情報表示方法、および装置
【課題】領域同士の隣接条件を満たしつつ、領域に属する大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示する。
【解決手段】位置情報が付加された画像データが大量に画像データベースに登録される。
入力操作部によって領域の名称(九州地方)が入力される。各画像データの位置情報と予め登録された九州地方を構成する各県の領域情報とに基づいて、各県の隣接条件を判定するとともに、各画像データが九州地方のどの県で撮影されたかを判別する。領域サイズ変更部は、領域情報と判別された画像データ数とに基づいて、隣接条件を変更しないように表示する領域のサイズを決定する。表示制御部は、各県の領域を表示するとともに、各県の領域に画像を整列表示する。よって、隣接条件を満たしつつ、大量の画像を領域に効率よく整列表示することができる。
【解決手段】位置情報が付加された画像データが大量に画像データベースに登録される。
入力操作部によって領域の名称(九州地方)が入力される。各画像データの位置情報と予め登録された九州地方を構成する各県の領域情報とに基づいて、各県の隣接条件を判定するとともに、各画像データが九州地方のどの県で撮影されたかを判別する。領域サイズ変更部は、領域情報と判別された画像データ数とに基づいて、隣接条件を変更しないように表示する領域のサイズを決定する。表示制御部は、各県の領域を表示するとともに、各県の領域に画像を整列表示する。よって、隣接条件を満たしつつ、大量の画像を領域に効率よく整列表示することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量の被表示情報を、この被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて表示手段に効率よく整列表示する情報表示方法、および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モニタ等の表示手段に表示する被表示情報として、カメラ付き携帯電話機で撮影された画像データがある。近年のカメラ付き携帯電話機には、撮影地点を示す位置情報を取得可能なGPS(Global Positioning System)機能を備えたものがある。そのため、GPS機能を有するカメラ付き携帯電話機で撮影された画像データには位置情報が付加されている。このような画像データは、プリント処理を行わなくてもパソコン等のモニタに表示することによって閲覧が可能である。また、大量の画像データを管理する場合には、パソコン等の画像データベースに画像データを登録し、画像データの検索及び表示を効率的に行えるようにすることが望ましい。
【0003】
画像データの検索及び表示を効率的に行うために、各画像データの色などの特徴量に基づいて画像データ間の類似度合を示す距離尺度を算出し、画像を散布図に表示することで、目的の画像を効率良く検索することを可能にした階層的な画像特徴ベースの視覚化方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、各画像データの色や輝度などの特徴量に基づいて画像データ間の類似度合を判定し、隣り合う画像の類似度合が最大となるように、画像を格子状に隣接させて表示するデータ表示方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特表2005−525606号公報
【特許文献2】特開2004−62356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、類似する画像が散布図に表示されるので、画像の重なりや画像間の隙間が生じるため、表示画面を最大限に利用することができず、画像を効率良く表示することができないという問題がある。また、特許文献2に記載の方法で画像を表示させる際に、特徴量として撮影地点を示す位置情報を用いた場合、画像データベースに登録されている複数の画像のうち、撮影地点の近い画像同士が隣接するように格子状に表示される。しかし、例えば都道府県などの地図上で区画された領域ごとに画像を整列させて表示したい場合、特許文献2に記載の方法では、領域同士の実際の地理的条件(位置関係)を反映して表示することができない。つまり、実際には隣接していない都道府県で撮影された画像同士が、隣接して表示されるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、地図上で区画される領域同士の隣接条件を満たしつつ、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示する情報表示方法、および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の情報表示方法は、被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示方法において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから前記領域情報を読み出し、情報入力手段によって複数入力された前記被表示情報から前記位置情報を読み出し、前記領域情報と前記位置情報とに基づいて前記被表示情報が属する領域を判別し、前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定し、前記隣接条件に基づいて前記領域を表示手段に表示し、かつ前記判別された被表示情報を前記領域に整列させて表示することを特徴とするものである。
【0007】
また、前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するようにしてもよい。
【0008】
また、前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、前記特徴量ベクトルに基づいて前記領域に前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0009】
また、前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成し、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類し、前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0010】
また、前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えるようにしてもよい。
【0011】
また、被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示装置において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、前記位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、前記領域情報と前記位置情報とに基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、前記領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定する隣接条件決定手段と、前記隣接条件に基づいて前記領域を表示手段に表示し、かつ前記判別手段によって判別された前記被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また、前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するサイズ変更手段とを備えてもよい。
【0013】
また、前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、前記表示制御手段は、前記特徴量ベクトルに基づいて前記被表示情報を前記領域に整列させてもよい。
【0014】
また、前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、前記領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、設定された前記行数および前記列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類する分類手段とを備え、前記表示制御手段は前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0015】
また、前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段と、前記指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えるようにしてもよい。なお、被表示情報としては、モニタやスクリーン等の表示手段に表示可能な画像、数字、文字列などの情報であり、被表示情報に関連付けられた位置情報としては、地図上で区画された国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す緯度、経度、名称などの情報である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の情報表示方法によると、被表示情報を表示手段に表示する際に、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて被表示情報を整列表示する情報表示方法において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから領域情報を読み出し、情報入力手段によって複数入力された被表示情報から位置情報を読み出し、領域情報と位置情報とに基づいて被表示情報が属する領域を判別し、領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定し、隣接条件に基づいて領域を表示手段に表示し、かつ判別された被表示情報を領域に整列させて表示したので、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0017】
また、隣接条件を変更せずに、各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて領域のサイズを変更するようにしたので、領域に整列表示された大量の被表示情報を確認し易くなる。また、位置情報に基づいて、判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、特徴量ベクトルに基づいて領域に被表示情報を整列させるようにしたので、被表示情報の位置関係を反映しつつ、被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0018】
また、位置情報は緯度および経度からなり、緯度に対応する列方向の第1軸と、経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、位置情報をプロットして領域毎に散布図を作成し、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類し、前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させたので、領域の境界条件を満たしつつ、領域に大量の被表示情報を効率よく整列表示することができる。
【0019】
また、被表示情報は画像データであり、画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えたので、時間の経過に伴う撮影状況を確認することもできる。
【0020】
また、本発明の情報表示装置によると、被表示情報を表示手段に表示させる際に、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて被表示情報を整列表示する情報表示装置において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、領域情報と位置情報とに基づいて、被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定する隣接条件決定手段と、隣接条件に基づいて領域を表示手段に表示し、かつ判別手段によって判別された被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたので、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0021】
また、隣接条件を変更せずに、各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて領域のサイズを変更するサイズ変更手段を備えたので、領域に整列表示された大量の被表示情報を確認し易くなる。また、位置情報に基づいて、判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、表示制御手段は特徴量ベクトルに基づいて被表示情報を領域に整列させたので、被表示情報の位置関係を反映しつつ、被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0022】
また、位置情報は緯度および経度からなり、緯度に対応する列方向の第1軸と、経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、位置情報をプロットして領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの位置情報が属するように分類する分類手段とを備え、表示制御手段はグループに分類された位置情報に基づいて、領域に設定された行数および列数で被表示情報を整列させるようにしたので、領域の境界条件を満たしつつ、領域に大量の被表示情報を効率よく整列表示することができる。
【0023】
また、被表示情報は画像データであり、画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段と、指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えたので、時間の経過に伴う撮影状況を確認することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
情報表示装置である画像表示装置10には、図1に示すように、制御部11、画像入力部12、入力操作部13、第1記憶部14、第2記憶部15、表示部16で構成されている。制御部11は、画像表示装置10内の各部と接続されており、これらの制御を行う。また、表示部16としてはLCDや、CRTディスプレイ、スクリーン等であり、多数の画像を表示することが可能である。
【0025】
情報入力手段である画像入力部12は、メモリカードやCD−ROMドライブなどである。例えば、画像入力部12には、被表示情報として位置情報が付加された画像データが記録されたメモリカードが挿入される。この画像データは、GPS(Global Positioning System)機能を有したカメラ付き携帯電話機などで撮影されたものである。画像入力部12は、メモリカードから画像データを読み出して第1記憶部14に一時的に記憶させる。
【0026】
また、第1記憶部14は、例えば、フラッシュメモリや、ハードディスク等が用いられ、画像入力部12によって入力された画像データを一時的に記憶したり、各種プログラムを実行する際の作業用メモリとして機能する。また、第2記憶部15は、ハードディスク等のデータストレージであり、画像データベース17、及び領域データベース18が記憶されている。
【0027】
画像データベース17は、第1記憶部14に一時的に記憶された大量の画像データを記憶する。この記憶される画像データには、撮影地点を示す位置情報が付加されている。この位置情報としてはGPSから得られる緯度および経度である。さらに、各画像データには、属性を示す属性情報も付加されている。属性情報としては、例えば、撮影日時、シャッター速度、輝度値などの撮影条件に関する情報である。
【0028】
また、領域データベース18には、予め地図データが記憶されており、地図上で区画された領域である国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す領域情報が予め登録されている。この領域情報としては、各領域を区画するための緯度、経度からなる位置情報である。この位置情報は、領域の名称と対応付けて記憶されている。
【0029】
入力操作部13は、例えば、キーボードやマウス等であり、ユーザによって操作された時に操作信号を制御部11に出力する。また、ユーザは入力操作部13を操作して、画像を整列表示させる領域の名称を入力する。これにより、制御部11は領域データベース18から入力された領域を示す領域情報を制御部11に設けられた撮影領域判別部21及び領域サイズ決定部22に読み出す。なお、入力操作部13で入力する領域の名称は、国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークの各名称を入力してもよく、また東南アジア、ヨーロッパ、関東地方、九州地方などの複数の領域から構成されたエリアの名称を入力してもよい。エリアの名称が入力された場合は、エリアを構成する全ての領域情報が撮影領域判別部21及び領域サイズ決定部22に読み出される。以後、入力操作部13で九州地方(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)が入力された場合を例に説明を行う。
【0030】
制御部11は、撮影領域判別部21と、領域サイズ決定部22と、表示制御部23とを備えている。判別手段である撮影領域判別部21は、ユーザにより入力された九州地方に属する各県の領域情報と画像データの位置情報とに基づいて、九州地方の各県で撮影された画像データを判別する。この判別方法としては、例えば、九州地方の各県の領域情報(緯度、経度)から得られる実際の領域に、画像データの位置情報(緯度、経度)が含まれているか否かを判別することで行われる。また、九州地方のように複数の領域が入力された場合は、判別された画像データを領域毎にグループ化してもよい。そして、判別された画像データは、画像データが属する領域に関連付けられて第1記憶部14に一時的に記憶される。
【0031】
なお、メモリカードに記憶された画像データが撮影場所毎に作成されたフォルダに格納されているなど、画像データに付加された位置情報(撮影地点)がどの領域に属するのかが分かっている場合には、撮影領域判別部21は領域の判別は行わず、フォルダに格納されている画像データを分かっている領域に関連付けて第1記憶部14に一時的に記憶させてもよい。
【0032】
隣接条件判定手段である領域サイズ決定部22は、読み出された九州地方の各県の領域情報に基づいて各県同士の隣接条件を判定する。さらに、領域サイズ決定部22は、領域情報および隣接条件に基づいて、図2に示すように、九州地方の各県の形状を矩形状に簡略化して作成する。このように作成された九州地方の領域29は、九州地方の各県(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)の領域29a〜29gのサイズを変更する際の基準(基準形状)となる。なお、図中で示す太線は、隣接条件に基づいて決定された県の境界線30である。また、各県の領域29a〜29gには、領域情報に基づいて県の名称が文字列31で記される。
【0033】
領域サイズ変更手段でもある領域サイズ決定部22は、撮影領域判別部21によって九州地方の各県に属する画像データの数がそれぞれ判別されると、この画像データ数および各県の領域情報に基づいて、領域サイズの変更を行う。
【0034】
このサイズ変更方法としては、領域情報から得られる各県の面積比と各県に属する画像データ数に基づいて、上記の基準形状の全体を拡大または縮小させる変倍率を決定し、この変倍率に基づいて各県の領域を変倍して表示する。この方法では、基準形状全体を変倍するので、各県の境界は移動しない。
【0035】
なお、領域の基準形状全体を変倍する方法の他に、隣接条件および画像データ数に基づいて、図中太線で示す各県の境界線30を移動させる方法でもよい。この場合は、隣接条件を満たしつつ画像データ数の多い領域の境界線を移動し、他の領域を侵食するように画像データ数に合わせて領域のサイズを変更してもよく、また、隣接する領域がない方向に境界線30を移動して領域を拡大させてもよい。上記のように、どちらの方法を用いても、領域同士の隣接条件に従って領域のサイズ変更が行われる。つまり、領域同士の相対的な位置関係の変更は行われない。
【0036】
表示制御部23は、図3に示すように、領域サイズ決定部22によって変更された九州地方の領域29を表示する。また、表示制御部23は、第1記憶部14から各県の領域29a〜29gに対応付けられた画像データを読み出し、対応する各県の領域29a〜29gに各画像50a〜50yを整列表示させる。
【0037】
なお、本実施形態では、図3に示すように、九州地方の領域29は、長崎県の領域29a、佐賀県の領域29b、福岡県の領域29c、大分県県の領域29d、宮崎県の領域29e、熊本県の領域29f、鹿児島県の領域29gで構成されている。また、画像50a〜50dは長崎県で撮影され、画像50e、50fは佐賀県で、画像50g〜50jは福岡県で、画像50k〜50rは熊本県で、画像50sと50tは大分県で、画像50uと50vは宮崎県で、画像50w〜50yは鹿児島県で撮影されたものである。
【0038】
各県の領域29a〜29gに整列表示させる画像50a〜50yの配置方法としては、画像データ間の位置関係を極力反映させることが好ましい。例えば、位置情報に基づいて、撮影地点が近い画像を隣接させて配置することが好ましい。また、領域毎に判別された画像データ数が多く、拡大した領域に全ての画像が表示できない場合、表示制御部23は、表示する画像データを適宜に集約してもよい。この集約する条件の一例としては、時系列で新しく撮影された画像の順番や、画像データの重要度に応じて集約することが好ましい。
【0039】
次に、上記構成の作用について、九州地方で撮影された画像を表示する場合を図4のフローチャートを用いて説明する。GPS機能を有したカメラ付き携帯電話機で撮影が行われると、位置情報の付加された画像データがメモリカードに記録される。ユーザは撮影後にメモリカードを画像入力部12に挿入する(図1参照)。画像入力部12はメモリカードから位置情報の付加された画像データを読取り、画像データベース17に登録する。
【0040】
入力操作部13の操作によって領域として九州地方が入力されると、制御部11は領域データベース18から九州地方の各県(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)の領域情報が読み出され、これにより、撮影領域判別部21では領域情報と画像データベース17に登録された画像データの位置情報とに基づいて、九州地方の各県で撮影された画像データが判別される。さらに、領域サイズ決定部22では、領域情報に基づいて各県の領域の隣接条件が判定されるとともに、九州地方の領域29の基準形状が作成される(図2参照)。
【0041】
画像データベース17に登録されている全ての画像データが判別されると、各県の領域29a〜29gに属すると判別された画像データ数と隣接条件に基づいて、九州地方の領域29の変倍が行われる。この時、各県の領域29a〜29gの相対的な位置関係の変更は行われない。
【0042】
そして、表示部16には、図3に示すように、画像50a〜50yのそれぞれが、九州地方の各県の領域29a〜29gにそれぞれ格子状に整列表示される。従って、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の画像50a〜50yを各領域に効率よく整列表示することができる。また、九州地方の各県の領域29a〜29gの境界線30を太線で示し、各県の領域29a〜29gには県の名称を文字列31で表示したので、どの画像がどの県で撮影されたものかを容易に確認することもできる。
【0043】
表示される領域が階層構造となっている場合には、領域の入力、画像データの判別、領域のサイズ変更、領域に画像の配置という一連の処理が、表示される全ての領域毎に繰り返し行われるようにしてもよい。
【0044】
また、上記のように各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列して表示する際に、位置情報から得られる画像同士の特徴量ベクトルを用いて領域での画像の配置を決定して整列表示してもよい。この場合は、図5に示すように、制御部11に特徴量ベクトル算出部33を設ける。なお、上記実施形態と同一の構成部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。また、画像の整列方法の説明は、長崎県で撮影した画像50a〜50dを整列させる場合を例に挙げて説明する。
【0045】
ベクトル算出手段である特徴量ベクトル算出部33は、領域毎に画像データの配置を決定する。そのため、領域として九州地方が入力された場合には、長崎県の領域29aに属すると判別された画像データの位置情報が特徴量ベクトル算出部33に入力され、長崎県の領域29aへの画像の配置が決定した後に、佐賀県の領域29b、福岡県の領域29c・・・鹿児島県の領域29gの順番で特徴量ベクトル算出部33によって画像の配置が決定される。
【0046】
例えば、長崎県の領域29aに属すると判別された画像50a〜50dの場合を図6に示すフローチャートを用いて説明する。制御部11は、第1記憶部14から長崎県の領域29aに属すると判別された画像データの位置情報を特徴量ベクトル算出部33に入力する。特徴量ベクトル算出部33は、入力された位置情報から画像50a〜50d同士の特徴量ベクトルを算出する。この算出方法は、例えば、特徴量ベクトル算出部33は画像50aの位置情報(緯度、経度)を基準にして、画像50aと画像50bの位置情報、画像50aと画像50cの位置情報・・・画像50cと画像50dの位置情報、というように画像50a〜50dの6通りの組み合わせから特徴量ベクトルを算出する。
【0047】
算出された特徴量ベクトルの大きさは算出した2つの画像の撮影地点間の距離を示し、方向は算出した2つの画像の相対的な位置関係を示す。従って、撮影位置が近い場合には特徴量ベクトルは小さくなり、撮影位置が遠い場合には特徴量ベクトルは大きくなる。そして、表示制御部23は、6個の特徴量ベクトルに従って画像50a〜50dの位置関係を判定する。領域サイズ決定部22は、判定された画像50a〜50dの位置関係と長崎県の領域情報に基づいて長崎県の領域29aのサイズを決定する。そして、表示制御部23は、図3に示すように、長崎県の領域29aに画像50a〜50dを整列表示させる。
【0048】
このように、領域に属すると判別された画像同士の位置情報から特徴量ベクトルが算出され、この特徴量ベクトルに従って長崎県以外の各県の領域29b〜29gでも画像50e〜50yが整列表示される。よって、各県の領域29a〜29gの隣接条件を満たしながら、画像50a〜50yを各県の領域29a〜29gに効率よく整列表示できる。また。画像50a〜50yが、どの県で撮影されたのかを容易に判別できるとともに、画像同士の相対的な位置関係も分かり易く表示できる。
【0049】
また、上記実施形態では、位置情報に基づいて画像同士の特徴量ベクトルを算出し、この特徴量ベクトルに従って各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列表示させたが、これに代えて、各県で撮影された画像データの数から、県の領域29a〜29gに整列表示させる行数および列数を設定し、この行数および列数と位置情報から作成される散布図とに基づいて、県の領域29a〜29gで整列させる画像の配置を決定してもよい。この場合、図7に示すように、制御部11には、画像配置部40を設ける。また、この整列方法は、長崎県を例に挙げて図8に示す概念図を用いて説明する。
【0050】
ユーザは、設定手段である入力操作部13を操作して、長崎県の領域29aに配置する画像の行数および列数を設定する。この行数および列数は、撮影領域判別部21によって長崎県の領域29aに属すると判別された画像データ数(4個)に基づいてユーザが決定する。また、設定された行数および列数は画像配置部40に入力される。なお、本実施形態では、長崎県の領域29aに属する画像データ数は4個なので、行数×列数=2×2と設定するが、設定する行数×列数は、(行数×列数=1×4)や、(行数×列数=4×1)でもよく、画像データ数に応じてユーザが適宜に設定することが好ましい。また、長崎県を例に説明しているが、他の県でも同様である。
【0051】
散布図作成手段である画像配置部40は、図8に示すように、列方向の縦軸41に緯度をとり、行方向の横軸42に経度をとったグラフに位置情報a〜dをプロットして散布図44を作成する。さらに、分類手段でもある画像配置部40は、設定された行数および列数に基づいて、散布図44を行数および列数からなる複数のグループ45に分類する。この時、グループ45には1つの位置情報が含まれるように分類を行う。そして、表示制御部23は、グループ45に分類された位置情報a〜dと設定された行数および列数を対応させて、長崎県の領域29aへの画像50a〜50dの配置を決定し、図9に示すように、長崎県の領域29aに画像50a〜50dを整列表示する。
【0052】
このように、散布図44を用いて長崎県の領域29aに画像50a〜50dを配置する流れを図10に示すフローチャートを用いて説明する。領域として九州地方が入力され、各県の領域29a〜29gで撮影されたと判別された画像データ数が領域29a〜29g毎に表示される。ユーザは画像データ数に基づいて、各県の領域29a〜29gに画像を表示する行数および列数(行数×列数=2×2)を入力操作部13の操作により設定する。領域サイズ決定部22は、領域情報、設定された行数および列数、画像データ数、隣接条件に基づいて各県の領域29a〜29gのサイズを決定する。
【0053】
制御部11は、先ず、第1記憶部16から長崎県の領域29aに属する画像データの位置情報a〜dを画像配置部40に入力する。画像配置部40は、縦軸41に緯度と横軸42に経度をとったグラフ上に位置情報a〜dをプロットし、図8に示す散布図44を作成する。
【0054】
さらに、画像配置部40は、設定された行数および列数に基づいて、散布図44を複数のグループ45に分類する。この時、各グループ45には1つの位置情報を含むように分類する。なお、図8に示す点線は、グループ45に分類したことを視覚的に表示する分類線46である。これにより、位置情報a〜dは4つのグループ45のいずれかに分類される。
【0055】
表示制御部23は、各グループ45と長崎県の領域29aとを対応させ、図9に示すように、位置情報a〜dに対応する画像50a〜50dを領域29aに整列表示する。これにより、画像50a〜50dを長崎県の領域29aに効率よく整列表示することができる。このように、長崎県の領域29aへの配置が完了したら次は佐賀県の領域29bというように、同じ処理が九州地方の全ての県に対して行われる。
【0056】
上記説明では、各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列表示させる場合を例に挙げて説明したが、上記各実施形態のように画像50a〜50yを整列表示した際に、さらに、画像データに付加された属性情報の撮影日時やタイムスタンプの時間情報を反映させて画像を表示してもよい。
【0057】
この場合、制御部11は、図11に示すように指定手段であるスライダ47を表示画面26の左端部に表示させる。このスライダ47は、時間バー48と操作部49とから構成されている。この操作部49はマウス等によって上下に移動させる。操作部49が時間バー48の最上位置に移動された時には、画像の時間情報の中で最も古い過去(以下、最過去という)が、最下位置に移動された時には現在が設定される。
【0058】
表示切替手段である表示制御部23は、操作部49の時間バー48上での位置に応じて、この位置に対応した日時の時点で撮影済みの画像をカラー表示し、未撮影の画像をモノクロ表示する。なお、本実施形態では、カラーで表示された画像は、符号のアルファベットを小文字で示し(図4参照)、モノクロで表示させる画像は、符号のアルファベットを大文字で示す(図11参照)。
【0059】
つまり、操作部49が時間バー48の最下位置に移動され、時間軸が現在に設定されている状態では、図3に示すように、各県の領域に整列表示されている全ての画像50a〜50yが撮影済みであるため、カラーで表示される。
【0060】
また、図11に示すように、操作部49が時間バー48の最上位置に移動され、時間軸が最過去に設定された状態では、各県の領域に整列表示されている全ての画像50A〜50Yは未撮影であるため、モノクロで表示される。
【0061】
さらに、図12に示すように、操作部49が時間バー48の途中のある時点に移動された状態では、画像50A〜50D,50K〜50R、50W〜50Yは未撮影のためモノクロで表示され、画像50e〜50j、50s〜50vは撮影済みのためカラーで表示される。
【0062】
なお、本実施形態では、表示する領域を都道府県としたが、領域として国、市町村、建造物や公園などのランドマークでもよい。また、本実施形態では、入力操作部13から領域の名称を入力したが、これに限らず、設定する領域に対応する緯度、経度などの区画情報を入力してもよい。
【0063】
また、本発明は、被表示情報の一例として画像データを用いて説明しているが、被表示情報をしては、これに限らず、表示部16に表示可能な数値、文字列などの情報であってもよい。また、被表示情報に関連付けられた位置情報は、国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す情報(名称、緯度および経度など)であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】基準形状で表示された九州地方の領域を示す説明図である。
【図3】九州地方の各県の領域に画像を整列表示した状態を示す説明図である。
【図4】九州地方の各県の領域に画像を整列表示する流れを説明するフローチャートである。
【図5】特徴量ベクトルを算出する画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】特徴量ベクトルに基づいて領域に画像を整列表示させる流れを示すフローチャートである。
【図7】入力された行数および列数で領域に画像を整列表示させる画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】位置情報がプロットされた散布図を示す概念図である。
【図9】散布図に基づいて長崎県の領域に画像を整列表示した状態を示す説明図である。
【図10】散布図に基づいて領域に画像を整列表示する流れを示すフローチャートである。
【図11】最過去の時点で撮影されていない画像がモノクロで表示されている状態を示す説明図である。
【図12】スライダで指定した指定日時の時点で撮影済みと未撮影の画像をカラーとモノクロで表示する状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0065】
10 画像表示装置
11 制御部
13 入力操作部
16 表示部
17 画像データベース
18 領域データベース
21 撮影領域判別部
22 領域サイズ決定部
23 表示制御部
33 特徴量ベクトル算出部
40 画像配置部
44 散布図
47 スライダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量の被表示情報を、この被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて表示手段に効率よく整列表示する情報表示方法、および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モニタ等の表示手段に表示する被表示情報として、カメラ付き携帯電話機で撮影された画像データがある。近年のカメラ付き携帯電話機には、撮影地点を示す位置情報を取得可能なGPS(Global Positioning System)機能を備えたものがある。そのため、GPS機能を有するカメラ付き携帯電話機で撮影された画像データには位置情報が付加されている。このような画像データは、プリント処理を行わなくてもパソコン等のモニタに表示することによって閲覧が可能である。また、大量の画像データを管理する場合には、パソコン等の画像データベースに画像データを登録し、画像データの検索及び表示を効率的に行えるようにすることが望ましい。
【0003】
画像データの検索及び表示を効率的に行うために、各画像データの色などの特徴量に基づいて画像データ間の類似度合を示す距離尺度を算出し、画像を散布図に表示することで、目的の画像を効率良く検索することを可能にした階層的な画像特徴ベースの視覚化方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、各画像データの色や輝度などの特徴量に基づいて画像データ間の類似度合を判定し、隣り合う画像の類似度合が最大となるように、画像を格子状に隣接させて表示するデータ表示方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特表2005−525606号公報
【特許文献2】特開2004−62356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、類似する画像が散布図に表示されるので、画像の重なりや画像間の隙間が生じるため、表示画面を最大限に利用することができず、画像を効率良く表示することができないという問題がある。また、特許文献2に記載の方法で画像を表示させる際に、特徴量として撮影地点を示す位置情報を用いた場合、画像データベースに登録されている複数の画像のうち、撮影地点の近い画像同士が隣接するように格子状に表示される。しかし、例えば都道府県などの地図上で区画された領域ごとに画像を整列させて表示したい場合、特許文献2に記載の方法では、領域同士の実際の地理的条件(位置関係)を反映して表示することができない。つまり、実際には隣接していない都道府県で撮影された画像同士が、隣接して表示されるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、地図上で区画される領域同士の隣接条件を満たしつつ、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示する情報表示方法、および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の情報表示方法は、被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示方法において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから前記領域情報を読み出し、情報入力手段によって複数入力された前記被表示情報から前記位置情報を読み出し、前記領域情報と前記位置情報とに基づいて前記被表示情報が属する領域を判別し、前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定し、前記隣接条件に基づいて前記領域を表示手段に表示し、かつ前記判別された被表示情報を前記領域に整列させて表示することを特徴とするものである。
【0007】
また、前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するようにしてもよい。
【0008】
また、前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、前記特徴量ベクトルに基づいて前記領域に前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0009】
また、前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成し、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類し、前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0010】
また、前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えるようにしてもよい。
【0011】
また、被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示装置において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、前記位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、前記領域情報と前記位置情報とに基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、前記領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定する隣接条件決定手段と、前記隣接条件に基づいて前記領域を表示手段に表示し、かつ前記判別手段によって判別された前記被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また、前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するサイズ変更手段とを備えてもよい。
【0013】
また、前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、前記表示制御手段は、前記特徴量ベクトルに基づいて前記被表示情報を前記領域に整列させてもよい。
【0014】
また、前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、前記領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、設定された前記行数および前記列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類する分類手段とを備え、前記表示制御手段は前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させるようにしてもよい。
【0015】
また、前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段と、前記指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えるようにしてもよい。なお、被表示情報としては、モニタやスクリーン等の表示手段に表示可能な画像、数字、文字列などの情報であり、被表示情報に関連付けられた位置情報としては、地図上で区画された国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す緯度、経度、名称などの情報である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の情報表示方法によると、被表示情報を表示手段に表示する際に、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて被表示情報を整列表示する情報表示方法において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから領域情報を読み出し、情報入力手段によって複数入力された被表示情報から位置情報を読み出し、領域情報と位置情報とに基づいて被表示情報が属する領域を判別し、領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定し、隣接条件に基づいて領域を表示手段に表示し、かつ判別された被表示情報を領域に整列させて表示したので、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0017】
また、隣接条件を変更せずに、各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて領域のサイズを変更するようにしたので、領域に整列表示された大量の被表示情報を確認し易くなる。また、位置情報に基づいて、判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、特徴量ベクトルに基づいて領域に被表示情報を整列させるようにしたので、被表示情報の位置関係を反映しつつ、被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0018】
また、位置情報は緯度および経度からなり、緯度に対応する列方向の第1軸と、経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、位置情報をプロットして領域毎に散布図を作成し、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属するように分類し、前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に設定された行数および列数で前記被表示情報を整列させたので、領域の境界条件を満たしつつ、領域に大量の被表示情報を効率よく整列表示することができる。
【0019】
また、被表示情報は画像データであり、画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えたので、時間の経過に伴う撮影状況を確認することもできる。
【0020】
また、本発明の情報表示装置によると、被表示情報を表示手段に表示させる際に、被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて被表示情報を整列表示する情報表示装置において、地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、領域情報と位置情報とに基づいて、被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を決定する隣接条件決定手段と、隣接条件に基づいて領域を表示手段に表示し、かつ判別手段によって判別された被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたので、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0021】
また、隣接条件を変更せずに、各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて領域のサイズを変更するサイズ変更手段を備えたので、領域に整列表示された大量の被表示情報を確認し易くなる。また、位置情報に基づいて、判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、表示制御手段は特徴量ベクトルに基づいて被表示情報を領域に整列させたので、被表示情報の位置関係を反映しつつ、被表示情報を領域に効率よく整列表示することができる。
【0022】
また、位置情報は緯度および経度からなり、緯度に対応する列方向の第1軸と、経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、位置情報をプロットして領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの位置情報が属するように分類する分類手段とを備え、表示制御手段はグループに分類された位置情報に基づいて、領域に設定された行数および列数で被表示情報を整列させるようにしたので、領域の境界条件を満たしつつ、領域に大量の被表示情報を効率よく整列表示することができる。
【0023】
また、被表示情報は画像データであり、画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、撮影した日時を指定する指定手段と、指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えたので、時間の経過に伴う撮影状況を確認することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
情報表示装置である画像表示装置10には、図1に示すように、制御部11、画像入力部12、入力操作部13、第1記憶部14、第2記憶部15、表示部16で構成されている。制御部11は、画像表示装置10内の各部と接続されており、これらの制御を行う。また、表示部16としてはLCDや、CRTディスプレイ、スクリーン等であり、多数の画像を表示することが可能である。
【0025】
情報入力手段である画像入力部12は、メモリカードやCD−ROMドライブなどである。例えば、画像入力部12には、被表示情報として位置情報が付加された画像データが記録されたメモリカードが挿入される。この画像データは、GPS(Global Positioning System)機能を有したカメラ付き携帯電話機などで撮影されたものである。画像入力部12は、メモリカードから画像データを読み出して第1記憶部14に一時的に記憶させる。
【0026】
また、第1記憶部14は、例えば、フラッシュメモリや、ハードディスク等が用いられ、画像入力部12によって入力された画像データを一時的に記憶したり、各種プログラムを実行する際の作業用メモリとして機能する。また、第2記憶部15は、ハードディスク等のデータストレージであり、画像データベース17、及び領域データベース18が記憶されている。
【0027】
画像データベース17は、第1記憶部14に一時的に記憶された大量の画像データを記憶する。この記憶される画像データには、撮影地点を示す位置情報が付加されている。この位置情報としてはGPSから得られる緯度および経度である。さらに、各画像データには、属性を示す属性情報も付加されている。属性情報としては、例えば、撮影日時、シャッター速度、輝度値などの撮影条件に関する情報である。
【0028】
また、領域データベース18には、予め地図データが記憶されており、地図上で区画された領域である国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す領域情報が予め登録されている。この領域情報としては、各領域を区画するための緯度、経度からなる位置情報である。この位置情報は、領域の名称と対応付けて記憶されている。
【0029】
入力操作部13は、例えば、キーボードやマウス等であり、ユーザによって操作された時に操作信号を制御部11に出力する。また、ユーザは入力操作部13を操作して、画像を整列表示させる領域の名称を入力する。これにより、制御部11は領域データベース18から入力された領域を示す領域情報を制御部11に設けられた撮影領域判別部21及び領域サイズ決定部22に読み出す。なお、入力操作部13で入力する領域の名称は、国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークの各名称を入力してもよく、また東南アジア、ヨーロッパ、関東地方、九州地方などの複数の領域から構成されたエリアの名称を入力してもよい。エリアの名称が入力された場合は、エリアを構成する全ての領域情報が撮影領域判別部21及び領域サイズ決定部22に読み出される。以後、入力操作部13で九州地方(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)が入力された場合を例に説明を行う。
【0030】
制御部11は、撮影領域判別部21と、領域サイズ決定部22と、表示制御部23とを備えている。判別手段である撮影領域判別部21は、ユーザにより入力された九州地方に属する各県の領域情報と画像データの位置情報とに基づいて、九州地方の各県で撮影された画像データを判別する。この判別方法としては、例えば、九州地方の各県の領域情報(緯度、経度)から得られる実際の領域に、画像データの位置情報(緯度、経度)が含まれているか否かを判別することで行われる。また、九州地方のように複数の領域が入力された場合は、判別された画像データを領域毎にグループ化してもよい。そして、判別された画像データは、画像データが属する領域に関連付けられて第1記憶部14に一時的に記憶される。
【0031】
なお、メモリカードに記憶された画像データが撮影場所毎に作成されたフォルダに格納されているなど、画像データに付加された位置情報(撮影地点)がどの領域に属するのかが分かっている場合には、撮影領域判別部21は領域の判別は行わず、フォルダに格納されている画像データを分かっている領域に関連付けて第1記憶部14に一時的に記憶させてもよい。
【0032】
隣接条件判定手段である領域サイズ決定部22は、読み出された九州地方の各県の領域情報に基づいて各県同士の隣接条件を判定する。さらに、領域サイズ決定部22は、領域情報および隣接条件に基づいて、図2に示すように、九州地方の各県の形状を矩形状に簡略化して作成する。このように作成された九州地方の領域29は、九州地方の各県(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)の領域29a〜29gのサイズを変更する際の基準(基準形状)となる。なお、図中で示す太線は、隣接条件に基づいて決定された県の境界線30である。また、各県の領域29a〜29gには、領域情報に基づいて県の名称が文字列31で記される。
【0033】
領域サイズ変更手段でもある領域サイズ決定部22は、撮影領域判別部21によって九州地方の各県に属する画像データの数がそれぞれ判別されると、この画像データ数および各県の領域情報に基づいて、領域サイズの変更を行う。
【0034】
このサイズ変更方法としては、領域情報から得られる各県の面積比と各県に属する画像データ数に基づいて、上記の基準形状の全体を拡大または縮小させる変倍率を決定し、この変倍率に基づいて各県の領域を変倍して表示する。この方法では、基準形状全体を変倍するので、各県の境界は移動しない。
【0035】
なお、領域の基準形状全体を変倍する方法の他に、隣接条件および画像データ数に基づいて、図中太線で示す各県の境界線30を移動させる方法でもよい。この場合は、隣接条件を満たしつつ画像データ数の多い領域の境界線を移動し、他の領域を侵食するように画像データ数に合わせて領域のサイズを変更してもよく、また、隣接する領域がない方向に境界線30を移動して領域を拡大させてもよい。上記のように、どちらの方法を用いても、領域同士の隣接条件に従って領域のサイズ変更が行われる。つまり、領域同士の相対的な位置関係の変更は行われない。
【0036】
表示制御部23は、図3に示すように、領域サイズ決定部22によって変更された九州地方の領域29を表示する。また、表示制御部23は、第1記憶部14から各県の領域29a〜29gに対応付けられた画像データを読み出し、対応する各県の領域29a〜29gに各画像50a〜50yを整列表示させる。
【0037】
なお、本実施形態では、図3に示すように、九州地方の領域29は、長崎県の領域29a、佐賀県の領域29b、福岡県の領域29c、大分県県の領域29d、宮崎県の領域29e、熊本県の領域29f、鹿児島県の領域29gで構成されている。また、画像50a〜50dは長崎県で撮影され、画像50e、50fは佐賀県で、画像50g〜50jは福岡県で、画像50k〜50rは熊本県で、画像50sと50tは大分県で、画像50uと50vは宮崎県で、画像50w〜50yは鹿児島県で撮影されたものである。
【0038】
各県の領域29a〜29gに整列表示させる画像50a〜50yの配置方法としては、画像データ間の位置関係を極力反映させることが好ましい。例えば、位置情報に基づいて、撮影地点が近い画像を隣接させて配置することが好ましい。また、領域毎に判別された画像データ数が多く、拡大した領域に全ての画像が表示できない場合、表示制御部23は、表示する画像データを適宜に集約してもよい。この集約する条件の一例としては、時系列で新しく撮影された画像の順番や、画像データの重要度に応じて集約することが好ましい。
【0039】
次に、上記構成の作用について、九州地方で撮影された画像を表示する場合を図4のフローチャートを用いて説明する。GPS機能を有したカメラ付き携帯電話機で撮影が行われると、位置情報の付加された画像データがメモリカードに記録される。ユーザは撮影後にメモリカードを画像入力部12に挿入する(図1参照)。画像入力部12はメモリカードから位置情報の付加された画像データを読取り、画像データベース17に登録する。
【0040】
入力操作部13の操作によって領域として九州地方が入力されると、制御部11は領域データベース18から九州地方の各県(長崎県、佐賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)の領域情報が読み出され、これにより、撮影領域判別部21では領域情報と画像データベース17に登録された画像データの位置情報とに基づいて、九州地方の各県で撮影された画像データが判別される。さらに、領域サイズ決定部22では、領域情報に基づいて各県の領域の隣接条件が判定されるとともに、九州地方の領域29の基準形状が作成される(図2参照)。
【0041】
画像データベース17に登録されている全ての画像データが判別されると、各県の領域29a〜29gに属すると判別された画像データ数と隣接条件に基づいて、九州地方の領域29の変倍が行われる。この時、各県の領域29a〜29gの相対的な位置関係の変更は行われない。
【0042】
そして、表示部16には、図3に示すように、画像50a〜50yのそれぞれが、九州地方の各県の領域29a〜29gにそれぞれ格子状に整列表示される。従って、領域の隣接条件を満たしつつ、大量の画像50a〜50yを各領域に効率よく整列表示することができる。また、九州地方の各県の領域29a〜29gの境界線30を太線で示し、各県の領域29a〜29gには県の名称を文字列31で表示したので、どの画像がどの県で撮影されたものかを容易に確認することもできる。
【0043】
表示される領域が階層構造となっている場合には、領域の入力、画像データの判別、領域のサイズ変更、領域に画像の配置という一連の処理が、表示される全ての領域毎に繰り返し行われるようにしてもよい。
【0044】
また、上記のように各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列して表示する際に、位置情報から得られる画像同士の特徴量ベクトルを用いて領域での画像の配置を決定して整列表示してもよい。この場合は、図5に示すように、制御部11に特徴量ベクトル算出部33を設ける。なお、上記実施形態と同一の構成部材には同じ符号を付し、その説明は省略する。また、画像の整列方法の説明は、長崎県で撮影した画像50a〜50dを整列させる場合を例に挙げて説明する。
【0045】
ベクトル算出手段である特徴量ベクトル算出部33は、領域毎に画像データの配置を決定する。そのため、領域として九州地方が入力された場合には、長崎県の領域29aに属すると判別された画像データの位置情報が特徴量ベクトル算出部33に入力され、長崎県の領域29aへの画像の配置が決定した後に、佐賀県の領域29b、福岡県の領域29c・・・鹿児島県の領域29gの順番で特徴量ベクトル算出部33によって画像の配置が決定される。
【0046】
例えば、長崎県の領域29aに属すると判別された画像50a〜50dの場合を図6に示すフローチャートを用いて説明する。制御部11は、第1記憶部14から長崎県の領域29aに属すると判別された画像データの位置情報を特徴量ベクトル算出部33に入力する。特徴量ベクトル算出部33は、入力された位置情報から画像50a〜50d同士の特徴量ベクトルを算出する。この算出方法は、例えば、特徴量ベクトル算出部33は画像50aの位置情報(緯度、経度)を基準にして、画像50aと画像50bの位置情報、画像50aと画像50cの位置情報・・・画像50cと画像50dの位置情報、というように画像50a〜50dの6通りの組み合わせから特徴量ベクトルを算出する。
【0047】
算出された特徴量ベクトルの大きさは算出した2つの画像の撮影地点間の距離を示し、方向は算出した2つの画像の相対的な位置関係を示す。従って、撮影位置が近い場合には特徴量ベクトルは小さくなり、撮影位置が遠い場合には特徴量ベクトルは大きくなる。そして、表示制御部23は、6個の特徴量ベクトルに従って画像50a〜50dの位置関係を判定する。領域サイズ決定部22は、判定された画像50a〜50dの位置関係と長崎県の領域情報に基づいて長崎県の領域29aのサイズを決定する。そして、表示制御部23は、図3に示すように、長崎県の領域29aに画像50a〜50dを整列表示させる。
【0048】
このように、領域に属すると判別された画像同士の位置情報から特徴量ベクトルが算出され、この特徴量ベクトルに従って長崎県以外の各県の領域29b〜29gでも画像50e〜50yが整列表示される。よって、各県の領域29a〜29gの隣接条件を満たしながら、画像50a〜50yを各県の領域29a〜29gに効率よく整列表示できる。また。画像50a〜50yが、どの県で撮影されたのかを容易に判別できるとともに、画像同士の相対的な位置関係も分かり易く表示できる。
【0049】
また、上記実施形態では、位置情報に基づいて画像同士の特徴量ベクトルを算出し、この特徴量ベクトルに従って各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列表示させたが、これに代えて、各県で撮影された画像データの数から、県の領域29a〜29gに整列表示させる行数および列数を設定し、この行数および列数と位置情報から作成される散布図とに基づいて、県の領域29a〜29gで整列させる画像の配置を決定してもよい。この場合、図7に示すように、制御部11には、画像配置部40を設ける。また、この整列方法は、長崎県を例に挙げて図8に示す概念図を用いて説明する。
【0050】
ユーザは、設定手段である入力操作部13を操作して、長崎県の領域29aに配置する画像の行数および列数を設定する。この行数および列数は、撮影領域判別部21によって長崎県の領域29aに属すると判別された画像データ数(4個)に基づいてユーザが決定する。また、設定された行数および列数は画像配置部40に入力される。なお、本実施形態では、長崎県の領域29aに属する画像データ数は4個なので、行数×列数=2×2と設定するが、設定する行数×列数は、(行数×列数=1×4)や、(行数×列数=4×1)でもよく、画像データ数に応じてユーザが適宜に設定することが好ましい。また、長崎県を例に説明しているが、他の県でも同様である。
【0051】
散布図作成手段である画像配置部40は、図8に示すように、列方向の縦軸41に緯度をとり、行方向の横軸42に経度をとったグラフに位置情報a〜dをプロットして散布図44を作成する。さらに、分類手段でもある画像配置部40は、設定された行数および列数に基づいて、散布図44を行数および列数からなる複数のグループ45に分類する。この時、グループ45には1つの位置情報が含まれるように分類を行う。そして、表示制御部23は、グループ45に分類された位置情報a〜dと設定された行数および列数を対応させて、長崎県の領域29aへの画像50a〜50dの配置を決定し、図9に示すように、長崎県の領域29aに画像50a〜50dを整列表示する。
【0052】
このように、散布図44を用いて長崎県の領域29aに画像50a〜50dを配置する流れを図10に示すフローチャートを用いて説明する。領域として九州地方が入力され、各県の領域29a〜29gで撮影されたと判別された画像データ数が領域29a〜29g毎に表示される。ユーザは画像データ数に基づいて、各県の領域29a〜29gに画像を表示する行数および列数(行数×列数=2×2)を入力操作部13の操作により設定する。領域サイズ決定部22は、領域情報、設定された行数および列数、画像データ数、隣接条件に基づいて各県の領域29a〜29gのサイズを決定する。
【0053】
制御部11は、先ず、第1記憶部16から長崎県の領域29aに属する画像データの位置情報a〜dを画像配置部40に入力する。画像配置部40は、縦軸41に緯度と横軸42に経度をとったグラフ上に位置情報a〜dをプロットし、図8に示す散布図44を作成する。
【0054】
さらに、画像配置部40は、設定された行数および列数に基づいて、散布図44を複数のグループ45に分類する。この時、各グループ45には1つの位置情報を含むように分類する。なお、図8に示す点線は、グループ45に分類したことを視覚的に表示する分類線46である。これにより、位置情報a〜dは4つのグループ45のいずれかに分類される。
【0055】
表示制御部23は、各グループ45と長崎県の領域29aとを対応させ、図9に示すように、位置情報a〜dに対応する画像50a〜50dを領域29aに整列表示する。これにより、画像50a〜50dを長崎県の領域29aに効率よく整列表示することができる。このように、長崎県の領域29aへの配置が完了したら次は佐賀県の領域29bというように、同じ処理が九州地方の全ての県に対して行われる。
【0056】
上記説明では、各県の領域29a〜29gに画像50a〜50yを整列表示させる場合を例に挙げて説明したが、上記各実施形態のように画像50a〜50yを整列表示した際に、さらに、画像データに付加された属性情報の撮影日時やタイムスタンプの時間情報を反映させて画像を表示してもよい。
【0057】
この場合、制御部11は、図11に示すように指定手段であるスライダ47を表示画面26の左端部に表示させる。このスライダ47は、時間バー48と操作部49とから構成されている。この操作部49はマウス等によって上下に移動させる。操作部49が時間バー48の最上位置に移動された時には、画像の時間情報の中で最も古い過去(以下、最過去という)が、最下位置に移動された時には現在が設定される。
【0058】
表示切替手段である表示制御部23は、操作部49の時間バー48上での位置に応じて、この位置に対応した日時の時点で撮影済みの画像をカラー表示し、未撮影の画像をモノクロ表示する。なお、本実施形態では、カラーで表示された画像は、符号のアルファベットを小文字で示し(図4参照)、モノクロで表示させる画像は、符号のアルファベットを大文字で示す(図11参照)。
【0059】
つまり、操作部49が時間バー48の最下位置に移動され、時間軸が現在に設定されている状態では、図3に示すように、各県の領域に整列表示されている全ての画像50a〜50yが撮影済みであるため、カラーで表示される。
【0060】
また、図11に示すように、操作部49が時間バー48の最上位置に移動され、時間軸が最過去に設定された状態では、各県の領域に整列表示されている全ての画像50A〜50Yは未撮影であるため、モノクロで表示される。
【0061】
さらに、図12に示すように、操作部49が時間バー48の途中のある時点に移動された状態では、画像50A〜50D,50K〜50R、50W〜50Yは未撮影のためモノクロで表示され、画像50e〜50j、50s〜50vは撮影済みのためカラーで表示される。
【0062】
なお、本実施形態では、表示する領域を都道府県としたが、領域として国、市町村、建造物や公園などのランドマークでもよい。また、本実施形態では、入力操作部13から領域の名称を入力したが、これに限らず、設定する領域に対応する緯度、経度などの区画情報を入力してもよい。
【0063】
また、本発明は、被表示情報の一例として画像データを用いて説明しているが、被表示情報をしては、これに限らず、表示部16に表示可能な数値、文字列などの情報であってもよい。また、被表示情報に関連付けられた位置情報は、国、都道府県、市町村、建物や公園などのランドマークを示す情報(名称、緯度および経度など)であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】基準形状で表示された九州地方の領域を示す説明図である。
【図3】九州地方の各県の領域に画像を整列表示した状態を示す説明図である。
【図4】九州地方の各県の領域に画像を整列表示する流れを説明するフローチャートである。
【図5】特徴量ベクトルを算出する画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】特徴量ベクトルに基づいて領域に画像を整列表示させる流れを示すフローチャートである。
【図7】入力された行数および列数で領域に画像を整列表示させる画像表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】位置情報がプロットされた散布図を示す概念図である。
【図9】散布図に基づいて長崎県の領域に画像を整列表示した状態を示す説明図である。
【図10】散布図に基づいて領域に画像を整列表示する流れを示すフローチャートである。
【図11】最過去の時点で撮影されていない画像がモノクロで表示されている状態を示す説明図である。
【図12】スライダで指定した指定日時の時点で撮影済みと未撮影の画像をカラーとモノクロで表示する状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0065】
10 画像表示装置
11 制御部
13 入力操作部
16 表示部
17 画像データベース
18 領域データベース
21 撮影領域判別部
22 領域サイズ決定部
23 表示制御部
33 特徴量ベクトル算出部
40 画像配置部
44 散布図
47 スライダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示方法において、
地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから前記領域情報を読み出し、
情報入力手段によって複数入力された前記被表示情報から前記位置情報を読み出し、
前記領域情報と前記位置情報とに基づいて前記被表示情報が属する領域を判別し、
前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定し、
前記隣接条件に基づいて前記領域を前記表示手段に表示し、かつ前記判別された被表示情報を前記領域に整列させて表示することを特徴とする情報表示方法。
【請求項2】
前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更することを特徴とする請求項1記載の情報表示方法。
【請求項3】
前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、
前記特徴量ベクトルに基づいて前記領域に前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示方法。
【請求項4】
前記位置情報は緯度および経度からなり、
前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成し、
設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの位置情報が属するように分類し、
前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に前記行数および前記列数で前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示方法。
【請求項5】
前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、
撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の情報表示方法。
【請求項6】
被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示装置において、
地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、
前記位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、
前記領域情報と前記位置情報とに基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、
前記領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を判定する隣接条件判定手段と、
前記隣接条件に基づいて前記領域を前記表示手段に表示し、かつ前記判別手段によって判別された前記被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項7】
前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するサイズ変更手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記特徴量ベクトルに基づいて前記被表示情報を前記領域に整列させることを特徴とする請求項6または7記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、
前記領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、
設定された前記行数および前記列数に基づいて、前記行数および前記列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属すように分類を行う分類手段とを備え、
前記表示制御手段は前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に前記行数および前記列数で前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項6または7記載の情報表示装置。
【請求項10】
前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、
撮影した日時を指定する指定手段と、
前記指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする請求項6ないし9いずれか記載の情報表示装置。
【請求項1】
被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示方法において、
地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースから前記領域情報を読み出し、
情報入力手段によって複数入力された前記被表示情報から前記位置情報を読み出し、
前記領域情報と前記位置情報とに基づいて前記被表示情報が属する領域を判別し、
前記領域情報に基づいて前記領域同士の隣接条件を判定し、
前記隣接条件に基づいて前記領域を前記表示手段に表示し、かつ前記判別された被表示情報を前記領域に整列させて表示することを特徴とする情報表示方法。
【請求項2】
前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更することを特徴とする請求項1記載の情報表示方法。
【請求項3】
前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出し、
前記特徴量ベクトルに基づいて前記領域に前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示方法。
【請求項4】
前記位置情報は緯度および経度からなり、
前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成し、
設定された行数および列数に基づいて、行数および列数からなる複数のグループに1つの位置情報が属するように分類し、
前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に前記行数および前記列数で前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項1または2記載の情報表示方法。
【請求項5】
前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、
撮影した日時を指定する指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の情報表示方法。
【請求項6】
被表示情報を表示手段に表示する際に、前記被表示情報に関連付けられた位置情報に基づいて前記被表示情報を整列表示する情報表示装置において、
地図上で区画された領域を示す領域情報が複数登録された領域データベースと、
前記位置情報が関連付けられた被表示情報を入力する情報入力手段と、
前記領域情報と前記位置情報とに基づいて、前記被表示情報が属する領域を判別する判別手段と、
前記領域情報に基づいて領域同士の隣接条件を判定する隣接条件判定手段と、
前記隣接条件に基づいて前記領域を前記表示手段に表示し、かつ前記判別手段によって判別された前記被表示情報を各領域に整列させて表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項7】
前記隣接条件を変更せずに、前記各領域に属すると判別された被表示情報の数に応じて前記領域のサイズを変更するサイズ変更手段とを備えたことを特徴とする請求項6記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記位置情報に基づいて、前記判別された被表示情報同士の位置関係を示す特徴量ベクトルを算出するベクトル算出手段を備え、
前記表示制御手段は、前記特徴量ベクトルに基づいて前記被表示情報を前記領域に整列させることを特徴とする請求項6または7記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記位置情報は緯度および経度からなり、前記緯度に対応する列方向の第1軸と、前記経度に対応する行方向の第2軸とから構成されるグラフに、前記位置情報をプロットして前記領域毎に散布図を作成する散布図作成手段と、
前記領域に被表示情報を配置する行数および列数を設定する設定手段と、
設定された前記行数および前記列数に基づいて、前記行数および前記列数からなる複数のグループに1つの前記位置情報が属すように分類を行う分類手段とを備え、
前記表示制御手段は前記グループに分類された前記位置情報に基づいて、前記領域に前記行数および前記列数で前記被表示情報を整列させることを特徴とする請求項6または7記載の情報表示装置。
【請求項10】
前記被表示情報は画像データであり、前記画像データには画像を撮影した日時を示す日時情報が付加されており、
撮影した日時を指定する指定手段と、
前記指定手段によって日時が指定された時に、指定日時の時点で撮影済みの画像と未撮影の画像とを区別できるように、画像の表示状態を切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする請求項6ないし9いずれか記載の情報表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−46680(P2008−46680A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−218884(P2006−218884)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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