説明

感度が改良されたバイオセンサ

少なくとも一つの光検出器(5)とともに使用されるセンサであって、光出口を有する基板(11)と、多孔質膜(12)と、検体流体を前記多孔質膜(12)の検出位置(10)の方に誘導する微小流体チャネル(13)とを有するセンサについて示した。検出位置(10)は、被同定検体と結合する光可変分子(23)を少なくとも拘束するように適合される。光可変分子の光出力は、これらがターゲット分子と接近している場合、変化する。微小流体チャネル(13)は、前記検出位置(10)から放射された光を前記光出口の方に反射するように定形され、前記基板は、微小流体チャネルと整列された回折光素子(15)を有し、光は、前記光出口に向かって回折される。回折光素子は、レンズであっても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、検体の結合に適したバイオセンサのようなセンサ、およびそのようなセンサを作動させる方法に関する。特に、本発明は、チャネルに捕獲プローブが設置され、この捕獲プローブに検体分子が結合され得るバイオセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
いかなる生物検知装置においても、感度は極めて重要である。(蛍光または化学ルミネッセンスを介した)光学的検出の分野では、他の検知方法も知られているが、金が標準的である。通常の場合、ガラスまたはアモルファス高分子基板が使用され、その第1の主表面には、特定の結合化学技術を介して不動化捕獲プローブが設置される。生物学的分子のようなラベル化された検体分子のプローブとの結合は、第1の主表面に結合したラベルにより生じる光の強度により、検出され測定される。放射光は、不動化捕獲プローブを有する第1の主表面に対して、適当な幾何配置関係で設置された適当な光センサにより検出される。センサが基板の上部と面するように配置されている場合、センサは、反射性モードで作動され、センサが基板の下側に(不動化プローブを有する第1の主表面から離れた基板の第2の主表面と面するように)配置されている場合、センサは、透過性モードで作動する。プローブから放射される光は、全ての方向に伝播し、そのごく一部のみがセンサ表面上に放射される。基板がセンサに近接している結果、大部分の光は、基板に結合され、センサが基板の第1および第2の主表面(上部または底部)のいずれに面するように設置されているかに関わらず、光は、センサに到達することができない。従って、センサに対する光エネルギー収率は、より一層低下する。光結合性を改善するため、非多孔質基板上の表面を構造化することが提案されている。
【0003】
不動化プローブを有する表面に向かう生物分子の結合速度は、層流中の生物分子の拡散限界により制限される。これは、測定速度が低下し、その結果、しばしば平衡には到達しなくなるため、センサの感度が低下することを示している。この制限を克服するため、流入配置が開発されており、この配置では、捕獲プローブは、基板内に配置された微小チャネル壁に取り付けられる。これらの微小チャネルは、基板を介して延伸し、すなわち、これらのチャネルは、大まかに、基板の面に対して垂直に延伸する。検体溶液は、これらの微小チャネルを介して流れる。極めて微小な寸法のため、拡散限界が回避され、比表面積は、大幅に増大する。その結果、単位照射面積当たりより多くのラベルが不動化され、これにより、例えばPamGeneの米国特許第6635493号で知られているように、信号が増大する。しかしながら、光の結合性は、不均一構造に影響を受ける。
【0004】
PamGeneの構造における異方性ポア構造の代わりに、そのような流入装置のため、フィルタ膜内に、無秩序構造が使用されても良い。捕獲プローブおよび結果的に不動化ラベルは、膜の厚さ方向に分散される。生じた光は、散乱媒体を通過し、センサ表面に到達する必要がある。この過程は、極めて非効率的である。多くの光は、消失されおよび/またはバックグラウンドレベルに寄与し、これにより、スポット上での信号対ノイズ比が低下する。
【特許文献1】米国特許第6635493号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
感度が改良された、多孔質膜を有するバイオセンサに対する要望が未だにある。
【0006】
本発明の目的は、特にバイオセンサのような改良されたセンサを提供すること、および検体の結合に適したそのようなセンサの作動方法を提供することであり、このセンサは、特に、改良されたバイオセンサであって、対応する検体分子と結合するための捕獲プローブが設置されたチャネルを有するバイオセンサである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の目的は、バイオセンサおよび本発明によるバイオセンサを作動させる方法により達成される。
【0008】
本発明では、少なくとも一つの光検出器とともに使用されるセンサであって、
光出口を有する基板と、多孔質膜と、検体流体を前記多孔質膜の検出位置の方に誘導する微小流体チャネルとを有し、
前記検出位置は、被同定検体と結合する光可変分子を少なくとも拘束するように適合され、
前記微小流体チャネルは、前記検出位置から放射された光を前記光出口の方に反射するように定形され、
前記基板は、微小流体チャネルと整列された回折光素子を有し、光が前記光出口に向かって回折されることを特徴とするセンサが提供される。
【0009】
レンズまたは格子のような回折素子と、定形微小流体チャネルの組み合わせにより、センサの光効率が向上する。光可変分子は、多孔質膜の検出位置に拘束され、捕獲され、または設置される。
【0010】
センサは、光源からの光を受光する光入力部を有する。これは、検出位置に配置されたプローブに、活性化された光源が必要となる場合に有益である。光出口は、光入力部と同一であっても良い。これにより、小型設計が可能となる。光源と光可変分子からの放射光の間の識別のため、例えば2色性ミラーのような、選択性フィルタが使用されても良い。
【0011】
各微小流体チャネルの側壁は、光可変分子から放射される放射線に対して、鏡面反射性であることが好ましい。側壁が光可変分子からの光をより効率的に反射する場合、センサの光効率は、より高くなる。反射性を得るため、微小流体の側壁および底面の壁は、反射性材料でコーティングされても良く、例えばコーティングは、金属であっても良く、または金属を含んでも良い。
【0012】
センサは、各種方法で構成され、例えば各層のサンドイッチで構成されても良い:例えば、少なくとも一つの側に、微小チャネルが形成された層を有する多孔質膜である。外層は、透明であり、光出口として、および必要な場合、光入口として、光回折素子を有しても良い。本発明のある実施例は、微小流体チャネルを含み、このチャネルは、多孔質膜を重合可能な溶液中に浸漬し、さらに所望の構造のマスクを介して、これを照射下で重合させることにより調製される。
【0013】
微小流体チャネルの側壁は、光を光検出器の方に誘導するように定形され、回転放物面、回転半楕円、回転半長円、半球、断面放物面の半円筒、断面半長円の円筒、断面半楕円の半円筒、断面円の半円筒の中から選定された、ピース状平坦3次元曲面の形態であっても良い。これらの形態は、光を収集、誘導するため、バイオセンサの光効率を高める。本発明の範囲において、「少なくとも一つのピース状平坦3次元曲面」という用語は、完全ではない曲面を示すために使用され、これは、微小流体チャネルの中央部分において、多孔質膜の検出位置の自由な開放場所により妨害される。
【0014】
微小流体チャネルおよび検出位置は、配列内に配置されることが好ましい。各検出位置は、検体流体の自身の個別供給部を有し、または検出位置の群は、単一のソース源からの全ての検体流体を受容しても良い。微小流体チャネルは、検出位置に、検体が並列または直列に供給されるように配置されても良い。
【0015】
各検出位置は、不透明および/または反射性の領域により取り囲まれることが好ましく、これにより検出位置の間でのクロストークが抑制される。多孔質膜は、光学的に反射性の材料または不透明な材料で、流体気密状態で充填される。
【0016】
センサが透過性センサの場合、光出口から離れた多孔質膜の側のセンサ壁に、光ノッチフィルタが設置され、ノッチフィルタにより、光源からの光の透過が可能となるのに対して、光可変分子からの放射光は、反射される。これにより、検出器に到達する光可変分子からの光量が増大するとともに、光源の光入口が提供される。
【0017】
本発明によるセンサは、流入バイオセンサであっても、流出バイオセンサであっても良い。センサが流入センサである場合、多孔質膜は、多孔質膜の各側に配置された微小流体チャネルの間に配置され得る。光出口から離れた多孔質膜の側のセンサの壁には、反射素子が配置され、光は、検出位置に向かって逆向きに反射される。多孔質膜の両側に定形された微小流体を用い、基板の壁上の反射性コーティングとの組み合わせにより、光検出器に戻るより多くの光が得られる。
【0018】
本発明の特定の好適態様は、添付の特許請求の範囲の独立項および従属項に示されている。従属請求項からの特徴は、独立項の特徴と組み合わせても良く、他の従属項の特徴と適切に組み合わせても良い。請求項に記載の構成は、単なる一例である。
【0019】
前述のおよび他の本発明の特徴、利点は、添付図面を参照した以下の詳細な説明により、明らかになろう。図面は、本発明の原理を示すための一例として示されてものである。この記載は、一例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。以下に引用する参照符号は、添付図面を参照している。
【0020】
異なる図において、同じ参照符号は、同じまたは類似の素子を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
ある図面を参照して、特定の実施例について、本発明を説明する。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲にのみ限定される。請求項内のいかなる参照符号も、本発明の範囲を限定するものと解してはならない。示された図面は、概略的なものであり、これに限定されるものではない。図面において、いくつかの素子の寸法は、誇張して示されており、表示目的のため、スケールは示されていない。本願明細書および特許請求の範囲において使用される「有する」という用語は、他の素子またはステップを排斥するものではない。単一の名詞を参照する際に使用される、例えば「一つの」、「その」という冠詞または不定冠詞は、特に説明がない限り、その名詞が複数あることを含む。
【0022】
また、明細書および特許請求の範囲内の第1、第2、第3等の用語は、同様な素子同士を識別するために使用され、必ずしも一連の順番または時間的順番に示されてはいない。使用用語は、適切な条件下で相互互換性があり、本願に示されている本発明の実施例は、本願に示されたもの以外の他の手順で作動することができることを理解する必要がある。
【0023】
また、明細書および特許請求の範囲において、上部、底部、上方、下方等の用語は、説明のため使用されるものであり、必ずしも相対的な位置を示してはいない。使用用語は、適当な条件下で相互互換可能であり、本願に示された本発明の実施例は、示され説明されたもの以外の他の配置で作動することができることを理解する必要がある。
【0024】
また本発明は、ターゲット分子の存在下で、光を放射する光可変分子であるプローブ、または光可変分子を有するプローブを主として参照して説明する。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、ターゲット分子の存在下で光を吸収するプローブを含む。この場合、光検出器は、ターゲット分子がプローブに結合されたときの光強度の低下を検出する。
【0025】
本発明を実施するバイオセンサの目的を達成する他の配置は、当業者には明らかである。
【0026】
本発明は、センサ装置に関し、特に、蛍光または発光センサ装置に関し、例えば発光バイオセンサ装置または発光化学センサ装置に関する。本発明によるセンサ装置は、多孔質膜と、多孔質膜上および/または多孔質膜内の検出位置(スポット)に、流体を誘導する微小流体チャネルを有する基板と、を有し、微小流体チャネルは、検体液を検出位置の方に誘導するように定形されるとともに、検出位置からの放射光の反射性ガイドとして機能する。また、基板は、レンズまたは格子のような回折光素子を有し、回折光素子および反射性ガイドは、検出位置から検出器の光出力に進む放射光を誘導し、集光する。レンズは、いかなる適当な形態であっても良く、例えば、円錐水晶体、半球、樽、半円筒状等である。光センサまたは検出器は、光出口の反対側に配置され、光出力から放射される光の強度および/または色を定める。光検出器は、いかなる適当な検出器であっても良く、この検出器には、電気的出力を有するものが含まれ、さらにこれは、いかなる他の認識可能な出力であっても良く、例えば光検出器という用語は、顕微鏡を含む。レンズおよび定形微小流体チャネルの両方は、プローブからの放射光を、センサの光出口の方向に平行化し、これが光センサまたは検出器によって受光される。バイオセンサは、反射性または透過性モードでの作動に適している。
【0027】
材料は、流体を遮断するように提供されるとともに、一つの検出位置におけるプローブからの放射光を光学的に遮蔽し、または別の位置に反射する。これによりクロストークが抑制される。これは、検体流体に対して不透過性、不透明または反射性である微小流体チャネル13の壁を構成することにより得られ、プローブ位置以外の位置、すなわち検出位置10以外の位置で、流体気密に、不透明なまたは反射性材料で多孔質膜12を充填またはシールすることにより得られる。
【0028】
バイオセンサは、流入または流出センサであっても良い。流入センサの場合、微小流体チャネルは、多孔質膜の検出位置を介して、検体流体を誘導する。微小流体チャネルは、一つの検出位置から別の位置への流れを抑制するように配置されても良く、すなわち検出位置は、検体流体を並列的に受容しても良い。あるいは、検体流体は、一つの検出位置から別の位置に流れても良く、すなわち、検出位置は、直列に配置されても良い。本発明のある実施例では、検出位置を介して検体が流れる方向は、ある位置から放射された光がセンサまたは検出器に向かって進行する軸と実質的に同じ軸に沿っている。検出位置の流体入口側および/または検出位置の流体出口側の微小流体チャネルは、反射性ガイドとなるように定形されることが好ましい。検出器は、バイオセンサの光源と同じ側に配置され(反射性モード)、あるいは反対側に配置される(透過性モード)。そのような配置では、多孔質膜は、2つの基板の間に挟まれる。各基板は、定形された微小流体チャネルを有する。流出センサでは、微小流体チャネルは、検出位置のプローブから放射された光の軸に対して実質的に垂直な軸に沿って、多孔質膜の検出位置を通過するように検体流体を誘導する。
【0029】
プローブは、一時的に捕獲もしくは保持され、または恒久的に捕獲もしくは保持され、あるいは多孔質膜の位置に設置される。一時的な保持とは、多孔質膜が、マイクロビーズのような粒子を拘束することを意味し、プローブは、このビーズに付着される。拘束は、機械的、化学的、電気的または磁気的に行われる。例えば、多孔質膜は、例えば、マイクロビーズよりも小さなポア寸法を有する機械的なフィルタとして機能し、検体生物学的分子が、このフィルタを通過する。多孔質膜は、磁性材料を有しても良く、または磁場が印加され、磁性マイクロビーズの拘束が磁気的引力によりなされても良い。多孔質膜は、電気的に帯電され、または電場に配置され、電気的引力により、絶縁マイクロビーズの拘束がなされる。プローブの一時的な保持の利点は、流れを逆にすることにより、プローブが除去され、これを他のもので置換することができることである。恒久的な保持または設置とは、なんらかの適当な取付方法、例えばファンデルワールス力、供給結合、架橋結合等により、プローブが積極的に固定されることを意味する。恒久的な設置の利点は、同一の検定に、何回もバイオセンサを再利用することができることである。
【0030】
本発明は、プローブの構成、ターゲット分子の構成、捕獲方法または結合方法に限定されるものと見なしてはならず、さらに、プローブに結合される分子または物質の種類にも限定されない。結合物質は、例えば生物ターゲットであっても良く、抗体、プロテイン、核酸(DNAまたはRNA)、ポリヌクレオチド、ペプチド、糖質のような分子であり、あるいは結合物質は、例えば細胞、細胞の一部、外部もしくは内部細胞膜、ゴルジ体等のような、より大きな物質であっても良く、あるいは必要な場合、バクテリア、原生動物、ウィルス等の有機体であっても良い。多孔質膜は、生物ターゲットがプローブに結合されない限り、これらが膜を通過し得るように設計される。
【0031】
反射性ガイドとしての微小流体チャネルの構造は、化学ターゲット分子または生物ターゲット、例えば、前述のような分子、細胞、細胞の一部、有機体が、多孔質膜の検出位置に捕獲され保持されまたは不動化された捕獲プローブに結合されることにより得られる、光信号出力を向上する。センサの感度は、特に、膜からセンサへの結合光の効率に依存する。特殊構造のチャル板の間に、膜を介在させることにより、光結合が有意に改善される。光学的構造を含む微小流体チャネルは、流体チャネルとしても機能し、多孔質膜を介して検体を誘導する。効率は、(i)多孔質基板に平行構造を形成または設置することにより、(ii)基板の一部を、レンズのような回折光素子として機能するように定形することにより、改善される。必要な場合、(iii)検出位置(スポット)間の領域は、検出位置10の間の流体の透過、およびプローブからの散乱光の透過を遮断しても良く、これにより、スポット間のクロストークが抑制され、バックグラウンド放射線が抑制される。
【0032】
本発明のバイオセンサの第1の実施例は、概略的に図1に示されている。バイオセンサ1は、流入装置として、反射モードで使用され、すなわち光源3および検出器5は、バイオセンサの同一の側にある。必要な場合、光源の光、例えば赤外線は、コリメータ7および2色性ミラー9を通過する。2色性ミラーの目的は、光源波長の放射線、例えば赤外線を、バイオセンサの光入口を通り、多孔質膜12の検出位置10に向かうように反射させる一方、検出位置からの放射光、例えばラベル(23)からの化学ルミネッセント光または蛍光を通過させ、この光を光検出器5に到達させることである。2色性ミラー9で反射された光源3からの光は、例えばレンズ15のような回折光素子を介して、基板11内の捕獲プローブが保持または不動化された多孔質膜12の検出位置10に集束される。レンズ15は、基板11内に設置されても良く、または例えばいかなる適当な方法で、レンズを機械的に加工し、もしくは成形することにより、基板から構成されても良い。これらの回折素子は、微小流体チャネル13および多孔質膜(12)上の検出位置(10)と位置合わせされる。
【0033】
図1には、3つの微小流体チャネルが示されており、これらは、基板11内で同一の配列に属する。これらの溝13は、側壁、上部壁、底部壁により区切られ、これらの壁は、反射性であることが好ましく、検出位置のプローブからの放射光を検出器5に向かって誘導し、またはミラーに向かって誘導した後、この光を検出器5の方に反射するように定形される。
【0034】
図2に示すように、被分析検体は、入口溝24を介してバイオセンサに導入され、溝25を介して排出される。本発明には、各種流配置が含まれ、例えば対応する微小流体チャネル13を有する各検出位置10が、自身の個別の入口溝24および/または出口溝25を有しても良い。あるいは検出位置10の群は、単一入口溝24からのマニホルドを介して供給されても良い。検体流のいかなる適当な配置も、本発明の範囲に含まれ、結合検定により検定される検体の流れは、横向きにチャネル13に入りチャネル13から排出され、検出位置を通る流れは、図2に示すようにこの方向に対して垂直である。他の流れパターンも可能であり、隣接する微小流体チャネル13の間に相互接続部があっても良い。本発明は、流体が溝24および/または25に、共通に供給されるようにプログラム化する制御器を有する。このため、溝24および/または25内に、微小流体バルブが配置される。微小流体バルブおよびそれらを製作し活性化させる方法は、当業者には明らかであるため、ここではこれ以上説明しない。
【0035】
図1の中央のチャネル13に関して説明したように、光源の光は、基板11の上部壁14を形成し、または上部壁に設置された収集レンズ15を通過する。この実施例では、チャネル13は、各々が検出位置10の流体入口側に上部17を有し、検出位置10の流体出口側に底部19を有する。中央チャネル13に関して示したように、光源光は、多孔質膜12の検出位置10を通過する。必要な場合、光源光および検出位置10のプローブからの放射光は、その後、基板11の背面壁16を構成しまたはこれに設置された、湾曲した反射性底部層21で反射される。反射層は、いかなる適当な層であっても良く、例えばアルミニウムのような金属層上に、蒸着またはスパッタされる。光は、多孔質膜12の方に反射される。
【0036】
さらなる理解のため、図1の左側のチャネル13を参照すると、バイオセンサの底部19および上部17の両方の壁の形状は、これらが、多孔質基板11の検出位置10のラベル13から放射される放射線の平行化装置として機能するように構成される。図1に示した実施例では、上部17の壁は、実質的に回転放物面を構成する。同様に、底部19の壁も、そのような放物面を形成する。検出器5に向かって光を誘導する機能が維持されれば、壁の形状は、変更することができ、例えば壁は、断面がテーパ状、半円状、半楕円状、または長円状であっても良い(これらはいずれの場合も、十分に狭く、光は検出位置10に到達する)。壁は、例えばレンズのような回折光素子と面する上部が開放された、水平半円筒状の形態であっても良く、この半円筒は、断面が放物線状、半楕円状、半円状、テーパ状、または半長円上であっても良い(この場合も、これらは、検出位置10に到達する)。後者の構成では、検出位置10のプローブからの光は、検出器5に、点ではなく線状に焦点化される。これは、円筒状または樽状のレンズを使用することにより補正され、この円筒軸は、半円筒状微小流体チャネルの軸に対して垂直であり、すなわち直交する。
【0037】
検出位置10のプローブから放射されほぼ検出器の方法に進行する光は、チャネル13の上部17の側壁で反射され、検出器5の方に向かい、さらにレンズ15により平行化される。検出器5とは反対の方向に放射された放射線は、チャネル19の側壁により反射され、その後、流体溝13の底部で反射層21で反射され、検出器5の方に戻る。検出位置のプローブから放射され、検出器5から遠ざかる光は、チャネル13の底部19の形状により、反射表面21(または必要な場合、別の反射器)に向かって平行化される。反射性底部層21で一旦光が反射されると、この光は、さらに底部19の側壁、さらには上部17の側壁で反射され、これは、光が、収集レンズ15を有する基板の上部壁14を通過して、最終的に検出器5に到達するまで続く。光は、検出器に集束され、その結果、バイオセンサの感度が向上する。
【0038】
微小流体チャネルの側壁からの放射光の反射を支援するため、これらは、反射性となるように製作される。例えば、基板は、2層で構成されても良い。検出位置10に最近接の層は、例えば金属のような反射性材料で構成され、例えばアルミニウムまたはステンレス鋼である。次に、微小流体チャネルが、この金属層内に好適に機械加工される。外層は、透明材料で構成されることが好ましく、この中にはレンズ15が設置されまたは構成される。この外層の材料は、透明プラスチック、ガラス、石英等であっても良い。あるいは、微小流体チャネルは、壁14、16とレンズ15とを有するように製作されても良く、または多孔質膜12と一体的に製作されても良い。いずれの場合も、チャネル13の壁は、反射性コーティングでコーティングされ、これは、例えば蒸着またはスパッタされた金属コーティングである。
【0039】
多孔質膜12の検出位置10を通る第1の通過の間、吸収されなかった光源3からの光は、反射性表面21により反射され、膜12の検出位置10に向かって再誘導されるため、光強度がさらに向上する。
【0040】
本発明のある実施例では、多孔質膜12は、微小流体チャネル13の壁の上部17および底部19の間でクランプ締めされる。多孔質膜は、図1に概略的に示すように、流体チャネル13の壁の間で押し付けられる。この方法では、大きな傾斜角で、放射線が収集され、放射線の隣接する検出位置(スポット)へのリークは、最小限に抑制される。この効果は、不透明または反射性の材料26を使用し、この材料を用いて、検出位置の外側にある領域で、多孔質膜を含浸処理することによりさらに改善される。材料を不透明または反射性にするため、材料26には、それぞれの場合、カーボンブラックまたは金属粒子のような適当な色素が設置されても良い。そのような材料は、光吸収性または反射性接着材もしくはセメントであっても良く、これらは、微小流体チャネルの壁と接する多孔質基板の領域、例えば検出位置の外側に含浸され、その後適当な位置に構成され維持される。微小流体チャネルを参照して示した種類の光学的構造は、基板上に成形され、あるいは複製され、光素子に向かう光界面が改善される。
【0041】
あるいは、透過性または透過反射性(すなわち基板の両側の検出器)の構成を、本発明によるバイオセンサ流入装置とともに使用しても良い。透明流入バイオセンサは、図3に概略的に示されている。図1の反射層21は、省略され、またはノッチフィルタ27(例えば2色性ミラー)と置換され、このフィルタは、光源3からの光を透過するが、ラベルからの光は反射する。また、流体チャネル13と検出器5の間には、選択性ミラー29(例えば2色性ミラー)が配置され、このミラーは、光源3からの光を反射するが、ラベル23からの光は透過する。本発明の第1の実施例では、2色性ミラー9は不要であり、単純なミラー31で十分である。
【0042】
捕獲され、保持されたプローブ、または検出位置10に設置されたプローブ上のラベルは、色反応を生じさせ、もしくは光強度の変化を生じさせることができることが好ましく、および/または、ターゲット分子の存在下で、生物的もしくは化学的な光ルミネッセンスもしくは蛍光が可能であることが好ましく、例えばこれらは、蛍光プローブである。全てのそのような分子は、「光可変分子」と称される。化学ルミネッセントまたは電気化学ルミネッセントラベルが使用され、あるいは個別の光源による供給なしで光を放射する、他のいかなるラベルが使用される場合、例えばこれらが環境光で供給される場合、構成は、図1乃至3を参照して示したものと同様であるが、この場合、光源3、コリメータ7は、不要となる。また、光可変分子による放射光とは異なる波長を有する迷光のフィルタ除去が不要な場合、ミラー9または31も使用する必要がなくなる。
【0043】
光学的構造として機能する微小流体チャネル13の構成は、高い光収集効率を有すると同時に、狭小の投射領域を有するように最適化されることが好ましい。投射領域は、図4に示されている(膜12の上部からの視図)。液体用の膜12の開口は、小型検出器ユニットを有することが可能な高さにされ、多数のスポットが得られるようにする必要がある。
【0044】
本発明によるバイオセンサは、従来の微小流体装置および小型統合システムの材料から構成されても良い。別の実施例では、光学的構造は、重合可能な溶液を用いて調製される。最初に多孔質膜12は、そのような溶液に浸漬され、これにより、多孔質膜のいずれかの側に、この材料の層が形成される。次に、所望の構造(例えば孔)のマスクを介した照射により、混合物が重合される。重合可能な混合物は、非照射領域において、重合化がほとんどあるいは全く生じないように選択される必要がある。次に、自己層形成により、ポアが形成され、非重合化液体は、洗浄により容易に除去される。マスクは、例えば定形された微小チャネルのような光学的構造が、前述(例えば図1または図3)のように形成されるように構成される。
【0045】
自己層形成混合物は、反応性(すなわち重合可能)物質と、非反応性物質とを有することが好ましい。重合化の際、反応性物質は、照射領域を拡散する。非反応性物質は、反対の方向に移動する。
【0046】
重合化の利点は、膜の機械的強度が向上すること(および調整可能であること)と、自由度が高まることである(マスク設計と材料選定の両方)。別の利点は、表面改質である。重合可能な混合物は、追加官能基が重合化壁に取り込まれるように構成することができる。これらの官能基は、膜内の捕獲プローブの共有結合に使用することができる。さらに別の利点は、重合化壁の濡れ性が制御できることである。
【0047】
また、両方の実施例、すなわち反射性シートにより被覆された壁を有する微小流体チャネルと、光重合化壁を有するチャネルとを組み合わせても良い。
【0048】
図5には、第3の実施例を示す。この実施例は、流出バイオセンサとして使用される。微小流体チャネルの底部19はなく、チャネル13の光学表面は、基板11および例えばレンズのような回折素子15に一体化される。チャネル13の底部表面に、最適な流れ溝が得られるように留意する必要がある。すなわち検出領域10は、ここにプローブが設置されるように配置される。光をセンサの光出口に向かって反射させるため、チャネル13の側面および壁に形成された光学的構造は、あまり流れパターンを妨害しないことが好ましい。そうでなければ、検出表面10での対流材料輸送が抑制され、これにより測定の遅延が生じ、精度が低下してしまう可能性があるからである。光学的構造は、光を全ての方向(軸対称)に反射するように構成され、あるいは前述の他の実施例のように、一方向(円筒対称)においてのみ、改良された流れ挙動が得られるように構成される。例えば、基板は、射出成形されたプラスチック部品であっても良く、これは、チャネル13用の反射表面を形成するため、局部的に金属化されても良い。
【0049】
透過性流入の場合の本発明によるバイオセンサ配置30は、図6に概略的に示されている。同様に、反射性配置も本発明の範囲に含まれる。検体33のソース源は、例えば図3を参照して示したように、ポンプ34または重力またはキャピラリ力により、本発明によるバイオセンサ36に供給される。検体は、通常、バイオセンサにより検出されるバイオ分子または化学的物質を有する。必要な場合、例えば光のような放射線源35は、バイオセンサ36に隣接して配置され、光源光によりセンサを照射する。周囲照明状態を用いて、バイオセンサ36を照射しても良い。光検出器31は、膜の片側に配置され、光出力または色の変化を記録する。光検出器31は、光センサまたはそのようなセンサの配列であっても良く、あるいはCCDカメラのようなカメラであっても良い。光検出器31は、光フィルタ37を有し、光源35からの光を減衰するとともに、バイオセンサ36の検出位置において、化学ルミネッセントまたは蛍光プローブのような光可変分子から放射された光を透過する。出力電子機器32は、配線、光ファイバ、無線通信、または他の適当な通信接続法により、検出器31に接続され、検出器31の出力が処理され、必要な場合、表示出力、アラーム、ハードコピー等が提供される。
【0050】
本発明では、反射性および透過性のバイオセンサの両方を使用することができる。配置の感度のため、放射された放射線の有効収集角度は、重要である。光検出器は、検体液中に浸漬され、内部反射が抑制される。
【0051】
光源の励起強度は、光源の種類および照明のフィールドに相関する。例えば、0.1乃至1Wの、いかなる適当な種類の光源を使用しても良く、例えばLEDレーザ等が使用される。光源は、例えば蛍光プローブのような光可変分子を、飽和強度の約半分まで励起するように選択されることが好ましい。暴露時間を短くすることにより、蛍光プローブの光退色が回避される。従って、レーザ光源が好ましい。
【0052】
図6のバイオセンサ配置は、微小流体装置に集積されても良く、これにより、検体流が重力、キャピラリ作用または微小流体ポンプにより駆動される。また本発明は、前述のあらゆるバイオセンサを有するキットに関する。そのようなキットは、追加で、検出手段を有しても良く、この検出手段により、プローブと検体の間で結合が生じたかどうかが判断される。そのような検出手段は、ラベルを備える検体中の生物分子を結合する物質であることが好ましい。ラベルは、色反応を生じさせることができ、あるいは生物的もしくは化学的な光ルミネッセンスまたは蛍光が可能であることが好ましい。
【0053】
本発明によるバイオセンサは、多くの用途に使用され、例えば臨床診断用、食物品質および環境のセンサ等に使用される。本発明によるバイオセンサが、核酸の一連の情報の取得に使用される場合、多孔質膜12上での検出位置10の配列により、大きなターゲット領域の配列が提供され、各検出位置は、結合物質として、異なるベース組順列のDNAオリゴプローブを含む。(部分的に)不明な一連のDNAまたはRNAの一部を含むサンプルが、膜と接触された場合、特定の混成パターンが生じ、このパターンから、一連のDNA/RNAが得られる。
【0054】
また本発明によるバイオセンサは、例えば血液のような、多くの検体に対する生物学的試料の選別に使用されても良い。配列は、例えば、バクテリア病原体のような病原体に対して特異的な、DNAオリゴプローブを有する領域からなる。血液サンプルは、装置と接するようにもたらされ、得られた混成パターンは、光検出器により読み取ることができ、これによりバクテリアの存在が推察される。本発明によるバイオセンサは、ウィルスの検出に適している。この方法では、ウィルスRNAにおける単一点の変異を検出することができる。
【0055】
また本発明によるバイオセンサは、サンドイッチ式免疫学的検定の実施に適している。サンドイッチ式検定では、検体を結合させるため、抗体のような第2の配位子が使用される。第2の配位子は、例えば、特定の抗体を用いることにより、認識できることが好ましい。
【0056】
チャネル13に形成された光学的構造の通常の寸法は、面内では50から1000μmの範囲であり、厚さ方向では10から500μmの間である。光学的構造は、例えばシクロオレフィン高分子および共重合体のような、成形プラスチックから構成される。そのような場合、反射性部分は、蒸着アルミニウムの層で被覆される。半球状ミラー9および/または21、27は、通常、多層化材料であり、またはコレステリックカラーフィルタである。検出器5は、いかなる適当な検出器であっても良く、あるいはCCDもしくはCMOSセンサ配列のような光センサまたはカメラである。膜内の各開放部は、異なる種類の捕獲プローブを有し、オリゴヌクレオチドまたはプロテインのような、ターゲット物質または検体の全ての組の解析が可能となる。これらは、結合検定において、対応する捕獲プローブと結合することが可能な全ての検体の検出に有益である。これらの捕獲プローブは、平行化シートとの組立の前、または好ましくは組み立ての後に、インクジェット印刷法のようなスポット技術により、基板上に設置される。複合膜構造が化学システムに設置され、これにより、生物学的な評価の実施に必要なサンプル液体および他の化学的液体の導入が可能となる。これらの液体は、例えば、連続的に循環され、あるいは前方後方に排出され、結合および測定条件が最適化される。
【0057】
好適実施例では、本発明による装置を説明するため、特定の構成、配置および材料が示されているが、本発明の範囲および思想から逸脱しないで、形態および細部の各種変更または修正を行うことが可能であることを理解する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】反射モードで使用される、本発明の第1の実施例による流入バイオセンサの垂直断面図である。
【図2】図1の構造を通る流体の流れを概略的に示す図である。図2Aは、上面図であり、図2Bは、断面図である。
【図3】透過モードで使用される、本発明の第2の実施例による流入バイオセンサの垂直断面図である。
【図4】配列状に配置された微小流体チャネルの概略的な上面図と、図2の一部の拡大図である。
【図5】本発明の第3の実施例による流出バイオセンサの垂直断面図である。
【図6】本発明の別の実施例によるバイオセンサ配置である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの光検出器とともに使用されるセンサであって、
光出口を有する基板と、多孔質膜と、検体流体を前記多孔質膜の検出位置の方に誘導する微小流体チャネルとを有し、
前記検出位置は、被同定検体と結合する光可変分子を少なくとも拘束するように適合され、
前記微小流体チャネルは、前記検出位置から放射された光を前記光出口の方に反射するように定形され、
前記基板は、微小流体チャネルと整列された回折光素子を有し、光が前記光出口に向かって回折されることを特徴とするセンサ。
【請求項2】
前記回折光素子は、レンズであることを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
当該センサは、光源からの光を受光する光入力を有することを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記光出口は、前記光入力と同一であることを特徴とする請求項3に記載のセンサ。
【請求項5】
各微小流体チャネルの側壁は、前記光可変分子により放射された放射線に対して、鏡面反射性であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項6】
前記微小流体チャネルの側壁および底部壁は、反射性材料でコーティングされることを特徴とする請求項5に記載のセンサ。
【請求項7】
前記微小流体チャネルは、重合可能な溶液中への多孔質膜の浸漬処理、およびその後の、所望の構造のマスクを介した照射下での重合化により調製されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項8】
前記微小流体チャネルの側壁は、回転放物面、回転半楕円、回転半長円、半球、断面放物面の半円筒、断面半長円の円筒、断面半楕円の半円筒、断面円の半円筒の中から選定された、ピース状平坦3次元曲面の形態であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項9】
前記微小流体チャネルおよび前記検出位置は、配列的に配置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項10】
各検出位置は、不透明のおよび/または反射性の領域に取り囲まれ、前記検出位置の間のクロストークが抑制されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項11】
当該センサは、透過性のセンサであり、
前記光出口から離れた前記多孔質膜の側の当該センサの壁には、光ノッチフィルタが配置され、
前記ノッチフィルタは、光源からの光を透過するが、前記光可変分子から放射された光は反射することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項12】
当該センサは、流入バイオセンサまたは流出バイオセンサであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一つに記載のセンサ。
【請求項13】
当該センサは、流入センサであり、
前記多孔質膜は、該多孔質膜の各側に配置された、微小流体チャネルの間に配置され
ことを特徴とする請求項12に記載のセンサ。
【請求項14】
前記光出口から離れた前記多孔質膜の側の当該センサの壁には、反射性素子が配置され、前記検出位置の方に光が反射されることを特徴とする請求項13に記載のセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−510428(P2009−510428A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532954(P2008−532954)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053508
【国際公開番号】WO2007/039852
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】