステップを有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、前記電子名刺を作成した人間の名前をリストアップした連絡先の一覧を前記ディスプレイデバイスにより一覧表示することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、前記コンピュータシステムは、ネットワークシステムであって、該ネットワークシステムを構成するサーバおよび端末に前記交際レコードを前記コンピュータシステムにより蓄積するステップをさらに有することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、コンピュータシステムに蓄積された情報を検索するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、
前記コンピュータシステムに電子名刺を蓄積するステップであって、前記電子名刺は個人情報を含み、該個人情報は個人の名前を含む、電子名刺を蓄積するステップと、
データベース中に交際レコードを蓄積するステップであって、前記交際レコードは、前記電子名刺が送られてきた、または受け取った日時、送り手およぶ受け手の電子メールアドレスおよび前記電子名刺の示す個人とユーザとが行った交際についての情報を含む、交際レコードを蓄積するステップと、
前記データベースに電子文書に関する情報を蓄積するステップと、
前記データベースに第1の電子メールアドレスおよび第2のメールアドレスを規定した電子メールを蓄積するステップであって、前記第1の電子メールアドレスは第1の人間と関連付けられ、前記第2のメールアドレスは第2の人間と関連付けられている、電子メールを蓄積するステップと、
前記電子メールのディスプレイデバイスよる表示に応答して、前記第1の人間が送った電子文書および受け取った電子文書を見たい旨を示す入力を、前記第1の人間から入力デバイスを介して受け取るステップと、
当該入力に応答して前記電子メールから第2の電子メールアドレスを前記コンピュータシステムにより取り出すステップと、
前記コンピュータシステムにより、前記データベースに前記第2の電子メールアドレスを規定している交際レコードの検索を要求するステップと、
前記第2の電子メールアドレスを規定した交際レコードの中の情報を使用して、前記送った電子文書および受け取った電子文書についての情報を前記データベースにおいて検索する検索ステップと、
前記検索ステップにより検索された電子文書に関する情報を一覧にしてディスプレイデバイスにより表示するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、前記第2の電子メールアドレスは前記第1の人間により入力デバイスを介して登録されることを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、前記電子メールから前記第2の電子メールアドレスを取り出すステップは、前記電子メールのヘッダーフィールドから前記第2のメールアドレスを前記コンピュータシステムにより取り出すステップを有することを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、さらに、前記第2の人間の名前を含むリストをディスプレイデバイスにより表示するステップを、前記プログラムは前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とする。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、前記送った電子文書および受け取った電子文書に関する情報を検索した後に、前記第2の人間の電子名刺情報をディスプレイデバイスにより表示するステップを、前記プログラムは前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項12に記載の発明は、前記コンピュータシステムは、ネットワークシステムであって、交際レコードを蓄積するステップは該ネットワークシステムを構成するサーバおよび端末に前記交際レコードを前記コンピュータシステムにより蓄積するステップを有することを特徴とする。
【0020】
なお、本明細書においては、電子メールとドキュメントを併記しているが、ドキュメントは、電子メールの文書を含む任意の電子文書であるものとする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、不確かな記憶しかなくとも、ユーザが所望する情報、特には、人の情報や、やりとりした電子文書を網羅的に取得でき、取得した情報をユーザにわかりやすいように表示して提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態のシステム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による情報処理の一実施例の手順を示すフローチャートである。
【図3】図2の手順を説明するための図である。
【図4】同実施例による検索結果の表示例である。
【図5】同実施例による検索結果の表示例である。
【図6】本発明による情報処理の他の実施例の手順を示すフローチャートである。
【図7】同実施例による検索結果の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、一般のコンピュータシステム、ネットワークシステムにおいて実施できるが、以下では、特に、電子名刺交換システムに適用した場合について説明する。
【0024】
図1に本発明を適用した電子名刺交換システムのシステム構成を示す。
本実施形態の電子名刺交換システムは、通信網150を介して相互に接続されたパーソナルコンピュータ(以下PC)100を備える。
PC100には市販のものを使用することができるので、ハードウェアの説明は簡単に留める。パーソナルコンピュータ100はハードディスク110、CPU121,システムメモリ122、ディスプレイ123、入力装置124およびモデムのような通信装置125を有する。
【0025】
CPU121はオペレーテイングシステムやアプリケーションプログラムなど種々のプログラムを実行する。システムメモリ122はCPU121が実行する命令やCPU121に対する入出力情報を記憶する。ディスプレイ123はCPU121の情報処理結果および入力装置123からの入力情報をCPU121の制御の下に表示画面に表示する。入力装置124はマウスなどのポインティングデバイスおよびキーボードを有し、CPU121に対して情報を入力する。
【0026】
通信装置125は、通信網150を介してプロバイダ内のメールサーバ160と電子メールの送受信を行う。また、通信装置125は、通信網150と接続し、他のPC100と通信を行う。メールサーバ160は通信網150を介して他のメールサーバ160と電子メールの授受を行う。通信網150には、例えば、インターネットなどの広域ネットワークが挙げられる。
【0027】
ハードディスク110には以下の本発明に係わるオブジェクト(データやプログラム)が記憶される。電子名刺101は、電子名刺処理用プログラム102により作成され、あるいは他のPC100から受信し、ハードディスク110に記憶されるオブジェクトである。電子名刺101は文字コード形態の文字列と名刺の背景画像のイメージデータとを含むデータセット(複数のデータの集合)である。
【0028】
電子名刺処理用プログラム102は、電子名刺作成機能や交際記録の管理機能を有するプログラムである。電子名刺処理用プログラム102は、CD−ROMやフレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体から、あるいは通信媒体を介してハードディスク110にインストールされる。データベース103は、作成した電子名刺や受信した電子名刺を管理するための情報および電子名刺に関連した種々の情報(これには管理情報も含まれうる)を記憶する。
【0029】
電子名刺処理用プログラム104は以下の機能を有する。
(1)電子名刺作成機能
この機能によりイメージ形態の名刺を作成編集する。
(2)交際記録の管理
電子名刺を送受信した場合には、データベース103にその送受信の通信記録が記憶され、交際記録として管理する。
なお、これらの機能は、本出願人によるアプリケーションソフトであるMicrosoft Office InterConnect 2004等により実現されている。
【0030】
データベース103に格納し管理する情報は以下の情報を含む。
(1)作成した電子名刺101の作成日時、種類、記憶場所およびその電子名刺のセキュリティ設定などの付帯情報
(2)電子名刺に関する交際記録
交際記録の中には受信した電子名刺101の受信日時、送り主の電子メールアドレス、送り主の名前、送信した電子名刺の送信日時、送信相手の電子メールアドレス、送信相手の名前の通信記録を含む。さらに交際記録の中には、ユーザがキーボードなどの入力装置124から入力し、および各電子名刺が示す人間との交際に関する種々の交際情報が含まれる。
(3)電子名刺から取得した個人情報を基に作成した住所録およびその他の名刺関連情報
(4)種々のアプリケーションソフトにより作成された住所録
電子名刺から取得した個人情報を基に作成した住所録およびその他の名刺関連情報の情報は装置が管理する電子名刺に関連付けられてデータベース103に記憶される。種々のアプリケーションソフトにより作成された住所録も本実施形態ではデータベース103に記憶されるものとする。また、電子名刺処理用プログラムと異なる種々のアプリケーションソフトにより作成された住所録であっても、電子名刺の名刺情報に対応する情報が含まれておれば電子名刺に関連付けることができる。また、上記複数種類のデータを1つのレコード(データセット)としてデータベース103に記憶することができ、あるいは情報の種類ごとに上記複数種類の情報をデータベース103に記憶してもよい。
【0031】
以下、本発明に係わる情報処理について説明する。
以下に説明する情報処理は、ここでは上記電子名刺処理用プログラム102が実行するものとする。
【0032】
[実施例1]
本実施例は、例えば、連絡したい人の名前を忘れてしまった場合など、確定的なキーワード(本人の名前など)を使って検索できないような場合にも、探したい連絡先(人に限らず、企業、場所等の連絡先を含む)の情報を取得できるようにする検索方法を実現するものである。
【0033】
はじめに、検索対象とする連絡先と関連する単語・文字列(例えば、人の連絡先を探す場合であれば、その人が所属している会社や部署あるいはその人が参加したイベント等の名前など)を検索キーワードとして入力を受ける(ステップS201)。例えば、図3に示す検索のための入力ボックス301から検索キーワードを受け付ける。
【0034】
次いで、入力された検索キーワードでデータベースに問い合わせを行い、検索キーワードに対応するレコードに含まれる連絡先に関する情報を取得する(ステップS202)。この連絡先に関する情報には、例えば対象が人である場合には、名前、所属企業名・部署名等や、経歴、この人が参加したイベント名、連絡先(電話番号、メールアドレス等)など所定の情報が含まれる。
【0035】
ステップS202で情報を取得できると、次いで、取得した連絡先に関する情報の内その連絡先の名前をリストに追加する(ステップS204)。なお、このリストに挙げられる連絡先の名前は、ステップS202で取得された情報と関連付けられている。
【0036】
さらに、ステップS202の検索で取得された情報を保存する(ステップS205)。
【0037】
以後、検索キーワードに対応するレコードが見つからなくなるまで、ステップS202からステップS205を繰り返し、該当するレコードがなくなるとステップS206へ移行する。ここで取得情報が存在する場合は、リストと検索された連絡先の詳細情報の一覧(この詳細情報の一覧は表示領域に表示可能な分が表示され残りの情報はスクロールさせることにより表示可能である)を表示する(ステップS207)。
【0038】
図4、5に、検索結果の表示例を示す。
図4に示すように、検索結果として連絡先の名前の一覧、すなわちリストが表示される(図4では、所定のカテゴリー毎に連絡先の名前が分類され表示されている)。
このように表示されたリストから、特定の名前をマウス等の入力デバイスによる指示手段を用いて、例えば、その名前上にマウスポインタを置くと、その特定の連絡先についての詳細情報(特には、なぜ見つかったかを示す情報)がポップアップ表示される(図5:501参照)。
【0039】
図5のポップアップ表示例では、イベント名、場所、参加者、日付が表示され、この連絡先が特定のイベントに参加した人であることを示している。このようにポップアップ表示される詳細情報は、この例に限定されるものではなく、例えば連絡先が人を対象とするものであればこの人の所属企業名・部署名等や、役職、連絡先(電話番号、メールアドレス等)なども表示されうる。また、取得された情報にその連絡先の写真データが含まれていれば、ポップアップの左上等に表示させることもできる(図示せず)。さらにこのポップアップ表示から、「詳細を表示」ボタンをクリックすることで、さらに詳細な情報を表示させることもできる。
【0040】
このポップアップ表示の情報により、ユーザは、その連絡先がなぜ見つかったかを容易に知ることができる。また、連絡先リストと連絡先の詳細情報が同時に表示され、それぞれは、所定のカテゴリー毎に分類され強調されて表示されるので、ユーザにとって分かり易いものとなっている。なお、同図のポップアップの下部(リストの右側)部分は、取得された情報の一覧であり、リストにリストアップされた連絡先の詳細情報が一覧表示されている。
【0041】
[実施例2]
本実施例は、ユーザが誰かまたはどこか(すなわちユーザと関係のある連絡先(人に限らず、企業や場所等も含む))と電子メールやドキュメント(添付されたドキュメントなど)をやりとりしている場合に、ユーザとこのユーザと関係のある連絡先との間でやりとりされた電子メールやドキュメントの情報を網羅的に取得しその一覧を表示させる例である。
【0042】
まず、ユーザと関係のある連絡先(例えば、ユーザが送信した電子メールのFrom、To、CC等で指定された連絡先や、任意ではあるが所定のアプリケーションソフトにおいてユーザの連絡先として登録されているものや、特定の連絡先など)をデータベースに問い合わせ抽出する(ステップS601)。なお、この処理は、ユーザによる所定の操作を起点として開始する。
【0043】
次いで、抽出されたユーザと関係のある連絡先とユーザとの間でやりとりされた電子メールやドキュメント(この連絡先からユーザに送られたかまたはユーザがこの連絡先に送った電子メールやドキュメント)の情報をデータベースに問い合わせ、やりとりされた電子メールやドキュメントに関する情報を取得する(ステップS602)。
【0044】
なお、本実施例では、電子メールソフトや上記所定のアプリケーションソフトにより保存された電子メールやドキュメントのデータの集まりをデータベースと呼び、電子名刺処理用プログラム102がこれらのデータを検索するものとする。また、取得される電子メールやドキュメントに関する情報には、電子メールやドキュメントそのものの情報の他、これらの作成者のフルネーム、所属企業名・部署名等や、経歴、参加イベント名、連絡先(電話番号、メールアドレス等)などが含まれうる。
【0045】
ステップS602で情報を取得できると、次いで、取得した情報の内、ユーザと関係のある連絡先の名前を、(例えば、イベント参加者やメールのやりとりの相手などの所定の項目別に)リストに追加する(S604)。なお、本実施例においても、このリストに挙げられる連絡先の名前は、ステップS602で取得された情報と関連付けられている。
【0046】
さらに、ステップS602の検索で取得された情報を保存する(ステップS605)。
【0047】
以後、該当する電子メールやドキュメントが見つからなくなるまで、ステップS602からステップS605を繰り返し、該当する電子メールやドキュメントがなくなるとステップS606へ移行する。ここで取得情報が存在する場合は、リストと、検索された連絡先の内選択された連絡先(初期状態では先に検索された連絡先などを対象としてもよい)の詳細情報(例えば対象が人であれば、名刺情報や、所属企業名、役職、連絡先(電話番号、メールアドレス)等)と、この連絡先から送られたまたは受けた電子メールやドキュメントに関する情報の一覧を所定のカテゴリー毎にまとめて表示する(S607)。
【0048】
リストを含むこれらの一覧は、表示領域に表示可能な分が表示され残りの情報はスクロールさせることにより表示可能である。なお、一覧表示される電子メールおよびドキュメントに関する情報は、電子メールおよびドキュメントそのものと関連付けられており、これらを直接参照するようにすることもできる。
【0049】
図7に、検索結果の表示例を示す。
同図に示すように、検索結果の1つとして連絡先の名前の一覧、すなわちリスト(同図左欄)が表示される。このように表示されたリストから、特定の名前をマウス等の入力デバイスによる指示手段を用いて、クリックするなどして指定すると、指定された特定の連絡先から送られたまたは受けた電子メールやドキュメントに関する情報の一覧が所定のカテゴリー毎に分類され強調されて表示される。これによってユーザは、電子メールやドキュメントをやりとりした相手をリストから容易に知ることができるとともに、リストにリストアップされた特定の連絡先とやりとりした電子メールやドキュメントに関する情報およびやりとりした電子メールやドキュメントそのものを容易に知ることができる。
【0050】
なお、各実施例において説明した情報処理の流れは、説明のために例示するものであり、上記処理の流れに限定するものではない。
【符号の説明】
【0051】
100 パーソナルコンピュータ,PC
101 電子名刺
102 電子名刺処理用プログラム
103 データベース
104 通信用プログラム
110 ハードディスク
121 CPU
122 システムメモリ
123 ディスプレイ
124 入力装置
125 通信装置
150 通信網
160 メールサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムに蓄積された情報を検索する情報検索表示方法であって、
前記コンピュータシステムに電子名刺を蓄積するステップであって、前記電子名刺は個人情報を含み、該個人情報は個人の名前を含む、電子名刺を蓄積するステップと、
データベース中に交際レコードを蓄積するステップであって、前記交際レコードは、前記電子名刺が送られてきた、または受け取った日時、送り手およぶ受け手の電子メールアドレスおよび前記電子名刺の示す個人とユーザとが行った交際についての情報を含む、交際レコードを蓄積するステップと、
前記コンピュータシステムにより、連絡先に関して前記データベースに検索要求するステップと、
前記連絡先に送ったまたは該連絡先から受け取った電子文書に関する情報を前記データベースにおいて検索する検索ステップと、
前記検索ステップにより検索された電子文書に関する情報を一覧にしてディスプレイデバイスにより表示するステップと
を備えることを特徴とする情報検索表示方法。
【請求項2】
前記交際レコードはユーザが入力デバイスを介して登録した連絡先を含むことを特徴とする請求項に記載の情報検索表示方法。
【請求項3】
前記連絡先は、ユーザが送った電子メールFrom、To、CCにより規定されるかまたは前記ユーザが受け取った電子メールのFrom、To、CCにより規定されること特徴とする請求項1に記載の情報検索表示方法。
【請求項4】
記電子文書に関する前記情報を検索するステップは前記電子名刺を作成した人物についての背景情報を前記データベース中で検索するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の情報検索表示方法。
【請求項5】
前記電子名刺を作成した人間の名前をリストアップした連絡先の一覧を前記ディスプレイデバイスにより一覧表示することを特徴とする請求項に記載の情報検索表示方法。
【請求項6】
前記コンピュータシステムは、ネットワークシステムであって、該ネットワークシステムを構成するサーバおよび端末に前記交際レコードを前記コンピュータシステムにより蓄積するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報検索表示方法。
【請求項7】
コンピュータシステムに蓄積された情報を検索するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、
前記コンピュータシステムに電子名刺を蓄積するステップであって、前記電子名刺は個人情報を含み、該個人情報は個人の名前を含む、電子名刺を蓄積するステップと、
データベース中に交際レコードを蓄積するステップであって、前記交際レコードは、前記電子名刺が送られてきた、または受け取った日時、送り手およぶ受け手の電子メールアドレスおよび前記電子名刺の示す個人とユーザとが行った交際についての情報を含む、交際レコードを蓄積するステップと、
前記データベースに電子文書に関する情報を蓄積するステップと、
前記データベースに第1の電子メールアドレスおよび第2のメールアドレスを規定した電子メールを蓄積するステップであって、前記第1の電子メールアドレスは第1の人間と関連付けられ、前記第2のメールアドレスは第2の人間と関連付けられている、電子メールを蓄積するステップと、
前記電子メールのディスプレイデバイスよる表示に応答して、前記第1の人間が送った電子文書および受け取った電子文書を見たい旨を示す入力を、前記第1の人間から入力デバイスを介して受け取るステップと、
当該入力に応答して前記電子メールから第2の電子メールアドレスを前記コンピュータシステムにより取り出すステップと、
前記コンピュータシステムにより、前記データベースに前記第2の電子メールアドレスを規定している交際レコードの検索を要求するステップと、
前記第2の電子メールアドレスを規定した交際レコードの中の情報を使用して、前記送った電子文書および受け取った電子文書についての情報を前記データベースにおいて検索する検索ステップと
前記検索ステップにより検索された電子文書に関する情報を一覧にしてディスプレイデバイスにより表示するステップと
を前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
前記第2の電子メールアドレスは前記第1の人間により入力デバイスを介して登録されることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
前記電子メールから前記第2の電子メールアドレスを取り出すステップは、前記電子メールのヘッダーフィールドから前記第2のメールアドレスを前記コンピュータシステムにより取り出すステップを有することを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
さらに、前記第2の人間の名前を含むリストをディスプレイデバイスにより表示するステップを、前記プログラムは前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
前記送った電子文書および受け取った電子文書に関する情報を検索した後に、前記第2の人間の電子名刺情報をディスプレイデバイスにより表示するステップを、前記プログラムは前記コンピュータシステムに実行させることを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】
前記コンピュータシステムは、ネットワークシステムであって、交際レコードを蓄積するステップは該ネットワークシステムを構成するサーバおよび端末に前記交際レコードを前記コンピュータシステムにより蓄積するステップを有することを特徴とする請求項7に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−118915(P2011−118915A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242(P2011−242)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【分割の表示】特願2005−192932(P2005−192932)の分割
【原出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】