説明

手提げ容器

【課題】 一対の把手の把持部同士をまとめて把持して持ち運ぶ手提げ容器において、楽に両把持部を把持して持ち運ぶことのできる手提げ容器を提供する。
【解決手段】 一対の把手4,5の把持部同士をまとめて把持して持ち運ぶ手提げ容器において、一対の把手4,5は合成樹脂製の成型品であり、且つ、両把持部を覆うカバー体50を備え、該カバー体50を把持できるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば魚釣りに際して、餌や釣り具あるいは釣った魚等を収納したり、水汲み用として使用したりする手提げ容器の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の手提げ容器は、バケツやバッカンとも称されるものであって、上面開口の容器本体と、該容器本体の対向する二箇所にそれぞれ上下方向に回動可能に取り付けられた一対の把手とを備えている。該把手は合成樹脂製の成型品であって略コの字状に形成されており、持ち運ぶ際には一対の把手を共に上方に起立させ、両把手の把持部同士を横並び状態にしてまとめて把持し、また、釣り場等に載置して使用する際には、両把手をそれぞれ下方に傾倒させて容器本体の上方空間を把手の把持部から開放する。
【特許文献1】特開平11−206300号公報
【特許文献2】特開2006−211960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記把手は、合成樹脂製の成型品であるので紐状体からなるものに比して保形性に優れるので起立状態での姿勢が安定化する一方で、把持した際の感触が硬い。また、横並び状態となった両把持部が手の中で位置ずれしやすいため、比較的に強く把持する必要もある。
【0004】
それゆえに本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ、一対の把手の把持部同士をまとめて把持して持ち運ぶ手提げ容器において、楽に両把持部を把持して持ち運ぶことのできる手提げ容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る手提げ容器は、一対の把手の把持部同士をまとめて把持して持ち運ぶ手提げ容器において、一対の把手は合成樹脂製の成型品であり、且つ、両把持部を覆うカバー体を備え、該カバー体を把持できるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
該構成の手提げ容器にあっては、両把持部をカバー体で覆うことができ、そのカバー体を把持して持ち運ぶことができる。
【0007】
特に、カバー体は柔軟な帯状体に形成され、該カバー体の一端部には他端部側に曲げ返されて筒状とされた筒状部が形成され、該筒状部に一方の把持部が挿通されてカバー体は一方の把手に取り付けられており、カバー体の他端部側で他方の把持部を巻回するように被覆可能に構成されていることが好ましい。
【0008】
カバー体が把手に取り付けられていない構造とすることもできるが、カバー体が一方の把手に取り付けられていることによりカバー体の紛失が未然に防止できるうえに、両把持部をカバー体で覆う作業も素早く行うことができる。また、カバー体の筒状部に一方の把手の把持部が挿通されて取り付けられているので、一方の把持部は筒状部によって既に覆われた状態にある。従って、残る他方の把手の把持部をカバー体の他端部側で巻回するようにして覆えばよく、その被覆作業のみで両把持部をカバー体で容易に覆うことができる。
【0009】
更に、カバー体の他端部側で他方の把持部を被覆した状態を保持するための保持手段を備えていることが好ましく、カバー体を常にしっかりと把持しなくても保持手段によって被覆状態が維持されるので軽い力でカバー体を把持すればよく、また、カバー体から手を離しても両把持部の被覆状態は維持されたままであるので、再び把持する場合にすぐに把持できる。
【0010】
また更に、保持手段として、カバー体の一端部側と他端部側にはカバー体の厚み方向への押圧力により互いに係止可能な係止具が取り付けられ、且つ、カバー体の一端部側の係止具は筒状部に取り付けられていることが好ましい。保持手段として係止具をカバー体の厚み方向へ押圧することで互いに係止させることができ、そのカバー体を把持することによって係止具には係止状態を維持する方向の力が自動的に付与されるので、持ち運ぶ際に係止具が互いに離脱するということがない。しかも、一方の係止具が筒状部に設けられているので、他端部側の係止具を一端部側の係止具に押圧して係止させる場合において、筒状部の内側に存在している把持部が押圧力を受け止めることができ、従って、両係止具を容易に係止させることができる。更には、釣り場に載置する場合など持ち運ぶ以外の場合において、一方の把手に取り付けられたカバー体をその他端部側が伸びたフリー状態のままとすることもできるが、カバー体に係止具が取り付けられているので係止具同士を係止させることでカバー体をコンパクトにしておくことができる。その際にも、一端部側の係止具が筒状部に設けられているので、他端部側の係止具を筒状部に位置する一端部側の係止具に押圧することによって容易に両係止具を係止させることができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明の釣竿ケースにあっては、一対の把手同士をまとめて持ち運ぶ際に両把持部をカバー体で覆ってそのカバー体を把持することができるので、露出した両把持部を直接把持する場合に比して手のひらの感触が良好なものとなり、両把持部同士の位置ずれもカバー体により抑制されることも相まって、従来に比して把持する力が小さくて済み、楽に持ち運びすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る手提げ容器の一実施形態について図面を参酌しつつ説明する。
図1には手提げ容器として釣り用バッカンが示されている。該釣り用バッカンは、上面に矩形の開口を有する略直方体形状のバッカン本体1と、該バッカン本体1の四つの側壁部2,3のうち長寸側の対向する一対の側壁部2の外面に取り付けられた一対の把手4,5と、バッカン本体1の上面開口を閉塞する蓋体6とを備えている。
【0013】
バッカン本体1は、上述したように四つの側壁部2,3と底部7とから上面開口の有底に形成されている。四つの側壁部2,3は、二つの長寸の側壁部2と二つの短寸の側壁部3とからなり、且つ、上方ほど外側となるように僅かに傾斜した上広がりのテーパ形状となっており、従って、上面開口は底部7よりも僅かに大きい。但し、側壁部2,3が上広がりのテーパ形状ではなく略垂直に伸びるストレート形状であってもよい。また、バッカン本体1は合成樹脂からなり、具体的には、四つの側壁部2,3は柔軟性のある防水の合成樹脂シートから形成され、底部7は硬質ボードから形成されている。但し、底部7も合成樹脂シートから形成することもできる。
【0014】
また、バッカン本体1の長寸側の両側壁部2にはそれぞれ把手4,5を回動可能に支持するための支持部材10,11が取り付けられている。具体的には、支持部材10,11は、バッカン本体1の側壁部2に取り付けられる横長の板状のベース部12と、該ベース部12に側方に向けて突設されて水平方向の貫通孔13aを有する左右一対の支持部13とを備えている。該支持部13は、把手4,5を上下方向に回動可能に支持するための軸受け部として機能する。また、支持部13は、図5のように縦断面視略U字状であってその貫通孔13aは水平方向に長い長孔に形成されている。
【0015】
尚、一方の支持部材10には、ベース部12との間に上下方向に貫通した貫通孔を形成するようにベース部12にコの字状に突設されたハンガー部14が前記両支持部13間に設けられており、該ハンガー部14には例えばタオル等を掛けておくことができる。なお、支持部材10,11は合成樹脂から成型により形成されており、従って、ベース部12、支持部13並びにハンガー部14は一体に形成されている。そして、支持部材10,11はそのベース部12がバッカン本体1の側壁部2の外面に溶着されることにより取り付けられている。
【0016】
また、バッカン本体1の上面開口を閉塞する蓋体6は、短寸側の側壁部3の上端部に帯状の連結部8を介して取り付けられている。また、蓋体6の周縁部とバッカン本体1の開口縁部との間にはスライドファスナー9が取り付けられていて、該スライドファスナー9によって蓋体6は、バッカン本体1の上面開口を開閉自在に構成されている。そして、蓋体6を開けた際に、連結部8によって蓋体6はバッカン本体1に対してヒンジ連結された状態にあって連結部8を支点として上下に回動できる。かかる蓋体6もバッカン本体1と同様に合成樹脂、具体的には柔軟性のある防水の合成樹脂シートから形成されている。なお、蓋体6の上面には雄雌一対のドットボタン6a,6bが設けられていて、両ドットボタン6a,6bを互いに係着させることで蓋体6を連結部8側に向けて二つ折りに折り返した状態に維持することができ、上面開口を略半分だけ開口させることもできる。なお、バッカン本体1や蓋体6を構成する合成樹脂シートとしては、例えば、EVA樹脂シート等を採用できる。
【0017】
更に、バッカン本体1の支持部材10,11の支持部13に回動可能に支持された一対の把手4,5は、合成樹脂から成型により形成されたものであって、図3に示すように、縦方向に伸びる左右一対の柱部30と両柱部30の上端部同士を横方向に連結する梁部40とから全体としてコの字状に形成されていて、両柱部30の下端部において支持部13にそれぞれ支持されている。具体的には、柱部30は、上側の棒状部31とその下側の板状部32とからなり、その板状部32の下部には矩形の孔33が形成されてその両側には縦方向に伸びる左右の脚部34が形成され、該両脚部34の下端部間を横方向に連結するように断面視円形の軸部35が形成され、該軸部35が支持部13の貫通孔13aに挿入されて支持部13に回動可能に支持されている。なお、上述したように支持部13の貫通孔13aは長孔であるため、軸部35は長孔の長手方向に沿って即ちバッカン本体1の側壁部2に対して接近離間する方向に沿って移動可能である。
【0018】
また、図1乃至図3に示すように、柱部30にはくの字状に曲折された曲折部36が形成され、該曲折部36を介してその上側領域が下側領域に対してバッカン本体1の内側に位置するように柱部30は曲折する。該曲折部36は、図2に実線にて示すように把手4,5を起立状態としたときにバッカン本体1の上端部(開口縁部)近傍に位置するような位置に形成されており、具体的には、板状部32の上下方向略中央部に形成されている。
【0019】
また、梁部40は、両柱部30の棒状部31とそれぞれ連続してそれと同形状に形成された左右の棒状部41と、該両棒状部41間に位置して梁部40の略中央部に位置する把持部42とから構成されている。把持部42は、棒状部31よりも太軸状に形成されていて、具体的には、図4のように棒状部41から連続してそれと前後略同一厚さに形成された基部43と、該基部43からその前側と後側にそれぞれ突出するようにして梁部40の長手方向に間隔をあけながら複数、詳細には合計10個形成された円盤状部44とからなる。従って、把持部42は、基部43が凹部となり円盤状部44が凸部となった凹凸形状に形成されている。なお、基部43は、図3に示すように正面視において上下寸法が中央ほど大きくなるようにその下縁43aが下側凸の湾曲凸状に形成されており、その形状変化に合わせるように円盤状部44も中央側のものほど大径となっている。従って、円盤状部44の直径によって決まる凸部の基部43からの前後それぞれの突出量も中央側ほど大きくなっている。
【0020】
以上の構成は、両把手4,5共に共通しているが、一方の把手4(本実施形態ではハンガー部14を有する支持部材10に取り付けられている把手4であるが反対側の把手5であってもよい)には両把手4,5それぞれの把持部42をまとめて覆うためのカバー体50が取り付けられている。具体的には、図6のように、カバー体50は柔軟な帯状体からなり、該カバー体50の一端部50aには該一端部50aを他端部50b側に曲げ返して固定することによって筒状とされた筒状部51が形成されており、該筒状部51に一方の把手4の把持部42が挿通されている。該カバー体50は、把持部42の略全長を覆う幅寸法を有しており、従って、一方の把手4の把持部42はその一端の円盤状部44から他端の円盤状部44まで筒状部51によって覆われた状態にある。また、カバー体50は他端部50b側に向けて僅かに幅広となるように形成されているが、他端部50b(先端)は先細りの三角形状となっている。
【0021】
そして、図7に示すように、両把持部42を横並びにした状態において、カバー体50はその他端部50b側で他方の把持部42を覆うようにして巻回して筒状部51に戻ることのできる長さを有している。更に、図6及び図1、図7に示すように、カバー体50の他端部50b側で他方の把持部42を被覆した状態を保持するための保持手段がカバー体50に設けられている。具体的には、保持手段として、カバー体50の一端部50a側と他端部50b側にはカバー体50の厚み方向への押圧力により互いに係止可能な係止具としての雄雌一対のドットボタン52a,52bが取り付けられており、カバー体50の一端部50a側のドットボタン52aは筒状部51に取り付けられ、他端部50b側のドットボタン52bは三角形状とされた先端領域に取り付けられている。詳細には、図6のように、一端部50a側のドットボタン52aは、筒状部51の軸線方向(カバー体50の幅方向)の略中央に位置しており、また、中央の二つの円盤状部44に跨るような位置に取り付けられており、従って、その一端部50a側のドットボタン52aの内側には二つの円盤状部44が位置している。なお、一端部50a側のドットボタン52aを雌側とし他端部50b側のドットボタン52bを雄側としているが、逆にしてもよい。また、筒状部51に取り付けられたドットボタン52aは、図7に示すように、他方の把手5の把持部42とは反対側であって且つ斜め上方を向く位置に取り付けられており、従って、他端部50b側のドットボタン52bを筒状部51のドットボタン52aに係着させると、カバー体50の他端部50b(先端)は他方の把手5の把持部42側の斜め上方(約45度)を向いた状態となる。更に、他端部50b側のドットボタン52bは、カバー体50の裏面50c(図2参照)に該ドットボタン52bの係着部が位置するように取り付けられており、従って、図7に示すように、カバー体50の他端部50b側で他方の把持部42を被覆する場合、下側から巻回するのではなく、上側から巻回して筒状部51に戻る巻回方向となる。
【0022】
かかるカバー体50は柔軟な合成樹脂シートから形成され、例えば、バッカン本体1の合成樹脂シートと同様に厚手のEVA樹脂シートが使用できる。なお、カバー体50の一端部50aに筒状部51を形成する際においてその一端部50aを曲げ返してカバー体50の中途部に固定しているが、この固定方法としては接着剤を使用する方法の他、溶着とすることもでき、図6に接着部53(溶着部)をクロスハッチングにて示している。
【0023】
以上のように構成された釣り用バッカンは、図2に二点鎖線にて示すように釣り場等においてバッカン本体1の上部を開放したい場合には一対の把手4,5を下方に傾倒させる。その状態において把手4,5の把持部42はバッカン本体1の底部7よりも上方に位置し、特に、把手4,5が曲折部36でくの字状に曲折されているので、磯場のような凹凸のある場所に載置した場合でも把手4,5が地面等に着きにくく把持部42が汚れることが防止される。また、釣り用バッカンを持ち運ぶ場合には、図2に実線にて示すように両把手4,5をそれぞれ上方に起立させる。その起立状態において、図5に示すように、把手4,5の軸部35が支持部13の貫通孔13aの外側に位置するので把手4,5の把持部42はバッカン本体1の内側に傾斜しようとし、従って把手4,5はその自重によって起立状態を維持することができる。また、把手4,5は上部が曲折部36で内側に向けて曲折されているので、起立状態がより一層維持されやすくなるうえに、両把持部42をより一層接近させることができる。なお、両把手4,5を起立させた際において、カバー体50でまとめずに図2の実線のようにフリー状態とした場合、両把持部42同士は水平方向に所定距離離間した状態にある。そして、その状態から、カバー体50の他端部50b(先端)を持って両把持部42を近づけるようにしながら、カバー体50の他端部50b側で他方の把持部42を上方から被覆するようにして巻回させ、その他端部50bのドットボタン52bを筒状部51のドットボタン52aに係止させる。その作業の際においてカバー体50のない他方の把手5も起立状態を維持しているので、片手で作業を行うことができる。また、両把手4,5は合成樹脂製の成型品であるものの可撓性を有し、しかも曲折部36がバッカン本体1の開口縁部近傍に位置しているので、把手4,5の上部が主に撓むことで両把持部42が接近する。更に、バッカン本体1の側壁部2,3も合成樹脂シートから形成されているので、把手4,5が開口縁部を内側に押圧することで開口縁部も内側に撓ませることができ、両把持部42を楽に接近させてカバー体50でひとまとめにすることができる。
【0024】
また、他方の把持部42をカバー体50で上方から被覆するので、下方から被覆する場合に比してカバー体50による被覆作業が楽であり、両把持部42がフリー状態において上方に位置していることともあって、片手でその被覆作業を行うことも可能となる。しかも、一端部50a側のドットボタン52aを筒状部51に設けているので、巻回後において両把持部42を強く握るとドットボタン52a,52b同士が自動的に係止する。即ち、筒状部51の内側に位置する把持部42、特に凸部である円盤状部44が支えとなるので、片手でもドットボタン52a,52b同士を楽に係止させることができるのである。
【0025】
このように持ち運ぶ際においてカバー体50で両把持部42が被覆された状態とすることができるうえに、両把持部42をひとまとめにすることができる。従って、両把持部42を直接把持することがなくカバー体50を把持することができるので、手の平へのあたりがやわらかいものとなる。特に、把持部42には凹凸が形成されているので、その把持部42がカバー体50で覆われることで凹凸が直接手の平に当たらなくなり、重量物を収納した場合でも手の平が痛くなりにくい。しかも、両把持部42をカバー体50でまとめることができるので、両把持部42の上下の位置ずれが抑制されることとなり、持ち運ぶ際において軽い握力で把持することができる。
【0026】
また、カバー体50の被覆状態がドットボタン52a,52bで維持されているので運搬中に被覆状態が解除されるということもない。特に、一端部50a側のドットボタン52aを筒状部51に設けているので、互いに係止したドットボタン52a,52b同士の上から更に把持することになり、運搬中に不用意にドットボタン52a,52bが外れるということがない。
【0027】
また、ドットボタン52a,52bを使用しているのでカバー体50による被覆状態を解除する作業も片手でできる。特に、図7のようにカバー体50の他端部50b(先端)が斜め上方を向いているので片手でそのカバー体50の他端部50bをひっかけるようにすれば楽にドットボタン52a,52b同士の係止状態を解除でき、ワンタッチでカバー体50を外して両把持部42を離間させることができる。
【0028】
また更に、ドットボタン52a,52b同士を係止させることにより、把持部42同士をまとめる場合の他、図2に二点鎖線で示したように、把手4を下方に傾倒させた場合においてもカバー体50を把持部42に巻き付けておくこともでき、釣りの最中にカバー体50が風を受けてばたついたりすることも防止でき、且つ、カバー体50が把持部42から垂れ下がって地面等に接触して汚れることも防止できる。
【0029】
しかも、カバー体50が把持部42に取り付けられているので持ち運ぶ場合の作業も素早くでき、カバー体50の紛失も防止できる。
【0030】
なお、係止具としてドットボタンを用いた場合について説明したが、係止具は種々のものを採用でき、例えば一方をフック状としてそれを他方にひっかける構成のものも採用できる。また、面ファスナーも使用できるが、ドットボタンを用いることにより汚れが付きにくいうえに掃除も楽である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態における手提げ容器を示す斜視図。
【図2】同容器の右側面図。
【図3】同容器の他方の把手を示す正面図。
【図4】同容器の他方の把手を示す平面図。
【図5】同容器の要部断面図。
【図6】同容器の一方の把手を示す平面図。
【図7】同容器の要部断面図。
【符号の説明】
【0032】
1…バッカン本体、2,3…側壁部、4,5…把手、6…蓋体、7…底部、8…連結部、9…スライドファスナー、10,11…支持部材、12…ベース部、13…支持部、13a…貫通孔、14…ハンガー部、30…柱部、31、41…棒状部、32…板状部、33…孔、34…脚部、35…軸部、36…曲折部、40…梁部、42…把持部、43…基部、44…円盤状部、50…カバー体、50a…一端部、50b…他端部、51…筒状部、52a,52b…ドットボタン、53…接着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の把手の把持部同士をまとめて把持して持ち運ぶ手提げ容器において、一対の把手は合成樹脂製の成型品であり、且つ、両把持部を覆うカバー体を備え、該カバー体を把持できるように構成されていることを特徴とする手提げ容器。
【請求項2】
カバー体は柔軟な帯状体から形成され、該カバー体の一端部には他端部側に曲げ返されて筒状とされた筒状部が形成され、該筒状部に一方の把持部が挿通されてカバー体は一方の把手に取り付けられており、カバー体の他端部側で他方の把持部を巻回するように被覆可能に構成されている請求項1記載の手提げ容器。
【請求項3】
カバー体の他端部側で他方の把持部を被覆した状態を保持するための保持手段を備えている請求項2記載の手提げ容器。
【請求項4】
保持手段として、カバー体の一端部側と他端部側にはカバー体の厚み方向への押圧力により互いに係止可能な係止具が取り付けられ、且つ、カバー体の一端部側の係止具は筒状部に取り付けられている請求項3記載の手提げ容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−18845(P2009−18845A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183479(P2007−183479)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)
【Fターム(参考)】