説明

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法

【課題】反射防止膜を用いず高反射基板をそのまま用いたとしても、スウィング(Swing)幅の増大が抑えられ、定在波の発生が抑制され、かつ、高解像力、膜ベリ量の少ない感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【解決手段】特定の構造を含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び、活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、特に、半導体集積回路素子、集積回路製造用マスク、プリント配線板、液晶パネル等の製造に好適に用いることができる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光酸発生剤と酸分解性基で保護された樹脂からなる初期の化学増幅型ポジレジスト組成物は、例えば特許文献1等に開示されている。この化学増幅型ポジレジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させパターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
【0003】
酸分解性基で保護された樹脂を含有するポジ型レジスト組成物はこれまでに各種知られており、例えば特許文献2には、アルコキシ(アセタール)基にて保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂を用いたレジスト組成物が、特許文献3には、異なる2種の酸分解基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂を用いたレジスト組成物が、特許文献4には、連結基を介し末端にヘテロ環基を有するアセタール基により保護された樹脂を用いたレジスト組成物が、特許文献5には、異なる2種のアセタール基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂を用いたレジスト組成物が、特許文献6には、248nmの波長に吸収を有する基(ヘテロ環)を含有する酸分解基で保護されたポリヒドロキシスチレン樹脂を用いたレジスト組成物が開示されている。
【0004】
しかしながら、一般的なポジ型レジスト組成物は、イオン注入などを伴うインプラテーション用としてパターンを形成する場合のように、反射防止膜を使用せず、高反射基板をそのまま用いた場合には、スウィング(Swing)幅が大きくなったり、強い定在波が生じたりするため、その改良が望まれていた。また、解像性、膜ベリ量においても改良が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4491628号明細書
【特許文献2】特開平5−249682号公報
【特許文献3】特開平9−211866号公報
【特許文献4】特開2000−352822号公報
【特許文献5】特開2002−49156号公報
【特許文献6】特開2004−246326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決可能な感活性光線性又は放射線性組成物、特に、反射防止膜を用いず高反射基板をそのまま用いたとしても、スウィング(Swing)幅の増大が抑えられ、定在波の発生が抑制され、かつ、高解像力、膜ベリ量の少ない感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明の課題は、下記の構成によって達成された。
【0008】
<1>
(A)式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位と、式(III)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び、
(B)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0009】
【化1】

【0010】
及びR11は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していても良いアルキル基を表す。
12は、置換基を有していても良いフェニル基を表す。
【0011】
<2>
前記式(I)で表される繰り返し単位、前記式(II)で表される繰り返し単位、及び前記式(III)で表される繰り返し単位の含有率が、前記樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、それぞれ、50〜80モル%、15〜49モル%、及び、0.5〜10モル%であることを特徴とする上記<1>に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0012】
<3>
前記式(I)で表される繰り返し単位、前記式(II)で表される繰り返し単位、及び前記式(III)で表される繰り返し単位の含有率が、前記樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、それぞれ、60〜75モル%、20〜39モル%、及び、1〜9モル%であることを特徴とする上記<1>又は<2>に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0013】
<4>
更に、(B’)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有しない酸を発生する化合物を含有する上記<1>〜<3>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0014】
<5>
上記式(I)におけるR、及び、上記式(II)におけるR11が、それぞれ、メチル基(置換基を有さないメチル基)であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0015】
<6>
上記式(III)におけるR12が、フェニル基(置換基を有さないフェニル基)であることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0016】
<7>
更に、(D)3つ以上の水酸基又は置換された水酸基を有する化合物を含有する上記<1>〜<6>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0017】
<8>
前記化合物(D)が、環状又は鎖状の糖類誘導体であることを特徴とする上記<1>〜<7>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【0018】
<9>
上記<1>〜<8>のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
【0019】
<10>
上記<9>に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、特定の酸分解性樹脂及び特定の酸発生剤を含有することにより、スウィング(Swing)幅の増大が抑えられ、定在波の発生が抑制され、かつ、高解像力、膜ベリ量の少ない感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法を提供できる。本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、ポジ型レジスト組成物として好適である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
【0022】
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、(A)式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位と、式(III)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び、(B)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物を含有する。
【0023】
以下、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に配合される各成分につき説明する。
【0024】
[1](A)式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位と、式(III)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位と、式(III)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)を含有する。
樹脂(A)は好ましくはアルカリ現像液に不溶又は難溶性である。
【0025】
【化2】

【0026】
及びR11は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していても良いアルキル基を表す。
12は、置換基を有していても良いフェニル基を表す。
【0027】
及びR11としてのアルキル基は、直鎖、分岐のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。
及びR11としてのアルキル基としては、直鎖アルキル基が好ましく、メチル基であることがより好ましい。
及びR11は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基(置換基を有さないメチル基)あることが好ましく、メチル基(置換基を有さないメチル基)であることがより好ましい。
【0028】
また、上記アルキル基が有していてもよい更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アラルキル基(ベンジル基、フエネチル基、クミル基等)、アラルキルオキシ基、アシル基(ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等)、ブチリルオキシ基等のアシルオキシ基(ブチリルオキシ基等)、アルケニル基(ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等)、アルケニルオキシ基(ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基、アントリル基等)、アリールオキシ基(フエノキシ基等)、アリールオキシカルボニル基(ベンゾイルオキシ基等)等を挙げることができる。
【0029】
12としてのフェニル基は、1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。このような置換基の具体例としては、アルキル基、及び、上記アルキル基が有していてもよい更なる置換基で挙げたものと同様の基を挙げることができ、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を好適に挙げることができる。
しかしながら、R12としては、好ましくは、置換基を有さないフェニル基である。
式(III)で表されるフェニル(メタ)アクリレート単位のベンゼン環に対するR12の置換位置は、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよいが、パラ位であることが好ましい。
【0030】
一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0031】
【化3】

【0032】
式(I)で表される繰り返し単位、式(II)で表される繰り返し単位、及び式(III)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、それぞれ、50〜80モル%、15〜49モル%、及び、0.5〜10モル%であることが好ましく、それぞれ、60〜75モル%、20〜39モル%、及び、1〜9モル%であることがより好ましい。これにより、スウィング(Swing)幅の増大、及び、定在波の発生をより抑制できるとともに、より高解像力であって、膜べり量のより少ない感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物とすることができる。
【0033】
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、繰り返し単位中に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を含有する。
樹脂(A)において、酸分解性基は、アルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基であり、より具体的には、式(II)で表される繰り返し単位中の−COOHの水素原子をt−ブチル基で置換した基、すなわち、t−ブトキシカルボニル基が酸分解性基に相当する。
【0034】
なお、例えば、一般式(II)、(III)で表される繰り返し単位に対応する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、THF、アセトン、塩化メチレン等の溶媒中、(メタ)アクリル酸クロリドとアルコール化合物を、トリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でエステル化させることにより合成することができる。あるいは、市販のものを用いてもよい。
樹脂(A)は常用の重合方法を用いて合成可能である。
【0035】
樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは3000〜100,000、より好ましくは5000〜50,000の範囲である。樹脂自体のアルカリ現像液に対する溶解速度、感度の点から100,000以下が好ましい。
樹脂(A)の分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0であることが好ましく、より好
ましくは1.0〜2.0の範囲内である。
ここで、重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)は、ポリスチレン基準のG
PC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による。
【0036】
樹脂(A)の添加量は特に限定されないが、総量として、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対し、好ましくは20〜99質量%であり、より好ましくは30〜98質量%である。
【0037】
なお、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、樹脂を2種以上で含有しても良い。この場合、2種以上の樹脂(A)を含有しても良いし、1種以上の樹脂(A)に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂(A)以外の1種以上の樹脂を含有しても良い。
【0038】
以下に樹脂(A)の具体例を以下に示すがこれらに限定するものではない。
【0039】
【化4】

【0040】
[2](B)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、(B)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤(B)」又は「(B)成分」ともいう)を含有する。
(B)成分としては、オニウム塩が好ましい。このオニウム塩のカチオンとしては、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンがより好ましい。
また、これらオニウムカチオンの対アニオンとしては、フッ素原子を有するスルホン酸アニオンが好ましい。より好ましくは、フッ素原子で置換されたアルキルスルホン酸アニオン、又は、フッ素原子若しくはフッ化アルキル基で置換されたアリールスルホン酸アニオン、更に好ましくは、フッ素原子で置換されたアルキルスルホン酸アニオンである。
【0041】
フッ素原子で置換されたアルキルスルホン酸アニオンとしては、炭素数1〜8のパーフルオロアルキルスルホン酸アニオンが好ましく、炭素数2〜6のパーフルオロアルキルスルホン酸アニオンがより好ましい。
【0042】
フッ素原子若しくはフッ化アルキル基で置換されたアリールスルホン酸アニオンのアリール基としては、フェニル基が好ましい。
【0043】
なお、対アニオンは、フッ素原子やフッ化アルキル基以外の置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等が挙げられるが、特に限定されない。
【0044】
(B)成分としてより具体的には、下記一般式(ZI)又は(ZII)で表される化合物が挙げられる。
【0045】
【化5】

【0046】
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
は、フッ素原子を有する非求核性アニオンを表し、好ましくはフッ素原子で置換されたスルホン酸アニオン、フッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、フッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、などが挙げられ、好ましくは上述したフッ素原子を有する有機アニオン(すなわち、フッ素原子で置換されたアルキルスルホン酸アニオン、フッ素原子若しくはフッ化アルキル基で置換されたアリールスルホン酸アニオンなど)である。
【0047】
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
【0048】
なお、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも1つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
201、R202及びR203の有機基としては、アリール基(炭素数6〜15が好ましい)、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜10が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜15が好ましい)などが挙げられる。
201、R202及びR203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、三つ全てがアリール基であることがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの他に、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基も挙げられる。
201、R202及びR203としてのアリール基、アルキル基及びシクロアルキル基は、それぞれ、更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、R201、R202及びR203から選ばれる2つが、単結合又は連結基を介して結合していてもよい。連結基としてはアルキレン基(炭素数1〜3が好ましい)、−O−,−S−,−CO−,−SO−などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
201、R202及びR203のうち少なくとも1つがアリール基でない場合の好ましい構造としては、特開2004−233661号公報の段落0046,0047、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046、US2003/0224288A1号明細書に式(I−1)〜(I−70)として例示されている化合物、US2003/0077540A1号明細書に式(IA−1)〜(IA−54)、式(IB−1)〜(IB−24)として例示されている化合物等のカチオン構造を挙げることができる。特に、R201、R202及びR203のうち少なくとも1つがアリール基でない場合、特に、以下の(1)又は(2)の態様が好ましい。
【0050】
(1)R201、R202及びR203のうち少なくとも1つが、Ar−CO−X−で表される構造であり、残りの2つが、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基である場合。
このとき、残りの2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基は、互いに結合して環構造を形成してもよい。ここで、Arは置換基を有していてもよいアリール基を表し、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様である。好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基である。
Xは置換基を有してもよいアルキレン基を表す。具体的には、炭素数1〜6のアルキレン基である。好ましくは炭素数1〜3の直鎖構造又は分岐構造のアルキレン基である。
残り2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6である。これら原子団は更に置換基を有していてもよい。また、互いに結合して環構造(好ましくは5〜7員環)を形成していていることが好ましい。
【0051】
(2)R201、R202及びR203のうち少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基であり、残りの2つが直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基である場合。
このとき、上記アリール基としては、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様であり、フェニル基又はナフチル基が好ましい。また、アリール基は、水酸基、アルコキシ基、アルキル基のいずれかを置換基として有することが好ましい。置換基としてより好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基、更に好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基である。
残り2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6である。これら原子団は更に置換基を有していてもよい。また、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
【0052】
一般式(ZII)中、
204〜R205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
【0053】
204〜R205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、それぞれ、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明したものと同様である。
204〜R205のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。
は、一般式(ZI)におけるZと同義であり、具体例も、一般式(ZI)で説明したものと同様である。
【0054】
(B)成分として好適な例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
【化6】

【0056】
【化7】

【0057】
(B)成分の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して0.5〜25質量%が好ましく、1.0〜15質量%がより好ましい。
【0058】
[3](B’)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有しない酸を発生する化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に、(B’)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有しない酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤(B’)」又は「(B’)成分」ともいう)を含有しても良い。
(B’)成分としては、オニウム塩又はジアゾジスルホンが好ましい。オニウム塩のオニウムカチオンとしては、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンがより好ましい。
また、上記オニウムカチオンの対アニオンとしては、スルホン酸アニオンが好ましい。より好ましくは、アルキルスルホン酸アニオン又はアリールスルホン酸アニオンである。
アルキルスルホン酸アニオンとしては、炭素数1〜8のアルキルスルホン酸アニオンが好ましく、炭素数2〜6のアルキルスルホン酸アニオンがより好ましい。
【0059】
アリールスルホン酸アニオンのアリール基としては、フェニル基が好ましい。
【0060】
なお、対アニオンは、置換基を有していてもよい(但し、フッ素原子やフッ化アルキル基などのフッ素原子を含有する基は除く)。置換基の具体例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等が挙げられるが、特に限定されない。置換基としてはアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
【0061】
(B’)成分としてより具体的には、下記一般式(ZI’)、(ZII’)又は(ZIII’)で表される化合物が挙げられる。
【0062】
【化8】

【0063】
一般式(ZI’)(ZII’)中、R201〜R205は、前述の一般式(ZI)(ZII)におけるR201〜R205と同様である。
Z’は、フッ素原子を含有しない酸アニオンを表す。具体的には上述の酸アニオン(すなわち、アルキルスルホン酸アニオン又はアリールスルホン酸アニオンなど)が好適に挙げられる。
【0064】
一般式(ZIII’)中、R206及びR207は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表し、置換基を有してもよい(但し、フッ素原子やフッ化アルキル基は置換基から除く)。
アルキル基としては、炭素数1〜16(好ましくは1〜10)の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、炭素数6〜20(好ましくは6〜10)の単環又は多環のものが挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜20(好ましくは6〜10)のものが挙げられる。
【0065】
(B’)成分として好適な例を以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
【0066】
【化9】

【0067】
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が(B’)成分を含有する場合、その組成物中の含有率は、全固形分濃度に対して0.1〜5.0質量%が好ましく、0.5〜3質量%がより好ましい。
【0068】
[4](C)塩基性化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物は、含窒素有機塩基性化合物であることが好ましい。使用可能な化合物は特に限定されないが、例えば以下の(1)〜(4)に分類される化合物が好ましく用いられる。
【0069】
(1)下記一般式(BS−1)で表される化合物
【0070】
【化10】

【0071】
一般式(BS−1)中、Rは、各々独立に、水素原子、アルキル基(直鎖又は分岐)、シクロアルキル基(単環又は多環)、アリール基、アラルキル基の何れかを表す。但し、三つのRの全てが水素原子とはならない。
【0072】
Rとしてのアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1〜20、好ましくは1〜12である。
Rとしてのシクロアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常3〜20、好ましくは5〜15である。
Rとしてのアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常6〜20、好ましくは6〜10である。具体的にはフェニル基やナフチル基などが挙げられる。
Rとしてのアラルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常7〜20、好ましくは7〜11である。具体的にはベンジル基等が挙げられる。
【0073】
Rとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基は、水素原子が置換基により置換されていてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0074】
一般式(BS−1)で表される化合物は、3つのRの1つのみが水素原子である、あるいは全てのRが水素原子でないことが好ましい。
【0075】
一般式(BS−1)の化合物の具体例としては、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリイソデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、2,4,6−トリ(t−ブチル)アニリンなどが挙げられる。
また、一般式(BS−1)において、少なくとも1つのRが、ヒドロキシル基で置換されたアルキル基である化合物が、好ましい態様の1つとして挙げられる。具体的化合物としては、トリエタノールアミン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
【0076】
また、Rとしてのアルキル基は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン鎖が形成されていてもよい。オキシアルキレン鎖としては−CHCHO−が好ましい。具体的例としては、トリス(メトキシエトキシエチル)アミンや、US6040112号明細書のカラム3、60行目以降に例示の化合物などが挙げられる。
【0077】
(2)含窒素複素環構造を有する化合物
複素環構造としては、芳香族性を有していてもいなくてもよい。また、窒素原子を複数有していてもよく、更に、窒素以外のヘテロ原子を含有していてもよい。具体的には、イミダゾール構造を有する化合物(2−フェニルベンゾイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾールなど)、ピペリジン構造を有する化合物(N−ヒドロキシエチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートなど)、ピリジン構造を有する化合物(4−ジメチルアミノピリジンなど)、アンチピリン構造を有する化合物(アンチピリン、ヒドロキシアンチピリンなど)が挙げられる。
また、環構造を2つ以上有する化合物も好適に用いられる。具体的には1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデカ−7−エンなどが挙げられる。
【0078】
(3)フェノキシ基を有するアミン化合物
フェノキシ基を有するアミン化合物とは、アミン化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシルオキシ基、アリールオキシ基等の置換基を有していてもよい。
より好ましくは、フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン鎖を有する化合物である。1分子中のオキシアルキレン鎖の数は、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン鎖の中でも−CHCHO−が好ましい。
具体例としては、2−[2−{2―(2,2―ジメトキシ−フェノキシエトキシ)エチル}−ビス−(2−メトキシエチル)]−アミンや、US2007/0224539A1号明細書の段落[0066]に例示されている化合物(C1−1)〜(C3−3)などが挙げられる。
【0079】
(4)アンモニウム塩
アンモニウム塩も適宜用いられる。好ましくはヒドロキシド又はカルボキシレートである。より具体的にはテトラブチルアンモニウムヒドロキシドに代表されるテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
【0080】
その他の使用可能な塩基性化合物としては、特開2002−363146号公報の実施例で合成されている化合物、特開2007−298569号公報の段落0108に記載の化合物などが挙げられる。
【0081】
塩基性化合物は、単独であるいは2種以上併用して用いられる。
塩基性化合物の使用量は、組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
[酸発生剤(成分(B)及び成分(B’))/[塩基性化合物]のモル比は、2.5〜
300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。このモル比としてより好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
【0082】
[5](D)3つ以上の水酸基又は置換された水酸基を有する化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、(D)3つ以上の水酸基又は置換された水酸基を有する化合物(以下、又は「(D)成分」ともいう)を含有しても良い。感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が(D)成分を含有することによって、組成物がより親水性になり、露光時における反応性が向上するせいか、定在波の発生がより抑制され、また、解像力がより高くなるという効果を期待できる。
【0083】
3つ以上の水酸基又は置換された水酸基を有する化合物とは、水酸基及び置換された水酸基から選ばれた置換基を分子内に3つ以上有する化合物をいう。
【0084】
(D)成分の化合物として、好ましくは、環状又は鎖状の糖類誘導体を挙げることができる。糖類誘導体としては、例えば、5単糖類、6単糖類、単糖類以外の擬似糖類及びそれらの周辺糖類を挙げることができ、酸分解性基、その他の置換基で置換されていてもよい。
【0085】
置換された水酸基とは、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基などで置換された水酸基、すなわち、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基などや、酸分解性基、更には他の基で置換されたエーテル構造となる基を表す。
【0086】
また、酸分解性基とは酸で分解する基を意味し、具体的には、アセタール基、ケタール基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブチルエステル基などを表す。
また、下記構造
【0087】
【化11】

【0088】
のように二つの水酸基に結合して、酸分解性基を形成してもよい。ここで、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基を表し、R1とR2が結合して環を形成してもよい。
【0089】
これら酸分解性基は、同一分子内に2つあるいはそれ以上同時に有することも出来るが、同一分子内に2つ以上の酸分解性基を有することが好ましく、また少なくとも一つは下記構造
【0090】
【化12】

【0091】
を有することが好ましい。
【0092】
(D)成分の化合物は、水酸基又は置換された水酸基を3つ以上有するものであるがが、好ましくは3〜10個、より好ましくは4〜8個有することが望ましい。
【0093】
(D)成分の化合物の分子量は、好ましくは150〜3000、更に好ましくは150〜1500である。
【0094】
(D)成分の化合物としては、上記要件を満たす化合物であれば、以下に示す構造の何れでも構わないが、その中でも環状糖類誘導体、鎖状糖類誘導体等の糖類誘導体や、その類縁体が好ましい。
【0095】
本発明に於いて、環状糖類誘導体とは、脂環基等の環状構造を主骨格とするか、或いは側鎖に有する糖類誘導体をいう。環状構造としては、好ましくは、5員環、6員環等を挙げることができ、例えば、シクロヘキサン環、シクロペンタン環及びエーテル酸素を含有したテトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環等を挙げることができる。
【0096】
環状糖類誘導体の骨格としては、具体的にはアラビノース、キシロース、フコース、ラムノース、ガラクトース、グルコース、フルクトース、フルクトピラノース、ソルボース、マンノース、アロピラノース、アルトロース、タロース、タガトース、アラピロピラノシド、チオガラクトピラノース、マンノピラノシド、グルコピラノース、グルコピラノシド、サクロース、パラチノース、ラクチトール、ラクトース、マルツロース、マルトース、マルトシド、マルチトール、セロピオース、ツラノース、トリハロース、メリピオース、マルトリオース、メルジトース、ラフィノース、スタチオース、マルトテトラオース、マルトヘキサオース、シクロデキストリンなどが挙げられる。
【0097】
以下に、環状糖類誘導体等の水酸基を3つ以上又は置換された水酸基を有する環状化合物の例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0098】
【化13】

【0099】
【化14】

【0100】
【化15】

【0101】
【化16】

【0102】
【化17】

【0103】
【化18】

【0104】
【化19】

【0105】
【化20】

【0106】
【化21】

【0107】
【化22】

【0108】
【化23】

【0109】
【化24】

【0110】
【化25】

【0111】
【化26】

【0112】
【化27】

【0113】
【化28】

【0114】
【化29】

【0115】
本発明に於ける鎖状糖類誘導体とは、一般的な糖類の開環構造体及びそれに類する構造を有する化合物を表す。
【0116】
具体的には、トレイトール、エリスルトール、アドニトール、アラビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、ダルシトール、エリスロース、キシルロース、リブロース、デオキシリブロース、グルセローグロヘプトース、及び以下に示す化合物等が挙げられる。
【0117】
【化30】

【0118】
上記化合物群は、構造によっては光学異性体が存在するが、その全てを含む。また、これらの化合物の水酸基は、場合によって、アセタール基やイソプロピリデン基のような酸分解性基や、その他の置換基で置換されてもよい。
【0119】
但し、いずれにしても、本発明は、これら化合物には限定されない。
【0120】
これら(D)成分の化合物は、単独であるいは2種以上で用いられる。
【0121】
(D)成分の化合物の使用量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分を基準として、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。即ち、充分な添加効果を得るために0.001質量%以上が好ましく、感度や非露光部の現像性の点で10質量%以下が好ましい。
【0122】
[6](E)界面活性剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤が好ましい。
これらに該当する界面活性剤としては、大日本インキ化学工業(株)製のメガファックF176、メガファックR08、OMNOVA社製のPF656、PF6320、トロイケミカル(株)製のトロイゾルS−366、住友スリーエム(株)製のフロラードFC430、信越化学工業(株)製のポリシロキサンポリマーKP−341などが挙げられる。
また、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類などが挙げられる。
【0123】
その他、公知の界面活性剤が適宜使用可能である。使用可能な界面活性剤としては、例えば、US2008/0248425A1号明細書の[0273]以降に記載の界面活性剤が挙げられる。
【0124】
界面活性剤は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は、組成物の全固形分に対し、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
【0125】
[7](F)溶剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全組成物成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用し得る溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用しても良い。
特に、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる溶媒としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、あるいは、乳酸アルキルを含有する溶媒が好ましい。アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとして具体的にはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、乳酸アルキルの具体例としては乳酸エチルを好ましいものとして挙げることができる。
とりわけ、本願の組成物の溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する混合溶剤が好ましく、更には、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶剤、若しくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶剤がより好ましい。
特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが、全溶媒中、50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがより好ましい。
組成物中の溶剤の使用量は特に限定されないが、組成物中の全固形分濃度が好ましくは0.5〜50質量%、より好ましくは1.0〜30質量%、更に好ましくは1.5〜20質量%となるように使用される。
【0126】
[8]その他の化合物
その他、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物、安息香酸などのカルボン酸、染料、光塩基発生剤、酸化防止剤(例えば、特開2006−276688号公報の段落0130〜0133に開示されている、フェノール系酸化防止剤)、特開2006−330098号公報や特許3577743号公報に記載の、放射線の少々により酸を生成し、塩基性が低下するか若しくは中性となる化合物などを適宜含有してもよい。
【0127】
[9]パターン形成方法
本発明のパターン形成方法は、以上に説明した本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜を露光、現像する工程を含む。
より具体例には、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、基板上に塗布され、レジスト膜としての薄膜を形成することが好ましい。この塗布膜の膜厚は、0.05〜4.0μmが好ましい。基板としては、半導体作成で用いられる各種基板が選択可能である。
【0128】
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、反射防止膜を塗設せず、高反射表面を有する基板に直接塗設した場合にも、定在波の発生が著しく抑制され、良好なパターンが得られるという優れた効果を有するが、反射防止膜を用いても良好なパターンを形成することができる。インプランテーション用の場合、必要に応じて、レジストの上層に反射防止膜を用いることが出来る。この場合の反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン、二酸化ケイ素、窒化ケイ素等の無機膜型が好ましい。
反射防止膜としては、たとえば、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製AQUATAR−II、AQUATAR−III、AQUATAR−VIIなどが挙げられる。
【0129】
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を塗布し、レジスト膜を形成し、次にKrFエキシマレーザー光、電子線、EUV光などの活性光線又は放射線を照射し、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
【0130】
現像において使用するアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常0.1〜20質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)、コリンである。
アルカリ現像液のpHは通常10〜15である。
【0131】
露光光源となる活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下、特に好ましくは1〜200nmの波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子線、EUV等であり、KrF、電子線、X線又はEUVの照射により露光されることが好ましい。
【実施例】
【0132】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
【0133】
(合成例1)ポリマー{(A−1)―1}の合成
4−アセトキシスチレン31.63g(0.195mol)、t−ブチルメタクリレート13.65g(0.096mol)、(4−フェニル)フェニルメタクリレート2.14g(0.009mol)、重合開始剤V―601(和光純薬工業(株)製)3.45g(0.015mol)をシクロヘキサノン151.75gに溶解した。反応容器中にシクロヘキサノン37.94gを入れ、窒素ガス雰囲気下、80℃の系中に6時間かけて滴下した。滴下後、2時間攪拌した後反応溶液を室温まで放冷し、ヘキサン2.5L中に滴下しポリマーを沈殿させ、ろ過した。ヘキサン500mLでろ過した固体のかけ洗いを行い、ろ過した固体を減圧乾燥して、4−アセトキシスチレン/t−ブチルメタクリレート/(4−フェニル)フェニルメタクリレート共重合体を42.68g得た。
【0134】
反応容器中に上記で得られた重合体40.00gを酢酸エチル92mL、メタノール92mLに溶解させた後、ナトリウムメトキシド28%メタノール溶液39.05gを加え、3時間攪拌した後、塩酸を加えて酸性とした。酢酸エチル500mLを加え、蒸留水200mLで5回洗浄を行った。有機層を取り出して濃縮し、メタノール150mLに溶解させ、1.5Lの蒸留水/メタノール=7/3(体積比)中に滴下しポリマーを沈殿させ、ろ過した。500mLの蒸留水/メタノール=7/3(体積比)でろ過した固体のかけ洗いを行い、ろ過した固体を減圧乾燥して、4−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート/(4−フェニル)フェニルメタクリレート共重合体を29.77g得た。GPCによる重量平均分子量は、20000、分子量分散度(Mw/Mn)は、1.47であった。
【0135】
用いるモノマーの種類及び量を変更する以外は、合成例1と同様の方法で表1に示す樹脂を合成した。樹脂の組成比、重量平均分子量(Mw)、分子量分散度(Mw/Mn)を表1に示す。なお、樹脂(A−1)−1〜(A−1)−6の構造は共に前記A−1であり、それぞれ互いに組成比や分子量、分散度が異なるものである。
【0136】
【表1】

【0137】
【化31】

【0138】
[感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の調製]
樹脂、酸発生剤、有機塩基性化合物及び界面活性剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと略す)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、PGMEと略す)及び、乳酸エチル(以下、ELと略す)の混合用剤又は単独溶剤に溶解させ、固形分濃度9.0質量%の溶液を調製した後、得られた溶液を0.1μm孔径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、ポジ型レジスト溶液(感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物)を得た。
以下、表2に評価に使用したレジスト溶液を示す。ここで、溶剤以外の各成分の添加量(質量%)は、溶剤を除いた固形分に対する質量%を意味する。溶剤については、PGMEAとPGMEとELとの混合比(質量%)を示す。
【0139】
【表2】

【0140】
(酸発生剤)
【0141】
【化32】

【0142】
(有機塩基性化合物)
C−1:ジシクロヘキシルメチルアミン
C−2:テトラ−(n−ブチル)アンモニウムヒドロキシド
【0143】
【化33】

【0144】
(化合物(D))
【0145】
【化34】

【0146】
(界面活性剤)
E−1:フッ素系界面活性剤、メガファックF−176(大日本インキ化学工業(株)製)
E−2:フッ素/シリコン系界面活性剤、メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
E−3:シリコン系界面活性剤、シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)
【0147】
〔パターン作製及び評価〕
上記のように調製したポジ型レジスト液を東京エレクトロン製スピンコーターMark8を利用して、反射防止層を設けることなくヘキサメチルジシラン処理を施しただけのシリコンウエハー(高反射基板)上に均一に塗布し、130℃60秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.4μmのポジ型レジスト膜を形成した。その後、東京エレクトロン製スピンコーターMark8を利用して、得られたレジスト膜の上層に反射防止膜AQUATAR−VIIを90℃60秒間加熱乾燥し40nmの反射防止層を形成した。この積層膜に対し、KrFエキシマレーザースキャナー(ASML製、PAS5500/850C,波長248nm)を用いて、NA=0.68、σ=0.60の露光条件でパターン露光した。照射後に130℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
【0148】
(露光ラチチュード(EL))
上記と同様にして得られたレジストパターンについて、走査型電子顕微鏡(日立社製S−8840)により線幅を観察し、マスクサイズがライン幅150nm、ピッチ300nmのマスクパターンで線幅150nmのレジストパターンが得られる露光量Eを実効感度とし、線幅が10%増大する露光量Eと、線幅が10%減少する露光量Eとの差を実効露光量Eで割った値(|E−E|/E)(百分率)をELとした。ELが大きいほど、解像力が高い。
【0149】
(定在波)
150nm幅のレジストパターンの断面形状を断面SEMにより観察し、側面がほぼ垂直に切り立ち、定在波の効果が抑制されているものをAとし、その中でも、更に良いものを2Aとし、ややテーパ状になっているが、定在波の効果が抑制されているものをBとし、また側面が波状になり、定在波の効果が現れているものをCとした。
【0150】
(膜ベリ量)
未露光部について塗布後の膜厚から、現像後の膜厚の差分を膜ベリ量とした。
【0151】
(Swing幅)
反射防止層を設けることなくヘキサメチルジシラザン処理をしただけのウエハ(高反射基板)上に、膜厚0.2μm、0.25μm、0.30μm、0.35μm、0.40μm、0.45μm、0.50μm、0.55μm、0.6μmのポジ型レジスト膜を形成した後、反射防止膜AQUATAR−VIIを40nm塗布した。これを、KrFエキシマレーザースキャナー(ASML製、PAS5500/850C,波長248nm)を用いて、NA=0.68、σ=0.60の露光条件でパターン露光した。照射後に130℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。
各膜厚のレジスト膜に対する上記のパターン形成は、膜厚0.40μmのレジスト膜に対してマスクサイズがライン幅150nm、ピッチ300nmのマスクパターンで線幅150nmのレジストパターンが得られる露光量(実効感度)で行い、各膜厚における線幅を測定した。各膜厚値xと、各膜厚値xに対応する各線幅yとを、WaveMetrics社製ソフトウェアigor pro (ver. 3.14)に入力して、関数sfitで回帰分析を行い、K1値を算出した。K1値の2倍の値をSwing幅とした。Swing幅の値が小さいほど、膜厚変化に伴うレジスト性能の変動が小さく、良好である。
【0152】
【表3】

【0153】
表3に示された結果から、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いた実施例1〜13によれば、本発明における式(III)で表される繰り返し単位を有さない樹脂を用いた比較例1と比較して、KrFエキシマーレーザー光を使用した微細加工において、反射防止膜を用いず高反射基板をそのまま用いたとしても、Swing幅の増大が抑えられ、定在波の発生が抑制され、かつ、高解像力、膜ベリ量の少ないパターンを提供できることがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位と、式(III)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び、
(B)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有する酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【化1】

及びR11は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していても良いアルキル基を表す。
12は、置換基を有していても良いフェニル基を表す。
【請求項2】
前記式(I)で表される繰り返し単位、前記式(II)で表される繰り返し単位、及び前記式(III)で表される繰り返し単位の含有率が、前記樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、それぞれ、50〜80モル%、15〜49モル%、及び、0.5〜10モル%であることを特徴とする、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項3】
前記式(I)で表される繰り返し単位、前記式(II)で表される繰り返し単位、及び前記式(III)で表される繰り返し単位の含有率が、前記樹脂(A)の全繰り返し単位に対して、それぞれ、60〜75モル%、20〜39モル%、及び、1〜9モル%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項4】
更に、(B’)活性光線又は放射線の照射によりフッ素原子を含有しない酸を発生する化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項5】
上記式(I)におけるR、及び、上記式(II)におけるR11が、それぞれ、メチル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項6】
上記式(III)におけるR12が、フェニル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項7】
更に、(D)3つ以上の水酸基又は置換された水酸基を有する化合物を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項8】
前記化合物(D)が、環状又は鎖状の糖類誘導体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
【請求項10】
請求項9に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。

【公開番号】特開2010−250271(P2010−250271A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−288255(P2009−288255)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】