説明

情報記録システム及び情報記録方法

【課題】識別、管理等に好適な光記録媒体を作成する。
【解決手段】光記録媒体DSCに形成されている記録層にピックアップ28によって書込み光を照射し、記録層における光の照射部分と非照射部分とで光学特性の変化を生じさせることにより、識別、管理等に適した視認可能なイメージパターンを光記録媒体DSCに形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光記録媒体に視認可能な情報を記録する機能を備えた情報記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
光学的に情報記録又は情報再生が行われる光記録媒体として、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Video Disk又はDigital Versatile Disk)等が知られている。また、情報記録が可能な追記型ディスクと書き換え可能型ディスクが開発され、ユーザーにとって優れた利便性が得られるようになっている。
【0003】
例えば、ユーザーがこれら追記型や書き換え可能型ディスクを利用すると、音楽や画像等のコンテンツデータを書き込んで編集し、オリジナリティを有するディスクを自ら製作して楽しむことができるようになった。また、コンピュータ用のプログラムデータを書き込み、必要なアプリケーションを揃えた利便性の高いディスクを自ら製作できるようになった。
【0004】
しかし、利用するディスクの数が増えてくると、それぞれのディスクは外観上区別することが困難であるため、多数のディスクの中から所望のディスクを選び出したり管理することが困難になるという問題が生じる。
【0005】
そこで、図12に示すように、従来のディスクでは、情報書込みの用に供されない面、すなわち情報書込みと情報読取りを行うための光ビームが照射される面に対して裏面となる面(以下、レーベル面という)に、ユーザーが筆記具を用いて文字や絵柄等を手書きできるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記のように情報書込みが可能なディスクは、ユーザーに対して優れた利便性を提供できるものの、それらのディスクを管理するには、筆記具によって識別用の文字や絵柄をレーベル面に手書きするのが最も簡便となっているという技術的後進性が残されている。また、レーベル面に手書きすると、文字や絵柄が次第に薄れて不鮮明になったり、外観的に美観を損ねる場合がある。このため、手書きに代わる技術であって、手書きと同様に一見してディスクを識別できるようにする新たな技術の開発が望まれていた。
【0007】
本発明はこうした従来の課題を克服するためになされたものであり、視認可能な情報を記録する機能を有する情報記録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、追記又は書き換え可能なディスクに、書込み光を照射することにより情報を記録する情報記録システムであって、前記ディスクに、前記光源から出力される前記書込み光を照射することにより、前記ディスク上に視認可能なイメージの書き込みと、前記イメージ以外のデータの記録とを行う書込み手段を備え、書込み手段は、前記ディスク上に視認可能なイメージの書き込みと、前記イメージ以外のデータの記録とを兼用して行う単一の光学手段を有すること、を特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、好適な実施形態として、CD−R等の追記型ディスクと、CD−RW等の書き換え可能型ディスクと、CD−ROM、CD−DA等の再生専用ディスクを使用することができるデジタルオーディオシステムについて説明する。
【0010】
まず、本実施形態の説明で使用される「ピットアート」と「ピットアートデータ」と「ピットアート記録」の用語を定義しておく。
「ピットアート」とは、データ書き込みが可能なCD−R等のディスクの記録層にデータを記録し、データが記録された部分とデータが記録されてない部分における光の反射率等の違いを利用して、視覚的に見ることができるようにしたイメージパターンを言う。つまり、通常のデータ記録とは異なり、視覚的に見ることができるように記録層に記録した文字や記号や絵柄等のイメージパターンを「ピットアート」という。「ピットアートデータ」とは、ディスクの記録層に「ピットアート」を形成するために書き込まれるデータをいう。「ピットアート記録」とは、データ書き込みが可能なディスクの記録層に「ピットアートデータ」を記録することをいう。
【0011】
図1は本デジタルオーディオシステムの外観構造を示す図、図2、図3は本デジタルオーディオシステムの内部構成を示すブロック図である。
【0012】
図1において、本デジタルオーディオシステム1のフロントパネル2には、光記録媒体であるディスクをローディングとアンローディングするためのディスク挿入口3と、液晶ディスプレイ等で形成された表示部4が設けられ、ディスク挿入口3と表示部4の周辺には複数の操作スイッチが設けられている。
【0013】
代表的な操作スイッチを列記すれば、上記ローディングとアンローディングを行わせるためのイジェクトスイッチ5、電源投入用スイッチ6、音量調節用のロータリースイッチ7、表示部4の右側に配設された複数のファンクションスイッチ8、表示部4の左側に配設された複数のファンクションスイッチ9、録音開始を指示するための録音開始スイッチ10、ジョグダイヤルと呼ばれるロータリースイッチ11が備えられている。
【0014】
ディスク挿入口3内には、ディスクを載置するための可動トレイ(図示省略)が設けられており、イジェクトスイッチ5が押圧操作されると、上記可動トレイがディスク挿入口3を介して進退移動し、ディスクを所謂クランプ位置へローディング又はクランプ位置からアンローディングするようになっている。
【0015】
より具体的には、上記可動トレイがディスク挿入口3の奥に位置している状態でイジェクトスイッチ5が押圧操作されると、可動トレイはディスク挿入口3を介して前方に突き出る。これにより、既に装填されていたディスクを取り出したり新たなディスクを装填することができるようになっている。また、可動トレイがディスク挿入口3を介して前方に突き出ている状態でイジェクトスイッチ5が押圧操作されると、可動トレイが自動的にディスク挿入口3の奥に移動することで、ローディングが行われる。
【0016】
また、本デジタルオーディオシステム1では、ディスクのレーベル面を可動トレイ側に向けて載置するようになっている。これにより、ユーザーはディスクのレーベル面を下側(可動トレイ側)に向け、ディスクのデータ記録やデータ再生が行われる側の面を視野に入れながら、ディスクを可動トレイに装填したり着脱するようになっている。
【0017】
複数のファンクションスイッチ8は、ディスクに記録されているデータの再生開始、データ再生の一時停止、データが記録されているトラック番号の指定等を行うための複数の操作スイッチで構成されている。
【0018】
複数のファンクションスイッチ9は、ピットアートデータを追記型ディスクと書き換え可能型ディスクに書き込む際に操作される複数の操作スイッチで構成されている。より具体的には、ピットアート記録の開始を指示するためのピットアート記録開始スイッチの他、ピットアートとして記録するための文字や記号や絵柄等の大きさや、それらの配列等を編集するための複数の編集スイッチと、編集した文字や記号や絵柄等を確定するための確定スイッチを備えて構成されている。
【0019】
ジョグダイヤルと呼ばれるロータリースイッチ11は、ユーザーがピットアート記録しようとする文字や記号や絵柄等を選択するために設けられている。ユーザーがロータリースイッチ11を所定角度で回転させる度に、文字や記号や絵柄等のデータが切り替わり、上記確定スイッチが操作されると、ロータリースイッチ11で選択された文字や記号や絵柄等をピットアートとして確定するようになっている。
【0020】
また、図1には示していないが、デジタルオーディオシステム1の背面には、CSチューナ、BSチューナ、CDプレーヤ、MDプレーヤ、DVDプレーヤ等の外部機器を接続するための外部機器接続端子と、キーボードを接続するためのキーボード接続端子が設けられている。
【0021】
次に、本デジタルオーディオシステム1の内部構成を図2を参照して説明する。上記の外部機器接続端子として、デジタル入力回路12に接続されたデジタル入力端子13と、A/D変換器14に接続されたアナログ入力端子15と、デジタル出力回路16に接続されたデジタル出力端子17と、D/A変換器18に接続されたアナログ出力端子19が設けられている。
【0022】
デジタル入力端子13は、光デジタル入力端子または同軸デジタル入力端子によって形成されており、デジタル入力回路12は、デジタル入力端子13を介して供給される光または電気のデジタルデータを信号処理可能なデジタルデータに変換して入力する。
【0023】
これにより、CSチューナ、BSチューナ、CDプレーヤ、MDプレーヤ等の外部機器がデジタル入力端子13に接続されると、これらの外部機器から供給されるデジタルデータをデジタルデータのままで本デジタルオーディオシステム1に入力する。
【0024】
アナログ入力端子15は、アナログ信号を入力するために設けられている。すなわち、アナログ入力端子15にCDプレーヤやMDプレーヤ等の外部機器が接続されて、これらの外部機器からアナログ再生されたオーディオ信号が供給されると、そのオーディオ信号をA/D変換器14がデジタルデータに変換して本デジタルオーディオシステム1に入力する。
【0025】
デジタル出力端子17は、光デジタル出力端子または同軸デジタル出力端子によって形成されている。また、デジタル出力回路16は、本デジタルオーディオシステム1が追記型ディスクや書き換え可能型ディスクや再生専用ディスクを再生すると、それによって得られる再生デジタルデータを光または電気のデジタルデータに変換し、デジタル出力端子17を介して外部機器へ出力する。
【0026】
D/A変換器18は、追記型ディスクや書き換え可能型ディスクや再生専用ディスクから再生されるデジタルデータをアナログ信号に変換し、アナログ出力端子19を介して外部へ出力する。これにより、スピーカが接続されたアナログ増幅器がアナログ出力端子19に接続されると、再生音をスピーカで鳴動させることができるようになっている。また、アナログテープレコーダ等のアナログ機器を接続すると、再生音をアナログ録音することができるようになっている。
【0027】
上記のキーボード接続端子20は、マイクロプロセッサ(MPU)を備えたシステムコントローラ21に接続されている。そして、ユーザーがJIS規格等に準拠したキーボード22をキーボード接続端子20に接続すると、上記ファンクションスイッチ9とロータリースイッチ11の代わりに、キーボード操作によってピットアートデータの編集とピットアート記録の指示を行うことができるようになっている。
【0028】
デジタル入力回路12とA/D変換器14には、システムコントローラ21によって切り替え制御される2接点切替え回路23を介して、エンコーダ26とLD駆動回路27が従属接続されている。
【0029】
エンコーダ26は、システムコントローラ21によって制御され、2接点切替え回路23からの入力データD1に対してEFM変調(Eight-Fourteen Modulation)とCIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)方式のインターリービングを行い、それらの処理で生成した書き込み用データD2をLD駆動回路27へ出力する。また、詳細については後述するが、システムコントローラ21からピットアートデータDpが供給されると、ピットアートデータDpに基づいて書き込み用データD2を生成してLD駆動回路27へ出力する。
【0030】
LD駆動回路27は、システムコントローラ21によって制御され、エンコーダ26からの書き込み用データD2を電力増幅してピックアップ28内の半導体レーザ(図示省略)に供給する。これにより、電力増幅された書き込み用データD3で変調された光(以下、書き込み光という)をディスクDSCの記録層に照射させてデータ書き込みを行わせる。
【0031】
また、ディスクDSCからのデータ読み取りの際には、LD駆動回路27は、システムコントローラ21によって指示される一定電力をピックアップ28内の上記半導体レーザに供給することで、一定パワーの光(以下、読取り光という)をディスクDSCの記録層に照射させる。
【0032】
上述したクランプ位置には、ディスクDSCをクランピングして一定の線速度で回転させるスピンドルモータ29と、ピックアップ28をディスクDSCの半径方向に進退移動させる送りモータ30が備えられている。
【0033】
更に、データ書き込みまたはデータ読み取りの際に書込み光または読取り光がディスクDSCに照射されるのに応じて生じる戻り光を、ピックアップ28内の光検出器(図示省略)が光電変換し、RFアンプ31がその光電変換信号SRFをアドレスデコーダ32とサーボ制御回路33及びデコーダ34へ供給するようになっている。
【0034】
アドレスデコーダ32は、RFアンプ31より出力される光電変換信号SRFから、書き込み光または読み取り光が照射されているディスクDSCのトラックアドレスを検出し、検出したアドレスデータD4をエンコーダ26とシステムコントローラ21に供給する。
【0035】
これにより、上述したエンコーダ26は、上記のデータ記録の際にアドレスデータD4に同期した書き込み用データD2をLD駆動回路27に転送し、システムコントローラ21は、上記データ記録の際にピックアップ28がディスクDSCの記録すべきトラックアドレスに対してオントラック状態にあるか否か判断する。
【0036】
デコーダ34は、RFアンプから出力される光電変換信号SRFとアドレスデコーダ32から出力されるアドレスデータD4を入力し、アドレスデータD4に同期して、光電変換信号SRFに含まれているオーディオデータ等をEFM復調とデインターリーブする。これにより、エンコーダ26とは逆のデコード処理が行われ、その処理よって生じるデコードデータD4がデジタル出力回路16とD/A変換器18に供給される。
【0037】
また、データ再生によってディスクDSCからTOC(Table of Contents)データが読み出されると、デコーダ34はこのTOCデータをデコード処理し、デコードしたTOCデータDt2をシステムコントローラ21に供給するようになっている。
【0038】
サーボ制御回路33は、RFアンプ31から出力される光電変換信号SRFに基づいて、トラッキングエラーやフォーカスエラーを検出し、その検出結果に基づいてスピンドルモータ29と送りモータ30及び光ピックアップ28をサーボ制御する。
【0039】
更に、システムコントローラ21には、ピットアートデータメモリ37と標準データメモリ38が接続されると共に、図3に示すピットアートデータ生成部39が設けられている。
【0040】
ピットアートデータ生成部39は、文字データデコード部40とピットアートデータ編集部41及びアドレス生成部42を備えて構成されており、システムコントローラ21に設けられているマイクロプロセッサMPUの下でピットアートデータDpを生成する。
【0041】
文字データデコード部40は、ジョグダイヤルと呼ばれるロータリスイッチ11からの文字情報のデータと、キーボード22からの文字情報のデータをマイクロプロセッサMPUを介して入力し、それらの文字情報のデータD6に基づいて、標準データメモリ38に予め記憶されている標準文字データDcを検索して、ピットアートデータ編集部41に供給する。
【0042】
また、詳細については後述するが、既にデータが記録されているCDやMD等の情報記録媒体を再生し、その再生データに基づいてピットアート記録を行う場合には、文字データデコード部40は、再生データに含まれているTOCやUTOC(User Table of Contents)等の文字情報のデータを入力して、ピットアートデータ編集部41に供給する。
【0043】
また、CSチューナやBSチューナ等の外部機器から供給されるデータに基づいてピットアート記録を行う場合には、文字データデコード部40は、そのデータに含まれている文字情報のデータDpを入力して、ピットアートデータ編集部41に供給する。
【0044】
ピットアートデータ編集部41は、標準文字データDcをビットマップ形式のデータ(以下、ビットマップデータという)Dbmpに変換し、ピットアートデータメモリ37に記憶させる。また、ユーザーがファンクションスイッチ9又はキーボード22を操作して編集を行うと、ピットアートデータ編集部41はその編集指令のデータD7をマイクロプロセッサMPUを介して入力し、編集指令に従ってビットマップデータDbmpを編集してピットアートデータメモリ37に記憶させる。
【0045】
アドレス生成部42は、ピットアートデータメモリ37に記憶されたビットマップデータDbmpを読み出すためのアドレスデータDrを生成する。すなわち、アドレスデコーダ32からマイクロプロセッサMPUを介して供給されるアドレスデータD4に基づいて、ディスクDSCに対するピックアップ28の位置を判断する。そして、ピックアップ28がピットアート記録すべき位置に来たと判断すると、アドレスデータDrによってピットアートデータメモリ37をメモリアクセスし、ビットマップデータDbmpを各ドット毎のピットアートデータDpとしてマイクロプロセッサMPUを介してエンコーダ26に供給してピットアート記録を行わせる。
【0046】
次に、かかる構成を有する本デジタルオーディオシステム1の動作を説明する。
【0047】
本デジタルオーディオシステム1には、システムコントローラ21の制御下でピットアート記録を行う3種類のモードが備えられている。
【0048】
ユーザーがファンクションスイッチ9によって、第1のモード(以下、外部データ記録モードという)を選択して指示すると、デジタル入力端子13に接続されたCSチューナやBSチューナ、CDプレーヤ、MDプレーヤ、DVDプレーヤ等の外部機器から供給されるオーディオデータを追記型ディスクまたは書き込み可能型ディスクに記録(複写)する際に、CSチューナやBSチューナから供給される文字情報のデータや、CDプレーヤから供給されるTOCデータに含まれている文字情報のデータや、MDプレーヤから供給されるUTOCデータに含まれている文字情報のデータを自動編集し、自動編集によって生成したピットアートデータDpを追記型ディスクまたは書き込み可能型ディスクに書き込むことで、自動的にピットアート記録を行う。
【0049】
ユーザーがファンクションスイッチ9によって第2のモード(以下、内部データ記録モードという)を選択して指示すると、本オーディオシステム1に装填されている追記型ディスクまたは書き込み可能型ディスクに既に記録されているTOCデータを再生し、その再生したTOCデータに含まれている文字情報のデータを自動編集し、自動編集によって生成したピットアートデータDpを、上記装填されている追記型ディスクまたは書き込み可能型ディスクに書き込むことで、自動的にピットアート記録を行う。
【0050】
ユーザーがファンクションスイッチ9によって、第3のモード(以下、マニュアルモードという)を選択すると、ユーザーがロータリースイッチ11又はキーボード22を操作することによってピットアートデータDpを編集することができるようになっている。
【0051】
まず、外部データ記録モードの動作を図4、図5のフローチャートを参照して説明する。尚、典型的な場合として、ユーザーがディスクDSCとしてCD−Rを本ディジタルオーディオシステム1に装填し、外部機器としてCDプレーヤをデジタル入力端子13に接続し、そのCDプレーヤで再生されるCD−DAの再生データを上記CD−RであるディスクDSCに記録(複写)する場合の動作について説明する。
【0052】
図4において、ユーザーがディスクDSCを装填すると、ディスクDSCから目次情報であるTOCデータDt2を再生し、システムコントローラ21内の第1メモリ(図示省略)に記憶する(ステップS100)。
【0053】
次に、そのTOCデータDt2に基づいて、装填されたディスクの種類を判別する(ステップS102)。
【0054】
次に、記録可能なディスクが装填されたか否か判断する(ステップS104)。ここで、仮にCD−ROM等の再生専用ディスクが装填された場合には、記録できない旨を表示部4に表示するなどの記録禁止処理を行って(ステップS106)、強制的に処理を終了する。
【0055】
一方、ディスクDSCがCD−Rであれば、記録可能なディスクが装填されたと判断してステップS108に移行する。
【0056】
ステップS108では、記録開始スイッチ10がオン操作されたか否か判断し、オン操作されるまで待機する。この待機状態で、ユーザーが外部機器であるCDプレーヤを再生動作させ、更に記録開始スイッチ10をオン操作すると、CDプレーヤからの再生データを入力データD1として入力する。
【0057】
次に、入力データD1に含まれている目次情報であるTOCデータDt1をエンコーダ26が取得し、システムコントローラ21内の第2メモリ(図示省略)に記憶させる(ステップS110)。
【0058】
次に、ピックアップ28をディスクDSCの記録開始アドレスに移動させ、ディスクDSCに既にデータが記録されていた場合には、そのデータに付随したトラック番号TRNOに1を加算した値を新たなトラック番号TRNOにする(ステップS112)。
【0059】
次に、エンコーダ26が入力データD1をエンコードし、上記新たなトラック番号TRNOを先頭のトラック番号として、ピックアップ28によるデータ記録を開始させる(ステップS114)。
【0060】
次に、複写元であるCDプレーヤからのデータD1に付随しているトラック番号が変化したか否か判断し(ステップS116)、変化していなければステップS114のデータ記録を継続する。
【0061】
一方、ステップS116において、上記データD1に付随しているトラック番号が変化したと判断すると、ステップS118に移行し、CDプレーヤからのデータD1の供給が終了したか否か判断する。ここで、データD1の供給が終了していなければ、次のトラック番号のデータD1が供給されたと判断し、ステップS112において、次のトラック番号を設定して、データD1の記録を継続する(ステップS114)。
【0062】
そして、CDプレーヤからのデータD1を全て記録し終えると、ステップS120に移行してファイナライズ処理を行い、ディスクDSCのリードインエリアに、今まで記録したデータD1に関する目次情報をTOCデータDt2と共に書き込み、更にリードアウトエリアを記録した後、一時停止状態となってから(ステップS122)、図5のステップS200に移行する。
【0063】
図5のステップS200では、上記の一時停止状態の間に、ユーザーがファンクションスイッチ9中のピットアート記録開始スイッチをオン操作したか否か判断する。ここで、所定時間の間にピットアート記録開始スイッチがオン操作されない場合には、ステップS202に移行してピットアート記録禁止処理を行い、ピットアート記録を行わずに一連のデータ記録処理を終了する。
【0064】
一方、ピットアート記録開始スイッチがオン操作されると一時停止状態となった後(ステップS204)、ステップS206に移行する。
【0065】
ステップS206では、ステップS100で取得したTOCデータDt2とステップS120で書き込んだ目次情報のデータからディスクDSCに残っている未記録エリアの先頭アドレスADRSを検出する。更に、リードインエリアのウォブルにATIP情報として記録されている最大リードアウト開始位置情報(リードアウトの記録開始アドレスとして規格化されている位置情報のうち最も遅いアドレスを示す位置情報)に基づいて、未記録エリアの終端アドレスADREを検出する。そして、それらのアドレスデータADRS,ADREを、編集指令のデータD7と共に、図3に示したピットアートデータ編集部41に供給する。
【0066】
更に、ピットアートデータ編集部41が、上記のアドレスデータADRS,ADREに基づいて、未記録エリアの形状を演算する。すなわち、図6に示すように、ディスクDSCの半径方向における未記録エリアの幅Wを算出し、その幅Wに合った円環状の未記録エリアの形状を演算する。
【0067】
次に、ステップS208において、上記第2メモリに記憶したTOCデータDt1に含まれているCD−TEXT規格に準拠した文字情報のデータ(アルバムタイトルや楽曲名やアーチスト名などのデータ)D6を、図3に示した文字データデコード部40に供給する。
【0068】
次に、ステップS210において、文字データデコード部40が文字情報のデータD6に対応する標準文字データDcを検索してピットアートデータ編集部41へ供給し、ピットアートデータ編集部41が標準文字データDcをビットマップデータDbmpに変換する。
【0069】
次に、ステップS212において、ピットアートデータ編集部41が、ビットマップデータDbmpの大きさと未記録エリアの形状とを比較し、ピットアートが未記録エリアからはみ出ないように、ビットマップデータDbmpの解像度(単位面積当たりのドット密度)と大きさを自動編集する。そして、編集したビットマップデータDbmpをピットアートデータメモリ36に記憶させる。
【0070】
次に、ステップS214において、マイクロコンピュータMPUを通じて、ピットアートデータメモリ36に記憶したビットマップデータDbmpを表示部4に供給し、ディスクDSCの未記録エリアにどのようにピットアートが形成されるかの表示を提示、すなわちプレビュー表示する。
【0071】
図7は、プレビュー表示の一例を示す図である。例えば、上記の文字情報のデータD6が「ABCDE」というアルバムタイトルであったとすると、ディスクDSCの形状とその未記録エリアの形状が表示され、更に、その未記録エリアの表示中に、編集した「ABCDE」のビットマップデータDbmpを表示する。
【0072】
また、このビットマップデータDbmpに基づいてピットアート記録を開始しても良いか否かの指示を促すための表示、例えば「表示されているイメージでOKですか?」などの表示を行う。
【0073】
これにより、ユーザーは、ピットアートとして記録されるであろう「ABCDE」の文字の大きさや配置などを予め知ることができるようになっている。
【0074】
次に、このプレビュー表示に対して、ステップS216においてファンクションスイッチ9によりピットアート記録継続の指示がなされると、ステップS218に移行する。一方、ファンクションスイッチ9によりピットアート記録を中止する旨の指示がなされると、ステップS202に移行し、ピットアート記録禁止処理を行って一連のデータ記録処理を終了する。例えば、ユーザーがプレビュー表示を見て、ピットアートとして記録されるであろう「ABCDE」の文字が小さすぎると判断したり、未記録エリアにおけるピットアートの位置が適切でない等の判断をした場合に、ピットアート記録を中止する旨の指示をすると、無用なピットアート記録を行わないようになっている。
【0075】
尚、ピットアートデータ編集部41が、未記録エリアの形状とビットマップデータDbmpの大きさを比較し、未記録エリアの形状(特に、未記録エリアの幅W)が小さいためにピットアートが小さくなりすぎる場合には、自動的にステップS202の処理に移行して、ピットアート記録を行わないようにしてもよい。
【0076】
次に、ステップS218では、ピックアップ28を未記録エリアの開始アドレスADRSから半径方向外側の所定トラック数N1(本実施形態では、N1=1000トラック)離れた位置に移動させた後、その移動位置から半径方向外側の所定トラック数N2分(本実施形態では、N2=1000トラック分)に所定パワーの書き込み光を照射することにより、環状のピットアートを形成する。これにより、リードインエリアから開始アドレスADRSまでの既にデータが記録された記録済みエリアの外側に、上記N1トラック分の環状の未記録部分と、上記N2トラック分の環状のピットアートが同心円状に並ぶため、この環状のピットアートを、上記記録済みエリアと後述のピットアートとの境界線として視認できるようになっている。
【0077】
尚、上記ステップS212においてピットアートデータ編集部41が、ビットマップデータDbmpの解像度(単位面積当たりのドット密度)と大きさを自動編集する際にも、上記N1トラック分の環状の未記録部分及びN2トラック分の環状のピットアートの部分の半径方向外側に存在する未記録エリアの形状に基づいて、ビットマップデータDbmpを自動編集するようになっている。
【0078】
次に、ステップS220では、環状のピットアートが形成された部分よりディスクDSCの半径方向外側の位置のアドレスにピックアップ28を位置させ、更に、ステップS222において、ピットアートデータメモリ36からビットマップデータDbmpの最初の1ドット分を読み出し、ピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給することでディスクDSCの未記録エリアに書き込ませる。
【0079】
次に、ステップS224において、ピットアート記録が完了したか否か判断し、未だであればステップS220に戻って次の1ドット分のビットマップデータDbmpをピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給し、未記録エリアの次のアドレスに記録させる(ステップS222)。
【0080】
そして、ピットアート記録が完了すると、ステップS226において、表示部4にピットアート記録が完了した旨の表示をした後、ピットアート記録の処理を終了する。
【0081】
こうしてピットアート記録が行われると、図8に示すように、記録済みエリアと未記録エリアとの境界線を示す環状のピット列から成るピットアートPA1と、「ABCDE」などの文字のピットアートPA2が形成される。
【0082】
そして、環状のピットアートPA1とピットアートPA2の文字の部分が、CD−Rの記録層に多数のピットとして記録され、背景部分にはピットが形成されない。そして、ピットが形成された部分と形成されない部分とでは光に対する反射率に違いが生じるため、この反射率の違いによって「ABCDE」などのピットアートPA2を視認することができる。
【0083】
このように、外部データ記録モードによってピットアートを形成すると、ユーザーはピットアートPA2を見るだけで簡単にディスクを識別したり管理することができる。
【0084】
また、従来の手書きの場合には、不鮮明になったり美観を損ねる等の問題があったが、上記ピットアートはディスクの記録層に形成されるので鮮明性が保たれ、美観を損ねる等の問題が発生しない。
【0085】
また、環状のピットアートPA1を見るだけで、記録済みエリアと未記録エリアを区別することができる。このため、ユーザーはピットアートPA2が形成された未記録エリアを手で触ってもよいが、データ記録がなされている記録済みエリアを触らないようにする等の判断をすることができる。
【0086】
また、データ再生の際にも、環状のピットアートPA1を検出してピットアートが形成されている未記録エリアの存在を発見するようにすることで、誤ってピットアートをデータ再生しないようにすることができる。
【0087】
また、CD−Rの記録層は有機色素によって形成されているため、ピットアート記録をすると、ピットアートを鮮明に形成することができる。特に、シアニン系またはアゾ系の色素で形成された記録層を有するCD−Rにピットアート記録をすると、コントラストの高いピットアートを形成することができる。
【0088】
また、上述したように本ディジタルオーディオシステム1は、CD−Rの記録層側の面を上側、レーベル面を下側に向けてローディング/アンローディングを行うので、ユーザーはピットアートを視界に入れながら、CD−Rを取り扱うことができる。このため、ユーザーにとってはピットアートに基づいてディスクを管理したり識別することが容易となり、よって、ピットアートの利便性をより効果的に提供することができる。ただし、CD−Rの記録層側の面を下側、レーベル面を上側に向けてローディング/アンローディングを行い、下側に向けられた記録層側からピットアートを記録するようにしてもよい。
【0089】
また、この外部データ記録モードでは、CDプレーヤから供給される目次情報中の文字情報のデータを自動的にピットアートデータとして複写先のディスクに記録するので、ユーザーに対して簡便なピットアート記録の方法を提供することができる。
【0090】
また、外部機器としてCDプレーヤを接続する場合を説明したが、MDプレーヤを接続すれば、UTOCデータに含まれている文字情報のデータをピットアートデータとしてピットアート記録することができる。また、CSチューナやBSチューナを接続すれば、これらCSチューナやBSチューナが受信した文字情報のデータをピットアートデータとしてピットアート記録することができる。
【0091】
尚、以上に説明した外部データ記録モードでは、上記ステップS120においてファイナライズ処理を行った後に、図5に示すピットアート記録のための処理を行うようにしたが、変形例として、ファイナライズ処理をしないでピットアート記録のための処理を開始するようにしてもよい。
【0092】
但しこの場合には、上記ステップS120では、データD1の書込みが完了した際に、ディスクDSCのリードインエリアより内側のプログラムマネージメントエリア(Program Management Area:PMA)に、データD1に付随する目次情報を仮TOCとして記録し、その後、図5に示したピットアート記録のための処理を行う。
【0093】
更に、ステップS206〜S214のピットアート編集とプレビュー表示のための処理では、仮TOCの情報に基づいて未記録エリアの開始アドレスADRSを検出し、その開始アドレスADRSよりも比較的多数のトラック(本実施形態では、10000ないし30000トラック)分半径方向外側に離れたトラックの位置をピットアート記録可能な先頭位置とし、更にその先頭位置から半径方向外側の未記録エリアをピットアート記録が可能なエリアとしてピットアート編集とプレビュー表示を行う。
【0094】
更に又、ステップS218〜S224における環状のピットアートPA1とピットアートPA2の記録の際にも、上記の開始アドレスADRSより10000ないし30000トラック分離れた位置よりも半径方向外側の未記録エリアに、これらの環状のピットアートPA1とピットアートPA2を記録する。
【0095】
この変形例によれば、図8に示したN1トラック分の未記録エリアが10000ないし30000トラック分確保され所謂パーシャルディスクを制作することができる。これにより、ユーザーは、10000ないし30000トラック分確保された未記録エリアに追記録を行うことができる。このため、より利便性が高く、記録されたピットアートによって管理等をし易いパーシャルディスクを提供することができる。
【0096】
尚、追記録可能な未記録エリアを10000ないし30000トラック分確保する際に、ユーザーにこれらのトラック数の範囲内で所望のトラック数を選択指定させるようにしてもよいし、トラック数を限定すること無く、ユーザーに所望のトラック数を指定させたり、そのトラック数を時間換算した量として指定させ、その指定された分の未記録エリアを追記録可能なエリアとして確保するようにしてもよい。
【0097】
次に、内部データ記録モードの動作を図9のフローチャートを参照して説明する。尚、典型的な場合として、ユーザーが既にファイナライズ済みのCD−R、すなわちリードインエリアに既にTOC情報が記録され且つリードアウトエリアが記録されているCD−Rを本ディジタルオーディオシステム1に装填し、そのCD−Rにピットアート記録を行う場合の動作を説明する。
【0098】
図9において、ユーザーが上記ファイナライズ済みのCD−Rを装填すると、その装填されたディスクDSCからTOCデータDt2を再生してシステムコントローラ21内の第1メモリに記憶し(ステップS300)、一時停止状態となる(ステップS302)。
【0099】
この一時停止状態においてユーザーがファンクションスイッチ9中の所定の操作スイッチを操作して内部データ記録モードを選択すると、ステップS304に移行し、第1メモリ中の上記TOCデータDt2に基づいて、ディスクの種類を判別する。
【0100】
次に、記録可能なディスクが装填されたか否か判断する(ステップS306)。ここで、仮にCD−ROM等の再生専用ディスクが装填された場合には、記録できない旨を表示部4に表示する等の記録禁止処理を行って(ステップS308)、強制的に内部データ記録モードを終了する。一方、ディスクDSCがCD−Rであれば、記録可能なディスクが装填されたと判断してステップS310に移行する。
【0101】
ステップS310では、第1メモリ中のTOCデータDt2からディスクDSCに残っている未記録エリアの先頭アドレスADRSを検出する。更に、リードインエリアのウォブルにATIP情報として記録されている最大リードアウト開始位置情報(リードアウトの記録開始アドレスとして規格化されている位置情報のうち最も遅いアドレスを示す位置情報)に基づいて、未記録エリアの終端アドレスADRE検出する。そして、それらのアドレスデータADRS,ADREを、編集指令のデータD7と共に、図3に示したピットアートデータ編集部41に供給する。
【0102】
更に、ピットアートデータ編集部41が、上記のアドレスデータADRS,ADREに基づいて、未記録エリアの形状を演算する。すなわち、図6に示すように、ディスクDSCの半径方向における未記録エリアの幅Wを算出し、その幅Wに合った円環状の未記録エリアの形状を演算する。尚、このステップS310においても、図5中のステップS206の処理と同様に、未記録エリアの開始アドレスADRSよりもN1トラック分半径方向外側の未記録エリアの幅Wと形状を演算する。
【0103】
次に、ステップS312において、上記第1メモリに記憶したTOCデータDt1に含まれている文字情報のデータ(アルバムタイトルや楽曲名やアーチスト名などのデータ)D6を、図3に示した文字データデコード部40に供給する。
【0104】
次に、ステップS314において、文字データデコード部40が文字情報のデータD6に対応する標準文字データDcを検索してピットアートデータ編集部41へ供給し、ピットアートデータ編集部41が標準文字データDcをビットマップデータDbmpに変換する。
【0105】
次に、ステップS316において、ピットアートデータ編集部41が、ビットマップデータDbmpの大きさと未記録エリアの形状とを比較し、ピットアートが未記録エリアからはみ出ないように、ビットマップデータDbmpの解像度(単位面積当たりのドット密度)と大きさを自動編集する。そして、編集したビットマップデータDbmpをピットアートデータメモリ36に記憶させる。
【0106】
次に、ステップS318において、マイクロコンピュータMPUを通じて、ピットアートデータメモリ36に記憶したビットマップデータDbmpを表示部4に供給し、追記型ディスクDSCの未記録エリアにどのようにピットアートが形成されるかプレビュー表示する。
【0107】
例えば、図7に示したのと同様に、上記文字情報のデータD6が「ABCDE」というアルバムタイトルであったとすると、ディスクDSCの形状とその未記録エリアの形状が表示され、更に、その未記録エリアの表示中に、編集した「ABCDE」のビットマップデータDbmpを表示する。また、このビットマップデータDbmpに基づいてピットアート記録を開始しても良いか否かの指示を促すための表示、例えば「表示されているイメージでOKですか?」などの表示を行う。
【0108】
これにより、ユーザーは、ピットアートとして記録されるであろう「ABCDE」の文字の大きさや配置などを予め知ることができるようになっている。
【0109】
次に、このプレビュー表示に対して、ステップS320においてファンクションスイッチ9によりピットアート記録継続の指示がなされると、ステップS322に移行する。一方、ファンクションスイッチ9によりピットアート記録を行わない旨の指示がなされると、ステップS308に移行し、ピットアート記録禁止処理を行って一連のデータ記録処理を終了する。
【0110】
ステップS322では、ピックアップ28を未記録エリアの開始アドレスADRSからN1トラック分離れた位置に位置させる。そして、その位置からN2トラック分に所定パワーの書き込み光を照射する。これにより、未記録エリアと記録済みエリアの境界線を表す環状のピットアートPA1を形成する。
【0111】
次に、ステップS324では、環状のピットアートが形成された部分よりディスクDSCの半径方向外側の位置のアドレスにピックアップ28を位置させ、更に、ステップS326において、ピットアートデータメモリ36からビットマップデータDbmpの最初の1ドット分を読み出し、ピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給することでディスクDSCの未記録エリアに書き込ませる。
【0112】
次に、ステップS328において、全てのピットアート記録が完了したか判断し、未だであればステップS324に戻って次の1ドット分のビットマップデータDbmpをピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給し、未記録エリアの次のアドレスに記録させる(ステップS326)。
【0113】
そして、全てのビットマップデータDbmpの書込みが完了すると、ステップS330において、表示部4にピットアート記録が完了した旨の表示をした後、ピットアート記録の処理を終了する。
【0114】
こうしてピットアート記録が行われると、図8に示したのと同様に、記録済みエリアと未記録エリアとの境界線を示す環状のピットアートPA1と、「ABCDE」などの文字のピットアートPA2が形成され、ピットが形成された部分と形成されない部分との光に対する反射率の違いによって、ユーザーはピットアートPA1,PA2を見るだけで簡単にディスクを識別したり管理することができる。
【0115】
また、この内部データ記録モードによれば、CD−Rに既に記録されている目次情報のデータをピットアートデータとして自動的にピットアート記憶することができる。これにより、ユーザーに対して、手書き感覚でピットアートを利用することができる等の効果を提供することができる。
【0116】
尚、以上の内部データ記録モードでは、ファイナライズ済みのCD−Rにピットアート記録を行う場合を説明したが、パーシャルディスクにもピットアート記録するようにしてもよい。
【0117】
この場合には、パーシャルディスクのPMA領域に記録されている仮TOCの情報をファイナライズ済みのCD−Rに記録されている上記TOC情報として処理することで、パーシャルディスクにもピットアート記録することが可能となる。
【0118】
次に、上記マニュアルモードの動作を図10のフローチャートを参照して説明する。尚、典型的な場合として、ユーザーがファイナライズ済みのCD−Rを本ディジタルオーディオシステム1に装填し、ピットアートを編集してその装填したCD−Rにピットアート記録を行う場合の動作を説明する。
【0119】
図10において、ユーザーが上記CD−Rを装填すると、その装填されたディスクDSCから目次情報であるTOCデータDt2を再生し、再生したTOCデータDt2をシステムコントローラ21内の第1メモリに記憶し、一時停止状態となる(ステップS400)。
【0120】
この一時停止状態で、ユーザーがファンクションスイッチ9中の所定の操作スイッチを操作してマニュアルモードを選択すると、ステップS402〜S406に移行する。
【0121】
ステップS402〜S406では、上記ジョグダイヤルと呼ばれるロータリースイッチ11又はキーボード22によって、所望の文字や記号又は絵柄等が入力され、それら文字等が選択されたか否か判断し、未だの場合には上記入力と選択操作がなされるまで待機する(ステップS402)。
【0122】
ここで、上記文字等が入力されると、入力された文字等のデータを一旦所定のバッファレジスタに格納すると共に、表示部4にその文字等を点滅表示する。そして選択操作がなされると、バッファレジスタの文字等のデータをバッファメモリに記憶して確定すると共に、上記点滅表示を静止画表示(点滅しない表示)に切り替えて、入力された文字等を確定した旨を知らせるようになっている(ステップS404)。
【0123】
より具体的には、例えばユーザーがロータリースイッチ11を適宜に回転させて文字列「ABCDE」を入力し、各文字を入力する度に選択用の操作スイッチ(以下、エンターキーという)を操作すると、つまり、(A)→(エンター)→(B)→(エンター)→(C)→(エンター)→(D)→(エンター)→(E)→(エンター)のように操作すると、文字列「ABCDE」を指定でき、図11(a)に示すように、文字列が入力順に表示されるようになっている。
【0124】
また、キーボード22を操作する場合には、キーボード22に備えられているキーによって文字列「ABCDE」を入力し、各文字を入力する度に「改行キー」を入力することで、文字列「ABCDE」を指定できるようになっている。
【0125】
こうしてユーザーが所望の文字列を入力し、ファンクションスイッチ9中の所定の操作スイッチを操作してその文字列を最終的にピットアートとして確定するための指示をすると、一時停止状態となった後(ステップS408)、ステップS410に移行する。尚、ユーザーがキーボード22を操作する場合には、キーボード22に備えられている上記「改行キー」を再度操作すると、ステップS408に移行した後、ステップS410に移行する。
【0126】
ステップS410では、第1メモリ中の上記TOCデータDt2に基づいて、ディスクの種類を判別する。
【0127】
次に、記録可能なディスクが装填されたか否か判断する(ステップS412)。ここで、仮にCD−ROM等の再生専用ディスクが装填された場合には、記録できない旨を表示部4に表示する等の記録禁止処理を行って(ステップS414)、強制的にマニュアルモードを終了する。一方、追記型ディスクであれば、記録可能なディスクが装填されたと判断してステップS416に移行する。
【0128】
ステップS416では、第1メモリ中のTOCデータDt2から、追記型ディスクDSCに残っている未記録エリアの先頭アドレスADRSを検出する。更に、リードインエリアのウォブルにATIP情報として記録されている最大リードアウト開始位置情報(リードアウトの記録開始アドレスとして規格化されている位置情報のうち最も遅いアドレスを示す位置情報)に基づいて、未記録エリアの終端アドレスADREを検出する。そして、それらのアドレスデータADRS,ADREを、編集指令のデータD7と共に、図3に示したピットアートデータ編集部41に供給する。
【0129】
更に、ピットアートデータ編集部41が、上記のアドレスデータADRS,ADREに基づいて、未記録エリアの形状を演算する。すなわち、図6に示したように、追記型ディスクDSCの半径方向における未記録エリアの幅Wを算出し、その幅Wに合った円環状の未記録エリアの形状を演算する。
【0130】
尚、このステップS416においても、図5中のステップS206の処理と同様に、未記録エリアの開始アドレスADRSよりもN1トラック分半径方向外側の未記録エリアの幅Wと形状を演算する。
【0131】
次に、ステップS418において、上記バッファメモリに格納した文字列等のデータ(ユーザーが選択した文字列等のデータ)D6を、図3に示した文字データデコード部40に供給する。
【0132】
次に、ステップS420において、文字データデコード部40がデータD6に対応する標準文字データDcを検索してピットアートデータ編集部41へ供給し、ピットアートデータ編集部41が標準文字データDcをビットマップデータDbmpに変換する。
【0133】
次に、ステップS422において、ピットアートデータ編集部41が、ビットマップデータDbmpの大きさと未記録エリアの形状とを比較し、ピットアートが未記録エリアからはみ出ないように、ビットマップデータDbmpの解像度(単位面積当たりのドット密度)と大きさを編集する。そして、編集したビットマップデータDbmpをピットアートデータメモリ36に記憶させる。
【0134】
次に、ステップ424において、マイクロコンピュータMPUを通じて、ピットアートデータメモリ36に記憶したビットマップデータDbmpを表示部4に供給し、追記型ディスクDSCの未記録エリアにどのようにピットアートが形成されるかプレビュー表示する。
【0135】
例えば、図11(b)に示すように、上記データD6が「ABCDE」という文字列であったとすると、ディスクDSCの形状とその未記録エリアの形状が表示され、更に、その未記録エリアの表示中に、編集した「ABCDE」のビットマップデータDbmpを表示する。また、このビットマップデータDbmpに基づいてピットアート記録を開始しても良いか否かの指示を促すための表示、例えば「表示されているイメージでOKですか?」などの表示を行う。
【0136】
これにより、ユーザーは、ピットアートとして記録されるであろう「ABCDE」の文字の大きさや配置などを予め知ることができるようになっている。
【0137】
次に、このプレビュー表示に対して、ステップS426においてファンクションスイッチ9やキーボード22によりピットアート記録継続の指示がなされると、ステップS428に移行する。一方、ファンクションスイッチ9やキーボード22によりピットアート記録を行わない旨の指示がなされると、ステップS414に移行し、ピットアート記録禁止処理を行って一連のデータ記録処理を終了する。
【0138】
次に、ステップS428では、ピックアップ28を未記録エリアの開始アドレスADRSからN1トラック分半径方向外側の位置に位置させた後、N2トラック分に所定パワーの書き込み光を照射する。これにより、未記録エリアと記録済みエリアの境界線を表す環状のピットアートPA1を形成する。
【0139】
次に、ステップS430では、環状のピットアートPA1が形成された部分よりディスクDSCの半径方向外側の位置のアドレスにピックアップ28を位置させ、更に、ステップS432において、ピットアートデータメモリ36からビットマップデータDbmpの最初の1ドット分を読み出し、ピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給することでディスクDSCの未記録エリアに書き込ませる。
【0140】
次に、ステップS434において、全てのビットマップデータDbmpを未記録エリアに書き込んだか否か判断し、未だであればステップS430に戻って次の1ドット分のビットマップデータDbmpをピットアートデータDpとしてピックアップ28に供給し、未記録エリアの次のアドレスに記録させる(ステップS432)。
【0141】
そして、全てのビットマップデータDbmpの書込みが完了すると、ステップS436において、表示部4にピットアート記録が完了した旨の表示をした後、ピットアート記録の処理を終了する。
【0142】
こうしてピットアート記録が行われると、図8に示したのと同様に、記録済みエリアと未記録エリアとの境界線を示す環状のピットアートPA1と、「ABCDE」などの文字のピットアートPA2が形成され、ピットが形成された部分と形成されない部分との光に対する反射率に違いによって、ユーザーはピットアートPA1,PA2を見るだけで簡単にディスクを識別したり管理することができる。
【0143】
また、このマニュアルモードによれば、ユーザーが好みのタイトル名等をピットアートとして記録できるので、ユーザーに対して手書き感覚でピットアートを利用することができる等の効果を提供することができる。
【0144】
このように本実施形態のディジタルオーディオシステムによれば、記録可能なディスクに視認可能なピットアートを記録するようにしたので、ユーザーがそのパターンを見ることによって、複数のディスクの管理や識別を行うことが可能となる。
【0145】
尚、以上のマニュアルモードでは、ファイナライズ済みのCD−Rにユーザーが編集したピットアートを記録する場合を述べたが、パーシャルディスクにもユーザーが編集したピットアートを記録することが可能である。この場合には、パーシャルディスクのPMA領域に記録されている仮TOCの情報をファイナライズ済みのCD−Rに記録されている上記TOC情報として処理することで、パーシャルディスクにもピットアート記録することが可能となる。
【0146】
尚、以上に説明した本実施形態では、CD−Rにピットアート記録する場合を述べたが、CD−RWやDVD−R、DVD−RW等のデータ書込みが可能な光記録媒体にもピットアート記録をすることができる。
【0147】
また、本実施形態のディジタルオーディオシステムによれば、DVD−R等の両面記録が可能なディスクを用いる場合に、一方の記録可能な面をピットアート記録専用の面にし、他方の面を通常のデータ記録用の面にすることができる。
【0148】
また、DVD−R等の両面記録が可能なディスクを用いる場合に、一方の記録可能な面の一部分をピットアート記録用のエリアとし、他方の記録可能な面の一部分もピットアート記録用のエリアとすることで、両面にピットアートを形成すると共に、両面に通常のデータ記録を行うことができる。
【0149】
また、図8に示したように、文字列などのピットアートを一列に並べて形成する場合を説明したが、円形のディスクの形状に合わせて、文字列などを円弧状に配列してピットアートを形成するようにしてもよい。また、未記録エリア全体を従来のレーベル面と同様に位置づけ、ビットマップデータを様々に編集することが可能な編集機能を持たせてもよい。
【0150】
また、以上の実施形態では、通常のデータ記録で用いられる書込み光によってピットアート記録を行う場合を説明した。しかし、これではディスクの記録層に照射される書込み光のスポット径が小さいため、視認可能なピットアートを形成するのに長時間を要するという問題が想定される。そこで、ピットアート記録の際には、ピックアップに28に設けられている対物レンズを調整等して、スポット径の大きな書込み光によって記録するようにしてもよい。また、スポット径の大きな書込み光を照射するピットアート記録専用のピックアップを設けるようにしてもよい。
【0151】
また、以上の実施形態では、外部データ記録モードと内部データ記録モードでは、自動的にピットアート記録を行うこととしているが、これら外部データ記録モードと内部データ記録モードの際にも、ユーザーがマニュアル操作によって、ピットアートデータの編集を行うようにしてもよい。
【0152】
また、図5中のステップS206、図9中のステップS310、図10中のステップS416では、TOC情報あるいは仮TOCの情報とATIP情報に基づいて、未記録エリアの形状を検出することとしたが、他の変形例として、ピックアップをディスクDSCの半径方向へ移動させ、その移動の際に得られる戻り光(反射光)の記録済みエリアと未記録エリアの反射光量の差に基づいて、未記録エリアの形状を検出するようにしてもよい。
【0153】
また、上記の記録済みエリアと未記録エリアの反射光量の差ではなく、記録済みエリアからの反射光量又は未記録エリアからの反射光量を所定のしきい値と比較する等して、未記録エリアの形状を検出及び判定するようにしてもよい。
【0154】
また、本実施形態では、イメージパターン(ピットアート)を形成するための書込みと通常の情報書込みとを、書込み手段としてのピックアップ28が兼用して行う構成としているが、イメージパターン(ピットアート)を形成するためのピックアップと、通常の情報書込みを行うためのピックアップとを備える構成にしてもよい。
【0155】
また、本実施基体では、所謂ビットマップのデータを生成し、そのビットマップのデータに基づいて変調した光ビームによって光記録媒体の記録層にピットアート記録を行う場合を説明したが、所謂ビットマップのデータに限らず、他のデータ形式のデータに基づいてピットアート記録をしてもよい。
【0156】
また、単にピットの有り無しのみでピットアート記録を行うだけでなく、ピットの大きさを様々に調整したり、ピットとピットの間隔を様々に調整してピットアート記録を行うことにより、視覚的に複数の階調を与えるピットアートを記録するようにしてもよい。これにより、濃淡等を表現し得るピットアート、すなわち表現力の得られるピットアートを形成することができる。
【0157】
また、通常の情報記録を行った領域(記録済みエリア)とピットアート記録がなされる領域(未記録エリア)との間に環状のピットアートPA1を記録する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ピットアートPA1を記録しなくともよい。また、この環状のピットアートPA1を記録するか否かをユーザーが選択指定するようにしてもよい。
【0158】
また、以上の実施形態では、ハードウェアで構成したディジタルオーディオシステムについて説明した。しかし、本発明はこれ限定されるものではなく、上記ディジタルオーディオシステムと同等のピットアート記録機能をコンピュータプログラムで実現するようにしてもよい。
【0159】
例えばパーソナルコンピュータ等に、記録可能な光記録媒体を用いてデータの記録と再生が可能なレコーダブルプレーヤ(例えば、レコーダブルなCDプレーヤやDVDプレーヤ等)を搭載し、パーソナルコンピュータ等に上記ピットアート記録機能を有するコンピュータプログラムをインストールし、そのコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ等に実行させることで、レコーダブルプレーヤに装填した光記録媒体にピットアートを形成させるようにしてもよい。
【0160】
かかる構成によると、ディジタルオーディオシステムに限らず、多くのユーザーに対してピットアート記録の利便性を提供することができる。
【0161】
また、パーソナルコンピュータ等に上記ピットアート記録機能を有するコンピュータプログラムをインストールする際に、そのコンピュータプログラムが記録されている光記録媒体を提供して、パーソナルコンピュータ等に搭載されているCDプレーヤやDVDプレーヤ等を用いてインストールするようにしてもよいし、パーソナルコンピュータ等をインターネット等のネットワーク(電話線、LAN等の有線、又は無線も含む)に接続し、上記コンピュータプログラムをネットワークを介して伝送(ダウンロード)し、パーソナルコンピュータ等にセットアップするようにしてもよい。
【0162】
以上説明したように本発明の情報記録システム及び情報記録方法によれば、光記録媒体に形成されている記録層に光を照射して、記録層における光の照射部分と非照射部分とで光学特性の変化を生じさせることにより、視認可能なイメージパターンを形成するようにしたので、ユーザー等はその形成されるイメージパターンを見ることによって、複数の光記録媒体の管理や識別を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0163】
【図1】本実施形態のデジタルオーディオシステムの外観構造を示す図である。
【図2】本実施形態のデジタルオーディオシステムの内部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態のデジタルオーディオシステムに設けられたピットアートデータ生成部の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態のデジタルオーディオシステムにおける第1の自動モードの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本実施形態のデジタルオーディオシステムにおける第1の自動モードの動作を更に説明するためのフローチャートである。
【図6】ピットアート記録がなされる未記録エリアを示す説明図である。
【図7】表示部のプレビュー表示の一例を示す説明図である。
【図8】ピットアート記録がなされた状態の一例を示す説明図である。
【図9】本実施形態のデジタルオーディオシステムにおける第2の自動モードの動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本実施形態のデジタルオーディオシステムにおけるマニュアルモードの動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】マニュアルモード時に表示部に表示されるプレビュー表示の一例を示す説明図である。
【図12】ディスクのレーベル面に手書き文字等を記載した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0164】
1…デジタルオーディオシステム
4…表示部
9…ファンクションスイッチ
11…ロータリスイッチ
12…デジタル入力回路
13…デジタル入力端子
20…キーボード接続端子
21…システムコントローラ
22…キーボード
26…エンコーダ
27…LD駆動回路
28…ピックアップ
31…RFアンプ
32…アドレスデコーダ
34…デコーダ
37…ピットアートデータメモリ
38…標準データメモリ
39…ピットアートデータ生成部
40…文字データデコード部
41…ピットアートデータ編集部
42…アドレス生成部
DSC…ディスク
PA1,PA2…ピットアート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
追記又は書き換え可能なディスクに、書込み光を照射することにより情報を記録する情報記録システムであって、
前記ディスクに、前記光源から出力される前記書込み光を照射することにより、前記ディスク上に視認可能なイメージの書き込みと、前記イメージ以外のデータの記録とを行う書込み手段を備え、
書込み手段は、前記ディスク上に視認可能なイメージの書き込みと、前記イメージ以外のデータの記録とを兼用して行う単一の光学手段を有すること、
を特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
前記書き込み手段は、単一の半導体レーザを有し、
前記半導体レーザは、前記イメージの書き込みの際または前記イメージ以外のデータを記録する際に前記ディスクに前記書込み光を照射し、前記ディスクに記録されているイメージ以外の情報を読み取る際に、前記光源から前記ディスクに読取り光を照射すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。
【請求項3】
前記イメージ以外のデータは、音楽または画像のデータであること、を特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録システム。
【請求項4】
前記視認可能なイメージは、前記ディスクにおける光の反射率の差を利用して形成されること、を特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の情報記録システム。
【請求項5】
前記書込み手段は、前記書込み光を照射することにより、前記ディスクに光の反射率が異なる部分を形成することで、前記視認可能なイメージの書き込みを行うこと、
を特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の情報記録システム。
【請求項6】
前記書き込み手段は、前記書込み光を前記ディスクに照射してピットを形成することにより、前記視認可能なイメージの書き込みを行うこと、
を特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の情報記録システム。
【請求項7】
前記ディスクは、前記イメージが書き込まれる面と、前記イメージ以外のデータが記録される面との各面を有するディスクであること、
を特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の情報記録システム。
【請求項8】
前記光源は、
前記ディスクのイメージが書き込まれる面に、前記イメージを書き込む際、前記イメージ書込み用の前記書込み光を出力する第1の半導体レーザと、
前記ディスクの前記イメージ以外のデータが記録される面に、前記データを記録する際、前記データ記録用の前記書込み光を出力する第2の半導体レーザと、
を有することを特徴とする請求項7に記載の情報記録システム。
【請求項9】
前記書き込み手段は、前記単一の光学手段に代えて、
前記ディスク上に視認可能なイメージの書き込みを行う光学手段と、
前記イメージ以外のデータの記録を行う他の光学手段とを有すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−54049(P2006−54049A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307313(P2005−307313)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【分割の表示】特願2000−98926(P2000−98926)の分割
【原出願日】平成12年3月31日(2000.3.31)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】