説明

情報表示装置、情報表示方法、ならびに、プログラム

【課題】タッチパネルを使用した情報表示装置において、タッチパネルの両面のなぞり操作により画面に表示された画像を迅速にスクロールすることができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供する。
【解決手段】前面検知部401において、画面106の前面に配置されたタッチパネル上の動作軌跡を検出し、傾き測定部403において測定された傾きが傾き加速条件を満たすことを前提として、背面検知部402において、画面106の背面に配置されたタッチパネル上の動作軌跡を検出する。更に、なぞり加速条件を満たしていれば、画面106のスクロール速度を増加させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを使用した情報表示装置において、タッチパネルの両面のなぞり操作により画面に表示された画像を迅速にスクロールすることができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルは、携帯電話装置、PDA、携帯型ゲーム装置など多方面の情報表示装置で使用されている。表示画面には情報の一部のみが表示されるので、ユーザが全ての情報を閲覧したい場合には、スクロール操作を行う必要がある。
例えば、特許文献1には、ゲーム装置において、画像表示のスクロール処理による負荷を軽減し、プレイヤにとっての見やすさを向上することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−195414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、画面の情報量が多いときには、スクロール操作に時間を要し、ユーザの操作性向上のためにも、改善が望まれている。
また、近年は、タッチパネルを両面に備えた情報表示装置も製品化されており、機能の多様化に伴い、操作の迅速性への要望はより強くなってきている。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するもので、タッチパネルを使用した情報表示装置において、タッチパネルの両面のなぞり操作により画面に表示された画像を迅速にスクロールすることができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0007】
本発明の第1の観点に係る情報表示装置は、表示部、前面検知部、背面検知部、傾き測定部を備え、以下のように構成する。
【0008】
すなわち、表示部は、情報をスクロール可能に画面に表示する。
【0009】
表示部は、タッチパネル上での操作に対応して、情報をスクロール可能に画面に表示するものである。画面を表示する装置としては、LDC(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等が用いられる。
【0010】
また、前面検知部は、画面の前面に対する前面なぞり操作を検知し、背面検知部は、画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する。
【0011】
画面の前面に設けられたタッチパネルに前面なぞり操作をしたことを、抵抗膜方式あるいは静電容量方式により検知して、画面のスクロール表示に反映させる。画面の背面に設けられたタッチパネルに背面なぞり操作をした場合にも同様の方式で検知して、画面のスクロール表示に反映させる。
【0012】
傾き測定部は、画面の傾きを測定する。
傾き測定部は、画像を表示している画面の傾きを測定するためのものであり、例えば、装置内部に内蔵された加速度センサや角速度センサを用いて、画面の傾きを測定する。
【0013】
ここで、表示部は、(a)前面なぞり操作が検知されると、画面において情報を当該前面なぞり操作の方向にスクロールし、(b)画面において情報がスクロールされている間、測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、背面なぞり操作が検知され、当該背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる。
【0014】
すなわち、画面の前面に設けられたタッチパネルに対して前面なぞり操作を行い、前面の画面のスクロール操作を行っている間に、背面に設けられたタッチパネルに対して背面なぞり操作を行う。そのときに、所定の傾き加速条件及び所定のなぞり加速条件を満たすことにより、情報のスクロール速度を増加させることができる。
【0015】
本発明によれば、ユーザがスクロール操作を行う際に、スクロール速度を早くしたい要望がある場合には、前面及び背面の両方のタッチパネルのなぞり操作を行い、一定の条件を満たせば、スクロール速度を増加させることができる。
従って、早く次の処理に進みたい場合、あるいは表示される画面の末端に、操作すべきアイコンがある場合などは、両面なぞり操作を行うことで、スクロール速度は増加し、速やかな動作が可能となる。
【0016】
情報表示装置は、測定された傾きから求められた画面の背面から画面の前面へ向かう向きが、重力と逆向きの成分を有する場合、所定の傾き加速条件が満たされる。
【0017】
すなわち、情報表示装置の向きが、操作中に、重力と逆向きの成分を有するようにユーザにより把持された場合、例えば、装置の向きが水平位置に対して、90°以上傾いた場合などは、画面の背面から画面の前面へ向かう向きが、重力と逆向きの成分を有しておらず、傾き加速条件が満たされないこととなる。その結果、スクロールの加速処理ができないことになる。
【0018】
本発明によれば、情報表示装置は、測定された傾きから求められた画面の背面から画面の前面へ向かう向きが、重力と逆向きの成分を有する場合にのみスクロールの速度を増加させることができる。このことにより、ユーザは不安定な持ち方で両面スクロールをさせることで、該装置が手から落下したり、両面なぞり操作に不都合が生じる等のリスクを減少させることができる。
【0019】
情報表示装置は、検知された前面なぞり操作の画面における軌跡と、検知された背面なぞり操作の画面における軌跡と、の距離が、所定の距離範囲内であり、当該両軌跡の向きが所定の向き範囲内である場合、所定のなぞり加速条件が満たされる。
【0020】
本発明によれば、画面の両面をなぞり操作することができる状態において、前面なぞり操作の軌跡と背面なぞり操作の軌跡を検知して、両軌跡の距離が所定距離内で、かつ所定の向き範囲内でなければスクロール速度を増加させないことにしている。このように、両面なぞり操作時の操作状態に一定の条件を満たした場合にスクロール速度を増加させることにしたので、ユーザはスクロール速度を増加させる操作を安定的に実施することができる。
【0021】
情報表示装置は、所定の向き範囲は、両軌跡の向きが逆向きの成分を有する範囲である。
【0022】
前面なぞり操作の軌跡と背面なぞり操作の軌跡の向きが逆向き、すなわち、前面なぞり操作を画面の下から上、背面なぞり操作を上から下というなぞり操作をした場合に、その両軌跡の向きが例えば150°から180°という範囲内であることを条件とする。
【0023】
本発明によれば、前面なぞり操作の軌跡と背面なぞり操作の軌跡の向きが逆向きであることを、スクロール速度を増加させることができる条件とすることで、両軌跡の向きが同方向となることで生じる装置把持の不安定さを解消することができる。
【0024】
情報表示装置は、所定の距離範囲は、両軌跡が交差する範囲である。
【0025】
本発明によれば、前面なぞり操作の軌跡と背面なぞり操作の軌跡が交差するような操作、すなわち、前面と背面を操作する指と指が重なるように操作させることで、より操作の安定を図ることができる。
【0026】
情報表示装置は、表示部は、測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たすか否かを画面にさらに表示する。
【0027】
本発明によれば、傾き加速条件が満たされていることが画面に表示されることで、ユーザにスクロール速度を増加させる操作が可能であることを認識させることができる。ユーザは、この表示を認識してから、背面なぞり操作を開始することになる。
【0028】
本発明のその他の観点に係る情報表示方法は、情報表示装置が実行する情報表示方法であって、情報表示装置は、表示部、前面検知部、背面検知部、傾き測定部を有し、表示工程、前面検知工程、背面検知工程、傾き測定工程、を備え、以下のように構成する。
【0029】
表示工程では、表示部が、情報をスクロール可能に画面に表示する。前面検知工程では、前面検知部が、画面の前面に対する前面なぞり操作を検知する。背面検知工程では、背面検知部が、画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する。傾き測定工程では、傾き測定部が画面の傾きを測定する。
【0030】
さらに、表示工程では表示部が、(a)前面なぞり操作が検知されると、画面において情報を前面なぞり操作の方向にスクロールし、(b)画面において情報がスクロールされている間、測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、背面なぞり操作が検知され、背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる。
【0031】
本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを情報表示装置として機能させ、情報表示装置は、表示部、前面検知部、背面検知部、傾き測定部を備える。
【0032】
表示部は、情報をスクロール可能に画面に表示する。前面検知部は、画面の前面に対する前面なぞり操作を検知する。背面検知部は、画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する。傾き測定部は画面の傾きを測定する。
【0033】
さらに、表示部は、(a)前面なぞり操作が検知されると、画面において情報を前面なぞり操作の方向にスクロールし、(b)画面において情報がスクロールされている間、測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、背面なぞり操作が検知され、背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる。
【0034】
また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記憶媒体に記憶することができる。
【0035】
上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、タッチパネルを使用した情報表示装置において、タッチパネルの両面のなぞり操作により画面に表示された画像を迅速にスクロールすることができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な携帯型端末機の前面なぞり操作の操作例を示す図である。
【図3】本実施形態に係る情報表示装置が実現される典型的な携帯型端末機の両面なぞり操作の操作例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る情報表示装置の概要構成を示す模式図である。
【図5】本実施形態に係る情報表示装置のタッチパネルの軌跡を座標を用いて説明した図である。
【図6】本実施形態において、情報表示装置の画面の傾き測定の原理を示す説明図である。
【図7】本実施形態において、情報表示装置の傾き加速条件を説明する図である。
【図8】本実施形態において、前面なぞり操作の画面の軌跡と背面なぞり操作の軌跡との距離を検出するための説明図である。
【図9】本実施例において、(a)は、前面なぞり操作の画面の軌跡と背面なぞり操作の軌跡との距離を検出した具体例を示す図であり、(b)は、前面なぞり操作の画面の軌跡と背面なぞり操作の軌跡との距離を検出した他の具体例を示す図である。
【図10】本実施形態において、前面なぞり操作の軌跡と背面なぞり操作の軌跡の向きを検出するための説明図であり、(a)は、実際の操作軌跡を表示したものであり、(b)は、各操作軌跡のなす角度を示した図である。
【図11】本実施形態の情報表示処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0039】
(実施態様1)
図1は、本発明の実施の形態に係る情報表示置が実現される典型的な携帯型端末機の概要構成を示す模式図である。
【0040】
携帯型端末機100は、無線通信部101と、通信コントローラ102と、サウンドアンプ103と、スピーカ104と、操作キー105と、表示部106と、第1のタッチパネル107と、第2のタッチパネル108と、傾きセンサ109と、制御部150と、を備える。
なお、携帯型端末機の例としては、携帯型ゲーム装置、PDAなどがある。
【0041】
無線通信部101は、他の携帯型端末機の無線通信部との間で、無線通信を行うユニットであり、携帯型端末機100に内蔵されたアンテナ(図示せず)を介して所定のデータを送受信する。なお、無線通信部101は、所定のアクセスポイントとの間で、無線通信を行うこともできる。また、無線通信部101には、固有のMAC(Media Access Control)アドレスが付与されている。
【0042】
通信コントローラ102は、無線通信部101を制御し、所定のプロトコルに従って、制御部150と他の携帯型端末機の制御部との間で行われる無線通信の仲立ちをする。また、携帯型端末機100を、近傍の無線アクセスポイント等を介してインターネットに接続する場合には、無線LAN(Local Area Network)に準拠したプロトコルに従って、制御部150と無線アクセスポイント等との間で行われる無線通信の仲立ちをする。
【0043】
サウンドアンプ103は、制御部150で生成された音声信号を増幅し、スピーカ104に供給する。また、スピーカ104は、例えば、ステレオスピーカ等からなり、サウンドアンプ103で増幅された音声信号に従って、所定の効果音や楽曲音、音声等を出力する。
【0044】
操作キー105は、携帯型端末機100に適宜配置されたキースイッチ等からなり、操作にしたがって携帯型端末機100のオンオフやマナーモード変更等の所定の指示入力を受け付ける。
【0045】
画面106は、LCD等からなり、後述するLCDコントローラ156の制御によって、所定の選択ボタン等を適宜表示する。また、画面106は、ユーザ等がタッチパネル107に接触することで選択指示を入力するのに必要な選択ボタン(アイコン)等を表示する。
【0046】
第1のタッチパネル107は、画面106の前面に重ねて配置され、タッチペンやユーザの指による入力を受け付ける。第2のタッチパネル108は、画面106の背面に重ねて配置されている。第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108は、例えば、感圧式のタッチセンサパネルからなり、タッチペン等の圧力を検知し、接触等のタッチ操作およびその位置(タッチ位置)等を検出する。なお、タッチパネル107は、例えば、静電容量の変化からユーザの指等の接触を検知・検出するものであってもよい。
【0047】
傾きセンサ109は、携帯型端末機100に内蔵されており、携帯型端末機100の軸方向の動きを測定することが可能となっている。すなわち、ユーザが把持している携帯型端末機100を移動させたり、回転させたり、水平から傾けたりする動作を測定する。 この測定結果は、制御部150へ供給され、画像処理部152が測定結果に応じた画像データを生成する処理などに使用される。
なお、このような傾きセンサ108としては、角加速度を検出するジャイロセンサ等を用いることができる。
【0048】
また、図1に示す制御部150は、CPU(Central Processing Unit)151と、画像処理部152と、音声処理部153と、ROM(Read Only Memory)154と、RAM(Random Access Memory)155と、LCDコントローラ156と、タッチパネルコントローラ157と、を備える。
【0049】
CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と接続されており、携帯型端末機100全体の動作を制御する。また、CPU 151は、携帯型端末機100の各構成要素と制御信号やデータのやりとりを行う。
【0050】
画像処理部152は、例えば、ROM154から読み出された画像データや、CPU 151で処理された画像データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、画像処理部152から画像データ等を、直接画面106に出力することも可能である。
【0051】
音声処理部153は、例えば、ROM 154から読み出された音声データや、CPU151で処理された楽曲データを加工処理した後、これらをRAM 155に記憶させる。なお、音声処理部153から音声データ等を、直接サウンドアンプ103に出力することも可能である。
【0052】
ROM 154は、例えば、画面106に表示された項目等の選択を行うのに必要な制御プログラムやデータ等を記憶しており、これらをCPU 151、RAM 155などに出力する。
【0053】
RAM 155は、画像処理部152で加工された表示用の画像データや、CPU 151がプログラムに従った各種処理を実行するためのワークデータ等を記憶しており、これらをCPU 151や画面106等に出力する。
【0054】
LCDコントローラ156は、画面106を制御し、所定の表示用画像を表示させる。例えば、LCDコントローラ156は、RAM 155に記憶された画像データを所定の同期タイミングで表示信号に変換し、画面106に出力する。また、LCDコントローラ156は、画面106に所定の選択ボタン等を表示させる。
【0055】
タッチパネルコントローラ157は、タッチペンやユーザの指による第1のタッチパネル107及び第2のタッチパネル108への接触(タッチ操作)を検知・検出する。例えば、画面106に所定の選択ボタン等が表示されている状態で、第1のタッチパネル107への接触や解放(離れること)の検知及び、それらの位置を検出する。
【0056】
図2及び図3は、携帯型端末機の操作例を示す外観図である。
図2に示すように、携帯型端末機100には、上述したように、画面106の前面に第1のタッチパネル107が設けられている。ユーザが第1のタッチパネル107を操作するときには、携帯型端末機100の左右両端部を両手で保持して操作する。
ユーザは、画面のスクロール操作を行う場合には、携帯型端末機100の左右を両手で把持し、右手の親指を用いて、第1のタッチパネル107の右端をなぞり操作する。
図2においては、右手の親指を用いて、第1のタッチパネル107の右端を上方向になぞり操作をすることにより、画面に表示された画像は、上方向にスクロールされる。
なお、ユーザは、必要に応じて、携帯型端末機100に設けられた入力用コントローラを用いて、操作することもできる。
【0057】
一方、図3に示すように、携帯型端末機100には、背面に第2のタッチパネル108が設けられており、ユーザが指などで背面の第2のタッチパネル108をなぞり操作することができる。
本実施形態に係る発明によれば、ユーザが携帯型端末装置100の前面の第1のタッチパネル107のなぞり操作をすると同時に、背面の第2のタッチパネル108のなぞり操作をし、所定の条件を満たすことにより、画面のスクロール速度を増加させることができる。
すなわち、図3において、親指で前面の第1のタッチパネル107上を上方向になぞり操作し、人指し指で、背面の第2のタッチパネル108上を下方向になぞり操作することで、スクロール速度を増加させる。操作制御の詳細については、後述する。
【0058】
次に、本実施形態の携帯型端末機100の機能的な構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る携帯型端末機100の機能的な概念構成を示す図である。 図4に示すように、携帯型端末機100は、前面検知部401、背面検知部402、傾き測定部403と、表示部404を備える。
【0059】
前面検知部401は、画面106の前面に配置される第1のタッチパネル107になぞり操作があったか否かを検知する。
タッチパネルにおいて、なぞり操作がされた場合には、図5に示すような方法でなぞり操作が検知される。
最初に指が接触した点を始点P1とし、タッチパネルの座標上の点を例えば(X1,Y1)として特定する。指が始点P1から所定距離を有する軌跡Aを経て、非接触状態になる点を終点P2(X2,Y2)として特定する。
また、座標情報は、ベクトル情報としても検知され、ベクトルの方向すなわち、なぞり操作の方向を検知して、スクロールの方向に反映させる。
始点、終点、軌跡の長さ、ベクトルの方向は、座標情報として、RAM 155に記憶される。
【0060】
これらの座標情報は、画面に表示される画像をスクロールさせる情報として、CPU 151で変換され、P1からP2まで動いた軌跡Aの距離を、スクロール量に、ベクトルの向き、すなわち軌跡の描く向きをスクロールの方向に反映させる処理を行い、画像処理部152の処理を経て、画面106上の画像をスクロールする。
具体的には、図5に示すように、指をタッチパネル上で上方向に、P1からP2へ移動させた場合、画面は上方向にP1とP2間の軌跡の距離分、すなわち水平方向にX2−X1分、垂直方向にY2−Y1分スクロールさせられる。
なお、スクロールは、上下方向及び水平方向の両方同時にすることもできるし、片方の方向のみスクロールするような設定にしてもよい。
前面検知部401は、タッチパネルコントローラ157が機能する。
【0061】
なお、スクロール量は、なそり操作をした軌跡の長さと同じ量、すなわち、なぞり操作と同じ速度でスクロールさせてもよいが、一定の長さ以上のなぞり操作を所定時間内に行った場合に、その長さに応じてスクロールの速度を加速させてもよい。
また、スクロール表示は、実際に指等がタッチパネルに接触してから解放するまでの間に限定することもできるし、解放された後も減衰しながら慣性運動でスクロールを継続させることもできる。
【0062】
背面検知部402は、画面106の背面に設けられた第2のタッチパネル108のなぞり操作を検知するものである。
前面検知部401と同様に、タッチパネルに接触した指の始点と終点を検知し、指の移動軌跡から移動距離、ベクトルの方向を検知する。
背面検知部402は、前面検知部401による前面なぞり操作が検知されることが前提となって、背面のなぞり操作を検知する。
なお、背面検知部402は、タッチパネルコントローラ157が機能する。
【0063】
傾き測定部403は、携帯型端末機100に内蔵された傾きセンサ109により、携帯型端末機100の水平面に対する傾きすなわち画面の傾きを測定する。
傾きセンサとしては、例えば、1軸加速度センサが用いられる。加速度センサは、センサ自体の加速度、すなわち1秒当たりの速度変化を検出するセンサであり、重力加速度も検出できるものである。本実施形態における携帯型端末機100には、小型の装置に適したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型加速度センサを使用することが望ましい。
【0064】
また、傾きセンサとして、角度あるいは角速度を検出するセンサであるジャイロセンサを用いることも可能である。この場合にもMEMS型ジャイロセンサを用いるのが好ましい。
【0065】
MEMS型加速度センサを用いて、本実施形態における携帯型端末機の傾きを測定する方法を、図6を用いて説明する。
1軸の加速度センサは、携帯型端末機100の横方向の軸をX軸、縦方向の軸をY軸とした場合、X軸方向の動的加速度に反応する。加速度が働いていない場合、すなわち、ゲーム機が地面に対して水平の状態であれば、センサは0グラムを示すオフセット電圧を出力するので、傾きは0と判断される。
【0066】
携帯型端末機100をX軸を中心にして上下方向(矢印a、b方向)に回転させると、出力電圧は増加し、90°傾斜した状態で最大値を示す。この原理を利用して、傾きの角度θを検出することができる。
なお、携帯型端末機100の傾きは、MEMS型ジャイロセンサを用いて求めることもできる。
【0067】
このような傾きセンサにより求められた傾きから、「傾き加速条件」を求める。ここで、「傾き加速条件」とは、携帯型端末機の画面が、所定の傾き条件を満たしていれば、両面のなぞり操作を検知できるようになるための条件をいう。
たとえば、測定された傾きから求められた画面の背面から画面の前面に向かう向きが、重力と逆向きの成分を有する場合に、傾き加速条件を満たすことにする。
【0068】
図7に示すように、携帯型端末機100は、ユーザが地面に対して水平に掴んでいる状態の時は、画面の背面から画面の前面に向かう向きが、ベクトルBで示すように重力のベクトル方向Aと逆向きの成分を有する。
ユーザが携帯型端末機100を操作しているときに、携帯型端末機100が、ベクトルBの位置から90°傾き、ベクトルCの状態になった場合を考える。ベクトルCは、重力の方向(ベクトルA)と90°をなす角度を有する。このなす角度が90°を超えると、重力の方向(ベクトルA)と画面の背面から前面に向かう向きが重力と同じ方向を向くことになる。
従って、画面の背面から画面の前面に向かう向きとベクトルAとのなす角度αが、90°<α<270°の範囲では、重力の方向と画面の背面から前面に向かう向きが重力と反対方向を向くことになる。
角度αの範囲は、上述の範囲内であれば、任意の値を設定することができる。
【0069】
このような傾き加速条件を設定することにより、ユーザが不安定な状態で携帯型端末機を把持している時には、背面のスクロールを行ってもスクロール速度を増加する操作を行うことができないようになっている。
【0070】
表示部404は、前面検知部402、背面検知部403により検知された結果に基づき、画面106に表示される画像をスクロール表示するものである。
また、傾き加速条件が満たされた場合には、その旨を画面に表示する。
ユーザは、傾き加速条件が満たされたことを「両面タッチパネル操作が可能です。」「スクロール速度を早くできます。」等の表示を画面で認知することにより、背面の第2のタッチパネル108のなぞり操作が可能であることを認識する。
画像処理部157、LCDコントローラ等が表示部404として機能する。
【0071】
本実施態様においては、前面なぞり操作が検知されている間に、所定の傾き加速度条件を満足することを前提に、更に、所定のなぞり加速条件を満たしていることで、スクロールする速度を増加させることができる。
【0072】
「なぞり加速条件」とは、背面なぞり操作が検知された後、所定条件を満たせばスクロール速度を加速することができる条件である。
たとえば、前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離が、所定の距離範囲内であり、かつ、両軌跡の向きが所定の向きの範囲内であるときをいう。
ここで、前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離が、所定の距離範囲内であることを、「第1のなぞり加速条件」といい、両軌跡の向きが所定の向きの範囲内であることを、「第2のなぞり加速条件」という。
この第1のなぞり加速条件及び第2のなぞり加速条件の双方が満たされることで、なぞり加速条件が満たされることになる。
【0073】
前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離が、所定の距離範囲内であることを検知する原理について、図8を用いて説明する。
図8において、画面の前面に配置された第1のタッチパネル107上を指等を用いてなぞり操作をした軌跡を実線8aで示し、画面の背面に配置された第2のタッチパネル108上を指等を用いてなぞり操作をした軌跡を点線8bで示す。
【0074】
前面のなぞり操作は、実線8aで示すように、始点P3から終点P4まで行われる。このとき座標は(X1,Y1)から(X2,Y2)まで継続的に移動することになる。
また、背面のなぞり操作は、点線8bで示すように、始点P5から終点6まで行われる。このとき座標は(X3,Y3)から(X4,Y4)まで継続的移動することになる。
これらの座標情報は、一旦、RAM 155等に記憶される。
【0075】
本実施態様において、前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離は、以下のようにして求められる。
前面の軌跡である実線8aの中間点を、RAM 155に記憶された座標情報より求める。すなわち、始点P3の座標(X1,Y1)と終点P4の座標(X2,Y2)から、その中間点であるxaを座標(XM1,YM1)として求める。
更に、背面の軌跡である点線8bの中間点を、RAM 155に記憶された座標情報より求める。
すなわち、始点P5の座標(X3,Y3)と終点P6の座標(X4,Y4)から、その中間点であるxbを座標(XM2,YM2)として求める。
そして、求められた中間点xa及び中間点xbの座標情報から、2点の距離Lが求められ、この値が前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離となる。
【0076】
距離Lが、所定の距離範囲内であれば、第1のなぞり加速条件を満たすことになる。所定の距離範囲内であるときとは、例えば、距離Lの長さが0≦L≦10(mm)である場合を設定することができる。
検出された距離Lが、上述の範囲内であれば、第1のなぞり加速条件を満たしたことになる。
尚、距離Lは、操作に支障がない範囲で任意の値を設定することが可能である。
【0077】
前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離を求める実例について、図9に示す具体例を用いて説明する。
図9(a)において、前面なぞり操作の軌跡を9aで示し、背面なぞり操作の軌跡を9bで示す。両軌跡の中間点は、それぞれxc及びxdで求められている。xcとxd間の距離lが0≦l≦10(mm)の範囲内であれば、第1のなぞり加速条件を満たしたことになる。
図9(b)において、前面なぞり操作の軌跡を9cで示し、背面なぞり操作の軌跡を9dで示す。両軌跡の中間点は、それぞれxe及びxfで示される。この具体例の場合には、両軌跡が交わったところが中間点となっているので、xcとxdの距離は0となり、第1のなぞり加速条件を満たすことになる。
一般的には、図9(b)で示すように、両軌跡の距離範囲は、両軌跡が交差する状態である0であることが好ましい。
すなわち、両軌跡が交差する範囲内で操作すれば、ユーザは、指を交差して操作することになるので、安定した姿勢で機器を把持することができ、安全な操作が可能となる。
【0078】
「なぞり加速条件」は、前面なぞり操作の軌跡と、背面なぞり操作の軌跡が「第1のなぞり加速条件」を満たすこととともに、両軌跡の向きが所定の向き範囲内であるという「第2のなぞり加速条件」を満たすことが必要である。
【0079】
以下、「第2のなぞり加速条件」を説明する。
「両軌跡の向きが所定の向き範囲内である」とは、例えば、両軌跡の向きが逆向きの成分を有する範囲である。
具体的には、図10に示すように両軌跡の向きを決定する。
【0080】
図10(a)に示すように、画面106上の第1のタッチパネル107をなぞる前面なぞり操作の軌跡を10aで示し、画面106の背面の第2のタッチパネル108をなぞる背面なぞり操作の軌跡を10bで示す。両軌跡10aと10bが示すように、前面と背面とがそれぞれ角度をもってなぞり操作がされている。
【0081】
この両軌跡の向きを、図10(b)で示すように、各々の中間点であるxg、xhを重ねることで両軌跡のなす角度を求める。両軌跡により形成される角度θが、90°<θ<270°であれば、両軌跡の向きが逆方向の成分といえるが、例えば、150°<θ<180°の範囲内に入る場合を両軌跡の向きが逆向きの成分を有する範囲として設定する。
両軌跡の向きが、逆向きであると判断されると、第2のなぞり加速条件が満たされることになる。
以上説明した「なぞり加速条件」が満たされれば、スクロール速度は、前面なぞり操作のみの場合よりも加速した値に設定される。
【0082】
(動作処理)
以上の構成を有する携帯型端末機100の動作処理を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0083】
携帯型端末機100は、電源が投入されると、初期化処理を経て処理が開始される。初期化処理では、情報処理の開始に必要な情報としてカートリッジ200のROM 201に記憶されるプログラムが、記憶部(RAM 155)に読み込まれる。
【0084】
情報処理が開始されると、画面106の傾きが検知される(ステップS1101)。
具体的には、傾き測定部403により、傾きが測定される。傾きは、携帯型端末機100に内蔵された傾きセンサ109で測定される。傾きセンサ109としては、一軸加速度センサ又は、角速度を検出するジャイロセンサなどが用いられる。
一軸加速度センサでは、図6に示すように、携帯型端末機100の縦方向の軸であるX軸を中心に、Y軸が、どれだけ傾いているかを測定する。すなわち、傾きセンサ106は、携帯型端末機100がX軸を中心に上下にどの方向に傾斜しているのか、を検出する。同様な傾き測定は、ジャイロセンサを用いても行うことができる。
【0085】
なお、傾き加速条件が満たされているか否かを判断する時点は、ユーザの指が第1のタッチパネル107に直接なぞり操作をして、接触している間でもよいし、ユーザの指が第1のタッチパネル107上から解放されるが、スクロール処理が継続してる間も可能である。
【0086】
傾きセンサ109で求められた傾きから、傾き加速条件を求める。傾き加速条件は、例えば、画面の背面から前面に向かう向きが、重力と逆向きの成分を有するな場合を傾き加速条件が満たされたと判断する。
この傾き加速条件が満たされなければ(NO;ステップS1102)、前面なぞり操作のみを検知することになる(ステップS1103)。
【0087】
そして、前面検知部401が、前面タッチパネルである第1のタッチパネル107でのなぞり操作を検知する(ステップS1103)。前面なぞり操作があったことが検知されると(YES;ステップS1104)、前面なぞり操作の座標情報はRAM 155に書き込まれ、さらに読み出し処理が行われる。
読み出された情報は、CPU 151において、所定スクロール速度が設定される(ステップS1105)。そして、設定されたスクロール速度で、表示画面の画像はスクロールさせられる(ステップS1112)。
【0088】
一方、画面の傾きが所定の傾き加速条件を満たせば、表示部404によりスクロール速度を加速させる条件が満たされたことが画面に表示される(ステップS1106)。ユーザは、画面に表示された情報から、背面なぞり操作も可能であることを認識する。
【0089】
この時点で前面検知部401と背面検知部402とは、検知可能な状態となり、第1のタッチパネル107と第2のタッチパネル108でなぞり操作を検知する(ステップS1107)。
【0090】
前面なぞり操作があれば(YES;ステップS1108)、さらに、背面なぞり操作があったか否かも検知する(ステップS1109)。
前面なぞり操作がなければ(NO;ステップS1108)、スクロール処理は行わず、その他の処理(ステップS1113)に移行する。
【0091】
背面なぞり操作がなければ(NO;ステップS1109)、前面操作のみがあったとみなされ、所定のスクロール速度に設定され(ステップS1105)、その設定された速度で、画面の画像をスクロールする(ステップS1112)。
【0092】
背面なぞり操作があれば(YES;ステップS1109)、なぞり加速条件を満たすか否かが判断される(ステップS1110)。すなわち、「第1のなぞり加速条件」である前面なぞり操作の画面における軌跡と、背面なぞり操作の画面における軌跡との距離が、所定の距離範囲内であることと、「第2のなぞり加速条件」である両軌跡の向きが所定の向きの範囲内であることである。
なぞり加速条件を満たさなければ(NO;ステップS1110)、前面なぞり操作のみがあったとみなされ、所定のスクロール速度に設定され(ステップS1105)、その設定された速度で、画面の画像をスクロールする(ステップS1112)。
【0093】
一方、なぞり加速条件をみたせば(YES;ステップS1110)、前面なぞり操作のみの操作時より加速されたスクロール速度が設定され(ステップS1111)、その設定された速度でスクロールするように画面表示される(ステップS1112)。
なお、スクロール速度を加速する設定は、前面のなそり操作の速度、または、背面のなぞり操作の速度に関連付けて、設定してもよい。
例えば、なぞり操作速度が速くなればなるほど、加速の程度を大きくする等の設定が可能である。
【0094】
所定のスクロール速度に設定された場合及び加速されたスクロール速度に設定された場合には、各々の設定された速度で画面の画像をスクロールし、その後その他の処理に移行する(ステップS1113)。
その他の処理には、スクロール処理を停止する処理やその他の情報処理が含まれる。
【0095】
なお、タッチパネル上のなぞり操作を行う箇所は、傾き加速条件及びなぞり加速条件を満たすことができれば、いずれの箇所でも、携帯型端末機の用途に応じて、使用することができる。
すなわち、前面なぞり操作及び背面なぞり操作は、携帯型端末機の左右方向のどちらかの両端部で行ってもよいし、携帯型端末装置の上下方向のどちらかの両端部で行ってよい。
例えば、左右方向のとちらかの両端部をなぞり操作すれば、上下方向にスクロール表示が可能であり、上下方向のどちらかの両端部でなぞり操作を行えば、左右方向にスクロール表示が可能である。
【0096】
以上説明したように、両面タッチパネルを備えた携帯型端末機において、前面なぞり操作をしてスクロールしている間に、背面なぞり操作を開始することにより、一定条件をみたせば、スクロール速度を増加させることができる。
携帯端末機の場合、ユーザの端末機に対する姿勢は、操作の進行につれて傾くことが多々ある。とくに、スクロール操作を行う場合には、ユーザは携帯型端末機を水平面に対して上下方向に傾斜させる傾向があるので、本実施態様に示す傾き測定部により傾きを測定し、一定条件を満たす場合のみ携帯型端末機での両面なぞり操作を可能にすることは、有用である。
特に、操作の迅速性が求められるゲーム装置において、すばやく選択肢を選択したり、急いで次のステージに進む場合等には、直感的に迅速に操作を進めることができるので、有益である。
【0097】
また、両面なぞり操作を行う場合に、操作状態に一定の条件を課すことで、両面なぞり操作時の適切な装置の把持方法、操作方法を、ユーザに示唆することができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
以上説明したように、本発明によれば、タッチパネルを使用した情報表示装置において、タッチパネルの両面のなぞり操作により画面に表示された画像を迅速にスクロールすることができる情報表示装置、情報表示方法、ならびにこれらをコンピュータにて実現するプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0099】
100:携帯型端末機
101:無線通信部
102:通信コントローラ
103:サウンドアンプ
104:スピーカ
105:操作キー
106:画面
107:第1のタッチパネル
108:第2のタッチパネル
110:コネクタ
120:タッチパネル
150:処理制御部
151:CPU
152:画像処理装置
153:音声処理部
154:ROM
155:RAM
156:LCDコントローラ
157:タッチパネルコントローラ
200:カートリッジ
201:ROM
202:RAM
401:前面検知部
402:背面検知部
403:傾き測定部
404:表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報をスクロール可能に画面に表示する表示部、
前記画面の前面に対する前面なぞり操作を検知する前面検知部、
前記画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する背面検知部、
前記画面の傾きを測定する傾き測定部
と、を備え、
前記表示部は、
(a)前記前面なぞり操作が検知されると、前記画面において前記情報を当該前面なぞり操作の方向にスクロールし、
(b)前記画面において前記情報がスクロールされている間、前記測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、前記背面なぞり操作が検知され、当該背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記測定された傾きから求められた前記画面の前記背面から前記画面の前記前面へ向かう向きが、重力と逆向きの成分を有する場合、前記所定の傾き加速条件が満たされる
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報表示装置であって、
前記検知された前面なぞり操作の前記画面における軌跡と、前記検知された背面なぞり操作の前記画面における軌跡と、の距離が、所定の距離範囲内であり、当該両軌跡の向きが所定の向き範囲内である場合、前記所定のなぞり加速条件が満たされる
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報表示装置であって、
前記所定の向き範囲は、前記両軌跡の向きが逆向きの成分を有する範囲である
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の情報表示装置であって、
前記所定の距離範囲は、前記両軌跡が交差する範囲である
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報表示装置であって、
前記表示部は、前記測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たすか否かを前記画面にさらに表示する
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項7】
情報表示装置が実行する情報表示方法であって、前記情報表示装置は、表示部、前面検知部、背面検知部、傾き測定部を有し、
表示部が、情報をスクロール可能に画面に表示する表示工程と、
前面検知部が、前記画面の前面に対する前面なぞり操作を検知する前面検知工程と、
背面検知部が、前記画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する背面検知工程と、
傾き計測部が、前記画面の傾きを測定する傾き測定工程と、
を備え、
前記表示工程は、表示部が
(a)前記前面なぞり操作が検知されると、前記画面において前記情報を当該前面なぞり操作の方向にスクロールし、
(b)前記画面において前記情報がスクロールされている間、前記測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、前記背面なぞり操作が検知され、当該背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる
ことを特徴とする情報表示方法。
【請求項8】
コンピュータを、情報表示装置として機能させるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータを
情報をスクロール可能に画面に表示する表示部、
前記画面の前面に対する前面なぞり操作を検知する前面検知部、
前記画面の背面に対する背面なぞり操作を検知する背面検知部、
前記画面の傾きを測定する傾き測定部
として機能させ、
前記表示部は、
(a)前記前面なぞり操作が検知されると、前記画面において前記情報を当該前面なぞり操作の方向にスクロールし、
(b)前記画面において前記情報がスクロールされている間、前記測定された傾きが所定の傾き加速条件を満たし、前記背面なぞり操作が検知され、当該背面なぞり操作が所定のなぞり加速条件を満たす場合、当該情報をスクロールする速度を増加させる
ように機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−247931(P2012−247931A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118196(P2011−118196)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【特許番号】特許第5091338号(P5091338)
【特許公報発行日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】