情報表示装置、情報表示方法、ならびに、プログラム
【課題】画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供する。
【解決手段】前面タッチパネルによる接触位置と、背面タッチパネルによる接触位置と、記憶部203に記憶されたオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるときには、変化部207はオブジェクトの形態を変化させ、その変化に基づいて記憶部203の情報が更新されて、変化されたオブジェクトの形態で、表示部204によりオブジェクトの画面表示を行う。これにより、ユーザはオブジェクトを明確に視認することができる。
【解決手段】前面タッチパネルによる接触位置と、背面タッチパネルによる接触位置と、記憶部203に記憶されたオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるときには、変化部207はオブジェクトの形態を変化させ、その変化に基づいて記憶部203の情報が更新されて、変化されたオブジェクトの形態で、表示部204によりオブジェクトの画面表示を行う。これにより、ユーザはオブジェクトを明確に視認することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、携帯電話装置、PDA、携帯型ゲーム装置など多方面の情報表示装置で使用されている。表示画面上に表示されたオブジェクトを移動する場合には、オブジェクトに指等を接触させて移動させることで、オブジェクトを所望の位置に移動させることができる。
例えば、特許文献1には、ゲーム装置において、プレイヤがアイテムをドラッグするタッチパネルのタッチ操作を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−93681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが指等でタッチパネル上のオブジェクトに接触して、オブジェクトを移動操作することは、直感的操作でありユーザの操作性を向上させる一方、オブジェクトを移動させた時に、移動対象のオブジェクトと移動先のオブジェクトに指が重なり見にくくなることがあり、オブジェクトが視認しやすい画面表示が要望されている。
【0005】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部と、を備え、以下のように構成する。
【0007】
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される。
すなわち、記憶部には、画面に表示されるオブジェクトの位置が2次元座標上のどの位置にあるかが座標情報として記憶される。例えば、記憶部には、ゲームにおけるキャラクタの位置や携帯端末機で表示されるごみ箱の位置などが座標情報として記憶されている。
また、記憶部には、オブジェクトの形態、例えば、画面に表示されるキャラクタの形態や三角形や四角形などの表形の形態などが、オブジェクトの位置情報に紐付けられて記憶されている。
なお、記憶部の情報は、後述する検知部において検知された接触情報に基づいてオブジェクトの位置が変化した場合、または後述する変化部によりオブジェクトの形態の変化があった場合、には新たな情報に更新される。
【0008】
表示部は、オブジェクトを、記憶部に記憶された座標位置に、かつ記憶部に記憶された形態で、画面に表示する。
画像を表示する装置としては、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等が用いられる。
【0009】
検知部は、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知する。
すなわち、検知部は、画面の前面に設けられたタッチパネル、ならびに背面に設けられたタッチパネルに対し、ユーザの指等による接触があったか否かを検知し、接触位置を座標位置として認識する。
【0010】
処理部は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う。
すなわち、処理部は、後述する所定の条件が成立するか否かに基づいて、ユーザが接触している面が、前面または背面あるいは両面のいずれかであるかを決定し、当該決定された面のどの位置が指示位置であるかを決定する。そして、決定された位置に応じた処理を行う。
例えば、携帯端末機において、所定の条件が成立した場合には、両面のタッチパネルでの接触があったと認識し、前面または背面または両者の平均値を接触した位置として特定する。両面が接触面として判定され、その後、前面の接触が解除された場合には、背面の接触のみが検知されて、背面でのユーザの指等の接触移動に応じた処理を行う。
【0011】
変化部は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
すなわち、変化部は、例えば、タッチパネル上の前面と背面の両面の接触を検知した場合において、オブジェクトと両面の接触位置が一定の範囲内であることが検知された場合には、ユーザによって特定されたオブジェクトの形態を大きくする等の変化をさせる。
【0012】
上記情報表示装置において、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
すなわち、所定の条件は、画面の前面におけるタッチパネル上と背面におけるタッチパネル上での接触が両方とも検知され、前面に対する接触の位置と背面に対する接触の位置が、オブジェクトのある位置との関係において、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0013】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し、かつ オブジェクトのある位置の近傍に接触している場合には、タッチパネルでの接触位置は、前面または背面あるいは両者の平均位置として特定される。
【0014】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し所定の条件が満たされた後に背面のタッチパネルの接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0015】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し所定の条件が満たされた後に、前面のタッチパネルの接触が検知されなくなると、背面のタッチパネルへの接触位置が、ユーザが特定している位置として決定される。
【0016】
本発明によれば、所定の条件が満たされることにより、オブジェクトの形態を変化させるようにしたので、例えば指等でオブジェクトを両面タッチパネルで挟むように接触したときに、オブジェクトを大きくする処理を行うことができ、指等によりオブジェクトが隠れて見にくくなることを防止することができる。
また、ユーザがオブジェクトの移動操作を行う際に、前面または背面のタッチパネルを使い分けて移動処理を行うことで、オブジェクトの視認性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1のサイズとし、(2)所定の条件が満たされていなければ、オブジェクトの形態を第2のサイズとし、第1のサイズは、第2のサイズより大きい。
【0018】
すなわち、変化部は、指等が両面タッチパネルに接触したとき、タッチパネルの接触位置と表示されたオブジェクトの位置が所定範囲内にあれば、オブジェクトの形態を大きく、そうでなければ、オブジェクトの形態を小さくなるように変化させる。
【0019】
本発明によれば、情報表示装置は、両面タッチパネルを挟んで指がオブジェクトと接触している場合に、オブジェクトを大きく表示することで、ユーザのオブジェクトに対する視認性を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1のサイズとし、(2)所定の条件が満たされておらず、処理部が、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第2のサイズとし、(3)所定の条件が満たされておらず、処理部が、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第3のサイズとし、第1のサイズは、第2のサイズより大きく、第2のサイズは、第3のサイズより大きい。
【0021】
すなわち、変化部は、両面タッチパネルでオブジェクトを挟み込むように指が接触している場合には、オブジェクトの大きさを大とし、その後前面タッチパネルのみでオブジェクトに接触し、前面のタッチパネルが指示面となっている場合には、オブジェクトの大きさを中とする。また、両面タッチパネルでオブジェクトを挟み込むように指で接触した後、背面タッチパネルのみでオブジェクトに接触し、背面のタッチパネルが指示面となっている場合には、オブジェクトの大きさを小とする。
【0022】
本発明によれば、ユーザの指等が両面のタッチパネルでオブジェクトに接触している場合には、オブジェクトが一番見にくいので、オブジェクトの大きさを一番大きくする。
また、前面タッチパネルのみでオブジェクトに接触している場合には、オブジェクトの大きさを中程度とし、背面タッチパネルのみでオブジェクトに接触している場合には、一番オブジェクトが見やすいので、オブジェクトの大きさを小とする。
このように両面にタッチパネルを有する情報表示装置において、タッチパネルへの接触動作に応じて指示面を決定して、画面上のオブジェクトの大きさを変更する構成としたことで、接触操作に応じたオブジェクトの視認性を高めることができる。
【0023】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1の色彩とし、(2)所定の条件が満たされておらず、処理部が、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第2の色彩とし、(3)所定の条件が満たされておらず、処理部が、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第3の色彩とする。
【0024】
本発明によれば、両面タッチパネルへのユーザの指等の接触状態に応じて指示される面を決定し、決定された指示面に応じて、オブジェクトの色彩を段階的に変化させることができる。このように指示面に応じてオブジェクトの色彩を変化させることにより、オブジェクトの位置を確認しやすくすることができる。
【0025】
本発明のその他の観点に係る情報表示方法は、情報表示装置が実行する情報表示方法であって、情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を有し、表示工程、検知工程、処理工程、変化工程、を備え、以下のように構成する。
【0026】
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶され、表示工程では、表示部が、オブジェクトを、画面の記憶部に記憶された位置に、記憶部に記憶された形態で表示し、検知工程では、検知部が、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知し、処理工程では、処理部が、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行い、変化工程では、変化部が、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
【0027】
上記情報表示方法において、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0028】
上記情報表示方法において、処理工程は、処理部が、(a)所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(b)所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(c)所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0029】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを情報表示装置として機能させ、コンピュータに情報表示方法を実行させるように構成し、情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を備える。
【0030】
記憶部は、オブジェクトの位置ならびに形態を記憶し、表示部は、オブジェクトを、画面の記憶部に記憶された位置に、記憶部に記憶された形態で表示し、検知部は、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知し、処理部は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行い、変化部は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
【0031】
上記プログラムにおいて、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0032】
上記プログラムにおいて、処理部は、(a)所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(b)所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(c)所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0033】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記憶することができる。
【0034】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る携帯型端末機の機能的構成を示す図である。
【図3】本実施形態に係る携帯型端末機の記憶部内のデータ構成の例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る携帯型端末機において、画面上に図示されたオブジェクトを移動させる様子を概念的に示した図である。
【図5】本実施形態において、特定された指示面とオブジェクトの大きさとの関連を示す図である。
【図6】本実施形態において、特定された指示面とオブジェクトの色彩との関係を示す図である。
【図7】本実施形態において、前回の接触状態が、タッチパネルの前面又は背面のどちらか一方の場合に、前回の接触状態と今回の接触状態により、直前のタッチパネルの指示面が現在どのように変化するのかを示すための図である。
【図8】本実施形態において、前回の接触状態が、タッチパネルの両面である場合に、前回の接触状態と今回の接触状態により、直前のタッチパネルの指示面が現在どのように変化するのかを示すための図である。
【図9】本実施形態の情報表示処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施形態において、接触面、所定範囲の条件、特定された指示面により、オブジェクトの大きさがどのように変化するかを、検知時間に沿って示した図である。
【図11】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの前面が指示面である場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【図12】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの両面を操作して、オブジェクトを挟み込んだ場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【図13】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの背面が指示面である場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0038】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る情報表示置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す模式図である。
【0039】
携帯型端末機100は、無線通信部101と、通信コントローラ102と、サウンドアンプ103と、スピーカ104と、操作キー105と、表示部106と、第1のタッチパネル107と、第2のタッチパネル108と、傾きセンサ109と、制御部150と、を備える。
なお、携帯型端末機の例としては、携帯型ゲーム装置、PDAなどがある。
【0040】
無線通信部101は、他の携帯型端末機の無線通信部との間で、無線通信を行うユニットであり、携帯型端末機100に内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。なお、無線通信部101は、所定のアクセスポイントとの間で、無線通信を行うこともできる。また、無線通信部101には、固有のMAC(Media Access Control)アドレスが付与されている。
【0041】
通信コントローラ102は、無線通信部101を制御し、所定のプロトコルに従って、制御部150と他の携帯型端末機の制御部との間で行われる無線通信の仲立ちをする。また、携帯型端末機100を、近傍の無線アクセスポイント等を介してインターネットに接続する場合には、無線LAN(Local Area Network)に準拠したプロトコルに従って、制御部150と無線アクセスポイント等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0042】
サウンドアンプ103は、制御部150で生成された音声信号を増幅し、スピーカ104に供給する。また、スピーカ104は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ103で増幅された音声信号に従って、所定の効果音や楽曲音、音声等を出力する。
【0043】
操作キー105は、携帯型端末機100に適宜配置されたキースイッチ等からなり、操作にしたがって携帯型端末機100のオンオフやマナーモード変更等の所定の指示入力を受け付ける。
【0044】
画面106は、LCD等からなり、後述するLCDコントローラ156の制御によって、所定の選択ボタン等を適宜表示する。また、画面106は、ユーザ等がタッチパネル107に接触することで選択指示を入力するのに必要な選択ボタン(アイコン)等を表示する。
【0045】
第1のタッチパネル107は、画面106の前面に重ねて配置され、タッチペンやユーザの指による入力を受け付ける。第2のタッチパネル108は、画面106の背面に重ねて配置されている。第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108は、例えば、感圧式のタッチセンサパネルからなり、タッチペン等の圧力を検知し、接触等のタッチ操作およびその位置(タッチ位置)等を検出する。なお、タッチパネル107は、例えば、静電容量の変化からユーザの指等の接触を検知・検出するものであってもよい。
【0046】
また、図1に示す制御部150は、CPU(Central Processing Unit)151と、画像処理部152と、音声処理部153と、ROM(Read Only Memory)154と、RAM(Random Access Memory)155と、LCDコントローラ156と、タッチパネルコントローラ157と、を備える。
【0047】
CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と接続されており、携帯型端末機100全体の動作を制御する。また、CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と制御信号やデータのやりとりを行う。
【0048】
画像処理部152は、例えば、ROM 154から読み出された画像データや、CPU 151で処理された画像データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、画像処理部152から画像データ等を、直接画面106に出力することも可能である。
【0049】
音声処理部153は、例えば、ROM 154から読み出された音声データや、CPU151で処理された楽曲データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、音声処理部153から音声データ等を、直接サウンドアンプ103に出力することも可能である。
【0050】
ROM 154は、例えば、画面106に表示された項目等の選択を行うのに必要な制御プログラムやデータ等を記憶しており、これらをCPU 151、RAM 155などに出力する。
【0051】
RAM 155は、画像処理部152で加工された表示用の画像データや、CPU 151がプログラムに従った各種処理を実行するためのワークデータ等を記憶しており、これらをCPU 151や画面106等に出力する。
【0052】
LCDコントローラ156は、画面106を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ156は、RAM 155に記憶された画像データを所定の同期タイミングで表示信号に変換し、画面106に出力する。また、LCDコントローラ156は、画面106に所定の選択ボタン等を表示させる。
【0053】
タッチパネルコントローラ157は、タッチペンやユーザの指による第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108への接触(タッチ操作)を検知・検出する。例えば、画面106に所定の選択ボタン等が表示されている状態で、第1のタッチパネル107への接触や解放(離れること)の検知及び、それらの位置を検出する。
【0054】
図2は、本実施形態の1つに係る情報表示装置の機能的構成を示す説明図である。
記憶部203には、オブジェクトの位置と形態が記憶されている。
図3は、オブジェクトの座標位置と形態をオブジェクト毎に示すテーブル300を示す図である。記憶部203の記憶領域には、テーブル300に示すように、本実施形態におけるオブジェクトA〜Eについて、それぞれの座標位置と、形態が記憶されている。
記憶部203の記憶項目は、オブジェクトの種類(301)、オブジェクトの位置(302)、オブジェクトの形状(303)、オブジェクトの大きさ(304)から構成されている。
【0055】
図3においては、オブジェクトAは、(X1,Y1)の位置に○形状として、オブジェクトBは、(X2,Y2)の位置に□形状として、オブジェクトCは、(X3,Y3)の位置に△形状として、オブジェクトDは、(X4,Y4)の位置に◇形状として、オブジェクトEは、(X5,Y5)の位置に☆形状として、それぞれ記憶されている。
さらに、オブジェクトA〜Eのオブジェクトの大きさ(304)の項目には、予めデフォルトとして記憶されたオブジェクトの大きさが記憶され、変化部207の変化に応じて大きさが書き換えられる。本図では、デフォルトの大きさとしては「中」と記憶され、オブジェクトBが「大」と書き換えられた状態を示している。
尚、RAM 155が、記憶部203として機能する。
【0056】
図3の記憶項目として「オブジェクトの大きさ」を変化されるオブジェクトの形態の項目として挙げたが、「オブジェクトの色彩」等他の形態項目を設定してもよい。
【0057】
表示部204は、記憶部203に記憶されたオブジェクトの情報に基づき、記憶された座標位置に記憶された形状を表示する。
例えば、図4に示すように、記憶部203に記憶された情報に基づき、画面106には、オブジェクトAを(X1,Y1)の位置に、○形状として表示し、オブジェクトBを(X2,Y2)の位置に、□形状として表示される。オブジェクトの大きさは、オブジェクトA及びBともに、デフォルトの大きさとなっている。
画像処理部152、LCDコントローラ156等が表示部204として機能する。
【0058】
検知部205は、画面106の前面に配置される第1のタッチパネル107及び背面に配置される第2のタッチパネル108に接触があったか否かを検知する。
例えば、図4に示すように、オブジェクトAをオブジェクトBの方向へ向かって、指で前面の第1のタッチパネル107上を移動させる。
すると、検知部205は、例えば図10に示すように時間の経過とともに、オブジェクトAの座標位置を検知して、その都度、記憶部203の値を更新する。
本実施形態においては、オブジェクトAを指などを使用してオブジェクトBへ向かって移動させると、オブジェクトAの座標は、時間の経過とともに、(10,30)、(15,30)、(20,30)、(28,30)と変化し、その変化を検知部205は検知して、記憶部203のオブジェクトの位置の値を更新していく。詳細は、後述する。
なお、 タッチパネルコントローラ157及びCPU 151が検知部205として、機能する。
【0059】
処理部206は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定して、決定した位置に対応付けられた処理を行う。
ここで、所定の条件とは、画面の前面の第1のタッチパネル107に対する接触と、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が、ともに検知され、かつ前面に対する接触の位置と背面に対する接触の位置と、記憶部203に記憶されたオブジェクトの位置とが所定の範囲内であることをいう。
【0060】
所定の条件は、例えば、前面の第1のタッチパネル107に接触した親指と、背面の第2のタッチパネル108に接触した人差し指と、表示されるオブジェクトの位置が所定の範囲内にある場合をいう。より具体的には、あるオブジェクトを2つの指で、画面の前面と背面とで挟み込んだ状態をいう。
このような条件が整えば、後述するように、オブジェクトの形態を変化、例えばオブジェクトを大きく表示する等の処理が行われる。
【0061】
所定の範囲内は、任意の範囲で決定することができる。例えば、第1のタッチパネル107に接触した指と、第2のタッチパネル108に接触した指と、あるオブジェクトの位置とが、直径5mmの円の中に包含されている場合などである。
【0062】
また、処理部206では、所定の条件が満たされるか否かによって、ユーザに指示されるタッチパネルの面と位置を決定する処理を行う。
すなわち、所定の条件が満たされている場合、例えば、前面の第1のタッチパネル107に接触した親指と、背面の第2のタッチパネル108に接触した人差し指と、表示されるオブジェクトの位置が所定の範囲内にある場合、処理部206は、前面の第1のタッチパネル107に対する接触の位置か、背面の第2のタッチパネル108かのどちらか一方か、両位置の平均位置を指示された画面内の位置として決定する。
この場合、両面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。
【0063】
処理部206は、所定の条件が満たされた後に、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が検知されなくなると、前面の第1のタッチパネル107に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として特定する。
すなわち、前面と背面のタッチパネルの双方に指が接触した後、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が、検知部205により検知されなくなると、前面の第1のタッチパネル107のみに指が接触している状態となり、前面の第1のタッチパネル107の指の接触位置が、ユーザによる指示位置として特定される。
この場合、前面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。従って、第1のタッチパネル107のみで指示された内容が有効な指示として処理され、第2のタッチパネル108で指示された内容は入力されないことになる。
【0064】
また、処理部206は、所定の条件が満たされた後に、前面の第1のタッチパネル107に対する接触が検知されなくなると、背面の第2のタッチパネル108に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として特定する。
すなわち、前面と背面のタッチパネルの双方に指が接触した後、前面の第1のタッチパネル107に対する接触が、検知部205により検知されなくなると、背面の第2のタッチパネル108のみに指が接触している状態となり、背面の第2のタッチパネル108の指の接触位置が、ユーザによる指示位置として特定される。
この場合、背面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。従って、第2のタッチパネル108のみで指示された内容が有効な指示として処理され、第1のタッチパネル107で指示された内容は入力されないことになる。
【0065】
変化部207は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部203に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
所定の条件は、上述したように、典型的には、両面のタッチパネルに指が接触していて、画面に表示されるオブジェクトが接触している指の近くに存在する場合をいう。
【0066】
特定される指示面に応じた変化部207の処理を、図5及び図6を参照して説明する。
ユーザの指示位置は、所定条件が成立した場合には、前面か背面のタッチパネルあるいは、その平均値と決定されるので、特定される指示面はタッチパネルの「両面」とする。
また、所定の条件が成立した後、背面の接触が離れたときには、前面が指示面となるので、このときの指示面はタッチパネルの「前面」とする。
所定の条件が成立した後、前面の接触が離れたときには、背面が指示面となるので、このときの指示面はタッチパネルの「背面」とする。
【0067】
変化部207では、オブジェクトの形態を変化させることができ、変化させる形態としては、オブジェクトの大きさ、オブジェクトの色彩などがある。
図5は、変化部207において、特定される指示面に対応してオブジェクトの大きさが変化される場合の対応関係を示す図である。尚、両面が指示面の場合には、前面の接触位置と背面の接触位置とオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるという所定条件を満たしていることを前提とする。
図5に示すように、変化部207は、特定された指示面がタッチパネルの両面だった場合には、オブジェクトの大きさを、大きくする。特定された指示面がタッチパネルの前面だった場合には、オブジェクトの大きさを、中くらいとする。特定された指示面がタッチパネルの背面だった場合には、オブジェクトの大きさを、小さくする。
【0068】
所定の条件が成立する場合には、オブジェクトが視認しにくくなっている。従って、オブジェクトの大きさを大きくすることでユーザにオブジェクトの位置を明確に示すことができる。
また、所定の条件が成立せずに、前面が指示面となっている場合には、指が表示画面上のオブジェクトに近い位置にあることが想定されるので、オブジェクトの大きさを中とする。
所定の条件が成立せずに、背面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離は近いが、指は表示画面の背面にあるので、画面上のオブジェクトは視認しやすい状態となっている。従って、オブジェクトの大きさを小とする。
記憶部203は、オブジェクトの大きさが変化部207で変化させられる度に、オブジェクトの大きさを変更するように、記憶部のデータを更新する。
【0069】
図6は、変化部207において、特定された指示面とオブジェクトの色彩との対応関係を示す図である。尚、本図においても、両面が指示面の場合には、前面の接触位置と背面の接触位置とオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるという所定条件を満たしていることを前提とする。
図6に示すように、変化部207は、特定された指示面がタッチパネルの両面だった場合には、オブジェクトの色彩を、赤色とする。特定された指示面がタッチパネルの前面だった場合には、オブジェクトの色彩を、黄色とする。特定された指示面がタッチパネルの背面だった場合には、オブジェクトの色彩を、緑色とする。
【0070】
所定の条件が成立している場合には、オブジェクトが見にくくなっているため、オブジェクトの色彩を赤色にして、ユーザにオブジェクトの位置を目立たせて示すことができる。
また、所定の条件が成立せずに、前面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離が近く、指が表示画面上にあることが想定されるので、オブジェクトの色彩を黄色として、位置を明確にする。
所定の条件が成立せずに、背面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離は近いが、指は表示画面の背面にあるので、オブジェクトは視認しやすい状態となっている。従って、オブジェクトの色彩は、比較的目立たない緑色とする。
記憶部203は、オブジェクトの色彩が変化部207で変化させられる度に、オブジェクトの色彩のデータを対応する色彩に変化するように、更新する。
【0071】
尚、変化部207で変化されるオブジェクトの大きさ又はオブジェクトの色彩は、上述した例に限定されずさまざまな変形例を含む。
オブジェクトの大きさ又は色彩は、指示面が両面、前面、背面に応じて変化するのではなく、両面が指示面として特定された場合のみに大きくするあるいは目立つ色にすることも可能である。
【0072】
(動作処理)
以上の構成を有する携帯型端末機100の動作処理を、図9に示すフローチャートを用いて、動作処理の流れを説明する。
携帯型端末機100は、電源が投入されると、初期化処理を経て処理が開始される。初期化処理では、情報処理の開始に必要な情報としてカートリッジ200のROM 201に記憶されるプログラムが、RAM 155に読み込まれる。
オブジェクトAとオブジェクトBの位置と形態は、記憶部203に記憶されているので、CPU 151で記憶部203のデータを参照して、位置のデータと形態のデータを読み出す。
そして、読み出されたこれらのデータを元に、画像処理部152により処理された画像データは、LCDコントローラ156を介して画面106にオブジェクトの画像として表示される。
【0073】
一方、ユーザによりタッチパネルの操作が開始されると、まず現在操作を受け付ける有効なタッチパネルが前面であるのか、背面であるのかが検知される(ステップS901)。
そして、検知部205によって、両面タッチパネルの前面及び背面の接触が検知される(ステップS902)。
【0074】
両面タッチパネルの前面及び背面の接触を検知した場合、前回の接触が前面または背面または両面に接触しており、かつ今回の接触も前面または背面または両面に接触していたかが判断される(ステップS903)。すなわち、前回と今回の接触状態を検知したときに、どちらかの回も両面に接触していない状態、いわゆる解放状態があったか否かが判断される。
【0075】
前回または今回の接触検知において、解放状態がなかったときには(YES;ステップS903)には、後述する図7及び図8に示すテーブルに従って、次の有効面が決定される。
前回または今回の接触検知において、解放状態があったときには(NO;ステップS903)には、図7及び図8のテーブルの適用はなく、現在の有効面のまま変化はない。
【0076】
現在のタッチパネルの有効面がどちらであるのか、前回の接触状態と今回の接触状態がどちらのタッチパネルの面であるのかに応じて、次の操作が有効とされるタッチパネルの面が決定される。
具体的には、図7及び図8に記載されたテーブルに従って、次の操作が有効とされる面が決定される。
【0077】
図7は、前回のタッチパネルへの接触状態が、前面か背面のどちらかである場合の次の操作の有効面を決定するための組合せを示すテーブル700を示す図である。
テーブル700は、前回の接触状態を示す欄701と、今回の接触状態を示す欄702と、現在の有効面を示す欄703と、次回の有効面を示す欄704から構成され、記憶部203に記憶されている。
【0078】
テーブル700は、現在の有効面が前面であるという前提で、前回の接触状態がタッチパネルの前面又は背面であったとき次の有効面の決定方法を示している。
すなわち、現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は前面となる。
【0079】
現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は前面となる。
【0080】
さらにテーブル700においては、現在の有効面が背面であるという前提で、前回の接触状態がタッチパネルの前面又は背面であったときの次の有効面の決定方法を示している。
すなわち、現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は背面となる。
【0081】
現在の有効面が背面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は背面となる。
【0082】
図8は、現在の有効面が前面又は背面である場合において、前回の接触状態が両面である場合の次の指示面の決定方法を示すテーブル800を示す図である。
テーブル800は、前回の接触状態を示す欄801と、今回の接触状態を示す欄802と、現在の有効面を示す欄803と、次回の有効面を示す欄804から構成され、記憶部203に記憶されている。
【0083】
現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が両面である場合は、次の有効面は前面となる。
また、現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が背面である場合は、背面が次の有効面となる。現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が両面である場合には背面が次の有効面となる。
【0084】
以上のように、タッチパネルの有効面は、前回の接触状態が前面又は背面の片方のみである場合には、今回の接触状態によって、現在の有効面から次の有効面は切り替わることはない。
一方、前回の接触状態が両面である場合において、その後の今回の接触状態が前面か背面のどちらか一方に接触すると、接触したタッチパネルの側に有効面が切り替わることになる。
【0085】
なお、テーブル800において、前回の接触状態が両面である場合には、前面の接触位置と背面の接触位置と、オブジェクトの位置とが所定の範囲内にあることを前提としている。
【0086】
図7及び図8のテーブル700及び800に基づいて、前回の接触面、今回接触面、及び現在の有効面がどちらであるかという条件から、次に入力が有効である有効面が決定される(ステップS904)。
そして、特定された指示面、すなわち接触面に従って指示位置を特定し(ステップS905)、変化部207により図5又は図6に基づいてオブジェクトの形態を変化させる(ステップS906)。
【0087】
変化部207における形態の変化は、図5又は図6に示したように、所定の条件を満たした場合には、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを大とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを赤色に変化させる。
【0088】
変化部207でオブジェクトの形態が変化された場合には、記憶部203に記憶された形態は変化された形態に更新される。
変化された形態で、記憶部203を更新した後には、表示部203は変化された形態でオブジェクトを画面106に表示する(ステップS907)。
そして、情報表示処理のその他の処理(ステップS908)を経て、上記の処理を繰り返す。
【0089】
図5又は図6に示したように、背面を指示面として特定された場合には、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを小とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを緑色に変化させる。
【0090】
また、前面をユーザの指示面として特定された場合には、図5又は図6に示したように、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを中とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを黄色に変化させる。
【0091】
なお、前回または今回の接触で、両面のタッチパネルのいずれも接触しない状態、すなわち解放状態となった場合には、次の有効面を決定することない。そして、オブジェクトの大きさは、現在の有効面に応じた大きさを維持してもよいし、予め定められたデフォルトの大きさに戻してもよい。
【0092】
本実施形態におけるより具体的な処理動作の流れを、図4、図11〜13の画面遷移図、及び図10のテーブル1000を参照して説明する。
図4に示すように、オブジェクトAをオブジェクトBの方向に前面の第1のタッチパネル107上で指を接触させて移動させる場合を説明する。
【0093】
本実施形態においては、記憶部203内のデータは、図3に示すように、オブジェクトAは、座標位置を(X1,Y1)、形状を○としてして記憶されている。オブジェクトBは座標位置(X2,Y2)、形状を□として記憶されている。
この記憶されている情報に基づいて、オブジェクトA及びオブジェクトBは表示部204により図4で示すように画面に表示される。このときにオブジェクトA及びオブジェクトBの大きさは、デフォルトの大きさである「中」として記憶部203に記憶されており、この大きいで画面に表示される。
【0094】
ユーザがオブジェクトAを移動させる場合、ユーザはオブジェクトAの上に例えば親指を置く。このとき、検知部205により、第1のタッチパネル107上の親指の位置が検知される。
具体的には、ユーザの親指がオブジェクトAの上にある場合には、(10,30)という座標値として接触位置が特定され、これがユーザの指示位置としても特定される。
【0095】
図10のテーブル1000は、ユーザの前面及び背面タッチパネル上の接触状態とその座標位置、第1のタッチパネル107(前面タッチパネル)と第2のタッチパネル108(背面タッチパネル)とオブジェクトBの位置が所定範囲内にあるか否か、特定された指示面、オブジェクトの大きさを、検知時間の経過に沿って示したものである。
尚、本実施形態において、オブジェクトBの座標位置は、(30,30)とし、移動しないものとする。
【0096】
テーブル1000において、検知時間(1001)の項目は、垂直同期割込周期を単位とする整数値で表現したものである。
さらに、ユーザの指等がタッチパネルに接触したとき、第1のタッチパネル107に接触したことが検知されれば、「前面」と記憶され、第2のタッチパネル108に接触したことが検知されれば、「背面」と記憶される。
「接触面」(1002)の項目には、「前面」に接触したことが検知された場合には、その座標位置情報を、「背面」に接触したことが検知された場合には、その座標位置情報が書き込まれる。
【0097】
「所定範囲」(1003)の項目は、前面の接触位置、背面の接触位置、及びオブジェクトBの位置が所定の範囲内にあるか否かを示す項目である。
所定範囲は、例えば、半径2mmの円の中に上述の3つの位置が包含されている否かで判断され、包含されていない場合はフラグを0とし、包含されている場合にはフラグを1とする。
【0098】
「特定された指示面」(1004)の項目は、現在のユーザの指示する位置がどの面にあるかを記載する項目である。前面が有効な指示面である場合には「前面」と、背面が有効な指示面である場合には「背面」と、前面又は背面、又は両者の平均値が有効な指示位置として機能する場合には、「両面」と示される。
【0099】
「オブジェクトの大きさ」(1005)の項目は、指示面として特定された面に従ったオブジェクトの大きさを示す。前面が指示面として特定されれば、オブジェクトは「中」に、背面が指示面として決定されれば、「小」に、両面が指示面として決定されれば「大」にそれぞれ大きさが決定される。
【0100】
テーブル1000に示すように、経過時間1000において、ユーザがオブジェクトA上に親指を接触すると、接触面は前面であり、第1のタッチパネル107(以下、「前面タッチパネル」という。)への接触位置の座標位置は(10,30)、第2のタッチパネル108(以下、「背面タッチパネル」という。)の座標位置は検出されない。
所定範囲をオブジェクトBの中心から2mmの半径内と設定すると、所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0101】
ユーザが第1のタッチパネル107上でかつオブジェクトA上に親指を接触させながら、オブジェクトBの方向へ移動させていく。
経過時間1200において、接触面は前面であり、前面タッチパネルの接触位置の座標位置は(15,30)、背面タッチパネルの座標位置は検出されない。この座標位置関係は所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0102】
さらに経過時間1300では、オブジェクトAはさらにオブジェクトBに近づき、背面のタッチパネルに、人差し指を接触させたとする。
このとき、接触面としては前面と背面が検知され、前面タッチパネルの接触の座標位置は(20,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となる。この座標位置関係は所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0103】
経過時間1400では、親指が前面タッチパネルに、人差し指が背面タッチパネルに接触しており、接触面は前面と背面が検知される。前面タッチパネルの接触の座標位置は(28,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(30,30)となる。この座標位置関係は、所定範囲内に入り、指示面は「両面」であり、前面又は背面又はこれらの平均値の位置が指示位置となる。
【0104】
この時点で、ユーザの操作は所定条件を満たすことになるので、変化部207はオブジェクトの形態を変化、すなわちオブジェクトの大きさを「大」と変化させる。
それに伴い、記憶部203に当初記憶された大きさである「中」は「大」と変更される。図3のテーブル300には、オブジェクトBの大きさが、「中」から「大」に変更された後の記憶部203の状態が示されている。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
このように表示されることで、オブジェクトBは、ユーザの指によって隠れることなく表示させることが可能であり、ユーザはオブジェクトBを明確に認識することができる。
【0105】
経過時間1500及び1600では、背面タッチパネルから指が離れ、前面タッチパネルのみに指が接触している。この状態は図5に示すように、前回の接触状態が両面で、今回の接触状態が前面となった状態である。ユーザの操作が有効となる有効面は前面となる。
また、前面タッチパネルの接触の座標位置は(25,27)、背面タッチパネルの座標位置は検出されず、「前面」の位置が指示位置となる。このときの特定された指示面は前面となる。
従って、変化部207はオブジェクトの形態の変化、すなわちオブジェクトの大きさを「大」から「中」と変化させる。変化されたオブジェクトの形態は、記憶部203に記憶された大きさである「大」を「中」と変更する。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
尚、この時点では前面が有効面であるので、テーブル700に示すように、背面のみに接触させても有効面が変更されることはない。
【0106】
経過時間1700では、ユーザの指は、前面タッチパネルと、背面タッチパネルの両方に接触しているので、接触面としては、前面と背面が検知される。
前面タッチパネルの接触の座標位置は(20,25)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となるが、オブジェクトBの位置と、ユーザの前面タッチパネルの接触位置と、背面タッチパネルの接触位置が所定の範囲内にないので、所定の条件は満たさず、「前面」の位置が指示位置となり、前面が特定された指示面となる。
変化部207はオブジェクトの形態の変化をさせないので、オブジェクトの大きさは「中」のままである。
【0107】
経過時間1800では、ユーザの指は、前面タッチパネルと、背面タッチパネルに接触し、接触面としては、前面と背面が検知される。前面タッチパネルの接触の座標位置は(28,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(30,30)となり、オブジェクトBの位置と、前面タッチパネルの接触位置と、背面タッチパネルの接触位置が所定の範囲内にあるので、所定の条件を満たし、前面又は背面又は両方の平均値の位置をユーザの指示位置となり、特定された指示面は「両面」となる。
【0108】
この時点で、ユーザの操作は所定条件を満たすことになるので、変化部207はオブジェクトの形態を変化、すなわちオブジェクトの大きさを「中」から「大」とする。オブジェクトの形態が変更されることにより、記憶部203に当初記憶された大きさは、「中」から「大」と変更される。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
【0109】
経過時間1900では、経過時間1800で接触していた前面タッチパネルの接触を解除し、背面タッチパネルのみに接触している。この状態はテーブル800に示すように、前回の接触状態が両面で、今回の接触状態が背面となった状態である。
従って、接触面としては、背面のみが検知され、前面タッチパネルの接触は検出されず、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となるが、所定の条件は満たさず、「背面」位置が指示位置となり、背面が特定された指示面となる。
背面が特定された指示面となった場合には、変化部207はオブジェクトの形態を「大」から「小」に変化させて、記憶部203に記憶されるオブジェクトの大きさも「大」から「小」に更新される。
そして、変化された形態で、オブジェクトBは画面に表示される。
尚、この時点で有効面は背面であり、前面に接触を切り替えても、テーブル700に示すように前面に有効面が変更されることはない。
【0110】
経過時間2000では、経過時間1900と同様に、背面タッチパネルのみ接触しているので、背面のみが検知され、所定の条件は満たさないことになる。
従って、特定された指示面は背面のままであり、経過時間1900と同様に、オブジェクトBの大きさは「小」であり、記憶部203内のデータは変更されない。
【0111】
特定される指示面の変化に応じて、オブジェクトの大きさが変更される場合を説明したが、図6に示すように、オブジェクトの色彩を変更することも可能である。
すなわち、前面が指示面とさせた場合には、黄色、背面を指示面とされた場合には、緑、両面を指示面とされた場合には、赤と変更することも可能である。
【0112】
このように、本実施形態において、携帯型端末機は、ユーザのタッチパネルへの接触面とオブジェクトとの位置関係によって、オブジェクトの大きさを変更することができる。これにより、前面のみに接触している場合には、オブジェクトの大きさを中くらい、オブジェクトを挟み込むように両面から接触している場合には、オブジェクトを大きく表示することができる。
このようなオブジェクトの形態変更により、ユーザは自分の指により移動先のオブジェクトを隠さずに明確に認識することができる。
逆に、背面を指示面としている場合には、オブジェクトの画像は明確に認識できるので、オブジェクトは小さく表示するとともに、ユーザは、現在の指示面が背面であることも認識することができる。
【0113】
以上説明したオブジェクトの形態変化は、具体的には、図11〜13において示すように、画面に表示される。
図11に示すように、ユーザの親指を前面の第1のタッチパネル107に接触させて、オブジェクトA(401)をオブジェクトB(402)に向けて移動させる。
表示した状態は、ユーザの親指が前面のみに接触しており、オブジェクトB(402)は、記憶部203にデフォルトとして記憶された大きさである中くらいとして表示されている。
尚、ユーザの指が第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108の両面に接触して、所定条件を満たした後に、第2のタッチパネル108から接触を開放した場合もオブジェクトBは同様に中くらいの大きさに表示される。
【0114】
図12に示すように、親指を使用して第1のタッチパネル107上をオブジェクトA(401)をオブジェクトB(402)上に移動させた状態で、背面からオブジェクトBを人差し指で挟むように接触させる。
このような位置関係に状態となると、所定の条件が満たされるので、オブジェクトB(402)は大きくなり、見やすい状態となる。
【0115】
その後、図13に示すように、前面の第1のタッチパネル107上から親指を離し、背面の第2のタッチパネル108にのみ人差し指を接触している状態になると、オブジェクトB(402)は小さくなる。
背面の第2のタッチパネル108のみにユーザの指が接触している場合には、前面に指など視野を遮るものが存在しないので、オブジェクトBを小さく表示しても構わない。
この状態では、第2のタッチパネル108のみが指示面となるので、ユーザは、背面からオブジェクトの指示操作を行うことになる。
【0116】
本実施形態においては、オブジェクトの形態であるオブジェクトの大きさ、色彩を、所定条件に応じて変化させることにより、ユーザの指により画面上のオブジェクトが障害になって見にくくなったりすることを防止することができる。
更に、ユーザが指示している画面がどちらの画面なのかを、オブジェクトの大きさ、色彩により変化を付けて表示することができるので、ユーザが操作しやすい面で指示を行うことができる。
【0117】
また、本実施形態においては、オブジェクトの形態の変化として、オブジェクトの大きさ、色彩を、所定条件に応じて変化させることを説明したが、形態の変化は本実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、所定の条件を満たしたときに、挟んだ指の間からオブジェクトが出てくるような動作、例えば、枝豆がさやから出てくるような動きをさせることもできる。また、オブジェクトがキャラクタであった場合には、キャラクタの形態を変形するようにしてもよい。
【0118】
さらに、本実施形態においては、移動先のオブジェクトの形態を変化させる例を説明したが、形態を変化させるオブジェクトの対象は、移動先のオブジェクトには限定されない。
たとえば、移動させているオブジェクトの形態を変化させてもよいし、移動させているオブジェクト及び移動先のオブジェクトの双方の形態を変化させてよい。形態を変化させるオブジェクトは、携帯型端末機で扱うコンテンツに応じて適宜選択して採用することができる。
【0119】
本発明によれは、指で視認しずらくなったオブジェクトをオブジェクトの形態変化によって視認しやすくできるとともに、オブジェクトの形態変化により、指示面の切替が可能であることをユーザに視認させることになり、両面タッチパネルの操作性の向上を図ることができる。
特に、携帯用ゲーム装置においては、両面接触で指示面の切り替えが可能であることをオブジェクトの形態を変化させることで視認させることを行うことは、ゲーム演出を多様にすることができるとともに、操作性の幅あるいはゲーム仕様の幅を広げることを可能にする。
【産業上の利用可能性】
【0120】
以上説明したように、本発明によれば、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0121】
100:携帯型端末機
101:無線通信部
102:通信コントローラ
103:サウンドアンプ
104:スピーカ
105:操作キー
106:画面
107:第1のタッチパネル
108:第2のタッチパネル
110:コネクタ
150:処理制御部
151:CPU
152:画像処理部
153:音声処理部
154:ROM
155:RAM
156:LCDコントローラ
157:タッチパネルコントローラ
200:カートリッジ
201:ROM
202:RAM
203:記憶部
204:表示部
205:検知部
206:処理部
207:変化部
300:テーブル
301:オブジェクトの種類
302:オブジェクトの位置
303:オブジェクトの形状
304:オブジェクトの大きさ
401:オブジェクトA
402:オブジェクトB
700:テーブル
701:前回の接触状態
702:今回の接触状態
703:現在の有効面
704:次回の有効面
800:テーブル
801:前回の接触状態
802:今回の接触状態
803:現在の有効面
804:次回の有効面
1000:テーブル
1001:検知時間
1002:接触面(座標位置)
1003:所定範囲
1004:特定された指示面
1005:オブジェクトの大きさ
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、携帯電話装置、PDA、携帯型ゲーム装置など多方面の情報表示装置で使用されている。表示画面上に表示されたオブジェクトを移動する場合には、オブジェクトに指等を接触させて移動させることで、オブジェクトを所望の位置に移動させることができる。
例えば、特許文献1には、ゲーム装置において、プレイヤがアイテムをドラッグするタッチパネルのタッチ操作を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−93681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが指等でタッチパネル上のオブジェクトに接触して、オブジェクトを移動操作することは、直感的操作でありユーザの操作性を向上させる一方、オブジェクトを移動させた時に、移動対象のオブジェクトと移動先のオブジェクトに指が重なり見にくくなることがあり、オブジェクトが視認しやすい画面表示が要望されている。
【0005】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部と、を備え、以下のように構成する。
【0007】
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される。
すなわち、記憶部には、画面に表示されるオブジェクトの位置が2次元座標上のどの位置にあるかが座標情報として記憶される。例えば、記憶部には、ゲームにおけるキャラクタの位置や携帯端末機で表示されるごみ箱の位置などが座標情報として記憶されている。
また、記憶部には、オブジェクトの形態、例えば、画面に表示されるキャラクタの形態や三角形や四角形などの表形の形態などが、オブジェクトの位置情報に紐付けられて記憶されている。
なお、記憶部の情報は、後述する検知部において検知された接触情報に基づいてオブジェクトの位置が変化した場合、または後述する変化部によりオブジェクトの形態の変化があった場合、には新たな情報に更新される。
【0008】
表示部は、オブジェクトを、記憶部に記憶された座標位置に、かつ記憶部に記憶された形態で、画面に表示する。
画像を表示する装置としては、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等が用いられる。
【0009】
検知部は、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知する。
すなわち、検知部は、画面の前面に設けられたタッチパネル、ならびに背面に設けられたタッチパネルに対し、ユーザの指等による接触があったか否かを検知し、接触位置を座標位置として認識する。
【0010】
処理部は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う。
すなわち、処理部は、後述する所定の条件が成立するか否かに基づいて、ユーザが接触している面が、前面または背面あるいは両面のいずれかであるかを決定し、当該決定された面のどの位置が指示位置であるかを決定する。そして、決定された位置に応じた処理を行う。
例えば、携帯端末機において、所定の条件が成立した場合には、両面のタッチパネルでの接触があったと認識し、前面または背面または両者の平均値を接触した位置として特定する。両面が接触面として判定され、その後、前面の接触が解除された場合には、背面の接触のみが検知されて、背面でのユーザの指等の接触移動に応じた処理を行う。
【0011】
変化部は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
すなわち、変化部は、例えば、タッチパネル上の前面と背面の両面の接触を検知した場合において、オブジェクトと両面の接触位置が一定の範囲内であることが検知された場合には、ユーザによって特定されたオブジェクトの形態を大きくする等の変化をさせる。
【0012】
上記情報表示装置において、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
すなわち、所定の条件は、画面の前面におけるタッチパネル上と背面におけるタッチパネル上での接触が両方とも検知され、前面に対する接触の位置と背面に対する接触の位置が、オブジェクトのある位置との関係において、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0013】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し、かつ オブジェクトのある位置の近傍に接触している場合には、タッチパネルでの接触位置は、前面または背面あるいは両者の平均位置として特定される。
【0014】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し所定の条件が満たされた後に背面のタッチパネルの接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0015】
上記情報表示装置において、処理部は、所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
すなわち、ユーザの指等が両面のタッチパネルに接触し所定の条件が満たされた後に、前面のタッチパネルの接触が検知されなくなると、背面のタッチパネルへの接触位置が、ユーザが特定している位置として決定される。
【0016】
本発明によれば、所定の条件が満たされることにより、オブジェクトの形態を変化させるようにしたので、例えば指等でオブジェクトを両面タッチパネルで挟むように接触したときに、オブジェクトを大きくする処理を行うことができ、指等によりオブジェクトが隠れて見にくくなることを防止することができる。
また、ユーザがオブジェクトの移動操作を行う際に、前面または背面のタッチパネルを使い分けて移動処理を行うことで、オブジェクトの視認性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1のサイズとし、(2)所定の条件が満たされていなければ、オブジェクトの形態を第2のサイズとし、第1のサイズは、第2のサイズより大きい。
【0018】
すなわち、変化部は、指等が両面タッチパネルに接触したとき、タッチパネルの接触位置と表示されたオブジェクトの位置が所定範囲内にあれば、オブジェクトの形態を大きく、そうでなければ、オブジェクトの形態を小さくなるように変化させる。
【0019】
本発明によれば、情報表示装置は、両面タッチパネルを挟んで指がオブジェクトと接触している場合に、オブジェクトを大きく表示することで、ユーザのオブジェクトに対する視認性を向上させることができる。
【0020】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1のサイズとし、(2)所定の条件が満たされておらず、処理部が、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第2のサイズとし、(3)所定の条件が満たされておらず、処理部が、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第3のサイズとし、第1のサイズは、第2のサイズより大きく、第2のサイズは、第3のサイズより大きい。
【0021】
すなわち、変化部は、両面タッチパネルでオブジェクトを挟み込むように指が接触している場合には、オブジェクトの大きさを大とし、その後前面タッチパネルのみでオブジェクトに接触し、前面のタッチパネルが指示面となっている場合には、オブジェクトの大きさを中とする。また、両面タッチパネルでオブジェクトを挟み込むように指で接触した後、背面タッチパネルのみでオブジェクトに接触し、背面のタッチパネルが指示面となっている場合には、オブジェクトの大きさを小とする。
【0022】
本発明によれば、ユーザの指等が両面のタッチパネルでオブジェクトに接触している場合には、オブジェクトが一番見にくいので、オブジェクトの大きさを一番大きくする。
また、前面タッチパネルのみでオブジェクトに接触している場合には、オブジェクトの大きさを中程度とし、背面タッチパネルのみでオブジェクトに接触している場合には、一番オブジェクトが見やすいので、オブジェクトの大きさを小とする。
このように両面にタッチパネルを有する情報表示装置において、タッチパネルへの接触動作に応じて指示面を決定して、画面上のオブジェクトの大きさを変更する構成としたことで、接触操作に応じたオブジェクトの視認性を高めることができる。
【0023】
また、本発明の情報表示装置において、変化部は、(1)所定の条件が満たされていれば、オブジェクトの形態を第1の色彩とし、(2)所定の条件が満たされておらず、処理部が、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第2の色彩とし、(3)所定の条件が満たされておらず、処理部が、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定している間は、オブジェクトの形態を第3の色彩とする。
【0024】
本発明によれば、両面タッチパネルへのユーザの指等の接触状態に応じて指示される面を決定し、決定された指示面に応じて、オブジェクトの色彩を段階的に変化させることができる。このように指示面に応じてオブジェクトの色彩を変化させることにより、オブジェクトの位置を確認しやすくすることができる。
【0025】
本発明のその他の観点に係る情報表示方法は、情報表示装置が実行する情報表示方法であって、情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を有し、表示工程、検知工程、処理工程、変化工程、を備え、以下のように構成する。
【0026】
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶され、表示工程では、表示部が、オブジェクトを、画面の記憶部に記憶された位置に、記憶部に記憶された形態で表示し、検知工程では、検知部が、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知し、処理工程では、処理部が、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行い、変化工程では、変化部が、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
【0027】
上記情報表示方法において、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0028】
上記情報表示方法において、処理工程は、処理部が、(a)所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(b)所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(c)所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0029】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを情報表示装置として機能させ、コンピュータに情報表示方法を実行させるように構成し、情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を備える。
【0030】
記憶部は、オブジェクトの位置ならびに形態を記憶し、表示部は、オブジェクトを、画面の記憶部に記憶された位置に、記憶部に記憶された形態で表示し、検知部は、ユーザによる画面の前面に対する接触、ならびに画面の背面に対する接触を検知し、処理部は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行い、変化部は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
【0031】
上記プログラムにおいて、所定の条件は、前面に対する接触と、背面に対する接触と、がともに検知され、前面に対する接触の位置と、背面に対する接触の位置と、記憶部に記憶されるオブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされる。
【0032】
上記プログラムにおいて、処理部は、(a)所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(b)所定の条件が満たされた後に背面に対する接触が検知されなくなると、前面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定し、(c)所定の条件が満たされた後に前面に対する接触が検知されなくなると、背面に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として決定する。
【0033】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記憶することができる。
【0034】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明は、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る携帯型端末機の機能的構成を示す図である。
【図3】本実施形態に係る携帯型端末機の記憶部内のデータ構成の例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る携帯型端末機において、画面上に図示されたオブジェクトを移動させる様子を概念的に示した図である。
【図5】本実施形態において、特定された指示面とオブジェクトの大きさとの関連を示す図である。
【図6】本実施形態において、特定された指示面とオブジェクトの色彩との関係を示す図である。
【図7】本実施形態において、前回の接触状態が、タッチパネルの前面又は背面のどちらか一方の場合に、前回の接触状態と今回の接触状態により、直前のタッチパネルの指示面が現在どのように変化するのかを示すための図である。
【図8】本実施形態において、前回の接触状態が、タッチパネルの両面である場合に、前回の接触状態と今回の接触状態により、直前のタッチパネルの指示面が現在どのように変化するのかを示すための図である。
【図9】本実施形態の情報表示処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【図10】本実施形態において、接触面、所定範囲の条件、特定された指示面により、オブジェクトの大きさがどのように変化するかを、検知時間に沿って示した図である。
【図11】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの前面が指示面である場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【図12】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの両面を操作して、オブジェクトを挟み込んだ場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【図13】本実施形態の情報表示処理装置において、タッチパネルの背面が指示面である場合のオブジェクトの形態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0038】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る情報表示置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す模式図である。
【0039】
携帯型端末機100は、無線通信部101と、通信コントローラ102と、サウンドアンプ103と、スピーカ104と、操作キー105と、表示部106と、第1のタッチパネル107と、第2のタッチパネル108と、傾きセンサ109と、制御部150と、を備える。
なお、携帯型端末機の例としては、携帯型ゲーム装置、PDAなどがある。
【0040】
無線通信部101は、他の携帯型端末機の無線通信部との間で、無線通信を行うユニットであり、携帯型端末機100に内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。なお、無線通信部101は、所定のアクセスポイントとの間で、無線通信を行うこともできる。また、無線通信部101には、固有のMAC(Media Access Control)アドレスが付与されている。
【0041】
通信コントローラ102は、無線通信部101を制御し、所定のプロトコルに従って、制御部150と他の携帯型端末機の制御部との間で行われる無線通信の仲立ちをする。また、携帯型端末機100を、近傍の無線アクセスポイント等を介してインターネットに接続する場合には、無線LAN(Local Area Network)に準拠したプロトコルに従って、制御部150と無線アクセスポイント等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0042】
サウンドアンプ103は、制御部150で生成された音声信号を増幅し、スピーカ104に供給する。また、スピーカ104は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ103で増幅された音声信号に従って、所定の効果音や楽曲音、音声等を出力する。
【0043】
操作キー105は、携帯型端末機100に適宜配置されたキースイッチ等からなり、操作にしたがって携帯型端末機100のオンオフやマナーモード変更等の所定の指示入力を受け付ける。
【0044】
画面106は、LCD等からなり、後述するLCDコントローラ156の制御によって、所定の選択ボタン等を適宜表示する。また、画面106は、ユーザ等がタッチパネル107に接触することで選択指示を入力するのに必要な選択ボタン(アイコン)等を表示する。
【0045】
第1のタッチパネル107は、画面106の前面に重ねて配置され、タッチペンやユーザの指による入力を受け付ける。第2のタッチパネル108は、画面106の背面に重ねて配置されている。第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108は、例えば、感圧式のタッチセンサパネルからなり、タッチペン等の圧力を検知し、接触等のタッチ操作およびその位置(タッチ位置)等を検出する。なお、タッチパネル107は、例えば、静電容量の変化からユーザの指等の接触を検知・検出するものであってもよい。
【0046】
また、図1に示す制御部150は、CPU(Central Processing Unit)151と、画像処理部152と、音声処理部153と、ROM(Read Only Memory)154と、RAM(Random Access Memory)155と、LCDコントローラ156と、タッチパネルコントローラ157と、を備える。
【0047】
CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と接続されており、携帯型端末機100全体の動作を制御する。また、CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と制御信号やデータのやりとりを行う。
【0048】
画像処理部152は、例えば、ROM 154から読み出された画像データや、CPU 151で処理された画像データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、画像処理部152から画像データ等を、直接画面106に出力することも可能である。
【0049】
音声処理部153は、例えば、ROM 154から読み出された音声データや、CPU151で処理された楽曲データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、音声処理部153から音声データ等を、直接サウンドアンプ103に出力することも可能である。
【0050】
ROM 154は、例えば、画面106に表示された項目等の選択を行うのに必要な制御プログラムやデータ等を記憶しており、これらをCPU 151、RAM 155などに出力する。
【0051】
RAM 155は、画像処理部152で加工された表示用の画像データや、CPU 151がプログラムに従った各種処理を実行するためのワークデータ等を記憶しており、これらをCPU 151や画面106等に出力する。
【0052】
LCDコントローラ156は、画面106を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ156は、RAM 155に記憶された画像データを所定の同期タイミングで表示信号に変換し、画面106に出力する。また、LCDコントローラ156は、画面106に所定の選択ボタン等を表示させる。
【0053】
タッチパネルコントローラ157は、タッチペンやユーザの指による第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108への接触(タッチ操作)を検知・検出する。例えば、画面106に所定の選択ボタン等が表示されている状態で、第1のタッチパネル107への接触や解放(離れること)の検知及び、それらの位置を検出する。
【0054】
図2は、本実施形態の1つに係る情報表示装置の機能的構成を示す説明図である。
記憶部203には、オブジェクトの位置と形態が記憶されている。
図3は、オブジェクトの座標位置と形態をオブジェクト毎に示すテーブル300を示す図である。記憶部203の記憶領域には、テーブル300に示すように、本実施形態におけるオブジェクトA〜Eについて、それぞれの座標位置と、形態が記憶されている。
記憶部203の記憶項目は、オブジェクトの種類(301)、オブジェクトの位置(302)、オブジェクトの形状(303)、オブジェクトの大きさ(304)から構成されている。
【0055】
図3においては、オブジェクトAは、(X1,Y1)の位置に○形状として、オブジェクトBは、(X2,Y2)の位置に□形状として、オブジェクトCは、(X3,Y3)の位置に△形状として、オブジェクトDは、(X4,Y4)の位置に◇形状として、オブジェクトEは、(X5,Y5)の位置に☆形状として、それぞれ記憶されている。
さらに、オブジェクトA〜Eのオブジェクトの大きさ(304)の項目には、予めデフォルトとして記憶されたオブジェクトの大きさが記憶され、変化部207の変化に応じて大きさが書き換えられる。本図では、デフォルトの大きさとしては「中」と記憶され、オブジェクトBが「大」と書き換えられた状態を示している。
尚、RAM 155が、記憶部203として機能する。
【0056】
図3の記憶項目として「オブジェクトの大きさ」を変化されるオブジェクトの形態の項目として挙げたが、「オブジェクトの色彩」等他の形態項目を設定してもよい。
【0057】
表示部204は、記憶部203に記憶されたオブジェクトの情報に基づき、記憶された座標位置に記憶された形状を表示する。
例えば、図4に示すように、記憶部203に記憶された情報に基づき、画面106には、オブジェクトAを(X1,Y1)の位置に、○形状として表示し、オブジェクトBを(X2,Y2)の位置に、□形状として表示される。オブジェクトの大きさは、オブジェクトA及びBともに、デフォルトの大きさとなっている。
画像処理部152、LCDコントローラ156等が表示部204として機能する。
【0058】
検知部205は、画面106の前面に配置される第1のタッチパネル107及び背面に配置される第2のタッチパネル108に接触があったか否かを検知する。
例えば、図4に示すように、オブジェクトAをオブジェクトBの方向へ向かって、指で前面の第1のタッチパネル107上を移動させる。
すると、検知部205は、例えば図10に示すように時間の経過とともに、オブジェクトAの座標位置を検知して、その都度、記憶部203の値を更新する。
本実施形態においては、オブジェクトAを指などを使用してオブジェクトBへ向かって移動させると、オブジェクトAの座標は、時間の経過とともに、(10,30)、(15,30)、(20,30)、(28,30)と変化し、その変化を検知部205は検知して、記憶部203のオブジェクトの位置の値を更新していく。詳細は、後述する。
なお、 タッチパネルコントローラ157及びCPU 151が検知部205として、機能する。
【0059】
処理部206は、所定の条件の成否に基づいて、ユーザにより指示された画面内の位置を決定して、決定した位置に対応付けられた処理を行う。
ここで、所定の条件とは、画面の前面の第1のタッチパネル107に対する接触と、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が、ともに検知され、かつ前面に対する接触の位置と背面に対する接触の位置と、記憶部203に記憶されたオブジェクトの位置とが所定の範囲内であることをいう。
【0060】
所定の条件は、例えば、前面の第1のタッチパネル107に接触した親指と、背面の第2のタッチパネル108に接触した人差し指と、表示されるオブジェクトの位置が所定の範囲内にある場合をいう。より具体的には、あるオブジェクトを2つの指で、画面の前面と背面とで挟み込んだ状態をいう。
このような条件が整えば、後述するように、オブジェクトの形態を変化、例えばオブジェクトを大きく表示する等の処理が行われる。
【0061】
所定の範囲内は、任意の範囲で決定することができる。例えば、第1のタッチパネル107に接触した指と、第2のタッチパネル108に接触した指と、あるオブジェクトの位置とが、直径5mmの円の中に包含されている場合などである。
【0062】
また、処理部206では、所定の条件が満たされるか否かによって、ユーザに指示されるタッチパネルの面と位置を決定する処理を行う。
すなわち、所定の条件が満たされている場合、例えば、前面の第1のタッチパネル107に接触した親指と、背面の第2のタッチパネル108に接触した人差し指と、表示されるオブジェクトの位置が所定の範囲内にある場合、処理部206は、前面の第1のタッチパネル107に対する接触の位置か、背面の第2のタッチパネル108かのどちらか一方か、両位置の平均位置を指示された画面内の位置として決定する。
この場合、両面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。
【0063】
処理部206は、所定の条件が満たされた後に、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が検知されなくなると、前面の第1のタッチパネル107に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として特定する。
すなわち、前面と背面のタッチパネルの双方に指が接触した後、背面の第2のタッチパネル108に対する接触が、検知部205により検知されなくなると、前面の第1のタッチパネル107のみに指が接触している状態となり、前面の第1のタッチパネル107の指の接触位置が、ユーザによる指示位置として特定される。
この場合、前面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。従って、第1のタッチパネル107のみで指示された内容が有効な指示として処理され、第2のタッチパネル108で指示された内容は入力されないことになる。
【0064】
また、処理部206は、所定の条件が満たされた後に、前面の第1のタッチパネル107に対する接触が検知されなくなると、背面の第2のタッチパネル108に対する接触の位置を、ユーザにより指示された画面内の位置として特定する。
すなわち、前面と背面のタッチパネルの双方に指が接触した後、前面の第1のタッチパネル107に対する接触が、検知部205により検知されなくなると、背面の第2のタッチパネル108のみに指が接触している状態となり、背面の第2のタッチパネル108の指の接触位置が、ユーザによる指示位置として特定される。
この場合、背面のタッチパネルが、指示受け付け可能な有効面として機能することになる。従って、第2のタッチパネル108のみで指示された内容が有効な指示として処理され、第1のタッチパネル107で指示された内容は入力されないことになる。
【0065】
変化部207は、所定の条件の成否に基づいて、記憶部203に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる。
所定の条件は、上述したように、典型的には、両面のタッチパネルに指が接触していて、画面に表示されるオブジェクトが接触している指の近くに存在する場合をいう。
【0066】
特定される指示面に応じた変化部207の処理を、図5及び図6を参照して説明する。
ユーザの指示位置は、所定条件が成立した場合には、前面か背面のタッチパネルあるいは、その平均値と決定されるので、特定される指示面はタッチパネルの「両面」とする。
また、所定の条件が成立した後、背面の接触が離れたときには、前面が指示面となるので、このときの指示面はタッチパネルの「前面」とする。
所定の条件が成立した後、前面の接触が離れたときには、背面が指示面となるので、このときの指示面はタッチパネルの「背面」とする。
【0067】
変化部207では、オブジェクトの形態を変化させることができ、変化させる形態としては、オブジェクトの大きさ、オブジェクトの色彩などがある。
図5は、変化部207において、特定される指示面に対応してオブジェクトの大きさが変化される場合の対応関係を示す図である。尚、両面が指示面の場合には、前面の接触位置と背面の接触位置とオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるという所定条件を満たしていることを前提とする。
図5に示すように、変化部207は、特定された指示面がタッチパネルの両面だった場合には、オブジェクトの大きさを、大きくする。特定された指示面がタッチパネルの前面だった場合には、オブジェクトの大きさを、中くらいとする。特定された指示面がタッチパネルの背面だった場合には、オブジェクトの大きさを、小さくする。
【0068】
所定の条件が成立する場合には、オブジェクトが視認しにくくなっている。従って、オブジェクトの大きさを大きくすることでユーザにオブジェクトの位置を明確に示すことができる。
また、所定の条件が成立せずに、前面が指示面となっている場合には、指が表示画面上のオブジェクトに近い位置にあることが想定されるので、オブジェクトの大きさを中とする。
所定の条件が成立せずに、背面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離は近いが、指は表示画面の背面にあるので、画面上のオブジェクトは視認しやすい状態となっている。従って、オブジェクトの大きさを小とする。
記憶部203は、オブジェクトの大きさが変化部207で変化させられる度に、オブジェクトの大きさを変更するように、記憶部のデータを更新する。
【0069】
図6は、変化部207において、特定された指示面とオブジェクトの色彩との対応関係を示す図である。尚、本図においても、両面が指示面の場合には、前面の接触位置と背面の接触位置とオブジェクトの位置が所定の範囲内にあるという所定条件を満たしていることを前提とする。
図6に示すように、変化部207は、特定された指示面がタッチパネルの両面だった場合には、オブジェクトの色彩を、赤色とする。特定された指示面がタッチパネルの前面だった場合には、オブジェクトの色彩を、黄色とする。特定された指示面がタッチパネルの背面だった場合には、オブジェクトの色彩を、緑色とする。
【0070】
所定の条件が成立している場合には、オブジェクトが見にくくなっているため、オブジェクトの色彩を赤色にして、ユーザにオブジェクトの位置を目立たせて示すことができる。
また、所定の条件が成立せずに、前面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離が近く、指が表示画面上にあることが想定されるので、オブジェクトの色彩を黄色として、位置を明確にする。
所定の条件が成立せずに、背面が指示面となっている場合には、オブジェクトとの距離は近いが、指は表示画面の背面にあるので、オブジェクトは視認しやすい状態となっている。従って、オブジェクトの色彩は、比較的目立たない緑色とする。
記憶部203は、オブジェクトの色彩が変化部207で変化させられる度に、オブジェクトの色彩のデータを対応する色彩に変化するように、更新する。
【0071】
尚、変化部207で変化されるオブジェクトの大きさ又はオブジェクトの色彩は、上述した例に限定されずさまざまな変形例を含む。
オブジェクトの大きさ又は色彩は、指示面が両面、前面、背面に応じて変化するのではなく、両面が指示面として特定された場合のみに大きくするあるいは目立つ色にすることも可能である。
【0072】
(動作処理)
以上の構成を有する携帯型端末機100の動作処理を、図9に示すフローチャートを用いて、動作処理の流れを説明する。
携帯型端末機100は、電源が投入されると、初期化処理を経て処理が開始される。初期化処理では、情報処理の開始に必要な情報としてカートリッジ200のROM 201に記憶されるプログラムが、RAM 155に読み込まれる。
オブジェクトAとオブジェクトBの位置と形態は、記憶部203に記憶されているので、CPU 151で記憶部203のデータを参照して、位置のデータと形態のデータを読み出す。
そして、読み出されたこれらのデータを元に、画像処理部152により処理された画像データは、LCDコントローラ156を介して画面106にオブジェクトの画像として表示される。
【0073】
一方、ユーザによりタッチパネルの操作が開始されると、まず現在操作を受け付ける有効なタッチパネルが前面であるのか、背面であるのかが検知される(ステップS901)。
そして、検知部205によって、両面タッチパネルの前面及び背面の接触が検知される(ステップS902)。
【0074】
両面タッチパネルの前面及び背面の接触を検知した場合、前回の接触が前面または背面または両面に接触しており、かつ今回の接触も前面または背面または両面に接触していたかが判断される(ステップS903)。すなわち、前回と今回の接触状態を検知したときに、どちらかの回も両面に接触していない状態、いわゆる解放状態があったか否かが判断される。
【0075】
前回または今回の接触検知において、解放状態がなかったときには(YES;ステップS903)には、後述する図7及び図8に示すテーブルに従って、次の有効面が決定される。
前回または今回の接触検知において、解放状態があったときには(NO;ステップS903)には、図7及び図8のテーブルの適用はなく、現在の有効面のまま変化はない。
【0076】
現在のタッチパネルの有効面がどちらであるのか、前回の接触状態と今回の接触状態がどちらのタッチパネルの面であるのかに応じて、次の操作が有効とされるタッチパネルの面が決定される。
具体的には、図7及び図8に記載されたテーブルに従って、次の操作が有効とされる面が決定される。
【0077】
図7は、前回のタッチパネルへの接触状態が、前面か背面のどちらかである場合の次の操作の有効面を決定するための組合せを示すテーブル700を示す図である。
テーブル700は、前回の接触状態を示す欄701と、今回の接触状態を示す欄702と、現在の有効面を示す欄703と、次回の有効面を示す欄704から構成され、記憶部203に記憶されている。
【0078】
テーブル700は、現在の有効面が前面であるという前提で、前回の接触状態がタッチパネルの前面又は背面であったとき次の有効面の決定方法を示している。
すなわち、現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は前面となる。
【0079】
現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は前面となる。
【0080】
さらにテーブル700においては、現在の有効面が背面であるという前提で、前回の接触状態がタッチパネルの前面又は背面であったときの次の有効面の決定方法を示している。
すなわち、現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が前面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は背面となる。
【0081】
現在の有効面が背面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が背面面で、前回の接触状態が背面、今回の接触状態が両面である場合には、次の有効面は背面となる。
【0082】
図8は、現在の有効面が前面又は背面である場合において、前回の接触状態が両面である場合の次の指示面の決定方法を示すテーブル800を示す図である。
テーブル800は、前回の接触状態を示す欄801と、今回の接触状態を示す欄802と、現在の有効面を示す欄803と、次回の有効面を示す欄804から構成され、記憶部203に記憶されている。
【0083】
現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が背面である場合には、次の有効面は背面となる。現在の有効面が前面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が両面である場合は、次の有効面は前面となる。
また、現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が前面である場合には、次の有効面は前面となる。現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が背面である場合は、背面が次の有効面となる。現在の有効面が背面であって、前回の接触状態が両面、今回の接触状態が両面である場合には背面が次の有効面となる。
【0084】
以上のように、タッチパネルの有効面は、前回の接触状態が前面又は背面の片方のみである場合には、今回の接触状態によって、現在の有効面から次の有効面は切り替わることはない。
一方、前回の接触状態が両面である場合において、その後の今回の接触状態が前面か背面のどちらか一方に接触すると、接触したタッチパネルの側に有効面が切り替わることになる。
【0085】
なお、テーブル800において、前回の接触状態が両面である場合には、前面の接触位置と背面の接触位置と、オブジェクトの位置とが所定の範囲内にあることを前提としている。
【0086】
図7及び図8のテーブル700及び800に基づいて、前回の接触面、今回接触面、及び現在の有効面がどちらであるかという条件から、次に入力が有効である有効面が決定される(ステップS904)。
そして、特定された指示面、すなわち接触面に従って指示位置を特定し(ステップS905)、変化部207により図5又は図6に基づいてオブジェクトの形態を変化させる(ステップS906)。
【0087】
変化部207における形態の変化は、図5又は図6に示したように、所定の条件を満たした場合には、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを大とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを赤色に変化させる。
【0088】
変化部207でオブジェクトの形態が変化された場合には、記憶部203に記憶された形態は変化された形態に更新される。
変化された形態で、記憶部203を更新した後には、表示部203は変化された形態でオブジェクトを画面106に表示する(ステップS907)。
そして、情報表示処理のその他の処理(ステップS908)を経て、上記の処理を繰り返す。
【0089】
図5又は図6に示したように、背面を指示面として特定された場合には、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを小とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを緑色に変化させる。
【0090】
また、前面をユーザの指示面として特定された場合には、図5又は図6に示したように、オブジェクトの大きさを変化対象として設定していれば、オブジェクトの大きさを中とし、オブジェクトの色彩を変化対象として設定していれば、オブジェクトを黄色に変化させる。
【0091】
なお、前回または今回の接触で、両面のタッチパネルのいずれも接触しない状態、すなわち解放状態となった場合には、次の有効面を決定することない。そして、オブジェクトの大きさは、現在の有効面に応じた大きさを維持してもよいし、予め定められたデフォルトの大きさに戻してもよい。
【0092】
本実施形態におけるより具体的な処理動作の流れを、図4、図11〜13の画面遷移図、及び図10のテーブル1000を参照して説明する。
図4に示すように、オブジェクトAをオブジェクトBの方向に前面の第1のタッチパネル107上で指を接触させて移動させる場合を説明する。
【0093】
本実施形態においては、記憶部203内のデータは、図3に示すように、オブジェクトAは、座標位置を(X1,Y1)、形状を○としてして記憶されている。オブジェクトBは座標位置(X2,Y2)、形状を□として記憶されている。
この記憶されている情報に基づいて、オブジェクトA及びオブジェクトBは表示部204により図4で示すように画面に表示される。このときにオブジェクトA及びオブジェクトBの大きさは、デフォルトの大きさである「中」として記憶部203に記憶されており、この大きいで画面に表示される。
【0094】
ユーザがオブジェクトAを移動させる場合、ユーザはオブジェクトAの上に例えば親指を置く。このとき、検知部205により、第1のタッチパネル107上の親指の位置が検知される。
具体的には、ユーザの親指がオブジェクトAの上にある場合には、(10,30)という座標値として接触位置が特定され、これがユーザの指示位置としても特定される。
【0095】
図10のテーブル1000は、ユーザの前面及び背面タッチパネル上の接触状態とその座標位置、第1のタッチパネル107(前面タッチパネル)と第2のタッチパネル108(背面タッチパネル)とオブジェクトBの位置が所定範囲内にあるか否か、特定された指示面、オブジェクトの大きさを、検知時間の経過に沿って示したものである。
尚、本実施形態において、オブジェクトBの座標位置は、(30,30)とし、移動しないものとする。
【0096】
テーブル1000において、検知時間(1001)の項目は、垂直同期割込周期を単位とする整数値で表現したものである。
さらに、ユーザの指等がタッチパネルに接触したとき、第1のタッチパネル107に接触したことが検知されれば、「前面」と記憶され、第2のタッチパネル108に接触したことが検知されれば、「背面」と記憶される。
「接触面」(1002)の項目には、「前面」に接触したことが検知された場合には、その座標位置情報を、「背面」に接触したことが検知された場合には、その座標位置情報が書き込まれる。
【0097】
「所定範囲」(1003)の項目は、前面の接触位置、背面の接触位置、及びオブジェクトBの位置が所定の範囲内にあるか否かを示す項目である。
所定範囲は、例えば、半径2mmの円の中に上述の3つの位置が包含されている否かで判断され、包含されていない場合はフラグを0とし、包含されている場合にはフラグを1とする。
【0098】
「特定された指示面」(1004)の項目は、現在のユーザの指示する位置がどの面にあるかを記載する項目である。前面が有効な指示面である場合には「前面」と、背面が有効な指示面である場合には「背面」と、前面又は背面、又は両者の平均値が有効な指示位置として機能する場合には、「両面」と示される。
【0099】
「オブジェクトの大きさ」(1005)の項目は、指示面として特定された面に従ったオブジェクトの大きさを示す。前面が指示面として特定されれば、オブジェクトは「中」に、背面が指示面として決定されれば、「小」に、両面が指示面として決定されれば「大」にそれぞれ大きさが決定される。
【0100】
テーブル1000に示すように、経過時間1000において、ユーザがオブジェクトA上に親指を接触すると、接触面は前面であり、第1のタッチパネル107(以下、「前面タッチパネル」という。)への接触位置の座標位置は(10,30)、第2のタッチパネル108(以下、「背面タッチパネル」という。)の座標位置は検出されない。
所定範囲をオブジェクトBの中心から2mmの半径内と設定すると、所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0101】
ユーザが第1のタッチパネル107上でかつオブジェクトA上に親指を接触させながら、オブジェクトBの方向へ移動させていく。
経過時間1200において、接触面は前面であり、前面タッチパネルの接触位置の座標位置は(15,30)、背面タッチパネルの座標位置は検出されない。この座標位置関係は所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0102】
さらに経過時間1300では、オブジェクトAはさらにオブジェクトBに近づき、背面のタッチパネルに、人差し指を接触させたとする。
このとき、接触面としては前面と背面が検知され、前面タッチパネルの接触の座標位置は(20,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となる。この座標位置関係は所定範囲内には入らず、指示面は「前面」と特定され、オブジェクトの大きさは、記憶部203にデフォルトとして当初記憶された大きさである「中」となる。
【0103】
経過時間1400では、親指が前面タッチパネルに、人差し指が背面タッチパネルに接触しており、接触面は前面と背面が検知される。前面タッチパネルの接触の座標位置は(28,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(30,30)となる。この座標位置関係は、所定範囲内に入り、指示面は「両面」であり、前面又は背面又はこれらの平均値の位置が指示位置となる。
【0104】
この時点で、ユーザの操作は所定条件を満たすことになるので、変化部207はオブジェクトの形態を変化、すなわちオブジェクトの大きさを「大」と変化させる。
それに伴い、記憶部203に当初記憶された大きさである「中」は「大」と変更される。図3のテーブル300には、オブジェクトBの大きさが、「中」から「大」に変更された後の記憶部203の状態が示されている。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
このように表示されることで、オブジェクトBは、ユーザの指によって隠れることなく表示させることが可能であり、ユーザはオブジェクトBを明確に認識することができる。
【0105】
経過時間1500及び1600では、背面タッチパネルから指が離れ、前面タッチパネルのみに指が接触している。この状態は図5に示すように、前回の接触状態が両面で、今回の接触状態が前面となった状態である。ユーザの操作が有効となる有効面は前面となる。
また、前面タッチパネルの接触の座標位置は(25,27)、背面タッチパネルの座標位置は検出されず、「前面」の位置が指示位置となる。このときの特定された指示面は前面となる。
従って、変化部207はオブジェクトの形態の変化、すなわちオブジェクトの大きさを「大」から「中」と変化させる。変化されたオブジェクトの形態は、記憶部203に記憶された大きさである「大」を「中」と変更する。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
尚、この時点では前面が有効面であるので、テーブル700に示すように、背面のみに接触させても有効面が変更されることはない。
【0106】
経過時間1700では、ユーザの指は、前面タッチパネルと、背面タッチパネルの両方に接触しているので、接触面としては、前面と背面が検知される。
前面タッチパネルの接触の座標位置は(20,25)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となるが、オブジェクトBの位置と、ユーザの前面タッチパネルの接触位置と、背面タッチパネルの接触位置が所定の範囲内にないので、所定の条件は満たさず、「前面」の位置が指示位置となり、前面が特定された指示面となる。
変化部207はオブジェクトの形態の変化をさせないので、オブジェクトの大きさは「中」のままである。
【0107】
経過時間1800では、ユーザの指は、前面タッチパネルと、背面タッチパネルに接触し、接触面としては、前面と背面が検知される。前面タッチパネルの接触の座標位置は(28,30)、背面タッチパネルの接触の座標位置は(30,30)となり、オブジェクトBの位置と、前面タッチパネルの接触位置と、背面タッチパネルの接触位置が所定の範囲内にあるので、所定の条件を満たし、前面又は背面又は両方の平均値の位置をユーザの指示位置となり、特定された指示面は「両面」となる。
【0108】
この時点で、ユーザの操作は所定条件を満たすことになるので、変化部207はオブジェクトの形態を変化、すなわちオブジェクトの大きさを「中」から「大」とする。オブジェクトの形態が変更されることにより、記憶部203に当初記憶された大きさは、「中」から「大」と変更される。
そして、変更された大きさで、オブジェクトBは表示される。
【0109】
経過時間1900では、経過時間1800で接触していた前面タッチパネルの接触を解除し、背面タッチパネルのみに接触している。この状態はテーブル800に示すように、前回の接触状態が両面で、今回の接触状態が背面となった状態である。
従って、接触面としては、背面のみが検知され、前面タッチパネルの接触は検出されず、背面タッチパネルの接触の座標位置は(25,30)となるが、所定の条件は満たさず、「背面」位置が指示位置となり、背面が特定された指示面となる。
背面が特定された指示面となった場合には、変化部207はオブジェクトの形態を「大」から「小」に変化させて、記憶部203に記憶されるオブジェクトの大きさも「大」から「小」に更新される。
そして、変化された形態で、オブジェクトBは画面に表示される。
尚、この時点で有効面は背面であり、前面に接触を切り替えても、テーブル700に示すように前面に有効面が変更されることはない。
【0110】
経過時間2000では、経過時間1900と同様に、背面タッチパネルのみ接触しているので、背面のみが検知され、所定の条件は満たさないことになる。
従って、特定された指示面は背面のままであり、経過時間1900と同様に、オブジェクトBの大きさは「小」であり、記憶部203内のデータは変更されない。
【0111】
特定される指示面の変化に応じて、オブジェクトの大きさが変更される場合を説明したが、図6に示すように、オブジェクトの色彩を変更することも可能である。
すなわち、前面が指示面とさせた場合には、黄色、背面を指示面とされた場合には、緑、両面を指示面とされた場合には、赤と変更することも可能である。
【0112】
このように、本実施形態において、携帯型端末機は、ユーザのタッチパネルへの接触面とオブジェクトとの位置関係によって、オブジェクトの大きさを変更することができる。これにより、前面のみに接触している場合には、オブジェクトの大きさを中くらい、オブジェクトを挟み込むように両面から接触している場合には、オブジェクトを大きく表示することができる。
このようなオブジェクトの形態変更により、ユーザは自分の指により移動先のオブジェクトを隠さずに明確に認識することができる。
逆に、背面を指示面としている場合には、オブジェクトの画像は明確に認識できるので、オブジェクトは小さく表示するとともに、ユーザは、現在の指示面が背面であることも認識することができる。
【0113】
以上説明したオブジェクトの形態変化は、具体的には、図11〜13において示すように、画面に表示される。
図11に示すように、ユーザの親指を前面の第1のタッチパネル107に接触させて、オブジェクトA(401)をオブジェクトB(402)に向けて移動させる。
表示した状態は、ユーザの親指が前面のみに接触しており、オブジェクトB(402)は、記憶部203にデフォルトとして記憶された大きさである中くらいとして表示されている。
尚、ユーザの指が第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108の両面に接触して、所定条件を満たした後に、第2のタッチパネル108から接触を開放した場合もオブジェクトBは同様に中くらいの大きさに表示される。
【0114】
図12に示すように、親指を使用して第1のタッチパネル107上をオブジェクトA(401)をオブジェクトB(402)上に移動させた状態で、背面からオブジェクトBを人差し指で挟むように接触させる。
このような位置関係に状態となると、所定の条件が満たされるので、オブジェクトB(402)は大きくなり、見やすい状態となる。
【0115】
その後、図13に示すように、前面の第1のタッチパネル107上から親指を離し、背面の第2のタッチパネル108にのみ人差し指を接触している状態になると、オブジェクトB(402)は小さくなる。
背面の第2のタッチパネル108のみにユーザの指が接触している場合には、前面に指など視野を遮るものが存在しないので、オブジェクトBを小さく表示しても構わない。
この状態では、第2のタッチパネル108のみが指示面となるので、ユーザは、背面からオブジェクトの指示操作を行うことになる。
【0116】
本実施形態においては、オブジェクトの形態であるオブジェクトの大きさ、色彩を、所定条件に応じて変化させることにより、ユーザの指により画面上のオブジェクトが障害になって見にくくなったりすることを防止することができる。
更に、ユーザが指示している画面がどちらの画面なのかを、オブジェクトの大きさ、色彩により変化を付けて表示することができるので、ユーザが操作しやすい面で指示を行うことができる。
【0117】
また、本実施形態においては、オブジェクトの形態の変化として、オブジェクトの大きさ、色彩を、所定条件に応じて変化させることを説明したが、形態の変化は本実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、所定の条件を満たしたときに、挟んだ指の間からオブジェクトが出てくるような動作、例えば、枝豆がさやから出てくるような動きをさせることもできる。また、オブジェクトがキャラクタであった場合には、キャラクタの形態を変形するようにしてもよい。
【0118】
さらに、本実施形態においては、移動先のオブジェクトの形態を変化させる例を説明したが、形態を変化させるオブジェクトの対象は、移動先のオブジェクトには限定されない。
たとえば、移動させているオブジェクトの形態を変化させてもよいし、移動させているオブジェクト及び移動先のオブジェクトの双方の形態を変化させてよい。形態を変化させるオブジェクトは、携帯型端末機で扱うコンテンツに応じて適宜選択して採用することができる。
【0119】
本発明によれは、指で視認しずらくなったオブジェクトをオブジェクトの形態変化によって視認しやすくできるとともに、オブジェクトの形態変化により、指示面の切替が可能であることをユーザに視認させることになり、両面タッチパネルの操作性の向上を図ることができる。
特に、携帯用ゲーム装置においては、両面接触で指示面の切り替えが可能であることをオブジェクトの形態を変化させることで視認させることを行うことは、ゲーム演出を多様にすることができるとともに、操作性の幅あるいはゲーム仕様の幅を広げることを可能にする。
【産業上の利用可能性】
【0120】
以上説明したように、本発明によれば、画面の両面にタッチパネルを配置した情報表示装置において、両面のタッチパネルに対する接触動作により、画面上のオブジェクトの移動操作性を向上することができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0121】
100:携帯型端末機
101:無線通信部
102:通信コントローラ
103:サウンドアンプ
104:スピーカ
105:操作キー
106:画面
107:第1のタッチパネル
108:第2のタッチパネル
110:コネクタ
150:処理制御部
151:CPU
152:画像処理部
153:音声処理部
154:ROM
155:RAM
156:LCDコントローラ
157:タッチパネルコントローラ
200:カートリッジ
201:ROM
202:RAM
203:記憶部
204:表示部
205:検知部
206:処理部
207:変化部
300:テーブル
301:オブジェクトの種類
302:オブジェクトの位置
303:オブジェクトの形状
304:オブジェクトの大きさ
401:オブジェクトA
402:オブジェクトB
700:テーブル
701:前回の接触状態
702:今回の接触状態
703:現在の有効面
704:次回の有効面
800:テーブル
801:前回の接触状態
802:今回の接触状態
803:現在の有効面
804:次回の有効面
1000:テーブル
1001:検知時間
1002:接触面(座標位置)
1003:所定範囲
1004:特定された指示面
1005:オブジェクトの大きさ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される記憶部、
前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示部、
ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知部、
所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理部、
前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化部
を備える情報表示装置であって、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理部は、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記変化部は、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1のサイズとし、
(2)前記所定の条件が満たされていなければ、前記オブジェクトの形態を第2のサイズとし、
前記第1のサイズは、前記第2のサイズより大きい
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記変化部は、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1のサイズとし、
(2)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第2のサイズとし、
(3)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第3のサイズとし、
前記第1のサイズは、前記第2のサイズより大きく、
前記第2のサイズは、前記第3のサイズより大きい
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項1または3に記載の情報表示装置であって、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1の色彩とし、
(2)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第2の色彩とし、
(3)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第3の色彩とする
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
情報表示装置が実行する情報表示方法であって、前記情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を有し、
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶され、
表示部が、前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示工程、
検知部が、ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知工程、
処理部が、所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理工程、
変化部が、前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化工程、
を備え、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理工程は、処理部が、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ことを特徴とする情報表示方法。
【請求項6】
コンピュータを、情報表示装置として機能させるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータを
オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される記憶部、
前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示部、
ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知部、
所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理部、
前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化部、として機能させ、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理部は、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ように機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される記憶部、
前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示部、
ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知部、
所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理部、
前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化部
を備える情報表示装置であって、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理部は、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記変化部は、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1のサイズとし、
(2)前記所定の条件が満たされていなければ、前記オブジェクトの形態を第2のサイズとし、
前記第1のサイズは、前記第2のサイズより大きい
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記変化部は、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1のサイズとし、
(2)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第2のサイズとし、
(3)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第3のサイズとし、
前記第1のサイズは、前記第2のサイズより大きく、
前記第2のサイズは、前記第3のサイズより大きい
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項1または3に記載の情報表示装置であって、
(1)前記所定の条件が満たされていれば、前記オブジェクトの形態を第1の色彩とし、
(2)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第2の色彩とし、
(3)前記所定の条件が満たされておらず、前記処理部が、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定している間は、前記オブジェクトの形態を第3の色彩とする
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
情報表示装置が実行する情報表示方法であって、前記情報表示装置は、記憶部、表示部、検知部、処理部、変化部を有し、
記憶部には、オブジェクトの位置ならびに形態が記憶され、
表示部が、前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示工程、
検知部が、ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知工程、
処理部が、所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理工程、
変化部が、前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化工程、
を備え、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理工程は、処理部が、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ことを特徴とする情報表示方法。
【請求項6】
コンピュータを、情報表示装置として機能させるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータを
オブジェクトの位置ならびに形態が記憶される記憶部、
前記オブジェクトを、画面の前記記憶部に記憶された位置に、前記記憶部に記憶された形態で表示する表示部、
ユーザによる前記画面の前面に対する接触、ならびに前記画面の背面に対する接触を検知する検知部、
所定の条件の成否に基づいて、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置を決定し、当該決定された位置に対応付けられる処理を行う処理部、
前記所定の条件の成否に基づいて、前記記憶部に記憶されるオブジェクトの形態を変化させる変化部、として機能させ、
前記所定の条件は、前記前面に対する接触と、前記背面に対する接触と、がともに検知され、前記前面に対する接触の位置と、前記背面に対する接触の位置と、前記記憶部に記憶される前記オブジェクトの位置と、が、所定の範囲内にある場合に満たされ、
前記処理部は、
(a)前記所定の条件が満たされている間は、当該前面に対する接触の位置と、当該背面に対する接触の位置と、のいずれか一方、もしくは、平均位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(b)前記所定の条件が満たされた後に前記背面に対する接触が検知されなくなると、前記前面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定し、
(c)前記所定の条件が満たされた後に前記前面に対する接触が検知されなくなると、前記背面に対する接触の位置を、前記ユーザにより指示された前記画面内の位置として決定する
ように機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−247921(P2012−247921A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118111(P2011−118111)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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