説明

情報端末装置

【課題】コンテンツデータおよび権利データのバックアップを効率的に行うことを可能とする。
【解決手段】暗号化されたコンテンツデータを含んだDCFコンテナと、上記コンテンツデータを復号する権利に関して記述された権利オブジェクトとを外部メディアカード5に保存するべきときに、DCFコンテナと権利オブジェクトとの対応関係を記述した管理情報を管理情報作成部15が作成する。バックアップ部16は、DFCコンテナ、権利オブジェクトおよび管理情報を外部メディアカード5に書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暗号化されたコンテンツデータを外部記憶媒体にバックアップする機能を備えた情報端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
OMA(Open Mobile Alliance)では、暗号化されたコンテンツを復号する権利を管理するための仕様としてDRM(Digital Rights Management)のバージョン2を策定中である(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
この仕様によると、コンテンツと、そのコンテンツを復号する権利を示す情報や鍵情報を含んだ権利オブジェクトとは、それぞれ分離した形式で配信される。権利オブジェクトは、コンテンツに付与されているID(ContentID)によりコンテンツに関連付けられている。コンテンツの復号は、正当な権利オブジェクトを参照することにより行える。また、権利オブジェクトは端末単独もしくは端末およびユーザが所有するUIM(User Identity Module)にバインドされ、他の端末等での復号が不可能となる仕様が規定されている。
【0004】
コンテンツのバックアップに関しては、上記の仕様では・・・と規定されているが、状態管理が必要な権利オブジェクトを出力してはならないなどの要求が規定されている。しかし、上記の仕様では、具体的な格納方法についての技術情報は規定されていない。
【非特許文献1】“OMA DRM V2.0”, Open Mobile AllianceTM, OMA-DRM-DRM-V2_0, http://www.openmobilealliance.org/
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンテンツおよび権利オブジェクトは、ファイル構造的には別ファイルとすることが可能で、ファイルシステム上において分離しているため、複数組のコンテンツおよび権利オブジェクトをバックアップしている着脱可能な外部記憶媒体からコンテンツおよび権利オブジェクトを情報端末装置へリストアするためには、コンテンツと権利オブジェクトとの対応関係を認識するためにIDの検索が必要になる。
【0006】
また、外部記憶媒体にバックアップされている権利オブジェクトが、これらをリストアしようとする情報端末装置にバインドされたものであるかどうかは、復号を試みてチェックする必要がある。
【0007】
単一のコンテンツが、異なる権利オブジェクトと共に別々に取得された場合、上記コンテンツを重複して外部記憶媒体に記憶すると、外部記憶媒体の容量を無駄に圧迫することになる。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、DRMにおけるコンテンツおよび権利オブジェクトのようなコンテンツデータおよび権利データのバックアップを効率的に行うことを可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様による情報端末装置は、暗号化されたコンテンツデータと、このコンテンツデータを復号する権利に関して記述された権利データとを外部記憶媒体に保存するべきときに、前記コンテンツデータに付与されたコンテンツ識別情報および前記権利データに付与された権利データ識別情報を含む管理データを作成する作成手段と、第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に記憶させる際に、前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に保存されていないときには、前記第1のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によってされた前記第1のコンテンツデータに付与された第1のコンテンツ識別情報及び前記第1の権利データに付与された第1の権利データ識別情報を含む第1の管理データを前記外部記憶媒体に書き込み、前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に既に記憶されている場合には、前記第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に書き込まず、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によって作成された前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータに付与された第2のコンテンツ識別情報、前記第1の権利データに付与された第1の権利データ識別情報、及び前記第1の管理データを示す識別情報を含む第2の管理データを前記外部記憶媒体に書き込む書込手段とを備える。
【0010】
本発明の第2の態様による情報端末装置は、暗号化されたコンテンツデータと、このコンテンツデータを復号する権利に関して記述された権利データとを外部記憶媒体に保存するべきときに、前記コンテンツデータを示すコンテンツ識別情報および前記権利データを示す権利データ識別情報を含む管理データを作成する作成手段と、第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に記憶させる際に、前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に保存されていないときには、前記第1のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によってされた前記第1のコンテンツデータを示す第1のコンテンツ識別情報及び前記第1の権利データを示す第1の権利データ識別情報を含む第1の管理データを前記外部記憶媒体に書き込み、前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に既に記憶されている場合には、前記第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に書き込まず、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によって作成された前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータを示す第2のコンテンツ識別情報、前記第1の権利データを示す第1の権利データ識別情報、及び前記第1の管理データを示す識別情報を含む第2の管理データを前記外部記憶媒体に書き込む書込手段とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、管理データに基づいてコンテンツデータと権利データとの対応関係を認識することが可能となるため、コンテンツデータおよび権利データのバックアップを効率的に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る情報端末装置1の要部構成を示すブロック図である。
本実施形態の情報端末装置1は図1に示すように、通信部11、コンテンツダウンロード部12、権利オブジェクトダウンロード部13、内部メモリ14、管理情報作成部15、バックアップ部16、カードインタフェース部17およびリストア部18を含む。
【0013】
なお、この情報端末装置1は、例えば既存の携帯電話装置を基本ハードウェアとして用いることができる。そしてコンテンツダウンロード部12、権利オブジェクトダウンロード部13、管理情報作成部15、バックアップ部16およびリストア部18は、上記の携帯電話装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このときに情報端末装置1は、上記のプログラムが携帯電話装置に予めインストールされて実現されても良いし、メモリカードなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布し、このプログラムを携帯電話装置に適宜インストールして実現されても良い。内部メモリ14としては、上記の携帯電話装置が備えているRAMやフラッシュメモリなどの記憶デバイスを利用することができる。
【0014】
通信部11は、例えば移動通信網およびインターネットを含むネットワーク2を介して通信を行う。
【0015】
コンテンツダウンロード部12は、通信部11およびネットワーク2を介してコンテンツ発行サーバ3へアクセスし、DCF(Digital Content Format)コンテナをダウンロードする。DCFコンテナは、コンテンツデータをDRMに準拠したフォーマットで収容する。DCFコンテナには、コンテンツIDとしてのContentIDが付与されている。
【0016】
権利オブジェクトダウンロード部13は、通信部11およびネットワーク2を介して権利発行サーバ4へアクセスし、権利オブジェクトをダウンロードする。権利オブジェクトは、DCFコンテナに収容されたコンテンツデータを復号するための権利を示す権利データが記述される。
【0017】
内部メモリ14は、DCFコンテナおよび権利オブジェクトを記憶する。
【0018】
管理情報作成部15は、内部メモリ14に記憶されたDCFコンテナおよび権利オブジェクトを外部メディアカード5にバックアップするときに、このバックアップするDCFコンテナおよび権利オブジェクトに関する管理情報を作成する。
【0019】
バックアップ部16は、内部メモリ14に記憶されたDCFコンテナおよび権利オブジェクトをカードインタフェース部17を介して外部メディアカード5に書き込むための処理を行う。
【0020】
カードインタフェース部17には、外部メディアカード5が任意に装着可能で、外部メディアカード5へのデータの書き込みと、外部メディアカード5からのデータの読み出しは、カードインタフェース部17を介して実行される。
【0021】
リストア部18は、外部メディアカード5にバックアップされたDCFコンテナおよび権利オブジェクトをカードインタフェース部17を介して取得し、内部メモリ14へリストアする。
【0022】
次に以上のように構成された情報端末装置の動作について説明する。
図示しないユーザインタフェースを介してユーザによりコンテンツの取得が要求されたことに応じてコンテンツダウンロード部12は、コンテンツ発行サーバ3へアクセスしてDCFコンテナをダウンロードし、DCFコンテナを内部メモリ14に格納する。このようにダウンロードされたDCFコンテナは、OMA DRM2の規定に従い情報端末装置1にバインドされた状態で格納される。
【0023】
一方、図示しないユーザインタフェースを介してユーザにより権利オブジェクトの取得が要求されたことに応じてコンテンツダウンロード部12は、権利発行サーバ4へアクセスし、権利オブジェクトをダウンロードする。この際、情報端末装置1は、情報端末装置1を示す識別情報を権利発行サーバ4へ受け渡す。この情報をもとに権利発行サーバ4は、情報端末装置1の公開鍵にて権利オブジェクトを暗号化する。権利オブジェクトダウンロード部13は、権利オブジェクトを内部メモリ14に格納する。
【0024】
さて、DCFコンテナと、このDCFコンテナに対応する権利オブジェクトとが内部メモリ14に格納されているときに、これらのDCFコンテナおよび権利オブジェクトのバックアップがユーザにより要求されたならば、バックアップ部16が図2に示すような処理を実行する。
【0025】
ステップST1においてバックアップ部16は、管理情報作成部15に管理情報の作成を依頼し、これに応じて作成された管理情報を管理情報作成部15から取得する。なお、管理情報作成部15による管理情報の作成については後述する。
【0026】
ステップST2においてバックアップ部16は、バックアップの対象となるDCFコンテナと同一のContentIDを持つDCFコンテナを、外部メディアカード5に既にバックアップされている管理情報の中から検索する。なお、前述の処理はバックアップの対象となるDCFコンテナと同一のContentIDを持つDCFコンテナを外部メディアカード5にバックアップされているDCFコンテナの中から検索してもよい。そしてステップST3においてバックアップ部16は、該当するDCFコンテナが有ったか否かを確認する。
【0027】
該当するDCFコンテナが無かったならば、バックアップ部16はステップST3からステップST4へ進む。ステップST4においてバックアップ部16は、今回のバックアップ対象であるDCFコンテナを内部メモリ14から読み出し、このDCFコンテナに属性情報などを付加したDCFファイルをカードインタフェース部17を介して外部メディアカード5内に書き込む。この後にバックアップ部16は、ステップST5へ進む。
【0028】
なお、ステップST2での検索により該当するDCFコンテナが有ったならば、バックアップ部16はステップST3からステップST5へ進む。すなわちこの場合には、バックアップ部16はステップST4をパスする。
【0029】
ステップST5においてバックアップ部16は、今回のバックアップ対象である権利オブジェクトを内部メモリ14から読み出し、この権利オブジェクトに属性情報などを付加した権利ファイルをカードインタフェース部17を介して外部メディアカード5に書き込む。この後にステップST6においてバックアップ部16は、ステップST1にて取得した管理情報をカードインタフェース部17を介して外部メディアカード5内の管理ファイルに追加する。そしてこれをもってバックアップ部16は図2の処理を終了する。
【0030】
以上の処理により、外部メディアカード5に一組のみのDCFコンテナと権利オブジェクトとがバックアップされているときには、外部メディアカード5には図3に示すように一組のDCFファイル(1)および権利ファイル(1)と、これに対応する1つの管理情報(1)とが格納される。
【0031】
管理情報は図3に示すように、エントリ番号、コンテンツID、権利ファイル名、DCFファイル名、関連エントリ番号およびバインドIDの各項目を含む。エントリ番号の項目には、外部メディアカード5に格納された他の管理情報と重複しないように発行される識別番号が記述される。コンテンツIDの項目には、管理対象となるDCFコンテナに付与されたContentIDが記述される。権利ファイル名の項目には、管理対象となる権利ファイルに付与された名称が記述される。DCFファイル名の項目には、管理対象となるDCFコンテナを含んだDCFファイルに付与された名称が記述される。関連エントリ番号としては、管理対象となるDCFコンテナを管理対象としている別の管理情報のエントリ番号が記述される。バインドIDの項目には、管理対象となるDCFコンテナがバインドされている情報端末装置に付与された端末IDが記述される。
【0032】
管理情報作成部15は図3の例では、エントリ番号として「1」、コンテンツIDとしてDCFコンテナ(1)のContentIDである「CID(1)」、権利ファイル名として権利ファイル(1)の名称である「RO(1)」、DCFファイル名としてDCFコンテナ(1)を含むDCFファイル(1)の名称である「DCF(1)」、関連エントリ番号としては関連する管理情報が無いことを示す「0」、バインドIDとしては情報端末装置1に付与された端末IDである「TID(1)」をそれぞれ記述して図示のような管理情報を作成する。
【0033】
外部メディアカード5は、カードインタフェース部17に対して着脱が可能であるから、情報端末装置1から取り外して、他の情報端末装置に装着して使用することができる。
【0034】
さて、図3に示す状態にある外部メディアカード5に、端末IDとして「TID(2)」が付与されている情報端末装置にて新たにDCFコンテナ(2)および権利オブジェクト(2)をバックアップする場合を考える。この場合、図4に示すようにDCFコンテナ(2)を含んだDCFファイル(2)が外部メディアカード5に追加格納されるとともに、権利オブジェクト(2)を含んだ権利ファイル(2)が外部メディアカード5に格納される。さらに、DCFコンテナ(2)および権利ファイル(2)に関して管理情報(1)と同様にして作成された管理情報(2)が管理ファイルに追加される。管理情報(2)では図4に示すように、端末IDとして「TID(2)」が記述される。
【0035】
次に、図4に示す状態にある外部メディアカード5が情報端末装置1に戻され、新たにDCFコンテナ(1)および権利オブジェクト(3)をバックアップしようとする場合を考える。この場合、DCFコンテナ(1)は既に外部メディアカード5に格納されているので、権利オブジェクト(3)を含んだ権利ファイル(3)のみが外部メディアカード5に格納される。また、DCFコンテナ(1)および権利オブジェクト(3)に関して管理情報(1)と同様にして作成された管理情報(3)が管理ファイルに追加される。管理情報(1)および管理情報(3)は、いずれも同一のDCFコンテナ(1)に関連する。そこで管理情報(3)において関連エントリ番号は、管理情報(1)のエントリ番号である「1」が記述される。また管理情報(1)における関連エントリ番号は、管理情報(3)のエントリ番号である「3」に更新される。
【0036】
なお、同一のDCFコンテナに関連する管理情報が3つ以上ある場合には、それらの管理情報のうちの最も新しく作成された管理情報における関連エントリ番号を最も古く作成された管理情報のエントリ番号とし、その他の管理情報における関連エントリ番号は、その管理情報の次に作成された管理情報のエントリ番号とすればよい。具体的には、図5の状態からさらにDCFコンテナ(1)に関する管理情報(4)が追加されるならば、図6に示すように、管理情報(1)における関連エントリ番号が「3」、管理情報(3)における関連エントリ番号が「4」、管理情報(4)における関連エントリ番号が「1」となる。
【0037】
さらには、上記の関連エントリ番号の指定方法において、最後に追加された管理情報の関連エントリ番号を「0」として、最後の管理情報であることを示すことも可能である。具体的には、図5の状態からさらにDCFコンテナ(1)に関する管理情報(4)が追加されるならば、図7に示すように、管理情報(1)における関連エントリ番号が「3」、管理情報(3)における関連エントリ番号が「4」、管理情報(4)における関連エントリ番号が「0」となる。
【0038】
逆に、後から作成される管理情報における関連エントリ番号を、既に作成された最新の管理情報のエントリ番号とすることも可能である。例えば、DCFコンテナ(1)に関して管理情報(1)(3)(4)が存在し、これらがこの順で作成されたならば、図8に示すように、管理情報(1)における関連エントリ番号を「0」、管理情報(3)における関連エントリ番号を「1」、管理情報(4)における関連エントリ番号を「3」とする。
【0039】
さらには、後から作成される管理情報における関連エントリ番号を、既に作成された最新の管理情報のエントリ番号とするときに、最初の管理情報の関連エントリ番号を最後に追加されたエントリ番号とすることも可能である。例えば、DCFコンテナ(1)に関して管理情報(1)(3)(4)が存在し、これらがこの順で作成されたならば、図9に示すように、管理情報(1)における関連エントリ番号を「4」、管理情報(3)における関連エントリ番号を「1」、管理情報(4)における関連エントリ番号を「3」とする。
【0040】
さらには、1つの管理情報における関連エントリ番号に複数のエントリ番号を示すようにしても良い。例えば、DCFコンテナ(1)に関して管理情報(1)(3)(4)が存在するならば、図10に示すように、管理情報(1)における関連エントリ番号を「3,4」、管理情報(3)における関連エントリ番号を「1,4」、管理情報(4)における関連エントリ番号を「1,3」とする。
【0041】
かくしてリストア部18では、外部メディアカード5に記憶された管理情報を参照することで、外部メディアカード5にバックアップされたDCFコンテナと権利オブジェクトとの対応関係を認識することが可能となる。このためリストア部18はリストアするに当り、DCFコンテナおよび権利オブジェクトに含まれているContentIDの検索を行う必要はない。
【0042】
またリストア部18では、管理情報のバインドIDを確認することで、DCFコンテナおよび権利オブジェクトがどの情報端末装置にバインドされているかを認識することができる。このためリストア部18は、他の情報端末装置向けであるDCFコンテナおよび権利オブジェクトを誤ってリストアすることを防止できる。
【0043】
またリストア部18では、管理情報を参照することで、異なる権利オブジェクトのそれぞれと単一のDCFコンテナとが関連することを認識することができる。このためリストア部18は、単一のDCFコンテナを、異なる権利オブジェクトにそれぞれ関連するものとしてリストアすることができる。この結果、上述のように単一のDFCコンテナを重複して外部メディアカード5に格納しないようにすることが可能となるから、DFCコンテナを外部メディアカード5に書き込む処理を削減できるとともに、外部メディアカード5の容量を有効に利用可能となる。
【0044】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
コンテンツデータおよび権利データとして、OMA DRMのバージョン2にて規定されたDCFコンテナおよび権利オブジェクトを適用する例を示しているが、上記の規格しないコンテンツデータおよび権利データを取り扱う場合にも同様な実施が可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報端末装置1の要部構成を示すブロック図。
【図2】図1中のバックアップ部16の処理手順を示すフローチャート。
【図3】図1中の外部メディアカード5におけるデータの記憶状況の一例を示す図。
【図4】図1中の外部メディアカード5におけるデータの記憶状況の一例を示す図。
【図5】図1中の外部メディアカード5におけるデータの記憶状況の一例を示す図。
【図6】図1中の外部メディアカード5におけるデータの記憶状況の一例を示す図。
【図7】図1中の外部メディアカード5における関連エントリ番号の変形例を示す図。
【図8】図1中の外部メディアカード5における関連エントリ番号の変形例を示す図。
【図9】図1中の外部メディアカード5における関連エントリ番号の変形例を示す図。
【図10】図1中の外部メディアカード5における関連エントリ番号の変形例を示す図。
【符号の説明】
【0046】
1…情報端末装置、5…外部メディアカード、11…通信部、12…コンテンツダウンロード部、13…権利オブジェクトダウンロード部、14…内部メモリ、15…管理情報作成部、16…バックアップ部、17…カードインタフェース部、18…リストア部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
暗号化されたコンテンツデータと、このコンテンツデータを復号する権利に関して記述された権利データとを外部記憶媒体に保存するべきときに、前記コンテンツデータに付与されたコンテンツ識別情報および前記権利データに付与された権利データ識別情報を含む管理データを作成する作成手段と、
第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に記憶させる際に、
前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に保存されていないときには、前記第1のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によってされた前記第1のコンテンツデータに付与された第1のコンテンツ識別情報及び前記第1の権利データに付与された第1の権利データ識別情報を含む第1の管理データを前記外部記憶媒体に書き込み、
前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に既に記憶されている場合には、前記第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に書き込まず、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によって作成された前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータに付与された第2のコンテンツ識別情報、前記第1の権利データに付与された第1の権利データ識別情報、及び前記第1の管理データを示す識別情報を含む第2の管理データを前記外部記憶媒体に書き込む書込手段とを具備したことを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】
暗号化されたコンテンツデータと、このコンテンツデータを復号する権利に関して記述された権利データとを外部記憶媒体に保存するべきときに、前記コンテンツデータを示すコンテンツ識別情報および前記権利データを示す権利データ識別情報を含む管理データを作成する作成手段と、
第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に記憶させる際に、
前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に保存されていないときには、前記第1のコンテンツデータ、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によってされた前記第1のコンテンツデータを示す第1のコンテンツ識別情報及び前記第1の権利データを示す第1の権利データ識別情報を含む第1の管理データを前記外部記憶媒体に書き込み、
前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータが前記外部記憶媒体に既に記憶されている場合には、前記第1のコンテンツデータを前記外部記憶媒体に書き込まず、前記第1のコンテンツデータを復号する権利に関して記述された第1の権利データ、および前記作成手段によって作成された前記第1のコンテンツデータと同一のコンテンツデータを示す第2のコンテンツ識別情報、前記第1の権利データを示す第1の権利データ識別情報、及び前記第1の管理データを示す識別情報を含む第2の管理データを前記外部記憶媒体に書き込む書込手段とを具備したことを特徴とする情報端末装置。
【請求項3】
前記作成手段は、前記情報端末装置に割り当てられた識別情報を作成する前記管理ファイルに含めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−128558(P2007−128558A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32517(P2007−32517)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【分割の表示】特願2004−160049(P2004−160049)の分割
【原出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】