説明

情報表示装置及びプログラム

【課題】複数の画像によって表される解析対象点の軌跡を容易に取得する。
【解決手段】関数電卓1は、画像データ133を複数有する画像ファイル132を少なくとも1つ記憶する記憶部13と、何れかの画像ファイル132をユーザ操作に基づいて指定画像ファイル132Sとして指定するキー入力部14と、指定画像ファイル132Sにおける何れかの画像データ133の画像を表示画面に表示させるCPU11と、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるタッチパネル30とを備える。CPU11は、プロット操作を受け付ける毎に、表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させて維持しつつ、表示制御される画像データ133を指定画像ファイル132S内で順に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、関数式のグラフ等を表示する情報表示装置においては、実生活中での事象とグラフ内容とを関連付けることで学習効果を高める狙いから、グラフの背景に画像が表示できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。このような情報表示装置においては、例えば、噴水を横から撮影した画像と、放物線のグラフとを重ねて表示することにより、噴射された水流の形状が放物線であることを容易に理解することができる。
【0003】
ところで、このような情報表示装置を学習に用いる場合には、ボール等の物体を連続撮影した複数の画像を1枚ずつ順に表示させ、これらの画像における物体位置(解析対象点)の動きを軌跡として取得し、解析に用いる、という利用方法が考えられる。このような利用方法によれば物体位置(解析対象点)の軌跡がどのような数学的な意味を持っているのかを解析することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−131655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の情報表示装置では、連続撮影された複数の画像から物体位置の軌跡を取得しようとすると、撮影画像を一枚ずつ開いて物体位置の座標をそれぞれ取得し、表などに入力する必要があり、操作に手間が掛かってしまう。
【0006】
本発明の課題は、複数の画像によって表される解析対象点の軌跡を容易に取得することのできる情報表示装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、情報表示装置において、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報表示装置において、
第1,第2の座標軸から定まる座標系を前記表示画面内に設定する座標系設定手段と、
前記座標系内での複数の前記プロット点の座標値をそれぞれ取得し、これら複数のプロット点の集合に対する近似グラフを算出して前記座標系内に表示させるグラフ表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の情報表示装置において、
前記画像ファイルは、
前記表示画面における画像の表示領域に合わせて設定すべき前記座標系の範囲を表す座標範囲データを有しており、
前記座標系設定手段は、
前記座標範囲データで表される範囲の前記座標系を前記表示画面における画像の表示領域に設定することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項2または3に記載の情報表示装置において、
前記画像ファイル記憶手段は、
前記座標系内での各プロット点の座標値をデータテーブルとして前記指定画像ファイル内で記憶する座標値記憶手段を有し、
前記グラフ表示制御手段は、
前記座標値記憶手段から前記複数のプロット点の座標値をそれぞれ取得することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の情報表示装置において、
前記座標系設定手段は、
前記第1,第2の座標軸のうち少なくとも一方の座標軸と、これら第1,第2の座標軸とは異なる第3の座標軸とから定まる座標系を前記表示画面内に設定可能であり、
前記座標値記憶手段は、
各プロット点について前記第3の座標軸の座標値を、当該プロット点についての前記第1,第2の座標軸の座標値に対応付けてそれぞれ記憶し、
前記グラフ表示制御手段は、
前記少なくとも一方の座標軸と、前記第3の座標軸とから定まる座標系内での前記複数のプロット点の座標値を前記座標値記憶手段からそれぞれ取得し、
この座標系内での前記複数のプロット点の集合に対する近似グラフを算出して、当該座標系内に表示させる座標系変更グラフ表示制御手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記画像ファイル記憶手段は、
画像データを1つのみ有する画像ファイルを記憶し、
前記プロット表示制御手段は、
画像データを1つのみ有する画像ファイルが前記画像ファイル指定手段により前記指定画像ファイルとして指定される場合には、
当該画像ファイルにおける前記画像データを前記表示画面に表示させ続け、前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持することを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、プログラムにおいて、
表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶される何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の画像によって表される解析対象点の軌跡を、従来よりも容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】関数電卓の概略構成を示す平面図である。
【図2】関数電卓の機能構成を示すブロック図である。
【図3】画像ファイルのデータ構造を示す図である。
【図4】画像データの画像を示す図である。
【図5】情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】複数画像プロットモード処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】単数画像プロットモード処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0017】
[1.1 外観構成]
図1は、本発明に係る電子機器を適用した関数電卓1の概略構成を示す平面図である。
この図に示すように、関数電卓1は、各種キー群を有する入力キー群2と、ディスプレイ3と、を備えている。
【0018】
入力キー群2は、ユーザから数値や演算記号等の数式構成要素の入力操作を受けたり、各種処理の指示操作を受けたりするためのキー群であり、それぞれ固有の機能を割り当てられた複数のキーを備えている。本実施の形態においては、入力キー群2は、テンキー20や演算記号キー21、カーソルキー22、EXEキー23、削除キー24等を備えている。
【0019】
このうち、テンキー20は数値の入力操作を受けるキーであり、演算記号キー21は四則演算の記号や括弧、分数の括線、根号(√)、対数記号、定数(円周率「π」や光速度「c」等)、三角関数記号など、各種演算記号の入力操作を受けるキーである。
【0020】
カーソルキー22は、ディスプレイ3内で編集対象位置や選択対象位置を示すカーソルを所定の方向に移動させる場合等に押下されるキーであり、本実施の形態においては、上下左右の4方向について入力可能に構成されている。
【0021】
EXEキー23は、処理の実行指示や決定指示の入力操作を受けるキーであり、例えば数式の入力後に演算処理の実行を指示するキーとして機能するようになっている。削除キー24は、ディスプレイ3に表示されている数値や演算記号などの削除操作を受けるキーである。
【0022】
ディスプレイ3は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等により構成されており、入力キー群2などの操作に応じた文字や符号、数式、演算結果などの他、関数電卓1を使用するために必要な各種データを表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ3では、複数のレイヤーを重ねて表示することができるようになっている。また、本実施の形態におけるディスプレイ3には、タッチパネル30が表示画面全面に亘って一体的に設けられている。
【0023】
[1.2 機能構成]
続いて、関数電卓1の機能構成を説明する。
図2は、関数電卓1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
【0024】
この図に示すように、関数電卓1は、キー入力部14と、表示部15と、インターフェース16と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶部13と、CPU(Central Processing Unit)11と、を備えて構成されている。
【0025】
キー入力部14は、上述の入力キー群2を備えており、押下されたキーに対応する操作信号をCPU11に出力するようになっている。
【0026】
表示部15は、上述のディスプレイ3を備えており、CPU11からの表示信号に従って各種情報をディスプレイ3に表示するようになっている。また、この表示部15は、ディスプレイ3と一体的に設けられたタッチパネル30を備えており、表示画面に対する入力ペンの接触位置情報をCPU11に出力するようになっている。
【0027】
インターフェース16は、図示しない外部機器に接続するための接続端子であり、本実施の形態においては、USBケーブルなどを介して外部機器から後述の画像ファイル132などを読み込んで、記憶部13に記憶させることができるようになっている。なお、このインターフェース16は、カード媒体などの記録媒体からデータを読み込むこととしても良い。
【0028】
RAM12は、情報を一時的に格納する揮発性のメモリであり、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する複数のワークエリアを有する。
【0029】
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)等により構成される不揮発性のメモリであり、各種プログラム及び各種データを記憶している。具体的には、記憶部13は、本発明に係るプログラムとしての情報表示プログラム130と、画像ファイル群131とを記憶している。
【0030】
情報表示プログラム130は、後述の情報表示処理(図5参照)をCPU11に実行させるためのプログラムである。
【0031】
画像ファイル群131には、複数の画像ファイル132が含まれており、より詳細には、図3に示すように、複数の画像データ133を有する画像ファイル132(以下、複数枚画像ファイル132Aとする)と、1つのみの画像データ133を有する画像ファイル132(以下、1枚画像ファイル132Bとする)とがそれぞれ少なくとも1つ含まれている。各画像ファイル132は、画像データ133と、表示態様設定データ134と、座標値データテーブル135と、近似グラフデータ136と、を互いに対応付けた状態で有している。なお、図3では、図示の簡略化のため、画像データ133の画像について、図示を省略している。
【0032】
このうち画像データ133は、座標系に重ねて表示可能な画像についてのデータであり、グラフで近似し得る所定形状(例えば放物線や直線など)を表すようになっている。より詳細には、1枚画像ファイル132Bにおける画像データ133の画像は、例えば図4(a)に示すように、ボール等の移動物体を連続撮影して合成した画像となっており、物体位置(解析対象点)の集合によって所定形状を表すようになっている。一方、複数枚画像ファイル132Aにおける画像データ133の画像は、例えば図4(b)〜(g)に示すように、ボール等の移動物体を連続撮影したそれぞれの画像となっており、各画像における物体位置(解析対象点)の集合によって所定形状を表すようになっている。但し、画像データ133の画像としては、作図された画像など、実際の事象とは異なる画像を用いても良い。また、グラフで近似し得る所定形状は放物線や直線に限られず、他の形状であっても良い。
【0033】
また、表示態様設定データ134は、ディスプレイ3の表示態様を表すデータであり、画像を表示可能な各モードについて、より具体的には、ピクチャーグラフモード、グラフモード及び図形モードのそれぞれについて、ディスプレイ3の表示態様を表すようになっている。ここで、ピクチャーグラフモードとは、画像にプロット点を重ねて表示するモードであり、グラフモードとは、1つの画像にグラフを重ねて表示するモードであり、図形モードとは、画像にユーザによる描画図形を重ねて表示するモードである。
【0034】
そして、ピクチャーグラフモード及びグラフモードにおける画像の表示態様についての情報として、表示態様設定データ134には、表示画面内の画像表示領域に合わせて設定されるべきXY座標系の範囲(XY軸の上限値,下限値)や目盛間隔についての情報が含まれている。更に、ピクチャーグラフモード及びグラフモードにおける表示態様についての情報として、表示態様設定データ134には、座標軸を表示するか否か(「軸」の項目を参照)、目盛を表示するか否か(「目盛」の項目を参照)、座標軸ラベル(XY軸の座標軸名及び原点位置の「0」)を表示するか否か(「ラベル」の項目を参照)などについての設定情報の他、後述の情報表示処理(図5参照)において表示されるプロット点P(図8参照)の色や形状についての設定情報が含まれている。
【0035】
また、座標値データテーブル135は、後述の情報表示処理(図5参照)においてプロット点PのXY座標値を格納するようになっており、好ましくは、XY軸と、これらとは異なる他の座標軸(例えばZ軸やT軸)とによって定まる座標系内での座標値を格納するようになっている。
【0036】
また、複数枚画像ファイル132Aにおける座標値データテーブル135は各画像データ133に1つの座標値を対応付けて記憶するようになっており、座標値データテーブル135におけるデータ欄の数、つまり格納可能な座標値の個数は画像ファイル132における画像データ133の個数と等しくなっている。一方、1枚画像ファイル132Bにおける座標値データテーブル135は1つの画像データ133に複数の座標値を対応付けて記憶するようになっており、座標値データテーブル135におけるデータ欄の数はユーザにより又はファイル作成時に予め設定された数(例えば合成画像の合成数)となっている。なお、XY軸とは異なる他の座標軸(例えばZ軸やT軸)についての座標値は、関数電卓1においてユーザにより設定されることとしても良いし、外部機器において画像ファイル132の作成時に予め設定されることとしても良い。図3における座標値データテーブル135においては、XY軸とは異なる他の座標軸として、時間を表すT軸が例示され、その座標値が設定されている。このT軸についての各座標値は、複数枚画像ファイル132Aにおいては、各画像データ133の撮影時における或る基準時からの経時を示すものである。また、1枚画像ファイル132Bにおいては、画像データ133における何れかの解析対象点の撮影時点を基準時とした場合に、この基準時からの経時を示すものである。すなわち、ファイル名「バスケ」や「カンランシャ」の複数枚画像ファイル132Aでは、各画像データ133は例えば連続撮影された写真であり、座標値データテーブル135におけるT軸の値は、各画像が撮影された際の時間経過が記録されたものである。また、ファイル名が「バスケ」や「カンランシャ」の1枚画像ファイル132Bでは、1つの画像データ133は例えば連続撮影された写真のうち動点の軌跡を残して合成した画像であり、座標値データテーブル135におけるT軸の値は、各動点が撮影された際の時間経過が記録されたものである。
【0037】
また、近似グラフデータ136は、プロット点Pの集合(軌跡)に対する近似グラフについてのデータであり、近似グラフの種別と、グラフ式とを表すようになっている。なお、近似グラフの種類としては、例えば直線や2次曲線、3次曲線、対数グラフ、指数グラフなどを挙げることができる。また、本実施の形態において、この近似グラフデータ136は、後述の情報表示処理(図5参照)において設定されるようになっている。
【0038】
CPU11は、関数電卓1の各部を中央制御する。具体的には、CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM12に展開し、RAM12に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0039】
[1.3 関数電卓の動作]
続いて、関数電卓1の動作について説明する。
【0040】
図5は、情報表示処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この情報表示処理は、ユーザによりタッチパネル30やキー入力部14を介して情報表示処理の実行指示が入力されると、記憶部13から情報表示プログラム130が読み出されてRAM12に適宜展開される結果、当該情報表示プログラム130とCPU11との協働によって実行される。
【0041】
この図に示すように、情報表示処理においては、まずCPU11は、ピクチャーグラフモードの起動操作が行われるか否かを判定し(ステップS1)、行われないと判定した場合(ステップS1;No)には、他の処理へ移行する。
【0042】
また、ステップS1においてピクチャーグラフモードの起動操作が行われたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU11は、画像ファイル群131における何れかの画像ファイル132をユーザに指定させた後(ステップS2)、指定された画像ファイル132(以下、指定画像ファイル132Sとする)の種類を判定する(ステップS3)。なお、本実施の形態におけるステップS2では、ユーザは入力キー群2を介して画像ファイル132の指定を行うこととして説明するが、タッチパネル30を介して行うこととしても良い。また、ステップS3においてCPU11は、指定画像ファイル132Sが複数枚画像ファイル132Aであるか、1枚画像ファイル132Bであるかを判定するようになっている。
【0043】
このステップS3において指定画像ファイル132Sが複数枚画像ファイル132Aであると判定した場合(ステップS3;複数)には、CPU11は、複数画像プロットモード処理を行う(ステップS4)。
【0044】
具体的には、図6に示すように、この複数画像プロットモード処理においてCPU11は、まず指定画像ファイル132Sにおける表示態様設定データ134に基づいてディスプレイ3の表示画面の前面レイヤーにXY軸と、これらの座標軸から定まるXY座標系とを設定する(ステップT1)。より詳細には、このときCPU11は、表示態様設定データ134からXY座標系の設定範囲を読み出し、この設定範囲のXY座標系を前面レイヤーにおける画像の表示領域に設定する。なお、座標軸を表示する旨の設定情報が表示態様設定データ134に含まれている場合には、このときCPU11は、前面レイヤーにXY軸を表示させる。
【0045】
次に、CPU11は、変数「n」の値を「1」に設定した後(ステップT2)、指定画像ファイル132Sにおける「n」番目の画像データ133の画像をXY座標系の背面レイヤーとしてディスプレイ3に表示させる(ステップT3)。なお、後述のステップT5によって前面レイヤーにプロット点Pが表示されている場合には、このステップT3においてCPU11は、各プロット点Pを表示させて維持しつつ、画像を背面レイヤーとして表示させる。
【0046】
次に、CPU11は、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザに行わせ(ステップT4)、このプロット操作に応じて、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させる(ステップT5)。なお、本実施の形態におけるステップT4では、ユーザはタッチパネル30を介してプロット操作を行うようになっているが、カーソルキー22やEXEキー23を介して行うこととしても良い。また、ステップT5においてCPU11は、指定画像ファイル132Sにおける表示態様設定データ134に基づいて、プロット点Pの色や形状を設定するようになっている。更に、このステップT5の時点で既にプロット点Pが表示されている場合には、CPU11は、このプロット点Pを表示させたまま、新たなプロット点Pを表示させるようになっている。
【0047】
次に、CPU11は、XY座標系内でのプロット点Pの座標値を「n」番目の座標値として座標値データテーブル135に記憶させた後(ステップT6)、ユーザから複数画像プロットモード処理の終了操作が行われるか否かを判定する(ステップT7)。
【0048】
このステップT7において終了操作が行われないと判定した場合(ステップT7;No)には、CPU11は、指定画像ファイル132Sに「n+1」番目の画像データ133が存在するか否かを判定する(ステップT8)。
【0049】
このステップT8において「n+1」番目の画像データ133が存在すると判定した場合(ステップT8;Yes)には、CPU11は、変数「n」の値を「1」増やして設定し直した後(ステップT9)、上述のステップT3に移行する。
【0050】
以降、上記ステップT3〜T9の処理が繰り返し行われることにより、表示制御される画像データ133が指定画像ファイル132S内で順に切り替えられて各画像に対してプロット操作が行われる結果、各プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて、これらプロット点Pの集合として解析対象点の軌跡が表示される。
【0051】
そして、上述のステップT7において終了操作が行われたと判定した場合(ステップT7;Yes)、または上述のステップT8において「n+1」番目の画像データ133が存在しないと判定した場合(ステップT8;No)には、CPU11は、複数画像プロットモード処理を終了する。
【0052】
以上の複数画像プロットモード処理が終了したら、次にCPU11は、図5に示すように、プロット点Pの集合(解析対象点の軌跡)に対する近似グラフを表示させ(ステップS5)、情報表示処理を終了する。なお、このステップS5においてCPU11は、近似グラフの種別(例えば直線や2次曲線など)をユーザに指定させた後、XY座標系内での各プロット点Pの座標値を座標値データテーブル135から取得し、プロット点Pの集合(軌跡)に対する近似グラフのグラフ式を算出して、そのグラフ式と近似グラフとを前面レイヤーのXY座標系内に表示させる。但し、ユーザがグラフ式を入力することとしても良いし、表示されたグラフ式を編集することとしても良い。
【0053】
また、上述のステップS3において指定画像ファイル132Sが1枚画像ファイル132Bであると判定した場合(ステップS3;単数)には、CPU11は、単数画像プロットモード処理を行う(ステップS6)。
【0054】
具体的には、図7に示すように、この複数画像プロットモード処理においてCPU11は、まず指定画像ファイル132Sにおける表示態様設定データ134に基づいてディスプレイ3の表示画面の前面レイヤーにXY軸と、これらの座標軸から定まるXY座標系とを設定する(ステップV1)。より詳細には、このときCPU11は、表示態様設定データ134からXY座標系の設定範囲を読み出し、この設定範囲のXY座標系を前面レイヤーにおける画像の表示領域に設定する。なお、座標軸を表示する旨の設定情報が表示態様設定データ134に含まれている場合には、このときCPU11は、前面レイヤーにXY軸を表示させる。
【0055】
次に、CPU11は、指定画像ファイル132Sにおける画像データ133の画像をXY座標系の背面レイヤーとしてディスプレイ3に表示させるとともに(ステップV2)、変数「n」の値を「1」に設定する(ステップV3)。
【0056】
次に、CPU11は、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザに行わせ(ステップV4)、このプロット操作に応じて、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させる(ステップV5)。なお、本実施の形態におけるステップV4では、ユーザはタッチパネル30を介してプロット操作を行うようになっているが、カーソルキー22やEXEキー23を介して行うこととしても良い。また、ステップV5においてCPU11は、指定画像ファイル132Sにおける表示態様設定データ134に基づいて、プロット点Pの色や形状を設定するようになっている。更に、このステップV5の時点で既にプロット点Pが表示されている場合には、CPU11は、このプロット点Pを表示させたまま、新たなプロット点Pを表示させるようになっている。
【0057】
次に、CPU11は、XY座標系内でのプロット点Pの座標値を「n」番目の座標値として座標値データテーブル135に記憶させた後(ステップV6)、ユーザから単数画像プロットモード処理の終了操作が行われるか否かを判定する(ステップV7)。
【0058】
このステップV7において終了操作が行われないと判定した場合(ステップV7;No)には、CPU11は、指定画像ファイル132Sの座標値データテーブル135に「n+1」番目のデータ欄が存在するか否かを判定する(ステップV8)。
【0059】
このステップV8において「n+1」番目のデータ欄が存在すると判定した場合(ステップV8;Yes)には、CPU11は、変数「n」の値を「1」増やして設定し直した後(ステップV9)、上述のステップV4に移行する。
【0060】
以降、上記ステップV4〜T9の処理が繰り返し行われることにより、指定画像ファイル132Sにおける画像データ133の画像が表示され続けた状態で、当該画像に対して順次プロット操作が行われる結果、各プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて、これらプロット点Pの集合として解析対象点の軌跡が表示される。
【0061】
そして、上述のステップV7において終了操作が行われたと判定した場合(ステップV7;Yes)、または上述のステップV8において指定画像ファイル132Sの座標値データテーブル135に「n+1」番目のデータ欄が存在しないと判定した場合(ステップV8;No)には、CPU11は、単数画像プロットモード処理を終了する。
【0062】
[1.4 動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した関数電卓1の動作を具体的に説明する。
【0063】
(動作例1)
まず、ユーザがピクチャーグラフモードの起動操作を行い(ステップS1;Yes)、上述の図3と、図8(a)とに示すように、画像ファイル群131における「ファイル名:バスケ」の複数枚画像ファイル132Aを指定すると(ステップS3;複数)、指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)における表示態様設定データ134に基づいてディスプレイ3の表示画面の前面レイヤーにXY軸と、これらの座標軸から定まるXY座標系とが設定される(ステップT1)。より詳細には、表示態様設定データ134からXY座標系の設定範囲「X軸:0〜8、Y軸:0〜5.5」が読み出され、この設定範囲のXY座標系が前面レイヤーにおける画像の表示領域に設定される。なお、この表示態様設定データ134では、座標軸を表示しない旨が設定されているため、前面レイヤーにXY軸は表示されない。
【0064】
次に、変数「n」の値が「1」に設定された後(ステップT2)、図8(a)に示すように、指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)における「1」番目の画像データ133の画像がXY座標系の背面レイヤーとしてディスプレイ3に表示される(ステップT3)。なお、本動作例においては、このときディスプレイ3には、複数画像プロットモード処理の終了及び近似グラフの算出を指示する終了指示キー305がソフトキーとして表示されるようになっている。
【0065】
次に、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(本動作例ではボールの位置)についてのプロット操作をユーザが行うと(ステップT4)、図8(b)に示すように、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置にプロット点Pが表示される(ステップT5)。なお、本動作例の表示態様設定データ134では、プロット点Pの色が「赤」、形状が「十字」に設定されているため、このときプロット点Pは赤色の十字記号で表示される。
【0066】
次に、XY座標系内でのプロット点Pの座標値が「1」番目の座標値として座標値データテーブル135に記憶された後(ステップT6)、ユーザが終了操作を行わないと(ステップT7;No)、指定画像ファイル132Sに「n+1」番目の画像データ133が存在すると判定され(ステップT8;Yes)、変数「n」の値が「1」増やされて「2」に設定される(ステップT9)。
【0067】
そして、図8(c)に示すように、プロット点Pが表示されたまま、指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)における「2」番目の画像データ133の画像がXY座標系の背面レイヤーとしてディスプレイ3に表示される(ステップT3)。
【0068】
次に、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(本動作例ではボールの位置)についてのプロット操作をユーザが行うと(ステップT4)、前回のプロット点Pが表示されつつ、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置に新たなプロット点Pが表示される(ステップT5)。
【0069】
以降、上記ステップT3〜T9の処理が繰り返し行われることにより、表示制御される画像データ133が指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)内で順に切り替えられて各画像に対してプロット操作が行われ、その結果、図8(d)に示すように、各プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて、これらプロット点Pの集合として解析対象点の軌跡が表示される。
【0070】
(動作例2)
まず、ユーザがピクチャーグラフモードの起動操作を行い(ステップS1;Yes)、上述の図3と、図9(a)とに示すように、画像ファイル群131における「ファイル名:バスケ」の1枚画像ファイル132Bを指定すると(ステップS3;単数)、指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)における表示態様設定データ134に基づいてディスプレイ3の表示画面の前面レイヤーにXY軸と、これらの座標軸から定まるXY座標系とが設定される(ステップT1)。より詳細には、表示態様設定データ134からXY座標系の設定範囲「X軸:0〜8、Y軸:0〜5.5」が読み出され、この設定範囲のXY座標系が前面レイヤーにおける画像の表示領域に設定される。なお、この表示態様設定データ134では、座標軸を表示しない旨が設定されているため、前面レイヤーにXY軸は表示されない。
【0071】
次に、図9(a)に示すように、指定画像ファイル132S(ファイル名:バスケ)における「1」番目の画像データ133の画像がXY座標系の背面レイヤーとしてディスプレイ3に表示される(ステップV2)。なお、本動作例においては、このときディスプレイ3には、単数画像プロットモード処理の終了及び近似グラフの算出を指示する終了指示キー305がソフトキーとして表示されるようになっている。
【0072】
次に、変数「n」の値が「1」に設定された後(ステップV3)、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(本動作例ではボールの位置)についてのプロット操作をユーザが行うと(ステップV4)、図9(b)に示すように、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置にプロット点Pが表示される(ステップV5)。なお、本動作例の表示態様設定データ134では、プロット点Pの色が「赤」、形状が「十字」に設定されているため、このときプロット点Pは赤色の十字記号で表示される。
【0073】
次に、XY座標系内でのプロット点Pの座標値が「1」番目の座標値として座標値データテーブル135に記憶された後(ステップV6)、ユーザが終了操作を行わないと(ステップV7;No)、指定画像ファイル132Sの座標値データテーブル135に「n+1」番目のデータ欄が存在すると判定され(ステップV8;Yes)、変数「n」の値が「1」増やされて「2」に設定される(ステップV9)。
【0074】
次に、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(本動作例ではボールの位置)についてのプロット操作をユーザが行うと(ステップV4)、図9(c)に示すように、前回のプロット点Pが表示されつつ、前面レイヤー内でのプロット操作の対象位置に新たなプロット点Pが表示される(ステップV5)。
【0075】
以降、上記ステップV4〜T9の処理が繰り返し(本動作例においては10回)行われることにより、指定画像ファイル132Sにおける画像データ133の画像が表示され続けた状態で、当該画像に対して順次プロット操作が行われ、その結果、図9(d)に示すように、各プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて、これらプロット点Pの集合として解析対象点の軌跡が表示される。
【0076】
そして、指定画像ファイル132Sの座標値データテーブル135に「11」番目のデータ欄が存在しないと判定された後(ステップV8;No)、図10(a)に示すように、ユーザが近似グラフの種別を2次曲線として指定すると、図10(b)に示すように、プロット点Pの集合(解析対象点の軌跡)に対する2次曲線の近似グラフと、そのグラフ式「Y=−0.64X+5.35X−5.92」とが表示される(ステップS5)。
【0077】
ここで、本動作例では、図10(a)の下部に示すように、「X」(1次グラフ,直線グラフ),「X」(2次グラフ)などに対応した選択キー300や、他のグラフ種別の選択キー300を表示させるためのカーソルキー301などがソフトキーとしてディスプレイ3に表示され、これら選択キー300やカーソルキー301を介して近似グラフの種別の選択が行われるようになっている。
【0078】
また、近似グラフのグラフ式「Y=−0.64X+5.35X−5.92」が表示された状態では、図10(b)の下部に示すように、グラフ式の編集を指示する編集指示キー302がソフトキーとしてディスプレイ3に表示され、この編集指示キー302が操作された場合には、図10(c),(d)に示すように、ユーザが任意のグラフ式を入力して、そのグラフをディスプレイ3に表示させることができるようになっている。
【0079】
以上、本実施の形態によれば、図5のステップS2や図6のステップT3〜T8、図8等に示したように、何れかの画像ファイル132がユーザ操作に基づいて指定画像ファイル132Sとして指定されると、指定画像ファイル132Sにおける何れかの画像データ133が表示画面に表示され、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けると、表示画面内でのプロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて維持されつつ、表示制御される画像データ133が指定画像ファイル132S内で順に切り替えられるので、順に表示される画像に対してそれぞれプロット操作を行うことにより、各プロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させ、これらプロット点Pの集合から解析対象点の軌跡を取得することができる。従って、複数の画像によって表される解析対象点の軌跡を、従来よりも容易に取得することができる。
【0080】
また、図5のステップS5や図10(a),(b)等に示したように、XY座標系内での複数のプロット点Pの座標値がそれぞれ取得され、これら複数のプロット点Pの集合に対する近似グラフが算出されて座標系内に表示されるので、解析対象点の軌跡がどのような数学的な意味を持っているのかを解析することができる。
【0081】
なお、上記の実施の形態における関数電卓1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0082】
例えば、本発明に係る情報表示装置を関数電卓1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム130は、関数電卓1に対して着脱可能なメモリカード、CD等に記憶されることとしてもよい。
【0083】
また、座標系の縦軸をY軸、横軸をX軸として説明したが、他の座標軸名としても良い。より具体的には、ディスプレイ3の表示画面にXY座標系を設定して、当該XY座標系内でのプロット点Pの近似グラフを表示させることとして説明したが、XY軸のうち少なくとも一方の座標軸(X軸及び/またはY軸)と、これらとは異なる他の座標軸(Z軸やT軸)とから定まる座標系(XYZ座標系やXZ座標系など)を表示画面に設定して、複数のプロット点Pについて当該座標系内(XYZ座標系やXZ座標系など)での座標値を座標値データテーブル135からそれぞれ取得し、この座標系内での当該複数のプロット点Pの集合に対する近似グラフを表示させることとしても良い。或いは、近似グラフを表示させる前に、座標値データテーブル135に記憶された任意の2つの座標軸についての各座標値を読み出し、読み出した座標値に対応する点をプロットして表示させることとしても良い。例えば、図3に示すように、上記の動作例によれば、座標値データテーブル135には初期状態で時間T軸についてのみ座標値が格納された状態であったのに対し、動作例の処理後にはX軸,Y軸に対応する座標値も格納される。このような場合に、座標値データテーブル135に記憶された任意の2つの座標軸(例えばX軸とT軸)が選ばれ、XT座標系においてX,Y座標値に対応する点がプロットされて表示されることとすれば、物理現象の学習により効果を発揮することができる。
また、座標系を直交座標系として説明したが、斜交座標系や極座標系など、他の種類の座標系としても良い。
【0084】
また、指定画像ファイル132Sが指定された後(ステップS2)、ステップS3において指定画像ファイル132Sの種類を判定して複数画像プロットモード処理または単数画像プロットモード処理を行うこととして説明したが、この判定を行わずに、ステップT1〜T8の処理を行い、初回のステップT8において「n+1」番目(2番目)の画像データ133が指定画像ファイル132Sに含まれると判定した場合(ステップT8;Yes)には、ステップT9の及びステップT3〜T8の処理を繰り返した後、ステップS5の処理を行って情報表示処理を終了する一方、初回のステップT8において「n+1」番目(2番目)の画像データ133が指定画像ファイル132Sに含まれないと判定した場合(ステップT8;No)には、ステップV9及びステップV4〜V8の処理を繰り返した後、ステップS5の処理を行って情報表示処理を終了することとしても良い。
【0085】
また、画像データ133の画像として、連続撮影されたそれぞれの画像、或いは連続撮影して合成された画像を用いることとして説明したが、放物線形状の水流を撮影した噴水の画像など、連続撮影されていない画像を用いても良い。この場合には、水流上の各点が解析対象点としてプロットされることとなる。
【符号の説明】
【0086】
1 関数電卓
2 入力キー群
3 ディスプレイ
11 CPU
12 RAM
13 記憶部
14 キー入力部
15 表示部
130 情報表示プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報表示装置において、
第1,第2の座標軸から定まる座標系を前記表示画面内に設定する座標系設定手段と、
前記座標系内での複数の前記プロット点の座標値をそれぞれ取得し、これら複数のプロット点の集合に対する近似グラフを算出して前記座標系内に表示させるグラフ表示制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報表示装置において、
前記画像ファイルは、
前記表示画面における画像の表示領域に合わせて設定すべき前記座標系の範囲を表す座標範囲データを有しており、
前記座標系設定手段は、
前記座標範囲データで表される範囲の前記座標系を前記表示画面における画像の表示領域に設定することを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の情報表示装置において、
前記画像ファイル記憶手段は、
前記座標系内での各プロット点の座標値をデータテーブルとして前記指定画像ファイル内で記憶する座標値記憶手段を有し、
前記グラフ表示制御手段は、
前記座標値記憶手段から前記複数のプロット点の座標値をそれぞれ取得することを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
請求項4記載の情報表示装置において、
前記座標系設定手段は、
前記第1,第2の座標軸のうち少なくとも一方の座標軸と、これら第1,第2の座標軸とは異なる第3の座標軸とから定まる座標系を前記表示画面内に設定可能であり、
前記座標値記憶手段は、
各プロット点について前記第3の座標軸の座標値を、当該プロット点についての前記第1,第2の座標軸の座標値に対応付けてそれぞれ記憶し、
前記グラフ表示制御手段は、
前記少なくとも一方の座標軸と、前記第3の座標軸とから定まる座標系内での前記複数のプロット点の座標値を前記座標値記憶手段からそれぞれ取得し、
この座標系内での前記複数のプロット点の集合に対する近似グラフを算出して、当該座標系内に表示させる座標系変更グラフ表示制御手段を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記画像ファイル記憶手段は、
画像データを1つのみ有する画像ファイルを記憶し、
前記プロット表示制御手段は、
画像データを1つのみ有する画像ファイルが前記画像ファイル指定手段により前記指定画像ファイルとして指定される場合には、
当該画像ファイルにおける前記画像データを前記表示画面に表示させ続け、前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持することを特徴とする情報表示装置。
【請求項7】
表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶される何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作を受け付ける毎に、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−210209(P2011−210209A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79985(P2010−79985)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】