説明

意匠性塗膜の形成方法

【課題】簡単な工程で大理石調の高い意匠性を持つ塗膜を形成する方法を提供する。
【解決手段】樹脂分10〜40重量%及び粒径0.01〜5mmの珪砂50〜90重量%を含んでなる粘度10〜200ポイズの水系エマルション塗料組成物であって、前記珪砂の内部色が互いに異なる複数の塗料組成物を用意する。次に、前記複数の塗料組成物をそれぞれノズル部の吐出口から吐出させて、被塗装壁面W上にて1〜7kg/mの塗布量で、塗料組成物がそれぞれ粒状に付着したものの集合からなる未硬化の塗膜12を形成する。次に、予め有機溶剤で濡らした押圧面を有するプラスチックローラRを用いて、前記塗膜12が未硬化の状態で該塗膜の平坦化を行って平坦化塗膜14を形成する。次に、前記平坦化塗膜14の乾燥後にクリヤー塗料を塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、意匠性塗膜を形成する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築物や構築物の壁面については、その高級化が志向されており、一般的な平坦で単色の外観を有するものに代えて、各種の意匠性を持つものが使用されている。そのような意匠性は、塗膜表面を凹凸構造にすること及び塗膜表面の色彩を多色にすること等により実現することができる。
【0003】
近年、更なる高級化指向により、特定の質感を醸し出すような表面の意匠性を持つ塗膜の形成が望まれている。このような意匠性塗膜を形成する方法の一例として、特開2005−81301号公報[特許文献1]には、石材調の意匠を持つ塗膜を形成する方法が開示されている。この方法では、スプレー装置の1個の塗料吐出口から水系塗料、非水分散型塗料及び溶剤型塗料のうちの互いに異なる種類の塗料に属する複数の塗料を切り替え吐出させる。これら塗料が未硬化の状態で基材上にて重畳されて塗膜を形成し、これら異種の塗料同士は表面張力その他の特性が異なり混じりにくく、且つこれら異種の塗料同士で硬化時間が異なるので、硬化後には同種塗料の凝集による微細粒状の凹凸ドットパターンが形成され、石材調の意匠を呈する塗膜が得られる。また、この方法において、異種の塗料同士を互いに異なる色のものとした場合には、これらの塗料同士の間で境界が鮮明な色ドットパターンが形成され、更に意匠性が高められる。
【0004】
また、特開2003−290710号公報[特許文献2]には、各色の境界が鮮明でなく色彩が徐々に変化する多彩色の塗膜を形成する方法が開示されている。この方法では、スプレーガンに、ウレタン樹脂系塗料、シリコーンアクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料及び無機系塗料からなる群から選ばれる少なくとも一種に属し且つ互いに異なる塗料をそれぞれ供給して塗装を行う。
【0005】
更に、特開平7−330469号公報[特許文献3]には、立体多彩模様でかつ深みや自然感のある外観を持つ立体多彩模様塗板を製造する方法が開示されている。この方法では、互いに異なる色の複数の着色塗料を適宜選択しながら順次塗装ガンに供給し、連続的にスプレー塗装して、色が徐々に変化した多彩模様塗膜を形成し、次いで多彩模様塗膜上に、それが視認出来る程度の隠蔽力を有し且つ平均粒径10〜60μmの透明なガラス粉末を塗料固形分中に20〜70重量%含有せる紫外線硬化型着色塗料を部分的にスクリーン印刷機にてスクリーン印刷して、スクリーン印刷塗膜を形成し、更に全体的にクリヤー塗膜を形成する。
【特許文献1】特開2005−81301号公報
【特許文献2】特開2003−290710号公報
【特許文献3】特開平7−330469号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2に記載の方法では、互いに異なる種類の塗料を使用するので、塗料管理や塗料供給配管系の管理などの工程管理が面倒であるという難点がある。また、特許文献3に記載の方法では、スプレー塗装により多彩模様塗膜を形成した後に更に部分的にスクリーン印刷塗膜を形成するので工程が複雑である。
【0007】
近年、高い意匠性を持つ塗膜を簡単な工程で製造することが要求されている。本発明は、簡単な工程で高い意匠性を持つ塗膜を形成する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
樹脂分10〜40重量%及び珪砂50〜90重量%を含んでなる粘度10〜200ポイズの塗料組成物であって、前記珪砂の色が互いに異なる複数の塗料組成物を用意し、
前記複数の塗料組成物をそれぞれ吐出口から吐出させて被塗装面上にて塗膜を形成し、
前記塗膜が未硬化の状態で該塗膜の平坦化を行って平坦化塗膜を形成し、
前記平坦化塗膜の乾燥後にクリヤー塗料を塗布する、
ことを特徴とする意匠性塗膜の形成方法、
が提供される。
【0009】
本発明の一態様においては、前記珪砂の色は内部色に基づくものである。本発明の一態様においては、前記珪砂の色は表面色に基づくものである。本発明の一態様においては、前記珪砂の粒径は0.01〜5mmである。本発明の一態様においては、前記塗料組成物は、水系エマルション塗料または溶剤型塗料である。本発明の一態様においては、前記塗膜は1〜7kg/mの塗布量で形成される。本発明の一態様においては、前記平坦化は、予め有機溶剤で濡らした押圧面を有するプラスチックローラを用いてなされる。本発明の一態様においては、前記被塗装面は壁面である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、互いに異なる色の珪砂を含む複数の塗料組成物をそれぞれ吐出口から吐出させて被塗装面上にて塗膜を形成し、これが未硬化の状態で平坦化を行って平坦化塗膜を形成し、これを乾燥させた後にクリヤー塗料を塗布する、という簡単な工程で、高い意匠性たとえば大理石調の意匠を持つ塗膜を形成することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
図1は、本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態における、塗膜形成工程の模式的説明図である。また、図2は、本実施形態の塗膜形成工程で使用される塗装装置の構成の模式的説明図である。
【0013】
図1に示されるように、本実施形態で塗膜の形成される被塗装面Wは、鉛直方向に沿って位置する壁面であり、たとえばコンクリート面、金属面、木面、またはシーラー付与面である。
【0014】
塗装装置は、互いに異なる色の珪砂を含む3つの塗料組成物を吐出する3頭タイルガンを備えており、そのノズル部を符号21,22,23で示す。ノズル部21,22,23は、吐出中心線が被塗装面Wとほぼ直交するようにほぼ水平に向けて配置される。ノズル部21,22,23は、不図示の搬送手段により、被塗装面Wから適宜の距離だけ隔てられて、被塗装面Wと平行にX方向すなわち水平方向及びY方向すなわち鉛直方向に移動せしめられる。移動のための搬送手段としては、たとえばレシプロケーターを使用することができるが、これに限定されるものではなく、手動操作によるものでもよいし、その他の適宜の手段が使用可能である。
【0015】
図2に示されるように、本実施形態で使用される塗装装置は3頭タイルガンと呼ばれる吹き付け塗装装置であり、ノズル部21,22,23には、圧縮エアー源からエアー供給管41,42,43を介して吐出エアーが供給されると共に、塗料供給管61,62,63を介して3つの塗料組成物71,72,73が供給される。エアー供給管41,42,43中には、それぞれエアー調整弁A,A,Aが介在している。各塗料供給管61,62,63の先端部はそれぞれの塗料組成物の吐出のためのノズル部21,22,23に接続されている。
【0016】
塗料組成物71,72,73は、それぞれ、タンクT,T,Tに収容されており、塗料供給管61,62,63中に介在するポンプP,P,P及び流量調整弁V,V,Vを介して、ノズル部21,22,23に供給される。
【0017】
流量調整弁V,V,Vを含む流量調整部8には、制御部Cが接続されている。該制御部Cは、各流量調整弁V,V,Vの開度を制御し所望値に設定することができる。各流量調整弁V,V,Vの開度は、塗装中に一定に維持してもよいが、時間の経過と共に変化させるようにしてもよい。
【0018】
図2では、ポンプP,P,Pを用いて塗料組成物71,72,73をノズル部21,22,23へと圧送しているが、タンクT,T,Tをノズル部21,22,23より高い位置に配置することで重力により塗料組成物71,72,73をノズル部21,22,23へと送給してもよい。
【0019】
塗料組成物71,72,73は、樹脂分10〜40重量%好ましくは15〜30重量%及び珪砂50〜90重量%好ましくは60〜80重量%及び必要に応じて増粘剤、成膜助剤及び消泡剤等の添加剤並びに水または有機溶剤などを含むものである。
【0020】
樹脂としては、たとえば、アクリル系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂及び無機系樹脂を使用することができるが、これに限定されるものではない。塗料組成物71,72,73における樹脂分の含有率が10重量%より少ないと、塗膜から珪砂が脱落し易くなり即ち塗膜の付着力が低下する傾向にある。一方、塗料組成物71,72,73における樹脂分の含有率が40重量%より多いと、下地の被塗装面Wが透けて見え易くなり即ち塗膜の隠蔽性が低下する傾向にある。これらはいずれも、大理石調の高い意匠性を持つ安定した塗膜の形成の観点から、不満足なものである。
【0021】
珪砂は、塗料組成物71のものと、塗料組成物72のものと、塗料組成物73のものとで、互いに色が異なる。珪砂としては、SiO含有率が90重量%以上であるものが、形成される塗膜の意匠性を高める観点から好ましい。珪砂の色は、塗膜の意匠性を高める観点から好ましくは内部色に基づくものである。このような珪砂としては、天然に産出されるものを使用することができる。内部色としては、赤色、白色、黒色、灰色及び黄色が例示される。しかし、これに限定されるものではない。また、珪砂の色は表面色に基づくものであってもよい。このような表面色は、釉薬により着色することで得ることができる。表面色としては、赤色、白色、黒色、灰色及び黄色が例示されるが、これに限定されるものではない。尚、珪砂の色については、塗料組成物71,72,73のうちの1つにおいては無色であってもよい。珪砂の粒径は、塗膜の意匠性を高める観点から、たとえば0.01〜5mmである。塗料組成物71,72,73における珪砂の含有率が50重量%より少ないと、下地の被塗装面Wが透けて見え易くなり即ち塗膜の隠蔽性が低下する傾向にある。一方、塗料組成物71,72,73における珪砂の含有率が90重量%より多いと、塗膜から珪砂が脱落し易くなり即ち塗膜の付着力が低下する傾向にある。これらはいずれも、大理石調の高い意匠性を持つ安定した塗膜の形成の観点から、不満足なものである。
【0022】
添加剤や有機溶剤としては、塗料分野で一般に使用されているものを使用することができる。添加剤や水または有機溶剤の合計の含有量は40重量%以下である。
【0023】
塗料組成物71,72,73の形態としては、水系エマルション塗料または溶剤型塗料であることが例示されるが、これに限定されるものではない。塗料組成物71,72,73は、塗膜の意匠性を高める観点から、粘度が10〜200ポイズであることが好ましい。塗料組成物71,72,73の粘度が10ポイズより小さいと、未硬化塗膜において垂れが生じやすくなったり、塗膜における各色領域の寸法が小さくなりすぎたりする。一方、塗料組成物71,72,73の粘度が200ポイズより大きいと、塗膜の平坦化が困難になり、塗膜厚さの均一性が低下して、部分的に隠蔽性が低下しやすくなる。これらはいずれも、大理石調の高い意匠性を持つ安定した塗膜の形成の観点から、不満足なものである。
【0024】
以下、塗膜形成工程に関し説明する。
【0025】
本実施形態においては、先ず、以上のような塗料組成物71,72,73を用意し、それぞれタンクT,T,T内に収容する。そして、これらの塗料組成物71,72,73を、それぞれポンプP,P,Pによりノズル部21,22,23へと送給する。その際、制御部Cにより各流量調整弁V,V,Vの開度を設定する。これにより、3頭タイルガンのノズル部21,22,23の吐出口から塗料組成物71,72,73がそれぞれ吐出される。
【0026】
ノズル部21,22,23をX方向及びY方向の双方に関して移動させることにより、被塗装面Wには、図3に示されるように、塗料組成物71,72,73がそれぞれ粒状に付着したものの集合からなる未硬化の塗膜12が形成される。塗膜12は、1〜7kg/mの塗布量で形成されるのが好ましい。塗料組成物71,72,73の塗布量が1kg/mより少ないと、隠蔽性の更なる向上が困難になりがちで、大理石調の意匠性の更なる向上が困難である。塗料組成物71,72,73の塗布量が7kg/mより多いと、更なる垂れ防止が困難になりがちで、やはり大理石調の意匠性の更なる向上が困難である。
【0027】
次に、塗膜12が未硬化の状態で、該塗膜に対する平坦化すなわちヘッドカットを行う。このヘッドカットは、図4に示されるように、ローラRでの押圧により行うことができる。このローラRとしては、当該ローラへの未硬化塗膜12の付着を抑制する観点から、プラスチックローラを用いるのが好ましい。ローラへの未硬化塗膜12の付着を更に抑制する観点から、このプラスチックローラの押圧面を予め有機溶剤たとえばターペンで濡らしておくことが好ましい。以上の平坦化により、平坦化塗膜14が形成される。この平坦化で各色の塗料組成物71,72,73により形成される表面領域が、大理石調の意匠を形成する。
【0028】
次に、平坦化塗膜14を乾燥させる。乾燥は、自然乾燥で行うことができるが、適宜の乾燥手段を用いてもよい。平坦化塗膜14が乾燥した後に、図5に示されるように、クリヤー塗料を塗布してクリヤー層16を形成する。クリヤー層16の厚さ(または塗布量)は、たとえば0.005〜0.1mm(0.01〜0.5kg/m)である。
【0029】
以上のようにして形成される平坦化塗膜14及びクリヤー層16からなる塗膜20は、大理石調の外観を呈する意匠性塗膜である。かくして、本実施形態では、塗料組成物71,72,73として、互いに異なる色の珪砂50〜90重量%を含み粘度が10〜200ポイズのものを用いることで、塗膜12の形成及び平坦化塗膜14の形成の操作を短時間で行い且つ大理石調の高い意匠性を持つ塗膜を得ることができる。大理石調の意匠を変更するには、制御部Cにより各流量調整弁V,V,Vの開度を変更して、3頭タイルガンのノズル部21,22,23からの塗料組成物71,72,73の吐出量の比率を変化させればよい。
【0030】
ノズル部21,22,23の吐出口からの塗料組成物71,72,73の吐出量の制御は、更にポンプP,P,Pの吐出圧力を変化させたり、エアー調整弁A,A,Aの開度を変化させたりすることでも、行うことができる。そのために、制御部CによりポンプP,P,P及びエアー調整弁A,A,Aをも制御するようにしてもよい。
【実施例】
【0031】
以下、実施例により、本発明を説明する。
【0032】
[実施例1〜3,比較例1〜4]
アクリルエマルション樹脂塗料として表1の合計欄までに記載の組成のものを使用した。ここで、珪砂としては、次の3種類のもの
A:粒径0.01〜0.02mm、赤レンガ色(内部色)
B:粒径0.08〜0.12mm、白色(内部色)
C:粒径0.04〜0.08mm、黒色(内部色)
を使用した。塗料の粘度は表1の通りであった。
【0033】
以上の塗料を、上記実施形態で説明したようにして、3頭タイルガンを用いて、それぞれノズル部の吐出口から吐出させてコンクリート壁面からなる被塗装面上にて塗膜を形成した。塗料の塗布量は表1の通りであった。垂れ性評価を行った結果は表1の通りであった。ここで、垂れ性評価については、目視により実質上垂れが認められないものを良好と判定し、それ以外を不良と判定した。
【0034】
塗膜が未硬化の状態で、押圧面を予めターペンで濡らしたプラスチックローラを用いて押圧することで、塗膜の平坦化を行って平坦化塗膜を形成した。隠蔽性評価を行った結果は表1の通りであった。ここで、隠蔽性評価については、目視により実質上下地被塗装面が認められないものを良好と判定し、それ以外を不良と判定した。各色の塗料組成物により形成される表面領域の寸法評価を行った結果は表1の通りであった。ここで、表面領域寸法評価については、目視観察により大理石調であることが認められるものを適正と判定し、それ以外のものを適正のものに対する相対的寸法で示した。
【0035】
平坦化塗膜を自然乾燥させた後に、塗膜の付着力評価を行った結果は表1の通りであった。ここで、付着力評価については、ガムテープを貼付して剥離した時にガムテープに付着して除去される珪砂が実質上ないものを良好と判定し、それ以外を不良と判定した。
【0036】
最後に、平坦化塗膜上にアクリル系クリヤー塗料を塗布してクリヤー層を形成した。
【0037】
実施例1で得られた大理石調の意匠性塗膜を撮影して得られた画像を図6に示す。
【0038】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態における塗膜形成工程の模式的説明図である。
【図2】本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態の塗膜形成工程で使用される塗装装置の構成の模式的説明図である。
【図3】本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態における塗膜形成工程の模式的説明図である。
【図4】本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態における塗膜形成工程の模式的説明図である。
【図5】本発明による意匠性塗膜の形成方法の一実施形態における塗膜形成工程の模式的説明図である。
【図6】大理石調の意匠性塗膜の画像を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
21,22,23 ノズル部
41,42,43 エアー供給管
61,62,63 塗料供給管
71,72,73 塗料組成物
8 流量調整部
12 未硬化の塗膜
14 平坦化された塗膜
16 クリヤー層
20 大理石調の意匠性塗膜
,A,A エアー調整弁
,T,T 塗料タンク
,P,P ポンプ
,V,V 流量調整弁
C 制御部
W 被塗装面
R ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂分10〜40重量%及び珪砂50〜90重量%を含んでなる粘度10〜200ポイズの塗料組成物であって、前記珪砂の色が互いに異なる複数の塗料組成物を用意し、
前記複数の塗料組成物をそれぞれ吐出口から吐出させて被塗装面上にて塗膜を形成し、
前記塗膜が未硬化の状態で該塗膜の平坦化を行って平坦化塗膜を形成し、
前記平坦化塗膜の乾燥後にクリヤー塗料を塗布する、
ことを特徴とする意匠性塗膜の形成方法。
【請求項2】
前記珪砂の色は内部色に基づくものであることを特徴とする、請求項1に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項3】
前記珪砂の色は表面色に基づくものであることを特徴とする、請求項1乃至2のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項4】
前記珪砂の粒径は0.01〜5mmであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項5】
前記塗料組成物は、水系エマルション塗料または溶剤型塗料であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項6】
前記塗膜は1〜7kg/mの塗布量で形成されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項7】
前記平坦化は、予め有機溶剤で濡らした押圧面を有するプラスチックローラを用いてなされることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。
【請求項8】
前記被塗装面は壁面であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の意匠性塗膜の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−17624(P2010−17624A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−178914(P2008−178914)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【出願人】(000003322)大日本塗料株式会社 (275)
【Fターム(参考)】