成分を貯蔵、混合及び分注する装置及び方法
成分A、Bを貯蔵、混合及び分注する装置1は、少なくとも1つの容器と、第1の液体成分Fを第2の粉末成分P内に運ぶ手段と、混合された材料を分注する分注ピストン3と、成分間に配置されたバルブ・アセンブリと、クロージャ手段とを備えており、2つの成分F、Pは少なくとも1つの容器2内に置かれ、成分間に配置された運搬装置は密封通路ピストン4として設計されている。このような多成分注射器は、従来技術の多成分注射器と比べてかなり少ない容量を有するが、それにも関わらず、別々の貯蔵及び衛生に関する所要の安全性に加えて、単純及び安全な取り扱いを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の、少なくとも1つの容器、及び第1の液体成分を第2の成分内に運ぶ手段を備えた、成分を貯蔵、混合及び分注する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、本発明の出願人の国際特許出願公開第2005/018830号で知られている。第1の成分は通常、液体であり、第2の成分は粉末、多孔質若しくは粒状の骨置換材料、骨セメント、又はリオフィリセート、或いは医学、歯科学又は産業で使用する同様の材料であってもよい。従来技術のこの装置では、個別の成分はそれぞれの隣接する容器内に入れられ、バルブ・アセンブリが容器を互いに又は出口に選択的に接続させるためにこれら2つの容器の間に設けられる。
【0003】
一変形形態では、第2の成分用の容器は、分注手段から分離されており、前後に可動であり混合部材を備えた混合ロッドを含む混合装置を備えている。
【0004】
この知られている装置は様々な容量に適しているが、容量がより少ないとより小さくより単純な装置がもたらされることが有利であることが判明しており、一方、戸外で容器間で移動される、又は無菌包装から取り除かれることなく、衛生的な条件下で、2つの成分が一緒にされ、混合されるべきである。
【0005】
米国特許第3195778A号は、2つの区画を分離させる隔壁を備えた貯蔵及び混合カートリッジを開示しており、前記隔壁が、内壁と接触した密封縁部と、そこを通る通路とを有する。通路内には、撹拌器を引っ込めるときに隔壁を切り開くために、一端部にハンドルを、もう一方の端部に突起物を備えた撹拌器がある。
【0006】
スイス特許第541481A号は、一方の成分をもう一方に運ぶための、2つの区画及び2つの同心に配置されたピストンを備えた流体用ディスペンサを開示している。ピストンの前後移動によって、混合が行われ、その後に混合物の分注のためにピストンが共に係止される。
【0007】
ドイツ特許第8513346U1号は、2つの位置合わせされた区画、及びその間に内側カバーを有する分離リングを備えた分注カートリッジを開示している。カバー内には、混合管が挿入され、その動作がカバーをリングから持ち上げ、その結果、混合されるように一方の成分がもう一方に流れることができる。混合過程の後、ピストンが管を通して分注出口に混合物を押し込む。
【0008】
ヨーロッパ特許第0225294A2号は、2つの区画及び物質を分離させる膜、及び膜を穿孔させる手段を備えた分注装置を開示している。膜を穿孔させる手段は、混合装置としても働く、先端部を有する固体ディスクを備えたハンドルである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この背景により、本発明の目的は、成分の貯蔵及び混合に関する同じ要件、並びに従来技術の知られている衛生要件を満たし、少ない総容量で2つの成分の容易な分注を可能にする、成分を貯蔵、混合及び分注する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の装置によって達成される。
【0011】
別の単純な解決法が、請求項4に示されている。
【0012】
本発明を、例示的な実施例の図面を参照して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による装置の第1の例示的な実施例を示す長手断面図である。
【図2A】第1の位置にある、図1の通路ピストンを示す図である。
【図2B】第2の位置にある、図1の通路ピストンを示す図である。
【図3】図2A及び2Bの通路ピストンを示す斜視図である。
【図4】第1の位置にある、図1と同様の第2の例示的な実施例を示す図である。
【図5】通路ピストンの第2の例示的な実施例を示す図である。
【図6】通路ピストンを示す断面図である。
【図7】第2の位置にある、図5の第2の例示的な実施例を示す図である。
【図8】止め具手段を有する変形実施例を示す図である。
【図9】止め具手段を有する変形実施例を示す図である。
【図10】撹拌装置を有する変形実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1の長手断面は、分注ピストン3及び通路ピストン4が中に次々に配置された容器2を有する、注射器若しくはカートリッジ、又は二重注射器若しくはカートリッジであってもよい、本発明による装置1を第1の例示的な実施例として示している。分注ピストン3は圧力レスト部5を有し、容器2は分注ピストン内の押し込みを容易にするために、その入口側に保持フランジ6を有する。その出口側では、分注ピストン3は、溝内に収納されるシール、例えばOリング7を備えている。
【0015】
通路ピストン4は、2つのチャンバ、すなわち通路ピストンと分注ピストンの間に置かれた、液体Fを入れたチャンバ2Fと、通路ピストンと出口の間に置かれた、第2の粉末成分P用チャンバ2Pとに貯蔵容器2を分割する。出口8は、ねじクロージャ9によって密封され、或いは、クロージャはスナップ・クロージャなどである。
【0016】
図2A、図2B、及び図3は通路ピストン4をより詳細に示している。このピストンは、ピストン・ハウジング11及びピストン・プランジャ15で構成されており、ピストン・ハウジングはその入口側に密封リップ12を有し、この密封リップ12に続くOリング13はピストン・ハウジング内の溝14内にある。その出口側の前面は、経路16、この場合は3つの経路を備えている。
【0017】
ピストン・プランジャ15は、断面がほぼキノコ形であり、その端部が大きな直径を有する密封シリンダ18を備えた円筒部17に連結する密封リップ19を有する圧力プレート22を有する。密封シリンダ18を備えた円筒部17は、ピストン・ハウジングの円筒孔20内に置かれ、孔20は入口側で大きな孔21が後に続く。
【0018】
通路ピストン又はその圧力プレート22がそれぞれ後退しないようにするために、指示ポスト10によって図1により支持される。
【0019】
液体を液体チャンバ2Fから粉末チャンバ2Pまで運ぶために、分注ピストン3は出口に向かって押され、それにより液体を介して通路ピストン4のピストン・ハウジング11に力が加えられる。ピストン・プランジャ15は出口側で支持されているので、ピストン・ハウジング11はピストン・プランジャ15の円筒部上に変位される。図2B及び図2Aの比較からわかるように、通路がこのように形成され、液体は密封シリンダ18とピストン・プランジャ及び孔20の円筒部の間を通過し、経路16に到達する。
【0020】
経路16は液体を外側に案内し、そこからその後圧力プレート22上の密封リップ19と容器壁面の間で粉末チャンバ2Pまで運ばれ、密封リップ19の設計が液体の逆流を防ぐ。分注のために、支持ポストを備えたクロージャ9が取り除かれ、分注ピストンがさらに出口に向かって変位される。
【0021】
得られる混合物を撹拌しなければならない場合、図10に示す撹拌ユニット25を有する一実施例が利用可能である。この図によると、撹拌ユニット25は撹拌パドル24を備えており、そのロッド26はクロージャ9を通過し、旋回ノブ27に固定されている。同時に、シャフトはここでは、ピストン・プランジャを抑えるための支持ポストとしても働く。旋回ノブ27は、所定の破壊点又はスナップ連結によってクロージャに連結される。混合及び旋回のために、撹拌ユニットの旋回ノブ27は閉塞キャップから取り外され、その後、撹拌パドルの回転及び長手方向移動によって混合が達成される。
【0022】
混合動作の後、旋回ノブを含む撹拌ユニット及びクロージャが容器から取り外され、混合した液体が、通路ピストン、したがって混合物を出口に向けて押し込む分注ピストンの動作により分注される。
【0023】
任意選択で、及び意図した目的により、いくつかの異なる応用機器を容器出口に連結させることができる。
【0024】
図4から7では、密封シリンダを備えたピストン・プランジャを有する通路ピストンの代わりに、膜及びスパイク部を備えたピストン・プランジャを有する通路ピストンが液体と粉末チャンバの間に配置されており、膜が分注ピストンの作動の際に穿孔される第2の例示的な実施例が示されている。
【0025】
容器2を備えた注射器1及びチャンバ2F及び2Pは、第1の例示的な実施例と同じであり、分注ピストン3もまた同じである。
【0026】
通路ピストン28は、ピストン・ハウジング11と同様であってもよいピストン・ハウジング29を有する、又はこれに対して、両端部にそれぞれの密封リップ30及び31を有することができるが、経路を備えていない。2つの孔32及び33は、第1の例示的な実施例のものと同様である。より狭い孔からより大きな孔までの変化で、膜34が与えられる。
【0027】
ピストン・プランジャ35は、その前面側の傾斜刃先38及び貫通孔39を有するスパイク部37に連結する圧力プレート36を備えている。圧力プレートはまた、密封リップを有することもできる。
【0028】
図4及び7の比較により、分注ピストンが押し込まれる場合に、ピストン・ハウジングが出口に向かって移動され、支持されたピストン・プランジャ、すなわちその刃先が膜を貫通し、それによって液体が粉末チャンバ2Pに到達することが可能になることが示される。
【0029】
図8及び9では、外部作用止め具を有する一変形実施例が示されている。この止め具部材40は、クロージャ23が、例えば空間の不足により支持ポストを備えることができない場合に使用される。止め具部材40は、容器を変形させ、したがって運搬ピストンの圧力プレートの変位を防ぐ締め付け顎部41を有する。
【0030】
上記実施例に基づいて、例えばバルブ・タイプの一方向開口装置を備えた、又は1つの中心通路の代わりに複数の通路を有するピストン・プランジャを備えた、通路ピストンのさらに他の変形形態が考えられる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の、少なくとも1つの容器、及び第1の液体成分を第2の成分内に運ぶ手段を備えた、成分を貯蔵、混合及び分注する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、本発明の出願人の国際特許出願公開第2005/018830号で知られている。第1の成分は通常、液体であり、第2の成分は粉末、多孔質若しくは粒状の骨置換材料、骨セメント、又はリオフィリセート、或いは医学、歯科学又は産業で使用する同様の材料であってもよい。従来技術のこの装置では、個別の成分はそれぞれの隣接する容器内に入れられ、バルブ・アセンブリが容器を互いに又は出口に選択的に接続させるためにこれら2つの容器の間に設けられる。
【0003】
一変形形態では、第2の成分用の容器は、分注手段から分離されており、前後に可動であり混合部材を備えた混合ロッドを含む混合装置を備えている。
【0004】
この知られている装置は様々な容量に適しているが、容量がより少ないとより小さくより単純な装置がもたらされることが有利であることが判明しており、一方、戸外で容器間で移動される、又は無菌包装から取り除かれることなく、衛生的な条件下で、2つの成分が一緒にされ、混合されるべきである。
【0005】
米国特許第3195778A号は、2つの区画を分離させる隔壁を備えた貯蔵及び混合カートリッジを開示しており、前記隔壁が、内壁と接触した密封縁部と、そこを通る通路とを有する。通路内には、撹拌器を引っ込めるときに隔壁を切り開くために、一端部にハンドルを、もう一方の端部に突起物を備えた撹拌器がある。
【0006】
スイス特許第541481A号は、一方の成分をもう一方に運ぶための、2つの区画及び2つの同心に配置されたピストンを備えた流体用ディスペンサを開示している。ピストンの前後移動によって、混合が行われ、その後に混合物の分注のためにピストンが共に係止される。
【0007】
ドイツ特許第8513346U1号は、2つの位置合わせされた区画、及びその間に内側カバーを有する分離リングを備えた分注カートリッジを開示している。カバー内には、混合管が挿入され、その動作がカバーをリングから持ち上げ、その結果、混合されるように一方の成分がもう一方に流れることができる。混合過程の後、ピストンが管を通して分注出口に混合物を押し込む。
【0008】
ヨーロッパ特許第0225294A2号は、2つの区画及び物質を分離させる膜、及び膜を穿孔させる手段を備えた分注装置を開示している。膜を穿孔させる手段は、混合装置としても働く、先端部を有する固体ディスクを備えたハンドルである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この背景により、本発明の目的は、成分の貯蔵及び混合に関する同じ要件、並びに従来技術の知られている衛生要件を満たし、少ない総容量で2つの成分の容易な分注を可能にする、成分を貯蔵、混合及び分注する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の装置によって達成される。
【0011】
別の単純な解決法が、請求項4に示されている。
【0012】
本発明を、例示的な実施例の図面を参照して以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による装置の第1の例示的な実施例を示す長手断面図である。
【図2A】第1の位置にある、図1の通路ピストンを示す図である。
【図2B】第2の位置にある、図1の通路ピストンを示す図である。
【図3】図2A及び2Bの通路ピストンを示す斜視図である。
【図4】第1の位置にある、図1と同様の第2の例示的な実施例を示す図である。
【図5】通路ピストンの第2の例示的な実施例を示す図である。
【図6】通路ピストンを示す断面図である。
【図7】第2の位置にある、図5の第2の例示的な実施例を示す図である。
【図8】止め具手段を有する変形実施例を示す図である。
【図9】止め具手段を有する変形実施例を示す図である。
【図10】撹拌装置を有する変形実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1の長手断面は、分注ピストン3及び通路ピストン4が中に次々に配置された容器2を有する、注射器若しくはカートリッジ、又は二重注射器若しくはカートリッジであってもよい、本発明による装置1を第1の例示的な実施例として示している。分注ピストン3は圧力レスト部5を有し、容器2は分注ピストン内の押し込みを容易にするために、その入口側に保持フランジ6を有する。その出口側では、分注ピストン3は、溝内に収納されるシール、例えばOリング7を備えている。
【0015】
通路ピストン4は、2つのチャンバ、すなわち通路ピストンと分注ピストンの間に置かれた、液体Fを入れたチャンバ2Fと、通路ピストンと出口の間に置かれた、第2の粉末成分P用チャンバ2Pとに貯蔵容器2を分割する。出口8は、ねじクロージャ9によって密封され、或いは、クロージャはスナップ・クロージャなどである。
【0016】
図2A、図2B、及び図3は通路ピストン4をより詳細に示している。このピストンは、ピストン・ハウジング11及びピストン・プランジャ15で構成されており、ピストン・ハウジングはその入口側に密封リップ12を有し、この密封リップ12に続くOリング13はピストン・ハウジング内の溝14内にある。その出口側の前面は、経路16、この場合は3つの経路を備えている。
【0017】
ピストン・プランジャ15は、断面がほぼキノコ形であり、その端部が大きな直径を有する密封シリンダ18を備えた円筒部17に連結する密封リップ19を有する圧力プレート22を有する。密封シリンダ18を備えた円筒部17は、ピストン・ハウジングの円筒孔20内に置かれ、孔20は入口側で大きな孔21が後に続く。
【0018】
通路ピストン又はその圧力プレート22がそれぞれ後退しないようにするために、指示ポスト10によって図1により支持される。
【0019】
液体を液体チャンバ2Fから粉末チャンバ2Pまで運ぶために、分注ピストン3は出口に向かって押され、それにより液体を介して通路ピストン4のピストン・ハウジング11に力が加えられる。ピストン・プランジャ15は出口側で支持されているので、ピストン・ハウジング11はピストン・プランジャ15の円筒部上に変位される。図2B及び図2Aの比較からわかるように、通路がこのように形成され、液体は密封シリンダ18とピストン・プランジャ及び孔20の円筒部の間を通過し、経路16に到達する。
【0020】
経路16は液体を外側に案内し、そこからその後圧力プレート22上の密封リップ19と容器壁面の間で粉末チャンバ2Pまで運ばれ、密封リップ19の設計が液体の逆流を防ぐ。分注のために、支持ポストを備えたクロージャ9が取り除かれ、分注ピストンがさらに出口に向かって変位される。
【0021】
得られる混合物を撹拌しなければならない場合、図10に示す撹拌ユニット25を有する一実施例が利用可能である。この図によると、撹拌ユニット25は撹拌パドル24を備えており、そのロッド26はクロージャ9を通過し、旋回ノブ27に固定されている。同時に、シャフトはここでは、ピストン・プランジャを抑えるための支持ポストとしても働く。旋回ノブ27は、所定の破壊点又はスナップ連結によってクロージャに連結される。混合及び旋回のために、撹拌ユニットの旋回ノブ27は閉塞キャップから取り外され、その後、撹拌パドルの回転及び長手方向移動によって混合が達成される。
【0022】
混合動作の後、旋回ノブを含む撹拌ユニット及びクロージャが容器から取り外され、混合した液体が、通路ピストン、したがって混合物を出口に向けて押し込む分注ピストンの動作により分注される。
【0023】
任意選択で、及び意図した目的により、いくつかの異なる応用機器を容器出口に連結させることができる。
【0024】
図4から7では、密封シリンダを備えたピストン・プランジャを有する通路ピストンの代わりに、膜及びスパイク部を備えたピストン・プランジャを有する通路ピストンが液体と粉末チャンバの間に配置されており、膜が分注ピストンの作動の際に穿孔される第2の例示的な実施例が示されている。
【0025】
容器2を備えた注射器1及びチャンバ2F及び2Pは、第1の例示的な実施例と同じであり、分注ピストン3もまた同じである。
【0026】
通路ピストン28は、ピストン・ハウジング11と同様であってもよいピストン・ハウジング29を有する、又はこれに対して、両端部にそれぞれの密封リップ30及び31を有することができるが、経路を備えていない。2つの孔32及び33は、第1の例示的な実施例のものと同様である。より狭い孔からより大きな孔までの変化で、膜34が与えられる。
【0027】
ピストン・プランジャ35は、その前面側の傾斜刃先38及び貫通孔39を有するスパイク部37に連結する圧力プレート36を備えている。圧力プレートはまた、密封リップを有することもできる。
【0028】
図4及び7の比較により、分注ピストンが押し込まれる場合に、ピストン・ハウジングが出口に向かって移動され、支持されたピストン・プランジャ、すなわちその刃先が膜を貫通し、それによって液体が粉末チャンバ2Pに到達することが可能になることが示される。
【0029】
図8及び9では、外部作用止め具を有する一変形実施例が示されている。この止め具部材40は、クロージャ23が、例えば空間の不足により支持ポストを備えることができない場合に使用される。止め具部材40は、容器を変形させ、したがって運搬ピストンの圧力プレートの変位を防ぐ締め付け顎部41を有する。
【0030】
上記実施例に基づいて、例えばバルブ・タイプの一方向開口装置を備えた、又は1つの中心通路の代わりに複数の通路を有するピストン・プランジャを備えた、通路ピストンのさらに他の変形形態が考えられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの容器と、第1の液体成分を第2の成分内に運ぶ手段と、混合された材料を分注する分注ピストンと、クロージャ手段と、前記成分の間に配置された運搬手段とを備えた、成分を貯蔵、混合及び分注する装置であって、前記2つの成分(F、P)は前記少なくとも1つの容器(2、33、34)内に位置し、前記成分の間に配置された前記運搬手段は、密封位置から開口位置まで作動可能である通路ピストン(4、28)として設計されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記通路ピストン(4、28)は、ピストン・ハウジング(11、29)及び関連するピストン・プランジャ(15、35)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ピストン・ハウジング(11)は、2つの直径を有する長手孔(20、21)を内部に備えており、入口側の前記直径(21)はもう一方の直径(20)より大きく、前記ピストン・プランジャ(15)は、円筒部(17)及びこれに続く密封シリンダ(18)を有し、前記ピストン・プランジャが押し込まれると、前記密封シリンダが前記大きな孔の中に入り、それによって前記液体が通って流れるのを可能にすることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ピストン・ハウジング(29)は、膜(34)によって密封された長手孔(32、33)を有し、前記ピストン・プランジャ(35)は、刃先(38)及び貫通孔(39)を備えたスパイク部(37)を有し、前記ピストン・プランジャが押し込まれると、前記膜が穿孔され、それにより前記液体が前記粉末チャンバ(2P)に到達することが可能になることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記ピストン・ハウジング(11、29)は、少なくとも1つの外部密封リップ(12、30、31)を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ピストン・プランジャ(15、35)は、外部シール(19)を備えた圧力プレート(22、36)を有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記分注ピストン(3)は、その出口端部に密封手段(7)及びもう一方の端部に圧力レスト部(5)を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記出口側では、前記ピストン・プランジャ(15、35)の移動は、支持手段(10、26、40)によって制限されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記支持手段(10)は、前記容器のクロージャ(9)に固定された支持ポスト(10)、又は撹拌ロッド(26)からなることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記支持手段は、前記容器の上に締め付けられるようになっている止め具部材(40、41)からなっていることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
そのロッド(26)が前記クロージャを通過し、脱着可能な旋回ノブ(27)に固定されている撹拌パドル(24)を備えた撹拌ユニット(25)を備えていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記分注ピストンが前記出口に向かって押され、それによって前記ピストン・ハウジングが前記出口に向かって変位され、前記液体が前記密封シリンダと前記より狭い孔の壁面の間を通過し、前記ピストン・プランジャの前記圧力プレートを介して前記粉末容器に到達することを特徴とする、請求項3に記載の装置を操作する方法。
【請求項13】
撹拌ユニットが前記クロージャから取り外され、旋回及び引張によって作動され、その際、前記撹拌ユニット及び前記クロージャが取り外され、前記分注ピストンが作動されて前記混合物を分注することを特徴とする、請求項12及び11に記載の方法。
【請求項14】
前記分注ピストンは前記出口に向かって押され、それによって前記ピストン・ハウジングは前記出口に向かって変位され、前記膜は穿孔され、前記液体は前記中空のスパイク部を通して前記粉末チャンバに到達することを特徴とする、請求項4に記載の装置を操作する方法。
【請求項1】
少なくとも1つの容器と、第1の液体成分を第2の成分内に運ぶ手段と、混合された材料を分注する分注ピストンと、クロージャ手段と、前記成分の間に配置された運搬手段とを備えた、成分を貯蔵、混合及び分注する装置であって、前記2つの成分(F、P)は前記少なくとも1つの容器(2、33、34)内に位置し、前記成分の間に配置された前記運搬手段は、密封位置から開口位置まで作動可能である通路ピストン(4、28)として設計されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記通路ピストン(4、28)は、ピストン・ハウジング(11、29)及び関連するピストン・プランジャ(15、35)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ピストン・ハウジング(11)は、2つの直径を有する長手孔(20、21)を内部に備えており、入口側の前記直径(21)はもう一方の直径(20)より大きく、前記ピストン・プランジャ(15)は、円筒部(17)及びこれに続く密封シリンダ(18)を有し、前記ピストン・プランジャが押し込まれると、前記密封シリンダが前記大きな孔の中に入り、それによって前記液体が通って流れるのを可能にすることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ピストン・ハウジング(29)は、膜(34)によって密封された長手孔(32、33)を有し、前記ピストン・プランジャ(35)は、刃先(38)及び貫通孔(39)を備えたスパイク部(37)を有し、前記ピストン・プランジャが押し込まれると、前記膜が穿孔され、それにより前記液体が前記粉末チャンバ(2P)に到達することが可能になることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記ピストン・ハウジング(11、29)は、少なくとも1つの外部密封リップ(12、30、31)を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ピストン・プランジャ(15、35)は、外部シール(19)を備えた圧力プレート(22、36)を有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記分注ピストン(3)は、その出口端部に密封手段(7)及びもう一方の端部に圧力レスト部(5)を有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記出口側では、前記ピストン・プランジャ(15、35)の移動は、支持手段(10、26、40)によって制限されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記支持手段(10)は、前記容器のクロージャ(9)に固定された支持ポスト(10)、又は撹拌ロッド(26)からなることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記支持手段は、前記容器の上に締め付けられるようになっている止め具部材(40、41)からなっていることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
そのロッド(26)が前記クロージャを通過し、脱着可能な旋回ノブ(27)に固定されている撹拌パドル(24)を備えた撹拌ユニット(25)を備えていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記分注ピストンが前記出口に向かって押され、それによって前記ピストン・ハウジングが前記出口に向かって変位され、前記液体が前記密封シリンダと前記より狭い孔の壁面の間を通過し、前記ピストン・プランジャの前記圧力プレートを介して前記粉末容器に到達することを特徴とする、請求項3に記載の装置を操作する方法。
【請求項13】
撹拌ユニットが前記クロージャから取り外され、旋回及び引張によって作動され、その際、前記撹拌ユニット及び前記クロージャが取り外され、前記分注ピストンが作動されて前記混合物を分注することを特徴とする、請求項12及び11に記載の方法。
【請求項14】
前記分注ピストンは前記出口に向かって押され、それによって前記ピストン・ハウジングは前記出口に向かって変位され、前記膜は穿孔され、前記液体は前記中空のスパイク部を通して前記粉末チャンバに到達することを特徴とする、請求項4に記載の装置を操作する方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2010−501420(P2010−501420A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524862(P2009−524862)
【出願日】平成19年8月17日(2007.8.17)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000406
【国際公開番号】WO2008/022481
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(507123729)メッドミックス システムズ アーゲー (24)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月17日(2007.8.17)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000406
【国際公開番号】WO2008/022481
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(507123729)メッドミックス システムズ アーゲー (24)
【Fターム(参考)】
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