説明

情報表示装置及びプログラム

【課題】画面内への指接触操作で隠れてしまったリンク指示情報であってもその表示位置を正確に指接触したか否かを確認できるようにする。
【解決手段】CPU1は、表示部8を構成する画面D上のタッチセンサTが指接触された際に、リンク文字列の表示位置が指接触されたか否かを判別し、リンク文字列が接触された場合に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを画面振動などによって報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、指接触センサを備えた画面に各種情報を表示する情報表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、情報表示装置において、各種リンクが張られたホームページなどを表示するブラウザ機能は、その表示されているホームページ上のリンク表示位置を指示することで、リンクジャンプができるようになっているが、その指示の仕方としては、画面上に表示されているマウスポインタ(カーソル)とマウスクリックを使って指示する方法、あるいはタッチパネルを有した画面上にあってはペンや指によって任意の表示位置を直接タッチすることで指示する方法がある。
【0003】
ここで、マウスポインタを使って任意の位置を指示する場合には、リンク位置に来るとポインタ形状が変化するため、間違い無く指示できる状況にあるか否かをそのポインタ形状から容易に確認することができるが、タッチパネルの場合には指示位置自体が指で隠されてしまうため、その指示対象が見づらいばかりでなく、ポインタ形状の変化によるリンク位置の確認などもできず、リンク位置を正確にタッチできているのかどうかは極めて確認しづらいのが現状であった。
そこで、従来では、上述したように、指によってタッチする場合には微細な位置を指示することが困難となるため、タッチ位置の周辺を拡大表示するようにした技術が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平2005−56286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術では、拡大表示によって操作性は良くなるが、一部しか表示されないので全体の視認性が悪くなり、また、拡大表示を行ったとしてもタッチ位置自体が指で隠れてしまうと、リンク位置を正確にタッチしているかどうかを確認することができなくなる。
【0005】
この発明の課題は、画面内への指接触操作で隠れてしまったリンク指示情報であっても、その表示位置を正確に指接触したか否かを確認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、指接触センサを備えた画面に各種情報を表示する情報表示装置であって、前記画面内への指接触によって指示された指示位置を検出する検出手段と、この検出手段によって検出された指示位置と前記画面内に表示されている情報の表示位置とを比較することによって、リンク先へのジャンプを指示するリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別する判別手段と、この判別手段によってリンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する報知手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項12記載の発明)。
【0007】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記報知手段は、リンク指示情報を別の位置に表示する別エリア表示による報知、振動による報知、画面状態による報知、音による報知、ランプ状態による報知のうち、少なくともそのいずれかでリンク先へのジャンプが可能であることを報知する(請求項2記載の発明)。
【0008】
前記判別手段によってリンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、そのリンク指示情報を前記指示位置とは異なる別の位置に表示させる表示制御手段を更に備える(請求項3記載の発明)。
この請求項3記載の発明において、前記表示制御手段は、リンク指示情報を別の位置に表示させる際に、当該リンク指示情報を拡大表示させるようにしてもよい(請求項4記載の発明)。
【0009】
前記リンク指示情報の表示位置への指接触のほか、更なる所定操作が行われた際に当該リンク先へのジャンプを実行するリンク実行手段を更に設ける(請求項5記載の発明)。
この請求項5記載の発明において、前記リンク指示情報の表示位置への接触を離したのち、当該表示位置が再度指接触された際に、前記リンク実行手段は、当該リンク先へのジャンプを実行するようにしてもよい(請求項6記載の発明)。
また、請求項3記載の発明において、前記リンク指示情報の表示位置を指接触している状態において更なる所定操作が行われた際に、前記リンク実行手段は、当該リンク先へのジャンプを実行するようにしてもよい(請求項7記載の発明)。
【0010】
前記判別手段は、リンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、指接触されたリンク指示情報は1つか否かを判別し、この判別手段によって指接触されたリンク指示情報が1つであることが判別された際に、前記報知手段は、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する(請求項8記載の発明)。
【0011】
前記判別手段は、リンク指示情報の表示位置が接触されたと判別された際に、指接触されたリンク指示情報は複数か否かを判別し、この判別手段によって指接触されたリンク指示情報が複数であることが判別された際に、前記指示位置を基準にして前記画面の内容を拡大表示させる表示制御手段を更に備える(請求項9記載の発明)。
この請求項9記載の発明において、前記表示制御手段は、前記拡大表示後において指接触が解除された際に、前記画面の内容を元の表示サイズに復帰させるようにしてもよい(請求項10記載の発明)。
【0012】
前記画面内への指接触によって指示された指示位置は所定の大きさを有し、前記判別手段は、指示位置が示す所定範囲内にリンク指示情報が含まれているか否かによってリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別し、前記指示位置が示す所定範囲内にリンク指示情報が含まれていないと判別された際に、当該所定範囲を拡大した拡大範囲内にリンク指示情報が含まれているか否かによってリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別する(請求項11記載の発明)。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、画面内への指接触操作で隠れてしまったリンク指示情報であっても、その表示位置を正確に指接触したか否かを確認することができ、確実かつ迅速な指示操作が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図1〜図7を参照して本発明の実施例を説明する。
この実施例は、情報表示装置として携帯電話装置に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話装置の基本的な構成要素を示したブロック図である。
この携帯電話装置は、例えば、2つの筐体(操作部筐体、表示部筐体)が開閉可能及び回転可能に取り付けられた2軸回転型の携帯電話装置であり、この携帯電話装置1には、通話機能(電話機能)、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、Webブラウザ機能などの各種の機能が備えられている。なお、Webブラウザ機能は、携帯向けのWebページのほか、PC(パーソナルコンピュータ)向けのWebページをも閲覧可能となっている。
【0015】
CPU1は、記憶部2内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置の全体動作を制御する中核的な中央演算処理装置である。記憶部2は、内部メモリであり、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には後述する図3及び図4に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。記録メディア3は、着脱自在な可搬型メモリで、例えば、SDカード、ICカードなどによって構成されている。メモリ4は、ワーク領域を有する内部メモリで、必要に応じてメモリ4内の各種のデータは、記憶部2にセーブされる。
【0016】
電話通信部5は、無線部を構成するアンテナに接続された送受信部(ベースバンド部)の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声制御部6を介して受話スピーカSPから音声出力させる。また、電話通信部5は、送話マイクMCからの入力音声を音声制御部6から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、送受信部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。操作部7は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU1は、操作部7からのキー入力信号に応じた処理を実行する。
【0017】
表示部8は、図示した部分拡大断面図のように、液晶、有機ELなどを使用した高精細な画面Dを有し、その上面には操作用の指接触センサ(透明タッチセンサ)Tが積層配置されている。このように表示部8は、画面Dと透明タッチセンサTとによって構成されたタッチスクリーン(タッチ表示部)であり、表示部とタッチ操作部として機能するもので、電子メール機能、インターネット接続機能によって電話通信部5を介して受信取得した表示データは、タッチ・表示制御部9を介して表示部8に与えられて表示出力される。タッチ・表示制御部9は、表示動作を制御するほかに、指接触の検出動作を制御するもので、画面D上のタッチセンサTが指接触された際に、指接触有り信号と共にその接触状態を読み取ってCPU1に与える。
【0018】
画面振動部10は、圧電効果を利用して表示部8を構成する画面Dを振動させるもので、この画面Dに組み込まれている透明パネルなどの振動デバイス(図示せず)への電圧印加でそれを振動させる。なお、指で接触した部分だけを振動させたり、画面Dの略全域を振動させたり、その振動の仕方は任意である。報知部11は、サウンドスピーカ11A、LED(発光ダイオード)11Bなどを備えたもので、着信報知時に駆動されるほか、この実施例では、タッチセンサTが指接触された際にその接触位置に応じた報知を行うようにしている。
【0019】
図2は、Webブラウザ機能によってPC向けのWebページを表示部8に表示させた状態を概念的に示した図である。このWebページは、通信事業者のトップページ(ホームページ)を例示したもので、この画面内にはリンク先ページへのジャンプを指示するリンク指示情報(リンク文字列)を含めて各種の情報が表示されているが、PC向けのWebページを携帯画面サイズに縮小表示した結果、その表示サイズは極端に小さくなり、リンク文字列を指で接触しようとしても、その指でリンク文字列が隠れてしまう。このように画面D上のタッチセンサTを指接触する際に、このリンク文字列の表示位置がその指によって隠されてしまっても、そのリンク文字列を正確に接触したことが分かるように、CPU1は、リンク文字列の表示位置が指接触された際に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを画面振動などによって報知するようにしている。
【0020】
次に、この実施例における携帯電話装置の動作概念を図3及び図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。なお、図3及び図4は、携帯電話装置の全体動作のうち、本実施例の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図3及び図4のフローから抜けた際には、全体動作のフロー(図示省略)に戻る。
【0021】
図3及び図4は、表示部8を構成する画面D上のタッチセンサTが指接触された際に、タッチ・表示制御部9からの指接触有り信号に応じて実行開始される動作を示したフローチャートである。
先ず、CPU1は、タッチ・表示制御部9によって読み取られた指の接触状態からその接触中心点を指の指示位置として検出すると共に(ステップS1)、この指示位置を基準(中心)とした所定範囲(例えば、半径3mmの範囲)を指示範囲として特定する(ステップS2)。そして、この指示範囲とリンク文字列の表示位置とを比較することによって指示範囲内にリンク文字列の表示位置が含まれているか、つまり、リンク文字列の表示位置が指接触されたかを調べる(ステップS3)。
【0022】
この指示範囲内にリンク文字列が含まれていなければ(ステップS3でNO)、指示範囲を拡大済みであるかを調べる(ステップS4)。最初は拡大する前であるので、この指示範囲を拡大する処理に移り、接触中心点(指示位置)を基準とした所定範囲(例えば、半径5mmの範囲)を拡大指示範囲として特定したのち(ステップS5)、ステップS3に戻る。このように指示範囲を拡大してもこの拡大指示範囲内にリンク文字列が含まれていなければ(ステップS3でNO)、この時点では拡大済みであるので(ステップS4でNO)、指示位置が移動されたか、つまり、前回の指示位置と今回の指示位置とを比較し、指を接触させながらスライド移動させたかを調べる(ステップS6)。いま、指示位置が移動していなければ、タッチセンサTから指が離れたか(指接触が解除“OFF”されたか)を調べる(ステップS7)。
【0023】
いま、指接触が解除された場合には(ステップS7でYES)、このフローから抜けて上述した全体フローに戻るが、指示位置の移動を検出したときには(ステップS6でYES)、上述したステップS2に戻り、以下、指示範囲内にリンク文字列が含まれているかをチェックする。このような動作によって指示範囲内にリンク文字列が含まれるようになると(ステップS3でYES)、画面振動部10を所定時間(例えば、数秒間)駆動して、当該指示範囲を振動させたり、画面Dの略全域を振動させたりするほか、指示範囲内のリンク文字列を拡大して当該指示範囲とは異なる別の位置(別のエリア)に表示させることで、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する(ステップS8)。
【0024】
図5は、指示範囲内のリンク文字列(例えば、一部あるいは全部が操作指に隠れているリンク文字列)を拡大して、当該指示範囲とは異なる別の位置に表示させた場合の表示例を示した図である。なお、図示の例は、“メール”のリンク文字列の表示位置が接触された場合を例示したもので、操作指の上側左右のいずれかの領域に別画面(リンク文字列の拡大画面)が重ね合わせて表示される。なお、図中、太線で囲んだエリアがリンク文字列の拡大画面を示している。次に、CPU1は、指示範囲内のリンク文字列は1つかを調べる(ステップS9)。ここで、指示範囲内のリンク文字列を1つに特定することができた場合には、ステップS10に移り、画面振動部10を所定時間(例えば、数秒間)駆動して、当該指示範囲を振動させたり、画面Dの略全域を振動させたりするほか、報知部11を構成するLED11Bを点滅駆動させることによってリンク先へのジャンプが可能であることを報知する。
【0025】
そして、接触中の操作指を固定したそのままの状態で他の指で画面D上の任意の位置を接触したり、操作部7上の所定ボタンを操作したりすると、次のステップS11でマルチタップ有り(ダブルタップ有り)が検出されてステップS12に移り、指示範囲内のリンク文字列で示されるリンク先へジャンプさせる。例えば、“メール”のリンク文字列の表示位置が接触された場合には、インターネット接続機能と共に電子メール機能が起動してメール画面を表示させる。また、接触中の操作指を離すと(指接触を解除“OFF”すると)、そのことがステップS13で検出されて上述の全体フローに移る。
【0026】
一方、指示範囲内に複数のリンク文字列が存在している場合には(ステップS9でNO)、図4のフローに移り、指示位置(接触中心点)を基準として画面Dの全体内容を1段階拡大表示させる(ステップS14)。
図6は、指示範囲内に複数のリンク文字列が存在している場合に、画面の全体内容を拡大した場合の表示例を示した図である。なお、図示の例は、指示範囲内に複数のリンク文字列(スポーツ、ゲーム)が含まれていることによってその指示位置を基準として画面全体を拡大表示させた場合の表示例である。
【0027】
このように画面全体を1段階拡大表示させたのち、上述と同様に、指示位置を基準(中心)とした所定範囲(例えば、半径3mmの範囲)を指示範囲として特定する(ステップS15)。そして、この指示範囲とリンク文字列の表示位置とを比較することによって指示範囲内にリンク文字列の表示位置が含まれているか、つまり、リンク文字列の表示位置が指接触されたかを調べる(ステップS16)。
【0028】
指示範囲内にリンク文字列が含まれていなければ(ステップS16でNO)、ステップS17に移り、指示位置が移動したか、つまり、指を接触させながらスライド移動させたかを調べ、指示位置が移動していなければ、タッチセンサTから指が離れたか(指接触が解除“OFF”されたか)を調べる(ステップS18)。いま、指接触が解除された場合には(ステップS18でYES)、画面全体の拡大表示を元の表示サイズに戻したのち(ステップS25)、上述した全体フローに戻るが、指示位置が移動された場合には(ステップS17でYES)、上述したステップS15に戻り、以下、上述の動作を繰り返し、指示範囲内にリンク文字列が含まれているかをチェックする。
【0029】
このような動作によって指示範囲内にリンク文字列が含まれるようになれば(ステップS16でYES)、画面振動部10を所定時間(例えば、数秒間)駆動して、当該指示範囲を振動させたり、画面Dの略全域を振動させたりするほか、指示範囲内のリンク文字列を拡大して当該指示範囲とは異なる別の位置(別のエリア)に表示させることで、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する(ステップS19)。図7は、指示範囲内のリンク文字列を拡大して当該指示範囲とは異なる別の位置に表示させた場合の表示例を示した図である。
【0030】
次に、指示範囲内のリンク文字列は1つかを調べ(ステップS20)、指示範囲内に複数のリンク文字列が存在していれば、指示位置を基準として画面全体を更に1段階拡大表示させたのち(ステップS14)、以下、上述の動作を繰り返す。これによって指示範囲内のリンク文字列を1つに特定可能な場合には(ステップS20でYES)、次のステップS21に移り、画面振動部10を所定時間(例えば、数秒間)駆動して、当該指示範囲を振動させたり、画面Dの略全域を振動させたりするほか、報知部11を構成するLED11Bを点滅駆動させることによってリンク先へのジャンプが可能であることを報知する。
【0031】
ここで、接触中の操作指を固定したそのままの状態で他の指で画面D上の任意の位置を接触したり、操作部7上の所定ボタンを操作したりすると、次のステップS22でマルチタップ有り(ダブルタップ有り)が検出されてステップS23に移り、指示範囲内のリンク文字列で示されるリンク先へジャンプさせる。また、接触中の操作指を離すと(指接触を解除“OFF”すると)、そのことがステップS24で検出されてステップS25に移り、画面全体の拡大表示を元の表示サイズに戻したのち、上述した全体フローに戻る。
【0032】
以上のように、この実施例においてCPU1は、表示部8を構成する画面D上のタッチセンサTが指接触された際に、リンク文字列の表示位置が指接触されたか否かを判別し、リンク文字列が接触された場合に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを画面振動などによって報知するようにしたので、画面内への指接触操作で隠れてしまったリンク文字列であっても、その表示位置を正確に指接触したか否かを確認することができ、確実かつ迅速な指示操作が可能となる
【0033】
画面振動による報知、リンク文字列を拡大して別の位置に表示する別エリア表示による報知、LED点滅による報知を行うようにしたので、リンク文字列に接触されたことを確実に知らせることができる。
【0034】
指示範囲内にリンク文字列が含まれるようになれば、この指示範囲内のリンク文字列を当該指示範囲とは異なる別の位置(別のエリア)に表示させるようにしたので、リンク文字列が指接触操作で隠れていても、それを容易に確認することができる。この場合、リンク文字列を拡大して別の位置に表示するようにしたので、リンク文字列の表示が小さくても、それを容易に確認することができる。
【0035】
リンク文字列の表示位置への指接触のほか、更なる所定操作が行われた際に当該リンク先へのジャンプを実行するようにしたので、リンク文字列の選択操作とその実行操作とを分けることができる。この場合、接触中の操作指を固定したそのままの状態で他の指で画面D上の任意の位置を接触したり、操作部7上の所定ボタンを操作したりすると、指示範囲内のリンク文字列で示されるリンク先へジャンプさせることができる。
【0036】
指接触されたリンク指示情報は1つか否かを判別し、1つであれば、画面振動と共に、LED点滅によって当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知するようにしたので、リンク指示情報を1つ特定された時点での報知が可能となる。
【0037】
指接触されたリンク指示情報は複数か否かを判別し、複数であれば、接触中心点である指示位置を基準にして画面の内容を拡大表示させるようにしたので、拡大表示によって指接触されたリンク指示情報が1つになる可能性が高くなり、リンク指示情報を1つに特定し易くなる。この場合、拡大表示後において指接触が解除された際に、画面の内容を元の表示サイズに復帰させることができる。
【0038】
指示位置を基準(中心)とした所定範囲(例えば、半径3mmの範囲)を指示範囲とし、この指示範囲内にリンク文字列が含まれていなければ、指示位置を基準とした所定範囲(例えば、半径5mmの範囲)を拡大指示範囲として特定し、この拡大指示範囲内にリンク文字列が含まれているか否かを判別するようにしたから、リンク指示情報を特定し易くなる。
【0039】
なお、上述した実施例においては、画面振動による報知、リンク文字列を拡大して別の位置に表示する別エリア表示による報知、LED点滅による報知を例示したが、携帯電話装置の筐体を振動させるようにしてもよく、また、画面状態(例えば、表示色、輝度などの変化)による報知、音による報知であってもよい。また、これらを2以上組み合わせて報知するようにしてもよい。
【0040】
上述した実施例においては、接触中の操作指を固定したそのままの状態で他の指で画面D上の任意の位置を接触したり、操作部7上の所定ボタンを操作したりすると、つまり、マルチタップ(ダブルタップ)操作を行うと、指示範囲内のリンク文字列で示されるリンク先へのジャンプを実行するようにしたが、リンク文字列を接触している操作指を離したのち、そのリンク文字列を再度指接触された際に、当該リンク先へのジャンプを実行するようにしてもよい。これによって操作性を向上させることができる。
【0041】
また、上述した実施例においては、Webブラウザ機能によってPC向けのWebページを閲覧する場合を例示したが、携帯用のWebページを閲覧する場合であってもよく、また、ファイル内容をページ単位で閲覧する場合であってもよい。すなわち、リンク文字列は、Webページをリンク指定する場合に限らず、ファイルなどのデータページをリンク指定するようにしてもよい。
その他、携帯電話装置に限らず、PDAなどの携帯端末装置あるいはPCなどの情報表示装置であっても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】情報表示装置として適用した携帯電話装置の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】Webブラウザ機能によってPC向けのWebページを表示部8に表示させた状態を概念的に示した図。
【図3】表示部8を構成する画面D上のタッチセンサTが指接触された際に、タッチ・表示制御部9からの指接触有り信号に応じて実行開始される動作を示したフローチャート。
【図4】図3に続く、フローチャート。
【図5】指示範囲内のリンク文字列(例えば、一部あるいは全部が操作指によって隠れているリンク文字列)を拡大して当該指示範囲とは異なる別の位置に表示させた場合の表示例を示した図。
【図6】指示範囲内に複数のリンク文字列が存在している場合に、画面の全体内容を拡大した場合の表示例を示した図。
【図7】指示範囲内のリンク文字列を拡大して当該指示範囲とは異なる別の位置に表示させた場合の表示例を示した図。
【符号の説明】
【0043】
1 CPU
2 記憶部
5 電話通信部
7 操作部
8 表示部
9 タッチ・表示制御部
10 画面振動部
11 報知部
11A サウンドスピー
11B LED
D 画面
T 透明タッチセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指接触センサを備えた画面に各種情報を表示する情報表示装置であって、
前記画面内への指接触によって指示された指示位置を検出する検出手段と、
この検出手段によって検出された指示位置と前記画面内に表示されている情報の表示位置とを比較することによって、リンク先へのジャンプを指示するリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別する判別手段と、
この判別手段によってリンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する報知手段と、
を具備したことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記報知手段は、リンク指示情報を別の位置に表示する別エリア表示による報知、振動による報知、画面状態による報知、音による報知、ランプ状態による報知のうち、少なくともそのいずれかでリンク先へのジャンプが可能であることを報知する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記判別手段によってリンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、そのリンク指示情報を前記指示位置とは異なる別の位置に表示させる表示制御手段を更に備えた、
ことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、リンク指示情報を別の位置に表示させる際に、当該リンク指示情報を拡大表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項3記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記リンク指示情報の表示位置への指接触のほか、更なる所定操作が行われた際に当該リンク先へのジャンプを実行するリンク実行手段を更に設けた、
ことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記リンク指示情報の表示位置への接触を離したのち、当該表示位置が再度指接触された際に、前記リンク実行手段は、当該リンク先へのジャンプを実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項5記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記リンク指示情報の表示位置を指接触している状態において更なる所定操作が行われた際に、前記リンク実行手段は、当該リンク先へのジャンプを実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項5記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記判別手段は、リンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、指接触されたリンク指示情報は1つか否かを判別し、
この判別手段によって指接触されたリンク指示情報が1つであることが判別された際に、前記報知手段は、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記判別手段は、リンク指示情報の表示位置が接触されたと判別された際に、指接触されたリンク指示情報は複数か否かを判別し、
この判別手段によって指接触されたリンク指示情報が複数であることが判別された際に、前記指示位置を基準にして前記画面の内容を拡大表示させる表示制御手段を更に備えた、
ことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記拡大表示後において指接触が解除された際に、前記画面の内容を元の表示サイズに復帰させる、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の情報表示装置。
【請求項11】
前記画面内への指接触によって指示された指示位置は所定の大きさを有し、
前記判別手段は、指示位置が示す所定範囲内にリンク指示情報が含まれているか否かによってリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別し、前記指示位置が示す所定範囲内にリンク指示情報が含まれていないと判別された際に、当該所定範囲を拡大した拡大範囲内にリンク指示情報が含まれているか否かによってリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項12】
コンピュータに対して、
指接触センサを備えた画面内への指接触によって指示された指示位置を検出する能と、
前記検出された指示位置と前記画面内に表示されている情報の表示位置とを比較することによって、リンク先へのジャンプを指示するリンク指示情報の表示位置が指接触されたか否かを判別する能と、
前記リンク指示情報の表示位置が指接触されたと判別された際に、当該リンク先へのジャンプが可能であることを報知する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−70032(P2009−70032A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−236236(P2007−236236)
【出願日】平成19年9月12日(2007.9.12)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】