情報表示装置、情報表示方法及びプログラム
【課題】ユーザが再生状況を容易に把握できるようにする。
【解決手段】情報表示装置は、再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、記憶手段と、前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整する(ステップS22)制御手段と、を備える。
【解決手段】情報表示装置は、再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、記憶手段と、前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整する(ステップS22)制御手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置、情報表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードディスクを小型化して大量の音楽ファイルを保存することができる携帯型の音楽再生装置が普及している。
音楽ファイルは、MP3(MPEG1 Audio Layer3)、WMA(Windows Media(登録商標) Audio)等のファイル形式が採用されており、これらのファイル形式の音楽ファイルにはアーティスト名やアルバム名、トラック名等の音楽ファイルに関する情報がタグ情報として付帯されている。
【0003】
音楽再生装置ではこのタグ情報を利用して操作画面の表示が行われている。例えば、再生する音楽ファイルをユーザが選択するための操作画面においては、タグ情報に基づいてアーティストの一覧、アルバムの一覧、トラックの一覧等を表示することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−335058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の操作画面では、黒色のゴシック体でトラック名の一覧を表示する等、一覧の表示形態が一律に同じであった。そのため、ユーザはどの音楽ファイルをどの程度再生させたか、或いは最近再生した音楽ファイルがどれか等、操作画面から再生状況を把握することができなかった。
【0005】
本発明の課題は、ユーザが再生状況を容易に把握できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、
前記コンテンツを記憶する記憶手段と、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段と、
を備える情報表示装置が提供される。
【0007】
本発明によれば、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示手段に表示する工程と、
前記コンテンツのそれぞれについてカウントされた再生回数に応じて、前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する工程と、
を含む情報表示方法が提供される。
【0008】
本発明によれば、
コンピュータを、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントし、このカウントされた再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段、
として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンテンツに関する情報の表示色によって、ユーザは各コンテンツの再生状況を容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下示す第1〜第3実施形態では、情報表示装置の一例として、コンテンツである音楽ファイルを再生し、その再生に際して音楽ファイルに関する情報を表示する音楽再生装置を挙げて説明する。
【0011】
〈第1実施形態〉
まず、構成を説明する。
図1に、第1実施形態における音楽再生装置1の機能的構成を示す。
音楽再生装置1は音楽ファイルを記憶し、再生する。また、音楽再生装置1は、音楽ファイルに関する情報を表示する情報表示装置でもある。
【0012】
図1に示すように、音楽再生装置1は、制御部11、記憶媒体12、ROM(Read Only Memory)13、RAM(Random Access Memory)14、表示部15、操作部16、再生部17を備えて構成されている。
【0013】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等から構成される制御手段であり、ROM13に記憶されたプログラムとの協働により、演算を行うとともに各部を集中制御して各種処理を実行する。
【0014】
記憶媒体12は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の大容量のメモリから構成される記憶手段であり、音楽ファイルを記憶する。音楽ファイルは音源となる音楽データの他、音楽ファイルに関する情報(アーティスト名、アルバム名、ジャンル名、トラック名等の関連情報)を含むものである。また、音楽ファイルには、各音楽ファイルを識別するためのIDが含まれる。IDについては後述する。
【0015】
ROM13は、プログラムやプログラムによる各種処理の実行に必要なパラメータ等を記憶している記憶手段である。
例えば、ROM13は音楽ファイルのプレイリストを記憶している。プレイリストは音楽ファイルのデータベースであり、登録された音楽ファイルのファイル名等が記憶されている。プレイリストは、例えば再生回数が閾値以上の音楽ファイルを登録するプレイリストや、ユーザがお気に入りの音楽ファイルを登録するプレイリスト等、複数作成することができる。
【0016】
また、ROM13は色味テーブルを記憶している。色味テーブルは音楽ファイルに関する情報の表示色の調整に用いられ、再生回数とその再生回数の場合に用いる表示色の色味の関係が規定されている。
図2に、一例としての色味テーブル131を示す。
色味テーブル131には、図2に示すように再生回数と、その再生回数の場合に用いるべき色味とが記憶されている。例えば、再生回数0の場合にはblackの色味が規定されており、再生回数1〜10の場合にはgrayの色味が規定されている。
なお、この再生回数と色味はユーザが任意に設定可能な構成としてもよい。
【0017】
RAM14は作業用のメモリ領域を有し、制御部11による演算結果の一時記憶等に用いられる。
表示部15はディスプレイを備える表示手段であり、制御部11の表示制御に従って当該ディスプレイ上に各種操作画面や画像等を表示する。
【0018】
操作部16は再生キーや早送りキー、選択キー等の各種操作キーを備え、操作キーに応じた操作信号を制御部11に出力する。
再生部17はスピーカやイヤホン等を備え、制御部11の再生制御に従って音楽ファイルの再生を行い、音出力を行う。
【0019】
次に、音楽再生装置1の動作について説明する。
以下、音楽ファイルの再生回数を記憶し、コンテンツである音楽ファイルに関する情報として、音楽ファイルのトラックの一覧を表示するのに用いる表示色の色味を、その再生回数に応じて調整する例を説明する。
【0020】
図3は、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図3に示すように音楽ファイルのトラック一覧を表示部15に表示する処理を行う(ステップS20)。先に、トラック一覧が表示された後のステップS11、12の処理について説明し、ステップS20のトラック一覧を表示する処理については後述する。
【0021】
表示部15に表示されたトラックの一覧の中から、操作部16を介してユーザにより何れかのトラックが選択されると(ステップS11;Y)、制御部11は選択されたトラックの音楽ファイルについて再生回数をカウントし、当該再生回数の情報を記憶する(ステップS12)。
【0022】
再生回数の記憶方法として、ここでは音楽ファイルに付されるIDを利用する方法を説明する。各音楽ファイルには19バイトのIDが付されている。図4に示すIDはその一例である。IDの先頭の「0x」はIDが16進数であることを示している。また、図4に示すように、下位から1〜4列目の「0002」は音楽ファイルのトラック番号を示し、下位から5〜7列目の「001」は音楽ファイルの再生回数を示している。下位から8〜17列目の「0803241935」は音楽ファイルの再生を指示した最後の日時(以下、最終再生日時という)が2008年3月24日19時35分であることを示している。
【0023】
制御部11は、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのうち、選択された音楽ファイルのIDについて、下位から5〜7列目の再生回数を+1だけインクリメントしてIDを書き換える。これにより、記憶媒体12に再生回数の情報を記憶しておくことができる。
なお、音楽ファイル毎に再生回数を記憶するテーブルを作成し、ROM13に記憶させておき、音楽ファイルが選択される毎に制御部11がこのテーブルにおいて選択された音楽ファイルの再生回数をインクリメントして再生回数をカウントすることとしてもよい。
【0024】
次に、図5を参照して、ステップS20の音楽ファイルのトラック一覧を表示する処理について説明する。
上述のように、各音楽ファイルは再生回数がカウントされ、記憶されている。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図5に示すように、制御部11は再生対象となる各音楽ファイルの再生回数を読み出す(ステップS21)。具体的には、各音楽ファイルのIDの下位から5〜7列目にある再生回数を取得する。また、下位から1〜4列目にあるトラック番号の情報も取得する。
【0025】
次いで、制御部11はROM13に記憶されている色味テーブル131に従って、各音楽ファイルのトラック番号の情報を、それぞれの音楽ファイルから読み出した再生回数に応じた色味で一覧表示する(ステップS22)。
【0026】
図6に一覧表示の一例を示す。
図6に示すように、制御部11は操作画面d1上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を一覧表示する。操作画面d1上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。このトラック番号は図6に示すように各音楽ファイルの再生回数によって異なる色味で表示する。例えば、図2に示す色味テーブル131では再生回数0の場合blackの色味と定められているので、再生回数0、トラック番号1の音楽ファイルについては、図6に示すように「black」の色味でトラック番号の情報「トラック1」を表示させる。同様に、再生回数14、トラック番号4の音楽ファイルについては、図6に示すように「green」の色味でトラック番号の情報「トラック4」を表示させる。
【0027】
以上のように、第1実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントしてIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。その後、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、制御部11が各音楽ファイルについて記憶された再生回数に応じてトラックの情報の表示色の色味を異なる色味とし、調整を行う。色味の違いから、ユーザは各音楽ファイルの再生回数の違いを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0028】
〈第2実施形態〉
第1実施形態では再生回数に応じて、コンテンツに関する情報の表示色の色味を調整する例を説明したが、第2実施形態ではコンテンツに関する情報の表示色の色味は単色とし、その色の濃度を再生回数に応じて調整する例を説明する。
なお、第2実施形態に係る音楽再生装置は、第1実施形態に係る音楽再生装置と基本的な構成は同一であり、動作が異なる。よって、同一の構成部には同一の符号を付し、異なる構成部分及び動作についてのみ説明する。
【0029】
第2実施形態においては、図2に示した色味テーブル131に代えて、濃度テーブルがROM13に記憶されている。濃度テーブルは、音楽ファイルに関する情報の表示色の濃度調整に用いられ、再生回数とその再生回数の場合に用いる濃度の関係が規定されている。
図7に、濃度テーブル132の例を示す。
濃度テーブル132には、図7に示すように再生回数と、その再生回数の場合に用いるべき濃度とが記憶されている。例えば、再生回数が多くなるほど濃度が大きくなるように、再生回数0の場合には50%の濃度、再生回数1〜10の場合には60%の濃度と徐々に濃度が大きく規定され、再生回数40以上は最大濃度である100%が規定されている。
なお、この再生回数と濃度はユーザが任意に設定可能な構成としてもよい。
【0030】
次に、動作について説明する。
第2実施形態においても、音楽ファイルの再生操作を行う際に、音楽ファイルに関する情報としてトラックの一覧を表示する例を説明する。
第2実施形態において音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1により実行される処理の流れは、第1実施形態において図3に示した流れと同じであり、音楽ファイルのトラック一覧表示の処理(図3のステップS20)の内容が異なるのみである。よって、ここでは図8を参照して、第2実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理のみについて説明する。
【0031】
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図8に示すように、制御部11は一覧表示するトラックの再生回数を読み出す(ステップS31)。各音楽ファイルは再生対象としてそのトラックが選択される毎に、再生回数がカウントされ、IDにその再生回数が記憶されているので(図3のステップS11、12)、制御部11は各音楽ファイルのIDの下位から5〜7列目にある再生回数と、下位1〜4列目にあるトラック番号の情報を取得する。
【0032】
次いで、制御部11はROM13に記憶されている濃度テーブル132に従って、各音楽ファイルのトラック番号の情報を単色で一覧表示し、その濃度を、それぞれの音楽ファイルから読み出した再生回数に応じた濃度とする(ステップS32)。
図9に、その一覧表示例を示す。
図9に示すように、制御部11は操作画面d2上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を全て黒色で一覧表示する。操作画面d2上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。また、トラック番号は各音楽ファイルの再生回数によって異なる濃度で表示する。例えば、図7に示す濃度テーブル132では再生回数0の場合50%の濃度と定められているので、再生回数0、トラック番号1の音楽ファイルについては、図9に示すように50%の濃度でトラック番号の情報「トラック1」を表示させる。同様に、再生回数14、トラック番号4の音楽ファイルについては、図9に示すように70%の濃度でトラック番号の情報「トラック4」を表示させる。
【0033】
以上のように、第2実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントしてIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。その後、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、制御部11が各音楽ファイルについて記憶された再生回数に応じてトラックの情報の表示色の濃度を異なる濃度とし、調整を行う。濃度の違いから、ユーザは各音楽ファイルの再生回数の違いを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0034】
また、制御部11は音楽ファイルの再生回数が多いほど濃度を大きくするので、濃度が大きさから再生回数が多いことをユーザは容易に把握することができる。
【0035】
〈第3実施形態〉
第3実施形態では、音楽ファイルを最後に再生した最終再生日時を記憶し、この最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルについては、その音楽ファイルに関する情報を最近再生していないことを示す色味で表示する例を説明する。
【0036】
第3実施形態に係る音楽再生装置は、第1実施形態に係る音楽再生装置1と構成は同一であるので、同一構成部には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる動作についてのみ説明する。
【0037】
図10は、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1において行われる処理を示すフローチャートである。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図10に示すように音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を行う(ステップS50)。先に、トラック一覧が表示された後の処理(図10のステップS41〜S43)について説明し、ステップS50のトラック一覧表示の処理については後述する。
説明の前提として、音楽ファイルの再生回数が0の状態では、トラックは全てblackの色味で表示されていることとする。
【0038】
表示部15に表示されたトラックの一覧の中から、ユーザにより何れかのトラックが選択されると(ステップS41;Y)、制御部11は選択されたトラックの音楽ファイルの再生回数及び最終再生日時を記憶する(ステップS42)。具体的には、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのIDに含まれる再生回数を+1インクリメントするとともに、最終再生日時を現在日時に書き換える。
【0039】
次いで、制御部11は表示部15に表示しているトラックの一覧において、選択された音楽ファイルのトラックの情報を、最近再生したことを示す色味であるredで表示させる(ステップS43)。
図11に、その表示例を示す。
図11に示すように、操作画面d3には各音楽ファイルのトラック番号の情報が一覧表示されている。操作画面d3上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。この一覧において、トラック番号2の音楽ファイルが選択された場合、当該トラック番号2を示す情報「トラック2」をredの色味で表示する。
【0040】
次に、ステップS50の音楽ファイルのトラック一覧表示の処理について、図12を参照して説明する。
上述のように各音楽ファイルは再生対象としてそのトラックが選択される毎に、再生回数がカウントされるとともに最終再生日時が検出され、IDにその再生回数及び最終再生日時が記憶されている。ユーザによりトラックの一覧表示の指示がなされると、図12に示すように制御部11は再生対象の音楽ファイルのIDから最終再生日時の情報を読み出す(ステップS51)。次いで、制御部11は現在日時と最終再生日時とを比較し、最終再生日時から所定期間、例えば7日が経過している音楽ファイルを検出する(ステップS52)。
【0041】
次いで、制御部11は各音楽ファイルのトラックの一覧を表示部15に表示する。そして、各音楽ファイルのうち最終再生日時から所定期間経過している音楽ファイルが検出された場合、その一覧において最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルのトラックの情報を、通常の色味blackで表示する(ステップS53)。つまり、再生対象として音楽ファイルが選択された時点でその音楽ファイルは、最近再生したことを示す色味redで表示され(上述のステップS43)、所定期間の経過によってblackの色味で表示されることになる。よって、所定期間を経過しているか否かによって、各音楽ファイルのトラックの情報はredかblack何れかの色味で色分けされることとなる。
例えば、所定期間が7日である場合、図11に示す一覧表示において、最終再生日時が所定期間を経過したトラック1、3、4、7についてはその文字の色味はblackで表示する。一方、最終再生日時が所定期間を経過していないトラック2、5、6についてはその文字の色味はredで表示する。
【0042】
次いで、制御部11は最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルの再生回数をリセットすると(ステップS54)、本処理を終了する。具体的には、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのIDに含まれる再生回数を、再生回数0を示す「000」に書き換えてリセットする。
【0043】
以上のように、第3実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントするとともに最終再生日時を検出してIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。制御部11は、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、各音楽ファイルについて記憶された最終再生日時から所定期間を経過したか否かによって、トラックの情報の表示色の色味を異なる色味で表示するよう、調整を行う。色味の違いから、ユーザは各音楽ファイルが所定期間内に再生したものかどうかを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0044】
なお、上述の第1〜第3実施形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、再生対象のコンテンツに関する情報として、音楽ファイルのトラックの一覧を表示する場合について説明したが、他の音楽ファイルに関する情報、例えば再生対象の音楽ファイルのアルバムの一覧や、アーティストの一覧等についても、同様に処理すればよい。
【0045】
また、コンテンツは音楽に限らず、文書や画像、ゲーム等が挙げられ、そのようなコンテンツに関する情報としては文書名、画像ファイル名、ゲーム名、文書や画像の作成日時が挙げられる。このようなコンテンツに関する情報を表示するものであれば、例えばデジタルカメラや携帯電話等にも本発明を適用可能である。
【0046】
また、第1実施形態や第2実施形態において、制御部11が各音楽ファイルの再生回数が閾値、例えば40回を超えるかどうかを判断し、閾値を超える場合にはその閾値を超える音楽ファイルをプレイリストに追加することとしてもよい。これによれば、再生回数が多く、よく再生されている音楽ファイルを自動的にプレイリストに新規登録することができ、ユーザの登録操作を省略して利便性を向上させることができる。
【0047】
また、第1実施形態や第2実施形態において、各音楽ファイルの最終再生日時を検出し、当該最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルについては再生回数をリセットする構成としてもよい。具体的には、制御部11がトラック一覧において音楽ファイルが選択されたときに、そのときの現在日時を最終再生日時として検出し、当該最終再生日時をIDに書き込むことにより記憶媒体12に最終再生日時を記憶する。その後、トラック一覧表示を行う際に、各音楽ファイルについて記憶されている最終再生日時と現在日時を比較して、最終再生日時から所定期間、例えば7日が経過している場合にはその音楽ファイルについてIDに記憶している再生回数を「000」とし、リセットする。これにより、所定期間内での再生回数によって再生色の調整をすることができ、ユーザは所定期間内での再生状況を把握することができる。
【0048】
また、第3実施形態において第2実施形態を組み合わせることとしてもよい。例えば、第3実施形態において、最終再生日時から所定期間を経過した音楽ファイルのトラックの情報についてはblackの色味、所定期間を経過していない音楽ファイルのトラックの情報についてはredの色味で表示するが、ここでさらに再生回数によって異なる濃度で表示すればよい。例えば、再生回数0で最終再生日時から所定期間を経過しているトラック番号2の音楽ファイルについては、図7の濃度テーブル132に従ってトラックの情報「トラック2」の文字を、濃度50%のblackの色味で表示する。一方、再生回数22で最終再生日時から所定期間を経過していないトラック番号5の音楽ファイルについては、トラックの情報「トラック3」の文字を、濃度80%のredの色味で表示する。これによれば、所定期間内に再生されたかどうかに加えて、どの程度再生されているのかを容易に把握することができる。
【0049】
また、第1実施形態や第2実施形態では、音楽ファイルのトラックの情報の表示色の色味や濃度を調整する例を説明したが、表示色の調整に加えて表示サイズの調整を行うこととしてもよい。
例えば、第1実施形態において表示色の色味と表示サイズを調整する場合、図13に示すように再生回数とその再生回数の場合に表示に用いるべき色味、サイズを規定した色味サイズテーブル133をROM13に記憶しておく。色味サイズテーブル133では、再生回数が多いほど表示サイズが大きくなるように規定しておく。そして、トラックの一覧表示をする際、制御部11がこの色味サイズテーブル133に従い、再生回数に応じた表示色及び表示サイズの調整を行う(図5のステップS22)。
【0050】
図14は、その表示例を示す図である。
図14に示すように、制御部11は操作画面d4上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を一覧表示する。操作画面d4上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。図13の色味サイズテーブル133によれば、再生回数0の場合blackの色味、表示サイズは0%と定められているので、図14に示すようにトラック番号の情報「トラック1」の文字を「black」の色味で表示する。また、その文字のサイズは規定のサイズが12ポイントであればその75%の9ポイントで表示する。
【0051】
この構成によれば、色味の違いによって再生状況を把握できるとともに、表示サイズは再生回数が多いほど大きくなるので、どのトラックの音楽ファイルが再生回数が多いのか、視覚的に把握しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1実施形態における音楽再生装置の機能的構成を示す図である。
【図2】色味テーブルの一例である。
【図3】第1実施形態において、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置によって実行される処理を示すフローチャートである。
【図4】音楽ファイルに付されるIDを示す図である。
【図5】第1実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図6】トラック一覧の表示例である。
【図7】濃度テーブルの一例である。
【図8】第2実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図9】トラック一覧の表示例である。
【図10】第3実施形態において、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置によって実行される処理を示すフローチャートである。
【図11】トラック一覧の表示例である。
【図12】第3実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図13】色味サイズテーブルの一例である。
【図14】他の実施形態によるトラック一覧の表示例である。
【符号の説明】
【0053】
1 音楽再生装置
11 制御部
12 記憶媒体
13 ROM
14 RAM
15 表示部
16 操作部
17 再生部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置、情報表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハードディスクを小型化して大量の音楽ファイルを保存することができる携帯型の音楽再生装置が普及している。
音楽ファイルは、MP3(MPEG1 Audio Layer3)、WMA(Windows Media(登録商標) Audio)等のファイル形式が採用されており、これらのファイル形式の音楽ファイルにはアーティスト名やアルバム名、トラック名等の音楽ファイルに関する情報がタグ情報として付帯されている。
【0003】
音楽再生装置ではこのタグ情報を利用して操作画面の表示が行われている。例えば、再生する音楽ファイルをユーザが選択するための操作画面においては、タグ情報に基づいてアーティストの一覧、アルバムの一覧、トラックの一覧等を表示することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−335058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の操作画面では、黒色のゴシック体でトラック名の一覧を表示する等、一覧の表示形態が一律に同じであった。そのため、ユーザはどの音楽ファイルをどの程度再生させたか、或いは最近再生した音楽ファイルがどれか等、操作画面から再生状況を把握することができなかった。
【0005】
本発明の課題は、ユーザが再生状況を容易に把握できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、
前記コンテンツを記憶する記憶手段と、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段と、
を備える情報表示装置が提供される。
【0007】
本発明によれば、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示手段に表示する工程と、
前記コンテンツのそれぞれについてカウントされた再生回数に応じて、前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する工程と、
を含む情報表示方法が提供される。
【0008】
本発明によれば、
コンピュータを、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントし、このカウントされた再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段、
として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンテンツに関する情報の表示色によって、ユーザは各コンテンツの再生状況を容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下示す第1〜第3実施形態では、情報表示装置の一例として、コンテンツである音楽ファイルを再生し、その再生に際して音楽ファイルに関する情報を表示する音楽再生装置を挙げて説明する。
【0011】
〈第1実施形態〉
まず、構成を説明する。
図1に、第1実施形態における音楽再生装置1の機能的構成を示す。
音楽再生装置1は音楽ファイルを記憶し、再生する。また、音楽再生装置1は、音楽ファイルに関する情報を表示する情報表示装置でもある。
【0012】
図1に示すように、音楽再生装置1は、制御部11、記憶媒体12、ROM(Read Only Memory)13、RAM(Random Access Memory)14、表示部15、操作部16、再生部17を備えて構成されている。
【0013】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等から構成される制御手段であり、ROM13に記憶されたプログラムとの協働により、演算を行うとともに各部を集中制御して各種処理を実行する。
【0014】
記憶媒体12は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の大容量のメモリから構成される記憶手段であり、音楽ファイルを記憶する。音楽ファイルは音源となる音楽データの他、音楽ファイルに関する情報(アーティスト名、アルバム名、ジャンル名、トラック名等の関連情報)を含むものである。また、音楽ファイルには、各音楽ファイルを識別するためのIDが含まれる。IDについては後述する。
【0015】
ROM13は、プログラムやプログラムによる各種処理の実行に必要なパラメータ等を記憶している記憶手段である。
例えば、ROM13は音楽ファイルのプレイリストを記憶している。プレイリストは音楽ファイルのデータベースであり、登録された音楽ファイルのファイル名等が記憶されている。プレイリストは、例えば再生回数が閾値以上の音楽ファイルを登録するプレイリストや、ユーザがお気に入りの音楽ファイルを登録するプレイリスト等、複数作成することができる。
【0016】
また、ROM13は色味テーブルを記憶している。色味テーブルは音楽ファイルに関する情報の表示色の調整に用いられ、再生回数とその再生回数の場合に用いる表示色の色味の関係が規定されている。
図2に、一例としての色味テーブル131を示す。
色味テーブル131には、図2に示すように再生回数と、その再生回数の場合に用いるべき色味とが記憶されている。例えば、再生回数0の場合にはblackの色味が規定されており、再生回数1〜10の場合にはgrayの色味が規定されている。
なお、この再生回数と色味はユーザが任意に設定可能な構成としてもよい。
【0017】
RAM14は作業用のメモリ領域を有し、制御部11による演算結果の一時記憶等に用いられる。
表示部15はディスプレイを備える表示手段であり、制御部11の表示制御に従って当該ディスプレイ上に各種操作画面や画像等を表示する。
【0018】
操作部16は再生キーや早送りキー、選択キー等の各種操作キーを備え、操作キーに応じた操作信号を制御部11に出力する。
再生部17はスピーカやイヤホン等を備え、制御部11の再生制御に従って音楽ファイルの再生を行い、音出力を行う。
【0019】
次に、音楽再生装置1の動作について説明する。
以下、音楽ファイルの再生回数を記憶し、コンテンツである音楽ファイルに関する情報として、音楽ファイルのトラックの一覧を表示するのに用いる表示色の色味を、その再生回数に応じて調整する例を説明する。
【0020】
図3は、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図3に示すように音楽ファイルのトラック一覧を表示部15に表示する処理を行う(ステップS20)。先に、トラック一覧が表示された後のステップS11、12の処理について説明し、ステップS20のトラック一覧を表示する処理については後述する。
【0021】
表示部15に表示されたトラックの一覧の中から、操作部16を介してユーザにより何れかのトラックが選択されると(ステップS11;Y)、制御部11は選択されたトラックの音楽ファイルについて再生回数をカウントし、当該再生回数の情報を記憶する(ステップS12)。
【0022】
再生回数の記憶方法として、ここでは音楽ファイルに付されるIDを利用する方法を説明する。各音楽ファイルには19バイトのIDが付されている。図4に示すIDはその一例である。IDの先頭の「0x」はIDが16進数であることを示している。また、図4に示すように、下位から1〜4列目の「0002」は音楽ファイルのトラック番号を示し、下位から5〜7列目の「001」は音楽ファイルの再生回数を示している。下位から8〜17列目の「0803241935」は音楽ファイルの再生を指示した最後の日時(以下、最終再生日時という)が2008年3月24日19時35分であることを示している。
【0023】
制御部11は、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのうち、選択された音楽ファイルのIDについて、下位から5〜7列目の再生回数を+1だけインクリメントしてIDを書き換える。これにより、記憶媒体12に再生回数の情報を記憶しておくことができる。
なお、音楽ファイル毎に再生回数を記憶するテーブルを作成し、ROM13に記憶させておき、音楽ファイルが選択される毎に制御部11がこのテーブルにおいて選択された音楽ファイルの再生回数をインクリメントして再生回数をカウントすることとしてもよい。
【0024】
次に、図5を参照して、ステップS20の音楽ファイルのトラック一覧を表示する処理について説明する。
上述のように、各音楽ファイルは再生回数がカウントされ、記憶されている。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図5に示すように、制御部11は再生対象となる各音楽ファイルの再生回数を読み出す(ステップS21)。具体的には、各音楽ファイルのIDの下位から5〜7列目にある再生回数を取得する。また、下位から1〜4列目にあるトラック番号の情報も取得する。
【0025】
次いで、制御部11はROM13に記憶されている色味テーブル131に従って、各音楽ファイルのトラック番号の情報を、それぞれの音楽ファイルから読み出した再生回数に応じた色味で一覧表示する(ステップS22)。
【0026】
図6に一覧表示の一例を示す。
図6に示すように、制御部11は操作画面d1上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を一覧表示する。操作画面d1上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。このトラック番号は図6に示すように各音楽ファイルの再生回数によって異なる色味で表示する。例えば、図2に示す色味テーブル131では再生回数0の場合blackの色味と定められているので、再生回数0、トラック番号1の音楽ファイルについては、図6に示すように「black」の色味でトラック番号の情報「トラック1」を表示させる。同様に、再生回数14、トラック番号4の音楽ファイルについては、図6に示すように「green」の色味でトラック番号の情報「トラック4」を表示させる。
【0027】
以上のように、第1実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントしてIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。その後、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、制御部11が各音楽ファイルについて記憶された再生回数に応じてトラックの情報の表示色の色味を異なる色味とし、調整を行う。色味の違いから、ユーザは各音楽ファイルの再生回数の違いを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0028】
〈第2実施形態〉
第1実施形態では再生回数に応じて、コンテンツに関する情報の表示色の色味を調整する例を説明したが、第2実施形態ではコンテンツに関する情報の表示色の色味は単色とし、その色の濃度を再生回数に応じて調整する例を説明する。
なお、第2実施形態に係る音楽再生装置は、第1実施形態に係る音楽再生装置と基本的な構成は同一であり、動作が異なる。よって、同一の構成部には同一の符号を付し、異なる構成部分及び動作についてのみ説明する。
【0029】
第2実施形態においては、図2に示した色味テーブル131に代えて、濃度テーブルがROM13に記憶されている。濃度テーブルは、音楽ファイルに関する情報の表示色の濃度調整に用いられ、再生回数とその再生回数の場合に用いる濃度の関係が規定されている。
図7に、濃度テーブル132の例を示す。
濃度テーブル132には、図7に示すように再生回数と、その再生回数の場合に用いるべき濃度とが記憶されている。例えば、再生回数が多くなるほど濃度が大きくなるように、再生回数0の場合には50%の濃度、再生回数1〜10の場合には60%の濃度と徐々に濃度が大きく規定され、再生回数40以上は最大濃度である100%が規定されている。
なお、この再生回数と濃度はユーザが任意に設定可能な構成としてもよい。
【0030】
次に、動作について説明する。
第2実施形態においても、音楽ファイルの再生操作を行う際に、音楽ファイルに関する情報としてトラックの一覧を表示する例を説明する。
第2実施形態において音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1により実行される処理の流れは、第1実施形態において図3に示した流れと同じであり、音楽ファイルのトラック一覧表示の処理(図3のステップS20)の内容が異なるのみである。よって、ここでは図8を参照して、第2実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理のみについて説明する。
【0031】
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図8に示すように、制御部11は一覧表示するトラックの再生回数を読み出す(ステップS31)。各音楽ファイルは再生対象としてそのトラックが選択される毎に、再生回数がカウントされ、IDにその再生回数が記憶されているので(図3のステップS11、12)、制御部11は各音楽ファイルのIDの下位から5〜7列目にある再生回数と、下位1〜4列目にあるトラック番号の情報を取得する。
【0032】
次いで、制御部11はROM13に記憶されている濃度テーブル132に従って、各音楽ファイルのトラック番号の情報を単色で一覧表示し、その濃度を、それぞれの音楽ファイルから読み出した再生回数に応じた濃度とする(ステップS32)。
図9に、その一覧表示例を示す。
図9に示すように、制御部11は操作画面d2上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を全て黒色で一覧表示する。操作画面d2上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。また、トラック番号は各音楽ファイルの再生回数によって異なる濃度で表示する。例えば、図7に示す濃度テーブル132では再生回数0の場合50%の濃度と定められているので、再生回数0、トラック番号1の音楽ファイルについては、図9に示すように50%の濃度でトラック番号の情報「トラック1」を表示させる。同様に、再生回数14、トラック番号4の音楽ファイルについては、図9に示すように70%の濃度でトラック番号の情報「トラック4」を表示させる。
【0033】
以上のように、第2実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントしてIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。その後、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、制御部11が各音楽ファイルについて記憶された再生回数に応じてトラックの情報の表示色の濃度を異なる濃度とし、調整を行う。濃度の違いから、ユーザは各音楽ファイルの再生回数の違いを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0034】
また、制御部11は音楽ファイルの再生回数が多いほど濃度を大きくするので、濃度が大きさから再生回数が多いことをユーザは容易に把握することができる。
【0035】
〈第3実施形態〉
第3実施形態では、音楽ファイルを最後に再生した最終再生日時を記憶し、この最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルについては、その音楽ファイルに関する情報を最近再生していないことを示す色味で表示する例を説明する。
【0036】
第3実施形態に係る音楽再生装置は、第1実施形態に係る音楽再生装置1と構成は同一であるので、同一構成部には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる動作についてのみ説明する。
【0037】
図10は、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置1において行われる処理を示すフローチャートである。
ユーザにより再生対象の音楽ファイルについてトラックの一覧表示が指示されると、図10に示すように音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を行う(ステップS50)。先に、トラック一覧が表示された後の処理(図10のステップS41〜S43)について説明し、ステップS50のトラック一覧表示の処理については後述する。
説明の前提として、音楽ファイルの再生回数が0の状態では、トラックは全てblackの色味で表示されていることとする。
【0038】
表示部15に表示されたトラックの一覧の中から、ユーザにより何れかのトラックが選択されると(ステップS41;Y)、制御部11は選択されたトラックの音楽ファイルの再生回数及び最終再生日時を記憶する(ステップS42)。具体的には、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのIDに含まれる再生回数を+1インクリメントするとともに、最終再生日時を現在日時に書き換える。
【0039】
次いで、制御部11は表示部15に表示しているトラックの一覧において、選択された音楽ファイルのトラックの情報を、最近再生したことを示す色味であるredで表示させる(ステップS43)。
図11に、その表示例を示す。
図11に示すように、操作画面d3には各音楽ファイルのトラック番号の情報が一覧表示されている。操作画面d3上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。この一覧において、トラック番号2の音楽ファイルが選択された場合、当該トラック番号2を示す情報「トラック2」をredの色味で表示する。
【0040】
次に、ステップS50の音楽ファイルのトラック一覧表示の処理について、図12を参照して説明する。
上述のように各音楽ファイルは再生対象としてそのトラックが選択される毎に、再生回数がカウントされるとともに最終再生日時が検出され、IDにその再生回数及び最終再生日時が記憶されている。ユーザによりトラックの一覧表示の指示がなされると、図12に示すように制御部11は再生対象の音楽ファイルのIDから最終再生日時の情報を読み出す(ステップS51)。次いで、制御部11は現在日時と最終再生日時とを比較し、最終再生日時から所定期間、例えば7日が経過している音楽ファイルを検出する(ステップS52)。
【0041】
次いで、制御部11は各音楽ファイルのトラックの一覧を表示部15に表示する。そして、各音楽ファイルのうち最終再生日時から所定期間経過している音楽ファイルが検出された場合、その一覧において最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルのトラックの情報を、通常の色味blackで表示する(ステップS53)。つまり、再生対象として音楽ファイルが選択された時点でその音楽ファイルは、最近再生したことを示す色味redで表示され(上述のステップS43)、所定期間の経過によってblackの色味で表示されることになる。よって、所定期間を経過しているか否かによって、各音楽ファイルのトラックの情報はredかblack何れかの色味で色分けされることとなる。
例えば、所定期間が7日である場合、図11に示す一覧表示において、最終再生日時が所定期間を経過したトラック1、3、4、7についてはその文字の色味はblackで表示する。一方、最終再生日時が所定期間を経過していないトラック2、5、6についてはその文字の色味はredで表示する。
【0042】
次いで、制御部11は最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルの再生回数をリセットすると(ステップS54)、本処理を終了する。具体的には、記憶媒体12に記憶されている音楽ファイルのIDに含まれる再生回数を、再生回数0を示す「000」に書き換えてリセットする。
【0043】
以上のように、第3実施形態によれば、再生対象となる音楽ファイルのそれぞれについて再生回数をカウントするとともに最終再生日時を検出してIDに書き込むことにより、記憶媒体12に記憶する。制御部11は、音楽ファイルに関する情報としてトラックの情報を表示する際に、各音楽ファイルについて記憶された最終再生日時から所定期間を経過したか否かによって、トラックの情報の表示色の色味を異なる色味で表示するよう、調整を行う。色味の違いから、ユーザは各音楽ファイルが所定期間内に再生したものかどうかを視覚的に把握することができ、再生状況を容易に把握することができる。
【0044】
なお、上述の第1〜第3実施形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、再生対象のコンテンツに関する情報として、音楽ファイルのトラックの一覧を表示する場合について説明したが、他の音楽ファイルに関する情報、例えば再生対象の音楽ファイルのアルバムの一覧や、アーティストの一覧等についても、同様に処理すればよい。
【0045】
また、コンテンツは音楽に限らず、文書や画像、ゲーム等が挙げられ、そのようなコンテンツに関する情報としては文書名、画像ファイル名、ゲーム名、文書や画像の作成日時が挙げられる。このようなコンテンツに関する情報を表示するものであれば、例えばデジタルカメラや携帯電話等にも本発明を適用可能である。
【0046】
また、第1実施形態や第2実施形態において、制御部11が各音楽ファイルの再生回数が閾値、例えば40回を超えるかどうかを判断し、閾値を超える場合にはその閾値を超える音楽ファイルをプレイリストに追加することとしてもよい。これによれば、再生回数が多く、よく再生されている音楽ファイルを自動的にプレイリストに新規登録することができ、ユーザの登録操作を省略して利便性を向上させることができる。
【0047】
また、第1実施形態や第2実施形態において、各音楽ファイルの最終再生日時を検出し、当該最終再生日時から所定期間経過した音楽ファイルについては再生回数をリセットする構成としてもよい。具体的には、制御部11がトラック一覧において音楽ファイルが選択されたときに、そのときの現在日時を最終再生日時として検出し、当該最終再生日時をIDに書き込むことにより記憶媒体12に最終再生日時を記憶する。その後、トラック一覧表示を行う際に、各音楽ファイルについて記憶されている最終再生日時と現在日時を比較して、最終再生日時から所定期間、例えば7日が経過している場合にはその音楽ファイルについてIDに記憶している再生回数を「000」とし、リセットする。これにより、所定期間内での再生回数によって再生色の調整をすることができ、ユーザは所定期間内での再生状況を把握することができる。
【0048】
また、第3実施形態において第2実施形態を組み合わせることとしてもよい。例えば、第3実施形態において、最終再生日時から所定期間を経過した音楽ファイルのトラックの情報についてはblackの色味、所定期間を経過していない音楽ファイルのトラックの情報についてはredの色味で表示するが、ここでさらに再生回数によって異なる濃度で表示すればよい。例えば、再生回数0で最終再生日時から所定期間を経過しているトラック番号2の音楽ファイルについては、図7の濃度テーブル132に従ってトラックの情報「トラック2」の文字を、濃度50%のblackの色味で表示する。一方、再生回数22で最終再生日時から所定期間を経過していないトラック番号5の音楽ファイルについては、トラックの情報「トラック3」の文字を、濃度80%のredの色味で表示する。これによれば、所定期間内に再生されたかどうかに加えて、どの程度再生されているのかを容易に把握することができる。
【0049】
また、第1実施形態や第2実施形態では、音楽ファイルのトラックの情報の表示色の色味や濃度を調整する例を説明したが、表示色の調整に加えて表示サイズの調整を行うこととしてもよい。
例えば、第1実施形態において表示色の色味と表示サイズを調整する場合、図13に示すように再生回数とその再生回数の場合に表示に用いるべき色味、サイズを規定した色味サイズテーブル133をROM13に記憶しておく。色味サイズテーブル133では、再生回数が多いほど表示サイズが大きくなるように規定しておく。そして、トラックの一覧表示をする際、制御部11がこの色味サイズテーブル133に従い、再生回数に応じた表示色及び表示サイズの調整を行う(図5のステップS22)。
【0050】
図14は、その表示例を示す図である。
図14に示すように、制御部11は操作画面d4上に各音楽ファイルのIDから読み出したトラック番号の情報を一覧表示する。操作画面d4上のチェックマークはチェックマークが付されたトラックが選択状態であることを示している。図13の色味サイズテーブル133によれば、再生回数0の場合blackの色味、表示サイズは0%と定められているので、図14に示すようにトラック番号の情報「トラック1」の文字を「black」の色味で表示する。また、その文字のサイズは規定のサイズが12ポイントであればその75%の9ポイントで表示する。
【0051】
この構成によれば、色味の違いによって再生状況を把握できるとともに、表示サイズは再生回数が多いほど大きくなるので、どのトラックの音楽ファイルが再生回数が多いのか、視覚的に把握しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1実施形態における音楽再生装置の機能的構成を示す図である。
【図2】色味テーブルの一例である。
【図3】第1実施形態において、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置によって実行される処理を示すフローチャートである。
【図4】音楽ファイルに付されるIDを示す図である。
【図5】第1実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図6】トラック一覧の表示例である。
【図7】濃度テーブルの一例である。
【図8】第2実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図9】トラック一覧の表示例である。
【図10】第3実施形態において、音楽ファイルの再生操作を行う際に音楽再生装置によって実行される処理を示すフローチャートである。
【図11】トラック一覧の表示例である。
【図12】第3実施形態に係る音楽ファイルのトラック一覧表示の処理を示すフローチャートである。
【図13】色味サイズテーブルの一例である。
【図14】他の実施形態によるトラック一覧の表示例である。
【符号の説明】
【0053】
1 音楽再生装置
11 制御部
12 記憶媒体
13 ROM
14 RAM
15 表示部
16 操作部
17 再生部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、
前記コンテンツを記憶する記憶手段と、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段と、
を備える情報表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、コンテンツの再生回数によって異なる色味で、各コンテンツに関する情報を前記表示手段に表示させる請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、各コンテンツに関する情報を全て同じ色味で表示し、その色味の濃度をコンテンツの再生回数によって異なる濃度とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記制御手段は、コンテンツの再生回数が多いほど濃度を大きくする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記制御手段は、各コンテンツについて最終再生日時を検出して前記記憶手段に記憶し、この記憶された最終再生日時から所定期間経過したコンテンツについては、当該コンテンツについて前記記憶手段に記憶されている再生回数をリセットする請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、コンテンツのプレイリストを記憶し、
前記制御手段は、前記記憶されたコンテンツの再生回数が閾値を超えた場合、当該再生回数が閾値を超えたコンテンツを前記プレイリストに追加する請求項1〜5の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示手段に表示する工程と、
前記コンテンツのそれぞれについてカウントされた再生回数に応じて、前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する工程と、
を含む情報表示方法。
【請求項8】
コンピュータを、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントし、このカウントされた再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段と、
前記コンテンツを記憶する記憶手段と、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントして前記記憶手段に記憶し、この記憶された再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段と、
を備える情報表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、コンテンツの再生回数によって異なる色味で、各コンテンツに関する情報を前記表示手段に表示させる請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、各コンテンツに関する情報を全て同じ色味で表示し、その色味の濃度をコンテンツの再生回数によって異なる濃度とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記制御手段は、コンテンツの再生回数が多いほど濃度を大きくする請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記制御手段は、各コンテンツについて最終再生日時を検出して前記記憶手段に記憶し、この記憶された最終再生日時から所定期間経過したコンテンツについては、当該コンテンツについて前記記憶手段に記憶されている再生回数をリセットする請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、コンテンツのプレイリストを記憶し、
前記制御手段は、前記記憶されたコンテンツの再生回数が閾値を超えた場合、当該再生回数が閾値を超えたコンテンツを前記プレイリストに追加する請求項1〜5の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項7】
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示手段に表示する工程と、
前記コンテンツのそれぞれについてカウントされた再生回数に応じて、前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する工程と、
を含む情報表示方法。
【請求項8】
コンピュータを、
再生対象となるコンテンツに関する情報を表示する表示手段、
前記コンテンツのそれぞれについて再生回数をカウントし、このカウントされた再生回数に応じて前記コンテンツに関する情報の表示色を調整して前記表示手段に表示する制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−39744(P2010−39744A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201651(P2008−201651)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
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