説明

情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体

【課題】ユーザがターゲットとなる画像を容易にかつ素早く選択することが可能な画像選択ユーザインタフェースを有する情報端末を提供する。
【解決手段】保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示するために、情報端末100は、属性定義手段111にて画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義し、かつ、属性重み付け手段112にて各画像の属性に重み付けを付与して、属性・重み付け保有手段131に保存し、関連度計算手段113にて各画像の前記基準画像との関連度を、各画像の属性と重み付けとの双方を加味して計算し、画像選択手段114にて前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択し、選択した画像を、関連度が高い順に、画像選択肢表示手段115にて画像選択肢として表示部120に画面表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体に関し、特に、ユーザが画像を選択するための画像選択ユーザインタフェースを有する情報端末において、その画像選択肢が固定的ではなく、ユーザが所望する任意の画像を選択することができる情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが、或る画像を基にして、適宜変更処理を施すことによって、当該ユーザが所望する画像に編集するためには、画像の構成要素のトリミング処理やエッジ処理、コントラストや色調などのパラメータ値の変更処理をユーザ自身が設定しなければならないが、どのような編集処理が最適であるかをユーザが判断することが困難であるため、何回も試行錯誤を繰り返すことになり、画像の編集作業に時間と労力とを要する結果を招いている。
【0003】
かくのごとき画像の編集作業を軽減するために、特許文献1の特開2007−312281号公報「画像処理装置、画像処理装置制御プログラムおよび画像処理方法」においては、画像のコントラストや色調などを変更して所望の画像を得るために、画像選択ユーザインタフェースを有する現状の情報端末として、コントラストや色調などの処理レベルに関し、あらかじめ定めたいくつかの処理レベルのそれぞれを適用した場合の画像を、画像選択肢として画面表示し、ユーザが、画面表示された画像選択肢の中から、所望の画像に最も近い画像を選択するという技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−312281号公報(第11−13頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像選択ユーザインタフェースを有する現状の情報端末や前記特許文献1に記載の情報端末においては、次のような問題があった。
【0006】
ユーザに提示する画像選択肢を、初期設定として固定的に表示しているため、ユーザが所望する画像を選択するまでに時間がかかったり、結局、所望の画像を選択することができなかったりするという課題がある。さらには、所望する画像の属性を一意的に規定し、規定した当該属性が一致するか一致しないかに基づいて一義的な検索を行った結果として、その画像選択肢を表示したりしているために、ユーザが所望する画像の属性を有する画像候補を画像選択肢として表示することができなかったりするという課題もある。
【0007】
(本発明の目的)
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、画像選択ユーザインタフェースを有する情報端末において、特に、ユーザが基準画像として指定した或る画像に近い画像を画像選択肢として表示し、ユーザがターゲットとなる画像を、容易にかつ素早く選択することが可能な画像選択ユーザインタフェースを有する情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の課題を解決するため、本発明による情報端末は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0009】
(1)画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末において、保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示する情報端末。
【発明の効果】
【0010】
本発明の情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0011】
特に、ターゲットとなる所望の画像を選択するための画像選択肢が固定的ではない情報端末として、ユーザが画像選択の基準として最初に選択した基準画像に近い画像を選択することができるように、当該基準画像に近い画像を画像選択肢として関連度が高い順に画面表示するので、ユーザがターゲットとなる所望の画像を、容易にかつ素早く、選択することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】画像選択ユーザインタフェースを備えた本発明に係る情報端末のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示す情報端末の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明に係る画像選択システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
【図4】属性・重み付け保有手段に属性テーブルとして保存された画像の属性と重み付けとに関する情報、関連度保有手段に関連度テーブルとして保存された関連度に関する情報の一例を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明による情報端末、画像選択システム、画像選択方法、画像選択プログラムおよびプログラム記録媒体の好適な実施例について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による情報端末、画像選択システムおよび画像選択方法について説明するが、かかる画像選択方法をコンピュータにより実行可能な画像選択プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、画像選択プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0014】
なお、本発明に係る情報端末は、ユーザにとって画像を選択することが可能な画像選択ユーザインタフェースを有する端末であれば、如何なる端末であっても構わなく、例えば、携帯電話機であっても良いし、PHS(Personal Handy-Phone System)端末であっても良いし、PDA(Personal
Digital Assistants)端末であっても良いし、ノートPC(Personal Computer)であっても良いし、あるいは、画像処理専用の端末であっても良い。
【0015】
また、本発明に係る画像選択システムは、情報端末と各種画像を情報端末側に提供するサーバと画像情報を始めとして各種情報の転送を行うネットワークとからなり、情報端末がネットワークを介して前記サーバと接続されている形態であれば、如何なるネットワークであっても構わなく、例えば、公衆電話網や専用網であっても良いし、IP(Internet Protocol)網であっても良いし、各種データを送受信するインターネットや衛星回線を利用した通信網であっても良い。
【0016】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、ユーザが画像を選択するための画像選択ユーザインタフェースを有する情報端末において、保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示することを主要な特徴としている。つまり、ユーザが基準画像として指定した或る画像に近い画像を、ユーザが選択することが可能になるように、指定した当該基準画像に近い画像を選択肢として重み付けをして画面表示する仕組みを提供することを、主要な特徴としている。
【0017】
ここで、或る画像に近い画像を定義するために、本発明に係る情報端末や画像選択システムは、各画像の属性を定義する属性定義手段と、該属性に重み付けを行う属性重み付け手段と、属性と重み付けとの双方を加味して、最初に選択された基準画像に近い画像を選択して、関連度の高い順に選択肢として画面表示する画像選択肢表示手段と、を少なくとも備えている。
【0018】
(実施形態の構成例)
次に、本発明を実施するための構成例について、図1を参照しながら詳細に説明する。図1は、画像選択ユーザインタフェースを備えた本発明に係る情報端末のブロック構成の一例を示すブロック構成図である。
【0019】
図1に示すように、本発明の一例を示す情報端末100は、制御部110、表示部120、記憶部130を備えており、ユーザが画像を選択することができる画像選択ユーザインタフェースを有している。すなわち、図1の情報端末100は、制御部110として、属性定義手段111、属性重み付け手段112、関連度計算手段113、画像選択手段114、画像選択肢表示手段115を少なくとも備え、記憶部130として、属性・重み付け保有手段131、関連度保有手段132を少なくとも備えている。
【0020】
まず、制御部110における各部位について説明する。属性定義手段111は、ユーザが画像を選択するための画像選択肢の候補となる画像それぞれの属性を定義する。ここで、属性としては、画像種別、画像構成要素の形状、色調等を示す情報であり、例えば、画像種別が国旗を示す画像の場合、形状に関する属性として、星、太陽、十字、月などが定義され、色調に関する属性としては、赤、青、白、黒、黄、緑などが定義される。
【0021】
属性重み付け手段112は、属性定義手段111が定義した画像の属性に対する重みを付与する。例えば、画像種別が国旗を示す画像の場合、白地に日の丸の日本の国旗の画像に関しては、属性が星に関する重みは“0.2”、属性が太陽に関する重みは“1.0”、属性が赤に関する重みは“0.4”、属性が白に関する重みは“0.6”であるものと定義する。また、いわゆる「五星紅旗」の中国の国旗の画像に関しては、属性が星に関する重みは“1.0”、属性が赤に関する重みは“0.8”、属性が黄色に関する重みは“0.2”であるものと定義する。
【0022】
関連度計算手段113は、画像選択肢の候補となる各画像に関して、属性定義手段111が定義した画像の属性と属性重み付け手段112が付与した重み付けとの双方を加味して、ユーザによって基準画像として最初に選択された画像との関連度を計算する。例えば、画像種別が国旗を示す画像の場合であって、ユーザが基準画像として最初に選択した国旗に関する画像が日本の国旗の画像であった場合であり、かつ、前述のような属性に関する重み付けであった場合、中国の国旗の画像に関する日本国旗の画像への関連度としては、属性が星に関する関連度は“0.2”であり、属性が太陽に関する関連度は“0”であり、属性が赤に関する関連度は“0.4”であり、属性が白に関する関連度は“0”であり、各属性の関連度を合計した関連度は“0.6”として算出する。
【0023】
画像選択手段114は、関連度計算手段113によって計算された最初に選択された基準画像との関連度の高い順に、当該基準画像に対する選択肢となる画像を選び出す。画像選択肢表示手段115は、画像選択手段114によって選び出された画像を、画像の選択肢として表示部120に関連度が高い順に画面表示して、ユーザに提示する。
【0024】
次に、記憶部130における各部位について説明する。属性・重み付け保有手段131は、画像選択肢の候補となる各画像に関し、属性定義手段111が定義した画像の属性と属性重み付け手段112が付与した重み付けとの双方を属性・重み付けテーブルとして保存する。関連度保有手段132は、画像選択肢の候補となる各画像に関し、関連度計算手段113によって計算された関連度を関連度テーブルとして保存する。
【0025】
(実施形態の動作例)
次に、図1に示す情報端末100に備えられた画像選択ユーザインタフェースに関する動作についてその一例を図2のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。図2は、図1に示す情報端末100の動作の一例を説明するためのフローチャートであり、情報端末100を使用するユーザが所望の画像を選択するための画像選択肢を表示部120に画面表示するまでの動作の一例を説明している。
【0026】
画像選択ユーザインタフェースを備えた情報端末100においては、前述したように、ユーザは、所望の画像に近い画像を順に選択することができる機能を備えている。まず、情報端末100の属性定義手段111によって、選択肢の候補となる各画像の属性を画像の種別に基づいて定義し、定義した当該画像の属性を属性・重み付け保有手段131の属性・重み付けテーブル内に保存する(ステップS1)。さらに、情報端末100の属性定義手段111が定義した画像の属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、属性重み付け手段112によりそれぞれ重み付けして、選択肢の候補となる各画像の属性と関連付けて属性・重み付け保有手段131に属性・重み付けテーブルとして保存する(ステップS2)。
【0027】
しかる後、ユーザが所望の画像を選択するための基準画像として最初に選択された画像を指定して入力してきた場合、選択肢の候補となる各画像に関して、属性・重み付け保有手段131にそれぞれ保存されている属性定義手段111が定義した画像の属性と属性重み付け手段112が定義した属性の重み付けとの双方を加味して、基準画像として最初に選択された画像との関連度を関連度計算手段113によって計算し(ステップS3)、計算された各画像の関連度を関連度保有手段132に関連度テーブルとして保存する(ステップS4)。
【0028】
さらに、情報端末100の画像選択手段114において、関連度計算手段113によって計算されて関連度保有手段132に保存されている各画像の基準画像との関連度に基づいて、選択肢となる各画像について関連度が高い順に選択する(ステップS5)。
【0029】
基準画像との関連度が高い順に画像を選択すると、画像選択肢表示手段115により、画像選択肢として、情報端末100の表示部120上に画面表示して、ユーザに提示する(ステップS6)。画像選択肢として関連度が高い順に表示部120上に画面表示された画像の中から、ユーザは所望の画像に最も近い画像を選択する。しかる後、ユーザは、ターゲットとする所望の画像として選択した画像に対して簡単な編集を適宜施すことによって、必要とする最終的な画像を迅速に生成することができる。
【0030】
ここで、選択肢として関連度が高い順に表示部120上に画面表示された画像の中から、ユーザによって選択された画像については、“選択加算”として、選択回数に応じて、基準画像との関連度をさらに重み付けるように加算する処理を行うようにしても良い。つまり、画像選択肢として関連度順に表示部120上に画面表示された各画像のうち、ユーザによって選択された画像に関しては、関連度保有手段132に保存されている関連度を、さらに、“選択加算”という属性の重み付けを用いて加算して、関連度保有手段132の関連度テーブルに保存し直すようにしても良い。
【0031】
この結果、画像選択肢として表示されている画像は、各画像属性および重み付けの双方を加味して計算した基準画像との関連度だけでなく、ユーザによって選択された画像であるという情報をも加味した関連度として、関連度が高い順に表示部120上に画面表示することが可能になり、画像の関連度を動的に変更することができる。これにより、画像の選択肢として、ユーザが所望する画像により近い画像を優先して画面表示することが可能となる。
【0032】
また、前述の説明においては、画像選択肢の候補となる画像やユーザにより最初に選択される基準画像などの各画像が、情報端末100内に保存されている場合について説明したが、本発明はかかる場合に限るものではない。例えば、当該情報端末100がネットワークと接続する機能を備えている場合には、ネットワークシステムを利用した画像選択システムとして構成し、当該情報端末100は各種画像を蓄積しているサーバにネットワークを介してアクセスすることによって、画像選択肢の候補となる画像や基準画像となる画像を情報端末100側に取り込むようにしても良い。図3は、本発明に係る画像選択システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図であり、図1に示す情報端末100が画像データベース210を有するサーバ200とネットワーク300を介して接続されている例を示している。
【0033】
図3に示すような画像選択システムにおいては、前述のように、ユーザは、所望の画像を選択するための基準画像として最初の画像を選択する際に、情報端末100からネットワーク300を介してサーバ200の画像データベース210にアクセスして、例えば、ユーザが国旗に関する画像を得ようとする場合、画像データベース210に蓄積されている各種画像の中から、国旗に関する画像を検索して、情報端末100にダウンロードするようにしても良い。さらには、画像選択肢の候補となる各画像についても、同様であり、例えば、ユーザが国旗に関する画像を得ようとする場合、情報端末100は、基準画像の場合と同様、ネットワーク300を介してサーバ200の画像データベース210にアクセスして、画像データベース210に蓄積されている各種画像の中から、国旗に関する各画像を検索して、情報端末100に画像の選択肢の候補となる画像としてダウンロードするようにしても良い。
【0034】
さらには、図3のごときシステム構成においては、図1に示した画像選択用の各種機能のすべてを、各情報端末100側に搭載する代わりに、その一部またはすべてをサーバ200側に備えるようにし、情報端末100は、ユーザからの入力に応じて、サーバ200との間の送受信動作を行い、サーバ200から受信した処理結果を、表示部120上に画面表示するようにしても良い。
【0035】
つまり、図1に前述した実施形態において情報端末100側に搭載している機能の殆ど、例えば、属性定義手段111、属性重み付け手段112、関連度計算手段113、画像選択手段114、属性・重み付け保有手段131、関連度保有手段132の各機能をサーバ200側に移動させるとともに、基準画像との関連度が高い順に選択した画像を、画像選択肢として、基準画像の選択結果を送信してきた情報端末100側に送信する送信手段をサーバ200側に搭載するようにしても良い。一方、情報端末100側には、サーバ200の画像データベース210に蓄積されている各画像の中から、基準画像となる画像を選択して、選択した基準画像に関する情報を、基準画像の選択結果として、サーバ200側に送信する基準画像選択手段の他に、サーバ200側から送信されてくる画像選択肢に関する画像情報を受信して、表示部120に画面表示する画像選択肢表示手段を備えるようにしても良い。サーバ200と各情報端末100との間でかかる機能配備を行うことにより、情報端末100としての機能が大幅に簡素化され、場合によっては、簡易端末(ネットワーク端末)として構成することも可能となる。
【0036】
最後に、図1の属性・重み付け保有手段131に属性・重み付けテーブルとして保存される属性と該属性に関する重み付け、および、図1の関連度保有手段132に関連度テーブルとして保存される属性に関する関連度の具体的な実施例を、国旗に関する画像の場合を例にとって、図4のテーブル構成を用いて説明する。図4は、属性・重み付け保有手段131に属性・重み付けテーブルとして保存された画像の属性と重み付けとに関する情報、関連度保有手段132に関連度テーブルとして保存された関連度に関する情報の一例を示すテーブルである。
【0037】
ここで、図4(A)は、国旗に関する画像の属性と重み付けとに関する情報を保存している属性・重み付けテーブルの一例を示している。また、図4(B1)、図4(B2)は、いずれも、基準画像としてユーザが最初に選択した或る国旗の画像に対して、図4(A)に示す属性・重み付けテーブルの国旗に関する画像の属性と重み付けとの双方に基づいて、各国の国旗の画像それぞれの関連度について、図1の関連度計算手段113により計算された関連度情報を保存している関連度テーブルの一例を示している。すなわち、図4(B1)は、基準画像として日本の国旗の画像が選択されている場合について各国国旗の画像に関する関連度を示し、図4(B2)は、基準画像としてベトナムの国旗の画像が選択されている場合について各国国旗の画像に関する関連度を示している。
【0038】
図4(A)に示すように、画像種別が国旗の画像であった場合、属性定義手段111は、属性・重み付けテーブルに、その属性情報として、例えば、画像構成要素の形状と画像構成要素の色調とを設定登録している。ここで、画像構成要素の形状としては、例えば、「星」、「太陽」、「十字」、「月」を登録している例を示し、また、画像構成要素の色調としては、例えば、「赤」、「青」、「白」、「黒」、「黄」、「緑」を登録している例を示している。また、国旗の画像に関する属性の重み付けを行う各国として、日本、中国、ベトナム、バングラデシュ、韓国、スイス、トルコ、ソマリアを対象として例示している。
【0039】
図4(A)において、例えば、白地に日の丸の日本の国旗の場合、前述したように、属性重み付け手段112は、形状については、「太陽」を“1”に、関連がある「星」を“0.2”に重み付けし、その他の形状に関する属性は空白つまり“0”の重みとして、属性・重み付けテーブルに設定登録し、また、色調については、地の色である「白」に“0.6”を、日の丸を示す「赤」に“0.4”を重み付けして、属性・重み付けテーブルに設定登録する。
【0040】
また、赤地に5個の星が配置されたいわゆる「五星紅旗」と称される中国の国旗の場合、属性重み付け手段112は、形状については、「星」を“1.0”に重み付けし、その他の形状に関する属性は空白つまり“0”の重みとして、属性・重み付けテーブルに設定登録し、また、色調については、地の色である「赤」に“0.8”を、星の色である「黄」に“0.2”を重み付けして、属性・重み付けテーブルに設定登録する。また、赤地に1個の大きな金色の星が配置されたいわゆる「金星紅旗」と称されるベトナムの国旗の場合についても、中国国旗の場合と同様に、属性重み付け手段112は、形状については、「星」を“1.0”に重み付けし、その他の形状に関する属性は空白つまり“0”の重みとして、属性・重み付けテーブルに設定登録し、また、色調については、地の色である「赤」に“0.8”を、星の色である金色に近い「黄」に“0.2”を重み付けして、属性・重み付けテーブルに設定登録する。
【0041】
さらに、関連度テーブルに関しては、図4(A)の属性・重み付けテーブルのように、各国の国旗の画像に関する属性・重み付けが登録されている場合、ユーザによって日本国旗の画像が基準画像として最初に選択された場合、関連度計算手段113は、その他の各国国旗の画像の関連度を次のように計算する。すなわち、まず、各属性ごとに、日本国旗の画像に関する属性と重み付けと、各国国旗の画像に関する属性と重み付けとの双方を加味して計算することにより、例えば、日本と各国とのそれぞれの国旗の画像に関する各属性の重み付けが小さい方を選択することにより、図4(B1)に示すように、関連度テーブルに設定登録し、しかる後、各属性の関連度の合計を関連度テーブルに設定登録する。
【0042】
例えば、中国の国旗の場合、関連度計算手段113の計算結果は、属性「星」については、日本の国旗の画像が“0.2”、中国の国旗の画像が“1.0”であるので、その小さい方は、“0.2”であり、属性「太陽」については、日本の国旗の画像が“1.0”であるものの、中国の国旗の画像が“0”であるので、その小さい方は、“0”となる。また、属性「赤」については、日本の国旗の画像が“0.4”、中国の国旗の画像が“0.8”であるので、その小さい方は、“0.4”であり、属性「黄」については、中国の国旗の画像が“0.2”であるものの、日本の国旗の画像が“0”であるので、その小さい方は、“0”である。したがって、中国国旗の画像については、基準画像として最初に選択された日本国旗の画像との関連度は、各属性の関連度を合計して、“0.6”として与えられる。
【0043】
同様に、ユーザによってベトナム国旗の画像が基準画像として最初に選択された場合、ベトナム国旗の画像に関する属性の重み付けは、図4(A)に示すように、中国国旗と全く同様に、属性「星」が“1.0”、属性「赤」が“0.8”、属性「黄」が“0.2”であるので、例えば、中国国旗に関する関連度については、関連度計算手段113の計算結果として、図4(B2)の関連度テーブルに示すように、図4(A)の属性・重み付けテーブルのままである。すなわち、属性「星」については、ベトナム、中国の国旗の画像がともに“1.0”であるので、その小さい方も、“1.0”であり、また、属性「赤」については、ベトナム、中国の国旗の画像がともに“0.8”であるので、その小さい方も、“0.8”であり、属性「黄」については、ベトナム、中国の国旗の画像がともに“0.2”であるので、その小さい方も、“0.2”である。したがって、中国国旗の画像については、基準画像として最初に選択されたベトナム国旗の画像との関連度は、各属性の関連度を合計して、“2.0”として与えられる。
【0044】
なお、前述したように、画像選択肢として関連度が高い順に画像を表示部120に画面表示した結果、ユーザによっていずれかの画像が選択された際に、選択された画像については、ユーザにとって基準画像との関連度が高い画像として印象付けられた画像であるものと見做して、関連度をさらに重み付けして加算するようにしても良い。例えば、ユーザにより一回選択された場合に関連度を重み付けする「選択加算」の値を“0.01”とした場合、図4(B1)に示すように、基準画像が日本国旗の画像であって、かつ、ユーザが画像選択肢として画面表示された各国国旗の画像の中からベトナム国旗の画像を選択した場合には、ベトナム国旗の画像に関する関連度の重みを「選択加算」の“0.01”によりさらに重み付け加算して、合計“0.61”として、関連度保有手段132の関連度テーブルに設定登録するようにしても良い。また、図4(B2)に示すように、基準画像がベトナム国旗の画像であって、かつ、ユーザが画像選択肢として画面表示された各国国旗の画像の中から中国国旗の画像を選択した場合には、中国国旗の画像に関する関連度の重みを「選択加算」の“0.01”によりさらに重み付け加算して、合計“2.01”として、関連度保有手段132の関連度テーブルに設定登録するようにしても良い。
【0045】
(本実施形態の効果)
以上に詳細に説明したように、本実施形態によれば、次のような効果が得られる。つまり、情報端末100においては、特に、その画像選択肢が固定的ではない情報端末として、ユーザが画像選択の基準として最初に選択した基準画像に近い画像を選択することができるように、当該基準画像に近い画像を画像選択肢として関連度が高い順に画面表示しているので、ユーザがターゲットとなる所望の画像を、容易にかつ素早く、選択することができるようになる。
【0046】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択した画像を関連度が高い順に画像選択肢として画面表示する画像選択肢表示手段とを少なくとも備えている上記(1)の情報端末。
(3)前記属性定義手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義する上記(2)の情報端末。
(4)前記属性重み付け手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与する上記(2)または(3)の情報端末。
(5)前記関連度計算手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各属性の関連度を合計することによって、前記基準画像との各画像の関連度を計算する上記(2)ないし(4)のいずれかの情報端末。
(6)前記関連度保有手段は、前記画像選択肢表示手段が画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、前記関連度計算手段により計算された当該画像の関連度にさらに重み付け加算して保存する上記(2)ないし(5)のいずれかの情報端末。
(7)画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末と前記画像を蓄積するサーバとをネットワークにより接続してなる画像選択システムにおいて、前記サーバに蓄積している各画像のうち、前記情報端末のユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して前記情報端末の表示部に画面表示する画像選択システム。
(8)前記情報端末は、画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択した画像を関連度が高い順に画像選択肢として画面表示する画像選択肢表示手段とを少なくとも備えるとともに、ユーザからの要求に基づいて前記基準画像となる画像および前記画像選択肢の候補となる画像を前記サーバからダウンロードする手段を備え、前記サーバは、前記情報端末からの要求に応じて、蓄積している画像を検索して、合致する画像を要求元の前記情報端末に送信する手段を備えている上記(7)の画像選択システム。
(9)前記サーバは、画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記基準画像との関連度が高い順に選択した画像を、画像選択肢として、前記基準画像の選択結果を送信してきた前記情報端末に送信する送信手段と、を少なくとも備え、前記情報端末は、前記サーバに蓄積されている各画像の中から前記基準画像となる画像を選択して、選択した前記基準画像に関する情報を、前記基準画像の選択結果として、前記サーバに送信する基準画像選択手段と、前記サーバから前記画像選択肢として送信されてくる画像を受信して、画面表示する画像選択肢表示手段と、を少なくとも備えている上記(7)の画像選択システム。
(10)前記属性定義手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義する上記(8)または(9)の画像選択システム。
(11)前記属性重み付け手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与する上記(8)ないし(10)のいずれかの画像選択システム。
(12)前記関連度計算手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各属性の関連度を合計することにより、前記基準画像との各画像の関連度を計算する上記(8)ないし(11)のいずれかの画像選択システム。
(13)前記関連度保有手段は、前記画像選択肢表示手段が画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、前記関連度計算手段により計算された当該画像の関連度にさらに重み付け加算して保存する上記(8)ないし(12)のいずれかの画像選択システム。
(14)画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末における画像選択方法であって、保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示する画像選択方法。
(15)画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義し、かつ、定義した各画像の属性に重み付けを付与するとともに、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し定義した前記属性と付与した前記重み付けとの双方を加味して、前記画像選択肢の候補となる各画像とユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算し、前記画像選択肢の候補となる各画像のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択して、画像選択肢として画面表示する上記(14)の画像選択方法。
(16)前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義する上記(15)の画像選択方法。
(17)前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、各前記属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与する上記(15)または(16)の画像選択方法。
(18)前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、各前記属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各前記属性の関連度を合計することにより、前記基準画像との各画像の関連度を計算する上記(15)ないし(17)のいずれかの画像選択方法。
(19)前記画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、計算された当該画像の前記関連度にさらに重み付け加算して、当該画像の関連度を動的に変更する上記(15)ないし(18)のいずれかの画像選択方法。
(20)上記(14)ないし(19)のいずれかの画像選択方法を、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施している画像選択プログラム。
(21)上記(20)の画像選択方法を、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録しているプログラム記録媒体。
【符号の説明】
【0047】
100 情報端末
110 制御部
111 属性定義手段
112 属性重み付け手段
113 関連度計算手段
114 画像選択手段
115 画像選択肢表示手段
120 表示部
130 記憶部
131 属性・重み付け保有手段
132 関連度保有手段
200 サーバ
210 画像データベース
300 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末において、保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示することを特徴とする情報端末。
【請求項2】
画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択した画像を関連度が高い順に画像選択肢として画面表示する画像選択肢表示手段とを少なくとも備えていることを特徴とする請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記属性定義手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義することを特徴とする請求項2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記属性重み付け手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与することを特徴とする請求項2または3に記載の情報端末。
【請求項5】
前記関連度計算手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各属性の関連度を合計することによって、前記基準画像との各画像の関連度を計算することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の情報端末。
【請求項6】
前記関連度保有手段は、前記画像選択肢表示手段が画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、前記関連度計算手段により計算された当該画像の関連度にさらに重み付け加算して保存することを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の情報端末。
【請求項7】
画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末と前記画像を蓄積するサーバとをネットワークにより接続してなる画像選択システムにおいて、前記サーバに蓄積している各画像のうち、前記情報端末のユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して前記情報端末の表示部に画面表示することを特徴とする画像選択システム。
【請求項8】
前記情報端末は、画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記画像選択手段により選択した画像を関連度が高い順に画像選択肢として画面表示する画像選択肢表示手段とを少なくとも備えるとともに、ユーザからの要求に基づいて前記基準画像となる画像および前記画像選択肢の候補となる画像を前記サーバからダウンロードする手段を備え、前記サーバは、前記情報端末からの要求に応じて、蓄積している画像を検索して、合致する画像を要求元の前記情報端末に送信する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の画像選択システム。
【請求項9】
前記サーバは、画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義する属性定義手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性に重み付けを付与する属性重み付け手段と、前記属性定義手段により定義した各画像の属性と前記属性重み付け手段により付与した各画像の属性に関する重み付けとを保存する属性・重み付け保有手段と、前記画像選択肢の候補となる各画像の属性と重み付けとの双方を加味して、当該各画像に関し、ユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算する関連度計算手段と、前記関連度計算手段により計算した各画像の関連度を保存する関連度保有手段と、前記関連度保有手段に保存された各画像の関連度のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択する画像選択手段と、前記基準画像との関連度が高い順に選択した画像を、画像選択肢として、前記基準画像の選択結果を送信してきた前記情報端末に送信する送信手段と、を少なくとも備え、前記情報端末は、前記サーバに蓄積されている各画像の中から前記基準画像となる画像を選択して、選択した前記基準画像に関する情報を、前記基準画像の選択結果として、前記サーバに送信する基準画像選択手段と、前記サーバから前記画像選択肢として送信されてくる画像を受信して、画面表示する画像選択肢表示手段と、を少なくとも備えていることを特徴とする請求項7に記載の画像選択システム。
【請求項10】
前記属性定義手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義することを特徴とする請求項8または9に記載の画像選択システム。
【請求項11】
前記属性重み付け手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与することを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の画像選択システム。
【請求項12】
前記関連度計算手段は、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、前記属性定義手段が定義した画像の各属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各属性の関連度を合計することにより、前記基準画像との各画像の関連度を計算することを特徴とする請求項8ないし11のいずれかに記載の画像選択システム。
【請求項13】
前記関連度保有手段は、前記画像選択肢表示手段が画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、前記関連度計算手段により計算された当該画像の関連度にさらに重み付け加算して保存することを特徴とする請求項8ないし12のいずれかに記載の画像選択システム。
【請求項14】
画像を選択するためのユーザインタフェースを備えた情報端末における画像選択方法であって、保存している各画像のうち、ユーザが基準画像として最初に選択した画像に近い1ないし複数の画像を、画像選択肢用の画像として選択して画面表示することを特徴とする画像選択方法。
【請求項15】
画像を選択するための画像選択肢の候補となる各画像に属性を定義し、かつ、定義した各画像の属性に重み付けを付与するとともに、前記画像選択肢の候補となる各画像に関し定義した前記属性と付与した前記重み付けとの双方を加味して、前記画像選択肢の候補となる各画像とユーザが基準画像として最初に選択した画像との関連度を計算し、前記画像選択肢の候補となる各画像のうち、ユーザが最初に選択した前記基準画像との関連度が高い順に画像を選択して、画像選択肢として画面表示することを特徴とする請求項14に記載の画像選択方法。
【請求項16】
前記画像選択肢の候補となる各画像の画像種別に基づいて、前記属性を定義することを特徴とする請求項15に記載の画像選択方法。
【請求項17】
前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、各前記属性ごとに、それぞれの属性を有する画像構成要素が当該画像全体に占める割合に応じて、各属性の重み付けを付与することを特徴とする請求項15または16に記載の画像選択方法。
【請求項18】
前記画像選択肢の候補となる各画像に関し、各前記属性ごとに、前記基準画像の属性の重み付けと前記画像選択肢の候補となる各画像の属性の重み付けとを比較し、値が小さい方の重み付けを、各属性それぞれの関連度として算出し、しかる後、算出した各前記属性の関連度を合計することにより、前記基準画像との各画像の関連度を計算することを特徴とする請求項15ないし17のいずれかに記載の画像選択方法。
【請求項19】
前記画像選択肢として画面表示した各画像の中からユーザが選択した画像に関し、選択加算としてあらかじめ定めた値を、計算された当該画像の前記関連度にさらに重み付け加算して、当該画像の関連度を動的に変更することを特徴とする請求項15ないし18のいずれかに記載の画像選択方法。
【請求項20】
請求項14ないし19のいずれかに記載の画像選択方法を、コンピュータにより実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする画像選択プログラム。
【請求項21】
請求項20に記載の画像選択方法を、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−71611(P2011−71611A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218856(P2009−218856)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】