説明

情報表示装置及び印刷装置

【課題】値引きシールを使用せず、より店舗側の利益向上を図ることができる値引きシステムを提供するための情報表示装置及び印刷装置を提供する。
【解決手段】電子棚札管理サーバ43から受信した表示データに基づいて、商品陳列棚SHに陳列される商品Gに関する情報を表示する電子棚札端末49であって、商品陳列棚SHに陳列される商品Gの消費期限別に対応付けて設置され、商品Gに付された当該商品Gの消費期限別に異なる色を有する色枠(1aや2aなど)と同じ色のカラーフレーム(F1やF2など)を備えるとともに、消費期限別の商品Gの価格または値引き値を認識可能な価格または値引き値を表示する表示部49cを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示装置及び印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットなどの商品を販売する店舗においては、商品の廃棄ロスを削減すべく、消費期限または賞味期限に近付いた商品を、通常の販売価格より安くした見切り品として販売するための値引きシステムが導入されている。
【0003】
一般的な従来の値引きシステムでは、見切り品の対象となる商品に、通常の販売価格(例:「1000円」など)を示す商品ラベルとは別に、値引き後の価格(例:「800円」など)または値引き値(例:「20%引き」、「2割引き」、「200円引き」等)を示す値引きシールを貼付して、見切り品であることを客に明示する。
【0004】
そして、客が決済場所(レジ)に持ってきた購入対象となる商品の中に値引きシールが貼付された見切り品があった場合、決済担当の店員(キャッシャ)が、POS(Point Of Sales)端末に接続されたスキャナ装置により見切り品に貼付された商品ラベルのバーコードを読み取る作業を行った後、POS端末のキーボードなどにより値引きシールで示される値引き値を入力する作業を行うようになっている。
【0005】
また、従来では、前記したような店舗に分散して設置され、対応付けられた商品の商品名や価格などを表示する表示手段を備えた電子棚札端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の値引きシステムにあっては、見切り品毎に値引きシールを貼付する形態を採用しているため、店舗側で多数の値引きシールを用意する必要があり、店舗側の費用が嵩むなどの不都合があった。また、値引きシールの貼付作業が必要なことから、店員の作業負担が増加し、場合によっては、店員を増加する必要があるため、人件費という面からも店舗側の費用が嵩むなどの不都合があった。
【0007】
また、従来の値引きシステムを導入する店舗にあっては、値引きシールの節約及び店員の作業負担の軽減を考慮して、平均的な夕食時間帯を過ぎた時間帯(例:「午後8時」など)や閉店時刻少し前の時間帯などの一営業日の所定の時間帯にのみ、値引きシールを貼付する形態をとっているため、見切り品を全て売り切ることができず、商品を廃棄するケースが多々あり、商品の廃棄ロスを十分に削減することができないなどの不都合があった。
【0008】
そこで、本発明の実施形態では、前記課題に鑑みてなされたものであり、値引きシールを使用せず、より店舗側の利益向上を図ることができる値引きシステムを提供するための情報表示装置及び印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の実施形態の情報表示装置は、上位装置から受信した表示データに基づいて、商品陳列場所に陳列される商品に関する情報を表示する情報表示装置であって、前記商品陳列場所に陳列される一種商品の属性別に対応付けて設置され、当該一種商品の属性の種別を視覚的に識別可能に前記一種商品に付される属性識別表示部に対応する属性識別表示部と、前記一種商品の属性別の価格を識別可能な価格情報と、を表示する表示手段を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の実施形態の印刷装置は、商品に貼付される印刷媒体を発行する印刷装置であって、商品陳列場所に陳列される商品に関する情報を表示する情報表示装置で表示される属性識別表示部であり、当該情報表示装置に対応付けられた一種商品の属性の種別を視覚的に識別可能な属性識別表示部に対応する属性識別表示部を表示した印刷媒体を発行する発行手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、商品陳列場所に陳列される商品に対応付けられた情報表示装置において、陳列される商品との対応関係及び陳列される商品の価格または値引き値を示す価格情報を表示するようにしたため、値引きシールを使用しない値引きシステムを提供でき、店舗側の利益向上を十分に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、店舗情報システムの概略構成を説明するためのブロック図である。
【図2】図2は、値引きシステムの商品陳列棚における概略構成を示す斜視図である。
【図3】図3は、図2に示した電子棚札端末の外観構成を示す拡大斜視図である。
【図4】図4は、図2に示した商品に貼付された商品ラベルの表示態様を示す平面図である。
【図5】図5は、図3に示す電子棚札端末のカラーフレームを取り除いた場合の電子棚札端末の外観構成を示す斜視図である。
【図6】図6は、図5に示す各電子棚札端末のハウジング内に内蔵されるハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、ラベルプリンタの外観構成を示す斜視図である。
【図8】図8は、第1プリンタの概略的な構成を示す縦断側面図である。
【図9】図9は、ラベルプリンタのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、ラベルプリンタの機能的構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、本部サーバ、ストアサーバ及び電子棚札管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図12】図12は、電子棚札管理サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図13】図13は、棚札情報管理テーブルの一構成例を示す図である。
【図14】図14は、電子棚札管理サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、電子棚札端末の処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】図16は、他の実施形態の値引きシステムの商品陳列棚における概略構成を示す斜視図である。
【図17】図17は、図16に示した電子棚札端末の外観構成を示す拡大斜視図である。
【図18】図18は、図16に示した商品に貼付された商品ラベルの表示態様を示す平面図である。
【図19】図19は、棚札情報管理テーブルの一構成例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0014】
なお、本発明の実施形態は、値引きシールを使用しない値引きシステムを提供するための情報表示装置及び印刷装置であって、商品を販売する店舗に設置されて商品に関する情報を処理する店舗情報システムにおける情報表示装置及び印刷装置に適用されるものであるが、以下の実施形態では、スーパーマーケットに設置される店舗情報システムにおける電子棚札端末及びラベルプリンタに適用した場合について説明する。
【0015】
図1は、値引きシステムを提供する店舗情報システム1の概略構成を説明するためのブロック図である。
【0016】
図1に示すように、この店舗情報システム1は、本部システム2と、その本部システム2とWAN(Wide Area Network:広域情報通信網)やVPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)などの外部ネットワーク3を介して通信接続される各店舗の店舗システム4−1〜4−N(N:任意の整数)とから構成される。
【0017】
本部システム2は、ルータ20や、本部サーバ21や、プリンタなどの周辺機器(不図示)が、LAN(Local Area Network)などの内部ネットワーク22に接続されて構成される。
【0018】
本部サーバ21は、各店舗(1)〜(N)(N:任意の整数)を統括的に管理する本部などに設置され、各店舗(1)〜(N)に設置されるストアサーバ41の情報管理を行う上位装置としてのサーバ装置であり、具体的には、ストアサーバ41に対して取り扱う商品の商品情報(例えば、商品名、単価の少なくとも一方)などを送信することで、各店舗の取り扱い商品を統一して管理することが可能となる。
【0019】
各店舗システム4−1〜4−Nは、ルータ40や、ストアサーバ41、POS端末42(42−1〜42−M)、電子棚札管理サーバ43、無線アクセスポイント44、ラベルプリンタ45等が、LANなどの内部ネットワーク46に接続されるとともに、無線アクセスポイント44を介してハンディターミナル47が、また、無線アクセスポイント44及び無線中継機48を介して電子棚札端末49が接続されて構成される。
【0020】
なお、各POS端末42−1〜42−Mには、商品Gに付けられたバーコードやGS1データバーなどのコードを読み取り、商品コードを入力するためのコード読取装置としてのスキャナ装置(不図示)が通信接続されている。
【0021】
ここで、ストアサーバ41は、スーパーマーケットのバックヤードなどに設置され、POS端末42や電子棚札管理サーバ43などの上位装置としてのサーバ装置であり、具体的には、POS端末42との間で客の購入する商品の登録処理及び決済処理を行ったり、電子棚札管理サーバ43を介して電子棚札端末49に表示内容の書き換え指示処理を行うものである。
【0022】
なお、本実施形態のストアサーバ41では、当該店舗において取り扱われる商品に関する各種の情報を記憶管理する商品データ管理ファイルを所定の記憶手段に記憶しているが、これとは別に、前記した商品データ管理ファイルを記憶する専用のデータベース装置をストアサーバ41に電気的に接続するような形態としても良い。
【0023】
POS端末42は、売り場内の決済場所に設置され、対となるスキャナ装置から入力した商品コードに基づいて、ストアサーバ41との間で客の購入する商品の登録処理及び決済処理を行うための端末である。なお、POS端末42は、客により購入された商品の情報を記憶管理する売上ファイルを所定の記憶手段に記憶している。
【0024】
電子棚札管理サーバ43は、バックヤードなどに設置され、複数の電子棚札端末49の上位装置としてのサーバ装置であり、ストアサーバ41から受信した商品情報に基づいて表示データを生成し、該生成した表示データを該当する電子棚札端末49に送信するなどにより、各電子棚札端末49の表示を管理するものである。
【0025】
無線アクセスポイント44は、バックヤードや売り場などに設置され、ストアサーバ41や電子棚札管理サーバ43と、ハンディターミナル47とを通信接続するとともに、無線中継機48を介して電子棚札管理サーバ43と、電子棚札端末49とを通信接続するための装置であり、本実施形態では、ストアサーバ41及び電子棚札管理サーバ43とは有線LANによる通信を行い、一方、ハンディターミナル47及び無線中継機48とは無線PAN(Personal Area Network)による通信を行う。
【0026】
ラベルプリンタ45は、バックヤードなどに設置され、商品Gに貼付する粘着性を有する印刷媒体としての商品ラベルL(図4、図18等参照)を発行するための印刷装置である。
【0027】
ハンディターミナル47は、店舗の店員などにより操作される携帯型の情報処理端末であり、バックヤードでの商品の検品データの入力に使用されるとともに、電子棚札端末49の端末コード部(図3、図5等参照)の端末コードと、商品Gに付されたバーコード(GS1データバー)の商品コードとを読み取るのに使用される。
【0028】
無線中継機48は、無線アクセスポイント44を介して電子棚札管理サーバ43と各電子棚札端末49とを通信接続するための装置であり、本実施形態では、無線アクセスポイント44とは無線LANによる通信を行い、一方、各電子棚札端末49とは無線PANによる通信を行う。
【0029】
次に、図1に示した売り場の商品陳列場所における値引きシステムの概略構成について図2〜図4を用いて説明する。
【0030】
図2は、値引きシステムの商品陳列棚SHにおける概略構成を示す斜視図であり、図3は、図2に示した値引きシステムにおける電子棚札端末49の外観構成を示す拡大斜視図であり、図4は、図2に示す値引きシステムにおける商品Gに貼付された商品ラベルLの表示態様を示す平面図である。
【0031】
図示するように、この値引きシステムでは、商品陳列棚SHにおいて、陳列される一種類の商品(以下、単に「一種商品」という。)(豚肉など)毎に、属性(消費期限日、賞味期限日、加工日等)別に異なる色枠(赤色枠や青色枠)の印刷ラベルL(L1やL2など)を貼付するようにしており、更に、その印刷ラベルL(L1やL2など)の色枠の色と同様の背景色(赤背景色や青背景色など)を有するカラーフレームF(F1やF2など)を装着した電子棚札端末49(49Aや49Bなど)を、一種商品(豚肉など)毎に複数対応付けて設置している。
【0032】
そして、各電子棚札端末49(49Aや49Bなど)において、カラーフレームFの背景色(赤背景色や青背景色など)と同様の色を有する色枠(赤色枠や青色枠など)の印刷ラベルL(L1やL2)が貼付された商品Gに関する情報、即ち、対応付けられた商品Gの商品名や加工日を示す情報や、前記属性別の価格や値引き値などを示す価格情報などを表示する。
【0033】
具体的には、この例では、赤色枠の印刷ラベルL1が貼付された商品Gが、図2の状態における陳列日(例:10.5.23)に加工されて消費期限日(例:10.5.25)が陳列日より2、3日先などの比較的新しく通常価格で販売する商品Gであり、一方、青色枠の印刷ラベルL2が貼付された商品Gが、陳列日(例:10.5.23)の前日(例:10.5.22)に加工されて消費期限日(例:10.5.24)が陳列日より1日後などの比較的古く値引きして販売する商品Gであり、赤色枠と同様の赤色を有するカラーフレームF1を装着した電子棚札端末49Aにおいて、通常価格(100g当り158円)を表示し(図3(a)参照)、他方、青色枠と同様の青色を有するカラーフレームF2を装着した電子棚札端末49Bにおいて、値引き値(1割引)を表示している(図3(b)参照)。
【0034】
このような形態によれば、客は、商品Gの商品ラベルLに付された色枠と、電子棚札端末49のカラーフレームFの色(及び/又は文字情報)を見比べることにより、どの電子棚札端末49が一種商品Gにおけるどの属性の商品Gに対応しているのかを容易に認識することができ、そして、各電子棚札端末49の表示部49cを見ることにより、各商品Gの価格や値引き値を容易に認識することができる。
【0035】
なお、図2〜図4では、消費期限日別に販売価格が異なる商品Gの例として、通常価格で販売する商品Gと、一定の値引き(1割引)をした値引き価格で販売する商品Gとの場合について説明したが、これ以外にも、例えば、消費期限日別に販売価格が異なる商品Gとして、第1の値引き(1割引)をした値引き価格で販売する商品Gと、第2の値引き(2割引)をした値引き価格で販売する商品Gとの場合であっても良い。
【0036】
次に、図2及び図3に示した電子棚札端末49(49A、49B)の詳細な構成について図5及び図6を用いて説明する。
【0037】
図5は、図3に示す各電子棚札端末49(49Aや49Bなど)のカラーフレームF(F1やF2など)を取り除いた場合の各電子棚札端末49の外観構成の詳細を説明するための斜視図であり、図6は、図5に示す各電子棚札端末49のハウジング49A内に内蔵されるハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0038】
図5に示すように、各電子棚札端末49は、外観構成として、薄板状(ラベル状)のハウジング49Aを備え、そのハウジング49Aの正面側に、対応付けられた商品Gに関する商品情報を表示する表示部49cと、当該電子棚札端末49のIDを示すIDコード部49gを備え、また、そのハウジング49Aの背面側に、当該電子棚札端末49を陳列棚SHに取り付けるためのフックや磁石などの取付部材(不図示)を備えている。
【0039】
また、この電子棚札端末49は、売り場に合わせたコーディネイトや催事フェアに合わせた各種演出用の文字(例:「広告の品」、「SALE」、「新発売」等)を表示したり、どの商品ラベルL(L1、L2)に対応しているかを客に通知する表示(例:「赤枠ラベル」、「青枠ラベル」等)を行うためのカラーフレームFを着脱自在に当該電子棚札端末49に対して装着させるための部材として、ハウジング49Aの正面の左右端にそれぞれ形成された装着溝部491、492と、ハウジング49Aの下端に固設された装着バー部材493を備えている。
【0040】
即ち、図3(a)に示した電子棚札端末49Aは、図5に示した構成の電子棚札端末49の装着溝部49c、49dに対して、カラーフレームF1の左右端の下端部側から、当該左右端をそれぞれ下方向にスライドさせて、カラーフレームF1を装着したものであり、他方、図3(b)に示した電子棚札端末49Bは、前記した電子棚札端末49Aと同様の装着方法により、図5に示した構成の電子棚札端末49にカラーフレームF2を装着したものである。なお、本実施形態のフレーム部材としてのカラーフレームFは、合成樹脂などの可塑性物質で形成されている。
【0041】
図6に示すように、この電子棚札端末49は、CPUなどで実現されて各部を制御する制御部49aを備えるとともに、その制御部49aとバスBL1を介して接続されるROMやRAMなどで実現されて各種処理を実行するための処理プログラムや電子棚札管理サーバ43から無線中継機48を介して受信した表示データなどの各種ファイルを記憶する記憶部49bと、その記憶部49bに記憶された表示データに基づいて対応付けられた商品Gに関する商品情報を表示する表示画面を有する表示部49cと、表示データの切り替え処理や通信処理などの各種制御時におけるタイミングをとるための計時処理を行うタイマ部49dと、表示データや棚札IDデータなどの各種データの送受信を行う通信部49eとを備える。また、各部の動作に必要な電力を供給するバッテリ49fを備えている。
【0042】
なお、本実施形態の表示部49cには、表示部49cの画面に一度情報を表示した後、表示部49cへの電力供給が遮断されても画面の表示を保持し続けることが可能な省電力に優れたメモリ性液晶を採用している。
【0043】
即ち、この電子棚札端末49では、電子棚札管理サーバ44から商品情報を受信して、画面にその商品情報を表示させた後、表示部49cに対するバッテリ49fからの電力供給を遮断するような制御を行っている。
【0044】
また、本実施形態の表示部49cでは、高精細フルドット表示を採用していることにより、対応付けられた商品Gに関する情報としての商品名や価格などの文字情報以外にも、対応付けられた商品Gに付されるバーコード、QRコード、GS1データバー等の各種コードと同一のコードや対応付けられた商品Gの原産地を示す地図などの画像も表示することが可能である。
【0045】
なお、本実施形態の表示部49cでは、前記したような対応付けられた商品に関する文字や画像の商品情報以外にも、対応付けられた商品または他の商品を客にアピールする商品広告を示す文字や画像などの情報を表示することも可能である。
【0046】
また、本実施形態の電子棚札端末49では、表示部49cにメモリ性液晶を採用し、通信部49eの通信に、省電力化に優れた無線PAN技術を採用していることから、電力供給源となるバッテリ49fとして、店舗側で交換自在のリチウムコイン電池を採用している。
【0047】
なお、電子棚札端末49の制御部49aは、記憶部49bのROMからプログラムを読み出して、記憶部49bのRAMに展開して実行することにより、通信部49eを介して表示データを受信する制御を行う情報受信手段と、受信した表示データに基づいて情報(当該電子棚札端末49に対応付けられた商品Gに関する情報(属性別の価格情報など))を表示部49cに表示する制御を行う情報表示手段として機能する。
【0048】
次に、ラベルプリンタ45の詳細な構成について図7〜図10を用いて説明する。
【0049】
図7は、ラベルプリンタ45の外観構成を示す斜視図であり、図8は、第1プリンタ455の概略的な構成を説明するための縦断側面図であり、図9は、ラベルプリンタ45のハードウェア構成を説明するためのブロック図であり、図10は、ラベルプリンタ45における機能的構成を説明するためのブロック図である。
【0050】
図7に示すように、このラベルプリンタ45は、商品Gに関する情報を商品ラベルLに印刷し、印刷した商品ラベルLを発行するものであり、ラベルプリンタ45の本体450の上部には液晶ディスプレイ451などの表示装置が設けられている。この液晶ディスプレイ451は、商品ラベルLに印刷する商品情報などを編集するラベル編集画面を表示する。また、液晶ディスプレイ451の表面にはタッチパネル452が設けられている。
【0051】
また、ラベルプリンタ45の本体450の上面にはキーボード457が設けられている。また、ラベルプリンタ45の本体2の正面下部には、商品を載置して商品の重量を秤量する計量秤454が設けられている。
【0052】
また、ラベルプリンタ45の本体450には、第1プリンタ455と、第2プリンタ456との2つのプリンタユニットが並設されて収容されている。第1プリンタ455及び第2プリンタ456は同様の構成であるので、以下では第1プリンタ455について説明する。第1プリンタ455は、第1プリンタ455の前面パネル下部に設けられた溝部455aに指を掛けてA方向に引っ張ることで、本体2から引き出すことができる。
【0053】
図8に示すように、第1プリンタ455の内部には、商品ラベルを台紙Mに貼付したロール状のラベル用紙LPが保持軸455bに着脱自在に保持されている。また、第1プリンタ455は、サーマルヘッド等のプリンタヘッド455cを備えている。プリンタヘッド455bはラベル用紙LPに文字や記号、バーコードや2次元コード等の商品に関する情報を印刷する。このように印刷された商品ラベルLは、第1プリンタ455の前面パネル上部に設けられたラベル発行口455cから排出される。なお、第2プリンタ456も同様に、ラベル発行口456cと、プリンタヘッド456b(図9)とを備えている。
【0054】
図9に示すように、ラベルプリンタ45は、CPU45aと、ROM(Read Only Memory)45bと、RAM(Random Access Memory)45cとを備えており、それらがバス45dを介して接続されている。CPU45aは、ROM45bに格納されたプログラムをRAM45cに展開して実行することで、ラベルプリンタ45のシステム全体を制御するラベル発行制御部200(図10参照)として機能する。
【0055】
また、CPU45aには、バス45dやインターフェース(不図示)を介して、図7で示した液晶ディスプレイ451、タッチパネル452、キーボード457、計量秤454、第1プリンタ455、第2プリンタ456、通信インタフェース45e等が接続されている。
【0056】
ROM45b及びRAM45cは、記憶手段として機能するものであり、商品に関する情報を印刷するための各種データを格納する。
【0057】
また、電源装置458は、商用電源からの電圧を各構成要素に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0058】
図10に示すように、本実施形態のラベルプリンタ45では、印刷情報受付部200a、印刷情報生成部200b及びラベル発行部200cを有するラベル発行制御部200を有している。
【0059】
ここで、印刷情報受付部200aは、店員などによるタッチパネル452やキーボード457からの操作信号を受け付け、商品ラベルLに印刷する印刷情報を受け付けるものであり、例えば、図4に示した印刷ラベルL1、L2を印刷するための印刷情報を受け付ける。
【0060】
印刷情報生成部200bは、印刷情報受付部200aで受け付けた印刷情報に基づいて印刷ラベルLに印刷する画像を生成するものであり、例えば、図4に示した印刷ラベルL1、L2を印刷するための画像データを生成する。
【0061】
ラベル発行部200cは、印刷画像構築部200bで生成された画像データに基づいて、印刷ラベルLの発行を実行するものであり、例えば、図4に示した印刷ラベルL1、L2を印刷するための画像データに基づいて、印刷ラベルL1、L2の発行を実行する。
【0062】
なお、このラベルプリンタ45は、JANコードなどの商品識別コードを含むバーコード以外にも、商品識別コードに加えて、賞味期限、消費期限、加工日等の各種年月日情報を含むGS1データバーも印刷することが可能である。
【0063】
即ち、前記した構成のラベルプリンタ45では、図4に示した表示態様の商品ラベルL1、L2を発行する。
【0064】
図4の(a)、(b)に示すように、商品ラベルL1、L2では、それぞれラベルの外縁に沿った形状の色枠1a、2aが印刷されているとともに、それら色枠1a、2aの内側に、商品名1b、2bと、消費期限1c、2cと、加工年月日1d、2dと、値段1e、2eと、GS1データバー1f、2fとが印刷されている。
【0065】
そして、商品ラベルL1と商品ラベルL2とでは、色枠1a、2aの色が異なっており、商品ラベルL1の色枠1aの色が「赤色」で表示されるのに対し、商品ラベルL2の色枠2aの色が「青色」で表示されるようになっている。
【0066】
即ち、ラベルプリンタ45では、商品Gの加工日別に異なる色の色枠を有する商品ラベルL1、L2を発行する。
【0067】
次に、電子棚札管理サーバ43の詳細な構成について図11〜図13を用いて説明する。
【0068】
図11は、本部サーバ21、ストアサーバ41及び電子棚札管理サーバ43のハードウェア構成を説明するためのブロック図であり、図12は、電子棚札管理サーバ43における機能的構成を説明するためのブロック図であり、図13は、棚札情報管理テーブルT1の一構成例を説明するための図である。
【0069】
図11に示すように、本サーバ21、ストアサーバ41及び電子棚札管理サーバ43は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、CPU(Central Processing Unit)101と、このCPU101とバスラインBL2を介して接続されるROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスク装置)104、記憶媒体読取部105、通信部106、入力部107、表示部108、音声出力部109等と、電源装置110などを備えている。
【0070】
ここで、CPU101は、このコンピュータ(本部サーバ21、ストアサーバ41及び電子棚札管理サーバ43)全体の制御、即ち、各種演算や各構成要素部に対する各種処理を制御するものである。また、ROM102またはHDD104は、コンピュータにおける各種処理を実行するための制御プログラムなどの各種ファイルを記憶するものである。また、RAM103は、入力データや表示データなどの作業中のデータを一時的に記憶したり、コンピュータの起動時にROM102またはHDD104から読み出された制御プログラムなどの各種ファイルを一時的に記憶するものである。
【0071】
記憶媒体読取部105は、CD−RW(Compact Disc−Rewritable)やDVD−RW(Digital Versatile Disc−Rewritable)などの外部記録媒体に対する読み書き処理を行う装置である。
【0072】
通信部106は、通信インタフェース回路(不図示)を有し、内部ネットワーク22、外部ネットワーク3、内部ネットワーク46等を介して接続された他の機器との間で各種データの送受信を行うものである。
【0073】
入力部107は、キーボードやマウス等の各種操作機器や入力インタフェース回路(不図示)を有し、入力インタフェース回路が各種操作機器からの操作信号をCPU101に出力するものである。
【0074】
音声出力部109は、スピーカや音響回路(不図示)を有し、スピーカから警告音などの各種音を鳴動させる処理を行うものである。
【0075】
電源装置110は、商用電源からの電圧を前記した各構成要素に供給する直流電圧に変換して出力するものである。
【0076】
図12に示すように、電子棚札管理サーバ43では、後述の図14の処理を実行するための機能的構成として、データ入出力部100a、棚札情報管理部100b、表示データ生成部100c、値引き値管理部100d等から構成される棚札表示制御部100を有している。
【0077】
ここで、データ入出力部100aは、他の機器に対する各種データの入出力処理を行ったり、電子棚札管理サーバ43の入力部107から各種データを入力処理する。
【0078】
棚札情報管理部100bは、棚札情報管理テーブルT1(図13参照)を有し、データ入出力部100a及び値引き値管理部100dから入力した情報に基づいて、棚札情報管理テーブルT1の登録情報を更新処理したり、表示データ生成部100cに表示データの生成を指示する。
【0079】
表示データ生成部100cは、棚札情報管理テーブルT1の登録情報に基づいて、各電子棚札端末49で表示される商品情報を示す表示データを生成する。
【0080】
値引き値管理部100dは、データ入出力部100aを介してストアサーバ41やPOS端末42などの上位装置から受信した当営業日の売上データや過去の販売実績データなどの商品管理データに基づいて、見切り品となる商品(以下、「見切り商品」という。)Gの販売による当該店舗の利益が最適化となる(例えば、利益が最大となる)ように、各電子棚札端末49に対応付けられる見切り商品Gの時間経過に伴って段階的に変更する値引き値を算出して、棚札情報管理部100bに出力する。
【0081】
ここで、棚札情報管理テーブルT1は、図13に示すように、各電子棚札端末49の識別情報が登録される棚札ID項目t1と、当該IDに対応付けられた商品、即ち、各電子棚札端末49に対応付けられた商品の商品識別コードが登録される商品識別コード項目t2と、商品の名称が登録される商品名項目t3と、商品の年月日情報(この例では、加工年月日、即ち、特許請求の範囲の包装年月日に相当)が登録される年月日項目t4と、商品1つ当たりの単価が登録される単価項目t5と、当該商品の値引き情報(この例では、何割引など)が登録される値引き値項目t6と、当該商品が陳列棚などの所定の陳列場所に陳列されている商品の個数が登録される残数項目t7とを有している。
【0082】
なお、図13の例では、図2に示す電子棚札端末49Aの棚札IDが「A」であり、同じく図2に示す電子棚札端末49Bの棚札IDが「B」の場合の登録情報を登録している様子を示しており、この場合、棚札ID「A」に、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「国産豚バラ肉スライス」で、加工日が「2010.5.22」の商品Gが対応付けて登録されており、棚札ID「B」に、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「国産豚バラ肉スライス」で、加工日が「2010.5.23」の商品Gが対応付けて登録されていることを示している。
【0083】
なお、図13の例では、年月日項目t4に登録される情報として、商品の加工日である場合について説明したが、これ以外にも、商品の賞味期限日、消費期限日、包装年月日、有効期限日等のいずれかの場合であっても良い。また、図13の例では、値引値項目t6に登録される情報として、1割引などの割引情報の場合について説明したが、これ以外にも、何%引や、何円引などの情報であっても良い。
【0084】
次に、電子棚札管理サーバ43及び電子棚札端末49の処理動作について図14及び図15を用いて説明する。
【0085】
図14は、電子棚札管理サーバ43の処理の流れを示すフローチャートであり、図15は、電子棚札端末49の処理の流れを示すフローチャートである。
【0086】
図14に示すように、電子棚札管理サーバ43では、ステップS101及びステップS102において、データ入出力100aを介して棚札ID及び商品GのGS1データバーのバーコードデータの入力があるか否か、または、値引き値管理部100dの算出結果に基づいて表示価格の変更が必要な電子棚札端末49が有るか否かを監視しており、この監視の結果、ストアサーバ41または電子棚札管理サーバ43の入力部107またはハンディターミナル47を介して、データ入出力部100aが、棚札ID及び商品Gのバーコードデータを入力すると(ステップS101:YES)、続いて、ステップS103において、棚札情報管理部100bが、棚札情報管理テーブルT1に受信した棚札IDを登録するとともに、その棚札IDに対応付けられる商品に関する情報(商品名、単価、残数等)をストアサーバ41などから取得して登録する。
【0087】
続いて、ステップS104において、表示データ生成部100cが、当該棚札IDの電子棚札端末49に表示させる情報(例:商品名、加工年月日、価格、値引き値等)(図3参照)を含む表示データを生成する。
【0088】
続いて、ステップS105において、表示データ生成部100cが生成した表示データをデータ入出力100aに出力することにより、データ入出力部100aが該当する電子棚札端末49(49A、49B等)宛てに表示データを送信し、ここでの処理を終了する。
【0089】
一方、前記ステップS101及びS102の監視の結果、表示価格の変更が必要な電子棚札端末49が有った場合(ステップS102:YES)、続いて、ステップS106において、値引き値管理部100dが、当該電子棚札端末49において更新表示される値引き値などの価格情報を算出し、該算出した価格情報とともに当該電子棚札端末49の棚札IDを、表示データ生成部100cに出力する。これにより、処理がステップS104に移行し、表示データ生成部100cにより更新後の価格情報を含む表示データが生成され、それ以降、同様の処理が行われる。
【0090】
図15に示すように、電子棚札端末49では、ステップS201において、電子棚札管理サーバ43から表示データを受信すると、続いて、ステップS202において、受信した表示データに基づいて、対応付けられた商品に関する情報を表示する。具体的には、図3に示すような表示内容の商品情報を表示する。
【0091】
次に、前記した値引きシールを使用しない値引きシステムとは異なる他の実施形態について図16〜図19を用いて説明する。
【0092】
なお、以下の説明では、前記した実施形態の店舗情報システム1と同様の構成については説明を省略する。
【0093】
図16は、他の実施形態の値引きシステムの商品陳列棚SHにおける概略構成を示す斜視図であり、図17は、図16に示した電子棚札端末49の外観構成を示す拡大斜視図であり、図18は、図16に示す商品Gに貼付された商品ラベルLの表示態様を示す平面図である。
【0094】
図示するように、この他の実施形態の値引きシステムでは、商品陳列棚SHにおいて、陳列される一種商品(豚肉など)毎に、当該一種商品の属性(消費期限日、賞味期限日、加工日等)を視覚的に識別可能な属性文字を強調して印刷した印刷ラベルL(L8など)を貼付するようにしており、更に、その印刷ラベルL(L8など)の属性文字と同様の属性文字を強調表示する電子棚札端末49(49Jなど)を、一種商品(豚肉など)毎に一つ対応付けて設置している。
【0095】
なお、電子棚札端末49(49Jなど)においては、前記した強調表示の属性文字に対応付けて値引き値を示す文字情報を表示するとともに、対応付けられた商品の商品名などの情報も表示する。
【0096】
具体的には、図17に示すように、商品陳列棚SHに、消費期限が近づいていることにより、消費期限別に異なる値引き価格で販売する商品Gが陳列されている場合であり、電子棚札端末49Gの表示部49cにおいて、消費期限別の値引き値を示す文字情報を表示している。なお、この例では、消費期限「5月24日9時」の文字に対応付けて値引き値「50%引」が表示されているとともに、消費期限「5月25日9時」の文字に対応付けて値引き値「20%引」が表示されている。
【0097】
このような形態によれば、客にとっては、商品Gの商品ラベルLに印刷された消費期限を視認し易くなるとともに、自動値引き対象の商品Gを判別し易くなる。また、客にとっては、商品を購入する時、または、購入後に商品Gを消費する時に消費期限を確認し易いという利点がある。
【0098】
なお、他の実施形態の値引きシステムにおいては、ラベルプリンタ45において、図18に示す表示態様の商品ラベルL8を発行する。
【0099】
図18に示すように、商品ラベルL8では、強調表示態様となる消費期限5aと、商品名5bと、加工日5cと、値段5dと、GS1データバー5eとが印刷されている。
【0100】
また、この他の実施形態の値引きシステムにおいて電子棚札管理サーバ43に管理される棚札情報管理テーブルT3の一構成例を図19に示す。
【0101】
この棚札情報管理テーブルT3においては、図16に示す電子棚札端末49Jの棚札IDが「A」である場合の登録情報を登録している様子を示しており、この場合、棚札ID「A」に、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「豚肩豚バラ肉スライス」で、加工日が「2010.5.24」の商品Gが対応付けて登録されているとともに、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「豚肩豚バラ肉スライス」で、加工日が「2010.5.25」の商品Gが対応付けて登録されている。
【0102】
この棚札情報管理テーブルT3においては、図16に示す電子棚札端末49Jの棚札IDが「A」である場合の登録内容を示しており、この場合、棚札ID「A」に、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「国産豚バラ肉スライス」で、消費期限日が「2010.5.24」の商品Gと、商品識別コードが「aaaa」で、商品名が「国産豚バラ肉スライス」で、消費期限日が「2010.5.25」の商品Gとが対応付けて登録されている様子を示している。
【0103】
なお、前記した図1〜図15で説明した実施形態の値引きシステムの電子棚札端末49においても、他の実施形態の値引きシステムの電子棚札端末49と同様に消費期限、加工日等を強調表示することも可能である。
【0104】
また、前記した実施形態の値引きシステムにおける電子棚札端末49においては、対応付けられた商品Gの陳列数がゼロになった場合に、電子棚札管理サーバ43などの上位装置からの指示により表示内容を消去することも可能である。
【0105】
また、前記した実施形態の電子棚札管理サーバ43、ラベルプリンタ45及び電子棚札端末49で実行される各種プログラムは、ROMなどの記憶手段に予め組み込むように提供してもよいし、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成しても良い。
【0106】
また、図10及び図12に示した各機能構成部(データ入出力部100a、棚札情報管理部100b、表示データ生成部100c、値引き値管理部100d、印刷情報受付部200a、印刷情報生成部200b、ラベル発行部200c等)は、各CPU101、45aが各ROM102、45bなどの記憶手段に記憶されているプログラムを各RAM103、45c上に展開して実行することにより実現されるものである。
【0107】
以上説明した本実施形態によれば、商品陳列場所に陳列される商品に対応付けられた電子棚札端末において、陳列される商品の値引き値を客に対して表示するようにしたため、値引きシールを使用しない値引きシステムを提供することが可能となる。
【0108】
これにより、店舗側で値引きシールを用意する必要がなくなるため、従来必要であった値引きシールの費用を削減できるとともに、値引きシールの貼付作業を省くことで店員の作業負担を軽減し、引いては、人件費を削減できるため、従来の値引きシールを使用した値引きシステムに比べ、より店舗側の利益向上を図ることができる。また、値引きシールの原料となる植物の消費を低減できるため、環境保護に貢献することができる。
【0109】
また、本実施形態によれば、上位装置で管理される当営業日の売上データや過去の販売実績データなどの商品管理データに基づいて、店舗の利益が向上する(利益最大となる)ように電子棚札端末において表示される値引き値を適切に変更表示することが可能となる。
【0110】
これにより、商品の廃棄が発生しそうな場合に、時間経過に伴って段階的に値引き値が大きくなるように値引き値の表示を自動的に変更することができるため、従来のように閉店前に大きな値引きをして商品を売り切るのではなく、段階的に値引きしながら商品を売り切ることができるので、消費または賞味期限切れとなる商品の廃棄を削減して店舗側の廃棄ロスを削減でき、店舗側の利益向上を図ることができる。
【0111】
また、廃棄のリスクがなくなれば、価格維持することもできるので、店舗側の利益向上を図ることができる。また、立地条件などにより商品毎の販売実績が異なる店舗毎に利益が最大となるように商品毎に値引き値の表示を適切に変更表示することができる。
【0112】
また、惣菜、野菜、魚肉、牛乳等の消費または賞味期限の短い商品は、時間または分単位などの短い時間間隔で価格表示を変更し、他方、缶詰やカップラーメン等の消費または賞味期限の長い商品は、それなりの期間経過後に価格表示を値引き後の価格に変更することができる。
【0113】
更に、前記した実施形態によれば、商品陳列場所に陳列される商品に対応付けられた電子棚札端末において、陳列される商品の値引き値を客に対して分かり易い態様で表示するようにしたため、値引きシールを使用しない値引きシステムにおいても、客が所望の値引き商品を取り間違える確率を低減することができる。
【0114】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前記した実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載により表される技術的思想の範囲内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0115】
例えば、前記した実施形態の値引きシステムでは、一種商品Gの属性(消費期限日、賞味期限、加工日等)の種別を客に視覚的に識別させるための属性識別表示部として、商品ラベルLの色枠を利用する形態について説明したが、これ以外にも、一種商品Gの属性の種別を客に視覚的に識別させることができれば他の形態であっても良い。例えば、商品ラベルLに付された属性の種別を視覚的に識別可能な属性識別マーク(消費期限日や加工日を強調して示す大文字など)を利用したり、その他、一種商品Gを包装するラップ、トレイ、紙箱等の包装部材に付された色や前記属性識別マークなどを利用するような形態とすることも可能である。
【0116】
また、前記した実施形態の値引きシステムでは、電子棚札端末49が一種商品Gのうちのどの属性(消費期限日や加工日など)の商品Gに対応したものであるかを客に視覚的に識別させるための属性識別表示部として、カラーフレームFを装着した電子棚札端末49を利用する形態について説明したが、これ以外にも、電子棚札端末49が一種商品Gのうちのどの属性(消費期限日や加工日など)の商品Gに対応したものであるかを客に視覚的に識別させることができれば他の形態であっても良い。例えば、電子棚札端末49のハウジング部49Aの正面などに貼付される色付き接着テープや、色付きシールや、前記した属性識別マークなどを利用したり、電子棚札端末49のハウジング部49Aの正面側に設けられたLEDなどの発光手段の色発光を利用したり、その他、前記した属性識別マークを表示部49cで表示するような形態とすることも可能である。
【0117】
また、前記した実施形態の値引きシステムでは、商品陳列棚SHに陳列される一種商品Gとして、2種類の加工日別の商品G(加工日が「10.5.22」の豚肉と加工日が「10.5.23」の豚肉)が混在し、それら2種類の加工日別の商品Gに対応する2つの電子棚札端末49(49Aや49Bなど)を設置する形態について説明したが、これ以外にも、例えば、商品陳列棚SHに陳列される商品Gの加工日が3種類以上である場合には、その種類の数に合わせた異なる色枠の商品ラベルLをラベルプリンタ45で発行し、その種類の数に合わせた電子棚札端末49を設置するような形態とすることも可能である。
【0118】
また、前記した実施形態の値引きシステムでは、一種商品Gの属性(消費期限日、賞味期限、加工日等)の種別を客に視覚的に識別させるための色枠をラベル用紙LPに印刷した商品ラベルLを発行するラベルプリンタ45の場合について説明したが、これ以外にも、例えば、予め属性別に異なる色枠または背景色が印刷済みのラベル用紙LPを利用して印刷ラベルLを発行するラベルプリンタ45とすることも可能である。
【0119】
また、前記した実施形態では、ストアサーバ41及び電子棚札端末管理サーバ43において各商品Gの在庫数及び陳列数を手入力などで入力する場合について説明したが、これ以外にも、例えば、陳列数などを検出するセンサを設け、そのセンサからの信号により陳列数の値を更新するような形態とすることも可能である。
【0120】
また、前記した実施形態では、粘着性を有する商品ラベルLを発行するラベルプリンタ45の場合について説明したが、これ以外にも、例えば、粘着性の無い商品ラベルを発行するラベルプリンタ45とすることも可能である。
【0121】
その他、前記した実施形態における装置構成及び機能構成や、電子棚札端末の表示部で表示される各種情報及び商品ラベルで表示される各情報のレイアウトなどは単なる例として記載したものであり、本発明はこれらにより限定されない。
【符号の説明】
【0122】
1 店舗情報システム
2 本部システム
20 ルータ
21 本部サーバ
22 内部ネットワーク
3 外部ネットワーク
4−1〜4−N 店舗システム
40 ルータ
41 ストアサーバ
42−1〜42−M POS端末
43 電子棚札管理サーバ
44 無線アクセスポイント
45 ラベルプリンタ(印刷装置)
46 内部ネットワーク
47 ハンディターミナル
48 無線中継機
49 電子棚札端末(情報表示装置)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0123】
【特許文献1】特開2009−251811号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位装置から受信した表示データに基づいて、商品陳列場所に陳列される商品に関する情報を表示する情報表示装置であって、
前記商品陳列場所に陳列される一種商品の属性別に対応付けて設置され、
当該一種商品の属性の種別を視覚的に識別可能に前記一種商品に付される属性識別表示部に対応する属性識別表示部と、前記一種商品の属性別の価格を識別可能な価格情報と、を表示する表示手段を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記一種商品に付される属性識別表示部は、前記一種商品に貼付されて当該一種商品に関する商品情報を表示する商品ラベル、または、前記一種商品を包装する包装部材に付されていることを特徴とする請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記一種商品に付される属性識別表示部は、前記商品ラベルに印刷された色枠であることを特徴とする請求項2記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記属性は、前記商品の消費期限日、賞味期限日、加工日のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記属性識別表示部を表示する着脱自在のフレーム部材と、前記属性別の価格情報を表示する表示画面とから構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記一種商品に、当該商品の種別を識別する商品識別コード及び前記属性を示す属性情報を含むGS1データバーが付されており、
当該情報表示装置は、
当該情報表示装置を識別する端末識別情報を示す端末コード部を更に備え、
所定のコード読取装置により前記端末コード部から読み取られた前記端末識別情報と、前記一種商品に付された前記GS1データバーから読み取られた前記商品識別コード及び前記属性情報とに基づいて、前記上位装置から配信された表示データに基づいて、前記属性別の価格情報を前記表示画面に表示することを特徴とする請求項5記載の情報表示装置。
【請求項7】
商品に貼付される印刷媒体を発行する印刷装置であって、
商品陳列場所に陳列される商品に関する情報を表示する情報表示装置で表示される属性識別表示部であり、当該情報表示装置に対応付けられた一種商品の属性の種別を視覚的に識別可能な前記属性識別表示部に対応する属性識別表示部を表示した印刷媒体を発行する発行手段を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項8】
前記印刷媒体は、前記一種商品に貼付されて当該一種商品に関する商品情報を表示する商品ラベルであり、
前記発行手段は、前記属性識別表示部を表示する前記商品ラベルを発行することを特徴とする請求項7記載の印刷装置。
【請求項9】
前記属性は、前記商品の消費期限日、賞味期限日、加工日のいずれかであることを特徴とする請求項7または8記載の印刷装置。
【請求項10】
前記発行手段は、前記属性を示す属性情報を強調表示する印刷媒体を発行することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−227778(P2011−227778A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98202(P2010−98202)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】